JP2013251421A - 電子部品、及び電子装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電解質が電極を介して常時金属層に接触しない電気化学セル等の電子部品を提供する。
【解決手段】電気二重層キャパシタの凹状容器2は、セラミックスの高温焼成で形成し、凹部の内側底部には焼成温度に耐え得る金属層11が形成される。金属層11の上には、集電体181a、ブロック層50a、集電体182aからなる第1集電体が形成され、その上に電極6が固定される。封口板3はコバールが使用され、全面に渡ってニッケルメッキによる金属層15が形成され、その上には、集電体181b、ブロック層50b、集電体182bからなる第2集電体が形成され、その上に電極5が固定され。両電極5、6には電解質が含浸され、この電解質の通過をブロック層50a、bによって確実に遮断することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子部品及び電子装置に関し、例えば、電気二重層キャパシタやイオンキャパシタ、非水電解質電池などの電気化学セルに関する。
電気二重層キャパシタやイオンキャパシタ等のキャパシタは、電解質中のイオンを分極することにより蓄電し、これを放電することにより電力を供給するデバイスである。
この蓄放電機能により、キャパシタは、例えば、電子機器の時計機能や半導体メモリなどのバックアップ電源、マイクロコンピュータやICメモリなどの電子装置の予備電源などに用いられている。
特に表面実装が可能な電気二重層キャパシタやイオンキャパシタは、小型化・薄型化が可能であるため、薄型の携帯端末に適している。
このような小型化・薄型化の要望に応えるため、下記の特許文献1では、次に説明するように、凹部を有する容器に分極用の電極と電解質を収納し、開口部を封口板で封止した電気二重層キャパシタが提案されている。
図13は、従来の電気二重層キャパシタ100の側面断面図である。
凹部113が形成されたセラミックス製の凹状容器102の底面には、金属層111が設けてあり、金属層111の上面には正極電極106が接合している。金属層111は、凹状容器102を貫通して凹状容器102の底面の正極端子112に電気的に接続しており、このため、正極電極106は、金属層111を介して正極端子112に電気的に接続している。
また、封口板103は、金属製の接合金属層108により凹部113の開口部に接合し、凹部113を封口している。
封口板103の下側の面には、集電体として機能する金属層115が形成されており、金属層115の表面には負極電極105が接合している。
凹状容器102の側面には、接合金属層108と凹状容器102の底面の負極端子110を接続する金属層109が形成されている。
そして、負極電極105は、金属層115、接合金属層108、金属層109を介して負極端子110に電気的に接続している。
負極電極105と正極電極106の間には、これらの短絡を防ぐセパレータ107が設けられており、また、これら負極電極105、正極電極106、セパレータ107には、電解質が含浸されている。
そして、電気二重層キャパシタ100は、負極端子110、正極端子112に電圧を加えると蓄電し、当該蓄電した電荷を放電して時計機能の維持やメモリなどに電力を供給する。
このような、電気二重層キャパシタ100では、負極電極105や正極電極106に含浸している電解質が、凹状容器102に形成された金属層111や封口板103に形成された金属層115と常時接触している状態である。
このため、金属層111、115が常時接触している電解質により影響を受けることで電気二重層キャパシタ1の性能が低下する可能性がある。
このような電解質の常時接触による影響を無くすためには、特定の材料の使用や処理が必要になっていた。
例えば、凹部113の金属層111は、下地となるタングステンの層を形成し、その上にアルミニウムの層を形成している。
これは、次の理由による。即ち、金属層111は、集電体として使用するため、充放電が繰り返されて電圧がかかっても電解質に溶け出さない物質で形成する必要がある。正極の集電体の場合、このような物質として、アルミニウムがあるが、アルミニウムは凹状容器102の焼成温度(1000[℃]以上が好ましい)に耐えることができない。
そこで、高温に耐えうるタングステンで下地を作っておき、凹状容器102の焼成後、タングステンの下地の上にアルミニウムの層を形成することにしたものである。
しかし、アルミニウムの薄膜を凹部113の底面に形成するには、真空蒸着などのドライプロセスを用いる必要があり、コストが高くなるという問題があった。
一方、上述の課題を解決するため、特許文献2記載の技術では、凹状容器の内側底部に形成した金属層(タングステン)の上に、炭素を導電材とする導電ペースを加熱固化して形成した集電体で覆うことで、電解質と金属層とが直接接触しないようにしている。
しかし、特許文献2記載技術では、導電ペーストの粘度を下げる目的で、有機溶媒を加えることがあり、その溶媒が気化する際に気泡を生じ、直径数μm程度の小径な連通孔(す穴)を形成することがある。また、導電ペーストの塗布時に巻き込んだ雰囲気の中のガス成分をも上述の小径な連通孔を形成することがある。
このように、導電ペーストで凹状容器の金属(タングステン)や封口板の金属層(ニッケルメッキ)を覆ったとしても、連通孔やす穴を通った電解質が金属と接触する場合があった。
このような問題は電気二重層キャパシタだけでなく、イオンキャパシタや非水電解質電池など、他の種類の電子部品を構成する電気化学セルについても同様な問題がある。
特開2001−216952号公報 特開2012−44074号公報
本発明は、電解質が電極を介して金属層に接触することで、加電圧により溶出する量を極力少なくすることを目的とする。
(1)請求項1に記載の発明では、凹状容器と封口板とから構成され、空洞部を有する容器と、前記空洞部内における前記凹状容器の底に形成された第1の金属層と、前記空洞部内に配設された第1の電極と、前記第1の電極を前記第1の金属層に電気的に接続すると共に、前記第1の電極を前記凹状容器の内側底面に配設する第1集電体と、前記封口板の前記空洞部側に形成された第2の金属層と、前記第1の電極と所定距離をおいて前記空洞部内に配設された第2の電極と、前記第2の電極を前記第2の金属層に電気的に接続すると共に、前記第2の電極を前記封口板に配設する第2集電体と、前記第1の電極、及び第2の電極に含浸した電解質と、を備え、前記第1集電体及び前記第2集電体の少なくとも一方は、炭素を導電材とする樹脂によって形成された、1層目の集電体と2層目集電体と、前記1層目の集電体と2層目の集電体に挟まれた、導電性、前記電解質を遮断する遮断性、前記電解質に対する電気化学的な耐性を有するブロック層とから構成されている、ことを特徴とする電子部品を提供する。
(2)請求項2に記載の発明では、前記ブロック層は、アルミニウム層と、前記第1の電極側の面に形成されたカーボン層とから構成されていることを特徴とする請求項1に記載の電子部品を提供する。
(3)請求項3に記載の発明では、前記封口板は、内側の底面に第2の凹部が形成され、前記第2の金属層及び前記第2集電体は、前記第2の凹部に形成されていることを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載の電子部品を提供する。
(4)請求項4に記載の発明では、前記封口板は、前記凹状容器に接続される外周平板部と、中央平板部と、前記外周平板部の内周と前記中央平板部の外周を連続的に接続する環状溝部から構成され、前記第2の金属層と前記第2集電体及び前記第2の電極は、前記中央平板部に配設されている、ことを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載の電子部品を提供する。
(5)請求項5に記載の発明では、前記第2の金属層と前記第2集電体及び前記第2の電極は、前記環状溝部と前記中央平板部とで形成される凹み内に配設されている、ことを特徴とする請求項4に記載の電子部品を提供する。
(6)請求項6に記載の発明では、請求項1から請求項5までのうちの何れか1つの請求項に記載の電子部品と、前記電子部品に蓄電する蓄電手段と、所定の機能を発揮する他の電子部品と、前記蓄電した電荷を用いて前記他の電子部品に電力を供給する電力供給手段と、を具備したことを特徴とする電子装置を提供する。
本発明によれば、凹部内側底面及び封口板と電極とを固着する集電体の厚さ方向の途中にブロック層を設けたので、電極からの電解質の浸透をより少なくすることができる。
電気二重層キャパシタにおける、凹状容器、封口板と、電極(陽極)、電極(陰極)とを電気的に結合する集電結合層について表した説明図である。 実施形態に係る電気二重層キャパシタを説明するための図である。 実施形態における封口板に集電体を形成する方法を説明するための図である。 実施形態における凹状容器に集電体を形成する方法の一部を説明するための図である。 実施形態における凹状容器に集電体を形成する方法の残りを説明するための図である。 凹状容器に封口板を取付て電気二重層キャパシタを結合させる方法を説明図である。 凹状容器側の各変形例を説明するための図である。 封口板側の変形例を説明するための図である。 封口板側の他の変形例を説明するための図である。 凹状容器の貫通電極に対する変形例を説明するための図である。 プレアセンブルユニットの製造方法の各工程を表した説明図である。 集電体とブロック層についての変形例を説明するための図である。 従来の電気二重層キャパシタを説明するための図である。
本実施形態の電子部品を構成する電気化学セルについて、電気二重層キャパシタを例に図面を参照して説明する。
(1)実施形態の概要
図1は本実施形態の電気二重層キャパシタにおける、凹状容器2、封口板3と、電極6(陽極)、電極5(陰極)とを電気的に結合する集電結合層について表したものである。
この図1では、中央の一点鎖線を堺に、その右側が凹状容器2側の構成を表し、左側が封口板3側の構成を表している。このように、凹状容器2と封口板の集電結合層は同様な構成となっているので、両集電結合層を構成する各部分には符号として同一番号を付し、凹状容器2側には添え字aを、封口板3側には添え字bを付している。
なお、図1では、凹状容器2側と封口板3側を対比するため、横に並べて表示しているが、実際には図2(a)に示すように、電極5、6が互いに対向するように配置される。
また図1では、電極6(陽極)と電極5(陰極)の厚さが同じ場合について表示しているが、電極6と電極5は、各々の容量バランスを調整するために、厚みや長さを異なる寸法にすることも可能である。
図1に示すように、本実施形態の電気二重層キャパシタは、キャパシタを収容する筐体として、凹状容器2と封口板3を備えている。
凹状容器2は、アルミナを用いたセラミックスを高温(例えば、1000度以上)で焼成することで形成し、凹部13を有している。当該凹部13の内側底部に、凹状容器2の焼成温度に耐え得る金属層(タングステン)11(図示せず)が形成されている。金属層11の上(封口板3側)には、炭素を導電材とする集電体181a、ブロック層50a、集電体182aからなる第1集電体が形成され、その上に電解質を含浸した電極(陽極)6が固定されている。
一方、封口板3は、コバール等の合金が使用され、封口板3の全面に渡ってニッケルメッキによる金属層15(図示せず)が形成され、金属層15の上(凹状容器2側)には、炭素を導電材とする集電体181b、ブロック層50b、集電体182bからなる第2集電体が形成され、その上に電解質を含浸した電極(負極)5が固定されている。
なお、封口板3は、封口板3の母材と金属層15の素材になる板材とを予め用意し、クラッド材として加工を施してから、プレス成型して用いるようにしてもよい。これによりニッケルメッキは不要になる。
ブロック層50a、50bは、表面にカーボン層52a、52bがプレコートされたアルミ層51a、51bによりが形成される。なお、カーボン層は、ブロック層50a、50bの両面に形成するようにしてもよい。
本実施形態では、電解質の通過を遮断するブロック層50a、bを、電極6、5側の集電体182a、182bと、凹状容器2、封口板3側の集電体181a、181bとの間に配設している。
このため、導電ペーストの加熱固化によって集電体181a、182a、181b、182bを形成した際に、孔やす穴が形成されてしまった場合であっても、各電極6、5に含浸している電解質はブロック層50a、50bで遮断されるため、凹状容器2、封口板3に形成された金属11、15接触することが回避される。
なお、図1に示した例では、集電体181a、181bの周縁部分は、メニスカス191a、101bが形成されている。これは、集電体181a、181bとして滴下された導電ペーストが、封口板3や凹状容器2とアルミ層51a、51bとに挟まれることで形成されたものである。
このように、集電体181a、181bの周縁が開放状態(他の壁等に接していない状態)の場合、周縁部において中心方向に凹んだメニスカス191a、191bが形成されることで導電ペーストが広がりすぎてしまうことが防止され、アルミ層51a、51bと略同じ大きさを形成することができる。
このような凹んだメニスカス191a、191bを周縁に形成することで、所望サイズの集電体181a、181bを形成することができるので、集電体181a、181bのはみ出しによる不良を回避することができる。
(2)実施形態の詳細
図2(a)は、実施形態に係る電気二重層キャパシタ1の側面断面図で、図2(b)は平面図、図2(c)は電極5を取り付けた封口板3の断面斜視図である。
電気二重層キャパシタ1は、図2(b)に示すように、直方体形状を有しており、大きさは、例えば、高さが1[mm]以下、縦が2.5[mm]程度、横が3.0[mm]程度の直方体形状を有している。
なお、電気二重層キャパシタ1を含めた電気化学セルの外形は、上面からみた形状として円形や楕円形とすることも可能である。この場合、方形として説明する凹部13や電極5、6、セパレータ7等の各部も円形や楕円形としてもよく、方形でもよい。
電気二重層キャパシタ1は、凹部13を有する凹状容器2、下側(凹状容器2側)の面に金属層15が形成された封口板3(厚さは、0.1[mm]程度)、負極として使用される電極5、正極として使用される電極6、セパレータ7、接合金属層8、金属層11、
集電体181a、182a、ブロック層50a、50b、集電体181a、182b、貫通電極21、貫通電極22、端子10、端子12、及び、電極5、6及びセパレータ7に含浸させた電解質(図示せず)などを用いて構成されている。
端子10、12は、表面実装のための端子であり、以下では、端子10、12の側を下方向、封口板3の側を上方向とする。
なお、図2(a)では、部材の接合関係が分かりやすいように、電極5、セパレータ7、電極6の間に間隙を図示しているが、凹部13にこれらの部材を隙間なく詰め込んでもよい。
凹状容器2は、例えば、アルミナを用いたセラミックスで構成されており、グリーンシートと呼ばれる柔軟性を有するセラミックスのシート材41〜45を複数枚重ねて焼成して一体化することにより形成される。焼成後の各シートの厚みは100〜300μmとすることが出来る。また、同一の厚みであると、シートを用意する際の管理上の手間が減り望ましい。図2(a)では、シート材41〜45の接合部を破線で示してある。
グリーンシートには、凹部13と貯留部17に対応する開口部と貫通電極21、22を設置する貫通孔に対応する孔が形成されており、これらグリーンシートを厚さ方向に積層して焼成することにより、凹部13と貫通電極21、22用の貫通孔を有する凹状容器2が形成される。ここで、貫通電極の直径は、約100μmとすることが出来る。また、各層に形成された貫通電極21と貫通電極22が、グリーンシートを積層する際に、ずれた際の誤差を吸収する目的で、各グリーンシートの上面に予めタングステン(W)製の導体印刷を施すことができる。
より詳細には、シート材41、42には、貫通電極21、22の形状に対応する貫通孔が形成されており、シート材43には、貫通電極21の形状に対応する貫通孔と貯留部17の形状に対応する開口部が形成されており、シート材44〜45には、貫通電極21の形状に対応する貫通孔と凹部13の形状に対応する開口部が形成されている。
凹部13は、上方から見ると矩形の断面を有しており、凹部13の底部には、底面に金属層11が形成された凹型形状の貯留部17が形成されている。
金属層11は、貯留部17の底面に対応するシート材42の表面に導体印刷し、凹状容器2を焼成することにより形成される。
ここでは、金属層11の大きさを必要最低限としてコストを低減している。なお、貯留部17の底面全体に金属層11を形成してもよい。
金属層11の導体印刷は、例えば、タングステンなどの耐食性があり、凹状容器2の焼成に耐えうる高融点の金属材料を含むインキでスクリーン印刷することにより行われる。
タングステンは、融点が高く、また、酸化しにくく、更に、セラミックス面との適度な密着極度を有し、焼成後も実用的な電気抵抗を有するため、凹部13に形成する電極として適している。
しかし、上述したようにタングステンを正極の集電体として使用し、電極6に含浸させた電解質に常時接した状態にすると、電圧を印加によって電解質中に電気化学的に溶け出してしまう。
そこで、本実施形態では、タングステン等の焼成に耐え得る金属で形成した金属層11の溶出を防止するために、少なくとも電解質が含浸される電極6と対向する全面(本実施形態では、より広い面である貯留部17の全面)を導電ペーストによる集電体181a、182aで被覆している。
さらに、本実施形態では、集電体181a、182aに生じる、孔やす穴を通って電解質が金属層11に到達しないようにするために、集電体181aと集電体182aとの間に、電解質の通過を遮断するブロック層50aを設けている。
ブロック層50aは、導電性を有すると共に、電極6に含浸させる電解質の透過を遮断する遮断性と、電気化学的な耐性を有する材質が使用される。
ここで「電気化学的な耐性」とは、電解質が接して、且つ、充放電時における電極電位によって、酸化電位または還元電位に達した際においても、電気化学的な酸化や還元に対する耐性を有していることをいう。
本実施形態では、表面にカーボン層52aがプレコートされたアルミ層51aによりブロック層50aが形成されるが、カーボン層52aを省略して、アルミ層51aだけでも上述した導電性、遮断性、耐性を得ることが可能である。また、アルミ層51aの両面にカーボン層52aがプレコートされたブロック層50aを使用するようにしてもよい。
なお、アルミニウム以外にも、導電性、遮断性、電気化学的な耐性を備える他の金属(例えば、チタン、ニオブ、ステンレススチール、金)や樹脂を使用するようにしてもよい。
本実施形態では、このような3つの性質を有するブロック層50aを、電極6側の集電体182aと凹状容器2側の集電体181aとの間に配設している。
このため、導電ペーストの加熱固化によって集電体181a、182aを形成した際に、孔やす穴が形成されてしまった場合であっても、電極6に含浸している電解質はブロック層50aで遮断されるため凹状容器2に形成された金属11と接触することが回避される。
ここで、電極6と金属層11のサイズに対する、集電体181a、182a及びブロック層50aのサイズ(平面サイズ)の関係について説明する。
集電体181aのサイズS2は、金属層11を覆う必要から、金属層11のサイズS1以上とされる。
ブロック層50aのサイズS3は、電解質が金属層11に到達することを遮断する必要から、金属層11のサイズS1以上とされ、かつ金属層の全面がブロック層50aと対向している必要がある。
集電体182aのサイズS4と電極6のサイズS5は、ブロック層50aのサイズS3とほぼ同一サイズであればよいが、図2に示すように、ブロック層50aが集電体182aよりも大きく形成することも可能である。
但し、本実施形態では図2に示したように、金属層11はコスト低減のために必要最低限のサイズに小さく形成されているのに対し、集電体181aは、貯留部17の底面全体に形成され、集電体182aとブロック層50aは、電極6のサイズS5とほぼ同じサイズに形成されている。
集電体181a、182aの厚さは、電極6に含浸した電解質の影響を金属層11が影響を受けないだけの所定の厚さに設定されており、導電ペーストを塗布する際に調整される。
具体的には、集電体181a、182aの所定の厚さは、通常5〜100μmの範囲で設定され、好ましくは、10〜40μmに設定される。
各集電体181a、182aの塗布の厚みは、塗布後の厚みが薄い場合(10μm未満)には、電気抵抗にバラツキが多く、概して抵抗が高くなりやすいので、10μm以上に設定される。また、厚すぎる場合にも全体の電気抵抗が高くなると共に、電気二重層キャパシタ1の厚みに影響するため、100μm以下、好ましくは40μm以下に設定されている。
導電ペーストの膜塗布の方法は、転写、スクリーン印刷、インクジェット、ディスペンサーによる塗布、ポッディング等による。
導電ペーストは、貯留部17の底の全面に塗布することで、自身の表面張力によって内部側面の壁面にそって凹形のメニスカス形状に形成されるものの、液状のペーストの中心部の厚みを平坦化する効果もある。
電気化学的に、電子は、導体の鋭利な先端部に集中する傾向がある。電気化学デバイスを充放電する際に、電子が、この導体の鋭利な先端部に集中すると、その先端部の周囲にのみ、電力が集中し、劣化が促進されることが危惧される。
そこで、本発明のペーストを塗布することで、鋭利部位を無くし、電子の集中を無くすことで、電極の劣化を避けることが期待できる。
金属層11は、厚みを有するが、導電ペーストにより金属層11の厚みが均され、表面が平らな集電体181a、182aが得られる。
導電ペーストは、炭素材料と有機材料(以下、フェノール系樹脂を例に説明するが、フェノール樹脂に限定されるものではない)を粘度を調整するために、溶媒を加えペースト状に加工したものを用いる(ことができる)。炭素材料は、導電性を付与するために添加されている。炭素材料としては、黒鉛の粉末、無定形炭素(カーボンブラック)の何れか、あるいは、両方を混合して用いることができる。
加熱により溶媒を乾燥させてフェノール系樹脂成分を重合(固化)させると、フェノール系の樹脂をバインダーとし、炭素を導電体とする樹脂製の集電体181a、182aが形成される。
ここで、電気化学デバイスでは、一般に負極の集電体の場合、ニッケル、銅、真鍮、亜鉛、スズ、金、ステンレス、タングステン、アルミニウムなど、多くの金属を用いることができるが、電気ニ重層キャパシタの負極の集電体では、銅、金、ステンレス、アルミニウムを用いることが好ましく、正極の集電体は、電解質に集電体が溶け出さないようにするために、アルミニウム、チタン、ニオブなどのプラグメタルと呼ばれる金属を用いる必要がある。正極の集電体としては、これら金属以外では、炭素を用いることができ、本実施形態では、炭素材を含む導電ペーストを用いることにした。導電ペーストを用いると、プラグメタルの薄膜を真空蒸着などで形成する必要がないため、工程が大幅に簡略化される。
導電ペーストは、カーボン類の中では結晶性の高い黒鉛とカーボン類の中でも無定形のカーボンブラックの2種類を混合し、更に、フェノール系樹脂を主成分とする結着剤を含有する。このフェノール系樹脂には、ホルムアルデヒドを代表とするアルデヒドとフェノールを含むその誘導体を用いることができる。また、フェノール系樹脂以外にも、水ガラスやエポキシ等を用いることができる。
また、導電ペーストは、導電性フィラー以外に、熱膨張係数を調整するための非導電性材料を添加することもが望ましい。この場合、非導電性材料として、各種ガラス粉末、シリカ(SiO2)、アルミナ(Al2O3)、チタニア(TiO2)等を適量を用いることができる。
導電ペーストの粘度は、約400dPa・sであるが、作業性が悪いので、シンナー等の低沸点溶媒を用いて希釈することができる。この希釈によって、粘度は、約40dPa・s以下に低減できる。この様に、作業性を考え、導電ペーストの粘度を下げた場合、溶剤を伴って導電性のペーストが壁面を這い上がり、這い上がった状態で、乾燥固化させた場合に、壁面が導電性の状態にあり、電極を積層した場合に、ショートする危険性があったが、それを回避する効果がある。
貯留部17は、凹部13の底部の中央に形成され、貯留部17の深さは、電極6の厚さよりも小さく設定されており、貯留部17の内周は、電極6の外周より導電ペーストのメニスカス192aの程度大きく設定されている。貯留部17は、導電ペーストが固化する前に飛び散ったり、はみ出したりして短絡の原因となるのを防ぐために設けられている。
貯留部17は、絶縁性のシート材42、43で形成された、導電ペースト(固化後、集電体181a)を保持するための溜め部として機能している。
ここで、メニスカス192aは、導電ペーストを貯留部17に貯留した際に、表面張力によって導電ペーストの表面に生じる凹面である。
電気二重層キャパシタ1を製造する際に、貯留部17に液体状の導電ペーストを貯留し、その表面にブロック層50aを置くと、メニスカス192aによってブロック層50aが貯留部17の中央に位置決めされる。
このブロック層50aの上に、2層目の導電ペースト(固化後、集電体182a)を塗布し、さらに2層目の導電ペーストの上に電極6を配設する。
その後、加熱して導電ペーストを固化すると、集電体181a、182aが形成されると共に、電極6が集電体181a、182aを介して貯留部17の中央に強固に固定される。
このように、本実施形態では、正極集電体181a、182aの形成に真空蒸着などのドライプロセスが必要ないので、電気二重層キャパシタ1の製造コストの低減と生産性の向上を図ることができる。
電極6は、活性炭を主成分とする電極活物質をシート状に形成して矩形に切断することにより形成されており、例えば、天然素材ではヤシガラ、人造材料では、石炭ピッチ、石油ピッチやフェノール系樹脂の炭化物をそれぞれ水蒸気や化学薬品または電気学的に賦活したものが用いられる。
凹状容器2の凹部13の下には、先に説明したように孔の空いたシート材41、42を積層することにより、凹部13の底面と凹状容器2の底面に開口部を有する貫通孔が形成されている。
そして、当該貫通孔には、金属層11と端子12を電気的に接続する円柱形状の貫通電極22が形成されている。
貫通電極22の外径と貫通孔の内径は同じに設定されており、貫通電極22と貫通孔の内壁の間には間隙が生じないようになっている。貫通電極は、VIAとも呼ばれる。
貫通電極22の直径は、0.1〜0.3[mm]程度である。また、各シート材の層間に、中間電極28が導体印刷により設けられている。中間電極28により、例えば、貫通孔の精度が十分でなかったり、あるいは、シート材の積層がずれた場合であっても、確実に貫通電極22を形成することができる。なお、後述する貫通電極21の構成も同様である。
貫通電極22は、この貫通孔にタングステンなどの金属粉末を主成分とする金属ペーストを充填して焼結させたり、カーボン等の導電ペーストを注入して固化させたり、あるいは、金属製の棒材や板材を挿入することにより形成される。金属製の棒材としては、例えば、アルミニウム、ステンレススチール、タングステン、ニッケル、銀、金、あるいは、炭素を含む導電性樹脂などを用いることができる。電極6は、金属層11、貫通電極22を介して端子12に電気的に接続している。
凹部13の開口部の端部には、封口板3と凹状容器2を接合する金属層である金属層9と接合金属層8が形成されている。
接合金属層8は、ニッケルで形成することができ、開口部の端部の全周に形成された金属層9(メタライズ層)の上に形成することができる。また、金属層9(メタライズ層)にろう材(ニッケル、金、銀、銀−銅など)の層を介して、コバール等で出来たシールリングを取り付け、その上に、接合金属層8を形成することもできる。接合金属層8は、封口板3と凹状容器2の間の気密性を確保するためのものである。
金属層9(メタライズ層)は、タングステンの導体印刷で形成し、セラミックスの焼成時に形成することができ、ロウ材を介して、コバール(Co:17、Ni:29、Fe:54の比率の合金)で構成されたシールリングを金属層9(メタライズ層)の上に配置し、コバール製の金属リングを凹状容器2の端部に設置してロウ材を溶融し溶着させることにより形成され、その後、接合金属層8、例えば、純ニッケル、やリンを添加したニッケル、さらに、ホウ素を添加したニッケル等をメッキ等によって形成することができる。
後述するように、金属層15が形成された封口板3を凹部13の開口部に設置して加熱すると、接合金属層8が溶けて金属層15と融着し、凹部13が封口板3により封口される。
凹状容器2には、孔をあけたシート材41〜45を積層することにより、凹部13を囲む側壁内に、凹部13の開口部の端部と凹状容器2の底面に開口部を有する貫通孔が形成されている。
そして、当該貫通孔には、接合金属層8と端子10を電気的に接続する円柱形状の貫通電極21が形成されている。
貫通電極21の外径と貫通孔の内径は同じに設定されており、貫通電極21と貫通孔の内壁の間には間隙が生じないようになっている。
貫通電極21の材質や形成方法、及び中間電極28を用いて接合することなどは貫通電極22と同様である。
端子10、12は、タングステンを含むインキなどで導体印刷して焼成した後、その表面に金やニッケルなどをメッキして形成されている。更に、ニッケルメッキの上に、防錆のため金やスズ等の金属をメッキすることが出来る。
メッキには、電解メッキ、無電解メッキなどがあり、また、真空蒸着などの気相法によって形成してもよい。
これにより、端子10、12の高いハンダ濡れ性が確保され、電気二重層キャパシタ1を基板に良好に表面実装することができる。
なお、本実施形態では、端子10、12を凹状容器2の外側底面部に設けたが、外側側面部に形成したり、あるいは、外側底面から側面に連続して形成してもよい。
端子10、12は、貫通孔に貫通電極21、22を設置した後に形成することができるが、本実施形態では、ベースとなるモリブデン層は、VIA(貫通電極)とほぼ同時に印刷し、焼成の後、メッキを行う。
また、後述するように、大判のシート材で、凹状容器2や電気二重層キャパシタ1を同時に多数形成する場合には、形成後の切断箇所荷該当する部分、即ち、凹状容器2の底部外側の端部まで端子10、12を形成しないようにすることで、分割(切り分け)するときに端子10、12の剥がれなどを防止することができる。 このように、大判のシート材で複数形成した後に分割する場合、分割する前に端子10、12のメッキをするようにしてもよい。
封口板3は、コバールなどで構成された金属部材である。コバールは、セラミックスと熱膨張率がおおよそ等しいため、リフロー時に電気二重層キャパシタ1を加熱した場合に封口板3と凹状容器2の間に発生する応力を抑制することができる。
封口板3は、図2(b)、(c)に示されるように、電極5に対応する中央部の領域において、両平面が共に外側(一方の側)に湾曲することで、貯留部310である凹みが形成され、この貯留部310(凹み)内に電極5が収容及び固定される。
この貯留部310は、凹部13に形成した貯留部17と同様に、導電ペーストが固化する前に飛び散ったり、はみ出したりして短絡の原因となるのを防ぐために設けられている。
貯留部310は、電極5の形状よりも、導電ペーストのメニスカス192b程度大きく設定された四角形状に形成されている。貯留部310の凹みは封口板3をプレス加工することで形成される。
そして、この貯留部310による凹みを含めて、封口板3の下側の面全体にニッケルメッキによる金属層15が形成されている。なお、この金属層15は、封口板3を接合金属層8に良好に接合するために形成されるものであるため、必ずしも封口板3の全面に渡り形成する必要はなく、少なくとも環状の金属層8に対応する部分、すなわち、封口板3の外周側に所定幅で環状に金属層15を形成するようにしてもよい。
金属層15は、金属をメッキによって、形成しても良い。湿式のメッキのほか、スパッタリングや溶射などの乾式プロセスを用いることができる。
メッキ材質としては、ニッケル(Ni),銅(Cu),スズ(Sn)、亜鉛(Zn)、リン(P),ホウ素(B)の何れか、または同時に含むものが良く、例えば、銅とスズの合金を用いることができる。また、表面の下面で、濃度勾配を持っていても良い。この時、銅とスズの原子比は、Cu:Sn=80:20〜1:99の範囲にすることができる。
特に、Cu:Su比が、55:45〜1:99が望ましい。
原子の濃度勾配を持たせる場合、最下面(封口板に接する側)にニッケルのリッチ層を形成し、その後、銅のリッチ層、続いて、スズのリッチ層(Sn)、さらに、亜鉛(Zn)と濃度勾配を伴って形成することができる。
例えば、ニッケル(Ni)と亜鉛(Zn)の合金メッキや、スズ(Sn)と亜鉛(Zn)の合金めっきを用いることができる。
その際、メッキは帯状の金属(フープ材)を連続でメッキする方法や、帯状の金属(フープ材)を打ち抜いた後の金属材料の個片をバレル等の装置を用いて、バッチ処理することも出来る。
メッキ層の厚さは、0.2μm以上が好ましく、0.6μm以上がさらに好ましい。また、バレル等でメッキする場合は、ピンホール等が生成する場合もあり、メッキの平均膜厚は、5μm以上が好ましい。ただし、10μm以上のメッキを用いてもコストが上がるだけで、溶着する際に改善の効果は見られない。
封口板3の、貯留部310による凹みには、少なくとも電解質が含浸される電極5と対向する全面(本実施形態では、より広い面である貯留部310の凹み全体)に、導電ペーストによる集電体181b、ブロック層5b、集電体182bが形成されている。この集電体181b、ブロック層5b、集電体182bの3層により、貯留部310内に、電極活物質で構成された電極5が強固に固着されている。
集電体181b、182bは、集電体181a、182aを構成する導電ペーストと同じ導電ペーストを使用して、同様の厚さで、同様に形成され、また、ブロック層50bも、ブロック層50aと同様に形成されることで、電極5を封口板3(金属層15)に固着する。
すなわち、貯留部310の底面(凹み部分)全面に所定の厚さで導電ペースト(固化後、集電体181b)を塗布し、その表面にブロック層50bを置くと、メニスカス192bによってブロック層50bが貯留部310の凹み中央に位置決めされる。
このブロック層50bの上に、2層目の導電ペースト(固化後、集電体182b)を塗布し、さらに2層目の導電ペーストの上に電極5を配設する。
その後、加熱して導電ペーストを固化すると、集電体181b、182bが形成されると共に、電極5が集電体181b、182bを介して貯留部310の凹み中央に強固に固定される。
このように、凹状容器2と同様に、金属層15(封口板3)に電極5を固定する集電体181bと集電体182bの両層間にブロック層50bを配設することにより、電極5に含浸した電解質を有効に遮断することができる。
なお、ブロック層50bは、ブロック層50aと同様に、表面にカーボン層52bがプレコートされたアルミ層51bにより形成されるが、カーボン層52bを省略して、アルミ層51bだけとしてよく、またアルミ層51bの両面にカーボン層52bをプレコートしてもよい。なお、アルミニウム以外にも、導電性、遮断性、電気化学的な耐性を備える他の金属(例えば、チタン、ニオブ)や樹脂を使用するようにしてもよい。
封口板3については、セラミックス製の凹状容器2と異なり、凹状容器2側の全面が金属(金属層15、又は金属層15と封口板3を形成する金属)である。このため、遮断層50bのサイズは、封口板3の金属のサイズから規定されるのではなく、電極5のサイズ以上のサイズに形成される。
集電体182bのサイズは、電極5とほぼ同じサイズに形成される。
集電体18bにより電極5を貯留部310に固着した封口板3は、その金属層15が接合金属層8にろう付けされることで、封口板3が凹部13の開口部に物理的、及び電気的に接合している。
ろう付けは、封口板3を加圧しながら加熱することにより溶解し、封口板3と凹状容器2を接合する。
より具体的には、ローラ電極を封口板3の縁部に適当な圧力で接触させ、通電しながら回転走行させるパラレルシーム溶接を用いることができる。接触抵抗により接合金属層8が加熱され、加圧と加熱が行われる。パラレルシーム溶接以外にも、レーザーによる加熱溶接も可能である。
パラレルシーム溶接を行う場合、接合金属層8と封口板3の相性がよい材料を選択するのが望ましく、例えば、接合金属層8に電解ニッケル、無電解ニッケルを用いた場合は、封口板3は、コバールに電解ニッケル、または無電解ニッケルを施したものを用いる。
または、その逆に、接合金属層8に電解ニッケルを用いた場合は、封口板3は、コバールに無電解ニッケルを施したものを用いる。これにより、必要以上に溶接パワーを上げなくて済む。更に、無電解ニッケルを行う場合は、各種還元剤を用いることができる。例えば、ジメチルアミンボラン、次亜リン酸、ヒドラジン、水素化ホウ素ナトリウムなどが挙げられる。ここで、ろう材として、メッキに用いたニッケルを溶融させる際、ニッケルの融点が低い方が望ましい。そこで、メッキの際の還元剤には次亜リン酸を用いることで、仕上がったメッキの化学組成が、「Ni:90%−96%、P:4%−10%」である場合に、ホウ素を含有する場合に比較して、融点が低いので、ろう付けに適する。
また、接合金属層8のシールリングをセラミックスのメタライズ層に固着させるためには、金ろう、銀ろうなどのろう材やハンダ材を用いることも可能である。
このように封口板3の金属層15が接合金属層8にろう付けされることで、電極5は、集電体181b、ブロック層50b、集電体182b、金属層15、接合金属層8、貫通電極21を介して端子10に電気的に接続する。
電極5、6は、凹部13と封口板3により構成される空洞部内で対面しており、電極5、6の間には、電極5、6の接触による短絡を防止するためのセパレータ7が設置されている。
セパレータ7の材質としては、例えば、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)製樹脂に多くの気孔を伴うマイクロポーラスフィルムを用いたり、さらに、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、変性PEEK、などの耐熱性樹脂などの表面に親水性を付与した材料からなる不織布、またはガラス繊維を用いることができる。またセルロース系のセパレータを用いてもよい。
セパレータ7は、電極5と電極6との短絡防止機能を備える他、より多くの電解質を含ませておく機能、すなわち、電解質の高い保液機能を備えていることが好ましい。本実施形のセパレータ7としては、PTFEを使用するが、保液機能の観点からはガラス繊維が最も望ましい。
また、セパレータ7の形状としては、外周部が上側、又は下側に湾曲している形状としてもよい。この場合のセパレータ7は、湾曲した外周部の内側側面が電極5、又は電極6の側面と対向するように配置される。これにより、電極5と電極6との接触を、より確実に回避することができる。
凹部13と封口板3より構成される空洞部内には電解質が、電極5、6、及びセパレータ7に含浸した状態で封入されている。
電解質は、例えば、PC(プロピレンカーボネート)やSL(スルホラン)などの非水溶媒に(CH3)・(CH43N・BF4などの支持塩を溶かした溶液で構成されている。このように本実施形態では支持塩として液体を用いるが、ゲル状や固体状の電解質を用いることも可能である。封止方法にも依存するが、電解質として、液体の溶媒を用いる場合は、沸点が200℃以上あることが望ましい。更に、封口時に印加された熱によって蒸気圧が上がらないことが望ましい。電解液中に沸点が100℃未満の低沸点の溶媒を添加することはできるが、少なくとも樹脂の融点における蒸気圧が0.2MPa−G以下が望ましい。電解液を注入する場合、電解液を凹部13に注液後、減圧や加熱や加圧を単独又は組み合わせることによって、電解質を電極5、6の細部にまで含浸させることができる。
以上のように構成された電気二重層キャパシタ1を、端子10を負極、端子12を正極として基板に表面実装し、例えば、携帯電話のメモリやクロックのバックアップ電源として使用することができる。
この場合、携帯電話は、主電源の電池を装着すると同時に電気二重層キャパシタ1を充電しておき、電池交換時や主電源の電圧が低下した場合に、電気二重層キャパシタ1に蓄積された電荷を放電してメモリに電力を供給したり、クロック等の機能を保持する。
さらに、エネルギーハーベスティングを用いた発電エネルギーの蓄電素子、無線センサーネットワーク、RFIDタグ、デジタル家電のRFリモコン等の電源、蓄電素子、非接触ICカード、多機能ICカードの電源、蓄電素子、瞬断時のCPUやDRAMのバックアップ、フラッシュメモリへのデータ退避用電源、蓄電素子などにも応用し、使用することができる。
次に、集電体181a、182a、遮断層50a、集電体181b、182b、遮断層50bの形成と、電気二重層キャパシタ1の組み立て方法について説明する。
図3は、封口板3に集電体181b、182b、遮断層50bを形成する方法を説明するための図である。
まず、図3(a)に示すように、コバールを材料とする長方形の板をプレス加工することで貯留部310を備えた封口板3を形成する。そして、凹み側の全面にニッケルメッキを施して金属層15を形成する。
そして、図3(b)に示すように、封口板3の凹んだ側を上に向け、貯留部310に集電体181bとなる導電ペーストを所定量だけ供給する。導電ペーストの供給量は、貯留部310の底面の全てを満たし、外周部にメニスカス192bが形成されると共に、上記した所定厚さとなるように設定される。
次いで、図3(c)に示すように、集電体181bとなる導電ペーストの液面にブロック層50bを置く。このブロック層50bは、図示していないが、アルミ層51bの上面(封口板3側の反対側)にカーボン層52bが形成されている。
次に図3(d)に示すように、ブロック層50bの上面に、集電体182bとなる2層目の導電ペーストを所定量だけ供給する。
さらに図3(e)に示すように、2層目の導電ペーストの上面に電極5を置く。
その後、例えば、フェノール樹脂の場合150[℃]程度の温度で加熱処理をすることで2層の導電ペーストが固化し、間にブロック層50bを挟んだ集電体181b、182bとなり、電極5が貯留部310の中央部に強固に固定され、電極5が集電体181b、ブロック層50b、集電体182bで固定された封口板3側の部品が完成する。
この封口板3側の部品が完成した後、凹状容器2にろう付けする前の段階で、電極5に電解質を含浸させる。
但し、電極5に予め電解質を含浸させておくのではなく、封口板3をろう付けするために凹状容器2にセットする段階で含浸するようにしてもよい。すなわち、凹状容器2の電極6に電解質を含浸させる際に、電極6とセパレータ7の含浸量分だけでなく、電極5用の電解質分を含めて凹部13に注入(電解質が凹部と電極6間に満たされた状態)しておく。そして、封口板3側の部品を凹状容器2にセットすることで、電解質が毛細管現象により電極5に含浸するようにしてもよい。
なお、大きなコバールの板材に1度のプレス加工で複数の貯留部310を形成し、その後封口板3のサイズに切断することで複数の封口板3を一度に製造するようにしてもよい。
さらに、複数プレス成形した貯留部310に金属層15を形成した後に切断してもよい。ここで、切断した部品に、バリを押し潰すための追加のプレス加工を施すようにしてもよい。
また、複数プレス成形した貯留部310に金属層15を形成し、各貯留部310に2層の導電ペーストの供給とブロック層50bの配置、及び電極5を配置して加熱処理をした後に、各個別の封口板3に切断するようにしてもよい。
図4〜図6の各図は、焼成後の凹状容器2に、集電体181a、ブロック層50a、集電体182a、及び電極6を形成する方法を説明するための図である。
まず、図4(a)に示したように、接合金属層8、金属層9、貫通電極21、22、金属層11、端子10、12が形成された凹状容器2を用意する。
そして、貯留部17に集電体181aとなる導電ペーストを供給する。導電ペーストの供給量は、貯留部17の底面の全てを満たし、メニスカス19aが形成される程度に設定されている。
図4(b)は、貯留部17に導電ペーストを供給する前に凹状容器2を上方から見た図である。この図4(b)に示したように、貯留部17の底部には、金属層11が円形に形成されている。なお、金属層11の形状は矩形など任意でよい。
図4(c)は、凹状容器2に導電ペーストを供給したところを上方から見た図である。
凹状容器2の中央に集電体181aとなる導電ペーストが貯留されている。
次いで、図5(a)に示すように、集電体181aとなる導電ペーストの液面にブロック層50aを置く。このブロック層50aも、図示していないが、アルミ層51aの上面(封口板3側)にカーボン層52aが形成されている。
次に図5(b)に示すように、ブロック層50aの上面に、集電体182aとなる2層目の導電ペーストを所定量だけ供給する。
さらに図5(c)に示すように、2層目の導電ペーストの上面に電極6を置く。
その後、フェノール樹脂の場合150[℃]程度の温度で加熱処理をすることで2層の導電ペーストが固化し、間にブロック層50aを挟んだ集電体181a、182aとなり、電極6が貯留部17の中央底部部に強固に固定され、電極6が集電体181a、ブロック層50a、集電体182aで固定された凹状容器2の部品が完成する。
なお、2層の導電ペーストを加熱固化するための加熱処理は、凹状容器2と封口板3とを合わせて行うようにしてもよい。
次に、図6(a)に示すように、電極6の上にセパレータ7を置き、凹部13内に電解質を供給することで、電極6とセパレータ7に電解質を含浸させる。
そして、図6(b)に示すように、図3で説明した封口板3側の部品を、電極5が凹部13側となるようにして、凹部13の開口部に載せ、封口板3側の金属層15と凹状容器2側の接合金属層8とをろう付けすることで、電気二重層キャパシタ1が完成する。
なお、導電性のペーストの厚みが薄い場合においても、導電ペーストの厚みの差や分布によって、電気抵抗にバラツキが生じるため、程度は低いが、電力の集中が起こる。
そのため、導電ペーストを塗布する際は、上述したように設定した所定の厚さで均一な厚みに塗布することが重要である。塗布後、加熱することで、ペーストに含まれる硬化成分の主剤と固化の促進剤が化学反応によって、重合し、カーボン同士が接触することで電子導電性のネットワークを有する集電体181a、182a、181b、182bが形成される。
そのとき、導電ペーストの粘度を下げる目的で、有機溶媒を加えることがあり、その溶媒が気化する際に気泡を生じ、直径数μm程度の小径な連通孔(す穴)を形成することがある。また、導電ペーストの塗布時に巻き込んだ雰囲気の中のガス成分をも上述の小径な連通孔を形成することがある。
このようなす穴や孔が導電ペーストに形成された場合であっても、本実施形態では、2層の導電ペースト層の間にブロック層50a、50bが形成されているので、電解質が金属導11、15と接触することがない。
なお、互いに連続する封口板3側の部品(封口板3、金属層15、集電体181b、ブロック層50b、集電体182b、電極5)を複数形成した後に切断する場合について上述したが、同様に、電極6を集電体182a、ブロック層50a、集電体181aで固着した凹状容器2の連続体を形成した後に、各凹状容器2側の部品(図5(c)の状態)に切断するようにしてもよい。
さらに、切断前の各凹状容器2側の部品の各々にセパレーター7を配置すると共に電解質を含浸させ、その上に切断前の封口板3側の部品をかぶせ、封口板3側の金属層15と凹状容器2側の接合金属層8とをろう付けすることで、複数の電気二重層キャパシタ1の連続対を形成した後、個々の電気二重層キャパシタ1に切断するようにしてもよい。
以上、本実施形態における電気二重層キャパシタ1では、貯留部17、貯留部310の全面に導電ペーストを塗布して集電体181a、181bを形成する場合について説明したが、集電体181a、181bの形状や、塗布面の形状、塗布状態等について、次の変形例を採用するようにしてもよい。
以下、凹状容器2側の各変形例について図7を参照し、封口板3側の各変形例について図8、図9を参照して説明するが、説明した実施形態の例を含め、凹状容器2の何れか1つの形態と、封口板3の何れか1つの形態とを組み合わせることで電気二重層キャパシタ1を構成することができる。
図7は、凹状容器2側における、凹状容器2の形状についての変形例について表したものである。
図7(a)に示した変形例では、凹部13に段部(貯留部17)を作らずに、凹部13の下部全体を貯留部とした例である。
この変形例では、貯留部17のための段部が不要になり、凹部13の一番底の面積を大きくすることができるため、電極6を大きくすることができる。また、説明した実施形態と同じサイズの電極6を用いる場合には、相対的に電気二重層キャパシタ1を小型化することができる。
この図7(a)に示した凹状容器2に対しても、集電体を集電体181aと集電体182aの2層とし、両層の間にブロック層50aを配置することで、電解質を遮断している。
図7(b)に示した変形例では、図7(a)と同一形状の凹状容器2を用いるが、導電ペーストを凹部13の底面全体及び側面(図7(a)のメニスカス192a部分)にまで塗布するのではなく、面電極6を設置する領域に対応した領域(底の面)に限定して導電ペーストを塗布して集電体181aを形成した例である。
この場合、凹状容器2の底面とブロック層50aとの間に挟まれた導電ペーストは、図1で説明したように、その周縁にメニスカス191aが形成されることで、導電ペーストの広がり過ぎを防止することができる。導電ペーストの広がり過ぎが回避されるため、導電ペーストの粘度を他の場合にくらべて高くする必要がなくなり、他の部分と同じ粘度の導電ペーストを使用することが可能になる。
図7(c)は、電気二重層キャパシタ1の内部構造として、図2で説明した実施形態や上述した変形例では、電極6、5がセパレータ7を挟んで上下に配置したのに対し、電極6、5を凹状容器2の底面に左右に並べて配置したものである。
図7(c)は、電気二重層キャパシタ1の側面断面図である。第1の実施の形態と同じ構成要素には同じ符号を付し、説明を省略する。
凹部13の底面には、当該底面を二分する突起部33が形成されている。そして、凹部13の底面には、突起部33によって、固化する前の導電ペーストを貯留する溜め部である2つの貯留部17a、17bが形成されている。
貯留部17a、17bにおいて、ブロック層50a、50bを挟んで固化した導電ペーストがそれぞれ、集電体181a、182a、181b、182bとなる。なお、使用する導電ペースト、ブロック層50a、50bは、第1の実施の形態と同様である。
貯留部17a、17bの深さは、導電ペーストが溜められる程度であり、貯留部17a、17bの内周は、電極5、6の外周より導電ペーストのメニスカスの程度大きく設定されている。
貯留部17a、17bの底面には、それぞれ、金属層11a、11bが形成されている。金属層11a、11bの製法は、上述した実施形態における金属層11と同様である。
貯留部17a、17bは、それぞれ、凹状容器2の底部に形成された貫通電極21、22によって、端子10、12に電気的に接続している。貫通電極21、22は、中間電極28によって確実に接合する。
貯留部17a、17bでは、それぞれ、金属層11a、11bの上側の面に、導電ペーストを固化した集電体181a、181bの層が形成されており、更に、その上にブロック層50a、50b、と集電体182a、182bが形成され、その上に電極5、6が呈されている。
なお、金属層11a、11bは、必要最小限の面積に形成されているが、貯留部17a、17bの底面全体に形成してもよい。
電極5、6は、直方体形状を有しており、第1の実施の形態の電極5、6と同じ材質で構成されている。なお、電極5、6を円柱形状など、他の形状とすることも可能である。
図7(c)の変形例では、電極5、6が対称的に形成されているため、何れを正極としてもよい。
また、電極5、6は、突起部33の上部で対面しており、電極5、6の間には短絡を防止するセパレータ7が配置されている。セパレータ7の材質は第1の実施の形態と同様である。なお、個体の電解質を用いる場合、セパレータ7は不要となる。
凹部13は、電解質が満たされており、電極5、6の上側の面と封口板3の下側の面(金属層15の表面)の間には、当該電解質を含浸した含浸部材(図示せず)が設置される。
含浸部材は、ガラス材や樹脂ウィックなどからスポンジ状に形成されており、弾性及び補液性を有している。この含浸部材の補液性により、失われた電解液を補い、充当する効果が得られる。
含浸部材は、電極5、6、及びセパレータ7に押圧されている。これによって、含浸部材は、電極5、6が電解質に接した状態で、電極5、6、及びセパレータ7を保持することができる。
封口板3は、実施形態と同様にコバールで形成され、全面に渡ってニッケルメッキによる金属層15が形成される。
なお、例えば、封口板3をアルミニウムで形成し、熱酸化処理によって、下側の面にアルミナによる絶縁層を形成したものを用いてもよい。これにより、衝撃などにより、電極5、6が封口板3の下側の面に接した場合でも短絡を防ぐことができる。
凹状容器2は、第1の実施の形態と同様にグリーンシートによるシート材41〜45を積層して形成されている。
シート材41、42には、貫通電極21、22を形成する貫通孔が形成されており、シート材43〜45には、凹部13に対応する開口部が形成されている。シート材43には、突起部33となる部分が抜かれずに残っている。
図8は、封口板3の形状に関する変形例について表したものである。なお、図8では、電気二重層キャパシタ1の断面を表す図2に合わせて、電極5を下向きにした状態をあらわしているが、封口板3にブロック層50bを挟んだ2層の導電ペーストにより電極5を固着する場合には、図3で説明したように電極5を上側にして形成を行う。
また、図8及び図9(後述)の各封口板3は、凹状容器2にろう付けされる面(外周部分の金属層15の面)と、電極5の集電体18bと反対側の面(開放面)との間隔が異なるため、各変形例における当該間隔に合わせて、使用する凹状容器2(実施例及び各変形例における凹状容器2)における凹部13の深さを調整する。
この封口板3に対する変形例においても、説明した実施形態と同様に、封口板3と電極5とを、ブロック層50bを挟んだ集電体181b、182bにより固着している。そして実施形態と同様に、集電体181b、182bに形成されてしまう、す穴や孔を電解質が通過するのをブロック層50bにより遮断している。
説明した実施形態における封口板3は、盤面中央部全体をプレス加工により湾曲させることで形成したが、図8(a)に示す変形例では、電極5を取り付けない側の(電気二重層キャパシタ1の外周面をなす側)の面を平板状のままとし、電極5を取り付ける側のみに凹部を形成し貯留部310としたものである。この凹部の形成は、プレス加工、エッチング加工、レーザー加工、切削等によることができる。
この変形例によれば、電気二重層キャパシタ1の封口板3側の外面を平面状にすることができる。凹部による貯留部310の形成により、実施形態と同様に、メニスカス192bによるブロック層50bの位置決め等の効果を得ることができる。
図8(b)は、平板状の封口板3を使用し、導電ペーストを封口板3の底面全体に塗布するのではなく、図7(b)の例と同様に、電極5を設置する領域に対応した領域に限定して導電ペーストを塗布することで集電体181bを形成した例である。この変形例の場合においても、図7(b)の場合と同様に、導電ペーストの粘性を高くすることが好ましい。
また、この変形例の場合も図7(b)の場合と同様に、粘性の高い導電ペーストを高くすることなく、メニスカス192bにより導電ペーストの広がり過ぎを回避することができる。
図8(c)は、図8(a)の変形例に比べて深さが浅い凹部を封口板3に形成したものである。この場合の凹部の深さは導電ペーストを塗布する厚さよりも浅くしてある。このため、導電ペーストを電極5に対応するの位置から大きくずれて塗布したり、はみ出したりすることが防止される。
なお、この変形例では、凹部の深さよりも導電ペーストの厚さが大きいため、導電ペーストの周面は、凹状のメニスカス191bではなく、表面張力により凸型の湾曲面が形成される。この凸型の湾曲面は、ブロック層50bと電極5を固着する導電ペースト(集電体182b)の場合も同様である。
図8(d)は、実施形態で説明した封口板3と同様にプレス加工によって板全体が外側(一方の側)に湾曲した凹部により貯留部310が形成されるが、この変形例の貯留部310は実施形態よりも凹みが深く形成されている。そして、1層目の導電ペーストは貯留部310の側面全体に塗布されることで、集電体181bも側面全体に形成されている。
なお、貯留部310の深さを図8(d)の変形例よりも更に深くすることで、電極5全体が貯留部310内に収容されるようにしてもよい。
図8(d)の変形例及び更にその変形例によれば、凹状容器2の厚さを薄くすることができ、シート材41〜を重ねる枚数を減らすことで製造効率を上げることができる。
図8(e)は、実施形態における凹状容器2が凹部13と貯留部17の2段階の凹みになっているのと同様に、湾曲による2段階の凹みを封口板3に形成したものである。そして、1層目の導電ペーストは中央に形成した2段目の凹み内に塗布する。
この変形例によれば、1段目の凹みと2段目の凹みにより形成される段差部分がバネとして作用し、内部圧力の増加を吸収する等、この後図9で説明する変形例と同様の効果を得ることができる。
図9は、バネ性を備えた封口板3に関する変形例について表したものである。この図9も図8と同様に、電気二重層キャパシタ1の断面を表す図2に合わせて、電極5を下向きにした状態をあらわしているが、封口板3に導電ペーストを塗布して電極5を固着する場合には、図3で説明したように電極5を上側にして形成を行う。
この封口板3に対する変形例においても、説明した実施形態と同様に、封口板3と電極5とを、ブロック層50bを挟んだ集電体181b、182bにより固着している。そして実施形態と同様に、集電体181b、182bに形成されてしまう、す穴や孔を電解質が通過するのをブロック層50bにより遮断している。
封口板3は、図9(a)、(b)に示されるように、外周平板部3a、環状溝部3b、及び、中央平板部3cとから構成されている。
外周平板部3aは凹状容器2にろう付けされる外周部である。
中央平板部3cは、ブロック層50bを挟んだ2層の集電体181b、182bと電極5とが配設される平板部であり、電極5の形状に対応して4隅にRが形成された長方形に構成されている。
環状溝部3bは、この外周平板部3aと連続して形成された4隅にRが形成された長方形上の環状溝であり、この環状溝部3bに連続して中央平板部3cが形成されている。環状溝部3bは、板材全体が湾曲し、一方の面が凹むことで環状の溝が形成され、反対側の面が凸面を形成することで、側断面が蛇腹形状に形成されている。
環状溝部3bは、図9に示されるように、断面の外側が外周平板部3aに連続し、内側が中央平板部3cに連続している。すなわち、環状溝部3bは、外周平板部3aの内周と中央平板部3cの外周を連続的に接続している。
そして、溝側を構成する両側面の長さ(深さ)は、外側よりも内側の方が長く形成されることで、外周平板部3aと中央平板部3cとは同一平面ではなく異なる平面に位置するようになっている。
なお、外周平板部3a、中央平板部3cが同一平面上に位置するように環状溝部3bの溝を構成する両側面の深さ(長さ)を均しくするようにしてもよく、また、内側よりも外側のほうが長くなるように構成するようにしてもよい。
本変形例における封口板3は、原材料(後述する)となる板材をプレス加工することにより形成される。
図9(a)に示した変形例では、形成した環状溝の反対側に金属層15を形成し、環状溝部3bの内側側面と中央平板部3cで形成される凹部を導電ペーストの貯留部として使用することで、図2で説明した実施形態や図8(a)、(c)〜(e)で説明した変形例と同様に、集電体18となる導電ペーストの塗布や電極5の配置に関する同様の効果を得ることができる。
なお、図9(a)の例では、1層目の導電ペーストの外周面は環状溝部3bの内側の側面との表面張力によりメニスカス192bが形成される場合について表示しているが、図8(d)に示した変形例と同様に、外周面は環状溝部3bの内側の側面全体に(図9(a)の例よりも、より上部(図面下側)まで)導電ペーストを塗布するようにしてもよい。
図9(b)に示した変形例では、図9(a)とは反対側の面、すなわち、形成した環状溝部3bにより溝が形成されている側に金属層15を形成し、図8(b)で説明した変形例と同様に、中央平板部3cに1層目の導電ペーストを塗布し、その上にブロック層50b、2層目の導電ペースト、及び電極5を配置したものである。
本変形例の封口板3によれば、外周平板部3aと中央平板部3cの両者に延設する環状溝部3bが形成されることにより、この環状溝部3bがバネ構造として機能し、凹状容器2と封口板3で密封された電気二重層キャパシタ1内の圧力上昇を吸収したり、上昇した圧力がリフロー後に低下した場合に元の状態に復元したりすることができる。
このように、環状溝部3bによるバネ構造の採用により、電解質に低沸点溶媒を使用することや、高耐圧の電気二重層キャパシタ1を製造することが可能になる。
すなわち、従来の電気二重層キャパシタ1では凹状容器2と封口板3を接続するリフローにおいて、鉛を含有しないハンダを用いる場合、260℃程度に加熱する必要があり、その際の温度上昇によっても沸点を超えない電解質を使用する必要があり、電解質の選択範囲を狭めていた。
また、電解質の耐電圧以上の電圧を印加すると、電極5、6に含浸している電解質の分解によって気泡が生じ、その気泡によって電極5、6が膨れる可能性がある。特に、電気二重層キャパシタ1の耐圧を2.6Vから3.3Vにすると電極5、6が膨張する可能性が高くなっていた。
更に、電極の構成要素に用いるバインダーの種類やその配合量、さらに、導電性付与材の選択によって、電極に電解液が含浸することで、膨張するような膨張性の電極を用いた場合では、電極の膨張が過度な膨張をする可能性もある。
このような問題に対して、本変形例における環状溝部3bによるバネ構造を採用した封口板3を使用することにより、電気二重層キャパシタ1内の圧力増加を吸収すると共に、膨張しようとする電極5、6を押さえつけることによって、低沸点溶媒を電解質に使用することができ、また耐圧を上げることが可能になる。また、電極5、6が膨張することによる、歩留まりが高い製品を製造できる。
ここで、本変形例による封口板3を採用することで使用可能な電解質(低沸点溶媒)としては、非プロトン性の極性溶媒を用いることが好ましく、中でも鎖状エステル、鎖状エーテル、グリコールエーテル、鎖状カーボネートがより好ましく、鎖状エステル、鎖状カーボネートが特に好ましい。
鎖状エステルとしては、例えば、ギ酸メチル(HCOOCH3、MP:−99.8℃、BP:31.8℃)、ギ酸エチル(HCOOC25、MP:−80.5℃、BP:54.3℃)、ギ酸プロピル(HCOOC37、MP:−92.9℃、BP:81.3℃)、ギ酸nブチル(HCOO(CH23CH3、MP:−90℃、BP:106.8℃)、ギ酸イソブチル(HCOO(CH2)CH(CH32、MP:−95℃、BP:98℃)、ギ酸アミル(HCOO(CH24CH3、MP:−73.5℃、BP:130℃)等のギ酸エステル、酢酸メチル(H3CCOOCH3、MP:−98.5℃、BP:57.2℃)、酢酸エチル(H3CCOOC25、MP:−82.4℃、BP:77.1℃)、酢酸−n−プロピル(H3CCOO(CH22CH3、MP:−92.5℃、BP:101.6℃)、酢酸イソプロピル(H3CCOO(CH)(CH32、MP:−69.3℃、BP:89℃)、酢酸−n−ブチル(H3CCOO(CH23CH3、MP:−76.8℃、BP:126.5℃)、酢酸イソブチル(H3CCOO(CH2)CH(CH32、MP:−98.9℃、BP:118.3℃)、酢酸第二ブチル(H3CCOO(CH)(CH3)(CH2CH3)、MP:−99℃、BP:112.5℃)、酢酸−n−アミル(H3CCOO(CH24(CH3)、MP:−75℃、BP:147.6℃)、酢酸イソアミル(H3CCOO(CH22(CH)(CH32、MP:−78.5℃、BP:142.5℃)、酢酸メチルイソアミル(H3CCOO(CH2)(CH3)(CH2)(CH)(CH32、MP:−63.8℃、BP:146.3℃)、酢酸第二ヘキシル(H3CCOO(CH)(CH3)(CH23(CH3)、MP:−63.8℃、BP:146.3℃)等の酢酸エステル、プロピオン酸メチル(H3CCH2COO(CH3)、MP:−87℃、BP:79.7℃)、プロピオン酸エチル(H3CCH2COO(C25)、MP:−73.9℃、BP:99.1℃)、プロピオン酸−n−ブチル(H3CCH2COO(CH23CH3、MP:−89.55℃、BP:145.4℃)、プロピオン酸イソアミル(H3CCH2COO(CH22CH(CH32、MP:−73℃、BP:160.3℃)等のプロピオン酸エステル、酪酸メチル(H3C(CH22COO(CH3)、MP:−95℃、BP:102.3℃)、酪酸エチル(H3C(CH22COO(CH2)(CH3)、MP:−93.3℃、BP:121.3℃)、酪酸−n−ブチル(H3C(CH22COO(CH23(CH3)、MP:−91.5℃、BP:166.4℃)、酪酸イソアミル(H3C(CH22COO(CH22(CH)(CH32、MP:−73.2℃、BP:184.8℃)等の酪酸エステル等の脂肪族モノカルボン酸エステルが挙げられる。 鎖状カーボネートとしては、ジエチルカーボネート(H52OCOOC25、MP:−43℃、BP:127℃)、エチルメチルカーボネート(H52OCOOCH3、MP:−55℃、BP:108℃)等が挙げられる。
一方、バネ構造を有する本変形例の封口板3を形成する材料としては、耐食形合金として、スプロン(SPRON:登録商標)、ハステロイ(HASTELLOY:登録商標)、エルジロイ(Elgiloy:登録商標)、インコネル(Inconel:登録商標)、NI(ニッケル)を32.5wt%以上含む耐食合金などが使用可能である。
スプロンはコバルト−ニッケル合金、ハステロイはニッケル基にモリブデンやクロムを多く加えることで耐食性や耐熱性を高めた合金(50Ni−Mo−Cr−Fe)、エルジロイはコバルト,クロム,鉄,ニッケルを含む合金、インコネルはニッケルをベースとし、鉄、クロム、ニオブ、モリブデン等の合金(72Ni−15Cr−Fe他)、である。
また、Fe−Ni系合金として、42−アロイ(Fe−42Ni)、コバール(Fe−29Ni−17Co)、インバー(Fe−36Ni)、エリンバー(ニッケル36%、鉄52%、コバルト12%の合金)、NI(ニッケル)を29wt%以上含むFe−Ni系合金が使用可能である。
更に、封口板3の材料として、耐食性を有するステンレス鋼を用いることができ、特に、SUS301等のオーステナイト系のステンレスはバネ性を有しており好ましい。
オーステナイト系のステンレスは、接合金属層8に直接ろう付けすることも可能であるが、直接ろう付けした場合の接着強度は金属層15とのろう付けの接着強度よりも低くなる。このため、オーステナイト系のステンレスを封口板3に使用した場合においても、金属層15をメッキすることが好ましい。
そして、オーステナイト系のステンレスで形成した封口板3に金属層15を配設することで、ろう付け強度が高まると共に、ブロック層50bにより電解質が金属層15に接触することが防止される。
以上説明した本変形例(図8(e)の変形を含む)における封口板3の材料については、いずれもバネ性を備えた材料として適しているが、とくに、スプロン、インバー、エリンバー、オーステナイト系のステンレスがバネ性が優れているので好ましい。
次に、凹状容器2の貫通電極21、22に対する変形例について、図10を参照して説明する。
図10(a)に示す変形例では、貫通電極21、22を有さず、凹状容器2の側面に形成した配線によって電極5、6を端子10、12に接続している。他の構成は、先に説明した実施形態と同様である。
金属層11は、貯留部17の底面からシート材42の表面に沿って凹状容器2の外部に貫通し、凹状容器2の側面を経て、凹状容器2の底面に形成された端子12に電気的に接続している。
金属層11は、貯留部17の底面において必要最低限の大きさに形成されているが、底面全体に形成してもよい。金属層9は、凹状容器2の上端面で接合金属層8に接合すると共に、凹状容器2の側面を経て、凹状容器2の底面に形成された端子10に電気的に接続している。
凹状容器2の側面では、シート材41〜44の上面に補助電極が設けてあり、側面での電気的接続がより確実となるようにしている。このように、貫通電極を用いない方式で凹状容器2を構成することもできる。
図10(b)は、貫通電極を導電ペーストで形成した例である。 シート材42に、貯留部17の底面から金属層11に至る貫通孔を形成しておき、貯留部17に導電ペーストを注入すると、導電ペーストが貫通孔に侵入して固化し、貫通電極61が形成される。
また、導電ペーストの注入後、減圧することにより、貫通電極61の位置にペーストと一緒に巻き込んだ気泡を脱泡することができる。
集電体181aと貫通電極61は、一体形成されるため、電極6は、集電体182a、ブロック層50a、集電体181a、貫通電極61、金属層11を経由して端子12に電気的に接続する。
また、この例では、接合金属層8と端子10は、貫通電極21により電気的に接続している。
なお、図10(b)の変形例において、集電体181aと金属層11との電気的接続を貫通電極61で行うとともに、接合金属層8と端子10を貫通電極21ではなく、図10(a)と同様に金属層9で電気的に接続してもよい。
次に、凹状容器2と、封口板3の製造方法に関する変形例について説明する。
すなわち、説明した実施形態の封口板(図3)、凹状容器2(図4、5)では、凹状容器2、封口板3に、集電体181a、181bとなる1層目の導電ペースト、ブロック層50a、50b、集電体182a、182bとなる2層目の導電ペースト、電極5、6の順番に配設する場合について説明した。
これに対して、ブロック層50a、50b、集電体182a、182b、及び電極5、6からなるプレアセンブルユニットを予め形成しておき、このプレアセンブルユニットを1層目の導電ペーストにより凹状容器2、封口板3に固着するようにしてもよい。
図11は、プレアセンブルユニットの製造方法の各工程を表したもので、図11(a)〜(d)は各工程における断面図を、(e)は切断後の斜視図を表している。
最初に図11(a)に示すように、切断前のアルミ板(箔)51a、51bを静置する。
なお、アルミ板は切断前のものであるが、プレアセンブルユニット600、500完成時の部材に対応する符号を付している(以下同じ)。また、凹状容器2用のプレアセンブルユニット600も、封口板3用のプレアセンブルユニット500も製造の工程は同じなので、両者の符号を並記することで纏めて説明する。
次いで図11(b)に示すように、静置したアルミ板51a、51b上の全面に、カーボン層52a、52bをプレコートするこで、ブロック層50a、50bを形成する。
このブロック層50a、50bをプレコートする方法としては、スピンコート法、ドクターブレード法、リバースロール法、ダイレクトロール法、ディップ法、スクイーズ法、エクストルージョン法、カーテン法、バー法、ナイフ法等々の方法を例としてあげられるが、それらに限定するものではない。
次に図11(c)に示すように、ブロック層50a、50bの上部(カーボン層52a、52bの上部)の全面に、2層目の集電体182a、182bとなる導電ペーストを塗布する。
次に図11(d)に示すように、導電ペースト上に、活性炭を主成分とし電極6、5となる電極活物質を塗り、その後全体を150[℃]程度の温度で加熱処理をすることで導電ペーストを固化させて、ブロック層50a、50bと電極6、5とを固着させることで、プレアセンブルユニット群とする。
この加熱固化後のプレアセンブルユニット群を、所定サイズに打ち抜くことで、図11(e)に示すように、凹状容器2用のプレアセンブルユニット600や、封口板3用のプレアセンブルユニット500を形成する。
このようにして形成したプレアセンブルユニット600を使用する場合、凹状容器の貯留部17に塗布した1層目の導電ペースト(図4(a)参照)の上に、プレアセンブルユニット600をブロック層50aが下になるように配置する。
また、封口板3上に塗布した1層目の導電ペースト(図3(b)参照)の上に、プレアセンブルユニット500をブロック層50bが下になるように配置する。
その後、プレアセンブルユニット600、500を配置した凹状容器2、封口板3の加熱処理により1層目の導電ペーストを固化し、固化後の集電体181b、181aにより、プレアセンブルユニット600、500を凹状容器2、封口板3に固着させる。
その後、図6(a)、(b)で説明したと同様に、セパレータ7を置き、電解質を供給した後、封口板3側の金属層15と凹状容器2側の接合金属層8とをろう付けすることで、電気二重層キャパシタ1が完成する。
このように、本変形例で説明したように一括したプレアセンブルユニット群を形成し、打ち抜きにより複数のプレアセンブルユニット600、500を形成しているので、効率的に製造することができる。
また、凹状容器2や封口板3上に、導電ペーストなどを何層も積み重ねるのではなく、1層目の導電ペースト上にプレアセンブルユニット600、500を配置するだけでよいので製造工程を少なくすることができる。
次に、集電体181a、182a、181b、182bとブロック層50a、50bの変形例について図12(a)、(b)を参照して説明する。図12(a)、(b)では、図1と同様に中央の一点鎖線を堺に、その右側が凹状容器2側の構成を表し、左側が封口板3側の構成を表している。
図12(a)は、集電体181a、182a、181b、182bについての変形例を表したものである。
説明した実施形態や変形例では、1層目の集電体181a、181bと、2層目の集電体182a、182bとが、ブロック層50a、50bによって完全に分離した状態(互いに接触していない状態)である。
これに対し図12(a)に示した本変形例では、1層目の集電体181a、181bと、2層目の集電体182a、182bとが、ブロック層50a、50bの外周側の全周が、又は少なくとも一部が繋がっている状態(連続している状態)である。これにより、集電体が繋がっている部分ではブロック層50a、50bが埋没した状態になっている。
この変形例では、集電体181a、182a、181b、182bがブロック層50a、50bの外周部分で連続しているが、ブロック層50a、50bと並行な断面での面積は、全周が連続している場合が最大面積であり、この場合であっても、電極6、5と金属層11、金属層15とが対向している全領域の面積に比べると僅かである。このため、電極6、5から金属層11、15までの連通孔がブロック層50a、50bの外周に形成される量は、ブロック層50a、50bが存在しない場合に比べて十分に少ない。
また、1層目の集電体181a、181bと、2層目の集電体182a、182bとなる導電ペーストは、それぞれ別々に塗布されるため、最初の塗布により発生した連通孔やす穴の表面は、次の塗布によって塞がれる場合が多い。
更に、一層目の集電体181a、181bを導電ペースから加熱固化したのちに、2層目の導電ペーストを塗布することで、より確実にす穴等の表面を塞ぐことができる。
また、図11で説明したように、予め形成したブロック層50a、50b、集電体182a、182b、及び電極5、6からなるプレアセンブルユニットを、凹状容器2、封口板3に塗布し1層目の導電ペースト上に配設する際に、ブロック層50a、50bの外周全体又は少なくとも一部において、集電体181a、181bと集電体182a、182bとが連続するようにしてもよい。この場合においてもプレアセンブルユニットの集電体182a、182bは既に加熱固化しているため、外周面にす穴等が形成されていたとしても、集電体181a、181bとなる一層目の導電ペーストにより塞がれることになる。
従って、図12(a)に示されるように、層目の集電体181a、181bと、2層目の集電体182a、182bとが、ブロック層50a、50bの外周側で繋がっている(連続している)状態であっても、ブロック層50a、50bが存在しない場合に比べて、電極6、5から金属層11、15に電解液が到達する量を十分に少なくすることが可能である。
図12(b)は、ブロック層50a、50bの形状に関する変形例を表した物である。
この変形例では、図12(b)に示されるように、ブロック層50a、50bの外周側端部が立設することで、電極6、5の側壁と対向する、立設端部500a、500bが形成されている。立設端部500a、500bの高さは電極6、5の面(ブロック層50a、50bと反対側の面)と同一の高さ以下の高さに形成される。
また、立設端部500a、500bは、電極6、5の全周にわたって対向するように形成されることが好ましいが、一部だけ(例えば、電極6、5の周面4つの内の対向する2面や、何れか1面、各面の一部等)において対向するように形成してもよい。
電極6、5の側壁とブロック層50a、50bの立設端部500a、500bとは、その間に塗布された導電ペーストが高温加熱されることで、導電体182a、182bにより固着されている。
この変形例によれば、電極6、5は凹状容器2、封口板3と対向する側の面だけでなく、側面においても集電体182a、182bと接することで集電面積が大きくなっているため、接触抵抗を小さくすることが可能になる。
なお、図12(b)に示した変形例では、ブロック層50a、50bの立設端部500a、500bと電極6、5間に集電体182a、182bが配設される場合について説明したが、立設端部500a、500bの外側の面と、凹状容器2や封口板3に形成された内側側面部間に集電体181a、181bが配設されるようにしてもよい。
この場合の、凹状容器2の内側側面部としては、図1における貯留部17の内側側壁部や、図7(a)に示した貯留部17が形成されていない場合には凹部13の内側側壁部が該当する。また、図7(c)に示した変形例の場合には、凹部13の内側側壁部だけでなく、セパレータ7の両側面間に集電体181a、181bが配設されるようにしてもよい。
一方、封口板3の内側側面部としては、図1(c)、図8(a)、(d)、(e)、図9(a)に示す貯留部310の内側側壁面(凹部を形成する斜面部)が該当する。
なお、図12(b)と図12(a)の両変形例を組み合わせることで、ブロック層50a、50bの立設端部100a、500bを越えて集電体181a、181bと集電体182a、182bとが、少なくとも一部で連続するように構成してもよい。
また、説明した実施形態及び上述の各変形例では、ブロック層50a、50b(カーボン層52a、52bの有無は問わない)を1枚配設する場合について説明したが、複数枚を配設するようにしてもよい。
この場合のブロック層は、1回以上折り曲げることで、折曲げ部で連続した複数枚のブロック層としてもよい。例えば、4回を折り曲げた5層のブロック層を使用するようにしてもよい。
このように折り曲げたブロック層50a、50bを使用することで、バネ性(クッション性)を持たせることができる。
更に、説明した本実施形態及び各変形例では、電子部品を構成する電気化学セルとして、電気二重層キャパシタを例として説明したが、電子部品をリチウムイオンキャパシタや、非水電解質電池など、他の種類の電気化学セルとすることも可能である。
例えば、負極に、金属リチウムによって活性化された酸化ケイ素(50wt%)と導電助剤(40wt%)とポリアクリル酸系の結着剤(20wt%)で構成された電極シートを用い、正極に、リチウム−マンガン−酸素の元素がスピネル型の結晶構造を有する活物質(85wt%)と導電助剤(10wt%)とPTFE系の結着剤(5wt%)で構成された電極シートを用い、ガラス繊維で出来たセパレーターと、1MのLiN(SO2CF32をPC(プロピレンカーボネート)または、EC(エチレンカーボネート)に溶解して電解液で構成される電池が可能である。ここで、正極と負極の大きさは、長さ1mm×幅1.5mm×厚み0.2mmとすることができる。
更に、上述の正極活物質以外にも、LiFePO4、Li4Ti512、Li4Mn512、LiCoO2など用いることもできる。また、負極の活物質として、Li−Si−O、Li−ALなどを用いることもできる。
加えて、PCにLiBF4を1M溶解した電解液などを用いることで、リチウムイオン電池を構成することができる。この時、各活物資に、導電助剤や結着剤を併用できる。
このように各種のリチウムイオンキャパシタ(LIC)やリチウムイオン電池(LIB)に本発明を適用することが可能である。そして、全ての場合において、正極のブロック層50aにはアルミニウムが使用される。
一方、負極のブロック層50bには、活物質に応じた材料が使用される。すなわち、電解質や負極側活物質の双方と反応しない材料として、例えば、イオンキャパシタではALを、負極活物質がLiC6の電池ではCuが、負極活物質がLiSiOxの電池ではSUS、またはCuが、負極活物質がLi4Ti512の電池ではAL、SUS、Cuが使用される。
以上に説明した実施形態では、導電ペーストを2層構造として固化させた集電体181aと集電体182aの間にブロック層50aを配設し、集電体181bと集電体182bの間にブロック層50bを配設したので、電極6、5に含浸させた電解質がブロック層50a、50bで遮断されるため、金属層11、15に電解質が接触することで使用中に溶出する量を極力少なくすることができる。
1 電気二重層キャパシタ
2 凹状容器
3 封口板
3a 外周平板部
3b 環状溝部
3c 中央平板部
310 貯留部
5 電極
6 電極
7 セパレータ
8 接合金属層
9 金属層
10 端子
11 金属層
12 端子
13 凹部
15 金属層
17 貯留部
181a、181b、182a、182b 集電体
50a、50b ブロック層
51a、51b アルミ層
52a、52b カーボン層
191a、191b、192a、192b メニスカス
21、22 貫通電極
28 中間電極
41〜45 シート材
61 貫通電極

Claims (6)

  1. 凹状容器と封口板とから構成され、空洞部を有する容器と、
    前記空洞部内における前記凹状容器の底に形成された第1の金属層と、
    前記空洞部内に配設された第1の電極と、
    前記第1の電極を前記第1の金属層に電気的に接続すると共に、前記第1の電極を前記凹状容器の内側底面に配設する第1集電体と、
    前記封口板の前記空洞部側に形成された第2の金属層と、
    前記第1の電極と所定距離をおいて前記空洞部内に配設された第2の電極と、
    前記第2の電極を前記第2の金属層に電気的に接続すると共に、前記第2の電極を前記封口板に配設する第2集電体と、
    前記第1の電極、及び第2の電極に含浸した電解質と、を備え、
    前記第1集電体及び前記第2集電体の少なくとも一方は、炭素を導電材とする樹脂によって形成された、1層目の集電体と2層目集電体と、前記1層目の集電体と2層目の集電体に挟まれた、導電性、前記電解質を遮断する遮断性、前記電解質に対する電気化学的な耐性を有するブロック層とから構成されている、
    ことを特徴とする電子部品。
  2. 前記ブロック層は、アルミニウム層と、前記第1の電極側の面に形成されたカーボン層とから構成されていることを特徴とする請求項1に記載の電子部品。
  3. 前記封口板は、内側の底面に第2の凹部が形成され、
    前記第2の金属層及び前記第2集電体は、前記第2の凹部に形成されていることを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載の電子部品。
  4. 前記封口板は、前記凹状容器に接続される外周平板部と、中央平板部と、前記外周平板部の内周と前記中央平板部の外周を連続的に接続する環状溝部から構成され、
    前記第2の金属層と前記第2集電体及び前記第2の電極は、前記中央平板部に配設されている、ことを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載の電子部品。
  5. 前記第2の金属層と前記第2集電体及び前記第2の電極は、前記環状溝部と前記中央平板部とで形成される凹み内に配設されている、ことを特徴とする請求項4に記載の電子部品。
  6. 請求項1から請求項5までのうちの何れか1つの請求項に記載の電子部品と、
    前記電子部品に蓄電する蓄電手段と、
    所定の機能を発揮する他の電子部品と、
    前記蓄電した電荷を用いて前記他の電子部品に電力を供給する電力供給手段と、
    を具備したことを特徴とする電子装置。
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