JP2013523591A - 高導電性のカーボンナノチューブ−ポリマー複合材の製造 - Google Patents

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Abstract

様々な態様において、本発明は複合材料を形成する方法を提供する。その方法は、概して言えば、(1)装置の上にカーボンナノチューブを供給すること、このとき、その装置は電界または磁界のうちの少なくとも一つを有していて、その少なくとも一つの電界または磁界はカーボンナノチューブを一方向に整列させるものであり、および(2)少なくとも一つの電界または磁界によってカーボンナノチューブが一方向に整列している間にカーボンナノチューブの上にポリマーを供給すること、を含む。カーボンナノチューブの上にポリマーを供給することにより、ポリマーの中に埋め込まれた一方向に整列したカーボンナノチューブを含む複合材料が形成される。さらなる態様において、本発明は、本発明の方法によって形成されるポリマー複合材料を提供する。そのようなポリマー複合材料は、概して言えば、(1)ポリマー、このポリマーはポリマーマトリックスを形成する、および(2)複数のカーボンナノチューブ、これらカーボンナノチューブは一方向に整列されていて、ポリマーマトリックスの中に埋め込まれている、を含む。
【選択図】なし

Description

関連出願についてのクロス・リファレンス
[0001]本出願は米国仮特許出願61/321267号(2010年4月6日提出)の優先権を主張する。その出願の内容の全てが参考文献として本明細書に取り込まれる。
連邦政府が後援する研究についての陳述
[0002]本発明は合衆国エネルギー省によって認められた認可番号DE−AC26−07NT42677の下での政府の支援を受けて成されたものである。政府は本発明に一定の権利を有する。
[0003] カーボンナノチューブを含む複合材料は、多くの分野で用途が見いだされる。しかし、そのような複合材料を製造する現在の方法は、カーボンナノチューブの制限された分散と整列を含めた様々な制限を受ける。そのような制限は、ひいては、形成された複合材料の導電性を含めた様々な重要な特性に影響するかもしれない。従って、分散しそして整列したカーボンナノチューブを含む複合材料を形成するためのより有効な方法を開発する必要性が、目下のところ存在する。
[0004]様々な態様において、本発明は複合材料を形成する方法を提供する。その方法は、概して言えば、(1)装置の上にカーボンナノチューブを供給すること、このとき、その装置は電界または磁界のうちの少なくとも一つを有していて、その少なくとも一つの電界または磁界はカーボンナノチューブを一方向に整列させるものであり、および(2)少なくとも一つの電界または磁界によってカーボンナノチューブが一方向に整列している間にカーボンナノチューブの上にポリマーを供給すること、を含む。カーボンナノチューブの上にポリマーを供給することにより、ポリマーの中に埋め込まれた一方向に整列したカーボンナノチューブを含む複合材料が形成される。
[0005]幾つかの態様において、一方向に整列したカーボンナノチューブは、少なくとも一つの電界または磁界の方向に水平に整列したカーボンナノチューブを含む。さらなる態様において、本発明の方法は、複数の層を有するポリマー複合材料を形成するために、一回よりも多く繰り返されてもよい。そのような態様において、各々の層は、ポリマーの中に埋め込まれた一方向に整列したカーボンナノチューブを含んでいる。
[0006]追加の態様において、本発明のポリマー複合材料を製造するために用いられる装置は、フィルターを有する真空ろ過装置を含む。そのような態様において、カーボンナノチューブとポリマーはフィルターの表面上に連続して供給される。
[0007]さらなる態様において、本発明は、本発明の方法によって形成されたポリマー複合材料を提供する。そのようなポリマー複合材料は、概して言えば、(1)ポリマーマトリックスを形成することのできるポリマー、および(2)一方向に整列されてポリマーマトリックスの中に埋め込まれる複数のカーボンナノチューブを含む。
[0008]様々な態様において、本発明の方法は、高導電性の連続したワイヤ、連続した繊維、テープ、および薄いフィルムとして用いるためのポリマー複合材料を形成するために用いることができる。そのような複合材料は、電気的、機械的および熱的な用途を含めた多数の用途を見いだすことができる。
[0009]上で列挙したやり方とその他の利点および本発明の目的が得られるように、上で簡単に説明された本発明についてのより詳細な説明は、添付した図面で例証されている特定の実施態様を参照することによって提示されるだろう。これらの図面は本発明の典型的な態様だけを示していて、従って本発明の範囲を限定するものとはみなされないことを理解しつつ、添付図面を用いることによって追加の特殊性と詳細とともに、本発明を以下で説明する。
[0010]図1は、幾つかの態様における本発明の複合材料の形成のために用いることのできるフィルター室32を有する真空装置10の図解を示す。 [0011]図2は、真空装置10におけるフィルター室32、および複合材料を製造するためにフィルター室を利用する方法の典型的な図解を示す。[0012]図2Aは、フィルター室32を利用する電界−真空噴霧(EFVS)処理法の図解を示す。[0013]図2Bは図2Aにおける図解の側面図を示す。[0014]図2Cは、ワイヤの設置およびフィルター室32における電界の影響下にあるサンプルについての概略図を示す。この態様において、フィルター室32は広い領域を有する。[0015]図2Dは真空装置10の実験室規模の構成の写真を示す。 [0016]図3は、追加の態様における本発明の複合材料を形成するために用いることのできる真空装置50の概略図を示す。 [0017]図4は形成された複合材料のサンプルの写真である。 [0018]図5は、中密度ポリエチレン(MDPE)の中に分散された10重量%の単層カーボンナノチューブ(SWNT)を含む複合材料(SWNT/MDPE複合材)のサンプルの電気抵抗率に及ぼす電界の強度の影響を示す。複合材料は本発明の真空装置を用いることによって得られた。電極材料として銅板が利用された。 [0019]図6は、様々な電界の強度を利用した本発明の方法に従って得られた様々な10重量%のSWNT/MDPE複合材の走査型電子顕微鏡(SEM)画像を示す。[0020]図6Aは、111V/cmの電界強度を用いて加工処理された10重量%のSWNT/MDPE複合材のサンプルのSEM画像を示す。[0021]図6Bは、1111V/cmの電界強度を用いて加工処理された10重量%のSWNT/MDPE複合材のサンプルのSEM画像を示す。 [0022]図7は、様々なタイプの電極を利用した本発明の方法に従って得られた追加の10重量%のSWNT/MDPE複合材のSEM画像を示す。[0023]図7Aは、真空装置において黒鉛電極を用いて加工処理された10重量%のSWNT/MDPE複合材のサンプルのSEM画像を示す。[0024]図7Bは、真空装置において酸化インジウムスズを被覆したガラス電極を用いて加工処理された10重量%のSWNT/MDPE複合材のサンプルのSEM画像を示す。 [0025]図8は、整列した(図8A)および整列していない(図8B)10重量%のSWNT/MDPE複合材のSEM画像を示す。 [0026]図9は10重量%のSWNT/MDPE複合材の追加のSEM画像を示す。この画像は、電子の流れのための連続した網状構造を与えることのできる、整列して良好に分散したナノチューブを示す。[0027]図9Aは、7500倍での複合材料(左のパネル)および15000倍での複合材料(右のパネル)のSEM画像を示す。[0028]図9Bは、〜35000倍での複合材料(左のパネル)および〜150000倍での複合材料(右のパネル)のSEM画像を示す。これらの高い倍率のものは、カーボンナノチューブが複合材料の中で一方向に整列されることを示す。 [0029]図10は、整列した(図10A)および整列していない(図10B)10重量%のSWNT/MDPE複合材の偏光ラマンスペクトルを示す。これらのスペクトルは、G(平行)と比較したときのG(垂直)についてのGピーク強度の増大を示す。 [0030]図11は10重量%のSWNT/MDPEの「Gピーク」強度のラマン写像を示し、整列した複合材料(図11A)および偏光レーザービームに対して垂直な方向に整列した複合材料(図11B)のものを示す。スペクトルは、図11Bにおける写像によって示されるように、整列による強度の低下を示している。
[0031]以上の概括的な説明と以下の詳細な説明は両者とも典型的なものであって説明上のものに過ぎず、特許請求の範囲に記載された発明を限定するものではない、ということが理解されるべきである。本願明細書において、特に示さない限り、単数形の語を用いているときは複数形を含み、単数形の語は「少なくとも一つのもの」であることを意味し、そして「または」を用いているときは「および/または」を意味する。さらに、「含む」という用語を用いるとき、限定的ではない。また、「要素」または「構成要素」といった用語は、特に示さない限り、一つのユニットからなる要素または構成要素と一つよりも多いユニットからなる要素または構成要素の両方を包含する。
[0032]本明細書で用いられている各節の表題は構成上の目的のものに過ぎず、説明されている主題を限定するものと解釈されるべきではない。(これらに限定されるのではないが)特許、特許出願、記事、著作および論文を含めて本明細書中で挙げられている全ての文献または文献の一部は、それらの全体が何らかの目的でここに参考文献として明白に取り込まれる。包含される一つ以上の文献や同様の資料が本願における用語の定義と矛盾するやり方でその用語を定義している場合、本願に従うものである。
[0033]様々な態様において、本発明は複合材料を形成する方法を提供する。その方法は、概して言えば、(1)装置の上にカーボンナノチューブを供給すること、このとき、その装置は電界または磁界のうちの少なくとも一つを有していて、その少なくとも一つの電界または磁界はカーボンナノチューブを一方向に整列させるものであり、および(2)少なくとも一つの電界または磁界によってカーボンナノチューブが一方向に整列している間にカーボンナノチューブの上にポリマーを供給すること、を含む。カーボンナノチューブの上にポリマーを供給することにより、ポリマーの中に埋め込まれた一方向に整列したカーボンナノチューブを含む複合材料が形成される。
[0034]本発明の方法は多数の態様をとることができる。例えば、幾つかの態様においては、装置の中で電界または磁界を作用させている間にカーボンナノチューブを装置に供給する。さらなる態様においては、カーボンナノチューブを装置の上に供給する前に、最初に電界または磁界を作用させてもよい。追加の態様においては、複合材料を形成する間に電界と磁界の両方を作用させてもよい。さらなる態様においては、本発明の方法を多数の回数繰り返すことによって、複数の層を有する複合材料を形成してもよい。
[0035]本発明のさらなる態様において、複合材料を製造するために用いられる装置はフィルターを有する真空ろ過装置である。様々な態様において、カーボンナノチューブとポリマーはフィルターの表面上に連続して供給される。さらなる態様において、各々の供給工程の後にろ過工程を行い、それによりカーボンナノチューブまたはポリマーと組み合わせた全ての溶剤または溶液をろ過してもよい。
[0036]さらなる態様において、本発明の装置は、複数の平行な導電性のプレートまたは調節可能な導電性のプレートをさらに有していてもよい。そのような平行または調節可能な導電性のプレートは、様々な所望の角度で一方向に整列したカーボンナノチューブを形成するために、電界または磁界の方向を調節することを可能にすることができる。幾つかの態様において、そのような所望の角度は電界または磁界の方向から約0°〜約135°の範囲であってよい。幾つかの態様において、一方向に整列したカーボンナノチューブは、電界または磁界の方向に水平に(すなわち、0°の角度で)整列したカーボンナノチューブを含む。
[0037]さらなる態様において、本発明の方法は、複数の層を有するポリマー複合材料を形成するために、一回よりも多く繰り返されてもよい。そのような態様において、各々の層は、ポリマーの中に埋め込まれた一方向に整列したカーボンナノチューブを含んでいる。
[0038]さらなる態様において、本発明は、本発明の方法によって形成されるポリマー複合材料を提供する。そのようなポリマー複合材料は、概して言えば、(1)ポリマーであって、ポリマーマトリックスを形成するポリマー、および(2)一方向に整列されてポリマーマトリックスの中に埋め込まれる複数のカーボンナノチューブを含む。
[0039]本発明の様々な側面を、具体的かつ非限定的な例を参照して以下でさらに詳細に説明する。
[0040]複合材料の形成
[0041]前に述べたように、本発明の方法に従って複合材料を形成するために、様々な装置を利用することができる。やはり前に述べたように、本発明の装置は真空(vacuum)(減圧)に基づく装置としてもよい。例えば、様々な特定の態様において、図1および2に示す真空装置10を用いることができる。さらなる態様において、図3に示す真空装置50を用いてもよい。
[0042]ここで図1を参照すると、真空装置10は全体として、音波発生器12、容器14、第一の管16、ポンプ18、第二の管20、弁22、噴霧ノズル24、およびフィルター室32からなる。フィルター室32のさらに詳細な図解を図2A〜2Cに示す。
[0043] フィルター室32は収集室26、収集室の両側にある導電性プレート28、フィルター29(例えば0.2ミクロンのPTFE膜)、および収集フラスコ30を含む。図示していないが、導電性プレート28は電源に接続されていて、これはプレートどうしの間に電界または磁界を与えるのに用いることができる。
[0044]本発明の真空装置は、エーロゾル化した有毒な溶剤の循環が人間に影響を与えるのを防ぐために、換気フードの中に収容されていてもよい。さらなる態様において、高温導電性テープによって電気配線を導電性プレートに固定してもよい。
[0045]操作において、最初にカーボンナノチューブの溶液が容器14の中に配置される。次いで、溶液中でのカーボンナノチューブの分散が維持されるように、音波発生器12を作動させる。カーボンナノチューブを分散させる追加の方法も用いてもよい(例えば、超音波の適用、混合、および/またはデカント処理)。次いで、ポンプ18を作動させ、それにより管16および20を通しての容器14からのカーボンナノチューブの溶液の噴霧ノズル24への流れを生じさせる。次いで、カーボンナノチューブをフィルター29の上に吹き付ける。
[0046]好ましくは、フィルター室32が電源を介して導電性プレート28によって生じた電界の下にあるときに、吹き付けを行う。より好ましくは、フィルター室32は真空圧の下にもある。真空圧により、カーボンナノチューブの溶液のろ過が生じる。同様に、電界によって、フィルター膜の上でのカーボンナノチューブの一方向への整列が起こり、その結果、カーボンナノチューブは電界の方向に水平に整列する。例えば、図2A〜2Cにおけるカーボンナノチューブ27を参照されたい。
[0047]その後、ポリマー溶液を容器14の中に配置することによって、上のサイクルが繰り返される。上のプロセスの繰返しによってフィルター29の上へのポリマーの吹き付けが行われ、その結果、ポリマーは水平に整列したカーボンナノチューブを含むことになる。真空圧によってポリマーの溶剤のろ過が起こり、そしてポリマーはフィルターの上に保持され、それによりポリマーのマトリックスが形成される。この結果、ポリマーのマトリックスの中に埋め込まれた一方向に整列したカーボンナノチューブを含む複合材料が形成される。
[0048] さらなる態様において、ポリマーとカーボンナノチューブを同時に吹き付けることができる。追加の態様において、複数の層を有する複合材料を得るために、このプロセスを多数回繰返してもよい。
[0049]真空装置10の実験室規模の構成の写真を図2Dに示す。当業者であれば、所望の要件に基づいて様々なサイズと形状を有する追加の真空構成を組み立てることができることも認識するであろう。
[0050]例えば、図3は真空装置50としての代替の真空構成を示す。この態様における真空装置50は全体として、モーター52および56、機械スプレー54、導電性プレート58、収集室60、フィルター62、電源64、真空ポンプ66、および溶剤収集タンク68からなる。この態様における機械スプレー54は二つの入口を有する。一方の入口はポリマーの吹き付けのために用いることができる。他方の入口はナノチューブの吹き付けのために用いることができる。当業者であれば想像できるように、真空装置50の動作は様々な態様をとることができる。
[0051]形成された複合材料
[0052]概して言えば、本発明の方法と装置を利用することによって形成される複合材料は、(1)ポリマーマトリックスを形成するポリマー、および(2)ポリマーマトリックスの中に埋め込まれる、一方向に整列したカーボンナノチューブを含む。幾つかの態様において、一方向に整列したカーボンナノチューブは水平に整列したカーボンナノチューブであり、このときカーボンナノチューブは付与された電界および/または磁界の方向で水平に整列される。
[0053] 幾つかの態様において、一方向に整列したカーボンナノチューブは互いに連結可能なものでもある。幾つかの態様において、そのような連結は広範囲のものであるよりもむしろ局所的なものである。例えば、幾つかの態様において、カーボンナノチューブはそれらの接合点または端部において互いに連結されていてもよい。
[0054] 幾つかの態様において、一方向に整列したカーボンナノチューブは所望の角度で整列されている。幾つかの態様において、その所望の角度は電界または磁界の方向から約0°〜約135°の範囲である。
[0055] 幾つかの態様において、一方向に整列したカーボンナノチューブはカーボンナノチューブの連続した網状構造を有する。そのような態様において、(前に説明したように)一方向に整列したカーボンナノチューブは互いに連結されていてもよい。
[0056]さらなる態様において、本発明の複合材料は、本発明の方法を繰り返す結果として、一つよりも多い層を有していてもよい。そのような態様において、各々の層は、ポリマーのマトリックスの中に埋め込まれた一方向に整列したカーボンナノチューブを含んでいる。
[0057]本発明に従って形成された複合材料の写真による描写を図4に示す。複合材料の内部で一方向に整列したカーボンナノチューブを示す、そのような複合材料のSEM画像を図6〜9に示す。後にもっと詳しく説明するように、ポリマーのマトリックスの中で高度に整列したカーボンナノチューブは、本発明の複合材料の電気的、機械的および熱的な性質を著しく改善する。
[0058]これも後にもっと詳しく説明するが、本発明の方法と装置は多くの態様をとることができる。例えば、様々なカーボンナノチューブ、ポリマー、電界、磁界、およびフィルターを利用することができる。
[0059] カーボンナノチューブ
[0060]本発明の方法、装置および複合材料において様々な形態のカーボンナノチューブを利用してもよい。幾つかの態様において、利用されるカーボンナノチューブは、単層カーボンナノチューブ、二層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、超短カーボンナノチューブ、およびこれらの組み合わせのうちの少なくとも一つである。幾つかの態様において、カーボンナノチューブは機能化されたカーボンナノチューブである。幾つかの態様において、カーボンナノチューブは金属で被覆されたカーボンナノチューブである。さらなる態様において、カーボンナノチューブは純粋な(pristine)カーボンナノチューブである。
[0061]より特定された態様において、カーボンナノチューブは単層カーボンナノチューブである。さらなる態様において、カーボンナノチューブはHipco精製カーボンナノチューブ(例えば、HiPCO精製単層カーボンナノチューブ)である。さらなる態様において、カーボンナノチューブはGC100精製カーボンナノチューブであってもよい。
[0062]本発明の様々な装置に適用されるカーボンナノチューブは溶液中のもの(例えば分散剤)であってもよい。そのような溶液は、分散を助けるための界面活性剤も含んでいてもよい。適当な界面活性剤の非限定的な例としては、LDS、SDS、双性イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、その他同種類のものがある。
[0063]より特定された態様において、カーボンナノチューブはN−メチルピロリドン(NMP)の中に分散されていてもよい。さらなる適当なカーボンナノチューブ溶液も当業者によって予想することができる。
[0064]幾つかの態様において、カーボンナノチューブを装置の上に供給することは、カーボンナノチューブを装置の上に吹き付けることを伴う。様々な噴霧法を利用することができる。幾つかの態様において、噴霧は電気式噴霧を含んでもよい。追加の態様において、噴霧は手動の噴霧または機械式噴霧を含んでもよい。
[0065] カーボンナノチューブを装置の上に供給するための追加の方法も考えることができる。そのような方法としては、限定するものではないが、回転塗布、滴下注入、噴霧塗布、浸漬塗布、物理的塗布、昇華、ナイフ塗布、インクジェット印刷、スクリーン印刷、直接配置、あるいは加熱蒸発がある。
[0066]ポリマー
[0067] 本発明の方法、装置および複合材料においては様々なポリマーを用いることができる。様々な態様において、ポリマーは、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエチレングリコール(PEGs)、ポリ(エチレンテレフタレート)(PET)、エポキシポリマー、およびこれらの組み合わせのうちの少なくとも一つである。より特定された態様において、ポリマーは中密度ポリエチレン(MDPE)である。
[0068]好ましくは、ポリマーの粘度を低下させるとともに、本発明の装置の上へのより効果的な塗布を行うために、本発明のポリマーは溶剤に溶解および/または融解するものであってもよい。また、本発明のポリマーは様々な溶剤に溶解するものであってもよい。そのような溶剤の例としては、限定するものではないが、トルエン、キシレン、ジメチルホルムアミド、メチルピロリドン、クロロホルム、ベンゼン、およびこれらの組み合わせがある。より特定された態様において、ポリマーが溶解する溶剤はジクロロベンゼンである。
[0069]当業者はまた、様々な態様は装置の上にポリマーを供給することにある、と認識するであろう。例えば、幾つかの態様において、ポリマーを装置の上に供給することは、ポリマーを装置の上に、前に述べた様々な方法で吹き付けることを伴う。当業者であれば、ポリマーを装置の上に供給するための追加の方法も考えることができる。そのような方法としては、限定するものではないが、回転塗布、滴下注入、噴霧塗布、浸漬塗布、物理的塗布、昇華、ナイフ塗布、インクジェット印刷、スクリーン印刷、直接配置、あるいは加熱蒸発がある。
[0070]電界
[0071]本発明の装置に電界を加えるために、様々な方法を用いることができる。例えば、幾つかの態様において、電圧源に接続された導電性プレートから電界を誘導してもよい。導電性プレートの非限定的な例としては、銅、アルミニウム、黒鉛、酸化スズ、およびこれらの組み合わせのうちの少なくとも一つから得られる導電性プレートがある。その他の適当な導電性プレートの使用も、当業者であれば想像することができる。
[0072] 追加の態様において、電圧源に接続された電極から電界を誘導してもよい。電界を生成させるためのさらなる態様も、当業者であれば想像することができる。
[0073] 当業者であれば、様々な電界強度の適用も考えることができる。幾つかの態様において、適用される電界の強度は約100V/cm〜約1500V/cmとしてよい。より特定された態様において、適用される電界の強度は約110V/cm〜約1200V/cmとしてよい。さらなる態様において、適用される電界の強度は約111V/cm、約222V/cm、約556V/cmまたは約1111V/cmとしてよい。
[0074]磁界
[0075] 追加の態様において、本発明のカーボンナノチューブを、磁界を利用することによって整列させてもよい。本発明の様々な態様において、磁界を単独で、または電界とともに適用してもよい。
[0076] 本発明の装置に磁界を加えるために様々な方法を用いることができる、ということも当業者であれば認識できるであろう。幾つかの態様において、電圧源に接続された前述の導電性プレートから磁界を誘導してもよい。さらなる態様において、磁性プレート、コイル、および/またはソレノイドから磁界を誘導してもよい。当業者であれば、磁界の追加の供給源を考えることができる。
[0077]フィルター
[0078]本発明の方法および装置と関連して、様々なフィルターも用いることができる。幾つかの態様において、フィルターは0.2ミクロンのフィルター膜である。より特定された態様において、フィルターは0.2ミクロンのポリテトラフルオロエチレン(PTFE)膜である。さらなる態様において、フィルターは約47mmの直径と約45μmの細孔サイズを有するPTFE膜である。
[0079] 様々な細孔サイズを有する追加のフィルターの使用も考えられる。例えば、幾つかの態様において、フィルターは約0.01μmから約50μmまでの範囲の細孔サイズを有していてもよい。より特定された態様において、フィルターは約0.05μmから約0.2μmまでの範囲の細孔サイズを有していてもよい。より好ましい態様において、フィルターは約0.2μmの細孔サイズを有する。その他の適当なフィルターの細孔サイズも当業者によって想像することができる。
[0080]本発明の装置および方法において用いられるフィルターも、様々な原材料から得ることができる。例えば、幾つかの態様において、フィルターは様々なポリマー(例えばPTFE)、炭水化物(例えばセルロース)、および/またはセラミック材料から得ることができる。
[0081]追加の態様
[0082] 当業者は、本発明の方法、装置および複合材料は、ここでまだ説明されていない多くの追加の態様をとることができることも認識するであろう。例えば、本発明の方法と装置においては、多機能の複合材料の要件に基く様々なカーボンナノチューブまたはポリマーの使用に伴って、様々なサイズと形状に調整することができる。形成された複合材料または薄いフィルムを幾つかのやり方で切断して、円筒形状に成形することもできて、そしてさらに押し出して繊維形状に成形することもできる。様々な態様において、このプロセスを連続的に行うことによって、連続した複合材料のシート、ワイヤ、およびケーブルを製造することができる。
[0083]他の態様において、装置における機械式の噴霧によってポリマーまたはカーボンナノチューブが詰まるかもしれない。これは、機械式の噴霧装置を定期的に清掃してポリマーまたはカーボンナノチューブの全ての蓄積を除くか、あるいは予備の噴霧ノズルまたは複数の噴霧ノズルを備えることによって解決することができる。あるいは、連続的な吹き付けの実施を確実にするために、自動式の噴霧装置(例えば、自己清掃機能を有する自動式の噴霧装置)を用いるのが望ましいかもしれない。
[0084]同様に、幾つかの態様において、本発明の方法と装置は、乾燥した複合材料を製造するために長時間を要するかもしれない。このことは、高出力の真空ポンプを用いることによって解決することができる。しかしながら、さらなる態様において、B段階(B-Stage)の状態(すなわち、複合材料が完全には硬化しておらず、後にさらに加工処理する場合にべとつくままの状態)が重要であるかもしれない。
[0085]同様に、様々な態様において、本発明の装置における導電性プレートは、さらなるカーボンナノチューブの整列を行うために、装置における他の位置へ移動することができる。さらなる態様において、さらなるカーボンナノチューブの整列を行うために複数の導電性プレートが用いられるかもしれない。
[0086]追加の態様において、様々なサイズ、厚さおよび形状を有する複合材料を製造するために、様々な寸法、サイズ、厚さおよび形状を有するフィルター室を利用することができる。例えば、フィルター室の一つの方向の長さを大きくすることによって、長くて細いワイヤのサンプルを得ることができる。さらなる態様において、溶剤を機械圧によってフィルター室の外へ強制的に出すために、閉鎖したフィルター室を利用してもよい。
[0087] 本発明のさらなる態様において、単一の反応において異なるタイプのカーボンナノチューブとポリマーを用いることによって、混成の複合材料を製造することができる。追加の態様において、異なるポリマーと組み合わせた異なるナノチューブの層を有するサンドイッチ状の複合材料を得ることができる。さらなる態様において、可撓性の複合材料のフィルムを製造し、これを穴に通して供給し、この複合材料をコイル巻きしてワイヤ状のものにしてもよい。
[0088]さらなる態様において、前に述べたように、装置の中で多数の平行な導電性プレートまたは調節可能な導電性プレートを用いることによって、選択された方向でのカーボンナノチューブの整列を行うことができる。そのような装置は、0°から90°への電界の切り替え、45°から135°への切り替え、およびその他の所望の角度への切り替えを可能にし得る。
[0089]利益
[0090] 本発明の方法、装置および複合材料は多くの利益をもたらす。例えば、本発明の方法と装置は、ポリマーのマトリックスの中で高度に分散して一方向に整列したカーボンナノチューブを含む複合材料を製造するために用いることができる。後に実施例で示すが、そのような完成した複合材料は高導電性であって、多くの用途が見いだされる(例えば、薄いフィルムまたは複合ワイヤなどの用途)。さらに、本発明の方法と装置は、そのような複合材料を多量のカーボンナノチューブまたはポリマーを必要とすることなく製造するのに用いることができる。
[0091]さらに、本発明の方法と装置は、電界または磁界を加えることによるカーボンナノチューブの整列を可能にすることによって、現行のカーボンナノチューブ/ポリマー複合材料の噴霧製造法を上回る利益を有する。特に、電界または磁界を加えてカーボンナノチューブを整列させ、そして(幾つかの態様においては)その整列が行われた直後にその整列したカーボンナノチューブの上にポリマーを吹き付けることによって、本発明の方法と装置はカーボンナノチューブの整列を複合材料の中で固定する。従って、本発明の方法と装置は、形成される複合材料の電気的、熱的および機械的な性質を向上させる。
[0092] 本発明の方法と装置の別の利益は、カーボンナノチューブを電界の方向で水平に整列させることができることである。後に実施例でも詳細に示すが、そのように水平に整列したカーボンナノチューブは高導電性の複合材料を製造するのを助ける。
[0093]用途
[0094]当業者であれば、本発明の方法、装置および複合材料は多くの用途があるはずであることを想像することもできる。例えば、様々な態様において、本発明の方法と装置を、連続したワイヤ、連続した繊維、テープ、および/または薄いフィルムとしての用途が見いだされる複合材料を製造するために用いてもよい。そのような形成されたワイヤ、繊維、テープ、および/またはフィルムは、続いて、半導体に対する軽量の代替物、電池の構成要素、コンデンサの構成要素、モーターの巻き線、および/または様々な自動車の構成部品としての用途を見いだすことができる。本発明の複合材料は、石油工業、EMI遮蔽、および光の直射からの保護における多くの用途も見いだすことができる。本発明の方法、装置および複合材料についてのその他の用途も、当業者によって想像することができる。
[0095] 本発明の方法、装置および複合材料に関する特定の実施例について以下で言及する。しかしながら、以下の実施例は本発明の様々な特定的かつ非限定的な態様を表していることを、出願人は指摘しておく。
[0096]実施例1.電界−真空噴霧加工処理方法
[0097]有益な手段のための導電性を最大限にするために、カーボンナノチューブ(CNT)−ポリマー複合材の電気的性質の改善における最近の関心事について検討した。高度に導電性のCNT/ポリマー複合材を製造するための多くの方法が生み出されてきたが、ほとんどのCNT/ポリマー加工処理方法は導電性を効果的に最大限にすることができなかった。本実施例で説明される電界−真空噴霧(EFVS)加工処理方法は、熱可塑性ポリマーマトリックスの中にCNTが一方向に整列したCNT/ポリマー複合材を製造することができる故に、複合材加工処理方法として新規なやり方である。
[0098]本実施例ではEFVS加工処理方法の利益も論じる。さらに、本実施例では単層カーボンナノチューブ(SWNTs)と中密度ポリエチレン(MDPE)を含む複合材料(以下、SWNT-MDPE複合材という)の電気的性質に影響する幾つかのプロセス変数について論じる。本実施例ではまた、電極として用いられる材料の効果も分析する。さらに、本実施例では電界への誘電体の性質の影響およびCNTの整列に及ぼす電界強度の影響について論じる。
[0099]序論
[00100] CNTsの高い導電性が発見されたことにより、CNT材料の他の性質を低下させることなくCNTsの導電性を利用するとともにそれを最大化させるという目的についての研究が集中的になされた。機械的な安定性を保ちながらポリマーの導電性を高めるためにポリマーのマトリックスの中にCNTsを組み込むことについて、幾つかの研究がなされた[1〜6]。高導電性のCNT/ポリマー複合材のための可能性のあるマトリックスとして幾つかのタイプのポリマーが考慮されたが、しかし特定のポリマーを選択することは、選択の基準を満たすために考慮しなければならない多数の因子に大きく依存する。
[00101] 導電性は、物質を通しての電子の移動のし易さに大きく依存する。ほとんどのポリマー材料は非常に低い導電性を有する絶縁体であるが、ポリマーのマトリックスにCNTsを添加することによって、複合材料の内部でCNTの網状構造が形成されることにより、塊状材料の導電性が向上する。CNTとCNTの接触は、導電の通路を与えることによってポリマーマトリックスの全体を通しての電子の移動を可能にする。CNTsの炭素の表面は、一つのCNTから別のCNTへの電子の弾道的な輸送のための媒体を与える。CNTの網状構造の形成を途絶させると、CNTsどうしの間の抵抗性の材料障壁が形成されるか、あるいはCNTの直接的な相互の連結が限定されることによって、CNT−ポリマー複合材の電気抵抗率が著しく低下する。
[00102] CNT−ポリマー複合材の導電性の増大に、幾つかの因子が中枢的な役割を演じる。ポリマーマトリックスの全体にCNTsが分散することによって、CNT−ポリマー複合材の全体でのCNTsの分布が増大することが可能になる。CNTの分散はCNTどうしの相互の連結と網状構造の形成を増大させ、それにより塊状材料の導電性がさらに増大する。
[00103] CNTsを均一な方向で構造的に整列させると、CNTsのランダムな分散が限定されることによって、より高い導電率の値がもたらされることが、研究によって示された。直接的に言うと、一方向の導電通路は電子の輸送を妨げず、それによりポリマーマトリックスの全体を通しての導電性がさらに増大する。CNTと低粘度の媒質の混合物に高電圧の電界を加えるとCNTsの一方向での整列が生じることが、研究によって示された。高電圧の電界を用いることにより、一方向でのCNTの整列によって促進された高導電性のCNT−ポリマー複合材を製造することができる。高粘度のポリマーの中でCNTsが整列する能力に関する問題が表面化した。というのは、高粘度のポリマーはCNTの移動に対する障壁として作用するからである。しかし、溶剤中のCNTsの混合物を電界の中で吹き付けることによって、EFVS法は分散とCNTの整列という加工処理上の有益な特性を合体させる。他のCNT−ポリマー複合材の加工処理方法とは異なって、CNTと溶剤の混合物の吹き付けを行うと、混合物が表面全体に迅速に分散する。さらに、電界を用いることによって、低粘度の溶剤中でのCNTの整列が可能になる。
[00104]他の複合材料の加工処理方法と同様に、EFVS法を最適化するために、CNT−ポリマーの加工処理に関する幾つかの因子が分析され、そして理解されなければならない。この論文では、EFVS法の加工処理の問題とEFVS加工処理法を最適化するための可能な解決策について論じられるだろう。
[00105]電界−真空噴霧装置
[00106] EFVS法の装置構成は下記の要素を含む。
− 真空(減圧)
− フィルター室
− 高電圧電源
− フィルター
− 電気配線
− 噴霧装置。
[00107] EFVS法の概略図を図2Dに示す。EFVS装置のさらに詳細な図解を図1および図2A〜2Cに示す。
[00108] 図2Dに示すように、EFVS装置は、エーロゾル化した有毒な溶剤の循環が人間に影響を与えるのを防ぐために、換気フードの中に収容される。高温導電性テープによって電気配線を電極に固定する。
[00109]電界−真空噴霧法
[00110] EFVS法は、N−メチルピロリドン(NMP)中のCNTsの溶液とジクロロベンゼン中に溶解したMDPEの溶液を用意することを含む。全てのサンプルは、精製されたHiPCO SWNTsと中密度ポリエチレン(MDPE)を用いて調製された。EFVS装置になされる変更の影響を監視するために、サンプルを10重量%のSWNTsにおいて複製した。750Wの超音波プローブ音波発生器を用いて、45分間にわたってSWNTsをNMPの中に分散させた。次いで、SWNTとNMPの混合物を遠心分離機を用いて10000rpmでデカントし、それによって大きな炭素の凝集物と触媒粒子を沈降させた。MDPEをジクロロベンゼン中に混合し、そして攪拌板を用いて120℃まで加熱した。SWNT-NMP混合物およびMDPE-DCB混合物の50mlのアリコートを別個の容器中に入れた。MDPE-DCB混合物の温度を120℃に維持した。
[00111]図2A〜2Cに示すように、真空ろ過装置は溶剤収集フラスコの上に配置された50mmのフィルターサイホンからなる。45μmの細孔サイズを有するポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の直径47mmのフィルターが収集器として用いられる。フィルター室はサイホンの上に置かれ、そして絶縁されたクランプによって固定される。フィルター室から溶剤を引き入れるために、真空ポンプ装置は溶剤収集フラスコに連結される。導電性の電極が、絶縁性の高温オートクレーブテープを用いてフィルター室の外側に固定される。導電性の電極に、5kVの直流電源が電気配線を用いて固定される。SWNT-NMP混合物およびMDPE-DCB混合物をフィルター室の中に吹き付けるために、圧縮機に接続したエアブラシ装置が利用される。EFVS加工処理法を示す図解を図2Aに示す。
[00112] EFVS法はSWNT-NMP混合物とMDPE-DCB混合物の交互の層を吹き付けることからなる。吹き付け処理の一貫性は、各々の吹き付けがフィルター室の中で2mmの深さに達することによって評価される。SWNT-NMPを吹き付けることにより、フィルターの表面全体にSWNTが分布することが可能になる。さらに、SWNTは低粘度の溶剤中で浮遊するので、高電圧の電界により各々のSWNTについて双極子モーメントが発生し、それによりSWNTは電界の方向に回転することができる[4]。理論に拘束はされないが、双極子モーメントはSWNT構造中に見いだされる炭素−炭素結合のsp混成により発生する。次いで、NMPはフィルター室からろ過されて出て、整列したSWNTsが後に残る。次いで、120℃に加熱されたMDPE-DCB混合物は、フィルター室の中で整列したSWNTsの上に2mmの高さになるまで吹き付けられる。吹き付けが行われると、MDPEは冷却し、整列したSWNTsの表面上で結晶化し、整列したCNTの網状構造を固定する。SWNT-NMPとMDPE-DCBの交互の吹き付けは、所望の厚さに達するまで続けられる。図4はEFVS法を用いて加工処理されたサンプルの写真を示す。
[00113]電界−真空噴霧加工処理の因子
[00114] 幾つかの因子が、EFVS加工処理法を用いて製造される完成したSWNT/MDPEサンプルに影響する。この節では、整列するSWNTsの電界効果に影響する因子を理解することに集中する。理論に拘束はされないが、導電性の電極どうしの間の見積もられる誘電率と導電性の電極として用いられる材料のタイプは、電界の強度にかなり影響すると考えられる。これらの因子の各々を理解することによってEFVS法のさらなる最適化が可能になり、それによりSWNT/MDPE複合材の中でのSWNTの整列と導電性が増大するであろう。
[00115]電界の強度
[00116] フィルター室の中に吹き付けられるSWNTsの一方向での整列は、加えられる外部の高電圧DC電界から生じる。電界によってカーボンナノチューブが受ける理論上のトルクは次の式を用いて表すことができる:
τ=l(αII−α)Εsinθcosθ
[00117]上の式において、lはカーボンナノチューブの長さ、αは単位長さ当りの垂直分極率、αIIは単位長さ当りの平行分極率、そしてθは電界に対する角度である。理論上、カーボンナノチューブについてはαII>αである。フィルター室の中でSWNTの整列を引き起こすためには、DC電界は100V/cmよりも大きくなければならない[5〜7]。電界の強度を大きくすることによって、電界の中でのカーボンナノチューブにより大きなトルクを引き起こすことができる、と理解することができる。より大きなトルクは、カーボンナノチューブの一方向での整列をさらに増大させるだろう。
[00118]111V/cm、222V/cm、556V/cmおよび1111V/cmの見積もられた対応する電界強度を用いて、四つの10重量%SWNT/MDPE複合材のサンプルを加工処理した。これらの複合材のサンプルを加工するために銅の電極材料を用いた。その結果、電界強度が増大するのに対応して、加工した10重量%SWNT/MDPE複合材のサンプルの導電率が増大することが示された。表1は電界強度と10重量%SWNT/MDPE複合材のサンプルの得られた電気抵抗率を示す。図5は電界強度と10重量%SWNT/MDPE複合材のサンプルの電気抵抗率を比較したグラフを示す。電気抵抗率は導電率の逆数に等しいことに留意すべきである。電気抵抗率が低下すると導電率が増大することになる。
[00119]電界−真空噴霧加工処理方法を用いるSWNT/MDPE複合材サンプルの形成
[00120]電極材料として銅板を用いた。四つのサンプルのSEMによる特徴づけにより、電界強度が大きくなるのに伴ってサンプルにおける一方向での整列が増大することが明らかにされた。111V/cmと222V/cmで加工されたサンプルは、ランダムなSWNTの網状構造の形成を示した。図6Aと図6Bは、それぞれ111V/cmおよび1111V/cmにおいて加工処理されたサンプルのSEM画像を示す。これらの複合材料においてSWNTsを整列させるために用いられる電界の強度に様々な因子が影響するかもしれない。そのような因子には、誘電率と用いられる電極材料が含まれる。
[00121] 誘電率
[00122]導電性の電極どうしの間の材料は、材料の比誘電率の結果としての電界の全体的な強度に影響する。誘電率は外部の電界に対する材料の抵抗または応答と定義される[5〜7]。DC電界の中でのカーボンナノチューブの電気泳動の移動度についての次の式は、電界強度に及ぼす誘電率の影響を表す:
μ=v/Ε=εζ/η
[00123]上の式において、μは電気泳動の移動度、vはカーボンナノチューブの移動のドリフト速度、Εは電界強度、εは誘電率、ζはカーボンナノチューブのゼータ電位、そしてηはカーボンナノチューブが浮遊している媒質の粘度である[5〜9]。上の式を再整理すると次のようになる:
Ε=vη/εζ
[00124] 誘電率が低下すると電界強度が増大すると理解することができ、逆もまた同様である。
[00125] EFVS加工処理法を利用する導電性の電極どうしの間に含まれる物質(材料)は、下記のものからなる:
− パイレックスガラス
− N−メチルピロリドン(NMP)(またはジクロロベンゼン(DCB))
− カーボンナノチューブ
− 中密度ポリエチレン
− ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)
− 空気。
[00126]下の表2は導電性の電極どうしの間の各々の物質の誘電率を示す。
[00127]電界の中の計算された質的な誘電率は室温でおよそ8.74と11.68の間の範囲になって、これは用いられる溶剤および選択される電極材料のタイプに依存する。計算は、電界の中にある各々の物質の容積測定の見積りに基づく。これは、加工処理を行う間にフィルター室の中に吹き付けられる容積に加えて、電界中で他の化合物を形成するかもしれない化学反応に依存して、劇的に変化するかもしれない。誘電率が大きくなると電界強度が低下し、10重量%SWNT/MDPE複合材の中でのSWNTの整列が減少する。
[00128]電極材料
[00129] EFVS加工処理法を用いてSWNTsを整列させるのに用いられる電界の強度に影響する別の因子は、平行な板状電極として用いられる導電性材料である。EFVS法のために用いられる導電性電極は大きくて平行な板状コンデンサとして作用し、EFVS法の装置構成のフィルター室を横切って電界を導く。SWNT/MDPE複合材のサンプルの中で生じるSWNTの整列に材料の選択が影響することが示された。
[00130]三つの異なる材料、すなわち銅、黒鉛および酸化インジウムスズを被覆したガラスを用いて三つのサンプルを加工した。各々の材料を、長さと幅が1.25インチ×2.50インチの同じ寸法に切り取った。異なる材料からなる各々の電極は、切断と寸法取りの困難さのために、異なる厚さを有していた。これら三つの異なる材料を用いて三つの10重量%SWNT/MDPE複合材のサンプルを加工した。三つの全てのサンプルを加工処理するために1111V/cmの電界強度を用いた。三つのサンプルのそれぞれから得られる電気抵抗率は下の表3で知ることができる。
[00131]理論に拘束はされないが、酸化物の層のような表面の形成物により、導電性電極の間の容積全体の誘電率が増大したと仮定される。この増大により、導電性電極の平行なプレートの間の有効な電界強度が低下し、ひいてはSWNT/MDPE複合材の中でのSWNTの整列の減少をもたらすであろう。銅金属電極の表面での酸化銅(II)の形成によって、酸化銅(II)の高い誘電率のために、銅の平行なプレートの間の容積全体の誘電率が増大する(18.1)。空気の化学種を伴う黒鉛および酸化インジウムスズを被覆したガラスの低い物質反応性のために、黒鉛または酸化インジウムスズを被覆したガラスの表面での表面形成物は、加工されたSWNT/MDPE複合材のサンプルの電気抵抗率に影響しなかった。異なる電極材料を用いて製造された各々のサンプルのSEM画像は、SWNTの整列の劇的な減少の証拠をほとんど示さない。図7Aと図7Bは、黒鉛および酸化インジウムスズを被覆したガラスを用いて加工処理された10重量%SWNT/MDPE複合材のサンプルのそれぞれのSEM画像を示す。
[00132]検討
[00133] EFVS加工処理法は現行のCNT/ポリマー加工処理方法を上回る利点を提供するが、一方向のCNTの整列を伴うCNT/ポリマー複合材の加工処理を妨げる問題に対処することにより、加工されたサンプルのさらなる改善が可能になるであろう。高電圧のDC電源を用いてCNT/ポリマー複合材のサンプルを加工することによって、加工されたサンプルの中でのカーボンナノチューブの整列が増大することが、分析によって示された。さらに、高出力のAC電源を適用すると、より低い電界強度を用いて一方向でのCNTの整列がなされることが示された[4〜6、9]。導電性の平行なプレートの配置を制御することによって、CNT/ポリマー複合材の全体での制御された多方向のCNTの整列を生じさせることができる。
[00134]電界の間の容積内の物質の誘電率を正確に定量化することによって、用いられる電界が100V/cmのCNTの整列の限界値に達するか否かを正確に計算することができる。低い誘電率の材料を適用することによって有効な電界強度は増大するが、他の材料を使用することでEFVS加工処理法の効能は低下するかもしれない。さらに、フィルター室の中の化学種の多数の化学反応が見積もりを大きく変化させ、そして適用される有効な電界を低下させるかもしれない。可能性のある全ての化学反応を予測して検討することにより、有効な電界強度の予測の正確さを高めることが容易になる。
[00135] EFVS加工処理法のために用いるべき導電性の平行なプレートとして用いられる特定の材料の選択も、EFVS加工処理法の導電性に影響する。反応性が限定された導電性材料を選択することにより、大きな誘電率を有する金属酸化物のような表面の形成物が発達する可能性が低下する。電極の表面に見いだされる化学成分に応じて起こるかもしれない化学反応によって表面の形成物が生じる機会は、平行なプレートの表面を繰返し清掃することによっても低下する。
[00136]結論
[00137] 電界−真空噴霧加工処理方法は、低粘度の溶剤を横切って加えられる電解の使用を含む、フィルター室の中でCNTsの一方向の整列を生じさせる新規な複合材料加工処理方法である。さらに、溶融したポリマーが直接凝固することと浸透することによって、加熱された溶液を吹き付けた場所でポリマーが冷却して結晶化すると、整列したCNTの網状構造はその場に固定される。これらの有益な特性が、複合材料の全体を通して整列したCNTの網状構造を有するCNT/ポリマー複合材を加工することを可能にする。電界強度、導電性電極どうしの間の容積の誘電率、さらには導電性電極として用いられる材料などの因子を考察することによって、電界−真空噴霧加工処理方法をより最適化する方法を理解することができる。EFVS加工処理法の電界強度が増大すると、導電性電極どうしの間の容積の誘電率は低下し、そして限定された高誘電率の表面形成物を有する材料を選択することによって、CNT/ポリマー複合材の中でのCNTの整列を増大させることができ、それにより導電性をさらに大きくすることができる。
[00138]参考文献
[1]Du, F., Fischer, J. and Winey, K. Coagulation method for preparing single-walled carbon nanotube/poly(methyl methacrylate) composites and their modulus, electrical conductivity and thermal stability.(単層カーボンナノチューブ/ポリ(メチルメタクリレート)複合剤を調製するための凝固方法およびそれらのモジュラス、導電性および熱安定性) J. Polym. Sci. B Polym. Phys. 41, 3333-3338 (2003).
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[00139]実施例2.電界−真空噴霧加工処理方法の最適化
[00140]本実施例では、電界−真空噴霧法の加工処理の最適化に関する検討について説明する。加工処理の最適化は、ワイヤ複合材を製造するための太くて大きなサンプルを生成する迅速なプロセスの開発からなる。CNTの整列の原理を理解し、そして一方向でのCNTの整列の増大を達成するために、研究が行なわれた。ワイヤ形状のSWNT/MDPE複合材を製造するための他の加工処理方法の最適化を継続するために、連続的なサンプルが加工された。これらの研究は、SWNT/MDPE複合材の電気抵抗率をさらに低下させるという目的を達成するために行なわれた。
[00141] 加工処理の最適化
[00142]複合材料を加工処理するこの電界−真空噴霧法については前に説明し、そして図1と図2で示された。図2Aに示すように、EFVS装置は底部にフィルター29を保持するフィルター室32からなる。導電性プレート28が真空室26の外側に固定されていて、真空室はこれを横切る電界を誘導する。
[00143] EFVS法の最適化は下記のパラメーターの最適化を含む:
− CNTの整列
− 加工処理の速度
− プロセスの規模の調整。
上記の因子のそれぞれについて以下でさらに詳細に説明する。
[00144]カーボンナノチューブの整列
[00145] EFVS法を用いてCNT/MDPE複合材を加工処理する際のCNTsの整列を増大させることは、下記の因子に依存する:
− 低粘度の溶剤
− 高電圧の電界
− 溶剤中でのCNTの分散。
[00146]溶剤で懸濁させたCNTsの溶液の調製は、SWNT/MDPE複合材を加工処理する際の最初の重要な工程である。低粘度の溶剤を使用することにより、溶剤の低い障害性のために、溶液中でのSWNTsの移動を可能にする。高電圧の電界はSWNT上での双極子モーメントの誘起を確実にする。1000V DCの最低電界強度を用いることが、文献によって推奨されている。最後に、溶剤中でSWNTが分散していることが望ましい。何故ならば、溶液中にSWNTsが過度に多量に存在しているとSWNTsの凝集が生じ、整列しにくくなるからである。理論に拘束はされないが、これは、大きな凝集物質上に作用する電界の影響が小さくなるために、双極子の形成が少なくなる結果であろう。
このSWNTsの大きな凝集物質は「ロープ」と呼ばれる。
[00147]この調査において、SWNTsを懸濁させるための溶剤としてN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を用いた。SWNTsの分散はプローブ音波発生器を用いて行った。プローブ音波発生器を1.5時間にわたって30%の最大エネルギーに設定し、1対1のパルスに設定した。導電性プレートを横切る電圧を大きくするために、高電圧の電源を購入した。その電源は5000Vの最大電圧出力を有している。これは、誘起されるSWNTsの整列を増大させるためである。NMP中でのSWNTの電流濃度(current concentration)は0.1mg/mlである。
[00148] 加工処理の速度
[00149] EFVS法を用いてSWNT/MDPE複合材を加工処理する速度は下記の因子に依存すると考えられる:
− 真空の強度
− 溶剤の蒸発速度。
[00150] SWNTsを溶液中に懸濁させるために用いられた溶剤を除去することにより、SWNT/MDPE複合材のサンプルを適切に加工処理することができる。溶剤を完全に除去しなくても、複合材料の全体を通しての電子の輸送が妨げられる結果として、SWNT/MDPE複合材の導電性は大きく低下するだろう。除去を促進するために、高い真空強度によってフィルター紙を通して溶剤を吸引する。蒸発速度を増大させると、溶剤の蒸発が可能になる。
[00151]この検討において用いられた真空装置も図2Dに示される真空装置である。溶剤の蒸発速度を大きくするために、空気弁に管を接続して、これを装置のフィルター室の上に向けた。これにより、NMPの蒸気圧が低下したために、蒸発が増加した。これによって空気の循環が増大したために、NMPの蒸気が除去された。SWNT/MDPE複合材の加工処理時間は短縮した。
[00152]プロセスの規模の拡張
[00153]今のところ、現行の装置のサイズの二倍の装置の中に装着することを可能にするために、導電性プレートは大きなサイズで作られた。これにより、大きなサンプルを加工することができて、またワイヤ形状のものを開発するために用いることができる。図1は、現在考えられている現行のモーターの付いたポンプで補助する装置を示す。検討されている別の真空装置は図3に示すもので、この図は高導電性のカーボンナノチューブ・ポリマー複合材シートを加工するために用いることのできる工業的な装置の概略図を示す。
[00154]研究調査
[00155]行われた研究調査は、SWNTの整列に及ぼす、導電性プレートとして用いられる様々な導電性材料の影響および導電性プレートどうしの間の距離の影響が含まれる。
[00156] 導電性プレートとして用いられる材料の影響について現在考慮されているものは、SWNT/MDPE複合材の目下のところ加工されたサンプルについてのSEMの結果として考えられている。SWNT/MDPE複合材の最初の加工処理は、酸化インジウムスズで被覆したガラスを用いて行われた。SEMによって認められる高度の整列は、酸化インジウムスズで被覆したガラスを用いて行われる。現在は、銅板が導電性プレートとして用いられている。
[00157]幾つかの態様において、銅板の表面で酸化物が形成されることによって、(例えば18.1の)高い誘電率を有する酸化銅の層が生じる結果として電界強度が低下するだろう。導電性プレートどうしの間にある高誘電率の物質は電界強度を低下させ、その結果、カーボンナノチューブの整列が減少すると予想される。このことは、導電性プレートが大きなコンデンサーとして作用するという極めて単純化されたモデルを用いて、下記の式を用いて説明することができる:
C=εε×(A/d)
[00158]上の式において、Cはキャパシタンス、Aは二つのプレートが重なる面積、εrはプレートどうしの間にある物質の静電比誘電率(しばしば誘電率と呼ばれる)(真空について、εr=1)、ε0は絶対誘電率(ε0=8.854×10−12Fm−1)、そしてdはプレートどうしの間の距離である。
[00159] 導電性プレートの上の表面形成物は考慮すべき重要なものであり、何故ならば、これは導電性プレートどうしの間にすでにある物質の誘電率に付加されるものであり、電界の影響をさらに低下させるかもしれないからである。銅板と黒鉛の板を有する純粋なSWNTsのサンプルを加工する効果を知るための現行の試験が行なわれた。
[00160] 導電性プレートどうしの間の距離も電界の強度に影響すると、出願人は考える。導電性プレートの間の距離が大きくなると、電界の強度は低下する。コンデンサーのキャパシタンスに関連させて装置の電界強度を説明する同じ極めて単純化されたモデルを用いると、導電性プレートの間の距離が大きくなるときキャパシタンスは低下する、すなわち、電界の装置については電界が低下するだろう。目下の研究は、導電性プレートの間の様々な距離とその電界に及ぼす影響を試験するように展開されている。
[00161]加工処理されたサンプル
[00162]この期間において、幾つかのサンプルが加工処理されて、あるものは以前のものよりもずっと大きな厚さのサイズとされた。上で述べたように、SEMを用いて認められる整列において、選択されたサンプルの範囲を通して限定された整列が明らかになった。現在のSEMの評価は、加工されたサンプルの全体を適切に評価するために、サンプルの全体に分散が行われた幾つかのサンプルが得られるように構築されている。
[00163]材料
[00164]ポリマーの材料の選択は中密度ポリエチレンに限定されていた。サンプルを加工処理するために、二つのタイプのカーボンナノチューブが用いられた。すなわち、CG100および精製されたHiPCOカーボンナノチューブである。前述したように、カーボンナノチューブを懸濁させるための溶剤としてNMPが用いられた。吹き付け処理の際の溶融したポリマーを懸濁させるために、ジクロロベンゼンが選択された。PTFEの0.1ミクロンサイズの細孔を有するフィルターも用いられた。
[00165]手順
[00166] SWNT/MDPE複合材を加工処理するために電界−真空噴霧加工処理方法が用いられた。その手順は下記の工程からなる:
1.真空ポンプ装置に真空ろ過室を装着する。
2.次いで、真空室の最上部にフィルター紙を取り付ける。
3.次いで、真空ろ過室にフィルター室を固定し、真空ろ過室にフィルター紙も固定する。
4.次いで電気的短絡が生じないようにして、真空ろ過室に導電性プレートを固定する。
5.真空ポンプを作動させ、次いで、導電性プレートを高電圧電源にクランプを用いて接続する。
6.カーボンナノチューブを適当な溶剤中に十分に分散させ、そして大きな凝集物があれば、デカントしてそれを除去する。
7.任意の種類のポリマーを、それを溶解することのできる溶剤と混合し、それによって、ポリマーと溶剤の溶液が流動することができて、それが非粘性であるようにする。
8.フィルター室の上に機械スプレーを設置し、そして高電圧電源のスイッチを入れる。
9.カーボンナノチューブの分散液を真空ろ過室の中に吹き付け、そして高電圧電源のスイッチを入れる。その結果、カーボンナノチューブは電界の方向に整列する。
10.ナノチューブが整列して網状構造が形成したら、すぐにポリマーを吹き付けて、その網状構造と整列の形成を固定させる。
11.溶剤をフィルター室から減圧除去する。
12.それぞれの厚さに達するまで工程11と12を繰り返す。
13.全ての溶剤がフィルター室から除去されたら、電界を切る。
14.真空ポンプで補助してカーボンナノチューブ/ポリマー複合材を乾燥させる。
15.真空室からフィルター紙を注意深く取り出す。
16.フィルター紙からカーボンナノチューブ/ポリマー複合材の薄いフィルムまたはワイヤを注意深く取り出し、そして数時間にわたって所望の温度で乾燥させる。
[00167]この研究において、前述したEFVS法を用いてカーボンナノチューブのサンプルを加工処理した。5000Vの電源がSWNTの整列を生じさせるのに十分に強いものであるかどうかを試験するために、これらのSWNTのサンプルにはMDPEが全く含まれていなかった。
[00168]結果
[00169] SWNT/MDPE複合材は、電界の方向に平行な整列方向に沿って、3.56×10−3オーム・cmから3.43×10−2オーム・cmまでの範囲の容積抵抗率を示した。電界の方向に垂直な非整列方向においては、5.06×10−3オーム・cmから5.11×10−2オーム・cmまでの範囲の容積抵抗率を示した。下の表4はSWNT/MDPE複合材の結果を示す。
[00170](特に示さない限り)表4に示すSWNT/MDPE複合材のサンプルの全てが、銅の導電性プレートを用いて加工処理された。10重量%HiPCO精製SWNT/MDPE複合材のサンプルのSEM写真は、複合材の中でのカーボンナノチューブの不均一な整列を示した。図8AはMDPEのマトリックスの中で整列していないカーボンナノチューブを示す。図8Bは同じ10重量%精製SWNT/MDPE複合材のサンプル2の中の整列したカーボンナノチューブの網状構造を示す。
[00171] 追加のSEM画像を図9Aと図9Bに示す。具体的には、図9Aと図9Bは10重量%HiPCO精製SWNT/MDPE複合材のサンプルのSEM画像を示す。ナノチューブの網状の整列が認められる。さらに、電子の流れのための連続した網状構造が認められる。また、ナノチューブは複合材料の中で良好に分散していることが認められる。
[00172]追加の研究において、様々な濃度のカーボンナノチューブが用いられた。
下の表5は、様々な濃度のSWNTsを含むMDPEの薄いフィルムを加工処理した後に得られた抵抗率の値の幾つかのものを示す。
[00173] 図10は、上のEFVS法を用いて加工処理した10重量%HiPco/SWNT/MDPE(サンプル2)複合材フィルムについての偏光ラマンスペクトルを示す。ラマンスペクトルは整列したもの(図10A)および整列していないもの(図10B)を示している。導電性の異方性は偏光ラマンの異方性とほぼ同じであることがわかる。さらに、スペクトルは、G(並行)と比較してG(垂直)についてのGピーク強度が増大したことを示している。
[00174] 同様に、図11は10重量%のSWNT/MDPEの「Gピーク」強度のラマン写像を示し、整列した複合材料(図11A)および偏光レーザービームに対して垂直な方向に整列した複合材料(図11B)のものを示す。スペクトルは、図11Bにおける写像によって示されるように、整列による強度の低下を示している。これらのサンプルは785nmのレーザーを用いて40μ×40μの範囲から収集された。特徴のないラマン写像は、走査した範囲におけるSWNTsの均一な分散を示している。偏光レーザービームの方向における試料(図11A)と比較しての強度の低下(図11B)は、試料中で整列していることを示している。
[00175]将来の研究
[00176]将来の加工処理の改善は、より良好な整列を得るために電界強度を改善することの基礎を知ることと、電界強度を低下させる可能性のあるあらゆる逆効果と取り組むために装置構成を改造することに向けて移行するだろう。将来の研究調査は、導電性プレートどうしの間の距離の変化と複合材料のサンプルの中で生じるカーボンナノチューブの整列との影響を扱うであろう。さらに、電界を伴って用いられる材料の効果をより良く理解するために、導電性プレートどうしの間の全体的な誘電率の単純化されてモデル化された計算が行われるだろう。次いで、この計算は、導電性プレートどうしの間で1000Vの電圧限界に達するかどうかを見積もるために、電界を横切るおおよその電圧降下を計算するために利用されるだろう。SWNT/MDPE複合材のワイヤ状のサンプルを加工処理するための十分な塊状材料を得るために、SWNT/MDPE複合材サンプルは継続して加工処理されるだろう。複合材サンプルのさらなる加工処理は、これまでに加工したサンプルと同等のレベルの整列を達成するために、酸化インジウムスズで被覆したガラスを用いて行われるだろう。
[00177]参考文献
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21.Pint, C.L., Xu, Y., Morosan, E. & Hauge, R.H. Alignment dependence of one-dimensional electronic hopping transport observed in films of highly aligned, ultralong single-walled carbon nanotubes.(高度に整列した極めて長い単層カーボンナノチューブのフィルムにおいて観察される一次元電子跳躍輸送の整列依存性) Appl. Phys. Lett. 94, 182107-3 (2009).
22.Li, C., Thostenson, E.T. & Chou, T. Effect of nanotube waviness on the electrical conductivity of carbon nanotube-based composites.(カーボンナノチューブをベースとする複合材料の導電性に及ぼすナノチューブの波打ちの影響)Composites Science and Technology 68, 1445-1452 (2008).
[00178] さらに詳しく説明しなくても、当業者であれば、本明細書の説明を用いて本発明を最大限に利用することができると考える。ここで説明した態様は例示のものであると解釈され、この開示の残りのものをいかなるやり方でも制限しないと解釈されるべきである。好ましい態様が示され、そして説明されたが、それらの多くの変形や修正が、本発明の精神と教示から逸脱することなく当業者によって成され得る。従って、保護の範囲は上で示した記載によっては制限されず、それは特許請求の範囲によってのみ制限され、その保護の範囲には特許請求の範囲の主題の全ての同等物も含まれる。ここで挙げた全ての特許、特許出願および刊行物の開示は、本明細書で示したものと一致してそれを補足する手順上の詳細またはその他の詳細を提供する限り、本明細書に参考文献として取り込まれる。
10 真空装置、 12 音波処理装置、 14 容器、 16 第一の管、 18 ポンプ、 20 第二の管、 22 弁、 24 噴霧ノズル、 26 収集室、 27 カーボンナノチューブ、 28 導電性プレート、 29 フィルター、 30 収集フラスコ、 32 ろ過室、 50 真空装置、 52 モーター、 54 機械スプレー、 56 モーター、 58導電性プレート、 60 収集室、 62 フィルター、 64 電源、 66 真空ポンプ、 68 溶媒収集タンク。

Claims (42)

  1. 複合材料を形成する方法であって:
    装置の上にカーボンナノチューブを供給すること、このとき、その装置は電界または磁界のうちの少なくとも一つを有していて、その少なくとも一つの電界または磁界はカーボンナノチューブを一方向に整列させるものである;および
    少なくとも一つの電界または磁界によってカーボンナノチューブが一方向に整列している間にカーボンナノチューブの上にポリマーを供給し、それによって、ポリマーの中に埋め込まれた一方向に整列したカーボンナノチューブを含む複合材料が形成されること;
    を含む前記方法。
  2. 前記方法は一回よりも多く繰り返され、その繰り返しによって複数の層を有するポリマー複合材料が形成され、このとき、各々の層は、ポリマーの中に埋め込まれた一方向に整列したカーボンナノチューブを含んでいる、請求項1に記載の方法。
  3. 一方向に整列したカーボンナノチューブは、少なくとも一つの電界または磁界の方向に水平に整列したカーボンナノチューブを含む、請求項1に記載の方法。
  4. 装置の上にカーボンナノチューブを供給することは、装置の上にカーボンナノチューブを吹き付けることを含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記装置はフィルターを有する真空ろ過装置を含み、このとき、カーボンナノチューブとポリマーはフィルターの表面上に連続して供給される、請求項1に記載の方法。
  6. フィルターは0.2ミクロンのフィルター膜である、請求項5に記載の方法。
  7. フィルターは約0.01μmから約50μmまでの細孔サイズを有する、請求項5に記載の方法。
  8. 一方向に整列したカーボンナノチューブは、カーボンナノチューブの連続した網状構造を有する、請求項1に記載の方法。
  9. 前記方法は、連続したワイヤ、連続した繊維、連続したテープ、および薄いフィルムのうちの少なくとも一つを製造するために用いられる、請求項1に記載の方法。
  10. カーボンナノチューブは、単層カーボンナノチューブ、二層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、超短カーボンナノチューブ、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  11. カーボンナノチューブは機能化されたカーボンナノチューブを含む、請求項1に記載の方法。
  12. カーボンナノチューブは純粋なカーボンナノチューブを含む、請求項1に記載の方法。
  13. カーボンナノチューブは単層カーボンナノチューブを含む、請求項1に記載の方法。
  14. カーボンナノチューブは溶液中のものである、請求項1に記載の方法。
  15. 溶液はN−メチルピロリドンを含む、請求項14に記載の方法。
  16. カーボンナノチューブの上にポリマーを供給することは、カーボンナノチューブの上にポリマーを吹き付けることを含む、請求項1に記載の方法。
  17. ポリマーは、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリ(エチレンテレフタレート)、エポキシポリマー、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  18. ポリマーは中密度ポリエチレンである、請求項1に記載の方法。
  19. ポリマーは溶剤中のものである、請求項1に記載の方法。
  20. 溶剤は、トルエン、キシレン、ジメチルホルムアミド、メチルピロリドン、クロロホルム、ベンゼン、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項19に記載の方法。
  21. 溶剤はジクロロベンゼンを含む、請求項20に記載の方法。
  22. 装置は電界を含む、請求項1に記載の方法。
  23. 導電性プレートによって装置に電界が誘導され、導電性プレートは銅のプレート、アルミニウムのプレート、黒鉛のプレート、酸化スズのプレート、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  24. 装置は複数の平行な導電性のプレートまたは調節可能な導電性のプレートをさらに有していて、平行または調節可能な導電性のプレートによって少なくとも一つの電界または磁界の方向を調節することができて、調節することによって様々な所望の角度で一方向に整列したカーボンナノチューブを形成することができる、請求項1に記載の方法。
  25. 所望の角度は約0°から約135°までの範囲である、請求項24に記載の方法。
  26. 装置は磁界を含む、請求項1に記載の方法。
  27. 装置の上にカーボンナノチューブを供給する前に、少なくとも一つの電界または磁界を作動させる、請求項1に記載の方法。
  28. 装置の上にカーボンナノチューブを供給している間に、少なくとも一つの電界または磁界を作動させる、請求項1に記載の方法。
  29. 装置の上にカーボンナノチューブを供給した後に、少なくとも一つの電界または磁界を作動させる、請求項1に記載の方法。
  30. ポリマー複合材料であって:
    ポリマー、このポリマーはポリマーマトリックスを形成する;および
    複数のカーボンナノチューブ、このカーボンナノチューブは一方向に整列されていて、そしてこのカーボンナノチューブはポリマーマトリックスの中に埋め込まれている;
    を含む前記ポリマー複合材料。
  31. ポリマー複合材料は複数の層を有し、このとき、各々の層は、ポリマーマトリックスの中に埋め込まれた一方向に整列したカーボンナノチューブを含んでいる、請求項30に記載のポリマー複合材料。
  32. 一方向に整列したカーボンナノチューブは水平に整列したカーボンナノチューブを含む、請求項30に記載のポリマー複合材料。
  33. 一方向に整列したカーボンナノチューブは所望の角度で整列している、請求項30に記載のポリマー複合材料。
  34. 所望の角度は約0°から約135°までの範囲である、請求項33に記載のポリマー複合材料。
  35. 一方向に整列したカーボンナノチューブは、カーボンナノチューブの連続した網状構造を有する、請求項30に記載のポリマー複合材料。
  36. カーボンナノチューブは、単層カーボンナノチューブ、二層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、超短カーボンナノチューブ、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項30に記載のポリマー複合材料。
  37. カーボンナノチューブは機能化されたカーボンナノチューブを含む、請求項30に記載のポリマー複合材料。
  38. カーボンナノチューブは純粋なカーボンナノチューブを含む、請求項30に記載のポリマー複合材料。
  39. カーボンナノチューブは単層カーボンナノチューブを含む、請求項30に記載のポリマー複合材料。
  40. ポリマーは、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリ(エチレンテレフタレート)、エポキシポリマー、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項30に記載のポリマー複合材料。
  41. ポリマーは中密度ポリエチレンである、請求項30に記載のポリマー複合材料。
  42. ポリマー複合材料は、連続したワイヤ、連続した繊維、連続したテープ、および薄いフィルムのうちの少なくとも一つを含む、請求項30に記載のポリマー複合材料。
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