JP2013248329A - 健康状態判定方法および装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】各検査項目に関する検査データの値に対して被験者の健康状態が正常であるか異常であるかを、その項目固有の特徴を利用する健康状態判定方法を提供する。
【解決手段】健康状態判定方法は、モデル構築処理と健康判定処理を含む。モデル構築処理では、検査項目ごとに検査データの値が取り得る値域を正常域、境界域、異常域の3つの領域に分割する処理を含む。正常域、異常域は、医学的知見に基づいて国際的な機関や学会等で定められた境界値で区分けされ、境界域は境界値近傍に設定される。この境界域に属するデータの値を正常とみなすか、異常とみなすかによって、複数の判定候補モデルを作成し、過去の健康診断の被験者のデータを用いて、その複数の判定候補モデルから一つの判定候補モデルを選択し判定モデルとする。健康判定処理では、判定モデルを用いて健康診断のある検査項目に関する被験者の検査データの値が正常であるか異常であるかを判定する。
【選択図】図4

Description

本発明は、健康診断で得られた結果に基づいて、被験者の健康状態を判定する方法および装置に関する。
近年、生活習慣病にかかる人の数は増加しつづけており、大きな社会問題の一つとなっている。生活習慣病を防ぐためには、健康指導を行なうことが重要である。健康指導員による健康指導では、健康指導員は被験者の健康診断の結果などの検査データに目を通し、経験に基づいて、その被験者が将来的に生活習慣病になる可能性を判定し、必要に応じて健康指導を行なうことが必要である。一般に、健康診断の結果などの検査データには、被験者の体について複数項目の数値が含まれる。また、夫々の項目には、正常か異常かを判断する際の規準となる境界値が設定されている。ある検査項目について被験者の検査データの値が正常であるか異常であるか、を見ただけでは、その検査項目が関わる疾病に掛かりやすいか否かは分かりにくい。健康状態の悪化は、過去には正常値であった被験者のデータが境界値に近づいたり、境界値を越えたりすることの検出により判断される。このように、健康指導員による健康状態の判定には、その手間ゆえに、一人で予測できる数には限界があり、また、健康指導員の人的リソースは不足している。
たとえば、被験者の遺伝性データや年齢等の属性や疾病履歴のデータを考慮して、被験者の検査データから将来の易罹患性を推定する方法が知られている。その際、易罹患性は集団の分布をクラスタリングし、そのクラスタリングノードごとに集計を行って得られた易罹患性の分布を用いて、被験者の易罹患性の事後確率分布を推定する方法が知られている。
また、所定の疾病ごとに、関連する検査項目(検診項目)と疾病発症の関係を算出し、その疾病の発症を防ぐためには、どの検査項目の検査結果の値をどれだけ改善すべきか、といった具体的なアドバイスが可能な健康指導支援システムが知られている。この方法では、複数の検査項目データのうちのいずれの検査項目が、罹患に関連するかを見出す方法として、夫々のデータの値と実際に罹患したか否かの情報とに基づいて、統計的に計算する。
特開2004−305674号 特開2009−110279号
各検査項目と罹患との関係を調べるためには、各被験者についての各検査項目のそれぞれが正常値であったか異常値であったかの情報と、実際に罹患したか否かの情報が必要である。
人間は、ある検査項目に関する検査データの値が正常と異常を区分する境界値をわずかに超えたからといって、すぐに病気を発症するものではない。しかしながら、検査データの値が境界値を少し越えた場合と大きく超えた場合とで被験者に対する健康指導の内容が同一であると、健康指導の有効性が低下するという問題がある。
よって、各検査項目に関する検査データの値に対して被験者の健康状態が正常であるか異常であるかを、境界値を越えたまたは超えていないという観点のみで判断せず、各検査項目に対して、その項目固有の特徴を利用する健康状態判定方法および装置が望まれている。
健康状態判定方法は、値が正常であるとみなされる正常域と値が異常であるとみなされる異常域とを区別する値である境界値が1個以上予め決められた検査項目に対する検査データの値域の中に、前記境界値を含む所定の値の幅を持つ領域を境界域として設定することと、前記境界域に含まれる値を正常とみなすか異常とみなすかに従って、前記検査項目に対して前記正常域と前記異常域の設定に関する複数のパターンを生成することと、前記正常域と前記異常域の設定に関する前記複数のパターンを有する複数の判定候補モデルであって、各々は前記検査項目に対する検査データが入力されると、前記モデル構築用データの値が正常であるか異常であるかを出力する判定候補モデルの判定の精度を、前記検査データを有する被験者が前記検査項目に関係する特定の疾病に罹患したまたは易罹患性が高まったか否かに関する情報に基づいて算出し前記判定候補モデルを検証することと、前記判定の精度に基づいて、複数の前記判定候補モデルの中から、前記検査項目に対する検査データであり、その検査データを有する被験者が特定の疾病に罹患したまたは易罹患性が高まったか否かに関する情報が得られていない検査データである判定用データの値が入力されると、前記判定用データの値が正常であるか異常であるかを出力する判定モデルを決定することと、前記判定モデルに前記検査項目に対する検査データである前記判定用データを入力し、前記判定用データの値が正常であるか異常であるかを判定することと、を含むことを特徴とする。
健康診断データの異常、正常の境界付近のデータを持つ人に対して的確に判定をすることが可能になる。
開示の実施形態における健康状態判定処理の流れを示すフローチャートである。 健康診断の結果の検査データの例を示す図である。 健康判定処理に用いられるある被験者の検査データに対する境界値の例である。 開示の方法の第1実施形態におけるモデル構築処理の流れを示すフローチャートである。 開示の方法の第1実施形態の第1実施例における領域設定処理の流れの例を示すフローチャートである。 開示の方法の第1実施形態における腹囲に対する境界域の設定の例を示す図である。 開示の方法の第1実施形態におけるボディマス指数(BMI)に対する境界域の設定の例を示す図である。 開示の方法の第1実施形態における健康判定処理の流れを示すフローチャートである。 開示の方法の第1実施形態の第1実施例における腹囲の検査データに対する判定結果の例を示す図である。 開示の方法の第1実施形態におけるボディマス指数(BMI)の検査データに対する判定結果の例を示す図である。 開示の方法の第1実施形態の第2実施例における領域設定処理の流れの例を示すフローチャートである。 開示の方法の第1実施形態の第2実施例が適用される状況を説明する図である。 開示の方法の第1実施形態の第2実施例における腹囲に対する境界域の設定の例と判定結果の例を示す図である。 開示の方法の第1実施形態の第3実施例における領域設定処理の流れの例を示すフローチャートである。 開示の方法の第1実施形態の第3実施例が適用される状況を説明する図である。 開示の方法の第1実施形態の第3実施例が適用される状況を説明する図である。 開示の方法の第1実施形態の第3実施例における腹囲に対する境界域の設定の例を示す図である。 開示の装置の実施形態の機能ブロック図の例である。 開示の装置の実施形態の装置の構成の例を示す図である。 開示の方法の第2実施形態におけるモデル構築処理の流れを示すフローチャートである。 開示の方法の第2実施形態におけるある段階での境界域を用いた判定結果の例である。 開示の方法の第2実施形態における別の段階での境界域を用いた判定結果の例である。 比較例におけるモデル構築処理の流れを示すフローチャートである。 比較例における腹囲に対する正常域と異常域の設定の例を示す図である。 比較例におけるボディマス指数(BMI)に対する正常域と異常域の設定の例を示す図である。
本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明をする。尚、図中で類似の部分または類似の機能を果たす部分については、同一または類似の参照符号を付与して重複した説明を省略する。
本発明の健康状態判定方法の実施形態は、健康診断のある検査項目に関する被験者の検査データの値が正常であるか異常であるかを判定する方法および装置である。以下で説明するように、実施形態の方法は、モデル構築処理と構築されたモデルを用いる健康判定処理を含む。そして、実施形態の装置は、モデル構築処理および/または健康判定処理を行う装置である。装置は、汎用コンピュータであっても良いし、専用回路であっても良い。また、汎用コンピュータに一部専用回路を組み合わせて構成されていても良い。装置は少なくとも、健康判定のための判定モデルを構築する判定モデル構築部と、判定モデルを用いて健康診断の検査データに基づき被験者の健康判定を行う判定部とを含む。判定モデル構築部がモデル構築処理を、判定部が健康判定処理をそれぞれ行う。
モデル構築処理は、境界設定処理を含んでいる。検査項目ごとに検査データの値が取り得る値域を正常域、境界域、異常域の3つの領域に分割する。正常域、異常域は、医学的知見に基づいて国際的な機関や学会等で定められた境界値で区分けされ、健康診断の検査項目ごとに、検査データの値が正常とみなされる領域は正常域、検査データの値が異常とみなされる領域は異常域とされる。ある検査項目に関する検査データの値が、たとえば異常な領域にあっても境界値に近ければ、その検査項目が関わる疾病の発症にはつながらないようなことがあり得る。モデル構築処理によれば、そのような領域は、「境界域」として設定される。
境界域は、医学的な知見によって定められている、検査データの値が正常とみなされる正常域と値が異常とみなされる異常域との間の境界値を含む。境界値は、境界域の中心に位置していてもよいし、中心に位置していなくてもよい。境界域が設定されると、次に、この境界域に属するデータの値を正常とみなすか、異常とみなすかによって、複数の判定候補モデルを作成する。そして、その複数の判定候補モデルを検証することで、一つの判定候補モデルを選択し、選択された判定候補モデルを構築された判定モデルとする。
判定候補モデルの検証は、過去の複数の健康診断の被験者に対する検査データと被験者の疾病の罹患のデータ(あわせて「学習データ」または「モデル構築用データ」とも呼ぶ)を用いて、どの判定候補モデルが、最も高い精度で疾病の罹患を予測できるかに基づいて行ってもよい。
複数の判定候補モデルは、たとえば、一つの検査項目に一つの境界域が存在する場合は、その境界域に属する値を正常域とみなすか、異常域とみなすかで2つのモデルを得ることができる。また、別の例では、複数の判定候補モデルは、例えば、値の範囲の幅がそれぞれ異なる複数の境界域に対して得られたモデルであってもよい。また判定候補モデルは、複数の検査項目を含んでも良い。この場合、たとえば、二つの検査項目を含み、それぞれの検査項目に一つずつの境界域が存在する場合は、境界域に属する値を正常域とみなすか、異常域とみなすかで4つのモデルを得ても良い。
健康判定処理では、モデル構築処理によって構築された判定モデルを用いて、健康診断のある検査項目に関する被験者の検査データ(判定用データとも呼ぶ)の値が正常であるか異常であるかを判定する。例えば、その被験者がその検査項目に係る疾病に発症する可能性が低い場合に、被験者の検査データの値が正常であると判定することができる。また例えば、その被験者がその検査項目に係る疾病に発症する可能性が高い場合に、異常であると判定することができる。
上記のように判定モデルを構築することによって、検査項目に対して固有の特徴を考慮した判定モデルを構築することが出来る。そして、その判定モデルを用いて健康状態の判定を行うことによって、例えば特定の疾病を発症する可能性が高いか低いかなどに関する被験者の健康状態を高い精度で判定することができる。
また、上記の健康状態判定方法を採用する健康状態判定装置を用いることによって、人が関わる手間を最小限に留めながらも、健康診断の被験者の健康状態を高い精度で判定することができる。また、そのような健康状態判定装置をクラウドサーバを用いて実現することによって、判定モデル構築のための検査データを広く集めることができ、健康診断を受けた被験者の検査データに基づく健康状態を高い精度で判定することができる。また、上記のような健康状態判定装置を用いることによって、コスト面および人的リソースの面での利点を得ることができる。
以下では、図1〜18を参照して健康状態評価方法および装置の第1実施形態を、図19〜21を参照して第2実施形態を、図22〜24を参照して比較例を説明する。
<第1実施形態>
まず、図1〜18を参照して、本発明の第1実施形態の健康状態評価方法および装置について説明する。その中で、境界域の設定の仕方とそれを用いた検査データの評価結果について図5〜10を参照して第1の手法、図11〜13を参照して第2の手法、図14〜16を参照して第3の手法を説明する。境界域の設定のための第1〜第3の手法は次のような手法を含む:
(B1)境界値の周囲に、所定の大きさのマージンを設定し境界域とする。
(B2)(B1)のように、境界値の周囲に所定の大きさのマージンとして設定された境界域の中でのモデル構築用データ(学習データ)の分布を考慮して境界域を狭める。
(B3)罹患を考慮して境界域を設定する。
(B1)に記載の手法では、マージンの大きさは、医学的知見に従って設定されても良いし、境界値の所定の割合の大きさであっても良い。境界値の所定の割合としては、たとえば、10%、20%、30%などを示すことができる。また、境界域の中心は境界値と一致してもよいし、境界域の中心が境界値と一致しなくてもよい。たとえば、境界域の大きさが境界値の大きさの20%である場合、境界域は境界値を中心に上下10%ずつ広がっていてもよい。また、たとえば、境界域の大きさが境界値の大きさの20%である場合、境界域は、境界値より値が大きい領域に境界値の大きさの15%、境界値より値が小さい領域に境界値の大きさの5%だけ広がっていてもよい。
(B2)に記載の手法では、たとえば、境界域内で、モデル構築用のデータが分布していない区域を境界域から外し、境界域を狭めてもよい。
(B3)に記載の手法では、検査履歴から、所定の検査項目に関する検査結果の値で境界値付近に分布し且つ異常であった事例を用いて境界値を設定してもよい。
ここで、「検査データの値が異常である」とは、検査データの値が、その検査項目に関わる疾病の罹患と関係があることが統計的または医学的に主張可能であることを意味していても良い。また、「検査データの値が異常である」とは、検査データの値が、その検査項目に関わる疾病の易罹患性との関係が統計的または医学的に主張可能であることを意味していても良い。
また、(B3)の手法において、境界域は、検査項目に関わる疾病の罹患患者が示す検査データの値のうち外れ値とならない最小または最大の値、および/または検査項目に関わる疾病に罹患しなかった人が示す検査データの値のうち外れ値とならない最大または最小の値を境界値としても良い。
図1は、開示の実施形態における健康状態判定処理の流れを示すフローチャートである。
図1の健康状態判定処理は、ステップS100で健康判定のためのモデル構築処理を行う。
ここで「健康判定」とは、健康診断を受けた被験者の検査項目の検査データの値に基づいて、その被験者がその検査項目に関係する疾病に罹患しているか、または易罹患性が高いか、を判定することを意味しても良い。疾病の例としては、糖尿病、メタボリックシンドローム、耐糖能異常、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病であっても良い。検査項目は、年齢、ボディマス指数(BMI)、腹囲、血糖値、Γ−GTP(ガンマグルタミルトランスペプチダーゼ)、血圧、コレステロール、インスリン抵抗性指数、血漿グルコース、中性脂肪、肝機能(AST、IU/L)、肝機能(ALT、IU/L)、アディポネクチン、グリコアルブミン、遊離脂肪酸、インスリン等を含み得る。
「モデル」とは、健康診断のある被験者のある検査項目の検査データの値を入力することによって、その検査データの値が「正常」または「異常」であることを出力する機能を有し得る。予測モデル、判定モデルと呼ぶこともある。モデルとは、たとえば、ニューラルネットワーク、サポートベクターマシンなど教師あり学習が適用可能なアルゴリズムを実現するための数学モデル、計算模型であり得る。
また「モデル構築」とは、複数の人の検査データを用いて、モデルが有すべき機能を実現するためのモデルの構造やパラメータを設定することであり得る。また、モデルが教師あり学習が適用可能なアルゴリズムを実現するための数学モデル、計算模型である場合には、教師あり学習をすることを意味しても良い。
ステップS100のモデル構築処理では、国際的な機関や学会等で定められた境界値を、実際の検査データを用いて検証し、必要に応じて、検査データの値と疾病に罹患するまたは易罹患性が高いことの相関が高くなるように境界値を変更する。この際、検査データは、モデルの教師あり学習のためのデータとして用いられ得る。すなわち、検査データを入力し、その検査データの値が「正常」または「異常」であることを出力するモデルが構造やパラメータを含んでいるとき、モデルの出力の精度が高くなるように、実際の検査データを用いて構造やパラメータを決定する。
図2は、健康診断の結果の検査データの例を示す図である。これらの検査データはモデル構築処理で使用され得る。
図示されている例では、被験者はIDで区別されている。そして、検査項目としては、ボディマス指数(BMI)、腹囲、血糖値、Γ−GTP、最低血圧(または拡張期血圧。図中では単に「血圧(低)」と表示されている。)、最高血圧(または収縮期血圧。図中では単に「血圧(高)」と表示されている。)を含んでいる。
図3は、健康判定処理に用いられるある被験者の検査データに対する境界値の例である。図3に示されているように、検査項目には、検査データがある値域に属しているときに正常または異常と判断されるものと、境界値を境に正常と異常が区分けされるものがある。前者には、ボディマス指数(BMI)、最低血圧、最高血圧が含まれる。後者には、腹囲、血糖値、Γ−GTPが含まれる。
たとえば、ボディマス指数(BMI)では検査データの値が18.4から25.0の間にあれば正常とみなされ、18.4より小さかったり、25.0より大きかったりすれば異常とみなされる。
また、たとえば腹囲では検査データの値が85より小さければ正常とみなされ、85より大きいと異常とみなされる。
図1に戻って、ステップS100でモデルが構築されると、次のステップS200で、構築されたモデルを用いて、健康診断の被験者が健康であるか判定する健康判定処理を行う。
ここで、「健康である」とは、ある疾病に罹患していない状態、またはある疾病への易罹患性が低い状態を指し得る。
また、ステップS200における健康判定とは、前述のように、健康診断のある被験者のある検査項目の検査データの値を入力することによって、その検査データの値が「正常」または「異常」であることを出力することを意味しても良い。
このように本実施形態では、まず、ある被験者の健康診断の検査データを入力とし、「正常」または「異常」を出力とする判定モデルを構築する。そして、次に構築された判定モデルを用いて、健康判断を行う。このような方法を用いることによって、経験を積んだ健康指導員に頼らずとも、簡易に健康判断を行うことができる。
また、判定モデルの構造、パラメータ等は教師あり学習を経て決定され得るので、学会等で規定された基準とは異なる基準を設定することが出来る。たとえば、健康診断の受診者の男女比や年齢層や生活習慣に偏りのある集団に対して、特別な基準を設定することもできる。
また、判定モデルは計算機上に実装可能であるので、人の手によらず自動的且つ効率的に判定の作業を行うことが可能である。
図3に示されている境界値は、たとえば国際的な機関や学会等で医学的知見に基づいて定められ、広く参照される。これらのデータは一般に、汎用性を高めるために非常に多くのサンプルを用いて決定される。そして、そのことが逆に、アップデートの遅さや、特定の集団に対する適切さの低下などをもたらすことがある。
また、仮にある検査項目について検査データの値の境界値が国際的な機関や学会等で定められているとしても、その検査項目の検査データの値と特定の疾病の発症との関係のみを考慮すると、その境界値は必ずしも適切ではないこともあり得る。
また、仮にある年の健康診断で、ある検査項目の検査データの値が境界値を僅かに超えて異常だったとしても、必ずしも次の年に異常となっているとは限らない。つまり、境界値付近には、いわゆるグレーゾーンが存在し、健康判定の精度を悪くしている場合がある。
しかしながら本実施形態では、実際の検査データを用いてモデル構築処理を行うことによって、このようなグレーゾーンを実際の検査データを用いて検討し、必要に応じて境界値を修正することができ、より実際に即した境界値を有する判定モデルを得ることができる。
<第1実施例>
図4〜10を参照して、モデル構築処理(図1のステップS100)および健康判定処理(図1のステップS200)の例を説明する。本例では、境界域の設定のための手法として、上述の(B1)の手法を含む:
(B1)境界値の周囲に、所定の大きさのマージンを設定し境界域とする。
以下では、所定の大きさが、境界値の大きさの20%である例を説明するが、前述のように、所定の大きさは20%には限定されない。また、以下では、境界値を中心に境界域は設定されるが、境界域が境界値を中心に対照的に設定されなくても良い、
図4はモデル構築処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS110では、モデル構築用データを読み込む。モデル構築用データの例は、図2に示されているようなものであっても良い。モデル構築用データは、モデルの構築という観点からは、教師あり学習のためのデータとして用いられ、学習データとも呼ばれる。
ステップS110の次のステップS112では、検査項目ごとに定められる正常域、境界域、異常域等の領域設定処理を行う。特に、値が正常であるとみなされる正常域と値が異常であるとみなされる異常域とを区別する値である境界値が1個以上予め決められた検査項目に対する検査データの値域の中に、前記境界値を含む所定の値の幅を持つ領域を境界域として設定してもよい。
ここで、「異常域」とは、その領域内に値を取る検査データが異常であるとみなされる領域を意味する。「正常域」とは、検査データの値が異常ではないとみなされる領域を意味する。「境界域」とは、前述のように、国際的な機関や学会等で定められた境界値の近傍に設定され、ある検査項目に関する検査データの値が、たとえば異常な領域にあっても境界値に近ければ、その検査項目が関わる疾病の発症にはつながらないようなことがあり得る領域である。また、ある検査項目に関する検査データの値が、たとえば正常な領域にあっても境界値に近ければ、その検査項目が関わる疾病の発症にはつながるようなことがあり得る領域である。
図5を用いて、本例における領域設定処理について説明する。
ステップS130で、健康診断の検査項目ごとに医学的知見によって定められた境界値を得る。境界値は、検査項目の検査データの値の正常域と異常域とを区別する。境界値は国際的な機関や学会等で定められたものでも良い。
次のステップS132で、境界値を中心として境界値の大きさの所定の割合の領域を境界域とする。境界値の大きさの所定の割合は20%であり得る。
図6は腹囲に対する境界域の設定の例を示す図である。
たとえば、図3に示されているように、腹囲の境界値は85である。境界値の大きさの20%は、17である。腹囲に関する検査データが取り得る値の領域のうち、境界値である85を中心に17の大きさの境界域を設定する。図6では、そのように設定された境界域は、境界域1として76.5から93.5までの腹囲の検査データの値をカバーする。
図7はボディマス指数(BMI)に対する境界域の設定の例である。
たとえば、図3に示されているように、ボディマス指数(BMI)の境界値は、下限が18.4、上限が25.0である。境界値が2つ存在することに対応して、ボディマス指数(BMI)に対しては、2つの境界域が設定される。境界域1は、下限の境界値18.4に対するもので、16.6から20.2までの検査値の値をカバーする。境界域2は、上限の境界値25.0に対するもので、22.5から27.5までの検査値の値をカバーする。
図5に戻り、ステップS132の次のステップS134では、境界域以外の領域を医学的知見に基づいて、正常域、異常域に分割、設定する。
図6の例では、腹囲が76.5より小さい領域を正常域に、93.5より大きい領域を異常域に設定する。これらの領域に属する検査データの値は、境界域を設定する/設定しないに関わらずそれぞれ正常、異常である。
図7の例では、ボディマス指数(BMI)の検査データの値が16.6より小さい、または27.5より大きい領域は異常域であり、20.2と22.5の間の領域は正常域と設定される。
このようにして、検査データの値が取り得る領域全体が、正常域、境界域、異常域に分割、設定される。
図4に戻ると、次のステップS114で、境界域に属する検査データの値を正常とみなすか、異常みなすかで複数の判定候補モデルを作成する。たとえば、境界域に含まれる値を正常とみなすか異常とみなすかに従って、検査項目に対して正常域と異常域の設定に関する複数のパターンを生成してもよい。
例えば、図6の例では、境界域1として76.5から93.5までの腹囲の検査データの値をカバーするが、この境界域1に属する値を正常とみなすか、異常とみなすかで2つのモデルを作成する。つまり、検査データの値が正常、異常である領域をそれぞれ次のように設定する3つの判定候補モデルを作成する:
モデル1:正常=境界値よりも正常域側の領域、異常=境界値よりも異常域側の領域
モデル2:正常=正常域+境界域1、異常=異常域
モデル3:正常=正常域、異常=異常域+境界域1
図7の例では、ボディマス指数(BMI)の検査データの値が正常、異常である領域をそれぞれ次のように設定する3つの判定候補モデルを作成する:
モデル1:正常=境界値よりも正常域側の領域、異常=境界値よりも異常域側の領域
モデル2:正常=正常域、異常=異常域1+境界域1+境界域2+異常域2
モデル3:正常=正常域+境界域2、異常=異常域1+異常域2+境界域1
本例では、ボディマス指数(BMI)に対する判定候補モデルは3つ作成したが、境界域1、境界域2に属する検査データの値を正常域とみなすか、異常域とみなすかで4つの組み合わせが考えられる。それに対応して、境界域がないものを含め、モデルは5つ考えられる。これら5つのモデルをすべて考慮しても良い。
また、複数の検査項目に対する検査データの値を入力とし、それらの検査データの値のそれぞれに対して正常または異常を出力するモデルも考えられる。たとえば、腹囲とボディマス指数(BMI)の検査データの値を入力し、それぞれに対して正常または異常を出力するモデルを考えることができる。このようなモデル(判定モデル)に対する判定候補モデルとしては、腹囲の検査データに対する一つの境界域と、ボディマス指数(BMI)の検査データの値に対する二つの境界域がそれぞれ、正常とみなすか異常とみなすかで、計2=8通りの判定候補モデルを考えることができる。
ステップS114の次のステップS116では、ステップS114で構築された判定候補モデルの検証を行う。たとえば、モデル構築用データ(学習データ)を用いて、個々の判定候補モデルに対する精度を算出し、それらを比較しても良い。正常域と異常域の設定に関する複数のパターンを有する複数の判定候補モデルであって、各々は前記検査項目に対する検査データが入力されると、前記モデル構築用データの値が正常であるか異常であるかを出力する判定候補モデルの判定の精度を、検査データを有する被験者が検査項目に関係する特定の疾病に罹患したまたは易罹患性が高まったか否かに関する情報に基づいて算出し判定候補モデルを検証してもよい。
ここで、「精度」とは、健康診断の個々の検査項目に対する検査データの値が正常/異常であることと、その検査項目に関連する疾病が発症しないこと/発症することの相関の大きさを意味してもよい。
また、最善の精度が得られるように各判定候補モデルに対して重み付けを行っても良い。
ステップS116の次のステップS118では、判定モデルの決定を行う。ステップS116で各判定候補モデルに対する精度を比較している場合には、最も精度が高い判定候補モデルを判定モデルとして選択する。特に、判定の精度に基づいて、複数の前記判定候補モデルの中から、検査項目に対する検査データであり、その検査データを有する被験者が特定の疾病に罹患したか否かに関する情報が得られていない検査データである判定用データの値が入力されると、前記判定用データの値が正常であるか異常であるかを出力する判定モデルを決定してもよい。
本例では、腹囲に対しては、上のモデル1が最も精度が良かったものとする。つまり、腹囲に対する検査データの値が境界値である85より小さければ正常、85より大きければ異常とする。
また、ボディマス指数(BMI)に対しては、上のモデル3が最も精度が良かったものとする。つまり、ボディマス指数(BMI)に対する検査データの値が20.2より小さいか、27.5より大きければ異常、それ以外であれば正常であるとする。
このように決定された判定モデルを用いて、健康診断の被験者に対する健康判定を行う。すなわち、判定モデルに検査項目に対する検査データである判定用データを入力し、判定用データの値が正常であるか異常であるかを判定する。
図8は健康判定処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS210で判定用データを取得する。ここで「判定用データ」とは、健康判定を行う人に対する健康診断の検査データを意味してもよい。一般には、健康診断を受診することによって検査項目に対する検査データを得ることができる。
次のステップS212では、ステップS210で取得された判定用データを判定モデルに入力し、その判定用データの値が正常であるか異常であるかを判定する。
そして、次のステップS214で判定結果を出力する。
図9は腹囲に対する判定結果の例を示す図である。各被験者にはIDが付与され、被験者はそれぞれIDによって区別される。図9には、ID001からID005までの5人の腹囲の検査データの値が正常であるか異常であるかの判定結果が示されている。たとえば、ID001を有する被験者の腹囲の検査データの値は84である。図6に示されているように腹囲の境界値は85であり、ID001を有する被験者の腹囲の検査データの値84は、境界値の近傍で境界域に属するが、本例では、腹囲の値が85より小さければ正常である。本例では、判定結果は、もし検査データの値が境界域にある場合は、その事実が分かるように出力される。
図10はボディマス指数(BMI)に対する判定結果の例を示す図である。上述のように、本例では、検査データの値が20.2より小さいか、27.5より大きければ異常、それ以外であれば正常である。
このように実際の検査データを用いてモデル構築処理を行うことによって、このようなグレーゾーンを実際の検査データを用いて検討し、必要に応じて境界値を修正することができ、より実際に即した境界値を有する判定モデルを得ることができる。さらに、本例では、境界域の広さは境界値の大きさの所定の割合であるので、容易に設定をすることができる。
<第2実施例>
図11〜13を参照して、領域設定処理の第2実施例を説明する。本例では、モデル構築処理(図1のステップS100)および健康判定処理(図1のステップS200)の例を説明する。本例では、境界域の設定のための手法として、上述の(B2)の手法を含む:
(B2)(B1)のように、境界値の周囲に所定の大きさのマージンとして設定された境界域の中でのモデル構築用のデータの分布を考慮して境界域を狭める。
第1実施例のように境界域を設定すると、境界域の一部にモデル構築用データ(学習データ)の値が分布していない場合があり得る。ここで、「値が分布していない」とは、モデル構築用データ(学習データ)の値の配置を連続的な分布関数で近似した場合、分布関数の値が所定の大きさ以下であることを意味してもよい。または、「値が分布していない」とは、境界域中であって、モデル構築用データの最大値と最小値中に挟まれた領域ではないことを意味しても良い。
図12は、本例が適用される状況を説明する図である。
図12は、第1実施例に従って腹囲に対する境界域を設定した場合、76.5と78.5の間にはモデル構築用データの分布がないような状況を示している。
以下では、図12に示されているように腹囲に対する境界域の設定の例を用いて本例を説明するが、他の検査項目に対しても同様にして境界域を設定することができる。
図11は、本例における領域設定処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS140で仮の境界域を設定する。本例では上述の第1実施例での境界域の設定の仕方を採用する。
次のステップS142では、境界域内のモデル構築用データの分布の最小値は、境界域の下限より大きいかを判定する。もし、本ステップでの判定の結果がYesの場合、すなわち境界域内のモデル構築用データの分布の最小値は、境界域の下限より大きい場合、ステップS144に進む。また、本ステップでの判定の結果がNoの場合、すなわち境界域内のモデル構築用データの分布の最小値は、境界域の下限より大きくない場合、ステップS146に進む。
ステップS144では、データの分布の最小値を境界域の下限に設定する。そして、処理はステップS146に進む。
例えば図12の例では、境界域の下限は76.5で、境界域内のモデル構築用データの分布の最小値は78.5であるので、S142の判定の結果はYesとなる。従って、S144の処理によって、データ分布の最小値である78.5が、境界域の下限に設定されることになる。
次のステップS146では、境界域内のモデル構築用データの分布の最大値は、境界域の上限より小さいかを判定する。もし、本ステップでの判定の結果がYesの場合、すなわち境界域内のモデル構築用データの分布の最大値は、境界域の上限より小さい場合、ステップS148に進む。また、本ステップでの判定の結果がNoの場合、すなわち境界域内のモデル構築用データの分布の最大値は、境界域の下限より大きくない場合、ステップS150に進む。
ステップS148では、データの分布の最大値を境界域の上限に設定する。そして、処理はステップS150に進む。
ステップS150では、境界域以外の領域を医学的知見に基づいて、正常域、異常域に分割、設定する。このように決定されたモデルを用いて、健康診断の被験者に対する健康判定を行っても良い。
上の例で、ステップS142〜S144とステップS146〜S148の順番は入れ替えてもよい。
図13は、腹囲に対するモデル構築用データの例とそれから決定される境界域、および判定結果の例を示している。図13では、図6のように境界値を中心に境界値の大きさの20%の広さ、すなわち76.5から93.5に設定された境界域1の中での、モデル構築用データの最小値がID001の被験者の検査データの値の84、最大値がID003の被験者の検査データの値の92である。そこで、腹囲に対する検査データの値が82〜92の範囲が境界域に設定される。
本例では、腹囲に対しては、上のモデル1が最も精度が良かったものとする。つまり、腹囲に対する検査データの値が85より小さければ正常、85より大きければ異常とする。従って、判定結果の欄では、85を境として正常と異常とを区別するだけでなく、値が82〜92の範囲にある検査データについては、境界域であることを示す情報が追加されている。
本例では、健康診断データ固有の特徴が境界域の設定に反映されるため、より高精度の健康判定を行うことができる。
<第3実施例>
以下、図14〜図16を参照して、第3実施例を説明する。本例では、モデル構築処理(図1のステップS100)および健康判定処理(図1のステップS200)の例を説明する。本例では、境界域の設定のための手法として、上述の(B3)の手法を含む:
(B3)罹患を考慮して境界域を設定する。
検査データの値が境界域に属しても、その値が異常である場合と正常である場合が混在することが健康判定を難しくしている。このため、本例では,正常と異常を判定するモデルとは別に、境界域の判定モデルを構築し、精度を改善している。境界域を、その値が異常である場合と正常である場合が混在する範囲に的確に設定することができれば精度を向上させることができる。
本例では、罹患を考慮して境界域を設定する。
以下では、腹囲を例に本例を説明する。図15Aおよび図15Bは、本例が適用される状況を説明する図である。
図15Aは、1年前の検査データ(モデル構築用データ)に基づいて設定された境界域である。異常な検査データの値のうち最も小さな値(最低値)、すなわち検査を受けてから現時点までの間に罹患したことまたは易罹患性が高まったことが分かっている被験者が有する腹囲の値のうち最も小さな値(最低値)は74.5、正常な検査データの値うち最も大きな値(最大値)、すなわち検査を受けてから現時点までの間に罹患していないことまたは易罹患性が高まっていないことが分かっている被験者が有する腹囲の値のうち最も大きな値(最大値)は91.5であったとする。
図15Bは2年前の検査データ(モデル構築用データ)に基づいて設定された境界域である。異常な腹囲の検査データの値のうち最も小さな値(最低値)は77.5、正常な腹囲の検査データのうち最も大きな値(最大値)は92.5であったとする。
このように、年毎に検査データ(モデル構築用データ)の、異常な腹囲の値のうち最も小さな値(最低値)と、正常な腹囲の検査データの値のうち最も大きな値(最大値)にはばらつきがある。このような場合、年毎に検査データ(モデル構築用データ)の、異常な検査データの値の分布の端の値および正常な検査データの値の分布の端の値を求め、年毎の分布の端の値の平均を境界域とし得る。
図では1年前、2年前の腹囲の検査データに基づく異常な検査データの値のうち、外れ値とならない最も小さな値と、正常な検査データの値のうち、外れ値とならない最も大きな値のみが示されているが、n年前(nは2より大きな整数)の検査データを使用しても良い。
図15Aおよび図15Bでは、境界値よりも小さい値が正常、大きい値が異常である例を示して説明している。当然ながら、境界値よりも大きい値が正常で、小さい値が異常である検査項目については、異常な検査データの値のうち最も大きい値と、正常な検査データの値のうち最も小さい値とを用いることになる。
図14を用いて、本例における領域設定処理について説明する。
ステップS160で、過去の検査データ(モデル構築用データ)から、過去の一年ごとの異常および正常な検査データの値の分布の端の値を求める。ここで「分布の端の値」とは、検査データに基づく異常および正常なある検査項目に関する検査データの値のうち、外れ値とならない値を意味しても良い。ここで、外れ値とは、平均値と標準偏差が与えられた統計に対して、
外れ値=平均値±(3×標準偏差)
で与えられる。
検査項目が腹囲である場合には、異常な腹囲の値のうち外れ値とならない最も小さな値(最低値)と、正常な腹囲の値のうち外れ値とならない最も大きな値(最大値)を得る。
次のステップS162では、正常、異常な検査データの値の分布の端の点の平均値を求める。
本例では、1年前の異常な検査データの値の最低値をMin(1)、2年前の異常な検査データの値の最低値をMin(2)、n年前の異常な検査データの値の最低値をMin(n)とする。このとき、最低値の平均、
を求める。
1年前の正常な検査データの値の最大値をMax(1)、2年前の正常な検査データの値の最大値をMax(2)、n年前の正常な検査データの値の最大値をMax(n)とする。このとき、最大値の平均、
を求める。
図15Aおよび図15Bの例では、
Min=(1年前の異常な検査データの値の最低値+2年前の異常な検査データの値の最低値)/2
=(74.5+77.5)/2=76
Max=(1年前の正常な検査データの値の最大値+2年前の正常な検査データの値の最大値)/2
=(91.5+92.5)/2=92
次のステップS164では、ステップS162で求められたMinおよびMaxをそれぞれ、下限および上限とする境界域を設定する。
ステップS166では、境界域以外の領域を医学的知見に基づいて、正常域、異常域に分割、設定する。
図16は本例における腹囲に対する境界域の設定の例を示す図である。
2010年の検査データを見ると、異常な検査データの値の最低値は70、正常な検査データの値の最大値は84である。また、2009年の腹囲の検査データを見ると、異常な検査データの値の最低値は72、正常な検査データの値の最大値は100である。これより、年毎の検査データにおける最低値の平均値および最大値の平均値はそれぞれ、
Min=(70+72)/2=71
Max=(84+100)/2=92
である。よって、図16に示されている場合、境界域の下限は71、上限は92に設定される。
図17は本実施形態の健康状態判定装置10を示す図である。
健康判定装置10は、モデル構築用データ格納部16、および判定結果データ格納部17に格納されている各データもそれぞれ、モデル構築用データ15、判定用データ16、および判定結果データ17のように参照する。
モデル構築用データは、たとえば、健康診断の被験者の検査項目の検査データであり得る。
モデル構築用データ作成部11は、過去の健康診断の検査データ等を用いてモデル構築用データを作成する。一般に、健康診断の被験者の検査項目の検査データは、健康診断の被験者の識別子(ID)ごとに整理されている。モデル構築用データは、検査項目ごとに被験者の検査データの値が用意されていることが好ましい。
また、健康診断の被験者の検査データのうち、特定の属性を有する被験者の検査データのみを抽出してモデル構築用データとしても良い。「属性」には、年齢、性別、職業、居住地、食べ物の嗜好、生活パターンなどを含む。食べ物の嗜好とは、甘いものが好きであるか、などを意味してもよい。また、生活パターンとは、喫煙をするか否か、睡眠時間の長さ、起床、就寝の時間帯、通勤時間や手段、趣味などを意味しても良い。趣味には、スポーツをするか否か、などを含んでも良い。
判定モデル構築部12は、モデル構築用データ作成部11で作成されたモデル構築用データを用いて、判定モデル18を構築する。「判定モデルを構築する」とは、「モデル構築」をすることを意味しても良い。ここで「モデル構築」とは、前述のように、複数の人の検査データを用いて、モデルが有すべき機能を実現するためのモデルの構造やパラメータを設定することであり得る。また、モデルが教師あり学習が適用可能なアルゴリズムを実現するための数学モデル、計算模型である場合には、教師あり学習をすることを意味しても良い。
より詳細には、判定モデル構築部12では、図14に示されているようなモデル構築処理が行われる。
判定部13では、判定モデル構築部12で構築された判定モデル18を用いて、判定用データ16から入力された、ある被験者のある検査項目についての検査データの値が正常であるか異常であるかを判定する。
より詳細には、判定部13では、図8に示されているような健康判定処理が行われる。
判定部13における判定の結果は判定結果データ格納部17および表示部14に送られる。判定の結果は、被験者に示されてもよい。
なお、モデル構築用データ作成部11、判定モデル構築部12、判定部13のすべてまたは一部はクラウドサーバ19として提供されても良い。モデル構築用データ作成部11、判定モデル構築部12、判定部13のすべてがクラウドサーバ19として提供される場合、モデル構築用データ15、判定用データ16はクラウドサーバ19に接続される端末に含まれる。また判定結果データ17および/または表示部14も端末に含まれる。モデル構築用データ作成部11および判定モデル構築部12がクラウドサーバ19として提供される場合、判定用データ16はクラウドサーバ19に接続される端末に含まれる。
また、判定部13のみがクラウドサーバ19に含まれ、モデル構築用データ作成部11と判定モデル構築部12は、クラウドサーバ19に接続される端末に含まれても良い。
図17の判定モデル構築部12は、境界域設定手段と、領域設定手段と、モデル検証手段と、モデル決定手段とを含む。
境界域設定手段は、値が正常であるとみなされる正常域と値が異常であるとみなされる異常域とを区別する値である境界値が1個以上予め決められた検査項目に対する検査データの値域の中に、前記境界値を含む所定の値の幅を持つ領域を境界域として設定してもよい。
領域設定手段は、境界域に含まれる値を正常とみなすか異常とみなすかに従って、検査項目に対して正常域と異常域の設定に関する複数のパターンを生成してもよい。
モデル検証手段は、正常域と異常域の設定に関する複数のパターンを有する複数の判定候補モデルであって、各々は前記検査項目に対する検査データが入力されると、前記モデル構築用データの値が正常であるか異常であるかを出力する判定候補モデルの判定の精度を、前記検査データを有する被験者が前記検査項目に関係する特定の疾病に罹患したか否かに関する情報に基づいて算出し判定候補モデルを検証する。
モデル決定手段は、判定の精度に基づいて、複数の判定候補モデルの中から、検査項目に対する検査データであり、その検査データを有する被験者が特定の疾病に罹患したか否かに関する情報が得られていない検査データである判定用データの値が入力されると、判定用データの値が正常であるか異常であるかを出力する判定モデルを決定すると、
図17の判定部13は、判定手段は、判定モデルに検査項目に対する検査データである判定用データを入力し、判定用データの値が正常であるか異常であるかを判定する。さらに、判定部13は、判定結果を判定結果データ格納部17および/または表示部14に出力する出力部を含む。
図17の判定結果データ格納部17および/または表示部14は、判定部13によって出力された判定結果をユーザに出力する。
なお、図17の装置の各機能ブロックを、標準的なハードウェア構成のコンピュータを用いて構成することができる。
ここで図18について説明する。図18は、図17の健康状態判定装置10に使用可能なコンピュータの一例の構成図である。
このコンピュータ200は、MPU202、ROM204、RAM206、ハードディスク装置208、入力装置210、表示装置212、インタフェース装置214、及び記録媒体駆動装置216を備えている。なお、これらの構成要素はバスライン220を介して接続されており、MPU202の管理の下で各種のデータを相互に授受することができる。
MPU(Micro Processing Unit)202は、このコンピュータ200全体の動作を制御する演算処理装置であり、コンピュータ200の制御処理部として機能する。
ROM(Read Only Memory)204は、所定の基本制御プログラムが予め記録されている読み出し専用半導体メモリである。MPU202は、この基本制御プログラムをコンピュータ200の起動時に読み出して実行することにより、このコンピュータ200の各構成要素の動作制御が可能になる。
RAM(Random Access Memory)206は、MPU202が各種の制御プログラムを実行する際に、必要に応じて作業用記憶領域として使用する、随時書き込み読み出し可能な半導体メモリである。
ハードディスク装置208は、MPU202によって実行される各種の制御プログラムや各種のデータを記憶しておく記憶装置である。MPU202は、ハードディスク装置208に記憶されている所定の制御プログラムを読み出して実行することにより、後述する各種の制御処理を行えるようになる。
入力装置210は、例えばマウス装置やキーボード装置であり、図6のシステムの利用者により操作されると、その操作内容に対応付けられている各種情報の入力を取得し、取得した入力情報をMPU202に送付する。
表示装置212は例えば液晶ディスプレイであり、MPU202から送付される表示データに応じて各種のテキストや画像を表示する。
インタフェース装置214は、このコンピュータ200に接続される各種機器との間での各種情報の授受の管理を行う。
記録媒体駆動装置216は、可搬型記録媒体218に記録されている各種の制御プログラムやデータの読み出しを行う装置である。MPU201は、可搬型記録媒体218に記録されている所定の制御プログラムを、記録媒体駆動装置216を介して読み出して実行することによって、後述する各種の制御処理を行うようにすることもできる。なお、可搬型記録媒体218としては、例えばUSB(Universal Serial Bus)規格のコネクタが備えられているフラッシュメモリ、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD−ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)などがある。
このようなコンピュータ200を用いて図17の健康状態判定装置10を構成するには、例えば、上述のモデル構築用データ作成部11、判定モデル構築部12、判定部13の処理をMPU202に行わせるための制御プログラムを作成する。作成された制御プログラムはハードディスク装置208若しくは可搬型記録媒体218に予め格納しておく。そして、MPU202に所定の指示を与えてこの制御プログラムを読み出させて実行させる。こうすることで、図17の健康状態判定装置10が備えている機能がMPU202により提供される。従って、このコンピュータ200が図17の健康状態判定装置10として機能するようになる。
<第2実施形態>
図19〜21を参照して、本発明の第2実施形態の健康状態評価方法および装置について説明する。本実施形態の方法は、境界域の設定に関して以下の手法を含む。
(B4)段階的に複数の境界域を設定する
本実施形態では、境界域を段階的に変更することで、精度を向上する手法について説明する。境界域を、境界値を含み、境界値の大きさの所定の割合の広さ、たとえば境界値の大きさの20%を有する領域として設定し、そのように設定された境界域を用いて判定候補モデルを構築する。そして、その判定候補モデルの予測精度を求める。次に、境界域を狭めて別の判定候補モデルを構築し、精度を求める。たとえば、境界域の広さを、境界値の大きさの18%とする。このように少しずつ境界域の範囲を狭めていき、それぞれの境界域を有する判定候補モデルの精度を求めて、最も良い精度の境界域を有する判定候補モデルを判定モデルとして採用する。
図19は、本実施形態におけるモデル構築処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS300では、モデル構築用データ(学習データ)を読み込む。本ステップでの処理は、図4のステップS110と類似しているまたは同一であってもよい。
次のステップS310では、健康診断の検査項目ごとに正常域、境界域、異常域の領域設定処理を行う。
このステップS310を初めて処理するときには、たとえば境界値を含み、境界値の大きさの20%を有する領域を境界域として設定しても良い。すなわち、前実施形態で述べた手法(B1)を用いても良い。また前実施形態で述べた手法(B2)〜(B3)を用いても良い。また、本ステップでは、境界域以外の領域を医学的知見に基づいて、正常域、異常域に分割する。
境界域の広さの初期値は、運用者が任意に設定することができ、境界値の大きさの20%でも良いし、40%のようにより広くても、10%のようにより狭くても良い。
また、本ステップの処理が2度目以降では、ステップS320で定められた境界域の広さに対する境界域を設定し、さらに境界域以外の領域を医学的知見に基づいて、正常域、異常域に分割する。
次のステップS312では、境界域に属する検査データの値を正常とするか、異常とするかで複数の判定候補モデルを作成する。本ステップでの処理は、図4のステップS114に類似しているまたは同一であってもよい。処理が終了するとステップS314に進む。
ステップS314では、ステップS312で作成された複数の判定候補モデルのそれぞれの精度を取得する。
次のステップS316では、ステップS314で取得された精度のうち最も高い精度を与える判定候補モデルを、設定された境界域に対する判定候補モデルとして選択する。処理が終了するとステップS318に進む。
ステップS318では、境界域は0より大きいか否かを判定する。この判定がYes、すなわち境界域が0より大きければ、ステップS320に進む。また、この判定がNo、すなわち境界域が0以下であればステップS322に進む。
ステップS320では、境界域を狭める。狭める単位は、運用者が任意に設定することができ、1%、2%、0.5%といった値をとっても良い。そして、ステップS310に進む。
ステップS322では、複数の境界域の広さに対して構築された複数の判定候補モデルのうち、どの境界域の採用した判定候補モデルが最も精度が高いかを判定する。正常域と異常域の設定に関する複数のパターンを有する複数の判定候補モデルであって、各々は検査項目に対する検査データが入力されると、モデル構築用データの値が正常であるか異常であるかを出力する判定候補モデルの判定の精度を、検査データを有する被験者が検査項目に関係する特定の疾病に罹患したまたは易罹患性が高まったか否かに関する情報に基づいて算出し判定候補モデルを検証してもよい。
次のステップS324では、最も精度が高い判定候補モデルを判定モデルとして選択する。ステップS322で算出された判定の精度に基づいて、複数の判定候補モデルの中から、検査項目に対する検査データであり、その検査データを有する被験者が特定の疾病に罹患したまたは易罹患性が高まったか否かに関する情報が得られていない検査データである判定用データの値が入力されると、判定用データの値が正常であるか異常であるかを出力する判定モデルを決定してもよい。また、最善の精度が得られるように各モデルに対して重み付けを行っても良い。
図20は、境界値の大きさの20%を有する領域として設定された初期の境界域の上限と下限をそれぞれ、上限に関しては−3だけ小さくし、下限に関しては+3だけ大きくして境界域を狭めたときの判定結果である。
図21は、境界値の大きさの20%を有する領域として設定された初期の境界域の上限と下限をそれぞれ、上限に関しては−6だけ小さくし、下限に関しては+6だけ大きくして境界域を狭めたときの判定結果である。図20と図21とでは、判定結果に違いがあることからわかるように、境界域をどの範囲に設定するかによって、判定結果は変化する。
このように境界域の大きさをとして、所定の初期値から段階的に減少させて得られる複数の値の幅を設定し、モデルを決定することによって、高精度の健康状態判定を実現することができる。
また、上記の方法は、前実施形態と同様、図17〜18に示されている装置によって実施され得る。
<比較例>
図22〜24を参照して、比較例を説明する。
比較例では、境界域が設定されず、検査項目ごとに検査データの値が取り得る値域は、医学的知見に基づいた境界値によって正常域、異常域の2つの領域に分割される。
図22は、比較例におけるモデル構築処理を示すフローチャートである。
ステップS402では、項目ごとに医学的知見に基づいて定められた正常域、異常域を読み込む。
図23は、腹囲に対する正常域、異常域の例である。図中で値が85より小さく、「正常」と示されている領域が正常域、値が85より大きく、「異常」と示されている領域が異常域である。
図24は、ボディマス指数(BMI)に対する正常域、異常域の例である。図中で値が18.4より小さく、「異常1」と示されている領域と、値が25より大きく、「異常2」と示されている領域が異常域である。また図中で、値が18.4と25の間の「正常」と示されている領域が正常域である。
次のステップS404では、項目とデータの値から個々のデータが正常域、異常域のいずれに属するかを判定する。
次のステップS406では、モデルの構造、パラメータ等を決定し、モデルを決定する。
このような方法では、検査データの値が境界値を少し越えた場合と大きく超えた場合とで、その検査データの値が正常であるか異常であるかの判定が同じになる。その結果、実際には発症しないのに異常と判定されたりする場合が生じ、判定の精度が悪化することがある。さらに、検査データの値が境界値を少し越えた場合と大きく超えた場合とで被験者に対する健康指導の内容が同一であると、健康指導の有効性が低下することがある。
以上の実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
値が正常であるとみなされる正常域と値が異常であるとみなされる異常域とを区別する値である境界値が1個以上予め決められた検査項目に対する検査データの値域の中に、前記境界値を含む所定の値の幅を持つ領域を境界域として設定することと、
前記境界域に含まれる値を正常とみなすか異常とみなすかに従って、前記検査項目に対して前記正常域と前記異常域の設定に関する複数のパターンを生成することと、
前記正常域と前記異常域の設定に関する前記複数のパターンを有する複数の判定候補モデルであって、各々は前記検査項目に対する検査データが入力されると、前記モデル構築用データの値が正常であるか異常であるかを出力する判定候補モデルの判定の精度を、前記検査データを有する被験者が前記検査項目に関係する特定の疾病に罹患したまたは易罹患性が高まったか否かに関する情報に基づいて算出し前記判定候補モデルを検証することと、
前記判定の精度に基づいて、複数の前記判定候補モデルの中から、前記検査項目に対する検査データであり、その検査データを有する被験者が特定の疾病に罹患したまたは易罹患性が高まったか否かに関する情報が得られていない検査データである判定用データの値が入力されると、前記判定用データの値が正常であるか異常であるかを出力する判定モデルを決定することと、
前記判定モデルに前記検査項目に対する検査データである前記判定用データを入力し、前記判定用データの値が正常であるか異常であるかを判定することと、
を含む健康状態判定方法。
(付記2)
前記境界域を設定することは、前記モデル構築用データの値が分布していない領域を前記境界域から外すことを含む、付記1に記載の健康状態判定方法。
(付記3)
前記境界域を設定することは、所定の期間ごと、かつ正常または異常の別ごとの、前記モデル構築用データの値の分布の端の値の平均を前記境界域の端の値とすることを含む、付記1に記載の健康状態判定方法。
(付記4)
前記境界域として設定することは、前記境界域の大きさをとして、所定の初期値から段階的に減少させて得られる複数の値の幅を設定することを含む、付記1に記載の健康状態判定方法。
(付記5)
前記境界域の前記値の幅は、前記境界値の所定の割合である、付記1〜4のいずれか一項に記載の健康状態判定方法。
(付記6)
前記境界値の前記所定の割合は10%から40%である、付記1〜5のいずれか一項に記載の健康状態判定方法。
(付記7)
前記検査項目は、年齢、ボディマス指数(BMI)、腹囲、血糖値、Γ−GTP(ガンマグルタミルトランスペプチダーゼ)、血圧、コレステロール、インスリン抵抗性指数、血漿グルコース、中性脂肪、肝機能(AST、IU/L)、肝機能(ALT、IU/L)、アディポネクチン、グリコアルブミン、遊離脂肪酸、インスリンのいずれかである付記1〜6のいずれか一項に記載の健康状態判定方法。
(付記8)
前記特定の疾病は、糖尿病、メタボリックシンドローム、耐糖能異常、高血圧、脂質異常症を含む生活習慣病であって、前記検査データの値を有する被験者が前記特定の疾病に罹患する場合に、前記検査項目に対する前記検査データの値が異常であると呼ぶ、付記1〜7のいずれか一項に記載の健康状態判定方法。
(付記9)
値が正常であるとみなされる正常域と値が異常であるとみなされる異常域とを区別する値である境界値が1個以上予め決められた検査項目に対する検査データの値域の中に、前記境界値を含む所定の値の幅を持つ領域を境界域として設定する境界域設定手段と、
前記境界域に含まれる値を正常とみなすか異常とみなすかに従って、前記検査項目に対して前記正常域と前記異常域の設定に関する複数のパターンを生成する領域設定手段と、
前記正常域と前記異常域の設定に関する前記複数のパターンを有する複数の判定候補モデルであって、各々は前記検査項目に対する検査データが入力されると、前記モデル構築用データの値が正常であるか異常であるかを出力する判定候補モデルの判定の精度を、前記検査データを有する被験者が前記検査項目に関係する特定の疾病に罹患したまたは易罹患性が高まったか否かに関する情報に基づいて算出し前記判定候補モデルを検証するモデル検証手段と、
前記判定の精度に基づいて、複数の前記判定候補モデルの中から、前記検査項目に対する検査データであり、その検査データを有する被験者が特定の疾病に罹患したまたは易罹患性が高まったか否かに関する情報が得られていない検査データである判定用データの値が入力されると、前記判定用データの値が正常であるか異常であるかを出力する判定モデルを決定するモデル決定手段と、
前記判定モデルに前記検査項目に対する検査データである前記判定用データを入力し、前記判定用データの値が正常であるか異常であるかを判定する判定手段と、
を含む健康状態判定装置。
(付記10)
前記境界域を設定することは、前記モデル構築用データの値が分布していない領域を前記境界域から外す手段を含む、付記9に記載の健康状態判定装置。
(付記11)
前記境界域を設定することは、所定の期間ごと、かつ正常または異常の別ごとの、前記モデル構築用データの値の分布の端の値の平均を前記境界域の端の値とする手段を含む、付記9に記載の健康状態判定装置。
(付記12)
前記境界域として設定することは、前記境界域の大きさをとして、所定の初期値から段階的に減少させて得られる複数の値の幅を設定する手段を含む、付記9に記載の健康状態判定装置。
(付記13)
前記境界域の前記値の幅は、前記境界値の所定の割合である、付記9〜12のいずれか一項に記載の健康状態判定装置。
(付記14)
前記境界値の前記所定の割合は10%から40%である、付記9〜13のいずれか一項に記載の健康状態判定装置。
(付記15)
前記検査項目は、年齢、ボディマス指数(BMI)、腹囲、血糖値、Γ−GTP(ガンマグルタミルトランスペプチダーゼ)、血圧、コレステロール、インスリン抵抗性指数、血漿グルコース、中性脂肪、肝機能(AST、IU/L)、肝機能(ALT、IU/L)、アディポネクチン、グリコアルブミン、遊離脂肪酸、インスリンのいずれかである付記9〜14のいずれか一項に記載の健康状態判定装置。
(付記16)
前記特定の疾病は、糖尿病、メタボリックシンドローム、耐糖能異常、高血圧、脂質異常症を含む生活習慣病であって、前記検査データの値を有する被験者が前記特定の疾病に罹患する場合に、前記検査項目に対する前記検査データの値が異常であると呼ぶ、付記9〜15のいずれか一項に記載の健康状態判定装置。
11 モデル構築用データ作成部
12 判定モデル構築部
13 判定部
14 表示部
15 モデル構築用データ
16 判定用データ
17 判定結果データ
記録媒体駆動装置216は、可搬型記録媒体218に記録されている各種の制御プログラムやデータの読み出しを行う装置である。MPU202は、可搬型記録媒体218に記録されている所定の制御プログラムを、記録媒体駆動装置216を介して読み出して実行することによって、後述する各種の制御処理を行うようにすることもできる。なお、可搬型記録媒体218としては、例えばUSB(Universal Serial Bus)規格のコネクタが備えられているフラッシュメモリ、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD−ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)などがある。

Claims (4)

  1. 値が正常であるとみなされる正常域と値が異常であるとみなされる異常域とを区別する値である境界値が1個以上予め決められた検査項目に対する検査データの値域の中に、前記境界値を含む所定の値の幅を持つ領域を境界域として設定することと、
    前記境界域に含まれる値を正常とみなすか異常とみなすかに従って、前記検査項目に対して前記正常域と前記異常域の設定に関する複数のパターンを生成することと、
    前記正常域と前記異常域の設定に関する前記複数のパターンを有する複数の判定候補モデルであって、各々は前記検査項目に対する検査データが入力されると、前記モデル構築用データの値が正常であるか異常であるかを出力する判定候補モデルの判定の精度を、前記検査データを有する被験者が前記検査項目に関係する特定の疾病に罹患したまたは易罹患性が高まったか否かに関する情報に基づいて算出し前記判定候補モデルを検証することと、
    前記判定の精度に基づいて、複数の前記判定候補モデルの中から、前記検査項目に対する検査データであり、その検査データを有する被験者が特定の疾病に罹患したまたは易罹患性が高まったか否かに関する情報が得られていない検査データである判定用データの値が入力されると、前記判定用データの値が正常であるか異常であるかを出力する判定モデルを決定することと、
    前記判定モデルに前記検査項目に対する検査データである前記判定用データを入力し、前記判定用データの値が正常であるか異常であるかを判定することと、
    を含む健康状態判定方法。
  2. 前記境界域を設定することは、前記モデル構築用データの値が分布していない領域を前記境界域から外すことを含む、請求項1に記載の健康状態判定方法。
  3. 前記境界域を設定することは、所定の期間ごと、かつ正常または異常の別ごとの、前記モデル構築用データの値の分布の端の値の平均を前記境界域の端の値とすることを含む、請求項1に記載の健康状態判定方法。
  4. 値が正常であるとみなされる正常域と値が異常であるとみなされる異常域とを区別する値である境界値が1個以上予め決められた検査項目に対する検査データの値域の中に、前記境界値を含む所定の値の幅を持つ領域を境界域として設定する境界域設定手段と、
    前記境界域に含まれる値を正常とみなすか異常とみなすかに従って、前記検査項目に対して前記正常域と前記異常域の設定に関する複数のパターンを生成する領域設定手段と、
    前記正常域と前記異常域の設定に関する前記複数のパターンを有する複数の判定候補モデルであって、各々は前記検査項目に対する検査データが入力されると、前記モデル構築用データの値が正常であるか異常であるかを出力する判定候補モデルの判定の精度を、前記検査データを有する被験者が前記検査項目に関係する特定の疾病に罹患したまたは易罹患性が高まったか否かに関する情報に基づいて算出し前記判定候補モデルを検証するモデル検証手段と、
    前記判定の精度に基づいて、複数の前記判定候補モデルの中から、前記検査項目に対する検査データであり、その検査データを有する被験者が特定の疾病に罹患したまたは易罹患性が高まったか否かに関する情報が得られていない検査データである判定用データの値が入力されると、前記判定用データの値が正常であるか異常であるかを出力する判定モデルを決定するモデル決定手段と、
    前記判定モデルに前記検査項目に対する検査データである前記判定用データを入力し、前記判定用データの値が正常であるか異常であるかを判定する判定手段と、
    を含む健康状態判定装置。
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