JP2013523667A - モノ又はポリグリセロリン酸類などのリポタイコ酸類又はその一部を含む歯科治療用組成物 - Google Patents
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Abstract
本発明は、歯科衛生を含む口腔(口腔)での感染又は炎症プロセスの治療又は予防のための組成物に関し、該組成物は、好ましくは、練り歯磨き、歯磨きジェル、クリーム又は洗浄液などの歯科衛生製品に添加されるリポタイコ酸類と、グリセロリン酸誘導体類とを含み、虫歯などの齲蝕の細菌感染に対する予防としてグリセロリン酸誘導体類の使用、又は、虫歯などの口腔の細菌感染の治療用又は予防用の医薬品の製造のためのポリグリセロリン酸類の使用に関する。
【選択図】なし
【選択図】なし
Description
本発明は、歯科衛生を含む口腔(oral cavity)(口腔(cavitas oris))での感染又は炎症プロセスの予防のための組成物に関する。練り歯磨き、歯磨きジェル、クリーム又は洗浄液などの歯科衛生製品に添加されることが好ましいモノ又はポリグリセロリン酸類又はその誘導体類などのリポタイコ酸類又はその一部を含む組成物は、口腔のグラム陽性菌の感染に対する予防又は治療に用いることができ、その結果、齲蝕と、歯肉及び軟組織の炎症とを予防する。
前記口腔(口腔)は、微生物及びウイルスに日常的に対峙する生体防御の最前線の1つのであり、それらの多くは感染又は炎症をもたらす可能性がある。したがって、本発明の1つの主要な焦点は、細菌感染やその結果として生じる炎症反応に対する予防や治療に置かれ、歯科衛生の分野を特に含む。
歯科衛生はヒトの健康に非常に重要な要因である。歯科衛生の欠如の影響を処理するために注ぎ込まれる公衆衛生費用は、米国又は欧州の地域だけでも数十億ドルとして見積もられる。歯の構造が受ける大部分の損傷は、口腔を覆っているか、若しくは付着している細菌の活動から生じ、それらの多くはグラム陽性菌である。
細菌によって歯の構造が受ける多くの損傷の原因の1つは、虫歯(tooth decay)又は虫歯(tooth cavity)としても知られる齲蝕(dental caries)(齲蝕(caries dentium))である。齲蝕は、細菌のプロセスが硬い歯の構造(エナメル質、象牙質及びセメント質)を損傷する疾患である。これらの組織は徐々に破壊され、齲蝕(歯の穴)を産生する。虫歯は、スクロース、フルクトース及びグルコースなどの発酵性糖質の存在下で損傷をもたらす細菌によって産生される酸によってもたらされるといわれている。(ストレプトコッカス・ミュータンス(streptococcus mutans)及びストレプトコッカス・サングイス(streptococcus sanguinis)などの)連鎖球菌と、乳酸桿菌との2つのグループの細菌は虫歯を惹起するのに関与するであろうと受け止められており、それらの両方はグラム陽性菌である。これらの細菌は、歯に付着する歯垢と呼ばれるバイオフィルムを形成する。今日、虫歯は世界中で最も一般的な疾患の1つとして残される。歯科衛生団体は、虫歯を避けるために、通常の口腔衛生及び食事の変更などの予防(preventive)及び予防(prophylactic)手段を提言する。
したがって、歯科衛生用組成物を含む、口腔での感染プロセスの予防及び治療のための歯科治療組成物などの新しい形態の組成物を提供することが本発明の目的であった。本発明は、歯垢、つまり連鎖球菌及び乳酸桿菌などのグラム陽性菌によって形成される歯のバイオフィルムの形成に対する予防に集中した、虫歯に対する予防に主に焦点を合わせる。したがって、虫歯の予防以外の主題は、歯の歯垢/バイオフィルムの形成の予防である。
現在、リポタイコ酸類と、グリセロリン酸誘導体類とを口腔に投与することが、細菌の感染に対する非常に効果的な予防をもたらす、つまり、虫歯を予防することが驚くべきことに発見された。しかし、非常に重要なことに、リポタイコ酸類と、特にグリセロリン酸誘導体類とを投与することが、歯の歯垢の形成に非常に顕著な予防をもたらす、つまり、虫歯に対する真の予防を効果的に提供することが驚くべきことに発見された。
いくつかの情報(例えば、非特許文献1及び特許文献1)は、歯の治療でグリセロリン酸カルシウムの使用を含む。また、これらの場合には、グリセロリン酸カルシウムは、歯の石灰化の増大を狙ったカルシウム(及びリン酸)のすぐに利用できる資源として含まれただけである。しかし、これらの資源に関して全く驚くべきことは、その効果をもたらすこれらの資源へのガイダンスなしに、発明者は、その使用が本発明でクレームされるグリセロリン酸誘導体類、特にモノグリセロリン酸類と、また、ポリグリセロリン酸誘導体類とが歯で予防的に真に作用することを発見した。それらは、例えば歯科衛生製品で用いられた後に、歯垢の形成を長期間予防している。
Naylor及びGlass、Caries Res. 13:39−46(1979)
これらのグリセロリン酸誘導体類は、これらは単に小分子構造であるけれども、グラム陽性菌の付着に対する競合阻害効果を提供している。
したがって、本発明は、一般式I−Aのリポタイコ酸類その他のグリセロリン酸誘導体類に関し、
ここで、
nは、0、1ないし11であるか、平均値9を有するかのいずれかであり(又は値8ないし40)、
そして、
nが0である場合には、R1及びR2はOHであり、
nが1ないし11である場合には、R1はH、OH又はOMe又はOEtのいずれかであり、そしてR2はOH又は−O−CH2−CH(R1)−CH2−OHであり、
nが(平均)値8ないし40を有する場合には、R1はOH又はO−D−アラニルのいずれかであり、そしてR2は、
か、若しくはその互変異体(tautomeric equivalent)
のいずれかであり、
R3及びR4は互いに独立しており、炭素原子10個ないし20個を有する飽和又は不飽和の、置換されていない脂肪酸の残基であり、そしてmは1ないし3から選択され、
式I−Aの化合物は、遊離型又は生理学的に許容可能な塩としてのいずれかで存在し、それらの混合物を含む構造異性体のいずれかの形態、好ましくは、純粋なエナンチオマー又はジアステレオマーの形態か、若しくはラセミ混合物を含むそれらの混合物のいずれかであり、
口腔において、感染によってもたらされる炎症プロセスに対してか、感染に対してか、若しくは感染プロセスに対する治療又は予防で使用するためのリポタイコ酸類その他のグリセロリン酸誘導体類に関する。本発明の好ましい態様では、一般式I−Aのそれらのリポタイコ酸類その他のグリセロリン酸誘導体類は、虫歯に対する予防及び/又は歯垢の形成の予防において使用される。
ここで、
nは、0、1ないし11であるか、平均値9を有するかのいずれかであり(又は値8ないし40)、
そして、
nが0である場合には、R1及びR2はOHであり、
nが1ないし11である場合には、R1はH、OH又はOMe又はOEtのいずれかであり、そしてR2はOH又は−O−CH2−CH(R1)−CH2−OHであり、
nが(平均)値8ないし40を有する場合には、R1はOH又はO−D−アラニルのいずれかであり、そしてR2は、
か、若しくはその互変異体(tautomeric equivalent)
のいずれかであり、
R3及びR4は互いに独立しており、炭素原子10個ないし20個を有する飽和又は不飽和の、置換されていない脂肪酸の残基であり、そしてmは1ないし3から選択され、
式I−Aの化合物は、遊離型又は生理学的に許容可能な塩としてのいずれかで存在し、それらの混合物を含む構造異性体のいずれかの形態、好ましくは、純粋なエナンチオマー又はジアステレオマーの形態か、若しくはラセミ混合物を含むそれらの混合物のいずれかであり、
口腔において、感染によってもたらされる炎症プロセスに対してか、感染に対してか、若しくは感染プロセスに対する治療又は予防で使用するためのリポタイコ酸類その他のグリセロリン酸誘導体類に関する。本発明の好ましい態様では、一般式I−Aのそれらのリポタイコ酸類その他のグリセロリン酸誘導体類は、虫歯に対する予防及び/又は歯垢の形成の予防において使用される。
一般式I−Aによって、及び、また一般式I(以下を参照せよ。)によって説明されるような化合物と、その定義されるラジカル類とは、「本発明のグリセロリン酸誘導体類」又は「本発明に応じて用いられるグリセロリン酸誘導体類」として本明細書で定義される。
「口腔(Cavitas oris)」は、口腔(Oral cavity)についての国際的なラテン語の定義である。本明細書によると、「口腔(Cavitas oris)」、すなわち口腔(Oral cavity)は、下咽頭、咽頭の喉頭部を含む歯から咽頭までの固有口腔と同様に、口腔前庭、歯の前部と、内唇との間の部分を含む口の全部の領域として定義される。
「感染」は、植物、動物又はヒトなどの大型生物(macroorganism)内への微生物の伝染、付着及び浸透として定義される。感染する微生物は、ウイルス、細菌、真菌、蠕虫又は原虫の場合がある。本発明に関して、前記微生物は、好ましくは細菌であり、最も好ましくはグラム陽性菌である。また、本明細書の定義によると、虫歯の間か、若しくは初期に、歯の構造への連鎖球菌及び乳酸桿菌などのグラム陽性菌の前記伝染及び付着は感染として定義される。
「感染プロセス」は、「感染」は、植物、動物又はヒトなどの大型生物内への、又は、大型生物に対する微生物の伝染、付着及び浸透として定義される。感染する微生物は、ウイルス、細菌、真菌、蠕虫又は原虫の場合がある。本発明に関して、前記微生物は、好ましくは細菌であり、最も好ましくはグラム陽性菌である。また、本明細書の定義によると、虫歯の間か、若しくは初期に、歯の構造への連鎖球菌及び乳酸桿菌などのグラム陽性菌の前記伝染及び付着が感染プロセスとして定義される。
「感染によってもたらされる炎症プロセス」は、植物、動物又はヒトなどの大型生物内への、又は、大型生物に対する微生物の付着及び浸透の後の局所的な炎症反応として定義される。感染する微生物は、ウイルス、細菌、真菌、蠕虫又は原虫の場合がある。本発明に関して、前記微生物は、好ましくは細菌であり、最も好ましくはグラム陽性菌である。
また、本発明は、主に一般式Iのグリセロリン酸誘導体に関し、
ここで、
X及びYのうちの1つがR1である一方、他方は、
であり、Zは、OH又はO−PO(OH)2のいずれかであり、
nは、0、1ないし11であるか、平均値9(又は値8ないし40)を有するかのいずれかであり、
そして、
nが0である場合には、R1及びR2はOHであり、
nが0ないし11である場合には、XがR1であり、R1はH、OH又はOMe又はOEtのいずれかであり、そしてR2はOH又は−O−CH2−CH(R1)−CH2−OHであり、
nが(平均)値8ないし40又は平均値9を有する場合には、R1はOH又はO−D−アラニルのいずれかであり、そしてR2は、
か、若しくはその互変異体
のいずれかであり、
R3及びR4は互いに独立しており、炭素原子10個ないし20個を有する飽和又は不飽和の、置換されていない脂肪酸の残基であり、そしてmは1ないし3から選択され、
式Iの化合物は、遊離型又は生理学的に許容可能な塩としてのいずれかで存在し、それらの混合物を含む構造異性体のいずれかの形態、好ましくは、純粋なエナンチオマー又はジアステレオマーの形態か、若しくはラセミ混合物を含むそれらの混合物のいずれかであり、齲蝕の予防で使用するためのグリセロリン酸誘導体に関する。本発明のもう1つの好ましい態様では、一般式Iのグリセロリン酸誘導体は、歯垢の形成の予防において使用される。又は、一般式Iのグリセロリン酸誘導体は、一般的に、口腔において、感染によってもたらされる炎症プロセスに対してか、感染に対してか、若しくは感染プロセスに対する治療又は予防で使用される。
ここで、
X及びYのうちの1つがR1である一方、他方は、
であり、Zは、OH又はO−PO(OH)2のいずれかであり、
nは、0、1ないし11であるか、平均値9(又は値8ないし40)を有するかのいずれかであり、
そして、
nが0である場合には、R1及びR2はOHであり、
nが0ないし11である場合には、XがR1であり、R1はH、OH又はOMe又はOEtのいずれかであり、そしてR2はOH又は−O−CH2−CH(R1)−CH2−OHであり、
nが(平均)値8ないし40又は平均値9を有する場合には、R1はOH又はO−D−アラニルのいずれかであり、そしてR2は、
か、若しくはその互変異体
のいずれかであり、
R3及びR4は互いに独立しており、炭素原子10個ないし20個を有する飽和又は不飽和の、置換されていない脂肪酸の残基であり、そしてmは1ないし3から選択され、
式Iの化合物は、遊離型又は生理学的に許容可能な塩としてのいずれかで存在し、それらの混合物を含む構造異性体のいずれかの形態、好ましくは、純粋なエナンチオマー又はジアステレオマーの形態か、若しくはラセミ混合物を含むそれらの混合物のいずれかであり、齲蝕の予防で使用するためのグリセロリン酸誘導体に関する。本発明のもう1つの好ましい態様では、一般式Iのグリセロリン酸誘導体は、歯垢の形成の予防において使用される。又は、一般式Iのグリセロリン酸誘導体は、一般的に、口腔において、感染によってもたらされる炎症プロセスに対してか、感染に対してか、若しくは感染プロセスに対する治療又は予防で使用される。
上記のように、一般式Iによって説明されるような化合物と、定義される範囲内に収まる他の一般式を有する構造とは、「本発明のグリセロリン酸誘導体」、「式Iのグリセロリン酸誘導体」など、又は、「本発明に応じて用いられるグリセロリン酸誘導体」/「本発明に応じて用いられる式Iのグリセロリン酸誘導体」として本発明で定義される。好ましくは「本発明に応じて用いられる」とは、この段落の直前の段落に応じた使用を意味する。
1つの好ましい実施態様では、本発明に応じて用いられる式Iのグリセロリン酸誘導体は式I−Aの化合物である。
もう1つの好ましい実施態様では、本発明に応じて用いられる式Iのグリセロリン酸誘導体は式I−Bの化合物である。
もう1つの好ましい実施態様では、本発明に応じて用いられる式Iのグリセロリン酸誘導体は式I−Cの化合物である。
もう1つの好ましい実施態様では、式Iのグリセロリン酸誘導体は、以下の式V−A又はV−B
又は
のうちの1つのグリセロリン酸誘導体であって、式Iの化合物では、nは0であり、ZはOHであり、R1及びR2はOHである。
又は
のうちの1つのグリセロリン酸誘導体であって、式Iの化合物では、nは0であり、ZはOHであり、R1及びR2はOHである。
グリセロリン酸類に関する1つの非常に好ましい実施態様では、本発明に応じて用いられるグリセロリン酸誘導体は、以下の式V−A、V−Aa、V−Ab又はV−Ac
又は
のいずれかのグリセロリン酸誘導体である式I又は式I−Aの化合物であって、
ここで、M+は、アルカリ金属イオン(又はアルカリ土類金属イオン)か、陽電荷型の1級、2級、3級又は4級アンモニウムイオンなどの陽電荷型イオンから選択されるか、若しくはM+は、1つのナトリウム又は2つのナトリウムイオンである。この段落及び本明細書を通じて、M+は、1価のイオンだけでなく、Ca2+などのアルカリ土類イオンのように多価(2価)のイオンを表すか、若しくは、例えば2つのナトリウムイオンのように1つのイオンよりも多くを表す際に用いられる。
又は
のいずれかのグリセロリン酸誘導体である式I又は式I−Aの化合物であって、
ここで、M+は、アルカリ金属イオン(又はアルカリ土類金属イオン)か、陽電荷型の1級、2級、3級又は4級アンモニウムイオンなどの陽電荷型イオンから選択されるか、若しくはM+は、1つのナトリウム又は2つのナトリウムイオンである。この段落及び本明細書を通じて、M+は、1価のイオンだけでなく、Ca2+などのアルカリ土類イオンのように多価(2価)のイオンを表すか、若しくは、例えば2つのナトリウムイオンのように1つのイオンよりも多くを表す際に用いられる。
好ましくは、前記式Iのグリセロリン酸誘導体は、遊離のグリセロリン酸誘導体、グリセロリン酸ナトリウム、グリセロリン酸カリウム、又は、グリセロリン酸マグネシウムから選択される以下の式V−A、V−Aa、V−Ab又はV−Acのいずれかのグリセロリン酸誘導体であり、最も好ましくは、式V−Ab又はV−Acのグリセロリン酸ナトリウム(例えば、1又は2ナトリウム塩)であって、式Iの化合物では、nは0であり、ZはOHであり、R1及びR2はOHである。式V−Aの遊離のグリセロリン酸誘導体、又は、式V−Aaのグリセロリン酸カルシウムが好ましい場合がある。
グリセロリン酸に関する1つの他の非常に好ましい実施態様では、本発明に応じて用いられるグリセロリン酸誘導体は、以下の式V−B又はV−Ba
のいずれかのグリセロリン酸誘導体である式I又は式I−Aの化合物であり、
ここで、M+は、アルカリ金属イオン、アルカリ土類イオンか、陽電荷型の1級、2級、3級又は4級アンモニウムイオンなどの陽電荷型イオンから選択されるか、若しくはM+は1つ又は2つのナトリウムイオンであり、好ましくは、以下の式V−B又はV−Baのいずれかの化合物は、遊離のグリセロリン酸誘導体、グリセロリン酸ナトリウム、グリセロリン酸カリウム、又は、グリセロリン酸マグネシウムから選択され、最も好ましくは、式V−Baのグリセロリン酸ナトリウム(例えば、1又は2ナトリウム塩)である。また、式V−Bの遊離のグリセロリン酸、又は、式V−Baのグリセロリン酸カルシウムが好ましい場合がある。
のいずれかのグリセロリン酸誘導体である式I又は式I−Aの化合物であり、
ここで、M+は、アルカリ金属イオン、アルカリ土類イオンか、陽電荷型の1級、2級、3級又は4級アンモニウムイオンなどの陽電荷型イオンから選択されるか、若しくはM+は1つ又は2つのナトリウムイオンであり、好ましくは、以下の式V−B又はV−Baのいずれかの化合物は、遊離のグリセロリン酸誘導体、グリセロリン酸ナトリウム、グリセロリン酸カリウム、又は、グリセロリン酸マグネシウムから選択され、最も好ましくは、式V−Baのグリセロリン酸ナトリウム(例えば、1又は2ナトリウム塩)である。また、式V−Bの遊離のグリセロリン酸、又は、式V−Baのグリセロリン酸カルシウムが好ましい場合がある。
本発明に応じて用いられるグリセロリン酸に関する1つの他の非常に好ましい実施態様では、本発明に応じて用いられるグリセロリン酸は、2つのかかる化合物の組合せの一部であって、
前記組合せの一部である1つのグリセロリン酸誘導体は、遊離酸、又は、ナトリウム(例えば、1又は2ナトリウム塩)又はカルシウムなどの塩としてのグリセロリン酸誘導体と、
前記組合せのもう1つの一部である他のグリセロリン酸誘導体は、エナンチオマー又はラセミ体か、若しくは遊離酸、又は、ナトリウム(例えば、1又は2ナトリウム塩)又はカルシウムなどの塩としてのグリセロリン酸誘導体と
である。
前記組合せの一部である1つのグリセロリン酸誘導体は、遊離酸、又は、ナトリウム(例えば、1又は2ナトリウム塩)又はカルシウムなどの塩としてのグリセロリン酸誘導体と、
前記組合せのもう1つの一部である他のグリセロリン酸誘導体は、エナンチオマー又はラセミ体か、若しくは遊離酸、又は、ナトリウム(例えば、1又は2ナトリウム塩)又はカルシウムなどの塩としてのグリセロリン酸誘導体と
である。
したがって、本発明の1つの最も好ましい態様「A」は、虫歯の予防で使用するための式V−Baか、式V−Ab又はV−Acかのグリセロリン酸ナトリウム(例えば、1又は2ナトリウム塩)である。
本発明のもう1つの最も好ましい態様「B」は、歯垢の形成の予防で使用するための式V−A又はV−B(又は、式VAa、V−Ab、V−Ac、V−Baのエナンチオマー及び/又は塩)のいずれかのグリセロリン酸であり、好ましくは、式V−Baか、若しくは式V−Ab又はV−Acのグリセロリン酸ナトリウム(例えば、1又は2ナトリウム塩)である。
本発明のもう1つの最も好ましい態様「C」は、虫歯の予防で使用するための、遊離酸、又は、ナトリウム(例えば、1又は2ナトリウム塩)又はカルシウムなどの塩としてのグリセロリン酸と、
エナンチオマー又はラセミ体か、若しくは遊離酸、又は、ナトリウム(例えば、1又は2ナトリウム塩)又はカルシウムなどの塩としてのグリセロリン酸と
の組合せである。
エナンチオマー又はラセミ体か、若しくは遊離酸、又は、ナトリウム(例えば、1又は2ナトリウム塩)又はカルシウムなどの塩としてのグリセロリン酸と
の組合せである。
本発明のもう1つの最も好ましい態様「D」は、歯垢の形成の予防で使用するための、遊離酸、又は、ナトリウム(例えば、1又は2ナトリウム塩)又はカルシウムなどの塩としてのグリセロリン酸と、
エナンチオマー又はラセミ体か、若しくは遊離酸、又は、ナトリウム(例えば、1又は2ナトリウム塩)又はカルシウムなどの塩としてのグリセロリン酸と
の組合せである。
エナンチオマー又はラセミ体か、若しくは遊離酸、又は、ナトリウム(例えば、1又は2ナトリウム塩)又はカルシウムなどの塩としてのグリセロリン酸と
の組合せである。
一般式V−A、V−Aa、V−Ab、V−Acか、若しくはV−B又はV−Baによって説明されるような化合物と、それらの上記で定義されたラジカル類とは、「本発明のグリセロリン酸/類」又は「本発明に応じて用いられるグリセロリン酸/類」として本発明で定義される。
グリセロリン酸に関する1つの好ましい実施態様では、本発明に応じて用いられるグリセロリン酸誘導体は、一般式I−Aのポリグリセロリン酸であって、
ここで、
nは、1ないし11であり、
R1はH、OH又はOMe又はOEtのいずれかであり、
そしてR2はOH又は−O−CH2−CH(R1)−CH2−OHであり、
式I−Aの化合物は、遊離型又は生理学的に許容可能な塩としてのいずれかで存在し、それらの混合物を含む構造異性体のいずれかの形態、好ましくは、純粋なエナンチオマー又はジアステレオマーの形態か、若しくはラセミ混合物を含むそれらの混合物のいずれかである。一般式II、IIa、IIb、IIc、IId又はIIeと、下記に定義されるラジカル類とによって説明されるものと同様に、それらの化合物は、「本発明のポリグリセロリン酸/類」又は「本発明に応じて用いられるポリグリセロリン酸/類」として本発明で定義される。
ここで、
nは、1ないし11であり、
R1はH、OH又はOMe又はOEtのいずれかであり、
そしてR2はOH又は−O−CH2−CH(R1)−CH2−OHであり、
式I−Aの化合物は、遊離型又は生理学的に許容可能な塩としてのいずれかで存在し、それらの混合物を含む構造異性体のいずれかの形態、好ましくは、純粋なエナンチオマー又はジアステレオマーの形態か、若しくはラセミ混合物を含むそれらの混合物のいずれかである。一般式II、IIa、IIb、IIc、IId又はIIeと、下記に定義されるラジカル類とによって説明されるものと同様に、それらの化合物は、「本発明のポリグリセロリン酸/類」又は「本発明に応じて用いられるポリグリセロリン酸/類」として本発明で定義される。
本発明に応じて用いられるグリセロリン酸誘導体に関する1つの好ましい実施態様では、前記グリセロリン酸誘導体は、式Iのグリセロリン酸誘導体では、ZはOH又はO−PO(OH)2のいずれかであり、そしてnは0ないし10であり、XはR1であり、R1はH、OH又はOMe又はOEtのいずれかであり、そしてR2はOH又は−O−CH2−CH(R1)−CH2−OHであり、したがって、一般式I−A又はI−Cのポリグリセロリン酸類である化合物であって、
ここで、
nは0ないし11であり、好ましくは1ないし11であり、
R1はH、OH又はOMe又はOEtのいずれかであり、
そしてR2はOH又は−O−CH2−CH(R1)−CH2−OHであり、
式I、I−A又はI−Cの化合物は、遊離型又は生理学的に許容可能な塩としてのいずれかで存在し、それらの混合物を含む構造異性体のいずれかの形態、好ましくは、純粋なエナンチオマー又はジアステレオマーの形態か、若しくはラセミ混合物を含むそれらの混合物のいずれかであり、好ましくは式I、I−A又はI−Cの化合物は、一般式II−A、II−A’、II−B、II−B’、II−C又はII−C’のいずれかの化合物であり、
ここで、
nは0ないし10であるか、若しくはnは1ないし10であり、
mは0ないし9であり、
R1はH、OH又はOMe又はOEtのいずれかであるか、若しくはR1はOHであり、
式I、I−A又はI−Cの化合物は、遊離型、又は、アルカリ金属、アルカリ土類金属又は陽電荷型の1級、2級、3級又は4級アンモニウムイオンとの塩、好ましくは、ナトリウム塩(例えば、1又は2ナトリウム塩)などの生理学的に許容可能な塩としてのいずれかで存在する。
ここで、
nは0ないし11であり、好ましくは1ないし11であり、
R1はH、OH又はOMe又はOEtのいずれかであり、
そしてR2はOH又は−O−CH2−CH(R1)−CH2−OHであり、
式I、I−A又はI−Cの化合物は、遊離型又は生理学的に許容可能な塩としてのいずれかで存在し、それらの混合物を含む構造異性体のいずれかの形態、好ましくは、純粋なエナンチオマー又はジアステレオマーの形態か、若しくはラセミ混合物を含むそれらの混合物のいずれかであり、好ましくは式I、I−A又はI−Cの化合物は、一般式II−A、II−A’、II−B、II−B’、II−C又はII−C’のいずれかの化合物であり、
ここで、
nは0ないし10であるか、若しくはnは1ないし10であり、
mは0ないし9であり、
R1はH、OH又はOMe又はOEtのいずれかであるか、若しくはR1はOHであり、
式I、I−A又はI−Cの化合物は、遊離型、又は、アルカリ金属、アルカリ土類金属又は陽電荷型の1級、2級、3級又は4級アンモニウムイオンとの塩、好ましくは、ナトリウム塩(例えば、1又は2ナトリウム塩)などの生理学的に許容可能な塩としてのいずれかで存在する。
本発明のポリグリセロリン酸誘導体に関する好ましい実施態様では、本発明に応じて用いられるグリセロリン酸誘導体類は、一般式II−A、II−Aa、II−A’、II−A’a、II−A’’又はII−A’’aのいずれかのポリグリセロリン酸類であり、
ここで、
nは0ないし10であるか、若しくはnは1ないし10であり、
R1はH、OH又はOMe又はOEtのいずれかであるか、若しくはR1はOHであり、そして、
M+は、アルカリ金属イオンか、陽電荷型の1級、2級、3級又は4級アンモニウムイオンなどの陽電荷型イオンから選択されるか、若しくはM+は1つのナトリウムイオン又は2つのナトリウムイオンである。
ここで、
nは0ないし10であるか、若しくはnは1ないし10であり、
R1はH、OH又はOMe又はOEtのいずれかであるか、若しくはR1はOHであり、そして、
M+は、アルカリ金属イオンか、陽電荷型の1級、2級、3級又は4級アンモニウムイオンなどの陽電荷型イオンから選択されるか、若しくはM+は1つのナトリウムイオン又は2つのナトリウムイオンである。
本明細書のポリグリセロリン酸類に関する好ましい実施態様では、本発明に応じて用いられるグリセロリン酸誘導体は、一般式II−A’のポリグリセロリン酸であり、
ここで、
nは3であり、
そしてR1はOHであり、
遊離型又は生理学的に許容可能な塩としてのいずれかである。
ここで、
nは3であり、
そしてR1はOHであり、
遊離型又は生理学的に許容可能な塩としてのいずれかである。
この化合物は本明細書で「PGP1」として定義される。
前記化合物は、コンスタンツ大学のA.Stadelmaier(2003)のPhD−学位論文に従って合成することができ、また、一般的な合成原理は、Stadelmaierら、Angew.Chem.International Edition、42(8)、916−920頁(2003)で説明されている。概略図は、図6として含まれる。原則として、上記及び下記のポリグリセロリン酸類の全ては、そのアプローチに従って合成される場合があるか、若しくは本明細書で説明される。
本発明のポリグリセロリン酸に関する好ましい実施態様では、本発明に応じて用いられるグリセロリン酸誘導体は、式II−A、II−B又はII−Cのポリグリセロリン酸誘導体であって、
ここで、前記ポリグリセロリン酸は一般式II−A’の化合物であり、
ここで、
nは3であり、
そしてR1はOHであり、
遊離型又は生理学的に許容可能な塩としてのいずれかで存在するか、又は、
から選択され、
R1はOHであり、
遊離型又は生理学的に許容可能な塩としてのいずれか、又は、ラセミ体の形態又はエナンチオマーとしてのいずれかで存在するか、又は、
のうちの1つから選択され、
遊離型又は生理学的に許容可能な塩としてのいずれかで存在する。
ここで、前記ポリグリセロリン酸は一般式II−A’の化合物であり、
ここで、
nは3であり、
そしてR1はOHであり、
遊離型又は生理学的に許容可能な塩としてのいずれかで存在するか、又は、
から選択され、
R1はOHであり、
遊離型又は生理学的に許容可能な塩としてのいずれか、又は、ラセミ体の形態又はエナンチオマーとしてのいずれかで存在するか、又は、
のうちの1つから選択され、
遊離型又は生理学的に許容可能な塩としてのいずれかで存在する。
本発明の1つのさらなる最も好ましい態様「E」は、虫歯の予防で使用するための上記の式II−A、II−B又はII−C(又はII−A’、II−B’又はII−C’)の本発明のポリグリセロリン酸である。
本発明のもう1つの最も好ましい態様「F」は、歯垢の形成の予防で使用するための上記の式II−A、II−B又はII−C(又はII−A’、II−B’又はII−C’)の本発明のポリグリセロリン酸である。
本発明の1つの態様及び実施態様は、口腔において、感染によってもたらされる炎症プロセスに対してか、感染に対してか、若しくは感染プロセスに対する治療又は予防で使用するためのタイコ酸に関する。本明細書で用いられるところの「タイコ酸類」は、グラム陽性菌の細胞壁の大部分を形成するa)リポタイコ酸類(LTA)及びb)細胞壁タイコ酸類(wall teichoic acids)(WTA)を含む総称である。
本発明の非常に好ましい態様及び実施態様は、口腔において、感染によってもたらされる炎症プロセスに対してか、感染に対してか、若しくは感染プロセスに対する治療又は予防で使用するための(一般的な)リポタイコ酸に関する。グラム陽性菌の細胞壁の大部分を形成する既知のリポタイコ酸類が多く存在する。
既知のリポタイコ酸類は、合成、半合成及び天然のリポタイコ酸類を含む。合成リポタイコ酸類と同様に合成の非常に幅広い紹介が、Pedersen,Christian Marcus;Schmidt,Richard R.(Moran,Anthony P編)、Microbial Glycobiology、455−476(2009)で見ることができ、本明細書で説明されるリポタイコ酸類全てが、使用されるはずのリポタイコ酸類の例として本出願に引用によって包含される。タイプIないしIVに分類される前記リポタイコ酸類のさらなる概観が、Greenbergら、Infect Immun.8月;64(8):3318−25(1996)で見られ得る。(例えば、表1又は2におけるような)本明細書で説明される全てのものと同様に、全てのリポタイコ酸類タイプI、タイプII、タイプIII及びタイプIVは、使用されるリポタイコ酸類の例として本出願に引用によって包含される。
本明細書で定義されるような前記(一般的な)リポタイコ酸類は、a)D−アラニンその他の分子で任意に置換された直鎖状の親水性1,3結合したグリセロリン酸鎖、b)リン酸ジエステルを介して共有結合されるグリセロリン酸鎖、c)糖脂質、好ましくはグリセロ糖脂質を含む。
本明細書の定義下に収まるリポタイコ酸類は、既に以前に及び以下で「(一般的な)リポタイコ酸類」と呼ばれる。
糖脂質は細胞膜でアンカーとして作用する。前記糖脂質類は、本発明の定義によると、1つ又は2つ以上のモノ−又はオリゴ糖質が脂質分子にグリコシド結合を介して結合される膜の脂質である。前記脂質分子は、グリセロールにエステル結合によってか、若しくはスフィンゴシンにアミド結合によって結合される脂肪酸類からなっている。
好ましくは、前記糖脂質は、1つ又は2つ以上のモノ−又はオリゴ糖質が前記グリセロールにエステル結合によって結合される脂質分子にグリコシド結合を介して結合されるグリセロ糖脂質である。好ましくは、前記グリセロ糖脂質は、前記グリセロールにエステル結合によって互いに結合される炭素原子10個ないし20個の脂肪酸鎖2つを有するジアシルグリセロールを含む。好ましくは、前記脂肪酸鎖は、直鎖状であるか、若しくは分岐され、置換されておらず、及び/又は、各炭素原子10個ないし20個、最も好ましくは、炭素原子12個、14個、16個又は18個の長さを互いに有する。
多くの(一般的な)リポタイコ酸類は一般式I−Aによってカバーされ、上記や直下の置換体と、いくつかの好ましい実施態様とが以下に説明されるが、いくつかは稀である。これらの稀なものは、合成が、近年、PedersenらによってAngew.Chem.、122,1−7.(2010)で説明されたストレプトコッカス・ニューモニエ(Streptococcus pneumoniae)(以下を参照せよ。)からのリポタイコ酸を含み、
ここで、ある事例では、XはNH3 +又はNHAcであり、YはH、D−Ala又はα−GalNAcであり、そしてpは8までであり、別の事例では、XはNH3 +であり、YはHであり、pは1である。
ここで、ある事例では、XはNH3 +又はNHAcであり、YはH、D−Ala又はα−GalNAcであり、そしてpは8までであり、別の事例では、XはNH3 +であり、YはHであり、pは1である。
(リポタイコ酸に関する)本発明の1つの好ましい実施態様では、本発明に応じて用いられるグリセロリン酸誘導体は、一般式I−Aのリポタイコ酸であって、
ここで、
nの平均値は8ないし40であり、
R1はOH又はO−D−アラニルのいずれかであり、
そしてR2は
か、若しくはその互変異体であり、
R3及びR4は互いに独立しており、炭素原子10個ないし20個を有する飽和又は不飽和の、置換されていない脂肪酸の残基であり、そしてmは1ないし3から選択され、
式I−Aの化合物は、遊離型又は生理学的に許容可能な塩としてのいずれかで存在し、それらの混合物を含む構造異性体のいずれかの形態、好ましくは、純粋なエナンチオマー又はジアステレオマーの形態か、若しくはラセミ混合物を含むそれらの混合物である。
ここで、
nの平均値は8ないし40であり、
R1はOH又はO−D−アラニルのいずれかであり、
そしてR2は
か、若しくはその互変異体であり、
R3及びR4は互いに独立しており、炭素原子10個ないし20個を有する飽和又は不飽和の、置換されていない脂肪酸の残基であり、そしてmは1ないし3から選択され、
式I−Aの化合物は、遊離型又は生理学的に許容可能な塩としてのいずれかで存在し、それらの混合物を含む構造異性体のいずれかの形態、好ましくは、純粋なエナンチオマー又はジアステレオマーの形態か、若しくはラセミ混合物を含むそれらの混合物である。
(リポタイコ酸に関する)本発明の1つのさらなるより好ましい実施態様では、本発明に応じて用いられるグリセロリン酸誘導体は、一般式I−Aのリポタイコ酸であって、
ここで、
nの平均値は9であり、
R1はOH又はO−D−アラニルのいずれかであり、
そしてR2は
であり、
R3は炭素原子12個、14個、16個又は18個を有する飽和又は不飽和の脂肪酸の残基であり、
式I−Aの化合物は、遊離型又は生理学的に許容可能な塩としてのいずれかで存在し、それらの混合物を含む構造異性体のいずれかの形態、好ましくは、純粋なエナンチオマー又はジアステレオマーの形態か、若しくはラセミ混合物を含むそれらの混合物である。一般式III、IIIa、IIIb又はIIIcによって説明されるものや、以下で定義されるラジカル類(ストレプトコッカス属PT株DSM 8747から単離されるリポタイコ酸のいずれかと同様に)と同様に、直前で定義されたこれらの化合物(リポタイコ酸類)は、「本発明のリポタイコ酸」又は「本発明に応じて用いられるリポタイコ酸」として本発明で定義される。
ここで、
nの平均値は9であり、
R1はOH又はO−D−アラニルのいずれかであり、
そしてR2は
であり、
R3は炭素原子12個、14個、16個又は18個を有する飽和又は不飽和の脂肪酸の残基であり、
式I−Aの化合物は、遊離型又は生理学的に許容可能な塩としてのいずれかで存在し、それらの混合物を含む構造異性体のいずれかの形態、好ましくは、純粋なエナンチオマー又はジアステレオマーの形態か、若しくはラセミ混合物を含むそれらの混合物である。一般式III、IIIa、IIIb又はIIIcによって説明されるものや、以下で定義されるラジカル類(ストレプトコッカス属PT株DSM 8747から単離されるリポタイコ酸のいずれかと同様に)と同様に、直前で定義されたこれらの化合物(リポタイコ酸類)は、「本発明のリポタイコ酸」又は「本発明に応じて用いられるリポタイコ酸」として本発明で定義される。
さらなる実施態様では、本発明は、口腔において、感染によってもたらされる炎症プロセスに対してか、感染に対してか、若しくは感染プロセスに対する治療又は予防で使用するための、好ましくは、ベータ−ガラクトフラノシル(1−3)グリセロール−ジ−エステル部分を含む、ストレプトコッカス・エスピー(streptococcus sp.)PT株DSM 8747から単離可能な精製されたリポタイコ酸に関する。
(リポタイコ酸に関する)本発明の1つの好ましい実施態様では、本発明に応じて用いられるリポタイコ酸は、一般式III、IIIa、IIIb又はIIIcのいずれかの化合物であって、
nは平均値9を有し、好ましくは6ないし12である一方、平均値9を有し、
R1*はH又はD−アラニルのいずれかであり、
R3は、炭素原子12個、14個、16個又は18個を有する飽和又は不飽和の脂肪酸の残基であり、
M+は、アルカリ金属イオンか、若しくは陽電荷型の1級、2級、3級又は4級アンモニウムイオンなどの陽電荷型イオンから選択され、好ましくはM+はナトリウムイオンである。
nは平均値9を有し、好ましくは6ないし12である一方、平均値9を有し、
R1*はH又はD−アラニルのいずれかであり、
R3は、炭素原子12個、14個、16個又は18個を有する飽和又は不飽和の脂肪酸の残基であり、
M+は、アルカリ金属イオンか、若しくは陽電荷型の1級、2級、3級又は4級アンモニウムイオンなどの陽電荷型イオンから選択され、好ましくはM+はナトリウムイオンである。
(リポタイコ酸に関する)1つの好ましい実施態様では、本発明に応じて用いられるリポタイコ酸は、ストレプトコッカス属の細菌、好ましくはストレプトコッカス・エスピー、最も好ましくはストレプトコッカス・エスピー(DSM 8747)から単離された、精製リポタイコ酸(以下、LTA−Tと呼ばれる。)である。
リポタイコ酸類、特に前記リポタイコ酸(LTA−T)は、抗腫瘍コレステロール低下活性及びLTA−Tを単離する方法とともにPCT出願公報WO96/23896で説明される。WO06/23896の全体の開示内容は引用によって本明細書に含まれる。
(リポタイコ酸に関する)1つのさらなる実施態様では、一般式I−Aの化合物である本発明に応じて用いられるリポタイコ酸は、スタフィロコッカス・アウレウス(staphylococcus aureus)のリポタイコ酸(以下)であり、
ここで、XはH又はD−アラニンであり、そして、「n」の平均値は16ないし40である。
ここで、XはH又はD−アラニンであり、そして、「n」の平均値は16ないし40である。
本発明に応じて用いられるグリセロリン酸誘導体、グリセロリン酸、ポリグリセロリン酸又はリポタイコ酸(及び(一般的な)リポタイコ酸)に関する好ましい実施態様では、感染は細菌感染であり、感染プロセスは細菌の感染プロセスであり、及び/又は、炎症は細菌感染によってもたらされ、好ましくは、前記感染はグラム陽性菌によってもたらされ、前記感染プロセスはグラム陽性菌によってもたらされ、及び/又は、炎症はグラム陽性菌によってもたらされる。
好ましくは、前記グラム陽性菌は乳酸桿菌及び連鎖球菌である。
本発明に応じて用いられるグリセロリン酸誘導体、グリセロリン酸、ポリグリセロリン酸又はリポタイコ酸(及び(一般的な)リポタイコ酸)に関する好ましい実施態様では、感染プロセスは、齲蝕又は歯周疾患であり、好ましくは齲蝕であり、又は、使用が、齲蝕又は歯周疾患に対してか、好ましくは齲蝕に対する治療又は予防においてである。
本発明に応じて用いられるグリセロリン酸誘導体、グリセロリン酸、ポリグリセロリン酸又はリポタイコ酸(及び(一般的な)リポタイコ酸)に関する好ましい実施態様では、使用が、プラーク/バイオフィルムの形成の予防によって達成される齲蝕に対する予防である。
「齲蝕(Dental caries)=齲蝕(caries dentium)」は周知であり、細菌プロセスが硬い歯の構造(エナメル質、象牙質及びセメント質)を損傷する虫歯(tooth decay or cavity)として知られる。
「歯周疾患」は歯周組織の疾患全ての一般的な記載である。これは特に細菌的に生じた辺縁性歯周疾患を含む。
上記で定義されるような本発明に応じて用いられるグリセロリン酸誘導体、グリセロリン酸、ポリグリセロリン酸又はリポタイコ酸(及び(一般的な)リポタイコ酸)に関するもう1つの好ましい実施態様では、齲蝕に対する予防においてのそれらの使用である。
上記で定義されたような本発明に応じて用いられるグリセロリン酸誘導体、グリセロリン酸、ポリグリセロリン酸又はリポタイコ酸(及び(一般的な)リポタイコ酸)に関するさらなる好ましい実施態様では、歯垢の形成の予防においてのそれらの使用である。
「歯垢」は細菌細胞(主にグラム陽性菌)に付着し、それらからなる歯の表面上のバイオフィルムであるが、ポリマー及び細菌の細胞外産物も含む。歯垢の形成は、齲蝕などの歯科疾患の主な原因の1つである。
本発明に応じて用いられるグリセロリン酸誘導体、グリセロリン酸、ポリグリセロリン酸又はリポタイコ酸(及び(一般的な)リポタイコ酸)に関する好ましい実施態様では、使用は、口腔又は歯科の衛生製品の使用、好ましくは、グリセロリン酸誘導体が、練り歯磨き、歯磨きジェル、クリーム又は洗浄液の形態で用いられる使用を含む。
「口腔又は歯科の衛生製品」は、歯科衛生効果のために、口腔及び特に歯で用いられるいずれかの衛生製品として本発明で定義される。例は、練り歯磨き、歯磨きジェル、クリーム又は洗浄液(洗口液)を含む。これらの製品の全ては、口臭、齲蝕、(辺縁性)歯周疾患、炎症等などの既に生じている障害を治療するために用いられるか、発生することから(齲蝕を確立するような)事象を予防するための、たいてい予防として用いられるかのいずれかである。
本発明に応じて用いられるグリセロリン酸誘導体、グリセロリン酸、ポリグリセロリン酸又はリポタイコ酸(及び(一般的な)リポタイコ酸)に関する好ましい実施態様では、使用は、口腔又は歯科の衛生製品(に含まれた)などの組成物の使用を含み、一般式I−Aの前記グリセロリン酸誘導体か、若しくはグリセロリン酸、ポリグリセロリン酸又はリポタイコ酸は、前記口腔又は歯科の衛生製品における組成物の0.1ないし100mg/ml、好ましくは1ないし10mg/ml、より好ましくは2ないし5mg/ml、最も好ましくは3ないし3.5mg/ml、又は、0.02ないし2.0重量%、好ましくは0.05ないし1.0mg/ml、より好ましくは0.1ないし0.75重量%、最も好ましくは0.2ないし0.4重量%の量で存在する。
本発明に応じて用いられるグリセロリン酸誘導体、グリセロリン酸、ポリグリセロリン酸又はリポタイコ酸(及び(一般的な)リポタイコ酸)に関するもう1つの好ましい実施態様では、使用は、口腔又は歯科の衛生製品などの組成物の使用を含み、一般式I−Aの前記グリセロリン酸誘導体か、若しくはグリセロリン酸、ポリグリセロリン酸又はリポタイコ酸は、口腔又は歯科の衛生製品における組成物(特にリポタイコ酸類の場合に)の0.1ないし100mg/ml、好ましくは0.5ないし10mg/ml、より好ましくは0.7ないし7mg/ml、最も好ましくは2ないし5mg/ml、又は、最も好ましくは3ないし3.5mg/mlの量で存在する。
本発明に応じて用いられるグリセロリン酸誘導体、グリセロリン酸、ポリグリセロリン酸又はリポタイコ酸(及び(一般的な)リポタイコ酸)に関する好ましい実施態様では、使用は、口腔又は歯科の衛生製品(に含まれた)などの組成物の使用を含み、口腔又は歯科の衛生製品における前記組成物は、フッ化物又は甘味料又は保存剤から選択される物質をさらに含み、(練り歯磨き、歯磨きジェル、歯のクリームの場合には)好ましくは、フッ化物、研磨剤、酵素、界面活性剤、酸化剤、香味物質、甘味料、結合剤、保湿剤、又は、保存剤から選択されるか、若しくは(洗浄液の場合には)好ましくは、水、アルコール、緩衝物質、甘味料、香味物質、保存剤、フッ化物、酵素又は酸化剤から選択される。
本発明に応じて用いられるグリセロリン酸誘導体、グリセロリン酸、ポリグリセロリン酸又はリポタイコ酸(及び(一般的な)リポタイコ酸)に関する好ましい実施態様では、使用は、口腔又は歯科の衛生製品(に含まれた)などの組成物の使用を含み、口腔又は歯科の衛生製品における前記組成物は、pH≧5.5、好ましくはpH≧7.0をさらに示す。
前記「研磨剤」は、例えば、炭酸カルシウム、又は、粉状の白雲母などのケイ酸、又は、リンケイ酸カルシウムナトリウム、又は、水和型ケイ酸から選択される。
前記「界面活性剤」は、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)又はコカミドプロピルベタインから選択される。
前記「酸化剤」は、過酸化水素から選択される。
好ましくは、前記「アルコール」はエタノールである。
前記「酵素」は生物洗剤(biological detergent)から選択される。
前記「フッ化物」は、例えば、フッ化ナトリウム、オラフルル、デクタフルル、ヘキサフルオロケイ酸(H2SiF6)、そのナトリウム塩(Na2SiF6)から選択され、好ましくは、フッ化ナトリウムである。
前記「結合剤」は、例えば、ヒドロキシエチルセルロースか、ポリエチレングリコールか、若しくはキサンタンガム又はセルロースガム又はカラギーナンなどのゴムから選択される。
前記「保湿剤」は、例えば、プロピレングリコール又はグリセリン又はソルビトールから選択される。
前記「甘味料」は、ソルビトール、スクラロース又はサッカリンなどの人工甘味料を含む。
前記「緩衝剤」は、例えばリン酸緩衝生理食塩水(PBS)から選択される。
前記「保存剤」は、例えば、安息香酸ナトリウムか、若しくは、メチルパラベン又はプロピルパラベンなどのパラベンから選択される。
前記組成物に含まれる他の物質は、二酸化チタンなどの着色剤、重曹、ピロリン酸四ナトリウム、トリクロサン、水酸化ナトリウム、ビタミン、ハーブ、リモネン又はハーブオイルなどの芳香剤、アクリル酸塩/C10−30アクリル酸アルキルのクロスポリマー又は亜鉛塩などのフィルム素材(film builders)を含む。
さらなる態様では、本発明は、一般式I−Aのグリセロリン酸誘導体、又は、本発明のグリセロリン酸、本発明のポリグリセロリン酸、又は、上記で説明され、定義されるような本発明のリポタイコ酸(また(一般的な)リポタイコ酸)を含む歯科治療組成物に関する。
したがって、本発明の態様は、一般式I−Aのグリセロリン酸誘導体を含む歯科治療組成物に関し、
ここで、
nは、0、1ないし11であるか、平均値9(又は値8ないし40)を有するかのいずれかであり、そして、
nが0である場合には、R1及びR2はOHであり、
nが1ないし11である場合には、R1はH、OH又はOMe又はOEtのいずれかであり、そしてR2はOH又は−O−CH2−CH(R1)−CH2−OHであり、
nが(平均)値8ないし40又は平均値9を有する場合には、R1はOH又はO−D−アラニルのいずれかであり、そしてR2は、
か、若しくはその互変異体
のいずれかであり、
R3及びR4は互いに独立しており、炭素原子10個ないし20個を有する飽和又は不飽和の、置換されていない脂肪酸の残基であり、そしてmは1ないし3から選択され、
式I―Aの化合物は、遊離型又は生理学的に許容可能な塩としてのいずれかで存在し、それらの混合物を含む構造異性体のいずれかの形態、好ましくは、純粋なエナンチオマー又はジアステレオマーの形態か、若しくはラセミ混合物を含むそれらの混合物のいずれかである。
ここで、
nは、0、1ないし11であるか、平均値9(又は値8ないし40)を有するかのいずれかであり、そして、
nが0である場合には、R1及びR2はOHであり、
nが1ないし11である場合には、R1はH、OH又はOMe又はOEtのいずれかであり、そしてR2はOH又は−O−CH2−CH(R1)−CH2−OHであり、
nが(平均)値8ないし40又は平均値9を有する場合には、R1はOH又はO−D−アラニルのいずれかであり、そしてR2は、
か、若しくはその互変異体
のいずれかであり、
R3及びR4は互いに独立しており、炭素原子10個ないし20個を有する飽和又は不飽和の、置換されていない脂肪酸の残基であり、そしてmは1ないし3から選択され、
式I―Aの化合物は、遊離型又は生理学的に許容可能な塩としてのいずれかで存在し、それらの混合物を含む構造異性体のいずれかの形態、好ましくは、純粋なエナンチオマー又はジアステレオマーの形態か、若しくはラセミ混合物を含むそれらの混合物のいずれかである。
「歯科治療組成物」は、歯の治療で用いられる組成物として本発明で定義される。この組成物が含まれる例は、練り歯磨き、歯磨きジェル、クリーム又は洗浄液(洗口液)を含む。前記歯科治療組成物は、確立された齲蝕又は歯周疾患などの既に生じている障害を治療するために用いられるか、発生することから(齲蝕を確立するような)事象を予防するための、たいてい予防として用いられるかのいずれかである。
本発明の前記歯科治療組成物のさらなる実施態様では、前記組成物は、感染又は感染プロセスに対する治療又は予防に使用するためであり、好ましくは、前記組成物は、細菌感染及び/又は細菌感染プロセスに対する治療又は予防のためであり、より好ましくは、前記感染はグラム陽性菌によってもたらされ、及び/又は、前記感染プロセスはグラム陽性菌によってもたらされる。好ましくは、前記感染又は感染プロセスは、齲蝕又は歯周疾患であり、好ましくは齲蝕である。
本発明の歯科治療組成物のさらなる実施態様では、前記組成物は、口腔又は歯科の衛生製品の形態であり、好ましくは、練り歯磨き、歯磨きジェル、クリーム又は洗浄液の形態である。
本発明の歯科治療組成物のさらなる実施態様では、上記で説明され、定義されるような一般式I−Aのグリセロリン酸誘導体、又は、グリセロリン酸、ポリグリセロリン酸又はリポタイコ酸(また、(一般的な)リポタイコ酸)は、前記組成物の0.1ないし100mg/ml、好ましくは1ないし10mg/ml、より好ましくは2ないし5mg/ml、最も好ましくは3ないし3.5mg/ml又は0.02ないし2.0重量%、好ましくは0.05ないし1.0mg/ml、より好ましくは0.1ないし0.75重量%、最も好ましくは0.2ないし0.4重量%の量で存在する。
本発明の歯科治療組成物のさらなる実施態様では、上記で説明され、定義されるような一般式I−Aのグリセロリン酸誘導体、又は、グリセロリン酸、ポリグリセロリン酸又はリポタイコ酸(また、(一般的な)リポタイコ酸)は、前記製品における前記組成物(特にリポタイコ酸の場合には)の0.1ないし100mg/ml、好ましくは0.5ないし10mg/ml、より好ましくは0.7ないし7mg/ml、最も好ましくは2ないし5mg/ml又は最も好ましくは3ないし3.5mg/mlの量で存在する。
本発明の歯科治療組成物のさらなる実施態様では、前記歯科治療組成物は、フッ化物又は甘味料から選択される補助物質をさらに含み、好ましくは(練り歯磨き、歯磨きジェル又はクリームの場合には)フッ化物、研磨剤、酵素、界面活性剤、酸化剤、香味物質、甘味料、結合剤、保湿剤、又は、保存剤から選択されるか、若しくは好ましくは(洗浄液の場合には)、水、アルコール、緩衝物質、甘味料、香味物質、保存剤、フッ化物、酵素又は酸化剤から選択される。
好ましくは、前記歯科治療組成物は、pH≧5.5、好ましくはpH≧7.0を示す。
さらなる態様では、本発明は、上記で説明され、定義されるような一般式I−Aのグリセロリン酸誘導体、又は、本発明のグリセロリン酸、本発明のポリグリセロリン酸/類又は本発明のリポタイコ酸(また、(一般的な)リポタイコ酸)を含む歯科衛生製品に関する。好ましくは、前記歯科衛生製品はフッ化物をさらに含み、最も好ましくは、フッ化ナトリウム、オラフルル、デクタフルル、又は、ヘキサフルオロケイ酸(H2SiF6)及びそのナトリウム塩(Na2SiF6)から選択され、特にフッ化ナトリウムである。
したがって、本発明の態様は、一般式Iのグリセロリン酸誘導体を含む歯科治療組成物に関し、
ここで、
X及びYの1つはR1である一方、
他のものは、
であり、そして、
ZはOH又はO−PO(OH)2のいずれかであり、
nが0か、0ないし11かのいずれかであり、
そして、
nが0の場合には、R1及びR2はOHであり、そして、
前記グリセロリン酸誘導体は、式V−A又はV−Bのいずれかの化合物のナトリウム塩(例えば、1又は2ナトリウム塩)であり、
又は
又は、
nが0ないし11の場合には、R1はH、OH又はOMe又はOEtのいずれかであり、そしてR2はOH又は−O−CH2−CH(R1)−CH2−OHであり、前記グリセロリン酸誘導体は式I−A又はI−Cのいずれかの化合物であり、
ここで、
nは0ないし11であり、好ましくは1ないし11であり、
R1はH、OH又はOMe又はOEtのいずれかであり、そして、
R2はOH又は−O−CH2−CH(R1)−CH2−OHであり、
式Iの前記化合物は、遊離型又は生理学的に許容可能な塩としてのいずれかで存在し、それらの混合物を含む構造異性体のいずれかの形態、好ましくは、純粋なエナンチオマー又はジアステレオマーの形態か、若しくはラセミ混合物を含むそれらの混合物のいずれかである。
ここで、
X及びYの1つはR1である一方、
他のものは、
であり、そして、
ZはOH又はO−PO(OH)2のいずれかであり、
nが0か、0ないし11かのいずれかであり、
そして、
nが0の場合には、R1及びR2はOHであり、そして、
前記グリセロリン酸誘導体は、式V−A又はV−Bのいずれかの化合物のナトリウム塩(例えば、1又は2ナトリウム塩)であり、
又は
又は、
nが0ないし11の場合には、R1はH、OH又はOMe又はOEtのいずれかであり、そしてR2はOH又は−O−CH2−CH(R1)−CH2−OHであり、前記グリセロリン酸誘導体は式I−A又はI−Cのいずれかの化合物であり、
ここで、
nは0ないし11であり、好ましくは1ないし11であり、
R1はH、OH又はOMe又はOEtのいずれかであり、そして、
R2はOH又は−O−CH2−CH(R1)−CH2−OHであり、
式Iの前記化合物は、遊離型又は生理学的に許容可能な塩としてのいずれかで存在し、それらの混合物を含む構造異性体のいずれかの形態、好ましくは、純粋なエナンチオマー又はジアステレオマーの形態か、若しくはラセミ混合物を含むそれらの混合物のいずれかである。
また、本発明の態様は、一般式I−Aのグリセロリン酸誘導体を含む歯科衛生製品に関し、
ここで、
nは、0、1ないし11であるか、平均値9(又は値8ないし40)を有するかのいずれかであり、そして、
nが0である場合には、R1及びR2はOHであり、
nが1ないし11である場合には、R1はH、OH又はOMe又はOEtのいずれかであり、そしてR2はOH又は−O−CH2−CH(R1)−CH2−OHであり、
nが(平均)値8ないし40を有する場合には、R1はOH又はO−D−アラニルのいずれかであり、そしてR2は、
か、若しくはその互変異体
のいずれかであり、
R3及びR4は互いに独立しており、炭素原子10個ないし20個を有する飽和又は不飽和の、置換されていない脂肪酸の残基であり、そしてmは1ないし3から選択され、
式I−Aの化合物は、遊離型又は生理学的に許容可能な塩としてのいずれかで存在し、それらの混合物を含む構造異性体のいずれかの形態、好ましくは、純粋なエナンチオマー又はジアステレオマーの形態か、若しくはラセミ混合物を含むそれらの混合物のいずれかである。
ここで、
nは、0、1ないし11であるか、平均値9(又は値8ないし40)を有するかのいずれかであり、そして、
nが0である場合には、R1及びR2はOHであり、
nが1ないし11である場合には、R1はH、OH又はOMe又はOEtのいずれかであり、そしてR2はOH又は−O−CH2−CH(R1)−CH2−OHであり、
nが(平均)値8ないし40を有する場合には、R1はOH又はO−D−アラニルのいずれかであり、そしてR2は、
か、若しくはその互変異体
のいずれかであり、
R3及びR4は互いに独立しており、炭素原子10個ないし20個を有する飽和又は不飽和の、置換されていない脂肪酸の残基であり、そしてmは1ないし3から選択され、
式I−Aの化合物は、遊離型又は生理学的に許容可能な塩としてのいずれかで存在し、それらの混合物を含む構造異性体のいずれかの形態、好ましくは、純粋なエナンチオマー又はジアステレオマーの形態か、若しくはラセミ混合物を含むそれらの混合物のいずれかである。
さらなる態様では、本発明は、歯科衛生製品、特に、齲蝕又は歯周疾患、好ましくは齲蝕に対する予防のための歯科衛生製品の製造において上記で説明され、定義されるような一般式I−Aのグリセロリン酸誘導体、又は、本発明のグリセロリン酸/類、本発明のポリグリセロリン酸、又は、本発明のリポタイコ酸(また、(一般的な)リポタイコ酸)の使用に関する。
したがって、本発明の態様は、歯科衛生製品、特に、齲蝕又は歯周疾患、好ましくは齲蝕に対する予防のための歯科衛生製品の製造において、一般式I−Aのグリセロリン酸誘導体の使用に関し、
ここで、
nは、0、1ないし11であるか、平均値9(又は値8ないし40)を有するかのいずれかであり、そして、
nが0である場合には、R1及びR2はOHであり、
nが1ないし11である場合には、R1はH、OH又はOMe又はOEtのいずれかであり、そしてR2はOH又は−O−CH2−CH(R1)−CH2−OHであり、
nが(平均)値8ないし40又は平均値9を有する場合には、R1はOH又はO−D−アラニルのいずれかであり、そしてR2は、
か、若しくはその互変異体
のいずれかであり、
R3及びR4は互いに独立しており、炭素原子10個ないし20個を有する飽和又は不飽和の、置換されていない脂肪酸の残基であり、そしてmは1ないし3から選択され、
式I−Aの化合物は、遊離型又は生理学的に許容可能な塩としてのいずれかで存在し、それらの混合物を含む構造異性体のいずれかの形態、好ましくは、純粋なエナンチオマー又はジアステレオマーの形態か、若しくはラセミ混合物を含むそれらの混合物のいずれかである。
ここで、
nは、0、1ないし11であるか、平均値9(又は値8ないし40)を有するかのいずれかであり、そして、
nが0である場合には、R1及びR2はOHであり、
nが1ないし11である場合には、R1はH、OH又はOMe又はOEtのいずれかであり、そしてR2はOH又は−O−CH2−CH(R1)−CH2−OHであり、
nが(平均)値8ないし40又は平均値9を有する場合には、R1はOH又はO−D−アラニルのいずれかであり、そしてR2は、
か、若しくはその互変異体
のいずれかであり、
R3及びR4は互いに独立しており、炭素原子10個ないし20個を有する飽和又は不飽和の、置換されていない脂肪酸の残基であり、そしてmは1ないし3から選択され、
式I−Aの化合物は、遊離型又は生理学的に許容可能な塩としてのいずれかで存在し、それらの混合物を含む構造異性体のいずれかの形態、好ましくは、純粋なエナンチオマー又はジアステレオマーの形態か、若しくはラセミ混合物を含むそれらの混合物のいずれかである。
既に上記で定義されたように、「歯科衛生製品」は、歯科衛生効果のために、口腔及び特に歯で用いられるいずれかの衛生製品として本発明で定義される。例は、練り歯磨き、歯磨きジェル、クリーム又は洗浄液(洗口液)を含む。これらの製品の全ては、口臭、齲蝕、(辺縁性)歯周疾患、炎症等などの既に生じている障害を治療するために用いられるか、発生することから(齲蝕を確立するような)事象を予防するための、たいてい予防として用いられるかのいずれかである。
歯科衛生製品は、感染(例えば、好ましくはグラム陽性菌による細菌感染)、感染プロセス(例えば、好ましくはグラム陽性菌による細菌感染プロセス)、及び/又は、感染(例えば、好ましくはグラム陽性菌による細菌感染)によってもたらされる炎症に対する治療又は予防のために用いられる。最も好ましくは、この使用は、齲蝕又は周辺疾患、好ましくは齲蝕に対する治療又は予防である。
また、前記歯科衛生製品は、例えば競合阻害を通じて、歯の表面への細菌の付着を予防するために用いられ得る。これは、感染(例えば、好ましくはグラム陽性菌による細菌感染)、感染プロセス(例えば、好ましくはグラム陽性菌による細菌感染プロセス)、及び/又は、感染(例えば、好ましくはグラム陽性菌による細菌感染)によってもたらされる炎症に対する治療又は予防のために用いられる場合がある。最も好ましくは、これは、齲蝕又は周辺疾患、好ましくは齲蝕に対する治療又は予防で使用される場合がある。
好ましくは、前記歯科衛生製品は、練り歯磨き、歯磨きジェル、クリーム又は洗浄液(洗口液)の形態をとり、及び/又は、一般式I−Aのグリセロリン酸誘導体、又は、グリセロリン酸、ポリグリセロリン酸又は本発明のリポタイコ酸(また、(一般的な)リポタイコ酸類)は、前記製品の0.1ないし100mg/ml、好ましくは1ないし10mg/ml、より好ましくは2ないし5mg/ml、最も好ましくは3ないし3.5mg/ml又は0.02ないし2.0重量%、好ましくは0.05ないし1.0mg/ml、より好ましくは0.1ないし0.75重量%、最も好ましくは0.2ないし0.4重量%の量で存在する。また、前記製品における前記組成物(特にリポタイコ酸の場合には)の0.1ないし100mg/ml、好ましくは0.5ないし10mg/ml、より好ましくは0.7ないし7mg/ml、最も好ましくは2ないし5mg/ml又は最も好ましくは3ないし3.5mg/mlの量で存在する場合がある。さらに、前記製品は、フッ化物又は甘味料から選択される物質をさらに含む場合があり、好ましくは(練り歯磨き、歯磨きジェル又はクリームの場合には)フッ化物、研磨剤、酵素、界面活性剤、酸化剤、香味物質、甘味料、結合剤、保湿剤、又は、保存剤から選択されるか、若しくは好ましくは(洗浄液の場合には)、水、アルコール、緩衝物質、甘味料、香味物質、保存剤、フッ化物、酵素又は酸化剤から選択される。
好ましくは、前記歯科衛生製品は、pH≧5.5、好ましくはpH≧7.0を示す。
さらなる態様では、本発明は、口腔での感染によってもたらされる炎症プロセスに対してか、感染に対してか、若しくは感染プロセスに対する治療又は予防のための医薬組成物の製造において、上記で説明され、定義される一般式I−Aの前記グリセロリン酸誘導体、又は、本発明のグリセロリン酸/類、本発明のポリグリセロリン酸又は本発明のリポタイコ酸(また、(一般的な)リポタイコ酸)の使用に関する。
したがって、本発明の態様は、口腔での感染によってもたらされる炎症に対してか、感染に対してか、若しくは感染プロセスに対する治療又は予防のための医薬組成物の製造において、一般式I−Aのグリセロリン酸誘導体の使用に関し、
ここで、
nは、0、1ないし11であるか、平均値9(又は値8ないし40)を有するかのいずれかであり、そして、
nが0である場合には、R1及びR2はOHであり、
nが1ないし11である場合には、R1はH、OH又はOMe又はOEtのいずれかであり、そしてR2はOH又は−O−CH2−CH(R1)−CH2−OHであり、
nが(平均)値8ないし40又は平均値9を有する場合には、R1はOH又はO−D−アラニルのいずれかであり、そしてR2は、
か、若しくはその互変異体
のいずれかであり、
R3及びR4は互いに独立しており、炭素原子10個ないし20個を有する飽和又は不飽和の、置換されていない脂肪酸の残基であり、そしてmは1ないし3から選択され、
式I−Aの化合物は、遊離型又は生理学的に許容可能な塩としてのいずれかで存在し、それらの混合物を含む構造異性体のいずれかの形態、好ましくは、純粋なエナンチオマー又はジアステレオマーの形態か、若しくはラセミ混合物を含むそれらの混合物のいずれかである。
ここで、
nは、0、1ないし11であるか、平均値9(又は値8ないし40)を有するかのいずれかであり、そして、
nが0である場合には、R1及びR2はOHであり、
nが1ないし11である場合には、R1はH、OH又はOMe又はOEtのいずれかであり、そしてR2はOH又は−O−CH2−CH(R1)−CH2−OHであり、
nが(平均)値8ないし40又は平均値9を有する場合には、R1はOH又はO−D−アラニルのいずれかであり、そしてR2は、
か、若しくはその互変異体
のいずれかであり、
R3及びR4は互いに独立しており、炭素原子10個ないし20個を有する飽和又は不飽和の、置換されていない脂肪酸の残基であり、そしてmは1ないし3から選択され、
式I−Aの化合物は、遊離型又は生理学的に許容可能な塩としてのいずれかで存在し、それらの混合物を含む構造異性体のいずれかの形態、好ましくは、純粋なエナンチオマー又はジアステレオマーの形態か、若しくはラセミ混合物を含むそれらの混合物のいずれかである。
さらなる態様では、本発明は、上記で説明され、定義されるような一般式I又は式I−Aのグリセロリン酸誘導体、又は、本発明のグリセロリン酸/類、本発明のポリグリセロリン酸又は本発明のリポタイコ酸(また、(一般的な)リポタイコ酸)及びフッ化物を含む組成物に関する。好ましくは、前記フッ化物は、フッ化ナトリウム、オラフルル、デクタフルル、又は、ヘキサフルオロケイ酸(H2SiF6)及びそのナトリウム塩(Na2SiF6)から選択され、最も好ましくはフッ化ナトリウムである。
したがって、本発明の態様は、一般式I−Aのグリセロリン酸誘導体を含む組成物に関し、
ここで、
nは、0、1ないし11であるか、平均値9(又は値8ないし40)を有するかのいずれかであり、そして、
nが0である場合には、R1及びR2はOHであり、
nが1ないし11である場合には、R1はH、OH又はOMe又はOEtのいずれかであり、そしてR2はOH又は−O−CH2−CH(R1)−CH2−OHであり、
nが(平均)値8ないし40又は平均値9を有する場合には、R1はOH又はO−D−アラニルのいずれかであり、そしてR2は、
か、若しくはその互変異体
のいずれかであり、
R3及びR4は互いに独立しており、炭素原子10個ないし20個を有する飽和又は不飽和の、置換されていない脂肪酸の残基であり、そしてmは1ないし3から選択され、
式I−Aの化合物は、遊離型又は生理学的に許容可能な塩としてのいずれかで存在し、それらの混合物を含む構造異性体のいずれかの形態、好ましくは、純粋なエナンチオマー又はジアステレオマーの形態か、若しくはラセミ混合物を含むそれらの混合物のいずれかと、フッ化物とである。
ここで、
nは、0、1ないし11であるか、平均値9(又は値8ないし40)を有するかのいずれかであり、そして、
nが0である場合には、R1及びR2はOHであり、
nが1ないし11である場合には、R1はH、OH又はOMe又はOEtのいずれかであり、そしてR2はOH又は−O−CH2−CH(R1)−CH2−OHであり、
nが(平均)値8ないし40又は平均値9を有する場合には、R1はOH又はO−D−アラニルのいずれかであり、そしてR2は、
か、若しくはその互変異体
のいずれかであり、
R3及びR4は互いに独立しており、炭素原子10個ないし20個を有する飽和又は不飽和の、置換されていない脂肪酸の残基であり、そしてmは1ないし3から選択され、
式I−Aの化合物は、遊離型又は生理学的に許容可能な塩としてのいずれかで存在し、それらの混合物を含む構造異性体のいずれかの形態、好ましくは、純粋なエナンチオマー又はジアステレオマーの形態か、若しくはラセミ混合物を含むそれらの混合物のいずれかと、フッ化物とである。
したがって、本発明の態様は、また一般式Iのグリセロリン酸誘導体を含む組成物に関し、
ここで、
X及びYのうちの1つがR1である一方、他方は、
であり、Zは、OH又はO−PO(OH)2のいずれかであり、
nは、0、0ないし11であるか、平均値9(又は値8ないし40)を有するかのいずれかであり、
そして、
nが0である場合には、R1及びR2はOHであり、
nが0ないし11である場合には、XがR1であり、R1はH、OH又はOMe又はOEtのいずれかであり、そしてR2はOH又は−O−CH2−CH(R1)−CH2−OHであり、
nが(平均)値8ないし40又は平均値9を有する場合には、R1はOH又はO−D−アラニルのいずれかであり、そしてR2は、
か、若しくはその互変異体
のいずれかであり、
R3及びR4は互いに独立しており、炭素原子10個ないし20個を有する飽和又は不飽和の、置換されていない脂肪酸の残基であり、そしてmは1ないし3から選択され、
式Iの化合物は、遊離型又は生理学的に許容可能な塩としてのいずれかで存在し、それらの混合物を含む構造異性体のいずれかの形態、好ましくは、純粋なエナンチオマー又はジアステレオマーの形態か、若しくはラセミ混合物を含むそれらの混合物のいずれかと、フッ化物とである。
ここで、
X及びYのうちの1つがR1である一方、他方は、
であり、Zは、OH又はO−PO(OH)2のいずれかであり、
nは、0、0ないし11であるか、平均値9(又は値8ないし40)を有するかのいずれかであり、
そして、
nが0である場合には、R1及びR2はOHであり、
nが0ないし11である場合には、XがR1であり、R1はH、OH又はOMe又はOEtのいずれかであり、そしてR2はOH又は−O−CH2−CH(R1)−CH2−OHであり、
nが(平均)値8ないし40又は平均値9を有する場合には、R1はOH又はO−D−アラニルのいずれかであり、そしてR2は、
か、若しくはその互変異体
のいずれかであり、
R3及びR4は互いに独立しており、炭素原子10個ないし20個を有する飽和又は不飽和の、置換されていない脂肪酸の残基であり、そしてmは1ないし3から選択され、
式Iの化合物は、遊離型又は生理学的に許容可能な塩としてのいずれかで存在し、それらの混合物を含む構造異性体のいずれかの形態、好ましくは、純粋なエナンチオマー又はジアステレオマーの形態か、若しくはラセミ混合物を含むそれらの混合物のいずれかと、フッ化物とである。
好ましくは、前記組成物は、感染(例えば、好ましくはグラム陽性菌による細菌感染)、感染プロセス(例えば、好ましくはグラム陽性菌による細菌感染プロセス)、及び/又は、感染(例えば、好ましくはグラム陽性菌による細菌感染)によってもたらされる炎症に対する治療又は予防のために用いられる。最も好ましくは、この使用は、齲蝕又は周辺疾患、好ましくは齲蝕に対する治療又は予防である。
好ましくは、前記組成物は、練り歯磨き、歯磨きジェル、クリーム又は洗浄液(洗口液)の形態をとり、及び/又は、一般式I又は式I−Aのグリセロリン酸誘導体、又は、グリセロリン酸、ポリグリセロリン酸又は本発明のリポタイコ酸(また、(一般的な)リポタイコ酸)は、前記製品の0.1ないし100mg/ml、好ましくは1ないし10mg/ml、より好ましくは2ないし5mg/ml、最も好ましくは3ないし3.5mg/ml又は0.02ないし2.0重量%、好ましくは0.05ないし1.0mg/ml、より好ましくは0.1ないし0.75重量%、最も好ましくは0.2ないし0.4重量%の量で存在する。また、前記製品における前記組成物(特にリポタイコ酸の場合には)の0.1ないし100mg/ml、好ましくは0.5ないし10mg/ml、より好ましくは0.7ないし7mg/ml、最も好ましくは2ないし5mg/ml又は最も好ましくは3ないし3.5mg/mlの量で存在する場合がある。さらに、前記組成物は、フッ化物又は甘味料から選択される物質をさらに含む場合があり、好ましくは(練り歯磨き、歯磨きジェル又はクリームの場合には)フッ化物、研磨剤、酵素、界面活性剤、酸化剤、香味物質、甘味料、結合剤、保湿剤、又は、保存剤から選択されるか、若しくは好ましくは(洗浄液の場合には)、水、アルコール、緩衝物質、甘味料、香味物質、保存剤、フッ化物、酵素又は酸化剤から選択される。
好ましくは、前記組成物は、pH≧5.5、好ましくはpH≧7.0を示す。
さらなる態様では、本発明は、上記で説明され、定義されるような一般式I又は式I−Aのグリセロリン酸誘導体/類、又は、本発明のグリセロリン酸、本発明のポリグリセロリン酸又は本発明のリポタイコ酸(また、(一般的な)リポタイコ酸)の生理学的に許容可能で、薬理学的に活性な量を被験者に適用することによって口腔での感染によってもたらされる炎症か、感染か、若しくは感染プロセスを患っている前記被験者を治療するための方法に関する。好ましくは、前記感染は細菌感染であり、前記感染プロセスは細菌の感染プロセスであり、及び/又は、炎症は細菌感染によってもたらされ、好ましくは、前記感染はグラム陽性菌によってもたらされ、前記感染プロセスはグラム陽性菌によってもたらされ、及び/又は、前記炎症はグラム陽性菌によってもたらされる。
さらなる態様では、本発明は、上記で説明され、定義されるような一般式I又は式I−Aのグリセロリン酸誘導体、又は、グリセロリン酸、ポリグリセロリン酸又はリポタイコ酸(また、(一般的な)リポタイコ酸)の生理学的に許容可能で、薬理学的に活性な量を被験者に適用することによって齲蝕又は歯周疾患、好ましくは虫歯を患っている被験者を治療する方法に関する。
さらなる態様では、本発明は、上記で説明され、定義されるような一般式I又は式I−Aのグリセロリン酸誘導体、又は、グリセロリン酸、ポリグリセロリン酸又はリポタイコ酸(また、(一般的な)リポタイコ酸)の生理学的に許容可能で、薬理学的に活性な量を被験者に適用することによって虫歯を患う危険のある被験者を予防的に治療する方法に関する。
好ましくは、治療又は予備的な治療の上記方法の全ては、組成物の使用に関する。好ましくは、前記組成物は、練り歯磨き、歯磨きジェル、クリーム又は洗浄液(洗口液)の形態をとり、及び/又は、一般式I又は式I−Aのグリセロリン酸誘導体、又は、グリセロリン酸、ポリグリセロリン酸又は本発明のリポタイコ酸(また、(一般的な)リポタイコ酸)は、前記製品の0.1ないし100mg/ml、好ましくは1ないし10mg/ml、より好ましくは2ないし5mg/ml、最も好ましくは3ないし3.5mg/ml又は0.02ないし2.0重量%、好ましくは0.05ないし1.0mg/ml、より好ましくは0.1ないし0.75重量%、最も好ましくは0.2ないし0.4重量%の量で存在する。また、前記製品における前記組成物(特にリポタイコ酸の場合には)の0.1ないし100mg/ml、好ましくは0.5ないし10mg/ml、より好ましくは0.7ないし7mg/ml、最も好ましくは2ないし5mg/ml又は最も好ましくは3ないし3.5mg/mlの量で存在する場合がある。さらに、前記組成物は、フッ化物又は甘味料から選択される物質をさらに含む場合があり、好ましくは(練り歯磨き、歯磨きジェル又はクリームの場合には)フッ化物、研磨剤、酵素、界面活性剤、酸化剤、香味物質、甘味料、結合剤、保湿剤、又は、保存剤から選択されるか、若しくは好ましくは(洗浄液の場合には)、水、アルコール、緩衝物質、甘味料、香味物質、保存剤、フッ化物、酵素又は酸化剤から選択される。
好ましくは、前記組成物は、pH≧5.5、好ましくはpH≧7.0を示す。
本発明のさらなる態様は、
から選択される一般式Iのグリセロリン酸誘導体類に関し、
R1はOHであり、
遊離型又は生理学的に許容可能な塩としてのいずれか、ラセミ体の形態又はエナンチオマーとしてのいずれか、又は、
遊離型又は塩などの生理学的に許容可能な塩としてのいずれかで存在し、又は、遊離酸、又は、ナトリウム(例えば、1又は2ナトリウム塩)又はカルシウムなどの塩として、
及び、
エナンチオマー又はラセミ体としてか、若しくは遊離酸、又は、ナトリウム(例えば、1又は2ナトリウム塩)又はカルシウムなどの塩として、
の組合せに関する。
から選択される一般式Iのグリセロリン酸誘導体類に関し、
R1はOHであり、
遊離型又は生理学的に許容可能な塩としてのいずれか、ラセミ体の形態又はエナンチオマーとしてのいずれか、又は、
遊離型又は塩などの生理学的に許容可能な塩としてのいずれかで存在し、又は、遊離酸、又は、ナトリウム(例えば、1又は2ナトリウム塩)又はカルシウムなどの塩として、
及び、
エナンチオマー又はラセミ体としてか、若しくは遊離酸、又は、ナトリウム(例えば、1又は2ナトリウム塩)又はカルシウムなどの塩として、
の組合せに関する。
限定することなしに、本発明は以下の実施例及び図によってさらに説明される。
齲蝕予防での実験的な使用
異なる濃度で、全部で3つの異なる化合物(グリセロリン酸、ポリグリセロリン酸(PGP1)及びLTA−T)が虫歯に対する予防活性を決定するために試験された。
異なる濃度で、全部で3つの異なる化合物(グリセロリン酸、ポリグリセロリン酸(PGP1)及びLTA−T)が虫歯に対する予防活性を決定するために試験された。
PGP1
は、図6と、コンスタンツ大学のA.Stadelmaier(2003)のPhD−学位論文とに従って合成され、また、一般的な合成原理は、Stadelmaierら、Angew.Chem.International Edition、42(8)、916−920頁(2003)で説明される。
は、図6と、コンスタンツ大学のA.Stadelmaier(2003)のPhD−学位論文とに従って合成され、また、一般的な合成原理は、Stadelmaierら、Angew.Chem.International Edition、42(8)、916−920頁(2003)で説明される。
本実験で用いられた前記グリセロリン酸は、式のベータ・グリセロリン酸の2ナトリウム塩だった。
1.1. 手順
1.1.1. 歯の実験
ヒトの歯でのステレプトコッカス・ミュータンスのバイオフィルムの形成でグリセロリン酸、ポリグリセロリン酸及びLTA−Tの影響を調査するために、門歯(1つ/条件)は、1.PBS中で5000μg/ml グリセロリン酸、2.PBS中で20000μg/ml グリセロリン酸、3.PBS中で277μg/ml グリセロリン酸(PGP1)、4.PBS中で1106μg/ml グリセロリン酸(PGP1)、5.PBS中で25μg/ml LTA−T、6.対照としてPBSでの回転条件(50rpm)下で37°Cで1時間プレインキュベーションされた。
1.1.1. 歯の実験
ヒトの歯でのステレプトコッカス・ミュータンスのバイオフィルムの形成でグリセロリン酸、ポリグリセロリン酸及びLTA−Tの影響を調査するために、門歯(1つ/条件)は、1.PBS中で5000μg/ml グリセロリン酸、2.PBS中で20000μg/ml グリセロリン酸、3.PBS中で277μg/ml グリセロリン酸(PGP1)、4.PBS中で1106μg/ml グリセロリン酸(PGP1)、5.PBS中で25μg/ml LTA−T、6.対照としてPBSでの回転条件(50rpm)下で37°Cで1時間プレインキュベーションされた。
その後、これらの歯は、繰り返し浸漬することによって超純水で洗浄され(3回の液相気相界面)、ストレプトコッカス・ミュータンスの飽和懸濁液(3%スクロースのBHI培養液で)で回転条件(50rpm)下で37°Cで3日間インキュベーションされた。毎日、細菌は、バイオフィルムの形成を向上するためにPBS中に30%スクロースの溶液1mlを供給された。インキュベーション後、前記歯は超純水で洗浄され、2時間風乾され、サフラニン(0.5%v/v)液で染色された。染色された歯は風乾され、写真を撮られた(上記を参照せよ。)。
1.1.2. 統計解析
各歯の4つの代表的な写真が撮られた。前記写真は位相解析を用いるシグマプロット・ソフトウェア、バージョン11.0で解析された。細菌のバイオフィルムの色(相)は定義され、各写真において選択された色の面積%が算出された。
各歯の4つの代表的な写真が撮られた。前記写真は位相解析を用いるシグマプロット・ソフトウェア、バージョン11.0で解析された。細菌のバイオフィルムの色(相)は定義され、各写真において選択された色の面積%が算出された。
1.2. 結果
1.2.1 細菌で覆われた面積%
1.2.1 細菌で覆われた面積%
1.2.2. 対応のないt−検定
グループ間の違いは、対応のないt−検定を用いて比較された。
グループ間の違いは、対応のないt−検定を用いて比較された。
1.3. 概要
前処理での歯は対照の歯(前処理なし、細菌あり)と比較された。細菌の付着は、5000μg/ml及び20000μg/ml グリセロリン酸と、277μg/ml ポリグリセロリン酸での前処理後と、25μg/ml LTA−Tでの前処理後とで顕著に低下した。1106μg/ml ポリグリセロリン酸[PGP1]での前処理後に、細菌は、歯の表面にまだ付着できるが、バイオフィルムの形成の低下は、対照の歯と比較してまだ顕著であった。
前処理での歯は対照の歯(前処理なし、細菌あり)と比較された。細菌の付着は、5000μg/ml及び20000μg/ml グリセロリン酸と、277μg/ml ポリグリセロリン酸での前処理後と、25μg/ml LTA−Tでの前処理後とで顕著に低下した。1106μg/ml ポリグリセロリン酸[PGP1]での前処理後に、細菌は、歯の表面にまだ付着できるが、バイオフィルムの形成の低下は、対照の歯と比較してまだ顕著であった。
練り歯磨き CO−LTA−T
75mlの練り歯磨きは、フッ化ナトリウム(1450ppm F−)、リポタイコ酸類(LTA−T)250μg、他の成分:純水、ソルビトール、水和型ケイ酸、グリセリン、ラウリル硫酸ナトリウム、PEG−12(ポリエチレングリコール)、セルロースガム、ピロリン酸四ナトリウム、コカミドプロピルベタイン、キサンタンガム、サッカリンナトリウム、メチルパラベン、プロピルパラベン、リモネン、着色剤:CI 74160=[29H,31H−フタロシアニナト(2−)−N29,N30,N31,N32]銅;CI 74260(ピグメントグリーン7);Cl 77891(二酸化チタン)を含む。
75mlの練り歯磨きは、フッ化ナトリウム(1450ppm F−)、リポタイコ酸類(LTA−T)250μg、他の成分:純水、ソルビトール、水和型ケイ酸、グリセリン、ラウリル硫酸ナトリウム、PEG−12(ポリエチレングリコール)、セルロースガム、ピロリン酸四ナトリウム、コカミドプロピルベタイン、キサンタンガム、サッカリンナトリウム、メチルパラベン、プロピルパラベン、リモネン、着色剤:CI 74160=[29H,31H−フタロシアニナト(2−)−N29,N30,N31,N32]銅;CI 74260(ピグメントグリーン7);Cl 77891(二酸化チタン)を含む。
練り歯磨き CO−PGP
75mlの練り歯磨きは、フッ化ナトリウム(1450ppm F−)、nは3であり、R1はOHであり、そしてR2はOHである式II−A’ポリグリセロリン酸[=PGP1]:50−500μg、他の成分:純水、ソルビトール、水和型ケイ酸、グリセリン、ラウリル硫酸ナトリウム、PEG−12(ポリエチレングリコール)、セルロースガム、ピロリン酸四ナトリウム、コカミドプロピルベタイン、キサンタンガム、サッカリンナトリウム、メチルパラベン、プロピルパラベン、リモネン、着色剤:CI 74160=[29H,31H−フタロシアニナト(2−)−N29,N30,N31,N32]銅;CI 74260(ピグメントグリーン7);Cl 77891(二酸化チタン)を含む。
75mlの練り歯磨きは、フッ化ナトリウム(1450ppm F−)、nは3であり、R1はOHであり、そしてR2はOHである式II−A’ポリグリセロリン酸[=PGP1]:50−500μg、他の成分:純水、ソルビトール、水和型ケイ酸、グリセリン、ラウリル硫酸ナトリウム、PEG−12(ポリエチレングリコール)、セルロースガム、ピロリン酸四ナトリウム、コカミドプロピルベタイン、キサンタンガム、サッカリンナトリウム、メチルパラベン、プロピルパラベン、リモネン、着色剤:CI 74160=[29H,31H−フタロシアニナト(2−)−N29,N30,N31,N32]銅;CI 74260(ピグメントグリーン7);Cl 77891(二酸化チタン)を含む。
練り歯磨き CO−SGP
75mlの練り歯磨きは、フッ化ナトリウム(1450ppm F−)、グリセロリン酸ナトリウム(グリセロリン酸2ナトリウム)50−500μg、他の成分:純水、ソルビトール、水和型ケイ酸、グリセリン、ラウリル硫酸ナトリウム、PEG−12(ポリエチレングリコール)、セルロースガム、ピロリン酸四ナトリウム、コカミドプロピルベタイン、キサンタンガム、サッカリンナトリウム、メチルパラベン、プロピルパラベン、リモネン、着色剤:CI 74160=[29H,31H−フタロシアニナト(2−)−N29,N30,N31,N32]銅;CI 74260(ピグメントグリーン7);Cl 77891(二酸化チタン)を含む。
75mlの練り歯磨きは、フッ化ナトリウム(1450ppm F−)、グリセロリン酸ナトリウム(グリセロリン酸2ナトリウム)50−500μg、他の成分:純水、ソルビトール、水和型ケイ酸、グリセリン、ラウリル硫酸ナトリウム、PEG−12(ポリエチレングリコール)、セルロースガム、ピロリン酸四ナトリウム、コカミドプロピルベタイン、キサンタンガム、サッカリンナトリウム、メチルパラベン、プロピルパラベン、リモネン、着色剤:CI 74160=[29H,31H−フタロシアニナト(2−)−N29,N30,N31,N32]銅;CI 74260(ピグメントグリーン7);Cl 77891(二酸化チタン)を含む。
練り歯磨き OD−LTA−T
75mlの練り歯磨きは、フッ化ナトリウム(1450ppm F−)、リポタイコ酸(LTA−T)250μg、他の成分:純水、ソルビトール、水和型ケイ酸、グリセリン、ラウリル硫酸ナトリウム、PEG−6(ポリエチレングリコール)、キサンタンガム、アクリル酸塩/C10−30アクリル酸アルキルクロスポリマー、サッカリンナトリウム、コンドラス・クリスパス(chondrus crispus)(カラギーナン)、水酸化ナトリウム、リモネン、着色剤:CI 74160=[29H,31H−フタロシアニナト(2−)−N29,N30,N31,N32]銅;CI 73360(6−クロロ−2−(6−クロロ−4−メチル−3−オキソベンゾ[b]チエン−2(3H)−イリデン)−4−メチルベンゾ[b]チオフェン−3(2H)−オン);Cl 77891(二酸化チタン)を含む。
75mlの練り歯磨きは、フッ化ナトリウム(1450ppm F−)、リポタイコ酸(LTA−T)250μg、他の成分:純水、ソルビトール、水和型ケイ酸、グリセリン、ラウリル硫酸ナトリウム、PEG−6(ポリエチレングリコール)、キサンタンガム、アクリル酸塩/C10−30アクリル酸アルキルクロスポリマー、サッカリンナトリウム、コンドラス・クリスパス(chondrus crispus)(カラギーナン)、水酸化ナトリウム、リモネン、着色剤:CI 74160=[29H,31H−フタロシアニナト(2−)−N29,N30,N31,N32]銅;CI 73360(6−クロロ−2−(6−クロロ−4−メチル−3−オキソベンゾ[b]チエン−2(3H)−イリデン)−4−メチルベンゾ[b]チオフェン−3(2H)−オン);Cl 77891(二酸化チタン)を含む。
練り歯磨き OD−PGP
75mlの練り歯磨きは、フッ化ナトリウム(1450ppm F−)、nは3であり、R1はOHであり、そしてR2はOHである式II−A’ポリグリセロリン酸[=PGP1]:50−500μg、他の成分:純水、ソルビトール、水和型ケイ酸、グリセリン、ラウリル硫酸ナトリウム、PEG−6(ポリエチレングリコール)、キサンタンガム、アクリル酸塩/C10−30アクリル酸アルキルクロスポリマー、サッカリンナトリウム、コンドラス・クリスパス(chondrus crispus)(カラギーナン)、水酸化ナトリウム、リモネン、着色剤:CI 74160=[29H,31H−フタロシアニナト(2−)−N29,N30,N31,N32]銅;CI 73360(6−クロロ−2−(6−クロロ−4−メチル−3−オキソベンゾ[b]チエン−2(3H)−イリデン)−4−メチルベンゾ[b]チオフェン−3(2H)−オン);Cl 77891(二酸化チタン)を含む。
75mlの練り歯磨きは、フッ化ナトリウム(1450ppm F−)、nは3であり、R1はOHであり、そしてR2はOHである式II−A’ポリグリセロリン酸[=PGP1]:50−500μg、他の成分:純水、ソルビトール、水和型ケイ酸、グリセリン、ラウリル硫酸ナトリウム、PEG−6(ポリエチレングリコール)、キサンタンガム、アクリル酸塩/C10−30アクリル酸アルキルクロスポリマー、サッカリンナトリウム、コンドラス・クリスパス(chondrus crispus)(カラギーナン)、水酸化ナトリウム、リモネン、着色剤:CI 74160=[29H,31H−フタロシアニナト(2−)−N29,N30,N31,N32]銅;CI 73360(6−クロロ−2−(6−クロロ−4−メチル−3−オキソベンゾ[b]チエン−2(3H)−イリデン)−4−メチルベンゾ[b]チオフェン−3(2H)−オン);Cl 77891(二酸化チタン)を含む。
練り歯磨き OD−SGP
75mlの練り歯磨きは、フッ化ナトリウム(1450ppm F−)、グリセロリン酸ナトリウム(グリセロリン酸2ナトリウム)50−500μg、他の成分:純水、ソルビトール、水和型ケイ酸、グリセリン、ラウリル硫酸ナトリウム、PEG−6(ポリエチレングリコール)、キサンタンガム、アクリル酸塩/C10−30アクリル酸アルキルクロスポリマー、サッカリンナトリウム、コンドラス・クリスパス(chondrus crispus)(カラギーナン)、水酸化ナトリウム、リモネン、着色剤:CI 74160=[29H,31H−フタロシアニナト(2−)−N29,N30,N31,N32]銅;CI 73360(6−クロロ−2−(6−クロロ−4−メチル−3−オキソベンゾ[b]チエン−2(3H)−イリデン)−4−メチルベンゾ[b]チオフェン−3(2H)−オン);Cl 77891(二酸化チタン)を含む。
75mlの練り歯磨きは、フッ化ナトリウム(1450ppm F−)、グリセロリン酸ナトリウム(グリセロリン酸2ナトリウム)50−500μg、他の成分:純水、ソルビトール、水和型ケイ酸、グリセリン、ラウリル硫酸ナトリウム、PEG−6(ポリエチレングリコール)、キサンタンガム、アクリル酸塩/C10−30アクリル酸アルキルクロスポリマー、サッカリンナトリウム、コンドラス・クリスパス(chondrus crispus)(カラギーナン)、水酸化ナトリウム、リモネン、着色剤:CI 74160=[29H,31H−フタロシアニナト(2−)−N29,N30,N31,N32]銅;CI 73360(6−クロロ−2−(6−クロロ−4−メチル−3−オキソベンゾ[b]チエン−2(3H)−イリデン)−4−メチルベンゾ[b]チオフェン−3(2H)−オン);Cl 77891(二酸化チタン)を含む。
練り歯磨き EL−LTA−T
75mlの練り歯磨きは、(アミノフルオリド・オラフルルの形態の)フッ化ナトリウム1440ppm フッ化物、リポタイコ酸類(LTA−T)250μg、他の成分:純水、ソルビトール、水和型ケイ酸、ポリエチレングリコール、サッカリン、リモネン、二酸化チタンを含む。この製品のpHは4.5から5.0までの間である。
75mlの練り歯磨きは、(アミノフルオリド・オラフルルの形態の)フッ化ナトリウム1440ppm フッ化物、リポタイコ酸類(LTA−T)250μg、他の成分:純水、ソルビトール、水和型ケイ酸、ポリエチレングリコール、サッカリン、リモネン、二酸化チタンを含む。この製品のpHは4.5から5.0までの間である。
練り歯磨き EL−PGP
75mlの練り歯磨きは、(アミノフルオリド・オラフルルの形態の)フッ化ナトリウム1440ppm フッ化物、nは3であり、R1はOHであり、そしてR2はOHである式II−A’ポリグリセロリン酸[=PGP1]:50−500μg、他の成分:純水、ソルビトール、水和型ケイ酸、ポリエチレングリコール、サッカリン、リモネン、二酸化チタンを含む。この製品のpHは4.5から5.0までの間である。
75mlの練り歯磨きは、(アミノフルオリド・オラフルルの形態の)フッ化ナトリウム1440ppm フッ化物、nは3であり、R1はOHであり、そしてR2はOHである式II−A’ポリグリセロリン酸[=PGP1]:50−500μg、他の成分:純水、ソルビトール、水和型ケイ酸、ポリエチレングリコール、サッカリン、リモネン、二酸化チタンを含む。この製品のpHは4.5から5.0までの間である。
練り歯磨き EL−SGP
75mlの練り歯磨きは、(アミノフルオリド・オラフルルの形態の)フッ化ナトリウム1440ppm フッ化物、グリセロリン酸ナトリウム(グリセロリン酸2ナトリウム)50−500μg、他の成分:純水、ソルビトール、水和型ケイ酸、ポリエチレングリコール、サッカリン、リモネン、二酸化チタンを含む。この製品のpHは4.5から5.0までの間である。
75mlの練り歯磨きは、(アミノフルオリド・オラフルルの形態の)フッ化ナトリウム1440ppm フッ化物、グリセロリン酸ナトリウム(グリセロリン酸2ナトリウム)50−500μg、他の成分:純水、ソルビトール、水和型ケイ酸、ポリエチレングリコール、サッカリン、リモネン、二酸化チタンを含む。この製品のpHは4.5から5.0までの間である。
歯磨きジェル EJ−LTA−T
100gの歯磨きジェルは、フッ化ナトリウム2.210g、アミノフルオリド・デクタフルル0.287g、アミノフルオリド・オラフルル3.032g、総量(1.25重量−%フッ化物)、リポタイコ酸類(LTA−T)400μg、他の成分:純水、ポリエチレングリコール、ヒドロキシエチルセルロース、サッカリン、香料を含む。
100gの歯磨きジェルは、フッ化ナトリウム2.210g、アミノフルオリド・デクタフルル0.287g、アミノフルオリド・オラフルル3.032g、総量(1.25重量−%フッ化物)、リポタイコ酸類(LTA−T)400μg、他の成分:純水、ポリエチレングリコール、ヒドロキシエチルセルロース、サッカリン、香料を含む。
歯磨きジェル EJ−PGP
100gの歯磨きジェルは、フッ化ナトリウム2.210g、アミノフルオリド・デクタフルル0.287g、アミノフルオリド・オラフルル3.032g、総量(1.25重量−%フッ化物)、nは3であり、R1はOHであり、そしてR2はOHである式II−A’ポリグリセロリン酸[=PGP1]:50−800μg、他の成分:純水、ポリエチレングリコール、ヒドロキシエチルセルロース、サッカリン、香料を含む。
100gの歯磨きジェルは、フッ化ナトリウム2.210g、アミノフルオリド・デクタフルル0.287g、アミノフルオリド・オラフルル3.032g、総量(1.25重量−%フッ化物)、nは3であり、R1はOHであり、そしてR2はOHである式II−A’ポリグリセロリン酸[=PGP1]:50−800μg、他の成分:純水、ポリエチレングリコール、ヒドロキシエチルセルロース、サッカリン、香料を含む。
歯磨きジェル EJ−SGP
100gの歯磨きジェルは、フッ化ナトリウム2.210g、アミノフルオリド・デクタフルル0.287g、アミノフルオリド・オラフルル3.032g、総量(1.25重量−%フッ化物)、グリセロリン酸ナトリウム(グリセロリン酸2ナトリウム)50−800μg、他の成分:純水、ポリエチレングリコール、ヒドロキシエチルセルロース、サッカリン、香料を含む。
100gの歯磨きジェルは、フッ化ナトリウム2.210g、アミノフルオリド・デクタフルル0.287g、アミノフルオリド・オラフルル3.032g、総量(1.25重量−%フッ化物)、グリセロリン酸ナトリウム(グリセロリン酸2ナトリウム)50−800μg、他の成分:純水、ポリエチレングリコール、ヒドロキシエチルセルロース、サッカリン、香料を含む。
Claims (16)
- 虫歯の予防で用いるための一般式I−Aのグリセロリン酸誘導体であって、
ここで、
X及びYのうち1つはR1である一方、他のものは
であり、ZはOH又はO−PO(OH)2であり、
nは、0、0ないし11であるか、平均値9(又は値8ないし40)を有するかのいずれかであり、
そして、
nが0である場合には、R1及びR2はOHであり、
nが0ないし11である場合には、R1はH、OH又はOMe又はOEtのいずれかであり、そしてR2はOH又は−O−CH2−CH(R1)−CH2−OHであり、
nが(平均)値8ないし40又は平均値9を有する場合には、R1はOH又はO−D−アラニルのいずれかであり、そしてR2は、
か、若しくはその互変異体(tautomeric equivalent)
のいずれかであり、
R3及びR4は互いに独立しており、炭素原子10個ないし20個を有する飽和又は不飽和の、置換されていない脂肪酸の残基であり、そしてmは1ないし3から選択され、
式I−Aの化合物は、遊離型又は生理学的に許容可能な塩としてのいずれかで存在し、それらの混合物を含む構造異性体のいずれかの形態、好ましくは、純粋なエナンチオマー又はジアステレオマーの形態か、若しくはラセミ混合物を含むそれらの混合物のいずれかであることを特徴とする、グリセロリン酸誘導体。 - 前記グリセロリン酸誘導体は式I−Aの化合物であることを特徴とする、請求項1に記載のグリセロリン酸誘導体。
- 前記グリセロリン酸誘導体は式I−Bの化合物であることを特徴とする、請求項1に記載のグリセロリン酸誘導体。
- 前記グリセロリン酸誘導体は式I−Cの化合物であることを特徴とする、請求項1に記載のグリセロリン酸誘導体。
- 式Iの化合物で、nが0であり、ZはOHであり、R1及びR2はOHであり、以下の式V−A又はV−Bのうちの1つのグリセロリン酸であることを特徴とする、請求項1に記載のグリセロリン酸誘導体。
- 式I又はI−Aの化合物は、以下の式V−A、V−Aa、V−Ab又はV−Acのうちのいずれかのグリセロリン酸であって、
ここで、M+は、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンか、陽電荷型の1級、2級、3級又は4級アンモニウムイオンなどの陽電荷型イオンから選択されるか、若しくはM+は、1つ又は2つのナトリウムイオンであり、好ましくは、以下の式V−A、V−Aa、V−Ab又はV−Acのうちのいずれかの化合物は、遊離のグリセロリン酸誘導体、グリセロリン酸ナトリウム、グリセロリン酸カリウム、又は、グリセロリン酸マグネシウムから選択され、最も好ましくは式V−Ab又はV−Acのグリセロリン酸であることを特徴とする、請求項5に記載のグリセロリン酸誘導体。 - 式I又はI−Bの化合物は、以下の式V−B又はV−Baのうちのいずれかのグリセロリン酸であって、
ここで、M+は、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンか、陽電荷型の1級、2級、3級又は4級アンモニウムイオンなどの陽電荷型イオンから選択されるか、若しくはM+は、1つ又は2つのナトリウムイオンであり、
好ましくは、以下の式V−B又はV−Baのうちのいずれかの化合物は、遊離のグリセロリン酸誘導体、グリセロリン酸ナトリウム、グリセロリン酸カリウム、又は、グリセロリン酸マグネシウムから選択され、最も好ましくは式V−Baのグリセロリン酸ナトリウムであり、
又は、
請求項5のグリセロリン酸誘導体は、
の遊離酸、又は、ナトリウム又はカルシウムなどの塩と、
のエナンチオマー又はラセミ体としてか、若しくは遊離酸、又は、ナトリウム又はカルシウムなどの塩との組合せの一部であることを特徴とする、請求項5に記載のグリセロリン酸誘導体。 - 請求項1に記載のグリセロリン酸誘導体であって、ここで、式Iの該グリセロリン酸誘導体で、Zは、OH又はO−PO(OH)2のいずれかであり、nは0ないし10であり、XはR1であり、R1は、H、OH又はOMe又はOEtのいずれかであり、R2はOH又は−O−CH2−CH(R1)−CH2−OHであり、したがって、一般式I−A又はI−Cのポリグリセロリン酸であり、
ここで、nは0ないし11であり、好ましくは1ないし11であり、
R1は、H、OH又はOMe又はOEtのいずれかであり、R2はOH又は−O−CH2−CH(R1)−CH2−OHであり、
式I、I−A又はI−Cの化合物は、遊離型又は生理学的に許容可能な塩としてのいずれかで存在し、それらの混合物を含む構造異性体のいずれかの形態、好ましくは、純粋なエナンチオマー又はジアステレオマーの形態か、若しくはラセミ混合物を含むそれらの混合物のいずれかであり、
好ましくは、式I、I−A又はI−Cの化合物は、一般式II−A、II−A’、II−B、II−B’、II−C又はII−C’のいずれかの化合物であり、
ここで、
nが0ないし10か、若しくはnが1ないし10であり、
mは0ないし9であり、
R1はH、OH又はOMe又はOEtのいずれかであるか、若しくはR1はOHであり、
式I、I−A又はI−Cの化合物は、アルカリ金属、アルカリ土類金属又は陽電荷型の1級、2級、3級又は4級アンモニウムイオンを有する塩、好ましくはナトリウム塩などの生理学的に許容可能な塩かのいずれかで存在することを特徴とする、グリセロリン酸誘導体。 - 請求項8に記載のグリセロリン酸誘導体であって、ここで、該ポリグリセロリン酸は一般式II−A’の化合物であり、
ここで、nは3であり、そして、
R1はOHであり、
遊離型又は生理学的に許容可能な塩として、又は、
のいずれかであり、
R1はOHであり、
遊離型又は生理学的に許容可能な塩としてか、若しくはラセミ体の形態又はエナンチオマーとしてのいずれか、又は、
のうちの1つは遊離型又は生理学的に許容可能な塩としてのいずれかで存在することを特徴とする、グリセロリン酸誘導体。 - プラーク/バイオフィルムの形成の予防によって達成される虫歯に対する予防のために使用されることを特徴とする、請求項1ないし9のいずれかに記載のグリセロリン酸誘導体。
- 口腔又は歯科の衛生製品の使用、好ましくは、グリセロリン酸誘導体が、練り歯磨き、歯磨きジェル、クリーム又は洗浄液の形態で用いられる使用を含むを含むことを特徴する、請求項1ないし10のいずれかに記載のグリセロリン酸誘導体。
- 前記グリセロリン酸誘導体は、0.1ないし100mg/ml、好ましくは0.5ないし10mg/ml、より好ましくは0.7ないし7mg/ml、最も好ましくは2ないし5mg/mlの量で口腔又は歯科の衛生製品の組成物中に存在することを特徴とする、請求項11に記載のグリセロリン酸誘導体。
- 口腔又は歯科の衛生製品の組成は、フッ化物又は甘味料から選択される物質をさらに含み、(練り歯磨き、歯磨きジェル、歯のクリームの場合には)好ましくは、フッ化物、研磨剤、酵素、界面活性剤、酸化剤、香味物質、甘味料、結合剤、保湿剤、又は、保存剤から選択されるか、若しくは(洗浄液の場合には)好ましくは、水、アルコール、緩衝物質、甘味料、香味物質、保存剤、フッ化物、酵素又は酸化剤から選択されることを特徴とする、請求項11又は12のグリセロリン酸誘導体。
- 口腔又は歯科の衛生製品の組成は、pH≧5.5、好ましくはpH≧7.0を示すことを特徴とする、請求項11ないし13に記載のグリセロリン酸誘導体。
- 一般式Iのグリセロリン酸誘導体を含む歯科衛生製品であって、
ここで、
X及びYのうち1つはR1である一方、他のものは
であり、ZはOH又はO−PO(OH)2であり、
nは、0又は0ないし11であり、
そして、nが0である場合には、R1及びR2はOHであり、前記グリセロリン酸誘導体は請求項5に記載の式V−A又はV−Bのいずれかの化合物のナトリウム塩であり、
又は
nが0ないし11である場合には、R1はH、OH又はOMe又はOEtのいずれかであり、そしてR2はOH又は−O−CH2−CH(R1)−CH2−OHであり、
前記グリセロリン酸誘導体は請求項8に記載の式I−A又はI−Cのいずれかの化合物のナトリウム塩であり、
ここで、
nが0ないし11であり、好ましくは1ないし11であり、
R1はH、OH又はOMe又はOEtのいずれかであり、そしてR2はOH又は−O−CH2−CH(R1)−CH2−OHであり、式Iの化合物は、遊離型又は生理学的に許容可能な塩としてかのいずれかで存在し、それらの混合物を含む構造異性体のいずれかの形態、好ましくは、純粋なエナンチオマー又はジアステレオマーの形態か、ラセミ混合物を含むそれらの混合物のいずれかであることを特徴とする、グリセロリン酸誘導体。 -
から選択される一般式Iのグリセロリン酸誘導体であって、
R1はOHであり、
遊離型又は生理学的に許容可能な塩としてか、若しくはラセミ体の形態又はエナンチオマーとしてのいずれか、又は
は、遊離酸又は生理学的に許容可能な塩として存在するか、又は、
遊離酸、又は、ナトリウム又はカルシウムなどの塩としてと、
エナンチオマーか、若しくはラセミ体として、又は、遊離酸として、又は、ナトリウム若しくはカルシウムなどの塩としての組合せであることを特徴とする、グリセロリン酸誘導体。
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