JP2013256042A - 射出成形機、射出成形機のシリンダの曲がり量測定方法および測定装置 - Google Patents

射出成形機、射出成形機のシリンダの曲がり量測定方法および測定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】熱膨張によるシリンダの曲がり量を測定することができる射出成形機を提供する。
【解決手段】射出成形機1は、シリンダ2と、ベース部材7と、第1および第2の付勢手段11,12と、第1および第2の付勢手段11,12の伸縮変化量を測定する測定手段と、算出手段18と、を備える。第1および第2の付勢手段11は、シリンダ2のうちの、ベース部材7に支持された第1および第2の部位14a,14bをベース部材7に付勢する。算出手段18は、第1および第2の付勢手段11,12の伸縮変化量に基づいて、シリンダ2のうちの、第1のシリンダ部分2aおよび第2のシリンダ部分2bの熱膨張量を算出し、第1および第2のシリンダ部分2a,2bの熱膨張量に基づいてシリンダ2の曲がり量を算出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、成形材料を溶融するシリンダを有し、溶融状態の成形材料を金型へ向かって射出する射出成形機、当該射出成形機のシリンダの曲がり量を測定する方法および測定する装置に関する。
溶融状態の成形材料を金型内へ射出することによって成形品を成形する射出成形機が知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1に開示されている射出成形機の構造および動作について、図11を用いて説明する。
図11は、特許文献1に開示の射出成形機の概略側面図である。図11に示すように、射出成形機1は、シリンダ2と、シリンダ2の軸方向に移動可能かつシリンダ2の軸周りに回転可能にシリンダ2内に収容されたスクリュ3と、シリンダ2の外周に配されたヒータ4と、を備える。シリンダ2の内部のうちの、シリンダ2の軸方向における一端部は、溶融状態の成形材料を貯留する貯留部5として形成されている。
シリンダ2内に投入された固形状態の成形材料は、スクリュ3の回転により貯留部5へ向けて移動するとともに、ヒータ4からシリンダ2を介して伝わる熱によって溶融する。そして、成形材料は、溶融状態で貯留部5に貯留される。
シリンダ2の軸方向の一端には貯留部5と連通するノズル6が設けられている。スクリュ3が貯留部5へ向かって移動することにより、貯留部5に貯留された溶融状態の成形材料はノズル6から射出される。
また、射出成形機1は、シリンダ2の他端を支持するベース部材7を備える。ベース部材7は、シリンダ2の軸方向に沿うX方向、およびX方向と交わるY,Z方向に移動可能に設けられている。
シリンダ2内で成形材料を溶融する際には、射出成形機1は金型8から離されている。シリンダ2内で成形材料が溶融したところでベース部材7がY,Z方向に移動し、ノズル6はY,Z方向に関して金型8の注入口9の位置に合わせられる。
その後、ベース部材7が金型8へ向かってX方向に移動し、ノズル6は注入口9の周縁に当てられる。さらに、ベース部材7は、ノズル6と注入口9の周縁との間に隙間が形成されないようにノズル6を注入口9の周縁に比較的高い圧力で押し付ける。
ノズル6が注入口9の周縁に押し付けられた状態で射出成形機1が成形材料を金型8へ向けて射出すると、成形材料は注入口9を通って金型8の内部に流入する。その結果、金型8の内部は成形材料で満たされる。金型8の内部で成形材料が冷却凝固することによって所望の形状を有する成形品が成形される。
特開2002−263814号公報
近年では、ベース部材7を用いてノズル6を注入口9の周縁に押し付けた状態でシリンダ2の内部で成形材料を溶融する射出成形機が提案されている。成形材料を溶融し始めてから金型8へ成形材料を射出するまでの時間を短縮するためである。ノズル6を注入口9の周縁に押し付けた状態でシリンダ2の内部で成形材料を溶融する場合、次のような問題が生じる可能性がある。
すなわち、ヒータ4からの熱の一部はシリンダ2に蓄積され、シリンダ2の温度が上昇してシリンダ2はシリンダ2の軸方向に膨張する。シリンダ2が均一に膨張しない場合、シリンダ2は曲がってしまう。
例えば、シリンダ2の軸が水平に保たれている場合、シリンダ2に投入される成形材料はシリンダ2内の下側に溜まる。そのため、シリンダ2の下側部分が成形材料と接触し、シリンダ2の上側部分は成形材料と接触しない。したがって、シリンダ2の下側部分に比べてシリンダ2の上側部分の熱は成形材料へ伝わりにくく、シリンダ2の下側部分に比べてシリンダ2の上側部分にヒータ4からの熱が蓄積しやすい。その結果、シリンダ2の上側部分がシリンダ2の下側部分よりもより大きく膨張し、シリンダ2は下方向へ向かって曲がってしまう。
シリンダ2が曲がると、ノズル6が注入口9に対してずれる。ノズル6のずれの程度によっては、注入口9の周縁とノズル6との間に隙間が形成され、当該隙間から成形材料が漏れてしまう。
以上のような問題から、ノズル6を注入口9の周縁に押し付けた状態でシリンダ2の内部で成形材料を溶融する場合には、シリンダ2が熱膨張により曲がるたびにノズル6を注入口9の位置に合わせ直す必要がある。
ところが、熱膨張によるシリンダ2の曲がり量は比較的小さく、シリンダ2の曲がり量が所定量を超えているか否かを目視で判断することは極めて困難である。そのため、シリンダ2の曲がり量が所定量を超えていることに射出成形機1の操作者が気付かず、注入口9の周縁とノズル6との間に隙間が形成された状態で成形材料がシリンダ2から射出されてしまう虞があった。
そこで、本発明は、熱膨張によるシリンダの曲がり量を測定することができる射出成形機、当該射出成形機のシリンダの熱膨張による曲がり量を測定する方法および測定する装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、金型に溶融材料を射出するためのシリンダと、シリンダの後端を支持するベース部材と、を備え、金型に対してシリンダの軸方向に沿って移動してベース部材でシリンダを金型へ押し付ける射出成形機に係る。この態様において、第1および第2の付勢手段と、第1および第2の付勢手段の軸方向に関する伸縮変化量を測定する測定手段と、シリンダの曲がり量を算出する算出手段と、をさらに備えることを特徴とする。第1および第2の付勢手段は、軸方向に沿って伸縮することによって、シリンダのうちの、ベース部材の支持された第1および第2の部位を軸方向に沿ってベース部材に付勢する。算出手段は、測定手段により測定された第1および第2の付勢手段の伸縮変化量に基づいて、ベース部材によって金型に押し付けられた状態のシリンダのうちの、第1の部位から軸方向に沿って金型まで延びる第1のシリンダ部分、および第2の部位から軸方向に沿って金型まで延びる第2のシリンダ部分の、軸方向に関する熱膨張量を算出し、第1および第2のシリンダ部分の熱膨張量に基づいて、ベース部材によって金型に押し付けられた状態のシリンダの曲がり量を算出する。
また、本発明は、金型に溶融材料を射出するためのシリンダと、シリンダの後端を支持するベース部材と、を備え、金型に対してシリンダの軸方向に沿って移動してベース部材でシリンダを金型へ押し付ける射出成形機の、ベース部材で金型に押し付けられた状態のシリンダの熱膨張による曲がり量を測定する方法に係る。この態様において、第1および第2の付勢手段を用意する用意ステップと、シリンダをベース部材に付勢する付勢ステップと、第1および第2の付勢手段の軸方向に関する伸縮変化量を測定する測定ステップと、シリンダの曲がり量を算出する算出ステップと、を含む。用意ステップにおいて用意される第1および第2の付勢手段は、軸方向に沿って伸縮することによって該軸方向に付勢力を作用させる。付勢ステップでは、シリンダのうちの、ベース部材に支持された第1の部位を第1の付勢手段を用いて軸方向に沿ってベース部材に付勢するとともに、シリンダのうちの、ベース部材に支持された第2の部位を第2の付勢手段を用いて軸方向に沿ってベース部材に付勢する。算出ステップでは、付勢ステップにおいて測定された第1および第2の付勢手段の伸縮変化量に基づいて、ベース部材によって金型に押し付けられた状態のシリンダのうちの、第1の部位から軸方向に沿って金型まで延びる第1のシリンダ部分、および第2の部位から軸方向に沿って金型まで延びる第2のシリンダ部分の、軸方向に関する熱膨張量を算出し、第1および第2のシリンダ部分の熱膨張量に基づいて、ベース部材によって金型に押し付けられた状態のシリンダの曲がり量を算出する。
また、本発明は、金型に溶融材料を射出するためのシリンダと、シリンダの後端を支持するベース部材と、を備え、金型に対してシリンダの軸方向に沿って移動してベース部材でシリンダを金型へ押し付ける射出成形機の、ベース部材で金型に押し付けられた状態のシリンダの熱膨張による曲がり量を測定する装置に係る。この態様において、第1および第2の付勢手段と、第1および第2の付勢手段の軸方向に関する伸縮変化量を測定する測定手段と、シリンダの曲がり量を算出する算出手段と、を備える。第1および第2の付勢手段は、軸方向に沿って伸縮することによって、シリンダのうちの、ベース部材の支持された第1および第2の部位を軸方向に沿ってベース部材に付勢する。算出手段は、測定手段により測定された第1および第2の付勢手段の伸縮変化量に基づいて、ベース部材によって金型に押し付けられた状態のシリンダのうちの、第1の部位から軸方向に沿って金型まで延びる第1のシリンダ部分、および第2の部位から軸方向に沿って金型まで延びる第2のシリンダ部分の、軸方向に関する熱膨張量を算出し、第1および第2のシリンダ部分の熱膨張量に基づいて、ベース部材によって金型に押し付けられた状態のシリンダの曲がり量を算出する。
本発明によれば、射出成形機のシリンダの熱膨張による曲がり量を算出することができる。
本発明の実施形態に係る射出成形機の概略側面図である。 本発明の第1の実施形態に係る射出成形機の支持面付近の概略側面図である。 図2に示される部分をシリンダの軸方向に沿ってシリンダの側からベース部材へ向かって見たときの概略正面図である。 測定手段としてひずみゲージを用いた場合の第1の付勢手段の伸縮量の測定方法を説明するための概略図である。 シリンダが熱により膨張していない状態の、支持面付近の概略側面図である。 シリンダの一部が熱により膨張している状態の、支持面付近の概略側面図である。 第1および第2のシリンダ部分の熱膨張量の差からシリンダの曲がり量を算出する方法を説明するための模式図である。 12個の付勢手段を用いてシリンダがベース部材に付勢された射出成形機の支持面付近を、シリンダの軸方向に沿ってシリンダの側からベース部材へ向かって見たときの概略正面図である。 本発明の第2の実施形態に係る射出成形機の支持面付近を、シリンダの軸方向に沿ってシリンダの側からベース部材へ向かって見たときの概略正面図である。 第1、第2および第3のシリンダ部分の膨張量から、シリンダの曲がり量および曲がり方向を算出する方法を説明するための模式図である。 特許文献1に開示の射出成形機の概略側面図である。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態を図に基づいて説明する。なお、図11に示される構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明については省略する。
図1は、本実施形態に係る射出成形機の概略側面図である。図1に示すように、射出成形機10は、シリンダ2と、シリンダ2を支持する支持面7aを有するベース部材7と、を備える。本実施形態では、シリンダ2の軸は水平に保たれている。
シリンダ2の内部には、溶融状態の成形材料を貯留する貯留部5が形成されている。シリンダ2内に投入された固形状態の成形材料は、スクリュ3の回転によって貯留部5へ向けて移動するとともに、ヒータ4からシリンダ2を介して伝わる熱によって溶融する。
シリンダ2の一端には、貯留部5と連通するノズル6が設けられている。スクリュ3が貯留部5へ向かって移動することによって、貯留部5に貯留された溶融状態の成形材料はノズル6から射出される。
ベース部材7は、シリンダ2の軸方向に沿うX方向、およびX方向と交わるY,Z方向に移動可能に設けられている。ベース部材7からX方向へ向かって所定の距離だけ離れた位置には金型8が配置されている。ベース部材7がY,Z方向に移動することによって、ノズル6はY,Z方向に関して金型8の注入口9の位置に合わせられる。ベース部材7がX方向に移動することによって、シリンダ2は比較的高い圧力で金型8へ押し付けられる。
また、射出成形機10は、シリンダ2の軸方向に伸縮することによってシリンダ2の軸方向に沿ってシリンダ2をベース部材7に付勢する第1および第2の付勢手段11,12を備える。第1および第2の付勢手段11,12は、例えばボルトである。
ここで、図2および3を用いて、第1および第2の付勢手段11,12としてボルトを用いた場合の、シリンダ2へ作用するベース部材7への付勢力について説明する。なお、第2の付勢手段12の構造や作用は、第1の付勢手段11の構造と同じであるため、ここでは第1の付勢手段11に関して説明する。
図2は、射出成形機10の支持面7a付近の概略側面図である。図3は、図2に示される部分をシリンダ2の軸方向に沿ってシリンダ2の側からベース部材7へ向かって見たときの概略正面図である。なお、図3では、スクリュ3は省略されている。
図2,3に示されるように、第1の付勢手段11としてのボルトは、ヘッド部13aと、軸部13bと、先端部13cを有する。シリンダ2にはフランジ部14が設けられている。フランジ部14には、シリンダ2の軸方向に沿ってフランジ部14を貫通する貫通穴15が形成されている。貫通穴15の大きさは、軸部13bを通し、ヘッド部13aを通さない大きさである。
ベース部材7の支持面7aはX方向を向いており、支持面7aには、軸部13bに対応した形状を有するねじ穴16が形成されている。先端部13cをねじ穴16の開口に当てて軸部13bおよびヘッド部13aを所定の方向に回すと、先端部13cがねじ穴16にねじ込まれる。その結果、軸部13bの軸方向がシリンダ2の軸方向に沿った状態で第1の付勢手段11はベース部材7に保持される。
貫通穴15に軸部13bが通された状態で先端部13cがねじ穴16にねじ込まれると、ヘッド部13aが貫通穴15の開口縁に接触する。ヘッド部13aが貫通穴15の開口縁に接触している状態で先端部13cがねじ穴16のさらにねじ込まれると、軸部13bが、シリンダ2の軸方向に沿って伸びる。
軸部13bがシリンダ2の軸方向に沿って伸びることによって、軸部13bには元の長さに戻ろうとする復元力が作用する。軸部13bの復元力は、ヘッド部13aを介してフランジ部14を支持面7aへ押し付ける。
以上のように、軸部13bの復元力が、ベース部材7への付勢力としてシリンダ2へ作用する。
第2の付勢手段12は、シリンダ2の軸周りにおける、第1の付勢手段11とは異なる位置でシリンダ2をベース部材7に固定している。すなわち、第1の付勢手段11は、フランジ部14の第1の部位14aをベース部材7に付勢しており、第2の付勢手段12は、シリンダ2の周方向に関して第1の部位14aとは異なるフランジ部14の第2の部位14bをベース部材7に付勢している。
本実施形態では、第1の部位14aは、フランジ部14の上側の部位であり、第2の部位14bは、フランジ部14の下側の部位である。言い換えれば、第1の付勢手段11はシリンダ2の上側部分をベース部材7に付勢しており、第2の付勢手段はシリンダ2の下側部分をベース部材7に付勢している。
さらに、図1に示すように、射出成形機10は、第1および第2の付勢手段11,12の、シリンダ2の軸方向に関する伸縮量、およびその変化量(以下、単に伸縮変化量と称す)を測定する測定手段17(図4参照)を備える。そして、測定手段17は、ベース部材7によって金型8に押し付けられた状態のシリンダ2の曲がり量を、測定手段17により測定された第1および第2の付勢手段11,12の伸縮量から算出する算出手段18に接続されている。
本実施形態では、測定手段17としてひずみゲージが採用されている。図4は、測定手段17としてひずみゲージを用いた場合の第1の付勢手段11の伸縮量の測定方法を説明するための概略図である。
図4に示すように、測定手段17としてのひずみゲージは、抵抗体を有する。抵抗体は軸部13bの側面に貼り付けられている。軸部13bがシリンダ2の軸方向に沿って伸縮すると、ひずみゲージの抵抗体も軸部13bと同じ伸縮率で伸縮する。抵抗体は変形することによって抵抗値が変化する特性を有しており、抵抗体の抵抗値の変化量を測定することによって抵抗体の伸縮量、すなわち軸部13bの伸縮量を得ることができる。
測定手段17は、測定した伸縮量を記憶する記憶部を備えており、当該記憶部に記憶された複数の伸縮量を比較することによって伸縮変化量を得ることができる。算出手段18に記憶部設け、算出手段18の記憶部を用いて伸縮変化量を算出してもよい。
続いて、ベース部材7によって金型8(図1参照)に押し付けられた状態のシリンダ2の曲がり量を、算出手段18(図1参照)が第1および第2の付勢手段11,12の伸縮量から算出する原理について、図5および6を用いて説明する。図5は、シリンダ2が熱により膨張していない状態の、支持面7a付近の概略側面図である。図6は、シリンダ2の一部が熱により膨張している状態の、支持面7a付近の概略側面図である。
シリンダ2の一部が熱により膨張する状態は、シリンダ2内に投入された成形材料が、シリンダ2内の所定の部分に溜まることによって生じる。
例えば、シリンダ2の軸が水平に保たれている場合、成形材料はシリンダ2内の下側に溜まりやすい。そのため、シリンダ2の下側部分が成形材料と接触し、シリンダ2の上側部分は成形材料と接触しない。したがって、シリンダ2の上側部分の熱はシリンダ2の下側部分に比べて成形材料へ伝わりにくく、シリンダ2の下側部分に比べてシリンダ2の上側部分にヒータ4からの熱が蓄積しやすい。その結果、シリンダ2の上側部分がシリンダ2の下側部分よりもより大きく膨張する。
シリンダ2の先端部は固定されていないため、シリンダ2の上側部分のみが熱により膨張すると、シリンダ2が下方向へ曲がる。シリンダ2が下方向へ曲がることによって、ベース部材7の、シリンダ2の上側部分を支持する部分に曲げモーメントが作用する。
ベース部材7の、シリンダ2の上側部分を支持する部分に曲げモーメントが作用すると、第1の付勢手段11がシリンダ2の軸方向に引っ張られ、軸部13bの伸縮量が増大する。すなわち、第1の付勢手段11の伸縮量の変化から、シリンダ2の上側部分の熱膨張量を算出することができる。
シリンダ2の下側部分は熱により膨張しないため、ベース部材7の、シリンダ2の下側部分を支持する部分はシリンダ2の軸方向に引っ張られない。したがって、第2の付勢手段12の、シリンダ2の軸方向に沿った伸縮量は図5に示す状態とほとんど変わらない。
このように、第1の付勢手段11の伸縮量と、第2の付勢手段12の伸縮量と、を比較することによって、シリンダ2の上側部分と下側部分の熱膨張量の差を算出することができる。当該熱膨張量の差から、シリンダ2の曲がり量を算出することが可能になる。
なお、本実施形態では、第1の部位14aをフランジ部14の上側部分とし、第2の部位14bをフランジ部14の下側部分としているが、この態様に限られない。第1および第2の部位14aをフランジ部14の横側部分としてもよい。この場合には、シリンダ2の横側部分の熱膨張量差を算出することができ、シリンダ2の横方向への曲がり量を算出することができる。
言い換えれば、第1の付勢手段11の伸縮量変化を測定することによって、シリンダ2のうちの、第1の部位14aからシリンダ2の軸方向に沿って金型8(図1参照)まで延びる第1のシリンダ部分2aの、当該軸方向に関する熱膨張量を算出することができる。同様に、第2の付勢手段12の伸縮量変化を測定することによって、シリンダ2のうちの、第2の部位14bからシリンダ2の軸方向に沿って金型8(図1参照)まで延びる第2のシリンダ部分2bの、当該軸方向に関する熱膨張量を算出することができる。
シリンダ2の曲がり方向があらかじめ予測できる場合には、シリンダ2の曲がり量をより正確に測定するため、第1および第2の部位14a,14bを、シリンダ2の軸から該曲がり方向に互いに反対側に向かった部位とすることが好ましい。
図7は、第1および第2のシリンダ部分2a,2bの熱膨張量の差からシリンダ2の曲がり量を算出する方法を説明するための模式図である。図7に示すように、シリンダ2が円弧状に曲がった場合、第1および第2のシリンダ部分2a,2bの長さL1,L2は、円弧の中心角θ、仮想点Oから第2のシリンダ部分2bまでの距離R、並びに第1および第2のシリンダ部分2a,2Bの間の寸法rを用いて、
L1=2π(R+r)θ/360° (式1)
L2=2πRθ/360° (式2)
と表される。したがって、第1および第2のシリンダ部分2a,2bの熱膨張量の差L1−L2は、
L1−L2=2πrθ/360° (式3)
となる。寸法rはシリンダ2が有する固有の寸法であるため、あらかじめ測定しておけばよく、既知の値である。熱膨張量の差L1−L2は、測定手段18によって測定された伸縮変化量から算出される。したがって、式3から、円弧の中心角θを算出することができ、式1または式2から距離Rを算出することができる。
中心角θおよび距離Rから、シリンダ2の曲がり量Mは、
M=R(1−cosθ) (式4)
によって算出される。
図1ないし図6に示される例では、第1および第2の付勢手段11,12という2つの付勢手段を用いてシリンダ2がベース部材7に付勢されているが、3つ以上の付勢手段を用いてシリンダ2がベース部材7に付勢されていてもよい。図8は、12個の付勢手段19を用いてシリンダ2がベース部材7に付勢された射出成形機の支持面7aの付近を、シリンダ2の軸方向に沿ってシリンダ2の側からベース部材7へ向かって見たときの概略正面図である。なお、図8では、スクリュ3は省略されている。
3つ以上の付勢手段19を備える射出成形機では、すべての付勢手段19の、シリンダ2の軸方向に関する伸縮変化量を測定する必要はなく、3つ以上の付勢手段19のうちの少なくとも2つの付勢手段19の伸縮変化量を測定すればよい。
シリンダ2の軸が水平に保たれている必要はない。例えば、シリンダ2の軸が水平方向に対して傾斜していてもよい。
また、本実施形態ではフランジ部14を介してシリンダ2を支持面7aに付勢しているが、第1および第2の付勢手段11,12を用いてシリンダ2が支持面7aに直接付勢されていてもよい。
さらに、本実施形態では、第1および第2の付勢手段11,12としてボルトを用い、ベース部材7に形成されたねじ穴16に先端部13cがねじ込まれることによってシリンダ2をベース部材7に付勢しているが、これに限られない。例えば、ねじ穴16の代わりにベース部材7を貫通する貫通穴を設け、ボルトとナットを用いてシリンダ2をベース部材7に付勢してもよい。また、第1および第2の付勢手段として、クランプといった締め具を用いてもよい。
次に、射出成形機10の動作について、図1を用いて説明する。
まず、射出成形機10の操作者または制御部は、ベース部材7をY,Z方向に移動させてノズル6を金型8の注入口9の位置に合わせ、ベース部材7をX方向へ移動させてシリンダ2を金型8へ押し付ける(押し付けステップ)。
このとき、測定手段17(図4参照)は、第1および第2の付勢手段11,12の伸縮量を記憶する。押し付けステップ直後における第1および第2の付勢手段11,12の伸縮量を基準伸縮量と称する。
シリンダ2を金型8へ押し付けたところで、シリンダ2内へ成形材料を投入する。スクリュ3を回転させて成形材料を貯留部5へ向けて移動させるとともに、ヒータ4でシリンダ2へ熱を加えて成形材料を溶融する(溶融ステップ)。成形材料は、溶融状態で貯留部5に貯留される。
なお、押し付けステップと溶融ステップとを同時に行ってもよいし、溶融ステップを行った後に押し付けステップを行ってもよい。
押し付けステップと溶融ステップが完了したところで、スクリュ3を貯留部5へ向けて移動させ、貯留部5に貯留された溶融状態の成形材料をノズル6から射出する(射出ステップ)。射出成形機10から射出された成形材料は、注入口9を通って金型8の内部へ流入する。金型8の内部は成形材料で満たされ、金型8の内部で成形材料が冷却凝固することによって所望の形状を有する成形品が成形される(凝固ステップ)。
金型8は、内部を開放可能に作製されている。金型8の内部で成形材料が固まったところで金型8を開放する。開放された金型8から成形品を取り外すことによって、所望の形状を有する成形品が得られる。金型8から成形品を取り外すためのエジェクタプレートが金型8に設けられていてもよい。
成形品を再び成形する場合には、金型8を閉じるとともに、溶融ステップを行う。このとき、シリンダ2は金型8に押し付けられたままである。すなわち、押し付けステップを省略することができる。したがって、成形材料の溶融を開始してから金型8へ成形材料を射出するまでの時間を短縮することができる。
なお、凝固ステップと溶融ステップとを同時に行ってもよい。凝固ステップと溶融ステップとを同時に行うことによって、より多くの成形品をより短い時間で成形することが可能になる。
シリンダ2を金型8へ押し付けた状態で溶融ステップを繰り返すと、シリンダ2の一部に熱が蓄積されて当該一部が熱膨張する。その結果、シリンダ2が曲がり、ノズル6が注入口9に対してずれる。
測定手段17(図4参照)は、随時測定された第1および第2の付勢手段11,12の伸縮量と、基準伸縮量とを比較し、第1および第2の付勢手段11,12の、基準伸縮量からの伸縮変化量を算出する。そして、算出手段18は、第1の付勢手段11の伸縮変化量と、第2の付勢手段12の伸縮変化量と、から、シリンダ2の曲がり量を算出する。
算出手段18がシリンダ2の曲がり量を算出することによって、射出成形機10の操作者または制御部は、シリンダ2の曲がり量を知ることができる。射出成形機10の操作者または制御部は、シリンダ2の曲がり量が所定の値を超えたところで注入口9に対してノズル6の位置がずれたと判断し、注入口9に対するノズル6の位置ずれを修正する。
注入口9に対するノズル6の位置ずれを修正するには、ベース部材7をY,Z方向に移動させればよい。このとき、シリンダ2を金型8から離してもよい。シリンダ2の、熱膨張を起こした部分を冷却することによってシリンダ2の曲がりを直し、ノズル6の位置ずれを修正してもよい。
以上のように、射出成形機10の操作者や制御部は、熱膨張によるシリンダ2の曲がり量を知ることができる。したがって、ノズル6が注入口9に対して許容範囲以上ずれる前に注入口9に対するノズル6の位置ずれを修正することができる。その結果、注入口9の周縁とノズル6との間に隙間が形成されて当該隙間から成形材料が漏れるといった事態を事前に防ぐことが可能になる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る射出成形機について、図9を用いて説明する。なお、第1の実施形態に係る射出成形機10(図1参照)の構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明については省略する。また、本実施形態に係る射出成形機の概略側面図、および付勢手段の伸縮量の測定方法を説明するための概略図は図1,4に示されるものと同じであるため、これらの図については省略する。
図9は、本実施形態に係る射出成形機20の支持面7aの付近を、シリンダ2の軸方向に沿ってシリンダ2の側からベース部材7へ向かって見たときの概略正面図である。なお、図9では、スクリュ3は省略されている。
図9に示すように、射出成形機20は、シリンダ2と、ベース部材7と、第1および第2の付勢手段11,12と、測定手段17(図4参照)と、算出手段18(図1参照)と、を備える。また、射出成形機20は、シリンダ2の軸方向に沿って伸縮することによって、フランジ部14の第3の部位14cをシリンダ2の軸方向に沿ってベース部材7に付勢する第3の付勢手段21をさらに備える。第3の部位14cは、シリンダ2の周方向に関して第1および第2の部位14a,14bとは異なる部位である。
そして、測定手段17は、第3の付勢手段21の、シリンダ2の軸方向に関する伸縮量および伸縮変化量も測定する。算出手段18は、測定手段17により測定された第1および第2の付勢手段11,12の伸縮量変化に基づいて、第1および第2のシリンダ部分2a,2bの膨張量を算出する。
また、算出手段18は、測定手段17により測定された第3の付勢手段21の伸縮量変化に基づいて、シリンダ2のうちの、第3の部位14cからシリンダ2の軸方向に沿って金型8(図1参照)まで延びる第3のシリンダ部分2cの膨張量を算出する。そして、算出手段18は、第1、第2および第3のシリンダ部分2a,2b,2cの熱膨張量から、ベース部材7によって金型8に押し付けられた状態のシリンダ2の曲がり量を算出する。
本実施形態では、シリンダ2のうちの3つの部分、すなわち第1、第2および第3のシリンダ部分2a,2b,2cの膨張量を知ることができる。したがって、第1,第2および第3のシリンダ部分2a,2b,2cの膨張量からシリンダ2の曲がり方向も算出することができる。算出手段18は、シリンダ2の曲がり方向を算出可能になっている。
第1、第2および第3のシリンダ部分2a,2b,2cの膨張量から、シリンダ2の曲がり量および曲がり方向を算出する方法を、図10を用いて説明する。図10は、当該方法を説明するための模式図である。なお、図2では、シリンダ2の軸方向に沿ってシリンダ2の側からベース部材7側を見た模式図である。
図10に示すように、シリンダ2が所定の方向(図10の白抜き矢印方向)へ円弧状に曲がった場合、シリンダ2の、所定の方向に関して互いに対向する部分S1,S2において、最大および最小の熱膨張を起こす。熱膨張を起こした後の部分S1,S2の長さLmax,Lminは、円弧の中心角θ(図7参照)、仮想点Oから部分S2までの距離R、並びに部分S1,S2の間の寸法rを用いて、
Lmax=2π(R+r)θ/360° (式5)
Lmin=2πRθ/360° (式6)
と表される。したがって、シリンダ部分S1,S2の熱膨張量の差Lmax−Lminは、
Lmax−Lmin=2πrθ/360° (式7)
となる。寸法rはシリンダ2が有する固有の寸法であるため、あらかじめ測定しておけばよく、既知の値である。
部分S2から部分S1まで熱膨張量が一定の比率で増加していると仮定すると、シリンダ2の中心Cおよび第2のシリンダ部分2aを結ぶ線分と、中心Cおよび部分S2を結ぶ線分との間の角αを用いて、熱膨張を起こした後の第1のシリンダ部分2aの長さL1は、
L1=Lmin+(Lmax−Lmin)(1−cosα)/2 (式8)
となる。
同様に、中心Cおよび第2のシリンダ部分2bを結ぶ線分と、中心Cおよび部分S2を結ぶ線分との間の角β、並びに、中心Cおよび第3のシリンダ部分3bを結ぶ線分と、中心Cおよび部分S2を結ぶ線分との間の角γを用いて、熱膨張を起こした後の第2および第3のシリンダ部分2b,2cの長さL2,L3は、
L2=Lmin+(Lmax−Lmin)(1−cosβ)/2 (式9)
L3=Lmin+(Lmax−Lmin)(1−cosγ)/2 (式10)
となる。
さらに、中心Cおよび第1のシリンダ部分2aを結ぶ線分と、中心Cおよび第2のシリンダ部分2bを結ぶ線分との間の角度ζは、
ζ=α+β (式11)
である。また、中心Cおよび第3のシリンダ部分3aを結ぶ線分と、中心Cおよび第2のシリンダ部分2bを結ぶ線分との間の角度ηは、
η=γ+β (式12)
である。角度ζおよびηはシリンダ2が有する固有の値であるため、あらかじめ測定しておけばよく、既知の値である。もちろん、長さL1,L2,L3は、測定手段17によって測定される値であるため、既知の値である。
式7ないし式12の6つの式で、未知の値は、Lmax、Lmin、θ、α、βおよびγの6つであるから、これらの式を解くことによって、Lmax、Lmin、θ、α、βおよびγが算出される。
熱膨張を起こした後の部分S2の長さLminおよび中心角θが算出されれば、式6から距離Rを算出することができる。
中心角θおよび距離Rから、シリンダ2の曲がり量M(図7参照)は、式4によって算出される。角度α、βおよびγが算出されれば、シリンダ2の曲がり方向を特定できることは明らかである。
例えば、シリンダ2の軸が水平に保たれ、成形材料がシリンダ2の下側に溜まりやすい射出成形機であっても、ヒータ4の配置やシリンダ2の熱の受け方によっては、シリンダ2は下方向以外の方向に曲がる可能性がある。本実施形態は、シリンダ2の曲がり方向を予測することができない場合に有利である。
もちろん、4つ以上の付勢手段の伸縮変化量を用いてシリンダ2の曲がり量およびシリンダ2の曲がり方向を算出してもよい。
シリンダ2の曲がり量および曲がり方向に応じてベース部材7をY,Z方向に移動させることによって、注入口9に対するノズル6の位置ずれを修正することができる。その結果、注入口9の周縁とノズル6との間に隙間が形成されて当該隙間から成形材料が漏れるといった事態を事前に防ぐことが可能になる。
2 シリンダ
2a 第1のシリンダ部分
2b 第2のシリンダ部分
7 ベース部材
8 金型
10 射出成形機
11 第1の付勢手段
12 第2の付勢手段
14 フランジ部
14a 第1の部位
14b 第2の部位
17 測定手段
18 算出手段

Claims (8)

  1. 金型に溶融材料を射出するためのシリンダと、
    前記シリンダの後端を支持するベース部材と、を備え、前記金型に対して前記シリンダの軸方向に沿って移動して前記ベース部材で前記シリンダを前記金型へ押し付ける射出成形機において、
    前記軸方向に沿って伸縮することによって、前記シリンダのうちの、前記ベース部材の支持された第1の部位を前記軸方向に沿って前記ベース部材に付勢する第1の付勢手段と、
    前記軸方向に沿って伸縮することによって、前記シリンダのうちの、前記ベース部材に支持された第2の部位を前記軸方向に沿って前記ベース部材に付勢する第2の付勢手段と、
    前記第1および第2の付勢手段の、前記軸方向に関する伸縮変化量を測定する測定手段と、
    前記測定手段により測定された前記第1および第2の付勢手段の前記伸縮変化量に基づいて、前記ベース部材によって前記金型に押し付けられた状態の前記シリンダのうちの、前記第1の部位から前記軸方向に沿って前記金型まで延びる第1のシリンダ部分、および前記第2の部位から前記軸方向に沿って前記金型まで延びる第2のシリンダ部分の、前記軸方向に関する熱膨張量を算出し、前記第1および第2のシリンダ部分の前記熱膨張量に基づいて、前記ベース部材によって前記金型に押し付けられた状態の前記シリンダの曲がり量を算出する算出手段と、をさらに備えたことを特徴とする射出成形機。
  2. 前記射出成形機の動作を制御する制御部をさらに備え、
    前記射出成形機は、前記第1から第2の部位へ向かう所定の方向へ前記金型に対して移動可能に設けられており、
    前記制御部は、前記算出手段により算出された前記シリンダの曲がり量に応じて前記射出成形機を前記金型に対して前記所定の方向に移動させることを特徴とする、請求項1に記載の射出成形機。
  3. 前記軸方向に沿って伸縮することによって、前記シリンダのうちの、前記ベース部材に支持された第3の部位を前記軸方向に沿って前記ベース部材に付勢する第3の付勢手段をさらに備え、
    前記測定手段は、前記第3の付勢手段の、前記軸方向に関する伸縮変化量を測定し、
    前記算出手段は、前記測定手段により測定された第3の付勢手段の前記伸縮変化量に基づいて、前記ベース部材によって前記金型に押し付けられた状態の前記シリンダのうちの、前記第3の部位から前記軸方向に沿って前記金型まで延びる第3のシリンダ部分の前記軸方向に関する熱膨張量を算出し、前記第1、第2および第3のシリンダ部分の前記熱膨張量に基づいて、前記ベース部材によって前記金型に押し付けられた状態の前記シリンダの曲がり量および該シリンダの曲がり方向を算出することを特徴とする、請求項1に記載の射出成形機。
  4. 前記射出成形機の動作を制御する制御部をさらに備え、
    前記ベース部材は、前記金型に対して前記シリンダの軸方向と交わる所定の方向にも移動可能に設けられており、
    前記制御部は、前記算出手段により算出された前記シリンダの曲がり量および曲がり方向に応じて前記ベース部材を前記金型に対して前記所定の方向に移動させることを特徴とする、請求項3に記載の射出成形機。
  5. 金型に溶融材料を射出するためのシリンダと、
    前記シリンダの後端を支持するベース部材と、を備え、
    前記金型に対して前記シリンダの軸方向に沿って移動して前記ベース部材で前記シリンダを前記金型へ押し付ける射出成形機の、前記ベース部材で前記金型に押し付けられた状態の前記シリンダの熱膨張による曲がり量を測定する方法であって、
    前記軸方向に沿って伸縮することによって、該軸方向に付勢力を作用させる第1および第2の付勢手段を用意する用意ステップと、
    前記シリンダのうちの、前記ベース部材に支持された第1の部位を前記第1の付勢手段を用いて前記軸方向に沿って前記ベース部材に付勢するとともに、前記シリンダのうちの、前記ベース部材に支持された第2の部位を前記第2の付勢手段を用いて前記軸方向に沿って前記ベース部材に付勢する付勢ステップと、
    前記第1および第2の付勢手段の、前記軸方向に関する伸縮変化量を測定する測定ステップと、
    前記測定ステップにおいて測定された前記第1および第2の付勢手段の前記伸縮変化量に基づいて、前記ベース部材によって前記金型に押し付けられた状態の前記シリンダのうちの、前記第1の部位から前記軸方向に沿って前記金型まで延びる第1のシリンダ部分、および前記第2の部位から前記軸方向に沿って前記金型まで延びる第2のシリンダ部分の、前記軸方向に関する熱膨張量を算出し、前記第1および第2のシリンダ部分の前記熱膨張量に基づいて、前記ベース部材によって前記金型に押し付けられた状態の前記シリンダの曲がり量を算出する算出ステップと、を含む、シリンダ曲が曲がり量測定方法。
  6. 前記用意ステップにおいて、前記軸方向に沿って伸縮することによって該軸方向に付勢力を作用させる第3の付勢手段を用意し、
    前記付勢ステップにおいて、前記シリンダのうちの、前記ベース部材に支持された第3の部位を前記第3の付勢手段を用いて前記軸方向に沿って前記ベース部材に付勢し、
    前記測定ステップにおいて、前記第3の付勢手段の、前記軸方向に関する伸縮変化量を測定し、
    前記算出ステップにおいて、前記測定ステップにおいて測定された前記第1、第2および第3の付勢手段の前記伸縮変化量に基づいて、前記ベース部材によって前記金型に押し付けられた状態の前記シリンダのうちの、前記第1のシリンダ部分、前記第2のシリンダ部分、および前記第3の部位から前記軸方向に沿って前記シリンダの前記金型に押し付けられた部位まで延びる第3のシリンダ部分の、前記軸方向に関する熱膨張量を算出し、前記第1、第2および第3のシリンダ部分の前記熱膨張量に基づいて、前記ベース部材によって前記金型に押し付けられた状態の前記シリンダの曲がり量および該シリンダの曲がり方向を算出する、請求項5に記載のシリンダ曲がり量測定方法。
  7. 金型に溶融材料を射出するためのシリンダと、
    前記シリンダの後端を支持するベース部材と、を備え、
    前記金型に対して前記シリンダの軸方向に沿って移動して前記ベース部材で前記シリンダを前記金型へ押し付ける射出成形機の、前記ベース部材で前記金型に押し付けられた状態の前記シリンダの熱膨張による曲がり量を測定する装置であって、
    前記軸方向に沿って伸縮することによって、前記シリンダのうちの、前記ベース部材に支持された第1の部位を付勢する第1の付勢手段と、
    前記軸方向に沿って伸縮することによって、前記シリンダのうちの、前記ベース部材に支持された第2の部位を付勢する第2の付勢手段と、
    前記第1および第2の付勢手段の、前記軸方向に関する伸縮変化量を測定する測定手段と、
    前記測定手段により測定された前記第1および第2の付勢手段の前記伸縮変化量に基づいて、前記ベース部材によって前記金型に押し付けられた状態の前記シリンダのうちの、前記第1の部位から前記軸方向に沿って前記金型まで延びる第1のシリンダ部分、および前記第2の部位から前記軸方向に沿って前記金型まで延びる第2のシリンダ部分の、前記軸方向に関する熱膨張量を算出し、前記第1および第2のシリンダ部分の前記熱膨張量に基づいて、前記ベース部材によって前記金型に押し付けられた状態の前記シリンダの曲がり量を算出する算出手段と、を備えた検出装置。
  8. 前記軸方向に沿って伸縮することによって、前記シリンダのうちの、前記ベース部材に支持された第3の部位を前記軸方向に沿って前記ベース部材に付勢する第3の付勢手段をさらに備え、
    前記測定手段は、前記第3の付勢手段の、前記軸方向に関する伸縮変化量を測定し、
    前記算出手段は、前記測定手段により測定された第3の付勢手段の前記伸縮変化量に基づいて、前記ベース部材によって前記金型に押し付けられた状態の前記シリンダのうちの、前記第3の部位から前記軸方向に沿って前記金型まで延びる第3のシリンダ部分の前記軸方向に関する熱膨張量を算出し、前記第1、第2および第3のシリンダ部分の前記熱膨張量に基づいて、前記ベース部材によって前記金型に押し付けられた状態の前記シリンダの曲がり量および該シリンダの曲がり方向を算出する、請求項7に記載の検出装置。
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