一態様では、本発明は、スピロラクタム誘導体を提供する。スピロラクタム誘導体は、式(I)の化合物
[式中、
R
1およびR
2は、それぞれ独立に、アリール、ヘテロアリール、アルキル、シクロアルキル、ケトシクロアルキル、またはヘテロシクリルであり、これは場合により、アルキル、シクロアルキル、アルコキシ、ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、トリフルオロアルキル、アミノ、アシル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、−C(O)NHR
30、−C(O)N(R
30)R
31、−NHC(O)R
30、−N(R
30)C(O)R
31、−NHR
30、−N(R
30)R
31、または−OR
30で独立に一置換、二置換、または三置換されており(式中、
R
30およびR
31は、それぞれ独立に、アシル、ハロゲン、−CN、−NH
2、−NH(C
1〜C
3アルキル)、−N(C
1〜C
3アルキル)
2、C
1〜C
3アルキルヘテロシクリル、C
1〜C
3アルキルカルバマート、−C(O)NH(C
1〜C
3アルキル)、−C(O)N(C
1〜C
3アルキル)
2、−NHC(O)−C
1〜C
3アルキル、−N(C
1〜C
3アルキル)−C(O)−C
1〜C
3アルキル、OH、または−O−C
1〜C
6アルキルで場合により置換されているC
1〜C
6アルキルまたはC
1〜C
6シクロアルキルであり;
各アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル置換基は、C
1〜3アルキル、C
3〜5シクロアルキル、C
1〜3アルコキシ、ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、トリフルオロアルキル、またはアミノで場合により置換されている);
R
3、R
4、R
5およびR
6は、それぞれ独立に、H、C
1〜3アルキル、C
3〜5シクロアルキル、ハロゲン、またはヒドロキシであり;
R
7は、Hであり;または
R
1およびR
7はそれらが結合している−C(O)N−と一緒になって、1〜3個の追加のヘテロ原子を場合により含む単環式または二環式の4から12員ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリールを形成する];または
薬学的に許容されるその塩である。
単独でまたは基の一部として使用される「アルキル」という用語は、別段の記載がない限り、1から8個の炭素原子の直鎖または分枝飽和炭化水素として本明細書で定義される。いくつかの実施形態では、アルキル部分は、8、7、6、5、4、3、2または1個の炭素原子を含む。「アルキル」という用語が、炭素原子の範囲がなく本明細書中に見られる場合、C1〜C8の範囲を意味する。「アルキル」という用語が、炭素の範囲と共に本明細書中に見られる場合、同定された炭素の範囲内で任意の数のアルキルを意味し、C1〜C3アルキルなどは、メチル、エチルまたはプロピルを意味する。飽和炭化水素アルキル部分の例には、それだけには限らないが、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、tert−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシルなどの化学基が含まれる。アルキルはまた、アルキル部分を意味し、アルキル基は、それだけには限らないが、−OC1〜C4アルキル−OH、−OC1〜C4アルキル−OCH3、−OC1〜C4アルキル−NHCH3、−OC1〜C4アルキル−N(CH3)2、−OC1〜C4アルキル−CONHCH3、−OC1〜C4アルキル−CON(CH3)2、−OC1〜C4アルキル−NHCOCH3、および−OC1〜C4アルキル−N(CH3)COCH3を含めて、ヒドロキシ、シアノ、アルコキシ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルアミド、ジアルキルアミドなどによって置換される。
単独でまたは他の用語と併用して使用される「アルコキシ」という用語は、別段の記載がない限り、−O−アルキルとして本明細書で定義され、「アルキル」は、先に本明細書で定義された通りである。アルコキシ部分の例には、それだけには限らないが、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、および相同体、異性体などの化学基が含まれる。アルコキシはまた、−O−アルキル部分を意味し、アルキル基は、それだけには限らないが、−OC1〜C4アルキル−OH、−OC1〜C4アルキル−OCH3、−OC1〜C4アルキル−NHCH3、−OC1〜C4アルキル−N(CH3)2、−OC1〜C4アルキル−CONHCH3、−OC1〜C4アルキル−CON(CH3)2、−OC1〜C4アルキル−NHCOCH3、および−OC1〜C4アルキル−N(CH3)COCH3を含めて、ヒドロキシ、シアノ、アルコキシ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルアミド、ジアルキルアミドなどによって置換される。
単独でまたは他の用語と併用して使用される「ヒドロキシアルキル」という用語は、別段の記載がない限り、−アルキル−OHとして本明細書で定義され、「アルキル」は先に本明細書で定義された通りである。限定しない例には、メチル−OH、エチル−OH、n−プロピル−OHなどが含まれる。
本明細書では、単独でまたは他の用語と併用して使用される「シクロアルキル」という用語は、別段の記載がない限り、3から8個の環の炭素原子を有する環化したアルキル基として本明細書で定義され、「アルキル」は、本明細書で定義される通りである。シクロアルキル部分の例には、それだけには限らないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルなどの化学基が含まれる。
本明細書では、単独でまたは他の用語と併用して使用される「ケトシクロアルキル」という用語は、別段の記載がない限り、それに結合されるケト基/ラジカルを有するシクロアルキルとして本明細書で定義され、「シクロアルキル」は、本明細書で定義される通りである。例には、シクロペンタノンまたはシクロヘキサノンが含まれる。
単独でまたは他の用語と併用して使用される「ハロ」または「ハロゲン」という用語は、別段の記載がない限り、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードとして本明細書で定義される。
単独でまたは他の用語と併用して使用される「アリール」という用語は、別段の記載がない限り、14個までの炭素原子の芳香族炭化水素として本明細書で定義され、一緒になって縮合されたまたは共有結合した単環(単環式)または複数の環(例えば、二環式、三環式、多環式)となり得る。アリール部分の任意の適当な環の位置を、定義された化学構造に共有結合させることができる。アリール部分の例には、それだけには限らないが、フェニル、ベンジル、1−ナフチル、2−ナフチルなどの化学基が含まれる。アリール基は、本明細書に記載した通り置換されなくても置換されてもよい。
単独でまたは他の用語と併用して使用される「ヘテロアリール」という用語は、別段の記載がない限り、窒素、酸素、および硫黄から独立に選択される1個または複数のヘテロ原子を含む、単環式または多環式の(一緒になって縮合されたまたは共有結合した)芳香族炭化水素環として、本明細書で定義される。ヘテロアリール基は、14個までの炭素原子および1から6個のヘテロ原子を含む。ヘテロアリール基の例には、それだけには限らないが、ピリジニル、ピリダジニル、トリアジニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、(1,2,3,)−トリアゾリルおよび(1,2,4)−トリアゾリル、ピラジニル、ピリミジニル、テトラゾリル、フリル、チエニル、イソオキサゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、2−キノリニル、2−キナゾリニル、3−フェニル−2−キノリニルなどが含まれる。ヘテロアリール基は、本明細書に記載した通り置換されなくても置換されてもよい。
単独でまたは他の用語と併用して使用される「ヘテロシクリル」という用語は、別段の記載がない限り、水素原子を複素環の任意の環原子から除去することにより形成される一価の基として、本明細書で定義される。
単独でまたは他の用語と併用して使用される「アシル」という用語は、別段の記載がない限り、式−C(O)−アルキルの基(アルキルは先に本明細書に記載されたものである;すなわち、ホルミル、アセチルなどのアルキルカルボニルである)として本明細書で定義される。
単独でまたは他の用語と併用して使用される「アミノアルキル」という用語は、別段の記載がない限り、アルキル−アミノとして本明細書で定義され、「アルキル」という用語は、先に本明細書で定義された通りであり、「アミノ」という用語は、−NH2、−NH−、または−N<である。限定しない例には、−CH3NH−、CH3CH2NH−、(C1〜C3アルキル)NH−、(C1〜C3アルキル)2N−などが含まれる。
単独でまたは他の用語と併用して使用される「アルキルアミノ」という用語は、別段の記載がない限り、アミノ−アルキルとして本明細書で定義され、「アルキル」という用語は、先に本明細書で定義された通りであり、「アミノ」という用語は、−NH2、−NH−、または−N<である。限定しない例には、−NHCH3、−NHCH2CH3、−NH(C1〜C3アルキル)、−N(C1〜C3アルキル)2などが含まれる。
いくつかの実施形態では、R1およびR2は両方ともアリールである。いくつかの実施形態では、R1およびR2は、両方ともヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、R1は、アリールであり、R2はヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、R1は、ヘテロアリールであり、R2は、アリールである。いくつかの実施形態では、R1またはR2はヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、R1またはR2は、アリールである。
いくつかの実施形態では、R1またはR2のいずれかはアルキルである。いくつかの実施形態では、R1またはR2のいずれかは、シクロアルキルである。いくつかの実施形態では、R1またはR2のいずれかは、ケトシクロアルキルである。いくつかの実施形態では、R1またはR2のいずれかは、ヘテロシクリルである。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのアリールは、フェニルである。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのヘテロアリールは、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、チアゾリル、ピラゾリル、インダゾリル、チオフェニル、フラニル、またはベンゾフラニルである。いくつかの実施形態では、両方のアリールは、フェニルである。いくつかの実施形態では、両方のヘテロアリールは、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、チアゾリル、ピラゾリル、インダゾリル、インダゾリルイミダゾリル、チオフェニル、フラニル、およびベンゾフラニルからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのヘテロアリールは、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、チアゾリル、ピラゾリル、インダゾリル、チオフェニル、フラニル、ベンゾフラニル、ベンゾ[c]イソオキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ジヒドロチエノ[3,4−b][1,4]ジオキシニル、フラニル、イミダゾ[1,2−a]ピリジニル、インダゾリル、インドリニル、インドリル、イソキノリニル、イソオキサゾリル、ナフチリジニル、オキサゾリル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロロ[3,2−c]ピリジニル、キノリニル、キノキサリニル、チアゾリル、またはチオフェニルである。
いくつかの実施形態では、R1は、アリールまたはヘテロアリールであり、R2は、シクロアルキル、ケトシクロアルキルまたはヘテロシクリルである。いくつかの実施形態では、R2は、アリールまたはヘテロアリールであり、R1は、シクロアルキル、ケトシクロアルキルまたはヘテロシクリルである。
いくつかの実施形態では、R1またはR2は、シクロアルキルである。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのシクロアルキルは、シクロブチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロペンチル、またはシクロプロピルである。いくつかの実施形態では、シクロアルキルは、先に定義した三置換を超えてさらに置換されている、すなわち、シクロアルキルは、前述の3回より多く置換されている;例えば、シクロアルキルは、フッ素で四置換されている。
いくつかの実施形態では、ヘテロアリールはピリジニルであり、ピリジニルは、先に定義した通り一置換、二置換、または三置換されている。いくつかのかかる実施形態では、一置換、二置換もしくは三置換は、独立にアリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルである。いくつかのかかる実施形態では、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリル置換基は、例えば、ハロゲンまたはC1〜3アルキルなどでさらに置換されている。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのアリールまたはヘテロアリールは、前述の通り置換されている。
いくつかのいくつかの実施形態では、一置換、二置換、または三置換基は、メチル、メトキシ、ジメチルアミノ−エトキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、シアノ、クロロ、シアノ、ジメチルアミノ、ジメチルアミノ−エトキシ、メチル、メチルアミノ、メトキシ、フルオロ、−C(O)NHCH3、フェニル、フラニル、ピロリジニル、チオフェニルおよびトリフルオロメチルからなる群から独立に選択される。いくつかの実施形態では、1、2、または3個の置換基は、メチル、メトキシ、ジメチルアミノ−エトキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、シアノ、クロロ、フルオロ、フェニル、フラニルおよびチオフェニルからなる群から独立に選択される。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのアリールまたはヘテロアリールのフェニル、フラニルまたはチオフェニル置換基は、少なくとも1つのアルキル、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、ハロゲン、シアノ、またはトリフルオロアルキルで置換されている。いくつかのかかる実施形態では、フェニルは、フッ素で置換されている。
いくつかの実施形態では、R1およびR2は、それぞれ独立に、下記の表1および2の化合物のアリール、ヘテロアリール、アルキル、シクロアルキル、ケトシクロアルキルおよびヘテロシクリル基からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、R3、R4、R5およびR6は、それぞれ独立に、H、C1〜3アルキル、C3〜5シクロアルキル、ハロゲン、またはヒドロキシである。いくつかの実施形態では、R3、R4、R5およびR6は、それぞれ独立に、メチルまたはフッ素である。
いくつかの実施形態では、R7は水素である。いくつかの実施形態では、R1と共にR7はそれらが結合している−C(O)N<と一緒になって、1〜3個の追加のヘテロ原子を場合により含む単環式または二環式の4から12員ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリールを形成する。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、下記の実験部門で開示される化合物である。いくつかの実施形態では、化合物は、以下の表1または2の化合物である。
本発明の他の態様は、薬学的に有効な量の本発明による化合物、および薬学的に許容される担体または添加剤を含む組成物である。
本発明の組成物は、(舌下を含めた)経口で、植込錠によって、(静脈内、腹腔内、関節内および皮下注射を含めた)非経口的に(parentally)、直腸に、鼻腔内に、局所的に、(点眼薬によって)眼に、経膣的に、および経皮的になど、投与の任意のモードに適合され得る。
本発明の化合物は、遊離塩基としてまたは薬学的に許容される酸または塩基に由来する塩の形態で使用することができる。塩には、それだけには限らないが、以下の、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、およびリン酸などの無機酸との塩、ならびに例えば、酢酸、シュウ酸、クエン酸、酒石酸、コハク酸、マレイン酸、安息香酸、ベンゼンスルホン酸、フマル酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、パモ酸、およびp−トルエンスルホン酸などの有機酸との塩が含まれる。他の塩には、例えば、ナトリウム、カリウム、カルシウムおよびマグネシウムなどの、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属との塩、または第四級アンモニウム塩を含めた有機塩基との塩が含まれる。薬学的に許容される無機および有機酸付加塩のさらなる限定しない例には、[S.M.Bergeら、J.Pharm.Sci.1977年、66、1:2およびG.S.Paulekuhnら、J.Med.Chem.2007年、50巻、26号:6665〜6672頁]に挙げられたものが含まれる。
本発明の化合物はまた、一般にインビボで活性部分に容易に変換される化合物の官能性誘導体である、エステルの形態、カルバマートおよび他の従来のプロドラッグ形態で用いることもできる。化合物を生体系に導入してから生成された活性種として定義された本発明の化合物の代謝産物もまた含められる。
本発明の化合物が前述した通り使用されるとき、1種または複数の薬学的に許容される添加剤または担体、例えば、溶媒、賦形剤などと合わせることができる。かかる医薬品は、錠剤、(例えば、経時放出および徐放配合物を含めた)カプセル剤、丸剤、トローチ剤、エアゾール剤、分散性散剤、顆粒剤、液剤、懸濁剤(例えば、懸濁化剤を、例えば、懸濁化剤の約0.05から約5%で含む)、(例えば、砂糖またはアスパルテームなどの砂糖代替物を、例えば、約10から約50%砂糖または砂糖代替物で含む)シロップ剤、エリキシル剤などのかかる形態で経口で、または例えば、等張媒体中の約0.05から約5%の懸濁化剤を含む、無菌の注射剤、懸濁剤もしくは乳剤の形態で非経口的に投与することができる。かかる調製は、例えば、担体と併用して有効成分の約25から約90%、より慣例的には約5重量%および約60重量%から含むことができる。使用される有効成分(例えば、本発明の化合物または塩およびそのプロドラッグまたは代謝産物)の有効な用量は、用いられる個々の化合物、塩、プロドラッグまたは代謝産物、投与のモード、患者の年齢、体重、性別および医学的状態、ならびに治療対象となる疾患、障害、状態および/または系の重症度に応じて変わり得る。個別の哺乳動物のための適当な投与および剤形の選択は、当業者に明らかである。かかる決定は、当技術分野の医師、獣医師または臨床家によって通常行われている(例えば、Harrison's Principles of Internal Medicine、Anthony Fauciら(編)14版 New York:McGraw Hill(1998年)を参照されたい)。さらに、投薬レジメンは、最適な治療効果を提供するために調整することができる。例えば、いくつかの分けた用量が、1日に投与されてもよく、または用量は、治療状況の必要性によって指示される通り比例して減らしてもよい。
例えば、デンプン、乳糖、リン酸二カルシウム、微結晶セルロース、スクロースおよびカオリンなどの固形担体、例えば、滅菌水、ポリエチレングリコール、グリセロール、非イオン界面活性剤ならびにトウモロコシ油、ラッカセイ油およびゴマ油などの食用油などの液体担体は、有効成分の性質および所望の投与の個々の形態に適するように使用することができる。医薬組成物の調製において慣例的に使用されるアジュバントは、有利には含めることができる。アジュバントの限定しない例には、矯味剤、着色剤、保存剤、ならびにビタミンE、アスコルビン酸、BHTおよびBHAなどの酸化防止剤が含まれる。
活性化合物はまた、非経口的にまたは腹腔内に投与することができる。遊離塩基、中性化合物または薬理学的に許容される塩としての活性化合物の溶液または懸濁剤は、ヒドロキシプロピルセルロースなどの界面活性剤と適当に混合した水中で調製することができる。分散液はまた、オイルの形態でグリセロール、液体ポリエチレングリコールおよびその混合物中で調製することができる。これらの調製は、貯蔵および使用の普通の条件下で微生物の増殖を防止するための保存剤を含むことができる。
注射剤または注入による使用のために適した医薬品形態は、無菌の水溶液、懸濁液または分散液、および無菌の注射液もしくは注入液、懸濁液または分散液の用時調製のための無菌の散剤が含まれる。すべての場合において、この形態は、無菌でなくてはならず、容易に注射可能である(injectability)および注入し易い程度に流動性でなくてはならない。これは、製造および貯蔵の条件下で安定していなければならず、微生物の汚染作用から保護されなければならない。担体は、例えば、水、エタノール、およびポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、および液体ポリエチレングリコール)、それらの適当な混合物、および植物油を含む溶媒または分散媒体とすることができる。
さらに、本発明の活性化合物は、当業者に公知の鼻腔内もしくは経皮送達に適したビヒクルを用いて鼻腔内にまたは経皮的に投与することができる。経皮投与には、ローション剤、クリーム剤、発泡体、パスタ剤、パッチ、懸濁剤、液剤、および坐剤(直腸および経膣)などの担体系を用いて、上皮組織および粘膜組織を含めた、身体の表面および身体の管の内膜にわたるすべての投与が含まれる。クリーム剤および軟膏剤は、水中油型もしくは油中水型タイプの粘性の液体または半固形乳剤とすることができる。有効成分を含む石油または親水性石油中に分散された吸収性粉末からなるパスタ剤もまた、適し得る。担体と共にまたは担体なしで有効成分を含むリザーバーを覆う半透膜または有効成分を含むマトリックスなどの様々な閉鎖性デバイスは、血流に有効成分を放出するために用いることができる。他の閉鎖性デバイスは、文献中で知られている。経皮送達系を用いるとき、用量投与は、毎日1回または分けて投与するのではなく連続的に投与する。
本発明の化合物は、リポソーム送達系の形態で投与することもでき、リポソーム脂質二重層は、様々なリン脂質から形成される。本発明の化合物はまた、化合物が共役するモノクローナル抗体などの担体の使用によって送達することができる。本発明の化合物がまた共役することができる他の担体は、有効成分の制御放出を達成するのに有用な可溶性ポリマーまたは生分解性ポリマーである。
本発明の化合物のいくつかが、1つまたは複数の不斉中心を含むことができ、したがって、鏡像異性体およびジアステレオマーを生じ得るということは当業者によって理解される。本発明には、個別のジアステレオマーおよび分離した、鏡像異性的に純粋な立体異性体を含めたすべての立体異性体、ならびにラセミ体、および立体異性体の他のすべての変形形態、および混合物およびそれらの薬学的に許容される塩が含まれ、これらは指示された活性を有する。光学異性体は、当業者に公知の手順により純粋な形態で得ることができ、それだけには限らないが、キラルクロマトグラフ分離、ジアステレオマー塩形成、速度論的分割、および不斉合成が含まれる。本発明は、すべての有り得る位置異性体、エンド−エキソ異性体、および指示された活性を有するそれらの混合物を包含することがやはり理解される。かかる異性体は、当業者に公知の手順により純粋な形態で得ることができ、それだけには限らないが、カラムクロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、および高速液体クロマトグラフィーが含まれる。本発明の化合物のいくつかが束縛回転によるキラルとなり得、当業者に公知の手順により純粋な形態で分離し、得ることができるアトロプ異性体を生じ得ることが当業者によって理解される。本発明の化合物のいくつかは、互変異性体を含めた構造異性体が含まれることが当業者によってさらに理解される。
本発明の化合物の多形および水和物、ならびに同位体標識されたそれらの類似体(例えば、2H、3H、13C、15Nなど)もまた本発明に含まれる。
本発明の他の態様は、本発明の化合物を用いるための方法である。本発明は、本明細書に記載した方法および使用に有用な任意の医薬組成物との本発明の化合物の任意の組み合わせのすべての同時の、逐次のまたは別個の使用を包含するものとして理解されるものとする。
いくつかの実施形態では、この方法には、有効量の式(I)の化合物、またはその塩を投与するステップが含まれる。いくつかの実施形態では、この方法には、治療有効量の本明細書に記載した化合物、またはその塩を投与するステップが含まれる。
本明細書では、「有効量」という語句は、本発明の化合物に適用されるとき、意図された生物学的効果を引き起こすのに十分な量を意味するものとする。「治療有効量」という語句は、本発明の化合物に適用されるとき、障害もしくは病態の進行、または障害もしくは疾患の症状を寛解させる、緩和する、安定させる、後退させる、減速させるまたは遅延させるのに十分な化合物の量を意味するものとする。いくつかの実施形態では、本発明の方法または使用は、化合物の組み合わせの投与を提供する。このような場合には、「有効量」は、意図された生物学的効果を引き起こすのに十分な組み合わせの量である。
いくつかの実施形態では、この方法には、本明細書に記載した化合物、またはその塩の2つ以上の組み合わせの有効量を投与するステップが含まれる。「本明細書に記載した化合物、またはそれらの塩の2つ以上の組み合わせ」または「本明細書に記載した少なくとも1種の化合物または薬学的に許容されるその塩」という語句または特定の化合物を記載している類似の言語には、塩、中性もしくは遊離塩基の形態の任意の割合および組み合わせのかかる化合物の投与が含まれる;すなわち、それぞれが塩基の形態での、それぞれが中性の形態でのまたはそれぞれが塩の形態でのかかる化合物の投与、あるいは、中性および/または塩基性の化合物および/または塩の任意の割合での、塩基の形態での1種もしくは複数および中性の形態での1種もしくは複数、または塩基の形態での1種もしくは複数および塩の形態での1種もしくは複数、または中性の形態での1種もしくは複数および塩の形態での1種または複数の投与が含まれることが具体的に意図されている。
本明細書では「治療」または「治療する」という用語は、疾患または障害の進行を寛解させるまたは後退させる、あるいはかかる疾患または障害の1種または複数の症状または副作用を寛解させるまたは後退させることを意味する。例えば、「治療」または「治療する」は、疾患または障害の進行または継続を減速させる、妨害する、制御する、低減する、停止させる、または調節することを意味し得る。本明細書では、「治療」または「治療する」はまた、疾患または障害の系、条件または状態の進行を遅らせる、抑止する、抑制するまたは阻止するまたは妨げることなど、阻害するまたは遮断することを意味する。本発明の目的のために、「治療」または「治療する」は、有益なまたは所望の臨床上の結果を得るための手法をさらに意味し、「有益なまたは所望の臨床上の結果」には、それだけには限らないが、部分的また全体的、検出可能または検出不可能のいずれであるかにかかわらず、症状の軽減、障害または疾患の程度の減弱(またはそれらを軽減する)、疾患または障害の状態を安定させる(すなわち、悪化させない)、疾患または障害状態を遅延させるまたは減速させる、疾患または障害状態の寛解または緩和、および疾患または障害の寛解が含まれる。
本明細書では、「防止する」または「防止している」という用語は、起こらないようにするまたは存在しないようにすることを意味する。
本明細書では、「投与する」という用語は、本発明の化合物を直接投与すること、または哺乳動物の範囲内で有効量の化合物を形成するそのプロドラッグ、誘導体、もしくは類似体を投与することを意味する。
本発明はまた、疾患または障害を治療する方法を提供し、この方法は、治療有効量の少なくとも1種の本発明の化合物または薬学的に許容されるその塩をそれを必要とする哺乳動物に投与するステップを含み、疾患または障害は、中枢神経系疾患または障害である。
本発明はまた、中枢神経系疾患または障害の治療のための医薬品の調製における、薬学的に許容されるその塩を含めた、本発明の化合物の使用を提供する。本発明は、疾患または障害を治療するのに使用するための本発明の化合物をさらに提供する。
本発明の化合物は、mGlu5受容体をアロステリックに調節することができる。mGluR5受容体に対するオルソステリックリガンドの親和性を強め、または増強し、および/またはオルソステリックアゴニストの効果を強め、もしくは増強するアロステリックモジュレーターは、アロステリック促進剤(または増強剤)またはポジティブアロステリックモジュレーター(PAM)である。例えば、May、L.T.Annu.Rev.Pharmacol.Toxicol.、2007年、47巻、1〜51頁を参照されたい。mGluR5受容体に対するオルソステリックリガンドの親和性を低下させ、または減弱させ、および/またはオルソステリックアゴニストの効果を低下させ、または減弱させるアロステリックモジュレーターは、アロステリックアンタゴニスト(もしくは阻害薬)またはネガティブアロステリックモジュレーター(NAM)である。Id.サイレントアロステリックモジュレーター(SAM)は、受容体のアロステリック部位に結合するが、測定可能な内在性の効果を有さない。SAMは、アロステリックに結合する化合物がそれぞれのポジティブ(PAM)またはネガティブ(NAM)な効果を示さないようにすることにより間接的に効果を実証することができる。
いくつかの実施形態では、本発明の方法の哺乳動物は、ヒトである。
本発明の方法または使用のいくつかの実施形態では、中枢神経系疾患または障害は、認知性の、神経変性の、精神のまたは神経の疾患または障害である。いくつかのかかる実施形態では、認知性の、神経変性の、精神のまたは神経の疾患または障害は、気分障害、不安、(統合失調感情障害を含めた)統合失調症、アルツハイマー病、パーキンソン病、多発性硬化症、ハンチントン舞踏病、筋萎縮性側索硬化症、クロイツフェルト・ヤコブ病、外傷誘導性神経変性、AIDS誘導性脳症、他の感染症関連脳症(すなわち、非AIDS誘導性脳症)、脆弱X症候群、自閉症圏障害、およびその組み合わせからなる群から選択される。
本明細書では、「気分障害」という語句は、それだけには限らないが、双極性障害、うつ病性障害、気分循環性障害、気分変調性障害、一般的な医学的状態による気分障害、不特定の気分障害および物質誘導性気分障害などの情動状態の異常を特徴とする;およびDiagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders(精神障害の診断と統計マニュアル)、第4版(DSM-IV)(American Psychiatric Association:Arlington、VA、1994年)によって特徴付けられたいくつかの心理的障害のうちのいずれかを意味する。
本明細書では、「自閉症圏障害」(ASD)という語句は、思考、感情、言語および他人と関係する能力における重度および広汎性の障害を引き起こす障害を意味し、これは、しばしば最初に幼児期に診断され、不特定の広汎性発育障害(PDD−NOS)による自閉症性障害(「古典的」自閉症)と呼ばれる重度の形態から、アスペルガー症候群といった、より軽度の形態までに及ぶ。本明細書では、この語句には、レット症候群および小児期崩壊性障害も含まれ、本明細書では、「広汎性発達障害」(PDD)という語句と同義である。
いくつかのかかる実施形態では、気分障害は、うつ病(すなわち、うつ病性障害)である。いくつかのかかる実施形態では、うつ病は、非定型うつ病、双極性うつ病、単極性うつ病、大うつ病、内因性うつ病(すなわち、原因が明らかでない急性うつ病)、退行期うつ病(すなわち、中年または高齢者に起こるうつ病)、反応性うつ病(すなわち、明らかな外傷性の生活エピソードにより引き起こされたうつ病)、産後うつ病、原発性うつ病(すなわち、医学的な病気もしくは障害などの明らかな身体的または心理的原因を有さないうつ病)、精神病性うつ病、および二次性うつ病(すなわち、かかる他の医学的な病気または障害などの他のいくつかの基礎をなす状態によって引き起こされると考えられるうつ病)からなる群から選択される。
いくつかのかかる実施形態では、不安疾患または障害は、全般性不安障害、パニック不安、強迫性障害、社会恐怖症、行動不安(performance anxiety)、外傷後ストレス障害、急性ストレス反応、適応障害、心気障害、分離不安障害、広場恐怖症、特定の恐怖、一般的な医学的状態による不安障害、物質誘導性不安障害、アルコール離脱誘導性不安、およびその組み合わせを含む群から選択される。
いくつかの実施形態では、本発明の化合物を含む方法または使用の中枢神経系疾患または障害は、発作性疾患もしくは障害である。いくつかの実施形態では、発作性疾患または障害は、痙攣、てんかん、てんかん重積状態、およびその組み合わせからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、本発明の化合物を含む方法または使用の中枢神経系疾患または障害は、炎症性疼痛、神経障害性疼痛および片頭痛からなる群から選択される疼痛疾患または障害である。いくつかの実施形態では、神経障害性疼痛または片頭痛疾患もしくは障害は、異痛症、痛覚過敏疼痛、幻肢痛、糖尿病性ニューロパチーに関連する神経障害性疼痛、片頭痛に関連する神経障害性疼痛、およびその組み合わせからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、本発明の化合物を含む方法または使用の中枢神経系疾患または障害は、神経細胞の過度の興奮状態の疾患または障害である。いくつかの実施形態では、神経細胞の過度の興奮状態の疾患または障害は、医薬品離脱における神経細胞の過度の興奮状態、中毒における神経細胞の過度の興奮状態、またはその組み合わせである。
本発明の化合物を含む方法または使用のいくつかの実施形態では、認知性の、神経変性の、精神のまたは神経の疾患または障害の少なくとも1種の症状が治療される。
いくつかの実施形態では、認知性の、神経変性の、精神のまたは神経の疾患または障害は、うつ病である。いくつかのかかる実施形態では、うつ病の少なくとも1種の症状は、抑うつ感、抑うつ気分、一部のもしくはすべての活動における興味もしくは喜びの喪失、食欲の変化、体重の変化、睡眠パターンの変化、エネルギーの欠如、疲労、自己評価が低い、思考、集中、もしくは決断力についての能力の低下、絶望感もしくは無気力感、精神運動性激越もしくは精神運動制止、自責、不適切な罪悪感、頻繁な死もしくは自殺念慮、自殺する計画もしくは試み、またはその組み合わせである。
いくつかの実施形態では、認知性の、神経変性の、精神のまたは神経の疾患または障害は、不安である。いくつかのかかる実施形態では、不安の少なくとも1種の症状は、憂慮、恐怖、震え、筋痛、不眠症、腹部の不調、めまい、易怒性、持続性、反復思考、強迫行為、心臓の動悸、胸痛、胸部不快感、発汗、ピリピリ感、窒息感、制御を失う恐怖、フラッシュバック、悪夢、侵入思考、侵入想起、回避行動、情動の麻痺、不眠、不安感、過敏性の驚愕反応、過覚醒、怒りの爆発、失神型めまい、発赤、大量の発汗、またはその組み合わせである。
いくつかの実施形態では、認知性の、神経変性の、精神のまたは神経の疾患または障害は、統合失調症である。いくつかのかかる実施形態では、統合失調症の少なくとも1種の症状は、幻覚、妄想、妄想性障害、およびその組み合わせからなる群から選択される陽性症状である。いくつかのかかる実施形態では、統合失調症の症状は、引きこもり、感情の平板化、快感消失、意欲の低下、およびその組み合わせからなる群から選択される陰性症状である。いくつかのかかる実施形態では、統合失調症の症状は、注意の重度の欠落、物の呼称能力の重度の欠落、作業記憶の重度の欠落、長期記憶の蓄積の重度の欠落、実行機能の重度の欠落、情報処理の遅れ、神経活動の遅れ、長期うつ病、およびその組み合わせからなる群から選択される認知症状である。
本発明の化合物を含む方法または使用のいくつかの実施形態では、認知性の、神経変性の、精神のまたは神経の疾患または障害は、パーキンソン病である。いくつかのかかる実施形態では、パーキンソン病の少なくとも1種の症状は、レボドパ誘導性ジスキネジア、バランスの不足、パーキンソン歩行、動作緩慢、固縮、振戦、発語の変化、表情の喪失、小字症、つかえ感、流涎、疼痛、認知症、錯乱、睡眠障害、便秘症、皮膚の問題、うつ病、恐怖、不安、記憶の障害、緩慢な思考、性機能低下、泌尿器の問題、疲労、痛み、エネルギーの喪失、またはその組み合わせである。
いくつかの実施形態では、認知性の、神経変性の、精神のまたは神経の疾患または障害は、アルツハイマー病である。いくつかのかかる実施形態では、アルツハイマー病の少なくとも1種の症状は、記憶における機能障害、注意における機能障害、判断における機能障害、意志決定における機能障害、物理的な環境への見当識における機能障害、言語機能障害、速度依存活動における機能障害、抽象的な推論における機能障害、視空間の能力における機能障害、実行機能における機能障害、行動の妨害における機能障害、無関心および無抵抗、感情鈍麻、不適切な更衣動作、セルフケア不良、激越、激烈な爆発、攻撃性、うつ病、不安、幻覚、妄想、人格の変化、気分の変化、認知症、またはその組み合わせである。
いくつかの実施形態では、認知性の、神経変性の、精神のまたは神経の疾患または障害は、多発性硬化症である。いくつかのかかる実施形態では、多発性硬化症の少なくとも1種の症状は、視神経炎霧視、眼痛、色覚の喪失、失明、二重視複視、眼振痙攣様眼運動、眼球運動失調、定常性アンダーシューティングもしくはオーバーシューティング眼球運動、核間性眼筋麻痺、眼振、二重視、運動および音による閃光感覚、二重視、求心性瞳孔障害、運動不全麻痺、不全単麻痺、不全対麻痺、不全片麻痺、四肢不全麻痺麻痺、対麻痺、片麻痺、四肢麻痺(tetraplegia)、四肢麻痺(quadraplegia)、痙縮、構音障害、筋萎縮症、攣縮、筋痙攣、筋緊張低下、クローヌス、ミオクローヌス、ミオキミア、下肢静止不能症候群、下垂足機能障害性の反射(MRS、バビンスキー反射、ホフマン反射、チャドック反射)、感覚異常、麻酔、神経痛、神経障害性疼痛、神経因性疼痛、レルミット徴候(l'hermitte's)、自己受容性機能障害、三叉神経痛、運動失調、企図振戦、測定障害、前庭性運動失調症、回転性めまい、発話失調、ジストニア、拮抗運動反復障害、頻尿(frequent micturation)、膀胱痙縮、弛緩性膀胱、排尿筋−括約筋協調障害、勃起不全、無オルガスム症、逆行性射精症、冷感症、便秘症、便意切迫(fecal urgency)、うつ病、認知機能障害、認知症、気分動揺、情緒不安定、多幸症、双極性症候群、不安、失語症、不全失語症、疲労、ウートフ症状、胃食道逆流、睡眠障害、またはその組み合わせである。
本発明は、胃食道逆流を治療する方法をさらに提供し、この方法は、治療有効量の少なくとも1種の請求項1に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩をそれを必要とする哺乳動物に投与するステップを含む。本発明は、胃食道逆流の治療のための医薬品の調製における本発明の化合物の使用をさらに提供する。本発明は、胃食道逆流を治療するのに使用するための本発明の化合物をさらに提供する。
本発明は、アルコール依存を治療する方法をさらに提供し、この方法は、治療有効量の少なくとも1種の請求項1に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩をそれを必要とする哺乳動物に投与するステップを含む。本発明は、アルコール依存の治療のための医薬品の調製における本発明の化合物の使用をさらに提供する。本発明は、アルコール依存を治療するのに使用するための本発明の化合物をさらに提供する。
いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、中枢神経系疾患または障害の治療のための医薬品の調製に使用される。いくつかの実施形態では、中枢神経疾患または障害は、先に本明細書に開示された通りである。
本発明の他の態様は、本発明の化合物を生成するための方法である。
本発明の化合物の調製
本発明の化合物は、それだけには限らないが、以下に概説する一般的な方法の1つに従って、調製することができる。例えば、この後のスキーム1〜22は、本発明のいくつかの実施形態の例証として意図されており、そのために本発明を制限することを意味するものではない。
以下は、特定の事例において別段の指定がない場合に本明細書において使用される頭字語を定義する。
BINAP=2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフタレン、CAS番号98327−87−8
Boc=tert−ブチルオキシカルボニル
BOP=ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシ−トリス−(ジメチルアミノ)−ホスホニウムヘキサフルオロホスファート、CAS番号56602−33−6
CAN=硝酸セリウムアンモニウム、CAS番号16774−21−3
DAST=(ジエチルアミノ)硫黄トリフルオリド、CAS番号38078−09−0
DCM=ジクロロメタンまたは塩化メチレン、CAS番号75−09−2
DIBALまたはDIBAL−H=水素化ジイソブチルアルミニウム、CAS番号1191−15−7
DIEA=N,N−ジイソプロピルエチルアミン、CAS番号7087−68−5
DMA=N,N−ジメチルアセトアミド、CAS番号127−19−5
DMAP=4−ジメチルアミノピリジン、CAS番号1122−58−3
DMC=2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウムクロリド、CAS番号37091−73−9
DMF=N,N−ジメチルホルムアミド、CAS番号68−12−2
DMPU=1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン、CAS番号7226−23−5
DMSO=ジメチルスルホキシド、CAS番号67−68−5
DPPA=ジフェニルホスホリルアジド、CAS番号26386−88−9
EDCI=N−エチル−N’−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩、CAS番号93128−40−6
HATU=2−(1H−7−アザベンゾトリアゾル−1−イル)−−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファートメタンアミニウム、CAS番号148893−10−1
HBTU=2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート、CAS番号94790−37−1
HOBt=1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、CAS番号2592−95−2
LDA=リチウムジイソプロピルアミド溶液、CAS番号4111−54−0
L−セレクトリド=リチウムトリ−sec−ブチル(ヒドリド)ボラート、CAS番号38721−51−7
NMP=N−メチル−ピロリドン、CAS番号872−50−4
PDC=重クロム酸ピリジニウム、CAS番号20039−37−6
PMB=4−メトキシベンジル
PTSA=p−トルエンスルホン酸、CAS番号6192−52−5
PyBOP=ベンゾトリアゾル−1−イル−オキシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスファート、CAS番号128625−52−5
rt=室温
RT=LC−MS保持時間
TBAF=テトラブチルアンモニウムフルオリド溶液、CAS番号429−41−4
TBSCl=tert−ブチルジメチルシリルクロリド、CAS番号18162−48−6
TBSOTf=トリフルオロメタンスルホン酸tert−ブチルジメチルシリル、CAS番号69739−34−0
TBS=tert−ブチルジメチルシリル
TEA=トリエチルアミン、CAS番号121−44−8
TFA=トリフルオロ酢酸、CAS番号76−05−1
THF=テトラヒドロフラン、CAS番号109−99−9
式(I−a)の化合物は、スキーム1において概説された方法によって、中間体AおよびR1COClまたはR1CO2H(例えば、スキーム1のステップaおよびbを参照のこと)[式中、R1、R2、R3、R4、R5およびR6は、先に定義した通りである]による通例のアミド化手順を用いることによって調製することができる。
式(I−a)の化合物はまた、スキーム2において概説された方法によって作製することもできる。銅補助クロスカップリング(例えば、スキーム2におけるステップaを参照のこと)を用いることにより、またはパラジウム接触交差カップリング(例えば、スキーム2のステップbを参照のこと)により、R2X(R2は、アリールまたはヘテロアリールであり、Xは、ヨード、ブロモ、クロロおよびフルオロなどのハロゲンである)による中間体BのN−アリール化または塩基(例えば、スキーム2のステップcを参照のこと)の存在下でR2X(R2はアルキルである)による中間体BのN−アルキル化は、(I−a)の式の化合物[R1、R2、R3、R4、R5およびR6は、本明細書で定義する通りである]を提供する。
中間体A−1およびA−2は、スキーム3において概説された方法によって調製することができる。
通例の手順(例えば、スキーム3のステップaを参照のこと)を用いることによる市販の3−オキソ−シクロヘキサンカルボン酸(化合物1)のエステル化を行って、化合物2を得る。通例の手順(例えば、スキーム3のステップbを参照のこと)を用い、それに続いて、塩基(例えば、スキーム3のステップcを参照のこと)の存在下で臭化アリルによるアルキル化により、化合物2のカルボニル基の保護を行って、化合物3を得る。DCM中のオゾン分解などの化合物3の酸化は、アルデヒド4を提供する。通例の手順(例えば、スキーム3のステップeを参照のこと)を用い、それに続いて、塩基(例えば、スキーム3のステップfを参照のこと)の存在下での環化によりアミンR2NH2によるアルデヒド4の還元的アミノ化を行って、化合物5を得る。いくつかの場合では(特に、R2がアルキルであるとき)、ラクタム5は、塩基(ステップf)によりさらに処理せず、還元的アミノ化条件下でアルデヒド4から直接形成することができる。通例の手順(例えば、スキーム3のステップgを参照のこと)による化合物5の加水分解は、ケトン6を提供し、これは、酢酸アンモニウム(例えば、スキーム3におけるステップhを参照のこと)による還元的アミノ化によって中間体A−1およびA−2に容易に変換することができる。トランス異性体A−1およびシス異性体A−2(R2は、本明細書で定義される通りである)は、シリカゲルクロマトグラフィーまたは逆相HPLCにより分離することができる。
中間体A−1およびA−2は、スキーム4において概説された方法によって調製することもできる。
通例の手順(例えば、スキーム4におけるステップaを参照のこと)による市販のシクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸(化合物7)のエステル化を行って、ビス−エチルエステル8を得る。臭化アリル(例えば、スキーム4におけるステップbを参照のこと)による化合物8のアルキル化を行って、化合物9を得る。オゾン分解(例えば、スキーム4のステップcを参照のこと)または二段階酸化(例えば、スキーム4のステップdを参照のこと:化合物9は、まずジオールに酸化させ、次いで、さらにアルデヒドに酸化させる)などの化合物9の酸化を行って、主な生成物としてトランスアルデヒド10を得る。通例の手順(例えば、スキーム4のステップeおよびfを参照のこと)を用いることによるアミンR2NH2によるアルデヒド10の還元的アミノ化を行って、化合物11を得、0℃でTHF中のi−PrMgClなどの塩基による処理により環化してから、ラクタム12を得る。いくつかの場合では、特にR2がアルキルであるとき、化合物10は、還元的アミノ化条件下でラクタム12に直接変換することができる。トランスラクタム12は、塩基性条件下で(例えば、スキーム4のステップhを参照のこと)シスラクタム13にエピマー化することができる。通例の手順 例えば、スキーム4のステップiを参照のこと)を用いて化合物12および13のけん化を行って、それぞれカルボン酸14および15を得る。いくつかの場合では、R2および反応時間に応じて、化合物11は、NaH、EtOH、0℃から還流などの塩基性条件下で化合物15に変換することができる。化合物14および15のクルチウス転位、その後の通例の手順(例えば、スキーム4のステップjを参照のこと)を用いることにより酸加水分解は、中間体A−1および中間体A−2(R2は、それぞれ本明細書で定義される通りである)を提供する。
中間体A−2は、スキーム5において概説された方法によって調製することもできる。
化合物16は、スキーム4における化合物15と同様の方式で作製することができる。通例の手順(例えば、スキーム5のステップaを参照のこと)を用いることにより化合物16のクルチウス反応を行って、化合物17を得る。通例の手順(例えば、スキーム5のステップbを参照のこと)を用いることにより化合物17において保護基4−メトキシベンジルまたは2,4−ジメトキシベンジルの除去を行って、化合物18を得る。化合物18は、化合物19(中間体A−2、R2=4−メトキシベンジルまたは2,4−ジメトキシベンジル)から作製することもでき、これは、スキーム4において概説された方法によって調製することができる)。通例の手順(例えば、スキーム5のステップbを参照のこと)を用いることにより化合物19において保護基4−メトキシルベンジルまたは2,4−ジメトキシベンジルの除去を行って、化合物20を得る。通例の手順(例えば、スキーム5のステップcを参照のこと)を用いることにより化合物20のBoc保護を行って、化合物18を得る。銅補助クロスカップリング(例えば、スキーム5のステップdを参照のこと)を用いることにより、またはパラジウム接触交差カップリング(例えば、スキーム5のステップeを参照のこと)による、R2X(R2は、アリールまたはヘテロアリールであり、Xは先に定義した通りである)による化合物18のN−アリール化、または塩基(例えば、スキーム5のステップfを参照のこと)の存在下でR2X(R2は、アルキルであり、Xは、先に定義した通りである)による化合物18のN−アルキル化を行って、化合物21を得る。通例の条件(例えば、スキーム5のステップgを参照のこと)を用いることによりBoc基の除去を行って、中間体A−2(R2は、本明細書で定義される通りである)を得る。
中間体A−3およびA−4は、スキーム6において概説された方法によって作製することができる。Gensler、W.J.ら(J.Org.Chem.、1973年、38巻、1726頁;スキーム6のステップaを参照のこと)により記載された手順を用いることにより市販の5−ヒドロキシ−イソフタル酸ジメチルエステル(化合物22)の還元を行って、化合物23を得る。通例の手順を用いることによる23のフッ素付加は、モノ−フッ素化化合物24(R3=F、R4=H、例えば、スキーム6のステップbを参照のこと)を提供する。アルコール23のその対応するケトンへの酸化、それに続いて通例の条件を用いることによるフッ素付加を行って、ジ−フッ素化化合物24(R3、R4=F、例えば、スキーム6のステップcを参照のこと)を提供する。臭化アリル(例えば、スキーム6のステップdを参照のこと)による化合物24のアルキル化を行って、化合物25を得る。オゾン分解(例えば、スキーム6のステップeを参照のこと)など、化合物25の酸化を行って、主な生成物としてトランスアルデヒド26を得る。通例の手順(例えば、スキーム6のステップfを参照のこと)を用いることによりR2NH2によるアルデヒド26の還元的アミノ化を行って、化合物27を得、0℃でTHF中のi−PrMgClなどの塩基による処理により環化してから、ラクタム28を得る。いくつかの場合では(特にR2がアルキルであるとき)、化合物26は、還元的アミノ化条件下でラクタム28に直接変換することができる。トランスラクタム28は、塩基性条件下で(例えば、スキーム6のステップhを参照のこと)シスラクタム29にエピマー化することができる。通例の手順(例えば、スキーム6のステップiを参照のこと)を用いることによる化合物28および29のけん化を行って、それぞれ対応するカルボン酸30および31を得る。いくつかの場合では、R2および反応時間に応じて、化合物28は、NaH、EtOH、0℃から還流などの塩基性条件下で化合物31に変換することができる。化合物30および31のクルチウス転位、それに続いて、酸加水分解(例えば、スキーム6におけるステップjを参照のこと)は、それぞれ中間体A−3およびA−4(R2〜R4は、本明細書で定義する通りである)を提供する。
中間体A−5は、スキーム7において概説された方法によって調製することができる。塩基の存在下(スキーム7のステップaに示す条件下など)で臭化アリル(ally bromide)による市販の4−オキソ−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸ジメチルエステル(化合物32)のアルキル化は、化合物33を得ることができた。33の還元、その後のスキーム7のステップbにおけるものなどの通例の手順を用いることによるフッ素付加は、モノ−フッ素化化合物34(R3=Fであり、R4=Hである)を得ることができた。スキーム7のステップcにおけるものなどの通例の手順を用いることによる化合物33のフッ素付加は、ジ−フッ素化化合物34(R3、R4=Fである)を得ることができた。オゾン分解など(例えば、スキーム7のステップdを参照のこと)の、化合物34の酸化は、アルデヒド35を得ることができた。R2NH2による還元的アミノ化、その後のスキーム7のステップeおよびfにおいて示されるものなどの条件下の環化は、化合物36を提供することができた。いくつかの場合では(特にR2がアルキルであるとき)、化合物35は、ステップfなしで還元的アミノ化条件下でラクタム36に直接変換することができた。36のけん化、その後のスキーム7のステップgおよびhにおけるものなどの通例の手順を用いたクルチウス転位および酸加水分解は、中間体A−5(R2〜R4は、本明細書で定義する通りである)を得ることができた。
中間体A−6は、スキーム8において概説された方法によって調製することができる。スキーム8のステップaにおけるものなど通例の手順を用いることによるTBSOTfによる化合物32の反応は、化合物37を得ることができた。塩基(例えば、スキーム8のステップbを参照のこと)の存在下での臭化アリルによる37のアルキル化は、化合物38を得ることができた。オゾン分解(例えば、スキーム8におけるステップcを参照のこと)などの化合物38の酸化は、アルデヒド39を得ることができた。R2NH2による39の還元的アミノ化、その後の環化(例えば、スキーム8におけるステップdおよびeを参照のこと)は、ラクタム40を得ることができた。いくつかの場合では(特にR2がアルキルであるとき)、化合物39は、ステップeなしで還元的アミノ化条件下でラクタム40に直接変換することができた。40のけん化、その後のクルチウス転位、次いで通例の手順(例えば、スキーム8のステップf、gおよびhを参照のこと)を用いたTBSの脱保護は、化合物41を得ることができた。41の還元、その後のフッ素付加(例えば、スキーム8のステップiを参照のこと)は、モノ−フッ素化化合物42(R3=Fであり、R4=Hである)を得ることができた。通例の手順(例えば、スキーム8のステップjを参照のこと)を用いることによる化合物41のフッ素付加は、ジ−フッ素化化合物42(R3、R4=Fである)を得ることができた。通例の手順(例えば、スキーム8のステップkを参照のこと)を用いてBoc基の除去は、中間体A−6(R2〜R4は本明細書で定義する通りである)を提供することができた。
中間体A−7は、スキーム9において概説された方法によって調製することができる。THF中ので−78℃におけるLDAなどの塩基性条件下で市販のジベンジルアミノ−アセトアルデヒド(化合物43)による化合物8の反応は、化合物44を得ることができた。通例の手順(例えば、スキーム9のステップbを参照のこと)を用いたTBSによる化合物44のヒドロキシル基の保護は、化合物45を得ることができた。ジベンジル基の除去、その後の環化(例えば、スキーム9のステップcおよびdを参照のこと)は、ラクタム46を提供することができた。銅補助クロスカップリング(例えば、スキーム9のステップeを参照のこと)、またはパラジウム接触交差カップリング(例えば、スキーム9のステップfを参照のこと)を用いたR2X(R2は、アリールまたはヘテロアリールであり、Xは、先に定義した通りである)による化合物46のN−アリール化、または塩基の存在下で(例えば、スキーム9のステップgを参照のこと)R2X(R2は、アルキルであり、Xは、先に定義した通りである)による化合物47のN−アルキル化は、化合物47を得ることができた。通例の手順(例えば、スキーム9におけるステップhを参照のこと)を用いた化合物47のTBS基の除去は、アルコール48を提供することができ、スキーム9のステップjなどの通例の手順を用いて、ケトン49に容易に酸化させることができた。通例の手順(例えば、スキーム9のステップiを参照のこと)を用いた化合物48のフッ素付加は、モノフッ素化化合物50(R5=Fであり、R6=Hである)を得ることができた。DCM中のDASTなどの通例の手順を用いたケトン49のフッ素付加は、ジフッ素化化合物50(R5、R6=Fである)を得ることができた。化合物50(例えば、スキーム9のステップkを参照のこと)のけん化を行って、カルボン酸51を得、クルチウス転位してから、その後通例の手順(例えば、スキーム9のステップkを参照のこと)を用いた酸加水分解は、中間体A−7(R2、R5およびR6は本明細書で定義する通りである)に変換することができた。
中間体B−1は、スキーム10において概説された方法によって作製することができる。通例のアミド化手順(例えば、スキーム10のステップaまたはbを参照のこと)を用いたR1CO2HまたはR1COClによる化合物20のアミド化は、中間体B−1(R1は、本明細書で定義される通りである)を提供する。
中間体B−1は、スキーム11において概説された方法によって作製することもできる。通例の手順(例えば、スキーム11のステップaを参照のこと)を用いたR1CO2HまたはR1COClによる化合物19のアミド化を行って、化合物52を得る。通例の手順(例えば、スキーム11のステップbを参照のこと)を用いた化合物52の保護基4−メトキシベンジルまたは2,4−ジメトキシルベンジルの除去を行って、中間体B−1(R1は、本明細書で定義される通りである)を提供する。
中間体B−1と同様にして、中間体B−2は、スキーム12(式中、R1、R3およびR4は、本明細書で定義する通りである)において概説された方法によって化合物53(R2が4−メトキシベンジルまたは2,4−ジメトキシベンジルである中間体A−3)から調製することができる。
中間体B−1と同様にして、中間体B−3は、スキーム13(式中、R1、R3およびR4は、本明細書で定義する通りである)において概説された方法によって化合物55(R2が4−メトキシベンジルまたは2,4−ジメトキシベンジルである中間体A−4)から調製することができる。
中間体B−1と同様にして、中間体B−4は、スキーム14(式中、R1、R3およびR4は、本明細書で定義する通りである)において概説された方法によって化合物57(R2が4−メトキシベンジルまたは2,4−ジメトキシベンジルである中間体A−5)から調製することができる。
中間体B−1と同様にして、中間体B−5は、スキーム15(式中、R1、R3およびR4は、本明細書で定義する通りである)において概説された方法によって化合物59(R2が4−メトキシベンジルまたは2,4−ジメトキシベンジルである中間体A−6)から調製することができる。
中間体B−1と同様にして、中間体B−6は、スキーム16(式中、R1、R5およびR6は本明細書で定義する通りである)において概説された方法によって化合物61(R2が4−メトキシベンジルまたは2,4−ジメトキシベンジルである中間体A−7)から調製することができる。
式(I−b)の化合物は、スキーム17において概説された方法によって調製することができる。通例の手順(例えば、スキーム17のステップaを参照のこと)を用いてPMBによる化合物23のヒドロキシル基の保護は、化合物63を得ることができた。塩基(例えば、スキーム17のステップbを参照のこと)の存在下での臭化アリルによる化合物63のアルキル化は、化合物64を得ることができた。オキソ分解(oxonolysis)(スキーム17のステップcを参照のこと)などの化合物64の酸化、アルデヒド65を提供することができた。通例の手順(例えば、スキーム17のステップdを参照のこと)を用いたR2NH2によるアルデヒド65の還元的アミノ化、その後の塩基性条件下(例えば、スキーム17のステップeを参照のこと)での環化は、ラクタム66を得ることができた。いくつかの場合では(例えば、R2がアルキルであるとき)、ラクタム66は、還元的アミノ化条件下で形成することができた。けん化、その後の通例の条件(例えば、スキーム17のステップfおよびgを参照のこと)を用いたクルチウス転位および酸加水分解は、アミン67を提供することができ、これは、スキーム17のステップhなど、通例の条件下で、R1CO2HまたはR1COClと反応させることによりアミド68に変換することができた。通例の手順(例えば、スキーム17のステップiを参照のこと)を用いた化合物68のPMB基の除去は、式(I−b)の化合物(式中、R3が、OHであり、R4がHである)などのアルコールを得ることができた。DCM中のDASTなど、通例の手順を用いた、このアルコールのフッ素付加は、式(I−b)の化合物(式中、R3はFであり、R4はHである)を得ることができた。通例の手順(例えば、スキーム17のステップkを参照のこと)を用いたこのアルコールの酸化は、ケトン69を得ることができた。DCM中のDASTなど、通例の条件下での69のフッ素付加は、式(I−b)の化合物(式中、R3およびR4はFである)を提供することができた。通例の手順(例えば、スキーム17のステップmを参照のこと)を用いた69のMeMgBrとのグリニャール反応は、式(I−b)の化合物(式中、R3はMeであり、R4はOHである)などの第三級アルコールを提供することができた。DCM中のDASTなど、通例の条件を用いたこのアルコールのフッ素付加は、式(I−b)の化合物(式中、R3はMeであり、R4はFである)を提供することができた。式(I−b)の化合物のそれぞれの事例では、R1およびR2は、本明細書で定義する通りである。
式(I−b)の化合物と同様にして、式(I−c)の化合物は、化合物33からスキーム18において概説された方法によって調製することができた。式(I−c)の化合物において、R1〜R4は、本明細書で定義する通りである。
式(I−d)の化合物は、スキーム19において概説された方法によって調製することができる。化合物41のカルボニル基の還元、その後、通例の手順(例えば、スキーム19のステップaおよびbを参照のこと)を用いて保護基PMBを加えると、化合物76を得ることができた。Boc基の除去、その後の通例の条件下(例えば、スキーム19のステップcおよびdを参照のこと)でのアミド化は、化合物77を提供することができた。通例の手順(例えば、スキーム19のステップeを参照のこと)を用いたPMBの除去は、式(I−d)の化合物(式中、R3はOHであり、R4はHである)などのアルコールを得ることができた。DCM中のDASTなど、通例の条件を用いた、このアルコールのフッ素付加は、式(I−d)の化合物(式中、R3はFであり、R4はHである)を提供することができた。通例の条件(例えば、スキーム19のステップfを参照のこと)を用いたこの化合物の酸化は、ケトン78を得ることができた。通例の条件下(例えば、スキーム19のステップhを参照のこと)でのこのケトンのフッ素付加は、式(I−d)の化合物(式中、R3およびR4はFである)を提供することができた。通例の条件下(例えば、スキーム19のステップiを参照のこと)での化合物78のMeMgBrとのグリンガード(Gringard)反応は、式(I−d)の化合物(式中、R3はMeであり、R4はOHである)などの第三級アルコールを提供することができた。DCM中のDASTなど、通例の手順を用いた、この第三級アルコールのフッ素付加は、式(I−d)の化合物(式中、R3はMeであり、R4はFである)を得ることができた。式(I−d)の化合物のそれぞれの事例では、R1およびR2は、本明細書で定義する通りである。
式(I−e)の化合物は、スキーム20において概説された方法によって調製することができる。化合物49におけるカルボニル基の還元、それに続いて、通例の手順(例えば、スキーム20のステップaおよびbを参照のこと)を用いて保護基PMBを加えると、化合物79を得ることができた。化合物79のけん化、その後のクルチウス転位、次いで、通例の条件下(例えば、スキーム20ステップc、dおよびeを参照のこと)でのアミド化は、化合物80を提供することができた。通例の手順(例えば、スキーム20のステップfを参照のこと)を用いたPMBの除去は、式(I−e)の化合物(式中、R5はOHであり、R6はHである)などのアルコールを得ることができた。DCM中のDASTなど、通例の条件を用いた、このアルコールのフッ素付加は、式(I−e)の化合物(式中、R5はFであり、R6はHである)を提供することができた。通例の条件(例えば、スキーム20のステップhを参照のこと)を用いたこの化合物の酸化は、ケトン81を得ることができた。通例の条件下(例えば、スキーム20のステップiを参照のこと)でのこのケトンのフッ素付加は、式(I−e)の化合物(式中、R5およびR6はFである)を提供することができた。通例の条件下(例えば、スキーム20のステップjを参照のこと)での化合物81のMeMgBrとのグリンガード反応は、式(I−e)の化合物(式中、R5はMeであり、R6はOHである)などの第三級アルコールを提供することができた。DCM中のDASTなど、通例の手順を用いたこの第三級アルコールのフッ素付加は、式(I−e)の化合物(式中、R5はMeであり、R6は、Fである)を得ることができた。式(I−e)の化合物のそれぞれの事例では、R1およびR2は、本明細書で定義する通りである。
式(I−f)の化合物は、スキーム21において概説された方法によって作製することができる。MeOH中のNaBH3CNなどの、還元的アミノ化条件での中間体Aの化合物82(Wは、アリールまたはヘテラリール(heteraryl)であり、−CO2Meおよび−CHOは、Wの隣接した2つの炭素上である)との反応は、式(I−f)の化合物(式中、R2〜R6は、本明細書で定義する通りである)を得ることができた。
式(I−g)の化合物は、スキーム22において概説された方法によって作製することができる。銅補助クロスカップリング(スキーム22におけるステップaを参照のこと)またはパラジウム接触交差カップリング(スキーム22におけるステップb)を用いたX−Q−OMe(Qは、アリールまたはヘテロアリールであり、Xは先に定義した通りである)による中間体B−1のN−アリール化は、化合物82を得ることができた。DCM中のBBr3など、通例の条件を用いた脱メチル化は、化合物83を得ることができた。高温でのDMF中のCs2CO3など、塩基の存在下でのR30Xによる化合物83のO−アルキル化は、式(I−g)の化合物(式中、R1、R30およびQは、本明細書で定義する通りである)を提供することができた。
式(I−i)の化合物は、スキーム23において概説された方法によって調製することができる。アルコール23のその対応するケトンへの酸化、その後の通例の条件を用いることによるケトンの保護を行って、化合物84(例えば、スキーム23のステップaを参照のこと)を提供する。塩基(例えば、スキーム23のステップbを参照のこと)の存在下での臭化アリルによる化合物84のアルキル化は、化合物85を得ることができた。オキソ分解(スキーム23におけるステップcを参照のこと)などの、化合物85の酸化は、アルデヒド86を提供することができた。通例の手順(例えば、スキーム23のステップdを参照のこと)を用いたR2NH2によるアルデヒド86の還元的アミノ化、その後の塩基性条件下(例えば、スキーム23のステップeを参照のこと)での環化は、ラクタム88を得ることができた。いくつかの場合では(特にR2がアルキルであるとき)、ラクタム88は、還元的アミノ化条件下で形成することができた。トランスラクタム88は、塩基性条件下(例えば、スキーム23のステップfを参照のこと)でシスラクタム89にエピマー化することができる。けん化、その後の通例の条件(例えば、スキーム23のステップgおよびhを参照のこと)を用いたクルチウス転位および水素化は、アミン中間体A−8を提供することができ、これは、R1CO2HまたはR1COClと反応させ、それに続いて、スキーム23のステップiなどの通例の条件下で,ケトンの保護基を除去することにより、アミドI−hに変換することができた。DCM中のDASTなど、通例の条件下でのアミドI−hのフッ素付加は、式(I−i)の化合物(式中、R3およびR4はFである)を提供することができた。通例の手順(例えば、スキーム23のステップkを参照のこと)を用いたアミドI−hのケトンの還元は、式(I−i)の化合物(式中、R3はOHであり、R4はHである)などのアルコールを得ることができた。DCM中のDASTなど、通例の手順を用いたこのアルコールのフッ素付加は、式(I−i)の化合物(式中、R3はFであり、R4はHである)を得ることができた。通例の手順(例えば、スキーム23のステップlを参照のこと)を用いたアミドI−hのMeMgBrとのグリニャール反応は、式(I−i)の化合物(式中、R3はMeであり、R4はOHである)などの第三級アルコールを提供することができた。式(I−hおよびI−i)の化合物のそれぞれの事例では、R1およびR2は、本明細書で定義する通りである。
式(I−j)の化合物は、スキーム24において概説された方法によって作製することができる。通例の手順(例えば、スキーム24におけるステップaを参照のこと)を用いた化合物91の保護基Bocの除去、その後のアルデヒドRCHO(R8:アルキル、環式アルキル、またはH)、およびCH2Cl2中のNaBH(OAc)3による還元的アミノ化は、式(I−j)の化合物(式中、R1〜R6は、本明細書で定義する通りである)を得ることができた。
実験セクション
1. 一般的な方法
別段の記載が特にない限り、実験手順を、以下の条件下で行った。すべての操作を窒素雰囲気中で室温で(約18℃から約25℃)行った。溶媒の蒸発を、減圧下でロータリーエバポレーターを用いてまたは高性能溶媒蒸発システムHT−4X(Genevac Inc.、Valley Cottage、NY、USA)において行った。用いた電子オーブンは、Biotage Initiator(商標)合成装置(Charlottesville、VA、USA)であった。反応の経過は、薄層クロマトグラフィー(TLC)または液体クロマトグラフィー質量分析(LC−MS)で追跡され、反応時間は、例証のためのみに与えられる。シリカゲルクロマトグラフィーを、事前充填されたシリカゲルカートリッジを有するCombiFlash(登録商標)系(Teledyne Isco、Inc.、Lincoln、NE、USA)で行うまたはMerckシリカゲル60(230〜400メッシュ)で実施した。すべての最終生成物の構造および純度を、以下の分析方法:核磁気共鳴(NMR)およびLC−MSの少なくとも1つで確認した。NMRスペクトルを、Bruker Avance(商標)300分光計(Bruker BioSpin Corp.、Billerica、MA、USA)または指示された溶媒を用いたVarian UNITY INOVA(登録商標)400(Varian、Inc.、Palo Alto、CA、USA)で記録した。化学シフト(δ)は、内部標準としてテトラメチルシラン(TMS)に対して百万分率(ppm)で得られる。結合定数(J)は、ヘルツ(Hz)で表され、シグナル形状について用いた従来の略語は、s=一重線;d=二重線;t=三重線;m=多重線;br=広幅などである。別段の記載がない限り、質量スペクトルをMicromass(登録商標)Platform IIシステムまたはQuattro micro(商標)システム(両方Waters Corp.、Milford、MA、USAから)によってエレクトロスプレーイオン化法(ESMS)を用いて得られた。(M+H)+を報告する。
一般的なLC−MS法:
方法A:移動相:A)水/アセトニトリル(99/1)および0.2%ギ酸アンモニウム;B)アセトニトリル。勾配:Bが20〜85%で0から1.7分、Bが85%で1.7から1.84分、Bが85〜100%で1.84から1.85分、Bが100%で1.85〜1.99分、Bが100〜20%で1.99から2分。流速:5.0mL/分。カラム:Inertsil(登録商標)ODS−3、50×4.6mm、粒径3μm。
方法B:移動相:A)水/アセトニトリル(99/1)および0.2%ギ酸アンモニウム;B)アセトニトリル。勾配:Bが30〜90%で0から1.7分、Bが90%で1.7から1.84分、Bが90〜100%で1.84から1.85分、Bが100%で1.85〜1.99分、Bが100〜20%で1.99から2分。流速:5.0mL/分。カラム:Inertsil(登録商標)C8、50×4.6mm、粒径3μm。
方法C:移動相:A)水/アセトニトリル(99/1)および0.2%ギ酸アンモニウム;B)アセトニトリル。勾配:Bが10〜85%で0から1.7分、Bが85%で1.7から1.84分、Bが85〜100%で1.84から1.85分、Bが100%で1.85〜1.99分、Bが100〜20%で1.99から2分。流速:5.0mL/分。カラム:Inertsil(登録商標)C8、50×4.6mm、粒径3μm。
方法D:移動相:A)水/アセトニトリル(99/1)および0.2%酢酸;B)アセトニトリル。勾配:Bが0〜30%で0から1.3分、Bが30〜85%で1.3から1.7分、Bが85%で1.7〜1.84分、Bが85〜100%で1.84から1.85分、Bが100%で1.85から1.99分、およびBが100〜20%で1.99から2.00分。流速:5.0mL/分。カラム:Inertsil(登録商標)ODS−3、50×4.6mm、粒径3μm。
方法E:移動相:A)水/アセトニトリル(99/1)および0.2%ギ酸アンモニウム;B)アセトニトリル。勾配:Bが0〜30%で0から1.3分、Bが30〜85%で1.3から1.7分、Bが85%で1.7〜1.84分、Bが85〜100%で1.84から1.85分、Bが100%で1.85から1.99分、およびBが100〜20%で1.99から2.00分。流速:5.0mL/分。カラム:Inertsil(登録商標)ODS−3、50×4.6mm、粒径3μm。
2. 本発明の中間体の調製
別段の指示がない限り、すべての出発物質および試薬を、Sigma−Aldrich(St.Louis、MO、USA)およびその系列会社などの民間の供給業者から入手し、さらに精製せずに用いた。
中間体1:7−アミノ−2−(3−クロロ−フェニル)−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン
中間体1を、前述のスキーム3の方法によって、以下の通り調製した。
ステップ1:3−オキソ−シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル
丸底フラスコに、3−オキソ−1−シクロヘキサンカルボン酸(3.85g、27.1mmol)、エタノール(7.91mL)、p−トルエンスルホン酸(0.097g、0.56mmol)およびトルエン(65.9mL)を加えた。混合物を、ディーン−スタートラップで終夜還流した。反応混合物を冷却し、減圧下で濃縮して、表題化合物、3−オキソ−シクロヘキサンカルボン酸エチルエステル4.61g(100%)を黄色オイルとして得、これをさらに精製せずに次のステップに用いた。
ステップ2:7−アリル−1,4−ジオキサ−スピロ[4.5]デカン−7−カルボン酸エチルエステル
ステップ1で得られた残留物を、トルエン(100.0mL)に溶解した。1,2−エタンジオール(3.02mL、54.2mmol)を加えた。混合物を、ディーン−スタートラップで終夜還流した。混合物を、冷却し、酢酸エチル(60mL)で希釈し、飽和NaHCO3(20mL×2)、水および食塩水で順次洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮した。得られた残留物を、高真空下で終夜乾燥して、保護されたケトン、1,4−ジオキサ−スピロ[4.5]ジカン−7−カルボン酸エチルエステル4.50g(78%)を、黄色オイルとして得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 4.11(q, J = 7.1 Hz, 2H), 3.90-3.97 (m, 4H), 2.58 (tt, J = 15.7, 3.8 Hz, 1H), 1.88-1.99 (m, 2H),. 1.75-1.83 (m, 1H), 1.68-1.73 (m, 1H), 1.64 (t, J = 2.6 Hz, 1H), 1.47-1.59 (m, 2H), 1.31-1.45 (m, 1H), 1.24 (t, J = 7.2 Hz, 3 H).
次いで、丸底フラスコに、N,N−ジイソプロピルアミン(3.97mL、28.4mmol)およびTHF(22.1mL)を加えた。混合物を、−20℃で冷却した。ヘキサン(15.8mL)中のn−ブチルリチウム1.6Mを加えた。粗混合物を、0℃で30分間撹拌し、次いで、−20℃で冷却し、ステップ1から得られた1,4−ジオキサ−スピロ[4.5]ジカン−7−カルボン酸エチルエステル(4.50g、21.0mmol)を滴下添加した。混合物を、0℃で30分間撹拌し、次いで、−20℃で冷却し、臭化アリル(2.00mL、23.1mmol)を加えた。混合物を、rtまでゆっくりと加温し、rtで30分間撹拌した。反応混合物を、氷で急冷し、酢酸エチル(60mL)で希釈し、1N水性HCl(5mL)、水および食塩水で順次洗浄した。有機層を、Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮して、表題化合物、7−アリル−1,4−ジオキサ−スピロ[4.5]デカン−7−カルボン酸エチルエステル4.30g(81%)を、黄色オイルとして得た。これをさらに精製せずに次のステップに用いた。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 5.64-5.74 (m, 1H), 4.97-5.05 (m, 2H), 4.05-4.17 (m, 2H), 3.82-3.99 (m, 4H), 2.34-2.41 (m, 1H), 2.27 (dt, J = 13.6, 2.1 Hz, 1H), 2.08-2.16 (m, 2H), 1.76-1.88 (m, 1H), 1.60-1.72 (m, 2H), 1.46-1.54 (m, 1H), 1.42 (d, J = 13.6 Hz, 1H), 1.25 (t, J = 7.1 Hz, 3H), 1.08-1.16 (m, 1H).
ステップ3:7−(2−オキソ−エチル)−1,4−ジオキサ−スピロ[4.5]デカン−7−カルボン酸エチルエステル
表題化合物を2つの酸化方法によって調製した。
方法1:OsO4およびNaIO4による酸化:ステップ2から得られた7−アリル−1,4−ジオキサ−スピロ[4.5]ジカン−7−カルボン酸エチルエステル(2.00g、7.86mmol)を、THF(30.0mL)および水(12.0mL)に溶解した。四酸化オスミウム(0.50g、1.97mmol)を加え、それに続いて、過ヨウ素酸ナトリウム(4.00g、18.7mmol)を加えた。粗混合物をrtで4時間撹拌し、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(100mL)で急冷した。混合物を、rtで30分間撹拌し、酢酸エチル(150mL)で希釈した。有機層を、水および食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮して、表題化合物、7−(2−オキソ−エチル)−1,4−ジオキサ−スピロ[4.5]デカン−7−カルボン酸エチルエステル1.0g(50%)を、黄色オイルとして得た。これをさらに精製せずに次のステップに用いた。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 9.71 (dd, J = 2.0, 1.5 Hz, 1H), 4.08-4.23 (m, 2H), 3.83-3.96 (m, 4H), 2.95 (dd, J = 17.0, 1.6 Hz, 1H), 2.68 (dd, J = 17.1, 1.6 Hz, 1H), 2.17 (d, J = 13.8 Hz, 1H), 1.43-2.00 (m, 7H), 1.26 (t, J = 7.0 Hz, 3H).
方法2:オゾン分解:ステップ2から得られた7−アリル−1,4−ジオキサ−スピロ[4.5]デカン−7−カルボン酸エチルエステル(4.1g、16mmol)を、CH2Cl2(100mL)に溶解した。溶液を−78℃で冷却した。LG−7(CD laboratory、オゾン発生装置)で生成したオゾンを、溶液が淡青色になるまで1.5時間溶液に吹き込んだ。次いで、溶液が無色になるまで酸素を吹き込んだ。硫化ジメチル(11mL、150mmol)を−78℃で加えた。混合物を、ゆっくりとrtまで加温し、終夜撹拌した。粗混合物を、水(30mL)で急冷し、水層をCH2Cl2(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を、水および食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮して、表題化合物、7−(2−オキソ−エチル)−1,4−ジオキサ−スピロ[4.5]デカン−7−カルボン酸エチルエステル3.20g(77%)を、黄色オイルとして得た。これをさらに精製せずに次のステップに用いた。
ステップ4:9−(3−クロロ−フェニル)−1,4−ジオキサ−9−アザ−ジスピロ[4.1.4.3]テトラデカン−8−オン
ステップ3で得られた残留物(3.20g、12.5mmol)をTHF(20.0mL)、m−クロロアニリン(1.58mL、15.0mmol)に溶解し、酢酸1滴を加えた。粗混合物を、rtで30分間撹拌した。次いで、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(3.97g、18.7mmol)を加えた。混合物をrtで24時間撹拌し、次いで、氷で急冷し、酢酸エチル(100mL)で希釈した。有機層を、1N水性NaOH(10mL)、水および食塩水で順次洗浄し、Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮した。得られた残留物を、(まずCH2Cl2で溶出させ、次いで、MeOH/CH2Cl2:1/9で溶出させた)シリカゲルクロマトグラフィーで精製して、7−[2−(3−クロロ−フェニルアミノ)−エチル]−1,4−ジオキサ−スピロ[4.5]デカン−7−カルボン酸エチルエステル(2.42g、53%)を、黄色オイルとして得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.04 (t, J = 8.1 Hz, 1H), 6.62-6.65 (m, 1H), 6.51 (t, J = 1.9 Hz, 1H), 6.38-6.42 (m, 1H), 4.09-4.17 (m, 2H), 3.96-4.02 (m, 1H), 3.83-3.94 (m, 3H), 3.71 (bs, 1H), 3.10-3.18 (m, 1H), 2.97-3.04 (m, 1H), 2.30 (dt, J = 13.6, 1.9 Hz, 1H), 2.14-2.22 (m, 1H), 1.99-2.07 (m, 1H), 1.81-1.92 (m, 1H), 1.52-1.75 (m, 4H), 1.49 (d, J = 13.6 Hz, 1H), 1.17-1.28 (m, 4H). ESI-MS m/z: 368 (M+H)+.
このオイル(2.42g、6.58mmol)を、無水THF(37.0mL)に溶解した。溶液を0℃で冷却し、THF(0.632mL)中のイソプロピルマグネシウムクロリド2Mを滴下添加した。混合物を0℃で1時間撹拌し、次いで、氷で急冷し、酢酸エチル(80mL)で希釈した。有機層を、水および食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮して、表題化合物、9−(3−クロロ−フェニル)−1,4−ジオキサ−9−アザ−ジスピロ[4.1.4.3]テトラデカン−8−オン2.10g(99%)を、白色固形物として得、これをさらに精製せずに次のステップに用いた。ESI-MS m/z: 322 (M+H)+.
ステップ5:2−(3−クロロ−フェニル)−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1,7−ジオン
丸底フラスコに、ステップ4から得られた9−(3−クロロ−フェニル)−1,4−ジオキサ−9−アザ−ジスピロ[4.1.4.3]テトラデカン−8−オン(0.45g、0.84mmol)、THF(10.2mL)、および2N水性HCl(7.0mL)を加えた。終夜rtで撹拌してから、反応混合物を酢酸エチル(60mL)で希釈した。有機層を、水および食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮して、表題化合物、2−(3−クロロ−フェニル)−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1,7−ジオン0.38g(97%)を、白色固形物として得、これをさらに精製せずに次のステップに用いた。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.74 (t, J = 2.0 Hz, 1H), 7.52 (ddd, J = 8.3, 2.2, 1.0 Hz, 1H), 7.29 (t, J = 8.1 Ha, 1H), 7.13 (ddd, J = 8.1, 2.0, 1.0 Hz, 1H), 3.72-3.81 (m, 2H), 2.73 (dd, J = 13.9, 1.0 Hz, 1H), 2.35-2.50 (m, 2H), 2.29 (dt, J = 13.9, 1.7 Hz, 1H), 2.12-2.22 (m, 2H), 2.02-2.07 (m, 2H), 1.71-1.89 (m, 2H). ESI-MS m/z: 278 (M+H)+.
ステップ6:7−アミノ−2−メチル−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン
丸底フラスコに、ステップ5の2−(3−クロロ−フェニル)−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1,7−ジオン(0.38g、1.35mmol)、メタノール(4.92mL)、および酢酸アンモニウム(1.25g、16.2mmol)を加えた。混合物をrtで1時間撹拌した。次いで、シアノヒドリドホウ酸ナトリウム(0.085g、1.35mmol)を加えた。2時間rtで撹拌してから、反応混合物を、氷で急冷し、酢酸エチル(60mL)で希釈した。有機層を、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮して、表題化合物、7−アミノ−2−メチル−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン0.35g(94%)を、白色固形物として得た。表題化合物は、2つのジアステレオマーの混合物である(トランス/シス:5/2;LC−MS法Cで、0.80分のRTを有する最初のピークをシスとして割り当て、0.83分のRTを有する第2のピークをトランスとして割り当てた。)。ESI-MS m/z: 279 (M+H)+.これをさらに精製せずに用いた。
中間体2:シス−7−アミノ−2−(3−クロロ−フェニル)−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン
中間体2を、前述のスキーム4の方法によって、以下の通り作製した。
ステップ1:シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸ジエチルエステル
1,3−シクロヘキサンカルボン酸(60.0g、348.4mmol、シスおよびトランスの混合物)を、エタノール(600mL)に溶解した。濃縮した硫酸(10mL)をrtで滴下添加した。混合物を5時間還流し、次いで、rtまで冷却した。溶媒を減圧下で除去し、得られた残留物を酢酸エチル(1500mL)で希釈した。有機層を冷飽和NaHCO3水溶液(400mL)および食塩水(2×200mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮して、表題化合物、シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸ジエチルエステル77.4g(97%)を、無色のオイルとして得、これをさらに精製せずに次のステップに用いた。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 4.01 - 4.22 (m, 4 H), 2.67 (m, 1 H), 2.31 (t, J = 11.71 Hz, 1 H), 1.30 - 2.25 (m, 8 H), 1.20 - 1.31 (m, 6 H).
ステップ2:1−アリル−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸ジエチルエステル
N,N−ジイソプロピルアミン(31.8mL、227mmol)を、無水THF(260mL)に溶解し、次いで、−78℃まで冷却した。THF(1.6M、141.9mL、227mmol)中のBuLiを加えた。混合物を0℃で30分間撹拌し、次いで、−78℃まで冷却した。DMPU(97.7mL、810mL)を滴下添加し、それに続いて、THF(60mL)中でステップ1から得られたシクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸ジエチルエステル(37.0g、162mmol)を加えた。混合物を−78℃で1時間撹拌し、次いで、臭化アリル(15.4mL、178mmol)を加えた。混合物をゆっくりとrtまで加温した。終夜rtで撹拌してから、反応混合物を、氷冷1N HCl水溶液で急冷し、酢酸エチル(300mL)で希釈した。有機層を、食塩水(2×200mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮して、表題化合物、1−アリル−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸ジエチルエステル43.5g(定量的収率)を、橙色のオイルとして得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 5.66-5.77 (m, 1H), 5.00-5.06 (m, 2H), 4.08-4.19 (m, 4H), 2.50 - 1.31 (m, 11H), 1.30 (m, 6H).
ステップ3:トランス−1−(2−オキソ−エチル)−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸ジエチルエステル
ステップ2の1−アリル−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸ジエチルエステル(38.0g、140mmol)を、CH2Cl2(500mL)およびMeOH(50mL)に溶解し、次いで、−78℃まで冷却した。オゾンを、6時間溶液に吹き込み、次いで、窒素を20分間吹き込んだ。硫化ジメチル(104mL、1.4モル)を、−78℃で滴下添加した。混合物を、rtまで加温し、終夜rtで撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた残留物を、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc、85:15から80:20)によって精製して、表題化合物、トランス−1−(2−オキソ−エチル)−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸ジエチルエステル12.4g(32%)を、無色のオイルとして得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 9.78 (dd, J = 2.40および1.60 Hz, 1H), 4.20 (q, J = 7.20 Hz, 2H), 4.10 (q, J = 7.20 Hz, 2H), 2.70 - 2.48 (m, 4H), 2.20 (m, 1H), 2.00 (m, 1H), 1.75 (m, 1H), 1.60 - 1.22 (m, 10H). ESI-MS m/z: 271 (M+H)+.
ステップ4:トランス−2−(3−クロロ−フェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−7−カルボン酸エチルエステル
丸底フラスコに、ステップ3から得られたトランス−1−(2−オキソ−エチル−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸ジエチルエステル(9.63g、35.6mmol)、1,2−ジクロロエタン(109mL)、m−クロロアニリン(4.15mL、39.2mmol)および酢酸(0.05mL)を加えた。反応混合物を、rtで30分間撹拌した。ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(9.00g、42.5mmol)を加えた。1週間rtで撹拌してから、反応を、氷で急冷し、酢酸エチルで希釈した。有機層を、水および食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮した。得られた残留物を、シリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、トランス−1−[2−(3−クロロ−フェニルアミノ)−エチル]−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸ジエチルエステル(3.20g、23%)を得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 7.05 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.64 (ddd, J = 8.0, 2.0, 1.0 Hz, 1H), 6.51 (t, J = 2.1 Hz, 1H), 6.40 (ddd, J = 8.2, 2.3, 0.9 Hz, 1H), 4.08-4.19 (m, 4H), 3.74 (bs, 1H), 3.07-3.15 (m, 2H), 2.42-2.51 (m, 2H), 2.20-2.28 (m, 1H), 1.70-2.01 (m, 4H), 1.13-1.35 (m, 10 H). ESI-MS m/z: 383 (M+H)+.
この中間体を、THF(68.0mL)に溶解し、0℃で冷却した。イソプロピルマグネシウムクロリド(THF中で2M、6.28mL)を滴下添加した。0℃で1時間撹拌してから、反応を氷冷1N HCl水溶液で急冷し、酢酸エチル(60.0mL)で希釈した。有機層を、水および食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮して、表題化合物、トランス−2−(3−クロロ−フェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−7−カルボン酸エチルエステル2.80g(100%)を得、これをさらに精製せずに次のステップに用いた。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.74 (t, J = 2.0 Hz, 1H), 7.51 (ddd, J = 8.3, 2.1, 1.0 Hz, 1H), 7.28 (t, J = 8.2 Hz, 1H), 7.11 (ddd, J = 7.9, 2.0, 0.9 Hz, 1H), 4.12 (q, J = 7.0 Hz, 2H), 3.70-3.79 (m, 2H), 3.16-3.24 (m, 1H), 2.13-2.19 (m, 1H), 1.65-2.04 (m, 6H), 1.58-1.64 (m, 1H), 1.33-1.49 (m, 2H), 1.25 (t, J = 7.2 Hz, 3H). ESI-MS m/z: 336 (M+H)+.
ステップ5::シス−2−(3−クロロ−フェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−7−カルボン酸
無水エタノール(150mL)を、0℃で冷却し、水素化ナトリウム(0.68g、16.7mmol)を加えた。混合物が透明になってから、無水エタノール(10.0mL)中のステップ4から得られたトランス−2−(3−クロロ−フェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−7−カルボキシル酸(carboxylix acid)エチルエステル(2.80g、8.34mmol)を加えた。混合物を3時間還流した。次いで、これを、rtまで冷却し、減圧下で濃縮した。同じm/z(336)を有する2つのピークを、LC−MS(方法B)で観察した。すなわち、1.22分のRTを有する新しいピークを、シスジアステレオマーとして割り当て、1.33分のRTを有するピークは、出発物質、トランスジアステレオマーであった。残留物を、酢酸エチル(200mL)で希釈し、そのpHを2N HCl水溶液で2に調整した。有機層を、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮した。得られた残留物を、シリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、所望のシスエステルを白色固形物として得、次いで、これをTHF(30.0mL)および水(30.0mL)に溶解した。水酸化リチウム一水和物(3.50g、83.4mmol)を加えた。混合物を、終夜rtで撹拌し、酢酸エチル(200mL)で希釈した。混合物のpHを2N HCl水溶液で2に調整した。有機層を、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮して、表題化合物、シス−2−(3−クロロ−フェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−7−カルボン酸1.04g(41%)を、白色固形物として得、これをさらに精製せずに次のステップに用いた。ESI-MS m/z: 308 (M+H)+. ESI-MS m/z: 306 (M-H)+.
ステップ6:シス−7−アミノ−2−メチル−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン
ステップ6から得られたシス−2−(3−クロロ−フェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−7−カルボン酸(1.04g、3.41mmol)を、トルエン(17.9mL)に溶解し、トリエチルアミン(0.571mL、4.09mmol)を加え、それに続いて、ジフェニルホスホン酸アジド(0.809mL、3.75mmol)を加えた。混合物を、rtで1時間撹拌し、次いで、90℃で2時間加熱した。反応混合物を、rtまで冷却し、氷冷6N HCl水溶液(5.69mL)中に注いだ。rtで1時間撹拌してから、水層を分離した。HCl水溶液(1M、10.0mL)を有機層に加え、混合物を、10分間撹拌し、水層を分離した。合わせた水層を、固形Na2CO3でpH9まで塩基性にし、CH2Cl2(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を、Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物をRP−HPLC(勾配:水中のアセトニトリル、サイクル時間5分に対して3.9分で15〜95%。流速:77mL/分。移動相添加物:水酸化アンモニウム10mM.カラム:Xbridge Prep C18 OBD(Waters Corp.、Milford、MA、USA)、19×50mm、粒径5um)で精製して、表題化合物、シス−7−アミノ−2−メチル−1−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン0.420g(44%)を、白色固形物として得た。LC/MS (方法C): RT: 0.79分; ESI-MS m/z: 279 (M+H)+.
中間体3および4:(5R,7R)−7−アミノ−2−(3−クロロ−フェニル)−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オンおよび(5S,7S)−7−アミノ−2−(3−クロロ−フェニル)−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン
ラセミ中間体2(シスジアステレオマー)(420mg)を、HPLC(カラム:Chiralpak(登録商標)OD(ダイセル化学工業株式会社、大阪、日本)、250×20mm;移動相:イソプロパノール20%、ヘキサン80%;流速:14mL/分;254nmのUV)によって分離して、2つの鏡像異性体を得た。キラルHPLCから得られた第1のピーク(RT:15.1分)を、(5R,7R)−7−アミノ−2−(3−クロロ−フェニル)−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン(140mg)として割り当て、キラルHPLCから得られた第2のピーク(RT:20.7分)を(5S,7S)−7−アミノ−2−(3−クロロ−フェニル)−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン(120mg)として割り当てた。
中間体5:7−アミノ−2−(3−フルオロ−フェニル)−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン
中間体1について記載した同じ実験手順を用いて、中間体5を、7−(2−オキソ−エチル)−1,4−ジオキサ−スピロ[4.5]デカン−7−カルボン酸エチルエステル12.5mmolおよび3−フルオロアニリン15.0mmolから作製し;粗表題化合物1.30gを得た。表題化合物は、シスおよびトランスジアステレオ異性体(LC−MS(方法C):RT0.70分(シス)および0.73分(トランス);シス/トランス:1/2;純度(シス+トランス)(UV254):94%)の混合物である。ESI-MS m/z: 263 (M+H)+.これをさらに精製せずに用いた。
中間体6:シス−7−アミノ−2−(3−フルオロ−フェニル)−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン
中間体2の合成に記載した同じ実験手順を用いて、中間体6を、トランス−1−(2−オキソ−エチル−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸ジエチルエステル49.9mmolおよびm−フルオロアニリン59.9mmolから作製した。中間体の一部分を表題化合物の合成のために用いたに過ぎないので、表題化合物の得られた量および収率は記載しない。LC−MS(方法C):RT:0.70分(シス);純度(UV254):95%。ESI-MS m/z: 263 (M+H)+.これをさらに精製せずに用いた。
中間体7:7−アミノ−2−(6−メチル−ピリジン−2−イル)−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン
中間体1に記載した同じ実験手順を用いて、中間体7を、7−(2−オキソ−エチル)−1,4−ジオキサ−スピロ[4.5]デカン−7−カルボン酸エチルエステル3.55mmolおよび2−アミノ−6−メチルピリジン3.91mmolから作製した。LC−MS(方法D):RT:0.84分(1つのピークにおけるシスおよびトランス)。ESI-MS m/z: 260 (M+H)+.これをさらに精製せずに用いた。
中間体8:シス−7−アミノ−2−(6−メチル−ピリジン−2−イル)−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン
中間体2に記載した同じ実験手順を用いて、中間体8を、トランス−1−(2−オキソ−エチル−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸ジエチルエステル3.55mmolおよび2−アミノ−6−メチルピリジン3.91mmolから作製した。LC−MS(方法D):RT:0.66分;ESI-MS m/z: 260 (M+H)+.これをさらに精製せずに用いた。
中間体9:シス−7−アミノ−2−(3−シアノ−フェニル)−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン
中間体1に記載した同じ実験手順を用いて、中間体9を7−(2−オキソ−エチル)−1,4−ジオキサ−スピロ[4.5]デカン−7−カルボン酸エチルエステル1.66mmolおよび3−アミノ−ベンゾニトリル1.99mmolから作製した。LC−MS(方法A):2つのピークを、それぞれ0.40分(シス)および0.44分(トランス)のRTで観察した。ESI-MS m/z: 270 (M+H)+.これをさらに精製せずに用いた。
中間体10:シス−7−アミノ−2−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン塩酸塩
中間体10を、前述のスキーム4の方法によって、以下の通り作製した。
ステップ1:シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸ジエチルエステル
1,3−シクロヘキサンカルボン酸(340g、2.0モル、シス/トランス異性体の混合物)のエタノール(3.5L)溶液に、硫酸(濃度、53mL)を室温で滴下添加し、混合物を6.5時間還流した。冷却してから、溶媒を除去し、残留物を、酢酸エチル(1L)で希釈し、pH9まで冷NaOH水溶液で処理した。有機層を、水、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し減圧下で濃縮して、表題生成物(466g、定量的)を無色のオイルとして得、これをさらに精製せずに次のステップに用いた。
ステップ2:1−アリル−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸ジエチルエステル
冷却した、N,N−ジイソプロピルアミン(272mL、1.94モル)の無水THF(1.4L)溶液(−78℃)に、1時間および20分の期間にわたってn−BuLi(ヘキサン中の1.6M、1.21L、1.94モル)を加えた。混合物を、0℃で1時間撹拌し、再び−78℃まで冷却した。DMPU(834mL、6.92モル)を滴下添加し、それに続いて、ステップ1から得られたシクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸ジエチルエステル(316g、1.38モル)のTHF(400mL)溶液を加えた。混合物を−78℃で2.5時間撹拌し、次いで、臭化アリル(132mL、1.52モル)を加えた。混合物を、ゆっくりとrtまで加温し、終夜rtで撹拌した。混合物を、氷冷HCl水溶液(1N、1L)で急冷し、酢酸エチル(30mL)で希釈し、抽出した。有機層を、水(4×1.5L)、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し減圧下で濃縮して、表題化合物371gを濃厚なオイルとして得、これをさらに精製せずに次のステップに用いた。
ステップ3:1−(2,3−ジヒドロキシ−プロピル)−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸ジエチルエステル
ステップ2から得られた1−アリル−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸ジエチルエステル(250g、0.93モル)のt−ブタノール(2.3L)および水(2.3L)溶液に、カリウムフェリシアナド(920g、2.79モル)、炭酸カリウム(386g、2.79モル)、オスミウム酸カリウム二水和物(4.75g、13mmol)およびキヌクリジン(0.073g、7.0mmol)を加えた。得られた暗色の溶液を、終夜rtで撹拌し、次いで、亜硫酸ナトリウム(1.05kg、8.37モル)を少量ずつ加えて急冷する。酢酸エチルで希釈後、これを抽出し、水および食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮した。得られた残留物(224g)を、遅延させずかつさらに精製せずに次のステップに用いた。
ステップ4:トランス−1−(2−オキソ−エチル)−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸ジエチルエステル
ステップ3から得られた1−(2,3−ジヒドロキシ−プロピル)−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸ジエチルエステル(224g、0.74モル)のTHF(0.74L)、t−ブタノール(1.48L)および水(1.48L)溶液に、炭酸水素ナトリウム(560g、6.66モル)を加え、それに続いて、過ヨウ素酸ナトリウム(475g、2.22モル)を少量ずつ加えた。得られた白色スラリをrtで2時間撹拌した。白色固形物を、ろ過し、酢酸エチルで洗浄した。ろ液の有機層を、亜硫酸ナトリウムの飽和水溶液、水および食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮した。得られた残留物を、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中の20%酢酸エチル)によって精製して、表題化合物87g(35%、ステップ1および2の合わせた収率)を濃厚なオイルとして得た。
ステップ5:トランス−1−[2−(3,5−ジメトキシ−ベンジルアミノ)−エチル]−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸ジエチルエステル
ステップ4から得られたトランス−1−(2−オキソ−エチル)−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸ジエチルエステル(89.0g、329mmol)および2,4−ジメトキシベンジルアミン(59.4mL、395mmol)の1,2−ジクロロエタン(659mL)溶液に、酢酸(3.80mL、65.9mmol)を加えた。混合物を室温で1.5時間撹拌した。次いで、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(102.8g、461mmol)を少量ずつ加え、再びrtで2.5時間撹拌した。混合物を、砕氷で急冷し、ジクロロメタンで希釈し、抽出した。有機層を、水および食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮した。得られた残留物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶媒:酢酸エチル中の10%メタノール)によって精製して、表題化合物、1−[2−(3,5−ジメトキシ−ベンジルアミノ)−エチル]−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸ジエチルエステル58.2g(42%)を、黄色のゴムとして得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.07 - 7.21 (m, 1 H), 6.34 - 6.60 (m, 3 H), 4.11 (q, J = 7.0 Hz, 4 H), 3.68 - 3.91 (m, 8 H), 2.50 - 2.79 (m, 2 H), 2.27 - 2.50 (m, 2 H), 2.15 (d, J = 12.9 Hz, 1 H), 1.97 (s, 2 H), 1.55 - 1.95 (m, 4 H),1.00-1.45 (m, 8 H).
ステップ6:シス−2−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−7−カルボン酸
冷却した(0℃)エタノール(0.7L)に、水素化ナトリウム(鉱油中60%、16.2g、406mmol)を少量ずつ加えた。混合物をrtで30分間撹拌して、透明な溶液を得た。次いで、ステップ5から得られた1−[2−(3,5−ジメトキシ−ベンジルアミノ)−エチル]−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸ジエチルエステル(57.0g、135mmol)のエタノール(0.7L)溶液を、ゆっくりと加え、混合物を16時間還流した。得られた混合物をrtで減圧下で濃縮し、次いで、酢酸エチルで希釈し、1N HCl溶液で洗浄した。有機層を水および食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶媒:ジクロロメタン中の10%メタノール)によって精製して、表題化合物、シス−2−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−7−カルボン酸20.0g(43%)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 6.98 - 7.13 (m, 1 H), 6.29 - 6.56 (m, 2 H), 4.21 - 4.56 (m, 2 H), 3.79 (d, J = 5.1 Hz, 6 H), 2.82 - 3.33 (m, 2 H),1.28 - 2.51 (m, 11 H).
ステップ7:シス−7−アミノ−2−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン
ステップ6から得られたシス−2−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−7−カルボン酸(20.0g、57.6mmol)のトルエン(290mL)溶液にトリエチルアミン(9.63mL、69.1mmol)を加え、それに続いて、ジフェニルリン酸アジド(13.7mL、63.3mL)を加えた。混合物を室温で1.5時間撹拌し、次いで、90℃で3時間加熱した。反応混合物を、0℃まで冷却し、HCl(6N、50mL)をゆっくりと加えて処理し、rtで1時間撹拌した。得られた混合物を水で希釈し、2つの層を分離した。水層を0℃まで冷却し、40%KOH水溶液でpH〜7まで中和し、次いで、飽和NaHCO3で塩基性にし(basicified)、酢酸エチルで抽出し、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濃縮して、粗シス−7−アミノ−2−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン4.3gを得た。有機層を水、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し濃縮した。得られた残留物(35g)のNMRによって、これが(DPPAで汚染された)シス−2−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−7−イソシアナト−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オンであり、これを加水分解しなかったことが示された。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.02 - 1.97 (m, 10 H), 2.65 - 3.14 (m, 3 H), 3.68 - 3.82 (m, 6 H), 4.20 (d, 1 H), 4.39 - 4.52 (m, 1 H), 6.17 - 6.54 (m, 2 H), 6.83 - 7.09 (m, 1 H).
シス−2−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−7−イソシアナト−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン(34.8g、DPPAで汚染された)のTHF(313mL)溶液に、HCl溶液(6N、103mL)を加え、rtで14時間撹拌した。0℃まで冷却してから、これをKOH(40%、pH〜9まで)で塩基性にし、EtOAcで抽出し、水、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濃縮した。水層から前もって得られた残留物と合わせ、これを、ジクロロメタン中の10%メタノールを用いたクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物11.2g(61%)を、白色固形物として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.94 - 2.10 (m, 10 H), 2.67 (t, J=11.33 Hz, 1 H), 2.94 - 3.25 (m, 2 H), 3.71 - 3.84 (m, 6 H), 4.42 (s, 2 H), 6.26 - 6.59 (m, 2 H), 7.08 (d, J=8.21 Hz, 1 H)
ステップ8:シス−7−アミノ−2−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン塩酸塩
0℃でステップ8から得られた遊離塩基シス−7−アミノ−2−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン(11.16g、35.04mmol)のジクロロメタン(100mL)溶液に、HCl溶液(ジオキサン中で4M、25mL)を加え、0℃で30分間撹拌した。得られた白色スラリを〜25〜30℃で減圧下で濃縮した。白色固形物を減圧下で18時間室温で乾燥して、表題化合物、シス−7−アミノ−2−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン塩酸塩12.73g(定量的収率)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 1.09 - 2.21 (m, 10 H), 2.83 - 3.33 (m, 3 H), 3.75 (d, J=5.46 Hz, 6 H), 4.27 (s, 2 H), 6.48 (dd, J=8.39, 2.15 Hz, 1 H), 6.56 (d, J=2.34 Hz, 1 H), 6.97 (d, J=8.20 Hz, 1 H). MS: m/z 319.13 (M+H)+. 元素分析:C18H26N2O3の計算値.HCl.0.5H2O C, 59.41; H, 7.76; N, 7.70. 実測値: C, 59.41; H, 7.84; N, 17.81.
ステップ7b:シス−7−アミノ−2−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン塩酸塩
あるいはステップ7は次に記載される通り行うことができ、ステップ8を省く。
ステップ6から得られたシス−2−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−7−カルボン酸(20.0g、57.6mmol)のトルエン(300mL)溶液に、トリエチルアミン(9.63mL、69.1mmol)を加え、それに続いて、ジフェニルリン酸アジド(12.4mL、57.6mmol)を加えた。混合物を、室温で2時間撹拌し、次いで、90℃で3.5時間加熱した。反応混合物をrtまで冷却し、氷冷6N HCl水溶液(120mL)中に注いだ。混合物を終夜rtで撹拌した。形成された固形物をろ過し、トルエン(50mL×2)で洗浄し、乾燥器で乾燥して、表題化合物シス−7−アミノ−2−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン塩酸塩16.6g(81%)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 6.97 (d, J = 8.20 Hz, 1 H), 6.56 (d, J = 2.34 Hz, 1 H), 6.48 (dd, J = 8.39, 2.15 Hz, 1 H), 4.27 (s, 2 H), 3.75 (d, J = 5.46 Hz, 6 H), 2.83 - 3.33 (m, 3 H),1.09 - 2.21 (m, 10 H). ESI-MS m/z: 319.13 (M+H)+. 元素分析:C18H26N2O3の計算値.HCl.0.5H2O C, 59.41; H, 7.76; N, 7.70. 実測値: C, 59.41; H, 7.84; N, 17.81.
ろ液の水層を、0℃まで冷却し、固体のK2CO3でpH7まで中和し、CH2Cl2で抽出した。有機層を、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し減圧下で濃縮して、遊離塩基シス−7−アミノ−2−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン1.4gを得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.08 (d, J = 8.2 Hz, 1 H), 6.26 - 6.59 (m, 2 H), 4.42 (s, 2 H), 3.71 - 3.84 (m, 6 H), 2.94 - 3.25 (m, 2 H), 2.67 (t, J = 11.3 Hz, 1 H),0.94 - 2.10 (m, 10 H). ESI-MS m/z: 319.13 (M+H)+.
中間体11:[シス−2−(4−メトキシ−ベンジル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−カルバミン酸t−ブチルエステル
ステップ1:トランス−2−(4−メトキシ−ベンジル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−7−カルボン酸エチルエステル
中間体10のためにステップ4から得られたトランス−1−(2−オキソ−エチル)−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸ジエチルエステル(4.36g、16.1mmol)および4−メトキシベンジルアミン(2.32g、16.9mmol)のTHF(100mL)溶液に、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(5.13g、24.2mmol)を加えた。混合物を、終夜rtで撹拌し、次いで、冷飽和NaHCO3水溶液で急冷した。水層を、DCM(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を減圧下で濃縮した。残留物を、DCMに溶解し、1N HCl(2×50mL)、飽和NaHCO3水溶液および食塩水で順次洗浄し、MgSO4で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、表題化合物、トランス−2−(4−メトキシ−ベンジル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−7−カルボン酸エチルエステル5.10g(91.6%)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.14 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 6.85 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 4.40 (d, J = 14.5 Hz, 1H), 4.31 (d, J = 14.5 Hz, 1H), 4.11 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 3.80 (s, 3H), 3.24(tt, J = 3.9, 10.9 Hz, 1H), 3.07-3.15 (m, 2H), 1.31-2.08 (m, 10H), 1.25 (t, J = 7.1 Hz, 2H). ESI-MS m/z: 346 (M+H)+.これをさらに精製せずに次のステップに用いた。
ステップ2:シス−2−(4−メトキシ−ベンジル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−7−カルボン酸エチルエステル
0℃でステップ2から得られたトランス−2−(4−メトキシ−ベンジル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−7−カルボン酸エチルエステル(5.10g、14.74mmol)の無水エタノール(80mL)溶液にNaH(鉱油中の60%;0.968g)を少量ずつ加えた。反応混合物を65℃で終夜撹拌し、次いで、rtまで冷却し、減圧下で濃縮した。残留物を、水(20mL)に溶解し、水層をDCM(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を、飽和NaHCO3水溶液および食塩水で洗浄し、ろ過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物を、シリカゲル(ヘキサン中の0から50%酢酸エチル)のクロマトグラフィーを行って、表題化合物、シス−2−(4−メトキシ−ベンジル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−7−カルボン酸エチルエステル2.56g(46%)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.14 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 6.85 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 4.39 (s, 2H), 4.12 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 3.79 (s, 3H), 3.07-3.20 (m, 2H), 2.32 (tt, J = 3.4, 12.6 Hz, 1H), 1.62-2.01 (m, 7H), 1.29-1.52 (m, 3H), 1.24 (t, J = 7.1 Hz, 2H). ESI-MS m/z: 346 (M+H)+.
水層を、1N HClで〜pH2まで酸性にし、DCM(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を、MgSO4で乾燥し、ろ過し、濃縮して2−(4−メトキシ−ベンジル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−7−カルボン酸0.79g(15%)を、2つのジアステレオマーの混合物として得た。
ステップ3:シス−2−(4−メトキシ−ベンジル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−7−カルボン酸
ステップ2から得られたシス−2−(4−メトキシ−ベンジル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−7−カルボン酸エチルエステル(1.76g、5.10mmol)のTHF(45mL)溶液に、水(15mL)中のLiOH1.0Mをrtで加えた。反応混合物を終夜rtで撹拌し、THFを減圧下で蒸発させた。残りの水層を、エチルエーテル(20mL)で洗浄し、1N HClでpH2まで酸性にした。得られた沈殿物を、ろ過し、水(3×)で洗浄し、減圧下で乾燥して、表題化合物、シス−2−(4−メトキシ−ベンジル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−7−カルボン酸1.4g(87%)を、白色固形物として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.14 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 6.85 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 4.39 (s, 2H), 3.80 (s, 3H), 3.08-3.23 (m, 2H), 2.36 (tt, J = 3.4, 12.4 Hz, 1H), 1.63-2.06 (m, 7H), 1.29-1.55 (m, 3H). ESI-MS m/z: 318 (M+H)+.
ステップ4:[シス−2−(4−メトキシ−ベンジル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル
ステップ3から得られたシス−2−(4−メトキシ−ベンジル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−7−カルボキシリックス酸(0.510g、1.61mmol)を、トルエン(20.0mL)に溶解した。トリチルアミン(0.246mL、1.77mmol)を加え、それに続いて、ジフェニルホスホン酸アジド(0.381mL、1.77mmol)を加えた。反応混合物を、rtで1時間撹拌し、次いで、90℃で2時間加熱した。混合物をrtまで冷却し、tert−ブチルアルコール(6.15mL、64.3mmol)を加え、次いで、混合物を、90℃で24時間加熱した。反応混合物を、rtまで冷却し、減圧下で濃縮した。得られた残留物を、酢酸エチル(100mL)で希釈し、飽和NaHCO3水溶液、水および食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物を、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル:30/70)によって精製して、表題化合物、シス−2−(4−メトキシ−ベンジル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル0.50g(80%)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.13 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.85 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 4.71 (bs, 1H), 4.38 (m, 2H), 3.79 (s, 3H), 3.55 (bs, 1H), 3.07-3.18 (m, 2H), 1.35-1.98 (m, 18H), 1.13-1.22 (m, 1H). ESI-MS m/z: 389 (M+H)+.
中間体12:(シス−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル
丸底フラスコに、[シス−2−(4−メトキシ−ベンジル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(中間体11)(0.500g、1.29mmol,)およびアセトニトリル(25mL)を加えた。水(10.0mL)中の硝酸セリウムアンモニウム(2.12g、3.86mmol)を加えた。粗混合物を、rtで1日撹拌し、次いで、CH2Cl2(100mL)で希釈した。有機層を、水および食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物を、シリカゲルクロマトグラフィー(CH2Cl2/MeOH:9/1)によって精製して、表題化合物、シス−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル0.252g(73%)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 6.31 (bs, 1H), 4.66 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 3.48-3.60 (bs, 1H), 3.27-3.38 (m, 2H), 1.92-2.16 (m, 3H), 1.74-1.84 (m, 2H), 1.43-1.60 (m, 12H), 1.08-1.30 (m, 12H). ESI-MS m/z: 269 (M+H)+.
中間体12を、やはり以下の通り作製した。
丸底フラスコに、中間体10(3.00g、8.46mmol、中間体10)のためのステップ8から得られたシス−7−アミノ−2−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オンHCl塩およびトリフルオロ酢酸(10.0mL)を加えた。混合物を、1.5時間還流し、次いで、rtまで冷却し、減圧下で濃縮した。得られた残留物を、CH2Cl2(10mL)で希釈し、減圧下で濃縮した。この手順を2回繰り返して過剰なトリフルオロ酢酸を除去した。得られた残留物を、THF(20.0mL)に溶解し、ジ−tert−ブチルジカルボナート(2.03g、9.30mmol)およびトリエチルアミン(3.53mL、25.4mmol)を加えた。終夜rtで撹拌してから、反応混合物をCelite(登録商標)でろ過し、ろ液を減圧下で濃縮して表題化合物を得た。LC−MS(方法C):RT:0.94分。ESI-MS m/z: 269 (M+H)+.これをさらに精製せずに用いた。
中間体13:シス−2−(3−フルオロ−フェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル
1,4−ジオキサン(2.0mL、26mmol)中の(シス−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.036g、0.13mmol、中間体12)、3−フルオロヨードベンゼン(0.030g、0.13mmol)、ヨウ化銅(I)(0.013g、0.067mmol)、炭酸カリウム(0.037g、0.27mmol)およびN,N’ジメチル−エタン−1,2−ジアミン(0.012g、0.13mmol)の混合物を、マイクロ波(Biotage)によって160℃で2時間加熱した。混合物を、rtまで冷却し、Celite(登録商標)の層に通した。ろ液を減圧下で濃縮した。残留物を、分取TLC(ヘキサン/酢酸エチル:1/1)で精製して表題化合物、シス−2−(3−フルオロ−フェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル0.030g(62%)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.57 (dt, J = 11.4, 2.3 Hz, 1H), 7.27-7.37 (m, 2H), 6.81-6.87 (m, 1H), 4.60 (bs, 1H), 3.71-3.82 (m, 2H), 3.58 (bs, 1H), 1.95-2.22 (m, 3H), 1.80-1.90 (m, 2H), 1.60-1.70 (m, 1H), 1.47-1.57 (m, 3H), 1.44 (s, 9H), 1.12-1.23 (m, 1H). ESI-MS m/z: 363 (M+H)+.
中間体14:シス−[2−(6−メチル−ピラジン−2−イル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル
中間体13について記載の同じ実験手順を用いて、中間体14を、0.28mmol反応スケールで中間体12および2−クロロ−6−メチルピラジンから作製し、表題化合物0.040g(40%)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 9.51 (s, 1H), 8.18 (s, 1H), 4.57 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 3.90-4.05 (m, 2H), 3.59 (s, 1H), 2.49 (s, 3H), 1.96-2.22 (m, 3H), 1.81-1.93 (m, 2H), 1.47-1.69 (m, 4H), 1.44 (s, 9H), 1.17 (qd, J = 12.4, 4.1 Hz, 1H). ESI-MS m/z: 361 (M+H)+.
中間体15:シス−[2−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル
中間体13について記載の同じ実験手順を用いて、中間体15を、0.47mmol反応スケールで中間体12および1−ブロモ−3,5−ジフルオロベンゼンから作製し、生成物0.030g(17%)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.29 (dd, J = 9.8, 2.2 Hz, 2H), 6.59 (tt, J = 8.9, 2.2 Hz, 1H), 4.54 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 3.68-3.79 (m, 2H), 3.58 (bs, 1H), 1.96-2.24 (m, 3H), 1.80-1.90 (m, 2H), 1.40-1.68 (m, 13H), 1.17 (qd, J = 12.4, 4.0 Hz, 1H). ESI-MS m/z: 381 (M+H)+.
中間体16:シス−[1−オキソ−2−(6−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル
中間体13について記載の同じ実験手順を用いて、中間体16を0.34mmol反応スケールで、中間体12および2−ブロモ−6−(トリフルオロメチル)ピリジンから作製した。LC−MS(方法C):RT:1.66分;ESI-MS m/z:414(M+H)+。これをさらに精製せずに用いた。
中間体17:シス−2−(2−メチル−ピリミジン−4−イル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
中間体17を、前述のスキーム2の方法によって、以下の通り調製した。
トルエン(5.0mL)中の4−クロロ−2−メチルピリミジン(0.192g、1.49mmol)、(シス−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.40g、1.49mmol、中間体12)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)クロロホルムアダクト(0.154g、0.149mmol)、炭酸ジセシウム(0.680g、2.09mmol)およびラセミBINAP(0.278g、0.447mmol)の混合物を、80℃で4時間加熱した。反応混合物をrtまで冷却した。触媒をろ過し、ろ液を圧力を減少させて濃縮した。残留物を、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中の0〜30%酢酸エチル)によって精製して、表題化合物、シス−2−(2−メチル−ピリミジン−4−イル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]カルバミン酸t−ブチルエステル0.318g(59%)を、白色固形物として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.49 (d, J = 5.8 Hz, 2H), 8.17 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 4.52 (bs, 1H), 3.92-4.13 (m, 2H), 3.58 (bs, 1H), 2.64 (s, 3H), 1.97-2.17 (m, 3H), 1.80-1.92 (m, 2H), 1.47-1.63 (m, 4H), 1.44 (s, 9H), 1.11-1.22 (m, 1H). ESI-MS m/z: 361 (M+H)+.
中間体18:シス−6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸(1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル)−アミド
経路1:中間体18を前述のスキーム10の方法によって、以下の通り調製した。
丸底フラスコに中間体10のためのステップ8から得られたシス−7−アミノ−2−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オンHCl塩(2.00g、5.64mmol、中間体10)およびトリフルオロ酢酸(8.0mL)を加えた。混合物を、1.5時間還流し、次いで、rtまで冷却し、減圧下で濃縮した。得られた残留物を、CH2Cl2(10mL)で希釈し、減圧下で濃縮した。この手順を2回繰り返して過剰なトリフルオロ酢酸を除去した。得られた残留物を、CH2Cl2(40.0mL)、6−メチルピコリン酸(0.773g、5.64mmol)、およびBOP(2.49g、5.64mmol)に溶解し、CH2Cl2(5.0mL)中のトリエチルアミン(3.93mL、28.2mmol)を加えた。反応混合物を、rtで4時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(CH2Cl2/MeOH:80/20)によって精製して、表題化合物、シス−6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸(1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル)−アミド1.23g(76%)を、白色固形物として得た。ESI-MS m/z: 288 (M+H)+.
経路2:中間体18をやはり前述のスキーム11の方法によって、以下の通り作製した。
ステップ1:シス−6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸[2−(4−メトキシ−ベンジル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミド
[シス−2−(4−メトキシ−ベンジル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−カルバミン酸t−ブチルエステル(0.50g、1.29mmol、中間体11)を、CH2Cl2(10.0mL)に溶解し、4M HCl/ジオキサン(3.2mL)を加えた。混合物をrtで2時間撹拌し、濃縮した。残留物を、CH2Cl2(20.0mL)、6−メチルピコリン酸(0.176g、1.29mmol)、およびBOP(0.569g、1.29mmol)に溶解し、CH2Cl2(5.0mL)中のトリエチルアミン(0.538mL、3.86mmol)を加えた。反応混合物を、rtで4時間撹拌し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル:3/7)によって精製して、表題化合物、シス−6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸[2−(4−メトキシ−ベンジル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミド0.48g(91%)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.09 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.94 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 7.68 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.24 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 7.10-7.12 (m, 2H), 6.80-6.84 (m, 2H), 4.33-4.41 (m, 2H), 3.98-4.08 (m, 1H), 3.77 (s, 3H), 3.10-3.19 (m, 2H), 2.55 (s, 3H), 1.91-2.09 (m, 3H), 1.80-1.86 (m, 1H), 1.75-1.79 (m, 2H), 1.63-1.71 (m, 1H), 1.29-1.58 (m, 3H). ESI-MS m/z: 408 (M+H)+.
ステップ2:シス−6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸(1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル)−アミド
丸底フラスコに、水(7.2mL)中でステップ1から得られたシス−6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸[2−(4−メトキシ−ベンジル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミド(0.480g、1.18mmol)、アセトニトリル(18.3mL)、および硝酸セリウムアンモニウム(1.94g、3.53mmol)を加えた。反応混合物を、rtで1日撹拌し、次いで、CH2Cl2(100mL)で希釈した。有機層を水および食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物を、シリカゲルクロマトグラフィー(CH2Cl2/MeOH:4/1)によって精製して、表題化合物、シス−6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸(1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル)−アミド0.210g(61%)を、白色固形物として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.08 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.96 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.70 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.25 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.23 (s, 1H), 4.00-4.10 (m, 1H), 3.30-3.39 (m, 2H), 2.56 (s, 3H), 2.15-2.23 (m, 1H), 2.07-2.14 (m, 2H), 1.81-1.87 (m, 2H), 1.70 (t, J = 12.4 Hz, 1H), 1.48-1.64 (m, 3H), 1.30-1.38 (m, 1H). ESI-MS m/z: 288 (M+H)+.
経路3:中間体18をやはりシス−7−アミノ−2−(2,4−ジメチオキシ−ベンジル)−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン(中間体10)から作製した。
中間体10(0.20g、0.63mmol)のためにステップ8から得られた7−アミノ−2−(2,4−ジメチオキシ−ベンジル)−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オンHCl塩のCH2Cl2(9.37mL)溶液に、6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸(0.095g、0.691mmol)およびPyBOP(0.360g、0.691mmol)を加え、それに続いて、トリエチルアミン(0.306mL、2.20mmol)を加えた。反応混合物を、終夜rtで撹拌し、次いで、CH2Cl2(30mL)と共に125−mL分液漏斗に移した。有機層を、飽和NH4Cl、飽和NaHCO3および食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(塩化メチレン中の0から50%酢酸エチル)によって精製して、シス−6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸[2−2,4−ジメトキシ−ベンジル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル−アミドを得、次いで、これを、TFA(0.537mL)中で加熱して1時間還流した。反応混合物を、rtまで冷却し濃縮した。残留物を、CH2Cl2に溶解し、飽和NaHCO3および食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、減圧下で濃縮して、表題化合物、シス−6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸(1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル)−アミド0.15g(83%)を得、これをさらに精製せずに次のステップに用いた。ESI-MS m/z: 288 (M+H)+.
経路4:中間体18をやはり前述のスキーム11の方法によって、以下の通り作製した。
ステップ1:シス−7−アミノ−2−(4−メトキシ−ベンジル)−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン
中間体11のためにステップ3から得られたシス−2−(4−メトキシ−ベンジル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−7−カルボン酸(1.52g、4.79mmol)を、トルエン(22.0mL)に溶解した。トリエチルアミン(0.801mL、5.75mmol)を加え、それに続いて、ジフェニルホスホン酸アジド(1.14mL、5.27mmol)を加えた。反応混合物を、rtで1時間撹拌し、次いで、90℃で2時間加熱した。混合物をrtまで冷却し、水(8.0mL)中の氷冷したHCl6.0Mにゆっくりと加えた。得られた2相性の混合物をrtで1時間強く撹拌した。水層を、分離し、水(50mL)で希釈し、固体のNa2CO3でpH10まで塩基性にした。混合物をCH2Cl2(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層を、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、表題化合物、シス−7−アミノ−2−(4−メトキシ−ベンジル)−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン1.38gを得、これをさらに精製せずに次のステップのために用いた。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.1 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 6.83 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 4.44 (d, J = 14.5 Hz, 1H), 4.23 (d, J= 14.5 Hz, 1H), 3.00-3.14 (m, 2H), 2.83-2.98 (br, 1H), 1.25-1.94 (m, 10 H). ESI-MS m/z: 289 (M+H)+.
ステップ2:シス−6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸[2−(4−メトキシ−ベンジル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミド
ステップ1から得られたシス−7−アミノ−2−(2,4−ジメチオキシ−ベンジル)−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン(675mg、2.34mmol)のCH2Cl2(34.9mL)溶液に、6−メチルピリジン−2−カルボン酸(353mg、2.57mmol)およびPyBOP(1.34g、2.57mmol)を加え、それに続いて、トリエチルアミン(1.14mL、8.19mmol)を加えた。反応混合物を、終夜rtで撹拌し、次いで、CH2Cl2(30mL)と共に125−mL分液漏斗に移した。有機層を、飽和NH4Cl水溶液、飽和NaHCO3水溶液および食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮した。残留物を、CombiFlash(登録商標)系(12gシリカゲルカートリッジ;勾配:ヘキサン中の0から50%酢酸エチルで10分にわたって、次いで、ヘキサン中の50%酢酸エチルで20分間)によって精製して、表題化合物、シス−6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸[2−(4−メトキシ−ベンジル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミド0.62g(65%)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.10 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.96 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.71 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.26 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 7.13 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 6.84 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 4.39 (s, 2H), 3.99-4.11 (m, 1H), 3.79 (s, 3H), 3.10-3.22 (m, 2H), 2.57 (s, 3H), 1.64-2.14 (m, 7H), 1.30-1.56 (m, 3H). ESI-MS m/z: 408 (M+H)+.
ステップ3:シス−6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸((5S,7S)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル)−アミド
経路2(ステップ2)における中間体18の合成に記載した同じ実験手順を用いて、中間体18をやはり、1.52mmol反応スケールで、経路4(ステップ2)から得られたシス−6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸[2−(4−メトキシ−ベンジル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミドから作製し、表題化合物0.37g(55%)を、CombiFlash(登録商標)系(4gシリカゲルカートリッジ;勾配:DCM中の2N NH3を含む0から10%MeOHで8分にわたって、次いで、DCM中の2N NH3を含む10%MeOHで8分間)によって得られた。ESI-MS m/z: 288 (M+H)+.
中間体19:シス−3−フルオロ−N−((5S,7S)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル)−ベンズアミド
中間体18のための経路1に記載した同じ実験手順を用いて、中間体19を、1.19mmol反応スケールで、中間体10および3−フルオロ安息香酸から作製し、シリカゲルクロマトグラフィー(CH2Cl2/MeOH:10/1)によって精製して、表題化合物0.145g(42%)を得た。LC−MS(方法C):RT:0.86分;ESI−MS m/z:291(M+H)+。
中間体18のための経路2に記載した同じ実験手順を用いて、中間体19をやはり、[シス−2−(4−メトキシ−ベンジル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル0.643mmolおよび3−フルオロ安息香酸0.643mmolから作製した。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.45 (bs, 1H), 7.59-7.68 (m, 2H), 7.35-7.42 (m, 1H), 7.13-7.19 (m, 1H), 6.22 (bs, 1H), 4.29-4.38 (m, 1H), 3.35-3.45 (m, 2H), 2.09-2.18 (m, 1H), 1.97-2.04 (m, 1H), 1.39-1.93 (m, 8H). ESI-MS m/z: 291 (M+H)+.
中間体18のための経路3に記載した同じ実験手順を用いて、中間体19をやはり、中間体10 2.82mmolおよび3−フルオロ安息香酸2.82mmolから作製した。LC−MS(方法C):RT:0.86分;ESI-MS m/z: 291 (M+H)+.これをさらに精製せずに用いた。
中間体20:シス−2−メチル−ピリミジン−4−カルボン酸(1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル)−アミド
中間体18のための経路1に記載した同じ実験手順を用いて、中間体20を、2.82mmol反応スケールで、中間体10および2−メチル−ピリミジン−4−カルボン酸から作製し、RP−HPLC精製系(勾配:水中のアセトニトリル、サイクル時間5分に対して3.5分で12〜95%)によって精製した。アセトニトリルの18〜42%の間の緩やかな勾配を、0.6〜3.1分の間で用いて近接して溶出する(close-eluting)不純物を分離した。流速:100mL/分。移動相添加物:酢酸アンモニウム39mM。カラム:Inertsil(登録商標)C18、30×50mm、5μm粒径(ジーエルサイエンス株式会社、東京)により表題化合物0.330g(41%)を得る。LC−MS(方法C):RT:0.63分;ESI-MS m/z: 289 (M+H).
中間体21:シス−ピリジン−2−カルボン酸(1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル)−アミド
中間体18のための経路1に記載した同じ実験手順を用いて、中間体21を、2.82mmol反応スケールで、中間体10およびピコリン酸から作製し、クロマトグラフィー(CH2Cl2/MeOH:4/1)によって精製して、表題化合物0.420g(54%)を得た。LC−MS(方法C):保持時間RT:0.72分;ESI-MS m/z: 274 (M+H)+.
中間体22:シス−ピリミジン−4−カルボン酸(1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル)−アミド
中間体18のための経路1に記載した同じ実験手順を用いて、中間体22を、0.71mmol反応スケールで、中間体10およびピリミジン−4−カルボン酸から作製し、クロマトグラフィー(CH2Cl2/MeOH:4/1)によって精製して、表題化合物0.045g(23%)を得た。LC−MS(方法D):RT:1.15分;ESI-MS m/z: 275 (M+H)+.
中間体23:シス−2−メチル−N−(1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル)−イソニコチンアミド
中間体18のための経路1に記載した同じ実験手順を用いて、中間体23を、2.82mmol反応スケールで、中間体10および2−メチルイソニコチン酸から作製し、RP−HPLC/MS精製系(勾配:水中のアセトニトリル、サイクル時間5分に対して3.0分で12〜95%)で精製した。アセトニトリルの13〜30%の間の緩やかな勾配を、0.5〜2.0分の間で用いて、近接して溶出する不純物を分離した。流速:100mL/分。移動相添加物:酢酸アンモニウム39mM。カラム:Inertsil(登録商標)C18、30×50mm、5um粒径(ジーエルサイエンス株式会社))により表題化合物0.300g(37%)を得る。LC−MS(方法C):RT:0.66分;ESI-MS m/z: 288 (M+H)+.
中間体24:シス−9−アミノ−7,7−ジフルオロ−2−(3−フルオロ−フェニル)−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン
中間体24を、前述のスキーム6の方法によって、以下の通り調製した。
ステップ1:5−ヒドロキシ−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸ジメチルエステル
5−ヒドロキシイソフタル酸ジメチル(3.50g、16.6mmol)のメタノール(60.0mL)溶液に、アルミナ上で0℃で5%ロジウム(0.80g)を加え、それに続いて、酢酸(0.60mL、10.6mmol)を加えた。反応混合物を、水素(55psi)下で室温で終夜振とうし、次いで、Celite(登録商標)でろ過し、減圧下で濃縮した。残留物を、CombiFlash(登録商標)系(12gシリカゲルカートリッジ;勾配:DCM中の0から50%酢酸エチルで30分にわたって)によって精製して、表題化合物、5−ヒドロキシ−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸ジメチルエステル3.00g(83%)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 3.56-3.78 (m, 7H), 2.15-2.51 (m, 5H), 1.25-1.66 (m, 3H).
ステップ2:5−オキソ−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸ジメチルエステル
ジメチルスルホキシド(6.00mL、84.5mmol)およびDCM(0.60mL、9.36mmol)中のステップ1から得られた5−ヒドロキシ−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸ジメチルエステル(3.00g、13.9mmol)およびトリエチルアミン(5.80mL、41.6mmol)の混合物に、10℃で三酸化硫黄−ピリジン複合体(5.08g、31.9mmol)を少量ずつ加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌し、次いで、水(50mL)で急冷した。水層を、EtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を、食塩水(2×40mL)で洗浄し、減圧下で濃縮した。残留物を、CombiFlash(登録商標)系(勾配:DCM中の0から50%酢酸エチルで30分にわたって)によって精製して、表題化合物、5−オキソ−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸ジメチルエステル2.2g(74%)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 3.72 (s, 6H), 2.61-2.75 (m, 2H), 2.31-2.47 (m, 3H), 1.83 (ddt, J = 2.9, 13.5, 34.4 Hz, 2H), 1.53 (q, J = 13.2 Hz, 1H).
ステップ3:5,5−ジフルオロ−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸ジメチルエステル
0℃でジエチルアミノ硫黄トリフルオリド(3.45mL、26.1mmol)のDCM(30.0mL)溶液に、5−オキソ−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸ジメチルエステル(2.80g、13.1mmol)のDCM(26.0mL)溶液を加え、それに続いて、エタノール(0.15mL、2.61mmol)を加えた。反応混合物を、室温で終夜撹拌し、次いで、冷飽和NaHCO3水溶液で注意深く急冷した。水層を、DCM(×3)で抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮した。残留物を、CombiFlash(登録商標)系(12gシリカゲルカートリッジ;勾配:DCM中の0から30%酢酸エチルで19分にわたって、次いで、DCM中の30%酢酸エチルで5分間)によって精製して、表題化合物、5,5−ジフルオロ−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸ジメチルエステル2.5g(81%)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 3.73 (s, 6H), 2.70-2.80 (m, 2H), 2.60-2.68 (m, 2H), 2.44-2.55 (m, 3H), 1.92 (q, J = 13.5 Hz, 1H).
ステップ4:1−アリル−5,5−ジフルオロ−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸ジメチルエステル
中間体2のためのステップ2に記載した同じ実験手順を用いて、5,5−ジフルオロ−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸ジメチルエステル(10.6mmol)から開始して、表題化合物2.5g(86%)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 5.57-5.73 (m, 1H), 5.02-5.17 (m, 2H), 3.64-3.77 (m, 6H), 1.58-3.05 (m, 9H).
ステップ5:トランス−5,5−ジフルオロ−1−(2−オキソ−エチル)−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸ジメチルエステル
中間体2のためのステップ3に記載した同じ実験手順を用いて、1−アリル−5,5−ジフルオロ−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸ジメチルエステル(7.24mmol)から開始して、表題化合物1.3g(65%)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 9.68 (dd, J = 1.2, 2.1 Hz, 1H),3.69-3.77 (m, 6H), 2.95-3.25 (m, 1H), 2.84 (dd, J = 0.9, 16.9 Hz, 1H), 2.63-2.75 (m, 2H), 2.56 (dd, J = 2.1, 16.9 Hz, 1H), 2.34-2.45 (m, 1H), 1.72-1.90 (m, 2H), 1.37 (t, J = 13 Hz, 1H).
ステップ6:トランス−5,5−ジフルオロ−1−[2−(3−フルオロ−フェニルアミノ)−エチル]−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸ジメチルエステル
中間体2のためのステップ4に記載した同じ実験手順を用いて、トランス−5,5−ジフルオロ−1−(2−オキソ−エチル)−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸ジメチルエステル(4.67mmol)から開始して、表題化合物1.32g(75%)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.04-7.13 (m, 1H), 6.18-6.48 (m, 3H), 3.65-3.79 (m, 6H), 2.96-3.27 (m, 3H), 2.62-2.82 (m, 2H), 2.32-2.45 (m, 2H), 2.06-2.15 (m, 1H), 1.57-2.93 (m, 3H), 1.20-1.33 (m, 1H). ESI-MS m/z: 374 (M+H)+.
ステップ7:トランス−9,9−ジフルオロ−2−(3−フルオロ−フェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−7−カルボン酸メチルエステル
中間体2のステップ4に記載した同じ実験手順を用いて、トランス−5,5−ジフルオロ−1−[2−(3−フルオロ−フェニルアミノ)−エチル]−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸ジメチルエステル(3.51mmol)から開始して、表題化合物0.55gを得た。LC−MS(方法A):保持時間RT:1.29分;ESI-MS m/z: 342 (M+H)+.これをさらに精製せずに用いた。
ステップ8:シス−9,9−ジフルオロ−2−(3−フルオロ−フェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−7−カルボン酸
中間体2のためのステップ5に記載した同じ実験手順を用いて、5,5−ジフルオロ−1−[2−(3−フルオロ−フェニルアミノ)−エチル]−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸ジメチルエステル(1.02mmol)から開始して、表題化合物0.27g(80%)を得た。エピマー化中に、すべてのエステルを所望の酸に加水分解した。LC−MS(方法A):RT:0.70分;純度(UV254):91%;ESI-MS m/z: 328 (M+H)+.これをさらに精製せずに用いた。
ステップ9:シス−9−アミノ−7,7−ジフルオロ−2−(3−フルオロ−フェニル)−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン
中間体2のためのステップ7に記載した同じ実験手順を用いて、5,5−ジフルオロ−1−[2−(3−フルオロ−フェニルアミノ)−エチル]−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸ジメチルエステル(0.37mmol)から開始して、少量の粗表題化合物を得、得られた量を測定せずにおよびさらに精製せずに用いた。ESI-MS m/z: 299 (M+H)+.
中間体25:シス−9−アミノ−2−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−7,7−ジフルオロ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン
中間体25を、前述のスキーム6の方法によって,以下通り作製した。
ステップ1:トランス−2−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−9,9−ジフルオロ−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−7−カルボン酸メチルエステル
トランス−5,5−ジフルオロ−1−(2−オキソ−エチル)−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸ジメチルエステル(4.00g、14.4mmol)および2,4−ジメトキシベンジルアミン(2.40g、14.4mmol)のTHF(50.0mL)溶液に、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(4.56g、21.5mmol)を少量ずつ加え、終夜rtで撹拌した。混合物を、冷飽和NaHCO3で急冷した。水層をEtOAc(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を、飽和NaHCO3および食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥、ろ過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶媒:ヘキサン中の50%酢酸エチル)によって精製して、表題化合物、トランス−2−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−9,9−ジフルオロ−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−7−カルボン酸メチルエステル1.8g(32%)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.12-7.07 (m, 1H), 6.47-6.40 (m, 2H), 4.52 (d, J = 14.3 Hz, 1 H), 4.32 (d, J = 14.3 Hz, 1 H), 3.80 (s, 3H), 3.79 (s, 3H), 3.70 (s, 3H), 3.48-3.38 (m, 1H), 3.12 (dd, J = 7.5, 5.9 Hz, 2H), 2.41-1.67 (m, 8H). ESI-MS m/z: 398 (M+H)+.
ステップ2:シス−2−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−9,9−ジフルオロ−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−7−カルボン酸メチルエステル
トランス−2−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−9,9−ジフルオロ−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−7−カルボン酸メチルエステル(1.80g、4.53mmol)のMeOH(20.0mL)溶液に、0℃でNaH(200mg、5.00mmol、鉱油中の60%)を加えた。反応混合物を、室温で終夜撹拌し、氷で急冷した。水層を、DCM(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を、食塩水で洗浄し濃縮した。得られた残留物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶媒:ヘキサン中の30%酢酸エチル)によって精製して、表題化合物、シス−2−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−9,9−ジフルオロ−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−7−カルボン酸メチルエステル1.25g(69%)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.08 (d, J = 8.9 Hz, 1 H), 6.46-6.42 (m, 2H), 4.48 (d, J = 14.4 Hz, 1 H), 4.37 (d, J = 14.3 Hz, 1 H), 3.80 (s, 3H), 3.79 (s, 3H), 3.70 (s, 3H), 3.19-3.11 (m, 2H), 2.78-1.74 (m, 9H). ESI-MS m/z: 398 (M+H)+.
ステップ3:シス−2−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−9,9−ジフルオロ−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−7−カルボン酸
シス−2−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−9,9−ジフルオロ−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−7−カルボン酸メチルエステル(1.25g、3.14mmol)およびLiOH(0.239g、10.0mmol)の水(10mL)およびTHF(30mL)溶液を、室温で終夜撹拌し濃縮した。水層をpH2まで1N HClで酸性にし、DCM(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を、MgSO4で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して、表題化合物、シス−2−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−7−カルボン酸1.42gを得、これをさらに精製せずに次のステップのために用いた。ESI-MS m/z: 384 (M+H)+.
ステップ4:シス−9−アミノ−2−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−7,7−ジフルオロ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン
シス−2−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−7−カルボン酸(0.700g、1.82mmol)のトルエン(15mL)溶液に、トリエチルアミン(0.34mL、2.5mmol)を加え、それに続いて、ジフェニルリン酸アジド(0.47mL、2.2mmol)を加えた。混合物を、室温で1時間撹拌し、次いで、90℃で2時間加熱した。反応混合物を、室温まで冷却し、次いで、氷冷HCl(6N、10mL)にゆっくりと加えた。得られた混合物を、室温で2時間強く撹拌した。2つの層を分離した。水層を、固体のNaCO3でpH〜10まで塩基性にし、DCM(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、濃縮して、表題化合物、シス−9−アミノ−2−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−7,7−ジフルオロ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン0.4gを得、これをさらに精製せずに次のステップのために用いた。ESI-MS m/z: 355 (M+H)+.
中間体26:シス−2−メチル−ピリミジン−4−カルボン酸(9,9−ジフルオロ−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル)−アミド
中間体26を、前述のスキーム13の方法によって、以下の通り調製した。
ステップ1:シス−2−メチル−ピリミジン−4−カルボン酸[2−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−9,9−ジフルオロ−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミド
2−メチルピリジン−4−カルボン酸(171mg、1.24mmol)のCH2Cl2(15mL)溶液に、0℃でEDCI(263mg、1.69mmol)およびHOBT(152mg、1.13mmol)を加え、それに続いて、シス−9−アミノ−2−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−7,7−ジフルオロ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン(400mg、1.13mmol)を加えた。反応混合物を、終夜rtで撹拌し、次いで、CH2Cl2(30mL)で希釈した。有機層を、飽和NaHCO3水溶液および食塩水で洗浄し、減圧下で濃縮した。残留物を、CombiFlash(登録商標)系(12gシリカゲルカートリッジ;勾配:CH2Cl2中の0から2%MeOH(2N NH3)で10分にわたって)によって精製して、表題化合物、シス−2−メチル−ピリミジン−4−カルボン酸[2−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−9,9−ジフルオロ−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミド0.4g(70%)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.89 (d, J = 5.0 Hz, 1 H), 8.00 (d, J = 8.6 Hz, 1 H), 7.90 (d, J = 5.1 Hz, 1 H), 7.10 (d, J = 8.7 Hz, 1 H), 6.48-6.43 (m, 2H), 4.45 (s, 2H), 4.44-4.34 (m, 1H), 3.82 (s, 3H), 2.81 (s, 3H), 3.25-3.20 (m, 2H), 2.80 (s, 3H), 2.66-2.53 (m, 1H), 2.37-1.72 (m, 7H). ESI-MS m/z: 475 (M+H)+.
ステップ2:シス−2−メチル−ピリミジン−4−カルボン酸(9,9−ジフルオロ−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル)−アミド
経路2(ステップ2)における中間体18の合成に記載した同じ実験手順を用いて、中間体18をやはり、0.8mmol反応スケールで、シス−2−メチル−ピリミジン−4−カルボン酸[2−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−9,9−ジフルオロ−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミドから作製し、表題化合物0.3gを得、これをさらに精製せずに次のステップのために用いた。ESI-MS m/z: 325 (M+H)+.
中間体27:シス−6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸(9,9−ジフルオロ−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル)−アミド
中間体26の合成に記載した同じ実験手順を用いて、中間体27をやはり、シス−9−アミノ−2−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−7,7−ジフルオロ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン0.635mmolおよび2−メチルピコリン酸0.698mmolから作製した。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.09 (d, J = 8.4 Hz, 1 H), 7.98 (d, J = 7.6 Hz, 1 H), 7.73 (t, J = 7.7 Hz, 1 H), 7.29 (d, J = 7.8 Hz, 1 H), 5.55 (s, 1H), 4.52-4.36 (m, 1H), 3.44-3.33 (m, 2H), 2.66-2.58 (m, 1H), 2.57 (s, 3H), 2.34-1.64 (m, 7H). ESI-MS m/z: 324 (M+H)+.
中間体28:シス−ピリジン−2−カルボン酸(9,9−ジフルオロ−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル)−アミド
中間体26の合成に記載した同じ実験手順を用いて、中間体19をやはり、シス−9−アミノ−2−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−7,7−ジフルオロ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン0.254mmolおよびピリジン−2−カルボニルクロリド0.305mmolから作製した。ESI-MS m/z: 310 (M+H)+.これをさらに精製せずに用いた。
中間体29:シス−N−(9,9−ジフルオロ−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル)−3−フルオロ−ベンズアミド
中間体26の合成に記載した同じ実験手順を用いて、中間体29をやはり、シス−9−アミノ−2−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−7,7−ジフルオロ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン1.29mmolおよび3−フルオロベンゾイルクロリド1.6mmolから作製した。ESI-MS m/z: 327 (M+H)+.これをさらに精製せずに用いた。
中間体30:シス−13−アミノ−9−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−1,4−ジオキサ−9−アザ−ジスピロ[4.1.4.3]テトラデカン−8−オン
中間体30を、前述のスキーム23の方法によって、以下の通り調製した。
ステップ1:1,4−ジオキサ−スピロ[4.5]デカン−7,9−ジカルボン酸ジメチルエステル
ディーン−シュタークトラップに装着されたフラスコ中の5−オキソシクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸ジメチルエステル(22.8g、106.4mmol)、エチレングリコール(13.3g、215mmol)およびp−トルエンスルホン酸一水和物(0.22g、1.3mmol)のトルエン(230mL)溶液を、還流下で5時間加熱した。反応を室温まで冷却し、水を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、NaHCO3溶液および食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮して、オイルを得、これを、ヘキサンですりつぶし、終夜冷蔵庫に入れておいた。沈殿させた固形物を、ろ過し、減圧下で乾燥して、表題化合物、1,4−ジオキサ−スピロ[4.5]デカン−7,9−ジカルボン酸ジメチルエステル17.1(63%)gを白色固形物としてもたらした。1HNMR (400 MHz, CDCl3), δ: 3.95 (m, 4H), 3.7 (s, 6H), 2.72-2.62 (m, 3H), 2.32-2.22 (m, 1H), 2.02-1.96 (m, 2H), 1.6-1.4 (m, 3H).
ステップ2:7−アリル−1,4−ジオキサ−スピロ[4.5]デカン−7,9−ジカルボン酸ジメチルエステル
n−BuLi(101mL、161mmol)の1.6Mヘキサン溶液を、−78℃で撹拌した無水THF(300mL)に加え、それに続いてジイソプロピルアミン(16.2g、161mmol)を加えた。反応混合物を−78℃で15分間撹拌し0℃で1時間撹拌した。混合物を、−78℃まで再冷却し、1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2−(1H)−ピリミジノン(DMPO)(48g、372mmol)をゆっくりと加え、得られた白色懸濁液を30分間撹拌した。1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−7,9−ジカルボン酸ジメチルエステル(32g、124mmol)のTHF(100mL)溶液を加え、淡黄色の溶液を30分間撹拌し、次いで、臭化アリル(16.6g、137mmol)を加え、反応混合物を、室温に温め、室温で終夜撹拌したままにしておいた。反応を、飽和NH4Cl水溶液で急冷し、酢酸エチルで抽出し;有機抽出物を合わせ、水、食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し減圧下で濃縮して、粗生成物40gを粘性のオイルとして得た。シリカゲル(ヘキサン−クロロホルム−酢酸エチル8:1:1)のフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物、1−アリル−5,5−ジフルオロ−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸ジメチルエステル23.8g(65%)を無色のオイルとして得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3), δ: 5.7-5.6 (m, 1H), 5.10-5.00 (m, 2H), 4.0-3.8 (m, 4H), 3.68 (s, 6H), 3.08-2.98 (m, 1H), 2.5-2.3 (m, 2H), 2.15-2.08 (m, 1H), 1.98-1.92 (m, 1H), 1.65-1.58 (m, 1H), 1.45-1.38 (m, 1H), 1.28-1.18 (m, 1H). ES MS: 299.2 (M+1)+.
ステップ3:トランス−7−(2−オキソ−エチル)−1,4−ジオキサ−スピロ[4.5]デカン−7,9−ジカルボン酸ジメチルエステル
中間体2のためのステップ3に記載した同じ実験手順を用いて、1−アリル−5,5−ジフルオロ−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸ジメチルエステル(5.00g、16.8mmol)から開始して、表題化合物5.5gを得、これをさらに精製せずに次のステップのために用いた。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 9.78-9.69 (m, 1H), 4.04-3.68 (m, 10 H), 3.26-3.15 (m, 1H), 2.78-1.31 (m, 8H).
ステップ4:トランス−7−[2−(3,5−ジフルオロ−フェニルアミノ)−エチル]−1,4−ジオキサ−スピロ[4.5]デカン−7,9−ジカルボン酸ジメチルエステル
中間体2のためのステップ4に記載した同じ実験手順を用いて、トランス−5,5−ジフルオロ−1−(2−オキソ−エチル)−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸ジメチルエステル(1.80g、5.99mmol)および3,5−ジフルオロアニリン(0.772g、5.98mmol)から開始して、表題化合物0.835g(75%)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 6.23 (br, 3H), 4.04-3.74 (m, 6H), 3.72 (s, 3H), 3.70 (s, 3H), 3.29-2.97 (m, 3H), 2.62-1.18 (m, 6H). ESI-MS m/z: 414 (M+H)+.
ステップ5:トランス−9−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−8−オキソ−1,4−ジオキサ−9−アザ−ジスピロ[4.1.4.3]テトラデカン−13−カルボン酸メチルエステル
中間体2のステップ4に記載した同じ実験手順を用いて、トランス−5,5−ジフルオロ−1−[2−(3−フルオロ−フェニルアミノ)−エチル]−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸ジメチルエステル(0.835g、2.02mmol)から開始して、表題化合物0.7g(99%)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.38-7.30 (m, 2H), 6.64-6.57 (m, 1H), 3.98-3.91 (m, 4H), 3.81-3.67 (m, 5H), 3.32-3.23 (m, 1H), 2.41-1.63 (m, 8H). ESI-MS m/z: 382 (M+H)+.
ステップ6:シス−9−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−8−オキソ−1,4−ジオキサ−9−アザ−ジスピロ[4.1.4.3]テトラデカン−13−カルボン酸メチルエステル
トランス−9−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−8−オキソ−1,4−ジオキサ−9−アザ−ジスピロ[4.1.4.3]テトラデカン−13−カルボン酸メチルエステル(0.68g、1.78mmol)のTHF(10mL)溶液に、0℃でNaH(鉱油中の60%、93mg、2.3mmol)を加えた。反応混合物を、室温で終夜撹拌し、0℃まで冷却し、氷で急冷した。水層を、EtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し濃縮した。シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィー(勾配:ヘキサン中の0から50%EtOAc)によって精製して、表題化合物0.553g(81%)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.32-7.27 (m, 2H), 6.63-6.56 (m, 1H), 3.99-3.69 (m, 4H), 3.74-3.70 (m, 2H), 3.69 (s, 3H), 2.82-2.72 (m, 1H), 2.44-2.35 (m, 1H), 2.16-1.60 (m, 7H). ESI-MS m/z: 382 (M+H)+.
ステップ7:シス−9−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−8−オキソ−1,4−ジオキサ−9−アザ−ジスピロ[4.1.4.3]テトラデカン−13−カルボン酸
中間体2のためのステップ5に記載した同じ実験手順を用いて、シス−9−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−8−オキソ−1,4−ジオキサ−9−アザ−ジスピロ[4.1.4.3]テトラデカン−13−カルボン酸メチルエステル(0.553g、1.45mmol)から開始して、表題化合物0.447g(84%)を得た。これをさらに精製せずに用いた。ESI-MS m/z: 368 (M+H)+.
ステップ8:シス−13−アミノ−9−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−1,4−ジオキサ−9−アザ−ジスピロ[4.1.4.3]テトラデカン−8−オン
シス−9−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−8−オキソ−1,4−ジオキサ−9−アザ−ジスピロ[4.1.4.3]テトラデカン−13−カルボン酸(0.447g、1.22mmol)のトルエン(15mL)溶液に、トリエチルアミン(0.24mL、1.58mmol)を加え、それに続いて、ジフェニルリン酸アジド(0.31mL、1.46mmol)を加えた。混合物を、室温で1時間撹拌し、次いで、90℃で2時間加熱した。反応混合物を、室温まで冷却し、次いで、ベンジルアルコール(0.263g、2.43mmol)を加えた。得られた混合物を90℃で終夜加熱した。溶媒を濃縮し、残留物をシリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の0から70%EtOAc)によって精製して、Cbz保護中間体0.4gを得、これを、MeOH(80mL)に溶解し、H−cube@(Pd/C10%、10バール、25℃、流速0.5mL/分)に通した。得られた混合物を濃縮して、表題化合物0.3g(2つのステップに対して70%)を得た。これをさらに精製せずに次のステップのために用いた。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.33-7.28 (m, 2H), 6.65-6.58 (m, 1H), 4.04-3.91 (m, 4H), 3.78-3.69 (m, 2H), 3.40-3.29 (m, 1H), 2.45-1.37 (m, 8H). ESI-MS m/z: 339 (M+H)+.
中間体31:シス−13−アミノ−9−(3−フルオロ−フェニル)−1,4−ジオキサ−9−アザ−ジスピロ[4.1.4.3]テトラデカン−8−オン
中間体30の合成に記載した同じ実験手順を用いて、中間体31をやはり、シス−9−(3−フルオロ−フェニル)−8−オキソ−1,4−ジオキサ−9−アザ−ジスピロ[4.1.4.3]テトラデカン−13−カルボン酸9.30mmolから作製した。ESI-MS m/z: 321 (M+H)+.
中間体32:シス−チアゾール−2−カルボン酸(1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル)−アミド
バイアル中に中間体10(90mg、0.2mmol)、トリエチルアミン(76mg、0.75mmol)および塩化メチレン(5.0mL)を加えた。混合物を氷浴中で冷却した。次いで、チアゾール−2−カルボニルクロリド(56mg、0.38mmol)を加えた。次いで、rtで2時間撹拌してから、混合物を、飽和炭酸水素ナトリウムで洗浄し、Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮して、チアゾール−2−カルボン酸[2−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミド(60mg、60%)を得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ7.86 (d, J = 3.1 Hz, 1H), 7.69-7.79 (m, 1H), 7.54 (d, J = 3.1 Hz, 1H), 7.04-7.10 (m, 1H), 6.38-6.46 (m, 2H), 4.35-4.50 (m, 2H), 4.00-4.18 (m, 1H), 3.79 (s 3H), 3.78 (s, 3H), 3.12-3.20 (m, 2H), 1.24-2.05 (m, 10H). ESI-MS m/z: 429 (M+H)+.上記で得られた残留物を、TFA(1.0mL)で処理し、60℃で3時間加熱した。次いで、混合物を、ジクロロメタンおよび飽和炭酸水素ナトリウムに分配し、有機層を、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空中で濃縮して表題化合物シス−チアゾール−2−カルボン酸(1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル)−アミドを得た。ESI-MS m/z: 280 (M+H)+ (方法A, RT: 0.57).これをさらに精製せずに次のステップに用いた。
中間体33:シス−7−アミノ−2−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン塩酸塩
ステップ1:トランス−1−[2−(3,5−ジフルオロフェニルアミノ)−エチル]−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸ジエチルエステル
トランス−1−(2−オキソ−エチル)−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸ジエチルエステル(86.4g、320mmol)の1,2−ジクロロエタン(640mL)溶液に、酢酸(3.66mL、64.0mmol)を加え、それに続いて、3,5−ジフルオロアニリン(57.8g、448mmol)の1,2−ジクロロエタン(320mL)溶液をゆっくりと加えた。混合物を、室温で1.5時間撹拌し、次いで、0℃まで冷却し、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(94.8g、447mmol)を少量ずつ加え、室温で14時間継続して撹拌した。混合物を、0℃まで冷却し、砕氷で急冷し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を分離し、水、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物を、シリカゲルのカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc:4/1)によって精製して、表題化合物110.8g(90%)を透明なオイルとして得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 5.85 - 6.23 (m, 4 H), 4.01 - 4.24 (m, 4 H), 3.81 (t, J = 5.7 Hz, 2 H), 2.97 - 3.21 (m, 2 H), 2.36 - 2.56 (m, 2 H), 2.24 (d, J = 11.7 Hz, 1 H), 1.62 - 2.03 (m, 4 H), 1.02 - 1.42 (m, 8 H).
ステップ2:シス−2−(3,5−ジフルオロフェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−7−カルボン酸エチルエステル
エタノール(725mL)中のトランス−1−[2−(3,5−ジフルオロフェニルアミノ)−エチル]−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸ジエチルエステル(110.8g、289mmol)の冷却した(0℃)溶液に、水素化ナトリウム(鉱油中の60%、34.7g、867mmol)を、少量ずつ加え、反応混合物を、室温で4時間撹拌し、次いで、15時間還流した。得られた混合物を、室温で減圧下で濃縮し、酢酸エチルで希釈し、0℃まで冷却し、pH〜4まで6N HCl溶液で処理した。有機層を、水、食塩水で洗浄、Na2SO4で乾燥し濃縮した。残留物を、シリカゲルのカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc:3/1)によって精製して表題化合物32.7g(33.5%)を黄色のゴムとして得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.23 - 7.38 (m, 2 H), 6.59 (tt, J = 8.7, 2.2 Hz, 1 H), 4.12 (q, J = 7.0 Hz, 2 H), 3.66 - 3.80 (m, 2 H), 2.27 - 2.50 (m, 0 H), 1.95 - 2.14 (m, 4 H), 1.77 - 1.94 (m, 3 H), 1.62 - 1.76 (m, 1 H), 1.34 - 1.53 (m, 2 H),1.25 (t, J = 7.0 Hz, 3 H).
シス−2−(3,5−ジフルオロフェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−7−カルボン酸エチルエステルと共に、トランス−2−(3,5−ジフルオロフェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−7−カルボン酸エチルエステル(12.5g、13%)、シス−2−(3,5−ジフルオロフェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−7−カルボン酸(11.0g、12%)およびトランス−2−(3,5−ジフルオロフェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−7−カルボン酸(7.97g、9%)を単離し、同様にすべて黄色ゴムを得た。
トランス−2−(3,5−ジフルオロフェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−7−カルボン酸エチルエステル:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.23 - 7.33 (m, 2 H), 6.52 - 6.64 (m, 1 H), 4.12 (q, J = 7.0 Hz, 2 H), 3.65 - 3.76 (m, 2 H), 3.10 - 3.26 (m, 1 H), 2.10 - 2.19 (m, 1 H), 1.84 - 2.08 (m, 5 H), 1.52 - 1.75 (m, 2 H), 1.28-1.50 (m, 2 H),1.22 (t, J = 7.0 Hz, 3 H).
シス−2−(3,5−ジフルオロフェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−7−カルボン酸:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.22 - 7.36 (m, 2 H), 6.52 - 6.67 (m, 1 H), 3.66 - 3.81 (m, 2 H), 2.34 - 2.52 (m, 1 H), 2.00 - 2.18 (m, 3 H), 1.78 - 1.99 (m, 3 H), 1.32 - 1.76 (m, 4 H).
トランス−2−(3,5−ジフルオロフェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−7−カルボン酸:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.20 - 7.37 (m, 2 H), 6.58 (tt, J = 8.8, 2.34 Hz, 1 H), 3.60 - 3.81 (m, 2 H), 3.13 - 3.37 (m, 1 H), 2.19 (dd, J = 13.5, 4.10 Hz, 1 H), 1.84 - 2.12 (m, 5 H),1.16 - 1.78 (m, 4 H).
ステップ3:シス−2−(3,5−ジフルオロフェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−7−カルボン酸。
シス−2−(3,5−ジフルオロフェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−7−カルボン酸エチルエステル(31.7g、94.0mmol)のTHF(376mL)および水(376mL)溶液に、固体の無水リチウム水酸化物(22.5g、9.40mmol)を加えた。得られたスラリを、室温で15時間撹拌し、次いで、0℃まで冷却し、pH〜5まで4N HClで処理し(ゆっくりと加え)、酢酸エチルで抽出した。有機層を、分離し、水、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮して表題化合物27.8gを粘着性のゴムとして得、これをさらに精製せずに次のステップに用いた。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.22 - 7.36 (m, 2 H), 6.52 - 6.67 (m, 1 H), 3.66 - 3.81 (m, 2 H), 2.34 - 2.52 (m, 1 H), 2.00 - 2.18 (m, 3 H), 1.78 - 1.99 (m, 3 H),1.32 - 1.76 (m, 4 H).
ステップ4:シス−7−アミノ−2−(3,5−ジフルオロフェニル)−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オンHCl塩(Ref.:09−057−7).
室温でシス−2−(3,5−ジフルオロフェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−7−カルボン酸(5.53g、17.9mmol)のトルエン(90mL)懸濁液に、トリエチルアミン(2.98mL、21.4mmol)を加え、それに続いて、ジフェニルホスホリルアジド(3.86mL、17.9mmol)を加え、混合物を室温で2時間撹拌した。その後、反応混合物を、90℃で3.5時間加熱し、次いで、0℃まで冷却し、6N HCl(10mL、ゆっくり添加!)で処理し、撹拌を室温で14時間継続した。得られた白色沈殿物を、ろ過し、トルエンで洗浄し、減圧下で乾燥して表題化合物5.05g(89%)を白色固形物として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.42 - 7.54 (m, 2 H), 7.00 (tt, J = 9.2, 2.30 Hz, 1 H), 3.73 - 3.81 (m, 2 H), 3.04 - 3.17 (m, 1 H), 1.87 - 2.20 (m, 3 H), 1.83 (d, J = 11.7 Hz, 1 H), 1.68 - 1.78 (m, 1 H), 1.63 (t, J = 12.5 Hz, 1 H), 1.39 - 1.57 (m, 2 H), 1.22 - 1.38 (m, 2 H), MS: m/z 281.19 (M+H)+. HPLC: 96.45%. 元素分析: C15H18N2Oの計算値.HCl .0.65 H2O: C, 54.85; H, 6.23; N, 8.53. 実測値: C, 54.84; H, 6.06; N, 8.79.
中間体34:7−アミノ−2−(1−メチル−1H−ピラゾル−3−イル)−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン
中間体33に記載の類似の実験手順を用いて、中間体34塩酸塩をトランス−1−(2−オキソ−エチル−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸ジエチルエステル3.7mmolおよび1−メチル−1H−ピラゾル−3−アミン3.7mmolから作製した。中間体34塩酸塩を、水酸化ナトリウムで塩基性にして、2つのジアステレオマーの混合物(シス/トランス:7/2;LC−MS方法Eで、1.06分のRTを有する第1のピークを、シスとして割り当て、1.10分のRTを有する第2のピークをトランスとして割り当てた。)である表題化合物を得た。ESI-MS m/z: 249 (M+H)+.これをさらに精製せずに用いた。
中間体35:4−[7−(3−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−2−イル]−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
ステップ1:4−(7−ベンジルオキシカルボニルアミノ−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−2−イル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
中間体10の合成に記載した同じ実験手順を用いて、2−(1−tert−ブトキシカルボニル−ピペリジン−4−イル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−7−カルボン酸(シスおよびトランスジアステレオマーの混合物)を、1−(2−オキソ−エチル)−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸(aid)ジエチルエステル7.40mmolおよび4−アミノ−1−Boc−ピペリジン7.40mmolから作製した。
2−(1−tert−ブトキシカルボニル−ピペリジン−4−イル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−7−カルボン酸(1.24g、3.25mmol)を、トルエン(20.0mL)に溶解し、トリエチルアミン(0.54mL、3.90mmol)を加え、それに続いて、ジフェニルホスホニックアジド(diphenylphosphonic azid)(0.70mL、3.25mmol)を加えた。混合物を、rtで1.5時間撹拌し、次いで、90℃で2時間加熱した。ベンジルアルコール(2.0mL、19.5mmol)を加え、混合物を90℃で終夜加熱した。混合物を、冷却し、圧力を減少させて濃縮して、2つのジアステレオマーの混合物(シス/トランス:1/1;LC−MS方法Cで、1.56分のRTを有する第1のピークを、シスとして割り当て、1.59分のRTを有する第2のピークをトランスとして割り当てた。)である、表題化合物0.85g(54%)を得た。ESI-MS m/z: 486 (M+H)+.
ステップ2:4−(7−アミノ−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−2−イル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
メタノール(50.0mL)中の4−(7−ベンジルオキシカルボニルアミノ−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−2−イル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(0.75g、1.54mmol)を、50psiおよびrtで2.5時間水素化しながら振とうした。触媒をろ過し、ろ液を濃縮して表題化合物0.42g(77%)を得た。LC−MS(方法C):RT:0.94分;ESI-MS m/z: 352 (M+H)+.これをさらに精製せずに次のステップに用いた。
ステップ3:4−[7−(3−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−2−イル]−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
塩化メチレン(5.0mL)中の4−(7−アミノ−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−2−イル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(0.20g、0.57mmol)、3−フルオロ安息香酸(0.080g、0.56mmol)、BOP(0.252g、0.57mmol)、およびトリエチルアミン(0.115g、1.14mmol)を、終夜rtで撹拌した。混合物を濃縮し、得られた残留物をクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製して、2つのジアステレオマーの混合物(シス/トランス:3/2;LC−MS方法Cで、1.47分のRTを有する第1のピークを、シスとして割り当て、1.50分のRTを有する第2のピークを、トランスとして割り当てた。)である表題化合物を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.5 (s, 0.6 H), 7.60-7.68 (m, 1H), 7.36-7.50 (m, 2H), 7.14-7.20 (m, 1H), 5.92 (d, J = 6.8 Hz, 0.4 H), 4.55-4.65 (m, 0.4 H), 4.04-4.38 (m, 3.6H), 3.20-3.30 (m, 2H), 2.71-2.86 (m, 2H), 1.28-2.25 (m, 23H). ESI-MS m/z: 474 (M+H)+.
中間体36および37:(5R,7R)−7−アミノ−2−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オンおよび(5S,7S)−7−アミノ−2−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン
ラセミ中間体33(シスジアステレオマー)(650mg)を、HPLC(カラム:Chiralpak(登録商標)IC(Chiral Technologies、Inc.)、150×30mm、粒径5μM;移動相:30%イソプロパノール、CO270%;流速:100g/分;254nmのUV)によって分離して、2つの鏡像異性体を得た。キラルHPLCから得られた第1のピーク(RT:3.18分)を、(5S,7S)−7−アミノ−2−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン(270mg)として割り当て、キラルHPLCから得られた第2のピーク(RT:6.92分)を、(5R,7R)−7−アミノ−2−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン(250mg)と割り当てた。
中間体38:シス−7−アミノ−2−(6−(4−フルオロフェニル)ピリミジン−4−イル)−2−アザスピロ[4.5]デカン−1−オン
ステップ1〜4:トランス−エチル2−(6−(4−フルオロフェニル)ピリミジン−4−イル)−1−オキソ−2−アザスピロ[4.5]デカン−7−カルボキシラート
中間体2(ステップ1から4)の合成に記載の類似の手順を用いて、トランス−エチル2−(6−クロロピリミジン−4−イル)−1−オキソ−2−アザスピロ[4.5]デカン−7−カルボキシラートを、1,3−シクロヘキサンカルボン酸219mmolから作製した。
ステップ5:トランス−エチル2−(6−(4−フルオロフェニル)ピリミジン−4−イル)−1−オキソ−2−アザスピロ[4.5]デカン−7−カルボキシラート
1,4−ジオキサン(180mL)中のトランス−エチル2−(6−クロロピリミジン−4−イル)−1−オキソ−2−アザスピロ[4.5]デカン−7−カルボキシラート(6.75g、20.03mmol)、4−フルオロベンゼンボロン酸(3.35g、24.04mmol)および炭酸セシウム(13g、40.06mmol)の脱酸素化された溶液に、アルゴン雰囲気中でPd2(dba)3(1.1g、1.2mmol)およびP(tBu)3(THF中の1M、2.4mL、2.4mmol)を加えた。反応塊状混合物は、還流下で4時間加熱した。反応混合物を、Celite(登録商標)層でろ過し、ろ液を濃縮した。粗残留物をcombiflashカラムクロマトグラフィーによって精製して、トランス−エチル2−(6−(4−フルオロフェニル)ピリミジン−4−イル)−1−オキソ−2−アザスピロ[4.5]デカン−7−カルボキシラート7.2g(90.5%)を得た。ESI-MS m/z: 398 (M+H)+.
ステップ6〜7:シス−7−アミノ−2−(6−(4−フルオロフェニル)ピリミジン−4−イル)−2−アザスピロ[4.5]デカン−1−オン
中間体2(ステップ5および6)の合成に記載の類似の手順を用いて、中間体38を、トランス−エチル2−(6−(4−フルオロフェニル)ピリミジン−4−イル)−1−オキソ−2−アザスピロ[4.5]デカン−7−カルボキシラート5.03mmolから作製した。ESI-MS m/z: 341 (M+H)+.
3.本発明の化合物の調製
別段の指示がない限り、すべての出発物質および試薬を、Sigma−Aldrich Corp.(St.Louis、MO、USA)およびその系列会社などの民間の供給業者から入手し、さらに精製せずに用いた。絶対立体化学として指示されない限り、本発明の化合物の立体化学は、式(I)のジ−フルオロ−シクロヘキサン−スピロラクタム化合物の場合など、指示されたとき任意に割り当てられている。
実施例1および実施例2:それぞれトランス−ピリジン−2−カルボン酸[2−(3−クロロ−フェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミドおよびシス−ピリジン−2−カルボン酸[2−(3−クロロ−フェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミド
実施例1および実施例2を、前述のスキーム1の方法によって中間体1から,以下の通り調製した。
7−アミノ−2−(3−クロロ−フェニル)−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン(0.140g、0.502mmol、中間体1)を、CH2Cl2(2.0mL)に溶解し、ピコリン酸(0.068g、0.552mmol)、およびBOP(0.244g、0.552mmol)、およびCH2Cl2(1.0mL)中のトリエチルアミン(0.31mL、2.21mmol)を加えた。反応混合物を、終夜rtで撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。得られた残留物を、分取TLC(ヘキサン/酢酸エチル:1/2)によって精製して2つのジアステレオマーを得た。低極性の方をトランス、実施例1(0.097g、51%)として割り当て、極性の方をシス、実施例2(0.043g、22%)として割り当てた。トランスジアステレオマー(実施例1):1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.54 (ddd, J = 4.8, 1.7, 1.1 Hz, 1H), 8.20 (dt, J = 7.6, 1.1 Hz, 1H), 8.02 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.84 (td, J = 7.8, 1.7 Hz, 1H), 7.72 (t, J = 2.0, 1.0 Hz, 1 H), 7.55 (ddd, J = 8.3, 2.1, 1.0 Hz, 1H), 7.42 (ddd, J = 7.6, 4.8, 1.2 Hz, 1H), 7.27 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.10 (ddd, J = 7.9, 2.1, 1.0 Hz, 1H), 4.63-4.71 (m, 1H), 3.67-3.80 (m, 2H), 2.32 (dd, J = 13.3, 4.3 Hz, 1H), 2.01-2.14 (m, 3H), 1.86-1.92 (m, 1H), 1.70-1.77 (m, 2H), 1.63 (dd, J=13.4, 8.6 Hz, 1H), 1.45-1.58 (m, 2H). ESI-MS m/z: 384 (M+H)+.
シスジアステレオマー(実施例2):1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.55 (ddd, J = 4.8, 1.7, 1.0 Hz, 1H), 8.19 (dt, J = 7.8, 1.1 Hz, 1H), 8.05 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.84 (td, J = 7.5, 1.5 Hz, 1H), 7.73 (t, J = 2.0, 1.0 Hz, 1 H), 7.55 (ddd, J = 7.7, 2.2, 1.0 Hz, 1H), 7.42 (ddd, J = 7.5, 4.7, 1.2 Hz, 1H), 7.28 (t, J = 8.1 Hz, 1H), 7.11 (ddd, J = 8.1, 2.0, 1.0 Hz, 1H), 4.07-4.18 (m, 1H), 3.74-3.84 (m, 2H), 2.23-2.30 (m, 1H), 2.09-2.19 (m, 2H), 1.88-1.98 (m, 2H), 1.69-1.79 (m, 2H), 1.65-1.65(m, 2H), 1.34-1.44 (m, 1H). ESI-MS m/z: 384 (M+H)+.
実施例5および実施例6:ピリジン−2−カルボン酸[(5R,7R)−2−(3−クロロ−フェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミドおよびピリジン−2−カルボン酸[(5S,7S)−2−(3−クロロ−フェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミド
ラセミの実施例2(30mg)を、HPLC(カラム:Chiralpak(登録商標)AD(Diacel)、250×20mm;移動相:20%イソプロパノール、79.9%ヘキサン、0.1%ジエチルアミン;流速:14mL/分;254nmのUV)によって分離して、2つの鏡像異性体を得た。キラルHPLCから得られた第1のピークを、実施例5、ピリジン−2−カルボン酸[(5R,7R)−2−(3−クロロ−フェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]−デク−7−イル]アミド(8mg)として割り当て、キラルHPLCから得られた第2のピークを、実施例6、ピリジン−2−カルボン酸[(5S,7S)−2−(3−クロロ−フェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]−デク−7−イル]アミド(7mg)として割り当てた。
実施例5:1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.55 (ddd, J = 4.8, 1.7, 1.0 Hz, 1H), 8.19 (dt, J = 7.8, 1.1 Hz, 1H), 8.05 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.84 (td, J = 7.5, 1.5 Hz, 1H), 7.73 (t, J = 2.0, 1.0 Hz, 1 H), 7.55 (ddd, J = 7.7, 2.2, 1.0 Hz, 1H), 7.42 (ddd, J = 7.5, 4.7, 1.2 Hz, 1H), 7.28 (t, J = 8.1 Hz, 1H), 7.11 (ddd, J = 8.1, 2.0, 1.0 Hz, 1H), 4.07-4.18 (m, 1H), 3.74-3.84 (m, 2H), 2.23-2.30 (m, 1H), 2.09-2.19 (m, 2H), 1.88-1.98 (m, 2H), 1.69-1.79 (m, 2H), 1.65-1.65(m, 2H), 1.34-1.44 (m, 1H). ESI-MS m/z: 384 (M+H)+.
実施例6:1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.55 (ddd, J = 4.8, 1.7, 1.0 Hz, 1H), 8.19 (dt, J = 7.8, 1.1 Hz, 1H), 8.05 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.84 (td, J = 7.5, 1.5 Hz, 1H), 7.73 (t, J = 2.0, 1.0 Hz, 1 H), 7.55 (ddd, J = 7.7, 2.2, 1.0 Hz, 1H), 7.42 (ddd, J = 7.5, 4.7, 1.2 Hz, 1H), 7.28 (t, J = 8.1 Hz, 1H), 7.11 (ddd, J = 8.1, 2.0, 1.0 Hz, 1H), 4.07-4.18 (m, 1H), 3.74-3.84 (m, 2H), 2.23-2.30 (m, 1H), 2.09-2.19 (m, 2H), 1.88-1.98 (m, 2H), 1.69-1.79 (m, 2H), 1.65-1.65(m, 2H), 1.34-1.44 (m, 1H). ESI-MS m/z: 384 (M+H)+.
実施例1および2に類似の方式で、表1(下記)中の実施例3〜4および12〜14を、市販の6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸、6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸、ピラジン−2−カルボン酸、および1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボン酸から0.14から0.22mmol反応スケールで作製した。
実施例1および2に類似の方式で、表1中の実施例17〜22を、0.22mmol反応スケールで中間体5および市販の6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸、ピコリン酸、および6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸から作製した。
実施例1および2に類似の方式で、表1中の実施例19をやはり、7.62mmol反応スケールで市販のピコリン酸および中間体6から作製した。
実施例1および2に類似の方式で、表1中の実施例7〜8および23〜24を、0.11〜0.22mmol反応スケールで、それぞれ中間体7および市販のピコリン酸、3−クロロ安息香酸、6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸、および3−フルオロ安息香酸から作製した。
実施例1および2に類似の方式で、表1中の実施例27を、1.24mmol反応スケールで、市販の3−フルオロ安息香酸および中間体8から作製した。
実施例27:1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.16 (d, J=8.3 Hz, 1H), 7.77 (br, 1H), 7.66-7.55 (m, 3H), 7.41 (dt, J=5.7, 8.3 Hz, 1H), 7.23-7.14 (m, 1H), 6.91 (d, J=7.4 Hz, 1H), 4.39-4.24 (m, 1H), 4.18-3.97 (m, 2H), 2.48 (s, 3H), 2.18-1.47 (m, 10H). ESI-MS m/z: 382 (M+H)+.
実施例1および2に類似の方式で、表1中の実施例9〜11および15〜16を、0.19mmol反応スケールで、それぞれ中間体9および市販のピコリン酸、6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸、6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸、3−フルオロ安息香酸、および3−クロロオロ安息香酸(chloroorobenzoic acid)から作製した。
実施例15:1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.02-8.04 (m, 1H), 7.89-7.93 (m, 1H), 7.28-7.60 (m, 5H), 7.16-7.22 (m, 1H), 4.23-4.34 (m, 1H), 3.78-3.89 (m, 2H), 1.75-2.27 (m, 7H), 1.50-1.70 (m, 3H). ESI-MS m/z: 392 (M+H)+.
実施例1および2に類似の方式で、表1中の実施例158を、0.2mmol反応スケールで、中間体34および市販の3−フルオロ安息香酸から作製した。
実施例158:1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.20 (bs, 0.8H), 7.60-7.69 (m, 1.6 H), 7.44-7.51 (m, 0.4H), 7.35-7.42 (m, 1H), 7.25-7.29 (m, 1H), 7.13-7.20 (m, 1H), 6.80-6.83 (m, 1H), 5.99 (d, J = 7.0 Hz, 0.2 H), 4.65-4.75 (m, 0.2H), 4.30-4.40 (m, 0.8H), 3.80-3.95 (m, 5H), 1.35-2.34 (m, 10H). ESI-MS m/z: 371 (M+H)+.
実施例1および2に類似の方式で、表1中の実施例86〜88を、0.81mmol反応スケールで、中間体38および市販の6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸、6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸および3−フルオロ安息香酸から作製した。
実施例30:シス−ピリジン−2−カルボン酸[2−(4−フルオロ−ピリジン−2−イル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミド
実施例30を、前述のスキーム2の方法によって,中間体21から、以下の通り調製した。
1,4−ジオキサン(3.00mL)中のシス−ピリジン−2−カルボン酸(1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル)−アミド(60.0mg、0.22mmol、中間体21)、2−クロロ−4−フルオロピリジン(28.8mg、0.219mmol)、炭酸カリウム(60.6mg、0.438mmol)、ヨウ化銅(I)(41.7mg、0.219mmol)、および(1R,2R)−N,N’−ジメチル−シクロヘキサン−1,2−ジアミン(31.2mg、0.219mmol)を、封管に入れた。反応混合物を、80℃で終夜加熱した。粗混合物をrtまで冷却し、DCM(50mL)で希釈した。有機層を、アンモニア水/水(1:1、2×15mL)および食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮した。残留物を、CombiFlash(登録商標)系(4gシリカゲルカートリッジ;勾配:DCM中の0から40%酢酸エチル)によって精製して、表題化合物、シス−ピリジン−2−カルボン酸[2−(4−フルオロ−ピリジン−2−イル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミド24mg(30%)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.55 (ddd, J = 1.0, 1.7, 4.8 Hz, 1H), 8.30 (dd, J = 8.8, 5.7 Hz, 1H), 8.25 (dd, J = 11.6, 2.3 Hz, 1H), 8.18 (dt, J = 7.8, 1.0 Hz, 1H), 8.06 (br d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.84 (td, J = 6.0, 2.3 Hz, 1H), 6.79 (ddd, J = 7.8, 5.7, 2.3 Hz, 1H), 3.97-4.20 (m, 3H), 2.09-2.27 (m, 3H), 1.56-2.01 (m, 6H), 1.33-1.46 (m, 1H). ESI-MS m/z: 369 (M+H)+.
実施例30に類似の方式で、表1(下記)中の実施例31〜32、34、および63〜64を、0.21〜0.49mmol反応スケールで、それぞれ中間体18および市販のヘテロアリールハロゲン化物;2−クロロ−5−フルオロピリジン、2−クロロ−4−フルオロピリジン、2−クロロ−4−メチルピリミジン、5−ブロモ−2−メチルピリジン、および3−ブロモ−5−フルオロピリジンから作製した。
実施例31:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.47 (dd, J = 9.2, 4.1 Hz, 1H), 8.24-8.31 (m, 1H), 8.22 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 8.03 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.77 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.45 (ddd, J = 9.2, 7.7, 3.0 Hz, 1H), 7.31 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 3.96-4.21 (m, 3H), 2.62 (s, 3H), 2.10-2.28 (m, 3H), 1.58-2.02 (m, 6H), 1.36-1.51 (m, 1H). ESI-MS m/z: 383 (M+H)+.
実施例32:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.24 (dd, J = 8.8, 5.7 Hz, 1H), 8.19 (dd, J = 2.3, 11.7 Hz, 1H), 8.12 (br d, J = 7.4 Hz, 1H), 7.92 (d, J=7.7 Hz, 1H), 7.66 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.21 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.73 (ddd, J = 7.8, 5.7, 2.3 Hz, 1H), 3.90-4.12 (m, 3H), 2.52 (s, 3H), 2.02-2.20 (m, 3H), 1.46-1.94 (m, 6H), 1.27-1.41 (m, 1H). ESI-MS m/z: 383 (M+H)+.
実施例34:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.37 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 8.06 (br d, J = 7.0 Hz, 1H), 7.84 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.58 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.12 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 6.73 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 3.76-4.01 (m, 3H), 2.54 (s, 3H), 2.35 (s, 3H), 1.92-2.08 (m, 3H), 1.37-1.84 (m, 6H), 1.19-1.31 (m, 1H). ESI-MS m/z: 380 (M+H)+.
実施例63:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.60 (d, J = 2.6 Hz, 1H), 8.14 (dd, J = 2.6, 8.5 Hz, 1H), 8.11 (br d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.97 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.71 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.26 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.17 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 4.06-4.18 (m, 1H), 3.77-3.88 (m, 2H), 2.57 (s, 3H), 2.54 (s, 3H), 2.09-2.34 (m, 3H), 1.59-1.99 (m, 6H), 1.33-1.47 (m, 1H). ESI-MS m/z: 379 (M+H)+.
実施例64:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.51 (br, 1H), 8.22-8.29 (m, 2H), 8.12 (br d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.97 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.71 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.27 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 4.06-4.19 (m, 1H), 3.78-3.91 (m, 2H), 2.57 (s, 3H), 2.10-2.37 (m, 3H), 1.88-1.98 (m, 2H), 1.53-1.84 (m, 4H), 1.34-1.48 (m, 1H). ESI-MS m/z: 383 (M+H)+.
実施例30に類似の方式で、表1(下記)中の実施例35〜37を、0.55mmol反応スケールで、それぞれ中間体19および市販のヘテロアリールハロゲン化物;2−クロロ−5−フルオロピリジン、2−クロロ−4−フルオロピリジン、および2−クロロ−4−メチルピリミジンから作製した。
実施例35:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.45 (dd, J = 4.1, 9.2 Hz, 1H), 8.24 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 7.57-7.64 (m, 2H), 7.40-7.51 (m, 2H), 7.18-7.25 (m, 1H), 4.28-4.40 (m, 1H), 3.98-4.16 (m, 2H), 2.04-2.22 (m, 2H), 1.81-1.98 (m, 5H), 1.53-1.67 (m, 3H). ESI-MS m/z: 386 (M+H)+.
実施例36:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.25 (dd, J = 5.7, 8.8 Hz, 1H), 8.18 (dd, J = 11.6, 2.3 Hz, 1H), 7.47-7.56 (m, 2H), 7.35 (td, J=8.1, 5.6 Hz, 1H), 7.09-7.16 (m, 1H), 6.76 (ddd, J=7.8, 5.7, 2.3 Hz, 1H), 4.18-4.29 (m, 1H), 3.91-4.11 (m, 2H), 1.96-2.13 (m, 2H), 1.71-1.89 (m, 5H), 1.44-1.59 (m, 3H). ESI-MS m/z: 386 (M+H)+.
実施例37:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.57 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 7.57-7.65 (m, 2H), 7.42 (td, J = 8.1, 5.6 Hz, 1H), 7.16-7.23 (m, 1H), 6.95 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 4.27-4.38 (m, 1H), 3.99-4.18 (m, 2H), 2.55 (s, 3H), 2.04-2.22 (m, 2H), 1.87-1.95 (m, 5H), 1.54-1.68 (m, 3H). ESI-MS m/z: 383 (M+H)+.
実施例30に類似の方式で、表1(下記)中の実施例57を、0.22mmol反応スケールで、中間体20および市販の2−クロロ−5−フルオロ−ピリジンから作製した。
実施例57:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.85 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 8.44 (dd, J = 9.2, 4.1 Hz, 1H), 8.20 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 8.08 (br d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.89 (d, J = 4.9 Hz, 1H), 7.44 (ddd, J =9.2, 7.6, 3.0 Hz, 1H), 3.95-4.19 (m, 3H), 2.78 (s, 3H), 2.08-2.24 (m, 3H), 1.58-1.98 (m, 6H), 1.35-1.47 (m, 1H). ESI-MS m/z: 384 (M+H)+.
実施例30に類似の方式で、表1(下記)中の実施例29、33および74を、0.22〜0.44mmol反応スケールで、それぞれ中間体21および市販のヘテロアリールハロゲン化物:2−クロロ−4−メチルピリミジン、2−クロロ−5−フルオロピリジン、および3−ブロモ−5−フルオロピリジンから作製した。
実施例33:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.55-8.60 (m, 1H), 8.47 (dd, J = 9.4, 4.0 Hz, 1H), 8.19-8.24 (m, 2H), 8.11 (br d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.89 (td, J = 7.7, 1.7 Hz, 1H), 7.42-7.49 (m, 2H), 3.98-4.21 (m, 3H), 2.11-2.29 (m, 3H), 1.59-2.02 (m, 6H), 1.36-1.48 (m, 1H). ESI-MS m/z: 369 (M+H)+.
実施例74:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.56-8.60 (m, 1H), 8.54 (br, 1H), 8.26-8.33 (m, 2H), 8.17-8.22 (m, 1H), 8.07 (br d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.87 (td, J = 7.7, 1.7 Hz, 1H), 7.45 (ddd, J=7.6, 4.8, 1.2 Hz, 1H), 4.09-4.21 (m, 1H), 3.81-3.95 (m, 2H), 2.20-2.40 (m, 2H), 2.11-2.18 (m, 1H), 1.90-2.03 (m, 2H), 1.56-1.83 (m, 4H), 1.37-1.49 (m, 1H). ESI-MS m/z: 369 (M+H)+.
42の実施例:シス−6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸[2−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミド
実施例42を、前述のスキーム2の方法によって中間体18から、以下の通り調製した。
1,4−ジオキサン(15.0mL)中のシス−6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸(1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−tl)−アミド(0.450g、1.56mmol、中間体18)、(1−ブロモ−3,5−ジフルオロ−ベンゼン(0.363g、1.88mmol)、炭酸カリウム(0.649g、4.70mmol)およびN−N’ジメチル−エタン−1,2−ジアミン(0.138g、1.56mmol)を、マイクロ波合成装置(Biotage)において160℃で2時間加熱した。反応混合物を、rtまで冷却し、Celite(登録商標)層でろ過した。ろ液を減圧下で濃縮し、得られた残留物を、逆相液体クロマトグラフィー/質量分析(RP−HPLC/MS)精製系(勾配:水中のアセトニトリル、サイクル時間5分に対して3.6分で28〜95%。アセトニトリル40〜70%の間の緩やかな勾配を、0.75〜3.4分の間で用いて近接して溶出する不純物を分離した。流速:100mL/分。移動相添加物:酢酸アンモニウム39mM。カラム:Inertsil(登録商標)C18、30×50mm、5um粒径(ジーエルサイエンス株式会社))で精製して、表題化合物、シス−6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸[2−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミド0.120g(20%)を白色固形物として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.12 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.97 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.71 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.29-7.32 (m, 2H), 7.20 (d, J = 7.8 Hz, 1 H), 6.59 (tt, J = 8.8, 2.2 Hz, 1H), 4.06-4.16 (m, 1H), 3.71-3.81 (m, 2H), 2.57 (s, 3H), 2.23-2.30 (m, 1H), 2.10-2.19 (m, 2H), 1.88-1.96 (m, 2H), 1.78 (t, J =12.4 Hz, 1H), 1.68-1.76 (m, 1H), 1.54-1.65 (m, 2H), 1.35-1.45 (m, 1H). ESI-MS m/z: 400 (M+H)+.
ラセミの実施例42(220mg、上記反応をもう1度繰り返すことにより蓄積された)を、HPLC(カラム:Chiralpak(登録商標)AD、250×20mm;移動相:25%イソプロパノール、75%ヘキサン;流速:14mL/分;254nmのUV)によって分離して、2つの鏡像異性体を得た。キラルHPLCから得られた第1のピークを、実施例67、6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸[(5R,7R)−2−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]−デク−7−イル]アミド(106mg)として割り当て、キラルHPLCから得られた第2のピークを、実施例81、6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸[(5S,7S)−2−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]−デク−7−イル]アミド(93mg)として割り当てた。
実施例67:1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.12 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.97 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.71 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.29-7.32 (m, 2H), 7.20 (d, J = 7.8 Hz, 1 H), 6.59 (tt, J = 8.8, 2.2 Hz, 1H), 4.06-4.16 (m, 1H), 3.71-3.81 (m, 2H), 2.57 (s, 3H), 2.23-2.30 (m, 1H), 2.10-2.19 (m, 2H), 1.88-1.96 (m, 2H), 1.78 (t, J =12.4 Hz, 1H), 1.68-1.76 (m, 1H), 1.54-1.65 (m, 2H), 1.35-1.45 (m, 1H). ESI-MS m/z: 400 (M+H)+.
実施例81:1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.12 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.97 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.71 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.29-7.32 (m, 2H), 7.20 (d, J = 7.8 Hz, 1 H), 6.59 (tt, J = 8.8, 2.2 Hz, 1H), 4.06-4.16 (m, 1H), 3.71-3.81 (m, 2H), 2.57 (s, 3H), 2.23-2.30 (m, 1H), 2.10-2.19 (m, 2H), 1.88-1.96 (m, 2H), 1.78 (t, J =12.4 Hz, 1H), 1.68-1.76 (m, 1H), 1.54-1.65 (m, 2H), 1.35-1.45 (m, 1H). ESI-MS m/z: 400 (M+H)+.
実施例42に類似の方式で、表1(下記)中の実施例43〜52および71〜72を、0.07〜1.56mmol反応スケールで、中間体18および市販の6−ブロモ−ピリジン−2−カルボニトリル、1−フルオロ−4−ヨード−ベンゼン、2−ブロモ−ピリジン、ブロモベンゼン、1−ヨード−3−メチルベンゼン、2−ブロモ−4−メチルピリジン、2−ブロモ−5−メチルピリジン、2−ブロモ−3−メチルピリジン、1−フルオロ−2−ヨードベンゼン、4−ブロモ−2−メチルピリジン、3−ブロモ−5−メチルピリジン、および1−ブロモ−3−メトキシベンゼンから作製した。
実施例43:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.70 (dd, J=0.8, 8.7 Hz, 1H), 8.10 (d, J=8.5 Hz, 1H), 8.00-7.96 (m, 1H), 7.79 (dd, J=7.4, 8.7 Hz, 1H), 7.71 (t, J=7.7 Hz, 1H), 7.43 (dd, J=0.8, 7.4 Hz, 1H), 7.29-7.25 (m, 1H), 4.18-3.97 (m, 3H), 2.57 (s, 3H), 2.28-1.34 (m, 10H). ESI-MS m/z: 390 (M+H)+.
実施例44:1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ8.11 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.97 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.71 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.57-7.63 (m, 2H), 7.26 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.02-7.08 (m, 2H), 4.06-4.17 (m, 1H), 3.74-3.83 (m, 2H), 2.57 (s, 3H), 2.22-2.30 (m, 1H), 2.10-2.19 (m, 2H), 1.86-1.97 (m, 2H), 1.54-1.83 (m, 4H), 1.34-1.45 (m, 1H). ESI-MS m/z: 382 (M+H)+.
実施例45:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.41 (d, J=8.5 Hz, 1H), 8.38-8.35 (m, 1H), 8.13 (d, J=8.5 Hz, 1H), 7.98 (d, J=7.7 Hz, 1H), 7.74-7.66 (m, 2H), 7.26 (d, J=7.4 Hz, 1H), 7.06-7.01 (m, 2H), 4.18-3.97 (m, 3H), 2.57 (s, 3H), 2.28-1.34 (m, 10H). ESI-MS m/z: 365 (M+H)+.
実施例46:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.12 (d, J= 8.4 Hz, 1H), 7.97 (d, J=7.6 Hz, 1H), 7.71 (t, J=7.7 Hz, 1H), 7.67-7.62 (m, 2H), 7.39-7.34 (m, 1H), 7.26 (d, J=7.5 Hz, 1H), 7.17-7.11 (m, 1H), 4.18-4.06 (m, 1H), 3.87-3.76 (m, 2H), 2.57 (s, 3H), 2.30-1.33 (m, 10H). ESI-MS m/z: 364 (M+H)+.
実施例47:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.13 (d, J=8.5 Hz, 1H), 7.97 (d, J=7.6 Hz, 1H), 7.71 (d, J=7.7 Hz, 1H), 7.51 (br, 1H), 7.39 (d, J=8.2 Hz, 1H), 7.28-7.22 (m, 2H), 6.96 (d, J=7.5 Hz, 1H), 4.18-4.06 (m, 1H), 3.86-3.74 (m, 2H), 2.57 (s, 3H), 2.36 (s, 3H), 2.28-1.34 (m, 10H). ESI-MS m/z: 378 (M+H)+.
実施例48:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.25 (s, 1H), 8.21 (d, J=5.1 Hz, 1H), 8.14 (d, J=6.6 Hz, 1H), 7.98 (d, J=7.6 Hz, 1H), 7.71 (t, J=7.7 Hz, 1H), 7.26 (d, J=7.3 Hz, 1H), 6.89-6.85 (m, 1H), 4.19-3.97 (m, 3H), 2.57 (s, 3H), 2.36 (s, 3H), 2.24-1.33 (m, 10H). ESI-MS m/z: 379 (M+H)+.
実施例67および81に類似の方式で、表1(下記)中の実施例25、28、73、80、82、95、147、148、152、および156を、キラルHPLCによって、対応するラセミ体、すなわち、それぞれ実施例19、27、31、44、76、78、65、58、84、および41から分離した。
実施例25:1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ8.54-8.56 (m, 1H), 8.16-8.19 (m, 1H), 8.04 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.84 (td, J = 7.9, 1.7 Hz, 1H), 7.58 (dt, J = 11.3, 2.0 Hz, 1H), 7.40-7.44 (m, 1H), 7.28-7.37 (m, 2H), 6.81-6.87 (m, 1H), 4.07-4.18 (m, 1H), 3.74-3.85 (m, 2H), 2.23-2.30 (m, 1H), 2.08-2.19 (m, 2H), 1.87-1.98 (m, 2H), 1.55-1.80 (m, 4H), 1.34-1.44 (m, 1H). ESI-MS m/z: 368 (M+H)+.
実施例28:1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.16 (d, J=8.3 Hz, 1H), 7.77 (br, 1H), 7.66-7.55 (m, 3H), 7.41 (dt, J=5.7, 8.3 Hz, 1H), 7.23-7.14 (m, 1H), 6.91 (d, J=7.4 Hz, 1H), 4.39-4.24 (m, 1H), 4.18-3.97 (m, 2H), 2.48 (s, 3H), 2.18-1.47 (m, 10H). ESI-MS m/z: 382 (M+H)+.
実施例73:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.47 (dd, J = 4.0, 9.3 Hz, 1H), 8.22 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 8.16 (br d, J = 8.5 Hz, 1H), 8.01 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.74 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.45 (ddd, J= 9.2, 7.7, 3.0 Hz, 1H), 7.29 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 3.97-4.21 (m, 3H), 2.60 (s, 3H), 2.11-2.28 (m, 3H), 1.56-2.01 (m, 6H), 1.35-1.48 (m, 1H). ESI-MS m/z: 383 (M+H)+.
実施例80:1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ8.11 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.97 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.71 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.57-7.63 (m, 2H), 7.26 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.02-7.08 (m, 2H), 4.06-4.17 (m, 1H), 3.74-3.83 (m, 2H), 2.57 (s, 3H), 2.22-2.30 (m, 1H), 2.10-2.19 (m, 2H), 1.86-1.97 (m, 2H), 1.54-1.83 (m, 4H), 1.34-1.45 (m, 1H). ESI-MS m/z: 382 (M+H)+.
実施例82:1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ8.85 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 8.12 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.89 (d, J = 4.3 Hz, 1H), 7.28-7.34 (m, 2H), 6.59 (tt, J = 8.8, 2.3 Hz, 1H), 4.07-4.17 (m, 1H), 3.73-3.82 (m, 2H), 2.78 (s, 3H), 2.06-2.28 (m, 3H), 1.89-1.96 (m, 2H), 1.55-1.85 (m, 4H), 1.37-1.48 (m, 1H). ESI-MS m/z: 401 (M+H)+.
実施例95:1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.56 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 8.20 (bs, 1H), 7.60 (bs, 1H), 7.54-7.59 (m, 1H), 7.49-7.52 (m, 1H), 7.30-7.34 (m, 2H), 6.84-6.90 (m, 1H), 4.28-4.38 (m, 1H), 3.76-3.90 (m, 2H), 2.59 (s, 3H), 2.14-2.23 (m, 1H), 1.82-2.12 (m, 6H), 1.48-1.64 (m, 3H). ESI-MS m/z: 382 (M+H)+.
実施例147:1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.51 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 8.17 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 7.80-7.86 (m, 2H), 7.06-7.15 (m, 3H), 4.23-4.33 (m, 1H), 3.94-4.16 (m, 2H), 2.65 (s, 3H), 2.04-2.20 (m, 2H), 1.75-1.96 (m, 5H), 1.49-1.65 (m, 3H). ESI-MS m/z: 383 (M+H)+.
実施例148:1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.49 (d, J = 6.5 Hz, 1H), 8.16 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 7.82 (t, J = 2.0 Hz, 1H), 7.67-7.71 (m, 1H), 7.43-7.47 (m, 1H), 7.28-7.39 (m, 2H), 4.21-4.32 (m, 1H), 3.94-4.15 (m, 2H), 2.64 (s, 3H), 2.04-2.19 (m, 2H), 1.76-1.98 (m, 5H), 1.47-1.66 (m, 3H). ESI-MS m/z: 399 (M+H)+.
実施例152:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.49 (d, J = 5.9 Hz, 1H), 8.16-8.19 (m, 1H), 7.60-7.63 (m, 1H), 7.55-7.59 (m, 1H), 7.29-7.35 (m, 2H), 6.75 (s, 1H), 4.19-4.29 (m, 1H), 4.07-4.15 (m, 1H), 3.98-4.02 (m, 1H), 2.65 (s, 3H), 2.40 (s, 3H), 2.04-2.22 (m, 2H), 1.85-2.04 (m, 3H), 1.71-1.81 (m, 2H), 1.39-1.65 (m, 3H). ESI-MS m/z: 379 (M+H)+.
実施例156:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.65 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 8.10 (d, J=8.5 Hz, 1H), 7.98 (d, J=7.6 Hz, 1H), 7.84 (t, J=7.8 Hz, 1H), 7.71 (t, J=7.7 Hz, 1H), 7.40 (d, J=7.4 Hz, 1H), 7.26 (d, J=7.5 Hz, 1H), 4.18-4.02 (m, 3H), 2.57 (s, 3H), 2.28-1.33 (m, 10H). ESI-MS m/z: 433 (M+H)+.
実施例42に類似の方式で、表1(下記)中の実施例26、53、130、132〜136、138〜139、および142を、0.03〜1.0mmol反応スケールで、それぞれ中間体19および市販のヘテロアリールハロゲン化物:2−ブロモ−ピリジン、6−ブロモ−ピリジン−2−カルボニトリル、1−ヨード−3−メトキシ−ベンゼン、(3−ヨード−フェニル)−ジメチル−アミン、1−ヨード−4−メトキシ−ベンゼン、4−[3−(3−ブロモ−フェニル)−プロピル]−モルホリン、1−ブロモ−3−フルオロ−5−メトキシ−ベンゼン、2−(3−ヨード−フェノキシ)−1−ピロリジン−1−イル−エタノン、(4−ヨード−フェニル)−ジメチル−アミン、2−ブロモ−チアゾール、および3−フルオロ−5−ヨード−ベンゾニトリルから作製した。
実施例130:1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ8.05-7.83 (m, br, 1H), 7.66-7.58 (m, 2H), 7.46 (t, J = 2.3Hz, 1H), 7.42-7.35 (m, 1H), 7.27-7.23 (m, 1H), 7.20-7.13 (m, 1H), 7.10-7.05 (m, 1H), 6.74-6.70 (m, 1H), 4.39-4.28 (m, 1H), 3.91-3.74 (m, 5H), 2.22-1.46 (m, 10H), ESI-MS m/z: 397 (M+H)+.
実施例132:1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ8.32 (s,br, 1H), 7.71-7.60 (m, 2H), 7.40-7.32 (m, 2H), 7.24-7.11 (m, 2H), 6.73-6.67 (m, 1H), 6.58-6.53 (m, 1H), 4.41-4.30 (m, 1H), 3.93-3.73 (m, 2H), 2.96 (s, 6H), 2.19-2.45 (m, 10H). ESI-MS m/z: 401 (M+H)+.
実施例133:1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ8.08-7.86 (m, 1H), 7.65-7.57 (m, 2H), 7.53-7.48 (m, 2H), 7.41-7.35 (m, 1H), 7.19-7.13 (m, 1H), 6.92-6.88 (m, 2H), 4.40-4.27 (m, 1H), 3.87-3.70 (m, 5H), 2.21-1.46 (m, 10H). ESI-MS m/z: 397 (M+H)+.
実施例134:1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ7.96-7.75 (m, 1H), 7.68-7.55 (m, 3H), 7.46-7.27 (m, 3H), 7.24-7.11 (m, 1H), 7.00 (m, 1H), 4.44-4.26 (m, 1H), 3.97-3.65 (m, 6H), 2.77-1.47 (m, 20H). ESI-MS m/z: 494 (M+H)+.
実施例135:1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ7.82-7.55 (m, 3H), 7.45-7.34 (m, 1H), 7.22-7.13 (m, 2H), 7.04-6.95 (m, 1H), 6.49-6.39 (m, 1H), 4.39-4.24 (m, 1H), 3.87-3.71 (m, 5H), 2.24-1.46 (m, 10H). ESI-MS m/z: 415 (M+H)+.
実施例136:1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ7.93-7.71 (m, br,1H), 7.66-7.56 (m, 2H), 7.43-7.35 (m, 2H), 7.28-7.26 (m, 1H), 7.22-7.13 (m, 2H), 6.79-6.75 (m, 1H), 4.63 (s, 2H), 4.36-4.25 (m, br, 1H), 3.90-3.74 (m, 2H), 3.51 (t, J = 6.8 Hz, 4H), 2.22-1.48 (m, 14H). ESI-MS m/z: 494 (M+H)+.
実施例138:1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ8.50-8.07 (m, br, 1H), 7.69-7.60 (m, 2H), 7.48-7.34 (m, 3H), 7.21-7.13 (m, 1H), 6.74 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 4.43-4.29 (m, 1H), 3.91-3.67 (m, 2H), 2.95 (m, 6H), 2.22-1.46 (m, 10H). ESI-MS m/z: 410 (M+H)+.
実施例139:1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ7.65-7.56 (m, 2H), 7.50 (d, J = 3.5 Hz, 1H), 7.45-7.38 (m, 2H), 7.22-7.16 (m, 1H), 7.05- (d, J = 3.5 Hz, 1H), 4.39-4.29 (m, 1H), 4.24-4.05 (m, 2H), 2.32-2.12 (m, 2H), 1.98-1.55 (m, 8H). ESI-MS m/z: 374 (M+H)+.
実施例142:1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ7.89-7.84 (m, 1H), 7.75 (s, br, 1H), 7.59-7.52 (m, 2H), 7.46-7.38 (m, 1H), 7.23-7.07 (m, 3H), 4.32-4.20 (m, 1H), 3.85-3.77 (m, 2H), 2.30-1.45 (m, 10H). ESI-MS m/z: 410 (M+H)+.
実施例42に類似の方式で、表1(下記)の実施例59〜61、76および141を、0.03〜4.16mmol反応スケールで、それぞれ中間体20および市販の2−クロロ−6−メチルピラジン、3−ヨード−ベンゾニトリル、2−ブロモ−6−トリフルオロメチル−ピリジン、1,3−ジフルオロ−5−ヨード−ベンゼン、および1−ブロモ−3−フルオロ−5−メトキシ−ベンゼンから作製した。
実施例141:1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ8.88 (s, br, 1H), 8.20-8.06 (m, 1H), 7.91 (s, br, 1H), 7.15 (s, br, 1H), 7.09-7.04 (m, 1H), 6.46-6.41 (m, 1H), 4.19-4.07 (m, 1H), 3.85-3.75 (m, 5H), 2.81 (s, 3H), 2.30-1.36 (m, 10H). ESI-MS m/z: 413 (M+H)+.
実施例42に類似の方式で、表1(下記)中の実施例75を、0.11mmol反応スケールで、中間体21および市販の4−ヨード−1,2−ジフルオロ−ベンゼンから作製した。
実施例42に類似の方式で、表1(下記)中の実施例79を、0.13mmol反応スケールで、中間体22および市販の1−ブロモ−3,5−ジフルオロ−ベンゼンから作製した。
実施例42に類似の方式で、表1(下記)中の実施例78を、1.04mmol反応スケールで、中間体23および市販の1−ヨード−3−フルオロ−ベンゼンから作製した。
実施例42に類似の方式で、表1(下記)中の実施例137を、0.1mmol反応スケールで、中間体32および市販の1−ヨード−3−フルオロ−ベンゼンから作製した。
実施例137:1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.86 (d, J = 3.1 Hz, 1H), 7.60-7.57 (m, 1H), 7.56 (d, J = 3.1 Hz, 1H), 7.44 (d, br, J = 8 Hz,, 1H), 7.38-7.28 (m, 2H), 6.87-6.81 (m, 1H), 4.18-4.04 (m, 1H), 3.85-3.75 (m, 2H), 2.27-1.35 (m, 10H). ESI-MS m/z: 374.0 (M+H)+.
実施例62:シス−6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸[2−(2−メチル−ピリミジン−4−イル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミド
実施例62を前述のスキーム2の方法によって中間体18から、以下の通り調製した。
トルエン(1.0mL)中の4−クロロ−2−メチルピリミジン(0.019g、0.148mmol)、シス−6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸(1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル)−アミド(0.047g、0.162mmol、中間体18)、炭酸ジセシウム(0.067g、0.206mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)クロロホルムアダクト(0.031g、0.030mmol)、およびラセミBINAP(0.055g、0.089mmol)を、80℃で6時間加熱した。粗混合物をrtまで冷却し、触媒をろ過した。ろ液を減圧下で濃縮し、得られた残留物を、RP−HPLC/MS精製系(勾配:水中のアセトニトリル、サイクル時間5分に対して3.6分で24〜95%。アセトニトリルの40〜68%の間の緩やかな勾配を、0.75〜3.4分の間で用いて近接して溶出する不純物を分離した。流速:100mL/分。移動相添加物:ギ酸アンモニウム48mM。カラム:Inertsil(登録商標)C8、30×50mm、5um粒径(ジーエルサイエンス株式会社))で精製して、表題化合物、シス−6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸[2−(2−メチル−ピリミジン−4−イル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミド0.032g(57%)を白色固形物として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.47 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 8.17 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 8.09 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.96 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.70 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.25 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 3.94-4.16 (m, 3H), 2.63 (s, 3H), 2.55 (s, 3H), 2.09-2.24 (m, 3H), 1.86-1.97 (m, 2H), 1.77 (t, J = 12.4 Hz, 1H), 1.57-1.69 (m, 3H), 1.33-1.42 (m, 1H). ESI-MS m/z: 380 (M+H)+.
実施例62に類似の方式で、表1(下記)中の実施例65および66、150および151を、2.81mmol反応スケールで、それぞれ中間体19および市販の4−クロロ−2−メチル−ピリミジンおよび4−ブロモ−2−メチルピリジン、4−クロロ−2−トリフルオロメチル−ピリミジン、および4−クロロ−2,6−ジメチル−ピリミジンから作製した。
実施例65:1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.51 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 8.17 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 7.80-7.86 (m, 2H), 7.06-7.15 (m, 3H), 4.23-4.33 (m, 1H), 3.94-4.16 (m, 2H), 2.65 (s, 3H), 2.04-2.20 (m, 2H), 1.75-1.96 (m, 5H), 1.49-1.65 (m, 3H). ESI-MS m/z: 383 (M+H)+.
実施例66:1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.42 (s, 1H), 7.51-7.60 (m, 3H), 7.36-7.43 (m, 2H), 7.29 (bs, 1H), 7.15-7.21 (m, 1H), 4.22-4.31 (m 1H), 3.78-3.83 (m, 2H), 2.54 (s, 3H), 2.06-2.25 (m, 2H), 1.75-1.96 (m, 5H), 1.46-1.63 (m, 3H). ESI-MS m/z: 382 (M+H)+.
実施例151:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.73 (d, J = 6.1 Hz, 1H), 8.54 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 7.50-7.57 (m, 2H), 7.37-7.44 (m, 1H), 7.16-7.22 (m, 1H), 6.96 (s, 1H), 4.14-4.29 (m, 2H), 3.99-4.07 (m, 1H), 2.10-2.25 (m, 2H), 1.74-2.01 (m, 5H), 1.44-1.67 (m, 3H). ESI-MS m/z: 437 (M+H)+.
実施例152:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.01 (s, 1H), 7.51-7.59 (m, 2H), 7.32-7.40 (m, 2H), 7.12-7.19 (m, 1H), 4.19-4.29 (m, 1H), 4.04-4.11 (m, 1H), 3.96-3.99 (m, 1H), 2.58 (s, 3H), 2.43 (s, 3H), 2.01-2.16 (m, 2H), 1.73-1.93 (m, 5H), 1.45-1.62 (m, 3H). ESI-MS m/z: 397 (M+H)+.
実施例62に類似の方式で、表1(下記)中の実施例140を、0.1mmol反応スケールで、中間体32および市販の4−クロロ−2−メチル−ピリミジンから作製した。
実施例140:1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ8.50 (s, br, 1H), 8.19 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 7.86 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 7.57 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 7.43-7.35 (m, 1H), 3.94-4.18 (m, 3H), 2.64 (s, 3H), 1.35-2.23 (m, 10H). ESI-MS m/z: 372 (M+H)+.
実施例76:シス2−メチル−ピリミジン−4−カルボン酸[2−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミド
実施例76をやはり、前述のスキーム1の方法によって中間体33から、以下の通り調製した。
丸底フラスコ中に、シス−7−アミノ−2−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン.HCl(10.8g、34.1mmol)、2−メチルピリミジン−4−カルボン酸(4.71g、34.1mmol)、およびBOP(15.1g、34.1mmol)で充填した。塩化メチレン(218mL)を加え、混合物を0℃で冷却した。トリエチルアミン(14.2mL、102mmol)を滴下添加した。混合物を、rtまで加温し、終夜rtで撹拌した。混合物を、塩化メチレン(100mL)および水(50mL)で希釈した。水層を、CH2Cl2(100mL)で抽出した。合わせた有機層を、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮した。得られた残留物(resude)を、酢酸エチルから結晶化して、表題化合物シス2−メチル−ピリミジン−4−カルボン酸[2−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミド8.8g(77%)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ8.85 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 8.10 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.89 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 7.28-7.35 (m, 2H), 6.60 (tt, J = 8.8, 2.5 Hz, 1H), 4.07-4.18 (m, 1H), 3.74-3.80 (m, 2H), 2.79 (s, 3H), 2.07-2.28 (m, 3H), 1.89-1.97 (m, 2H), 1.55-1.85 (m, 4H), 1.37-1.48 (m, 1H). ESI-MS m/z: 401 (M+H)+.
実施例76に類似の方式で、表1(下記)中の実施例143〜146を、0.05〜0.07mmol反応スケールで、それぞれ中間体33および市販のチアゾール−2−カルボニルクロリド、2−メチル−チアゾール−4−カルボン酸、ペンタノイル、およびブチリルクロリドから作製した。
実施例143:1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ7.86 (d, J = 3.1 Hz, 1H), 7.56 (d, J = 3.1 Hz, 1H), 7.39 (d, br J = 8.0 Hz, 1H), 7.28-7.32 (m, 2H), 6.62-6.55 (m, 1H), 4.06-4.17 (m, 1H), 3.72-3.81 (m, 2H), 1.35-2.28 (m, 10H). ESI-MS m/z: 392 (M+H)+.
実施例144:1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ7.91 (s, 1H), 7.27-7.37 (m, 3H), 6.54-6.61 (m, 1H), 4.03-4.15 (m, 1H), 3.70-3.80 (m, 2H), 2.70 (s, 3H), 1.30-2.29 (m, 10H). ESI-MS m/z: 406 (M+H)+.
実施例145:1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ7.27-7.31 (m, 2H), 6.56-6.63 (m, 1H), 5.83 (m, 1H), 3.93-4.05 (m, 1H), 3.70-3.79 (m, 2H), 1.22-2.23 (m, 16H), 0.91 (m, 3H). ESI-MS m/z: 365 (M+H)+.
実施例146:1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ7.26-7.30 (m, 2H), 6.56-6.62 (m, 1H), 5.97 (s, 1H), 3.95-4.06 (m, 1H), 3.71-3.80 (m, 2H), 1.21-2.25 (m, 14H), 0.93 (t, J = 7.4 Hz, 3H).
ESI-MS m/z: 351 (M+H)+.
実施例78:シス−N−[2−(3−フルオロ−フェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−2−メチル−イソニコチンアミド
実施例78をやはり、中間体13から以下の通り調製した。
[2−(3−フルオロ−フェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.010g、0.028mmol、中間体13)を、塩化メチレン(1.0mL)に溶解し、1,4−ジオキサン(0.7mL)中の塩化水素4Mを加えた。混合物を、終夜rtで撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。得られた残留物を、塩化メチレン(1.0mL)に溶解した。トリエチルアミン(0.015mL、0.11mmol)を加え、それに続いて、2−メチルイソニコチン酸(0.005g、0.033mmol)およびBOP(0.015g、0.033mmol)を加えた。混合物を、rtで4時間撹拌し、減圧下で濃縮した。残留物を、RP−HPLC/MS精製系(勾配:水中のアセトニトリル、サイクル時間5分に対して3.6分で24〜95%。アセトニトリル28〜56%の間の緩やかな勾配を、0.75〜3.3分の間で用いて近接して溶出する不純物を分離した。流速:100mL/分。移動相添加物:ギ酸アンモニウム48mM。カラム:Inertsil(登録商標)C18、30×50mm、5um粒径(ジーエルサイエンス株式会社))で精製して、表題化合物、シス−N−[2−(3−フルオロ−フェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−2−メチル−イソニコチン−アミド0.008g(80%)を白色固形物としてを得る。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.56 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 8.20 (bs, 1H), 7.60 (bs, 1H), 7.54-7.59 (m, 1H), 7.49-7.52 (m, 1H), 7.30-7.34 (m, 2H), 6.84-6.90 (m, 1H), 4.28-4.38 (m, 1H), 3.76-3.90 (m, 2H), 2.59 (s, 3H), 2.14-2.23 (m, 1H), 1.82-2.12 (m, 6H), 1.48-1.64 (m, 3H). ESI-MS m/z: 382 (M+H)+.
実施例78に類似の方式で、表1中の実施例68〜70、77および93〜94を、0.03〜0.16mmol反応スケールで、それぞれ中間体13および市販の5−フルオロ−ピリジン−2−カルボン酸、2−メチル−ピリミジン−4−カルボン酸、ピリミジン−4−カルボン酸、イソニコチン酸、2−メチルイソニコチン酸、6−ヒドロキシメチル−ピリジン−2−カルボン酸、および6−トリフルオロメチル−ピリジン−2−カルボン酸から作製した。
実施例68:1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.38 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 8.19-8.23 (m, 1H), 7.89 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.50-7.60 (m, 2H), 7.28-7.38 (m, 2H), 6.81-6.87 (m, 1H), 4.05-4.16 (m, 1H), 3.75-3.85 (m, 2H), 2.06-2.29 (m, 3H), 1.87-1.97 (m, 2H), 1.33-1.80 (m, 5H). ESI-MS m/z: 386 (M+H)+.
実施例69::1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.85 (d, J = 3.8 Hz, 1H), 8.12 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.89 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 7.56-7.61 (m, 1H), 7.28-7.37 (m, 2H), 6.82-6.88 (m, 1H), 4.07-4.18 (m, 1H), 3.77-3.83 (m, 2H), 2.78 (s, 3H), 2.05-2.27 (m, 3H), 1.37-1.96 (m, 7H). ESI-MS m/z: 383 (M+H)+.
実施例78に類似の方式で、表1中の実施例38〜40を、0.06mmol反応スケールで、それぞれ中間体14および市販のカルボン酸、すなわち、3−フルオロ安息香酸、ピコリン酸および6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸から作製した。
実施例38:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.53 (s 1H), 8.22 (s, 1H), 7.63-7.56 (m, 2H), 7.46-7.39 (m, 1H), 7.23-7.16 (m, 1H), 4.38-4.27 (m, 1H), 4.16-3.93 (m, 2H), 2.50 (s, 3H), 2.23-1.52 (m, 10H). ESI-MS m/z: 383 (M+H)+.
実施例78に類似の方式で、表1中の実施例54〜56を、0.03mmol反応スケールで、それぞれ中間体15および市販のカルボン酸、すなわち、ピコリン酸、6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸およびピラジン−2−カルボン酸から作製した。
実施例54:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.54-8.57 (m, 1H), 8.15-8.19 (m, 1H), 8.05 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.82-7.87 (m, 1H), 7.40-7.45 (m, 1H), 7.27-7.34 (m, 2H), 6.55-6.62 (m, 1H), 4.07-4.18 (m, 1H), 3.71-3.82 (m, 2H), 2.23-2.31 (m, 1H), 2.07-2.20 (m, 2H), 1.87-1.98 (m, 2H), 1.34-1.80 (m, 5H). ESI-MS m/z: 386 (M+H)+.
実施例55:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.18 (s, 1H), 8.61 (s, 1H), 7.92 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.27-7.34 (m, 1H), 6.56-6.63 (m, 1H), 4.09-4.20 (m, 1H), 3.73-3.81 (m, 2H), 2.61 (s, 3H), 2.07-2.29 (m, 3H), 1.89-1.96 (m, 2H), 1.35-1.83 (m, 5H). ESI-MS m/z: 401 (M+H)+.
実施例78に類似の方式で、表1中の実施例41を、0.05mmol反応スケールで、中間体16および市販の6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸から作製した。
実施例41:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.65 (d, J=8.5 Hz, 1H), 8.10 (d, J=8.5 Hz, 1H), 7.98 (d, J=7.6 Hz, 1H), 7.84 (t, J=7.8 Hz, 1H), 7.71 (t, J=7.7 Hz, 1H), 7.40 (d, J=7.4 Hz, 1H), 7.26 (d, J=7.5 Hz, 1H), 4.18-4.02 (m, 3H), 2.57 (s, 3H), 2.28-1.33 (m, 10H). ESI-MS m/z: 433 (M+H)+.
実施例78に類似の方式で、表1中の実施例58、84〜85、89〜92、96および149を、0.04〜0.08mmol反応スケールで、それぞれ中間体17および市販のカルボン酸、すなわち、3−クロロ安息香酸、3−メチル−安息香酸、3,5−ジフルオロ安息香酸、4−フルオロ安息香酸、3,4−ジフルオロ安息香酸、2−フルオロ安息香酸、2−メチル−イソニコチン酸、6−トリフルオロメチル−ピリジン−2−カルボン酸および5−フルオロ−ピリジン−2−カルボキシリックス酸から作製した。
実施例58:1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.49 (d, J = 6.5 Hz, 1H), 8.16 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 7.82 (t, J = 2.0 Hz, 1H), 7.67-7.71 (m, 1H), 7.43-7.47 (m, 1H), 7.28-7.39 (m, 2H), 4.21-4.32 (m, 1H), 3.94-4.15 (m, 2H), 2.64 (s, 3H), 2.04-2.19 (m, 2H), 1.76-1.98 (m, 5H), 1.47-1.66 (m, 3H). ESI-MS m/z: 399 (M+H)+.
実施例84:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.49 (d, J = 5.9 Hz, 1H), 8.16-8.19 (m, 1H), 7.60-7.63 (m, 1H), 7.55-7.59 (m, 1H), 7.29-7.35 (m, 2H), 6.75 (s, 1H), 4.19-4.29 (m, 1H), 4.07-4.15 (m, 1H), 3.98-4.02 (m, 1H), 2.65 (s, 3H), 2.40 (s, 3H), 2.04-2.22 (m, 2H), 1.85-2.04 (m, 3H), 1.71-1.81 (m, 2H), 1.39-1.65 (m, 3H). ESI-MS m/z: 379 (M+H)+.
実施例85:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.53 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 8.18 (d, J = 6.1 Hz, 1H) , 7.62 (s, 1H), 7.35-7.40 (m, 2H), 6.91-6.98 (m, 1H), 4.31 (m, 1H), 4.09-4.18 (m, 1H), 3.94-4.03 (m, 1H), 2.65 (s, 3H), 2.02-2.18 (m, 2H), 1.50-1.93 (m, 8H). ESI-MS m/z: 401 (M+H)+.
実施例89:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.52 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 8.17 (d, J = 6.0 Hz, 1H) , 7.80-7.86 (m, 2H), 7.09-7.15 (m, 3H), 4.22-4.32 (m, 1H), 4.09-4.16 (m, 1H), 3.94-4.02 (m, 1H), 2.65 (s, 3H), 2.05-2.20 (m, 2H), 1.44-2.00 (m, 8H). ESI-MS m/z: 383 (M+H)+.
実施例149:1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.48 (d, J = 5.9 Hz, 1H), 8.37 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 8.16-8.22 (m, 2H), 7.86 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.50-7.55 (m, 1H), 4.04-4.15 (m, 2H), 3.94-4.02 (m, 1H), 2.63 (s, 3H), 2.07-2.24 (m, 3H), 1.86-1.97 (m, 2H), 1.56-1.78 (m, 4H), 1.34-1.42 (m, 1H). ESI-MS m/z: 384 (M+H)+.
実施例83:シス−6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸(2−ベンジル−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル)−アミド
実施例83を、前述のスキーム2の方法によって中間体18から、以下の通り調製した。
0℃のシス−6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸(1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−tl)−アミド(0.100g、0.348mmol、中間体18)の無水THF(5.0mL)溶液に、水素化ナトリウム(0.015g、0.383mmol)を加えた。反応混合物を、0℃で30分間撹拌し、次いで、臭化ベンジル(0.041mL、0.348mmol)を滴下添加した。混合物を、終夜rtで撹拌し、次いで、水で急冷し、酢酸エチル(100mL)で希釈した。有機層を、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮した。得られた残留物を、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル:100/0から0/100)によって精製して、表題化合物、シス−6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸(2−ベンジル−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル)−アミド0.115g(88%)を、白色固形物として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.11 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.97 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.70 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.18-7.33 (m, 6H), 4.45 (m, 2H), 4.01-4.11 (m, 1H), 3.14-3.22 (m, 2H), 2.57 (s, 3H), 1.95-2.12 (m, 4H), 1.70-1.89 (m, 3H), 1.67-1.76 (m, 1H), 1.52-1.60 (m, 1H), 1.45-1.50 (m, 1H), 1.32-1.42 (m, 1H). ESI-MS m/z: 378 (M+H)+.
実施例83に類似の方式で、表1中の実施例153〜155を、0.11mmol反応スケールで、それぞれ中間体18および市販のヨードメタン、ヨードエタン、および1−ヨードプロパンから作製した。
実施例153:1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.08 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.95 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.69 (t, J = 7.9 Hz, 1H), 7.25 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 3.99-4.12 (m, 1H), 3.28-3.33 (m, 2H), 2.84 (s, 3H), 2.55 (s, 3H), 1.95-2.14 (m, 3H), 1.26-1.87 (m, 7H). ESI-MS m/z: 302 (M+H)+.
実施例154:1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.08 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.95 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 7.69 (t, J = 8.7 Hz, 1H), 7.24 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 4.00-4.11 (m, 1H), 3.25-3.37 (m, 4H), 2.55 (s, 3H), 2.04-2.13 (m, 2H), 1.94-2.02 (m, 1H), 1.26-1.87 (m, 7H), 1.09 (t, J = 7.3 Hz, 3H). ESI-MS m/z: 316 (M+H)+.
実施例155:1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.07 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.95 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.69 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.25 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 4.00-4.11 (m, 1H), 3.20-3.33 (m, 4H), 2.55 (s, 3H), 2.04-2.12 (m, 2H), 1.95-2.02 (m, 1H), 1.25-1.87 (m, 9H), 0.87 (t, J = 7.4 Hz, 3H). ESI-MS m/z: 330 (M+H)+.
実施例97:シス−ピリジン−2−カルボン酸[9,9−ジフルオロ−2−(3−フルオロ−フェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミド
実施例97を、前述のスキーム1の方法によって中間体24から、以下の通り調製した。
5,5−ジフルオロ−1−[2−(3−フルオロ−フェニルアミノ)−エチル]−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸ジメチルエステル(0.37mmol)から調製された粗シス−7−アミノ−2−(4−メトキシ−ベンジル)−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン、およびトリエチルアミン(0.141mL、1.01mmol)のDCM(3.37mL)溶液に、0℃でピリジン−2−カルボニルクロリド・HCl(57.3mg、0.322mmol)を加えた。反応混合物を、終夜rtで撹拌し、次いで、DCM(50mL)で希釈し、飽和NaHCO3水溶液および食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮した。残留物を、逆相液体クロマトグラフィー/質量分析(RP−HPLC/MS)精製系(勾配:水中のアセトニトリル、サイクル時間5分に対して3.6分で27〜95%。アセトニトリル38〜68%の間の緩やかな勾配を、0.75〜3.3分の間で用いた。流速:100mL/分.移動相添加物:ギ酸アンモニウム48mM。カラム:Inertsil(登録商標)C8、30×50mm、5um粒径(ジーエルサイエンス株式会社)))で精製して、表題化合物、ピリジン−2−カルボン酸[9,9−ジフルオロ−2−(3−フルオロ−フェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミド27mgを得る。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.57 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 8.27 (br d, J = 7.9 Hz, 1H), 8.23 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.94 (dt, J = 7.7, 1.6 Hz, 1H), 7.49-7.60 (m, 2H), 7.31-7.38 (m, 2H), 6.85-6.91 (m, 1H), 4.40-4.56 (m, 1H), 3.77-3.91 (m, 2H), 2.55-2.69 (m, 1H), 2.24-2.44 (m, 3H), 2.07-2.16 (m, 2H), 1.93 (ddt, J = 3.4, 12.8, 34.1 Hz, 1H), 1.73 (t, J = 12.7 Hz, 1H). ESI-MS m/z: 404 (M+H)+.
実施例98、99、101および実施例102:
それぞれピリジン−2−カルボン酸[(5R,7S)−9,9−ジフルオロ−2−(3−フルオロ−フェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミド;ピリジン−2−カルボン酸[(5S,7R)−9,9−ジフルオロ−2−(3−フルオロ−フェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミド;ピリジン−2−カルボン酸[(5S,7S)−9,9−ジフルオロ−2−(3−フルオロ−フェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミド;およびピリジン−2−カルボン酸[(5R,7R)−9,9−ジフルオロ−2−(3−フルオロ−フェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミド。
実施例101および102を、スキーム1の方法によって、ピリジン−2−カルボニルクロリドおよび前述のスキーム6におけるステップiおよびjによってトランス−9,9−ジフルロ(difluro)−2−(3−フルオロ−フェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4,5]デカン−7−カルボン酸メチルエステル(中間体24のステップ7)から作製することができる、中間体A−3(R2は3−フルオロフェニルである)から作製した。
実施例97および実施例101〜102のトランス−ジアステレオマーの混合物を、HPLC(カラム:Chiralpak(登録商標)AD、250×20mm(Diacel);移動相:ヘキサン中の15%イソプロパノール;流速:14mL/分;254nmのUV)によって分離して、各ジアステレオマーの2つの鏡像異性体を得た。キラルHPLCから得られた第1のピークを、任意に実施例99、ピリジン−2−カルボン酸[(5S,7R)−9,9−ジフルオロ−2−(3−フルオロ−フェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミドとして割り当て、キラルHPLCから得られた第2のピークを、実施例101、ピリジン−2−カルボン酸[(5S,7S)−9,9−ジフルオロ−2−(3−フルオロ−フェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミドとして任意に割り当て、キラルHPLCから得られた第3のピークを、実施例98、ピリジン−2−カルボン酸[(5R,7S)−9,9−ジフルオロ−2−(3−フルオロ−フェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミドとして任意に割り当て、キラルHPLCから得られた第4のピークを、実施例102、ピリジン−2−カルボン酸[(5R,7R)−9,9−ジフルオロ−2−(3−フルオロ−フェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミドとして任意に割り当てた。
実施例98:1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.57 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 8.27 (br d, J = 7.9 Hz, 1H), 8.23 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.94 (dt, J = 7.7, 1.6 Hz, 1H), 7.49-7.60 (m, 2H), 7.31-7.38 (m, 2H), 6.85-6.91 (m, 1H), 4.40-4.56 (m, 1H), 3.77-3.91 (m, 2H), 2.55-2.69 (m, 1H), 2.24-2.44 (m, 3H), 2.07-2.16 (m, 2H), 1.93 (ddt, J = 3.4, 12.8, 34.1 Hz, 1H), 1.73 (t, J = 12.7 Hz, 1H). ESI-MS m/z: 404 (M+H)+.
実施例99:1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.57 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 8.27 (br d, J = 7.9 Hz, 1H), 8.23 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.94 (dt, J = 7.7, 1.6 Hz, 1H), 7.49-7.60 (m, 2H), 7.31-7.38 (m, 2H), 6.85-6.91 (m, 1H), 4.40-4.56 (m, 1H), 3.77-3.91 (m, 2H), 2.55-2.69 (m, 1H), 2.24-2.44 (m, 3H), 2.07-2.16 (m, 2H), 1.93 (ddt, J = 3.4, 12.8, 34.1 Hz, 1H), 1.73 (t, J = 12.7 Hz, 1H). ESI-MS m/z: 404 (M+H)+.
実施例100:シス−2−[2−(3−クロロ−フェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン
実施例100を、前述のスキーム21の方法によって中間体1から、以下の通り調製した。
1,2−ジクロロエタン(2.0mL)中の7−アミノ−2−(3−クロロ−フェニル)2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン(0.080g、0.287mmol、中間体1)、2−ホルミル安息香酸メチル(0.047g、0.287mmol)、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(0.061g、0.287mmol)および酢酸1滴の混合物を、終夜rtで撹拌した。反応混合物を、氷で急冷し、酢酸エチル(20.0mL)で希釈した。有機層を、水および食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物を、分取TLC(酢酸エチル)によって精製して、表題化合物、シス−2−[2−(3−クロロ−フェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン0.013g(12%)ならびにトランスジアステレオマー0.032g(28%)を得た。TLCプレート上の低極性スポットを、トランスとして割り当て、極性スポットを、シス、実施例100として割り当てた。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.82-7.85 (m,1H), 7.74 (t, J = 2.2 Hz, 1H), 7.44-7.56 (m, 4H), 7.28 (t, J = 8.2 Hz, 1H), 7.12 (ddd, J = 8.1, 2.1, 1.1 Hz), 4.41-4.49 (m, 1H), 4.38 (s, 2H), 3.75-3.84 (m, 2H), 2.18-2.34 (m, 2H), 1.91-2.04 (m, 3H), 1.55-1.75 (m, 5H). ESI-MS m/z: 395 (M+H)+.
(1S,4R)−4,7,7−トリメチル−3−オキソ−2−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−カルボン酸[(5R,7R)−2−(3−クロロ−フェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミド
本発明の化合物の絶対立体化学を決定するために、(1S,4R)−4,7,7−トリメチル−3−オキソ−2−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−カルボン酸[(5R,7R)−2−(3−クロロ−フェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミドを、前述のスキーム1の方法によって中間体3から、以下の通り作製した。
(5R,7R)−7−アミノ−2−(3−クロロ−フェニル)−2−アザ−アピロ[4.5]デカン−1−オン(0.130g、0.467mmol、中間体3)を、塩化メチレン(10.0mL)に溶解した。トリエチルアミン(0.0708g、0.699mmol)を加え、それに続いて、(1S)−(−)−カンファン酸クロリド(0.101g、0.466mmol)を加えた。混合物を、rtで1時間撹拌し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル)によって精製して、表題化合物0.20g(93%)を白色固形物として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.72 (t, J = 2.0 Hz, 1H), 7.57 (ddd, J = 8.3, 2.4, 1.0 Hz, 1H), 7.29 (t, J = 8.1 Hz, 1H), 7.12 (ddd, J = 8.0, 2.0, 1.1 Hz, 1H), 6.46 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 3.90-4.00 (m, 1H), 3.73-3.84 (m, 2H), 2.48-2.56 (m, 1H), 2.08-2.15 (m, 2H), 1.86-1.98 (m, 5H), 1.63-1.72 (m, 2H), 1.50-1.61 (m, 4H), 1.27-1.35 (m, 1H), 1.11 (s, 3H), 1.08 (s, 3H), 0.87 (s, 3H). ESI-MS m/z: 459 (M+H)+.
(1S,4R)−4,7,7−トリメチル−3−オキソ−2−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−カルボン酸[(5R,7R)−2−(3−クロロ−フェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミドの単結晶(single cystal)を、メタノール中で成長させ、その絶対構造を、X線によって決定し確認した。
(1S,4R)−4,7,7−トリメチル−3−オキソ−2−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−カルボン酸[(5R,7R)−2−(3−クロロ−フェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミドに類似の方式で、(1S,4R)−4,7,7−トリメチル−3−オキソ−2−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−カルボン酸[(5R,7R)−2−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミドを、0.54mmol反応スケールで中間体36および(1S)−(−)−カンファン酸から作製した。(1S,4R)−4,7,7−トリメチル−3−オキソ−2−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−カルボン酸[(5R,7R)−2−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミドの単結晶を、メタノール中で成長させ、その絶対構造を、X線によって決定し確認した。
実施例129:シス−2−メチル−ピリミジン−4−カルボン酸[9,9−ジフルオロ−2−(3−フルオロ−フェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミド
実施例129を、前述のスキーム2の方法によって中間体26から、以下の通り調製した。
1,4−ジオキサン(10mL)中のシス−2−メチル−ピリミジン−4−カルボン酸(9,9−ジフルオロ−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル)−アミド(300mg、0.6mmol)、3−フルオロヨードベンゼン(287mg、1.29mmol)、炭酸カリウム(179mg、1.29mmol)、ヨウ化銅(I)(190mg、0.647mmol)、および(1R,2R)−N,N’−ジメチル−シクロヘキサン−1,2−ジアミン(92mg、0.65mmol)を、封管に入れた。反応混合物を、100℃で終夜加熱した。粗混合物を、rtまで冷却し、DCM(50mL)で希釈した。有機層を、アンモニア水/水(1:1、2×20mL)および食塩水で洗浄、MgSO4で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮した。残留物を、CombiFlash(登録商標)系(25gシリカゲルカートリッジ;勾配:DCM中の0から50%酢酸エチル)によって精製して、表題化合物、シス−2−メチル−ピリミジン−4−カルボン酸[9,9−ジフルオロ−2−(3−フルオロ−フェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミド135mg(35%)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.81 (d, J = 5.0, 1H), 7.94 (d, J= 8.2, 1H), 7.83 (d, J = 5.0, 1H), 7.52-7.46 (m, 1H), 7.29-7.24 (m, 2H), 6.84-6.78 (m, 1H), 4.46-4.32 (m, 1H), 3.83-3.71 (m, 2H), 2.62-2.50 (m, 1H), 2.35-1.74 (m, 6H), 1.69 (t, J = 12.8, 1H). ESI-MS m/z: 404 (M+H)+.
実施例129の2つの鏡像異性体の混合物を、HPLC(カラム:Chiralpak(登録商標)AD、250×20mm(Diacel);移動相:ヘキサン中の15%イソプロパノール;流速:14mL/分;254nmのUV)によって分離して、2つの鏡像異性体を得た。キラルHPLCから得られた第1のピークを、実施例103、2−メチル−ピリミジン−4−カルボン酸[(5S,7R)−9,9−ジフルオロ−2−(3−フルオロ−フェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミドとして任意に割り当て、キラルHPLCから得られた第2のピークを、実施例104、2−メチル−ピリミジン−4−カルボン酸[(5R,7S)−9,9−ジフルオロ−2−(3−フルオロ−フェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミドとして任意に割り当てた。
実施例129に類似の方式で、表1(下記)中の実施例105を、0.216mmol反応スケールで、中間体26および市販の3,5−ジフルオロヨードベンゼンから作製した。
実施例129に類似の方式で、表1(下記)の実施例106および110〜112を、0.097〜0.233mmol反応スケールで、それぞれ中間体28および市販の4−フルオロヨードベンゼン、3,5−ジフルオロヨードベンゼン、2−クロロ−5−フルオロピリジン、4−クロロ−2−メチルピリミジンから作製した。
実施例129に類似の方式で、表1(下記)中の実施例107〜109を、0.093〜0.233mmol反応スケールで、それぞれ中間体27および市販の3−フルオロヨードベンゼン、4−クロロ−2−メチルピリミジン、2−クロロ−5−フルオロピリジンから作製した。
実施例129に類似の方式で、表1(下記)中の実施例128を、0.214mmol反応スケールで、中間体29および市販の4−クロロ−2−メチルピリミジンから作製した。
実施例103および104に類似の方式で、表1(下記)中の実施例110、109、および128を、キラルHPLCによって、これらの対応する鏡像異性体、すなわち、それぞれ実施例113(第1のピーク)および114(第2のピーク)、120(第1のピーク)および121(第2のピーク)、ならびに127(第1のピーク)に分離した。
実施例103:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.81 (d, J = 5.0, 1H), 7.94 (d, J= 8.2, 1H), 7.83 (d, J = 5.0, 1H), 7.52-7.46 (m, 1H), 7.29-7.24 (m, 2H), 6.84-6.78 (m, 1H), 4.46-4.32 (m, 1H), 3.83-3.71 (m, 2H), 2.62-2.50 (m, 1H), 2.35-1.74 (m, 6H), 1.69 (t, J = 12.8, 1H). ESI-MS m/z: 404 (M+H)+.
実施例104:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.81 (d, J = 5.0, 1H), 7.94 (d, J= 8.2, 1H), 7.83 (d, J = 5.0, 1H), 7.52-7.46 (m, 1H), 7.29-7.24 (m, 2H), 6.84-6.78 (m, 1H), 4.46-4.32 (m, 1H), 3.83-3.71 (m, 2H), 2.62-2.50 (m, 1H), 2.35-1.74 (m, 6H), 1.69 (t, J = 12.8, 1H). ESI-MS m/z: 404 (M+H)+.
実施例105:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.82 (d, J = 5.0, 1H), 8.57 (d, J = 5.0, 1H), 7.84 (d, J = 5.0, 1H), 7.23-7.15 (m, 2H), 6.59-6.51 (m, 1H), 4.77-4.70 (m, 1H), 3.71-3.57 (m, 2H), 2.74 (s, 3H), 2.40-1.97 (m ,8H). ESI-MS m/z: 437 (M+H)+.
実施例106:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ8.58-8.55 (m, 1H), 8.22-8.18 (m, 1H), 8.10 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.89 (dt, J = 7.7, 1.7 Hz, 1H), 7.63-7.57 (m, 2H), 7.51-7.46 (m, 1H), 7.13-7.06 (m, 2H), 4.57-4.43 (m, 1H), 3.92-3.75 (m, 2H), 2.70-1.81 (m, 7H), 1.73 (t, J = 12.8, 1H). ESI-MS m/z: 404 (M+H)+.
実施例107:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.14 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.00 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.75 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.61-7.56 (m, 1H), 7.37-7.33 (m, 2H), 7.31 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.92-6.86 (m, 1H), 4.55-4.43 (m, 1H), 3.93-3.78 (m, 2H), 2.70-2.60 (m, 1H), 2.58 (s, 3H), 2.45-1.84 (m, 6H), 1.75 (t, J = 12.7 Hz, 1H). ESI-MS m/z: 418 (M+H)+.
実施例108:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.51 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 8.14 (d, J = 5.9 Hz, 1H), 8.11 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.73 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.29 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 4.54-4.42 (m, 1H), 4.19-3.95 (m, 2H), 2.65 (s, 3H), 2.63-2.59 (m, 1H), 2.56 (s, 3H), 2.40-1.82 (m, 6H), 1.72 (t, J = 12.7 Hz, 1H). ESI-MS m/z: 416 (M+H)+.
実施例109:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.41 (dd, J = 9.4, 4.0 Hz, 1H), 8.23 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 8.13 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 8.00 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.75 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.50-7.44 (m, 1H), 7.31 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 4.56-4.45 (m, 1H), 4.18-3.98 (m, 2H), 2.71-2.61 (m, 1H), 2.58 (s, 3H), 2.43-1.83 (m, 6H), 1.76 (t, J = 12.8 Hz, 1H). ESI-MS m/z: 419 (M+H)+.
実施例110:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.56 (d, J = 3.9 Hz, 1H), 8.19 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 8.08 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.89 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.50-7.45 (m, 1H), 7.33-7.28 (m, 2H), 6.64 (tt, J = 8.8, 2.2 Hz, 1H), 4.56-4.43 (m, 1H), 3.89-3.76 (m, 2H), 2.69-2.58 (m, 1H), 2.46-1.82 (m, 6H), 1.71 (t, J = 12.7 Hz, 1H). ESI-MS m/z: 422 (M+H)+.
実施例111:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.53 (d, J = 4.6 Hz, 1H), 8.41 (dd, J = 9.2, 4.0 Hz, 1H), 8.23 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 8.20 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 8.07 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.88 (dt, J = 7.8, 1.6 Hz, 1H), 7.50-7.44 (m, 2H), 4.56-4.45 (m, 1H), 4.17-3.98 (m, 2H), 2.71-2.60 (m, 1H), 2.42-1.81 (m, 6H), 1.74 (t, J = 12.7 Hz, 1H). ESI-MS m/z: 405 (M+H)+.
実施例112:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ8.58-8.51 (m, 2H), 8.22-8.16 (m, 2H), 8.08 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.92-7.86 (m, 1H), 7.50-7.45 (m, 1H), 4.56-4.43 (m, 1H), 4.22-3.97 (m, 2H), 2.69 (s, 3H), 2.67-2.60 (m, 1H), 2.43-1.82 (m, 6H), 1.71 (t, J = 12.6 Hz, 1H). ESI-MS m/z: 402 (M+H)+.
実施例113:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.56 (d, J = 3.9 Hz, 1H), 8.19 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 8.08 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.89 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.50-7.45 (m, 1H), 7.33-7.28 (m, 2H), 6.64 (tt, J = 8.8, 2.2 Hz, 1H), 4.56-4.43 (m, 1H), 3.89-3.76 (m, 2H), 2.69-2.58 (m, 1H), 2.46-1.82 (m, 6H), 1.71 (t, J = 12.7 Hz, 1H). ESI-MS m/z: 422 (M+H)+.
実施例114:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.56 (d, J = 3.9 Hz, 1H), 8.19 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 8.08 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.89 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.50-7.45 (m, 1H), 7.33-7.28 (m, 2H), 6.64 (tt, J = 8.8, 2.2 Hz, 1H), 4.56-4.43 (m, 1H), 3.89-3.76 (m, 2H), 2.69-2.58 (m, 1H), 2.46-1.82 (m, 6H), 1.71 (t, J = 12.7 Hz, 1H). ESI-MS m/z: 422 (M+H)+.
実施例120:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.53 (d, J = 5.9 Hz, 1H), 8.15 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 7.54-7.39 (m, 3H), 7.26-7.20 (m, 1H), 6.26 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 4.58-4.47 (m, 1H), 4.19-4.01 (m, 2H), 2.67 (s, 3H), 2.65-2.56 (m, 1H), 2.40-2.07 (m, 5H), 1.96-1.78 (m, 1H), 1.67 9t, J = 12.3, 1H). ESI-MS m/z: 419 (M+H)+.
実施例121:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.53 (d, J = 5.9 Hz, 1H), 8.15 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 7.54-7.39 (m, 3H), 7.26-7.20 (m, 1H), 6.26 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 4.58-4.47 (m, 1H), 4.19-4.01 (m, 2H), 2.67 (s, 3H), 2.65-2.56 (m, 1H), 2.40-2.07 (m, 5H), 1.96-1.78 (m, 1H), 1.67 9t, J = 12.3, 1H). ESI-MS m/z: 419 (M+H)+.
実施例127:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.41 (dd, J = 9.4, 4.0 Hz, 1H), 8.23 (d, J = 3.0 Hz, 1H), 8.13 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 8.00 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.75 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.50-7.44 (m, 1H), 7.31 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 4.56-4.45 (m, 1H), 4.18-3.98 (m, 2H), 2.71-2.61 (m, 1H), 2.58 (s, 3H), 2.43-1.83 (m, 6H), 1.76 (t, J = 12.8 Hz, 1H). ESI-MS m/z: 419 (M+H)+.
実施例128:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.53 (d, J = 5.9 Hz, 1H), 8.15 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 7.54-7.39 (m, 3H), 7.26-7.20 (m, 1H), 6.26 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 4.58-4.47 (m, 1H), 4.19-4.01 (m, 2H), 2.67 (s, 3H), 2.65-2.56 (m, 1H), 2.40-2.07 (m, 5H), 1.96-1.78 (m, 1H), 1.67 9t, J = 12.3, 1H). ESI-MS m/z: 419 (M+H)+.
実施例115:シス−2−メチル−ピリミジン−4−カルボン酸[2−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−1,9−ジオキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミド
実施例115を、前述のスキーム23の方法によって中間体30から、以下の通り調製した。
シス−13−アミノ−9−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−1,4−ジオキサ−9−アザ−ジスピロ[4.1.4.3]テトラデカン−8−オン(300mg、0.887mmol)および2−メチルピリミジン−4−カルボン酸(128mg、1.05mmol)のDCM(6mL)溶液に、PYBOP(508mg、0.975mmol)およびトリエチルアミン(0.27mL、1.95mmol)を加えた。反応混合物を、室温で終夜撹拌し、濃縮した。残留物を、シリカゲル(ヘキサン中の0から70%EtOAc)のクロマトグラフィーを行って中間体(300mg)を得、これを、THF(5mL)に溶解し、それに続いて、水(5mL)中で3.0M HClを加えた。反応混合物を、室温で終夜撹拌し、濃縮した。残留物を、DCM(20mL)に懸濁し、飽和NaHCO3水溶液で急冷した。水層をDCM(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層を濃縮した。残留物を、シリカゲル(ヘキサン中の0から80%EtOAc)のクロマトグラフィーを行って、表題化合物、シス−2−メチル−ピリミジン−4−カルボン酸[2−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−1,9−ジオキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミド190mg(2つのステップに対して49%)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.90 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 8.29 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.90 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 7.33-7.29 (m, 2H), 6.65 (tt, J = 8.7, 2.2 Hz, 1H), 4.62-4.50 (m, 1H), 3.88-3.80 (m, 2H), 2.96-2.76 (m, 5H), 2.59 (dd, J = 13.6, 11.4 Hz, 1H), 2.44-2.09 (m, 5H). ESI-MS m/z: 415 (M+H)+.
実施例115に類似の方式で、表1(下記)中の実施例124を、1.15mmol反応スケールで中間体31および市販の6−メチルピコリン酸から作製した。
実施例124:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.32 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 8.00 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.75 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.62-7.57 (m, 1H), 7.37-7.30 (m, 3H), 6.93-6.87 (m, 1H), 4.61-4.49 (m, 1H), 3.92-3.81 (m, 2H), 2.96-2.90 (m, 1H), 2.81 (d, J = 14.1 Hz, 1H), 2.61 (s, 3H), 2.56 (d, J = 12.9 Hz, 1H), 2.43-2.07 (m, 5H). ESI-MS m/z: 396 (M+H)+.
実施例123:シス−3−フルオロ−N−[2−(3−フルオロ−フェニル)−1,9−ジオキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−ベンズアミド
実施例123を、前述のスキーム23の方法によって中間体31から、以下の通り調製した。
シス−13−アミノ−9−(3−フルオロ−フェニル)−1,4−ジオキサ−9−アザ−ジスピロ[4.1.4.3]テトラデカン−8−オン(370mg、1.15mmol)およびトリエチルアミン(0.40mL、2.9mmol)のDCM(10mL)溶液に、−78℃で3−フルオロベンゾイルクロリド(220mg、1.38mmol)を加えた。反応混合物を、室温で終夜撹拌し、DCM(50mL)で希釈した。有機層を、飽和NaHCO3および食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、ろ過し、濃縮した。残留物を、シリカゲル(勾配:ヘキサン中の0から70%EtOAc)のクロマトグラフィーを行って、中間体(300mg)を得、これをTHF(5mL)に溶解し、それに続いて、水(5mL)中の3.0M HClを加えた。反応混合物を、室温で終夜撹拌し、濃縮した。残留物を、DCM(20mL)に懸濁し、飽和NaHCO3水溶液で急冷した。水層をDCM(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層を濃縮した。残留物を、シリカゲル(ヘキサン中の0から80%EtOAc)のクロマトグラフィーを行って、表題化合物、シス−3−フルオロ−N−[2−(3−フルオロ−フェニル)−1,9−ジオキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−ベンズアミド162mg(2つのステップに対して21%)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.61-7.51 (m, 3H), 7.45 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.43-7.33 (m, 3H), 7.24-7.18 (m, 1H), 6.95-6.89 (m, 1H), 4.85-4.74 (m, 1H), 3.95-3.83 (m, 2H), 2.86 (dd, J = 14.6, 5.6 Hz, 1H), 2.80 (d, J = 14.3 Hz, 1H), 2.60 (dd, J = 14.6, 7.6 Hz, 1H), 2.46 (d, J = 14.3 Hz, 1H), 2.33-2.11 (m, 4H). ESI-MS m/z: 399 (M+H)+.
実施例116:シス−2−メチル−ピリミジン−4−カルボン酸[2−(3,5−ジフルオルフェニル)−9−ヒドロキシ−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミド
実施例117:トランス−2−メチル−ピリミジン−4−カルボン酸[2−(3,5−ジフルオルフェニル)−9−ヒドロキシ−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミド
経路1:実施例116および117を、前述のスキーム23の方法によって実施例115から、以下の通り調製した。
THF(3mL)中のシス−2−メチル−ピリミジン−4−カルボン酸[2−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−1,9−ジオキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミド(40mg、0.0965mmol)および水素化ホウ素ナトリウム(7.3mg、0.193mmol)の反応混合物を、室温で4時間撹拌した。反応混合物を、水で急冷し、DCM(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を、MgSO4で乾燥し、ろ過し、濃縮した。残留物を、HPLCによって精製して、2つのジアステレオマーを得た。HPLCから得られた第1のピーク(逆相液体クロマトグラフィー/質量分析(RP−HPLC/MS)精製系で精製した。勾配:水中のアセトニトリル、サイクル時間5分に対して3.6分で18〜95%。アセトニトリル23〜46%の間の緩やかな勾配を、0.6〜3.0分の間で用いて近接して溶出する不純物を分離した。流速:100mL/分。移動相添加物:ギ酸アンモニウム48mM。カラム:Inertsil C8、30×50mm、5um粒径)を、実施例116、シス−2−メチル−ピリミジン−4−カルボン酸[2−(3,5−ジフルオルフェニル)−9−ヒドロキシ−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミド(4mg)として割り当て、HPLCから得られた第2のピークを実施例117、トランス−2−メチル−ピリミジン−4−カルボン酸[2−(3,5−ジフルオルフェニル)−9−ヒドロキシ−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミド(6mg)として割り当てた。
実施例116:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.89 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 8.08 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.90 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 7.33-7.29 (m, 2H), 6.67-6.60 (m, 1H), 4.30-4.17 (m, 1H), 4.01-4.17 (m, 1H), 3.90-3.74 (m, 2H), 2.80 (s, 3H), 2.51-2.42 (m, 1H), 2.29-2.11 (m, 2H), 2.01-1.44 (m, 5H). ESI-MS m/z: 417 (M+H)+.
実施例117:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.88 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 8.53 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 7.90 (d, J = 4.9 Hz, 1H), 7.39-7.30 (m, 2H), 6.67-6.58 (m, 1H), 4.72-4.59 (m, 1H), 4.57-4.44 (m, 1H), 3.88-3.74 (m, 2H), 2.82 (s, 3H), 2.53-2.35 (m, 2H), 2.16-1.72 (m, 6H). ESI-MS m/z: 417 (M+H)+.
経路2:実施例117をやはり、以下の通り作製した。
シス−2−メチル−ピリミジン−4−カルボン酸[2−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−1,9−ジオキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミド(20mg、0.048mmol)のTHF(3mL)溶液に、−78℃でTHF(0.1mL、0.1mmol)中でL−セレクトリド1.0Mを加えた。反応混合物を、−78℃で1時間撹拌し、氷で急冷した。水層を、DCM(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSO4で乾燥し、ろ過し、濃縮した。残留物を、HPLCによって精製して、表題化合物5mg(25%)を得た。
実施例117に類似の方式(経路2)で、表1(下記)中の実施例125を、0.176mmol反応スケールで実施例123から作製した。
実施例125:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.64 (br s, 1H), 7.62-7.46 (m, 3H), 7.39-7.25 (m, 3H), 7.15-7.08 (m, 1H), 6.87-6.80 (m, 1H), 4.69-4.61 (m, 1H), 4.30-4.21 (m, 1H), 3.89-3.70 (m, 2H), 2.26-2.01 (m, 4H), 1.81 (dq, J=14.4, 4.6 Hz, 2H), 1.64 (dq, J=9.7, 4.0 Hz, 1H), 1.45 (dq, J=13.4, 9.4 Hz, 1H). ESI-MS m/z: 401 (M+H)+.
実施例117に類似の方式(経路2)で、表1(下記)中の実施例126を、0.114mmol反応スケールで実施例124から作製した。
実施例126:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.40 (d, J=8.3 Hz, 1H), 8.00 (d, J=7.5 Hz, 1H), 7.73 (t, J=7.7 Hz, 1H), 7.67-7.61 (m, 1H), 7.39-7.29 (m, 2H), 6.90-6.84 (m, 1H), 4.72-4.60 (m, 1H), 4.53-4.48 (m, 1H), 3.88-3.77 (m, 2H), 2.60 (s, 3H), 2.53-2.40 (m, 2H), 2.21-2.00 (m, 3H), 1.83-1.73 (m, 3H). ESI-MS m/z: 398 (M+H)+.
実施例119:シス−2−メチル−ピリミジン−4−カルボン酸[2−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−9−ヒドロキシ−9−メチル−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミド
実施例118:トランス−2−メチル−ピリミジン−4−カルボン酸[2−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−9−ヒドロキシ−9−メチル−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミド
実施例119および118を、前述のスキーム23の方法によって実施例115から調製した。
シス−2−メチル−ピリミジン−4−カルボン酸[2−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−1,9−ジオキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミド(30mg、0.0724mmol)のTHF(3mL)溶液に、エーテル(0.05mL)中で−78℃でメチルマグネシウムブロミド3.0Mを加えた。反応混合物を、−78℃で1時間撹拌し、水で急冷した。水層を、DCM(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を、MgSO4で乾燥し、ろ過し、濃縮した。残留物を、RP−HPLC/MS精製系(勾配:水中のアセトニトリル、サイクル時間5分に対して3.6分で24〜95%。アセトニトリル26〜56%の間の緩やかな勾配を、0.75〜3.4分の間で用いて近接して溶出する不純物を分離した。流速:100mL/分.移動相添加物:ギ酸アンモニウム48mM。カラム:Inertsil(登録商標)C8、30×50mm、5um粒径)によって精製し2つのジアステレオマーを得た。HPLCから得られた第1のピークを、実施例119、シス−2−メチル−ピリミジン−4−カルボン酸[2−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−9−ヒドロキシ−9−メチル−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミド(2mg)として割り当て、HPLCから得られた第2のピークを、実施例118、トランス−2−メチル−ピリミジン−4−カルボン酸[2−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−9−ヒドロキシ−9−メチル−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミド(3mg)として割り当てた。
実施例118:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.88 (d, J = 4.6 Hz, 1H), 7.95 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.91(d, J = 4.8 Hz, 1H), 7.35-7.29 (m, 2H), 6.65-6.58 (m, 1H), 4.64-4.52 (m, 1H), 3.84-3.71 (m, 2H), 2.78 (s, 3H), 2.60-2.41 (m, 2H), 2.18-2.00 (m, 2H), 1.92 (d, J = 14.2, 1H), 1.74-1.54 (m, 3H), 1.38 (s, 3H). ESI-MS m/z: 431 (M+H)+.
実施例119:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.88 (d, J = 4.6 Hz, 1H), 7.95 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.91(d, J = 4.8 Hz, 1H), 7.35-7.29 (m, 2H), 6.65-6.58 (m, 1H), 4.64-4.52 (m, 1H), 3.84-3.71 (m, 2H), 2.78 (s, 3H), 2.60-2.41 (m, 2H), 2.18-2.00 (m, 2H), 1.92 (d, J = 14.2, 1H), 1.74-1.54 (m, 3H), 1.38 (s, 3H). ESI-MS m/z: 431 (M+H)+.
実施例122:トランス−2−メチル−ピリミジン−4−カルボン酸[2−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−9−フルオロ−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミド
実施例122を、前述のスキーム23の方法によって実施例117から、以下の通り調製した。
トランス−2−メチル−ピリミジン−4−カルボン酸[2−(3,5−ジフルオルフェニル)−9−ヒドロキシ−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミド(粗、<0.121mmol)のDCM(5mL)溶液に、0℃でDAST(20.3μL、0.154mmol)を加えた。反応混合物を、室温で終夜撹拌し、飽和NaHCO3水溶液で急冷した。水層を、DCMで抽出した。合わせた有機層を、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、濃縮した。残留物を、シリカゲル(ヘキサン中の0から70% EtOAc)のクロマトグラフィーを行って、表題化合物、トランス−2−メチル−ピリミジン−4−カルボン酸[2−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−9−フルオロ−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−アミド2mgを得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.79 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 8.00 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.82 (t, J = 5.0 Hz, 1H), 7.26-7.21 (m, 1H), 6.54 (tt, J = 8.8, 2.2 Hz, 1H), 5.22-5.05 (m, 1H), 4.55-4.43 (m, 1H), 3.79-3.66 (m, 2H), 2.71 (s, 3H), 2.45-2.25 (m, 3H), 2.09-1.92 (m, 3H), 1.74-1.54 (m, 2H). ESI-MS m/z: 419 (M+H)+.
実施例131:シス−3−フルオロ−N−[2−(3−ヒドロキシ−フェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−ベンズアミド
実施例131を、前述のスキーム22(ステップc)の方法によって実施例130から、以下の通り作製した。
シス3−フルオロ−−N−[−2−(3−メトキシ−フェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−ベンズアミド(150mg、0.38mmol)を含むバイアルに、ジクロロメタン20mLを加えた。溶液を−70℃で冷却した。ジクロロメタン中の2M三臭化ホウ素2mLを加え、混合物をrtまでゆっくりと加温し、rtで40時間撹拌した。
反応を冷水で急冷し、有機層を分離した。沈殿物を、DCMおよび酢酸エチルで抽出した。有機抽出物を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥し、逆相液体クロマトグラフィー/質量分析(RP−HPLC/MS)精製系(勾配:水中のアセトニトリル、サイクル時間5分に対して3.6分で25〜95%。アセトニトリル27〜56%の間の緩やかな勾配を、0.75〜3.4分の間で用いて、近接して溶出する不純物を分離した。流速:100mL/分。移動相添加物:酢酸アンモニウム48mM。カラム:Inertsil(登録商標)C18、30×50mm、5um粒径(ジーエルサイエンス株式会社))で精製して表題化合物50mg(26%)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 7.60 - 7.52 (m, 3H), 7.43 - 7.36 (m, 1H), 7.26 - 7.14 (m, 2H), 6.99 - 6.95 (m, 1H), 6.70 - 6.66 (m, 1H), 6.58 (s,br, 1H), 4.31 - 4.20 (m, 1H), 3.84 - 3.75 (m, 2H), 2.24 - 1.44 (m, 10H). ESI-MS m/z: 383.0 (M+H)+.
実施例157:3−フルオロ−N−[2−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−ベンズアミド
実施例157を、前述のスキーム24の方法によって中間体35から、以下の通り作製した。
4−[7−(3−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−2−イル]−ピペリジン−1−カルボン酸0tert−ブチルエステル(0.135g、0.285mmol)を、CH2Cl2(2.0mL)に溶解した。1,4−ジオキサン(1.0mL)中の塩化水素4Mを加え、混合物を終夜rtで撹拌した。混合物を減圧下で濃縮して、2つのジアステレオマーの混合物(シス/トランス:3/2;LC−MS方法Cで、0.77分のRTを有する第1のピークをシスとして割り当て、0.81分のRTを有する第2のピークをトランスとして割り当てた。)を得た。ESI−MS m/z:374(M+H)+。これをさらに精製せずに次のステップに用いた。3−フルオロ−N−(1−オキソ−2−ピペリジン−4−イル−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル)−ベンズアミド(0.050g、0.13mmol)をCH2Cl2(2.3mL)に溶解し、ホルムアルデヒド(0.011g、0.13mmol,37%水溶液)を加え、それに続いて、ナトリウムトリアセトキシボロンヒドリド(0.043g、0.20mmol)を加えた。混合物を終夜rtで撹拌し、次いで、氷で急冷した。混合物を、CH2Cl2(20mL)で希釈した。有機層を、食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し減圧下で濃縮した。得られた残留物を、RP−HPLC/MS)(勾配:水中のアセトニトリル、サイクル時間5分に対して2.5分で5〜95%。アセトニトリル5〜20%の間の緩やかな勾配を0.5〜2.0分の間で用いた。流速:77mL/分.移動相添加物:ギ酸アンモニウム84mM。カラム:SunFire C18、19×50mm、5um粒径)で精製して、表題化合物3−フルオロ−N−[2−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]−ベンズアミド0.011g(21%)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.5 (s, 0.6 H), 7.60-7.69 (m, 1H), 7.36-7.50 (m, 2H), 7.14-7.20 (m, 1H), 5.92 (d, J = 6.8 Hz, 0.4 H), 4.55-4.65 (m, 0.4 H), 4.27-4.37 (m, 0.6 H), 3.91-4.01 (m, 1H), 3.21-3.34 (m, 2H), 2.85-2.95 (m, 2H), 2.29 (s, 1.8 H), 2.28 (s, 1.2H), 1.30-2.24 (m, 16H). ESI-MS m/z: 388 (M+H)+.
実施例159:2−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリミジン−4−カルボン酸[(5R,7R)−2−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]アミド
実施例159を、前述のスキーム1の方法によって中間体36から、以下の通り作製した。
中間体36(5R,7R)−7−アミノ−2−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−2−アザ−スピロ[4.5]デカン−1−オン(80mg、0.28mmol)、トリエチルアミン(0.16mL、1.14mmol)のDMF(2.0mL)溶液に、6−ヒドロキシ−2−メチル−ピリミジン−4−カルボキシリックス酸(49mg、0.32mmol)、HOBt(51mg、0.38mmol)およびEDCI(73mg、0.38mmol)を加えた。混合物を終夜rtで撹拌した。溶媒を、Genevacで除去し、得られた残留物をスペクトロメトリー(RP−HPLC/MS)精製系(勾配:水中のアセトニトリル、サイクル時間5分に対して3.9分で25〜95%。流速:100mL/分。移動相添加物:ギ酸アンモニウム48mM。カラム:Inertsil C18、30×50mm、5um粒径)で精製して、表題化合物2−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリミジン−4−カルボン酸[(5R,7R)−2−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−1−オキソ−2−アザ−スピロ[4.5]デク−7−イル]アミド26mg(22%)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 13.0 (bs, 1 H), 7.94 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.25-7.32 (m, 2H), 7.14 (s, 1H), 6.56-6.63 (m, 1H), 4.02-4.12 (m, 1 H), 3.73-3.80 (m, 2H), 2.52 (s, 3H), 2.04-2.26 (m, 3H), 1.86-1.95 (m, 2H), 1.34-1.80 (m, 5H). ESI-MS m/z: 417 (M+H)+.
実施例160〜162は、本明細書中のスキーム23において概説された方法によって化合物23から作製することができ、前述のスキーム6において概説されたステップの方法によって市販の5−ヒドロキシ−イソフタル酸(化合物22)の還元から作製することができる。
実施例163〜177は、本明細書中のスキーム19において概説された方法によって化合物41(R2=3−フルオロフェニルまた3,5−ジフルオロフェニルまたは4−フルオロフェニル)から作製することができ、これを、本明細書中のスキーム8において概説された方法によって、市販の4−オキソ−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸ジメチルエステル(化合物32)から作製することができる。
実施例178〜201は、本明細書中のスキーム20において概説された方法によって、化合物49(R2=3−フルオロフェニルまたは3,5−ジフルオロフェニルまたは4−フルオロフェニル)から作製することができ、これを、本明細書中のスキーム9において概説された方法によって化合物8から作製することができ、これを、前述のスキーム4において概説されたステップの方法によって市販のシクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸(化合物7)のエステル化によって容易に作製することができる。
4. 本発明の化合物の薬理学的評価
本発明の化合物を、インビトロおよびインビボで試験しており、後述の通りアッセイでインビトロおよびインビボで試験することができる。
インビトロアッセイ
放射性リガンド結合アッセイ
結合アッセイを[J.A.O'Brienら.Mol Pharmacol.、2003年、64巻、731〜740頁]に記載されている通りわずかに修正して実施した。簡単にいうと、解凍後、膜ホモジネートを、pH7.4の50mMトリス−HCl、0.9%NaCl結合緩衝液中で[3H]2−メチル−6−フェニルエチニル−ピリジン([3H]MPEP)(American Radiolabeled Chemicals、Inc.、St.Louis、MO)ろ過結合のための40μgタンパク質/ウェルの最終アッセイ濃度まで再懸濁した。インキュベーションには、5nM[3H]MPEP、メンブランおよび緩衝液または様々な濃度の化合物が含まれる。サンプルを、振とうしながら室温で60分間インキュベートした。非特異的な結合を10μM MPEPで定義した。インキュベーション後、サンプルを(0.25%ポリエチレンイミン(PEI))に予浸した)GF/Cフィルターでろ過し、次いで、氷冷50mMトリス−HCl0.5mL(pH7.4)と共にTomtec(登録商標)Harvester96(登録商標)Mach III cell harvester(Tomtec、Hamden、CT)を用いて4回洗浄した。
IC50値を、阻害曲線から導き、Ki値を、[Y.Cheng and W.H.Prusoff Biochem.Pharmacol.1973年、22巻、3099〜3108頁]に記載されているChengおよびPrusoffの方程式Ki=IC50/(1+[L]/Kd)(式中、[L]は、放射性リガンドの濃度であり、Kdは、その飽和等温式から導いた、受容体におけるその解離定数である)。実施例2、4、5、23、および25についてのKi値は、それぞれ250nM、74、95、190、130であった。
ネガティブまたはポジティブアロステリック活性について試験するためのカルシウム動員アッセイ
ラット代謝型グルタミン酸受容体5(rmGluR5)についてのcDNAおよびヒト代謝型グルタミン酸受容体5(hmGluR5)のcDNAは、S.Nakanishi(京都大学)から寛大にも寄贈された。rmGluR5またはhmGluR5は、HEK293細胞系において安定して発現し、37℃、CO25%で補充(10%ウシ胎児血清、4mMグルタミン、100単位/mLペニシリン、100μg/mLストレプトマイシンおよび0.75mM G1418)したダルベッコ変法イーグル培地(DMEM)(Invitrogen、Carlsbad、CA)中で増殖させた。アッセイより24時間前に、細胞を、ポリ−D−リシンでコーティングされた384ウェル黒壁マイクロタイタープレートに播種した。アッセイ直前に、培地を吸引し、細胞は、アッセイ緩衝液(ハンクスの平衡塩類溶液(HBSS)):150mM NaCl、5mM KCl、1mM CaCl2、1mM MgCl2、加えて20mM N−2−ヒドロキシエチルピペラジン−N’−2−エタンスルホン酸(HEPES)、pH7.4、0.1%ウシ血清アルブミン(BSA)および2.5mMプロベニシド(probenicid))に3μM Fluo−4/0.01%プルロン酸を用いて1時間CO25%で37℃で色素添加した(25μL/ウェル)。過剰な色素を捨てた後、細胞を、アッセイ緩衝液中で洗浄し、30μL/ウェルに等しい最終体積で積層した。基底の蛍光を、488nmの励起波長および500から560nmの発光範囲を有する蛍光測定画像解析用プレートリーダー(FLIPR)(Molecular Devices、Sunnyvale、CA)でモニターした。レーザ励起エネルギーを、基底の蛍光読み取り値がおよそ10,000相対蛍光単位であるように調整した。細胞を、試験しようとする化合物の存在下でグルタマートのEC20濃度またはEC80濃度で刺激し、どちらもアッセイ緩衝液で希釈し、相対蛍光単位を、定義された間隔(曝露=0.6秒)で室温で3分間にわたって測定した。陰性対照から導いた基底の読み取り値を、すべてのサンプルから減算した。蛍光の最大変化を、各ウェルについて算出した。蛍光の最大変化から導いた濃度反応曲線を、非線形回帰(ヒル式)によって分析した。ネガティブモジュレーターは、化合物がEC80グルタマート反応の濃度依存的阻害をもたらす場合、これらの濃度反応曲線から同定することができる。例証された化合物、実施例1〜57を、rmGluR5を用いたネガティブアロステリック調節についての上記アッセイで試験した。すなわち、FLIPR最大の阻害は、81%から99%の範囲であり、FLIPR IC50は、2.2nMから5100nMの範囲であった。実施例をまた、hmGluR5を用いた上記アッセイで試験した。実施例58〜96の場合、FLIPR最大の阻害は、73%から95%の範囲であり、FLIPR IC50は、3.3nMから500nMの範囲であり;実施例97〜99の場合、FLIPR最大の阻害は、88%から93%の範囲であり、FLIPR IC50は、4.3nMから440nMの範囲である。実施例100〜160の場合について、FLIPR最大の阻害は、47%から93%の範囲であり、FLIPR IC50は、4.3nMから440nMの範囲である。
ポジティブモジュレーター(PAM)は、化合物がEC20グルタマート反応の濃度依存性増加をもたらす場合、これらの濃度反応曲線から同定することができる。
サイレントアロステリックモジュレーター(SAM)は、放射性リガンドアッセイおよびカルシウム動員アッセイから得られた結果に基づいて同定することができる。化合物が、放射性リガンドアッセイに基づいた受容体のアロステリック部位に活発にに結合するが、カルシウム動員アッセイにおいて測定可能な内在性の効果を有さない場合、化合物はSAMである。
インビボアッセイ
実施例5は、[K.Njung'e、K.and S.L.Handley、Pharmacology、Biochemistry and Behavior、1991年、38巻、63〜67頁]に記載されているものに類似のマウスのガラス玉覆い隠し(mMB)アッセイにおいて30mpk(sc)で統計的に有意なインビボ抗不安効果を示した。図1を参照されたい。
mMB試験についてより具体的には、体重25から30gの成体の雄CD1マウス(Charles River Laboratories(Kingston、NY))を用いた。すべての動物を、試験の少なくとも1週間前に12:12の明/暗サイクル(午前6:00に点灯する)の標準のコロニー室で群飼した。食物および水を自由に提供した。動物を秤量し、尾を標識し、試験前に治療群に無作為に割り当てた。
各試験について、マウスを、ビヒクルもしくは試験化合物の注射の60分後、または陽性対照ブスピロンの注射の30分後に、1.5インチ(in)のAspen bedding(PWIブランド)および2列にした10個のガラス玉(試験ゲージ当たり合計で20個のガラス玉)を含む試験ゲージに個別に置いた。フィルタートップを用いて、各試験ゲージを覆った。30分後、マウスを試験ゲージから取り出し、マウスの飼育ケージに戻した。十分に可視可能な(床敷きで覆われた部分が2/3に満たない)ガラス玉の数をカウントし、20から減算して覆い隠したガラス玉の数を出す。1群当たり12匹のマウスを試験した。
試験には多重検定が含まれ、各試験は塩酸ブスピロン(BUS;Sigma Aldrich)(陽性対照)および/または式(I)の化合物を評価するために実施した。各化合物を、試験直前に20%β−シクロデキストリン(式(I)の化合物)または蒸留水(BUS)に溶解し、指示された前処置時間(すなわち、30、60、または120分の前処理)で皮下(SC)または腹腔内(IP)注射によって、1種または複数の用量(3、10、および/または30mg/kgなど)で投与した。用量は、体重1kg当たりの薬物(塩の形態)のmg数で表した。データを、一元配置ANOVAを事後のダネット検定と共に用いて分析した。
インビボにおける抗不安効果は、[N.A.Mooreら、Behavioural Pharmacology.1994年、5巻、196〜202頁]に記載されている改変されたGeller−Seifter葛藤試験によって試験することもできる。例えば、より具体的には、げっ歯類のオペラントチャンバー(ENV−007CT、Med Associates Inc.(Georgia、VT))および防音チャンバー(ENV−018MD、Med Associates Inc.)を用い、各チャンバーは、室内照明、合図灯、プログラム可能なショッカー(ENV−414、Med Associates、Inc.)によってフットショックを送るグリッド床および食物ホッパーを装備する。2つのレバーは、食物ホッパーのどちらかの側に設置する。ラットを、左側レバーにのみ応答するよう訓練する。食物強化を用いる(例えば、Dustless Precision Pellet、45mg、BioServ、(Frenchtown、NJ))。MED−PCIVソフトウェア(Med Associates)を用いて実験セッションを行い、データを収集した。
葛藤手順を開始する前に、動物を、最初に定率強化スケジュール(FR1、2、5、および10)でレバー押しするように訓練する。動物が連続2日間のFR10スケジュールで25の報酬を得てから、動物は、3つのコンポーネントの葛藤スケジュールで訓練し始める。3つのコンポーネントは以下の通りである。(1)平均30秒の可変時間スケジュールでレバーを押すよう強化する、罰を与えない食物強化の可変間隔30秒(VI30)スケジュール(この期間の持続時間は9分であり、後部の室内照明のイルミネーションによってのみ信号が送られる);(2)その直後に、全暗によって信号が送られる3分のタイムアウト期間(TO)(応答は記録するが、報酬も罰も与えない);(3)3分間の間に10回レバーを押すごとに食物およびフットショック(0.3mA、500ms)を同時に与える、罰を与える強化の定率強化10(FR10)スケジュール(このコンポーネントは、各レバーの上側の後部の室内照明および合図灯のイルミネーションによって信号が送られる)。これらの3つのコンポーネントを毎日30分のセッションの間に同じ順序で2回繰り返す。
応答が安定した割合で5日間観察された(有意な浮き沈みの傾向がない)場合に試験を開始する。動物を、例えば、水曜日および金曜日にラテン方格デザインを用いて試験する。動物は、それ自体の対照として使用し、すべての処置を受けた。ベースライン能力を維持するために、動物を残りの平日3日間も訓練する。
試験を、体重426〜567g(Charles River Laboratories(Kingston、NY))の12匹の成体の、雄Sprague−Dawleyラットを用いて行った。動物を、制御された温度(68〜72°F)および12時間の明/暗サイクル(06:00に点灯)で維持したコロニー室でペア飼育する。水については動物に自由に摂取させるが、月曜日から木曜日までの訓練/試験後の食物はBacon Lover’s Treats(BioServ)15gに制限する。金曜日から日曜日は、ケージを変え日曜日に食物を取り除くまで、動物にLab Diet 5012 Rat Diet(PMI Nutrition International、LLC、Brentwood、MO)を自由に摂取させる。
試験には多重検定が含まれ、各試験は参照化合物または式(I)の化合物を評価するために行う。参照抗不安薬としては、クロルジアゼポキシド、ジアゼパムおよびブスピロンが挙げられ、これらは食塩水または水に溶解し、sc、ip、および/またはp.oで投与する。試験化合物は20%β−シクロデキストリンに溶解し、pHをNaHCO3で7に調整する。各試験について、評価しようとする化合物を、ビヒクル対照群と比較して2mL/kgの注射容量を用いて試験の60分前にp.o.投与によって1つまたは複数の用量(10、20、30および/または50mg/kgなど)で試験する。用量は、体重1kg当たりの薬物(塩の形態)のmg数として表す。データを、反復測定ANOVAを事後のダネット検定と共に用いて分析した。
抗不安薬が罰を与える飲水を増加させるため、Vogelら[Psychopharmacologia、1971年、21巻、1〜7頁]によって記載される「フォーゲル葛藤試験(Vogel Conflict Test)」を用いて式(I)の化合物の抗不安活性を検出した。試験において、ラットにおよそ48時間水を与えず、次いで、ラットを1cmずつ間隔をあけたステンレス綱棒(0.4cm)からなる床を有する透明なPlexiglas(登録商標)封入容器(15×32×34cm)に別個に置いた。封入容器の背壁を、不透明なPlexiglas(登録商標)で作り、それによって、実験動物から観察者を隠した。反対の壁の中心で、床上5cmに、金属製の水注ぎ口をケージ内に突出させ、ショック発生装置(Apelex:タイプ011346)の一方の極に接続した。ショック発生装置の他方の極を金属製のグリッド床に接続した。
ラットを、水注ぎ口を見つけるまで探索させた。次いで、飲水するたびに、ラットがなめ始めてから2秒後、わずかな電気ショック(1.7mA、1s)を与えた。罰を与える飲水の数を3分試験の間カウントした。試験を1群当たり10匹のラットで、盲検で行った。試験には、LES試験で後述の通り調製し投与された参照化合物および式(I)の化合物を用いた多重検定が含まれた。上記文献に記載の雄Rj:Wistar(Hans)ラットを、環境順化条件が達成された後、用いた。データを、独立スチューデントのt検定を用いて、治療された群を適当な対照と比較することにより分析した。
実施例82はフォーゲル葛藤試験において10mpk(p.o.)で有意な活性を示し、実施例25は30mpk(p.o.)で有意な活性を示した。それぞれ図2および3を参照されたい。実施例147は、フォーゲル葛藤試験において3、10および30mpk(p.o.)で有意な活性を示した(図4参照)。
式(I)の化合物は、抗うつの効果についてインビボで評価することができる。うつ病様作用の評価を[J.F.Cryanら、Neuroscience and Biobehavioral Reviews 2005年、29巻、547〜569頁。]に記載されているものに類似の強制水泳試験を用いて測定した。試験のために用いられる動物は、体重22から24gの成体の雄NIH Swiss Websterマウス(Harlan Laboratories(Frederick、MD))であり、これを環境順化させ、mMB試験に用いたマウスと共に前述のように収容した。
マウス強制水泳試験(mFST)の場合、マウスを、ビヒクルもしくは試験化合物の注射の60分後、または陽性対照であるイミプラミン塩酸塩(IMI;Sigma Aldrich、St.Louis、MO)の注射の30分後に、深さ11cmの水道水(23〜25℃)を含む透明なPyrex(登録商標)シリンダー(直径11cm、高さ16.5cm)に個別に置いた。イミプラミンを等張食塩水で調製し、試験化合物を、mMB試験で前述の通り調製した。用いた用量は、mMB試験で前述の通りとすることができる。浮上、水泳、およびもがき反応(「よじ登り」)にかかった時間の百分率を、6分のセッションの間測定する。水泳セッションを、ビデオでモニターし、Biobserve Automated FST装置およびソフトウェア(Biobserve GmbH、Bonn、Germany)を用いてリアルタイムで分析することができる。群サイズは、マウス12匹から13匹までの範囲とすることができる。用量は、体重1kg当たりの薬物(塩の形態)のmg数で表す。データを、一元配置ANOVAを事後のダネット検定と共に用いて分析した。
本発明の化合物のインビボにおける効果は、インビボにおける行動性の動物モデルの以下の限定しない例を用いることによって評価することもできる。以下の行動性モデルを、対応する障害または疾患を治療するための本発明の化合物の効力を決定するために有用な唯一のモデルとして意図するものではない。
本発明の化合物はまた、[Walker and Davis.Biol.Psychiatry、1997年、42巻、461〜471頁]に記載されている光増強驚愕反応(LES:light-enhanced startle)反射方法を用いて、抗不安効果についてインビボで評価することもできる。驚愕反応は、高い強度の予想外の刺激に応答する骨格筋群の同調的な収縮である。大部分の感覚のモダリティは用いることができるが、それが容易に制御されることから音を最も頻繁に使用する。したがって、十分な強度のショートバーストが起こる(例えば、115dB)とき、不随意驚愕反応が起こる。高い光線レベルは、ラットなどの夜行性の種において驚愕反応を増加させ、この効果は、任意の前条件づけを必要としない。不安を和らげる薬剤である抗不安薬は、光照射による驚愕反応を減少させる。
LES試験の場合、市販の防音の驚愕チャンバー(例えば、SR−LAB(商標)Startle Response System、San Diego Instruments、San Diego、CA)からなる装置は用いることができる。すべての実験上のイベントおよびデータ記録は、コンピュータプログラム(例えば、SR−LAB(商標)制御ユニット)により制御することができる。ラットを、ストレインゲージを含む底板に取り付けられる、ラットよりもわずかに大きい小型のPerspex(登録商標)シリンダー中の、驚愕チャンバー内に置く。驚愕反応中に起こるようなラットの垂直方向の運動により、底板を変形させ、運動のサイズ、すなわち、驚愕反応のサイズに比例するストレインゲージに電流を発生させる。拡声器を、ラットの頭上に直接置いて背音および刺激を与える。光源(2500〜3500Lux)を、各驚愕チャンバーに設置する。
LES試験は、2つの20分セッション(最初に消灯して、次いで点灯する)からなり、そのうち最初の5分は習慣化のためであり、その間、強度70dBの暗騒音をチャンバー内で生成する。各習慣化期間の終わりに、110dBの10回の刺激を与えて動物を慣らす。その後、3種の試験タイプを、擬似ランダムの順序で、それぞれ8回与える。試験を15〜25秒毎に分ける。試験タイプは、100、105または110dBの驚愕であり、その間、100、105または110dBで白色雑音の40msバーストを与え、その結果、驚愕反応をもたらす。照明もしくは雑音なしの5分間で、2つのセッションを区切る。用いることができる適当なラット種には、雄のRj:Wister(Hans)ラット(試験開始時体重180〜280gで、試験当たりの体重の最大の範囲が50g)(Elevage Janvier、Le Genest−Saint−Isle、France)が含まれる。ラットは、試験の少なくとも5日に、食物および水を自由に摂取させ実験室条件に順応させるべきである。環境順化条件は、科学文献に記載されているものおよび/または当業者に公知のものと同等であるべきである。
驚愕プラットフォームからの出力を、驚愕刺激の発生から開始して40msの間記録する。3つの変数を各試験について記録する。すなわち、記録期間全体にわたる平均的な応答、ピーク応答およびピーク到達時間応答である。驚愕強度を、各ラットについて暗もしくは明条件下の各タイプの8つの試験を平均し、光(LES)によって引き起こされる驚愕振幅(平均値およびピーク値)における百分率の増加を算出することにより算出する。ピーク到達時間応答は、反応時間の尺度である。
試験を、例えば、1群当たり12匹のラットを用いて非盲検で行う。各テストが参照化合物(例えば、クロルジアゼポキシド)、比較化合物(例えば、プレガバリン)および/または本発明の化合物を評価するために行われる場合、試験には多重検定が含まれる。例えば、試験1において、クロルジアゼポキシドおよびプレガバリンなどの公知の抗不安薬を用い、それに続いて、試験2は、mGluR5アンタゴニストの2−メチル−6−(フェニルエチニル)−ピリジン(MPEP)を用い、次いで、試験3を、本発明の化合物を用いて行う。あるいは、各試験は、同時に、または順次および同時のいくつかの組み合わせで、行うことができる。各試験について、評価しようとする化合物を、ビヒクル対照群と比較して試験の60分前にp.o投与によって1種または複数の用量(1、3、10、30および/または100mg/kgなど)で試験する。試験前、試験化合物は、蒸留水中で10分間意図された最高用量を冷却撹拌することにより溶解性について試験することができる。可溶性の場合、蒸留水は、ビヒクルとして働くことができる。不溶性の場合、試験化合物は、蒸留水中の0.2%ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)に懸濁することができる。用量は、溶液中の化合物については、重量対容積(W/V)原液として調製して、次いで、連続的に希釈(V/V)することができ、または懸濁液中の化合物については別々に計量してもよい(W/V)。
各試験について、データを、独立スチューデントのt検定を用いて治療群をビヒクル対照と比較することにより分析する。各群のLESは、各治療群内で、対応スチューデントのt検定を用いて暗明条件下で驚愕反応の強度を比較することにより分析する。
抗うつ効果は、FSTにおけるFlinders Sensitive Line(FSL)ラットおよび[D.H.Overstreet and G.Griebel Pharmacol Biochem Behav.、2005年、82巻、1号:223〜227頁]に記載されている社会的相互作用試験を用いて評価することができる。より具体的には、本発明の化合物を、20%HP−β−シクロデキストリンにおいておよびビヒクル対照に対して調製することにより複数の用量(例えば、10mg/kg、30mg/kgなど)で試験する。FSLビヒクル対照群に加えて、Flinders Resistant Lineラットのビヒクル対照群を試験する。試験化合物を、14日間IP注射(2mg/kg注射容積)によって毎日投与する。動物を、Overstreet and Griebel 2005年に記載されている通り、15日目に、14日目における注射の22〜24時間後に、社会的相互作用および強制水泳試験において試験する。1群当たり6から8匹の動物を試験する。
抗不安および抗うつ効果は、HPA軸フィードバック(Davidら、2007年、San DiegoでのSFN meeting)を減少させるためのパラダイムを用いて評価することもできる。飲料水中のコルチコステロンの慢性送達に基づいたこのモデルは、マウスにおいて不安様およびうつ病様行動を引き起こす。このモデルは、4週間または7週間コルチコステロンの高用量(35μg/mL)の持続した投与からなるが、低用量(7μg/mL)の投与からはなっていない。このような治療は、30分のオープンフィールド試験(OF)の間の活動領域の中心に費やした時間およびそこへの侵入の数の減少によって示される通り、C57Bl6/NTacマウス系統における不安様およびうつ病様行動を示し、全体の歩行は、変わらなかった。また、摂餌までの待ち時間が、新規性抑制摂餌(novelty suppressed feeding)(NSF)パラダイムに提起されたコルチコステロン治療マウスにおいて増加した。コルチコステロン治療が、飼育ケージ(見慣れた環境)における食餌摂取を変更しなかったので、食餌待ち時間の変化は、食欲の変化または根底にある代謝異常によるものではなかった。重要なことには、血漿−濃度として測定した、急性のストレス要因(6分の強制水泳試験(FST))への副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)およびコルチコステロン(CORT)応答を、C57BL/6NTacマウスにおいて鈍らせた。これらの結果を、CD1系統マウスにおいて確認した。抗うつ薬イミプラミン(40mg/kg/日ip)およびフルオキセチン(18mg/kg/日ip)による3週間の治療は、OF、NSFおよびFSTにおける7週間のコルチコステロン治療によってもたらされた不安様およびうつ病様効果を後退させた。
かかる試験において、8〜10週齢のC57Bl/6Ntac系統(Taconic Farms(Denmark))の成体の雄マウス240匹、これらを、試験前に(例えば、12時間(06:00〜18:00)明暗周期で22℃でケージ当たり5匹)、自由に利用可能な食物および水と共に少なくとも1週間施設に環境順化させるために放置する。
本発明の化合物(飼料中1日1kg当たり30もしくは60mg)、フルオキセチン(飲料水中1日1kg当たり18mg)またはビヒクル(飲料水中0.45%β−シクロデキストリン、βCD)を、ビヒクルまたはコルチコステロン(35μg/mL)と共に飲料水によって治療したマウスに投与する。以下に示される治療の7週間後、マウスを以下の行動試験において試験した。すなわち、OF、NSF、FSTおよびスクロース吹きかけ毛づくろい(sucrose splash grooming)試験である。治療を、3週間飲料水によって与えるβCDまたはコルチコステロン(35μg/mL)で開始した(1群当たりのマウス、n=200)。その後、βCDまたはコルチコステロンによる投与は継続し、マウスを以下の通りさらに4週間マウス30匹を8群に分ける。
1〜8週 3〜7週
ビヒクル(βCD) ビヒクル
ビヒクル(βCD) フルオキセチン、18mg/kg
ビヒクル(βCD) 試験化合物、30mg/kg
ビヒクル(βCD) 試験化合物、60mg/kg
35μg/mL/日コルチコステロン ビヒクル
35μg/mL/日コルチコステロン フルオキセチン、18mg/kg
35μg/mL/日コルチコステロン 試験化合物、30mg/kg
35μg/mL/日コルチコステロン 試験化合物、60mg/kg
マウスを、この順序で、すなわち、OF、NSF、スクロース吹きかけ試験、次いで、マウスFST(1群当たり動物15匹)で行動パラダイムにおいて試験する。
オープンフィールド試験
運動活性をPlexiglas(登録商標)オープンフィールドボックス43×43cm2(MED associates、Georgia、VT)中で10分セッションで定量する。2組の16パルス変調赤外フォトビームを、2.5cm離れている反対側の壁に置いて、x-y歩行移動を記録する。部屋の中央に置いた40W白色電球は、床面高さで約200−lxのイルミネーションを提供した。活性チャンバーは、100ms分解能でデータサンプリングのためにインターフェースで接続したコンピュータである。コンピュータは、各オープンフィールドを中心および周囲領域に分けたグリッド線を定義し、4本の線のそれぞれは、各壁から11cmである。依存性の測定は、中心に費やした全時間、中心への侵入の数および全移動距離で割った中心の移動距離である。全運動活性を、全移動距離(cm)として定量する。
新規性抑制摂餌
新規性抑制摂餌(NSF)は、競争する意欲、すなわち、食べる欲求および明るく点灯した活動領域の中心に踏み込む恐怖を引き出す葛藤試験である。食餌を開始する待ち時間を、古典的な抗不安薬が減少させるため、不安様行動の指数として用いる。NSFを、前述の通り5分間行う(Santarelliら、2003年)。簡単にいうと、試験装置は、プラスチックボックス50×50×20cmからなるものであった。床を、およそ2cmの木製の床敷きで覆う。行動試験より24時間前に、すべての食物を、飼育ケージから取り除く。試験時に、食物(規則的な飼料)の単一のペレットを、ボックスの中心に位置した白い紙のプラットフォーム上に置く。動物を迷路の隅に置き、ストップウオッチを直ちにスタートさせる。目的とする測定(咀嚼)を、マウスが臀部で座り、前足を使って噛みついているとき記録する。この試験の直後、マウスを飼育ケージに移し、5分で消費した食物の量を測定する(飼育ケージ摂餌量)。マウスを明期中試験する。抗うつ薬が、食欲に対する様々な効果を有することが知られているため、摂餌する欲求を、試験直後に動物を飼育ケージ(見慣れた環境)に戻すことにより評価する。次いで、5分間にわたって消費した食物の量を測定する。
吹きかけ試験
毛づくろい待ち時間を、3週のフルオキセチン治療がある場合またはない場合でコルチコステロンレジメンの終了時(7週目の終わり)に評価する。この試験は、マウスの鼻部に10%スクロース溶液200μlを吹きかけることからなる。次いで、毛づくろい頻度を記録する。
マウス強制水泳試験
[Dulawaら、Neuropsychopharmcol.、2004年、29巻、1321〜1330頁;Holickら、Neuropsychopharmcol.、2008年、33巻、2号:406〜417頁]に記載されている改変された強制水泳試験手順を用いる。マウスを、23〜25℃に維持される水18cmを含むガラスシリンダー(高さ:25cm、直径:10cm)に個別に置き、ビデオ撮影は、シリンダーの側面に直接位置させた三脚取付けカメラにより6分間である。水泳およびよじ登りの増加は、それぞれラット[例えば、Cryan and Lucki Pharmcol.&Exp.Therap.、2000年、295巻、3号:1120〜1126頁を参照のこと]およびマウス[例えば、Dulawaら(2004年);Holickら(2008年)を参照のこと]におけるセロトニン作動性およびノルアドレナリン作動性の系の活性化に関連付けられる。したがって、支配的な行動(水泳、不動またはよじ登る)を、6分の試験期間のうちの終わりの4分間をここに記録する。
抗不安様の特性はまた、これらの追加の試験を用いて評価することができる。すなわち、(1)[S.E.File and P.Seth European Journal of Pharmacology、2003年.463巻、35〜53頁]に記載されている社会的相互作用、および(2)[S.M.Korte and S.F.De Boer European Journal of Pharmacology、2003年、463巻、163〜175頁]に記載されている高架十字迷路である。
パーキンソン病(PD)は、[E.H.Leeら、Chin.J.Physiol.、1992年、35巻、4号:317〜36頁]に記載されている通りラットにおいてMPTPの神経毒性を測定することによって評価することができる。また、動物における実験により誘導された線条体のDA欠乏は、[W.Schultz Prog.Neurobiol.、1982年、18巻、2〜3号:121〜66頁]に記載されている通り、パーキンソニズムの妥当なモデルである。ある種の物質のカテコールアミン作動性ニューロンを損傷する能力は、[L.E.Annettら、Exp.Neurol.、1994年、125巻、2号:228〜46頁]に記載されている通り、動物におけるDA欠乏症をもたらすために広範に用いられている。PDは、[N.Breysseら、J.Neurosci.、2002年、22巻、13号:5669〜5678頁;D.Rylanderら、J.Pharmacol.Exp.Ther.、2009年、330巻、1号:227〜235頁;およびL.Chenら、「Chronic, systemic treatment with a metabotropic glutamate receptor 5 antagonist in 6-hydroxydopamine partially lesioned rats reverses abnormal firing of dopaminergic neurons」、Brain Res.、2009年、1286巻、192〜200頁]に記載されている通り、6−ヒドロキシドパミン(6−OHDA)により誘導される神経毒性を測定することにより評価することもできる。
脆弱X症候群は、[Q.J.Yanら、Neuropharmacol.、2005年、49巻、1053〜1066頁]に記載されているfmr1tm1Cgrマウスモデルならびに[G.Dolenら、Neuron、2007年、56巻、955〜962頁]に記載されているmGluR5発現を選択的に低減したFmr1ノックアウトマウスを用いて評価することができる。
臨床前に、動物はまた、統合失調症に伴う症状の遮断/減弱について評価することができる。統合失調症の動物モデルにおける陽性症状は、[R.Depoortereら、Neuropsychopharmacology、2003年、28巻、11号:1889〜902頁]に記載されている歩行運動活性の同時の平行な変化を伴うドーパミン(DA)活性の全レベルの変化、[W.J.Freedら、Neuropharmacology、1984年、23、2A:175〜81頁;F.Sams-Dodd Neuropsychopharmacology、1998年 19巻、1号:18〜25頁]に記載されている精神病または歩行運動機能亢進モデルの誘導によるD−アンフェタミン(AMPH)およびフェンシクリジン(PCP)を測定することにより評価することができる。例えば、Depoortereら、2003年は、典型的および非定型的な抗精神病効果を有する化合物を特徴付けることによる、陽性の総体的症状および副作用プロフィールに関する、歩行運動活性、カタレプシー、よじ登りおよび常同症を評価するための試験を記載している。アポモルフィン誘導よじ登り、常同症およびカタレプシー(AIC)の減弱は、[Y.K.Fungら、Pharmacol.Biochem.Behav.、1986年、24巻、1号:139〜41頁およびY.K.Fungら、Steroids、1987年、49巻、4〜5:287〜94頁]に記載されている通り評価することができる。さらに、統合失調症の陰性症状は、前述のF.Sams-Dodd、1998年に記載されている通り、PCPなどのNMDAアンタゴニストの影響下で社会的相互作用を測定することにより評価することができる。
アルツハイマー病のものを含めた記憶の認知症状は、[T.J.Gouldら、Behav.Pharmacol.、2002年、13巻、4号:287〜94頁およびA.O.Hammら、Brain、2003年、126巻、Pt2:267〜75頁]に記載されている恐怖条件づけパラダイムおよび[J.P.Aggletonら、Behav.Brain Res.、1996年、19巻、2号:133〜46頁]に記載されているラジアルアーム試験としてのかかるモデルによって評価することができ、空間的基準の記憶および学習は、[Morris.Learn.Motiv.、1981年、12巻、239〜260頁;B.Bontempiら、Eur.J.Neurosci.1996年、8巻、11号:2348〜60頁]に記載されているモーリス水迷路試験において評価することができる。より具体的には、モーリス水迷路試験において、円形の水槽(直径150cmおよび高さ45cm)を、水約30cmで満たし、26〜28℃で、脱出プラットフォーム(直径15cm)が周辺の長さから18cmでおよび常に水面下1.5cmの同じ位置に維持する。水は、非毒性の着色剤(例えば、粉乳)を加えて不透明にすることにより、プラットフォームが見えないようにする。動物に、1日にわたって単回の訓練セッションを行う。訓練セッションは、水迷路における連続する4つの試験からなり、それぞれは、60秒で分けた。各試験の場合、動物を、水迷路における脱出プラットフォームから等距離の2ヵ所のうちの1ヵ所の出発点に置き、脱出プラットフォームを見出させる。動物を、新たな試験を開始する前に60秒間脱出プラットフォームに残す。動物が、120秒以内にプラットフォームを見出さない場合、動物をその水から取り出し、プラットフォームに60秒間置く。4つの試験の間、動物は、動物当たり無作為に決定した順序で各出発点から2回水迷路を出発する。環境順化条件で試験するための適当な動物は、例えば、LES試験について前述した通り雄のRj:Wistar(Hans)ラットである。
試験をビデオ撮影し、動物の行動を、ビデオトラッキングシステム(SMART、Panlab、S.L.、Cornella(Barcelona)、Spain)を用いて分析する。各試験で取られた主要な尺度は、プラットフォームを見出す移動距離である。取られた第2の尺度は、水泳尺度および脱出の待ち時間である。試験を、試験群当たり、例えば、12匹のラットを用いて盲検で行った。試験には、参照化合物およびLES試験の前述の通り調製され投与される本発明の化合物を用いた多重検定が含まれる。各試験について、データを、一元配置ANOVAを用いて、その後、ダネットt検定を用いて、治療群をビヒクル対照と比較することによって分析する。すべての試験における前述のフォーゲル葛藤試験との比較性を増大させるために、ラットを、試験のおよそ24時間前に脱水状態にさせる(1日目)が、試験を水欠乏させないラットで行う(2日目)。
さらに、認知に関して、記憶および海馬の機能低下は、[M.Day and M.Good Neurobiol. Learn.Mem.、2005年、83巻、1号:13〜21頁]に記載されている卵巣切除した(OVX)雌ラットにおけるシナプス可塑性の回復を測定することにより評価することができる。さらに、統合失調症による注意機能の変化は、[J.L.Muirら、Psychopharmacology(Berl)、1995年、118巻、1号:82〜92頁およびRobbinsら、Ann.N.Y.Acad.Sci.、1998年、846巻、222〜37頁]に記載されているFive(5) Choice Serial Reaction Time Test(5CSRT:5選択連続反応時間試験)によって試験することができる。
ヒトの患者は、当技術分野の範囲内の試験のいずれかによって認知性の疾患または障害について評価することができる。
鎮痛薬活性は、[Kim and Chung、Pain、1992年、50巻、355〜363頁]に記載されている神経障害性疼痛モデル(「チャン(Chung)モデル」)によって評価することができる。ラットにおける脊髄神経の緊密な結紮は、痛覚過敏、異痛症および自発痛を伴い、したがって、ヒトにおける末梢神経障害性疼痛のモデルを構成する。抗痛覚過敏(Antihyperalgesics)は、疼痛過敏症のこれらの慢性的な徴候を減らす。したがって、Chungモデルにおいて、ラットを麻酔し(ペントバルビタールナトリウム50mg/kg i.p.)、L4−S2レベルでの切開を行って、側腹部をスプレー剤のクロルヘキシジンで浄化してから左のL5神経を曝露する。純粋なアルコールで消毒した木綿糸(標準、非手術品質)を、L5神経の周囲に置き、単純な結紮によりL5神経の周囲できつく結ぶ。次いで、創傷を縫合し、CothiVet(登録商標)(hydrocotyle(チドメグサ属)チンキスプレー)(Neogen(登録商標)Corp.、Lexington、KY)で噴霧する。ラットにクラモキシル(Clamoxyl)(0.67mL/kg)のs.c.注射を1回与え、放置して回復させる。手術の少なくとも2週間後、慢性疼痛状態が十分に導入されるとき、ラットを、両方の後足の触覚刺激および熱刺激を継続的に与える。
触覚刺激の場合、動物を、グリッド床の上に逆さにしたアクリル製プラスチックボックス(18×11.5×13cm)の下に置く。次いで、電子Von Freyプローブ(Model 1610、BIOSEB、Vitrolles Cedex、France)の先端を、まず障害のない後足、次いで、障害のある後足に力を増大させながら適用し、足を引っ込めるよう誘導するために必要な力を自動的に記録する。この手順を、3回行い、足当たりの平均の力を算出する。
熱刺激の場合、装置(No.7371、Ugo Basile、Comerio VA、Italy)は、高架のガラス床に置いた個別のアクリル製プラスチックボックス(17×11×13cm)からなる。ラットをそのボックスに置き、10分間自由にして慣れさせた。次いで、可動式の赤外線輻射源(96±10mW/cm2)を、まず障害のない後足、次いで、障害のある後足に焦点を合わせ、足を引っ込める待ち時間を自動的に記録する。組織損傷を防止するために、熱源を45秒後に自動的に切る。
化合物治療を受ける前に、すべての動物を、後足の触覚刺激を与え、障害のある後足の疼痛応答に基づいて一致した治療群に割り当てる。試験を、例えば、1群当たり10匹の水欠乏したラットを用いて盲検で行う。試験用の適当な動物は、例えば、LES試験について前述した通り、雄のRj:Wistar(Hans)ラットである。試験には、参照化合物および本発明の化合物を用いた多重検定が含まれる。LES試験について前述したプレガバリンおよびMPEPに加えて、デュロキセチンは、糖尿病および線維筋痛症に伴う神経障害性疼痛に関して抗痛覚過敏であるから、参照化合物として用いることができる。化合物をLES試験について前述した通り調製し投与する。試験は、治療間で1週間の最小限の洗い出しをし、同じバッチの手術されたラットを繰り返し用いて行うことができる。また、前述のフォーゲル葛藤試験との比較性を高めるために、すべての試験において、ラットを各試験のおよそ48時間前に脱水させる。それぞれのChungモデル試験の場合、データは、独立スチューデントのt検定を用いて適当な対照と治療群を比較することによって分析する。
さらに、鎮痛/抗炎症活性は、[Wheeler-Acetoら、Psychopharmacology、1991年、104巻、35〜44頁)によって記載されるマウスにおけるホルマリン足試験(Formalin Paw Test)を用いてインビボで評価することができる。この試験の場合、マウスを、5%ホルマリン(25μl)の足底内(intraplantar)注射を左足後部に投与する。この治療は、対照動物において足をなめるように促す。なめるのに費やす時間をホルマリン注射直後に開始し5分間カウントし(初期相)、ホルマリン注射の15分後に開始する15分間カウントする(遅延相)。
試験を、例えば、1群当たり10匹のマウスを用いて盲検で行う。試験のための適当な動物は、例えば、試験の開始時に体重20〜30g(実験当たり最大の範囲=5g)の雄のRj:NMRIマウス(Elevage Janvier)である。動物を、LES試験において用いた動物について記載している通り環境順化する。試験には、参照化合物(例えば、モルヒネ)、比較化合物(例えば、ガバペンチンおよびデュロキセチン)、および本発明の化合物を用いた多重検定が含まれる。本発明の化合物は、LES試験において前述のように複数の用量で評価することができ、ビヒクル対照群と比較してホルマリンの60分前にs.c.で投与することができ、モルヒネ(64mg/kg p.o.)、ガバペンチン(300mg/kg p.o.)およびデュロキセチン(10mg/kg p.o.)を、ホルマリンの60分前にp.o.で投与する。データを、独立マンホイットニーのU検定を用いて治療群をビヒクル対照群と比較することによって分析する。
多発性硬化症は、[H.Y.Liuら、J.Neurosci.Res.、2002年、70巻、2号:238〜48頁]に記載されている実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)モデルによって評価することができる。
当業者は、様々な変形形態および/または修正形態が、本発明の態様もしくは実施形態に対して作製できることおよびかかる変形形態および/または修正形態が、本発明の精神から逸脱することなく作製できることを認識している。したがって、添付した特許請求の範囲が本発明の精神および範囲内に属する通り、すべてのかかる同等の変形形態を包含するものとする。
参考文献、書物、特許および特許出願を含めた、本出願において引用した各参考資料参照文献は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。