優先権及び関連出願
本願は、本願と同一の発明の名称である、2010年4月23日に出願された、米国特許出願番号12/766,806号の優先権を主張するものであり、その全体を参照することによって、本明細書に組み込まれる。
また、本願は、発明の名称が「無線情報チャネルにおける動的情報を提供するための方法及び装置」である、2009年7月30日に出願された、同一出願人かつ同時継続出願である米国特許出願番号12/512,761号に関連し、また、発明の名称が「インアクティブ受信機による動的情報の受信のための方法及び装置」である、2009年11月3日に出願された、同一出願人かつ同時継続出願である米国特許出願番号12/611,715号に関連するものであり、それぞれは、それらの全体を参照することによって、本明細書に組み込まれる。
著作権
本願の明細書の開示の部分は、著作権保護対象のものを含んでいる。著作権者は、第三者による特許の明細書あるいは特許の開示の複製物の再現は不問とする。なぜなら、それは、特許商標庁において、ファイルあるいは記録として存在し、そうでなければ、どんなものであれ、すべての著作権を保護しているからである。
1.発明の分野
本発明は、一般的には、無線通信及びデータネットワークの分野に関するものである。より詳しくは、一態様では、本発明は、システムコンテキスト情報の選択されたセグメント(技術)を提供するための方法及び装置に向けられたものである。
2.関連技術の記載
ユニバーサル移動通信システム(UMTS)は、「第3世代」あるいは「3G」セルラー電話技術の実装例である。UMTS規格は、第3世代パートナシッププロジェクト(3GPP)として参照される共同体によって規定されている。3GPPは、国際電気通信連合(ITU)によって示される要件に応じて、とりわけ、欧州市場を対象とする3Gセルラー無線システムとするUMTSに採用されている。ITUは、国際的な無線通信を標準化し、調整している。UMTSの強化は、第4世代(4G)技術に対する将来の拡張をサポートすることになるであろう。
現在の関心の話題は、改良されたシステム容量及びスペクトル効率を通じて、パケットデータ送信に対して最適化されている移動無線通信ステム向けのUMTSの更なる改良である。3GPPのコンテキスト(context:状況)では、これに関しての活動は、一般用語「LTE」(ロングタイムエボリューションに対する)に集約される。これの目的は、とりわけ、将来的には、最大ネット送信レートを著しく増やすことである。即ち、ダウンリンク送信方向では300Mbpsの桁の速度に、また、アップリンク送信方向では75Mbpsの桁の速度に増やすことである。
情報チャネル及びパイロットチャネル
情報チャネル(パイロットチャネルのような)は、多くの従来のセルラー移動無線通信システムにおいて使用されている。このようなチャネルは、ユーザ機器(UE)に、例えば、基本システム情報の配信のような有用な情報を提供する。このような情報は、とりわけ、最初の「ウェイクアップ」及び登録中、ハンドオーバ(即ち、ハンドオフ)用の潜在的な基地局(BS)サービス受信の推定中等に、極めて重要な場合がある。情報(例えば、パイロット)チャネルメッセージングに対する様々な方法が、従来技術を通じて明らかにされている。例えば、暫定規格95(IS−95、CDMA)では、パイロットチャネルは、最初に基地局の存在を判定すること、マルチパス補償をサポートすることの少なくとも一方を行うために、移動装置によって使用される。
残念ながら、このような情報チャネルは、他の有用なデータチャネルと比較した場合に、待機幅という観点で相対的にコストが高くなる。一般的に言えば、これらのチャネルは、ネットワークの大部分に耐性があり、かつ最も単純な符号化チャネルである。ネットワーク帯域幅利用(密に符号化されている)の残りと比べた場合、情報分散(パイロット)リソースはあまり十分には活用されていない。いくつかの場合、セルラーパイロットチャネルは、スペクトルリソース全体の5分の1まで使用することができる一方で、通常の動作中のユーザ機器(UE)群に追加の情報を提供することはほとんどない。
近年、重要なリサーチとして、情報チャネル及びパイロットチャネルの利用を改善することが行われている。例えば、パイロットチャネルに対して提案されている改善は、パイロットチャネルメッセージングの情報を容量を向上する。図1は、いわゆる、再構成(リコンフィグレーション)管理用の無線イネーブラー(RE)を示している。これは、ユーザ機器/移動装置(UE/MD)へコンテキスト情報を配信するために導入されたものである。しかしながら、REに関係する定義に関連する作業は、抽象度が高いままで、それに関連する実装の詳細はまったくないあるいはわずかである。
また、IEEE802.22規格は、様々ないわゆる「ホワイトスペース」において将来使用することを想定しているコグニティブ無線(CR)システムを定義している。ここで、「ホワイトスペース」は、アナログTV放送の終了に伴い利用可能になることになる。この規格の枠組みでは、サブグループであるいわゆるIEEE802.22.1は、図2に示されるビーコンフレームで送信されるコンテキスト情報の配信用の専用物理チャネルを定義している。しかしながら、この規格は、代替エアインタフェースに渡って配備するためのかなり制限された容量を伴う、かなり単純化したフレーム構造だけを定義している。他のフレームフォーマットは、図3のように示され、また、2007年の4月17日−20日のDySPAN 2007年、第2回IEEE国際シンポジウムの、ペレツ−ロメロ,ジェイ.、サリエント,オー.、アグスティ,アール、ギウッポニ,エル.によるものであり、2007年の動的スペクトルアクセスネットワークにおけるニューフロンティアのページ46−54の、動的スペクトル割当を可能にする新規のオンデマンドコグニティブパイロットチャネルにおいて開示されている。そして、この他のフレームフォーマットは、コンテキスト情報の送信に対しても開示されている。
上述のことに関わらず、情報チャネルリソースあるいはパイロットチャネルリソースをより効率的に割り当て、使用するための改良された方法及び装置が必要とされている。理想的には、このような方法及び装置は、既存のネットワークへコンテキスト情報プロバイダの個別配備を可能にするであろう。また、このような改良された方法及び装置は、そのような情報を利用することができる様々なユーザ及び装置へ、コンテキスト情報のインテリジェントなバンドル及び配信も可能にするであろう。
本発明は、とりわけ、パイロットチャネルあるいは他の情報チャネルを介して、システム情報を送信するための改良された装置及び方法を提供することによって、上述の要望を満足する。
本発明の第1の態様では、無線ネットワークにおいて情報を送信する方法が開示される。一実施形態では、この方法は、発行対象の、前記無線ネットワークに関係する1つ以上のポータブルデバイスから、情報のリクエストを行わせるステップと、前記リクエストに応じて、前記1つ以上のポータブルデバイスから前記情報を受信するステップと、前記受信した情報の少なくとも1つに基づいて、前記1つ以上のポータブルデバイスの少なくとも1つのポータブルデバイスに検知タスクを割り当てるステップと、前記1つ以上のポータブルデバイスの前記少なくとも1つのポータブルデバイスから、前記検知タスクに関係するデータを受信するステップと、複数の前記ポータブルデバイスの少なくとも1つのポータブルデバイスへ、前記検知タスクに関係する前記データを送信するステップとを含んでいる。
一変形では、この情報は、無線ネットワークコンテキスト情報を含み、前記送信するステップの動作は、複数の前記ポータブルデバイスの少なくとも1つのポータブルデバイスが登録済のユーザを含んでいる場合にのみ実行される。
別の変形では、前記送信するステップは、更に、前記検知タスクに関連する前記データに従って、前記受信した情報の少なくとも一部を送信することを含んでいる。
更に別の変形では、前記受信した情報の少なくとも一部と前記検知タスクに関連する前記データは、共通のデータ構造で送信される。
更なる変形では、前記受信した情報の少なくとも一部と前記検知タスクに関連する前記データは、トグルされているプリアンブルを有する1つ以上のデータ構造で送信される。
更に別の変形では、この方法は、更に、通信範囲内の1つ以上のポータブルデバイスを検出するステップを含んでいる。
更にまた別の変形では、前記検知タスクに関連する前記データの送信元の前記1つ以上のポータブルデバイスは、複数の前記ポータブルデバイスの少なくとも1つのポータブルデバイスを含んでいる。
更なる変形では、前記受信した情報は、(i)パケット誤り率(PER)、(ii)リンク品質、(iii)サービスの品質(QoS)、及び(iv)ジッタ/パケット損失率あるいは比の少なくとも1つに関連している。
第2の実施形態では、この方法は、前記無線ネットワーク内の複数のユーザデバイスのそれぞれから、コンテキスト情報に対するリクエストを受信するステップと、1つ以上の前記リクエストの少なくとも一部に基づいて、前記コンテキスト情報の共通の送信モードを識別するステップと、複数のコンテキスト情報要素を共通のデータセットに集約するステップと、前記共通の送信モードを使用して、前記共通のデータセットを、前記ユーザデバイスのそれぞれへ送信するステップとを含んでいる。
一変形では、前記共通の送信モードは、ブロードキャストを含み、前記共通のデータセットは、通信範囲内あるいは個別のネットワークのメッシュ内のすべてのユーザに提供される。
別の変形では、前記共通の送信モードは、マルチキャストを含み、前記共通のデータセットは、通信範囲内あるいは個別のネットワークのメッシュ内のユーザのサブセットだけに提供される。
更なる変形では、前記無線ネットワーク内の複数のユーザデバイスのそれぞれから、コンテキスト情報に対するリクエストを受信するステップは、異なる時間に前記リクエストを受信することを含み、当該方法は、更に、前記共通のデータセットの送信前に遅延期間を待機するステップを備える。
更に別の変形では、前記無線ネットワークは、セルラーネットワーク(例えば、LTE)を含み、前記送信の動作は、コグニティブパイロットチャネル基地局(CPC−BS)によって実行される。
別の変形では、前記1つ以上のリクエストの少なくとも一部に基づく前記コンテキスト情報に対する共通の送信モードの識別は、複数のリクエストされているコンテキスト情報要素のそれぞれに対して行われる。
更に別の変形では、前記1つ以上のリクエストの少なくとも一部に基づく前記コンテキスト情報に対する共通の送信モードの識別は、リクエストしている複数のユーザデバイスのそれぞれに関連するサービスのレベルの少なくとも一部に基づいている。
本発明の第2の態様では、コンテキスト適応基地局が開示される。一実施形態では、この基地局は無線ネットワークにおいて使用するものであり、これは、記憶媒体と無線ネットワークインタフェースの両方に接続されている処理装置を備え、前記記憶媒体は、当該記憶媒体に記憶されている少なくとも1つのコンピュータプログラムを有する。前記少なくとも1つのコンピュータプログラムは、前記処理装置によって実行される場合に、1つ以上のポータブルデバイスから、前記基地局からのコンテキスト情報に対するリクエストを含むリクエスト群を記憶し、前記コンテキスト情報に対するリクエストに対する応答が送信されるべきかを判定し、前記判定が前記応答が送信されるべきであることを示す場合、前記応答を送信するように構成されている。
一変形では、前記応答は判定されたメッセージタイプに従って送信され、前記判定されたメッセージタイプは、ブロードキャストタイプ、マルチキャストタイプ及びユニキャストタイプからなるグループから選択される。
別の変形では、前記応答が送信されるべきかどうかの判定は、1つ以上の前記リクエストの地理的位置の判定と、前記地理的位置の少なくとも一部に基づくコンテキスト情報の必要性の評価とを含んでいる。
第2の変形では、前記応答が送信されるべきかどうかの判定は、前記無線ネットワークの動作モードの判定を含んでいる。前記動作モードは、例えば、(i)前記基地局が自身のサービスが提供されるポータブルデバイスについての知識を有するモードと、(ii)前記基地局が自身のサービスが提供されるポータブルデバイスについての知識を有していないモードと、及び(iii)前記基地局が前記サービスが提供されているポータブルデバイスの一部だけについての知識を有しているモードからなるグループから選択される。
別の変形では、前記少なくとも1つのコンピュータプログラムは、更に、前記1つ以上のポータブルデバイスから第1のコンテキスト情報を受信し、前記第1のコンテキスト情報が更新を要求しているかを判定するように構成されている。前記第1のコンテキスト情報が更新を要求している場合は、応答の送信が開始される。前記応答の送信は、例えば、前記コンテキスト情報の変更部分あるいは更新部分だけを送信することを含んでいる。
別の変形では、前記無線ネットワークは、セルラーネットワークを含み、前記コンテキスト情報の前記変更部分あるいは前記更新部分は、前記セルラーネットワークのパイロットチャネルリソースを介して送信される。
本発明の第3の態様では、無線ネットワークで使用するためのコンテキスト情報システムが開示される。一実施形態では、このシステムは、マスターコンテキスト情報基地局、スレーブコンテキスト情報基地局、及び、前記マスターコンテキスト情報基地局と前記スレーブコンテキスト情報基地局の両方からコンテキスト情報を受信するように構成されているポータブルデバイスを含んでいる。受信されるコンテキストデータは、例えば、コンテキストデータを送信したコンテキスト情報基地局タイプに基づいて前記ポータブルデバイスによって優先度付される。
一変形では、前記スレーブコンテキスト情報基地局は、前記マスターコンテキスト情報基地局と比べて、実質的に小さい通信範囲を介してコンテキストデータを提供する。
別の変形では、受信したコンテキストデータの第1の部分と、受信したコンテキストデータの第2の部分とが矛盾する場合、前記受信したコンテキストデータの第1の部分は、前記コンテキストデータの前記第1の部分と前記第2の部分との優先度付けの少なくとも一部に基づいて、保持されるあるいは破棄される。受信したコンテキストデータの第1の部分は、例えば、マスター基地局によって生成され、また、受信したコンテキストデータの第2の部分は、例えば、スレーブ基地局によって生成され、そして、受信したコンテキストデータの第1の部分は、スレーブ基地局を介するマスター基地局の優先度付けの少なくとも一部に基づいて保持される。
選択的には、別の変形では、受信したコンテキストデータの第1の部分は第1の時間で受信され、受信したコンテキストデータの第2の部分は第1の時間よりも早い第2の時間で生成され、受信したコンテキストデータの第1の部分は、より最近の第1の部分の優先度付けの少なくとも一部に基づいて保持される。
本発明の第4の態様では、無線ネットワーク内の情報チャネルリソースを保存する方法が開示される。一実施形態では、この無線ネットワークはセルラーネットワークであり、情報チャネルはコグニティブパイロットチャネル(CPC)である。無線ユーザの加入レベル、情報の必要性、地理的位置等のような要素に基づいて、無線ネットワーク内の無線ユーザのすべてあるいはサブセットへ、コンテキスト情報を選択的に配信するために、専用のCPC基地局が採用される。
本発明の第5の態様では、無線ネットワーク内の情報チャネルリソースを保存するための基地局装置が開示される。一実施形態では、この基地局は、リクエストを行っている1つ以上の移動デバイスからコンテキスト情報を受信し、受信したコンテキスト情報が更新を要求しているかを判定し、更新が要求されている場合に、情報チャネルを介して送信されるメッセージのプリアンブルを選択的に符号化することで、コンテキスト情報を更新するためにメッセージの本体の少なくとも一部の復号が要求されていることを、リクエストを行っている1つ以上の移動デバイスの少なくとも1つ通知するように構成されている。
別の実施形態では、基地局は、リクエストを行っている1つ以上の移動デバイスからコンテキスト情報を受信し、受信したコンテキスト情報が更新を要求しているかを判定し、その判定の少なくとも一部に基づいて、情報チャネルを介して送信されるメッセージのプリアンブルを選択的に符号化することで、メッセージの本体の少なくとも一部の復号が、移動デバイスそれぞれに対して適切であるかどうかを判定することを、リクエストを行っている1つ以上の移動デバイスの少なくとも1つに可能にするように構成されている。
本発明の第6の態様では、上述の装置及び処理手順に関連するビジネス手法が開示される。
本発明の更なる特徴と、その性質及び様々な効果は、添付の図面と、以下の実施形態の詳細説明を参照することで当業者によって直ちに認識されるであろう。
IEEE SCC41/IEEE1900.4によって定義される例示の従来技術の無線イネーブラーを示す図である。
IEEE802.22.1によって定義される例示の従来技術のビーコンフレームを示す図である。
例示の従来技術のCPCオンデマンドフレームを示す図である。
本発明の1つ以上の態様を実現する、コグニティブパイロットチャネル基地局(CPC−BS)フレームワークを提供する例示の異種無線アクセスネットワーク(RAN)を示す図である。
本発明に従うコグニティブパイロットチャネル基地局装置の一実施形態を示す機能ブロック図である。
本発明に従うCPC−BSコンテキスト情報の取得及び送信の一実施形態の論理的なフロー図である。
本発明に従うCPC−BSコンテキスト情報の取得及び送信の第2の実施形態の論理的なフロー図である。
本発明に従う、指定のCPC送信の一実施形態を示す、例示の異種RANを示す図である。
本発明に従う、修正されたビーム形成CPC送信の一実施形態を示す例示の異種RANを示す図である。
本発明に従うCPC実現可能動的スペクトル割当を提供するための例示のメッシュ方法を示す図である。
本発明に従うオンデマンドによる、CPC−BSブロードキャストとピアツーピア通信に対する第1の実施形態の論理的なフロー図である。
本発明に従うオンデマンドによる、CPC−BSブロードキャストとピアツーピア通信に対する第2の実施形態の論理的なフロー図である。
本発明に従うオンデマンドによる、CPC−BSブロードキャストとピアツーピア通信に対する第3の実施形態の論理的なフロー図である。
図7で示されるメッシュ方法を使用して、様々なメッシュに対して、種々のCPC情報を再グルーピングする一例を示す図である。
図7で示されるメッシュ方法を使用して、様々なメッシュに対して、種々のCPC情報を再グルーピングする第2の例を示す図である。
本発明に従う、マスター/スレーブCPCの配備の一実施形態を示す図である。
図面を参照する。ここで、明細書全体を通して、同様の参照番号は、同様の部分を参照する。
概要
本発明は、とりわけ、ネットワーク上に、選択された部分(セグメント)の情報(例えば、システムコンテキスト情報)を送信するための方法及び装置を開示する。一態様での本発明の例示の実施形態は、新規のインフラストラクチャ装置(コグニティブパイロットチャネル−基地局、あるいはCPC−BS)を開示する。CPC−BS装置は、CPC−BSの通信範囲内の様々な移動デバイス及び他のデバイス(例えば、UE)へのコンテキスト情報の自動配信を可能にする。加えて、CPC−BSは、外部エンティティへ検知(sensing:センシング)タスクを分散し、将来のCPC送信で使用するために、これらの分散したタスクからのデータ結果をコンパイル(集約)することができる。この方法は、とりわけ、ネットワーク内でのより有効なリソース使用をもたらす。
例示のCPC−BSは、また、システムの動作モードを判定して、それに従ってその動作を調整することができる。これらの動作モードは、例えば、次の状況を含んでいる:(i)CPC−BSが、自身がサービスを提供しているユーザについての知識を有している状況、(ii)CPC−BSが、自身がサービスを提供しているユーザについての知識を有していない状況、及び(iii)サービスを提供しているユーザの組み合わせ、即ち、CPC−BSが、サービスを提供しているユーザの一部だけについての知識を有している状況である。
別の態様では、CPC−BSは、自身がサービスを提供している対象の装置に具体的にアドレスを割り当てるために、自身の通信範囲が最適化されるように構成されている。この機能は、例えば、ビーム形成送信技術の使用を介して達成される。これらのビーム形成送信技術の使用は、(1)CPCフレーム全体を介して、あるいは(2)様々な対象のユーザ間でCPCフレームの一部を分割することによって、発生し得る。
いくつかの開示の実施形態では、CPC−BSは、サービスが提供されているユーザとのブロードキャスト通信及びピアツーピア通信の両方を介して、コンテキスト情報をオンデマンドで提供することができ、加えて、例えば、サービスが提供されているユーザの地理的分布に基づいて、通信範囲情報の粒度を調整することができる。
また、単一のCPC−BSの使用を介するコンテキスト情報の配信に加えて、CPC−BS間でのマスター−スレーブ関係が開示され、これは、システムのサービスが提供されているユーザへコンテキスト情報を提供する際の分散アーキテクチャを可能にする。
例示の実施形態の詳細説明
本発明の例示の実施形態を詳細に説明する。これらの実施形態は、主に、第3世代UMTS無線ネットワーク(3G)のコンテキストで議論し、また、より詳しくは、LTE(3.9G)に対する一変形及び第4世代LTE−A(4G)ネットワークのコンテキストで議論するが、本発明はこれに限定されないことは当業者には理解されるであろう。事実、本発明の様々な態様が任意の無線ネットワークで有用である。これは、本明細書で記載されるセグメントに分けられている(セグメント化)構成設定可能なパブリックブロードキャストメカニズムからの恩恵を受けることができるものであり、更には、限定されるものではないものとして、任意の無線信号、データ、通信あるいは他のインタフェースが含まれる。このインタフェースには、例えば、Wi−Fi、IEEE802.11ac、IEEE802.11ad、ブルートゥース、ジグビー(Zigbee)、無線USB、3G(例えば、3GPP、GSM、EDGE、3GPP2及びUMTS)、HSDPA/HSUPA、HSxPA+、LTE、LTE−アドバンスド、TDMA、CDMA(例、IS−95A、WCDMA等)、PAN/802.15.WiMAX(802.16)、802.20、OFDM、OFDMA、SC−OFDMA、PCS/DCS及びTVホワイトスペース規格(例、IEEE802.22、IEEE802.11af、IEEE802.19、IEEE SCC41及びETSI RRS等)、DVB−T、DVB−H、PAN IEEE802.15(.x)、アメリカンデジタルTV規格、衛星電話規格等がある。
また、本明細書の実施形態は、特に、強力な異種コンテキスト(例えば、3GPP、UMTS、HSxPA等のようなセルラー技術が、並行して、他の無線アクセス技術(RAT)、例えば、WiMAX IEEE802.16e、WiFi IEEE802.11a/b/g/n、ブルートゥース、ジグビー、衛星電話システム、DVB−T、DVB−H等と利用可能な状況)においても特に有用である。コンテキスト提供チャネルの使用は、UEに、様々な異種環境でより効果的に動作することを可能にするが、本発明の様々な態様は、異種環境以外のコンテキストでも有用であることが認識される。
また、本明細書で使用されるように、用語「セグメント化パブリックブロードキャスト情報(segmented public broadcast information)」、「セグメント化パブリックブロードキャスト(segmented publicly broadcast)」、「セグメント化パイロットチャネル(segmented pilot channel)」及び「コグニティブパイロットチャネル(CPC)」は、任意のタイプの送信を参照するものであり、これは、無線通信ネットワークあるいはその一部における、1つ以上の汎用化ユーザグループによって受信される。このような汎用化ユーザグループは、例えば、ユーザクラス、加入タイプ、位置等で形成されるグループを含んでいても良い。セグメント化パブリックブロードキャストはすべてのユーザを対象としなくても良く、むしろ、任意のユーザに対して有用なものであっても良い。従って、このようなセグメント化パブリックブロードキャストは、一般的には、任意の特定のユーザ(群)に対して「アドレス指定」されない。以下の例は、パブリックブロードキャスト情報を更に詳細に説明するために役立たせるものである。
セグメント化パブリックブロードキャスト情報は、ユーザクラス、例えば、加入者ステータスによってセグメントに分けられる。例えば、そのような一例のスキームは、「ゴールド」ユーザと「シルバー」ユーザとを示すものであり、これらは、それぞれ、異なるサービス(あるいは同一のサービスのレベル)が提供される。従って、その変形としては、「ゴールド」ユーザに対して送信される情報は、「シルバー」ユーザによって受信されない、及び/あるいは復号されないし、また、その逆もある。例えば、CPCフレームは、複数のユーザクラスに対するコンテキスト情報を有することができる。このCPCフレーム内では、特権加入者(例えば、「ゴールド」レベルステータス)は、CPCフレーム全体を復号する能力を有することになる。一方、下位のレベルの加入者は、同一のCPCフレームの一部を復号する能力だけを有することになる。選択的には、CPCフレーム自身が加入者ステータスに直接対応する場合があり、そうすることで、1つのCPCフレームを、「ゴールド」ユーザだけに対象とすることができ、一方、別のCPCフレームを「シルバー」ユーザだけ等に具体的に対象とすることができる。様々な他のスキームが、本発明の開示により、当業者には明らかとなろう。
セグメント化パブリックブロードキャスト情報は、受信用の加入(登録)を要求することができる。例えば、移動ネットワークオペレータ、あるいは、選択的には、サードパーティサービスプロバイダ(即ち、移動ネットワークオペレータとは異なる)は、補助サービスと、それに対応するCPCサービスを提供することができる。WiFi(登録商標)ホットスポットは、そのようなサードパーティサービスプロバイダの一般的な一例である。補助サービスを受信することに関心のあるユーザは、対応するCPCサービスを受信することを選択することもできる。関心のないユーザは、単に、CPCサービスを無視することができる。
セグメント化パブリックブロードキャスト情報は、ローカライズすることができる、あるいはその使用を地理的に制限することができる。例えば、病院では、UEの出力電力を下げさせるセグメント化パブリックブロードキャストを実現することができる。同様に、セグメント化パブリックブロードキャスト情報は、一定方向だけに、あるいはセル境界(例えば、ハンドオフを容易にするため)において有用にすることができる。別の例として、映画館あるいはオペラハウスでは、移動装置の着信音を自動的にオフにすることを、映画館あるいはオペラハウス内に存在する移動装置だけを対象とするCPCによって要求することができる。更に別の例としては、航空会社は、UEの出力電力を制限して、自身の飛行機の1つにおけるUEのユーザ間と、飛行機の飛行制御あるいは通信システムとが干渉する、取り得る干渉問題を回避することを要望することができる。
いくつかの実施形態では、セグメント化パブリックブロードキャスト情報は、「オンデマンド」で要望することができる。例えば、基地局は、通常は、レガシーモードで動作することができるが、本発明で実現可能なUEは、基地局のサービスエリア内で動作することができ、UEは、ネットワーク動作を最適化するためにセグメント化CPC送信をリクエストすることができる。基地局は、それに従って、自身のサービスを調整する。選択的には、本発明を実現可能な基地局は、オンデマンドの方法で、様々なセグメントの既存のCPC送信を提供することができる。例えば、UEは、特定のセグメントのCPC送信をリクエストすることができ、その後、CPC−BSは、自身のセグメント化パブリックブロードキャスト内でリクエストされたセグメントを提供する。
様々な他の態様のセグメント化パブリックブロードキャスト、コンテキスト情報のセグメント、及びそれらのそれぞれのユーザ等が、本発明の開示によって、当業者には明らかであろう。
例示のセルラーネットワークアーキテクチャ
以下の議論では、セルラー無線システムが記載され、これは、セルサイト(cell site)あるいは基地局(BS)として知られる、送信局によってサービスが提供される無線セルのネットワークを含んでいる。この無線ネットワークは、複数のユーザ機器(UE)のトランシーバに対する無線通信サービスを提供する。協働して動作するBSのネットワークは、単独でサービスを提供するBSによって提供される無線通信範囲より大きい無線サービスを可能にする。個々のBSは別のネットワークによって接続され(多くの場合は、有線ネットワーク)、これは、リソース管理に対する追加のコントローラを含み、いくつかの場合では、他のネットワークシステム(例えば、インターネットあるいはMAN)にアクセスする。
UMTSシステムでは、基地局は、一般的には、「ノードeB」と呼ばれる。UMTS地上無線アクセスネットワーク(UTRAN)は、UMTS無線ネットワークコントローラ(RNC)を伴うノードeBの集合体である。ユーザは、UEを介してUTRANへ接続する。UEは、多くの典型的な使用では、携帯電話あるいはスマートフォンである。しかしながら、本明細書で使用されるように、用語「UE」、「クライアントデバイス」及び「エンドユーザデバイス」は、制限されるものではないが、携帯電話、スマートフォン(例えば、アイフォーン(登録商標))、パーソナルコンピュータ(PC)、例えば、iMac(アイマック)(登録商標)、MacPro(マックプロ)(登録商標)、MacMini(マックミニ)(登録商標)、あるいはMacBook(マックブック)(登録商標)、及びミニコンピュータを含むことができ、あるいは、デスクトップ、ラップトップ、あるいは、そうでなければ、移動デバイス、例えば、携帯コンピュータ、PDA、パーソナルメディアデバイス(PMD)、例えば、アイポッド(登録商標)、あるいはそれらの任意の組み合わせがある。
LTEネットワークは、自身のUMTSの先行技術に基づいていて、時には、3.9Gネットワークと呼ばれる。図4は、本発明の原理に従うLTEセルラーシステム400の例を示していて、ここでは、無線アクセスネットワーク(RAN)に着目している。LTEセルラーシステム400は、1つ以上の基地局タワー402(拡張ノードB(eNB)としても知られる)を含んでいて、これは、様々な固定地理エリアに設置されている。このようなeNBは、一般的には、「マクロセル」とも呼ばれることがある。
また、LTE規格は、新規のネットワークエンティティである、ホーム拡張ノードB(HeNB)404の動作を提供していて、このホーム拡張ノードBは、eNBの小型化したものである。HeNBは、また、一般に「フェムトセル」と呼ばれ、フェムトセルは、同様の機能をマクロセルに提供するが、容量とコストが削減されていて、固定ではなく可搬とすることができる。フェムトセルは、個人使用用途として顧客によって購入されることがある。eNBとHeNBとの組み合わせは、ネットワークオペレータからの切れ目のない密接したサービスを提供する。ネットワークオペレータは、コアネットワーク(不図示)を介してネットワーク動作を管理する。統合コアネットワークは、認証、アカウンティング、認可(AAA)サービスを提供し、かつ、いくつかの場合は、外部ネットワークへのアクセス(例えば、3GPPによって規定されるIPマルチメディアサブシステム(IMS)サービス)を提供する。
eNB402とHeNB404のそれぞれは、例えば、ブロードバンドアクセスを介して、直接コアネットワークに接続される。加えて、いくつかのネットワークでは、eNBは、セカンダリアクセスを介して、別のものと連係することができる。図4のRAN400では、HeNBはコアネットワークに接続されているが、ネットワークの他のエンティティ(例えば、eNB)とはリンクしていない。他のネットワークの実施形態では、HeNB−eNB接続が実現される場合がある。eNBのより広い通信範囲とは違って、HeNBは、一般的には、数人の加入者に対するサービス改善に着目している。従って、HeNBは、一般用途に対して利用することができない設定及び制限を有することができる。このような規格外設定は一般的には開示され、少なくとも、その一部は、パイロットチャネルパブリックブロードキャストで開示される。従って、eNBとHeNBは、一般的には、異なるパイロットチャネルペイロード(例えば、コンテキスト情報)を有している。
また、図4に示されるものは、ネットワーク外サービスであり、これは、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)のアドホックネットワーク408によって提供される。このようなアドホックネットワークは、任意の上位エンティティには接続されず、提供されるサービス、認証、認可等で広範囲に変化する。従って、アドホックネットワークは、eNB402あるいはHeNB404から膨大な様々なパイロットチャネル情報を有している。
理想的には、通信範囲が重複する近隣の基地局は円満に共存し、かつセル内干渉(ICI)を最小化するように動作するべきである。つまり、UEがサービスが重複する領域に進入する場合、UEは、最適な基地局を、例えば、送受信電力を最小化するあるいは1つ以上の他のパラメータを最適化する基地局を、選択する(あるいは送信対象とする)ことができる。同様に、複合ネットワーク(即ち、複数のネットワークが共存する)では、UEは、異種ネットワークの利用可能なリソースを効率的に選択するべきである。UEは、複数の異なるネットワークへのリンクを維持することで、全体的なUEデータレートを最大化し、より一般的には、UEは、より強い無線リンクを選択することになる(あるいは、「垂直ハンドオーバ」を実行するためにトリガーすることになる)。垂直ハンドオーバは、典型的なハンドオーバよりもかなり複雑である。垂直ハンドオーバは、一般的には、1つの無線アクセス技術から別の無線アクセス技術への完全なシフト(移行)を要求する。垂直ハンドオーバは、3GPP用語では、「インター無線アクセス技術(インターRAT)ハンドオーバ」とも呼ばれる。
図4は、また、CPC基地局412(CPC−BS)として知られる新規のタイプの機器も示している。このような装置は、効果的に、既存のセルラーネットワークアーキテクチャにリンクされていない新規のCPCネットワークの配備を可能にし(但し、義務ではない)、これによって、オペレータが単独で配備することを可能にする。しかしながら、いくつかの実施形態では、全部または一部において、CPCネットワークは、既存のセルラーシステム100の一部であることが要望される場合がある。自身の通信範囲414を有するCPC−BS412は、コンテキスト情報をUE410、416及び418に、とりわけ、インターRATセル再選択中、あるいは現在のネットワークから「新規の」ネットワークへの垂直ハンドオーバ中に提供することによって、LTEセルラーシステム100を補完することを行うことができる。
この新規のタイプの機器412に対する実装のソリューションは、例えば、次の状況を含むことができる。(i)CPC−BSが、対象とするUEあるいは移動デバイス(MD)の識別情報を介してサービスが提供されているユーザについての知識を有している。(ii)CPC−BSが、サービスが提供されているユーザについての知識を有していない。(iii)これらの状況が複合的に存在する、即ち、CPC−BSは、サービスが提供されているユーザについての知識を部分的に有している、
コグニティブ無線
「コグニティブ無線」は、とりわけ、干渉を回避するために自身の無線通信を知的に変更するネットワークあるいは無線ノードを示すために一般的に使用される用語である。コグニティブ無線は、外部無線環境及び内部無線環境におけるいくつかの要素(例えば、無線周波数スペクトル、ユーザ行動、ネットワーク状態等)を積極的に監視することができる。
多くのコグニティブ無線理論の計算の複雑性は、これまではその実装が非実用的であることを示している。しかしながら、デジタルエレクトロニクス技術の近年の進化は、現代のコグニティブ無線の発展に大きく寄与している。例えば、重要なリサーチは、いわゆる、コグニティブパイロットチャネル(CPC)を既に実施している。従って、改良無線ネットワーク用の初期の規格は、CPCが、任意のレガシー無線アクセス技術と将来の無線アクセス技術(LTEを含む)に対してコンテキスト提供(プロビジョン)信号を備えていることを提案している。
これを達成するために、本発明の一態様は、提案されるコグニティブパイロットチャネル(CPC)に対する改良に関するものである。
本発明の一実施形態では、各UEは、選択的に、CPCの一部分(あるいはセグメント)を復号する。UEが現在のCPCに関心がない場合、自身のリソースは、他のサービス(例えば、データの送信あるいは受信)に対して割り当てられることができる。本発明を実現可能なUEデバイスの集合は、多数のCPC送信中には休止を維持することができ、各UEは、個々に、関心のある情報に対してCPCの少なくとも一部を復号することができる。また、CPCの選択的な復号は、包括的なCPCコンテキスト情報のセットのサブセットであるCPC送信を実現することもできる。
例えば、改良されたCPCの例示の一実施形態は、送信用のコンテキスト情報の一部分を変更して巡回させる。コンテキスト情報の第1の部分(例えば、セルラーネットワークのパラメータ)は、まれに変化する場合があり、一方で、他の部分(例えば、WLANシステムの負荷レベル)はかなり頻繁に変化する場合がある。その結果、一実装では、CPCを新規に取得するUEはCPC全体を復号して、そうすることで、すべての関連情報を取得する。しかしながら、停滞しているUE(即ち、RRC_IDLE状態)、あるいは同一セル内あるいは同一地理領域上で一定時時間動作しているUE(即ち、RRC_CONNETED)は、「古い」コンテキスト情報を既に復号していることになり、また、最新の更新あるいは変更を復元することだけを必要とする。
CPC−BSは、可変優先度の情報のセグメントを動的にブロードキャストすることができ、そこで、セグメント化ブロードキャスト情報は、情報の優先度に基づいてブロードキャスト用にスケジュールされる(例えば、最上位の優先度は最初に及び/あるいは最も頻繁にスケジュールされる)あるいは選択される。加えて、CPC−BSの一実施形態は、UEの集団からコンテキスト情報を選択的に復元し、情報とタスクをUEの集団(例えば、ソフトウェアで定義される無線(SDR)UEを含む、これは、発明の名称が「無線情報チャネルにおける動的情報を提供するための方法及び装置」である、2009年7月30日に出願された、同一出願人かつ同時継続出願である米国特許出願番号12/512,761号、及び、発明の名称が「インアクティブ受信機による動的情報の受信のための方法及び装置」である、2009年11月3日に出願された、同一出願人かつ同時継続出願である米国特許出願番号12/611,715号に記載されているものであり、これらは、それらの全体を参照することによって、本明細書に組み込まれる)に効率的に配信することで、効率的な方法でCPCネットワークを操作する。SDR UEとCPC−BSとは相補的であり、また、協力して使用される場合に最適なパフォーマンスを一般的に提供することになる一方で、それらは、レガシー装置を介して高い効率性で単独で動作することができる(例えば、SDR UEは、CPC−BSではなくBSからのブロードキャストを効率的に受信することができ、また、CPC−BSは非対応UEを用いてパイロットチャネルリソースを効率的に利用することができる)。
コグニティブパイロットチャネル(CPC)に対する上述の改良、より一般的には、特に、CPC−BSエンティティに対する改良について、更に詳細に説明する。
コグニティブパイロットチャネルの例示
UMTS/LTEネットワークにおけるCPC動作の現存のモードは、2つのカテゴリに分けられる。(i)「専用」CPC(CPC)と(ii)「仮想」CPC(V−CPC)である。専用CPCは、CPC情報の送信用の、専用物理チャネルあるいは無線リソースに依存する。専用CPCと対比して、V−CPCは、CPCコンテンツを1つ以上の汎用無線リソース(即ち、V−CPCはデータペイロードとして取り扱われる)にカプセル化する。V−CPCは、伝統的な専用CPCよりもかなり柔軟になっていて、また、ネットワーク不可知論者である(即ち、様々なネットワークに渡って使用することができる)。本明細書で使用されるように、用語「CPC」と「V−CPC」は、特定の実装の実施形態を示していて、機能的には交換可能である(即ち、ここでは、V−CPCが示されている場合、これは、CPCに置換することができ、その逆もできることが認識されるであろう)。
本発明の一態様では、コグニティブパイロットチャネル(CPC)が開示され、これは、パイロットチャネルメッセージング用の自身の帯域幅を変調するあるいは制御する。本発明によって提供されるパイロットチャネル動作は、CPCとV−CPCの両方に適用可能である。専用CPCに対しては、任意の自由に解放されている専用リソースが、他のサービス(例えば、データ)の送信/受信用に使用することができる、あるいは、電力消費あるいは処理オーバヘッドを削減するために「スリープ状態にする」ことができる。V−CPCに対しては、自由に解放されている帯域幅が、他のデータサービス用に典型的には再利用されるが、他の方法を同様に採用することができる(例えば、自由に解放されている帯域幅を集約することができるあるいは合体することができる場合、スリープモードあるいは他の用途も可能である)。
本明細書で使用されるように、用語「コンテキスト情報」は、制限するものではないが、とりわけ、無線ネットワークあるいは加入者クラスの1つ以上の態様に関係する情報を識別するために有用なデータペイロードを含んでいる。コンテキスト情報の例示の実施形態は、名称が「異種無線アクセスネットワークにおける最適化無線リソース使用を行うネットワークデバイス分散決定を可能にするアーキテクチャ構築ブロックに対するIEEE規格」である、2009年2月27日に発行されたIEEE P1900.4に記載されていて、これは、その全体を参照することによって、本明細書に組み込まれる。上述の文献は、コンテキスト情報を記載していて、これは、CWN(複合無線ネットワーク)、オペレータ、オペレータプロファイル、オペレータケイパビリティ、割当チャネル、割当チャネルプロファイル、統制ルール、SAポリシー、RAN、RANプロファイル、RANコンフィグレーション、基地局、基地局ケイパビリティ、基地局コンフィグレーション、基地局測定値、セル、セルプロファイル、セルケイパビリティ、セルコンフィグレーション、セル測定値等が含まれる。
いくつかのタイプのコンテキスト情報は頻繁に変化することが理解されるであろう。これに対して、他のタイプのコンテキスト情報は、仮にあるとしても、まれに変化するだけである。例えば、WLANシステムの占有レベルあるいは区分に関するコンテキスト情報は、極めて頻繁に変化する場合がある。セルラーネットワーク用の、いくつかのネットワーク専用コンテキスト情報(例えば、モバイルカントリーコード(MCC))は、仮にあるとしても、まれに変化する。つまり、コンテキスト情報の各セグメントは、重要度の可変レベル、及び変更の頻度の少なくとも一方を有する場合がある。従って、本明細書で開示されるCPCフレームは、そのような違いに対応するように送信されるCPCコンテキスト情報のセグメントを動的に変更することができる。また、これらの重要度のレベル及び変更の頻度の少なくとも一方は、それ自身が、時間あるいは別のパラメータの関数として変化し得る。そして、例えば、静的コード、あるいは情報の一部は、大局的に変化する場合に、例えば、ネットワークアップグレードあるいは改訂が実現される場合、一時的に高い優先度に上げられる場合がある。
また、このようなユーザコンテキスト依存情報は、ユーザと基地局との関係に基づいていても良い。このようなタイプのコンテキストは、セル専用であっても良く、また、UEが移動しようとする方向に依存していても良い。例えば、UEは、UEが基地局に対して一定の方向へ移動すること、UEが基地局の一定の距離内に存在すること、あるいはUEが特定のエリア(例えば、病院、大学、企業の構内)に位置していることの知識を要求することができる。有用なコンテキスト情報は、方向依存情報を含むことができ、これには、例えば、近隣RAT、セル、チャネル、スペクトル制限、位置情報(GPS、ガレリオ、及びデジタルコンパス)等の指示がある。例えば、現在のセル内でブロードキャストされる情報のユーザコンテキスト依存セグメントは、近隣セルの無線状況に関係する情報のセグメントを含むことができる。この方法に関する実施形態は、とりわけ、北西、北、北東、東、南東、南、南西、及び西に対するセグメントが存在する。基地局の南に移動しているUEは、基地局の南の無線状況あるいは自身の現在位置についての対応する詳細情報を要望することができる。このような方向コンテキスト情報は、他の方向に移動しているあるいは相対的に留まっている他のUEに対しては必要でなく、無視されても良い。
同様に、半径方向距離(基地局あるいは別のエンティティからの)が別々にあるいは方向と組み合わせられて使用されて、ユーザコンテキスト依存情報を提供することができる。例えば、別のセルによって完全に包含される小セル(例えば、マクロセル内で動作するフェムトセル)は、ハンドオーバを容易にするために半径コンテキスト情報を提供することができる。このような半径コンテキスト情報は、UEがセル境界にかなり接近していない限り、復号されない。
コンテキスト情報に含まれるデータは、異種性のコンテキスト情報でもある。例えば、UEに利用可能な異なるRATの可用性あるいは存在(プレゼンス)を搬送するために使用することができることは上述した通りである。しかしながら、このプレゼンス情報に加えて、これらの異なるRATに関連する追加の情報も提供することができる。この追加の情報は、利用可能なRATのプレゼンスについてだけでなく、この特定のRATの動作へのアクセスを引き起こす、あるいは最適化するための、サービスが提供されているユーザの機能を容易にするアクセス情報についての知識を、そのサービスが提供されているユーザへ提供することができる。従って、コンテキスト情報は、ユーザに利用可能な異なるRATに関連することになる。
例示のコグニティブパイロットチャネル基地局(CPC−BS)装置
図5を参照すると、本発明の様々な態様を実現する、サービスを提供する基地局装置500の一実施形態が示される。この基地局装置500は、1つ以上の基板(群)502を含み、これは、更に、処理サブシステム504、加えて、基地局500に電力を供給する電源管理サブシステム506を含む複数の集積回路(IC)を含んでいる。この処理サブシステム504は、例えば、デジタル信号プロセッサ(DSP)、マイクロプロセッサ、ゲートアレイ、PLD、あるいは複数の処理コンポーネントDeある。
図5に示される基地局装置500の実施形態は、上位レベルで、基本システム情報のセグメント化パブリックブロードキャストを提供するように構成されているモデム回路508を含んでいる。セグメント化パブリックブロードキャストは、例えば、システム情報(SI)の「時間で変化する」ブロードキャストを含み、これは、システム情報のセグメントがそれぞれ、対応する優先度に従って選択的に送信される。別の実施形態では、セグメントは、セカンダリ周波数帯域及びコードドメインの少なくとも一方を介して送信することができる。モデムサブシステムは、1つ以上のデジタルモデムと複数のアンテナ無線機を含んでいる。
ブロードバンドアクセス回路510は、コアネットワークと、潜在的には、他のネットワークエンティティ(例えば、eNB、HeNB等)へのアクセスをオプションで提供するように構成されている。ブロードバンドアクセスは、例えば、単純なDSL接続を備えていても良い。他の実施形態では、ブロードバンドアクセスは、制限することなく、T1、ISDN、衛星リンク、WiMAX(802.16/801.16m等)ブロードバンド無線リンク、US「スマートグリッド」イニシアティブリンク、ETSIハイパーMANあるいはDOCSISケーブルモデムを含んでいても良い。一変形では、ブロードバンドアクセスは、認証済の接続だけをサポートし、そうすることによって、ネットワークインフラストラクチャに対して安全でかつ認可されている接続を補償する。他の変形では、ブロードバンドアクセスは、他のIPネットワークへの未認証アクセスを実質的に提供することができ、これによって、任意に接続されている内部ネットワークあるいはインターネット(例えば、本発明の実施形態では、WLANを伴うことが有用な場合がある)を提供する。
処理サブシステム504は、複数のプロセッサ(あるいは、複数のコアプロセッサ(群))を備えている。本明細書で使用されるように、用語「プロセッサ」は、あらゆるタイプのデジタル処理デバイスを含むことを一般的に意味している。これには、制限するものではない、デジタル信号プロセッサ(DSP)、縮小命令セットコンピュータ(RISC)、汎用(CISC)プロセッサ、マイクロプロセッサ、ゲートアレイ(例えば、FPGA)、PLD、リコンフィギュラブル(再構成設定可能)コンピュータファブリック(RCF)、アレイプロセッサ、セキュアマイクロプロセッサ、及び特定用途集積回路(ASIC)がある。このようなデジタルプロセッサは、シングルユニタリICダイ上に含まれていても良いし、複数のコンポーネントに渡って分散されていても良い。
処理サブシステム504は、好ましくは、1つ以上のメモリコンポーネントとのデータ通信を行う。本明細書で使用されるように、用語「メモリ」は、任意のタイプの集積回路あるいはデジタルデータを記憶するために適合されている他の記憶装置を含み、これには、制限するものではなく、ROM、PROM、EPROM、DRAM、SDRAM、DDR/2、SDRAM、EDO/FPMS、PLDRAM、SRAM、「フラッシュ」メモリ(例えば、NAND/NOR)、及びPSRAMがある。図5に示される実施形態のメモリサブシステムは、様々な形式の揮発性メモリ(例えば、SRAM、SDRAM等)及び、ハードディスクドライブ(HDD)、及びフラッシュメモリのような不揮発性メモリを含んでいる。外部フラッシュユニット(例えば、コンパクトフラッシュ3.0)も、必要であれば使用することができる。加えて、処理サブシステムは、処理動作を容易にするためのキャッシュを備えることもできる。
処理サブシステムは、更に、(i)基本システム情報のセグメントを判定するための、(ii)セグメントに優先度をつけるための、(iii)様々なセグメントのグループをUEの集団へ配信するための空間リソースを効率的に使用するための、機能サブシステムあるいはモジュールを含んでいる。これらのサブシステムは、ソフトウェア、ファームウェア及び/あるいはハードウェアで実現することができ、また、論理的に、及び/あるいは物理的に処理サブシステムに接続されている。選択的には、別の変形では、サブシステムあるいはモジュールは、直接、サブシステムの送信機に接続されていても良い。
一実施形態では、セグメント実行サブシステム(i)は、パブリックブロードキャスト情報の1つ以上のセグメントを記憶するように構成されている装置500内でローカライズされている、データベースあるいはメモリ構造を含んでいる。このようなセグメントは、現在のUEの占有率、現在時刻、現在位置等のような、内部デバイスの動作の少なくとも一部から導出されても良い。一変形では、セグメント実効サブシステムは、循環バッファあるいはシフトレジスタを備えることができる。別の実施形態では、サブシステムは、集中ネットワークコントローラへの1つ以上のインタフェースを含み、ここで、集中ネットワークコントローラは、パブリックブロードキャスト情報の1つ以上のセグメントを提供する。
更に別の実施形態では、パブリックブロードキャスト情報のセグメントは、1つ以上の外部デバイス(例えば、近隣のWLANネットワーク等)からクエリーされるあるいは受信されるプロパティ(属性)に関連していても良い。更に別の実施形態では、パブリックブロードキャスト情報のセグメントは、環境事項あるいはロケーション事項、例えば、ロケーションあるいはエンティティ(例えば、病院)の近所で動作するセルに基づいて設定することができる。
装置の優先度付けサブシステム(ii)は、例えば、ネットワークアクティビティを監視するための装置、あるいは、ネットワークアクティビティの知識を記憶するように構成されているメモリ装置を含んでいても良い。入力ネットワークパラメータは、パブリックブロードキャスト情報の1つ以上のセグメントに優先度を動的に割り当てる最適化エンジン(例えば、処理サブシステムによって実行されるコンピュータプログラムとして実現されるアルゴリズム)に提供される。セグメント化パブリックブロードキャスト情報は規則的にあるいは不規則に変化する場合があること、つまり、必要とされる場合、最適化エンジンは、対応する変化に応じてのみ動作できることが理解されるであろう。また、優先度付けサブシステムは、近隣の基地局あるいは他のネットワークエンティティ(例えば、インター−RAT互換基地局、Wi−Fiアクセスポイント等)と情報を交換するように構成されている1つ以上のインタフェースを更に含むことができる。
装置500の分散サブシステム(iii)は、UEへ、パブリックブロードキャスト情報の様々なセグメントをブロードキャストするための装置を含んでいる。一実施形態では、分散サブシステムは、パブリックブロードキャスト情報の1つ以上のセグメントの時間的に変化するローテーションを行う。別の実施形態では、分散サブシステムは、時間的に長さが変化する送信を行う。分散サブシステムは、また、複数の拡散コード(例えば、CDMAに基づくシステム)、ホッピングシーケンス(FHSS)、あるいは選択的には、他の周波数帯域(例えば、OFDMあるいはFDMAに基づくシステム)等を利用することができる。更に別の実施形態では、分散サブシステムは、1つ以上のネットワークパラメータに基づいて変化するセグメント化パブリックブロードキャストを提供する。一実施形態では、CPCフレームは、更に、SDR UEの要件を異ならせるために適合されている、可変長の送信を提供することによって、SDR UE電力消費を実質的に最小化するように構成されている。
方法
本発明に従って本明細書で説明される上述の基地局(及びUE)を動作させる方法の例を詳細に説明する。本発明の実施形態の一例では、ワイヤレス(例えば、LETセルラー)無線システムにおける基本システム情報の1つ以上のセグメントが送信され、また、1つ以上の指定される受信基準に従って受信され、そうすることで、スペクトルリソース及び受信機リソースの少なくとも一方の不必要な使用を最小にする。
例示の動作
図4の例示の異種ネットワーク400へ戻り、3つのRATが同一の距離を置いて配置されていて、各RATは、独立しているサービス通信範囲を能動的に提供している。異種ネットワークは、第1のLTE eNB402、第2のLTEホームeノードB(HeNB)404、及び無線LANアクセスポイント408を含んでいる。他のRAT(不図示)も同様に使用することができ、これには、例えば、WiMAXに対するものがある(IEEE規格802.16e−2005の名称が「ローカル及びメトロポリタンエリアネットワーク用のIEEE規格、パート16:固定及び移動用エアインタフェース−ブロードバンド無線アクセスシステム修正2:ライセンス済帯域における複合固定及び移動動作用の物理及び媒体アクセス制御レイヤー及び誤植1」、これは、その全体を参照することによって、本明細書に組み込まれる)。第1のeNBと第2のHeNBは、単一のネットワークオペレータの制御下で動作している。WLAN APは、単一のオペレータの制御とは別に動作していて、例えば、ホームユーザあるいはビジネスユーザによって単独で動作している。図示されるように、第1のUE410は、3つのネットワークのすべての通信範囲内で動作している。
図6を参照すると、コンテキスト情報の取得、検知タスクの割当、及び(図4で示されるような)ネットワーク内のCPC−BSを使用して利用可能なコンテキスト情報のブロードキャストのための例示の手順600が詳細に示され、そして、記載される。具体的には、図6の例示の処理手順は、特に、CPC−BSがサービスが提供されているユーザについての特定の知識(即ち、対象のUEの識別情報)を有している状況に有用である。サービスが提供されているユーザについての特定の知識を有することによって、CPC−BSは、それ以降、様々なUEデバイスで利用可能なコンテキスト情報を能動的に再現することができる。このコンテキスト情報は、進行中の通信リンクに関連する情報を含むことができ、これには、例えば、パケット誤り率(PER)、リンク品質、サービスの品質(QoS)、ジッタ/パケット損失率あるいは比、及びネットワークの動作で有用な様々な他のパフォーマンス測定値がある。ステップ602で、CPC−BSは、通信することができるネットワーク上の既知のUEの存在(プレゼンス)を検出する。これらの既知のUEの存在を検出することによって、CPC−BSは、コンテキスト情報を取得する場合に利用可能なネットワークリソースの使用を改善することができる。
ステップ604で、CPC−BSは、UEに、コンテキスト情報をCPC−BSへ提供させることをトリガーする。一実施形態では、このようなコンテキスト情報の取得は、CPC−BSによってブロードキャストされるCPC情報に含まれる情報を有する様々なUEをトリガーすることによって実行することができる。選択的には、このトリガーは、例えば、CPC−BSと様々なUEとの間のIPリンクを使用することによって、対象のUEに利用可能な任意のデータチャネル内で提供することができる。ステップ604のトリガー機能が、トリガー機能を生成するCPC−BSのコンテキストで主に意図されている一方で、代替の実装では、RAN内の他のエンティティへトリガーを任せるのではなく、CPC−BSのトリガー機能を取り除くことができることが認識される。例えば、一実施形態では、このトリガーは、トリガー(即ち、トリガーは不規則に生成することができる、あるいはそれぞれのUE内部のスケジュールで発生させることができる)の送信を必要とすることなく、定期的に実行することができる。また、そのような一実施形態では、電磁スペクトルの部分を定期的にスキャンすることで、例えば、UEが、まず、スペクトルの低い部分をスキャンして、休止して、そして、また、続いて、スペクトルの高い部分をスキャンするようにすることができる。選択的には、このトリガーは、「プロキシ」(例えば、セルラーBS)から行うことができる。
ステップ606で、トリガーされているUEは、自身のコンテキスト情報をCPC−BSへ送信する。選択的には、このコンテキスト情報が利用可能でない場合、UEは、CPC−BSへ、要求されているコンテキスト情報が利用可能でないことの通知を行う。
ステップ608で、CPC−BSは、特定のタスクを実行するために1つ以上のUEを選択する。ここでは、従来のソリューションにはない本発明の暗黙的な効果が存在していて、ここでは、専用のCPC−BSは、ネットワーク上に配置されている様々なUEとの間でタスクを分散することができる。これは、特に、様々な異種通信環境を検知(センス)するためにUEが使用される状況で有用であり、一方で、各UEがあらゆるタイプのシステムに対する帯域全体(例えば、470MHzから5GHz)をスキャンする必要性を回避する。従って、この検知タスクは、多数のUEに渡って分散される。例えば、例示の実装では、検知タスク(例えば、2.4GHz帯域での利用可能なWLAN APを検知する)は、様々なUEに渡って消費される総出力電力を最小にするために、近隣のUEのセットに渡って分散することができる。CPC−BSは、例えば、検知タスクを分散することで、あるユーザ(あるいは小規模のユーザのサブグループ)に、2.4GHz帯域におけるWLANに関係するパラメータを検知することを依頼する一方で、別のユーザ(あるいは小規模のユーザのサブグループ)に900MHz帯域におけるセルラーシステムパラメータを検知することを依頼することができる。これに加えて、あるいはWLANに関係するパラメータを検知することに代えて、UEは、上述のような様々な無線システムの存在をスキャンするタスクを行うことができる。更なる検知タスクには、パケット誤り率、リンク損失確率、干渉レベル等のQoS(サービスの品質)推定を含むことができる。
通信エリアに相対的に多数のユーザが含んでいる場合の実施形態では、この検知タスクは、1つのスキャンイベントから次のスキャンイベントへの変化に関与するユーザのサブグループに周期的に起因しても良い。このようなスキャン方法は、特定のUEに一定の帯域を実際にスキャンすることができる限りまれに問い合わせされるように構成されても良く、そうすることで、全体のスキャン時間を更に削減し、個々のUEに負担させる処理を最小化しながら、情報の可用性を保障する。上述の方法と、各UEが単独での検知タスクのセットの全体を実行する場合の実装と比較する。後者の方法は、とりわけ、電力消費と検知時間の観点で費用がかかる場合があり、今日のUEデバイスにおいては異常に高い値段となる事項である。
ステップ610で、様々なUEが自身に割り当てられているタスクを実行し、検知されたあるいは収集された情報(あるいは、処理済の部分あるいはそれに基づく派生部分)が続いてCPC−BSに転送される。次に、CPC−BSは、他の利用可能なコンテキスト情報に従って「検知された」情報のすべてを収集してコンパイルし、そして、CPC−BS自身の内部での記憶用に適切な情報ブロックを生成する。
ステップ612で、CPC−BSは、この情報ブロック内に含まれる情報を、CPC−BSの通信範囲内の1人のユーザあるいはユーザのグループに送信する。一実施形態では、このブロードキャストは、周期的に繰り返され、そうすることで、CPC−BSの通信範囲に進入する新規のユーザは、この情報に容易にアクセスすることができる。提供されるコンテキスト情報を含むCPCフレームは、また、一定の実装では、いわゆる、「トグリング(toggling)」プリアンブルの使用を行うことになる。このトグリングプリアンブルは、特に、周期的に繰り返されるCPCフレーム内に存在するコンテキスト情報を既に復号している、サービスが提供されているユーザに対して、ブロードキャスト情報が周期的に繰り返される状況に有用である。この方法では、送信されているCPCフレームを既に復号している、通信範囲内の既存のユーザは、CPCフレーム全体が復号されるべきかどうかを判定するためには、単に、そのプリアンブルを見ることだけで済む。CPCフレームを復号する前にそのプリアンブルをまず検証することによって、冗長なコンテキスト情報を含んでいるに過ぎない、到来するCPCフレームを復号するために、自身のUEにおける処理リソースを浪費する必要はない。CPCフレームのプリアンブルは、新規のコンテキスト情報が通信範囲で利用可能となるときはいつでも、「トグルする」(即ち、変化する)ことになる。この点で、既存のUEは、ここで、新規に提供されるコンテキスト情報に対して、到来するCPCフレームを復号することを知ることはない。
ステップ614で、CPC−BSは、コンテキスト情報が更新を要求しているかどうかを評価し、そして、ステップ612で、自身の通信範囲にコンテキスト情報を周期的に送信することを継続する、あるいはそうでなければ、ステップ602で、図6の処理手順をリスタートする。
図7を参照すると、図6に関して記載される処理手順に類似する例示の処理手順700が開示され、ここでは、依然として、CPC−BS通信範囲内のすべてのUEについての特別な知識が要求されない場合の状況下になる。より詳しくは、図7の処理手順は、CPC−BSが、サービスされているユーザについての部分的な知識を有している場合の状況に有用である。部分的な知識は、制限するものではないが、(1)対象となる各UEのUEハードウェアコンフィグレーションケイパビリティについての部分的な知識(即ち、UEが関心のある帯域全体をスキャンすることができるか?UEが3GPPシステムをスキャンすることができるか?UEがIEEE802.11xシステムをスキャンすることができるか?UEがUE802.16システムをスキャンすることができるか?UEがシステムをスキャンして通信リンクを制御することを同時にできるか?等)、(2)ユーザのサブセットに対する正確な知識及び、別のユーザのサブセットのハードウェアコンフィグレーションケイパビリティにおけるゼロ知識あるいは部分的な知識、及び(3)進行中のデータ交換に起因して特定のUEがスキャン処理にどのくらいの時間を使うことができるかを、ネットワークが(正確に)知らないという意味での部分的な知識を含んでいる等がある。CPC−BSに対して、自身のサービスを有効に使用しているUE/MDについての特別な知識を有することが望ましい一方で、CPC−BSが提供している、CPCブロードキャストサービスを効果的に使用しているすべてのUEのケイパビリティを自動的に検出して監視することが、様々な技術的な理由によって、CPC−BSにとって困難であることがしばしばあることが理解されるであろう。
ステップ702で、CPC−BSは、ブロードキャスト送信によって(CPC−BSに知られているか知られていないかの)コンテキスト情報に対する呼出(コール)をすべてのユーザに向けて(CPC−BSに対して知られているか知られていないにかかわらず)発行する。例示の実施形態では、CPC−BSは、CPCフレーム内に、このコンテキスト情報に対するこの呼出を含めることができる。
ステップ704で、この呼出(例えば、CPCフレーム内のコンテキスト情報)を受信する様々なUEは、次に、通信リンクを介して(例えば、CPC−BSとのIPリンクを介して)、リクエストされているコンテキスト情報を提供するかどうかを選択することができる。1つ以上のUEが、CPC−BSによってリクエストされているコンテキスト情報を搬送する場合、CPC−BSは、次に、受信される情報を自身の情報データベースへとマージする。例示の実施形態では、マージされた情報は、共通の結果を提供するために選択される(即ち、矛盾する情報要素等を解消することによって)。
ステップ706で、CPC−BSは、リクエストされたコンテキスト情報を提供しているこれらのUEのそれぞれに対する「サービスレベル」をアップグレードするかどうかを判定する。CPC−BSによるこの判定は、関心のある自身のエリアにおいてより多くの詳細なコンテキスト情報を含んでいる指定のユーザグループに、情報を配信しているUEが参加することを許容することによって、それらのUEに対してインセンティブを提供する。一例のインセンティブは、UEに、CPC−BSに自身の存在を登録することを働きかける。このような実装は、CPCブロードキャストフレームの一部をブロードキャストすることによる一変形で配備され、そうすることで、それは暗号化されることはなく、これによって、CPCフレームを受信することができる任意のものにそれをアクセス可能にする。但し、CPCブロードキャストフレームの第2の部分は、コンテキスト情報を読み出す(解読する)ために要求されているキーで暗号化される。他の非暗号化に基づくプライバシースキームも同様に使用することができる。
また、様々な第2の暗号化されたあるいは保護化されたフィールドをオプションで含めることもでき、ここで、各フィールド、あるいはフィールドのサブグループは、例えば、固有のキーを要求する。このような実装は、例えば、「ゴールド」、「シルバー」、「ブロンズ」レベルのサービスのような、異なるタイプあるいはレベルのサービスを生成するために有効に使用することができる。可変のレベルのサービスは、多かれ少なかれ詳細にされているなあるいは十分にされている、多かれ少なかれ最近のものである、多かれ少なかれ頻繁に送信されている、多かれ少なかれ信頼のある等のコンテキスト情報を含んでいる。
上述の段階的にレベルが変化するサービスのスキームの更なる変形には、ユーザに割り当てられるサービスのタイプのアップグレード(例えば、制限時間に対する)が含まれ、これは、それが、CPC−BSによって発行される「コンテキスト呼出」と一緒にコンテキスト情報を提供する場合である。従って、時間依存の態様を含むこのような方法は、サービスのレベルを変化させるための暗号キーを周期的に変更するあるいは循環させることができる実施形態を許容することになる。ステップ706で行われる判定に基づいて、CPC−BSは、CPC−BSの通信範囲内のユーザに様々な暗号キー(例えば、トリプルDES(3DES)等)を送信する。
ステップ708で、CPC−BSは、UEから受信している、あるいは、そうでなければ、様々なネットワークリソースから取得している、利用可能なコンテキスト情報を収集して、更新する。後者の場合には、例えば、CPC−BS自身あるいはサードパーティによって実行される様々な測定、あるいはCPC−BSあるいはネットワークオペレータによって配備される様々な測定ユニットを介して実行される様々な測定を含んでいる。
ステップ710で、CPC−BSは、オプションで、UE登録のためのリクエスト(要求)を発行する。上述のように、例示の実施形態では、UE登録は、一定の時間(制限された期間あるいは永続にかかわらず)に対してアップグレードされたレベルのサービスを提案することによって奨励され得り、これによって、CPC−BSの通信範囲内の様々なUEへ、より効率的にタスク及びコンテキスト情報の少なくとも一方を配信するための能力をCPC−BSに対して容易にする。
ステップ712で、CPC−BSは、コンテキスト情報が更新を要求しているかを評価し、そして、ステップ408で自身の通信範囲へコンテキスト情報を周期的に送信することを継続する、あるいはそうでなければ、ステップ702で図7の処理手順をリスタートする。
加えて、図6及び図7の少なくとも一方で上述している処理手順を使用するCPC−BSで利用可能な情報のために、所与の通信範囲内のUEへコンテキスト情報を含むデータの送信を、効率を向上し、そればかりか、電磁インタフェースの他のソースあるいはバックグラウンドノイズに比べて強調された信号受信を行うために最適化することができる。例えば、図8を参照すると、本発明の一変形に従うCPC−BS810は、通信範囲を、他のマクロセル基地局830が存在する中で、対象のUE820をアドレス指定するために最適化するように構成設定することができる。一実施形態では、通信範囲の最適化は、とりわけ、ビーム形成されたCPC送信840、850を生成するために、適切なビーム形成技術を利用することによって達成される。このような実装は、自身の通信範囲内の様々なユーザに関するCPC−BSにおける知識によって実現可能にされる。例えば、CPC−BSが自身のCPCコンテキスト情報(自身の各地理的位置を含む)の様々なユーザについての特別な知識を有している場合、そのCPCコンテキスト情報を、ビーム形成技術あるいは、アンテナ選択、出力電力選択及びその類の他の技術を採用するユーザに向けることで、そうすることで、既定の地理的サブセットだけに自身の放射を合わせることができる。アンテナ選択は、放射信号の変化に対するアジマス(発射方位:azimuth)角の関数とすることが可能であり、一方で、電力は、一般的には、レンジ(幅)に関係する。こうして、CPC−BSは、これらのパラメータの1つあるいは両方の選択に基づいて、自身に対して、所与の極座標スライス(slice)を「扱う」ことができる。
図9を参照すると、単一のCPCフレーム内で修正されたビーム形成を示す例示の実施形態が、詳細に示され、そして記載されている。CPC−BS920の通信範囲内で送信される任意の所与のCPCフレーム内では、典型的なUEは、その送信されるCPCフレームの一部分だけに関心がある。従って、CPC−BSは、自身の通信範囲についての知識を利用して、例えば、最もエネルギー効率が良い方法で、送信される各CPCフレームを提供することができる。例えば、図9に示される実施形態では、CPCフレームの第1の部分は、全方位ブロードキャスト等として、あるいは1つ以上のビーム形成されたCPC送信として、940、960で、通信範囲内のすべてのユーザに送信される。950で、送信されたCPCフレームの後続の部分De、eNB910によってサービスが提供されるユーザのような、CPC−BS通信範囲内のユーザ970の制限されたサブセットに向けることができる。
オンデマンドCPCプロビジョニング(提供)
図10は、第4世代無線ネットワークに対して提案されている概念を示しており、ここでは、地理的領域1000が、個別の「メッシュ」1000のセットに分割されている。このメッシュの方法については、とりわけ、動的スペクトル割当を可能にする新規のオンデマンドコグニティブパイロットチャネルに記載されていて、これは、2007年の4月17日−20日のDySPAN 2007年、第2回IEEE国際シンポジウムの、ペレツ−ロメロ,ジェイ.、サリエント,オー.、アグスティ,アール、ギウッポニ,エル.によるものであり、2007年の動的スペクトルアクセスネットワークにおけるニューフロンティアのページ46−54に記載されていて、その全体を参照することによって、本明細書に組み込まれる。このメッシュの方法の更なる議論は、IEEE P1900.4ワーキンググループ内の再コンフィグレーション管理用の無線イネーブラーの開発にも記載されていて、これは、ホーランド,オー.、ムック,エム、マーティグネ,ピー.、ボース,ディー.、コルディエ,ピー.、ベン イーマ,エス、ハウゼ,ピー.、グランドブレイス,ディー、クロック,シー.、レンク,ティー.、ジャミング パン、スラニナ,ピー、モブナー,ケイ.、ジウッポニ,エル.、ロメロ,ジェイ.ピー.、アグスティ,アール.、アッタ,エイ.、アグヴァミ,エイ.エッチによるものであり、2007年の4月17日−20日のDySPAN 2007年、第2回IEEE国際シンポジウムの、動的スペクトルアクセスネットワークにおけるニューフロンティアのページ232−239に記載されていて、その全体を参照することによって、本明細書に組み込まれる。しかしながら、上述の文献それぞれは、UEがCPC情報をリクエストする場合についてのみに向けられていて、そして、この情報は、(1)UE単位(即ち、ピアツーピア)に基づいて、あるいはブロードキャストを介して利用可能にすることができるすべてのユーザのどちらか一方のみに提供される。これらの2つの方法は、各使用する場合に対して明確には最適化されていない。
図11Aを参照すると、オンデマンドCPC−BSブロードキャストとピアツーピア通信を提供するための例示の処理手順1100が詳細に示され、そして、記載されている。ステップ1102で、1つ以上のUE(群)がCPC−BSからコンテキスト情報をリクエストする。
ステップ1104で、CPC−BSは、コンテキスト情報の送信が、ブロードキャスト、マルチキャストあるいはユニキャストであるかを判定する。一実施形態では、この決定は、送信対象のコンテキスト情報要素それぞれに対して行われる。このようにして、所与のコンテキスト情報要素がピアツーピア(即ち、1つのピアから複数のピアへのマルチキャスト、あるいはユニキャスト)で送信されるかべきかどうか、あるいは所与のコンテキスト情報がすべてのユーザにブロードキャストされるべきかどうかの決定がなされる。例えば、コンテキスト情報を取得するために、個々のユーザが登録される必要がない状況では、コンテキスト情報をブロードキャストすることが最も要望される場合がある。しかしながら、登録されているユーザだけがコンテキスト情報を受信することがふさわしい場合、コンテキスト情報をマルチキャストすることがより適切な場合がある。コンテキスト情報が慎重を期すもの(即ち、機密)である場合、あるいはコンテキスト情報が単一のユーザだけに要求される場合の例では、ユニキャスト/ピアツーピア(P2P)の方法が最も適切であろう。加えて、CPCコンテキスト情報が地理的にグループ化されているユーザのサブセットに対してコンパイルすることができる場合は、ビーム形成技術と組み合わせたブロードキャストが、関係のあるユーザのグループ化されているサブセットの位置だけに存在する信号を有するための最も適切な方法となる。また、別の位置に存在する他のユーザのサブセットにこの方法を使用することで、適切なビーム形成技術を使用して、他のCPCコンテキスト情報を同時に提供することができる。異なるビーム形成により、送信されるコンテキスト情報の間で情報が相関してしまうことが回避される。ステップ1104で行われる判定は、個々のユーザに利用可能にするサービスのレベル(例えば、上述の、「ゴールド」、「シルバー」レベルのサービス)を考慮することができる。ブロードキャスト、マルチキャストあるいはユニキャストにすることの決定が一旦なされると、送信対象のすべての関連情報がグループ化される、あるいはそうでなければ、コンテキスト情報要素の共通のセットにマージされる。
ステップ1106で、コンテキスト情報要素の共通のセットがCPC−BSを介して送信される。この送信は、ステップ1104で行われた決定に依存する、CPCブロードキャスト、マルチキャストあるいはユニキャストを介して発生する。この形式では、CPC−BSコンテキスト情報は、通信範囲内あるいは個々のメッシュ内のすべてのユーザに提供することができる、あるいは、その通信範囲内のユーザのサブセット(単一のユーザを含む)に提供することができる。
図11Bを参照すると、オンデマンドCPC−BSブロードキャストとピアツーピア通信を提供するための例示の処理手順1110が詳細に示され、そして、記載されている。ここでは、UE(群)は、これ以上、コンテキスト情報をリクエストする必要はない。このコンテキストでは、用語「オンデマンド」は、パーティ(関係者)がコンテキスト情報を送信することの必要性あるいは要望を開始したことを意味する(例えば、無線アクセスポイントは、ネットワークで利用可能になる)、しかしながら、コンテキスト情報を受信するパーティ(例えば、UE)は、このコンテキスト情報を受信するためのリクエストを行う必要がなかった。むしろ、CPC−BSは、コンテキスト情報の受信側から要求されていないコンテキスト情報を定期的に送信することになる。これらの送信の周期性は、一実施形態では、時間に基づくことができる(即ち、UE(群)のリクエストを必要とすることなく、時間の考慮に基づいて単独で周期的に送信される)。選択的には、これらの送信の周期性は、別の実施形態では、送信するために利用可能なコンテキスト情報の量に基づくことができる。例えば、CPC−BSは、コンテキスト情報が利用可能になるときはいつでもコンテキスト情報を直ちに送信することができる、あるいは選択的には、コンテキスト情報の閾値レベルが送信のために利用可能になるまで待機することができる。
ステップ1112で、CPC−BSは、上述のステップ1104と同様に、利用可能なコンテキスト情報の送信をブロードキャスト、マルチキャスト、あるいはユニキャストするかどうかを判定する。加えて、この判定は、いくつかの例では、コンテキスト情報の送信の周期性によって影響を受ける。例えば、一定のブロードキャストコンテキスト情報の送信は、送信するためのコンテキスト情報の閾値量における基準周期性の恩恵を受けることができ、一方、ユニキャスト送信は、コンテキスト情報が利用可能になるとすぐに発生することになる。選択的には、この判定は、単に、タイマーに基づいて行われる(即ち、タイマーが満了すると、図11Aのステップ1104で上述した判定と同様の判定が行われる)。
ステップ1114で、コンテキスト情報要素の共通のセットがCPC−BSを介して送信される。この送信は、ステップ1112で行われた決定に依存して、CPCブロードキャスト、マルチキャストあるいはユニキャストを介して発生する。この形態では、CPC−BSコンテキスト情報は、通信範囲、あるいは個々のメッシュ内のすべてのユーザに提供することができる、あるいは、その通信範囲内のユーザのサブセット(単一のユーザを含む)に提供することができる。
図12を参照すると、図11Aと図11Bに関する、オンデマンドCPC−BSブロードキャストとピアツーピア通信を提供の変形が、詳細に示され、そして、記載されている。具体的には、図12の処理手順1200は、とりわけ、コンテキスト情報を送信する場合に利用可能な帯域幅のより効率的な利用を行うための待機期間を導入する。
ステップ1202で、1つ以上のUE(群)が、CPC−BSからコンテキスト情報をリクエストする。
ステップ1204で、CPC−BSはコンテキスト情報のためのリクエストを受信し、リクエストされている情報をブロードキャスト、マルチキャストあるいはユニキャストする必要があるかどうかを決定する。例示の実施形態では、CPC−BSは、各コンテキスト情報要素に対して、関係するユーザ(群)に対してピアツーピアに基づいて通信する必要があるかどうか、あるいはステップ1104(図11)に関して上述した処理手順と同様の処理手順を使用してすべてのユーザへブロードキャストすることができるかを決定する。例えば、この決定は、各ユーザ(群)に対して確立されているサービス契約に基づいて行うことができる、即ち、ユーザが、「ゴールド」サービス、「シルバー」サービス等を受信及び復号の少なくとも一方を行うことが許容されているかどうかに基づいて決定を行うことができる。送信対象のすべてのコンテキスト情報は、続いて、コンテキスト情報要素の共通のセットにグループ化される、あるいはマージされる。
ステップ1206で、CPC−BSは、1つ以上のコンテキスト情報が送信前にリクエストされているかどうかを判定する。換言すれば、CPC−BSは、CPCデータの送信で、各コンテキスト提供リクエストに直ちに反応しない。むしろ、CPC−BSは、一定の時間期間(一定のイベントが発生するまで)に対して到来するリクエストをバンドルし、そして、要求されている情報をまとめてリクエスト先のUE(群)へ送信する。これは、例えば、複数の近接するUEが一定の期間に渡ってコンテキスト情報をリクエストしている場合に有用であり、そうすることで、単一のCPC−BS送信が、ユーザのリクエストを十分に満足させることになる。
一変形では、待ち期間あるいは遅延期間は予め定められている。別の変形では、この期間は、単位時間当たりに受信されるリクエストの数に基づいている(例えば、所与の時間期間でのUEのリクエストの数がより多いと、CPC−BSにその遅延を適応的に短縮させる)。別の変形では、この遅延は、所与の時間期間に渡って受信されるリクエストの統計的な解析の少なくとも一部に基づいて判定される。例えば、t秒間隔内で、N個のリクエストが同時にすべて受信されたと仮定すると、より大きな遅延を許容することができることを示す、リクエスト同士での間での完全な相互関係が発生することになる(これは、それ以上古くなるリクエストが存在しないことになるからである)。逆に、すべてのリクエストがかなり最初のt秒間隔で、あるいはかなり終盤のt秒間隔で受信されると、この相関関係は貧弱なものとなる(即ち、第1の間隔の部分で受信されるUEのリクエストは、最後の間隔で受信されるものと比べて、ほぼt秒の遅延を経験することになる)。こうして、この分布(例えば、sあるいは分散)の測定基準は、適切な遅延の判定で使用することができる。
ステップ1208で、CPC−BSは、ステップ1204で先に行われた決定に依存して、CPC−BSブロードキャスト及びピアツーピア通信の少なくとも一方を介してコンテキスト情報を送信する。従って、コンテキスト情報に対して同様のあるいは同一のCPCリクエストを送信しているUEは、あるいはそうでなければ、同一の所定の位置に存在しているような他の共通性を有しているUEは、グループ化されているコンテキスト情報の後続の送信に対して、CPC−BSによってグループ化される(コンテキストに基づいて)。それゆえ、例えば、再グループされるユーザの数に依存して、提供される通信範囲情報の「粒度」は動的に適応される。例えば、相対的に少数のユーザがグループ化される場合、局所的に利用可能なアクセス技術(RAT)(無線アクセス技術)だけを含んでいるコンテキスト情報が含まれる。これらの局所的に利用可能なRATは、とりわけ、ブルートゥース、ZigBee(登録商標)のような無線プロトコルを含んでいる。しかしながら、多数のユーザが再グループ化される場合において、コンテキスト情報に対してCPCチャネルで委ねられる十分な容量が存在する場合には短距離RATだけが提供される。この形態では、最大グループのユーザに適用可能なコンテキスト情報に最高優先度が与えられることになり、容量超過が存在する場合には次位のコンテキスト情報が提供される。同様に、ワイドエリアシステムに対するコンテキスト情報は、容量超過が存在する場合に提供される、より短距離のシステムを用いて優先度付けすることができる。
図13及び図14は、通信範囲情報の「粒度」のレベルが変化することに着目する、上述の処理手順の2つの例示の動作を示している。いくつかの状況では、様々なUEが同一のCPCリクエスト、あるいはそうでなければ、同様のCPCリクエストを、例えば、同一の地理的位置を参照して、あるいはいくつかの他の共有されている共通性、例えば、ハードウェアコンフィグレーションケイパビリティ(例えば、iPad、iPhone、音声専用電話等の同様のUEタイプ)を参照して送信することになることが予想される。これらのUEは、次に、サービスを提供しているCPC−BSによって一緒にグループ化することができる。
例えば、図13は、複数のマクロセルBS1330を有するセルラーアーキテクチャ内に、3つのUE1310が、相対的に互いに近接して存在している例を示している。これらのUEはすべて、CPC−BS1320からコンテキスト情報をリクエストしている。これらが相対的に互いに地理的に近接していることになるので、CPC−BS1320は、これらのUEへサービスを提供する場合にこのことについての知識を使用することができる。つまり、CPC−BS1320によって提供されるコンテキスト情報は、相対的に制限された地理範囲を包囲することだけを必要とする。従って、相対的に細かい粒度の情報を、CPCに対する送信帯域幅を大きくしすぎることを要求することなく、この通信範囲に対して提供することができる。これは、サービスが提供されているこれらのUEの間で推定される共通性があるからである。つまり、CPC−BSは、例として、局所的に利用可能な無線アクセス技術(RAT)に対する通信範囲情報を提供することができ、そうでなければ、この無線アクセス技術は、負担がかかりすぎる、あるいは、地理的に広範囲に分散しているUE装置群をグルーピングするために、より大きな帯域幅を消費してしまうことになる。例えば、CPC−BSは、ブルートゥース(登録商標)ピコネット、あるいは、ZigBee等の他の小範囲無線プロトコルについての情報を提供することができる。しかしながら、CPC−BSグルーピング内のユーザの数が所定の閾値を超える場合、細かい粒度の情報、例えば、短距離無線通信プロトコルだけが、CPCチャネル内に残っている容量が存在する場合に、提供されるあるいは優先度付けされる。
図14は、図13に関した上述した例と比較して、より大きな地理的な領域を介してコンテキスト情報を要求する3つのUE1410を示している。これらのUEはそれぞれ、もはや、これらのデバイスのそれぞれに利用可能なRATの間に共通性がある地理的位置に存在しないので、これらのデバイスへの利用可能なRATの送信は、潜在的には、CPCチャネルを圧迫する、大量の帯域幅を消費する可能性がある。従って、すべての利用可能なシステムの送信は、図14に示されるグルーピングでのUEのそれぞれに対して、これらの利用可能な短距離RATの個別通信を要求する場合がある。
図14に存在する問題の対処は、いくつかの様々な方法で処理することができる。これらの地理的に広い範囲に分布しているこれらのデバイスを扱うための方法の1つは、CPC送信帯域幅を節約するために、送信される短距離コンテキスト情報の量を制限することである。これは、上述したように、例えば、ユーザのクラスあるいは加入ステータス(例、「ゴールド」、「シルバー」等)に基づいて区別することによって処理することができる。一旦、CPC帯域幅が十分に逼迫すると、例えば、粒度の細かいコンテキスト情報(例えば、短距離RATに関する情報)は「ゴールド」レベルのメンバーだけに提供されても良い。更に別の例として、コンテキスト情報のタイプを優先度付けして、そうすることで、例えば、利用可能なCPC帯域幅に基づいて、再度、優先度の高いコンテキスト情報を残して、より優先度の低いコンテキスト情報(例えば、短距離RAT情報)を除去することができる。また、利用される優先度付けのスキームは実際には動的である。これは、コンテキスト情報のタイプの優先度は、ユーザ依存及び状況依存の少なくとも一方であり得るからである。例えば、UEのあるユーザがコンテキスト情報のタイプに優先度を付けると、別のユーザとは異なるものを受信する。この方法では、CPCを介して配信されるコンテキスト情報内の内容は、サービスが提供中であるUEの必要性に基づく動的な基準で変化することになる。この動的な変化は、また、ユーザの動作状況に基づいていても良い、これには、例えば、ユーザは、1つの動作事例(例えば、「自宅において」)に対して設定されるプリファレンスを指定し、また、別の事例(例えば、「職場において」)対して設定される別のプリファレンスを指定することができる。次に、CPC−BSは、コンテキスト情報の配信/グルーピングを調整するためのこれらのプリファレンスのセットの知識を利用することができる。
代替として、あるいは上述のユーザクラスあるいは加入ステータスの方法に加えて、コンテキスト情報の特定のタイプ(例えば、短距離RAT)に関連する情報に対してCPCを介して送信されるコンテキスト情報を、他のシステム(セルラー等のような)、あるいは他のタイプのサービス毎に送信しないでも良い。この方法では、コンテキスト情報に対するサイクルタイム(即ち、送信との間の遅延)は、CPC帯域幅にかかる負担を緩和するために増やされる。
分散CPCプロビジョニング
図15を参照すると、分散されたCPC配備の例示の一実施形態が詳細に示され、そして、記載されている。図示のCPC配備は、複数のマクロセル基地局1510から構成されるセルラーネットワーク内に分散されている。分散されたCPCのアーキテクチャは、スレーブCPC−BS1530を伴う、マスターCPC−BS1520を含んでいる。スレーブCPC−BSは、例示の実装では、ユーザのUE1540と物理的に近接して相対的に近くに存在することになるフェムトセルの一部として存在しても良い。しかしながら、このことは決して要求されることではなく、また、スレーブCPC−BSは、実質的には、必要であれば、マスターCPC−BSと同一の物理ハードウェアで構成することもできることが理解されるであろう。
様々なCPC−BS間でのマスタースレーブ関係の使用は、CPC分散に対する仮想的な方法を実現するための機能を効果的に提供する(即ち、様々な個別のCPCは、例えば、提供されるコンテキスト情報の優先度レベルに基づいて、異なるCPC−BSを介してブロードキャストされる)。様々な理由によって、マスターCPC−BS1520とスレーブCPC−BS1530は、とりわけ、2つのCPC−BSとの間で分散されたコンテキスト情報の調整を容易にするために、単一のオペレータによって配備されるのが好ましい。このことは、スレーブCPC−BSからのコンテキスト情報とマスターからのコンテキスト情報とが矛盾する事例の場合に有用である。これらの事例では、マスターCPC−BSのコンテキスト情報は、優先度を有するべきである。しかしながら、2つの装置1520、1530の配備は、無関係の異なるエンティティによって達成されても良いことは明らかであろう。例えば、マスターCPC−BSは、自身のコンテキスト情報に関連するデータをブロードキャストするように構成することができ、これに対して、スレーブCPC−BSは、単に、受動的にデータを取得し、そして、適用可能な場合、あるいはそれが適当であると思われる場合に、そのデータを使用する。逆の関係も使用することができる。即ち、スレーブCPC−BSは自身のコンテキスト関連データをブロードキャストし、マスターは、それを受動的に使用する。本開示が与えられる当業者には、他のスキームも理解することであろう。
上述のRAT通知の例(即ち、コンテキスト情報が長距離RAT可用性と短距離RAT可用性の両方を含んでいる場合)に戻ると、ユーザのUE1540へのコンテキスト情報の配信は、マスターCPC−BSとスレーブCPC−BSとの間で分散することができる。スレーブCPC−BSは、典型的な状況では、かなり制限された通信範囲だけを所有することになるので、マスターCPC−BSでより上位のレベルのコンテキスト情報の配信を維持する一方で、スレーブCPC−BSを介して粒度が細かいコンテキスト情報(例えば、短距離RATの可用性)を配信することが望ましい。
ビジネス方法及びルール
上述のネットワーク装置及び処理手順は様々なビジネスモデルに容易に適合できることが理解されるであろう。例えば、このようなモデルの1つでは、CPC−BSネットワークアーキテクチャの配備は、オペレータ非依存である(例えば、サードパーティによるCPC配備の方法の使用を通じて)。このような方法の一実施形態では、CPCサービスプロバイダは、例えば、提供される情報のタイプに基づいて、配下のネットワークサービスプロバイダによって資金提供される。例えば、このような状況は、ネットワークサービスプロバイダが自身のネットワークの動作を向上することができる場合に、特に、そのネットワークサービスプロバイダに対して望ましく、これによって、自身が提供するネットワークとサービスについての自身のネットワークの加入者の見識を改善することによってこれらのネットワークサービスプロバイダに価値を付加する。一変形では、CPCは基地局から送信され、CPCは、基地局のネットワークオペレータが付加的にサポートする手近なサービスを受信者へ通知する。例えば、このようなCPCは、ネットワークオペレータの近隣のWLANホットスポットの存在を示すことができる。考えられる限りでは、ネットワークオペレータの他のリソースへのアクセスを容易にすることによって、ネットワーク容量を向上したり、効率性を向上する等のために、加入者を容易にセカンダリシステムにオフロード(offload)させることができる。
代替として、CPCサービスプロバイダには様々なUEのユーザの一部によって直接支払がなされる。これらの一部のユーザとは、例えば、そのユーザに対して任意の地理的な位置内のユーザに利用可能な他のRATについてのコンテキスト情報を定期的に取得することによって、そのユーザのデバイスのケイパビリティを向上することを要望するものである。
更に別の代替の実装では、CPCサービスプロバイダは、様々な独立事業者によって支払がなされる。この独立事業者とは、専用のCPCサービスを提供することによってそれらが提案するサービスの経験を高めることを要望するものである。例えば、上述の病院の例を思い起こすと、CPCは、客のUEの着信音を消音することを要望する所有者の、施設、あるいは映画館/オペラハウスに位置しているUEの出力電力を調整するために使用される。また、上述の内容を組み合わせて、CPCサービスプロバイダ自身の収入を向上するために、そのCPCサービスプロバイダに対するマーケティング機会を広げる構成を実現することができる。
このようなモデルの別のモデルでは、サービスプロバイダ/ネットワークオペレータは、例えば、フェムトセルを含む拡張されたデバイス及び移動デバイスの少なくとも一方、あるいはハンドセット/UEを販売し、リースし、あるいは自由に提供する(即ち、費用なしで、例えば、インセンティブプログラムを介して)ことができる。適切に実現されているユーザ機器は、拡張されたパイロットチャネルメッセージを受信すること、及び既存のパイロットチャネルをより効率的に監視することの少なくとも一方を行うことができ、こうして、ユーザが経験する全体的な知覚品質を向上する。一実施形態では、パイロットチャネルの専用のサブセットが、本発明を実現可能なUEに割り当てられる。つまり、従来のデバイスはすべてのパイロットチャネルを広く監視することを継続する(上述のように、非効率であるにも関わらず、)一方で、本発明を実現可能なデバイスは、その実現可能なチャネルのサブセットを監視するだけで済み、これは、顕著により効率的となる(また、UEの電力消費と、及びUE/ネットワークリソース割当とを著しく改善する)。
上述のネットワーク装置及び処理手順は、配下の動作あるいはビジネスルールアルゴリズムあるいは「エンジン」に従う動作に対して容易に適合させることもできる。このビジネスルールエンジンは、例えば、ソフトウェアアプリケーション(及び/あるいはファームウェア、あるいはそれと同等のハードウェア態様)を備えることができ、また、一実施形態では、コアネットワークでの個別のエンティティとして、あるいは、代替としては、コアネットワークあるいは他のネットワーク管理プロセス(NMP)での存在する既存のエンティティ内で実現される。このビジネスルールエンジンは、実際には、例えば、財務的側面、ユーザ経験の向上等の重要な記述に基づいて、動作決定あるいはリソース割当を行う際に、ネットワークオペレータ(あるいは他の関心のある関係者(パーティ))を支援する上位レイヤーの管理(スーパーバイザー)プロセスである。
一実施形態では、このビジネスルールエンジンは、1つ以上のユーザへリソースを提供することに関係する収入及び収益の少なくとも一方を実現することを考慮するように構成される。従って、例示のルールエンジンは、システムのパイロットチャネルの動作を修正して、より大きな単位のユーザをサポートする(例えば、比較的単純ではあるが、高品質のパイロットメッセージを提供する)ことができる、あるいはより広範囲のサービス(例えば、より大きなあるいはより複雑な範囲の機能性を有するより複雑なパイロットチャネルメッセージ)をサポートすることができる。
例えば、パイロットチャネル割当の評価は、様々な異なる割当オプションに関係する、増分費用、収入、及び収益の少なくとも1つの解析を含んでいても良い。いくつかの場合、ネットワークプロバイダは、新規のサービスリクエストが、比較的珍しい、つまり、パイロットチャネルがあまり重要でないことを判定することができる。他の場合では、ネットワークプロバイダは、新規のユーザとサービスが頻繁にセルに進入して存在しているか(例えば、一日に複数回、所与のセルを通過し、そして、そのセルに、時間的に短い間隔で多数の異なるユーザをもたらす、通勤者あるいは旅客列車の場合)、つまり、より多くのパイロットチャネルリソースの割当を要求しているかを判定することができる。これらの「ルール」は、例えば、リソースのリクエストの時点に課せられ、そして、一定の時間の間(あるいは、再評価をトリガーするイベントが発生するまで)維持される、あるいは、選択的には、定期的なモデルあるいはスケジュールモデル(例えば、一日の中の一定時間中、週の一定日数、休日等)に従って維持される。
別の実施形態では、一定のタイプのコンテキスト情報は、ビジネス手法及び会計手法(例えば、「ゴールド」、「シルバー」、「vip」等)の少なくとも一方から制限される場合もあれば、有用となる場合もある。例えば、より多くのお金を支払う意思がある加入者は、拡張されたサービスに関与することができる。プレミアム加入者は、「ゴールド」あるいは「vip」のコンテキスト情報を受信することができ、これに対して、そうでないプレミアム加入者は「シルバー」のコンテキスト情報を受信することができる。例えば、無線ホットスポットは、「vip」ユーザに対してのみ、自身のリソースの使用を提供することができる。これらのプレミアムグループに加入していないユーザは、コンテキスト情報を復号することはない。
別の他の実施形態では、コグニティブパイロットチャネルは、1つ以上の関心のある近隣のサービスを広告するために使用することができる。このような広告は、例えば、加入サービスに基づく料金として直接的な利益をもたらすことができる場合があり、あるいは、例えば、指定のエリアに顧客を引き付けたり、UEのハンドセットの知覚価値を向上するというような、間接的な利益をもたらすことができる場合がある。
リソースの動的割当を実現するための無数の他のスキームが、本開示が与えられる当業者によって理解されるであろう。
本発明の一態様は、方法の特定のシーケンスのステップで記載される一方で、これらの記載は、本発明の様々な方法の例示に過ぎないものであり、また、特定の用途によって、必要に応じて変更することができることが認識されるであろう。一定のステップは、一定の環境下では不要あるいはオプションとすることができる。加えて、一定のステップあるいは機能が、開示の実施形態に追加されても良く、あるいは、2つ以上のステップの実行の順序が変更されても良い。様々な変形のすべてが、本明細書で開示され、請求項で定義される発明を網羅するものと見なされる。
様々な実施形態に適用されるように、本発明の新規な特徴が、上述の詳細記述で示され、記載され、そして、指摘されている一方で、図示される装置あるいはプロセスの形式及び詳細において、様々な省略、置換及び変更を、本発明から逸脱しないで、当業者によって行われても良い。上述の記載は、本発明を実行するように現在熟慮されているベストモードである。この記載は、決して制限することを意味するものではなく、むしろ、本発明の一般的な原理を示すものとして解釈されるべきである。本発明の範囲は、請求項を参照して判断されるべきである。
優先権及び関連出願
本願は、本願と同一の発明の名称である、2010年4月23日に出願された、2011年4月12日に出願された、同一出願人かつ同時継続出願である国際出願番号PCT/US2011/032170号の優先権を主張するものであり、これは、米国特許出願番号12/766,806号の優先権を主張するものであり、それぞれその全体を参照することによって、本明細書に組み込まれる。
また、本願は、発明の名称が「無線情報チャネルにおける動的情報を提供するための方法及び装置」である、2009年7月30日に出願された、同一出願人かつ同時継続出願である米国特許出願番号12/512,761号に関連し、また、発明の名称が「インアクティブ受信機による動的情報の受信のための方法及び装置」である、2009年11月3日に出願された、同一出願人かつ同時継続出願である米国特許出願番号12/611,715号に関連するものであり、それぞれは、それらの全体を参照することによって、本明細書に組み込まれる。
1.技術分野
本開示は、一般的には、無線通信及びデータネットワークの分野に関するものである。より詳しくは、一態様では、本開示は、システムコンテキスト情報の選択されたセグメント(技術)を提供するための方法及び装置に向けられたものである。
2.関連技術の記載
ユニバーサル移動通信システム(UMTS)は、「第3世代」あるいは「3G」セルラー電話技術の実装例である。UMTS規格は、第3世代パートナシッププロジェクト(3GPP)として参照される共同体によって規定されている。3GPPは、国際電気通信連合(ITU)によって示される要件に応じて、とりわけ、欧州市場を対象とする3Gセルラー無線システムとするUMTSに採用されている。ITUは、国際的な無線通信を標準化し、調整している。UMTSの強化は、第4世代(4G)技術に対する将来の拡張をサポートすることになるであろう。
現在の関心の話題は、改良されたシステム容量及びスペクトル効率を通じて、パケットデータ送信に対して最適化されている移動無線通信ステム向けのUMTSの更なる改良である。3GPPのコンテキスト(context:状況)では、これに関しての活動は、一般用語「LTE」(ロングタイムエボリューションに対する)に集約される。これの目的は、とりわけ、将来的には、最大ネット送信レートを著しく増やすことである。即ち、ダウンリンク送信方向では300Mbpsの桁の速度に、また、アップリンク送信方向では75Mbpsの桁の速度に増やすことである。
情報チャネル及びパイロットチャネル
情報チャネル(パイロットチャネルのような)は、多くの従来のセルラー移動無線通信システムにおいて使用されている。このようなチャネルは、ユーザ機器(UE)に、例えば、基本システム情報の配信のような有用な情報を提供する。このような情報は、とりわけ、最初の「ウェイクアップ」及び登録中、ハンドオーバ(即ち、ハンドオフ)用の潜在的な基地局(BS)サービス受信の推定中等に、極めて重要な場合がある。情報(例えば、パイロット)チャネルメッセージングに対する様々な方法が、従来技術を通じて明らかにされている。例えば、暫定規格95(IS−95、CDMA)では、パイロットチャネルは、最初に基地局の存在を判定すること、マルチパス補償をサポートすることの少なくとも一方を行うために、移動装置によって使用される。
残念ながら、このような情報チャネルは、他の有用なデータチャネルと比較した場合に、待機幅という観点で相対的にコストが高くなる。一般的に言えば、これらのチャネルは、ネットワークの大部分に耐性があり、かつ最も単純な符号化チャネルである。ネットワーク帯域幅利用(密に符号化されている)の残りと比べた場合、情報分散(パイロット)リソースはあまり十分には活用されていない。いくつかの場合、セルラーパイロットチャネルは、スペクトルリソース全体の5分の1まで使用することができる一方で、通常の動作中のユーザ機器(UE)群に追加の情報を提供することはほとんどない。
近年、重要なリサーチとして、情報チャネル及びパイロットチャネルの利用を改善することが行われている。例えば、パイロットチャネルに対して提案されている改善は、パイロットチャネルメッセージングの情報を容量を向上する。図1は、いわゆる、再構成(リコンフィグレーション)管理用の無線イネーブラー(RE)を示している。これは、ユーザ機器/移動装置(UE/MD)へコンテキスト情報を配信するために導入されたものである。しかしながら、REに関係する定義に関連する作業は、抽象度が高いままで、それに関連する実装の詳細はまったくないあるいはわずかである。
また、IEEE802.22規格は、様々ないわゆる「ホワイトスペース」において将来使用することを想定しているコグニティブ無線(CR)システムを定義している。ここで、「ホワイトスペース」は、アナログTV放送の終了に伴い利用可能になることになる。この規格の枠組みでは、サブグループであるいわゆるIEEE802.22.1は、図2に示されるビーコンフレームで送信されるコンテキスト情報の配信用の専用物理チャネルを定義している。しかしながら、この規格は、代替エアインタフェースに渡って配備するためのかなり制限された容量を伴う、かなり単純化したフレーム構造だけを定義している。他のフレームフォーマットは、図3のように示され、また、2007年の4月17日−20日のDySPAN 2007年、第2回IEEE国際シンポジウムの、ペレツ−ロメロ,ジェイ.、サリエント,オー.、アグスティ,アール、ギウッポニ,エル.によるものであり、2007年の動的スペクトルアクセスネットワークにおけるニューフロンティアのページ46−54の、動的スペクトル割当を可能にする新規のオンデマンドコグニティブパイロットチャネルにおいて開示されている。そして、この他のフレームフォーマットは、コンテキスト情報の送信に対しても開示されている。
上述のことに関わらず、情報チャネルリソースあるいはパイロットチャネルリソースをより効率的に割り当て、使用するための改良された方法及び装置が必要とされている。理想的には、このような方法及び装置は、既存のネットワークへコンテキスト情報プロバイダの個別配備を可能にするであろう。また、このような改良された方法及び装置は、そのような情報を利用することができる様々なユーザ及び装置へ、コンテキスト情報のインテリジェントなバンドル及び配信も可能にするであろう。
上述の要望は、とりわけ、パイロットチャネルあるいは他の情報チャネルを介して、システム情報を送信するための改良された装置及び方法を提供することによって、満足させられる。
第1に、無線ネットワークにおいて情報を送信する方法が開示される。一実施形態では、この方法は、発行対象の、前記無線ネットワークに関係する1つ以上のポータブルデバイスから、情報のリクエストを行わせるステップと、前記リクエストに応じて、前記1つ以上のポータブルデバイスから前記情報を受信するステップと、前記受信した情報の少なくとも1つに基づいて、前記1つ以上のポータブルデバイスの少なくとも1つのポータブルデバイスに検知タスクを割り当てるステップと、前記1つ以上のポータブルデバイスの前記少なくとも1つのポータブルデバイスから、前記検知タスクに関係するデータを受信するステップと、複数の前記ポータブルデバイスの少なくとも1つのポータブルデバイスへ、前記検知タスクに関係する前記データを送信するステップとを含んでいる。
一変形では、この情報は、無線ネットワークコンテキスト情報を含み、前記送信するステップの動作は、複数の前記ポータブルデバイスの少なくとも1つのポータブルデバイスが登録済のユーザを含んでいる場合にのみ実行される。
別の変形では、前記送信するステップは、更に、前記検知タスクに関連する前記データに従って、前記受信した情報の少なくとも一部を送信することを含んでいる。
更に別の変形では、前記受信した情報の少なくとも一部と前記検知タスクに関連する前記データは、共通のデータ構造で送信される。
更なる変形では、前記受信した情報の少なくとも一部と前記検知タスクに関連する前記データは、トグルされているプリアンブルを有する1つ以上のデータ構造で送信される。
更に別の変形では、この方法は、更に、通信範囲内の1つ以上のポータブルデバイスを検出するステップを含んでいる。
更にまた別の変形では、前記検知タスクに関連する前記データの送信元の前記1つ以上のポータブルデバイスは、複数の前記ポータブルデバイスの少なくとも1つのポータブルデバイスを含んでいる。
更なる変形では、前記受信した情報は、(i)パケット誤り率(PER)、(ii)リンク品質、(iii)サービスの品質(QoS)、及び(iv)ジッタ/パケット損失率あるいは比の少なくとも1つに関連している。
第2の実施形態では、この方法は、前記無線ネットワーク内の複数のユーザデバイスのそれぞれから、コンテキスト情報に対するリクエストを受信するステップと、1つ以上の前記リクエストの少なくとも一部に基づいて、前記コンテキスト情報の共通の送信モードを識別するステップと、複数のコンテキスト情報要素を共通のデータセットに集約するステップと、前記共通の送信モードを使用して、前記共通のデータセットを、前記ユーザデバイスのそれぞれへ送信するステップとを含んでいる。
一変形では、前記共通の送信モードは、ブロードキャストを含み、前記共通のデータセットは、通信範囲内あるいは個別のネットワークのメッシュ内のすべてのユーザに提供される。
別の変形では、前記共通の送信モードは、マルチキャストを含み、前記共通のデータセットは、通信範囲内あるいは個別のネットワークのメッシュ内のユーザのサブセットだけに提供される。
更なる変形では、前記無線ネットワーク内の複数のユーザデバイスのそれぞれから、コンテキスト情報に対するリクエストを受信するステップは、異なる時間に前記リクエストを受信することを含み、当該方法は、更に、前記共通のデータセットの送信前に遅延期間を待機するステップを備える。
更に別の変形では、前記無線ネットワークは、セルラーネットワーク(例えば、LTE)を含み、前記送信の動作は、コグニティブパイロットチャネル基地局(CPC−BS)によって実行される。
別の変形では、前記1つ以上のリクエストの少なくとも一部に基づく前記コンテキスト情報に対する共通の送信モードの識別は、複数のリクエストされているコンテキスト情報要素のそれぞれに対して行われる。
更に別の変形では、前記1つ以上のリクエストの少なくとも一部に基づく前記コンテキスト情報に対する共通の送信モードの識別は、リクエストしている複数のユーザデバイスのそれぞれに関連するサービスのレベルの少なくとも一部に基づいている。
コンテキスト適応基地局も開示される。一実施形態では、この基地局は無線ネットワークにおいて使用するものであり、これは、記憶媒体と無線ネットワークインタフェースの両方に接続されている処理装置を備え、前記記憶媒体は、当該記憶媒体に記憶されている少なくとも1つのコンピュータプログラムを有する。前記少なくとも1つのコンピュータプログラムは、前記処理装置によって実行される場合に、1つ以上のポータブルデバイスから、前記基地局からのコンテキスト情報に対するリクエストを含むリクエスト群を記憶し、前記コンテキスト情報に対するリクエストに対する応答が送信されるべきかを判定し、前記判定が前記応答が送信されるべきであることを示す場合、前記応答を送信するように構成されている。
一変形では、前記応答は判定されたメッセージタイプに従って送信され、前記判定されたメッセージタイプは、ブロードキャストタイプ、マルチキャストタイプ及びユニキャストタイプからなるグループから選択される。
別の変形では、前記応答が送信されるべきかどうかの判定は、1つ以上の前記リクエストの地理的位置の判定と、前記地理的位置の少なくとも一部に基づくコンテキスト情報の必要性の評価とを含んでいる。
第2の変形では、前記応答が送信されるべきかどうかの判定は、前記無線ネットワークの動作モードの判定を含んでいる。前記動作モードは、例えば、(i)前記基地局が自身のサービスが提供されるポータブルデバイスについての知識を有するモードと、(ii)前記基地局が自身のサービスが提供されるポータブルデバイスについての知識を有していないモードと、及び(iii)前記基地局が前記サービスが提供されているポータブルデバイスの一部だけについての知識を有しているモードからなるグループから選択される。
別の変形では、前記少なくとも1つのコンピュータプログラムは、更に、前記1つ以上のポータブルデバイスから第1のコンテキスト情報を受信し、前記第1のコンテキスト情報が更新を要求しているかを判定するように構成されている。前記第1のコンテキスト情報が更新を要求している場合は、応答の送信が開始される。前記応答の送信は、例えば、前記コンテキスト情報の変更部分あるいは更新部分だけを送信することを含んでいる。
別の変形では、前記無線ネットワークは、セルラーネットワークを含み、前記コンテキスト情報の前記変更部分あるいは前記更新部分は、前記セルラーネットワークのパイロットチャネルリソースを介して送信される。
無線ネットワークで使用するためのコンテキスト情報システムも本明細書で開示される。一実施形態では、このシステムは、マスターコンテキスト情報基地局、スレーブコンテキスト情報基地局、及び、前記マスターコンテキスト情報基地局と前記スレーブコンテキスト情報基地局の両方からコンテキスト情報を受信するように構成されているポータブルデバイスを含んでいる。受信されるコンテキストデータは、例えば、コンテキストデータを送信したコンテキスト情報基地局タイプに基づいて前記ポータブルデバイスによって優先度付される。
一変形では、前記スレーブコンテキスト情報基地局は、前記マスターコンテキスト情報基地局と比べて、実質的に小さい通信範囲を介してコンテキストデータを提供する。
別の変形では、受信したコンテキストデータの第1の部分と、受信したコンテキストデータの第2の部分とが矛盾する場合、前記受信したコンテキストデータの第1の部分は、前記コンテキストデータの前記第1の部分と前記第2の部分との優先度付けの少なくとも一部に基づいて、保持されるあるいは破棄される。受信したコンテキストデータの第1の部分は、例えば、マスター基地局によって生成され、また、受信したコンテキストデータの第2の部分は、例えば、スレーブ基地局によって生成され、そして、受信したコンテキストデータの第1の部分は、スレーブ基地局を介するマスター基地局の優先度付けの少なくとも一部に基づいて保持される。
選択的には、別の変形では、受信したコンテキストデータの第1の部分は第1の時間で受信され、受信したコンテキストデータの第2の部分は第1の時間よりも早い第2の時間で生成され、受信したコンテキストデータの第1の部分は、より最近の第1の部分の優先度付けの少なくとも一部に基づいて保持される。
無線ネットワーク内の情報チャネルリソースを保存する方法も開示される。一実施形態では、この無線ネットワークはセルラーネットワークであり、情報チャネルはコグニティブパイロットチャネル(CPC)である。無線ユーザの加入レベル、情報の必要性、地理的位置等のような要素に基づいて、無線ネットワーク内の無線ユーザのすべてあるいはサブセットへ、コンテキスト情報を選択的に配信するために、専用のCPC基地局が採用される。
無線ネットワーク内の情報チャネルリソースを保存するための基地局装置も開示される。一実施形態では、この基地局は、リクエストを行っている1つ以上の移動デバイスからコンテキスト情報を受信し、受信したコンテキスト情報が更新を要求しているかを判定し、更新が要求されている場合に、情報チャネルを介して送信されるメッセージのプリアンブルを選択的に符号化することで、コンテキスト情報を更新するためにメッセージの本体の少なくとも一部の復号が要求されていることを、リクエストを行っている1つ以上の移動デバイスの少なくとも1つ通知するように構成されている。
別の実施形態では、基地局は、リクエストを行っている1つ以上の移動デバイスからコンテキスト情報を受信し、受信したコンテキスト情報が更新を要求しているかを判定し、その判定の少なくとも一部に基づいて、情報チャネルを介して送信されるメッセージのプリアンブルを選択的に符号化することで、メッセージの本体の少なくとも一部の復号が、移動デバイスそれぞれに対して適切であるかどうかを判定することを、リクエストを行っている1つ以上の移動デバイスの少なくとも1つに可能にするように構成されている。
上述の装置及び処理手順に関連するビジネス手法も開示される。
更なる特徴と、その性質及び様々な効果は、添付の図面と、以下の実施形態の詳細説明を参照することで当業者によって直ちに認識されるであろう。
IEEE SCC41/IEEE1900.4によって定義される例示の従来技術の無線イネーブラーを示す図である。
IEEE802.22.1によって定義される例示の従来技術のビーコンフレームを示す図である。
例示の従来技術のCPCオンデマンドフレームを示す図である。
本開示の1つ以上の態様を実現する、コグニティブパイロットチャネル基地局(CPC−BS)フレームワークを提供する例示の異種無線アクセスネットワーク(RAN)を示す図である。
コグニティブパイロットチャネル基地局装置の一実施形態を示す機能ブロック図である。
CPC−BSコンテキスト情報の取得及び送信の一実施形態の論理的なフロー図である。
CPC−BSコンテキスト情報の取得及び送信の第2の実施形態の論理的なフロー図である。
指定のCPC送信の一実施形態を示す、例示の異種RANを示す図である。
修正されたビーム形成CPC送信の一実施形態を示す例示の異種RANを示す図である。
CPC実現可能動的スペクトル割当を提供するための例示のメッシュ方法を示す図である。
オンデマンドによる、CPC−BSブロードキャストとピアツーピア通信に対する第1の実施形態の論理的なフロー図である。
オンデマンドによる、CPC−BSブロードキャストとピアツーピア通信に対する第2の実施形態の論理的なフロー図である。
オンデマンドによる、CPC−BSブロードキャストとピアツーピア通信に対する第3の実施形態の論理的なフロー図である。
図7で示されるメッシュ方法を使用して、様々なメッシュに対して、種々のCPC情報を再グルーピングする一例を示す図である。
図7で示されるメッシュ方法を使用して、様々なメッシュに対して、種々のCPC情報を再グルーピングする第2の例を示す図である。
マスター/スレーブCPCの配備の一実施形態を示す図である。
図面を参照する。ここで、明細書全体を通して、同様の参照番号は、同様の部分を参照する。
概要
明細書で開示される内容は、とりわけ、ネットワーク上に、選択された部分(セグメント)の情報(例えば、システムコンテキスト情報)を送信するための方法及び装置を開示する。一事項での例示の実施形態は、新規のインフラストラクチャ装置(コグニティブパイロットチャネル−基地局、あるいはCPC−BS)を開示する。CPC−BS装置は、CPC−BSの通信範囲内の様々な移動デバイス及び他のデバイス(例えば、UE)へのコンテキスト情報の自動配信を可能にする。加えて、CPC−BSは、外部エンティティへ検知(sensing:センシング)タスクを分散し、将来のCPC送信で使用するために、これらの分散したタスクからのデータ結果をコンパイル(集約)することができる。この方法は、とりわけ、ネットワーク内でのより有効なリソース使用をもたらす。
例示のCPC−BSは、また、システムの動作モードを判定して、それに従ってその動作を調整することができる。これらの動作モードは、例えば、次の状況を含んでいる:(i)CPC−BSが、自身がサービスを提供しているユーザについての知識を有している状況、(ii)CPC−BSが、自身がサービスを提供しているユーザについての知識を有していない状況、及び(iii)サービスを提供しているユーザの組み合わせ、即ち、CPC−BSが、サービスを提供しているユーザの一部だけについての知識を有している状況である。
別の特徴では、CPC−BSは、自身がサービスを提供している対象の装置に具体的にアドレスを割り当てるために、自身の通信範囲が最適化されるように構成されている。この機能は、例えば、ビーム形成送信技術の使用を介して達成される。これらのビーム形成送信技術の使用は、(1)CPCフレーム全体を介して、あるいは(2)様々な対象のユーザ間でCPCフレームの一部を分割することによって、発生し得る。
いくつかの開示の実施形態では、CPC−BSは、サービスが提供されているユーザとのブロードキャスト通信及びピアツーピア通信の両方を介して、コンテキスト情報をオンデマンドで提供することができ、加えて、例えば、サービスが提供されているユーザの地理的分布に基づいて、通信範囲情報の粒度を調整することができる。
また、単一のCPC−BSの使用を介するコンテキスト情報の配信に加えて、CPC−BS間でのマスター−スレーブ関係が開示され、これは、システムのサービスが提供されているユーザへコンテキスト情報を提供する際の分散アーキテクチャを可能にする。
例示の実施形態の詳細説明
本開示の例示の実施形態を詳細に説明する。これらの実施形態は、主に、第3世代UMTS無線ネットワーク(3G)のコンテキストで議論し、また、より詳しくは、LTE(3.9G)に対する一変形及び第4世代LTE−A(4G)ネットワークのコンテキストで議論するが、開示される特徴はこれに限定されないことは当業者には理解されるであろう。事実、本開示の様々な態様が任意の無線ネットワークで有用である。これは、本明細書で記載されるセグメントに分けられている(セグメント化)構成設定可能なパブリックブロードキャストメカニズムからの恩恵を受けることができるものであり、更には、限定されるものではないものとして、任意の無線信号、データ、通信あるいは他のインタフェースが含まれる。このインタフェースには、例えば、Wi−Fi、IEEE802.11ac、IEEE802.11ad、ブルートゥース、ジグビー(Zigbee)、無線USB、3G(例えば、3GPP、GSM、EDGE、3GPP2及びUMTS)、HSDPA/HSUPA、HSxPA+、LTE、LTE−アドバンスド、TDMA、CDMA(例、IS−95A、WCDMA等)、PAN/802.15.WiMAX(802.16)、802.20、OFDM、OFDMA、SC−OFDMA、PCS/DCS及びTVホワイトスペース規格(例、IEEE802.22、IEEE802.11af、IEEE802.19、IEEE SCC41及びETSI RRS等)、DVB−T、DVB−H、PAN IEEE802.15(.x)、アメリカンデジタルTV規格、衛星電話規格等がある。
また、本明細書の実施形態は、特に、強力な異種コンテキスト(例えば、3GPP、UMTS、HSxPA等のようなセルラー技術が、並行して、他の無線アクセス技術(RAT)、例えば、WiMAX IEEE802.16e、WiFi IEEE802.11a/b/g/n、ブルートゥース、ジグビー、衛星電話システム、DVB−T、DVB−H等と利用可能な状況)においても特に有用である。コンテキスト提供チャネルの使用は、UEに、様々な異種環境でより効果的に動作することを可能にするが、様々な本明細書の特徴は、異種環境以外のコンテキストでも有用であることが認識される。
また、本明細書で使用されるように、用語「セグメント化パブリックブロードキャスト情報(segmented public broadcast information)」、「セグメント化パブリックブロードキャスト(segmented publicly broadcast)」、「セグメント化パイロットチャネル(segmented pilot channel)」及び「コグニティブパイロットチャネル(CPC)」は、任意のタイプの送信を参照するものであり、これは、無線通信ネットワークあるいはその一部における、1つ以上の汎用化ユーザグループによって受信される。このような汎用化ユーザグループは、例えば、ユーザクラス、加入タイプ、位置等で形成されるグループを含んでいても良い。セグメント化パブリックブロードキャストはすべてのユーザを対象としなくても良く、むしろ、任意のユーザに対して有用なものであっても良い。従って、このようなセグメント化パブリックブロードキャストは、一般的には、任意の特定のユーザ(群)に対して「アドレス指定」されない。以下の例は、パブリックブロードキャスト情報を更に詳細に説明するために役立たせるものである。
セグメント化パブリックブロードキャスト情報は、ユーザクラス、例えば、加入者ステータスによってセグメントに分けられる。例えば、そのような一例のスキームは、「ゴールド」ユーザと「シルバー」ユーザとを示すものであり、これらは、それぞれ、異なるサービス(あるいは同一のサービスのレベル)が提供される。従って、その変形としては、「ゴールド」ユーザに対して送信される情報は、「シルバー」ユーザによって受信されない、及び/あるいは復号されないし、また、その逆もある。例えば、CPCフレームは、複数のユーザクラスに対するコンテキスト情報を有することができる。このCPCフレーム内では、特権加入者(例えば、「ゴールド」レベルステータス)は、CPCフレーム全体を復号する能力を有することになる。一方、下位のレベルの加入者は、同一のCPCフレームの一部を復号する能力だけを有することになる。選択的には、CPCフレーム自身が加入者ステータスに直接対応する場合があり、そうすることで、1つのCPCフレームを、「ゴールド」ユーザだけに対象とすることができ、一方、別のCPCフレームを「シルバー」ユーザだけ等に具体的に対象とすることができる。様々な他のスキームが、本開示により、当業者には明らかとなろう。
セグメント化パブリックブロードキャスト情報は、受信用の加入(登録)を要求することができる。例えば、移動ネットワークオペレータ、あるいは、選択的には、サードパーティサービスプロバイダ(即ち、移動ネットワークオペレータとは異なる)は、補助サービスと、それに対応するCPCサービスを提供することができる。WiFi(登録商標)ホットスポットは、そのようなサードパーティサービスプロバイダの一般的な一例である。補助サービスを受信することに関心のあるユーザは、対応するCPCサービスを受信することを選択することもできる。関心のないユーザは、単に、CPCサービスを無視することができる。
セグメント化パブリックブロードキャスト情報は、ローカライズすることができる、あるいはその使用を地理的に制限することができる。例えば、病院では、UEの出力電力を下げさせるセグメント化パブリックブロードキャストを実現することができる。同様に、セグメント化パブリックブロードキャスト情報は、一定方向だけに、あるいはセル境界(例えば、ハンドオフを容易にするため)において有用にすることができる。別の例として、映画館あるいはオペラハウスでは、移動装置の着信音を自動的にオフにすることを、映画館あるいはオペラハウス内に存在する移動装置だけを対象とするCPCによって要求することができる。更に別の例としては、航空会社は、UEの出力電力を制限して、自身の飛行機の1つにおけるUEのユーザ間と、飛行機の飛行制御あるいは通信システムとが干渉する、取り得る干渉問題を回避することを要望することができる。
いくつかの実施形態では、セグメント化パブリックブロードキャスト情報は、「オンデマンド」で要望することができる。例えば、基地局は、通常は、レガシーモードで動作することができるが、本開示の内容で実現可能なUEは、基地局のサービスエリア内で動作することができ、UEは、ネットワーク動作を最適化するためにセグメント化CPC送信をリクエストすることができる。基地局は、それに従って、自身のサービスを調整する。選択的には、基地局は、オンデマンドの方法で、様々なセグメントの既存のCPC送信を提供することができる。例えば、UEは、特定のセグメントのCPC送信をリクエストすることができ、その後、CPC−BSは、自身のセグメント化パブリックブロードキャスト内でリクエストされたセグメントを提供する。
様々な他の態様のセグメント化パブリックブロードキャスト、コンテキスト情報のセグメント、及びそれらのそれぞれのユーザ等が、本開示によって、当業者には明らかであろう。
例示のセルラーネットワークアーキテクチャ
以下の議論では、セルラー無線システムが記載され、これは、セルサイト(cell site)あるいは基地局(BS)として知られる、送信局によってサービスが提供される無線セルのネットワークを含んでいる。この無線ネットワークは、複数のユーザ機器(UE)のトランシーバに対する無線通信サービスを提供する。協働して動作するBSのネットワークは、単独でサービスを提供するBSによって提供される無線通信範囲より大きい無線サービスを可能にする。個々のBSは別のネットワークによって接続され(多くの場合は、有線ネットワーク)、これは、リソース管理に対する追加のコントローラを含み、いくつかの場合では、他のネットワークシステム(例えば、インターネットあるいはMAN)にアクセスする。
UMTSシステムでは、基地局は、一般的には、「ノードeB」と呼ばれる。UMTS地上無線アクセスネットワーク(UTRAN)は、UMTS無線ネットワークコントローラ(RNC)を伴うノードeBの集合体である。ユーザは、UEを介してUTRANへ接続する。UEは、多くの典型的な使用では、携帯電話あるいはスマートフォンである。しかしながら、本明細書で使用されるように、用語「UE」、「クライアントデバイス」及び「エンドユーザデバイス」は、制限されるものではないが、携帯電話、スマートフォン(例えば、アイフォーン(登録商標))、パーソナルコンピュータ(PC)、例えば、iMac(アイマック)(登録商標)、MacPro(マックプロ)(登録商標)、MacMini(マックミニ)(登録商標)、あるいはMacBook(マックブック)(登録商標)、及びミニコンピュータを含むことができ、あるいは、デスクトップ、ラップトップ、あるいは、そうでなければ、移動デバイス、例えば、携帯コンピュータ、PDA、パーソナルメディアデバイス(PMD)、例えば、アイポッド(登録商標)、あるいはそれらの任意の組み合わせがある。
LTEネットワークは、自身のUMTSの先行技術に基づいていて、時には、3.9Gネットワークと呼ばれる。図4は、本開示の原理に従うLTEセルラーシステム400の例を示していて、ここでは、無線アクセスネットワーク(RAN)に着目している。LTEセルラーシステム400は、1つ以上の基地局タワー402(拡張ノードB(eNB)としても知られる)を含んでいて、これは、様々な固定地理エリアに設置されている。このようなeNBは、一般的には、「マクロセル」とも呼ばれることがある。
また、LTE規格は、新規のネットワークエンティティである、ホーム拡張ノードB(HeNB)404の動作を提供していて、このホーム拡張ノードBは、eNBの小型化したものである。HeNBは、また、一般に「フェムトセル」と呼ばれ、フェムトセルは、同様の機能をマクロセルに提供するが、容量とコストが削減されていて、固定ではなく可搬とすることができる。フェムトセルは、個人使用用途として顧客によって購入されることがある。eNBとHeNBとの組み合わせは、ネットワークオペレータからの切れ目のない密接したサービスを提供する。ネットワークオペレータは、コアネットワーク(不図示)を介してネットワーク動作を管理する。統合コアネットワークは、認証、アカウンティング、認可(AAA)サービスを提供し、かつ、いくつかの場合は、外部ネットワークへのアクセス(例えば、3GPPによって規定されるIPマルチメディアサブシステム(IMS)サービス)を提供する。
eNB402とHeNB404のそれぞれは、例えば、ブロードバンドアクセスを介して、直接コアネットワークに接続される。加えて、いくつかのネットワークでは、eNBは、セカンダリアクセスを介して、別のものと連係することができる。図4のRAN400では、HeNBはコアネットワークに接続されているが、ネットワークの他のエンティティ(例えば、eNB)とはリンクしていない。他のネットワークの実施形態では、HeNB−eNB接続が実現される場合がある。eNBのより広い通信範囲とは違って、HeNBは、一般的には、数人の加入者に対するサービス改善に着目している。従って、HeNBは、一般用途に対して利用することができない設定及び制限を有することができる。このような規格外設定は一般的には開示され、少なくとも、その一部は、パイロットチャネルパブリックブロードキャストで開示される。従って、eNBとHeNBは、一般的には、異なるパイロットチャネルペイロード(例えば、コンテキスト情報)を有している。
また、図4に示されるものは、ネットワーク外サービスであり、これは、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)のアドホックネットワーク408によって提供される。このようなアドホックネットワークは、任意の上位エンティティには接続されず、提供されるサービス、認証、認可等で広範囲に変化する。従って、アドホックネットワークは、eNB402あるいはHeNB404から膨大な様々なパイロットチャネル情報を有している。
理想的には、通信範囲が重複する近隣の基地局は円満に共存し、かつセル内干渉(ICI)を最小化するように動作するべきである。つまり、UEがサービスが重複する領域に進入する場合、UEは、最適な基地局を、例えば、送受信電力を最小化するあるいは1つ以上の他のパラメータを最適化する基地局を、選択する(あるいは送信対象とする)ことができる。同様に、複合ネットワーク(即ち、複数のネットワークが共存する)では、UEは、異種ネットワークの利用可能なリソースを効率的に選択するべきである。UEは、複数の異なるネットワークへのリンクを維持することで、全体的なUEデータレートを最大化し、より一般的には、UEは、より強い無線リンクを選択することになる(あるいは、「垂直ハンドオーバ」を実行するためにトリガーすることになる)。垂直ハンドオーバは、典型的なハンドオーバよりもかなり複雑である。垂直ハンドオーバは、一般的には、1つの無線アクセス技術から別の無線アクセス技術への完全なシフト(移行)を要求する。垂直ハンドオーバは、3GPP用語では、「インター無線アクセス技術(インターRAT)ハンドオーバ」とも呼ばれる。
図4は、また、CPC基地局412(CPC−BS)として知られる新規のタイプの機器も示している。このような装置は、効果的に、既存のセルラーネットワークアーキテクチャにリンクされていない新規のCPCネットワークの配備を可能にし(但し、義務ではない)、これによって、オペレータが単独で配備することを可能にする。しかしながら、いくつかの実施形態では、全部または一部において、CPCネットワークは、既存のセルラーシステム100の一部であることが要望される場合がある。自身の通信範囲414を有するCPC−BS412は、コンテキスト情報をUE410、416及び418に、とりわけ、インターRATセル再選択中、あるいは現在のネットワークから「新規の」ネットワークへの垂直ハンドオーバ中に提供することによって、LTEセルラーシステム100を補完することを行うことができる。
この新規のタイプの機器412に対する実装のソリューションは、例えば、次の状況を含むことができる。(i)CPC−BSが、対象とするUEあるいは移動デバイス(MD)の識別情報を介してサービスが提供されているユーザについての知識を有している。(ii)CPC−BSが、サービスが提供されているユーザについての知識を有していない。(iii)これらの状況が複合的に存在する、即ち、CPC−BSは、サービスが提供されているユーザについての知識を部分的に有している、
コグニティブ無線
「コグニティブ無線」は、とりわけ、干渉を回避するために自身の無線通信を知的に変更するネットワークあるいは無線ノードを示すために一般的に使用される用語である。コグニティブ無線は、外部無線環境及び内部無線環境におけるいくつかの要素(例えば、無線周波数スペクトル、ユーザ行動、ネットワーク状態等)を積極的に監視することができる。
多くのコグニティブ無線理論の計算の複雑性は、これまではその実装が非実用的であることを示している。しかしながら、デジタルエレクトロニクス技術の近年の進化は、現代のコグニティブ無線の発展に大きく寄与している。例えば、重要なリサーチは、いわゆる、コグニティブパイロットチャネル(CPC)を既に実施している。従って、改良無線ネットワーク用の初期の規格は、CPCが、任意のレガシー無線アクセス技術と将来の無線アクセス技術(LTEを含む)に対してコンテキスト提供(プロビジョン)信号を備えていることを提案している。
これを達成するために、本開示の一態様は、提案されるコグニティブパイロットチャネル(CPC)に対する改良に関するものである。
本開示の一実施形態では、各UEは、選択的に、CPCの一部分(あるいはセグメント)を復号する。UEが現在のCPCに関心がない場合、自身のリソースは、他のサービス(例えば、データの送信あるいは受信)に対して割り当てられることができる。UEデバイスの集合は、多数のCPC送信中には休止を維持することができ、各UEは、個々に、関心のある情報に対してCPCの少なくとも一部を復号することができる。また、CPCの選択的な復号は、包括的なCPCコンテキスト情報のセットのサブセットであるCPC送信を実現することもできる。
例えば、改良されたCPCの例示の一実施形態は、送信用のコンテキスト情報の一部分を変更して巡回させる。コンテキスト情報の第1の部分(例えば、セルラーネットワークのパラメータ)は、まれに変化する場合があり、一方で、他の部分(例えば、WLANシステムの負荷レベル)はかなり頻繁に変化する場合がある。その結果、一実装では、CPCを新規に取得するUEはCPC全体を復号して、そうすることで、すべての関連情報を取得する。しかしながら、停滞しているUE(即ち、RRC_IDLE状態)、あるいは同一セル内あるいは同一地理領域上で一定時時間動作しているUE(即ち、RRC_CONNETED)は、「古い」コンテキスト情報を既に復号していることになり、また、最新の更新あるいは変更を復元することだけを必要とする。
CPC−BSは、可変優先度の情報のセグメントを動的にブロードキャストすることができ、そこで、セグメント化ブロードキャスト情報は、情報の優先度に基づいてブロードキャスト用にスケジュールされる(例えば、最上位の優先度は最初に及び/あるいは最も頻繁にスケジュールされる)あるいは選択される。加えて、CPC−BSの一実施形態は、UEの集団からコンテキスト情報を選択的に復元し、情報とタスクをUEの集団(例えば、ソフトウェアで定義される無線(SDR)UEを含む、これは、発明の名称が「無線情報チャネルにおける動的情報を提供するための方法及び装置」である、2009年7月30日に出願された、同一出願人かつ同時継続出願である米国特許出願番号12/512,761号、及び、発明の名称が「インアクティブ受信機による動的情報の受信のための方法及び装置」である、2009年11月3日に出願された、同一出願人かつ同時継続出願である米国特許出願番号12/611,715号に記載されているものであり、これらは、それらの全体を参照することによって、本明細書に組み込まれる)に効率的に配信することで、効率的な方法でCPCネットワークを操作する。SDR UEとCPC−BSとは相補的であり、また、協力して使用される場合に最適なパフォーマンスを一般的に提供することになる一方で、それらは、レガシー装置を介して高い効率性で単独で動作することができる(例えば、SDR UEは、CPC−BSではなくBSからのブロードキャストを効率的に受信することができ、また、CPC−BSは非対応UEを用いてパイロットチャネルリソースを効率的に利用することができる)。
コグニティブパイロットチャネル(CPC)に対する上述の改良、より一般的には、特に、CPC−BSエンティティに対する改良について、更に詳細に説明する。
コグニティブパイロットチャネルの例示
UMTS/LTEネットワークにおけるCPC動作の現存のモードは、2つのカテゴリに分けられる。(i)「専用」CPC(CPC)と(ii)「仮想」CPC(V−CPC)である。専用CPCは、CPC情報の送信用の、専用物理チャネルあるいは無線リソースに依存する。専用CPCと対比して、V−CPCは、CPCコンテンツを1つ以上の汎用無線リソース(即ち、V−CPCはデータペイロードとして取り扱われる)にカプセル化する。V−CPCは、伝統的な専用CPCよりもかなり柔軟になっていて、また、ネットワーク不可知論者である(即ち、様々なネットワークに渡って使用することができる)。本明細書で使用されるように、用語「CPC」と「V−CPC」は、特定の実装の実施形態を示していて、機能的には交換可能である(即ち、ここでは、V−CPCが示されている場合、これは、CPCに置換することができ、その逆もできることが認識されるであろう)。
本開示の一態様では、コグニティブパイロットチャネル(CPC)が開示され、これは、パイロットチャネルメッセージング用の自身の帯域幅を変調するあるいは制御する。本開示によって提供されるパイロットチャネル動作は、CPCとV−CPCの両方に適用可能である。専用CPCに対しては、任意の自由に解放されている専用リソースが、他のサービス(例えば、データ)の送信/受信用に使用することができる、あるいは、電力消費あるいは処理オーバヘッドを削減するために「スリープ状態にする」ことができる。V−CPCに対しては、自由に解放されている帯域幅が、他のデータサービス用に典型的には再利用されるが、他の方法を同様に採用することができる(例えば、自由に解放されている帯域幅を集約することができるあるいは合体することができる場合、スリープモードあるいは他の用途も可能である)。
本明細書で使用されるように、用語「コンテキスト情報」は、制限するものではないが、とりわけ、無線ネットワークあるいは加入者クラスの1つ以上の態様に関係する情報を識別するために有用なデータペイロードを含んでいる。コンテキスト情報の例示の実施形態は、名称が「異種無線アクセスネットワークにおける最適化無線リソース使用を行うネットワークデバイス分散決定を可能にするアーキテクチャ構築ブロックに対するIEEE規格」である、2009年2月27日に発行されたIEEE P1900.4に記載されていて、これは、その全体を参照することによって、本明細書に組み込まれる。上述の文献は、コンテキスト情報を記載していて、これは、CWN(複合無線ネットワーク)、オペレータ、オペレータプロファイル、オペレータケイパビリティ、割当チャネル、割当チャネルプロファイル、統制ルール、SAポリシー、RAN、RANプロファイル、RANコンフィグレーション、基地局、基地局ケイパビリティ、基地局コンフィグレーション、基地局測定値、セル、セルプロファイル、セルケイパビリティ、セルコンフィグレーション、セル測定値等が含まれる。
いくつかのタイプのコンテキスト情報は頻繁に変化することが理解されるであろう。これに対して、他のタイプのコンテキスト情報は、仮にあるとしても、まれに変化するだけである。例えば、WLANシステムの占有レベルあるいは区分に関するコンテキスト情報は、極めて頻繁に変化する場合がある。セルラーネットワーク用の、いくつかのネットワーク専用コンテキスト情報(例えば、モバイルカントリーコード(MCC))は、仮にあるとしても、まれに変化する。つまり、コンテキスト情報の各セグメントは、重要度の可変レベル、及び変更の頻度の少なくとも一方を有する場合がある。従って、本明細書で開示されるCPCフレームは、そのような違いに対応するように送信されるCPCコンテキスト情報のセグメントを動的に変更することができる。また、これらの重要度のレベル及び変更の頻度の少なくとも一方は、それ自身が、時間あるいは別のパラメータの関数として変化し得る。そして、例えば、静的コード、あるいは情報の一部は、大局的に変化する場合に、例えば、ネットワークアップグレードあるいは改訂が実現される場合、一時的に高い優先度に上げられる場合がある。
また、このようなユーザコンテキスト依存情報は、ユーザと基地局との関係に基づいていても良い。このようなタイプのコンテキストは、セル専用であっても良く、また、UEが移動しようとする方向に依存していても良い。例えば、UEは、UEが基地局に対して一定の方向へ移動すること、UEが基地局の一定の距離内に存在すること、あるいはUEが特定のエリア(例えば、病院、大学、企業の構内)に位置していることの知識を要求することができる。有用なコンテキスト情報は、方向依存情報を含むことができ、これには、例えば、近隣RAT、セル、チャネル、スペクトル制限、位置情報(GPS、ガレリオ、及びデジタルコンパス)等の指示がある。例えば、現在のセル内でブロードキャストされる情報のユーザコンテキスト依存セグメントは、近隣セルの無線状況に関係する情報のセグメントを含むことができる。この方法に関する実施形態は、とりわけ、北西、北、北東、東、南東、南、南西、及び西に対するセグメントが存在する。基地局の南に移動しているUEは、基地局の南の無線状況あるいは自身の現在位置についての対応する詳細情報を要望することができる。このような方向コンテキスト情報は、他の方向に移動しているあるいは相対的に留まっている他のUEに対しては必要でなく、無視されても良い。
同様に、半径方向距離(基地局あるいは別のエンティティからの)が別々にあるいは方向と組み合わせられて使用されて、ユーザコンテキスト依存情報を提供することができる。例えば、別のセルによって完全に包含される小セル(例えば、マクロセル内で動作するフェムトセル)は、ハンドオーバを容易にするために半径コンテキスト情報を提供することができる。このような半径コンテキスト情報は、UEがセル境界にかなり接近していない限り、復号されない。
コンテキスト情報に含まれるデータは、異種性のコンテキスト情報でもある。例えば、UEに利用可能な異なるRATの可用性あるいは存在(プレゼンス)を搬送するために使用することができることは上述した通りである。しかしながら、このプレゼンス情報に加えて、これらの異なるRATに関連する追加の情報も提供することができる。この追加の情報は、利用可能なRATのプレゼンスについてだけでなく、この特定のRATの動作へのアクセスを引き起こす、あるいは最適化するための、サービスが提供されているユーザの機能を容易にするアクセス情報についての知識を、そのサービスが提供されているユーザへ提供することができる。従って、コンテキスト情報は、ユーザに利用可能な異なるRATに関連することになる。
例示のコグニティブパイロットチャネル基地局(CPC−BS)装置
図5を参照すると、本開示の様々な態様を実現する、サービスを提供する基地局装置500の一実施形態が示される。この基地局装置500は、1つ以上の基板(群)502を含み、これは、更に、処理サブシステム504、加えて、基地局500に電力を供給する電源管理サブシステム506を含む複数の集積回路(IC)を含んでいる。この処理サブシステム504は、例えば、デジタル信号プロセッサ(DSP)、マイクロプロセッサ、ゲートアレイ、PLD、あるいは複数の処理コンポーネントDeある。
図5に示される基地局装置500の実施形態は、上位レベルで、基本システム情報のセグメント化パブリックブロードキャストを提供するように構成されているモデム回路508を含んでいる。セグメント化パブリックブロードキャストは、例えば、システム情報(SI)の「時間で変化する」ブロードキャストを含み、これは、システム情報のセグメントがそれぞれ、対応する優先度に従って選択的に送信される。別の実施形態では、セグメントは、セカンダリ周波数帯域及びコードドメインの少なくとも一方を介して送信することができる。モデムサブシステムは、1つ以上のデジタルモデムと複数のアンテナ無線機を含んでいる。
ブロードバンドアクセス回路510は、コアネットワークと、潜在的には、他のネットワークエンティティ(例えば、eNB、HeNB等)へのアクセスをオプションで提供するように構成されている。ブロードバンドアクセスは、例えば、単純なDSL接続を備えていても良い。他の実施形態では、ブロードバンドアクセスは、制限することなく、T1、ISDN、衛星リンク、WiMAX(802.16/801.16m等)ブロードバンド無線リンク、US「スマートグリッド」イニシアティブリンク、ETSIハイパーMANあるいはDOCSISケーブルモデムを含んでいても良い。一変形では、ブロードバンドアクセスは、認証済の接続だけをサポートし、そうすることによって、ネットワークインフラストラクチャに対して安全でかつ認可されている接続を補償する。他の変形では、ブロードバンドアクセスは、他のIPネットワークへの未認証アクセスを実質的に提供することができ、これによって、任意に接続されている内部ネットワークあるいはインターネット(例えば、本開示の実施形態では、WLANを伴うことが有用な場合がある)を提供する。
処理サブシステム504は、複数のプロセッサ(あるいは、複数のコアプロセッサ(群))を備えている。本明細書で使用されるように、用語「プロセッサ」は、あらゆるタイプのデジタル処理デバイスを含むことを一般的に意味している。これには、制限するものではない、デジタル信号プロセッサ(DSP)、縮小命令セットコンピュータ(RISC)、汎用(CISC)プロセッサ、マイクロプロセッサ、ゲートアレイ(例えば、FPGA)、PLD、リコンフィギュラブル(再構成設定可能)コンピュータファブリック(RCF)、アレイプロセッサ、セキュアマイクロプロセッサ、及び特定用途集積回路(ASIC)がある。このようなデジタルプロセッサは、シングルユニタリICダイ上に含まれていても良いし、複数のコンポーネントに渡って分散されていても良い。
処理サブシステム504は、好ましくは、1つ以上のメモリコンポーネントとのデータ通信を行う。本明細書で使用されるように、用語「メモリ」は、任意のタイプの集積回路あるいはデジタルデータを記憶するために適合されている他の記憶装置を含み、これには、制限するものではなく、ROM、PROM、EPROM、DRAM、SDRAM、DDR/2、SDRAM、EDO/FPMS、PLDRAM、SRAM、「フラッシュ」メモリ(例えば、NAND/NOR)、及びPSRAMがある。図5に示される実施形態のメモリサブシステムは、様々な形式の揮発性メモリ(例えば、SRAM、SDRAM等)及び、ハードディスクドライブ(HDD)、及びフラッシュメモリのような不揮発性メモリを含んでいる。外部フラッシュユニット(例えば、コンパクトフラッシュ3.0)も、必要であれば使用することができる。加えて、処理サブシステムは、処理動作を容易にするためのキャッシュを備えることもできる。
処理サブシステムは、更に、(i)基本システム情報のセグメントを判定するための、(ii)セグメントに優先度をつけるための、(iii)様々なセグメントのグループをUEの集団へ配信するための空間リソースを効率的に使用するための、機能サブシステムあるいはモジュールを含んでいる。これらのサブシステムは、ソフトウェア、ファームウェア及び/あるいはハードウェアで実現することができ、また、論理的に、及び/あるいは物理的に処理サブシステムに接続されている。選択的には、別の変形では、サブシステムあるいはモジュールは、直接、サブシステムの送信機に接続されていても良い。
一実施形態では、セグメント実行サブシステム(i)は、パブリックブロードキャスト情報の1つ以上のセグメントを記憶するように構成されている装置500内でローカライズされている、データベースあるいはメモリ構造を含んでいる。このようなセグメントは、現在のUEの占有率、現在時刻、現在位置等のような、内部デバイスの動作の少なくとも一部から導出されても良い。一変形では、セグメント実効サブシステムは、循環バッファあるいはシフトレジスタを備えることができる。別の実施形態では、サブシステムは、集中ネットワークコントローラへの1つ以上のインタフェースを含み、ここで、集中ネットワークコントローラは、パブリックブロードキャスト情報の1つ以上のセグメントを提供する。
更に別の実施形態では、パブリックブロードキャスト情報のセグメントは、1つ以上の外部デバイス(例えば、近隣のWLANネットワーク等)からクエリーされるあるいは受信されるプロパティ(属性)に関連していても良い。更に別の実施形態では、パブリックブロードキャスト情報のセグメントは、環境事項あるいはロケーション事項、例えば、ロケーションあるいはエンティティ(例えば、病院)の近所で動作するセルに基づいて設定することができる。
装置の優先度付けサブシステム(ii)は、例えば、ネットワークアクティビティを監視するための装置、あるいは、ネットワークアクティビティの知識を記憶するように構成されているメモリ装置を含んでいても良い。入力ネットワークパラメータは、パブリックブロードキャスト情報の1つ以上のセグメントに優先度を動的に割り当てる最適化エンジン(例えば、処理サブシステムによって実行されるコンピュータプログラムとして実現されるアルゴリズム)に提供される。セグメント化パブリックブロードキャスト情報は規則的にあるいは不規則に変化する場合があること、つまり、必要とされる場合、最適化エンジンは、対応する変化に応じてのみ動作できることが理解されるであろう。また、優先度付けサブシステムは、近隣の基地局あるいは他のネットワークエンティティ(例えば、インター−RAT互換基地局、Wi−Fiアクセスポイント等)と情報を交換するように構成されている1つ以上のインタフェースを更に含むことができる。
装置500の分散サブシステム(iii)は、UEへ、パブリックブロードキャスト情報の様々なセグメントをブロードキャストするための装置を含んでいる。一実施形態では、分散サブシステムは、パブリックブロードキャスト情報の1つ以上のセグメントの時間的に変化するローテーションを行う。別の実施形態では、分散サブシステムは、時間的に長さが変化する送信を行う。分散サブシステムは、また、複数の拡散コード(例えば、CDMAに基づくシステム)、ホッピングシーケンス(FHSS)、あるいは選択的には、他の周波数帯域(例えば、OFDMあるいはFDMAに基づくシステム)等を利用することができる。更に別の実施形態では、分散サブシステムは、1つ以上のネットワークパラメータに基づいて変化するセグメント化パブリックブロードキャストを提供する。一実施形態では、CPCフレームは、更に、SDR UEの要件を異ならせるために適合されている、可変長の送信を提供することによって、SDR UE電力消費を実質的に最小化するように構成されている。
方法
本開示に従って本明細書で説明される上述の基地局(及びUE)を動作させる方法の例を詳細に説明する。実施形態の一例では、ワイヤレス(例えば、LETセルラー)無線システムにおける基本システム情報の1つ以上のセグメントが送信され、また、1つ以上の指定される受信基準に従って受信され、そうすることで、スペクトルリソース及び受信機リソースの少なくとも一方の不必要な使用を最小にする。
例示の動作
図4の例示の異種ネットワーク400へ戻り、3つのRATが同一の距離を置いて配置されていて、各RATは、独立しているサービス通信範囲を能動的に提供している。異種ネットワークは、第1のLTE eNB402、第2のLTEホームeノードB(HeNB)404、及び無線LANアクセスポイント408を含んでいる。他のRAT(不図示)も同様に使用することができ、これには、例えば、WiMAXに対するものがある(IEEE規格802.16e−2005の名称が「ローカル及びメトロポリタンエリアネットワーク用のIEEE規格、パート16:固定及び移動用エアインタフェース−ブロードバンド無線アクセスシステム修正2:ライセンス済帯域における複合固定及び移動動作用の物理及び媒体アクセス制御レイヤー及び誤植1」、これは、その全体を参照することによって、本明細書に組み込まれる)。第1のeNBと第2のHeNBは、単一のネットワークオペレータの制御下で動作している。WLAN APは、単一のオペレータの制御とは別に動作していて、例えば、ホームユーザあるいはビジネスユーザによって単独で動作している。図示されるように、第1のUE410は、3つのネットワークのすべての通信範囲内で動作している。
図6を参照すると、コンテキスト情報の取得、検知タスクの割当、及び(図4で示されるような)ネットワーク内のCPC−BSを使用して利用可能なコンテキスト情報のブロードキャストのための例示の手順600が詳細に示され、そして、記載される。具体的には、図6の例示の処理手順は、特に、CPC−BSがサービスが提供されているユーザについての特定の知識(即ち、対象のUEの識別情報)を有している状況に有用である。サービスが提供されているユーザについての特定の知識を有することによって、CPC−BSは、それ以降、様々なUEデバイスで利用可能なコンテキスト情報を能動的に再現することができる。このコンテキスト情報は、進行中の通信リンクに関連する情報を含むことができ、これには、例えば、パケット誤り率(PER)、リンク品質、サービスの品質(QoS)、ジッタ/パケット損失率あるいは比、及びネットワークの動作で有用な様々な他のパフォーマンス測定値がある。ステップ602で、CPC−BSは、通信することができるネットワーク上の既知のUEの存在(プレゼンス)を検出する。これらの既知のUEの存在を検出することによって、CPC−BSは、コンテキスト情報を取得する場合に利用可能なネットワークリソースの使用を改善することができる。
ステップ604で、CPC−BSは、UEに、コンテキスト情報をCPC−BSへ提供させることをトリガーする。一実施形態では、このようなコンテキスト情報の取得は、CPC−BSによってブロードキャストされるCPC情報に含まれる情報を有する様々なUEをトリガーすることによって実行することができる。選択的には、このトリガーは、例えば、CPC−BSと様々なUEとの間のIPリンクを使用することによって、対象のUEに利用可能な任意のデータチャネル内で提供することができる。ステップ604のトリガー機能が、トリガー機能を生成するCPC−BSのコンテキストで主に意図されている一方で、代替の実装では、RAN内の他のエンティティへトリガーを任せるのではなく、CPC−BSのトリガー機能を取り除くことができることが認識される。例えば、一実施形態では、このトリガーは、トリガー(即ち、トリガーは不規則に生成することができる、あるいはそれぞれのUE内部のスケジュールで発生させることができる)の送信を必要とすることなく、定期的に実行することができる。また、そのような一実施形態では、電磁スペクトルの部分を定期的にスキャンすることで、例えば、UEが、まず、スペクトルの低い部分をスキャンして、休止して、そして、また、続いて、スペクトルの高い部分をスキャンするようにすることができる。選択的には、このトリガーは、「プロキシ」(例えば、セルラーBS)から行うことができる。
ステップ606で、トリガーされているUEは、自身のコンテキスト情報をCPC−BSへ送信する。選択的には、このコンテキスト情報が利用可能でない場合、UEは、CPC−BSへ、要求されているコンテキスト情報が利用可能でないことの通知を行う。
ステップ608で、CPC−BSは、特定のタスクを実行するために1つ以上のUEを選択する。ここでは、従来のソリューションにはない本開示の暗黙的な効果が存在していて、ここでは、専用のCPC−BSは、ネットワーク上に配置されている様々なUEとの間でタスクを分散することができる。これは、特に、様々な異種通信環境を検知(センス)するためにUEが使用される状況で有用であり、一方で、各UEがあらゆるタイプのシステムに対する帯域全体(例えば、470MHzから5GHz)をスキャンする必要性を回避する。従って、この検知タスクは、多数のUEに渡って分散される。例えば、例示の実装では、検知タスク(例えば、2.4GHz帯域での利用可能なWLAN APを検知する)は、様々なUEに渡って消費される総出力電力を最小にするために、近隣のUEのセットに渡って分散することができる。CPC−BSは、例えば、検知タスクを分散することで、あるユーザ(あるいは小規模のユーザのサブグループ)に、2.4GHz帯域におけるWLANに関係するパラメータを検知することを依頼する一方で、別のユーザ(あるいは小規模のユーザのサブグループ)に900MHz帯域におけるセルラーシステムパラメータを検知することを依頼することができる。これに加えて、あるいはWLANに関係するパラメータを検知することに代えて、UEは、上述のような様々な無線システムの存在をスキャンするタスクを行うことができる。更なる検知タスクには、パケット誤り率、リンク損失確率、干渉レベル等のQoS(サービスの品質)推定を含むことができる。
通信エリアに相対的に多数のユーザが含んでいる場合の実施形態では、この検知タスクは、1つのスキャンイベントから次のスキャンイベントへの変化に関与するユーザのサブグループに周期的に起因しても良い。このようなスキャン方法は、特定のUEに一定の帯域を実際にスキャンすることができる限りまれに問い合わせされるように構成されても良く、そうすることで、全体のスキャン時間を更に削減し、個々のUEに負担させる処理を最小化しながら、情報の可用性を保障する。上述の方法と、各UEが単独での検知タスクのセットの全体を実行する場合の実装と比較する。後者の方法は、とりわけ、電力消費と検知時間の観点で費用がかかる場合があり、今日のUEデバイスにおいては異常に高い値段となる事項である。
ステップ610で、様々なUEが自身に割り当てられているタスクを実行し、検知されたあるいは収集された情報(あるいは、処理済の部分あるいはそれに基づく派生部分)が続いてCPC−BSに転送される。次に、CPC−BSは、他の利用可能なコンテキスト情報に従って「検知された」情報のすべてを収集してコンパイルし、そして、CPC−BS自身の内部での記憶用に適切な情報ブロックを生成する。
ステップ612で、CPC−BSは、この情報ブロック内に含まれる情報を、CPC−BSの通信範囲内の1人のユーザあるいはユーザのグループに送信する。一実施形態では、このブロードキャストは、周期的に繰り返され、そうすることで、CPC−BSの通信範囲に進入する新規のユーザは、この情報に容易にアクセスすることができる。提供されるコンテキスト情報を含むCPCフレームは、また、一定の実装では、いわゆる、「トグリング(toggling)」プリアンブルの使用を行うことになる。このトグリングプリアンブルは、特に、周期的に繰り返されるCPCフレーム内に存在するコンテキスト情報を既に復号している、サービスが提供されているユーザに対して、ブロードキャスト情報が周期的に繰り返される状況に有用である。この方法では、送信されているCPCフレームを既に復号している、通信範囲内の既存のユーザは、CPCフレーム全体が復号されるべきかどうかを判定するためには、単に、そのプリアンブルを見ることだけで済む。CPCフレームを復号する前にそのプリアンブルをまず検証することによって、冗長なコンテキスト情報を含んでいるに過ぎない、到来するCPCフレームを復号するために、自身のUEにおける処理リソースを浪費する必要はない。CPCフレームのプリアンブルは、新規のコンテキスト情報が通信範囲で利用可能となるときはいつでも、「トグルする」(即ち、変化する)ことになる。この点で、既存のUEは、ここで、新規に提供されるコンテキスト情報に対して、到来するCPCフレームを復号することを知ることはない。
ステップ614で、CPC−BSは、コンテキスト情報が更新を要求しているかどうかを評価し、そして、ステップ612で、自身の通信範囲にコンテキスト情報を周期的に送信することを継続する、あるいはそうでなければ、ステップ602で、図6の処理手順をリスタートする。
図7を参照すると、図6に関して記載される処理手順に類似する例示の処理手順700が開示され、ここでは、依然として、CPC−BS通信範囲内のすべてのUEについての特別な知識が要求されない場合の状況下になる。より詳しくは、図7の処理手順は、CPC−BSが、サービスされているユーザについての部分的な知識を有している場合の状況に有用である。部分的な知識は、制限するものではないが、(1)対象となる各UEのUEハードウェアコンフィグレーションケイパビリティについての部分的な知識(即ち、UEが関心のある帯域全体をスキャンすることができるか?UEが3GPPシステムをスキャンすることができるか?UEがIEEE802.11xシステムをスキャンすることができるか?UEがUE802.16システムをスキャンすることができるか?UEがシステムをスキャンして通信リンクを制御することを同時にできるか?等)、(2)ユーザのサブセットに対する正確な知識及び、別のユーザのサブセットのハードウェアコンフィグレーションケイパビリティにおけるゼロ知識あるいは部分的な知識、及び(3)進行中のデータ交換に起因して特定のUEがスキャン処理にどのくらいの時間を使うことができるかを、ネットワークが(正確に)知らないという意味での部分的な知識を含んでいる等がある。CPC−BSに対して、自身のサービスを有効に使用しているUE/MDについての特別な知識を有することが望ましい一方で、CPC−BSが提供している、CPCブロードキャストサービスを効果的に使用しているすべてのUEのケイパビリティを自動的に検出して監視することが、様々な技術的な理由によって、CPC−BSにとって困難であることがしばしばあることが理解されるであろう。
ステップ702で、CPC−BSは、ブロードキャスト送信によって(CPC−BSに知られているか知られていないかの)コンテキスト情報に対する呼出(コール)をすべてのユーザに向けて(CPC−BSに対して知られているか知られていないにかかわらず)発行する。例示の実施形態では、CPC−BSは、CPCフレーム内に、このコンテキスト情報に対するこの呼出を含めることができる。
ステップ704で、この呼出(例えば、CPCフレーム内のコンテキスト情報)を受信する様々なUEは、次に、通信リンクを介して(例えば、CPC−BSとのIPリンクを介して)、リクエストされているコンテキスト情報を提供するかどうかを選択することができる。1つ以上のUEが、CPC−BSによってリクエストされているコンテキスト情報を搬送する場合、CPC−BSは、次に、受信される情報を自身の情報データベースへとマージする。例示の実施形態では、マージされた情報は、共通の結果を提供するために選択される(即ち、矛盾する情報要素等を解消することによって)。
ステップ706で、CPC−BSは、リクエストされたコンテキスト情報を提供しているこれらのUEのそれぞれに対する「サービスレベル」をアップグレードするかどうかを判定する。CPC−BSによるこの判定は、関心のある自身のエリアにおいてより多くの詳細なコンテキスト情報を含んでいる指定のユーザグループに、情報を配信しているUEが参加することを許容することによって、それらのUEに対してインセンティブを提供する。一例のインセンティブは、UEに、CPC−BSに自身の存在を登録することを働きかける。このような実装は、CPCブロードキャストフレームの一部をブロードキャストすることによる一変形で配備され、そうすることで、それは暗号化されることはなく、これによって、CPCフレームを受信することができる任意のものにそれをアクセス可能にする。但し、CPCブロードキャストフレームの第2の部分は、コンテキスト情報を読み出す(解読する)ために要求されているキーで暗号化される。他の非暗号化に基づくプライバシースキームも同様に使用することができる。
また、様々な第2の暗号化されたあるいは保護化されたフィールドをオプションで含めることもでき、ここで、各フィールド、あるいはフィールドのサブグループは、例えば、固有のキーを要求する。このような実装は、例えば、「ゴールド」、「シルバー」、「ブロンズ」レベルのサービスのような、異なるタイプあるいはレベルのサービスを生成するために有効に使用することができる。可変のレベルのサービスは、多かれ少なかれ詳細にされているなあるいは十分にされている、多かれ少なかれ最近のものである、多かれ少なかれ頻繁に送信されている、多かれ少なかれ信頼のある等のコンテキスト情報を含んでいる。
上述の段階的にレベルが変化するサービスのスキームの更なる変形には、ユーザに割り当てられるサービスのタイプのアップグレード(例えば、制限時間に対する)が含まれ、これは、それが、CPC−BSによって発行される「コンテキスト呼出」と一緒にコンテキスト情報を提供する場合である。従って、時間依存の態様を含むこのような方法は、サービスのレベルを変化させるための暗号キーを周期的に変更するあるいは循環させることができる実施形態を許容することになる。ステップ706で行われる判定に基づいて、CPC−BSは、CPC−BSの通信範囲内のユーザに様々な暗号キー(例えば、トリプルDES(3DES)等)を送信する。
ステップ708で、CPC−BSは、UEから受信している、あるいは、そうでなければ、様々なネットワークリソースから取得している、利用可能なコンテキスト情報を収集して、更新する。後者の場合には、例えば、CPC−BS自身あるいはサードパーティによって実行される様々な測定、あるいはCPC−BSあるいはネットワークオペレータによって配備される様々な測定ユニットを介して実行される様々な測定を含んでいる。
ステップ710で、CPC−BSは、オプションで、UE登録のためのリクエスト(要求)を発行する。上述のように、例示の実施形態では、UE登録は、一定の時間(制限された期間あるいは永続にかかわらず)に対してアップグレードされたレベルのサービスを提案することによって奨励され得り、これによって、CPC−BSの通信範囲内の様々なUEへ、より効率的にタスク及びコンテキスト情報の少なくとも一方を配信するための能力をCPC−BSに対して容易にする。
ステップ712で、CPC−BSは、コンテキスト情報が更新を要求しているかを評価し、そして、ステップ408で自身の通信範囲へコンテキスト情報を周期的に送信することを継続する、あるいはそうでなければ、ステップ702で図7の処理手順をリスタートする。
加えて、図6及び図7の少なくとも一方で上述している処理手順を使用するCPC−BSで利用可能な情報のために、所与の通信範囲内のUEへコンテキスト情報を含むデータの送信を、効率を向上し、そればかりか、電磁インタフェースの他のソースあるいはバックグラウンドノイズに比べて強調された信号受信を行うために最適化することができる。例えば、図8を参照すると、本開示の一変形に従うCPC−BS810は、通信範囲を、他のマクロセル基地局830が存在する中で、対象のUE820をアドレス指定するために最適化するように構成設定することができる。一実施形態では、通信範囲の最適化は、とりわけ、ビーム形成されたCPC送信840、850を生成するために、適切なビーム形成技術を利用することによって達成される。このような実装は、自身の通信範囲内の様々なユーザに関するCPC−BSにおける知識によって実現可能にされる。例えば、CPC−BSが自身のCPCコンテキスト情報(自身の各地理的位置を含む)の様々なユーザについての特別な知識を有している場合、そのCPCコンテキスト情報を、ビーム形成技術あるいは、アンテナ選択、出力電力選択及びその類の他の技術を採用するユーザに向けることで、そうすることで、既定の地理的サブセットだけに自身の放射を合わせることができる。アンテナ選択は、放射信号の変化に対するアジマス(発射方位:azimuth)角の関数とすることが可能であり、一方で、電力は、一般的には、レンジ(幅)に関係する。こうして、CPC−BSは、これらのパラメータの1つあるいは両方の選択に基づいて、自身に対して、所与の極座標スライス(slice)を「扱う」ことができる。
図9を参照すると、単一のCPCフレーム内で修正されたビーム形成を示す例示の実施形態が、詳細に示され、そして記載されている。CPC−BS920の通信範囲内で送信される任意の所与のCPCフレーム内では、典型的なUEは、その送信されるCPCフレームの一部分だけに関心がある。従って、CPC−BSは、自身の通信範囲についての知識を利用して、例えば、最もエネルギー効率が良い方法で、送信される各CPCフレームを提供することができる。例えば、図9に示される実施形態では、CPCフレームの第1の部分は、全方位ブロードキャスト等として、あるいは1つ以上のビーム形成されたCPC送信として、940、960で、通信範囲内のすべてのユーザに送信される。950で、送信されたCPCフレームの後続の部分De、eNB910によってサービスが提供されるユーザのような、CPC−BS通信範囲内のユーザ970の制限されたサブセットに向けることができる。
オンデマンドCPCプロビジョニング(提供)
図10は、第4世代無線ネットワークに対して提案されている概念を示しており、ここでは、地理的領域1000が、個別の「メッシュ」1000のセットに分割されている。このメッシュの方法については、とりわけ、動的スペクトル割当を可能にする新規のオンデマンドコグニティブパイロットチャネルに記載されていて、これは、2007年の4月17日−20日のDySPAN 2007年、第2回IEEE国際シンポジウムの、ペレツ−ロメロ,ジェイ.、サリエント,オー.、アグスティ,アール、ギウッポニ,エル.によるものであり、2007年の動的スペクトルアクセスネットワークにおけるニューフロンティアのページ46−54に記載されていて、その全体を参照することによって、本明細書に組み込まれる。このメッシュの方法の更なる議論は、IEEE P1900.4ワーキンググループ内の再コンフィグレーション管理用の無線イネーブラーの開発にも記載されていて、これは、ホーランド,オー.、ムック,エム、マーティグネ,ピー.、ボース,ディー.、コルディエ,ピー.、ベン イーマ,エス、ハウゼ,ピー.、グランドブレイス,ディー、クロック,シー.、レンク,ティー.、ジャミング パン、スラニナ,ピー、モブナー,ケイ.、ジウッポニ,エル.、ロメロ,ジェイ.ピー.、アグスティ,アール.、アッタ,エイ.、アグヴァミ,エイ.エッチによるものであり、2007年の4月17日−20日のDySPAN 2007年、第2回IEEE国際シンポジウムの、動的スペクトルアクセスネットワークにおけるニューフロンティアのページ232−239に記載されていて、その全体を参照することによって、本明細書に組み込まれる。しかしながら、上述の文献それぞれは、UEがCPC情報をリクエストする場合についてのみに向けられていて、そして、この情報は、(1)UE単位(即ち、ピアツーピア)に基づいて、あるいはブロードキャストを介して利用可能にすることができるすべてのユーザのどちらか一方のみに提供される。これらの2つの方法は、各使用する場合に対して明確には最適化されていない。
図11Aを参照すると、オンデマンドCPC−BSブロードキャストとピアツーピア通信を提供するための例示の処理手順1100が詳細に示され、そして、記載されている。ステップ1102で、1つ以上のUE(群)がCPC−BSからコンテキスト情報をリクエストする。
ステップ1104で、CPC−BSは、コンテキスト情報の送信が、ブロードキャスト、マルチキャストあるいはユニキャストであるかを判定する。一実施形態では、この決定は、送信対象のコンテキスト情報要素それぞれに対して行われる。このようにして、所与のコンテキスト情報要素がピアツーピア(即ち、1つのピアから複数のピアへのマルチキャスト、あるいはユニキャスト)で送信されるかべきかどうか、あるいは所与のコンテキスト情報がすべてのユーザにブロードキャストされるべきかどうかの決定がなされる。例えば、コンテキスト情報を取得するために、個々のユーザが登録される必要がない状況では、コンテキスト情報をブロードキャストすることが最も要望される場合がある。しかしながら、登録されているユーザだけがコンテキスト情報を受信することがふさわしい場合、コンテキスト情報をマルチキャストすることがより適切な場合がある。コンテキスト情報が慎重を期すもの(即ち、機密)である場合、あるいはコンテキスト情報が単一のユーザだけに要求される場合の例では、ユニキャスト/ピアツーピア(P2P)の方法が最も適切であろう。加えて、CPCコンテキスト情報が地理的にグループ化されているユーザのサブセットに対してコンパイルすることができる場合は、ビーム形成技術と組み合わせたブロードキャストが、関係のあるユーザのグループ化されているサブセットの位置だけに存在する信号を有するための最も適切な方法となる。また、別の位置に存在する他のユーザのサブセットにこの方法を使用することで、適切なビーム形成技術を使用して、他のCPCコンテキスト情報を同時に提供することができる。異なるビーム形成により、送信されるコンテキスト情報の間で情報が相関してしまうことが回避される。ステップ1104で行われる判定は、個々のユーザに利用可能にするサービスのレベル(例えば、上述の、「ゴールド」、「シルバー」レベルのサービス)を考慮することができる。ブロードキャスト、マルチキャストあるいはユニキャストにすることの決定が一旦なされると、送信対象のすべての関連情報がグループ化される、あるいはそうでなければ、コンテキスト情報要素の共通のセットにマージされる。
ステップ1106で、コンテキスト情報要素の共通のセットがCPC−BSを介して送信される。この送信は、ステップ1104で行われた決定に依存する、CPCブロードキャスト、マルチキャストあるいはユニキャストを介して発生する。この形式では、CPC−BSコンテキスト情報は、通信範囲内あるいは個々のメッシュ内のすべてのユーザに提供することができる、あるいは、その通信範囲内のユーザのサブセット(単一のユーザを含む)に提供することができる。
図11Bを参照すると、オンデマンドCPC−BSブロードキャストとピアツーピア通信を提供するための例示の処理手順1110が詳細に示され、そして、記載されている。ここでは、UE(群)は、これ以上、コンテキスト情報をリクエストする必要はない。このコンテキストでは、用語「オンデマンド」は、パーティ(関係者)がコンテキスト情報を送信することの必要性あるいは要望を開始したことを意味する(例えば、無線アクセスポイントは、ネットワークで利用可能になる)、しかしながら、コンテキスト情報を受信するパーティ(例えば、UE)は、このコンテキスト情報を受信するためのリクエストを行う必要がなかった。むしろ、CPC−BSは、コンテキスト情報の受信側から要求されていないコンテキスト情報を定期的に送信することになる。これらの送信の周期性は、一実施形態では、時間に基づくことができる(即ち、UE(群)のリクエストを必要とすることなく、時間の考慮に基づいて単独で周期的に送信される)。選択的には、これらの送信の周期性は、別の実施形態では、送信するために利用可能なコンテキスト情報の量に基づくことができる。例えば、CPC−BSは、コンテキスト情報が利用可能になるときはいつでもコンテキスト情報を直ちに送信することができる、あるいは選択的には、コンテキスト情報の閾値レベルが送信のために利用可能になるまで待機することができる。
ステップ1112で、CPC−BSは、上述のステップ1104と同様に、利用可能なコンテキスト情報の送信をブロードキャスト、マルチキャスト、あるいはユニキャストするかどうかを判定する。加えて、この判定は、いくつかの例では、コンテキスト情報の送信の周期性によって影響を受ける。例えば、一定のブロードキャストコンテキスト情報の送信は、送信するためのコンテキスト情報の閾値量における基準周期性の恩恵を受けることができ、一方、ユニキャスト送信は、コンテキスト情報が利用可能になるとすぐに発生することになる。選択的には、この判定は、単に、タイマーに基づいて行われる(即ち、タイマーが満了すると、図11Aのステップ1104で上述した判定と同様の判定が行われる)。
ステップ1114で、コンテキスト情報要素の共通のセットがCPC−BSを介して送信される。この送信は、ステップ1112で行われた決定に依存して、CPCブロードキャスト、マルチキャストあるいはユニキャストを介して発生する。この形態では、CPC−BSコンテキスト情報は、通信範囲、あるいは個々のメッシュ内のすべてのユーザに提供することができる、あるいは、その通信範囲内のユーザのサブセット(単一のユーザを含む)に提供することができる。
図12を参照すると、図11Aと図11Bに関する、オンデマンドCPC−BSブロードキャストとピアツーピア通信を提供の変形が、詳細に示され、そして、記載されている。具体的には、図12の処理手順1200は、とりわけ、コンテキスト情報を送信する場合に利用可能な帯域幅のより効率的な利用を行うための待機期間を導入する。
ステップ1202で、1つ以上のUE(群)が、CPC−BSからコンテキスト情報をリクエストする。
ステップ1204で、CPC−BSはコンテキスト情報のためのリクエストを受信し、リクエストされている情報をブロードキャスト、マルチキャストあるいはユニキャストする必要があるかどうかを決定する。例示の実施形態では、CPC−BSは、各コンテキスト情報要素に対して、関係するユーザ(群)に対してピアツーピアに基づいて通信する必要があるかどうか、あるいはステップ1104(図11)に関して上述した処理手順と同様の処理手順を使用してすべてのユーザへブロードキャストすることができるかを決定する。例えば、この決定は、各ユーザ(群)に対して確立されているサービス契約に基づいて行うことができる、即ち、ユーザが、「ゴールド」サービス、「シルバー」サービス等を受信及び復号の少なくとも一方を行うことが許容されているかどうかに基づいて決定を行うことができる。送信対象のすべてのコンテキスト情報は、続いて、コンテキスト情報要素の共通のセットにグループ化される、あるいはマージされる。
ステップ1206で、CPC−BSは、1つ以上のコンテキスト情報が送信前にリクエストされているかどうかを判定する。換言すれば、CPC−BSは、CPCデータの送信で、各コンテキスト提供リクエストに直ちに反応しない。むしろ、CPC−BSは、一定の時間期間(一定のイベントが発生するまで)に対して到来するリクエストをバンドルし、そして、要求されている情報をまとめてリクエスト先のUE(群)へ送信する。これは、例えば、複数の近接するUEが一定の期間に渡ってコンテキスト情報をリクエストしている場合に有用であり、そうすることで、単一のCPC−BS送信が、ユーザのリクエストを十分に満足させることになる。
一変形では、待ち期間あるいは遅延期間は予め定められている。別の変形では、この期間は、単位時間当たりに受信されるリクエストの数に基づいている(例えば、所与の時間期間でのUEのリクエストの数がより多いと、CPC−BSにその遅延を適応的に短縮させる)。別の変形では、この遅延は、所与の時間期間に渡って受信されるリクエストの統計的な解析の少なくとも一部に基づいて判定される。例えば、t秒間隔内で、N個のリクエストが同時にすべて受信されたと仮定すると、より大きな遅延を許容することができることを示す、リクエスト同士での間での完全な相互関係が発生することになる(これは、それ以上古くなるリクエストが存在しないことになるからである)。逆に、すべてのリクエストがかなり最初のt秒間隔で、あるいはかなり終盤のt秒間隔で受信されると、この相関関係は貧弱なものとなる(即ち、第1の間隔の部分で受信されるUEのリクエストは、最後の間隔で受信されるものと比べて、ほぼt秒の遅延を経験することになる)。こうして、この分布(例えば、sあるいは分散)の測定基準は、適切な遅延の判定で使用することができる。
ステップ1208で、CPC−BSは、ステップ1204で先に行われた決定に依存して、CPC−BSブロードキャスト及びピアツーピア通信の少なくとも一方を介してコンテキスト情報を送信する。従って、コンテキスト情報に対して同様のあるいは同一のCPCリクエストを送信しているUEは、あるいはそうでなければ、同一の所定の位置に存在しているような他の共通性を有しているUEは、グループ化されているコンテキスト情報の後続の送信に対して、CPC−BSによってグループ化される(コンテキストに基づいて)。それゆえ、例えば、再グループされるユーザの数に依存して、提供される通信範囲情報の「粒度」は動的に適応される。例えば、相対的に少数のユーザがグループ化される場合、局所的に利用可能なアクセス技術(RAT)(無線アクセス技術)だけを含んでいるコンテキスト情報が含まれる。これらの局所的に利用可能なRATは、とりわけ、ブルートゥース、ZigBee(登録商標)のような無線プロトコルを含んでいる。しかしながら、多数のユーザが再グループ化される場合において、コンテキスト情報に対してCPCチャネルで委ねられる十分な容量が存在する場合には短距離RATだけが提供される。この形態では、最大グループのユーザに適用可能なコンテキスト情報に最高優先度が与えられることになり、容量超過が存在する場合には次位のコンテキスト情報が提供される。同様に、ワイドエリアシステムに対するコンテキスト情報は、容量超過が存在する場合に提供される、より短距離のシステムを用いて優先度付けすることができる。
図13及び図14は、通信範囲情報の「粒度」のレベルが変化することに着目する、上述の処理手順の2つの例示の動作を示している。いくつかの状況では、様々なUEが同一のCPCリクエスト、あるいはそうでなければ、同様のCPCリクエストを、例えば、同一の地理的位置を参照して、あるいはいくつかの他の共有されている共通性、例えば、ハードウェアコンフィグレーションケイパビリティ(例えば、iPad、iPhone、音声専用電話等の同様のUEタイプ)を参照して送信することになることが予想される。これらのUEは、次に、サービスを提供しているCPC−BSによって一緒にグループ化することができる。
例えば、図13は、複数のマクロセルBS1330を有するセルラーアーキテクチャ内に、3つのUE1310が、相対的に互いに近接して存在している例を示している。これらのUEはすべて、CPC−BS1320からコンテキスト情報をリクエストしている。これらが相対的に互いに地理的に近接していることになるので、CPC−BS1320は、これらのUEへサービスを提供する場合にこのことについての知識を使用することができる。つまり、CPC−BS1320によって提供されるコンテキスト情報は、相対的に制限された地理範囲を包囲することだけを必要とする。従って、相対的に細かい粒度の情報を、CPCに対する送信帯域幅を大きくしすぎることを要求することなく、この通信範囲に対して提供することができる。これは、サービスが提供されているこれらのUEの間で推定される共通性があるからである。つまり、CPC−BSは、例として、局所的に利用可能な無線アクセス技術(RAT)に対する通信範囲情報を提供することができ、そうでなければ、この無線アクセス技術は、負担がかかりすぎる、あるいは、地理的に広範囲に分散しているUE装置群をグルーピングするために、より大きな帯域幅を消費してしまうことになる。例えば、CPC−BSは、ブルートゥース(登録商標)ピコネット、あるいは、ZigBee等の他の小範囲無線プロトコルについての情報を提供することができる。しかしながら、CPC−BSグルーピング内のユーザの数が所定の閾値を超える場合、細かい粒度の情報、例えば、短距離無線通信プロトコルだけが、CPCチャネル内に残っている容量が存在する場合に、提供されるあるいは優先度付けされる。
図14は、図13に関した上述した例と比較して、より大きな地理的な領域を介してコンテキスト情報を要求する3つのUE1410を示している。これらのUEはそれぞれ、もはや、これらのデバイスのそれぞれに利用可能なRATの間に共通性がある地理的位置に存在しないので、これらのデバイスへの利用可能なRATの送信は、潜在的には、CPCチャネルを圧迫する、大量の帯域幅を消費する可能性がある。従って、すべての利用可能なシステムの送信は、図14に示されるグルーピングでのUEのそれぞれに対して、これらの利用可能な短距離RATの個別通信を要求する場合がある。
図14に存在する問題の対処は、いくつかの様々な方法で処理することができる。これらの地理的に広い範囲に分布しているこれらのデバイスを扱うための方法の1つは、CPC送信帯域幅を節約するために、送信される短距離コンテキスト情報の量を制限することである。これは、上述したように、例えば、ユーザのクラスあるいは加入ステータス(例、「ゴールド」、「シルバー」等)に基づいて区別することによって処理することができる。一旦、CPC帯域幅が十分に逼迫すると、例えば、粒度の細かいコンテキスト情報(例えば、短距離RATに関する情報)は「ゴールド」レベルのメンバーだけに提供されても良い。更に別の例として、コンテキスト情報のタイプを優先度付けして、そうすることで、例えば、利用可能なCPC帯域幅に基づいて、再度、優先度の高いコンテキスト情報を残して、より優先度の低いコンテキスト情報(例えば、短距離RAT情報)を除去することができる。また、利用される優先度付けのスキームは実際には動的である。これは、コンテキスト情報のタイプの優先度は、ユーザ依存及び状況依存の少なくとも一方であり得るからである。例えば、UEのあるユーザがコンテキスト情報のタイプに優先度を付けると、別のユーザとは異なるものを受信する。この方法では、CPCを介して配信されるコンテキスト情報内の内容は、サービスが提供中であるUEの必要性に基づく動的な基準で変化することになる。この動的な変化は、また、ユーザの動作状況に基づいていても良い、これには、例えば、ユーザは、1つの動作事例(例えば、「自宅において」)に対して設定されるプリファレンスを指定し、また、別の事例(例えば、「職場において」)対して設定される別のプリファレンスを指定することができる。次に、CPC−BSは、コンテキスト情報の配信/グルーピングを調整するためのこれらのプリファレンスのセットの知識を利用することができる。
代替として、あるいは上述のユーザクラスあるいは加入ステータスの方法に加えて、コンテキスト情報の特定のタイプ(例えば、短距離RAT)に関連する情報に対してCPCを介して送信されるコンテキスト情報を、他のシステム(セルラー等のような)、あるいは他のタイプのサービス毎に送信しないでも良い。この方法では、コンテキスト情報に対するサイクルタイム(即ち、送信との間の遅延)は、CPC帯域幅にかかる負担を緩和するために増やされる。
分散CPCプロビジョニング
図15を参照すると、分散されたCPC配備の例示の一実施形態が詳細に示され、そして、記載されている。図示のCPC配備は、複数のマクロセル基地局1510から構成されるセルラーネットワーク内に分散されている。分散されたCPCのアーキテクチャは、スレーブCPC−BS1530を伴う、マスターCPC−BS1520を含んでいる。スレーブCPC−BSは、例示の実装では、ユーザのUE1540と物理的に近接して相対的に近くに存在することになるフェムトセルの一部として存在しても良い。しかしながら、このことは決して要求されることではなく、また、スレーブCPC−BSは、実質的には、必要であれば、マスターCPC−BSと同一の物理ハードウェアで構成することもできることが理解されるであろう。
様々なCPC−BS間でのマスタースレーブ関係の使用は、CPC分散に対する仮想的な方法を実現するための機能を効果的に提供する(即ち、様々な個別のCPCは、例えば、提供されるコンテキスト情報の優先度レベルに基づいて、異なるCPC−BSを介してブロードキャストされる)。様々な理由によって、マスターCPC−BS1520とスレーブCPC−BS1530は、とりわけ、2つのCPC−BSとの間で分散されたコンテキスト情報の調整を容易にするために、単一のオペレータによって配備されるのが好ましい。このことは、スレーブCPC−BSからのコンテキスト情報とマスターからのコンテキスト情報とが矛盾する事例の場合に有用である。これらの事例では、マスターCPC−BSのコンテキスト情報は、優先度を有するべきである。しかしながら、2つの装置1520、1530の配備は、無関係の異なるエンティティによって達成されても良いことは明らかであろう。例えば、マスターCPC−BSは、自身のコンテキスト情報に関連するデータをブロードキャストするように構成することができ、これに対して、スレーブCPC−BSは、単に、受動的にデータを取得し、そして、適用可能な場合、あるいはそれが適当であると思われる場合に、そのデータを使用する。逆の関係も使用することができる。即ち、スレーブCPC−BSは自身のコンテキスト関連データをブロードキャストし、マスターは、それを受動的に使用する。本開示が与えられる当業者には、他のスキームも理解することであろう。
上述のRAT通知の例(即ち、コンテキスト情報が長距離RAT可用性と短距離RAT可用性の両方を含んでいる場合)に戻ると、ユーザのUE1540へのコンテキスト情報の配信は、マスターCPC−BSとスレーブCPC−BSとの間で分散することができる。スレーブCPC−BSは、典型的な状況では、かなり制限された通信範囲だけを所有することになるので、マスターCPC−BSでより上位のレベルのコンテキスト情報の配信を維持する一方で、スレーブCPC−BSを介して粒度が細かいコンテキスト情報(例えば、短距離RATの可用性)を配信することが望ましい。
ビジネス方法及びルール
上述のネットワーク装置及び処理手順は様々なビジネスモデルに容易に適合できることが理解されるであろう。例えば、このようなモデルの1つでは、CPC−BSネットワークアーキテクチャの配備は、オペレータ非依存である(例えば、サードパーティによるCPC配備の方法の使用を通じて)。このような方法の一実施形態では、CPCサービスプロバイダは、例えば、提供される情報のタイプに基づいて、配下のネットワークサービスプロバイダによって資金提供される。例えば、このような状況は、ネットワークサービスプロバイダが自身のネットワークの動作を向上することができる場合に、特に、そのネットワークサービスプロバイダに対して望ましく、これによって、自身が提供するネットワークとサービスについての自身のネットワークの加入者の見識を改善することによってこれらのネットワークサービスプロバイダに価値を付加する。一変形では、CPCは基地局から送信され、CPCは、基地局のネットワークオペレータが付加的にサポートする手近なサービスを受信者へ通知する。例えば、このようなCPCは、ネットワークオペレータの近隣のWLANホットスポットの存在を示すことができる。考えられる限りでは、ネットワークオペレータの他のリソースへのアクセスを容易にすることによって、ネットワーク容量を向上したり、効率性を向上する等のために、加入者を容易にセカンダリシステムにオフロード(offload)させることができる。
代替として、CPCサービスプロバイダには様々なUEのユーザの一部によって直接支払がなされる。これらの一部のユーザとは、例えば、そのユーザに対して任意の地理的な位置内のユーザに利用可能な他のRATについてのコンテキスト情報を定期的に取得することによって、そのユーザのデバイスのケイパビリティを向上することを要望するものである。
更に別の代替の実装では、CPCサービスプロバイダは、様々な独立事業者によって支払がなされる。この独立事業者とは、専用のCPCサービスを提供することによってそれらが提案するサービスの経験を高めることを要望するものである。例えば、上述の病院の例を思い起こすと、CPCは、客のUEの着信音を消音することを要望する所有者の、施設、あるいは映画館/オペラハウスに位置しているUEの出力電力を調整するために使用される。また、上述の内容を組み合わせて、CPCサービスプロバイダ自身の収入を向上するために、そのCPCサービスプロバイダに対するマーケティング機会を広げる構成を実現することができる。
このようなモデルの別のモデルでは、サービスプロバイダ/ネットワークオペレータは、例えば、フェムトセルを含む拡張されたデバイス及び移動デバイスの少なくとも一方、あるいはハンドセット/UEを販売し、リースし、あるいは自由に提供する(即ち、費用なしで、例えば、インセンティブプログラムを介して)ことができる。適切に実現されているユーザ機器は、拡張されたパイロットチャネルメッセージを受信すること、及び既存のパイロットチャネルをより効率的に監視することの少なくとも一方を行うことができ、こうして、ユーザが経験する全体的な知覚品質を向上する。一実施形態では、パイロットチャネルの専用のサブセットが、本開示に従って構成されるUEに割り当てられる。つまり、従来のデバイスはすべてのパイロットチャネルを広く監視することを継続する(上述のように、非効率であるにも関わらず、)一方で、本開示の実施形態に従うデバイスは、その実現可能なチャネルのサブセットを監視するだけで済み、これは、顕著により効率的となる(また、UEの電力消費と、及びUE/ネットワークリソース割当とを著しく改善する)。
上述のネットワーク装置及び処理手順は、配下の動作あるいはビジネスルールアルゴリズムあるいは「エンジン」に従う動作に対して容易に適合させることもできる。このビジネスルールエンジンは、例えば、ソフトウェアアプリケーション(及び/あるいはファームウェア、あるいはそれと同等のハードウェア態様)を備えることができ、また、一実施形態では、コアネットワークでの個別のエンティティとして、あるいは、代替としては、コアネットワークあるいは他のネットワーク管理プロセス(NMP)での存在する既存のエンティティ内で実現される。このビジネスルールエンジンは、実際には、例えば、財務的側面、ユーザ経験の向上等の重要な記述に基づいて、動作決定あるいはリソース割当を行う際に、ネットワークオペレータ(あるいは他の関心のある関係者(パーティ))を支援する上位レイヤーの管理(スーパーバイザー)プロセスである。
一実施形態では、このビジネスルールエンジンは、1つ以上のユーザへリソースを提供することに関係する収入及び収益の少なくとも一方を実現することを考慮するように構成される。従って、例示のルールエンジンは、システムのパイロットチャネルの動作を修正して、より大きな単位のユーザをサポートする(例えば、比較的単純ではあるが、高品質のパイロットメッセージを提供する)ことができる、あるいはより広範囲のサービス(例えば、より大きなあるいはより複雑な範囲の機能性を有するより複雑なパイロットチャネルメッセージ)をサポートすることができる。
例えば、パイロットチャネル割当の評価は、様々な異なる割当オプションに関係する、増分費用、収入、及び収益の少なくとも1つの解析を含んでいても良い。いくつかの場合、ネットワークプロバイダは、新規のサービスリクエストが、比較的珍しい、つまり、パイロットチャネルがあまり重要でないことを判定することができる。他の場合では、ネットワークプロバイダは、新規のユーザとサービスが頻繁にセルに進入して存在しているか(例えば、一日に複数回、所与のセルを通過し、そして、そのセルに、時間的に短い間隔で多数の異なるユーザをもたらす、通勤者あるいは旅客列車の場合)、つまり、より多くのパイロットチャネルリソースの割当を要求しているかを判定することができる。これらの「ルール」は、例えば、リソースのリクエストの時点に課せられ、そして、一定の時間の間(あるいは、再評価をトリガーするイベントが発生するまで)維持される、あるいは、選択的には、定期的なモデルあるいはスケジュールモデル(例えば、一日の中の一定時間中、週の一定日数、休日等)に従って維持される。
別の実施形態では、一定のタイプのコンテキスト情報は、ビジネス手法及び会計手法(例えば、「ゴールド」、「シルバー」、「vip」等)の少なくとも一方から制限される場合もあれば、有用となる場合もある。例えば、より多くのお金を支払う意思がある加入者は、拡張されたサービスに関与することができる。プレミアム加入者は、「ゴールド」あるいは「vip」のコンテキスト情報を受信することができ、これに対して、そうでないプレミアム加入者は「シルバー」のコンテキスト情報を受信することができる。例えば、無線ホットスポットは、「vip」ユーザに対してのみ、自身のリソースの使用を提供することができる。これらのプレミアムグループに加入していないユーザは、コンテキスト情報を復号することはない。
別の他の実施形態では、コグニティブパイロットチャネルは、1つ以上の関心のある近隣のサービスを広告するために使用することができる。このような広告は、例えば、加入サービスに基づく料金として直接的な利益をもたらすことができる場合があり、あるいは、例えば、指定のエリアに顧客を引き付けたり、UEのハンドセットの知覚価値を向上するというような、間接的な利益をもたらすことができる場合がある。
リソースの動的割当を実現するための無数の他のスキームが、本開示が与えられる当業者によって理解されるであろう。
本開示の一態様は、方法の特定のシーケンスのステップで記載される一方で、これらの記載は、本開示の様々な方法の例示に過ぎないものであり、また、特定の用途によって、必要に応じて変更することができることが認識されるであろう。一定のステップは、一定の環境下では不要あるいはオプションとすることができる。加えて、一定のステップあるいは機能が、開示の実施形態に追加されても良く、あるいは、2つ以上のステップの実行の順序が変更されても良い。様々な変形のすべてが、本明細書で開示され、開示される内容と請求項を網羅するものと見なされる。
様々な実施形態に適用されるように、新規な特徴が、上述の詳細記述で示され、記載され、そして、指摘されている一方で、図示される装置あるいはプロセスの形式及び詳細において、様々な省略、置換及び変更を、本開示から逸脱しないで、当業者によって行われても良い。上述の記載は、現在熟慮されているベストモードである。この記載は、決して制限することを意味するものではなく、むしろ、本開示の一般的な原理を示すものとして解釈されるべきである。本開示の範囲は、請求項を参照して判断されるべきである。