JP2013521811A - 食品製品の香りの改善 - Google Patents

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Abstract

本発明は、食品製品の香りを改善するプロセス及び装置を提供する。香り改善剤が、食品製品の製造の間に食品用のドロップレット制御型注出ヘッド(又はヘッド)によって食品製品上に塗布され又は注出される。好適な実施形態では、注出ヘッドが、例えば電気機械センサ、光学センサ又は画像センサのデータなどのセンサデータに依存して、例えばプログラムされたPC型コンピュータなどのコントローラによって制御される。コントローラ及びセンサは、選択された香り改善剤であって、無駄にされることなく又は噴霧され過ぎることなく適切に塗布されたか注出された香り改善剤を様々な食品品目が有することができるように動作する。また、本発明は、香り改善剤を伴って提供されたプロセス及び装置に従ってその食品製品の香りが改善された食品製品も提供する。
【選択図】図4

Description

発明の分野
本発明は、食品製品(food product)及び食品製品の製造の分野に関するものであり、特に、改善剤を含む改善された食品製品、並びに、食品用のドロップレット(液滴)制御型注出ヘッド(controlled−droplet dispensing head)、例えば食品用のインクジェット型ヘッドなどを用いて改善剤を食品製品に塗布する方法及び装置を提供するものである。
発明の背景
食品製品の魅力は、おそらく食品製品の味も、適切な視覚的見栄え、硬さ及び香りによって改善される。そして、それらの食品製品の栄養成分は、自然に存在する栄養成分を調製する間に保存加工することによって改善される。しかしながら、材料から製造され、包装され、調理される間に更に加工された食品製品、特に冷凍食品製品は、外観の魅力に欠け、風味が損なわれ、栄養成分が劣化させられることがある。例えば、予め冷凍され再加熱されたパン製品は、期待外れで食欲をそそらない硬さとなっていることがある。そして、予め冷凍され再加熱された肉製品は、期待された香りに欠けることがある。冷凍食品製品を再加熱するために一般に使用される電子レンジは、普通に調理された食品に期待される外見をつくることができない。最後に、予め包装された食品製品は、消費される前に、自然に存在する栄養素が滲出され、失われ又は劣化され得るので、栄養成分が低減されたものとなっている場合がある。
これらの及び他の理由のために、先行技術において利用可能な予め包装され冷凍された食品製品は、魅力や栄養素が損なわれたものとなっていることがある。普通に調理された食品の本来の外観、香り、風味及び栄養素をより厳密に模倣し得る改良された外観、香り、風味及び栄養素をそのような製品に与えることは、有益であろう。そのように改良された食品製品は、既存の食品製造プロセス及び装置に最小限の修正のみを加えることによって確実に且つ経済的に製造されることが好適であろう。
ケーキなどの食品製品上に後に配置される食用のシート又はウェブ上に例えば印刷することによって、食品製品に視覚的に魅力的な装飾、画像、挨拶の言葉及び同様のものを付与することは、先行技術において周知である。例えば米国特許第6329530B1号公報又は米国特許第6652897B1号公報を参照されたい。また、食品製品の装飾に適した食用インクも周知である。例えば米国特許第7166153B2号公報又は米国特許第7608141B2号公報を参照されたい。これらの措置にもかかわらず、更なる改良が必要であり望まれている。
本発明は、食品製品の製造中に改善剤を塗布する方法を提供する。好適な実施形態において、その方法は、1)1つ又は複数の改善剤を塗布する準備ができ部分的に製造された食品製品を受け取るステップであって、その食品製品が1つ又は複数の包装部材あるいは食品品目(food item)支持構造を含む、ステップと、2)食品製品の包装部材あるいは食品品目支持構造上に改善剤のドロップレットを噴射するためにドロップレット制御型注出ヘッドを作動させるステップであって、ドロップレットが注出ヘッド内のノズルから制御された数及びサイズで噴射され、改善剤が香り改善剤を含む、ステップと、3)改善剤が選択されたパターン及び量で食品製品に塗布されるように注出ヘッドを制御するステップと、4)改善剤を含む食品製品を更なる製造のために提供するステップとを含む。食品製品は、1つ又は複数の関連付けられた包装部材若しくは食品品目支持構造を更に含んでもよい。好適には、改善剤が食品品目の外側表面上に注出される。より好適には、包装部材あるいは食品品目支持構造が、食品品目の電子レンジ加熱の間に知覚可能なレベルの意図された香りを香り改善剤に放たせるための十分な温度に達するように選択された活性(active)包装を更に含み、香り改善剤が活性包装上に注出される。
本発明の方法は、複数の改善剤のドロップレットを制御された数及びサイズで並びに選択されたパターン及び量で食品製品上若しくは食品製品内に噴射するために複数のドロップレット制御型注出ヘッドを作動し制御するステップであって、改善剤が1つ又は複数の香り改善剤を含む、ステップを更に含んでもよい。
より好適な一実施形態では、改善剤が約0.001グラム/cm〜約3グラム/cmの面積密度で塗布される。
また、本発明は、食品製品の製造中に香り改善剤を塗布する方法を提供する。この方法は好適には、1)1つ又は複数の香り改善剤を塗布する準備ができ部分的に製造された食品製品を受け取るステップであって、食品製品が1つ又は複数の活性包装部材あるいは活性食品品目支持構造を含む、ステップと、2)受け取られた食品製品に関する情報を取得するステップと、3)食品製品の活性包装部材あるいは活性食品品目支持構造上に香り改善剤のドロップレットを噴射するためにドロップレット制御型注出ヘッドを作動させるステップであって、ドロップレットが注出ヘッド内のノズルから制御された数及びサイズで噴射される、ステップと、4)香り改善剤が選択されたパターン及び量で食品製品に塗布されるように注出ヘッドを制御するステップと、5)香り改善剤を含む食品製品を更なる製造のために提供するステップとを含み、作動させるステップ及び制御するステップが、取得された情報に少なくとも部分的に依存して実行される。好適な一実施形態では、注出ヘッドが、香り改善剤を実質的に均一なパターン及び量で活性包装部材の少なくとも一部内に注出するように作動され並びに制御される。更に別の好適な実施形態では、取得された情報が食品製品の有無を示すものを含み、注出ヘッドが、活性包装部材が有ると示されている場合のみに香り改善剤を注出するように作動され制御される。
更に別の好適な実施形態では、取得された情報が食品製品の位置及び向き(orientation)を示すものを更に含んでもよく、注出ヘッドが、示された位置及び向きのみに、並びに活性包装部材上に、ただし活性包装部材を越えずに、香り改善剤を注出するように作動され制御される。
更に別の好適な実施形態では、取得された情報が食品製品の種類を示すものを含み、注出ヘッドが、食品製品の種類に少なくとも部分的に依存して、選択されたパターン及び量で食品製品に関連付けられた活性包装部材上に香り改善剤を注出するように作動され制御される。
更に別の好適な実施形態では、取得された情報が食品製品の画像を更に含み、その方法が、取得された画像を複数のテンプレート画像のうちの1つにマッチングさせるステップと、マッチングしたテンプレート画像に少なくとも部分的に依存して、選択されたパターン及び量で香り改善剤を塗布するように注出ヘッドを作動し制御するステップとを更に含む。
本発明は、食品製品の製造中に香り改善剤を塗布する装置を更に提供する。好適な実施形態では、本発明の装置が、a)1つ又は複数の食品品目を含む食品製品を当該装置に及び当該装置から移動するための移動手段であって、当該装置に移動される食品製品が、香り改善剤の塗布の準備ができており、当該装置から移動される食品製品が、香り改善剤を更に含む、移動手段と、b)香り改善剤のドロップレットを食品製品の活性包装部材上に噴射するために香り改善剤を収容するタンクと流体連通するドロップレット制御型注出ヘッドであって、ドロップレットが制御された数及びサイズで注出ヘッド内のノズルから噴射される、注出ヘッドと、c)香り改善剤が選択されたパターン及び量で食品製品に塗布されるように注出ヘッドを作動し制御するコントローラとを備える。
別の好適な実施形態では、ドロップレット制御型注出ヘッドが、食品用のインクジェット型印刷ヘッドを更に含む。更に別の好適な実施形態では、本発明の装置が、複数の改善剤のドロップレットを制御された数及びサイズで、並びに選択されたパターン及び量で食品製品上若しくは食品製品内に噴射するために1つ又は複数の改善剤を収容する複数のタンクと流体連通する複数のドロップレット制御型注出ヘッドを更に備え、改善剤が1つ又は複数の香り改善剤を含む。更に別の好適な実施形態では、本発明の装置が、当該装置に移動された食品製品に関する情報を取得するセンサを更に備え、コントローラが、取得された情報に少なくとも部分的に依存して注出ヘッドを作動し制御する。より好適には、センサが、移動された食品製品の画像を取得する画像装置を更に含み、コントローラが、取得された画像を食品製品の複数のテンプレート画像のうちの1つとマッチングさせるプロセッサ/パターンバッファを更に含み、コントローラが、マッチングしたテンプレート画像に少なくとも部分的に依存して、選択されたパターンで改善剤を塗布するように注出ヘッドを更に作動し制御する。
また、本発明は、改善された感覚刺激特性を有する食品製品も提供し、その食品製品が、活性包装部材あるいは活性食品品目支持構造と、加熱されると知覚可能なレベルの香りを放つための十分な量で活性包装部材あるいは活性食品品目支持構造上に塗布された香り改善剤とを含む。好適には、活性包装部材あるいは活性食品品目支持構造が、食品品目の電子レンジ加熱の間に知覚可能なレベルの意図された香りを香り剤に放たせるための十分な温度に達するように選択される。好適な一実施形態では、本発明の食品製品が、食品品目上若しくは食品品目内に塗布された1つ又は複数の付加的な改善剤を更に含み、付加的な改善剤が、電子レンジ加熱の間か後に食品品目に対して視覚上の違い、又は栄養上の違い、あるいは視覚上と栄養上の違いの両方を与えるように選択される。好適には、本発明の食品製品が1つ又は複数の食品品目を更に含む。
本発明は、食品製品の感覚刺激特性であって、食品製品の外観、栄養価若しくは香りを含む感覚刺激特性を改善するように1つ又は複数の改善剤のドロップレットを食品製品上に注出するために、1つ又は複数の食品用ドロップレット制御型注出ヘッド、例えばインクジェット型印刷ヘッドなどの使用を更に提供する。
本発明は、以下の本発明の好適な実施形態の詳細な説明、本発明の特定の実施形態の説明に役立つ実例、及び添付された図面を参照することによって、より十分に理解されるであろう。
本発明の食品製品の好適な実施形態を示す。 本発明の食品製品の好適な実施形態を示す。 本発明の食品製品の好適な実施形態を示す。 本発明の食品製品の好適な実施形態を示す。 本発明の改善された食品製品の好適な使用方法を示す。 本発明のプロセス及び装置を概略的に示す。 本発明のプロセス及び装置の好適な実施形態を示す。 食品改善剤を塗布するプロセスに関する別の好適な実施形態を示す。 食品改善剤を塗布するプロセスに関する別の好適な実施形態を示す。
好適な実施形態の詳細な説明
本発明は、改良され又は改善された本物らしさを備えた食品製品を提供する。換言すれば、本発明の改良され又は改善された食品製品は、期待される材料(「元の」食品)から普通に調理されるものにより類似する外観、香り、風味又は栄養素及び同様のものを有する。その特性、すなわち、外観、香り、風味又は栄養素及び同様のものは、「感覚刺激」特性として当技術分野に広く知られている。それに応じた及び別の言い方をすれば、本発明は、改善された感覚刺激特性を備えた食品製品を提供する。
また、本発明は、そのような改良され又は改善された食品製品を製造するプロセス及び装置も提供し、そのプロセス及び装置は、好適な実施形態において、既存の食品製造プロセス及び装置に容易に組み込まれ得る。本発明によれば、食品製品は、制御された量及び制御されたパターンで1つ又は複数の食品改善剤を食品製品上若しくは食品製品内に注出するか塗布することによって改良され又は改善される。提供された製造プロセス及び装置が、そのような注出又は塗布を実行する。
用語「食品製品」は、実際に消費可能な食品品目、又はその消費可能な食品品目の包装、あるいは消費可能な食品品目とその消費可能な食品品目の包装の両方を、文脈に従って包括的に言うために本明細書中で使用される。具体性が必要な場合には、消費可能なものとは、「食品品目」と「包装部材」のようにその食品品目の包装とを具体的に言い、更に、完全な「食品製品」は、1つ又は複数の食品品目と1つ又は複数の包装部材の両方を含む。
好適な実施形態では、改善剤は、食品製品を調理する前、例えば加熱する前や同様のことをする前に、消費者によって知覚可能なものではない、あるいはわずかに知覚可能なだけであるが、調理の後、調理された食品製品に改善された本物らしさ、すなわち、調理されたときに消費者によって実際の食品に期待され、改善された外観、香り、風味、栄養素又は同様のものを与える。本明細書では、通常付随する手順で食品製品の包装を外したり調理したりするように普段通りに検査することや取り扱う結果として改善剤が気づかれなければ、改善剤は、消費者によって知覚可能ではないと見なされる。取り扱い及び調理の通常の過程以外の特別な検査が改善剤の存在を識別するために必要とされる場合、改善剤が消費者によってわずかに知覚可能であるとして見なされる。そのような検査は、単純に、非常に注意深い観察を含み得るが、例えば食品製品を角度をもって又は特別な照明内で観察することなど、あるいは食品製品を例えば切る、引き裂く、湿らせる若しくは同様のことなどによって変えることなど、特別な観察作業を含む場合が多い。
大部分の実施形態では、消費者によって普段通りに観察可能な改善剤は、好ましさにより劣る。しかしながら、ある好適な実施形態では、食品製品が食品製品の包装から取り出される際に改善剤が知覚可能であってもよいが、消費者が調理前に実際の食品に期待するであろう改善された外観、香り、風味、栄養素若しくは同様のことを調理前に食品製品に与える範囲に限られる。しかしながら、食品製品を調理する間、そのような改善剤の知覚される品質は、消費者が調理後に実際の食品に期待するであろう改善された外観、香り、風味、栄養素若しくは同様のことを調理後に食品製品に与えるように変質される。例えば、栄養素の内容を改善する作用剤(agent)は、調理前と調理後の両方において食品製品を改善することができる。
より詳細には、好適な改善剤は、自然に存在する材料、混合物、香味料、抽出物、エッセンス又は同様のものを含むかこれらから構成される。また、改善剤は人工的に調製された(例えば合成された)化合物又は混合物を含むこともできる。一般的に、改善剤は外観、香り(若しくは他の感覚的性質)又は栄養素を改良するように作用する。外観改善剤は、例えば加熱時に褐色に調理された色合いを呈する褐色着色剤を含む。これらの外観改善剤は、特別な調理方法に従って調理された食品の外観を模倣する選択された空間的パターンで、調製された食品品目上に(食品製品への包装の前に)塗布され又は注出されることが好ましい。
香り改善剤は、普通に調理された食品のにおいを模倣し、食欲をそそる香りを加熱時に放つ作用剤である。これらの作用剤は、食用に適していれば、実際の食品品目上又は食品品目内にあることができるが、これらの作用剤は、食品品目と共に加熱される食品製品の包装部材上に塗布され又は注出されることが好ましい。そのような包装部材は、電子レンジ内でより高い温度を実現するための有効成分を含むことが多く、更にこれらのより高い温度が、より多くの香りを放つことを促進し得る。
栄養改善剤は、食品品目の調製中に食品製品上又は食品製品内に効果的に塗布され又は注出されることが好ましい。また、そのように注出された栄養改善剤は、食品製品内の食品品目に確実に残存し、加熱又は他の調理ステップによって劣化させられない。本発明は、外観、香り及び栄養の作用剤に限定されず、食品製品を改善する他の作用剤の使用も包含する。
好適な製造プロセス及び装置は、本明細書中において「ドロップレット制御型」注出技術と「ドロップレット制御型」注出装置と呼ばれる(単に用語「インクジェットヘッド」を模倣する「ドロップレット制御型注出ヘッド」とも呼ばれる)ものによって、食品改善剤を食品製品上又は食品製品内に塗布するか注出する。しかしながら、本発明は、記載された好適な「ドロップレット制御型」技術に限定されず、例えば改善剤を染み込まされるシート又はウェブと接触させることによって改善剤が塗布される接触技術などの別の注出技術を用いて実施されることもできる。
より詳細には、「ドロップレット制御型」注出技術及び装置は、一般的に多くの、ただし制御された、ドロップレット数を制御された空間的パターンで例えば食品製品などの選択されたターゲット上又はターゲット内に発射することによって機能する。重力、気流又は同様のものによる乱れを避けるために、ドロップレットは、一般にジェット状の流れで適切な距離から十分な速度及び焦点調節を伴って発射される。ドロップレットは、2〜100kHzの範囲の割合で(10pl〜0.5nlの体積に対応する)25〜100μmの範囲のサイズを有することが好ましい。従って、ドロップレット制御型注出技術は、既知のサイズ又は体積の既知のドロップレット数を注出することによって塗布される食品作用剤の量を制御することができ、注出されるドロップレット数が、既知の期間に既知の割合でドロップレットを注出することによって制御されることができる。
そのようなドロップレット制御型注出技術は長い間、印刷テキスト、画像及び同様のものに塗布されており、発射されたジェット状の流れは視認可能なインク、染料又は同様のもののドロップレットを含み、この印刷塗布は一般に「インクジェット印刷」技術と呼ばれている。用語「インクジェット」及び「インクジェット印刷」は非常によく知られ、非常に広く使用されているので、本発明の一部である「ドロップレット制御型」技術は、本明細書中において「インクジェット」技術と時々呼ばれることもよくある。しかしながら、単語「インク」又は「印刷」を使用するにもかかわらず、インク、染料又は同様のものを用いる印刷が本発明の一部ではなく、その代わりに、本発明が、食品改善剤が供給される食品製品上ですぐに知覚可能ではないことが好ましい食品改善剤を注出すること、塗布すること又は同様のことのみを包含することは理解されなければならない。
現在周知の、信頼性の高い、広く利用可能なドロップレット制御型注出技術(インクジェット技術)は、(ドロップレット生成率80〜100kHz以上を有する)連続ドロップレット技術と、(ドロップレット生成率2〜8kHz以上を有する)オンデマンド式ドロップレット技術を含み、後者では、主な変形体(principal variants)が圧電性手段又は熱的手段によって注出される。
簡単な背景技術として、連続ドロップレット技術では、ドロップレットが、1つ又は少数の小さなノズルから噴出する作用剤の流れとして自然に(また超音波エネルギーによっても)形成され、連続的に生成され、すなわち、塗布又は注出が特定の時間に必要とされようとなかろうと、例えば静電偏向手段などの偏向手段によって方向づけられる。ターゲットに対する塗布又は注出が特定の時間に必要とされる場合、ドロップレットは、選択されたパターンで偏向手段によってターゲット上に偏向される。しかしながら、塗布又は注出が必要とされない場合、ドロップレットは、ターゲットから離れて偏向され、使用されていない作用剤をキャッチするキャッチメント(catchment)内に偏向される。
オンデマンド式ドロップレット技術は、要求されたときにのみ、すなわち、塗布又は注出が必要とされるときにのみ、ドロップレットを生成する。この場合、ドロップレットは、「インクジェット印刷ヘッド」内の衝撃力によって形成され、ヘッド内で利用可能な、多数の、独立制御可能なノズルから発射される。ターゲットパターンは、多数のノズルのうちのいくつか若しくは全てを独立制御すること、ヘッド及びノズルアセンブリをターゲットに対して移動すること、あるいは、ターゲットをヘッド及びノズルアセンブリに対して移動することのうちの1つ又は複数によって形成される。熱的なオンデマンド式技術では、衝撃力が、突発的で短いパルスであって、作用剤の少量を蒸発させる熱のパルスによって生成される(作用剤は水をベースにしたものであることが好ましい)。圧電性のオンデマンド式技術(圧電技術)では、衝撃力が、圧電材料を短い間に収縮させたり膨張させたりすることによって生成される。
本発明の装置及びプロセスの好適な実施形態では、連続的な及び圧電性(オンデマンド式)ドロップレット制御型注出技術によって(また、現行の連続的な及び圧電性の技術に類似する特性を伴い将来開発されるドロップレット制御型注出技術によっても)改善剤を塗布するか注出する。これらの特別な技術は、注出された改善剤を変質させる可能性が低い機械的な又は流体の力によってドロップレットを形成するので好適である。これとは対照的に、熱的なドロップレット制御型技術は、加熱が一定の改善剤を変質させるので好ましさにより劣る。更に、連続的な及び圧電性の技術は、熱的な技術のように水をベースにした改善剤に限定されるものではない。
従って、説明を簡単にするために及び限定するものではなく、以下の説明は、独立制御可能な複数のノズルを備える印刷機構(「ヘッド」)を有し、主に一定の注出ノズルの作動を制御することによってパターンを形成する圧電ベースのドロップレット制御型注出技術に関するものである。好適には、圧電(及び連続的な)注出ヘッドは食品用に関するものであり、すなわち、その注出ヘッドは、食品用の材料から構成され、微生物汚染の増大を防ぐように洗浄可能に構成される。
食品用のドロップレット制御型注出ヘッドは、例えばインクジェット型印刷ヘッドの形態では、画像、テキスト、ロゴ及び同様のものなどの認識可能なパターンを食用に適したインクや染料を用いて食品製品上に印刷するために商業上利用することができる。例えばドミノ・プリンティング・サイエンス公開有限責任会社(ケンブリッジ、英国)を参照されたい。これらのヘッドは、本発明における使用、特に、食品状若しくは調理状のパターンで食品改善剤を食品製品に注出するか塗布することにできる限り適合され得る。そのような場合においては、商業用インクジェット型ヘッドにおける使用に適した特性であって、ドロップレットを適切なサイズに形成する準備ができていること、意図されたパターンを形成するようにターゲット上の着弾点に付着する準備ができていることなどを含むような特性を有する組成物を形成するために、改善剤は、食用に適したキャリア液体(例えば乳化剤、植物油及び同様のもの)で構成されることが好ましい。
最後に、再び強調すると、以下の説明において用語「インクジェット」及び「印刷」を使用するにもかかわらず、そして、本発明の装置に使用するために食品用のインクジェット印刷ヘッドを適合するにもかかわらず、本発明は、例えば画像、テキスト、ロゴ及び同様のものなどの識別可能なパターンでインクを用いて食品製品上に印刷することを包含するものではなく、その代わりに、本発明は、注出される食品改善剤であって、せいぜいわずかにだけ知覚可能な食品改善剤を食品製品に食品状のパターンで注出することか塗布することのみを包含するものである。
好適な実施形態では、ドロップレット制御型注出装置(例えば注出ヘッド)が、食品製品の種類に従って改善剤の注出パターンを選択することを許容する制御システム、更に随意的に、食品製品の位置や向きに従って注出したり塗布したりすることを許容することにより噴霧し過ぎを最小限にする制御システムに結合され、その制御システムによって制御される。そのような制御システムは、処理される又は処理されている食品製品に関するセンサデータを受信することが好ましく、従って、当技術分野で知られている制御機構内に構成され得る。例えばフィードフォワード機構では、改善剤が塗布される食品製品に関するセンサデータが、食品製品が注出ヘッドに到着する前に制御システムによって受信される。一度、食品製品が注出ヘッドに到着すると、その食品製品に対応し既に受信されたセンサデータは、例えば選択されたノズルがいつどこで作動され、作動されたノズルがいつ作動されなくなるかを予測することによって注出ヘッドを制御するために使用される。フィードバック機構では、食品製品に関するセンサデータは、その食品製品が処理されている際に受信され、注出ヘッドの進行中の動作を制御するために受信されたときに用いられる。また、制御システムは、注出ヘッドの制御を予測するために既に受信されたセンサデータを用いて、及び、実際の処理を考慮して予測を修正するために処理された時のセンサデータを用いて、フィードフォワードとフィードバックが組み合わされた機構で動作することもできる(好ましさにより劣るが、制御システムはセンサデータを用いない開ループ機構内で動作され得る)。
広範囲に有効なセンサが、食品製品処理を制御するデータを集めるために使用され得る。例えばセンサは、処理される食品製品の存在に主に関する情報を返し、光又は機械的に敏感な電子素子を含み得る。随意的に、そのようなセンサは、食品製品の位置や向きに関する概略の情報を返すことができる。より好適な実施形態では、例えばデジタルカメラ装置などの画像センサが、処理される食品製品の存在、位置及び向きに関するより正確なデータを集める。この画像データは、例えば画像をマッチングさせ認識することができる画像認識ソフトウェアを実行するコンピュータなどの視覚システムによって、解読されることができ、生成された信号を制御することができる。これにより、(食品製品がドロップレット制御型注出ヘッドの範囲内に到着すると)改善剤の注出が食品製品の特徴に従って制御されることができる。実現可能な食品製品の画像と、食品製品の特別な種類のそれぞれに改善剤を塗布するための命令とは、コンピュータのディスク上に格納されることができる。フィードバック情報は、いつ注出ヘッドが作動されるべきかを正確に決定するために、又はエラーが修正されることができるように注出を監視するために、あるいは同様のことをするために用いられることができる。
例えばドロップレット制御型注出装置、例えばカメラなどのセンサ、及びコントローラ/プロセッサなどの本発明の装置は、協調的に機能するサブシステム及びシステムに容易に組み合わされ得る。そのようなサブシステムは、食品製品の既存の自動製造ラインに組み入れられ得る。あるいは、そのようなシステムは、レストランのキッチン内で又は小規模の食品製造プロセスの一部として、独立して使用され得る。
本発明の好適な実施形態は、食品用のドロップレット制御型注出装置(ドロップレット制御型注出ヘッド)によって塗布されている改善剤を含む食品製品を包含する。また、好適な実施形態は、そのような食品用の注出ヘッドによって改善剤を食品製品上に塗布するか注出する装置及びプロセスも包含する。改善剤は、例えば外観改善剤、香り改善剤、栄養改善剤などを含む。選択された好適な実施形態が以下に記載されるが、ここに記載した好適な実施形態が本発明を限定するものではないこと、そして、本発明の他の実施形態、例えばこれらの及び他の改善剤を食品製品に塗布するか注出するために別の注出技術を用いる実施形態が本発明に包含されることは理解されるべきである。見出しは、説明を簡単にするためだけに及び何らかの限定を意図することなく本明細書中で使用される。
図1Aから図1D及び図2は、本発明の改善された食品製品の好適な実施形態を示す。一貫性及び分かり易さのためだけに、好適な実施形態は、1つ又は複数の消費可能な「食品品目」、例えばパン、食肉、野菜など、及び1つ又は複数の「包装部材」、例えば店内ディスプレイ用の外側包装、若しくは食品品目を調理するための任意の内側包装などを含むように記載される。
特に、図1A及び図1Bは、外観改善剤が塗布され又は注出され(食品製品内に含まれ)た食品品目の例を示す。これらの例は、選択されたパターンで食品品目の外側表面上に塗布され又は注出された褐色着色剤を有するパンか食肉を含む食品品目を表すことができる。褐色着色剤は、加熱される前には食品品目上で目立たないか見えさえしないが、加熱された後では食品品目がコンロの上、オーブン内、炭の上などで調理されたように褐色を帯び、調理されたような色を呈する化合物及び混合物である。食品産業で知られている褐色着色剤は、マルトース、デキストロース、(Red Arrow International社(マニトワック、ウィスコンシン州)から入手可能な)MAILLOSE(登録商標)、カラメル着色剤、パプリカ油、又は従来のオーブンか電子レンジ内で加熱する際に褐色反応で変化させる他の任意の作用剤を含む。また、そのような作用剤は、他の食品材料サプライヤからも入手可能である。
これらの図の左側には加熱前の食品品目10及び14が示されており、従って、褐色着色剤はせいぜいわずかに知覚できる(及び消費者によっておそらくごく普通には知覚できない)。右側には電子レンジ又は従来のオーブン18内で加熱された後の食品品目12及び16が示されている。従って、褐色着色剤は調理されたような色を付けられている。特に、褐色着色剤は、食品品目10が加熱されると食品製品12がグリルで調理されたように見えるように、細く平行な縞模様のパターンで食品品目10に塗布されている。また、本発明は、グリルで焼くことによって生成され得る他のパターン、例えば2組の交差する平行な縞模様を伴うパターンなども含む。褐色着色剤は、加熱されると、食品製品16がローストされ、あぶられ、焼き付けられ又は同様のことをされた外観を模倣するように、より均一な手法で食品製品14に塗布されている。本発明は、褐色着色の彩度が、制御された手法でこれらの調理の他の態様を適切に模倣するように食品品目の表面にわたって変化する他のローストパターン、あぶりパターン、焼き付けパターンを含む。
図1Cは、栄養的に改善された食品品目の一例を示す。食品品目20は、層22と、その層の間にある充填物24とを含む複合物である。例えば、食品品目20は、充填物がラザニアのヌードルで層がラザニアのソースであろうラザニアのような製品であり得る。あるいは、食品品目は、充填物がアイシングで層がケーキ生地であろうケーキであり得る。1つ又は複数の栄養改善剤が、その栄養改善剤自体が食品品目内にあるようにこれらの食品品目の調製の間に塗布され又は注出され、それによって、食品品目が消費される際に、最初に塗布され又は注出された量で実質的に確実に存在することが好ましい。例えば、栄養改善剤は層22と充填物24との間に塗布され注出され得る。塗布され又は注出された改善剤の栄養上の量は、選択されたターゲットレベル、好適には食品製品用に制定された健康強調表示(health claims)用の法規制の遵守を徹するレベルに制御される。栄養改善剤は周知であり、多くのサプライヤから入手できる。これらの栄養改善剤は、亜麻油と、油を含有するオメガ3及びオメガ6と、必須脂肪酸と、フェノールと、あるいは、選択されたターゲットレベルで個々の食品品目に塗布される場合に健康上の利益を与えるであろう他の食品ベースの成分を含む。
図1Dは、食品品目30、外側の包装部材28、及び内側の活性(active)包装部材32を備え、香りが改善された食品製品26の一例を示す。一般に活性包装は、電子レンジ加熱中に、マイクロ波エネルギーを熱エネルギーに変換することによって温度上昇を生じさせるようにマイクロ波と相互作用するサセプタ(又は同様の)部材などの食品品目支持構造を伴う包装のことを指す。この際、香り改善剤が、内側の活性包装部材32(好適にはその活性包装部材のサセプタ)に塗布されており、サセプタによって生じた特に高い温度で知覚可能な香りを周囲に放つように調剤されている。香り剤は、当技術分野に知られており、例えば果物、野菜、パン、食肉、乳製品、砂糖、チョコレート、スパイス、堅果油、種子油、植物油又はエッセンスなどに関連付けられるであろう香りを放つ自然の若しくは有機の食品品質の香味又は香り化合物の調剤を含み得る。香り剤の例には、Givaudan社(ヴェルニエ、スイス国)から供給されるイーストの香り又はパンの香りと、Red Arrow社から入手可能なグリルの香り、ローストの香り又はスパイスの香りが含まれる(最後の香りは、例えば自然のヒッコリー材及び他の木材の煙の香りを含む)。
図2は、香りが改善された食品製品26を消費者が使用(すなわち調理)することを示す。加熱前のステップ36では、消費者は外側の包装部材を取り外し、内側の活性包装32を用いて食品品目30を組み立てる(あるいは置く又は同様のことをする)。1つ又は複数の香り改善剤が活性包装32に塗布されているので、ステップ38では、食品品目が電子レンジ内で活性包装と共に加熱されると、活性包装のサセプタ部分によって熱が生じ、知覚可能なレベルの香りを香り剤に放たせる。
この実施形態の例では、香り改善剤が例えば活性包装部材などの包装部材に塗布されるが、本発明はそのようなことに限定されない。他の実施形態では、香り改善剤が、調理された急速個別冷凍(IQF:Individually quick frozen)状態、部分的に調理された状態、あるいは周囲の又は調理されていない状態にある例えば鶏肉、牛肉、魚、豚肉、野菜、果物、パン、生地若しくは他の食品物質などの食用に適する食品製品上に塗布され又は注出され得る。
本発明は、ただ一つの改善剤を食品製品上に塗布するか注出することに限定されるものではなく、更に好適な実施形態では、複数の改善剤がただ一つの食品製品に塗布され得る。例えば、褐色着色剤が食品品目に塗布されることができ、香り剤が食品品目用の活性包装に塗布されることができる。また、香り剤及び/又は褐色着色剤は、栄養改善剤も含む食品製品に塗布されることもできる。更に、製品は、ただ1つの種類の改善剤を複数、例えば2つ以上の栄養改善剤又は香り改善剤を含むことができる。当業者は、他のそのような組み合わせを理解するであろうし、そのような組み合わせは本発明の範囲内にある。
また、本発明は、改善剤を食品製品上に食品用のドロップレット制御型注出ヘッド(例えば、必要ならば、改善剤を含む組み合わせを注出するように構成された、食品用のインクジェット印刷ヘッド)によって塗布するか注出する装置及びプロセスも含む。
そのような装置及びプロセスの実施形態は、供給された材料から食品製品を製造するために既に使用されている既知の装置及びプロセスに追加され又は改良されるものとして組み込まれることが期待される。便宜のために、しかし限定されるものではないが、食品製品の製造プロセスが、プロセスステップの独立した数として本明細書中で説明され、食品製品の製造装置が、複数の独立したサブシステム(プロセス「ステーション」とも呼ばれる)として説明され、その際、各サブシステムは、部分的に調理された食品製品を前のサブシステムから受け取り、少なくとも1つのプロセスステップを実行し、食品製品を次のサブシステムに移動する。従って、サブシステムは、例えばコンベア、ロボットアーム及び同様のものなどの移動装置によって食品製品がステーション間で移動される製造「ライン」を形成する。このような状況において、本発明の装置及びプロセスは独立したサブシステム又はステーションとして説明され、ステーションは、改善剤を塗布する準備ができ部分的に製造された食品製品を(もしあれば)前のステーションから受け取り、本発明に従って改善剤を塗布するか注出して、改善剤を伴い部分的に製造された食品製品を(もしあれば)後続のステーションに移動する。
しかしながら、本発明はそのような食品製品の製造プロセスに限定されるものではなく、別の実施形態では、本発明の装置及びプロセスが独立型のシステムとして使用され得る。そのような独立型の実施形態は、レストランのキッチンに、小規模の食品サービスに、又は同様のものに役立つであろう。そのような小規模の使用では、食品品目が、改善剤を塗布するか注出するシステムに及びそのシステムから手動で移動され得る。
本発明の装置は、圧電(ピエゾ)式か連続(超音波)式の注出技術よりも好ましさに劣る熱的な注出技術を用いて、1つ又は複数のドロップレット制御型注出ヘッドにより改善剤を注出することによって改善剤を食品製品に塗布する。以下では限定されるものではないが、本発明が、複数ノズルの、ピエゾ式の、ドロップレット制御型注出ヘッドに関して説明される。本発明に使用される好適なピエゾ式の注出ヘッドは、塗布される改善剤を劣化させない又はその改善剤と反応しないであろう食品用の材料から作製されることが好ましい。食用に適し視認可能なインクを用いてテキスト、パターン及び同様のものを食品製品上に印刷するために商業上利用可能である食品用のインクジェットヘッドは、少なくとも一定の改善剤(すなわち、粘性、表面張力及び同様の事項を含むインク状の流体特性を十分に有する改善剤)を用いて本発明に使用されるように構成され得る。
改善剤は、適切なドロップレットの形成を促し、適切なドロップレットの特性を創り出すように選択されたキャリア流体であって、可能であれば、既存の食品用の、インクジェット印刷ヘッドと適合するように選択されたキャリア流体と混合されることが好ましい。改善剤がキャリア流体を既に供給されている場合、供給された通りのキャリア流体成分は、そのような適切なドロップレットの形成を促すための修正を必要とし得る。更に、例えば香り、香味、褐色着色、栄養及び同様の改善剤や改善化合物などの改善剤は、例えば面積密度が約3グラム/cm〜約0.001グラム/cm、より好適には約2グラム/cm〜約0.005グラム/cmの制御された量で食品製品に塗布されることが好ましい。更に、改善剤は、改善剤の意図された効果を促進するために好適に選択された選択表面パターンで塗布される。例えば、香り剤は加熱の間に香りを放つことを促進するような領域に及びパターンで塗布され、褐色着色剤は加熱の間に制御されパターン化された褐色着色効果、例えば食品製品がグリルされ、ローストされ、焼き付けられ及び同様のことをされたように見える効果を生むように塗布され、栄養剤は食品製品に適切に添加され、加熱の間に劣化させられないように塗布される、などである。
実行可能な被覆領域及びパターンは、主として利用可能な注出ヘッドを用いて実現され得る噴霧パターンによって(例えば複数のノズルを個別に制御するか作動することによって)一般に決定される。被覆領域やパターンは、互いに関して移動される注出ヘッド及びターゲット食品品目のための手段を設けることによって拡大され得るが、拡大された領域やパターンは、ただ1つの食品製品上に同時に塗布するか注出するために使用され得る複数の注出ヘッドを設けることによって実現されることが好ましい。また、複数のヘッドは複数の異なる改善剤を塗布すること、例えば褐色着色剤を食品製品の食品品目の表面に塗布し、香り剤を食品製品の(活性)包装に塗布することもできる。
改善剤がより正確に塗布され又は注出され得るように、及び、噴霧され過ぎること、すなわちターゲット領域の外側に若しくは食品品目を越えて噴霧されることをより最小限にするように、ドロップレット制御型注出ヘッド又はヘッドは、食品製品を特徴付けるセンサ情報に応答する制御システムによって(例えばどのノズルを作動させ、いつそれらのノズルを作動させるかを制御することによって)制御されターゲットを絞られることが好ましい。噴霧され過ぎると、改善剤が周囲の環境に放出されることがあり、それによって、例えば改善剤を過剰に吸い込み得る近くの作業員の健康を損なうことなど、意図的でない環境上の影響が及ぼされる。噴霧し過ぎは、従来の噴霧システムや微粒子化システムに時々起こることとして知られている。
そのようなセンサ情報には、実際の塗布又は注出の前に、例えばその食品製品の種類、注出ヘッド(又はヘッド)に関するその食品製品の位置や向きなどを表示することによって食品製品を特徴付けるフィードフォワードの類いのものがある。あるいは、センサ情報には、塗布又は注出の間にセンサによって取得されるフィードバックの類いのものもある。フィードフォワード情報は、食品製品の種類に従って、そしてまた、(例えば、噴霧し過ぎを最小限にするように)食品製品の位置や向きにも従って、1つ又は複数の改善剤を制御システムによって塗布するか注出することに使用され得る。フィードバック情報は、プロセスのミス、エラー及び同様のことを防ぐか修正するために制御システムによって使用され得る。
図3は、本発明の装置及びプロセスの包括的な特徴を示す。ここで、実線の矢印は食品製品の流れを示し、白抜きの矢印は食品製品に関する情報の流れを示す。次の食品製品のプロセスは、装置が例えば前の製造ステップ又はステーションから食品品目を受け取った時41に開始する。センサ44は、少なくとも、ドロップレット制御型注出ヘッド42の付近にあるこの次の食品製品の有無を検出し、好適には食品製品の種類、位置、向きなどの食品製品に関する他の情報も提供する。このセンサ情報の少なくとも一部に従って、コントローラ45は、改善剤(又は作用剤)を食品製品上、例えば食品製品に含まれる食品品目上又は食品品目の包装上に注出するように注出ヘッドを作動して制御する42。注出が完了すると、それによって改善された食品製品が更なる製造ステップ又はステーションに移される43。
センサ44は、電気機械式センサ、光学センサ、好適にはカメラなどの画像センサを含み得る。制御システム45は、一実施形態においてプログラム可能であり、ローカルメモリ及び長期メモリ、並びに入力/出力インターフェースを有するコンピュータ装置を含み得る。入力インターフェースは、フィードフォワード又はフィードバック制御に役立つセンサ情報を受信するためのものであり得る一方で、出力インターフェースは、注出ヘッドや装置の他の構成部分を制御する信号を送信するためのものであり得る。また、オペレータに指示され及びオペレータから指示された情報や命令は、入力/出力インターフェース間で交換されることもできる。制御システムを操作するためのプログラムは、長期メモリに格納されることができるし、プログラム可能な装置による実行のために短期メモリに取り込まれることができる。特に、制御システムは、専用の組み込み型コントローラとして、あるいは適切に構成されたPC型又はサーバー型コンピュータによって実行されることができる。
好適な実施形態では、センサは、食品製品の画像を提供するカメラ(及び他の感光性の装置)を含み、格納されたプログラムの少なくとも一部は、食品製品の画像認識と、認識された画像に基づく制御信号の生成を行う視覚システムを実行する。そのような産業用の視覚システム及びプログラムは当技術分野において周知であり商業的に利用可能である。
次いで、図3のプロセス及び装置の具体的な実施形態が図4から図6に関して記載される。ここで、図4は、既に調製された食品品目上に改善剤(又は作用剤)をパターン化させて注出することを示す。図5は、包装部材上に改善剤(又は作用剤)を注出することを示す。図6は、調製の間に食品品目上に改善剤(又は作用剤)を注出することを示す。これらの図では、コンベアが食品製品を本発明の処理ステーションに及び処理ステーションから移動させており、本発明の処理ステーションの前の又は後に続くステーションは示されていない。あるいは、本発明の装置は、例えば食品製品が手動で移動されるレストランのキッチン内で、独立して使用されるために構成され得る。
より詳細には、図4は、コンベア(又は他の移動機構)50に沿って通過する食品品目52上に褐色着色剤を塗布するか注出することを示す。食品品目は、例えばパン、食肉又は他の材料を含み得る。制御システム56は、プロセッサと、フィードフォワード方式で動作するパターンバッファとを備える。センサは、近づいてくる(又は「次の」)食品品目の画像を取得し、取得した画像を制御システムのバッファに転送するカメラ54を含む。画像認識ソフトウェアを実行する(すなわち、プロセッサとソフトウェアが「視覚システム」を形成する)制御システムのプロセッサは、取得された画像を食品品目の期待される種類の画像テンプレートとマッチングさせ、テンプレートに関連する特定の改善剤と特定の改善剤パターンとを格納部から取り出し、マッチングした食品品目が注出ヘッドの範囲内に到着したときに注出ヘッドに特定の改善剤を特定のパターンで塗布するか注出するように制御信号を生成して出力する。ここで、特定のテンプレートに関連付けられたパターンが、テンプレートを上塗りするものとして示されているが、動作中には、マッチングのために受信された画像は、注出及び加熱後のみに現れるパターンのようなパターンを有さないであろう。
より詳細には、3つのテンプレート58が、グリルされた食品品目を示し、(タンク64a内の)第1の褐色着色剤とグリルの跡を模倣するパターンとに関連付けられている。テンプレート60は、あぶられ/ローストされ/焼き付けられた食品品目を示し、(タンク64b内の)第2の褐色着色剤と、あぶり/ロースト/焼き付けの結果を模倣し更に均一なパターンとに関連付けられている。図に示された装置は、塗布するか注出することを個別に独立して制御され得る複数のノズル61を含む2つの注出ヘッド62a及び62bを備え、注出ヘッドが、貯蔵タンク64a及び64bからそれぞれ第1及び第2の褐色着色剤を供給している(以下では、作用剤のタンクに結合された注出ヘッドが「注出ヘッドタンクアセンブリ」と呼ばれる)。点描画63は、作動されたノズルから生成されたドロップレットを示す。
グリルされた種類の近づいてくる食品品目は、カメラ54によって画像化され、格納されたテンプレート58のうちの1つとマッチングされ、この食品品目が範囲内に移動すると、注出ヘッド62aが、関連付けられたグリル状パターンでタンク64a内の褐色着色剤を塗布するか注出するようにプロセッサ/画像バッファ56によって作動され制御されるであろう。他のセンサ情報(例えばフィードバック情報)が無い場合には、注出ヘッド62aが、食品品目が画像化された後に(コンベア速度に従って)定時に作動される。同様に、あぶられ/ローストされ/焼き付けられた種類の近づいてくる食品品目は、画像化され、テンプレート60にマッチングされ、この食品品目が範囲内に移動すると、注出ヘッド62bが、関連付けられたパターンでタンク64b内の褐色着色剤を塗布するか注出するようにプロセッサ/画像バッファによって作動され制御されるであろう。さらにまた、他のセンサ情報が無い場合には、注出ヘッド62bが、食品品目が画像化された後に(コンベア速度に従って)定時に作動される。食品品目のサイズや形状が注出前(フィードフォワードモード)に決定されているので、褐色着色剤が、コンベア上又は周囲に噴霧され過ぎることを最小限にされながら食品品目のみに塗布され注出され得る。次いで、塗布された褐色着色剤を伴う食品品目53は、使用又は更なる製造のために通過して行く。
他の実施形態では、図4の装置が、異なる種類の食品品目に従って選択された異なるパターンでただ1つの褐色着色剤を注出するように、または3つ以上の異なる褐色着色剤を注出するように、あるいはただ1つの褐色着色剤を例えば香り剤か栄養剤などの他の改善剤とともに注出するように構成され得る。更に、(コンベア速度の変化に関係なく)いつ特定の食品品目が注出ヘッドの範囲内に実際に到着したかを示す付加的なフィードバックセンサ情報が、制御システムに提供され得る(フィードバックモード)。
図5は、コンベア78に沿って通過する、例えば活性の、内側の包装部材などの包装部材80に香り改善剤を塗布するか注出することを示す。ここで、標準サイズのただ1つの種類の包装部材だけがコンベアに沿って移動されるので、そして、香り剤が包装部材に一定のパターンで塗布されるので、カメラ84及びプロセッサ88は、コンベアに沿って通過する包装部材の有無を認識し、認識された包装部材が注出ヘッドの範囲内にあるときに注出ヘッドタンクアセンブリ86を作動することしか必要としない。従って、香り剤は、無駄にされることなく又は噴霧され過ぎることなく包装だけに塗布されるであろう。図4の装置は、コンベアに沿って通過するただ1つの種類の標準食品部材上に改善剤を注出するために使用され得る。
このフィードフォワード制御に代えて又は加えて、その装置は、例えば包装部材が注出ヘッド/タンクアセンブリ86に実際に到着したときに検出するための、フィードバック制御に役立つセンサを含むこともできる。例示的な光学式センサが、楕円形の吹き出し95内に示されており、光源90と光センサ94を含む。包装部材が到着しており注出ヘッドタンクアセンブリ86の範囲内にあると、光ビーム91がこの包装部材を照射することになり、センサ94が、存在信号の到着をもたらすこの照射に応答することになる。次いで、プロセッサ88が、この存在信号に依存して注出ヘッドを作動することができる。
その後、香り剤が塗布された食品品目52は、使用又は更なる製造のために通過して行く。
最後に、図6は、食品品目70の調製中に栄養剤を塗布することを示す。この食品品目は、生地、詰め物又は同様のものを連続的に多層のバンド(band)若しくはリボンに押し出すことによって、及び、連続的なバンド若しくはリボンを包装のために複数の部分に分割するか切断する切断装置74にその連続的なバンド若しくはリボンをコンベア68により移動することによって調製される。例えば、そのような食品品目が、パンの類いの品目を含み得る場合には押し出し機66a、66b及び66cが生地の異なる層を押し出し、または、充填される類いの食品品目を含み得る場合には押し出し機66a及び66cが上部及び下部の生地層を押し出すことに役立つ一方で、押し出し機66bが充填層を押し出し、あるいは、ケーキの類いの食品部材を含み得る場合には押し出し機66a及び66bがケーキの層を押し出す一方で、押し出し機66cがアイシングを押し出す。
注出ヘッドタンクアセンブリ72a、72b及び72cは、押し出された層のそれぞれの表面に改善剤を順に塗布する。例えば、これらのアセンブリの全てが1つ又は複数の栄養剤を塗布することができ、あるいは、アセンブリ72a及び72bが1つ又は複数の栄養剤を塗布することができる一方で、アセンブリ72cは、食品品目が焼かれた場合に褐色着色剤を塗布することができる(及び加熱されて焼かれた外観を呈することによって改善されるであろう)など。
プロセッサ/コントローラ76は、連続的なバンド又はリボンを提供するように押し出し機を制御し、また、適切な量の改善剤を塗布するか注出するように注出ヘッドタンクアセンブリも制御する。好適には、層がより速く又はより遅く押し出されているかどうかに関わらず、意図された量の改善剤が単位面積当たりに塗布されるように、押し出し機と注出ヘッドアセンブリの各対(例えば、66aと72aの対、及び66bと72bの対、並びに66cと72cの対)が、押し出しの割合と改善剤の塗布の割合とがほぼ比例するように制御される。改善剤は、連続的に又は断続的、ただし周期的に、注出され得る。
有利なことには、ただし図に示されてはいないが、プロセッサ/コントローラが、制御されているプロセスに関するセンサ情報を受信する。例えば、プロセッサ/コントローラは、改善剤の注出の割合が押し出された層に対して適切な改善の割合を保証するよう制御され得るように、押し出された層の実際の厚さ及び/又は速度に関するフィードバック情報を使用することができる。あるいは、押し出された層内に隙間又は破損部がある場合、コンベア上に若しくは周囲に塗布され又は注出されることを防ぐために改善剤を注出することが妨げられ得るように、プロセッサ/コントローラは、押し出された層の完全性(integrity)に関するフィードフォワード情報を(画像又は視覚システムから)使用することができる。
更に好適な実施形態では、ただ1つの製造ラインが、図4から図6に示された装置及びプロセスのうちの2つ以上を組み入れることができる。例えば、褐色着色剤が図4に従って食品品目上に塗布され又は注出されることができ、改善された食品品目が図5に従って塗布された香り剤を伴う包装部材に包装されることができる。あるいは、褐色着色剤が、図6に従って調製された多層の食品品目に図4に従って塗布され又は注出されることができる。当業者は、他のそのような組み合わせが本発明の範囲内にあることを理解するであろう。
これらの実施形態は本発明のいくつかの好適な態様を説明するものであるので、上述した本発明の好適な実施形態が本発明の範囲を限定するものではない。任意の同等の実施形態が本発明の範囲内にあることが意図される。実際、本明細書中に示し記載したものに加えて本発明の様々な変形、例えばここに記載した要素の他の実用的な組み合わせが、後続の記載から当業者に明らかになるであろう。そのような変形が、添付した特許請求の範囲内に属することも意図される。以下では(及び全体として明細書中においては)、見出し及び凡例は、説明の分かり易さ及び便宜のためにだけ使用される。

Claims (21)

  1. 食品製品の製造中に改善剤を塗布する方法であって、
    1つ又は複数の前記改善剤を塗布する準備ができ部分的に製造された前記食品製品を受け取るステップであり、前記食品製品が1つ又は複数の包装部材あるいは食品品目支持構造を含む、ステップと、
    前記食品製品の前記包装部材あるいは前記食品品目支持構造上に前記改善剤のドロップレットを噴射するためにドロップレット制御型注出ヘッドを作動させるステップであり、前記ドロップレットが前記注出ヘッド内のノズルから制御された数及びサイズで噴射され、前記改善剤が香り改善剤を含む、ステップと、
    前記改善剤が選択されたパターン及び量で前記食品製品に塗布されるように前記注出ヘッドを制御するステップと、
    前記改善剤を含む前記食品製品を更なる製造のために提供するステップと
    を含む、方法。
  2. 前記食品製品が1つ又は複数の食品品目を更に備え、前記改善剤が前記食品品目上にも注出される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記包装部材あるいは前記食品品目支持構造が、前記食品品目の電子レンジ加熱の間に知覚可能なレベルの意図された香りを前記香り改善剤に放たせるための十分な温度に達するように選択された活性包装を更に備え、前記香り改善剤が前記活性包装上に注出される、請求項1に記載の方法。
  4. 複数の前記改善剤の前記ドロップレットを前記食品製品上若しくは前記食品製品内に制御された数及びサイズで並びに選択されたパターン及び量で噴射するために複数の前記ドロップレット制御型注出ヘッドを作動し制御するステップであり、前記改善剤が1つ又は複数の前記香り改善剤を含む、ステップを更に含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記改善剤が、約0.001グラム/cm〜約3グラム/cmの面積密度で塗布される、請求項1に記載の方法。
  6. 食品製品の製造中に香り改善剤を塗布する方法であって、
    1つ又は複数の前記香り改善剤を塗布する準備ができ部分的に製造された前記食品製品を受け取るステップであり、前記食品製品が1つ又は複数の活性包装部材あるいは活性食品品目支持構造を含む、ステップと、
    受け取られた前記食品製品に関する情報を取得するステップと、
    前記食品製品の前記活性包装部材上あるいは前記活性食品品目支持構造上に前記香り改善剤のドロップレットを噴射するためにドロップレット制御型注出ヘッドを作動させるステップであり、前記ドロップレットが前記注出ヘッド内のノズルから制御された数及びサイズで噴射される、ステップと、
    前記香り改善剤が選択されたパターン及び量で前記食品製品に塗布されるように前記注出ヘッドを制御するステップと、
    前記香り改善剤を含む前記食品製品を更なる製造のために提供するステップと
    を含み、
    作動させる前記ステップ及び制御する前記ステップが、取得された前記情報に少なくとも部分的に依存して実行される、
    方法。
  7. 前記注出ヘッドが、前記香り改善剤を実質的に均一なパターン及び量で前記活性包装部材の少なくとも一部内に注出するように作動され並びに制御される、請求項6に記載の方法。
  8. 取得された前記情報が前記食品製品の有無を示すものを含み、前記注出ヘッドが、前記活性包装部材が有ると示されている場合にのみ前記香り改善剤を注出するように作動され制御される、請求項6に記載の方法。
  9. 取得された前記情報が前記食品製品の位置及び向きを示すものを更に含み、前記注出ヘッドが、示された前記位置及び前記向きのみに、並びに前記活性包装部材上に、ただし前記活性包装部材を越えずに、前記香り改善剤を注出するように作動され制御される、請求項6に記載の方法。
  10. 取得された前記情報が前記食品製品の種類を示すものを含み、前記注出ヘッドが、前記食品製品の前記種類に少なくとも部分的に依存して、選択されたパターン及び量で前記食品製品に関連付けられた前記活性包装部材上に前記香り改善剤を注出するように作動され制御される、請求項6に記載の方法。
  11. 取得された前記情報が前記食品製品の画像を更に含み、
    当該方法が、
    取得された前記画像を複数のテンプレート画像のうちの1つにマッチングさせるステップと、
    マッチングした前記テンプレート画像に少なくとも部分的に依存して、選択されたパターン及び量で前記香り改善剤を塗布するように前記注出ヘッドを作動し制御するステップと
    を更に含む、請求項6に記載の方法。
  12. 食品製品の製造中に香り改善剤を塗布する装置であって、
    1つ又は複数の食品品目を含む前記食品製品を当該装置に及び当該装置から移動するための移動手段であり、当該装置に移動される前記食品製品が、前記香り改善剤の塗布の準備ができており、当該装置から移動される前記食品製品が、前記香り改善剤を更に含む、移動手段と、
    前記香り改善剤のドロップレットを前記食品製品の活性包装部材上に噴射するために前記香り改善剤を収容するタンクと流体連通するドロップレット制御型注出ヘッドであり、前記ドロップレットが制御された数及びサイズで前記注出ヘッド内のノズルから噴射される注出ヘッドと、
    前記香り改善剤が選択されたパターン及び量で前記食品製品に塗布されるように前記注出ヘッドを作動し制御するコントローラと
    を備える、装置。
  13. 前記ドロップレット制御型注出ヘッドが、食品用のインクジェット型印刷ヘッドを更に含む、請求項12に記載の装置。
  14. 複数の改善剤のドロップレットを制御された数及びサイズで、並びに選択されたパターン及び量で前記食品製品上若しくは前記食品製品内に噴射するために1つ又は複数の前記改善剤を収容する複数のタンクと流体連通する複数のドロップレット制御型注出ヘッドを更に備え、前記改善剤が1つ又は複数の前記香り改善剤を含む、請求項12に記載の装置。
  15. 当該装置に移動された前記食品製品に関する情報を取得するセンサを更に備え、
    前記コントローラが、取得された前記情報に少なくとも部分的に依存して前記注出ヘッドを作動し制御する、請求項12に記載の装置。
  16. 前記センサが、移動された前記食品製品の画像を取得する画像装置を更に含み、
    前記コントローラが、取得された前記画像を前記食品製品の複数のテンプレート画像のうちの1つとマッチングさせるプロセッサ/パターンバッファを更に含み、
    前記コントローラが、マッチングした前記テンプレート画像に少なくとも部分的に依存して、前記香り改善剤を選択されたパターンで塗布するように前記注出ヘッドを更に作動し制御する、請求項15に記載の装置。
  17. 改善された感覚刺激特性を有する食品製品であって、
    活性包装部材あるいは活性食品品目支持構造と、
    加熱されると知覚可能なレベルの香りを放つための十分な量で前記活性包装部材あるいは前記活性食品品目支持構造上に塗布された香り剤と
    を備える、食品製品。
  18. 前記活性包装部材あるいは前記活性食品品目支持構造が、食品品目の電子レンジ加熱の間に知覚可能なレベルの意図された香りを前記香り剤に放たせるための十分な温度に達するように選択される、請求項17に記載の食品製品。
  19. 前記食品品目上若しくは前記食品品目内に塗布された1つ又は複数の付加的な改善剤を更に含み、付加的な前記改善剤が、電子レンジ加熱の間又は後に前記食品品目に対して視覚上の違い、栄養上の違い、あるいは視覚上と栄養上の違いの両方を与えるように選択される、請求項17に記載の食品製品。
  20. 当該食品製品が1つ又は複数の食品品目を更に含む、請求項17に記載の食品製品。
  21. 食品製品の感覚刺激特性を改善するように1つ又は複数の改善剤のドロップレットを前記食品製品上に注出するための1つ又は複数の食品用ドロップレット制御型注出ヘッド、例えばインクジェット型印刷ヘッドなどの使用であって、
    前記感覚刺激特性が、前記食品製品の外観、栄養価若しくは香りを含む、使用。
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