JP2013254736A - 可動コンデンサーレンズを備えた高輝度電子銃 - Google Patents

可動コンデンサーレンズを備えた高輝度電子銃 Download PDF

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Abstract

【課題】電子ビームシステムにおいて、高輝度、小実効寸法、低収差及び良好な位置合わせを提供する。
【解決手段】電子ビームシステム用のコンデンサーレンズ装置(320)が開示される。コンデンサーレンズ装置は、磁気コンデンサーレンズ磁界を発生させるようになっていて対称軸線(350)を有する磁気コンデンサーレンズ(321)と、磁気デフレクタ磁界を発生させるようになった磁気デフレクタ(322)とを含む。磁気デフレクタは、磁気コンデンサーレンズ磁界と磁気デフレクタ磁界の重ね合わせの結果としてコンデンサーレンズ装置の光軸が対称軸線(350)に対して動くことができるよう構成されている。さらに、コンデンサーレンズ装置を含む電子ビーム光学システム及びコンデンサーレンズを動かす方法が開示される。
【選択図】図3

Description

本発明の実施形態は、電子ビームシステム及び電子ビームシステム用のコンデンサーレンズ(集光レンズ)装置に関する。本発明の実施形態は、特に、コンデンサーレンズ装置を含む高輝度電子ビームシステム、高輝度電子ビームシステム用のコンデンサーレンズ装置及び高輝度電子ビームシステムのコンデンサーレンズ装置を作動させる方法に関する。
荷電粒子ビーム装置、例えば電子ビーム装置は、複数の産業分野において多くの機能を有しており、かかる産業分野としては、製造中における半導体デバイスの検査、リソグラフィ用の露光システム、検出装置及び試験システムが挙げられるが、これらには限定されない。
荷電粒子ビーム、例えば電子ビームは、マイクロメートル及びナノメートルスケールプロセス制御、検査又は構造観察に用いられる場合が多く、この場合、荷電粒子を荷電粒子ビーム装置、例えば電子顕微鏡又は電子ビームパターン発生器で発生させて集束させる。荷電粒子ビームは、これらが短波長であることにより例えば光子ビームと比較して優れた空間分解能を提供する。
例えば、走査型電子顕微鏡(SEM)が高分解能表面画像化のために多くの用途に関して用いられている。特に、50eV〜5keVの電子ビームエネルギーを用いる低電圧SEMがサンプル損傷及びサンプル荷電を回避すべき用途において広く用いられている。電子ビーム計測及び電子ビーム検査は、半導体デバイス製造のためのほんの僅かな利用分野である。
一般に、主として2つの基本的要件がSEMコラム(筒)について考慮されるべきである。第1に、可能な限り最も高い分解能が達成されるべきであり、このことは、好ましくはナノメートル以下の範囲において電子プローブの小さなスポットサイズを意味している。第2に、考えられる限り最も高いプローブ電流が所与のプローブ直径において用いられるべきである。このことから、SEM光学系の設計に関する2つの要件が結果として生じる。第1の要件は、高輝度電子源である。第2の要件は、ビームをサンプル上に集束させる低収差対物レンズであり、このことは、高分解能の場合において色収差が低いこと及びサイズが中程度の高電流の場合において球面収差が低いことを意味している。
上述のことを考慮して、本発明の目的は、高輝度及び小さな実効寸法を提供すると同時に低収差及び電子ビームシステム中の電子ビームの良好な位置合わせ(アライメント)を提供する電子ビームシステム及び電子ビームシステム用の光学系を提供することにある。
上述のことに照らして、独立形式の請求項1記載の電子ビームシステム用コンデンサーレンズ装置、独立形式の請求項6記載の電子ビームシステム及び独立形式の請求項12記載のコンデンサーレンズを動かす方法が提供される。本発明の別の観点、利点及び特徴は、従属形式の請求項、明細書及び添付の図面から明らかである。
一実施形態によれば、電子ビームシステム用のコンデンサーレンズ装置が提供される。コンデンサーレンズ装置は、磁気コンデンサーレンズ磁界を発生させるようになった磁気コンデンサーレンズを含み、磁気コンデンサーレンズは、対称軸線を有する。さらに、コンデンサーレンズ装置は、磁気デフレクタ磁界を発生させるようになった磁気デフレクタを含む。実施形態としてのコンデンサーレンズ装置の磁気デフレクタは、磁気コンデンサーレンズ磁界と磁気デフレクタ磁界の重ね合わせの結果としてコンデンサーレンズ装置の光軸が磁気コンデンサーレンズの対称軸線に対して動くことができる。
別の実施形態によれば、電子ビームシステムが提供される。電子ビームシステムは、荷電粒子のビームを発生させる粒子ビームエミッタと、コンデンサーレンズ装置と、粒子ビームを試料上に集束させる対物レンズとを含む。一実施形態では、コンデンサーレンズ装置は、磁気コンデンサーレンズ磁界を発生させるようになった磁気コンデンサーレンズを含み、磁気コンデンサーレンズは、対称軸線を有する。さらに、コンデンサーレンズ装置は、磁気デフレクタ磁界を発生させるようになった磁気デフレクタを含む。コンデンサーレンズ装置の磁気デフレクタは、磁気コンデンサーレンズ磁界と磁気デフレクタ磁界の重ね合わせの結果としてコンデンサーレンズ装置の光軸が磁気コンデンサーレンズの対称軸線に対して動くことができる。
別の実施形態によれば、コンデンサーレンズ装置に含まれるコンデンサーレンズを動かす方法が提供される。この方法は、対称軸線を有する磁気コンデンサーレンズを用いて第1の磁界を発生させるステップと、磁気デフレクタを用いて第2の磁界を発生させるステップと、デフレクタの第2の磁界をコンデンサーレンズの第1の磁界と重ね合わせてコンデンサーレンズ装置の光軸をコンデンサーレンズの対称軸線に対して動かすステップとを含む。
実施形態は又、開示した方法を実施するための装置に関し、かかる実施形態は、上述の方法ステップの各々を実施する装置部分を含む。これら方法ステップは、ハードウェアコンポーネント、適当なソフトウェアによりプログラムされたコンピュータ、これら2つの任意の組み合わせ又は任意他の仕方で実施可能である。さらに、本発明の実施形態は又、上述の装置の作動方法に関する。これは、装置の全ての機能を実行する方法ステップを含む。
本発明の上述の特徴を細部にわたって理解することができるように上記において概要説明した本発明の具体的な説明が実施形態を参照して行う。添付の図面は、本発明の実施形態に関しており、これらについて次のように簡単に説明する。
技術の現状としての第1のビーム経路を備えた熱電界エミッタ(TFE)を有する電子ビームシステムを示す図である。 技術の現状としての第2のビーム経路を備えたコールド(冷)電界エミッタ(CFE)を有する電子ビームシステムを示す図である。 技術の現状に従ってスポットサイズとTFE及びCFEのそれぞれのプローブ電流の関係を示すグラフ図である。 本明細書において説明する実施形態としてのコンデンサーレンズ装置の略図である。 本明細書において説明する実施形態としてのコンデンサーレンズ装置の略図である。 本明細書において説明する実施形態としてのコンデンサーレンズ装置のデフレクタの概略平面図である。 本明細書において説明する実施形態としてのコンデンサーレンズ装置の略図である。 本明細書において説明する実施形態としてのコンデンサーレンズ装置を有する電子ビームシステムの略図である。 本明細書において説明する実施形態としてのコンデンサーレンズを動かす方法の流れ図である。 本明細書において説明する実施形態としてのコンデンサーレンズを動かす方法の流れ図である。
次に、本発明の種々の実施形態を詳細に参照し、これら実施形態の1つ又は2つ以上の実施例が図示されている。図面を参照して行われる以下の説明の範囲内において、同一の参照符号は、同一のコンポーネントを示している。全般的に、個々の実施形態に関して相違点のみを説明する。各実施例は、本発明の説明のために提供されており、本発明を限定するものではない。例えば、一実施形態の一部として図示され又は説明される特徴を他の実施形態に又はこれと関連して使用することができ、それにより更に別の実施形態が得られる。本発明は、かかる改造例及び変形例を含むものである。
さらに、以下の説明において、「磁気デフレクタ」は、磁界を発生させることができる装置として理解されるのが良い。特に、デフレクタによって発生した磁界は、電子ビームのビーム経路に影響を及ぼすようになっているのが良い。本明細書において説明する実施形態は、1つ又は2つ以上のコイルを含む磁気デフレクタを提供し、かかる磁気デフレクタは、x方向及び/又はy方向に磁界を発生させることができる。
本明細書において説明する幾つかの実施形態によれば、磁界の「重ね合わせ」は、少なくとも2つの磁界のオーバーラップとして理解されるべきである。少なくとも2つの磁界のオーバーラップは、それぞれの磁界の最大磁界強度の少なくとも約5%〜約50%、より代表的には約10%〜30%、更により代表的には約10%〜20%を有する磁界のオーバーラップとして定義できる。幾つかの実施形態によれば、重ね合わされた磁界は、磁界が互いに影響し合うオーバーラップ領域を有するのが良い。例えば、第1の磁界を発生させることができ、そして必要に応じてこれに第2の磁界の影響を及ぼすことができる。少なくとも2つの磁界の重ね合わせの結果として、磁界強度の増大、磁界分布のシフト、磁界分布のディストーション等が生じる場合がある。さらに、重ね合わせ用磁界を発生させるようになった又はそのように構成された装置を必要に応じて制御して駆動するようになっているのが良い。例えば、この装置の磁界強度は、重ね合わされた磁界相互間の所望の相互作用を達成するよう調節できる。
さらに、本明細書において説明する実施形態の幾つかの観点によれば、装置の「対称軸線」は、装置の幾何学的対称軸線であるのが良い。幾つかの実施形態によれば、装置又は光学システムの「光軸」は、ビームがシステムを通って伝搬する経路を定める想像上の線である。例えば、電子ビーム光学素子で構成されたシステムでは、光軸は、光学素子の中心を通るのが良い。光軸は、システムの機械的又は幾何学的対称軸線と一致しているのが良いが、必ずしも以下に詳細に説明するようにそうでなければならないということはない。
幾つかの実施形態によれば、コンデンサーレンズ装置は、コンデンサーレンズ装置中に可動コンデンサーレンズ磁界を発生させることができる。コンデンサーレンズ磁界を別の磁界の重ね合わせによってコンデンサーレンズの対称軸線に対して動かすことができる。このようにすると、コンデンサーレンズ装置の光軸は、コンデンサーレンズの対称軸線に対して動かされ、コンデンサーレンズと電子ビームシステムの残りの光学素子との良好な位置合わせを達成することができる。かくして、コンデンサーレンズ装置は、本明細書において説明する実施形態によれば、光学コンポーネントの良好な位置合わせを可能にし、それと同時に、ビームの安定した放出、高い輝度及び小さなスポットサイズを提供することができる。
技術の現状において、高輝度TFE(熱電界エミッタ)源及び電子ビームシステム及び減速電界対物レンズのコラム内に高いビームエネルギーを備えた電子光学設計例が主として利用される。減速電界対物レンズは、色収差と球面収差の両方について低い収差係数を発生させる。加うるに、SEMコラム内の高いビームエネルギーが高プローブ電流システムの電子‐電子相互作用を減少させ、この高プローブ電流システムでは、この作用効果は、追加の性能上の制限となる。図1aは、TFE110を含むと共に第1のビーム経路を備えた電子光学システム100を示している。かかる公知の光学システムは、システム縮小度を変化させることによりスポットサイズ又はプローブ電流の調節を可能にするコンデンサーレンズ120を更に含む場合がある。さらに、電子光学システム100は、対物レンズ130並びに電子ビーム光学系の別の素子、例えばアパーチュア又は開口140を含む。コンデンサーレンズ120及び対物レンズ130は、当該技術分野において知られている電子ビームシステム100の磁気レンズとして例示的に示されている。ビーム150がTFE110から放出され、このビームは、光学素子120,130,140を通過し、それにより付形されると共に集束され、それにより所望のスポットサイズ及びランディングエネルギーがサンプル160上に提供される。
部分的に、しかも最近において、CFE(コールド電界エミッタ)カソードを備えた光学コラムも又用いられている。このカソード型は、TFEと比較して2つの利点を有し、即ち、CFEは、TFEと比較して低いエネルギー幅を有し、その結果、色収差が少なくなり(例えば、0.6eVに代えて0.3eV)、又、CFEは、TFE源のほぼ10倍高い輝度を提供する。CFE及び第2のビーム経路を備えた公知の電子ビームシステム105の一例が図1bに示されている。妥当な技術的境界条件(即ち、妥当な作業距離、ビームを心出しする位置合わせ・補正システム、弁、ブランカ等を含む)を有するCFE電子ビームシステムにより光ビーム経路を発生させるためには1つのレンズ(例えば、対物レンズのみ)を備えた光学システムは、有利ではない。というのは、この光学システムは、大きすぎるシステム縮小度を送り出すからである。その結果、コンデンサーレンズ125と、対物レンズ135とから成っていて、名前付きアプリケーションに応じて全体として10〜1の縮小度を送り出す少なくとも2枚レンズシステムが必要である。基本ビーム経路155が図1bに示されており、図1bは又、例示的にビームブースタ170を示している。本明細書において説明するビームブースタは、ビームを高い電位に加速したりプローブに当たる前にビームを低い電位に減速したりする装置として理解されるのが良い。高い電位は、低い電位の例示として10倍であるものとして定義できる。一実施形態では、高い電位は、低い電位の30倍である。
一般に、CFE源を用いるには、所要の放出安定性を達成するための複雑精巧な動作方法が必要である。これは、特に、工業用途においてこれらの使用を制限する。しかしながら、従来、主として、CFE具体化を上述の用途内においてより魅力的なSEMにする技術的真空改良及び新規な動作方法によってこれら制限を解決できた。CFEの利点としては、特に減速電界光学系又は他の低収差対物レンズ(単一磁極片レンズに似ている)が向上した絶対分解能をTFEコラムに与えることができると共に高いプローブ電流の最適スポットに隣接した範囲の高いプローブ電流を与えることができる可能性が挙げられる。図2の図表又はグラフ図200は、TFE源及びCFE源のスポットサイズ挙動の比較を示している。
図表200で理解できるように、CFEカソードは、TEFカソードよりも高い輝度を提供すると共に小さな虚光源サイズ(例えば、20nmに対して5nm)を提供する。CFEカソードの有益な作用効果にもかかわらず、これら特徴には幾つかの技術上の欠点がある。優れた輝度を利用するため、全体的システム縮小度は、TFE光学システムの場合よりも小さくなければならない。しかしながら、これにより、電子ビームシステムに新たな最適化の基準が必要になる。従来型光学系では、主として、対物レンズの収差最適化及び心出しは、適切である(コンデンサーレンズの影響は、縮小され、技術の現状において重要な役割を果たしていない)。
しかしながら、これとは対照的に、低縮小システムでは、コンデンサーレンズの影響は、ますます重要になっている。基本的に、対物レンズに必要なあらゆる設計上の最適化(低色及び球面収差、極めて良好な心出し及び位置合わせ)も又、CFE源を備えた電子ビームシステムのコンデンサーレンズについて満たされるべきである。
かくして、判明したこととして、本明細書において説明する実施形態としてのコンデンサーレンズ装置に関する以下の3つの要望を考慮することが有利であるように思われ、かかる3つの要件とは、収差を低く保つための短い焦点距離の実現、好ましくは磁気レンズの採用(と言うのは、磁気レンズは、静電レンズと比較して優れた性能を有するからである)及びコマ収差及び軸外し収差を回避するためにCFEカソードから放出される良好に心出しされたビームの利用である。特に、良好に心出しされたビームは、達成するのが困難である。というのは、ガン(電子銃)は、コンデンサーレンズの幾何学的中心を通る軸線と必ずしも一致しない方向に電子ビームを放出するからである。さらに、CFE先端部とコンデンサーレンズとの間の距離が短いので、ビーム位置合わせデフレクタをCFE先端部とコンデンサーレンズとの間に配置することが容易にはできない。
良好に心出しされたビームの要件に関する一解決手段は、コンデンサーレンズに対する先端部の機械的位置合わせを行うことである。さらに、コンデンサーレンズを相対的に先端部に対して機械的に位置合わせすることを実施しても良い。しかしながら、CFE源又はコンデンサーレンズの機械的位置合わせは、達成するのが困難である。というのは、CFEガン領域には厳しい真空要件が必要だからである。
本明細書において説明する実施形態によれば、この問題を解決するために可動コンデンサーレンズが提供される。本明細書において説明する実施形態としてのコンデンサーレンズ装置は、コンデンサーレンズ内に配置され、これに近接して配置され又はこの直前に配置された偏向システムを使用することによってコンデンサーレンズ磁界をx方向及び/又はy方向に動かす。本明細書において説明する実施形態としてコンデンサーレンズ装置では、磁気デフレクタが用いられる。
可動コンデンサーレンズ(MOCOL)装置をどのように実現するかについての一例が図3に示されている。図3は、例示的に約10-11〜10-12トルの範囲の所要先端部真空を達成するためのCFEガン310及び差動ポンプ輸送区分(図示せず)を備えた真空システムを含む部分的に示された電子ビームシステム300のコンデンサーレンズ装置320を示している。さらに、ビームブースタ340の一部が示されている。幾つかの実施形態によれば、コンデンサーレンズ装置320は、磁気コンデンサーレンズ321及び磁気デフレクタ322を含む。軸線350は、コンデンサーレンズ321の対称軸線を示している。
本明細書において説明する実施形態としての装置では、ビームをガン装置の機械的許容度の範囲内の方向にビームを放出することができ、即ち、ビームをビームエミッタ軸線に沿って放出することができる。通常、ビームエミッタ軸線に沿って進むビームは、コンデンサーレンズの対称軸線と交わることはないであろう。図4は、電子ビームシステム(部分的に示された電子ビームシステム)400に含まれた本明細書において説明する実施形態としてのコンデンサーレンズ装置420を示している。コンデンサーレンズ装置420は、コンデンサーレンズ421及び磁気デフレクタ422を含む。ビーム470がエミッタ410からビームエミッタ軸線460に沿って放出される。コンデンサーレンズ装置420のコンデンサーレンズ421は、対称軸線450を有している。
上述したように、コンデンサーレンズ421の対称軸線をコンデンサーレンズ421の幾何学的形状に従って定義することができる。図4に示されている実施例では、コンデンサーレンズ421の対称軸線450は、磁気コンデンサーレンズの幾何学的中心のところでz方向に沿って配置されるのが良い。
公知のコンデンサーレンズでは、電子ビームシステムの光軸は、コンデンサーレンズの対称軸線によって定められる。しかしながら、光軸がビームエミッタ軸線と一致していない場合、この結果として、ビームの位置合わせ不良が生じ、かくして電子ビームシステムの動作上の品質が不良になる。
図4で理解できるように、コンデンサーレンズ421の対称軸線450と電子ビームシステム400のビームエミッタ軸線460は、互いに一致しておらず、互いに対してコンデンサーレンズ421の対称軸線450又はコンデンサーレンズ装置420のビームエミッタ軸線460に垂直な平面内に距離455が存在する。
一般に、コンデンサーレンズの対称軸線とコンデンサーレンズ装置のビームエミッタ軸線との間の距離は、位置合わせ不良状態のエミッタ、ビームのオフセンタ放出等によって生じる場合がある。例えば、エミッタモジュールセットアップの機械的許容度又はガンチャンバとコンデンサーレンズの両方の機械的許容度によってもミスマッチが生じる場合がある。
幾つかの実施形態によれば、ビームがコンデンサーレンズの対称軸線と交わるかどうか、即ちビームエミッタ軸線がコンデンサーレンズの対称軸線と一致するかどうかを位置合わせチェック(デフォーカス、励振ウォブル)によって検査することができる。位置合わせチェックを可能にする素子及びデバイスは、本明細書において説明する実施形態としてのコンデンサーレンズ装置又はビーム光学システムの一部であるのが良い。本明細書において説明する実施形態としてのコンデンサーレンズ装置では、ビームがコンデンサーレンズの対称軸線と交わらない場合にデフレクタを動作状態にする。本明細書において説明する実施形態としてのコンデンサーレンズ装置に含まれるデフレクタは、事実上、コンデンサーレンズをx方向及び/又はy方向に動かすことができる(他方、対称軸線並びに光軸は、実質的にz軸方向に延長されている)。
本明細書において説明する幾つかの実施形態によれば、コンデンサーレンズ装置420のデフレクタ422は、磁界を発生させ、この磁界は、コンデンサーレンズ421の磁界とオーバーラップする。コンデンサーレンズ421の磁界とデフレクタ422の磁界の重ね合わせによって、コンデンサーレンズ装置の光軸は、コンデンサーレンズの対称軸線に対して動くことができる。かくして、コンデンサーレンズ装置の光軸をビームエミッタ軸線に応じて配置することができ、コンデンサーレンズ磁界の軸線は、ビームの状況に適合される。幾つかの実施形態によれば、コンデンサーレンズ装置のデフレクタの動作前においてはコンデンサーレンズの対称軸線と一致しているコンデンサーレンズ装置の光軸は、デフレクタの動作中、コンデンサーの対称軸線からずれて離される。換言すると、コンデンサーレンズ装置の光軸は、磁気デフレクタがデフレクタ磁界を発生させたときにコンデンサーレンズの対称軸線からビームエミッタ軸線にずらされる。
幾つかの実施形態によれば、ビームがコンデンサーレンズに入る前にコンデンサーレンズ装置の磁気デフレクタ422の偏向を除き、それ以上の偏向は不要であると言える。例えば、本明細書において説明する実施形態としてのコンデンサーレンズ装置では予備偏向は不要である。
幾つかの実施形態では、ビームは、コンデンサーレンズの対称軸線からずれて離されるだけでなく、コンデンサーレンズの対称軸線に対して傾けられる場合があり、即ち、ビームは、ビームエミッタ軸線とコンデンサーレンズの対称軸線との間に或る特定の角度をもたらす場合がある。本明細書において説明する他の実施形態と組み合わせ可能な幾つかの実施形態によれば、以下に詳細に説明するようにビームの傾きに影響を及ぼす手段が提供されるのが良い。
本明細書において説明する実施形態としてのコンデンサーレンズ装置の磁気デフレクタは、コンデンサーレンズ中に配置されるのが良い。本明細書において説明する他の実施形態によれば、コンデンサーレンズ装置の磁気デフレクタは、コンデンサーレンズの手前に、例えばエミッタとコンデンサーレンズとの間に配置されるのが良い。エミッタとコンデンサーレンズ装置との間の距離は、代表的には、約0mm〜約25mm、より代表的には、約0mm〜約20mm、更により代表的には約5mm〜約15mmであるのが良い。
上述したように、特定の設計上の検討がCFEを備えた電子ビームシステムについて必要な場合がある。具体的に言えば、コンデンサーレンズを設計する際、取り組み甲斐のある課題は、収差を低く保つための短い焦点距離及びコマ収差及び軸外し収差を回避するための良好に心出しされたビームである。本明細書において説明する実施形態としてのコンデンサーレンズ装置では、設計上の問題、例えばもし存在するとしてエミッタとコンデンサーレンズ装置との間の狭い空間にもかかわらず、高い輝度及び小さなスポットサイズを提供しながら上述の要件を満たすことが可能である。
本明細書において説明する実施形態によれば、コンデンサーレンズ装置は、磁気デフレクタ磁界を発生させる磁気デフレクタを含む。例示的に図5で理解できるように、デフレクタは、導体ループを含む磁気コイル510,520,530,540を備えた磁気デフレクタ500である。図5に示されているデフレクタの実施例では、第1のリングに沿って2つのコイル510,520が位置決めされ、2つのコイル530,540が第1のリングと例示的に同心である第2のリングに沿って位置決めされている。4つのコイルは、リングの中心から見て、第1のリング上に位置決めされた全てのコイル510,520が第2のリング上に位置決めされた2つのコイル530,540とオーバーラップする仕方で位置決めされている。設計によってコイルの磁界を付形することができ、例えば、寄生ヘクサポール磁界を例えば或る特定の範囲をカバーするコイルを用いることによって回避することができる。コイル510,520,530,540は、単一コイルの張る角度が代表的には約90°〜150°、より代表的には約100°〜140°、更により代表的には約110°〜130°であるように設計されている。一実施形態では、コイルの張る角度は、約120°である。
幾つかの実施形態によれば、コイル510〜540のうちの2つのコイル(例えば、コイル510,520)は、コンデンサーレンズ磁界にx方向において影響を及ぼすようになっているのが良く、他方、コイル510〜540のうちの他の2つのコイル(例えば、コイル530,540)は、コンデンサーレンズ磁界にy方向において影響を及ぼすようになっているのが良い。
本明細書において説明する実施形態としてのコンデンサーレンズ装置では、コンデンサーレンズ装置の光軸は、コンデンサーレンズの対称軸線からコンデンサーレンズの対称軸線に実質的に平行に変位された位置にずれて遠ざけられるのが良い。かくして、コンデンサーレンズ装置の光軸を可動であると説明することができる。幾つかの実施形態によれば、コンデンサーレンズ装置の光軸は、ビームが特にコンデンサーレンズの対称軸線に対してエミッタから進むビームエミッタ軸線にずらされると説明できる。
本明細書において説明する他の実施形態と組み合わせ可能な幾つかの実施形態によれば、コンデンサーレンズ装置のデフレクタのコイルは、トロイド状の形又は少なくとも部分的にトロイド状の形を有するのが良い。本明細書において説明する更に別の実施形態によれば、コンデンサーレンズ装置のデフレクタのコイルは、鞍形コイルであるのが良い。デフレクタは、ビームエミッタ軸線に実質的に直交する磁界を発生させることができる。さらに、コンデンサーレンズ装置のデフレクタの磁界の分布状態は、コンデンサーレンズの磁界の1次導関数に比例するのが良い。かくして、デフレクタの磁界を迅速に変化させることによって生じる渦電流をなくすことができる。
本明細書において説明する実施形態としてのコンデンサーレンズ装置のデフレクタでは、コサインコイルがコンデンサーレンズシステムのデフレクタに用いられる場合、デフレクタによって生じる収差を減少させることができる。
図6は、本明細書において説明する幾つかの実施形態としてのコンデンサーレンズ装置600の略図である。コンデンサーレンズ装置600は、磁気コンデンサーレンズ610及びコイル620,630,640,650を含む磁気デフレクタを有する。コイル620〜650は、上述したコイル、例えば、図5を参照して説明したコイルであるのが良い。さらに、z方向におけるコンデンサーレンズ620の幾何学的軸線660が示されている。コイル620〜650は各々、或る特定の角度、例えば120°の角度を張るのが良い。図6に例示的に示されている実施形態では、コンデンサーレンズ装置の光軸をx方向670に変位させるために2つのコイルが設けられ、コンデンサーレンズ装置の光軸をy方向680に変位させるために別の2つのコイルが設けられている。
図7は、本明細書において説明する実施形態としての電子ビーム光学システム700を示している。電子ビーム光学システム700は、電子ビーム715を放出するビームエミッタ710を含むのが良い。電子ビーム光学システム700は、図3〜図6を参照して例示的に説明したコンデンサーレンズ721及びデフレクタ722を含むコンデンサーレンズ装置720を有するのが良い。幾つかの実施形態によれば、エミッタ710から放出されたビーム715は、コンデンサーレンズ721の対称軸線725とは位置合わせされない。かくして、コンデンサーレンズ721の磁界をコンデンサーレンズ721の磁界とデフレクタ722の磁界の重ね合わせによって動かすことができる。その結果、コンデンサーレンズ装置700の光軸730は、コンデンサーレンズ721の対称軸線725に対して変位する。コンデンサーレンズ721のこの影響は、かくして、ビームエミッタから放出されたビームのビーム経路に適合される。コンデンサーレンズ装置の光軸を動かすことによって、コンデンサーレンズは、もはやコンデンサーレンズ721の対称軸線725に対してではなく、光軸730のところで電子ビーム715に対して最善の影響を及ぼす。
幾つかの実施形態によれば、電子ビーム光学システム700は、対物レンズ740、ビームアパーチュア、ビームブースタ及び良好な概観を提供するために図7には示されていない別のビーム光学素子を更に含むのが良い。ビーム光学系は、電子ビーム715をサンプル750上に集束し、それにより安定すると共に確実な動作を提供するようになっているのが良い。
本明細書において説明する他の実施形態と組み合わせ可能な幾つかの実施形態によれば、本明細書において説明するエミッタは、CFEであるのが良い。電子ビーム光学システムでは、コンデンサーレンズ装置の磁気デフレクタは、粒子ビームの下流側の方向に見てコンデンサーレンズ中又はこの手前に位置する。本明細書において説明する幾つかの実施形態によれば、電子ビームシステムのエミッタとコンデンサーレンズ装置との間の距離は、代表的には0mm〜20mmであるのが良い。距離が0mmであることは、エミッタ先端部が本明細書において説明した実施形態としてのコンデンサーレンズ装置又は実際にはコンデンサーレンズ磁界内に沈んでいることを意味すると言える。
電子ビームシステムは、本明細書において説明したように、可動コンデンサーレンズが電子ビームと位置合わせされているかどうかを突き止めるための位置合わせチェックを行う素子を更に含むのが良い。コンデンサーレンズの傾斜侵入は、電子ビームシステムにおける別の問題であると言える。しかしながら、幾つかの場合、これは、許容可能な範囲内にある場合がある。これが問題ではない場合、x方向及びy方向におけるガン又はエミッタの機械的傾動をそれぞれの傾き補償素子によって実施することができる。傾き補償素子は、エミッタのこの位置に影響を及ぼすことができ、かくして、コンデンサーレンズに入るビームの傾きに対して影響を及ぼすことができる。これは、コンデンサーレンズの対称軸線とビームエミッタ軸線との間に存在する角度に影響を及ぼすことができ、これを減少させることができるということを意味すると言える。幾つかの実施形態では、傾斜角度を実質的にゼロにしてビームがコンデンサーレンズの対称軸線に実質的に平行に放出されるようにすることができる。傾き補償後、コンデンサーレンズを上述したように再び動かしてビームの並進を補償しても良い。幾つかの実施形態によれば、このプロセスを繰り返し実施し、ついには、コンデンサーレンズ中におけるビームの極めて良好な位置合わせ(軸上及び傾きに関し)が達成されるようにすることができる。
本明細書において説明する別の実施形態によれば、コンデンサーレンズ装置に含まれるコンデンサーレンズを動かす方法が提供される。コンデンサーレンズを動かすには、コンデンサーレンズ装置の光軸を動かしてこれを定位置に平行であるようにし、その後コンデンサーレンズを動かすのが良い。一観点によれば、コンデンサーレンズを動かすには、コンデンサーレンズ磁界を動かしてコンデンサーレンズ装置の光軸がビームエミッタ軸線と位置合わせされるようにするのが良い。コンデンサーレンズ装置は、上述したコンデンサーレンズ装置であるのが良い。
図8は、本明細書において説明する方法の流れ図800の実施例を示している。ブロック810では、コンデンサーレンズによって第1の磁界を発生させる。本明細書において説明する実施形態によれば、コンデンサーレンズは、コンデンサーレンズの幾何学的形状で決まるのが良い対称軸線を有するのが良い。ブロック820では、磁気デフレクタを用いて第2の磁界を発生させる。本明細書において説明する幾つかの実施形態によれば、第2の磁界をx‐yデフレクタにより発生させるのが良く、x‐yデフレクタは、コンデンサーレンズ磁界をx方向並びにy方向に動かすようになっている。方法800は、ブロック830において、デフレクタの第2の磁界とコンデンサーレンズの第1の磁界を重ね合わせてコンデンサーレンズ装置の光軸をコンデンサーレンズの対称軸線に対して動かすステップを更に含む。幾つかの実施形態によれば、コンデンサーレンズをこのコンデンサーレンズがエミッタから放出されるビームと位置合わせされるまで動かすのが良い。これは、ビームに対して最善且つ所望の影響を及ぼすコンデンサーレンズ磁界の配置場所をビームに向かって動かすということを意味すると言える。このように、光軸をコンデンサーレンズの対称軸線から変位した状態で進むビームまで動かすことができ、その後光軸を2つの磁界の重ね合わせによって動かす。
図9の流れ図は、本明細書において説明した方法の一観点を示している。幾つかの実施形態によれば、ブロック910,920,930は、実質的に図8を参照して説明したブロック810,820,830に一致するのが良い。図9の流れ図900で示されている方法は、ブロック925を更に含む。ブロック925では、磁気デフレクタによって生じた第2の磁界は、磁気コンデンサーレンズによって生じた第1の磁界の1次導関数に比例する。幾つかの実施形態では、デフレクタは、上述の条件を満足させるよう制御されるのが良い。
幾つかの実施形態によれば、この方法は、ビームがコンデンサーレンズ装置の動かされた光軸に向かって進むまでコンデンサーレンズとビームの位置合わせを検査するステップを更に含むのが良い。これは、位置合わせを検査するようになった制御ループ及びそれぞれの素子によって実施されるのが良い。幾つかの実施形態では、エミッタを機械的に傾動させることによってエミッタの傾きに影響を及ぼした後に位置合わせチェックを実施するのが良い。
上記の内容は本発明の実施形態に関するが、本発明の他の実施形態及び別の実施形態を本発明の基本的な範囲から逸脱することなく案出可能であり、本発明の範囲は、次の添付の特許請求の範囲の記載に基づいて定められる。
100 電子光学システム
105 電子ビームシステム
110 TFE(熱電界エミッタ)
120 コンデンサーレンズ
125 コンデンサーレンズ
130 光学素子
135 コンデンサーレンズ
140 光学素子
150 ビーム
155 基本ビーム経路
160 サンプル
170 ビームブースタ
200 グラフ図
300 電子ビームシステム
321 磁気コンデンサーレンズ
322 磁気デフレクタ
350 軸線
400 電子ビームシステム
421 コンデンサーレンズ
422 磁気デフレクタ
450 対称軸線
455 距離
460 ビームエミッタ軸線
500 磁気デフレクタ
510 磁気コイル
520 磁気コイル
530 磁気コイル
540 磁気コイル
600 コンデンサーレンズ装置
610 磁気コンデンサーレンズ
620 コイル
620 コイル
620 コイル
650 コイル
660 幾何学的軸線
670 x方向
680 y方向
700 光学システム
710 ビームエミッタ
722 デフレクタ
725 対称軸線
730 光軸
740 対物レンズ
750 サンプル
800 流れ図
810 ブロック
810 ブロック
810 ブロック
910 ブロック
920 ブロック
925 ブロック
930 ブロック

Claims (15)

  1. 電子ビームシステム用のコンデンサーレンズ装置(320;420;600;720)であって、
    ‐磁気コンデンサーレンズ磁界を発生させるようになった磁気コンデンサーレンズ(321;42;610;721)を含み、前記磁気コンデンサーレンズ(321;42;610;721)は、対称軸線(451;725)を有し、
    ‐磁気デフレクタ磁界を発生させるようになった磁気デフレクタ(322;422;500)を含み、
    ‐前記磁気デフレクタ(322;422;500)は、前記磁気コンデンサーレンズ磁界と前記磁気デフレクタ磁界の重ね合わせの結果として前記コンデンサーレンズ装置の光軸(730)が前記磁気コンデンサーレンズ(321;42;610;721)の前記対称軸線(451;725)に対して動くことができる、コンデンサーレンズ装置。
  2. 前記磁気デフレクタ(322;422;500)は、磁気偏向コイル(510;520;530;540)を有する磁気x‐yデフレクタであり、特に、前記デフレクタは、x方向及びy方向の各々について2つの磁気偏向コイルを有する、請求項1記載のコンデンサーレンズ装置。
  3. 前記磁気デフレクタ(322;422;500)は、トロイド状の形をしたコイルを有する、請求項1又は2記載のコンデンサーレンズ装置。
  4. 前記磁気デフレクタ(322;422;500)は、鞍形コイルを有する、請求項1〜3のうちいずれか一に記載のコンデンサーレンズ装置。
  5. 前記デフレクタ(322;422;500)のコイル(510;520;530;540)は、約120°の角度を張っている、請求項2〜4のうちいずれか一に記載のコンデンサーレンズ装置。
  6. 電子ビーム光学システム(300;400;700)であって、
    荷電粒子のビームを発生させる粒子ビームエミッタ(410;710)と、
    請求項1〜5のうちいずれか一に記載のコンデンサーレンズ装置(320;420;600;720)と、
    前記粒子ビームを試料(750)上に集束させる対物レンズ(740)とを含む、電子ビーム光学システム。
  7. 前記エミッタ(410;710)は、コールド電界エミッタである、請求項6記載の電子ビーム光学システム。
  8. 前記コンデンサーレンズ装置(320;420;600;720)の前記磁気デフレクタ(322;422;500)は、前記エミッタ(410;710)と前記コンデンサーレンズ装置(320;420;600;720)との間の空間内に位置していて、前記コンデンサーレンズ装置を含む唯一のデフレクタである、請求項6又は7記載の電子ビーム光学システム。
  9. 前記粒子ビームエミッタ(410;710)と前記コンデンサーレンズ装置(320;420;600;720)の前記コンデンサーレンズ(321;42;610;721)との間の距離は、約0mm〜約20mmである、請求項6〜8のうちいずれか一に記載の電子ビーム光学システム。
  10. 前記コンデンサーレンズ装置(320;420;600;720)の前記デフレクタ(322;422;500)は、前記x方向及び前記y方向のうちの少なくとも一方の方向における前記エミッタ(410;710)の変位を補償するようになっている、請求項6〜9のうちいずれか一に記載の電子ビーム光学システム。
  11. 前記粒子ビームエミッタ(410;710)は、前記粒子ビームエミッタの傾きを補償するよう機械的に動くことができるようになっている、請求項6〜10のうちいずれか一に記載の電子ビーム光学システム。
  12. コンデンサーレンズ装置(320;420;600;720)に含まれるコンデンサーレンズ(321;42;610;721)を動かす方法であって、
    ‐対称軸線(450;725)を有する磁気コンデンサーレンズ(321;42;610;721)を用いて第1の磁界を発生させるステップ(810;910)と、
    ‐磁気デフレクタ(322;422;500)を用いて第2の磁界を発生させるステップ(820;920)と、
    ‐前記デフレクタ(322;422;500)の前記第2の磁界を前記コンデンサーレンズ(321;42;610;721)の前記第1の磁界と重ね合わせて前記コンデンサーレンズ装置(320;420;600;720)の光軸(730)を前記コンデンサーレンズ(321;42;610;721)の前記対称軸線(450;725)に対して動かすステップとを含む、方法。
  13. 前記第2の磁界を発生させる前記ステップは、前記第2の磁界を磁気x‐yデフレクタによって発生させるステップを含む、請求項12記載の方法。
  14. 前記磁気デフレクタ(322;422;500)によって前記第2の磁界を発生させる前記ステップ(820;920)は、前記磁気コンデンサーレンズ(321;42;610;721)により生じた前記第1の磁界の1次導関数に比例した前記第2の磁界を発生させるステップ(925)を含む、請求項12又は13記載の方法。
  15. 前記コンデンサーレンズ(321;42;610;721)の前記第1の磁界と前記デフレクタ(322;422;500)の前記第2の磁界を重ね合わせるステップ(830;930)は、前記デフレクタ(322;422;500)を前記コンデンサーレンズ(321;42;610;721)中に配置するステップを含む、請求項12〜14のうちいずれか一に記載の方法。
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