JP2013522612A - 薄膜トランジスタ上のバイオセンサー - Google Patents
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Abstract
本発明は、センサー、特に有機薄膜トランジスタをベースにしたバイオセンサーに関する。
Description
本発明はセンサー、特に有機薄膜トランジスタをベースとするバイオセンサーに関する。
DNAまたはタンパク質などの生体分子に対する迅速かつ高感度のアッセイは、遺伝子型解析から分子診断にいたる範囲の広範囲の適用に対して並はずれた注目を集めている。しかし、マイクロアレイおよびリアルタイムPCRをベースとする従来の光学的検出系などのDNA分析は、蛍光色素および光源/検出器を通常必要とする高価な検出プロトコールを伴う。それにもかかわらず、この方法は、表面に固定化されたプローブとフルオロフォア標識されたDNA標的との間のハイブリダイゼーションの程度を定量化するための標準的技術となっている。
無標識で、迅速で、選択性が高く、感度のよいハイブリダイゼーションプラットホームの開発は、ゲノムの配列決定から病原体の同定にいたる範囲の適用に重大な影響がある。
化学的検出の研究における最近の前進は、有機エレクトロニクスにおいてなされた圧倒的な進歩から部分的に恩恵を受けており、現在の光学的検出系に対する実行可能な低費用の代替が非常に有望であることを示している(Roberts, M. E.ら、Water-stable organic transistors and their application in chemical and biological sensors.、Proc. Natl. Acad. Sci.、105巻、12134〜12139頁(2008年))。化学センサーにおける有機トランジスタ技術の利用は特に有望である。この単純なプラットホームにより、空気安定性があり、低電力消費であり、生体適合性であり、広範囲の分析物種の検出のために表面の修飾が容易である、安価であり大面積の柔軟な装置の製作が可能になっている。
OTFT(有機薄膜トランジスタ)の性能は最近十年間に著しく改善しているが、周囲の空気、水、またはバッファーにおける電気的性能の低下は、OTFTをベースとする市販の装置を実現するのに重要な問題である。したがって、OTFT上パッシベーションの傾向は一般的となり、単層または多層の有機/ポリマー材料を用いて、広く調査されるようになっている。
しかし、有機半導体ベースのエレクトロニクスを厚い層でカプセル化すると、カプセル化コーティングが厚いことにより、表面上における変化はもはや、トランジスタ特性の変化をもたらさない。さらに、問題は、分析物分子との相互作用を可能にするために、カプセル化層を機能化しなければならないことである。水性系統中で機能的である携帯型の頑強なOTFTベースのセンサーの開発は、依然として多くの難問に直面している。
Roberts, M. E.ら、Water-stable organic transistors and their application in chemical and biological sensors.、Proc. Natl. Acad. Sci.、105巻、12134〜12139頁(2008年)
したがって、本発明の目的は、センサー、特に水またはバッファーなどの測定媒体中で安定であり、同時に、分析される分子と相互作用することができる生物機能化された表面を有するバイオセンサーを提供することである。
本発明によると、前記の目的は、
(i)(a)ゲート層
(b)誘電体層
(c)半導体層
(d)ソース、および
(e)ドレイン
を含むトランジスタ、ならびに
(ii)検出される分子のカップリングおよびトランジスタの安定化を提供する層を含み、カップリング/安定化層がトランジスタの半導体層の少なくとも部分を覆っているセンサーによって実現される。
(i)(a)ゲート層
(b)誘電体層
(c)半導体層
(d)ソース、および
(e)ドレイン
を含むトランジスタ、ならびに
(ii)検出される分子のカップリングおよびトランジスタの安定化を提供する層を含み、カップリング/安定化層がトランジスタの半導体層の少なくとも部分を覆っているセンサーによって実現される。
本発明によるセンサーは、カップリング/安定化層で少なくとも部分的に覆われているトランジスタを含む。カップリング/安定化層により、検出される分子に対するカップリングまたは結合が可能になる。さらに、この層は、特に水性媒体またはバッファー媒体中でセンサーが用いられる場合にトランジスタを安定化する。本発明は、したがって、検出される分子の結合、特にDNAまたはタンパク質などの生体分子をリアルタイムで電気シグナルに変換する、信頼できる、安価なバイオセンサーを提供する。前記感知するメカニズムのベースは、トランジスタ、特に有機薄膜トランジスタ(OTFT)によって提供される。本発明が提供するカップリング/安定化層により、トランジスタ、特に生体分子などの分析物が通常提供される水性媒体またはバッファー媒体中のOTFTの使用が可能になる。今までに観察された通り、水性媒体によるエレクトロニクスの機能の分解は、本発明によるカップリング/安定化層によって防止される。特に、トランジスタがその性能を迅速かつ大幅に失い、いくつかの層が劣化し、もしくはそれ自体分離することが防止され、またはこれらの機能が損なわれるのが防止される。
一方、本発明のカップリング/安定化層により、やはり水性媒体中またはバッファー媒体中の、検出される分子の結合が可能になり、したがって同定が可能になる。最後に、電気的構成要素、すなわちトランジスタの機能は、本発明のカップリング/安定化層によって悪影響を受けない。
安価な電気的構成要素、すなわちトランジスタをベースとし、特に、有機トランジスタ(OTFT)をベースとし、本発明にしたがって、層をソース電極とドレイン電極との間の半導体層上に適用することによって、水性または生理学的バッファー溶液中でセンサーを操作するための保護層として分子バリア、および捕捉分子またはプローブ分子と分析物との間の特異的な認識反応に必要とされる機能層の両方を得ることが可能である。
本発明にしたがい、結合している分析物分子の同定および結合の電気的シグナルへの変換は、カップリング/安定化層の存在下で、とりわけ、前記層が好ましくは非常に薄く、好ましくは最高800nm、より好ましくは最高500nm、特に最高300nm、さらにより好ましくは最高100nm、特に最高50nm、最も好ましくは最高20nmの厚さを有するという事実のため、可能になる。カップリング/安定化層は、好ましくは少なくとも1nmの厚さ、より好ましくは少なくとも2nm、特に少なくとも5nm、さらにより好ましくは少なくとも10nmの厚さを有する。
このような薄層の適用は、スピンコーティングによって行うことができる。しかし、層が、本発明にしたがって、プラズマ蒸着によって、特にプラズマ増強化学蒸着によって適用されるのが好ましい。プラズマ重合によってカップリング/安定化層を適用することにより、非常に薄い層を適用することができ、電気的構成要素の機能は、適用プロセスの間にも、適用しためっきによっても損なわれない。プラズマ重合、好ましくは真空中のプラズマ重合によって、OTFTの感受性の材料がそれによって損なわれることなく、層をトランジスタ上に、特にOTFT上に適用することができる。
同時に、本発明の方法によって、特にプラズマ蒸着によって、好ましくはプラズマ増強化学蒸着によって、さらにより好ましくはプラズマ重合によって、カップリング/安定化層を適用することにより、安定化層の生成と同時にカップリング基を前記層中に組み入れることが可能である。あるいは、これらの方法により、重合プロセスにおいて全てではない反応基の架橋が可能になり、そのため、それに対してプローブ分子または捕捉分子が次いで結合することができる反応基の部分が保持される。捕捉分子またはプローブ分子の結合が共有性であることが好ましい。
本発明の好ましい一実施形態において、例えば、カップリング/安定化層は、プラズマ重合によって有機ポリマー層を最初に形成することによって得ることができ、前記層を引き続き生物機能化する。生物機能化では、例えば、特定のDNA配列に、特定の抗体に、または特定のマーカー物質の検出に特異的なセンサーの感度を達成するために、従来の湿式化学法を用いることができる。
本発明のセンサーは数々の利点をもたらす。例えば、カップリング/安定化層は、トランスデューサーが固定化する捕捉DNA鎖と試験溶液からのそれに相補的な分析物のDNA配列との間の配列特異的ハイブリダイゼーション、またはカップリング/安定化層において固定されている対応する抗体に対する抗原の分析物(例えば、特異的な癌マーカー)の結合などの特定の検出に対する全ての共通のメカニズムを用いることができる方法でデザインされていてよい。
本発明のセンサーの特定の一利点は、分析物に付着している標識またはマーカー分子を必要とせずに分析物を検出することができることである。このように、完全に無標識の検出を行うことができる。
本発明によるセンサーは、in situおよびリアルタイムでの検出をさらに可能にする。このように、分析物の定性的または定量的な決定のほかに、2つの結合パートナー間の結合親和性、および対応する動力学的反応速度も決定し、定量することができる。試験溶液中の分析物濃度の定量的決定は、特に、結合の前、間、および後に測定した電気シグナルを用いることによって可能である。得られる電気シグナルの変化を、非常に速く記録することができる。さらに、電気的な測定シグナルを、コンピュータなどによって容易にさらに処理することができる。
本発明のセンサーの性質により、多重方式におけるトランジスタの全体配列の相応に機能化された測定エレメントと同時に実行される、多くの分析物の判定を並行に読み取ることがさらに可能になる。
有機エレクトロニクスから使用される成分(プラスチックエレクトロニクス)により、極めて安価な生成が可能になり、それによって個々のセンサーを使い捨ての測定チップとして提供することができる。
一実施形態において、安定化層はスピンコーティングによって適用される。ペルフルオロカーボンを前記方法に対する層材料として用いるのが好ましい。スピンコーティングによって適用される特に好ましいカップリング/安定化層は、式:
[式中、
n=ポリマーの鎖長、特に、n=3〜1000、特に10〜500である]
を有する、CF2=CF-O-CF2-CF2-CF= CF2から作成される完全にフッ素化されているポリマーであるCYTOP(環状透明光学ポリマー(Cyclic Transparent Optical Polymer))を含む。
n=ポリマーの鎖長、特に、n=3〜1000、特に10〜500である]
を有する、CF2=CF-O-CF2-CF2-CF= CF2から作成される完全にフッ素化されているポリマーであるCYTOP(環状透明光学ポリマー(Cyclic Transparent Optical Polymer))を含む。
スピンコーティングに対して、ペルフルオロカーボンの溶液などの(例えば、適用される材料の1から10重量%を含有する溶液)、適用される材料の溶液を調製する。次いで、例えば、500〜1500rpmで、特に700〜1300rpmで10秒間から3分間、特に30秒間から1分間、スピンコーティングによってコーティングを行い、その結果ナノメートル範囲の層、特に、厚さ1〜800nm、好ましくは100〜500nmの厚さを有する層が得られる。次いで、前記の層を、例えば、70〜90℃で20分間から1時間、引き続き110℃から150℃で1〜5時間焼くことができる。
カップリング/安定化層の検出成分は、スピンコーティングプロセスの場合、適用する溶液中にこれを組み入れることによって適用することができ、その結果、これはスピンコーティングプロセス中にも適用される。あるいは、適用される層を引き続き機能化、例えば生物機能化することが可能である。
本発明の好ましく、特に好都合な一実施形態において、カップリング/安定化層の形成は、プラズマ蒸着によって行われる。その結果、プラズマ蒸着を、CWプラズマ中で、または好ましくはパルスプラズマ中で行うことができる。プラズマ蒸着が、プラズマ増強化学蒸着、特にプラズマ重合であることが好ましい。プラズマ蒸着によってカップリング/安定化層を形成するための出発材料として、特に、有機モノマーおよびペルフルオロモノマーなどのモノマーが用いられる。特に適切なモノマーは、例えば、プラズマ重合した無水マレイン酸(ppMA)をもたらすマレイン酸無水物、またはpp-アリルアミンフィルムをもたらすアリルアミンである。さらに適切な有機モノマーは、ジ(エチレングリコール)モノビニルエステル、トリエチレングリコールモノアリルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、トリグリム、テトラグリム、または2-ヒドロキシエチルメタクリレートなどのエチレングリコール前駆物質である。プラズマアシステッド蒸着(plasma assisted deposition)にさらに適する有機モノマーは、アクリル酸、酢酸、プロピオン酸、ならびにこれらの誘導体、およびアルデヒド、または無水物である。
ヘキサメチルジシロキサンなどのシロキサンをモノマーとして用いることも可能である。
特に適切なペルフルオロカーボンモノマーは、炭素原子1個から30個、特に1個から10個を有する化合物である。化合物は直鎖状でも、分枝でも、または環状でもよい。特に適するものは、例えば、プラズマ重合したPDFMCHフィルム(ppPFDMCH)を生じるPFDMCHモノマー(ペルフルオロ-1-3-ジメチルシクロヘキサン)、またはテトラフルオロメタン、オクタフルオロシクロブタン、テトラフルオロエチレン、ペルフルオロオクタン、またはペルフルオロシクロヘキサンである。
プラズマ蒸着の場合、有機モノマーおよび全フッ素置換されたモノマーの混合フィルムを形成することも可能である。プラズマ重合は、それが一段階の室温プロセスである点で、湿式化学蒸着を凌いで有利である。さらに、湿式適用プロセス(wet application process)に必要であり得る毒性またはその他の方法で有害な分子は含まれない。さらに、依然として力学的耐久性が良好で、接着性が良好である最低1nmまでの非常に薄いコーティングを得ることができる。持続波およびパルスプラズマを用いることができる。トランジスタのパッシベーションおよび表面の機能化に適するプラズマ重合の条件には、例えば、0.01 mbarから0.2mbarの処理圧力、1Wから300W、特に10Wから100WのP、および5秒から10分までの適用時間が含まれる。パルスプラズマは、マイクロ秒からミリ秒のパルス、特に0.1msから10msのパルスを有することができる。プラズマ重合ステップにおいてすでに行われていなければ、次いで、カップリング分子を層中に組み入れることによって、層を機能化することができる。前記組入れは、例えば、重合化反応において未だに到達していない二重結合に共有性に結合することによって行うことができる。カップリング分子として、DNA検出用のハイブリダイゼーションプローブ、抗原を検出するための抗体、抗体を検出するための抗原、または他の特異的なカップリング分子など、分析物に特異的である分子が組み入れられるのが好ましい。
カップリング/安定化層を適用する前に、トランジスタの半導体層を前処理してもよい。このような前処理には、特に、最終的に接着不良に至ることがあるコンタミネーションを防ぐために洗浄が含まれてよい。洗浄の好ましい方法には、酸素/アルゴン混合物を用いたプラズマ処理、または溶媒でのすすぎおよびその後の乾燥、例えば、オーブン中もしくは乾燥窒素下での乾燥が含まれる。一般的に、プラズマ重合したフィルムを、半導体層上に直接蒸着することができる。しかし、いくつかの実施形態において、特に、水性溶液中の、他の溶媒中の、または異なるpHもしくはイオン環境中の、装置の水没を必要とする適用に対して、特に、接着を改善し、デラミネーションを防ぐために、さらなる表面の前処理が好ましい。表面の前処理またはプレコーティングは、自己集合した単層によって形成されてよい。片側上で半導体層材料に対して、他方の片側上でプラズマ重合したフィルムに対して化学結合を開始させるのに、自己集合した単層を用いることができる。
さらに適切な表面の前処理には、プラズマ蒸着の前の活性化ガス(activating gas)による表面修飾が含まれる。この前処理は清浄プロセスとして作用し、同時に粗面処理を誘発するために作用してよい。
さらに適切な前処理は、化学的性質および/または物理的性質が深さとともに変化するグラジエントフィルムの適用である。このようなグラジエントフィルムは、低減するデューティサイクルまたは減少性のエネルギー入力を用いるなど、一連の連続的なプラズマ加工ステップにおいて合成することができる。例えば、最初は強力なプラズマ条件を用い、その後連続的にエネルギーを低減することによって、同じ前駆物質から合成されるグラジエントフィルムは、基体の接着を改善させることがある。
プラズマは13.56MHzのrfジェネレーターで産生することができる。パルスモードにおいて、最大出力が20Wから200Wの間であり、オンタイム(on-times)が20〜400μsの間であり、オフタイム(off-times)が5〜400μsの間であることが好ましい。
プラズマ重合の間の蒸着温度が100℃未満であることが好ましい。
本発明のセンサーに特に好ましい適用分野は、生体分子、特に水性媒体中の生体分子の検出である。本発明が提供するカップリング/安定化層のため、センサーは水性媒体中、特にバッファー溶液などの生理学的水溶液中でも安定である。
本発明のセンサーは、特に少なくとも1日、より好ましくは少なくとも10日間、さらにより好ましくは少なくとも30日安定である。安定とは、センサーが意図される使用に適用できることを意味する。特に、本発明のセンサーは、水、および塩などのバッファー化合物を最高1mol/l、好ましくはバッファー化合物少なくとも0.1mol/l、さらにより好ましくはバッファー化合物を少なくとも0.5mol/l含んでいるバッファー溶液中で用いることができる。本発明のセンサーはまた、高範囲のpH、特にpH2からpH11、特にpH5からpH9にわたって安定性を示す。
本発明のセンサーにおいて用いられるトランジスタは、好ましくは薄膜トランジスタであり、特に好ましくは有機薄膜トランジスタである。OTFTは有機または重合性電子装置(いわゆる「プラスチックエレクトロニクス」とも)であり、センサーの生成に非常に費用効率の高いベースである。特に、OTFTをベースとして、安価な使い捨てセンサー、特に使い捨てバイオセンサーを提供することができる。
使用されるトランジスタはゲート層(a)を含む。ゲート層を生成するために、従来のゲート材料、例えば、金、銀、もしくはニッケルなどの金属、またはケイ素添加した(Si-doped)材料を用いることができる。
ゲートを、基体もしくは担体上に適用することができ、またはそれ自体がトランジスタ用の担体を構成することができる。
誘電体層(b)をゲート層の上部上に配置する。基本的にあらゆる誘電体材料を用いることができるが、誘電体層(b)の材料は有機層またはポリマー層であることが好ましい。空気および湿度に対して安定性が高く、低温で架橋することができる架橋性のポリマーの誘電体層を用いるのが好ましい。誘電体層(b)に対するポリマーマトリクスがポリ(4-ビニルフェノール)(PVP)であることが好ましい。PVPのヒドロキシル基は、4,4'-(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸無水物(HAD)またはスベロイルクロリド(SC)などの環境安定性の架橋剤との架橋に良好に適している。このように、誘電体層が特にPVP-HADまたはPVP-SCを含むことが特に好ましい。架橋された高分子誘電体の単離された薄膜は、例えば、スピンコーティングによって形成することができる。誘電体層の厚さが10nmから100nm、特に15nmから30nmであることが好ましい。しかし、他の材料から、例えば、CYTOPなどのペルフルオロカーボンポリマーから誘電体層を形成することも可能である。
半導体層(c)をゲート層(a)の反対側上の誘電体層(b)上に適用する。前記層が、有機材料またはポリマー材料からなるのも好ましい。半導体層に適する材料は、例えば、ペンタセン、5,5'-ビス-(7-ドデシル-9H-フルオレン-2-イル)-2,2'-ビチオフェン(DDFTTF)、銅(II)フタロシアニン(CuPc)、および銅(II)-1,2,3,4,8,9,10,11,15,16,17,18,22,23,24,25-ヘキサデカフルオロ-29H,31H-フタロシアニン(FCuPc)である。DDFTTFが特に好ましい。
半導体層の層の厚さが5nmから100nm、特に10nmから30nmであることが好ましい。有機半導体または高分子半導体の使用により、Siのベース上のCMOSの半導体層に比べて、著しく安価な成分の生成が可能となっている。
次いで、ソース(d)電極およびドレイン(e)電極を半導体層上に適用する。これらはあらゆる導電材料、例えば金からなっていてよい。半導体層(c)を、ソースとドレインとの間の少なくとも1つのセクションにおいて、本発明のカップリング/安定化層でコーティングする。トランジスタ表面全体をカップリング/安定化層で供給するのが好ましい。
任意選択によって、ソース電極およびドレイン電極に、最初にさらなる保護層、例えば一酸化ケイ素の層を提供することができる。その目的のために、一酸化ケイ素をソース電極およびドレイン電極上に熱的に蒸着し、それによって、特に10nmから100nm、好ましくは30nmから70nmを有する層を形成することができる。
本発明のセンサーは、特に、様々な生命機能に対するセンサーとして、疾患の診断のために、環境技術において、食品品質管理において、または安全性関連の領域をモニタリングするために用いることができる。バイオセンサー技術および医学診断において装置を適用するほかに、このように、様々な他の技術的適用も可能である。例えば、センサーを、食品技術におけるプロセス監視に、環境分析において、または食品の追跡に用いることもできる。基本的に、市販の低価格の電気的構成要素を、本発明によるバイオアフィン(bioaffine)検出および保護層で機能化することができる。このため、現在用いられている非常に高価な光学的バイオセンサー技術よりも全体的に異なる適用が可能になる。
例えば、包装のラベル付け、例えば、食品の包装により、食品の品質管理における全く新しい安全基準をもたらすことができる。
さらに、バイオトランジスタを用いることにより、一般家庭による毎日の消費における、空気、水、食品などの品質を永続的に制御するための完全に新しい可能性が想像される。その目的のために、例えば、それに対してバイオトランジスタがさらなる分析および登録用にその測定シグナルを自動的に送信する、中央読出し局を提供してもよい。
検出器配列の1つの上に多くのセンサーを単純に並列化したものを、環境リスクの包括的制御、病院における細菌の侵入、家庭環境、または安全性関連領域、例えば、爆発物または薬物の検出に用いることができる。
本発明を、添付の図面および以下に記載する実施例によってさらに説明する。
(実施例)
(実施例1)
有機トランジスタセンサーを用いたin situの無標識DNA検出
1.1 PVP-HAD高分子インシュレータを有するDDFTTFベースのOTFTに対する製作手順
ポリ(4-ビニルフェノール)(PVP)(MW20000g/mol)の溶液を、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)中10:1のモル比の、架橋剤である4,4'-(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸無水物(HDA)で調製した。溶液を、0.2μmのシリンジフィルターを通してろ過し、高度にドープ処理したn++Si(100)基体(R≦0.008ohm-cm)上に厚さ22nmで、スピンコーター(Headway Research)上で7000rpmの速度で1分間スピンコーティングした。スピンコーティング前、基体を、UV-オゾン(Jelight model 42)で20分間処理し、ろ過した窒素(Mykrolis)で吹き付け乾燥した。次いで、基体を100℃で2時間硬化した。有機半導体である5,5'-ビス-(7-ドデシル-9H-フルオレン-2-イル)-2,2'-ビチオフェン(DDFTTF)3のフィルムを6.5×10-7mbarの圧力下、0.3〜0.5Å/sの速度で熱蒸発(Angstrom Engineering)によって蒸着した。基体の温度を、蒸着の間、銅ブロックを加熱することによって制御し、15nmの厚さまで90℃で安定を保った。基体を回転させて1nm/sで熱蒸着させた金電極で上部接触(top-contact)装置を完成させた。電極の寸法は、チャンネル幅(W)および長さ(L)がそれぞれ4mmおよび50μmであるシャドーマスクによって規定された。最後に、一酸化ケイ素(SiOx)の50nm層をソース-ドレイン電極上に熱蒸着させて、バッファー溶液中OTFTセンサー操作の間の電荷スクリーニング効果の影響を低減した。
(実施例1)
有機トランジスタセンサーを用いたin situの無標識DNA検出
1.1 PVP-HAD高分子インシュレータを有するDDFTTFベースのOTFTに対する製作手順
ポリ(4-ビニルフェノール)(PVP)(MW20000g/mol)の溶液を、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)中10:1のモル比の、架橋剤である4,4'-(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸無水物(HDA)で調製した。溶液を、0.2μmのシリンジフィルターを通してろ過し、高度にドープ処理したn++Si(100)基体(R≦0.008ohm-cm)上に厚さ22nmで、スピンコーター(Headway Research)上で7000rpmの速度で1分間スピンコーティングした。スピンコーティング前、基体を、UV-オゾン(Jelight model 42)で20分間処理し、ろ過した窒素(Mykrolis)で吹き付け乾燥した。次いで、基体を100℃で2時間硬化した。有機半導体である5,5'-ビス-(7-ドデシル-9H-フルオレン-2-イル)-2,2'-ビチオフェン(DDFTTF)3のフィルムを6.5×10-7mbarの圧力下、0.3〜0.5Å/sの速度で熱蒸発(Angstrom Engineering)によって蒸着した。基体の温度を、蒸着の間、銅ブロックを加熱することによって制御し、15nmの厚さまで90℃で安定を保った。基体を回転させて1nm/sで熱蒸着させた金電極で上部接触(top-contact)装置を完成させた。電極の寸法は、チャンネル幅(W)および長さ(L)がそれぞれ4mmおよび50μmであるシャドーマスクによって規定された。最後に、一酸化ケイ素(SiOx)の50nm層をソース-ドレイン電極上に熱蒸着させて、バッファー溶液中OTFTセンサー操作の間の電荷スクリーニング効果の影響を低減した。
1.2 パルス-プラズマ重合化によるカップリング/安定化層の形成
OTFTの表面を、プラズマ増強化学蒸着(PE-CVD)を用いて重合した無水マレイン酸(MA)で修飾した。PE-CVDプロセスは、OTFTにいかなる損傷も引き起こさなかった。超薄膜(5nm)のポリ無水マレイン酸(ppMA)をもたらすための前駆物質として無水マレイン酸(MA)を用いて、プラズマ重合を行った。
OTFTの表面を、プラズマ増強化学蒸着(PE-CVD)を用いて重合した無水マレイン酸(MA)で修飾した。PE-CVDプロセスは、OTFTにいかなる損傷も引き起こさなかった。超薄膜(5nm)のポリ無水マレイン酸(ppMA)をもたらすための前駆物質として無水マレイン酸(MA)を用いて、プラズマ重合を行った。
1.3 表面の生物機能化
アミン末端化したPNA-15mer(P2-15mer)を、OTFT表面上のppMA層に付着させ、これを標的のDNA配列に対する選択プローブとして用いた。P2-15merPNAプローブは、短配列を用いた適用において単一塩基の違いの間を識別するのに効果的であることが示されている。ポリマー表面上のカルボキシル酸基を、フローセル中300μL/分の一定速度で20分間、N-エチル-N'-(3-ジメチルアミノプロピル)-カルボジイミド塩酸塩(EDC;Fluka) 0.2MおよびN-ヒドロキシスクシンイミド(NHS;Fluka) 0.05Mを含む溶液を循環させ、その後1μM PNA溶液に3時間曝露し、次いでバッファー溶液ですすぐことによって活性化した。DDFTTF表面上にPNAが存在しても、トランジスタの特性には影響を及ぼさなかった。これらのセンサーの標的DNAに対する特異性を、完全に相補的な(T2-MM0)、1塩基がミスマッチの(T1-MM1)、および2塩基がミスマッチの(T3-MM2)DNA配列を用いて評価した。PNAおよびDNAに対する配列鎖を以下に示す。
(B)
PNAプローブ
P2-15mer 5'-NH2-OOOOOO TGT ACA TCA CAA CTA-3'
OTFTに対する標的DNA
T2-MM0 3'-ACA TGT AGT GTT GAT-5'
T1-MM1 3'-ACA TGC AGT GTT GAT-5'
T3-MM2 3'-ACA TGC ACT GTT GAT-5'
SPFSに対する標的DNA
T2-MM0/Cy5 3'-ACA TGT AGT GTT GAT-Cy5-5'
Tl-MM1/Cy5 3'-ACA TGC AGT GTT GAT-Cy5-5'
T3-MM2/Cy5 3'-ACA TGC ACT GTT GAT-Cy5-5'
アミン末端化したPNA-15mer(P2-15mer)を、OTFT表面上のppMA層に付着させ、これを標的のDNA配列に対する選択プローブとして用いた。P2-15merPNAプローブは、短配列を用いた適用において単一塩基の違いの間を識別するのに効果的であることが示されている。ポリマー表面上のカルボキシル酸基を、フローセル中300μL/分の一定速度で20分間、N-エチル-N'-(3-ジメチルアミノプロピル)-カルボジイミド塩酸塩(EDC;Fluka) 0.2MおよびN-ヒドロキシスクシンイミド(NHS;Fluka) 0.05Mを含む溶液を循環させ、その後1μM PNA溶液に3時間曝露し、次いでバッファー溶液ですすぐことによって活性化した。DDFTTF表面上にPNAが存在しても、トランジスタの特性には影響を及ぼさなかった。これらのセンサーの標的DNAに対する特異性を、完全に相補的な(T2-MM0)、1塩基がミスマッチの(T1-MM1)、および2塩基がミスマッチの(T3-MM2)DNA配列を用いて評価した。PNAおよびDNAに対する配列鎖を以下に示す。
(B)
PNAプローブ
P2-15mer 5'-NH2-OOOOOO TGT ACA TCA CAA CTA-3'
OTFTに対する標的DNA
T2-MM0 3'-ACA TGT AGT GTT GAT-5'
T1-MM1 3'-ACA TGC AGT GTT GAT-5'
T3-MM2 3'-ACA TGC ACT GTT GAT-5'
SPFSに対する標的DNA
T2-MM0/Cy5 3'-ACA TGT AGT GTT GAT-Cy5-5'
Tl-MM1/Cy5 3'-ACA TGC AGT GTT GAT-Cy5-5'
T3-MM2/Cy5 3'-ACA TGC ACT GTT GAT-Cy5-5'
1.4 DNAハイブリダイゼーションのin situ検出
OTFTベースの検出系において、化学的吸収および物理的吸収の出現を、分析物の組成、濃度、およびOTFTバイアス条件に最終的に依存する電流レスポンス(ΔIDS)に変換する。陰性に荷電したDNA標的では、半導体表面に電荷を導入することにより、ハイブリダイゼーション時の電流の低減が観察される。より強力な結合により、またはDNAと表面に結合したPNAとの間のより効率的なハイブリダイゼーションにより、それゆえ、より大きな電流の変化(ΔIDS)がもたらされなければならない。無標識DNA配列に対するOTFTの電気的レスポンスを、同様の基体上のフルオロフォア標識したDNA配列を用いて、SPFSで得た蛍光強度における変化と比較した。
OTFTベースの検出系において、化学的吸収および物理的吸収の出現を、分析物の組成、濃度、およびOTFTバイアス条件に最終的に依存する電流レスポンス(ΔIDS)に変換する。陰性に荷電したDNA標的では、半導体表面に電荷を導入することにより、ハイブリダイゼーション時の電流の低減が観察される。より強力な結合により、またはDNAと表面に結合したPNAとの間のより効率的なハイブリダイゼーションにより、それゆえ、より大きな電流の変化(ΔIDS)がもたらされなければならない。無標識DNA配列に対するOTFTの電気的レスポンスを、同様の基体上のフルオロフォア標識したDNA配列を用いて、SPFSで得た蛍光強度における変化と比較した。
バッファー溶液中で、分析物を注入する前、100秒の一定のバイアス(VDS=-0.5、VG=-1V)後、ベースラインIDSを記録した。センサー表面に対する分析物の物質移動限界を最小にするために、300μL/分の流速を用いた。本発明者らのOTFTは、時間とともにIDSにおけるわずかなドリフトを経験したが、これはゲートバイアスのストレスに起因し得る。所与の装置上でのセンサー試験の間に、ゲートバイアスを除去することによって、または短時間逆バイアスを適用することによって、最初の電流が回復することがある。次に、T3-MM2(2塩基ミスマッチ)の100nM溶液を注入し、IDSにおける低減を観察した。バルク濃度(C0)と対応する表面被覆率(θ(C0))との間の平衡が達成するまで、IDSを時間の関数として測定した。バッファー溶液で手短に(約20秒)すすいだ後、最初のベースライン電流であるI0が回復し(図4A)、T3-MM2は、PNAプローブと非特異的に結合したか、または弱くハイブリダイズしたかのいずれかであったことを示していた。T1-MM1(1塩基ミスマッチ)の100nM溶液で同様に測定すると、IDSにおける大幅な低減がもたらされ、100秒後に平衡に到達した。バッファー溶液ですすぐとI0のほんのわずかな回復がもたらされ、T1-MM1とPNAプローブとの間に弱くあってもある程度のハイブリダイゼーションが形成されたことを示していた(図4A)。T2-MM0(DNA相補体)の100nM溶液に対するOTFTドレイン電流レスポンスは、ミスマッチ配列に比べて、より大きな程度のハイブリダイゼーションの結果として、短時間にわたって最大の低減を示した。バッファー溶液ですすいだときに非常にゆっくりとした減衰だけが観察された。これは、相補的な配列であるT2-MM0と効率的にハイブリダイゼーションすることにより、最大のΔIDSおよびバッファーのすすぎに対する最高の安定性がもたらされるという本発明者らの最初の仮説と一致する(図4A)。それぞれの場合において、遊離のDNAオリゴマーの除去により、最初の10秒のバッファー溶液の交換内にΔIDSにおける急速な低下が観察され、これはT2-MM0、T1-MM1、およびT2-MM2に対してそれぞれIDSの0.75%、11%、および50%になる。
SPFS測定を行ってOTFTレスポンスを確証した。5'-末端にCy5フルオロフォアを有する同じ3個のDNA標的を用いたが、これはSPFSにおける表面プラズモンモードのエバネッセント場によって励起され得る。SPFS実験はAu基体上で行われ、5nmのppMAフィルムに付着しているPNA-15merプローブをやはり利用するものであった。反射率および蛍光強度対入射角の角度スキャン(図4C)、ならびに蛍光強度対DNAハイブリダイゼーション間の時間の動力学的スキャン(図4B)の2つの典型的な光学的測定を行った。
ハイブリダイゼーション反応の間の時間の関数として測定した蛍光強度における変化を用いて、動力学的パラメータ、特に会合(kon)速度および解離(koff)速度を決定することができる。過剰の物理吸着されたDNAをすすいだ後、105cpsを超える高い光子計数が観察された(図4B)。蛍光角度スキャン(図4C)は、最小の反射率での共鳴表面プラズモンの強度において顕著な増強を示す。両方の図とも、DNA相補体と2つのミスマッチ標的との間のハイブリダイゼーションにおいて明白な差があったことを示している。
IDSおよび蛍光強度における変化から、ハイブリダイゼーションの動力学を決定した。ラングミュアモデルをベースとし、時間の関数としてのΔIDSを、以下の通り、簡単な2分子反応によって記述し、
Ici(t)=(Imax-I0)(1-exp(-(konC0+koff)t)) (1)
式中、Imaxは、所与濃度(C0)での分析物曝露後の平衡IDSであり、I0はベースライン電流である。T2-MM0とPNAプローブとの間の安定なハイブリダイゼーションにより、バッファー溶液でのすすぎ(60秒)を通して殆んど解離がなく、koffの定量が困難となった。DNA配列中に1個または2個の塩基のミスマッチが導入されたことで、ハイブリダイズしたPNA-DNA複合体は不安定化し、バッファーでのすすぎの間の解離が増強される。時間依存性の解離は以下の等式によって記載される。
Ici(t)=(Imax-I0) exp(-kofft) (2)
kon、koff、および親和定数(KA)の算出結果を表1に概略する。相補的配列であるT2-MM0に対して標的配列中に1塩基ミスマッチ(15個中)を挿入することにより、KAは2桁分低減する。第2のミスマッチの導入により、KAはもう1桁分さらに低減する。T3-MM2に対するKA値は比較的高く、エバネッセントテールによるバルク溶液中の標識DNAの励起に起因し得る。
Ici(t)=(Imax-I0)(1-exp(-(konC0+koff)t)) (1)
式中、Imaxは、所与濃度(C0)での分析物曝露後の平衡IDSであり、I0はベースライン電流である。T2-MM0とPNAプローブとの間の安定なハイブリダイゼーションにより、バッファー溶液でのすすぎ(60秒)を通して殆んど解離がなく、koffの定量が困難となった。DNA配列中に1個または2個の塩基のミスマッチが導入されたことで、ハイブリダイズしたPNA-DNA複合体は不安定化し、バッファーでのすすぎの間の解離が増強される。時間依存性の解離は以下の等式によって記載される。
Ici(t)=(Imax-I0) exp(-kofft) (2)
kon、koff、および親和定数(KA)の算出結果を表1に概略する。相補的配列であるT2-MM0に対して標的配列中に1塩基ミスマッチ(15個中)を挿入することにより、KAは2桁分低減する。第2のミスマッチの導入により、KAはもう1桁分さらに低減する。T3-MM2に対するKA値は比較的高く、エバネッセントテールによるバルク溶液中の標識DNAの励起に起因し得る。
固定化したプローブ上を増大する濃度の標的DNAの溶液を通過させ、会合および解離をモニタリングすることによって、表面滴定測定を行った。濃度1、5、10、20、および50nM(図5Aにおける細矢印)のT2-MM0 DNA溶液をフローチャンネル中に逐次的に注入し、より高い平衡の表面被覆率によりIDSにおいて増加性に大きな変化がもたらされた。注入の間に、プローブを完全に再生するための10mM NaOHの15秒パルスに加えて、非結合のDNAをバッファー溶液ですすいだ(図5Aにおける太矢印)。1塩基ミスマッチDNA標的(T1-MM1)での滴定を、図5Bに示す通り、同様のやり方で行った。会合および解離の段階は、図5AおよびBにおける赤い実線によって示す、それぞれEq.1およびEq.2と適合した。親和性定数の平均値は、T2-MM0に対してKA=7±2×108M-1、T1-MM1に対してKA=9±1×106M-1であることが見出された。
θ(C0)をC0に関連付けるラングミュア等温モデルは以下の等式によって記述される。
θ(C0)は、検出されたシグナル強度IDS(max) (C0)を、完全に飽和した表面およびC0のシグナル強度にスケーリングすることによって推定される。T2-MM0およびT1-MM1に対するラングミュア等温曲線を、平衡電流レスポンス(IDS)対濃度をプロットすることにより得たが、これを図5Cに示す。Eq.3を用いた定常状態の非線形の適合によりKAの決定が可能となり、T2-MM0およびT1-MM1に対する親和定数がもたらされ、滴定分析の会合/解離適合から得られたものと良好に一致した。
OTFTセンサーから算出したKAsは、SPFSによって決定したものよりも3〜8倍低かった。これは陰性に荷電したDNAでのハイブリダイゼーション時の表面電荷密度の増大によるものと本発明者らは考える。θ(C0)が増大すると、この表面電荷密度は、さらなる結合に対して増大性の反発的なクーロンバリアを生成する。この効果はSPFS測定においてやはり一般的であるが、外部電場が存在しないため程度は低い。高イオン強度のバッファー溶液中での操作、またはセンサーマトリックスのプローブ密度の希釈により、ハイブリダイゼーション動力学に対するクーロン反発力の影響が制限され得るが、この両方の条件ともセンサー感度に有害な影響を及ぼす。反発性のクーロンバリアは滴定分析によってさらに確認され、各々のさらなる標的濃度の間にすすぎのステップを加えずにさらなるハイブリダイゼーションを確認することはできなかった(図5AおよびB)。相補的なDNA(T2-MM0)に観察された1nMの感度は、SPFSを用いて以前に報告された結果と一致する。
ラングミュア吸着等温式、すなわち、θ(C0)対C0は、T2-MM0とT1-MM1との間の顕著な識別を示す(図5C)。点線は、動力学実験を行った濃度であるC0=10-7Mを示し、これは標的の相補的配列であるT2-MM0に対する半飽和(1/KA)をはるかに上回る。この濃度は、効率的な識別を達成するのに、T1-MM1の1/KAである9.5×10-8Mに意図的に近い。したがって、T1-MM1配列は表面結合したPNAから容易に解離したが、T2-MM0配列(1/KA=25×10-9M)は本発明者らの実験の時間尺度内にバッファー溶液ですすぐことによって除去することができなかった。T3-MM2配列は5.5×10-6Mというかなり高い1/KAを有し、これは図4Aにおいて観察される比較的低いΔIDSおよびすすぎ時の迅速な解離を説明している。
OTFTセンサーの再現性
OTFTセンサーの再現性を、バッファー溶液のすすぎによって分離した複数のハイブリダイゼーションサイクルを測定することによって決定した。6つのハイブリダイゼーションサイクルを、単一装置上T2-MM0で測定し、9つのハイブリダイゼーションサイクルを、別の基体上各ミスマッチのDNA標的であるT1-MM1およびT3-MM2に対して試験した。図6(A〜C)は各サイクルに対してハイブリダイゼーションしたときのΔIDSを示す。全ての場合において、最初のハイブリダイゼーション試験は、標的DNAに曝露した時にIDSの変化が小さかったことを示したが、ベースライン電流が安定化する(すなわち、ゲートバイアスストレスがもはや重大でない)と、センサーレスポンス(ΔIDS)が一定になった。T1-MM1(200nM)およびT3-MM2(200nM)のハイブリダイゼーション後、塩基のミスマッチおよびバッファー溶液中の効率的な解離のため、表面に結合したPNAプローブを再生する必要はなかった。相補的な標的であるT2-MM0(100nM)で試験するために、PNAプローブを10mM NaOH溶液で15秒間再生し(生データを図6Dに示す)、その後バッファー溶液で手短にすすいでその後の試験に表面を準備した。
OTFTセンサーの再現性を、バッファー溶液のすすぎによって分離した複数のハイブリダイゼーションサイクルを測定することによって決定した。6つのハイブリダイゼーションサイクルを、単一装置上T2-MM0で測定し、9つのハイブリダイゼーションサイクルを、別の基体上各ミスマッチのDNA標的であるT1-MM1およびT3-MM2に対して試験した。図6(A〜C)は各サイクルに対してハイブリダイゼーションしたときのΔIDSを示す。全ての場合において、最初のハイブリダイゼーション試験は、標的DNAに曝露した時にIDSの変化が小さかったことを示したが、ベースライン電流が安定化する(すなわち、ゲートバイアスストレスがもはや重大でない)と、センサーレスポンス(ΔIDS)が一定になった。T1-MM1(200nM)およびT3-MM2(200nM)のハイブリダイゼーション後、塩基のミスマッチおよびバッファー溶液中の効率的な解離のため、表面に結合したPNAプローブを再生する必要はなかった。相補的な標的であるT2-MM0(100nM)で試験するために、PNAプローブを10mM NaOH溶液で15秒間再生し(生データを図6Dに示す)、その後バッファー溶液で手短にすすいでその後の試験に表面を準備した。
(実施例2)
水性で安定なペンタセンベースのトランジスタを用いたin situの選択的IgG検出
2.1 OTFTの製造
高濃度にドープしたシリコンウエハー上にOTFT、その後、ボトムゲートおよびボトムコンタクト構造を製作した。基体を、アセトン、イソプロパノール、エタノールを用いて清浄にし、脱イオン水ですすぎ、次いで、100℃で5分間あわせた。熱成長させたSiO2(200nm)上にスピンコーティングしたCYTOP(15nm)をゲート誘電絶縁体に用いて、表面上の捕捉部位を除去することによって、ヒステリシスおよびしきい電圧のシフトを低減した。Ar充填したグローブボックス中4000rpmで40秒間、1重量%のCYTOP溶液を用いてスピンコーティングした。CYTOPフィルムを800Cで30分間および1800Cで1時間焼いた。絶縁体の表面粗さ(rms)を原子間力顕微鏡(AFM)によって調べた。(NanoScope Dimension 3100CL)、すなわち0.8nm。W/Lが10であるソース-ドレイン電極を、シャドーマスクを用いることによって蒸着させた。さらに、Au電極を、電荷担体を増強するためにエタノール中で希釈した2-メルカプト-5-ニトロベンズイミダゾール(MNB)0.1mM溶液で1時間処理した。最後に、300C、0.5Å/sの蒸着速度で、厚さ30nmのペンタセンフィルムを6.5×10-7mbarの圧力下で熱蒸着して、ペンタセン結晶の成長を制御した。
水性で安定なペンタセンベースのトランジスタを用いたin situの選択的IgG検出
2.1 OTFTの製造
高濃度にドープしたシリコンウエハー上にOTFT、その後、ボトムゲートおよびボトムコンタクト構造を製作した。基体を、アセトン、イソプロパノール、エタノールを用いて清浄にし、脱イオン水ですすぎ、次いで、100℃で5分間あわせた。熱成長させたSiO2(200nm)上にスピンコーティングしたCYTOP(15nm)をゲート誘電絶縁体に用いて、表面上の捕捉部位を除去することによって、ヒステリシスおよびしきい電圧のシフトを低減した。Ar充填したグローブボックス中4000rpmで40秒間、1重量%のCYTOP溶液を用いてスピンコーティングした。CYTOPフィルムを800Cで30分間および1800Cで1時間焼いた。絶縁体の表面粗さ(rms)を原子間力顕微鏡(AFM)によって調べた。(NanoScope Dimension 3100CL)、すなわち0.8nm。W/Lが10であるソース-ドレイン電極を、シャドーマスクを用いることによって蒸着させた。さらに、Au電極を、電荷担体を増強するためにエタノール中で希釈した2-メルカプト-5-ニトロベンズイミダゾール(MNB)0.1mM溶液で1時間処理した。最後に、300C、0.5Å/sの蒸着速度で、厚さ30nmのペンタセンフィルムを6.5×10-7mbarの圧力下で熱蒸着して、ペンタセン結晶の成長を制御した。
ペルフルオロ-1-3-ジメチルシクロヘキサン(PFDMCH)のパルスプラズマ重合をパッシベーションした無水マレイン酸(MA)に対して行って、各装置(光学的/電子的)の表面を選択的ハイブリダイゼーションプロセスに対して機能化した。PE-CVD反応装置中、13.56MHz r.f.ジェネレーターを、LC整合回路および、ガス注入口から8〜16cmにまたがってパイレックス(登録商標)ガラス製円柱型反応チャンバーの周囲の外側に巻きつけた銅コイル(直径0.5mm、10巻)によってガスに容量結合させた。プラズマチャンバー内側の基体の位置を、必要とされる厚さを有する均一なフィルムを実現するように最適化した。シグナル発生器をr.f.電源に接着し、陰極線オシロスコープを用いてパルス時間、パルス間隔、およびパルス振幅をモニタリングした。光学装置上のMAのプラズマ重合前に、5mM濃度のエタノールで希釈した(浸漬時間約30分)2-メルカプト-5-ニトロベンズイミダゾール(MNB)を含むチオール(分子構造を図S12に示す)を接着性の単層として用いた。
PE-CVDによって蒸着した薄膜の化学構造のキャラクタリゼーションを、反射モードのフーリエ変換赤外線分光法(FT-IR)(Nicolet 850分光計) および300Wで運転されるMg KR(1253.6eV)X線源を有するX線光電子分光法(XPS)(Physical Electronics 5600 A機器)を用いて行った。測定スペクトルに117.40eVの通過エネルギー(pass energy)を用いた。スペクトルを、正常の表面に対して45°の取り出し角度を用いて記録し、スキャンをMultiPak5.0ソフトウエアを用いて分析した。
バイオセンシング測定に対して、生化学的分子は全て、新たに調製した酢酸ナトリウムバッファー溶液(ABS)( pH7の10mM濃度)中で希釈した。抗原[ウシ血清アルブミン(BSA)](MW約66kDa)をSigma Aldrichから購入し、抗体(抗BSA)IgGをMilliporeから購入した。本発明者らは、上部に入口および出口の開口(直径=1mm)のあるPlexiglasで作られたフローセルを用い、合計体積を約30mm3までと限定した。基体とフローセルとの間の接触領域をViton Oリングで密封した。フローセルを、内径0.76mmのTygonチューブを用いて蠕動ポンプ(NovoChem)および試料レザバーに接続した。蠕動ポンプは300μL/分の一定の流速を維持して、確実に分析物濃度を一定にした。
溶液チャンバーがOTFTのチャンネル領域に主に接触しているように、フローセルを基体に接着した。本発明者らは、装置を新たに調製した酢酸ナトリウムバッファー溶液中で測定した場合に、水中で安定な操作に必要とされる-5Vの低動作電圧の環境空気に比べて、電流における増大を観察した。電気特性におけるわずかな変動は、環境空気における0.006cm2/Vsからバッファー溶液中の0.0052cm2/Vsへの移動度におけるわずかな変化のある比較的安定な挙動を説明している。
2.2 OTFTによるin situ抗BSA(IgG)ハイブリダイゼーション反応
抗原/抗体相互作用は、リガンドと巨大分子上の結合部位(受容体)との間の構造的相補性に主に依存する、非共有性の生物学的結合反応の大集団に属する。
抗原/抗体相互作用は、リガンドと巨大分子上の結合部位(受容体)との間の構造的相補性に主に依存する、非共有性の生物学的結合反応の大集団に属する。
結合性BSA/IgGによるトランジスタセンサー表面上の実効電荷の効果を調べるために、pH7のバッファー溶液中希釈した500nM濃度のIgGを注入し、バルク濃度と対応する表面被覆率との間の平衡に到達するまでの時間の関数としてIDSにおける低減を記録し、本発明者らはバッファー溶液に切り替えたが、これは減衰を示した(IDSの増大)。このすすぎプロセスを130秒間続けてIgGの解離の挙動を観察し、本発明者らは表面を15秒パルスのグリシン(10mM、pH2)溶液でさらに再生し、センサー表面を同じ濃度のIgG(すなわちpH5のバッファー溶液中500nMに希釈したもの)に曝露し続けた。IDSは増大し始め、IgGをバッファー溶液に交換した後逐次的に、本発明者らはIDSにおける低減をみとめている。このように、本発明者らはIDSシグナルに対する、a)pH7(電流における変化)ではΔIDSはpH5よりも5倍小さく、b)pH7ではpH5に比べて極性の符号は逆であるという2種類の効果を観察している。これらの実験結果は、等電点(pl)を超えるとIgGは陰性の電荷として振る舞い、この点未満では陽性の挙動が優勢となるという本発明者らの最初の仮説と一致する。さらに、これらの結果はまた、トランジスタが理想的なp型の特性を示すことも指摘している。
Claims (10)
- (i)(a)ゲート層
(b)誘電体層
(c)半導体層
(d)ソース、および
(e)ドレイン
を含むトランジスタ、ならびに
(ii)検出される分子のカップリングおよびトランジスタの安定化を提供する層を含み、カップリング/安定化層がトランジスタの半導体層の少なくとも部分を覆っている、センサー。 - カップリング/安定化層が1nmから800nm、特に5nmから50nmの厚さを有する、請求項1に記載のセンサー。
- カップリング/安定化層が、プラズマ蒸着によって、特にプラズマ増強化学蒸着および/またはスピンコーティングによって適用される、請求項1または2に記載のセンサー。
- カップリング/安定化層が、ポリマレイン酸無水物、ポリPFDMCH、および/またはCYTOPを含む、請求項1から3のいずれかに記載のセンサー。
- カップリング/安定化層が、検出される分子に対する分子プローブ、特にDNAまたはタンパク質に対する分子プローブを含む、請求項1から4のいずれかに記載のセンサー。
- 水性媒体中、特にバッファー中の生体分子を感知するための、請求項1から5のいずれかに記載のセンサー。
- トランジスタが有機薄膜トランジスタである、請求項1から6のいずれかに記載のセンサー。
- ≦2Vの低電圧で操作可能である、請求項1から7のいずれかに記載のセンサー。
- 誘電体層が有機層、特に架橋されているPVPまたは/およびCYTOPの層である、請求項1から8のいずれかに記載のセンサー。
- 半導体層が有機層、特にDDFTTF、ジヘキシルFTTF、および/またはペンタセンを含む層である、請求項1から9のいずれかに記載のセンサー。
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