JP2013504554A - ムチン分泌を抑制するためのグアイフェネシンの使用 - Google Patents

ムチン分泌を抑制するためのグアイフェネシンの使用 Download PDF

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Abstract

個体における粘液分泌を抑制する方法であって、グアイフェネシンを含む有効量の組成物を投与する工程を含む方法。
【選択図】なし

Description

(発明の背景)
1. 発明の分野
本発明は、個体におけるムチン分泌の抑制のための医薬化合物の使用に関する。特に、本発明は、粘液分泌の抑制のためのグアイフェネシンの使用に関する。
2. 関連技術の説明
化学名が3-(2-メトキシフェノキシ)-1,2-プロパンジオールであるグアイフェネシンは去痰薬である。去痰薬は、肺、気管支、及び気管から粘液その他の物質を吐き出すのを助ける薬物である。グアイフェネシンは、粘液を薄め、痰及び気管支分泌物を緩めることによって、また炎症を起こした気道を滑らかにすることによっても作用すると考えられる。粘液を薄めることによって、グアイフェネシンは粘膜(mucal)分泌物の粘度を下げ、結果として咳反射の効率並びに蓄積した分泌物を気管及び気管支から除去する際の線毛作用の効率を高める。個体が感じる効果は、痰を伴わない咳が、痰が出る咳になり、かつ頻度が減ることである。
先行技術では、ムチンを抑制する方法が開示されている。しかしながら、これらの方法は、喘息などの慢性疾患の治療に向けられている。WO 2004/043392は、少なくとも2つの芳香環を有する規定式の化合物を用いて、ムチン合成を調節する方法並びに慢性気管支炎を含めた慢性閉塞性肺疾患(COPD)、及び炎症性肺疾患、喘息、嚢胞性線維症及び急性又は慢性呼吸器感染症などの疾患と関連するムチンの過剰産生を制御する際の化合物の治療的適用を開示している。
(発明の概要)
出願人は、個体における粘液の分泌を抑制する方法であって、グアイフェネシンを含む有効量の組成物を投与する工程を含む方法を開発した。
本発明の第1の態様により、個体における粘液分泌を抑制する方法であって、グアイフェネシンを含む有効量の組成物を投与する工程を含む方法を提供する。組成物は、約600mg〜1200mgのグアイフェネシンを含むことができる。
錠剤、散剤、カプセル剤、液剤又は液状ゲル剤(liquigel)などの多くの適切な形態でグアイフェネシンを投与することができる。グアイフェネシンを経口投与することができる。
ムチンは、個体の上気道で産生され得る。
本組成物は、限定するものではないが、鎮咳薬、例えばデキストロメトルファン臭化水素酸塩、うっ血除去薬、例えばフェニレフリン塩酸塩、プソイドエフェドリン塩酸塩又はエフェドリン、抗ヒスタミン薬、例えばクロルフェニラミンマレイン酸塩、ブロムフェニラミンマレイン酸塩、フェニンダミン酒石酸塩、ピリラミンマレイン酸塩、ドキシラミンコハク酸塩、フェニルトロキサミンクエン酸塩、ジフェンヒドラミン塩酸塩、プロメタジン、及びクレマスチンフマル酸塩、フェキソフェナジン又はこれらの組合せを含む群から選択される1種以上の追加活性薬を含むことができる。
本組成物は、粘液分泌の抑制が約12時間にわたって治療的に達成されるように、即時放出部分と持続放出部分を有し得る。
グアイフェネシンの1日の用量は2400mgであってよい。
本発明の第2の態様により、本発明の第1の態様で述べたグアイフェネシンを含む有効量の組成物を用いて、ムチン分泌増加を特徴とする疾患又は状態を有する個体を治療する方法を提供する。
ムチン分泌増加を特徴とする疾患又は状態は、気道の感染状態及び炎症状態から選択され得る。
ここで、本発明の例示実施形態を添付図面を参照してさらに詳細に説明する。
処理手順を示す。 MUC5ACムチン分泌に及ぼすグアイフェネシンの効果(30分)を示すグラフである。 MUC5ACムチン分泌に及ぼすグアイフェネシンの効果(6時間)を示すグラフである。 MUC5ACムチン分泌に及ぼすグアイフェネシンの効果(24時間)を示すグラフである。 MUC5ACムチン分泌に及ぼすグアイフェネシンの効果(48時間)を示すグラフである。 粘液線毛クリアランスに及ぼすグアイフェネシンの効果を示すグラフである。 代謝活性を示すグラフである。 粘液レオロジーを示すグラフである。 時間及び用量に対する粘性と弾性のベクトル和を示すグラフである。
(好ましい実施形態の詳細な説明)
(材料と方法)
細胞:
表面積が1又は4.2cm2のMillipore Transwell上で成長したEpiAirway培養(正常ヒト気管支上皮(NHBE))細胞。MatTekから細胞を購入し、使用前に空気-液体界面で細胞を2週間(粘液の合成と分泌)又は3週間(粘液線毛輸送と粘液レオロジー)培養した。
グアイフェネシン(GGE)処理:
粘液線毛クリアランスのため、培養液中2mg/mLのグアイフェネシン原液を各実験の朝に調製し、温培地中で0.2、2、20又は200μg/mLの目標濃度に希釈するまで冷やしておいた。各培養の側底区画内の培地をGGE含有培地と交換し、指示通りの時間、培養を37℃、5%CO2のインキュベーターに戻した。独立の培養について実験を3回繰り返した。
in vitro実験で使用する濃度は0.2μg/mL〜20mg/mLの範囲であるが、ヒトで使用する臨床用量を括弧内に示す。
ムチン分泌の測定:
細胞の処理直前にPBS(リン酸緩衝食塩水)に溶解させることによってグアイフェネシン溶液を調製した。45M1抗体(Labvision, Fremont, CA)を用いてELISAでMUC5ACムチンを定量した。空気/液体界面で成長したコンフルエントな1cm2のNHBE細胞を頂端表面から200μLのPBSで洗い流し、基底チャンバーに添加した新鮮な完全成長培地と共にインキュベートした。培養を24時間インキュベートし、培養の頂端表面に100μLのPBSを添加することによって頂端流体(前処理サンプル又はPT)を収集した。PBSを添加して、表面上の高粘度の粘液薄層を希釈した。インサートのサイズが小さいため、PBSを添加しなければ薬理学的にもレオロジー的にも十分な量の粘液を収集するのは不可能だった。100μLの希釈粘液サンプル(PT)の収集後、培養を3つの群(6時間、24時間及び48時間)に分割し(1群当たり16のインサート)、各時間群について可変濃度のグアイフェネシン(0、0.2、2、20μg/mL)で処理した(各用量当たり4つのインサート)。従って、この研究では全部で48のインサートを使用した(4インサート/用量×4用量/時点×3時点)。薬物処理後30分で全ての培養から頂端流体を収集してグアイフェネシンがムチンの「分泌」に影響するかを調べた。2段階で、すなわちまず100μLのPBSを頂端表面に添加し(第1洗浄)、次に5mMのジチオスレイトール(DTT)を含有する100μLのPBSを添加する(第2洗浄)ことによって頂端粘液サンプルを収集した。各洗浄によるサンプルをMUC5AC含量についてアッセイし、2つの値(第1及び第2洗浄)の合計を培養の「放出されたMUC5AC」として表した。3つの異なる時点(すなわち、6、24、及び48時間)で、上述したように培養を洗浄して頂端流体を収集し(「放出されたムチン」)、溶解緩衝液(PBS、pH 7.2、1mM Triton X-100、2mM EDTA、1mM PSMF及び5mM DTT)を用いて溶解させた(「細胞のムチン」)。各サンプル中のムチンの量(分泌されたムチン、放出されたムチン又は細胞ライセート)を、同ウェルから収集されたPTサンプル中のムチンの量で割って、培養間の変動を相殺するための「分泌指数(index)」を得た。この処理手順を図1に示す。
粘液線毛クリアランスの測定:
培養(4.2cm2)を側底グアイフェネシンに1又は6時間さらした。インキュベーターから培養を取り出してデジタル画像処理顕微鏡システムの載物台上に置いた。25倍の体物レンズを用いて10秒間ビデオデータを収集した。ビデオ画像について、ビデオ画像上で透明テンプレートオーバーレイ及びストップウォッチを用いて内在性細胞デブリの移動速度を解析して、状態毎に全部で30〜45回の測定のため、各培養について少なくとも5つのパーティクルを測定した。
粘液の収集:
クリアランスの解析後、培養の頂端表面から、希釈せずに粘液を収集した。
生存能力:
次に培養の頂端表面をPBSで洗浄し、生存能力の指標である代謝活性を水溶性テトラゾリウム(Water Soluble Tetrazolium)(WST)アッセイ(Boehringer)を用いて測定した。
レオロジー測定:
AR1000制御応力レオメーター(TA Instruments, New Castle, DE)を用いて平行板幾何学を利用して頂端粘液分泌物(20μL)のレオロジー特性を測定した。振動応力への歪み応答から動的な線形粘弾性挙動を判定し、貯蔵又は弾性モジュラス(G')、及び粘度η´=G"/ωであるような周波数ωの関数として、損失又は粘性モジュラス(G'')として報告した。レオロジーデータを、ベクトル記号を用いて、粘性対弾性の比であるタンジェントδとして、及びG*、すなわち粘性と弾性のベクトル和(機械インピーダンス)として表現することもできる。線形範囲の応力を用いて物質を評価する場合、その物質特性は応力とは無関係である。
0.1〜1000ラジアン/秒の周波数掃引を行うため、我々は0.9Paで2分間クリープ試験を利用して粘弾性を評価した。歪み応答を離散緩和スペクトルに適合させ、遅延スペクトルに変換し、次にPIによって開発された方法を利用して周波数の関数として、貯蔵及び損失モジュラスに変換した。我々は1及び100ラジアン/秒で線形粘弾性を評価し、かつ振動応力掃引及び定常剪断流動実験を利用して非線形範囲の挙動を評価した。G'とG''が交差するところの応力を観察することによって振動掃引データを解析した。この点は、物質が反跳挙動より高い粘性の挙動(不可逆的変形及び流れ)を示す場合を示唆している。
処理群起源を知らない技術者が全てのレオロジー測定を行った。
統計:
ムチン分泌については、不対サンプル用のスチューデントt検定を利用して平均を比較することによって、コントロール群とグアイフェネシン処理群の差異を評価し、p<0.05を有意とみなした。図中の全ての値は、特に断らない限り、4つの培養の平均±SEMを表す。* p<0.05、** p<0.01。
粘液線毛クリアランスについては、ANOVAを利用して平均を比較することによって、コントロール群とグアイフェネシン処理群の差異を評価し、処理後の同時点で試験したコントロールとの差異を評価するためボンフェローニ事後検定(Bonferroni post-test)を用いた。<0.05のp値を統計的に有意とみなした。
レオロジー実験では、StatViewTM 5 統計パッケージを用いてデータを解析した。生データが平均周囲に正規分布していることを目で確認した。ANOVAを利用して、様々な濃度のグアイフェネシンによる痰の処理の結果を比較した。フィッシャーの保護最小-有意差検定(Fisher's protected least significant difference test)を行って多重比較で有意性を決定した。特に断らない限り、群平均±標準誤差としてデータを示してある。慣例により、p<0.05を統計的に有意とみなす。
(結果)
図2では、EpiAirway培養を指示濃度のグアイフェネシンで30分間処理した。分泌されたMUC5ACを前処理値と比較した。
30分の処理時間中、コントロール群とグアイフェネシン処理群の間には有意な差異(p<0.05)がなかった。
図3aでは、白ボックスは細胞に関連するムチンの量を表し、黒ボックスは所定時間の処理中に放出されたムチンの量を表す。従って、白ボックスと黒ボックスの加算が、所定時間中に産生されたムチンの総量を表す。MUC5ACの総量をコントロール(グアイフェネシンなし)群とグアイフェネシン群の間の統計的差異について比較した。
NHBE細胞のグアイフェネシンによる6時間の処理は、放出されたムチンの量に影響しなかった(図3b)。しかしながら、6時間の処理時間中に産生されたムチンの総量は、グアイフェネシンの存在によって有意に(p<0.01)抑制された(2μg/mlと20μg/mlの両方)。
2μg/mL又は20μg/mLのグアイフェネシンによる24時間の処理は、ムチン放出(図4b)並びにムチン産生(図4a)を有意に抑制した。
グアイフェネシン(2μg/mL及び20μg/mL)による48時間の処理は、有意に(p<0.01)ムチンの産生を抑制した(図5a)。しかしながら、この時間中に放出されたムチンの量は有意には影響されなかったようである。
粘液線毛クリアランスに及ぼすグアイフェネシンの効果:
図6に示すように、グアイフェネシンは、1時間処理した培養の表面上の細胞デブリの移動度を高めるように見えるが、用量反応の証拠はほとんどなく、実際に、2μg/mlの効果のみが統計的に有意だった。しかしながら、6時間の時点では、図6に示すように、用量反応への強い傾向があり、かつ試験した3種全ての濃度について表面物質の移動がコントロールより有意に速かった。
EpiAirway培養を指示濃度のグアイフェネシンで1又は6時間処理した。粘液線毛クリアランスを表面上の内在性デブリの移動速度で評価した。***は、同一時間でコントロール培養と有意に異なることを示す(p<0.005)。
生存能力:
WSTアッセイによって示されるように、細胞の生存能力に悪影響はなかった。実際には、グアイフェネシンで処理した細胞では代謝活性の増加傾向があるように見えたが、これは統計的有意性には至らなかった。三通りの実験のうちの1つのデータを以下に示す。
図7a及び7bに示すように、EpiAirway培養を指示濃度のグアイフェネシンで1又は6時間処理した。培養の頂端表面又は基底表面に別々に添加したWSTアッセイを利用して代謝活性を評価した。
レオロジー:
5セットの実験から全部で96の検体を解析した。最初の4つの実験からの粘液は周囲温度で受け、これらのサンプルのレオロジー解析は極端な不均一性を示し、得られたレオロジー掃引曲線は分解と一致した。従って、図7及び8に示す結果は、バッチ5から受けた22の検体から導かれた。全ての検体は、非ニュートン性の粘弾性ゲルだった。
結果は、1ラジアン/秒又は100ラジアン/秒(有意ではないが咳に対応する線毛の概略頻度)で測定した場合の1時間(p<0.05)、特に6時間での(p<0.01)検体の粘性、弾性、及び複素(complex)モジュラス(G*)の有意なグアイフェネシン用量反応減少を実証する。
粘液レオロジー。図8a:G''粘性、図8b:G'弾性、図8c:G*機械インピーダンス(粘性と弾性のベクトル和)。示したデータは、混ぜ合わせて1時間及び6時間の時点で得られたデータの平均及び標準誤差である。
G*:粘性と弾性のベクトル和、1ラジアン/秒(図9a)及び100ラジアン/秒(図9b)、時間及び用量で分けてある。
3種全ての処理時間(6、24及び48時間)で、グアイフェネシンは2μg/mLでも20μg/mLでも、空気/液体界面で成長したNHBE細胞によるムチンの産生を抑制した。同様に、24時間の2μg/mL及び20μg/mLのグアイフェネシンによる両処理は、ムチン放出において有意な(p<0.05)減少を示した。
粘液線毛クリアランスに及ぼすグアイフェネシンの効果に焦点を当てるため、粘液線毛輸送速度を測定した。これらの実験の目的は、分化した一次ヒト気管気管支上皮細胞のグアイフェネシンへの曝露によって誘発された可能性のある粘液線毛クリアランスの変化を調査することだった。当初の計画は、噴霧器を用いて培養の表面上にエアロゾル化した1μm径の蛍光ミクロスフェアを沈着させることだった。しかしながら、不明瞭な理由のため、培養上でミクロスフェアを同定することはできるが、内在性細胞デブリの明白な移動にもかかわらず、ほんのわずかの培養内でしか移動がなかった。そこで内在性デブリのビデオを収集することに乗り換えた。
粘性(損失モジュラス)は、レオロジープローブ又は負荷応力、ひいては流れ抵抗からのエネルギーの損失である。弾性(貯蔵モジュラス)は、プローブに戻って伝達される反跳エネルギーである。複素モジュラスG*は、機械インピーダンスとしても知られる。貯蔵モジュラスと損失モジュラスのベクトル和として、G*測定は変形抵抗を示唆する。粘弾性は非ニュートン流体(ゲル)の特性である。動的粘弾性は、負荷応力への粘液の歪み応答を見積もる。粘液は低応力(線毛拍動)状態にも高応力(咳)状態にもさらされるので、我々は動的応力に応じて生じた歪みを測定する。
これらの結果は、粘液ゲルである分化細胞から取った分泌物と一致する。実験1〜4からの検体の分解は不一致の結果をもたらし、分解を示唆するが(生の結果は請求に応じて全て利用可能)、最終セットの実験からの検体は良く保存され、結果は揺るぎなかった。粘性のモジュラス(損失モジュラス)に対応している複素モジュラスの減少は、線毛輸送の増加と一致するであろう。これらの検体のレオロジー特性は、一般的に弾性が粘性より大きい小唾液腺分泌ではなく、弾性とほぼ等しい粘性を有する杯細胞起源を示唆した。これらの結果は、EpiAirway培養の報告されている構造と一致する。これらの結果を、グアイフェネシンにさらしたヒト組織外植片からの結果と比較するのは、情報価値があるであろう。
グアイフェネシンは、空気-液体界面で成長したコンフルエントなヒト気管支上皮細胞からのムチン産生を臨床的に関係がある濃度でin vitroにて用量依存様式で抑制した。粘液産生の減少は粘液線毛輸送の増加及び粘液の粘弾性の減少と相関した。
本明細書に記載の本発明の範囲を逸脱することなく、さらなる修正又は改善を行うことができる。

Claims (35)

  1. 個体における粘液分泌を抑制する方法であって、グアイフェネシンを含む有効量の組成物を投与する工程を含む方法。
  2. 前記組成物が約600mg〜1200mgのグアイフェネシンを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記組成物が約600mgのグアイフェネシンを含む、請求項2に記載の方法。
  4. 前記組成物が約1200mgのグアイフェネシンを含む、請求項2に記載の方法。
  5. グアイフェネシンを含む有効量の組成物を投与する工程が、前記組成物を錠剤として投与する工程を含む、請求項1に記載の方法。
  6. グアイフェネシンを含む有効量の組成物を投与する工程が、前記組成物を散剤として投与する工程を含む、請求項1に記載の方法。
  7. グアイフェネシンを含む有効量の組成物を投与する工程が、前記組成物をカプセル剤として投与する工程を含む、請求項1に記載の方法。
  8. グアイフェネシンを含む有効量の組成物を投与する工程が、前記組成物を液剤として投与する工程を含む、請求項1に記載の方法。
  9. グアイフェネシンを含む有効量の組成物を投与する工程が、前記組成物を液状ゲル剤として投与する工程を含む、請求項1に記載の方法。
  10. 前記粘液分泌が、個体の上気道内で引き起こされる、請求項1に記載の方法。
  11. 前記組成物が、1種以上の活性薬をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  12. 前記1種以上の活性薬が、鎮咳薬、うっ血除去薬、及び抗ヒスタミン薬から成る群より選択される、請求項11に記載の方法。
  13. 前記鎮咳薬がデキストロメトルファン臭化水素酸塩を含む、請求項12に記載の方法。
  14. 前記うっ血除去薬が、フェニレフリン塩酸塩、プソイドエフェドリン塩酸塩及びエフェドリンから成る群より選択される、請求項12に記載の方法。
  15. 前記抗ヒスタミン薬が、クロルフェニラミンマレイン酸塩、ブロムフェニラミンマレイン酸塩、フェニンダミン酒石酸塩、ピリラミンマレイン酸塩、ドキシラミンコハク酸塩、フェニルトロキサミンクエン酸塩、ジフェンヒドラミン塩酸塩、プロメタジン、クレマスチンフマル酸塩、及びフェキソフェナジンから成る群より選択される、請求項12に記載の方法。
  16. 前記粘液分泌の抑制が約12時間にわたって治療的に達成されるように、前記組成物が即時放出部分と持続放出部分を含む、請求項1に記載の方法。
  17. グアイフェネシンを含む有効量の組成物を用いて、ムチン分泌増加を特徴とする疾患又は状態を有する個体を治療する方法。
  18. 前記組成物が約600mg〜1200mgのグアイフェネシンを含む、請求項17に記載の方法。
  19. 前記組成物が約600mgのグアイフェネシンを含む、請求項18に記載の方法。
  20. 前記組成物が約1200mgのグアイフェネシンを含む、請求項18に記載の方法。
  21. グアイフェネシンを含む有効量の組成物を投与する工程が、前記組成物を錠剤として投与する工程を含む、請求項17に記載の方法。
  22. グアイフェネシンを含む有効量の組成物を投与する工程が、前記組成物を散剤として投与する工程を含む、請求項17に記載の方法。
  23. グアイフェネシンを含む有効量の組成物を投与する工程が、前記組成物をカプセル剤として投与する工程を含む、請求項17に記載の方法。
  24. グアイフェネシンを含む有効量の組成物を投与する工程が、前記組成物を液剤として投与する工程を含む、請求項17に記載の方法。
  25. グアイフェネシンを含む有効量の組成物を投与する工程が、前記組成物を液状ゲル剤として投与する工程を含む、請求項17に記載の方法。
  26. 前記粘液分泌が、個体の上気道内で引き起こされる、請求項17に記載の方法。
  27. 前記組成物が、1種以上の活性薬をさらに含む、請求項17に記載の方法。
  28. 前記1種以上の活性薬が、鎮咳薬、うっ血除去薬、及び抗ヒスタミン薬から成る群より選択される、請求項27に記載の方法。
  29. 前記鎮咳薬がデキストロメトルファン臭化水素酸塩を含む、請求項28に記載の方法。
  30. 前記うっ血除去薬が、フェニレフリン塩酸塩、プソイドエフェドリン塩酸塩及びエフェドリンから成る群より選択される、請求項28に記載の方法。
  31. 前記抗ヒスタミン薬が、クロルフェニラミンマレイン酸塩、ブロムフェニラミンマレイン酸塩、フェニンダミン酒石酸塩、ピリラミンマレイン酸塩、ドキシラミンコハク酸塩、フェニルトロキサミンクエン酸塩、ジフェンヒドラミン塩酸塩、プロメタジン、クレマスチンフマル酸塩、及びフェキソフェナジンから成る群より選択される、請求項28に記載の方法。
  32. 前記粘液分泌の抑制が約12時間にわたって治療的に達成されるように、前記組成物が即時放出部分と持続放出部分を含む、請求項17に記載の方法。
  33. グアイフェネシンの1日の用量が2400mgである、請求項17に記載の方法。
  34. 前記ムチン分泌増加を特徴とする疾患又は状態が、気道の感染状態及び炎症状態から選択される、請求項17に記載の方法。
  35. グアイフェネシンの1日の用量が2400mgである、請求項1に記載の方法。
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