JP2013515103A - ナノ結晶セルロースを含有する塗料、その調製方法及び使用 - Google Patents
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Abstract
本発明は、木材用塗料、及び本発明の硬化塗料の表面特性の改善に関する。本発明は、さらに、機械的特性、光学的特性又はこれらの組合せ等の少なくとも1つの特性を改善するための方法、及びナノ結晶セルロース含有水分散性、水溶性及び疎水性木材塗料を調製するための方法に関する。
Description
本出願は、参照により本明細書に組み込まれる、2009年12月21日出願の米国仮特許出願第61/288,523号の優先権を主張する。
本発明は、木材用塗料、及び硬化塗料の表面特性の改善に関する。
耐摩耗性、引っかき抵抗性及び耐衝撃性等の機械的特性、並びに接着性を含む様々な特性の改善を目的として、無機補強剤が塗料に添加される。光沢等の光学的特性もまた、ある特定の無機材料の添加により改質され得る。塗料の特性を改質するために使用される主な材料は、シリカ(フュームドシリカ又は結晶シリカ)、酸化アルミニウム、炭酸カルシウム及び二酸化チタンである。これらの材料のいくつかは、水性媒体中に容易に分散することができず、ある特定レベルの毒性を有する。
一態様において、木材塗料と、分散性ナノ結晶セルロース又は有機官能性シランで改質されたナノ結晶セルロースとを含む、木質要素をコーティングするための組成物が提供される。
さらなる態様において、i)木質要素上の乾燥木材塗料の特性であって、機械的特性、光学的特性若しくはそれらの組合せである特性、及びii)木質要素上の木材塗料の重合速度若しくは硬化速度のうちの少なくとも1つ、又はi)及びii)の組合せを改善するための方法であって、分散性ナノ結晶セルロース又は有機官能性シランで改質されたナノ結晶セルロースを、木材塗料に添加するステップを含む上記方法が提供される。分散性ナノ結晶セルロース又は有機官能性シランで改質されたナノ結晶セルロースを、木材塗料に添加するステップを含む方法。
さらなる態様において、ナノ結晶セルロース含有水系木材塗料の調製方法であって、
a)D−NCCの低濃度水性懸濁液を濃縮することにより、又は前記D−NCCを少量の水性媒体に分散させることにより、前記D−NCCの濃縮水性懸濁液を調製するステップと、
b)D−NCCの濃縮水性懸濁液及び水溶性塗料を、前記D−NCCを前記水溶性塗料に分散させるために好適な期間、高速度で混合するステップ、
D−NCCの濃縮水性懸濁液、及びエマルジョンである水分散性塗料を、前記D−NCCを前記水溶性塗料に分散させるために好適な期間、低速度で混合するステップ、又は
D−NCCの濃縮水性懸濁液、及びエマルジョンである水分散性塗料の第1の部分を、前記D−NCCを前記水分散性塗料の第1の部分に分散させるために好適な期間、高速度で混合し、前記分散したD−NCC含有水分散性塗料を、前記水分散性塗料の第2の部分に、組み合わせた前記水分散性塗料の前記第1及び第2の部分に均一に分散したD−NCCを得るために好適な期間、低速度で混合するステップであって、前記水分散性塗料の第1の部分が、前記水分散性塗料の第2の部分より少ないステップと
を含む上記方法が提供される。
a)D−NCCの低濃度水性懸濁液を濃縮することにより、又は前記D−NCCを少量の水性媒体に分散させることにより、前記D−NCCの濃縮水性懸濁液を調製するステップと、
b)D−NCCの濃縮水性懸濁液及び水溶性塗料を、前記D−NCCを前記水溶性塗料に分散させるために好適な期間、高速度で混合するステップ、
D−NCCの濃縮水性懸濁液、及びエマルジョンである水分散性塗料を、前記D−NCCを前記水溶性塗料に分散させるために好適な期間、低速度で混合するステップ、又は
D−NCCの濃縮水性懸濁液、及びエマルジョンである水分散性塗料の第1の部分を、前記D−NCCを前記水分散性塗料の第1の部分に分散させるために好適な期間、高速度で混合し、前記分散したD−NCC含有水分散性塗料を、前記水分散性塗料の第2の部分に、組み合わせた前記水分散性塗料の前記第1及び第2の部分に均一に分散したD−NCCを得るために好適な期間、低速度で混合するステップであって、前記水分散性塗料の第1の部分が、前記水分散性塗料の第2の部分より少ないステップと
を含む上記方法が提供される。
一態様において、ナノ結晶セルロース含有疎水性木材塗料の調製方法であって、有機官能性シランで改質されたNCCを、(a)モノマー又は(b)モノマー及びオリゴマーの混合物に、前記NCCを前記疎水性塗料に分散させるために好適な期間混合するステップを含む上記方法が提供される。
一態様において、分散性ナノ結晶セルロース又は有機官能性シランで改質されたナノ結晶セルロースを含む塗料を木質要素に適用するステップを含む、木質要素のコーティング方法が提供される。
一態様において、コーティングされた木質要素であって、前記木質要素の少なくとも1つの側面上に適用されたナノ結晶セルロース含有木材塗料の少なくとも1つの層を備え、前記ナノ結晶セルロースが分散性ナノ結晶セルロース又は有機官能性シランで改質されたナノ結晶セルロースである上記木質要素が提供される。
本発明の実施形態は、以下の図面を参照して説明され得る。
木材塗料において使用される樹脂の特性を改善するために、補強剤の添加が望ましい場合がある。塗料産業では、大量及び多様な量のそのような機械的補強剤及び他の添加剤が使用されている。
NCCは、リサイクルすることができる再生可能な材料であり、カーボンニュートラルであり、本質的に非毒性である。NCCは、商業規模で製造及び使用することができる材料である。種々の塗料へのナノ結晶セルロース(NCC)の添加は、木材塗料の1つ又は複数の特性の改善をもたらした。
一実施形態において、木質要素をコーティングするための組成物であって、木材塗料と、ナノ結晶セルロースとを含み、前記ナノ結晶セルロースは、分散性ナノ結晶セルロース又は有機官能性シランで改質されたナノ結晶セルロースである上記組成物が提供される。
一実施形態において、ナノ結晶セルロースは、木材由来である。
一実施形態において、ナノ結晶セルロースが分散性(D−NCC)であるか誘導体化されている(MEMO−g−NCC等のシラン誘導体NCC等)かに関わらず、ナノ結晶セルロースの量は、木材塗料の約5重量%以下、又は木材塗料の約1重量%から約5重量%、好ましくは約1%若しくは約2%である。一実施形態において、ナノ結晶セルロースの量は、約1重量%から約4重量%である。一実施形態において、ナノ結晶セルロースの量は、約1重量%から約3重量%である。一実施形態において、ナノ結晶セルロースの量は、約2重量%から約4重量%である。一実施形態において、ナノ結晶セルロースの量は、約2重量%から約3重量%である。
一実施形態において、組成物は、木材塗料に好適な少なくとも1種の補強剤及び/又は他の添加剤をさらに含む。
一実施形態において、少なくとも1種の補強剤及び/又は他の添加剤は、シリカ(フュームドシリカ若しくは結晶シリカ)、酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、二酸化チタン又はこれらの混合物である。
さらなる実施形態において、
少なくとも1種の補強剤及び/若しくは他の添加剤は、シリカ(フュームドシリカ又は結晶シリカ)であるか、
少なくとも1種の補強剤及び/若しくは他の添加剤は、酸化アルミニウムであるか、
少なくとも1種の補強剤及び/若しくは他の添加剤は、炭酸カルシウムであるか、又は
少なくとも1種の補強剤及び/若しくは他の添加剤は、二酸化チタンである。
少なくとも1種の補強剤及び/若しくは他の添加剤は、シリカ(フュームドシリカ又は結晶シリカ)であるか、
少なくとも1種の補強剤及び/若しくは他の添加剤は、酸化アルミニウムであるか、
少なくとも1種の補強剤及び/若しくは他の添加剤は、炭酸カルシウムであるか、又は
少なくとも1種の補強剤及び/若しくは他の添加剤は、二酸化チタンである。
一実施形態において、少なくとも1種の補強剤及び/又は他の添加剤は、約10w/w%以下の累積量で存在する。
一実施形態において、少なくとも1種の補強剤及び/又は他の添加剤は、約5w/w%以下の累積量で存在する。
一実施形態において、少なくとも1種の補強剤及び/又は他の添加剤は、約1w/w%から5w/w%の累積量で存在する。
一実施形態において、少なくとも1種の補強剤及び/又は他の添加剤は、約1w/w%から3w/w%の累積量で存在する。
一実施形態において、少なくとも1種の補強剤及び/又は他の添加剤は、約3w/w%から5w/w%の累積量で存在する。
少量のナノ結晶セルロースの添加が、塗料の1つ又は複数の機械的特性を改善したことが観察されている。
引っかき抵抗性、耐摩耗性、硬度、耐衝撃性又はこれらの組合せは、ナノ結晶セルロースの添加により改善される。光沢は、つや消し剤として作用すると思われるNCCの添加により減少した。さらに、ナノ結晶セルロースの添加は、UV硬化型塗料の重合の反応速度及び重合度を改善する。
一実施形態において、塗料は、水溶性水系塗料(例えば水系UV硬化型ワニス)、水分散性ラッカー(例えばアクリルエマルジョン)又は疎水性UV硬化型高固形分ワニスである。水系塗料は、アクリル、アクリレート、ウレタン−アクリル、ポリウレタン(1K及び2K)並びにUVポリウレタンを含む。
一実施形態において、塗料は、水溶性水系塗料である。
一実施形態において、塗料は、水分散性ラッカーである。
一実施形態において、塗料は、疎水性UV硬化型高固形分ワニスである。
一実施形態において、塗料は、水分散性ラッカーである。
一実施形態において、塗料は、疎水性UV硬化型高固形分ワニスである。
一実施形態において、ナノ結晶セルロースを含有する塗料は、塗料粘度に応じて、スプレー、ローラーコーター又はブラシにより適用する。
さらに、D−NCCの使用により、塗料の光沢を制御することが可能になり、また、耐光沢性(burnish resistance)を改善できる光沢のより良好な保持が可能になる。
親水性及び疎水性媒体への良好な分散を提供するために開発された、分散性ナノ結晶セルロース(D−NCC)及び様々なグレードのより疎水性のNCCを、本研究に使用した。本明細書において言及する「D−NCC」は、参照により本明細書に組み込まれる2008年12月11日出願の米国仮特許出願第61/193,620号、及びPCT/CA2009/001787に記載のもの等の、分散性又は再分散性ナノ結晶セルロースを意味する。クラフト繊維及び他のセルロース源から生成されたナノ結晶セルロースは、硫酸加水分解中にNCCに付与された表面硫酸エステル基と会合したH+対イオンを含有する。これは、酸性型NCC(H−NCC)と呼ぶことができる。典型的には、分散性ナノ結晶セルロースは、例えば、一価陽イオンでの対イオン交換により生成され得る。生成には、(1)酸性型(H−NCC)NCC懸濁液をアルカリ金属塩基(例えば水酸化ナトリウム)で中性又は中性付近のpHまで滴定すること、又は(2)H−NCC懸濁液を中性又は中性付近のpHまで一価陽イオン交換樹脂上に滴下することによる、一価陽イオン(例えばナトリウム)型NCC懸濁液の調製が関与する。(1)又は(2)の技法により得られたNCCは、空気乾燥又は凍結乾燥等の技法を用いて乾燥される。「滴定」による対イオン交換は、一価陽イオン水酸化物MOH(例えば、NaOH、KOH、CsOH、NH4OH、及びR4NOH又はトリ−、ジ−若しくはモノ−アルキルアミン(HR3N−、H2R2N−及びH3RN−)水酸化物)を用いて行うことができる。分散性NCCは、簡単な超音波照射により、水に再分散して良好に分散した懸濁液を得ることができる。以下の一般手順A、B及びCは、Na分散性NCCを生成し、これを水に分散させるための一般例を示す。詳細なプロトコルは、上述の米国仮特許出願第61/193,620号及びPCT/CA2009/001787に記載されている。
これらの材料を、様々な水系塗料(アクリルラッカー及び水系UV硬化型ワニス)に、並びにUV硬化型高固形分ワニスに添加した。
一実施形態において、D−NCCは、ナトリウム分散性NCCである。
一実施形態において、D−NCCは、カリウム分散性NCCである。
一実施形態において、D−NCCは、セシウム分散性NCCである。
一実施形態において、D−NCCは、アンモニウム分散性NCCである。
一実施形態において、D−NCCは、カリウム分散性NCCである。
一実施形態において、D−NCCは、セシウム分散性NCCである。
一実施形態において、D−NCCは、アンモニウム分散性NCCである。
一実施形態において、D−NCCは、凍結乾燥D−NCCである。
一実施形態において、D−NCCは、空気乾燥D−NCCである。
一実施形態において、D−NCCは、空気乾燥D−NCCである。
一実施形態において、D−NCCは、凍結乾燥ナトリウム分散性NCCである。
一実施形態において、D−NCCは、凍結乾燥カリウム分散性NCCである。
一実施形態において、D−NCCは、凍結乾燥セシウム分散性NCCである。
一実施形態において、D−NCCは、凍結乾燥アンモニウム分散性NCCである。
一実施形態において、D−NCCは、凍結乾燥カリウム分散性NCCである。
一実施形態において、D−NCCは、凍結乾燥セシウム分散性NCCである。
一実施形態において、D−NCCは、凍結乾燥アンモニウム分散性NCCである。
一実施形態において、D−NCCは、空気乾燥ナトリウム分散性NCCである。
一実施形態において、D−NCCは、空気乾燥カリウム分散性NCCである。
一実施形態において、D−NCCは、空気乾燥セシウム分散性NCCである。
一実施形態において、D−NCCは、空気乾燥アンモニウム分散性NCCである。
一実施形態において、D−NCCは、空気乾燥カリウム分散性NCCである。
一実施形態において、D−NCCは、空気乾燥セシウム分散性NCCである。
一実施形態において、D−NCCは、空気乾燥アンモニウム分散性NCCである。
NCCは、乾燥塗膜の約5重量%以下の濃度で添加した。これは、非反応性希釈剤、例えば水から調製された塗料の場合、液体媒体中のNCCの濃度はそれよりはるかに低かったことを意味する。水の蒸発後、NCC濃度は、乾燥塗膜中で5重量%以下であった。
一実施形態において、本明細書に記載するような木材塗料及びナノ結晶セルロースを混合するステップを含む、木質要素をコーティングするための組成物の調製方法が提供される。
出願人は、NCCを塗料に組み込むため、及び良好な分散を達成するための方法の開発に成功した。水溶性水系生成物(水系UV硬化型ワニス)、水分散性ラッカー(アクリルエマルジョン)及びUV硬化型高固形分ワニスにNCCを分散させるための3つの手法を開発した。後者は極めて疎水性であり、これは、それらがD−NCCの水性懸濁液と不混和性であることを意味する。この場合、より疎水性のNCCを得るために、NCC(H−NCC又はD−NCC)を改質した。NCCは、有機官能性シランで改質した。これらの生成物は、その役割が無機充填剤(すなわちNCC)を樹脂(すなわちアクリレート)に結合させることであるため、カップリング剤と呼ばれる。カップリング剤は、(メタ)アクリルオキシアルキル−トリアルコキシシラン、例えば3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン(Evonik製Dynasylan MEMO)、アミノ−アルキル官能性水性オリゴシロキサン(例えばHydrosil 2902)、及びエポキシ官能性オリゴシロキサン(例えばHydrosil 2906)であってもよい。これらの有機官能性シラン(又はカップリング剤)は、市販されているか、又は当技術分野において周知である。有機官能基、特に3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシランの有機官能基は、UV高固形分塗料のアクリレート官能基と反応し、未処理NCCと比較して相溶性を大きく改善することができる。H−NCC及びD−NCCを共に出発材料として使用した。H−NCCがより良い結果をもたらした。使用したNCC及びシランの比は、2:1から50:1まで変動する。シランの添加後、シランを加水分解するために、NCC分散液に酢酸を添加した。酢酸は、NCCの0.05重量%で添加した。酢酸の添加後、1時間から2時間、混合物を50℃まで加熱した。
一実施形態において、(メタ)アクリルオキシアルキル−トリアルコキシシランは、(メタ)アクリルオキシ−C2〜6アルキル−トリ−C1〜3アルコキシシランである。
一実施形態において、(メタ)アクリルオキシアルキル−トリアルコキシシランは、(メタ)アクリルオキシ−C2〜4アルキル−トリ−C1〜2アルコキシシランである。
一実施形態において、(メタ)アクリルオキシアルキル−トリアルコキシシランは、(メタ)アクリルオキシ−C2〜3アルキル−トリ−C1〜2アルコキシシランである。
一実施形態において、(メタ)アクリルオキシアルキル−トリアルコキシシランは、3−メタクリルオキシプロピル−トリアルコキシシランである。
ナノ結晶セルロース含有水系木材塗料を調製するための方法の一実施形態において、ステップb)は、D−NCCの濃縮水性懸濁液及び水溶性塗料を、前記D−NCCを前記水溶性塗料に分散させるために好適な期間、高速度で混合するステップである。
ナノ結晶セルロース含有水系木材塗料を調製するための方法の一実施形態において、ステップb)は、D−NCCの濃縮水性懸濁液、及びエマルジョンである水分散性塗料を、前記D−NCCを前記水溶性塗料に分散させるために好適な期間、低速度で混合するステップである。
ナノ結晶セルロース含有水系木材塗料を調製するための方法の一実施形態において、ステップb)は、D−NCCの濃縮水性懸濁液、及びエマルジョンである水分散性塗料の第1の部分を、前記D−NCCを前記水分散性塗料の第1の部分に分散させるために好適な期間、高速度で混合し、前記分散したD−NCC含有水分散性塗料を、前記水分散性塗料の第2の部分に、組み合わせた前記水分散性塗料の前記第1及び第2の部分に均一に分散したD−NCCを得るために好適な期間、低速度で混合するステップであって、前記水分散性塗料の第1の部分が、前記水分散性塗料の第2の部分より少ないステップである。
一実施形態において、ナノ結晶セルロース含有疎水性木材塗料の調製方法であって、前記塗料を調製するために、実質的に無水のMEMO誘導NCCの粉末を、(a)モノマー又は(b)モノマー及びオリゴマーの混合物に、前記NCCを前記疎水性塗料に分散させるために好適な期間混合するステップを含む上記方法が提供される。
本明細書においてNCC添加塗料の撹拌に関連して使用する「低速度」は、エマルジョンを不安定化する等、塗料に悪影響を与えないせん断を意味する。一般に、低速度は、約100rpmから500rpmである。
本明細書においてNCC添加塗料の撹拌に関連して使用する「高速度」は、分散を達成するために効率的なせん断を意味する。この速度は特に限定されないが、一般に、約2000rpmから5000rpmの速度を指す。
調製1:水溶性塗料
水溶性水系塗料、この場合UV硬化性ポリウレタン(Akzo Nobel製Aquarad30)に使用した第1の手法は、NCCの濃縮水性懸濁液(10重量%)の水溶性塗料への添加、及び高速ミキサー(2000rpm)を使用した15分から45分間の強力撹拌下での混合を含む。高速度混合は容易にエマルジョンを不安定化し得るため、この手法は、水分散性ラッカーには適用すべきではない。
水溶性水系塗料、この場合UV硬化性ポリウレタン(Akzo Nobel製Aquarad30)に使用した第1の手法は、NCCの濃縮水性懸濁液(10重量%)の水溶性塗料への添加、及び高速ミキサー(2000rpm)を使用した15分から45分間の強力撹拌下での混合を含む。高速度混合は容易にエマルジョンを不安定化し得るため、この手法は、水分散性ラッカーには適用すべきではない。
比較的大量の水を添加することができる場合、水分散性塗料又は高濃度水溶性樹脂には、以下の2つの調製法がより好適である。
調製2:水分散性塗料、方法A
水分散性ラッカー(例えば、Peintures Canlak inc.製162−095透明Aqua−syl 90°等のアクリルエマルジョン)は、約40重量%前後の固形分で塗料供給業者から得られる。次いでこれらの製品を水で希釈し、スプレーによる適用を容易とする約30重量%前後(25%から35%)の固形分を得る。D−NCCの濃縮水性懸濁液(7重量%から10重量%)を、約40重量%(38%から42%)の樹脂に添加し、Ragogna Custom Machinery inc.製高速ミキサーで、混合物を少なくとも30分間(最長1時間)、100rpmから500rpmの速度で撹拌することにより、D−NCCの水性懸濁液を、当技術分野において知られている方法に従い低濃度水性懸濁液を濃縮することで、又はD−NCCを低温又は高温の水に分散させることで調製することができる。
水分散性ラッカー(例えば、Peintures Canlak inc.製162−095透明Aqua−syl 90°等のアクリルエマルジョン)は、約40重量%前後の固形分で塗料供給業者から得られる。次いでこれらの製品を水で希釈し、スプレーによる適用を容易とする約30重量%前後(25%から35%)の固形分を得る。D−NCCの濃縮水性懸濁液(7重量%から10重量%)を、約40重量%(38%から42%)の樹脂に添加し、Ragogna Custom Machinery inc.製高速ミキサーで、混合物を少なくとも30分間(最長1時間)、100rpmから500rpmの速度で撹拌することにより、D−NCCの水性懸濁液を、当技術分野において知られている方法に従い低濃度水性懸濁液を濃縮することで、又はD−NCCを低温又は高温の水に分散させることで調製することができる。
調製3:水分散性塗料、方法B
D−NCCをAqua−syl 90°等のアクリルエマルジョン(調製2を参照されたい)に分散させるための代替調製法は、高濃度のNCCをアクリルラッカーに添加し、次いでこの混合物を高速ミキサー(2000rpmから5000rpm、Ragogna Custom Machinery製実験室用ミキサー)で、又は超音波プローブ(D−NCCの最適な分散を達成するため)で強力撹拌することである。次いで、この混合物を水分散性ラッカーに少量添加しながら、穏やかに撹拌する(100rpmから500rpm)。D−NCCの分散のために使用した強力せん断により悪影響を受けるのが最終アクリルラッカーのごく一部(1/5から1/10)である場合、最終塗料は良好に機能するはずであると考えられる。
D−NCCをAqua−syl 90°等のアクリルエマルジョン(調製2を参照されたい)に分散させるための代替調製法は、高濃度のNCCをアクリルラッカーに添加し、次いでこの混合物を高速ミキサー(2000rpmから5000rpm、Ragogna Custom Machinery製実験室用ミキサー)で、又は超音波プローブ(D−NCCの最適な分散を達成するため)で強力撹拌することである。次いで、この混合物を水分散性ラッカーに少量添加しながら、穏やかに撹拌する(100rpmから500rpm)。D−NCCの分散のために使用した強力せん断により悪影響を受けるのが最終アクリルラッカーのごく一部(1/5から1/10)である場合、最終塗料は良好に機能するはずであると考えられる。
調製4:疎水性塗料
NCCをUV硬化型高固形分ワニス等の疎水性塗料に分散させるために、さらに2つの調製法を開発した。UV高固形分配合物は、2種のアクリレートモノマー及びオリゴマーから調製した。この場合、良好な分散を確実とするために、約5重量%未満の水分を有する乾燥NCCを扱う必要がある。微粉末を生成するために、ジャーミルを使用して乾燥NCCを粉砕する。次いで、この粉末を、(a)モノマーのみと混合し、いくつかの異なる種類の機器、すなわちビーズミル、ホモジナイザ、ボールミル、超音波プローブ若しくは3本ロールミルを、使用する技術に応じて10分から30分の期間使用して分散させるか、又は、(b)アクリレートの完全混合物(モノマー及びオリゴマー)に添加し、高速ミキサー、3本ロールミル又はビーズミルを使用して分散させることができる。この媒体中のNCCの分散性を確実とするために、疎水性塗料に適合する無極性有機官能基のグラフトが有益である。この場合、3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシランをグラフト剤として使用した。
NCCをUV硬化型高固形分ワニス等の疎水性塗料に分散させるために、さらに2つの調製法を開発した。UV高固形分配合物は、2種のアクリレートモノマー及びオリゴマーから調製した。この場合、良好な分散を確実とするために、約5重量%未満の水分を有する乾燥NCCを扱う必要がある。微粉末を生成するために、ジャーミルを使用して乾燥NCCを粉砕する。次いで、この粉末を、(a)モノマーのみと混合し、いくつかの異なる種類の機器、すなわちビーズミル、ホモジナイザ、ボールミル、超音波プローブ若しくは3本ロールミルを、使用する技術に応じて10分から30分の期間使用して分散させるか、又は、(b)アクリレートの完全混合物(モノマー及びオリゴマー)に添加し、高速ミキサー、3本ロールミル又はビーズミルを使用して分散させることができる。この媒体中のNCCの分散性を確実とするために、疎水性塗料に適合する無極性有機官能基のグラフトが有益である。この場合、3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシランをグラフト剤として使用した。
一般手順A:酸性型NCC懸濁液へのNaOH水溶液の添加によるNa+での対イオン交換、及びそれに続く凍結乾燥
室温の既知の量の酸性型NCC(1〜10%(w/w))を、磁気撹拌棒を備えたビーカーに入れる。pHが5〜7に達するまで、水酸化ナトリウム水溶液(0.02〜2N、好ましくは0.02〜0.2N)を徐々に添加しながら撹拌する。
室温の既知の量の酸性型NCC(1〜10%(w/w))を、磁気撹拌棒を備えたビーカーに入れる。pHが5〜7に達するまで、水酸化ナトリウム水溶液(0.02〜2N、好ましくは0.02〜0.2N)を徐々に添加しながら撹拌する。
懸濁液を必要に応じて0.01〜5%NCC(w/w)まで希釈し、−65℃から−80℃で凍結し、50〜100mTorrの真空下で凍結乾燥する。凍結乾燥後、フレーク状の薄板から固形発泡体、柔軟な粉末に至るまでのテクスチャを有する生成物が得られた。
一般手順B:ナトリウム型陽イオン交換樹脂への酸性型NCC懸濁液の添加によるNa+での対イオン交換、及びそれに続く凍結乾燥
ナトリウム型陽イオン交換樹脂を、酸性型NCC懸濁液(1〜5%NCC(w/w))に、NCC1g当たり樹脂0〜11gの比で添加し、約1時間穏やかに撹拌する。次いで、濾過により樹脂を除去する。水酸化ナトリウム水溶液での電気伝導度滴定を使用して、残留H+対イオン含量、ひいてはNa+対イオン含量を定量する。図2に示されるように、NCC1g当たり樹脂1gが、90%のH+対イオンを交換するのに十分であるが、100%の交換に到達するにははるかに大量の樹脂が必要である。
ナトリウム型陽イオン交換樹脂を、酸性型NCC懸濁液(1〜5%NCC(w/w))に、NCC1g当たり樹脂0〜11gの比で添加し、約1時間穏やかに撹拌する。次いで、濾過により樹脂を除去する。水酸化ナトリウム水溶液での電気伝導度滴定を使用して、残留H+対イオン含量、ひいてはNa+対イオン含量を定量する。図2に示されるように、NCC1g当たり樹脂1gが、90%のH+対イオンを交換するのに十分であるが、100%の交換に到達するにははるかに大量の樹脂が必要である。
一般手順C:Na分散性NCCの水への再分散
既知の量の固体凍結乾燥Na型NCC(FD Na−NCC)を、十分な脱イオン水に分散させ、1〜5%(w/w)の濃度のNCC懸濁液を得る。完全な均質分散を確実とするために、試料を1〜5分間高速度でボルテックスする。次いで、懸濁液中の個別のNCC粒子を確実とするために、既知の体積の試料(15〜25ml)を簡単に超音波照射(200〜5000J/gNCC)する。
既知の量の固体凍結乾燥Na型NCC(FD Na−NCC)を、十分な脱イオン水に分散させ、1〜5%(w/w)の濃度のNCC懸濁液を得る。完全な均質分散を確実とするために、試料を1〜5分間高速度でボルテックスする。次いで、懸濁液中の個別のNCC粒子を確実とするために、既知の体積の試料(15〜25ml)を簡単に超音波照射(200〜5000J/gNCC)する。
(実施例1)
様々な塗料へのD−NCCの分散は、前記塗料が乾燥した後のその外見の変化をもたらした。塗料の光沢は、D−NCCの添加により変化し得る。さらに、塗料へのNCCの組込み方法によって、光沢に対する効果は異なる。一般に、D−NCCの濃度が増加すると、光沢は減少することが観察される。例えば有機官能基をグラフトすることによりNCCを改質すると、光沢レベルが変化する。また不透明度を測定すると、結果は、光沢だけでなく不透明度も減少させる現在使用されているいくつかのつや消し剤とは対照的に、D−NCCが配合物の不透明度に殆ど影響しないことを示した。表1は、約1重量%から約5重量%のD−NCC投入率の水系アクリルラッカー及びUV硬化型水系ワニス(Akzo Nobel製Aquarad 30光沢)の(60°の配置での)光沢度を示す。この場合に使用するNCCは、ボールミル内で48時間粉砕する。次いで、粉末を少量のアクリルエマルジョンに添加し、上記の調製法1に従い、少なくとも30分間、強力なせん断で撹拌する。次いで、乾燥基準でのD−NCC約1重量%から約5重量%の異なるD−NCC投入率で、配合物を調製する。
様々な塗料へのD−NCCの分散は、前記塗料が乾燥した後のその外見の変化をもたらした。塗料の光沢は、D−NCCの添加により変化し得る。さらに、塗料へのNCCの組込み方法によって、光沢に対する効果は異なる。一般に、D−NCCの濃度が増加すると、光沢は減少することが観察される。例えば有機官能基をグラフトすることによりNCCを改質すると、光沢レベルが変化する。また不透明度を測定すると、結果は、光沢だけでなく不透明度も減少させる現在使用されているいくつかのつや消し剤とは対照的に、D−NCCが配合物の不透明度に殆ど影響しないことを示した。表1は、約1重量%から約5重量%のD−NCC投入率の水系アクリルラッカー及びUV硬化型水系ワニス(Akzo Nobel製Aquarad 30光沢)の(60°の配置での)光沢度を示す。この場合に使用するNCCは、ボールミル内で48時間粉砕する。次いで、粉末を少量のアクリルエマルジョンに添加し、上記の調製法1に従い、少なくとも30分間、強力なせん断で撹拌する。次いで、乾燥基準でのD−NCC約1重量%から約5重量%の異なるD−NCC投入率で、配合物を調製する。
(実施例2)
塗料の機械的特性もまた、D−NCCの添加により変化する。その特性の中でも、引っかき抵抗性がD−NCCの添加により改善される。約1重量%から約5重量%の間で変動する濃度で、D−NCC粉末をアクリルラッカー(162−095透明Aqua−syl 90°光沢)に添加すると、引っかき抵抗性が増加する。光沢損失は、引っかき試験装置(DIN53778に関連)の効果を定量するために用いられ、D−NCCのパーセンテージの関数としての光沢損失を示す図1に示されるが、光沢損失は、引っかき抵抗性に反比例する。
塗料の機械的特性もまた、D−NCCの添加により変化する。その特性の中でも、引っかき抵抗性がD−NCCの添加により改善される。約1重量%から約5重量%の間で変動する濃度で、D−NCC粉末をアクリルラッカー(162−095透明Aqua−syl 90°光沢)に添加すると、引っかき抵抗性が増加する。光沢損失は、引っかき試験装置(DIN53778に関連)の効果を定量するために用いられ、D−NCCのパーセンテージの関数としての光沢損失を示す図1に示されるが、光沢損失は、引っかき抵抗性に反比例する。
(実施例3)
少量のD−NCCの添加はまた、塗料の耐摩耗性を改善する。耐摩耗性は、TABER摩耗試験機(Taber Industries製Taber Abraser 5135)を用いて測定する。上述の調製法1に従い調製されたUV硬化型水系ワニス(Akzo Nobel製Aquarad 30光沢)への、約1重量%から5重量%の投入率でのD−NCCの添加は、引っかき抵抗性の改善をもたらす。図2は、約1重量%から5重量%のD−NCC投入率のUV硬化型水系ワニスの質量損失を示すが、質量損失は、耐摩耗性に反比例する。これらの塗料は、高度の架橋により良好な耐摩耗性を有し、したがってその機械的性能を改善するのは非常に困難である。
少量のD−NCCの添加はまた、塗料の耐摩耗性を改善する。耐摩耗性は、TABER摩耗試験機(Taber Industries製Taber Abraser 5135)を用いて測定する。上述の調製法1に従い調製されたUV硬化型水系ワニス(Akzo Nobel製Aquarad 30光沢)への、約1重量%から5重量%の投入率でのD−NCCの添加は、引っかき抵抗性の改善をもたらす。図2は、約1重量%から5重量%のD−NCC投入率のUV硬化型水系ワニスの質量損失を示すが、質量損失は、耐摩耗性に反比例する。これらの塗料は、高度の架橋により良好な耐摩耗性を有し、したがってその機械的性能を改善するのは非常に困難である。
(実施例4)
約1重量%から約5重量%等の低い投入率のみでのD−NCCの添加により、塗料硬度もまた改善される(図1を参照されたい)。低い投入率(1重量%)では、アクリルラッカー(162−095透明Aqua−syl 90°光沢)の硬度を大幅に改善することが可能であり、塗料は、上記の調製法2に従い調製される。約1重量%を超えるD−NCCを添加すると、硬度は減少する。これらの試験は、標準スチール板及びキハダカンバに対して行った。硬度試験は、ケーニッヒ振り子を使用した。振動時間が長いほど、表面はより硬い(ASTM D4366)。
約1重量%から約5重量%等の低い投入率のみでのD−NCCの添加により、塗料硬度もまた改善される(図1を参照されたい)。低い投入率(1重量%)では、アクリルラッカー(162−095透明Aqua−syl 90°光沢)の硬度を大幅に改善することが可能であり、塗料は、上記の調製法2に従い調製される。約1重量%を超えるD−NCCを添加すると、硬度は減少する。これらの試験は、標準スチール板及びキハダカンバに対して行った。硬度試験は、ケーニッヒ振り子を使用した。振動時間が長いほど、表面はより硬い(ASTM D4366)。
(実施例5)
D−NCCはまた、木質基材上の水系塗料の濡れ性も改善する。60秒後に測定した接触角を、上記の調製法2に従い調製された水系アクリルラッカー(162−095透明Aqua−syl 90°光沢)に対して記録する。使用した装置は、First ten Angstroms製FTA200であり、種々のD−NCC投入率を用いる(図4を参照されたい)。接触角は、D−NCCの添加後大幅に減少する。より低い接触角は、より良好な濡れ性を意味する。水の表面張力は高いため、水系塗料の場合には良好な濡れ性を得るのは困難な場合がある。良好な濡れ性は、基材に対する良好な塗料接着性を得るために必要であるため、塗料産業において極めて望ましい。
D−NCCはまた、木質基材上の水系塗料の濡れ性も改善する。60秒後に測定した接触角を、上記の調製法2に従い調製された水系アクリルラッカー(162−095透明Aqua−syl 90°光沢)に対して記録する。使用した装置は、First ten Angstroms製FTA200であり、種々のD−NCC投入率を用いる(図4を参照されたい)。接触角は、D−NCCの添加後大幅に減少する。より低い接触角は、より良好な濡れ性を意味する。水の表面張力は高いため、水系塗料の場合には良好な濡れ性を得るのは困難な場合がある。良好な濡れ性は、基材に対する良好な塗料接着性を得るために必要であるため、塗料産業において極めて望ましい。
(実施例6)
木材に対する塗料の接着性は、良好な耐久性を達成するために有するべき非常に重要な特性である。UV硬化型水系ワニス(Akzo Nobel製Aquarad 30光沢)の接着性は、D−NCCの添加により増加する。D−NCC含有塗料は、調製法1に従い調製した。使用した方法により、塗料の表面に接着されたアルミニウム製の台車を取り除くのに必要なけん引力が測定される(ASTM D4541)。
木材に対する塗料の接着性は、良好な耐久性を達成するために有するべき非常に重要な特性である。UV硬化型水系ワニス(Akzo Nobel製Aquarad 30光沢)の接着性は、D−NCCの添加により増加する。D−NCC含有塗料は、調製法1に従い調製した。使用した方法により、塗料の表面に接着されたアルミニウム製の台車を取り除くのに必要なけん引力が測定される(ASTM D4541)。
(実施例7)
UV硬化型水系ワニスへのD−NCCの添加は、低投入率において反応熱の増加をもたらす。D−NCC含有塗料は、調製法1に従い、Aquaradを使用して調製した。図6は、低濃度のD−NCC(約1重量%から約3.5重量%)により、重合の反応熱が増加することを示している。しかしながら、より多くのD−NCCが添加されると、硬化の程度が減少する。反応速度を調べるために、光熱量測定(photo−calorimetry)実験を行った。使用した機器は、Photo−DSC(METTLER−Toledo製DSC822e)である。使用したUV源は、浜松ホトニクス株式会社製水銀−キセノンランプ(240nmから400nm)であるLightningcure(商標)L8333であり、360nmに最大吸収を有する。
UV硬化型水系ワニスへのD−NCCの添加は、低投入率において反応熱の増加をもたらす。D−NCC含有塗料は、調製法1に従い、Aquaradを使用して調製した。図6は、低濃度のD−NCC(約1重量%から約3.5重量%)により、重合の反応熱が増加することを示している。しかしながら、より多くのD−NCCが添加されると、硬化の程度が減少する。反応速度を調べるために、光熱量測定(photo−calorimetry)実験を行った。使用した機器は、Photo−DSC(METTLER−Toledo製DSC822e)である。使用したUV源は、浜松ホトニクス株式会社製水銀−キセノンランプ(240nmから400nm)であるLightningcure(商標)L8333であり、360nmに最大吸収を有する。
(実施例8)
調製法4に従い、以下のように疎水性塗料を調製することができる。乾燥NCC粉末を、30%のモノマー(1,6ヘキサンジオールジアクリレート(HDODA、SR238)及びトリプロピレングリコールジアクリレート(TRPGDA、SR306)、2種の二官能性モノマー)並びに70%のオリゴマー(脂肪族ポリエステル系ウレタンヘキサアクリレートオリゴマー(CN968)及びTRPGDAとブレンドした二官能性ビスフェノールA系エポキシアクリレート(CN104A80))を含む完全混合物に添加し、高速ミキサーを使用して分散させた。全てのアクリレート製品は、Sartomerから提供された。モノマー/オリゴマー比は、1:5から1:1まで変動し得る。選択したフリーラジカル光開始剤は、Ciba Specialty Chemicals製2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−プロパノン(Darocur 1173)である。
調製法4に従い、以下のように疎水性塗料を調製することができる。乾燥NCC粉末を、30%のモノマー(1,6ヘキサンジオールジアクリレート(HDODA、SR238)及びトリプロピレングリコールジアクリレート(TRPGDA、SR306)、2種の二官能性モノマー)並びに70%のオリゴマー(脂肪族ポリエステル系ウレタンヘキサアクリレートオリゴマー(CN968)及びTRPGDAとブレンドした二官能性ビスフェノールA系エポキシアクリレート(CN104A80))を含む完全混合物に添加し、高速ミキサーを使用して分散させた。全てのアクリレート製品は、Sartomerから提供された。モノマー/オリゴマー比は、1:5から1:1まで変動し得る。選択したフリーラジカル光開始剤は、Ciba Specialty Chemicals製2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−プロパノン(Darocur 1173)である。
(実施例9)
UV硬化型高固形分塗料(上記の調製法4及び例8を参照されたい)の引っかき抵抗性は、図7に示されるように、シランカップリング剤(Evonik製Dynasylan MEMO)で改質されたNCCの添加により改善される。引っかき抵抗性の増加がシランカップリング剤の添加のみに関連するのか、又は相溶化されたNCCに関連するのかを決定するために、対照配合物を調製する。結果は、引っかき抵抗性を改善し得る唯一の塗料配合物は、グラフトしたNCCを用いて調製した配合物であることを示している。他の全ての配合物は、いかなる添加剤も含まない配合物より低い引っかき抵抗性を示し、これは、シラングラフトにより改質されたNCCが、UV硬化型高固形分塗料の機械的特性に大きく役立ち得ることを意味する。MEMO−g−NCCは、カップリング剤Dynasylan MEMOで改質されたD−NCCを表し、MEMO+D−NCCは混合物である。
UV硬化型高固形分塗料(上記の調製法4及び例8を参照されたい)の引っかき抵抗性は、図7に示されるように、シランカップリング剤(Evonik製Dynasylan MEMO)で改質されたNCCの添加により改善される。引っかき抵抗性の増加がシランカップリング剤の添加のみに関連するのか、又は相溶化されたNCCに関連するのかを決定するために、対照配合物を調製する。結果は、引っかき抵抗性を改善し得る唯一の塗料配合物は、グラフトしたNCCを用いて調製した配合物であることを示している。他の全ての配合物は、いかなる添加剤も含まない配合物より低い引っかき抵抗性を示し、これは、シラングラフトにより改質されたNCCが、UV硬化型高固形分塗料の機械的特性に大きく役立ち得ることを意味する。MEMO−g−NCCは、カップリング剤Dynasylan MEMOで改質されたD−NCCを表し、MEMO+D−NCCは混合物である。
(実施例10)
UV硬化型高固形分ワニスへの1%のMEMO−g−NCCの添加は、反応熱の増加をもたらす。MEMO−g−NCC含有塗料は、調製法4に従い調製した。図8は、低濃度のMEMO−g−NCCにより、重合の反応熱が増加することを示している。反応速度を調べるために、光熱量測定実験を行った。使用した機器は、Photo−DSC(METTLER−Toledo製DSC822e)である。使用したUV源は、浜松ホトニクス株式会社製水銀−キセノンランプ(240nmから400nm)であるLightningcure(商標)L8333であり、360nmに最大吸収を有する。MEMO−g−NCCは、カップリング剤Dynasylan MEMOで改質されたD−NCCを表し、MEMO+D−NCCは混合物である。
UV硬化型高固形分ワニスへの1%のMEMO−g−NCCの添加は、反応熱の増加をもたらす。MEMO−g−NCC含有塗料は、調製法4に従い調製した。図8は、低濃度のMEMO−g−NCCにより、重合の反応熱が増加することを示している。反応速度を調べるために、光熱量測定実験を行った。使用した機器は、Photo−DSC(METTLER−Toledo製DSC822e)である。使用したUV源は、浜松ホトニクス株式会社製水銀−キセノンランプ(240nmから400nm)であるLightningcure(商標)L8333であり、360nmに最大吸収を有する。MEMO−g−NCCは、カップリング剤Dynasylan MEMOで改質されたD−NCCを表し、MEMO+D−NCCは混合物である。
Claims (20)
- 木材塗料と、分散性ナノ結晶セルロース又は有機官能性シランで改質されたナノ結晶セルロースとを含む、木質要素をコーティングするための組成物。
- ナノ結晶セルロースの量が、木材塗料の約5重量%以下である、請求項1に記載の組成物。
- ナノ結晶セルロースの量が、木材塗料の約1重量%又は2重量%である、請求項2に記載の組成物。
- 塗料が、水溶性の水系塗料である、請求項1から4までのいずれか一項に記載の組成物。
- 塗料が、水分散性ラッカーである、請求項1から4までのいずれか一項に記載の組成物。
- 塗料が、疎水性のUV硬化型高固形分ワニスである、請求項1から4までのいずれか一項に記載の組成物。
- ナノ結晶セルロースが、分散性ナノ結晶セルロースである、請求項4又は5に記載の組成物。
- ナノ結晶セルロースが、有機官能性シランで改質されたナノ結晶セルロースである、請求項5に記載の組成物。
- 有機官能性シランが、(メタ)アクリルオキシアルキル−トリアルコキシシランである、請求項5に記載の組成物。
- 木材塗料に好適な少なくとも1種の補強剤及び/又は他の添加剤をさらに含む、請求項1から9までのいずれか一項に記載の組成物。
- i)木質要素上の硬化木材塗料の特性であって、機械的特性、光学的特性若しくはそれらの組合せである特性、及びii)木質要素上の木材塗料の重合速度若しくは硬化速度のうちの少なくとも1つ、又はi)及びii)の組合せを改善するための方法であって、分散性ナノ結晶セルロース又は有機官能性シランで改質されたナノ結晶セルロースを木材塗料に添加するステップを含む、上記方法。
- ナノ結晶セルロース含有水溶性及び水分散性木材塗料の調製方法であって、
a)D−NCCの低濃度水性懸濁液を濃縮することにより、又は前記D−NCCを少量の水性媒体に分散させることにより、前記D−NCCの濃縮水性懸濁液を調製するステップと、
b)D−NCCの濃縮水性懸濁液及び水溶性塗料を、前記D−NCCを前記水溶性塗料に分散させるために好適な期間、高速度で混合するステップ、
D−NCCの濃縮水性懸濁液、及びエマルジョンである水分散性塗料を、前記D−NCCを前記水分散性塗料に分散させるために好適な期間、低速度で混合するステップ、又は
D−NCCの濃縮水性懸濁液、及びエマルジョンである水分散性塗料の第1の部分を、前記D−NCCを前記水分散性塗料の前記第1の部分に分散させるために好適な期間、高速度速度で混合し、前記分散したD−NCC含有水分散性塗料を前記水分散性塗料の第2の部分に、組み合わせた前記水分散性塗料の前記第1及び第2の部分に均一に分散したD−NCCを得るために好適な期間、低速度で混合するステップであって、前記水分散性塗料の第1の部分が、前記水分散性塗料の前記第2の部分より少ないステップと
を含む上記方法。 - ステップb)が、D−NCCの濃縮水性懸濁液及び水溶性塗料を、前記D−NCCを前記水溶性塗料に分散させるために好適な期間、高速度で混合するステップである、請求項12に記載の方法。
- ステップb)が、D−NCCの濃縮水性懸濁液、及びエマルジョンである水分散性塗料を、前記D−NCCを前記水溶性塗料に分散させるために好適な期間、低速度で混合するステップである、請求項12に記載の方法。
- ステップb)が、D−NCCの濃縮水性懸濁液、及びエマルジョンである水分散性塗料の第1の部分を、前記D−NCCを前記水分散性塗料の前記第1の部分に分散させるために好適な期間、高速度で混合し、前記分散したD−NCC含有水分散性塗料を前記水分散性塗料の第2の部分に、組み合わせた前記水分散性塗料の前記第1及び第2の部分に均一に分散したD−NCCを得るために好適な期間、低速度で混合するステップであって、前記水分散性塗料の前記第1の部分が、前記水分散性塗料の前記第2の部分より少ないステップである、請求項12に記載の方法。
- ナノ結晶セルロース含有疎水性木材塗料の調製方法であって、有機官能性シランで改質されたNCCを、(a)モノマー又は(b)モノマー及びオリゴマーの混合物に、前記NCCを前記疎水性塗料に分散させるために好適な期間混合するステップを含む上記方法。
- 疎水性木材塗料が、UV硬化型高固形分ワニスであり、前記有機官能性シランが、(メタ)アクリルオキシアルキル−トリアルコキシシランである、請求項16に記載の方法。
- 分散性ナノ結晶セルロース又は有機官能性シランで改質されたナノ結晶セルロースを含む塗料を木質要素に適用するステップを含む、木質要素のコーティング方法。
- 分散性ナノ結晶セルロース又は有機官能性シランで改質されたナノ結晶セルロースを含む塗料を、スプレー、ローラーコーター又はブラシにより適用する、請求項18に記載の方法。
- コーティングされた木質要素であって、前記木質要素の少なくとも1つの側面上に適用されたナノ結晶セルロース含有木材塗料の少なくとも1つの層を備え、前記ナノ結晶セルロースが分散性ナノ結晶セルロース又は有機官能性シランで改質されたナノ結晶セルロースである上記木質要素。
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