JP2013256916A - 燃料噴射制御装置および燃料噴射制御方法 - Google Patents

燃料噴射制御装置および燃料噴射制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】燃焼騒音の悪化を抑制しつつスモークの再燃焼効果を促進し、スモーク排出量を低減する燃料噴射制御装置および燃料噴射制御方法を提供する。
【解決手段】ECUは、エンジンへ燃料を噴射する燃料噴射弁と、燃料噴射弁の燃料の噴射圧を制御する変圧装置とを制御する。ECUは、運転状態に基づいて算出した基準圧力値でパイロット噴射およびメイン噴射を実行する。次に、メイン噴射が終了すると同時に、変圧装置を制御して噴射圧の増圧を開始する。ECUは、シリンダ内圧力から算出した増大圧力値まで噴射圧を増圧させる。そして、増大圧力値の噴射圧でアフター噴射を実行する。
【選択図】図3

Description

本発明は、内燃機関へ燃料を噴射する燃料噴射弁と、燃料噴射弁の燃料の噴射圧を制御する変圧装置とを制御する燃料噴射制御装置および燃料噴射制御方法に関する。
近年、自動車のディーゼルエンジン等では、1回の燃焼サイクル中において、出力トルクを生成するメイン噴射の前後で、該メイン噴射よりも少ない噴射量でサブ噴射を行う多段噴射方式が広く採用さている。例えば、メイン噴射の前に少ない噴射量で噴射を行うパイロット噴射は、燃料燃焼時の騒音やNOxの排出量を抑制すると云った効果が奏される。また、メイン噴射の直後に行われるアフター噴射は、拡散燃焼の活性化、ひいてはPM排出の低減等を図ることを目的として行われる(例えば特許文献1参照)。
特開2008−196449号公報
ところで、トルクを得るために多量の燃料が噴射されるメイン噴射では、シリンダ内での燃焼量が大きく、該シリンダ内の温度(筒内温度)が極めて高くなる。そのため、メイン噴射の直後に実施されるアフター噴射では、高温環境下で燃料が噴射されるため、噴射後、極めて短時間で燃料が着火してしまう(着火遅れが非常に短い)。このため、燃料が空気と十分に混合する間もなく燃焼してしまうため、シリンダ内にスモークが発生し易くなる問題がある。また、空気との混合不足から燃焼温度が不十分となり、アフター噴射の目的であるスモークの再酸化効果が低減することもある。
一方、燃焼サイクル中の噴射圧を全体的に大きくし、高圧下で噴射することで燃料を微粒化すれば、空気との混合を促進することは可能である。ところが、このような高い噴射圧でパイロット噴射を行うと、燃料の微粒化が過度に進行して過拡散を引き起こしてしまう。その結果、パイロット噴射中の燃焼量が低下し、燃焼サイクル中の着火安定性が損なわれる難点がある。また、メイン噴射を高圧で実行した場合には、予混合燃焼量が過剰となり、燃焼騒音が悪化する問題が招来する。
そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、燃焼騒音の悪化を抑制しつつスモークの再燃焼効果を促進し、スモーク排出量を低減することにある。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について記載する。
請求項1の発明では、
内燃機関へ燃料を噴射する燃料噴射弁と、前記燃料噴射弁の燃料の噴射圧を制御する変圧装置とを制御するよう構成され、1燃焼サイクルあたりに、少なくとも第1噴射と該第1噴射の後に実行されて該第1噴射よりも少量の燃料を噴射させる第2噴射とを前記燃料噴射弁に行わせる燃料噴射制御装置であって、
基準圧力値の噴射圧で前記第1噴射を開始させると共に、遅くとも前記第2噴射までに噴射圧を増大圧力値まで増圧させ、増大圧力値の噴射圧で第2噴射を行うよう前記変圧装置を制御することを特徴とする。
請求項1の発明によれば、第2噴射を基準圧力値よりも大きい増大圧力値の噴射圧で実行するから、基準圧力値で噴射させる場合と比較して燃料を微粒化して噴射させることができる。その結果、高温環境下であっても燃料を空気と十分に混合させることができ、スモークの発生を抑制することができる。また、空気と十分に混合することで、燃焼により十分な燃焼温度が確保され、スモークの再酸化効果を促進することができる。更に、第1噴射は、基準圧力値の噴射圧で開始されるから、第1噴射時に燃焼騒音が悪化するのを抑制することができる。
請求項2の発明では、前記燃料噴射弁の噴射量、前記内燃機関の吸気温度および該内燃機関のシリンダ内圧力の少なくとも1つに基づいて、前記増大圧力値の大きさを決定する圧力決定手段を備えることを特徴とする。
請求項2の発明によれば、内燃機関の運転条件に基づいて、最適な増大圧力値を決定することができる。
請求項4の発明では、開始決定手段は、前記第1噴射が終了してから第2噴射が開始するまでの期間に含まれるよう増圧開始時期を決定することを特徴とする。
請求項4の発明によれば、第2噴射で十分な燃焼温度を確保できるので、スモークの再酸化効果が促進されて、スモークの発生を抑制することができる。また、第1噴射での噴射圧は基準圧力値で実行されるから、燃焼騒音が悪化することはない。
請求項5の発明では、前記開始決定手段は、前記第1噴射中に含まれるよう前記増圧開始時期を決定し、前記変圧装置は、前記基準圧力値から増大圧力値に噴射圧が漸次的に増圧するよう制御されることを特徴とする。
請求項5の発明によれば、第1噴射中から噴射圧を漸次的に増圧させるから、増大圧力値を大きく設定しやすくなる。従って、第2噴射でのスモークの再酸化効果を更に促進することができる。
請求項7の発明では、
内燃機関へ燃料を噴射する燃料噴射弁と、前記燃料噴射弁の燃料の噴射圧を制御する変圧装置とを制御して、1燃焼サイクルあたりに、少なくとも第1噴射と該第1噴射の後に実行されて該第1噴射よりも少量の燃料を噴射させる第2噴射とを前記燃料噴射弁に行わせる燃料噴射制御方法であって、
基準圧力値の噴射圧で前記第1噴射を開始させるステップと、
遅くとも前記第2噴射までに噴射圧を前記基準圧力値から増大圧力値まで増圧させるステップと、
前記増大圧力値の噴射圧で第2噴射を開始させるステップと、を備えることを特徴とする。
請求項7の発明によれば、第2噴射を基準圧力値よりも大きい増大圧力値の噴射圧で実行するから、基準圧力値で噴射させる場合と比較して燃料を微粒化して噴射させることができる。その結果、高温環境下であっても燃料を空気と十分に混合させることができ、スモークの発生を抑制することができる。また、空気と十分に混合することで、燃焼により十分な燃焼温度が確保され、スモークの再酸化効果を促進することができる。更に、第1噴射は、基準圧力値の噴射圧で開始されるから、第1噴射時に燃焼騒音が悪化するのを抑制することができる。
実施形態1に係る燃料噴射制御装置が適用されたエンジンのシステム構成図。 (a)は、実施形態1に係る変圧装置を示す概略図、(b)は、燃料噴射弁に一体化された変更例に係る小型レールを示す概略図。 実施形態1に係る制御態様を示す図であって、(a)は、噴射パルスのタイミングチャート、(b)は、熱発生率を示すグラフ、(c)は、噴射圧を示すグラフ。 実施形態1に係る増圧開始時期および増大圧力値を決定するフローチャート。 実施形態1に係る噴射圧制御を示すフローチャート。 実施形態2に係る増圧開始時期および増大圧力値を決定するフローチャート。 実施形態3に係る制御態様を示す図であって、(a)は、噴射パルスのタイミングチャート、(b)は、熱発生率を示すグラフ、(c)は、噴射圧を示すグラフ。 実施形態3に係る増圧開始時期および増大圧力値を決定するフローチャート。 変更例に係る変圧装置を示す概略図。 別の変更例に係る変圧装置を示す概略図。
次に、実施形態に係る燃料噴射制御装置および燃料噴射制御方法について、以下説明する。以下の実施形態では、図1に示すように、内燃機関として、多気筒ディーゼルエンジン10(以下、エンジン10と称する)を採用し、当該エンジン10に燃料噴射制御装置(ECU36)を適用した場合で例示する。
[実施形態1]
図1に示すように、エンジン10は、シリンダブロック12に形成されたシリンダ14内にピストン15が往復動自在に収容されて構成されている。シリンダブロック12の上端面には、燃焼室16が画成されたシリンダヘッド18が設けられている。このシリンダヘッド18には、燃焼室16に開口する吸気ポート20および排気ポート22が形成されている。これら吸気ポート20および排気ポート22は、それぞれ吸気弁24および排気弁26により開閉されるようになっている。
前記吸気ポート20には、外気を吸入するための吸気管28が接続されている。吸気弁24が吸気ポート20を開放する吸入行程の際にピストン15がシリンダ14内を降下して負圧が生じると、吸気管28より吸入された外気が吸気ポート20を介してシリンダ14内へ流入する。前記排気ポート22には、燃焼ガスを排出するための排気管30が接続されている。排気弁26が排気ポート22を開放する排気行程の際に、ピストン15の上昇により燃焼室16から押し出された燃焼ガスが、排気ポート22を介して排気管30へ排出されるようになっている。
前記エンジン10に供給される燃料(軽油)は、蓄圧式燃料噴射システムにより燃料の噴射圧、噴射時期および噴射量が制御されるようになっている。この蓄圧式燃料噴射システムは、燃料の圧力(噴射圧)を変圧可能な変圧装置32と、該変圧装置32から圧送された燃料をエンジン10の各気筒の燃焼室16にそれぞれ噴射する複数の燃料噴射弁34(図1には1つのみ図示)と、これら変圧装置32および燃料噴射弁34を制御する燃料噴射制御装置としてのECU36(電子制御ユニット)とから基本的に構成されている。
前記燃料噴射弁34は、ECU36によって電子制御される電磁弁(図示せず)と、この電磁弁の開弁動作によって燃料を噴射するノズル34aとを有し、このノズル34aの先端部が各気筒の燃焼室16に臨んだ状態で、シリンダヘッド18に取り付けられている。
前記変圧装置32は、図2(a)に示すように、各燃料噴射弁34に対応して設けられた小型レール38(蓄圧レール)と、小型レール38に燃料を圧送する高圧ポンプ40と、各小型レール38および高圧ポンプ40を接続する高圧パイプ42を選択的に開閉する開閉弁44とから基本的に構成されている。前記小型レール38は、高圧ポンプ40から供給された高圧の燃料を目標レール圧まで蓄圧すると共に、その蓄圧された燃料を燃料噴射弁34に供給する。燃料噴射弁34は、前記電磁弁が開放されると、小型レール38内の圧力と略同一の噴射圧で燃料を燃焼室16に供給する。前記開閉弁44は、ECU36により開閉されて、高圧ポンプ40から小型レール38への燃料の供給量(すなわち、圧力)を制御している。
ECU36は、CPU、RAM、ROM等を有するマイクロコンピュータを中心に構成されている。ECU36は、クランク角センサ46、燃圧センサ50、筒内圧センサ(CPS)52、吸気圧センサ54、吸気温センサ56、吸気量センサ58等から出力される出力信号を入力し、これらの出力信号に基づいてエンジン10の運転状態を検出する。ECU36は、ROM等の記憶媒体に記憶された制御プログラムを実行することにより、後述する圧力決定手段、開始決定手段として機能する。
図1に示すように、クランク角センサ46は、エンジン10のクランク軸と同期して回転するパルサ60の近傍に配置され、該パルサ60が1回転する間に、パルサ60の外周部に設けられた歯部の数に相当する複数のパルス信号(回転角信号)を出力する。ECU36は、クランク角センサ46から出力される回転角信号に基づいて、エンジン10の回転数(NE)およびクランク角度を検出する。
図2(a)に示すように、燃圧センサ50は、各小型レール38に取り付けられ、該小型レール38に蓄圧された燃料圧力を計測する。
筒内圧センサ52(CPS)は、エンジン10の少なくとも1つの気筒のシリンダヘッド18に取り付けられ、シリンダ内圧力を計測する。なお、筒内圧センサ52の出力信号は、ローパスフィルタ(LPF)によりノイズが除去された後にECU36に入力されるようになっている。
吸気圧センサ54は、吸気管28に取り付けられ、該吸気管28内の吸気圧(Pm)を計測する。吸気温センサ56は、吸気管28に取り付けられ、該吸気管28内を通過する吸気温度(Tm)を計測する。吸気量センサ58は、吸気管28に取り付けられ、吸気管28内の吸気量(Ga)を計測する。
次に、ECU36の制御機能について、以下詳述する。このECU36は、燃料噴射弁34に対する噴射制御および変圧装置32に対する噴射圧制御を実施する。
[噴射制御について]
ECU36による噴射制御は、燃料噴射弁34からの燃料の噴射量および噴射時期を制御することで行われる。ECU36は、エンジン10の運転状態に基づいて最適な噴射量および噴射時期を演算し、その演算結果に基づいて燃料噴射弁34の燃料噴射を制御する。具体的には、この噴射制御は、燃料の噴射量および噴射時期を規定するパルス信号(噴射パルス)により、燃料噴射弁34の電磁弁に供給される電力を制御することで行われる。
実施形態1で実施される具体的な噴射制御は、図3で示される。図3(a)は、噴射パルスのタイミングチャート、図3(b)は、燃焼室16内の熱発生率、図3(c)は燃料の噴射圧を示す。なお、図3の横軸は、クランク角度を示す。図3(a)に示すように、ECU36は、トルクの生成を目的とするメイン噴射(第1噴射)の直後に、該メイン噴射の燃料の噴射量よりも少ない噴射量でアフター噴射(第2噴射)を実行する。更に、ECU36は、メイン噴射に先立って、メイン噴射よりも少ない噴射量でパイロット噴射(第3噴射)を実行する。すなわち、ECU36は、1燃焼サイクル(燃焼行程)において、パイロット噴射、メイン噴射およびアフター噴射を行う多段噴射を実行するようになっている。
[噴射圧制御について]
次に、ECU36による噴射圧制御について説明する。噴射圧制御において、ECU36は、変圧装置32の開閉弁44を開閉して、小型レール38内の圧力が所定の目標レール圧となるよう制御する。これにより、燃料噴射弁34から燃焼室16へ噴射される燃料の噴射圧を制御している。ECU36は、1燃焼サイクル、詳しくは燃焼行程において、基準圧力値および増大圧力値の2つの目標レール圧(それぞれ第1の目標レール圧、第2の目標レール圧と称する場合がある)を設定する。
図3(c)に示すように、ECU36は、燃焼行程を基準圧力値の噴射圧で開始させる。そして、燃焼行程の途中(少なくともメイン噴射の開始後)から噴射圧を増圧させ、燃焼行程の後半(少なくともアフター噴射)を基準圧力値より高い増大圧力値の噴射圧で実行するようになっている。実施形態1では、パイロット噴射およびメイン噴射を前記基準圧力値の噴射圧で行い、アフター噴射を前記増大圧力値の噴射圧で行う。
ECU36は、噴射圧を基準圧力値から増大圧力値まで増圧させるタイミング(増圧開始時期)を決定するようになっている。すなわち、ECU36は、増圧開始時期を決定する開始決定手段として機能する。実施形態1では、図3(a)に示すように、メイン噴射の終了と同時に噴射圧を増圧させるように設定されている。従って、ECU36は、メイン噴射が終了するタイミングを増圧開始時期に決定する。また、ECU36は、アフター噴射が開始されるまでに噴射圧が増大圧力値まで増圧するよう変圧装置32を制御する。
ECU36は、基準圧力値および増大圧力値を決定する圧力決定手段として機能する。基準圧力値については、ECU36は、エンジン10の運転状態を規定する回転数や燃料の噴射量等に基づいて、リアルタイムで(当該燃焼サイクル中に)基準圧力値を決定する。ECU36は、算出された基準圧力値を第1の目標レール圧として設定し、燃焼行程の開始から増圧開始時期までの間(以下、燃焼行程の前半という場合がある)、前記燃圧センサ50が第1の目標レール圧となるよう変圧装置32(開閉弁44)を制御する。
一方、増大圧力値については、ECU36は、メイン噴射での燃焼量に関するパラメータである(1)燃料噴射弁34の噴射量、(2)エンジン10の吸気温度、(3)エンジン10のシリンダ内圧力の少なくとも1つに基づいて算出される。実施形態1では、筒内圧センサ52で計測されたシリンダ内圧力に基づいて、増大圧力値を算出するようになっている。以下に、シリンダ内圧力から増大圧力値を算出する一例を示す。
ECU36は、メイン噴射でのシリンダ内圧力に基づいて、熱発生率および熱発生量(燃焼量)を算出する。ここで、熱発生率dQ[J/°]は、以下の式で求められる。
Kは比熱比であり、一定(約1.33)とみなすことができる。Vはシリンダ14内の行程容積[m]、Pはシリンダ内圧力[Pa]である。
熱発生量Q[J]は、熱発生率を積分することで以下の式で求められる。
D_degは、クランク角を示す。
ECU36には、各熱発生量に対応する最適な増大圧力値を規定したMAP値が予め記憶されている。そして、ECU36は、上記数2,3の式から算出した熱発生量から、前記MAP値を参照して増大圧力値を決定するようになっている。ECU36は、決定された増大圧力値を第2の目標レール圧として設定し、燃焼行程の増圧開始時期以降(以下、燃焼行程の後半と称する場合がある)において、燃圧センサ50が第2の目標レール圧となるよう変圧装置32(開閉弁44)を制御する。
[燃料噴射制御方法について]
次に、ECU36による燃料噴射制御方法について説明する。先ず始めに、増圧開始時期および増大圧力値を決定する場合について、図4を参照して説明する。ECU36は、増圧開始時期をメイン噴射の終了時に設定する(ステップS10)。次に、ECU36は、メイン噴射において筒内圧センサ52が計測したシリンダ内圧力を取得する(ステップS11)。
ステップS11で取得したシリンダ内圧力から、数1を用いてメイン噴射中の熱発生率を算出する(ステップS12)。算出された熱発生率から、数2,3を用いてメイン噴射中の熱発生量を算出する(ステップS13)。そして、ECU36は、予め記憶されたMAP値を参照して、ステップS13で算出された熱発生量から最適な増大圧力値を決定する(ステップS14)。ECU36は、決定された増大圧力値を第2の目標レール圧として設定する(ステップS15)。第2の目標レール圧として設定された増大圧力値は、次回の燃焼サイクルにおいて噴射圧を増圧する際に用いられる。
次に、ECU36による噴射圧制御について、図5を参照して説明する。先ず始めに、ECU36は、エンジン10の回転数や燃料の噴射量等、エンジン10の運転状態を取得する(ステップS20)。次に、ECU36は、取得された運転状態に基づいて最適な基準圧力値を算出し(ステップS21)、算出された基準圧力値を第1の目標レール圧に設定する(ステップS22)。そして、ECU36は、燃圧センサ50での計測値が第1の目標レール圧となるよう開閉弁44を制御しつつ、燃焼行程を開始させる(ステップS23)。
燃焼行程が開始されると、先ず始めに、パイロット噴射が実行される(ステップS24)。このパイロット噴射では、図3(a)に示すように、第1の目標レール圧(すなわち、基準圧力値)の噴射圧で燃料が燃料噴射弁34から燃焼室16へ短時間供給される。このとき、図3(b)に示すように、パイロット噴射では、熱発生率が所定高さの山状に変化する。
パイロット噴射の後、所定時間経過すると、ECU36は、第1の目標レール圧を維持したままメイン噴射を開始させる(ステップS25)。このメイン噴射では、図3(a)に示すように、パイロット噴射に較べて、多くの燃料が燃焼室16へ供給されて、大きなトルクが得られる。また、図3(b)に示すように、メイン噴射での熱発生率は、パイロット噴射に較べて高い山状に変化し、熱発生量も大きくなる。
メイン噴射が終了して増圧開始時期が到来すると(ステップS26のYes)、ECU36は、開閉弁44を制御して、小型レール38の増圧を開始させる(ステップS27)。すなわち、図3(c)に示すように、ECU36は、メイン噴射の噴射パルスが終了すると同時に、噴射圧を基準圧力値(第1の目標レール圧)から増大圧力値(第2の目標レール圧)に向けて増圧させる。このとき、ECU36は、噴射圧が線形的に増加するよう変圧装置32を制御する。また、ECU36は、アフター噴射が開始される直前に噴射圧が基準圧力値に到達するよう変圧装置32を制御する。
燃圧センサ50の計測値が第2の目標レール圧に到達すると(ステップS28のYes)、ECU36は、開閉弁44を制御して、噴射圧の増圧を終了させる(ステップS29)。そして、ECU36は、増大圧力値(第2の目標レール圧)の噴射圧でアフター噴射を開始させる(ステップS30)。
ここで、図3(b)に示すように、アフター噴射は、メイン噴射の終了直後に実行されるため、アフター噴射を開始するときの燃焼室16内の温度は、非常に高温な状態となっている。このような高温状態下で燃料が噴射されると、極めて短時間で燃料が着火することになる。
しかるに、実施形態1では、アフター噴射が開始されるまでに高圧の増大圧力値まで噴射圧が高められている。そして、このような大きな噴射圧で燃料を噴射することで当該燃料の微粒化が促進され、燃料が空気と十分に混合した状態で燃焼させることができる。その結果、アフター噴射でのスモークの発生を抑制することができる。また、燃料が空気と十分に混合することで、高い燃焼温度を確保することができ、アフター燃焼によるスモークの再酸化効果を向上することができる。
以上説明した実施形態1に係る燃料噴射制御装置および燃料噴射制御方法によれば、以下の作用効果を奏する。
1.アフター噴射を基準圧力値より大きい増大圧力値の噴射圧で実行するから、高温環境下であっても、燃料を空気と十分に混合させることができる。これにより、アフター噴射において、スモークの発生を抑制することができる。増大圧力値は、燃焼室16の実際のシリンダ内圧力から算出した熱発生量に基づいて決定される。すなわち、エンジン10の運転状態を正確に反映したパラメータに基づいて、最適な増大圧力値を求めることで、スモークを確実に抑制することができる。
2.増圧開始時期をメイン噴射の終了時に設定したので、メイン噴射の終了時から噴射圧の増圧が開始される。すなわち、メイン噴射は、増大圧力値よりも小さな基準圧力値の噴射圧で実行されることになる。従って、メイン噴射において、燃料が過度に微粒化されて予混合燃焼が過剰となり、燃焼騒音が悪化すると云った事態を招くことはない。
3.パイロット噴射は、増大圧力値より小さい基準圧力値の噴射圧で実行されるから、燃料が過度に微粒化することで過拡散が発生することはない。従って、燃焼サイクル中の着火安定性を維持することができる。
なお、実施形態1では、筒内圧センサ52で計測されたシリンダ内圧力を用いて熱発生量を算出し、該熱発生量から増大圧力値を決定するようにした。しかしながら、シリンダ内圧力を用いた増大圧力値の決定方法としては、他の方法を採用することができる。
例えば、シリンダ内圧力から算出したメイン噴射での熱発生率の最大値に基づいて、増大圧力値を決定することも可能である。この場合、ECU36は、筒内圧センサ52で計測されたシリンダ内圧力から数1を用いてメイン噴射中の熱発生率を算出し、その最大値を決定する。また、ECU36には、熱発生率の各最大値と最適な増大圧力値とを規定したMAP値を予め記憶しておく。そして、ECU36は、MAP値を参照して、算出された熱発生率の最大値から最適な増大圧力値を決定する。
また、他の方法として、筒内圧センサ52で計測されたシリンダ内圧力に基づいて、メイン噴射後の燃焼室16の温度(以下、筒内温度と称する)を算出し、この筒内温度から増大圧力値を決定してもよい。ここで、筒内温度T[K]は、次の式で求められる。
0≦n≦datanum
P:筒内圧力[Pa]
V:行程容積[m
:ガス重量[kg]
:ガス定数[J/kg・K]
datanum:1燃焼サイクル当たりのデータ数
また、ガス重量W[kg]は、次の式で求められる。
W:吸入空気重量[kg]
rg:残留ガス重量[kg]
egr:EGRガス重量[kg]
fb[n]:nステップまでの既燃焼燃料重量[kg]
ここで、吸入空気重量W[kg]は、吸気量センサ58で計測された吸入空気量から算出される。また、既燃焼燃料重量Wfb[kg]は、次の式で求められる。
Q[n]:nステップまでの熱発生量[J]
Hu:低位発熱量[j/g]
低位発熱量とは、燃料の総発熱量から燃焼ガス中に蓄えられる水分の蒸発の潜熱を引いたものをいう。
このように、熱発生率の最大値や筒内温度から増大圧力値を算出した場合であっても、メイン噴射での燃焼状態を的確に反映した最適な増大圧力値を求めることができる。従って、アフター噴射でのスモークの発生を確実に抑制することができる。
なお、実施形態1では、増圧開始時期をメイン噴射の終了時に設定した。しかしながら、アフター噴射が開始されるまでに噴射圧が増大圧力値まで増圧されていれば、必ずしも増圧開始時期をメイン噴射の終了時に設定する必要はない。すなわち、メイン噴射が終了してからアフター噴射が開始するまでの期間に増圧開始時期が含まれていればよい。例えば、メイン噴射が終了して所定時間経過したタイミングを増圧開始時期に設定してもよい。
[実施形態2]
次に、実施形態2に係る燃料噴射制御装置(ECU36)および燃料噴射制御方法について説明する。なお、実施形態2では、実施形態1と異なる部分についてのみ説明することとし、実施形態1と同一の構成および作用効果を示す部分については、同じ符号を付して説明を省略する。
前述した実施形態1では、シリンダヘッド18に筒内圧センサ52を設け、該筒内圧センサ52で計測されたシリンダ内圧力に基づいて増大圧力値を算出する場合を例示した。実施形態2では、シリンダヘッド18に筒内圧センサ52が設けられていない場合において、シリンダ内圧力を用いることなく増大圧力値を算出する方法について説明する。
実施形態2では、メイン噴射中において吸気温センサ56で計測された吸気温度と、メイン噴射中の燃料の噴射量(メイン噴射でのパルス信号から算出)とに基づいて、増大圧力値を算出する。実施形態2のECU36には、各吸気温度および燃料の噴射量の組み合わせに対する最適な増大圧力値のMAP値が予め記憶されている。そして、ECU36は、当該MAP値を参照して、吸気温度および燃料の噴射量から増大圧力値を決定するようになっている。
図6は、実施形態2において、ECU36が増圧開始時期および増大圧力値を決定するフローを示す。先ず始めに、ECU36は、増圧開始時期をメイン噴射の終了時に設定する(ステップ30)。次に、メイン噴射中若しくはその所定時間前に吸気温センサ56で計測された吸気温度を取得する(ステップS31)。また、ECU36は、メイン噴射のパルス信号からメイン噴射中に噴射された燃料の噴射量を取得する(ステップS32)。ECU36は、MAP値を参照して、取得された吸気温度および燃料の噴射量の組み合わせから最適な増大圧力値を決定する(ステップS33)。そして、ECU36は、決定された増大圧力値を第2の目標レール圧に設定し(ステップS34)、次回の燃焼サイクルにおいて噴射圧を増圧する際に第2の目標レール圧を用いて制御する。
このように、実施形態2の燃料噴射制御装置および燃料噴射方法によれば、実施形態1と同様に、アフター噴射でのスモークの発生を好適に抑制することができる。また、増大圧力値は、メイン噴射での吸気温度および燃料の噴射量に基づいて決定されるから、シリンダ内圧力を計測するための高価な筒内圧センサ52(CPS)を必要としない。従って、エンジン10の製品コストを抑制することができる。
なお、実施形態2では、増大圧力値を吸気温度および燃料の噴射量の双方に基づいて決定したが、吸気温度または燃料の噴射量の何れか一方に基づいて増大圧力値を決定してもよい。また、例えば、エンジン10の回転数(NE)と燃料の噴射量の組み合わせから増大圧力値を決定してもよい。
[実施形態3]
次に、実施形態3に係る燃料噴射制御装置(ECU36)および燃料噴射制御方法について、以下説明する。なお、実施形態3についても、実施形態1と同一の部分については、同じ符号を付して説明は省略する。
実施形態1および2では、増圧開始時期をメイン噴射の終了時に設定し、メイン噴射の終了と同時に噴射圧を増圧させる構成とした。これに対し、実施形態3では、メイン噴射中に噴射圧の増圧を開始させるようになっている。すなわち、図7(c)に示すように、実施形態3では、開始決定手段としてのECU36は、増圧開始時期がメイン噴射中に含まれるよう該増圧開始時期を決定するようになっている。なお、図7(a)は、パルス信号のタイミングチャート、図7(b)は、熱発生率を示すグラフである。
ここで、図7(b)に示すように、熱発生率のグラフは、メイン噴射の開始と共に一気に急上昇していることが分かる。すなわち、メイン噴射が開始した直後は、熱発生率の変化率(傾き)が最も大きくなっている。このような熱発生率の変化率が大きい状態で噴射圧を大きくした場合には、予混合燃焼量が過剰となって燃焼騒音が悪化してしまう。
そこで、ECU36は、メイン噴射の開始時期から所定時間遅延させて増圧開始時期を設定するようになっている。すなわち、増圧開始時期は、熱発生率の変化率が大きいメイン噴射の開始直後を避けるように設定される。
具体的には、増圧開始時期は、燃焼騒音に関するパラメータ(以下、騒音パラメータと称する)に基づいて算出される。この騒音パラメータとしては、例えば、(1)メイン噴射の開始直後における熱発生率の変化率(傾き)や、(2)シリンダ内圧力の微分値の最大値、等が挙げられる。熱発生率の変化率は、シリンダ内圧力から上記数1を用いて熱発生率を算出し、これを微分することで求められる。
ECU36には、騒音パラメータ(熱発生率の変化率やシリンダ内圧力の微分値)に対する最適な増圧開始時期が規定されたMAP値が予め記憶されている。そして、ECU36は、当該MAP値を参照して、算出された騒音パラメータから最適な増圧開始時期を決定する。
図7(c)に示すように、噴射圧を増大圧力値まで増圧する際に、ECU36は、噴射圧を線形的に増加させるようになっている。この場合において、実施形態3の如く、増圧開始時期をメイン噴射中に設定することで、噴射圧を基準圧力値から増大圧力値まで増圧させる時間が、実施形態1の場合(図3(c)参照)に較べて長くなる。これにより、実施形態3では、実施形態1の場合に較べて緩やかな傾きで噴射圧を漸次的に増圧させることができる。しかも、噴射圧を増圧させる時間を長く確保できるから、実施形態1の場合に較べて大きな増大圧力値を設定することが可能となる。
次に、実施形態3において、ECU36が増圧開始時期および増大圧力値を決定する方法について、図8を参照して説明する。先ず始めに、筒内圧センサ52で計測されたシリンダ内圧力を取得する(ステップ40)。次に、シリンダ内圧力から騒音パラメータを算出し(ステップS41)、算出された騒音パラメータからMAP値を参照して最適な増圧開始時期を決定する(ステップS42)。
次に、ECU36は、ステップS40で取得したシリンダ内圧力から数1,2,3を用いて熱発生量を算出する(ステップS43)。そして、算出された熱発生量からMAP値を参照して最適な増大圧力値を決定し(ステップS44)、決定された増大圧力値を第2の目標レール圧として設定する(ステップS45)。設定された第2の目標レール圧は、次回の燃焼サイクルにおいて噴射圧を増圧する際に用いられる。
以上に説明したように、実施形態3の燃料噴射制御装置および燃料噴射方法によれば、実施形態1と同様に、アフター噴射でのスモークの発生を好適に抑制することができる。また、実施形態3では、増圧開始時期をメイン噴射中に設定するから、噴射圧を増圧させる時間を長く確保することができ、噴射圧をゆっくりと増加させることができる。これにより、メイン噴射の早い段階で噴射圧が一気に大きくなるのを防止することができる。しかも、増圧させる時間を多く確保することができるので、大きな増大圧力値を設定することができる。
また、実施形態3では、燃焼騒音に関するパラメータに基づいて増圧開始時期を決定することで、メイン噴射の開始時期から遅延させるようになっている。これにより、熱発生率が大きく上昇するメイン噴射の初期段階を避けて噴射圧を増圧させるので、燃焼騒音の悪化を最小限に止めることができる。すなわち、実施形態3では、燃焼騒音の悪化抑制と、アフター噴射でのスモーク低減との両立が図られている。
なお、実施形態3では、騒音パラメータに基づいてECU36が増圧開始時期を決定する構成としたが、例えば、メイン噴射の開始時期から予め設定した時間だけ遅延させて増圧開始時期を設定するようにしてもよい。これにより、増圧開始時期を決定するための計算が不要となり、ECU36の制御負担を軽減することができる。
実施形態3では、基準圧力値から増大圧力値まで噴射圧を線形的に増圧させるようにした。しかしながら、図7(c)の破線で示すように、基準圧力値から増大圧力値まで噴射圧を二次関数状(曲線的)に増圧させてもよい。この場合、メイン噴射の初期段階での噴射圧をより小さい圧力とすることができ、燃焼騒音の悪化をより確実に抑制することができる。
[変更例]
(1)実施形態1〜3の変圧装置32は、図2(a)に示すように、各燃料噴射弁34に小型レール38を別体的に設けた構成とした。しかしながら、図2(b)に示すように、各燃料噴射弁34に小型レール38を一体的に設けてもよい。
(2)また、図9の変圧装置69に示すように、高圧ポンプ40に接続された高圧レール62と、同じく高圧ポンプ40に接続された通常圧コモンレール64とを開閉弁44を介して連結した構成を採用することもできる。高圧レール62には、燃料が高圧の状態で蓄圧されている。一方、通常圧コモンレール64には、高圧レール62よりも低い圧力で燃料が蓄圧されている。通常圧コモンレール64には、複数の燃料噴射弁34が接続されており、通常圧コモンレール64から各燃料噴射弁34へ燃料が供給されるようになっている。
ECU36は、開閉弁44を開閉して、高圧レール62から通常圧コモンレール64へ高圧の燃料が流入する量を調整することで、通常圧コモンレール64内の圧力を制御する。すなわち、ECU36は、燃焼行程の初期段階では、通常圧コモンレール64が基準圧力値になるよう開閉弁44を制御する。そして、噴射圧を増圧させる際には、ECU36は、前記開閉弁44を開放して高圧レール62から高圧の燃料を通常圧コモンレール64へ供給する。これにより、通常圧コモンレール64内の圧力を増大圧力値まで増圧させて、燃料噴射弁34から増大圧力値の噴射圧で燃料を噴射させる。
(3)また、図10の変圧装置70に示すように、高圧レール62および通常圧コモンレール64を互いに独立させた(互いに連通していない)構成としてもよい。高圧レール62および通常圧コモンレール64には、それぞれ高圧管66および低圧管68が各燃料噴射弁34に対応して複数導出している。各高圧管66および低圧管68は、開閉弁44で合流されている。そして、ECU36が開閉弁44を開閉制御することで、高圧レール62から供給される高圧の燃料と、通常圧コモンレール64から供給される低圧の燃料との混合割合を調整し得るようになっている。これにより、燃料噴射弁34に供給される燃料の圧力を適宜変更することができる。
すなわち、ECU36は、燃焼行程の前半では、低圧の燃料が高圧の燃料よりも多くなるよう開閉弁44を開閉制御して、燃料噴射弁34に供給される燃料の圧力を基準圧力値とする。そして、噴射圧を増圧させる際には、ECU36は、高圧の燃料が低圧の燃料よりも多くなるよう開閉弁44を開閉制御して、燃料噴射弁34に供給される燃料の圧力を増大圧力値とする。なお、開閉弁44に代えて、切替弁を採用することも可能である。
(4)実施形態1〜3では、メイン噴射の前にパイロット噴射を実行したが、必ずしもパイロット噴射を実行する必要はない。また、実施形態1〜3では、アフター噴射を開始する直前に噴射圧が増大圧力値に到達するようにした。しかしながら、アフター噴射(第2噴射)が開始される前に増大圧力値まで噴射圧が増圧されていればよく、アフター噴射が開始される直前でなくてもよい。
(5)実施形態1〜3では、決定した増大圧力値を次回の燃焼サイクルにおいて増圧する際に用いるようにしたが、次気筒での燃焼行程において用いてもよい。
(6)実施形態1〜3では、熱発生量や吸気温度および噴射量からMAP値を参照して増大圧力値を決定したが、これらのパラメータから計算により最適な増大圧力値を算出してもよい。
10…エンジン、32,69,70…変圧装置、34…燃料噴射弁、36…ECU。

Claims (11)

  1. 内燃機関(10)へ燃料を噴射する燃料噴射弁(34)と、前記燃料噴射弁の燃料の噴射圧を制御する変圧装置(32,69,70)とを制御するよう構成され、1燃焼サイクルあたりに、少なくとも第1噴射と該第1噴射の後に実行されて該第1噴射よりも少量の燃料を噴射させる第2噴射とを前記燃料噴射弁に行わせる燃料噴射制御装置であって、
    基準圧力値の噴射圧で前記第1噴射を開始させると共に、遅くとも前記第2噴射までに噴射圧を増大圧力値まで増圧させ、増大圧力値の噴射圧で第2噴射を行うよう前記変圧装置を制御することを特徴とする燃料噴射制御装置。
  2. 前記燃料噴射弁の噴射量、前記内燃機関の吸気温度および該内燃機関のシリンダ内圧力の少なくとも1つに基づいて、前記増大圧力値の大きさを決定する圧力決定手段(36)を備える請求項1記載の燃料噴射制御装置。
  3. 前記噴射圧を前記基準圧力値から増大圧力値まで増圧させる際の増圧開始時期を決定する開始決定手段(36)を備えている請求項1または2記載の燃料噴射制御装置。
  4. 前記開始決定手段は、前記第1噴射が終了してから第2噴射が開始するまでの期間に含まれるよう前記増圧開始時期を決定する請求項3記載の燃料噴射制御装置。
  5. 前記開始決定手段は、前記第1噴射中に含まれるよう前記増圧開始時期を決定し、
    前記変圧装置は、前記基準圧力値から増大圧力値に噴射圧が漸次的に増圧するよう制御される請求項3記載の燃料噴射制御装置。
  6. 前記開始決定手段は、前記増圧開始時期が前記第1噴射の開始から遅延するよう決定する請求項5記載の燃料噴射制御装置。
  7. 内燃機関へ燃料を噴射する燃料噴射弁と、前記燃料噴射弁の燃料の噴射圧を制御する変圧装置とを制御して、1燃焼サイクルあたりに、少なくとも第1噴射と該第1噴射の後に実行されて該第1噴射よりも少量の燃料を噴射させる第2噴射とを前記燃料噴射弁に行わせる燃料噴射制御方法であって、
    基準圧力値の噴射圧で前記第1噴射を開始させるステップ(S25)と、
    遅くとも前記第2噴射までに噴射圧を前記基準圧力値から増大圧力値まで増圧させるステップ(S27)と、
    前記増大圧力値の噴射圧で第2噴射を開始させるステップ(S30)と、
    を備えることを特徴とする燃料噴射制御方法。
  8. 前記燃料噴射弁の噴射量、前記内燃機関の吸気温度および該内燃機関のシリンダ内圧力の少なくとも1つに基づいて、前記増大圧力値の大きさを決定する請求項7記載の燃料噴射制御方法。
  9. 前記噴射圧を前記基準圧力値から前記増大圧力値に増圧させる際の増圧開始時期を、前記第1噴射が終了してから第2噴射が開始するまでの期間に含まれるよう決定する請求項7または8記載の燃料噴射制御方法。
  10. 前記噴射圧を前記基準圧力値から前記増大圧力値に増圧させる際の増圧開始時期を、前記第1噴射の期間に含まれるよう決定すると共に、
    前記基準圧力値から増大圧力値に前記噴射圧が漸次的に増圧するよう前記変圧装置を制御する請求項7または8記載の燃料噴射制御方法。
  11. 前記増圧開始時期を、前記第1噴射の開始から遅延するよう決定する請求項10記載の燃料噴射制御方法。
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