JP2013254101A - 漏音防止装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両に搭載された車両接近報知装置のスピーカを利用して、車外に漏れる音を打ち消す。
【解決手段】車両1の停止時、漏音防止装置30が音響機器20の音響信号の位相を反転させた打消音信号を生成し、車両接近報知装置10のスピーカ13から打消音として出力して、車内用スピーカ24,25の出力する音響信号が車外へ漏れる音を打ち消す。車両1が動き出すと、車両接近報知装置10がスピーカ13から報知音を出力する。
【選択図】図1
【解決手段】車両1の停止時、漏音防止装置30が音響機器20の音響信号の位相を反転させた打消音信号を生成し、車両接近報知装置10のスピーカ13から打消音として出力して、車内用スピーカ24,25の出力する音響信号が車外へ漏れる音を打ち消す。車両1が動き出すと、車両接近報知装置10がスピーカ13から報知音を出力する。
【選択図】図1
Description
この発明は、車内の音響機器の出力音が車外へ漏れた漏音を打ち消す漏音防止装置に関するものである。
従来のガソリン車などでは、車室内で音響機器から出力される音がエンジン音などでかき消されるため、通常の音量であれば、車室外に漏れた音が車外の人に聴こえることはあまりなかった。しかし、ハイブリッド車および電気自動車などは、交差点などに停止したときに動力音が発生せず無音になるため、音響機器の出力音がそのまま車室外へ漏れ出てしまうことになる。そのため、周囲環境に対して騒音として影響を与えたり、搭乗者も音が外へ漏れているという事が気がかりとなって音量を下げ、快適に音楽を聴くことができなかったりしていた。
音の低減方法としては、騒音対策で用いる事が多いが、マイクロフォンで低減させたい音を収音し、これとは逆位相の音響信号を生成してスピーカから発生させる方法が一般的である。この方法を利用して、車室外にマイクロフォンとスピーカを設置し、車室外へ漏れる音を打ち消すことは可能ではある。ただし、マイクロフォンが周囲環境の音も収音することになるため、車室から漏れた音だけを収音することはできず、漏音を精度良く打ち消すことは不可能である。
他方、マイクロフォンを使用せずに音を打ち消す従来方法として、例えば特許文献1の車載用警報音源が提案されている。この警報音源は、警報信号を発生する警報音発生器と、警報音発生器の出力を入力する信号処理手段と、車室外かつ搭乗者近傍に設置され警報音発生器の出力を入力する第1のスピーカと、第1のスピーカとは音響放射面が反対方向になるように設置され信号処理手段の出力を入力する第2のスピーカとを備えている。信号処理手段は、第1のスピーカと第2のスピーカ各々に出力される電気信号が互いに実質上同振幅かつ逆位相特性となる信号処理を行って、搭乗者に伝達される放射音を低減する。これにより、例えばパトカー、救急車などにおいて警報音を周囲に放射している最中でも、搭乗者の会話および無線通信の受聴などが妨げられない。
上記特許文献1は以上のように構成されているので、警報音を出力する第1のスピーカとは別に、新たに第2のスピーカを設置する必要があり、また、第2のスピーカ設置に合わせてシステム全体の構成を変更する必要があるという課題があった。
また、上記特許文献1は車室内の搭乗者を対象として、音を低減する構成であり、車室外の周囲環境にいる人を対象としたものではないため、目的が異なる。
また、上記特許文献1は車室内の搭乗者を対象として、音を低減する構成であり、車室外の周囲環境にいる人を対象としたものではないため、目的が異なる。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、車両に搭載された車両接近報知装置のスピーカを利用して、車外に漏れる音を打ち消すことを目的とする。
この発明に係る漏音防止装置は、車両が停止している場合、音響信号の位相を反転した打消音信号を車両接近報知装置の車外用スピーカから出力させて漏音を打ち消し、車両が走行している場合は打消音信号を出力せず車外用スピーカから報知音信号を出力させるようにしたものである。
この発明によれば、車両停止時には漏音を打ち消す打消音信号を車両接近報知装置のスピーカから出力し、車両が動き出すと車両接近を知らせる報知音信号を当該スピーカから出力するようにしたので、車両に搭載されている車両接近報知装置のスピーカを利用して車外に漏れる音を打ち消すことができる。
実施の形態1.
図1に示すように、ハイブリッド車および電気自動車などの車両1には、この車両1の接近を歩行者などに報知するための車両接近報知装置10が設置されている。この車両接近報知装置10は、疑似走行音などの報知音信号を生成する報知音発生部11と、報知音信号を増幅して音量を調整するアンプ12と、増幅された報知音信号で駆動され報知音を出力する車外用スピーカ13とから構成されている。図示例では、報知音発生部11とアンプ12がエンジンルーム2に設置されているが、車室3に設置されていてもよい。車外用スピーカ13はエンジンルーム2に設置されているが、車両1の周囲に報知音を出力できればよく、エンジンルーム2の他、車両1の外面に設置されていてもよい。
図1に示すように、ハイブリッド車および電気自動車などの車両1には、この車両1の接近を歩行者などに報知するための車両接近報知装置10が設置されている。この車両接近報知装置10は、疑似走行音などの報知音信号を生成する報知音発生部11と、報知音信号を増幅して音量を調整するアンプ12と、増幅された報知音信号で駆動され報知音を出力する車外用スピーカ13とから構成されている。図示例では、報知音発生部11とアンプ12がエンジンルーム2に設置されているが、車室3に設置されていてもよい。車外用スピーカ13はエンジンルーム2に設置されているが、車両1の周囲に報知音を出力できればよく、エンジンルーム2の他、車両1の外面に設置されていてもよい。
また、この車両1には、CD(Compact Disc)などのディスクに記録された音響信号、ラジオチューナで受信した音響信号などを再生する音響機器20(オーディオ)が設置されている。この音響機器20は、任意の音響信号を出力する音響信号出力部21と、搭乗者による音量操作を受け付けて音響信号の増幅率を制御する音量制御部22と、音量制御部22で制御された増幅率に応じて音響信号を増幅するアンプ23と、増幅された音響信号で駆動される車内用スピーカ24,25とから構成されている。
さらに、この車両1には、車内用スピーカ24,25の出力音が車外へ漏れる音を低減するための漏音防止装置30が設置されている。これら車両接近報知装置10、音響機器20、および漏音防止装置30から、漏音防止システムが構成される。
図2に、この漏音防止装置30の内部構成を示す。
出力制御部31は、車両1から走行中か停止中かを示す情報(例えば、車輪速センサの検出結果)を取得し、車両1が停止しているか否かを判定する。位相反転部32は、出力制御部31で車両1が停止していると判定された場合に、音響機器20の音響信号出力部21が出力する音響信号を取得し、位相を反転させた打消音信号を生成する。
出力制御部31は、車両1から走行中か停止中かを示す情報(例えば、車輪速センサの検出結果)を取得し、車両1が停止しているか否かを判定する。位相反転部32は、出力制御部31で車両1が停止していると判定された場合に、音響機器20の音響信号出力部21が出力する音響信号を取得し、位相を反転させた打消音信号を生成する。
車内用スピーカ24,25の出力音は、車両1のボディおよび窓ガラスなどを伝達して車外に漏れる。このとき、車外へ漏れた音は、車内の音に比べて音量が小さくなったり、発生帯域幅が狭くなったり、音質が低下したりするなど、特性が劣化する方向へ変化する。この変化は、音響機器20の性能はもとより、車両1の室内の構成、遮音材および制振材などの配置、車両1の大きさなどに応じて変わってくる。例えば、軽自動車は、ボディの金属板の厚みが薄く、内部の遮音材および制振材などが簡素化されている。一方、高級車は、ボディの金属板の厚みが厚く、遮音材および制振材がしっかり敷き詰められているため、軽自動車に比べて高級車の方が車外へ音が漏れにくい構造になっている。
そこで、車両1の特性に合わせるために、音量調整部33において打消音信号の音量を調整し、音質調整部34において打消音信号の音質を調整する。
音量調整部33には、車内用スピーカ24,25の出力音と、車両1の外部に漏れた漏音との音量差に基づいて決定した音量パラメータを、予め設定しておく。音量調整部33は、音響機器20の音量制御部22から音響信号の増幅率を取得し、この増幅率を音量パラメータに基づいて低減し、位相反転部32から出力される打消音信号に付与する。
音量調整部33には、車内用スピーカ24,25の出力音と、車両1の外部に漏れた漏音との音量差に基づいて決定した音量パラメータを、予め設定しておく。音量調整部33は、音響機器20の音量制御部22から音響信号の増幅率を取得し、この増幅率を音量パラメータに基づいて低減し、位相反転部32から出力される打消音信号に付与する。
また、音質調整部34には、車内用スピーカ24,25の出力音と、車両1の外部に漏れた漏音との音質差に基づいて決定した音質パラメータを、予め設定しておく。音質調整部34は、音質パラメータに基づいた設定の音響変換用のフィルタを用いて、音量調整部33から出力される打消音信号をフィルタ処理し、音質を調整する。音質パラメータとしては、フィルタの通過帯域、周波数特性などがある。
なお、音量調整部33の音量パラメータおよび音質調整部34の音質パラメータは、車両1の車種(種別)に応じて個別に設定しておき、車種毎に漏音の減衰率および音質低下の度合いなどを再現する。また、音量調整部33と音質調整部34の処理の順序は逆でもよい。
遅延処理部35は、音質調整部34から出力される打消音信号を、車内用スピーカ24,25と車外用スピーカ13の設置距離に応じた時間差だけ遅延処理して、車両接近報知装置10のアンプ12へ出力する。アンプ12は、音量調整部33が打消音信号に付与した増幅率に応じて打消音信号を増幅し、この打消音信号で車外用スピーカ13を駆動して、打消音を車外へ出力する。
音響機器20の車内用スピーカ24,25と車両接近報知装置10の車外用スピーカ13とで設置位置が離れている場合、歩行者など車外の受聴者へ到達するタイミングが漏音と打消音とで異なる。そこで、音の到達タイミングが一致するように、車外用スピーカ13と車内用スピーカ24,25の設置位置に応じた遅延時間を遅延処理部35に設定しておき、車外用スピーカ13が出力する打消音の到達タイミングが車外に漏れた音の到達タイミングに一致するように、打消音信号を遅延させる。
なお、車外用スピーカ13と車内用スピーカ24,25の設置位置が近く、遅延時間がほとんど生じない場合には、遅延処理部35を省略してもよい。
なお、車外用スピーカ13と車内用スピーカ24,25の設置位置が近く、遅延時間がほとんど生じない場合には、遅延処理部35を省略してもよい。
次に、図3に示すフローチャートを参照して、漏音防止システムの動作を説明する。
車両1の電源がオンされると、車両接近報知装置10および漏音防止装置30の出力制御部31は、車両1から走行中か停止中かを示す情報を取得して、車両1が停止しているか否かを判定する(ステップST1)。他方、音響機器20は、車両1の走行および停止に関係なく、搭乗者の操作に従って音響信号を車内用スピーカ24,25から出力しているものとする。
車両1の電源がオンされると、車両接近報知装置10および漏音防止装置30の出力制御部31は、車両1から走行中か停止中かを示す情報を取得して、車両1が停止しているか否かを判定する(ステップST1)。他方、音響機器20は、車両1の走行および停止に関係なく、搭乗者の操作に従って音響信号を車内用スピーカ24,25から出力しているものとする。
車両1が停止中の場合(ステップST1“YES”)、車両接近報知装置10の報知音発生部11は報知音信号の出力を行わない。一方、漏音防止装置30は、音響機器20の音響信号と増幅率を取得し(ステップST2)、位相反転部32、音量調整部33、音質調整部34および遅延処理部35の各処理を行って、漏音を打ち消す打消音信号を生成し、車両接近報知装置10へ出力する(ステップST3)。そして、車両接近報知装置10において、アンプ12が打消音信号を増幅し(ステップST4)、車外用スピーカ13が漏音と同等の音量および音質、かつ逆位相特性の打消音として出力する(ステップST5)。よって、車内用スピーカ24,25から出力され車外に漏れる音を、車外用スピーカ13が出力する打消音で打ち消し合うことになり、車外にて聴感上、車室3から漏れる音を低減することができる。図1に示すスピーカ配置の場合、特に、車外用スピーカ13が設置された車両1の前方空間において、漏音の低減効果が大きい。
一方、車両1が走行中の場合(ステップST1“NO”)、漏音防止装置30は打消音信号の生成および出力を行わない。一方、車両接近報知装置10の報知音発生部11は、報知音信号を生成し(ステップST6)、アンプ12で増幅し(ステップST7)、車外用スピーカ13が報知音として出力する(ステップST8)。よって、走行中は、車両1の接近を歩行者などに報知することができる。
なお、車両1が発進すると打消音をすぐ停止するのではなく、車両1の走行速度に応じて打消音の音量を変化させてもよい。例えば、出力制御部31が、車両1の走行速度を示す情報(例えば、車輪速センサの検出結果)を取得して、走行速度を音量調整部33に通知する。また、音量調整部33には、走行速度毎に音量パラメータを設定しておく。そして、車両1の走行速度が上がるに従って、車両接近報知装置10の報知音発生部11が報知音の音量を大きくし、反対に漏音防止装置30の音量調整部33は打消音の音量を小さくする。また、車両1の走行速度が下がるに従って、報知音発生部11が報知音の音量を小さくし、反対に音量調整部33は打消音の音量を大きくする。
この場合、車両1が走行を開始してしばらくの間は報知音と打消音の両方が出力されることになるが、走行時に打消音が出力されていても問題はない。
この場合、車両1が走行を開始してしばらくの間は報知音と打消音の両方が出力されることになるが、走行時に打消音が出力されていても問題はない。
以上より、実施の形態1によれば、漏音防止装置30は、車両1が停止している場合、音響信号の位相を反転した打消音信号を車両接近報知装置10の車外用スピーカ13から出力させて漏音を打ち消し、車両1が走行している場合は打消音信号を出力せずスピーカ13から報知音信号を出力させるように構成した。このため、専用のマイクロフォンおよびスピーカを使用せず、予め車両1に搭載されている車両接近報知装置10の車外用スピーカ13を利用して車外に漏れる音を打ち消すことができる。
また、実施の形態1によれば、漏音防止装置30は、音響機器20のアンプ23で増幅される前の音響信号を取得して、位相を反転させた打消音信号を生成する位相反転部32と、車内用スピーカ24,25の出力音と漏音の音量差に基づいて設定された音量パラメータを用いて、打消音信号の増幅率を調整し、この打消音信号の音量を漏音の音量と略同等にする音量調整部33と、車内用スピーカ24,25の出力音と漏音の音質差に基づいて設定された音質パラメータを用いて、打消音信号をフィルタ処理し、この打消音信号の音質を漏音の音質と略同等にする音質調整部34とを備え、音量調整部33および音質調整部34で処理された打消音信号を車両接近報知装置10のアンプ12へ出力し、当該アンプ12が、音量調整部33の調整した増幅率に増幅して車外用スピーカ13から出力させるように構成した。このため、漏音と実質同等の音量および音質、かつ逆位相特性の打消音を出力して、漏音を打ち消すことができる。また、漏音防止装置30にアンプを設ける必要がなく、構成を簡易化できる。さらに、漏音防止装置30を車両接近報知装置10に内蔵させることも可能である。
また、実施の形態1によれば、漏音防止装置30は、音量パラメータおよび音質パラメータの一方、または両方が、車両1の種別毎に設定されているように構成した。このため、車両1毎に漏音の減衰する割合、および音質低下の度合いを設定することができ、漏音の打消効果を高めることができる。
また、実施の形態1によれば、漏音防止装置30は、打消音信号を、車内用スピーカ24,25と車外用スピーカ13の設置距離に応じた時間差だけ遅延させる遅延処理部35を備えるように構成した。このため、車内用スピーカ24,25と車外用スピーカ13が離れている場合に、漏音と打消音が歩行者などに到達するタイミングを合わせ、漏音の打消効果を高めることができる。
実施の形態2.
図4は、本実施の形態2に係る漏音防止装置30aを用いた漏音防止システムの構成を示すブロック図である。なお、図4において図1と同一または相当の部分については同一の符号を付し説明を省略する。また、本実施の形態2の漏音防止装置30aの内部構成は、図2に示す漏音防止装置30の内部構成と図面上では同様の構成であるため、以下では図2を援用して説明する。
図4は、本実施の形態2に係る漏音防止装置30aを用いた漏音防止システムの構成を示すブロック図である。なお、図4において図1と同一または相当の部分については同一の符号を付し説明を省略する。また、本実施の形態2の漏音防止装置30aの内部構成は、図2に示す漏音防止装置30の内部構成と図面上では同様の構成であるため、以下では図2を援用して説明する。
一般的に、車両接近報知装置10のアンプ12は、音響機器20のアンプ23より出力が小さいことが多い。そのため、上記実施の形態1の漏音防止システムにおいて、アンプ23で大増幅して車内用スピーカ24,25から出力した大音量の音が車外に漏れた場合、アンプ12で打消音信号の増幅が充分にできず、車外用スピーカ13から漏れた音と同等の音量の打消音を出力することができないことが考えられる。そうすると、車外へ漏れる音を充分に打ち消すことができない。そこで、本実施の形態2では、充分な音量の打消音を出力するために、音響機器20のアンプ23を利用する。
漏音防止装置30aの位相反転部32は、音響機器20のアンプ23で増幅された音響信号を取得し、位相を反転させた打消音信号を生成する。本実施の形態2では車両接近報知装置10のアンプ12を利用せず、直接車外用スピーカ13へ出力するので、音量調整部33において打消音信号を減衰しておく。即ち、音量調整部33は、車内用スピーカ24,25の出力音と漏音の音量差に基づいて予め決定された音量パラメータを用いて、打消音信号を減衰する。
この打消音信号を、音質調整部34でフィルタ処理し、遅延処理部35で遅延処理して、車両接近報知装置10の車外用スピーカ13へ出力する。これにより、音響機器20のアンプ23で増幅された信号を、車外用スピーカ13から直接出力することができ、上記実施の形態1に比べて大音量の打消音を出力することができる。
以上より、実施の形態2によれば、漏音防止装置30aは、音響機器20のアンプ23で増幅された音響信号を取得して、位相を反転させた打消音信号を生成する位相反転部32と、車内用スピーカ24,25の出力音と漏音の音量差に基づいて設定された音量パラメータを用いて、打消音信号を減衰し、この打消音信号の音量を漏音の音量と略同等にする音量調整部33と、車内用スピーカ24,25の出力音と漏音の音量差に基づいて設定された音質パラメータを用いて、打消音信号をフィルタ処理し、この打消音信号の音質を漏音の音質と略同等にする音質調整部34とを備え、音量調整部33および音質調整部34で処理された打消音信号を車外用スピーカ13へ出力するように構成した。このため、音響機器20のアンプ23の出力に比べて車両接近報知装置10のアンプ12の出力が小さい場合でも、車外用スピーカ13から大音量の打消音を出力できるようになり、漏音の打消効果を高めることができる。
なお、図1および図4では、車両接近報知装置10の車外用スピーカ13を1個、エンジンルーム2に設置した配置例を示したが、これに限定されるものではなく、任意の個数の車外用スピーカ13をエンジンルーム2の内部および車両1の外面などに設置可能である。車外用スピーカ13の設置する位置および個数によって漏音の低減効果が変わってくる。以下に具体例を説明する。
図5に、車外用スピーカ13の設置例を説明する車両1の上面図を示す。この図5では、車両接近報知装置10、音響機器20および漏音防止装置30(または漏音防止装置30a)は図示を省略し、車外用スピーカ13および車内用スピーカ24,25のみ示す。
図5(a)では、1個の車外用スピーカ13が、車両1の前方を向いて、エンジンルーム2の内部に設置されている。また、音響機器20はステレオの音響信号を出力することとし、車室3には右チャンネルの音響信号を出力するスピーカ24と、左チャンネルの音響信号を出力する車内用スピーカ25とが設置されている。この場合、漏音防止装置30は、音響機器20から取得した右チャンネルの音響信号と左チャンネルの音響信号を合波して、位相反転および音量・音質調整などを行う。
この場合、車両1の前部に設置された車外用スピーカ13から打消音を出力するので、特に、車両1の前方空間での漏音の打消効果が高くなる。
この場合、車両1の前部に設置された車外用スピーカ13から打消音を出力するので、特に、車両1の前方空間での漏音の打消効果が高くなる。
図5(b)では、2個の車外用スピーカ13a,13bを、エンジンルーム2の内部に設置している。漏音防止装置30は、音響機器20から取得した右チャンネルの音響信号および左チャンネルの音響信号それぞれに対して位相反転および音量・音質調整などを行う。このとき、遅延処理部35は、右チャンネルの打消音信号を、右チャンネル用の車外用スピーカ13a,24の設置位置に応じた遅延時間で遅延処理し、車外用スピーカ13aへ出力する。また、遅延処理部35は、左チャンネルの打消音信号を、左チャンネル用の車外用スピーカ13b,25の設置位置に応じた遅延時間で遅延処理し、車外用スピーカ13bへ出力する。
音響信号がステレオの場合、右チャンネルと左チャンネルで信号波形が異なるため、チャンネル毎に車外用スピーカ13a,13bを設置して、チャンネル毎に打消音を出力することで、漏音の打消効果をより高めることができる。
音響信号がステレオの場合、右チャンネルと左チャンネルで信号波形が異なるため、チャンネル毎に車外用スピーカ13a,13bを設置して、チャンネル毎に打消音を出力することで、漏音の打消効果をより高めることができる。
図5(c)では、2個の車外用スピーカ13a,13bをエンジンルーム2の内部に設置し、2個の車外用スピーカ13c,13dを車両1の後部に設置している。漏音は車両1の前方だけでなく、側方および後方にも生じるため、車外用スピーカ13a〜13dを車両1の前方だけでなく後方にも設置することで、車外の略全ての位置で漏音を打ち消すことができる。図示は省略するが、車両1の側方にも車外用スピーカ13を設置可能である。
また、図5(c)において音響信号がステレオであって、スピーカ24が右チャンネルの音響信号を出力し、車内用スピーカ25が左チャンネルの音響信号を出力する場合には、例えば右チャンネルの打消音信号を車外用スピーカ13a,13cから出力し、左チャンネルの打消音信号を車外用スピーカ13b,13dから出力する。このとき、漏音防止装置30は、音響機器20から取得した右チャンネルの音響信号および左チャンネルの音響信号それぞれに対して位相反転および音量・音質調整などを行う。また、遅延処理部35は、右チャンネルの打消音信号を、右チャンネル用の車外用スピーカ13a,24の設置位置に応じた遅延時間で遅延処理して車外用スピーカ13aへ出力すると共に、車外用スピーカ13c,24の設置位置に応じた遅延時間で遅延処理して車外用スピーカ13cへ出力する。また、遅延処理部35は、左チャンネルの打消音信号を左チャンネル用の車外用スピーカ13b,25の設置位置に応じた遅延時間で遅延処理して車外用スピーカ13bへ出力すると共に、車外用スピーカ13d,25の設置位置に応じた遅延時間で遅延処理して車外用スピーカ13dへ出力する。
なお、上記説明では、車両接近報知装置10、音響機器20、漏音防止装置30,30aをそれぞれ独立に構成したが、これに限定されるものではなく、例えば漏音防止装置30,30aを車両接近報知装置10に内蔵したり、音響機器20に内蔵したりする構成であってもよい。
上記以外にも、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
1 車両、2 エンジンルーム、3 車室、10 車両接近報知装置、11 報知音発生部、12 アンプ、13,13a〜13d 車外用スピーカ、20 音響機器、21 音響信号出力部、22 音量制御部、23 アンプ、24,25 車内用スピーカ、30,30a 漏音防止装置、31 出力制御部、32 位相反転部、33 音量調整部、34 音質調整部、35 遅延処理部。
Claims (5)
- 接近を知らせる報知音信号を車外へ出力する車外用スピーカを有する車両接近報知装置、および、任意の音響信号を車内へ出力する車内用スピーカを有する音響機器が搭載された車両において、前記車内用スピーカの出力音が車外へ漏れた漏音を低減する漏音防止装置であって、
前記車両が停止している場合、前記音響信号の位相を反転した打消音信号を前記車外用スピーカから出力させて前記漏音を打ち消し、前記車両が走行している場合は前記打消音信号を出力せず前記車外用スピーカから前記報知音信号を出力させることを特徴とする漏音防止装置。 - 前記音響機器のアンプで増幅される前の音響信号を取得して、位相を反転させた打消音信号を生成する位相反転部と、
前記車内用スピーカの出力音と前記漏音の音量差に基づいて設定された音量パラメータを用いて、前記打消音信号の増幅率を調整し、前記打消音信号の音量を前記漏音の音量と略同等にする音量調整部と、
前記車内用スピーカの出力音と前記漏音の音質差に基づいて設定された音質パラメータを用いて、前記打消音信号をフィルタ処理し、前記打消音信号の音質を前記漏音の音質と略同等にする音質調整部とを備え、
前記音量調整部および前記音質調整部で処理された前記打消音信号を前記車両接近報知装置のアンプへ出力し、当該アンプが、前記音量調整部の調整した増幅率で増幅して前記車外用スピーカから出力させることを特徴とする請求項1記載の漏音防止装置。 - 前記音響機器のアンプで増幅された音響信号を取得して、位相を反転させた打消音信号を生成する位相反転部と、
前記車内用スピーカの出力音と前記漏音の音量差に基づいて設定された音量パラメータを用いて、前記打消音信号を減衰し、前記打消音信号の音量を前記漏音の音量と略同等にする音量調整部と、
前記車内用スピーカの出力音と前記漏音の音質差に基づいて設定された音質パラメータを用いて、前記打消音信号をフィルタ処理し、前記打消音信号の音質を前記漏音の音質と略同等にする音質調整部とを備え、
前記音量調整部および前記音質調整部で処理された前記打消音信号を前記車外用スピーカへ出力することを特徴とする請求項1記載の漏音防止装置。 - 前記音量パラメータおよび前記音質パラメータの一方、または両方は、前記車両の種別毎に設定されていることを特徴とする請求項2または請求項3記載の漏音防止装置。
- 前記打消音信号を、前記車内用スピーカと前記車外用スピーカの設置距離に応じた時間差だけ遅延させる遅延処理部を備えることを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1項記載の漏音防止装置。
Priority Applications (1)
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JP2012129903A JP2013254101A (ja) | 2012-06-07 | 2012-06-07 | 漏音防止装置 |
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JP2012129903A JP2013254101A (ja) | 2012-06-07 | 2012-06-07 | 漏音防止装置 |
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JP (1) | JP2013254101A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP4280209A2 (en) | 2022-05-18 | 2023-11-22 | Alps Alpine Co., Ltd. | Audio system and in-vehicle system |
-
2012
- 2012-06-07 JP JP2012129903A patent/JP2013254101A/ja active Pending
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