JP2013253749A - 火炎表面処理装置 - Google Patents

火炎表面処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2013253749A
JP2013253749A JP2012130290A JP2012130290A JP2013253749A JP 2013253749 A JP2013253749 A JP 2013253749A JP 2012130290 A JP2012130290 A JP 2012130290A JP 2012130290 A JP2012130290 A JP 2012130290A JP 2013253749 A JP2013253749 A JP 2013253749A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel
fuel passage
pressure
gas
liquid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012130290A
Other languages
English (en)
Inventor
Keisuke Tominaga
啓介 富永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Soft99 Corp
Original Assignee
Soft99 Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Soft99 Corp filed Critical Soft99 Corp
Priority to JP2012130290A priority Critical patent/JP2013253749A/ja
Priority to PCT/JP2012/077949 priority patent/WO2013183176A1/ja
Priority to TW102118644A priority patent/TW201410759A/zh
Publication of JP2013253749A publication Critical patent/JP2013253749A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F23COMBUSTION APPARATUS; COMBUSTION PROCESSES
    • F23KFEEDING FUEL TO COMBUSTION APPARATUS
    • F23K5/00Feeding or distributing other fuel to combustion apparatus
    • F23K5/002Gaseous fuel
    • F23K5/007Details
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F23COMBUSTION APPARATUS; COMBUSTION PROCESSES
    • F23DBURNERS
    • F23D14/00Burners for combustion of a gas, e.g. of a gas stored under pressure as a liquid
    • F23D14/28Burners for combustion of a gas, e.g. of a gas stored under pressure as a liquid in association with a gaseous fuel source, e.g. acetylene generator, or a container for liquefied gas
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F23COMBUSTION APPARATUS; COMBUSTION PROCESSES
    • F23DBURNERS
    • F23D14/00Burners for combustion of a gas, e.g. of a gas stored under pressure as a liquid
    • F23D14/46Details, e.g. noise reduction means
    • F23D14/48Nozzles
    • F23D14/56Nozzles for spreading the flame over an area, e.g. for desurfacing of solid material, for surface hardening, or for heating workpieces
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F23COMBUSTION APPARATUS; COMBUSTION PROCESSES
    • F23KFEEDING FUEL TO COMBUSTION APPARATUS
    • F23K2400/00Pretreatment and supply of gaseous fuel
    • F23K2400/20Supply line arrangements
    • F23K2400/201Control devices
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F23COMBUSTION APPARATUS; COMBUSTION PROCESSES
    • F23KFEEDING FUEL TO COMBUSTION APPARATUS
    • F23K2900/00Special features of, or arrangements for fuel supplies
    • F23K2900/05001Control or safety devices in gaseous or liquid fuel supply lines

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Feeding And Controlling Fuel (AREA)

Abstract

【課題】貯留容器から取り出した液体状態の混合組成物を、外気の温度の低い低温環境下であっても、バーナーに供給される混合組成物の全量を気体状態にすることのできる火炎表面処理装置を提供する。
【解決手段】貯留容器10に蓄えられている混合組成物でなる燃料をバーナー30に導入する燃料通路20を有する。燃料通路20に減圧器50が介在されるほか、必要に応じて、熱交換器70や圧力調節手段80を介在させる。液体状態の燃料が減圧器50を通過することによって温度の低い気液混相の燃料になる。気液混相の燃料は、減圧器50の下流側の燃料通路20や熱交換器70を通過することによって、その全量が気体状態になる。圧力調節手段80は、気体状態の燃料の圧力を安定させる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、可燃成分と表面改質成分との混合組成物である燃料を筒状の火口から噴出させて燃焼させ、その燃焼によって生じた火炎によって処理対象物を表面処理することに用いられる火炎表面処理装置に関する。
従来より、処理対象物としての固体物質の表面に、改質剤化合物を含む燃料の火炎を吹き付けることによってその固体物質を表面処理するという方法が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記の処理に用いることのできる火炎表面処理装置にあっては、基本的には、貯留容器(たとえばボンベ)に蓄えられている混合組成物でなる燃料が、燃料通路を経て噴射ノズルに導入され、その噴射ノズルから噴射された燃料が筒状の火口を経て噴出される。そして、火口から噴出した燃料の燃焼によって生じる火炎を処理対象物に接触させる。このような火炎表面処理によると、火炎反応により、燃焼熱や混合組成物でなる燃料に含まれる表面改質成分の作用によって処理対象物の表面が改質される。また、このような火炎表面処理によって、たとえば、処理対象物の表面が活性化されて処理対象物の表面のコーティング処理や塗装を行いやすくなり、処理対象物へのコーティングや塗装の密着性や接着性が高くなり、コーティング膜や塗膜の耐久性が良くなる等の効果が得られる。
ところで、燃料としての混合組成物に含まれる可燃成分と表面改質成分とは、液体状態での混合比率が上記の火炎表面処理に適した一定の比率に定められて貯留容器に蓄えられている。その一方で、貯留容器内では、混合組成物が液相領域と気相領域とに分かれ、液相領域と気相領域とでは、可燃成分と表面改質成分との混合比率、言い換えると、混合組成物中の表面改質成分の含有量が相違している。これは、可燃成分と表面改質成分の沸点が相違していることによる。
そのため、可燃成分と表面改質成分との混合組成物でなる燃料を充填した貯留容器内の気液界面から発生する気体成分(ガス)を、気相領域から気体の状態で取り出して火口から噴出させて燃焼させると、火口から噴出された混合組成物中の表面改質成分の含有量は、上記の気相領域での含有量に見合うものになるに過ぎず、改質処理に適した一定の比率に定められているところの上記の液相領域での含有量とは相違したものになってしまい、処理対象物の表面に対する予定した通りの処理品質が得られなくなる可能性がある。
また、上記の気相領域から混合組成物でなる燃料を連続して気体のまま取り出すと、貯留容器内の液相領域や気相領域での表面改質成分の含有量が逐次変化することになるので、処理対象物の表面に対する処理品質の安定性が損なわれることにもなる。
さらには、沸点が非常に高い表面改質成分の場合には、表面改質成分が貯留容器内では気化しないために、貯留容器内の気相領域には表面改質成分が含有されなくなる。したがって、そのような貯留容器内では気化しないような表面改質成分を使用できなくなる。同様に、表面改質成分自体が例えば粉末状の固体であって、溶剤等に溶解していても貯留容器内では気化しない成分である場合においても、貯留容器内の気相領域には表面改質成分が含有されなくなって、そのような成分の表面改質成分を使用できなくなる。
特開2003−238710号公報
上記したように、貯留容器内の気相領域から混合組成物でなる燃料を気体の状態で取り出し、その気体の火炎反応に伴う燃焼熱や表面改質成分の作用によって処理対象物の表面を改質するという火炎表面処理を行うと、予定した通りの処理品質が得られなくなったり、処理品質の安定性が損なわれたり、使用することのできない表面改質成分が生じたりする。
そこで、貯留容器内の液相領域から混合組成物でなる燃料を液体状態で取り出し、その液体状態の燃料を外気等の熱媒体との間で熱交換させて気化させ、その後に気体状態の燃料をバーナーで燃焼させることにより上記の火炎表面処理を行うことも行われている。
しかしながら、液体状態の混合組成物でなる燃料を外気等の熱媒体との間で熱交換させて気化させることに関して、気温等の雰囲気温度の低い環境下では混合組成物でなる液体状態の燃料と外気との間で十分な熱交換が行われず、その結果として、気液混相のガス(以下、生ガスとする)がバーナーに供給されて燃焼不良を起こす可能性がある。
本発明は以上の状況の下でなされたものであり、貯留容器内の液相領域から混合組成物でなる燃料を液体状態で取り出すことを基本とし、液体状態で取り出された燃料を、外気温の低い低温環境下であっても、全量を気体状態にしてバーナーに供給することを可能にするような対策を講じることによって、予定した通りの処理品質が安定して得られるだけでなく、外気温に左右されずに生ガスがバーナーに供給される事態が抑制される火炎表面処理装置を提供することを目的としている。
本発明に係る火炎表面処理装置は、可燃成分と表面改質成分との混合組成物でなる気体状態の燃料をバーナーで燃焼させることにより発生する火炎を処理対象物に接触させて、その処理対象物を表面処理するための火炎表面処理装置である。そして、この火炎処理装置は、貯留容器に蓄えられている上記混合組成物でなる燃料を上記バーナーに導入する燃料通路を備えていて、上記燃料通路中に、貯留容器から供給された液体状態の燃料を液減圧する機能を有する減圧器を備えている。
この構成であれば、液体状態の燃料が貯留容器から取り出されてすぐに減圧器によって一定圧力まで減圧されることにより、燃料の一部が気化膨張し、温度の低い気液混相の燃料を生成する。つまり、外気等の雰囲気温度とほぼ同温度の液体状態の燃料が、減圧器によって雰囲気温度よりも低い気液混相の燃料として生成される。生成された温度の低い気液混相の燃料は減圧器からバーナーまでの燃料通路であって、外気等の雰囲気温度に晒されている燃料通路中で自然気化して気体状態の燃料が生成される。そのため、可燃成分と表面改質成分との混合組成物であって、単なる可燃成分単体よりも気化し難い液体状態の混合組成物でなる燃料であったとしても、バーナーに供給される燃料はその全量が気体状態になり、バーナーに生ガスが供給されるという事態が起こらない。
本発明では、上記減圧器が、貯留容器から供給された液体状態の燃料を減圧弁により液減圧して気液混相の燃料を生成する機能を有する減圧器である、という構成を採用することが可能である。この構成では減圧器は減圧弁を有し、前記減圧弁により液体状態の燃料を液減圧し、燃料の一部を気化膨張させて、温度の低い気液混相の燃料を生成する。
本発明では、上記燃料通路中の、上記減圧器よりも、上記バーナー側に、気体状態の燃料をバーナーでの燃焼に適切な圧力に調節する圧力調節手段を備える、という構成を採用することが可能である。この構成であれば、圧力調節手段の作用によって気体状態の燃料がバーナーでの燃焼に適切な圧力に調節されるので、バーナーの火炎が安定する。
本発明では、上記燃料通路中の、上記減圧器よりも、上記バーナー側に、前記減圧器によって生成された気液混相の燃料を熱交換させてその気液混相の燃料の全量を気体状態の燃料に生成する熱交換器を備える、という構成を採用することが可能である。この構成であれば、減圧器により生成された温度の低い気液混相の燃料が熱交換器によって熱交換されて、気体状態の燃料の生成が一層促進される。また、熱交換効率は温度差が大きいほど高くなるところ、前記減圧器によって生成された気液混相の燃料は温度の低い状態となっていることから、前記減圧器の作用と相俟って熱交換器による熱交換効率も高いこととなる。
本発明では、上記減圧器と上記圧力調節手段との間に、前記減圧器によって生成された気液混相の燃料を熱交換させてその気液混相の燃料の全量を気体状態の燃料に生成する熱交換器を備える、という構成を採用することが可能である。この構成を備える火炎表面処理装置によれば、減圧器によって生成された気液混相の燃料が熱交換器の作用で熱交換するので、外気温度等の雰囲気温度が低い環境下であっても、気体状態の燃料の生成が一層促進される。そして、気体状態の燃料が圧力調節手段の作用によってバーナーでの燃焼に適切な圧力に調節されるのでバーナーの火炎が安定する。したがって、外気温等の雰囲気温度に左右されずに生ガスがバーナーに供給される事態を抑制する、という所期の目的が達成され、ひいては、バーナーで燃料を燃焼させることにより発生した火炎を処理対象物に接触させて表面処理することにより、予定した通りの処理品質が得られるようになると同時に、処理品質の安定性が保たれることになる。
本発明では、上記減圧器が、液体状態の燃料が導入される一次側燃料通路と、気液混相の燃料を吐出する二次側燃料通路と、一次側燃料通路と二次側燃料通路とを仕切る仕切り壁に開設されてそれら両通路を連通させる弁孔と、上記二次側燃料通路の内圧の変化に応じて変位幅を変化させるダイアフラムと、上記一次側燃料通路及び上記二次側燃料通路から仕切られて上記ダイアフラムを備える圧力制御室と、上記ダイアフラムに弁棒を介して連結されて上記弁孔の開度を調節する減圧弁と、を備えていることが望ましい。この構成の減圧器は、二次側通路の圧力(二次圧力)を低い圧力に下げ、且つ一定の圧力に保つ働き、いわゆる減圧機能及び整圧機能を有するので、一次側通路に圧送されている燃料が弁孔を経て二次側通路に吐出されるときに断熱膨張して圧力が低下し、液体状態の燃料の一部が気化膨張し、温度の低い気液混相の燃料を生成する。
本発明において、上記熱交換器は、空気を熱媒体とする熱交換器であっても、液体を熱媒体とする熱交換器であってもよい。そして、その熱交換器に用いられて燃料通路を形成するチューブには、熱伝導性に優れている銅管を好ましく採用することが可能である。さらにチューブの形状はコイル状であっても、蛇行状であっても、ストレート管であってもよいが、コイル状のチューブを用いると、ストレート管の軸長と同一のコイル軸長を有する銅管の長さが長くなるので、それだけ熱交換能力が高まるという利点を有する。銅管を蛇行状に形成したものでも同様に熱交換能力が高まるという利点がある。
本発明では、上記圧力調節手段が、気体状態の燃料が導入される一次側燃料通路と、気体状態の燃料を吐出する二次側燃料通路と、一次側燃料通路と二次側燃料通路とを仕切る仕切り壁に開設されてそれら両通路を連通させる弁孔と、この弁孔の上流側の一次側燃料通路に配備されてその弁孔の開度を調節する弁体と、を備え、上記弁体が、一次側燃料通路の内圧の増加に伴って上記弁孔の開度を狭め、一次側燃料通路の内圧の減少に伴って上記弁孔の開度を拡げて、二次側燃料通路の内圧を一定に保つ機能を有している、という構成を採用することが可能である。この構成を備えた圧力調節手段には所謂インバルブ式(内弁式)の圧力調節器が相当し、このような圧力調節器を採用すれば、気液混相状態の燃料から気体状態の燃料が生成される過程で生じる一次側燃料通路の内圧の変化にかかわらず、二次側燃料通路の内圧は一定に保たれるので、バーナーの火炎がより安定して燃焼する。
以上説明したように、本発明に係る火炎表面処理装置によれば、貯留容器内の液相領域から混合組成物を液体状態で取り出す方式を採用しているにもかかわらず、液体状態で取り出された燃料が、外気等の雰囲気温度の低い低温環境下であっても、バーナーに供給されるときにはその全量が気体状態になっている。そのため、可燃成分と表面改質成分との混合組成物であって、単なる可燃成分単体よりも気化し難い液体状態の混合組成物でなる燃料であったとしても、バーナーから出た燃料に生ガスが含まれるという事態が生じず、それだけ火炎が安定し危険性もなくなる。また、バーナーには、圧力調節手段によってバーナーでの燃焼に適切な圧力に調節された後の気体状態の燃料が供給されるので、バーナーに供給される気体状態の燃料の圧力が安定し、予定した通りの火炎処理品質が得られるようになると同時に、処理品質の安定性も保たれる。
本発明の実施形態に係る火炎表面処理装置の基本構成を示した説明図である。 本発明の他の実施形態に係る火炎表面処理装置の基本構成を示した説明図である。 本発明のさらに他の実施形態に係る火炎表面処理装置の基本構成を示した説明図である。 本発明のさらに他の実施形態に係る火炎表面処理装置の基本構成を示した説明図である。 液体を熱媒体とする熱交換器を例示した説明図である。 減圧器の具体例を説明的に示した概略断面図である。 圧力調節手段の具体例を説明的に示した概略断面図である。 倒立姿勢の貯留容器の部分断面図である。 正立姿勢の貯留容器の部分断面図である。
図1は本発明の実施形態に係る火炎表面処理装置の基本構成を示した説明図である。この火炎表面処理装置は、液化ガス容器などの貯留容器10に蓄えられている燃料をバーナー30に導入する燃料通路20と、燃料通路20中に介在されて貯留容器10から供給された液体状態の燃料を液減圧する機能を有する減圧器50とを備えている。また、燃料通路20の始端部に開度調節機能を備えた開閉調節弁21が設けられているのに対し、バーナー30にも開度調節機能を備えた開閉調節弁31が設けられている。
図1に示した貯留容器10には、可燃成分と表面改質成分との混合組成物でなる燃料が蓄えられていて、その貯留容器10の内部では、燃料が液相領域と気相領域とに分かれている。また、燃料通路20に供給される液体状態の燃料は、貯留容器10内の気相領域の内圧によってその貯留容器10から押し出され、その温度は貯留容器10が雰囲気温度に晒されていることから、液体状態の燃料も雰囲気温度とほぼ同じ温度である。燃料である混合組成物の構成成分としての可燃成分や表面改質成分の具体例については後述する。
上記減圧器50は、貯留容器10から供給された液体状態の燃料を減圧弁により液減圧して気液混相の燃料を生成する機能を有する。
減圧器50の具体例を図6に概略断面図で説明的に例示してある。同図の減圧器50は、筐体51の内部に一次側燃料通路52と、二次側燃料通路53と、圧力制御室54と、を仕切り壁55,56によって区画形成してあり、圧力制御室54にはダイアフラム57が設けられている。そして、一次側燃料通路52と二次側燃料通路53とを仕切っている仕切り壁55に、両通路52,53を連通させる弁孔58が開設されている。また、一次側燃料通路52及び二次側燃料通路53と圧力制御室54とを仕切っている仕切り壁56に、圧力制御室54を二次側燃料通路53に連通させる通孔59が開設されている。さらに、一次側燃料通路52の内部に配備されている弁体でなる減圧弁61から延び出た弁棒62が、弁孔58と仕切り壁56に形成された孔部63とに挿通されてダイアフラム57に連結されている。ここで、弁棒62は、弁孔58を塞がない状態で遊嵌挿されており、孔部63には摺動自在に挿通されている。また、ダイアフラム57には、筐体51の内部に配備されたコイルばねでなる弾性体64による付勢力が常時加わるように構成されている。そして、ダイアフラム57に対する弾性体64の付勢力の大きさが、筐体51のねじ孔65にねじ込まれた調節ねじ66のねじ込み量を増減調節することによって調節されるようになっている。なお、筐体51には、ダイアフラム57の変位を容易にするための空気孔67が開設されている。
このように構成されている減圧弁61を備えた上記の減圧器50では、弁孔58を通過して一次側燃料通路52から二次側燃料通路53に供給される燃料の量が、あらかじめ設定する減圧弁61の位置によって定まる弁孔58の開度に応じた絞り作用によって減少する。そのため、一次側燃料通路52に供給された液体状態の燃料が、弁孔58を通過して二次側燃料通路53に吐出されたときに減圧されて断熱膨張することになり、そのような弁孔58の絞り作用によって二次側燃料通路53に吐出された燃料の一部が気化膨張して、その燃料の性状が、液体と気体との混合状態でなる気液混相の状態になる。したがって、燃料は、減圧器50の二次側燃料通路53から、二次側燃料通路53に連通する燃料通路20に気液混相の状態で供給され、しかも、一次側燃料通路52に供給された液体状態の燃料よりも温度が低くなる。
また、上記の減圧器50では、二次側燃料通路53の内圧(二次圧力)が低下すると、弾性体64の付勢力の大きさ(弾性体64の荷重)が、ダイアフラム57が感知する二次圧力の大きさを上回る。その結果、ダイアフラム57が弾性体64の付勢力の作用する方向に矢印aのように変位し、減圧弁61が弁孔58から遠ざかって弁孔58の開度が大きくなる。これに対し、二次圧力が増大すると、ダイアフラム57が感知する二次圧力の大きさが弾性体64の付勢力の大きさ(弾性体64の荷重)を上回る。その結果、ダイアフラム57が弾性体64の付勢力に抗して矢印bのように変位するので、減圧弁61が弁孔58に近付いて弁孔58の開度が小さくなる。したがって、この減圧器50では、ダイアフラム57が、気液混相状態の燃料から気体状態の燃料が生成される過程で生じる二次側燃料通路53の内圧(二次圧力)の変化に応じて変位幅を変化して、二次側燃料通路53の内圧(二次圧力)を、あらかじめ設定した一定の低圧状態に保つことになる。
図1の実施形態に係る火炎処理装置において、減圧器50からバーナー30に至る燃料通路20の長さは、その間の燃料通路20を通過する燃料の全量が気化する程度に十分に長くしてある。そのため、減圧器50によって生成した温度の低い気液混相の燃料は、減圧器50からバーナー30に至る燃料通路20であって、雰囲気温度に晒されている燃料通路20を通過する間に自然気化して、バーナー30から噴出する燃料はその全量が気体状態になっている。したがって、バーナー30に供給される燃料は、可燃成分と表面改質成分との混合組成物であって、単なる可燃成分単体よりも気化し難い液体状態の混合組成物でなる燃料であるにもかかわらず、その全量が気体状態になり、生ガスがバーナー30に供給される事態の起こるおそれはない。
本実施形態に係る火炎処理装置においては、燃料通路20中に備えられる減圧器50は貯留容器10の近傍に備えられることが望ましく、この場合、一定の長さの燃料通路20においては、減圧器50を貯留容器10の近傍に備えることにより、減圧器50からバーナー30に至る燃料通路20の長さを長く設定することが可能である。
図2は本発明の他の実施形態に係る火炎表面処理装置の基本構成を示した説明図である。この火炎表面処理装置は、液化ガス容器などの貯留容器10に蓄えられている燃料をバーナー30に導入する燃料通路20と、燃料通路20中に介在されて貯留容器10から供給された液体状態の燃料を液減圧する機能を有する減圧器50と、気体状態の燃料をバーナー30での燃焼に適切な圧力に調節する圧力調節手段80とを備えている。そして、圧力調節手段80は、燃料通路中20の、上記減圧器50よりも、上記バーナー30側に設けられている。また、燃料通路20の始端部に開度調節機能を備えた開閉調節弁21が設けられているのに対し、バーナー30にも開度調節機能を備えた開閉調節弁31が設けられている。
図2に示した実施形態は、図1の事例において、燃料通路20に圧力調節手段80を追加した構成に相当していて、減圧器50から圧力調節手段80に至る燃料通路20の長さは、その間の燃料通路20を通過する燃料の全量が気化する程度に十分に長くしてある。そのため、減圧器50によって生成した温度の低い気液混相の燃料は、減圧器50から圧力調節手段80に至る燃料通路20を通過する間に気化が促され、圧力調節手段80から吐出される燃料はその全量が気体状態になっている。
圧力調節手段80は、気体状態の燃料をバーナーでの使用に適切な圧力にまでさらに低下させ、且つ気体状態の燃料の圧力変動を整圧して、一定の低圧に保つ作用を発揮する。そのため、バーナー30に適切な圧力の燃料が供給され、また燃料の圧力が安定し、火炎が不安定になったりすることが抑制される。
本実施形態に係る火炎処理装置においては、燃料通路20中に備えられる減圧器50は貯留容器10の近傍に備えられることが望ましく、一定の長さの燃料通路20においては、減圧器50を貯留容器10の近傍に備えることにより、減圧器50から圧力調節手段80に至る燃料通路20の長さを長く設定することが可能である。
図7には圧力調節手段80として使用することのできるインバルブ式(内弁式)の圧力調節器の具体的構成を概略断面図で説明的に例示してある。図示の圧力調節手段80では、筐体81の内部の燃料通路を一次側燃料通路82と二次側燃料通路83とに仕切っている仕切り壁84に弁孔85が開設されている。そして、弁孔85の上流側である一次側燃料通路82に受圧面87を有する弁体86が配備され、その弁体86から延び出た弁棒89が、弁孔85を塞がないように遊嵌合されている。したがって、燃料は弁孔85を流通可能である。また、弁棒89にばね体88による付勢力が常時作用していて、そのばね体88によって弁体86が弁孔85から離れる方向に常時付勢されている。
この構成を備えた圧力調節手段80によると、矢印Fのように一次側燃料通路82に気体状態の燃料が供給され、弁孔85を通過して一次側燃料通路82から二次側燃料通路83に供給される気体状態の燃料の量が、あからじめ設定する弁体86の位置によって定まる弁孔85の開度に応じた絞り作用によって減少する。そのため、気体状態の燃料をバーナーでの使用に適切な圧力にまでさらに低下させることができる。また、気液混相状態の燃料から気体状態の燃料が生成される過程で生じる圧力変動に対して、一次側燃料通路82の内圧(一次圧力)が高くなった場合には、弁体86がばね体88の付勢に抗して弁孔85に近付く方向に変位する。この逆に、一次側燃料通路82の内圧(一次圧力)が低くなった場合には、弁体86がばね体88の付勢により弁孔85から遠ざかる方向に変位する。言い換えると、弁体86が、一次圧力の増加に伴って弁孔85の開度を狭め、一次圧力の減少に伴って弁孔85の開度を拡げる機能を発揮する。その結果、この圧力調節手段80の下流側のバーナー30(図1参照)に供給される気体状態の燃料の圧力が、気液混相状態の燃料から気体状態の燃料が生成される過程で生じる圧力変動に関わらず、一定の低圧に保たれ、火炎が安定する。
図3は本発明のさらに他の実施形態に係る火炎表面処理装置の基本構成を示した説明図である。この火炎表面処理装置は、液化ガス容器などの貯留容器10に蓄えられている燃料をバーナー30に導入する燃料通路20と、燃料通路20中に介在されて貯留容器10から供給された液体状態の燃料を液減圧する機能を有して気液混相の燃料を生成する減圧器50と、減圧器50によって生成された気液混相の燃料を外気との間で熱交換させてその気液混相の燃料の全量を気体状態の燃料に生成する熱交換器70と、を備えている。
図3に示した実施形態は、図1の事例において、燃料通路20に熱交換器70を追加した構成に相当している。この実施形態では、熱交換器70が、気液混相の燃料を外気等の熱媒体との間で熱交換させてその気液混相の燃料の全量を気体状態の燃料に効率よく生成する作用を発揮するので、減圧器50からバーナー30に至る燃料通路20の長さをそれほど長くする必要はない。
この実施形態によれば、減圧器50により生成された温度の低い気液混相の燃料が熱交換器70によって熱交換されて、気体状態の燃料の生成が一層促進される。また、熱交換効率は温度差が大きいほど高くなるところ、前記減圧器50によって生成された気液混相の燃料は温度の低い状態となっていることから、前記減圧器50の作用と相俟って熱交換器70による熱交換効率も高いこととなる。
熱交換器70の具体例には、コイル状に巻回された銅管を用いたり、蛇行状に曲げられた銅管を用いたりすることが可能である。また、まっすぐな銅管(ストレート管)を熱交換器70として採用することも可能である。この場合に、コイル状に巻回された銅管や蛇行状に曲がった銅管を用いると、全体を小形化してもそれらの内部通路の長さを長く確保することができるので、それだけ熱交換能力が高まるという利点が得られる。さらに、熱交換器70は空気を熱媒体とする熱交換器であってもよいし、水や油等の液体を熱媒体とする熱交換器であってもよい。空気を熱媒体とする熱交換器70としては、上記の熱交換器70の具体例の他、さらに放熱器を追加したり、ファンを追加してもよい。また、液体を熱媒体とする熱交換器70としては、たとえばブレージングプレート式熱交換器やヒートパイプ式熱交換器や二重管式熱交換器を用いることが可能である。また、図5には他の液体を熱媒体とする熱交換器70を例示してある。同図の熱交換器70は、水槽71に、コイル状、蛇行状又はまっすぐな銅管72を沈めたものを説明的に示している。
この実施形態のように、気液混相の燃料の全量を気体状態の燃料に生成する手段として熱交換器70を採用すると、減圧器50と熱交換器70とを接続する燃料通路20を短くして全体の小形化を促進しやすくなり、しかも、外気温等の雰囲気温度に左右されずに、生ガスがバーナー30に供給される事態が抑制されるという利点がある。
図4は本発明のさらに他の実施形態に係る火炎表面処理装置の基本構成を示した説明図であり、図2の事例において、燃料通路20に熱交換器70を追加した構成に相当している。この火炎表面処理装置は、液化ガス容器などの貯留容器10に蓄えられている燃料をバーナー30に導入する燃料通路20と、貯留容器10から供給された液体状態の燃料を液減圧する機能を有する減圧器50と、気体状態の燃料をバーナーで30での燃焼に適切な圧力に調節する圧力調節手段80と、熱交換器70とを備えていて、熱交換器70が、減圧器50と圧力調節手段80との間の燃料通路20中に介在されている。
この実施形態では、減圧器50によって生成した温度の低い気液混相の燃料は、熱交換器70によって熱交換されて、気体状態の燃料の生成が一層促進される。また、熱交換効率は温度差が大きいほど高くなるところ、前記減圧器50によって生成された気液混相の燃料は温度の低い状態となっていることから、前記減圧器50の作用と相俟って熱交換器70による熱交換効率も高いこととなる。さらに、圧力調節手段80により気体状態の燃料をバーナーでの使用に適切な圧力にまでさらに低下させ、且つ気液混相状態の燃料から気体状態の燃料が生成される過程で生じる圧力変動を整圧して、気体状態の燃料を一定の低圧に保つ作用を発揮する。
以上説明したように、上記したそれぞれの実施形態の火炎表面処理装置によると、貯留容器10内の液相領域から燃料を液体状態で取り出すので、バーナー30に供給される燃料である混合組成物の構成成分としての可燃成分や表面改質成分の組成が一様になる。しかも、バーナー30には燃料の全量が気体状態で供給されるので、可燃成分と表面改質成分との混合組成物であって、単なる可燃成分単体よりも気化し難い液体状態の混合組成物でなる燃料であるにもかかわらず、生ガスがバーナー30に供給されることがなくなって火炎が安定する。特に、図4を参照して説明した実施形態では、減圧器50と熱交換器70とによって液体状態の燃料の全量が気化されるので、減圧器50とバーナー30とを接続する燃料通路20を短くして全体の小形化を促進しやすくなり、しかも、外気温に左右されずに生ガスがバーナー30に供給される事態が抑制されるという利点がある。
上記したそれぞれの実施形態の火炎表面処理装置を用いて処理対象物を表面処理するときには、燃料通路20の開閉調節弁21が開かれている状態で、バーナー30の開閉調節弁31を開く。この操作により、貯留容器10に蓄えられている燃料が液体状態で燃料通路20中に圧送された後、燃料の全量が気体状態になってバーナー30に供給される。したがって、バーナー30の火口から放出される気体状態の燃料を着火してその火炎を処理対象物の表面に接触させることにより処理対象物が表面処理される。処理を停止するときには、たとえば、燃料通路20の開閉調節弁21を閉じた後に、バーナー30の開閉調節弁31を閉じる。なお、火炎の大きさなどはバーナー30の開閉調節弁31の開度を増減調節することによって適切に調節することが可能である。尚、減圧器50及び圧力調節手段80は所定の燃料の圧力を得られるようにあらかじめ設定しておき、一旦設定すれば燃料の圧力の条件に変更等がない限りそのままの状態で使用する。
上記したそれぞれの実施形態では減圧器50に液体状態の燃料が供給される。貯留容器10に蓄えられた燃料、すなわち、構成成分に可燃成分と表面改質成分とを含む混合組成物を液体状態のまま取り出す手段を次に説明する。
図8は倒立姿勢の貯留容器10を部分断面図で示し、図9は正立姿勢の貯留容器10を部分断面図で示してある。図8及び図9のように、構成成分に可燃成分と表面改質成分とを含む混合組成物が蓄えている貯留容器10の内部では、貯留容器10が倒立姿勢であっても正立姿勢であっても、液相領域Lの上に気相領域Gが存在している。図8及び図9のように、貯留容器10は、その頂部にステム11を備えていると共に、当該ステム11の押込み復帰動作に連動して開閉する開閉弁(不図示)を備えている。この開閉弁は、図1〜図4に示した開閉調節弁21によって代用することも可能である。
図8のように貯留容器10を倒立姿勢として、その開閉弁の出口を図1〜図4の燃料通路20に接続しておくと、貯留容器10の内部の液相領域Lから燃料が液体状態で供給される。これに対し、図9のように貯留容器10を正立姿勢として使用するときには、貯留容器10の開閉弁に、液相領域Lに達するチューブ12を装備させておく。こうしておくと、ステム11が押し込まれて開閉弁が開くと、気相領域Gの圧力によって液相領域Lの燃料がチューブ12を通して押し上げられて開閉弁の通孔から液体状態で供給される。
図8又は図9に示した貯留容器10に蓄えられている燃料は、可燃成分と表面改質成分とを含む混合組成物でなる。可燃成分の具体例としては、天然ガス、メタンガス、エタンガス、プロパンガス、ブタンガス、エチレンガス、石油ガス、アセチレンガス、ジメチルエーテルガスなどを液化したものを使用することができる。また、パラフィン系溶剤では例えばn−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、イソオクタン、ミネラルターペン等を使用することができ、ナフテン系溶剤ではシクロペンタン、シクロヘキサン等を使用することができ、石油系溶剤では例えばガソリン、灯油等を使用することができ、アルコール系溶剤では例えばメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等を使用することができる。それらは単独で、又は2種類以上の混合ガスとして使用することが可能である。表面改質成分には、ケイ素(Si)原子、チタン(Ti)原子、アルミニウム(AL)原子、ジルコニウム(Zr)原子を含む化合物を使用することができる。
ケイ素(Si)原子を含む化合物には、ケイ素原子からの1種以上のペンダント基を有する。ペンダント基として、具体的には、例えば、水素原子、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基など)、置換アルキル基(例えば、ハロゲン置換アルキル基など)、アリール基(例えば、フェニル基など)、置換アリール基(例えば、ハロゲン置換フェニル基など)、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基など)、置換アルコキシ基(例えば、ハロゲン置換アルコキシ基など)、エチレン性不飽和基(例えば、ビニル基、アリル基など)、アミノ基、ハロゲン原子などである。これらペンダント基は、単独使用または2種類以上併用することができる。ペンダント基として、好ましくは、アルキル基、より好ましくは、メチル基が挙げられる。そして、このようなケイ素含有化合物は、単独使用または2種類以上併用することができる。
ケイ素含有化合物として、好ましくは、シロキサン化合物が挙げられる。
シロキサン化合物として、具体的には、例えば、ジメチルポリシロキサン(例えば、ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサンなど)、ジヒドロテトラメチルジシロキサン、ヘキサメチルトリシロキサン、ペンタメチルトリヒドロトリシロキサン、環状メチルヒドロテトラシロキサン、環状メチルヒドロペンタシロキサン、環状ジメチルテトラシロキサン、環状メチルトリフルオロプロピルテトラシロキサン、環状メチルフェニルテトラシロキサン、環状ジフェニルテトラシロキサン、末端がメチル封塞されたメチルヒドロポリシロキサン、末端がメチル封塞されたフェニルヒドロポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサンなどが挙げられる。これらシロキサン化合物は、単独使用または2種類以上併用することができる。シロキサン化合物として、低毒性、非腐食性、非発火性、純度およびコストの観点から、好ましくは、ジメチルポリシロキサンが挙げられる。また、ケイ素(Si)原子を含む化合物は、気体、液体(蒸気)または固体(粉塵)のいずれでも良く、気体及び固体(粉塵)の場合は溶剤に溶解させた混合物を、可燃成分と混合して燃料として使用する。
チタン(Ti)原子を含む化合物には、アルキルチタン化合物が挙げられ、具体的にはチタンテトライソプロポキシド、チタンテトラノルマルブトキシド、チタンブトキシドダイマー、チタンテトラ−2−エチルヘキソキシド、チタンジイソプロポキシビス(アセチルアセトネート)、チタンテトラアセチルアセトネート、チタニウムジ−2−エチルヘキソキシビス(2−エチル−3−ヒドロキシヘキソキシド)、チタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)が挙げられる。チタン(Ti)原子を含む化合物は、気体、液体(蒸気)または固体(粉塵)のいずれでも良く、気体及び固体(粉塵)の場合は溶剤に溶解させた混合物を、可燃成分と混合して燃料として使用する。
アルミニウム(Al)原子、を含む化合物には、アルキルアルミニウム化合物が挙げられ、具体的にはアルミニウムエチレート、アルミニウムイソプロピレート、アルミニウムジイソプロピレートモノセカンダリーブチレート、アルミニウムセカンダリーブチレート、アルミニウムエチルアセトアセテート・ジイソプロピレート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテート、アルミニウムアルキルアセトアセテート・ジイソプロピレート、アルミニウムビスエチルアセトアセテート・モノアセチルアセトネート、アルミニウムトリスアセチルアセトネート、アルミニウムオキサイドイソプロポキサイドトリマー、アルミニウムオキサイドオクチレートトリマー、アルミニウムオキサイドステアレートトリマーが挙げられる。アルミニウム(AL)原子を含む化合物は、気体、液体(蒸気)または固体(粉塵)のいずれでも良く、気体及び固体(粉塵)の場合は溶剤に溶解させた混合物を、可燃成分と混合して燃料として使用する。
ジルコニウム(Zr)原子を含む化合物には、アルキルジルコニウム化合物が挙げられ、具体的にはジルコニウムテトラノルマルプロポキシド、ジルコニウムテトラノルマルブトキシド、ジルコニウムテトラアセチルアセトネート、ジルコニウムジブトキシビス(エチルアセトアセテート)、ジルコニウムテトラアセチルアセトネートが挙げられる。ジルコニウム(Al)原子を含む化合物は、気体、液体(蒸気)または固体(粉塵)のいずれでも良く、気体及び固体(粉塵)の場合は溶剤に溶解させた混合物を、可燃成分と混合して燃料として使用する。
さらに、混合組成物には、酸化剤を含有させることが可能である。酸化剤は、上記した可燃成分と熱反応を起こし、より熱力学的に安定した化学種を形成する添加剤として作用する。酸化剤には、空気、酸素強化空気などを使用することが可能である。酸化剤は、単独で、又は2種類以上を併用することが可能である。
また、上記の表面改質成分には、常温では気化しない成分も含まれるが、そのような成分で有っても表面改質成分として使用することができ、そのような場合次のような現象が生じているものと思われる。すなわち、液体状態の混合組成物でなる燃料から気液混相状態の燃料を経て気体状態の燃料となる際には、常温では気化しない表面改質成分は、溶解している可燃成分が気化すると、その気体状態の可燃成分中に微粒化し、微粒化した表面改質成分は気体状態の可燃成分によりバーナーまで運ばれることとなる。よって、このような場合の気体状態の燃料とは、可燃成分にあっては気体であり、表面改質成分にあっては微粒の状態である。したがって、本発明における気化や気体の表現には微粒化や微粒も含まれる
火炎表面処理装置を用いて表面処理する処理対象物には、特に制限されるべきものはなく、自動販売機や看板、標識などの屋外設備、車両、樹脂成形品などを挙げることができる。例えば樹脂成形品ではバリを焼き切ったり、成形品の表面の油膜を焼き切ったり、成形品の表面に付着している離型剤を焼き切ったり等すると同時に表面改質することができる。また、木材建造物などの木製素材、自動車鋼板などの金属、混練樹脂部材などの樹脂材、それらの表面に形成される塗膜などを処理対処物とすることも可能である。さらには、コンクリート、石材、ガラスなどの無機材料、布帛などの繊維材、皮革、ゴム、エラストマーなどを挙げることもできる。
10 貯留容器
20 燃料通路
30 バーナー
50 減圧器
52 一次側燃料通路
53 二次側燃料通路
54 圧力制御室
55 仕切り壁
57 ダイアフラム
58 弁孔
61 減圧弁
62 弁棒
70 熱交換器
80 圧力調節手段
82 一次側燃料通路
83 二次側燃料通路
84 仕切り壁
85 弁孔
86 弁体

Claims (9)

  1. 可燃成分と表面改質成分との混合組成物でなる気体状態の燃料をバーナーで燃焼させることにより発生する火炎を処理対象物に接触させて、その処理対象物を表面処理するための火炎表面処理装置であって、
    貯留容器に蓄えられている上記混合組成物でなる燃料を上記バーナーに導入する燃料通路と、
    上記燃料通路中に、貯留容器から供給された液体状態の燃料を液減圧する機能を有する減圧器を備えることを特徴とする火炎表面処理装置。
  2. 上記減圧器は、貯留容器から供給された液体状態の燃料を減圧弁により液減圧して気液混相の燃料を生成する機能を有する減圧器であることを特徴とする請求項1に記載した火炎表面処理装置。
  3. 上記燃料通路中の、上記減圧器よりも、上記バーナー側に、気体状態の燃料をバーナーでの燃焼に適切な圧力に調節する圧力調節手段を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載した火炎表面処理装置。
  4. 上記燃料通路中の、上記減圧器よりも、上記バーナー側に、前記減圧器によって生成された気液混相の燃料を熱交換させてその気液混相の燃料の全量を気体状態の燃料に生成する熱交換器を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載した火炎表面処理装置。
  5. 上記減圧器と上記圧力調節手段との間に、前記減圧器によって生成された気液混相の燃料を熱交換させてその気液混相の燃料の全量を気体状態の燃料に生成する熱交換器を備えることを特徴とする請求項3に記載した火炎表面処理装置。
  6. 上記減圧器が、液体状態の燃料が導入される一次側燃料通路と、気液混相の燃料を吐出する二次側燃料通路と、一次側燃料通路と二次側燃料通路とを仕切る仕切り壁に開設されてそれら両通路を連通させる弁孔と、上記二次側燃料通路の内圧の変化に応じて変位幅を変化させるダイアフラムと、上記一次側燃料通路及び上記二次側燃料通路から仕切られて上記ダイアフラムを備える圧力制御室と、上記ダイアフラムに弁棒を介して連結されて上記弁孔の開度を調節する減圧弁と、を備えている請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載した火炎表面処理装置。
  7. 上記熱交換器が、空気を熱媒体とする熱交換器である請求項4ないし請求項6のいずれか1項に記載した火炎表面処理装置。
  8. 上記熱交換器が、液体を熱媒体とする熱交換器である請求項4ないし請求項6のいずれか1項に記載した火炎表面処理装置。
  9. 上記圧力調節手段が、気体状態の燃料が導入される一次側燃料通路と、気体状態の燃料を吐出する二次側燃料通路と、一次側燃料通路と二次側燃料通路とを仕切る仕切り壁に開設されてそれら両通路を連通させる弁孔と、この弁孔の上流側の一次側燃料通路に配備されてその弁孔の開度を調節する弁体と、を備え、上記弁体が、一次側燃料通路の内圧の増加に伴って上記弁孔の開度を狭め、一次側燃料通路の内圧の減少に伴って上記弁孔の開度を拡げて、二次側燃料通路の内圧を一定に保つ機能を有している請求項3、及び請求項5ないし請求項8のいずれか1項に記載した火炎表面処理装置。
JP2012130290A 2012-06-07 2012-06-07 火炎表面処理装置 Pending JP2013253749A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012130290A JP2013253749A (ja) 2012-06-07 2012-06-07 火炎表面処理装置
PCT/JP2012/077949 WO2013183176A1 (ja) 2012-06-07 2012-10-30 火炎表面処理装置
TW102118644A TW201410759A (zh) 2012-06-07 2013-05-27 火焰表面處理裝置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012130290A JP2013253749A (ja) 2012-06-07 2012-06-07 火炎表面処理装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013253749A true JP2013253749A (ja) 2013-12-19

Family

ID=49711590

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012130290A Pending JP2013253749A (ja) 2012-06-07 2012-06-07 火炎表面処理装置

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP2013253749A (ja)
TW (1) TW201410759A (ja)
WO (1) WO2013183176A1 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3822491B2 (ja) * 2001-12-19 2006-09-20 大阪ガスビジネスクリエイト株式会社 ガバナ開閉量測定装置
JP4593262B2 (ja) * 2004-12-20 2010-12-08 伊藤工機株式会社 液化燃料ガスの気化システム
JP2007058352A (ja) * 2005-08-22 2007-03-08 Asahi Organic Chem Ind Co Ltd 流体制御装置
JP4904433B1 (ja) * 2011-03-23 2012-03-28 タイムオートマシン株式会社 表面改質処理装置

Also Published As

Publication number Publication date
TW201410759A (zh) 2014-03-16
WO2013183176A1 (ja) 2013-12-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6978991B2 (ja) 光ファイバ用多孔質ガラス母材の製造方法および製造装置
JP2011027105A (ja) 反応器フロー制御装置
Sinditskii et al. Combustion of ammonium dinitramide, part I: burning behavior
Lapenna et al. The effect of fuel composition on the non-premixed flame structure of LNG/LOx mixtures at supercritical pressure
WO2013183176A1 (ja) 火炎表面処理装置
JP6409036B2 (ja) ガスタービンエンジン用の液化石油ガス燃料調整システム
JP4462296B2 (ja) 背圧規制弁
Vostrikov et al. Features of low-temperature oxidation of isobutane in water vapor and carbon dioxide with increased density of reagents
WO2009070332A2 (en) Space engine including the haase cycle with energy recovery cooling
Da Silva et al. Autothermal reforming of gasoline using a cool flame vaporizer
KR20150089221A (ko) 물 전기분해가스와 수증기 혼합연료 및 이 혼합연료와 화석연료의 혼소를 이용한 연소시스템
US5611366A (en) Method and apparatus for producing a vaporized fuel stream
Hasanzadeh et al. A new simplified local density model for adsorption of pure gases and binary mixtures
De Giorgi et al. Different combustion models applied to high pressure LOX/CH4 jet flames
KR101502892B1 (ko) 액화 천연가스용 첨가제 혼합장치
KR20090008994A (ko) 엘피아이 엔진의 연료시스템용 압력가변형 레귤레이터
Yu et al. Prediction of non-equilibrium kinetics of fuel-rich kerosene/LOX combustion in gas generator
JP2002004885A (ja) ガスタービン用燃料供給設備およびそれを用いた供給方法
CN206280966U (zh) 可调节气量的喷嘴结构
JP2004360709A (ja) 液化ガス燃料供給装置及び液化ガス燃料を供給する方法
US673732A (en) Pressure-regulator.
Babu et al. Basics of Combustion Thermodynamics
JP7194301B2 (ja) 光ファイバ用多孔質ガラス母材の製造方法
KR20030049229A (ko) 엘피지 자동차용 베이퍼라이져
KR102573545B1 (ko) 가스공급 및 발전 시스템