JP2013510078A - 選択溶媒を用いた抽出蒸留によるc4留分の分留方法 - Google Patents
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Abstract
C4留分から、ブタンとブテンを含有する塔頂流(3)、並びに選択溶媒及びブタンとブテンを除くC4留分の残留成分を含有する塔底流(6)を分離し、
付加的な工程でその留分から選択溶媒を脱ガスし、
エネルギーを、塔頂流(3)のための抽出地点と塔底流(6)のための抽出地点の間で蒸留ユニット(KI、KII)から抽出することを特徴とする方法が提供される。
【選択図】図2
Description
−抽出蒸留塔に導入される際の選択溶媒の温度、
−抽残液Iが除去される塔頂部の温度、
−抽残液Iの再循環流の体積流量及び温度、
−抽出蒸留塔における理論段数、
−C4留分が供給される地点の位置、
−抽出蒸留塔の蒸気及び/又は液体容量、
−抽出蒸留塔内の圧力、及び
−循環する溶媒の量
により決定される。
よって、供給される前に選択溶媒が冷却され得る温度及び抽残液Iの塔頂流の濃縮温度は、利用可能な冷却液、一般に、河川水により制限される。抽出蒸留塔に用いられる理論段数は既存プラントの場合には固定されており、そして新しいプラントの場合には、特に、経済的考慮により制限される。最後に、塔の蒸気及び/又は液体の容量は、塔の適切な運転に悪影響を及ぼすことなく特定の範囲を越えては増大し得ない。
C4留分から、ブタンとブテンを含有する塔頂流を分離し、また選択溶媒及びブタンとブテン以外の他のC4留分成分を含有する塔底流を分離し、その塔底流からブタンとブテン以外の他のC4留分成分を別のプロセス工程でガスとして除去する、選択溶媒を用いた抽出蒸留によるC4留分の分留方法であって、
エネルギーを、塔頂流を除去する地点とC4留分を蒸留ユニット(KI、KII)に供給する地点との間の蒸留ユニット(KI、KII)から除去することを特徴とする方法により達成される。
図1は、精製及び脱気ユニットKIIIが隣接する、エネルギーが除去されることのない二つの塔KI及びKIIを有する蒸留ユニット(従来技術)を概略的に示しており、
そして、図2は、二つの塔KI及びKIIを有し、塔KIが図1の配置と比較して短くなっており、塔KIIは長くなっており、且つ好ましい地点でエネルギーが除去される(本発明にかかる)蒸留ユニットを概略的に示している。
図1の概略図に対応するプラントにおける選択溶媒として、8.3質量%の水を含有するN−メチルピロリドンを用いた抽出蒸留によるC4留分の分留方法において、C4流をガス形態で、塔KIの塔底部で導入する。塔KIの頂部で導入されるNMP流1の流れ2(C4留分)に対する比は、9.77:1である、すなわち、塔KIの頂部への300t/hの選択溶媒の利用で、30.7t/hのC4留分を処理することができる。
図1の概略図に対応するプラントにおける選択溶媒として、8.3質量%の水を含有するN−メチルピロリドンを用いた抽出蒸留によるC4留分の分留方法において、液体流4を塔KIから除去し、10K冷却し、そしてそれが除去された地点でその方法に再循環させる。このようにして、それ以外は同一の周辺条件下で、塔KIの頂部で導入されるNMP流1のC4留分(流れ2)に対する比を、9.39:1に低下させることができる、すなわち、塔KIの頂部への300t/hの選択溶媒で、31.9t/hのC4留分を処理することができ、それは例1に対する3.9%の能力増加に相当する。
図1の概略図に対応するプラントにおける選択溶媒として、8.3質量%の水を含有するN−メチルピロリドンを用いた抽出蒸留によるC4留分の分留方法において、液体流を塔KIの下部側で除去し、熱交換器で冷却し、そしてそれが除去された地点の下方で直接塔KIに戻す。取り出し地点は、KI内に存在する合計理論段の2/3が取出し地点の上となり、且つ1/3が取り出し地点の下となるように選択する。熱交換器中で除去された熱流量が例2での熱流量と正確に同じとなるように、この地点で得られた液体の合計量を除去する。温度の低下は10.4Kである。塔KIの頂部で導入される溶媒流1の流れ2に対する比は、この場合、それ以外は同一の周辺条件下で8.71:1である、すなわち、塔KIの頂部への300t/hの選択溶媒で、34.4t/hのC4留分を処理することができる。それは、中間冷却のない比較のための例1に対して12.1%の能力増加に相当する。例2による、流れ2が塔KIに供給される地点の下方への直接の中間冷却を伴う変形と比較すると、能力増加は7.9%である。
図1の概略図に対応するプラントにおける選択溶媒として、8.3質量%の水を含有するN−メチルピロリドンを用いた抽出蒸留によるC4留分の分留方法において、液体流を塔KIの中央で除去し、熱交換器で冷却し、そして取出し地点の下方の地点で直接塔KIに戻す。取り出し地点は、KI内に存在する合計理論段の半分が取出し地点の上となり、他の半分が取出し地点の下となるように選択する。熱交換器で除去した熱流量が例2における熱流量と正確に同じとなるように、この地点で得られた液体の合計量を除去する。塔KIの頂部で導入されるNMP流1の流れ2に対する比は、この場合、それ以外は同一の周辺条件下で8.55:1である、すなわち、塔KIの頂部への300t/hの選択溶媒で、35.1t/hのC4留分を処理することができる。
図1の概略図に対応するプラントにおける選択溶媒として、8.3質量%の水を含有するN−メチルピロリドンを用いた抽出蒸留によるC4留分の分留方法において、液体流を塔KIの中央で除去し、熱交換器で冷却し、そして取出し地点の下方の地点で直接塔KIに戻す。取り出し地点は、KI内に存在する合計理論段の1/3が取出し地点の上となり、且つ2/3が取出し地点の下となるように選択する。熱交換器で除去される熱流量は例2での熱流量と正確に同じとなるように、この地点で得られた液体の合計量を除去する。塔KIの頂部で導入されるNMP流1の流れ2に対する比は、この場合、それ以外は同一の周辺条件下で8.43:1である、すなわち、塔KIの頂部への300t/hの選択溶媒で、35.6t/hのC4留分を処理することができる。
Claims (10)
- 蒸留ユニット内でC4留分(2)及び選択溶媒(1)を液相で向流に移送し、
C4留分から、ブタンとブテンを含有する塔頂流(3)を分離し、また選択溶媒及びブタンとブテン以外の他のC4留分成分を含有する塔底流(6)を分離し、
その塔底流(6)から前記ブタンとブテン以外の他のC4留分成分を別のプロセス工程でガスとして除去する、選択溶媒を用いた抽出蒸留によるC4留分(2)の分留方法であって、
エネルギーを、塔頂流(3)を除去する地点とC4留分(2)を蒸留ユニット(KI、KII)に供給する地点との間の蒸留ユニット(KI、KII)から除去することを特徴とする方法。 - エネルギーを除去する地点を好ましくは蒸留ユニット(KI、KII)内に配置して、
C4留分を供給する地点の上方に存在する理論段の総数の15%〜70%を、エネルギーが除去される地点とC4留分が供給される地点との間に配置するようにする請求項1に記載の方法。 - エネルギーを除去する地点を好ましくは蒸留ユニット(KI、KII)内に配置して、
C4留分を供給する地点の上方に存在する理論段の総数の30%〜50%を、エネルギーが除去される地点とC4留分が供給される地点との間に配置するようにする請求項1に記載の方法。 - 除去されるエネルギーの量が、15℃までの温度低下に相当する請求項1〜3の何れか1項に記載の方法。
- 前記蒸留ユニットが、液体ライン(4)及び蒸気ライン(5)により相互に接続された第一の塔(KI)及び第二の塔(KII)を含み、
第一の塔(KI)からの液体を液体ライン(4)を介して第二の塔(KII)に移送し、
第二の塔(KII)からの蒸気を蒸気ライン(5)を介して第一の塔(KI)に移送し、
C4留分(2)を供給する地点を第二の塔(KII)の上部領域に配置し、
少なくとも一つの理論段を、C4留分(2)を供給する地点の上方に備え、且つ
エネルギーを液体ライン(4)及び/又は蒸気ライン(5)から除去する請求項1〜4の何れか1項に記載の方法。 - 液体及び/又はガスを一カ所以上の地点で蒸留ユニット(KI、KII)から除去し、外部冷却器で冷却し、そして液体及び/又はガスを除去した地点と同一の地点で、或いは異なる地点で蒸留ユニット(KI、KII)に戻す請求項1〜5の何れか1項に記載の方法。
- 液体及び/又は蒸気を蒸留ユニット(KI、KII)の内部冷却器を通過させる請求項1〜6の何れか1項に記載の方法。
- N−メチルピロリドンを選択溶媒として用いる、好ましくはN−メチルピロリドンは水溶液であり、特に7〜10質量%の水を含有し、特に好ましくは8.3質量%の水を含有する、請求項1〜7の何れか1項に記載の方法。
- ジメチルホルムアミドを選択溶媒として用いる請求項1〜7の何れか1項に記載の方法。
- アセトニトリル、又は水及び/又は1種以上のアルコールとアセトニトリルとの混合物を選択溶媒として用いる請求項1〜7の何れか1項に記載の方法。
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