JP2013255700A - X線画像に投影された部位の像の拡大率を推定する推定装置、推定方法及びプログラム - Google Patents

X線画像に投影された部位の像の拡大率を推定する推定装置、推定方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】X線検査撮影時の手間を省きつつ、より高い精度でX線画像に投影された部位の像の拡大率を推定することができる推定装置、推定方法及びプログラムを提供すること。
【解決手段】部位サイズ推定装置400は、患者にX線が照射されて、受像面上に得られたX線画像を用いて、患者の対象部位のサイズを推定する。距離推定部440は、患者の体厚に基づいて、対象部位と受像面との間の距離を推定する。拡大率推定部450は、対象部位と受像面との間の距離と、X線管球の焦点と受像面との間の距離とに基づいて、受像面上に投影された対象部位の像のサイズを補正する際に必要となる拡大率を推定する。部位サイズ補正部460は、拡大率推定部450により得られた拡大率を用いて、部位サイズ算出部420により得られた対象部位の像のサイズを補正して、実際の対象部位のサイズを推定する。
【選択図】図4

Description

本発明は、X線画像に投影された部位の像の拡大率を推定する推定装置、推定方法及びプログラムに関する。
医療において、病気や怪我等の原因によりダメージを受けてしまった関節を、人工材料から構成される人工関節で置換する人工関節置換術が知られている。人工関節置換術では、人工関節を構成するソケット、ステム等のサイズを決定するために、X線撮影によって取得されたX線画像を参照して、人工関節で置換される対象部位のサイズを計測する。
近年、X線撮影において、X線フィルムに代えて、CR(Computed Radiography)やフラットパネル(Flat Panel Detector:FPD)等を用いるコンピュータX線撮影が主流となってきている。
CRは、カセッテに入れられたイメージングプレート(Imaging Plate:IP)をX線センサとして用いるシステムである。IPは、照射されたX線をエネルギーとして蓄積するようになっている。そして、CR読取装置において、被写体を通過してIPに照射されたX線エネルギーが、光レーザで読み取られ、デジタル信号に変換されて、画像化される。カセッテには、半切、大角、四切、六切等のサイズがあり、撮影目的や患者の体型によって使い分けられている。
FPDは、被写体を通過したX線エネルギーを検出し、電気信号に変換する、X線検出器を平面状に敷き詰めたものであって、フィルムと読取装置の機能を兼ねている。FPDでは、X線をいったん光信号に変換した後に、電気信号に変える間接変換型と、X線を直接、電気信号に変える直接変換型とがある。FPDのサイズは、基本的に最大フィルムサイズのみであって、読み取る位置及び範囲等を適宜、出力画像サイズに絞って変更している。
このようにしてデジタル化されたX線画像は、画像処理装置によって、画像の濃度、階調処理等が行われた後、病院内のPACS(Picture Archiving and Communication System)と呼ばれる画像サーバに保存される。病院内のネットワークに接続されている端末は、当該ネットワークを介してPACSにアクセスすることにより、様々な場所でX線画像を参照することができる。
関節のサイズの測定は、一般的に次のように行われる。
病院内のネットワークに接続されている端末は、PACSにアクセスして、X線画像を取得し、端末の表示部に表示する。そして、表示部に表示されたX線画像を参照して、対象部位の始点と終点を指定して、必要な関節(例えば、股関節)の画像ピクセルサイズを取得する。始点及び終点の指定には、例えば、マウスやタッチペン等が用いられる。そして、実際のフィルムサイズ及び画像ピクセルサイズの情報を用いて、関節のサイズが推定される。
ところで、X線撮影では、その仕組み上、被写体の画像が実際のサイズより拡大して記録される。この点について、図1を用いて説明する。
図1は、X線撮影において、X線管球の焦点(X線発生源)10と2つの被写体11、12と受像面13との位置関係を示している。図1は、被写体11が、被写体12に比べ、受像面13から離れた距離に位置している例である。図1において、像14は、受像面13に投影された被写体11の像であり、像15は、受像面13に投影された被写体12の像である。図1に示すように、受像面13から被写体が離れるほど、受像面13に投影される被写体の像は拡大されて記録される。
関節は、体内の内部に位置する。つまり、身体が受像面に接するようにして撮影しても、関節は、受像面から離れた位置に存在する。したがって、受像面には、関節の画像が、実際の関節のサイズより拡大されて記録される。そのため、関節のサイズの測定では、この拡大による誤差の補正が必要となる。
誤差補正の方法としては、例えば、拡大率を10%に固定して、推定した対象部位のサイズを補正する方法がある。しかしながら、患者の体型、例えば、太っているか、痩せているかによって、受像面からの対象部位の距離が異なる。また、同一の患者であっても、股関節と脊椎とでは、受像面からの距離が異なる。そのため、拡大率を一律に10%に固定して補正を行う方法では、患者の体型や対象部位によって、拡大率に誤差が生じ、正確なサイズを推定するのが難しい場合がある。
この問題を解決する方法として、例えば、補正用の金属球を用いて拡大率を設定する方法がある(例えば、特許文献1)。特許文献1による補正用の金属球を用いる方法では、受像面から対象部位までの距離と、受像面から金属球までの距離とが同じになるように金属球を配置して、撮影を行う。
例えば、対象部位が股関節の場合、補正用の金属球を患者の股関節骨頭の高さに配置する。図2(A)は、患者20の股関節骨頭の高さに補正用の金属球21を配置した場合の正面図を示す。また、図2(B)は、図2(A)に示すように、補正用の金属球21を股関節骨頭22の高さに配置した場合における、股関節骨頭22と補正用の金属球21と受像面23との位置関係を示す。また、図2(C)は、補正用の金属球21及び受像面23に投影された金属球21の像24を示す。
そして、補正用の金属球を用いて拡大率を設定する方法では、金属球の実際のサイズと金属球の像のサイズとから、拡大率を算出する。具体的には、図2(C)に示すように、金属球21の直径がdであり、金属球21の像24の直径がdの場合、d/dを拡大率として設定する。
特開平10−127614号公報 特開2009−142497号公報
「体重と身長から体厚を求める方法」、日本放射線技術学会雑誌、第65卷第1号、50−56頁
しかしながら、上述の従来の補正方法では、補正用の金属球を用意し、患者の対象部位の位置に応じて、撮影ごとに当該金属球を配置しなくてはならず、撮影時に手間がかかってしまう。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、X線検査撮影時の手間を省きつつ、より高い精度で、X線画像に投影された部位の像の拡大率を推定することができる推定装置、推定方法及びプログラムを提供することを目的とする。
本発明における推定装置の一態様は、X線撮影において、受像面上に投影された患者の対象部位の像のサイズを補正する際に必要となる拡大率を推定する推定装置であって、前記患者の体厚に基づいて、前記対象部位と前記受像面との間の距離を推定する距離推定手段と、前記対象部位と前記受像面との間の距離と、X線管球の焦点と前記受像面との間の距離とに基づいて、前記拡大率を推定する拡大率推定手段と、を具備する。
この構成によれば、マーカとしての金属球を用いずに、患者の体厚に基づいて、対象部位と受像面との間の距離が推定されるので、金属球を対象部位に合わせて配置し、対象部位と金属球とを同時に撮影して、拡大率を推定する従来の方法に比べ、撮影時の手間を省くことができる。また、患者の体型に応じた体厚に応じて、拡大率が推定されるので、より高い精度で拡大率を推定することができる。また、当該拡大率を用いることにより、対象部位のサイズをより高い精度で推定することができる。
本発明における推定装置の一態様は、前記距離推定手段が、各部位と、前記体厚に対する前記各部位の位置情報とが対応付けられた位置情報テーブルを有し、前記位置情報テーブルから前記対象部位に対応付けられた位置情報を取得し、前記体厚と前記位置情報に基づいて、前記対象部位と前記受像面との間の距離を推定する。
この構成によれば、体厚に対する対象部位の位置に応じて、拡大率が推定されるので、対象部位ごとに、より高い精度で拡大率を推定することができる。
本発明における推定装置の一態様は、前記距離推定手段が、各部位と、体の中心を原点とする所定の座標系における各部位の位置を示す位置情報とが対応付けられた位置情報テーブルを有し、前記位置情報テーブルから前記対象部位に対応付けられた位置情報を取得し、前記体厚と前記位置情報と撮影方向とに基づいて、前記対象部位と前記受像面との間の距離を推定する。
この構成によれば、様々な撮影方向において、受像面と対象部位との間の距離を算出することができる。
本発明における推定装置の一態様は、前記体厚に対する前記対象部位の位置情報を受け付ける入力手段を、更に具備し、前記距離推定手段は、前記体厚と入力された前記位置情報とに基づいて、前記対象部位と前記受像面との間の距離を推定する。
この構成によれば、過去に患者が受けた検査の結果等を利用して、当該患者の体厚に対する対象部位の位置を指定して、拡大率が推定されるので、より高い精度で拡大率を推定することができる。
本発明における推定装置の一態様は、前記患者の体厚を取得する体厚取得手段、を更に具備する。
この構成によれば、患者ごとの体厚を用いて拡大率が推定されるので、より高い精度で拡大率を推定することができる。
本発明における推定装置の一態様は、前記体厚取得手段が、部位と、体位と、体厚の方向と、体厚補正係数(f)とが対応付けられた体厚補正係数テーブルを保持し、前記体厚補正係数テーブルから、前記対象部位、撮影時の体位及び撮影方向に応じて、いずれか1つの体厚補正係数(f)を取得し、前記患者の身長(H)と、前記患者の体重(W)と、取得した前記体厚補正係数(f)と、式(1)とから、前記体厚(BT)を推定する。
Figure 2013255700
ここで、α、βは、定数である。
この構成によれば、X線検査撮影時の手間を省きつつ、より高い精度で、X線画像に投影された部位の像の拡大率を推定することができる。
本発明における推定装置の一態様は、前記体厚取得手段が、前記X線画像の付帯情報から、前記患者の身長及び体重の情報を取得する。
この構成によれば、既存の情報を利用して体厚を推定することができるので、体厚を推定するためのコスト等の増加を抑えることができる。
本発明における推定装置の一態様は、前記患者の身長及び体重の情報を受け付ける入力手段を、更に具備する。
この構成によれば、X線画像に付加された患者に関する情報に、当該患者の身長及び体重の情報が付加されていない場合においても、体厚を推定することができる。
本発明における推定装置の一態様は、前記拡大率を用いて、前記受像面上に投影された前記対象部位の像のサイズを補正して、実際の対象部位のサイズを推定するサイズ補正手段を、更に具備する。
この構成によれば、より高い精度で推定された拡大率を用いて、実際の対象部位のサイズが推定されるので、より高い精度で実際の対象部位のサイズを推定することができる。
本発明における推定方法の一態様は、X線撮影において、受像面上に投影された患者の部位の像のサイズを補正する際に必要となる拡大率を推定する推定方法であって、前記患者の体厚に基づいて、前記対象部位と前記受像面との間の距離を推定し、前記対象部位と前記受像面との間の距離と、前記X線管球の焦点と前記受像面との間の距離とに基づいて、前記拡大率を推定する。
本発明におけるプログラムの一態様は、X線撮影において、受像面上に投影された患者の部位の像のサイズを補正する際に必要となる拡大率を推定する推定装置を、前記患者の体厚に基づいて、前記対象部位と前記受像面との間の距離を推定する距離推定手段と、前記対象部位と前記受像面との間の距離と、前記X線管球の焦点と前記受像面との間の距離とに基づいて、前記拡大率を推定する拡大率推定手段として機能させる。
これらによれば、マーカとしての金属球を用いずに、患者の体厚に基づいて、対象部位と受像面との間の距離が推定されるので、金属球を対象部位に合わせて配置し、対象部位と金属球とを同時に撮影して、拡大率を推定する方法に比べ、撮影時の手間を省くことができる。また、患者の体型に応じた体厚に応じて、拡大率が推定されるので、より高い精度で拡大率を推定することができる。また、当該拡大率を用いることにより、対象部位のサイズをより高い精度で推定することができる。
本発明によれば、X線検査撮影時の手間を省きつつ、より高い精度でX線画像に投影された部位の像の拡大率を推定することができる。
X線撮影時の問題点について説明するための図 股関節のX線画像を取得する場合の金属球の配置例を示す図 放射線部門システムの構成例を示す図 本発明の実施の形態に係る部位サイズ推定装置の内部構成例を示す図 体厚補正係数テーブルの一例を示す図 位置情報を説明するための図 位置情報テーブルの一例を示す図 拡大率の推定方法を説明するための図 対象部位のサイズを推定する場合の処理の一例を示すフローチャート 斜位方向撮影時の部位サイズを推定する方法を説明するための図 位置情報テーブルの一例を示す図 拡大率の補正方法を説明するための図 本発明の実施の形態に係る部位サイズ推定装置の実現例を示す図
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して詳細に説明する。本発明に係る部位サイズ推定装置は、患者の部位のサイズを測定するのに好適である。
(病院システムの構成例)
始めに、本発明の実施の形態に係る部位サイズ推定装置が適用される病院システムについて説明する。なお、以下に説明する病院システムは一例であって、本発明は、ここに示される以外のシステムにおいても適用可能である。
図3は、病院システムの構成の一例を示す図である。図3に示されるように、病院システムは、病院情報システム(HIS:Hospital Information System)100、放射線部門システム200、端末300、部位サイズ推定装置400、任意のデータサーバ(図示せず)、及び任意の他部門システム(図示せず)から構成され、ネットワーク500を介して接続されている。ネットワークとしては、LAN(Local Area Network)のようなローカルなネットワークでもよいし、インターネットのようなグローバルなネットワークでもよい。他部門システムとは、放射線部門以外の部門のシステムであり、つまり、他の検査部門のシステムや会計部門のシステム等である。
病院情報システム(HIS)100は、オーダエントリーシステム、電子カルテシステム、医事会計システム等を内包した、病院内の情報を統合的に管理するシステムである。病院情報システム(HIS)100は、患者の担当医の入力を受け、画像診断撮影の依頼内容や、当該患者に関する情報(以下、患者情報という)等を含む、オーダー情報を生成し、それを病院内のネットワーク500を介して、後述する放射線情報システム(RIS:Radiology Information System)210に通知する。
放射線部門システム200は、放射線情報システム(RIS)210、モダリティ220、及び、画像データサーバ(PACS)230を有している。図3に示すように、これらは、ネットワーク500を介して接続されている。ネットワークとしては、LAN(Local Area Network)のようなローカルなネットワークでもよいし、インターネットのようなグローバルなネットワークでもよい。
放射線情報システム(RIS)210は、放射線科における検査予約、画像撮影検査に係る検査実績情報の管理、材料在庫情報の管理等を行って、放射線科内の情報を統括的に管理するシステムである。放射線情報システム(RIS)210は、病院情報システム(HIS)100から送信されたオーダー情報を受信し、記録する。また、放射線情報システム(RIS)210は、オーダー情報を元に、モダリティ220にオーダー情報を送信し、更に、該当検査の検査実施情報を病院情報システム(HIS)100に通知する。
モダリティ220は、X線検査、CT(Computed Tomography)検査、MRI(Magnetic Resonance Imaging)検査等を行なうための装置及び、撮影された画像の画像処理を行うシステム群の総称である。例えばX線検査を行うモダリティ220は、X線発生源であるX線管球、X線センサーであるIPやFPD、IPやFPDに蓄積されたデータを読み取る読取装置(図示せず)、得られた画像の濃度調整や諧調処理を行う画像処理装置(図示せず)などから構成される。これらの構成要素は、検査の種類や、病院内の撮影室やモダリティの構成により、様々な形態をとることができる。
例えば、X線検査を行う検査では、X線管球から出力されたX線を受けるIP又はFPDを用いて、患者の患部を撮影する。その後、IP又はFPDを用いて撮影された患部の像を、読取装置を用いて画像データに変換する。IPに記録された像は光レーザを照射することにより画像に変換される。FPDを用いた場合は、FPDが、蛍光体で吸収し発生した光をフォトダイオードで電荷に変換することで得られた信号から画像を生成する。
生成された画像には、放射線情報システム(RIS)210から受信したオーダー情報などを元に、当該画像データに関する付帯情報を付帯させる。この時、モダリティ220が生成する検査画像のフォーマットとしては、医用画像に対する標準規格であるDICOM(Digital Imaging and Communication in Medicine)により定められたフォーマットを用いることができる。このDICOMは、医用画像のフォーマットやその他医療情報の通信についての標準規格であり、種々の装置がDICOMに対応することにより、病院内の様々な部門で医用画像を扱うことを可能にしている。
更に、生成された検査画像は、画像処理装置にて画像の濃度、階調処理等の画像処理が行われ、画像処理後の検査画像は、画像データサーバ(PACS)230に送信される。
画像データサーバ(PACS)230は、画像処理後の検査画像を受信して、検査画像を保存及び管理するシステムである。上述したように、画像データサーバ(PACS)230は、病院内のネットワーク500に接続されている。そのため、病院の様々な部門の端末等は、ネットワーク500を介して画像データサーバ(PACS)230に接続し、必要な検査画像を様々な場所で取得することができる。
端末300は、病院内の様々な部門に設置される端末であって、担当医、看護師等が、患者の診療履歴等を入力したり、画像データサーバ(PACS)230から取得した検査画像を表示して、読影に利用される端末である。
部位サイズ推定装置400は、X線画像を用いて、患者の対象部位のサイズを推定する。部位サイズ推定装置400については、後述する。
以上、本発明の実施の形態に係る部位サイズ推定装置が適用される病院システムの一例について説明した。
(部位サイズ推定装置)
次に、本発明の実施の形態に係る部位サイズ推定装置について説明する。
本発明の実施の形態に係る部位サイズ推定装置は、上述のモダリティ220が生成した検査画像のうち、X線画像を用いて、患者の対象部位のサイズを推定する装置であって、例えば、図3に示す部位サイズ推定装置400に適用される。なお、図3の端末300が、部位サイズ推定装置400の機能を有するように構成されてもよい。
図4は、本発明の実施の形態に係る部位サイズ推定装置400の内部構成例を示す図である。部位サイズ推定装置400は、図4に示すように、X線画像を確認する画像確認部410と、受像面上の対象部位の像のサイズを算出する部位サイズ算出部420と、患者の体厚の情報を取得する体厚取得部430と、撮影時の対象部位と受像面との間の距離を推定する距離推定部440と、受像面上に投影された対象部位の像のサイズを補正する際に必要となる拡大率を推定する拡大率推定部450と、受像面上に投影された対象部位の像のサイズを補正して、対象部位のサイズを推定する部位サイズ補正部460と、入力部470とを有している。
画像確認部410は、画像取得部411及び画像参照部412を有している。画像取得部411は、ネットワーク500経由で、画像データサーバ(PACS)230から、該当患者のX線画像を取得し、画像参照部412は、取得されたX線画像を表示する。以下、画像参照部412に表示されたX線画像を、参照画像という。
部位サイズ算出部420は、画像参照部412に表示された対象部位の像の画像ピクセルサイズ(以下、参照サイズという)を計測する。例えば、部位サイズ算出部420は、参照画像における対象部位の始点dから終点dまでの距離を画像ピクセルサイズに換算し、参照サイズdとする。始点d及び終点dの特定は、例えば、後述する入力部470(キーボード、マウス、タッチペン、タッチパネル、ボタン等)を用いて行われる。なお、参照画像における対象部位の始点d及び終点dの情報を取得する方法は、特に限定されない。
そして、部位サイズ算出部420は、参照サイズ、参照画像の全体サイズ及び受像面(IP又はFPD等)の全体サイズから、IP又はFPD等の受像面上に投影された対象部位の像のサイズdを算出する。具体的には、部位サイズ算出部420は、以下の関係式を用いて、受像面上の対象部位の像のサイズdを算出する。
=d×R
ここで、比Rは、以下に示すように、参照画像の全体サイズに対する受像面(IP又はFPD等)の全体サイズの割合である。すなわち、
R=受像面の全体サイズ/参照画像の全体サイズ
である。
そして、部位サイズ算出部420は、算出した対象部位の像のサイズdの情報を、部位サイズ補正部460に出力する。
体厚取得部430は、患者の体厚の情報を取得する。以下、体厚取得部430における体厚の情報の取得方法について説明する。
X線撮影では、患者の被曝量を必要最小限に抑えるために、照射量の調整が行われる。このとき、体厚の情報を利用して、照射量を調整する方法が知られている。
例えば、非特許文献1には、患者の身長と、体重と、体厚補正係数とに基づいて、式(2)を用いて、体厚を算出する方法が提案されている。
Figure 2013255700
式(2)において、BT(cm)は、体厚(Body Thickness)を示し、W(kg)は、体重(Weight)を示し、H(cm)は、身長(Hight)を示す。また、fは、体厚補正係数であって、部位、体位及び撮影方向に対応付けられた係数である。なお、非特許文献1では、体厚補正係数fの変動が最小となる(α、β)の組み合わせとして、(0.6、−0.8)が提案されている。
上記式(2)を用いて体厚を算出して取得する場合、体厚取得部430は、予め、部位と、体位と、撮影方向と、体厚補正係数fとが対応付けられた対応テーブル(以下、体厚補正係数テーブルという)を保持している。
図5は、体厚補正係数テーブルの一例を示す図である。なお、図5において、撮影方向とは、撮影時の受像面に対する患者の体の向きを示す情報、つまり、体厚が体の前後方向又は側面方向のどちらの方向の厚みを示すかを表現し、APは、体厚が前後(Anterior Posterior)方向の厚みであることを示し、LATは、体厚が側面(Lateral)方向の厚みであることを示している。また、各数値は、体厚補正係数fを示している。また、胸部及び腹部などの撮影については、立位での体厚と臥位での体厚とが大きく異なることがあることから、患者の体位ごとに、体厚補正係数fが対応付けられている。
なお、体厚取得部430は、X線画像の付帯情報から、患者の身長、体重、対象部位、撮影時の体位及び撮影方向の情報を取得することができる。例えば、DICOM情報には、装置の種別、患者情報、検査情報等の撮影項目情報が、検査画像の付帯情報として付加される。ここで、患者情報には、患者の氏名、生年月日、性別、血液型、身長及び体重等、患者に関する情報が含まれている。また、検査情報には、モダリティ220が行なった検査に関する情報、つまり、検査を識別する番号である検査番号や、撮影日、撮影時刻、撮影部位、撮影時の体位及び撮影方向等についての情報が含まれている。
そして、体厚取得部430は、対象部位、撮影時の体位及び撮影方向の情報に基づいて、体厚補正係数テーブルから、体厚補正係数fを取得する。例えば、対象部位が股関節の場合、体厚取得部430は、部位:股関節、体厚の方向:前後(AP)に対応付けられた100.22を、体厚補正係数fとして取得する。また、対象部位が胸部であって、撮影時の体位が立位であり、撮影方向がAPの場合、体厚取得部430は、部位:胸部、体位:立位、体厚の方向:前後(AP)に対応付けられた103.32を、体厚補正係数fとして取得する。
そして、体厚取得部430は、患者の身長と、体重と、体厚補正係数とに基づいて、式(2)を用いて、体厚を算出する。
このようにして、体厚取得部430は、X線画像の付帯情報に含まれる情報を利用して、体厚を推定することができる。
なお、患者情報に身長及び体重の情報が含まれていない場合には、後述する入力部470に患者の身長及び体重の情報を入力するようにしてもよい。
また、X線撮影時に予め患者情報を確認し、患者情報に身長及び体重の情報が含まれていないことを確認した場合に、患者の身長及び体重の情報を患者情報に追加するようしてもよい。例えば撮影時に、体厚を算出するのに必要な身長及び体重の情報が、患者情報の中に含まれていないことを確認した場合、X線撮影の前又は後に、患者の身長及び体重を計測し、身長及び体重の情報を患者情報に追加するようにしてもよい。若しくは、病院情報システム100、放射線情報システム210などのネットワーク500に接続されているシステムから身長及び体重の情報を取得し、患者情報に追加するようにしてもよい。このとき、取得元のシステムには身長及び体重の情報を送信する送信手段を設け、体厚取得部430が、当該情報を受信するようにするとよい。
また、患者情報に含まれる身長及び体重の計測日から、身長及び体重の情報が古いと判断できる場合には、最新の患者の身長及び体重の情報を入力するようにしたり、X線撮影の前又は後に、患者の身長及び体重を計測し、身長及び体重の情報を患者情報に追加するようにしてもよい。この場合には、体厚取得部430は、患者の最新の身長及び体重の情報を用いて、体厚を推定することができるので、体厚の推定精度を向上させることができる。
また、X線撮影の前又は後に、患者の体厚を実測し、実測した体厚の情報を患者情報に追加してもよい。また、対象部位の長さを計測する前に、後述する入力部470に患者の体厚の情報を入力するようにしてもよい。
なお、体厚取得方法は、上記方法に限定されず、体厚取得部430は、例えば、特許文献2に提案されるように、X線画像のヒストグラムを用いて、体厚を算出するようにしてもよい。X線撮影では、患者の被曝量を必要最小限に抑えるために、体厚の情報を利用して照射量が調整される。そのため、体厚の推定方法は、特許文献1及び特許文献2に提案される方法以外にも、様々な方法が検討されている。したがって、特許文献1及び特許文献2に提案される以外の方法を用いて、体厚取得部430が、体厚の情報を取得するようにしてもよい。
このようにして、体厚取得部430は、患者の体厚の情報を取得し、取得した体厚の情報を距離推定部440に出力する。
距離推定部440は、撮影時の対象部位と受像面との間の距離を推定する。具体的には、距離推定部440は、部位と、体厚に対する部位の位置の情報(以下、位置情報という)とが対応付けられた対応テーブル(以下、位置情報テーブルという)を有し、位置情報テーブルから対象部位に対応付けられた位置情報を取得し、体厚と位置情報に基づいて、対象部位と受像面との間の距離を推定する。
まず、体厚に対する部位の位置の情報(位置情報)について、図6を用いて説明する。図6は、患者が、X線管球の焦点(X線発生源)600を向き、受像面610に背面側640を向けた状態でX線撮影される場合に、対象部位を含む患者の水平断面図の例である。ここで、BTは、体厚であり、Hは、背面側640から対象部位620までの距離である。この場合、位置情報rは、
r=H/BT
と定義される。
または、体厚BTと、正面側650から対象部位620までの距離であるHとを用いて、位置情報rを、
r=H/BT
のように定義してもよい。
すなわち、位置情報rは、体厚BTに対して、体厚BTが示す距離の2つ端のうち、いずれか一方の端(側)から対象部位までの距離(H又はH)が占める割合である。
位置情報rは、例えば、多数のCT検査画像から、各部位の位置情報を抽出し、各部位毎に位置情報の平均値を算出することにより、事前に設定される。そして、位置情報テーブルには、このようにして得られた位置情報rが格納されている。
図7は、位置情報テーブルの一例を示す図である。図7は、位置情報rが、部位と、体位と、位置基準情報とに対応付けられている例である。ここで、位置基準情報とは、位置情報rが、患者の正面側、背面側、右側又は左側のうち、どの端(側)から対象部位までの距離を用いて定義されたものであるかを示している。
例えば、位置基準情報がA(Anterior)の場合、位置情報rは、正面側から対象部位までの距離と体厚BTとの比(H/BT)を示している。また、位置基準情報がP(Posterior)の場合、位置情報rは、背面側から対象部位までの距離と体厚BTとの比(H/BT)を示している。また、位置基準情報がR(Right)の場合、位置情報rは、右側から対象部位までの距離と体厚BTとの比を示している。また、位置基準情報がL(Left)の場合、位置情報rは、左側から対象部位までの距離と体厚BTとの比を示している。
なお、同一の部位において、位置基準情報がAの位置情報raと、位置基準情報がPの位置情報rpとは、ra+rp=1の関係を有する。例えば、図7の位置情報テーブルにおいて、胸部の位置情報r01、r02は、r01+r02=1の関係を有している。また、股関節の位置情報r07、r08は、r07+r08=1の関係を有している。したがって、位置情報テーブルは、同一の部位の位置情報ra、rpのうち、いずれか一方のみの位置情報を格納するようにしてもよい。
なお、各部位の位置情報は、患者の体型にも依存する。例えば、お腹周りが太っている人と、お腹周りが痩せている人とでは、体厚に対する股関節の位置も異なる。そこで、体型を複数のグループに分け、各グループごとに位置情報テーブルを作成するようにしてもよい。
距離推定部440が体型別の位置情報テーブルを有する場合には、X線撮影時に、患者をいずれかに体型グループに分類し、体型グループの情報が付帯情報に付加されるようにしてもよい。或いは、後述する入力部470を介して、対象部位の長さを計測する際に、患者の体型グループを指定するようにしてもよい。
そして、距離推定部440は、付帯情報に付加される体型グループの情報、又は、入力部470から通知される体型グループの情報に応じて、患者に最適な位置情報テーブルを選択する。このようにして、患者の体型に応じた位置情報テーブルを用いることにより、距離推定部440は、患者に適した位置情報を取得することができる。
距離推定部440は、X線画像の付帯情報から、対象部位、撮影時の患者の体位及び撮影方向の情報を取得することができる。そして、距離推定部440は、位置情報テーブルから、取得した対象部位の位置情報を取得する。例えば、対象部位が股関節であり、撮影方向がAPの場合、受像面には患者の背面が接しているため、距離推定部440は、位置情報rとして、位置基準情報がPのr08を取得する。また、対象部位が胸部であり、撮影時の患者の体位が立位であり、撮影方向がAPの場合、受像面には患者の背面が接しているため、距離推定部440は、位置情報として、位置基準情報がPのr02を取得する。
なお、位置情報テーブルに、位置基準情報がAの位置情報ra、又は、位置基準情報がPの位置情報rpのいずれか一方のみが格納されている場合には、距離推定部440は、ra+rp=1より、位置情報ra、rpを取得すればよい。
そして、距離推定部440は、患者の体厚BTと、対象部位に応じた位置情報rとに基づいて、対象部位と受像面との間の距離Hを推定する。例えば、対象部位が股関節であり、撮影方向がAPの場合、距離推定部440は、位置情報としてr08を取得し、そして、患者の背面から(BT×r08)の位置に股関節が存在すると判定し、股関節と受像面との間の距離Hを(BT×r08)と推定する。
なお、距離推定部440は、部位のサイズを測定する必要がある対象患者の体厚に対する対象部位の位置情報を用いるようにしてもよい。例えば、対象患者が過去にCT検査等を行っているような場合がある。このような場合には、対象患者のCT検査画像から、対象部位の位置情報を取得して、後述する入力部470から入力するようにしてもよい。そして、入力部470が受け付けた当該情報を用いて、距離推定部440は、対象部位と受像面との間の距離を推定するようにしてもよい。
或いは、CT検査時にCT検査画像から対象部位の位置情報を取得して、当該位置情報をX線画像の付帯情報に追加するようにしてもよい。
また、実際に人工関節置換術を行った際に、患者の対象部位のサイズを計測し、実際の対象部位のサイズと受像面上に投影された対象部位の像のサイズとから、対象部位の位置情報を算出して、位置情報テーブルを更新するようにしてもよい。位置情報テーブルを、実測データに基づいて更新することにより、距離推定部440は、より確からしい位置情報を取得することができるようになり、対象部位と受像面との間の距離の推定精度を向上させることができる。
このようにして、距離推定部440が、対象患者に固有の位置情報を用いることができる場合には、対象部位と受像面との間の距離をより高い精度で推定することができる。
距離推定部440は、体厚と、体厚に対する対象部位の位置情報とに基づいて、対象部位と受像面との間の距離を推定すると、対象部位と受像面との間の距離の情報を拡大率推定部450に出力する。
拡大率推定部450は、受像面上に投影された対象部位の像のサイズを補正する際に必要となる拡大率を推定する。図8を用いて、拡大率推定部450における拡大率の推定方法について説明する。なお、図8において、図6と共通するものには、同一の符号を付している。図8は、X線管球の焦点(X線発生源)600と、対象部位620と、受像面610との位置関係を示した図である。なお、像660は、受像面610に投影された対象部位620の像である。
図8において、Hは、焦点600と対象部位620との間の距離である。また、Hは、対象部位620と受像面610との間の距離であり、距離推定部440により、体厚に基づいて推定される。拡大率推定部450は、X線画像の付帯情報から、焦点フィルム間距離(FFD:Focus-Film Distance)の情報を取得する。FFDは、図8に示されるように、距離Hと距離Hとの和である。
そして、拡大率推定部450は、焦点フィルム間距離(FFD)と距離Hとから、式(3)を用いて、拡大率Mを推定する。
Figure 2013255700
式(3)及び図8から分かるように、拡大率Mは、患者の実際の対象部位620のサイズdに対する受像面上に投影された対象部位の像660のサイズdの比である。そして、拡大率推定部450は、推定した拡大率Mの情報を部位サイズ補正部460に出力する。
なお、放射線技師法では、撮影(照射)条件として、FFDの情報を照射録に記録することが義務付けられている。そこで、画像撮影前後、又は、照射録にFFDの情報を記録させる際に、FFDの情報をモダリティ220にて入力し、画像情報に付帯することができるようにしてもよい。若しくは、拡大率推定部450は、放射線情報システム(RIS)210などのネットワーク500に接続されているシステムに保存されている撮影条件などから、FFDのの情報を取得してもよい。或いは、対象部位の長さを計測する際、後述する入力部470を介して、FFDの情報を入力するようにしてもよい。
部位サイズ補正部460は、拡大率推定部450により得られた拡大率Mを用いて、部位サイズ算出部420により得られた対象部位の像660のサイズdを補正して、式(4)から、実際の対象部位620のサイズdを推定する。
Figure 2013255700
なお、部位サイズ補正部460は、推定した実際の対象部位620のサイズdの情報を、画像確認部410に出力してもよい。そして、画像確認部410は、拡大率M又は実際の対象部位620のサイズdの情報を用いて、テンプレートのサイズを適宜拡大又は縮小し、X線画像に重畳させて表示するようにしてもよい。
或いは、画像確認部410は、X線画像に所定単位(例えば、1cm/1マス)の網目から構成されるグリッドを重畳させて表示するようにしてもよい。この場合、画像確認部410は、受像面から対象部位までの距離と同じ距離だけ、当該グリッドを受像面から離して配置した場合に、受像面に投影されるグリッドの像のサイズを、拡大率Mを用いて、拡大又は縮小し、拡大又は縮小後のグリッドを、X線画像に重畳させる。これにより、対象部位と同じ位置に配置されたグリッドが、X線画像に重畳されるようになるので、当該グリッドのマス目をカウントすることにより、視覚的に対象部位のサイズを把握することができる。
入力部470は、情報の入力を受けるキーボード、マウス、タッチペン、タッチパネル、ボタン等で構成され、必要に応じて、対象部位のサイズの推定に必要な情報を受け付ける。例えば、入力部470は、患者ごとの体厚に対する対象部位の位置情報を受け付け、当該情報を距離推定部440に出力する。また、入力部470は、患者の身長及び体重の情報を受け付け、当該身長及び体重の情報を体厚取得部430に出力する。
以上、部位サイズ推定装置400の構成について説明した。次に、部位サイズ推定装置400における対象部位のサイズの推定処理について、図9のフローチャートを参照しながら説明する。
病院内のネットワークに接続される部位サイズ推定装置400の画像取得部411は、画像データサーバ(PACS)230にアクセスして、該当患者の対象部位が撮影されているX線画像を取得する(ステップS710)。そして、画像取得部411は、部位サイズ推定装置400の画像参照部412に、取得したX線画像を表示する(ステップS720)。そして、入力部470により、対象部位の始点dと終点dを指定する(ステップS730)。
部位サイズ算出部420は、画面に表示された対象部位の始点dから終点dまでの距離から参照サイズdを算出し、参照サイズd、参照画像の全体サイズ及び受像面(IP又はFPD等)の全体サイズから、受像面上の対象部位の像のサイズdを算出する(ステップS740)。
体厚取得部430は、患者の体厚BTの情報を取得する(ステップS750)。
そして、距離推定部440は、患者の体厚BTに基づいて、対象部位と受像面との間の距離Hを推定する(ステップS760)。
そして、拡大率推定部450は、体厚BTに基づいて推定された、対象部位から受像面までの距離Hと、X線管球の焦点から受像面までの距離である焦点フィルム間距離(FFD)とから、拡大率Mを推定する(ステップS770)。なお、拡大率推定部450は、例えば、X線画像の付帯情報から、焦点フィルム間距離(FFD)の情報を取得する。
部位サイズ補正部460は、拡大率推定部450により得られた拡大率Mを用いて、部位サイズ算出部420により得られた対象部位の像のサイズdを補正して、実際の対象部位のサイズdを推定する(ステップS780)。
(斜位方向撮影)
上述の説明では、患者がフィルム(受像面)に対して、正面、背面又は側面を向けて撮影した場合(正面方向撮影、背面方向撮影、側面方向撮影)について説明した。ところで、レントゲンの撮影方向には、これらの方向以外にも、患者がフィルムに対して体を斜めに向けて撮影(斜位方向撮影)する場合がある。斜位方向撮影は、脊椎系の撮影において多く用いられている。
そこで、以下では、斜位方向撮影の場合に、本願発明を適用する場合について説明する。なお、以下では、体の水平断面の形状が楕円であると仮定して説明する。
図10(A)は、正面方向撮影時の体の水平断面の一例であり、図10(B)は、フィルム(受像面)に対して、正面方向を角度θ(rad)だけ回転して撮影した、斜位方向撮影時の体の水平断面の一例である。なお、図10において、図6及び図8と共通するものには、同一の符号を付している。
ここで、図10(B)の楕円680−2は、図10(A)の楕円680−1を原点を中心に角度θ(rad)だけ回転した関係にある。なお、図10(A)、図10(B)において、aは、長軸の長さ(長径)であり、bは、短軸の長さ(短径)である(a>b>0)。
したがって、図10(A)の楕円680−1を式(5)で表すと、図10(B)の楕円680−2は、式(6)で表される。
Figure 2013255700
Figure 2013255700
ここで、長径aは、体の左右方向の体厚BTの1/2であり、短径bは、体の前後方向の体厚BTの1/2である。
なお、図10(A)、図10(B)において、対象部位620は、正面方向撮影時の対象部位を示し、対象部位620’は、斜位方向撮影時の対象部位を示している。また、基準線670は、フィルム(受像面)610に平行な線であって、楕円の中心を通る線である。なお、図10(A)、図10(B)は、楕円の中心が同じ高さになるように表示されている。
図10(B)において、目標点移動距離hは、正面方向撮影時と斜位方向撮影時とにおける基準線670から対象部位620、620’までの距離の差を示している。また、図10(B)において、体表移動距離hは、正面方向撮影時と斜位方向撮影時とにおける基準線670から受像面(体表)610までの距離の差を示している。
図10(A)、図10(B)から分かるように、斜位方向撮影時の受像面610から対象部位620’までの距離H’は、正面方向撮影時の受像面610から対象部位620までの距離Hに比べ、h+hだけ長くなる(H’=H+h+h)。
上述したように、距離推定部440は、正面方向撮影時の受像面610から対象部位620までの距離Hを算出することができる。したがって、目標点移動距離hと体表移動距離hとが分かれば、距離推定部440は、斜位方向撮影時の受像面610から対象部位620’までの距離H’を算出することができる。
以下、斜位方向撮影時の受像面610から対象部位620’までの距離H’の算出方法について説明する。
(目標点移動距離)
回転前の対象部位620の座標を(X,Y)、θ回転後の対象部位620’の座標を(X’,Y’)とすると、目標点移動距離hは、以下のように算出される。
Figure 2013255700
ここで、回転前の対象部位620の座標(X,Y)と、θ回転後の対象部位620’の座標(X’,Y’)との間には、以下の関係がある。
Figure 2013255700
したがって、回転前の対象部位620の座標(X,Y)及び角度θが分かれば、目標点移動距離hを算出することができる。
回転前の対象部位620の座標(X,Y)については、距離推定部440が、体の水平断面を、体の中心を原点とする所定の座標系における各部位の位置を示す位置情報とが対応付けられた位置情報テーブルを有するようにし、当該位置情報テーブルから取得するようにする。図11は、位置情報テーブルの一例を示す図である。
図11に示すように、位置情報テーブルには、各部位と、体位と、方向と、角度θと、位置情報(Rx,Ry)とが対応付けられている。ここで、角度θは、所定の座標系のX軸から、撮影時の体の左右方向がどの程度回転しているかを表している。また、位置情報(Rx,Ry)は、所定の座標系における各部位の位置が、長径及び短径に対する比率で表されている。所定の座標系は、例えば、体の中心を原点とし、体の左右方向をX軸、体の垂直方向をY軸とし、体の右方向をX軸の正の方向、体の正面方向をY軸の正の方向とする座標系とする。この場合、角度θは、体が正面方向からどの程度回転しているかを表し、位置情報(Rx,Ry)は、体の中心を原点とし、体の左右方向をX軸、体の垂直方向をY軸とし、体の右方向をX軸の正の方向、体の正面方向をY軸の正の方向とする座標系における各部位の位置が、長径及び短径に対する比率で表されている。
なお、体位が立位と臥位とでは、各部位の位置情報(Rx,Ry)が異なるため、図11に示す位置情報テーブルには、部位と体位の組み合わせ毎に、位置情報(Rx,Ry)が対応付けられている。
また、図11に示す位置情報テーブルは、撮影方向及び角度θの情報を含んでいる。これは、例えば、撮影方向がRAO(Right Anterior Oblique Position)或いはLAO(Left Anterior Oblique Position)の場合、撮影部位によって、撮影に最適な角度θが異なる場合があるからである。例えば、撮影方向がRAOであっても、撮影部位が腰椎の場合、角度θは40度であるのに対し、撮影部位が頚椎の場合、角度θは45度であったりする。
なお、位置情報テーブルに代えて、X線画像の付帯情報に、撮影部位、撮影時の体位及び撮影方向の情報に加えて、角度θの情報が含まれるようにして、距離推定部440は、X線画像の付帯情報から角度θの情報を取得するようにしてもよい。この場合には、位置情報テーブルには、各部位と、体位と、体の中心を原点とする所定の座標系における各部位の位置を示す位置情報との対応付けが少なくとも一つ格納されていればよいので、位置情報テーブルの容量を抑えることができる。
位置情報(Rx,Ry)を用いて、回転前、すなわち、正面方向撮影時の対象部位620の座標(X,Y)は、以下のように算出される。
Figure 2013255700
式(9)及び角度θの情報を、式(7)及び式(8)に代入することにより、目標点移動距離hを算出することができる。
このようにして、距離推定部440は、各部位と体の中心を原点とする所定の座標系における各部位の位置を示す位置情報とが対応付けられた位置情報テーブルを有し、当該位置情報テーブルから対象部位に対応付けられた位置情報を取得し、体厚と位置情報と撮影方向とに基づいて、目標点移動距離hを算出する。
(体表移動距離)
図10(A)及び図10(B)から、体表移動距離hは、体の水平断面の形状が、長径a、短径bの楕円形(a>b>0)であると仮定した場合、式(6)の極値Yの絶対値から、短径bを引いた距離と分かる。
Figure 2013255700
極値Yの絶対値|Y|は、図10(B)の楕円680−2の式(6)を微分することにより、以下のように算出される。
Figure 2013255700
ここで、cは、以下のように表される。
Figure 2013255700
このようにして、距離推定部440は、目標点移動距離hと、体表移動距離hとから、斜位方向撮影時の受像面610から対象部位620’までの距離H’を算出することができる。そして、拡大率推定部450は、式(3)において、距離Hに代えて、距離H’を用いて、斜位方向撮影時の拡大率Mを推定する。
なお、正面方向撮影時の体の左右方向をX軸、体の垂直方向をY軸とし、体の右方向をX軸の正の方向、体の正面方向をY軸の正の方向とする座標系に対して、背面方向撮影及び側面方向撮影は、それぞれ、θ=180(°)、θ=90(°)の関係を有する。したがって、背面方向撮影及び側面方向撮影の場合も、斜位方向撮影の場合と同様に、体厚BT及びBTと、目標点移動距離hと体表移動距離hとから、受像面と対象部位との間の距離を算出することができる。
したがって、この場合の位置情報テーブルには、上述の位置基準情報が不要となり、部位と体位の組み合わせ毎に、位置情報(Rx,Ry)が少なくとも一つ格納されていれば、全ての撮影方向に対して、受像面と対象部位との間の距離を算出することができ、位置情報テーブルの容量を抑えることができる。また、体厚を式(2)を用いて算出する場合、体厚補正係数テーブルには、所定の座標系における体の前後方向の体厚補正係数のみが格納されていればよいので、体厚補正係数テーブルの容量を抑えることができる。
(拡大率の補正)
上述の説明では、X線の中心線上に対象部位がある場合について説明した。しかしながら、全ての撮影において、対象部位がX線の中心線上にあるとは限らない。また、撮影の便宜上、意図的に対象部位をX線の中心線上から外して撮影する場合がある。対象部位がX線の中心線上から外れている場合、対象部位がX線の中心線上にある場合に比べ、X線の焦点と対象部位との間の距離が長くなってしまう。
そこで、以下では、対象部位がX線の中心線上から外れている場合において、実際の対象部位のサイズをより高い精度で推定する方法について説明する。なお、X線の中心線はフィルム(受像面)に対して垂直とし、X線の中心線とフィルム(受像面)とが交わる点を、フィルム中心と呼ぶ。
図12(A)は、X線管球の焦点及び対象部位の位置関係を、X線管球の焦点の真上から見た図である。また、図12(B)は、図12(A)のI−Iを通り、受像面に垂直な断面を示す。なお、図12(A)及び図12(B)において、図6及び図8と共通するものには、同一の符号を付している。図12(A)及び図12(B)において、対象部位620は、X線の中心線上に位置する対象部位を示し、対象部位620’は、X線の中心線上から外れて位置する対象部位を示している。
図12(A)において、dは、X線の中心線と対象部位620’との間の距離である。また、図12(B)において、H’は、X線管球の焦点600と対象部位620’との間の距離であり、H’は、対象部位620’と受像面610との間の距離である。
図12(B)から分かるように、H’、H’は、以下のようにして算出することができる。
Figure 2013255700
Figure 2013255700
また、対象部位がX線の中心線上から外れている場合の焦点フィルム間距離FFD’は、以下のようになる。
Figure 2013255700
したがって、対象部位がX線の中心線上から外れている場合、拡大率推定部450は、焦点フィルム間距離FFD’と距離H’とから、式(16)を用いて、拡大率Mを推定する。
Figure 2013255700
具体的には、対象部位がX線の中心線上から外れている場合、部位サイズ算出部420は、画像参照部412に表示された対象部位の像の中心とフィルム中心との距離d”を計測する。例えば、部位サイズ算出部420は、対象部位の像の中心及びフィルム中心の特定は、例えば、入力部470(キーボード、マウス、タッチペン、タッチパネル、ボタン等)を用いて行われる。なお、対象部位の像の中心及びフィルム中心の情報を取得する方法は、特に限定されない。
そして、部位サイズ算出部420は、以下の関係式を用いて、受像面上の対象部位の像の中心とフィルム中心との距離d’をを算出する。
d’=d”×R
ここで、比Rは、上述したように、参照画像の全体サイズに対する受像面(IP又はFPD等)の全体サイズの割合、すなわち、R=受像面の全体サイズ/参照画像の全体サイズ、である。
そして、拡大率推定部450は、ステップS770において、式(3)に代えて、式(16)を用いて、拡大率を推定する。
これにより、対象部位がフィルム中心からずれて撮影された場合においても、実際の対象部位のサイズをより高い精度で推定することができるようになる。
以上のように、本発明の実施の形態に係る部位サイズ推定装置400において、距離推定部440は、患者の体厚に基づいて、対象部位と受像面との間の距離を推定する。そして、拡大率推定部450は、対象部位と受像面との間の距離と、X線管球の焦点と受像面との間の距離とに基づいて、受像面上に投影された対象部位の像のサイズを補正する際に必要となる拡大率を推定する。そして、部位サイズ補正部460は、この拡大率を用いて、受像面上に投影された対象部位の像のサイズを補正して、実際の対象部位のサイズを推定する。
このようにして、距離推定部440は、X線の照射量を調整するために利用される体厚と、体厚に対する対象部位の位置情報とに基づいて、対象部位と受像面との間の距離を推定し、拡大率推定部450は、対象部位と受像面との間の距離、X線管球の焦点と受像面との間の距離とに基づいて、拡大率を推定する。これにより、部位サイズ推定装置400では、マーカとしての金属球を用いずに、患者の体厚に基づいて、拡大率が推定されるので、金属球を対象部位に合わせて配置し、対象部位と金属球とを同時に撮影して、拡大率を推定する方法に比べ、撮影時の手間を省くことができる。また、部位サイズ推定装置400では、患者の体厚に基づいて、患者の体型に応じた拡大率が設定されるので、対象部位のサイズをより高い精度で推定することができる。
また、距離推定部440は、各部位と、体の中心を原点とする所定の座標系における各部位の位置を示す位置情報とが対応付けられた位置情報テーブルを有し、位置情報テーブルから対象部位に対応付けられた位置情報を取得し、体厚と位置情報と撮影方向とに基づいて、対象部位と受像面との間の距離を推定する。
また、体厚取得部430は、患者の身長と、体重と、対象部位、撮影体位及び撮影方向に基づいて、体厚を推定する。この場合、体厚取得部430が、部位と、体位と、体厚の方向と、体厚補正係数fとが対応付けられた体厚補正係数テーブルを保持し、患者の身長及び体重の情報が取得できれば、金属球を配置せず、かつ、体厚を実測しなくても、体厚を推定することができるので、患者ごとに適切な拡大率を用いて、対象部位のサイズを推定することができる。
また、体厚取得部430が、患者の身長と、体重と、対象部位、体位及び撮影方向に応じた体厚補正係数とに基づいて、体厚を推定する場合、体厚取得部430は、X線画像の付帯情報に含まれる情報を利用して、体厚を推定することができる。この場合、体厚取得部430は、X線画像の付帯情報を利用して、体厚を推定することができるため、体厚を算出するためのコスト等の増加を抑えることができる。
また、距離推定部440は、体厚に対する対象部位の位置情報に応じて、対象部位と受像面との間の距離を推定する。これにより、患者の体厚、すなわち、患者の体型に応じて、拡大率を推定することができるので、対象部位のサイズをより高い精度で推定することができる。
また、入力部470は、体厚に対する対象部位の位置情報、患者の身長及び体重の情報を受け付ける。これにより、拡大率推定部450は、過去に患者が受けた検査の結果を利用して、当該患者の体厚に対する対象部位の位置を指定して、拡大率を推定することができるので、対象部位のサイズをより高い精度で推定することができる。X線画像の付帯情報に、当該患者の身長及び体重の情報が付加されていない場合においても、体厚取得部430は、体厚を推定することができる。
体厚取得部430における体厚取得の方法がいずれの場合も、金属球を、受像面からの距離が対象部位と同じになるように配置して拡大率を設定するのに比べ、体厚に基づいて拡大率を推定する方法では、煩わしい手間をかけずに、より高い精度で拡大率を推定することができる。更に、本発明では、X線撮影において照射量を調整するために用いられる体厚を、拡大率の推定に利用しているので、コスト等の増加を抑えつつ、適切な拡大率を推定することができる。
また、金属球を用いて拡大率を設定する方法では、金属球を配置せずに撮影してしまった場合、再度、金属球を配置して撮影を行わなければならず、患者の被曝量を増加させてしまうのに対し、本発明では、金属球を必要としないので、患者の被曝量の増加を抑えることができる。
なお、以上の説明では、X線光源の焦点サイズが小さい場合を例に説明したが、焦点サイズが大きい場合においても、本発明を適用することができる。
また、以上の説明では、部位サイズ推定装置400が、デジタル化されたX線画像を病院内のネットワーク500を介して取得する場合を例に説明したが、病院内にネットワーク環境が整備されていない場合においても、本発明を適用することができる。この場合、現像機を用いて出力されたフィルムを上述の画像参照部412に表示されたX線画像(参照画像)と考えればよい。そして、フィルム(参照画像)の全体サイズと、X線撮影時の受像面のサイズとから、比Rを算出すればよい。なお、この場合、参照サイズは、フィルム(参照画像)上に表示された対象部位の像のサイズとなる。
そして、上記比Rと、拡大率Mとを用いて、デジタル化されたX線画像の場合と同様に、実際の対象部位のサイズを算出すればよい。或いは、上記比Rと、拡大率Mとを用いて、人工関節のテンプレートを拡大、縮小し、拡大又は縮小後のテンプレートを、フィルムに重畳させて、最適なテンプレートを選択するようにしてもよい。
このように、本発明は、デジタル化されたX線画像に限らず、フィルムでしか対象部位を確認できない場合においても、適用可能である。
以上、本発明の好適な実施の形態により本発明を説明した。ここでは特定の具体例を示して本発明を説明したが、特許請求の範囲に定義された本発明の広範囲な趣旨および範囲から逸脱することなく、これら具体例に様々な修正および変更が可能である。
なお、図13に、本発明の実施の形態に係る部位サイズ推定装置400を実現するのに適するコンピューティングデバイスの実現例を示す。
図13のコンピューティングデバイス800は、中央処理ユニット(CPU:Central Processing Unit)810、メモリ820及び記録媒体830を有し、バスを介して結合されている。
CPU810は、オペレーティング・システム(図示せず)と一緒になって、RAM(Random Access Memory)等のメモリ820に読み込んだプログラムコードを実行するように動作する。プログラムコードやデータは、ROM(Read Only Memory)又はハードディスク等の記録媒体830に予め記録しておくことができる。或いは、プログラムコードやデータは、フロッピー(登録商標)ディスク等の磁気ディスク、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)等の光ディスク、MO(Magneto Optical)ディスク等の光磁気ディスク等のリムーバブル記録媒体840に、一時的、或いは、永続的に格納(記録)しておくことが可能である。このようなリムーバブル記録媒体840は、いわゆるパッケージソフトウェアとして提供することができる。
なお、プログラムコードやデータを、上述したようなリムーバブル記録媒体840からコンピューティングデバイス800にインストールする他、ネットワークI/F850を介して、ダウンロードサイトから有線又は無線転送によりインストールし、コンピューティングデバイス800が、転送されてきたプログラムやデータを受信し、内蔵する記録媒体830にインストールするようにしてもよい。
また、ハードディスク、CD−ROM、磁気光学(フロプチカル)ドライブ、テープ・ドライブ等の大容量記憶装置860が、CPU810と結合されるようにしてもよい。大容量記憶装置860は、追加のプログラムコードやデータを格納している。また、大容量記憶装置860のアドレス空間を、例えば、仮想メモリ等のためにCPU810によってアクセス可能としてもよい。また、記録媒体830に代えて、大容量記憶装置860が、該当プログラムやデータを格納するようにしてもよい。
また、上述したコンピューティングデバイス800の各々は、更に、キーボードやポインタ・デバイス(例えば、マウスやタッチペン)等の入力装置870を有している。また、コンピューティングデバイス800は、画像等を見るための表示装置880を有している。
適切なソフトウェアまたはファームウェアの制御下で動作するとき、CPU810は、所望のコンピューティングデバイス800の機能に関連付けられた特定の機能を実現することを担う。例えば、部位サイズ推定装置400をコンピューティングデバイス800により実現する場合、部位サイズ算出部420、体厚取得部430、距離推定部440、拡大率推定部450及び部位サイズ補正部460の機能は、CPU810により実現される。なお、体厚補正係数テーブルや位置情報テーブルは、記録媒体830、リムーバブル記録媒体840、大容量記憶装置860等に記憶される。また、画像確認部410、入力部470の機能は、表示装置880、入力装置870等により実現される。
なお、上記実施形態で説明した処理動作に従って時系列的に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力、或いは、必要に応じて並列的に或いは個別に実行するように構築することも可能である。
また、上記実施形態で説明した部位サイズ想定装置は、複数の装置の論理的集合構成にしたり、各装置の機能を混在させたりするように構築することも可能である。
100 病院情報システム(HIS)
200 放射線部門システム
210 放射線情報システム(RIS)
220 モダリティ
230 画像データサーバ(PACS)
300 端末
400 部位サイズ推定装置
410 画像確認部
411 画像取得部
412 画像参照部
420 部位サイズ算出部
430 体厚取得部
440 距離推定部
450 拡大率推定部
460 部位サイズ補正部
470 入力部
500 ネットワーク
800 コンピューティングデバイス
810 CPU
820 メモリ
830 記録媒体
840 リムーバブル記録媒体
850 ネットワークI/F
860 大容量記憶装置
870 入力装置
880 表示装置

Claims (11)

  1. X線撮影において、受像面上に投影された患者の対象部位の像のサイズを補正する際に必要となる拡大率を推定する推定装置であって、
    前記患者の体厚に基づいて、前記対象部位と前記受像面との間の距離を推定する距離推定手段と、
    前記対象部位と前記受像面との間の距離と、X線管球の焦点と前記受像面との間の距離とに基づいて、前記拡大率を推定する拡大率推定手段と、を具備する、
    推定装置。
  2. 前記距離推定手段は、
    各部位と、前記体厚に対する前記各部位の位置情報とが対応付けられた位置情報テーブルを有し、前記位置情報テーブルから前記対象部位に対応付けられた位置情報を取得し、前記体厚と前記位置情報に基づいて、前記対象部位と前記受像面との間の距離を推定する、
    請求項1に記載の推定装置。
  3. 前記距離推定手段は、
    各部位と、体の中心を原点とする所定の座標系における各部位の位置を示す位置情報とが対応付けられた位置情報テーブルを有し、前記位置情報テーブルから前記対象部位に対応付けられた位置情報を取得し、前記体厚と前記位置情報と撮影方向とに基づいて、前記対象部位と前記受像面との間の距離を推定する、
    請求項1に記載の推定装置。
  4. 前記体厚に対する前記対象部位の位置情報を受け付ける入力手段を、更に具備し、
    前記距離推定手段は、前記体厚と入力された前記位置情報とに基づいて、前記対象部位と前記受像面との間の距離を推定する、
    請求項1に記載の推定装置。
  5. 前記患者の体厚の情報を取得する体厚取得手段、を更に具備する、
    請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の推定装置。
  6. 前記体厚取得手段は、
    部位と、体位と、体厚の方向と、体厚補正係数(f)とが対応付けられた体厚補正係数テーブルを保持し、前記体厚補正係数テーブルから、前記対象部位、撮影時の体位及び撮影方向に応じて、いずれか1つの体厚補正係数(f)を取得し、前記患者の身長(H)と、前記患者の体重(W)と、取得した前記体厚補正係数(f)と、式(1)とから、前記体厚(BT)を推定する、
    請求項5に記載の推定装置。
    Figure 2013255700
    ここで、α、βは、定数である。
  7. 前記体厚取得手段は、
    前記X線画像の付帯情報から、前記患者の身長及び体重の情報を取得する、
    請求項6に記載の推定装置。
  8. 前記患者の身長及び体重の情報を受け付ける入力手段を、更に具備する、
    請求項6に記載の推定装置。
  9. 前記拡大率を用いて、前記受像面上に投影された前記対象部位の像のサイズを補正して、実際の対象部位のサイズを推定するサイズ補正手段を、更に具備する、
    請求項7又は請求項8に記載の推定装置。
  10. X線撮影において、受像面上に投影された患者の部位の像のサイズを補正する際に必要となる拡大率を推定する推定方法であって、
    前記患者の体厚に基づいて、前記対象部位と前記受像面との間の距離を推定し、
    前記対象部位と前記受像面との間の距離と、前記X線管球の焦点と前記受像面との間の距離とに基づいて、前記拡大率を推定する、
    推定方法。
  11. X線撮影において、受像面上に投影された患者の部位の像のサイズを補正する際に必要となる拡大率を推定する推定装置を、
    前記患者の体厚に基づいて、前記対象部位と前記受像面との間の距離を推定する距離推定手段と、
    前記対象部位と前記受像面との間の距離と、前記X線管球の焦点と前記受像面との間の距離とに基づいて、前記拡大率を推定する拡大率推定手段として機能させる、
    プログラム。
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