JP2013247809A - モータ駆動装置及び撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンコーダを用いたモータ制御の精度を向上させる。
【解決手段】モータを所定条件下で駆動してエンコーダから基準パルス信号400を取得し、基準パルス信号400におけるハイレベルの信号幅H401とローレベルの信号幅L401を計測して、比率(H401:L401)を特定可能な情報をメモリに記憶しておく。その後の実稼働において、エンコーダから実稼働パルス信号が得られたとき、実稼働パルス信号中のパルスのハイレベル又はローレベルの信号幅を計測し、計測値とメモリの記憶情報に基づく比率とを用いてモータの実回転速度を求める。求めた実回転速度が目標回転速度に近づくようにモータ印加電圧を調整する。
【選択図】図6

Description

本発明は、モータ駆動装置及び撮像装置に関する。
モータの回転量を検出するためにロータリ式のエンコーダが一般的に用いられる。この種のエンコーダでは、モータの回転軸と共に回転する回転板を挟むように、発光素子及び受光素子から成るフォトインタラプタが設けられる。回転板には、周方向に一定角度間隔で遮光部と透光部が交互に設けられ、モータの回転に伴って受光素子の受光状態及び非受光状態が交互に発生する。受光素子を含む受光回路にて、受光状態及び非受光状態の切り替わりを示すパルス信号が生成され、パルス信号におけるパルス数をカウントすることでモータの回転量を検出することができる。
尚、下記特許文献1には、紙幣鑑別装置に関し、紙幣搬送前にエンコーダの発生パルスのパルス幅測定を介して回転体の回転速度を導出及び記憶する工程と、紙幣搬送後にエンコーダの発生パルスのパルス幅測定を介して回転体の回転速度を導出及び記憶する工程と、紙幣搬送前後において回転速度を比較して引抜手段の存在を検出する工程と、を含む紙幣引抜手段検出方法が開示されている。また、下記特許文献2には、エンコーダの出力パルス幅を複数回測定することで、モータドライブ回路基板の出力信号むらを検出する方法が開示されている。
特開平9−190559号公報 特開昭60−213866号公報
上述したようなエンコーダでは、一般的に、パルスのデューティ比(パルスの全体幅を占めるハイレベル区間又はローレベル区間の割合)が50%になるように、また、回転板の1回転中に生成される複数のパルスの信号幅が均一になるように、回転板が設計及び製造される。これに伴い、パルス信号を受ける制御部は、50%のデューティ比やパルスの信号幅の均一性が担保されていることを前提として、モータ制御を行う。しかしながら、実際には、様々な誤差要因(光の回折の影響、回路の応答特性、モータの回転むら、製造時の部品ばらつきなど)により、50%のデューティ比やパルスの信号幅の均一性を正確に担保することは難しく、結果、モータ制御に誤差が生じることがある。尚、特許文献1及び2に記載の方法は、このような誤差の低減に寄与するものではない。
そこで本発明は、パルス出力手段の出力パルス信号に基づくモータ制御の精度向上に寄与するモータ駆動装置及びそれを利用した撮像装置を提供することを目的とする。
本発明に係るモータ駆動装置は、対象物体を駆動するモータの回転量に応じたパルス信号を出力するパルス出力手段と、前記モータを所定条件下で駆動したときに前記パルス出力手段から出力される第1パルス信号の波形情報を記憶するメモリと、前記波形情報及び前記パルス出力手段から出力される第2パルス信号に基づき前記モータを制御する制御部と、を備えたことを特徴とする。
所定条件下でモータを駆動させたときに得られる第1パルス信号には、パルス出力手段の機械的特性及び電気的特性に応じた波形情報が含まれている。この波形情報を記憶しておき、波形情報を利用してパルス信号に基づくモータ制御を行うようにすることで、誤差要因を制御側で修正でき、精度の高いモータ制御を実現することが可能となる。
具体的には例えば、前前記波形情報は、前記第1パルス信号における第1パルスレベルの信号幅と第2パルスレベルの信号幅との比率を特定可能な比率情報を含んでいるとよい。
これにより、パルスのデューティ比についての誤差を制御側で修正することが可能となる。
より具体的には例えば、前記制御部は、前記第2パルス信号における第1パルスレベル又は第2パルスレベルの信号幅と前記比率情報とに基づき導出された前記モータの実回転速度に基づき、前記モータへの印加電圧を制御してもよい。
これにより、モータの回転速度を正確に制御することが可能となる。
また例えば、前記第1パルス信号は複数のパルスで構成され且つ周期性を有し、前記メモリは、前記第1パルス信号の1周期分の波形情報を記憶し、前記波形情報は、1周期分の前記第1パルス信号中の各パルスにおける第1パルスレベルの信号幅と第2パルスレベルの信号幅を特定可能な信号幅情報、又は、前記第1パルス信号中の各パルスの信号幅が1周期分の前記第1パルス信号の全信号幅に占める割合を特定可能な割合情報を含んでいてもよい。
これにより、パルス信号の1周期におけるパルスの均一性誤差を制御側で修正することが可能となる。
より具体的には例えば、前記第2パルス信号は複数のパルスで構成され且つ周期性を有し、前記制御部は、前記第2パルス信号中の各パルスが1周期分の前記第1パルス信号中の何れのパルスに対応するのかを検出する検出部を有し、前記第2パルス信号中の何れかのパルスにおける第1パルスレベル又は第2パルスレベルの信号幅と前記信号幅情報とに基づき、又は、前記第2パルス信号中の何れかのパルスの信号幅と前記割合情報とに基づき導出された前記モータの実回転速度に基づき、前記モータへの印加電圧を制御してもよい。
これにより、モータの回転速度を正確に制御することが可能となる。
本発明に係る撮像装置は、光学系及び撮像素子を有し、画像信号を生成する撮像部と、前記撮像部内の何れかの物体を対象物体として駆動するモータと、上記の何れかに記載のモータ駆動装置と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、パルス出力手段の出力パルス信号に基づくモータ制御の精度向上に寄与するモータ駆動装置及びそれを利用した撮像装置を提供することが可能である。
本発明の実施形態に係るモータ駆動装置の概略構成図である。 エンコーダに含まれる回転板の平面図(a)、回転板の径方向から見たエンコーダの側面図(b)、及び、エンコーダの回路図(c)である。 エンコーダにおける中間生成信号と出力パルス信号の波形例を示す図である。 モータ駆動装置における動作手順を示す図である。 回転板による遮光及び光の回折と出力パルス信号との関係を示すイメージ図である。 本発明の第1実施例に係る基準パルス信号を示す図である。 本発明の第1実施例に係る実稼働パルス信号を示す図である。 モータ低速回転時及び高速回転時における、エンコーダの中間生成信号及び出力パルス信号の波形例を示す図である。 本発明の第2実施例に係る波形情報を説明するための図である。 モータの回転むらの影響を受けた出力パルス信号の波形例を示す図(a)と、製造ばらつきの影響を受けた出力パルス信号の波形例を示す図(b)である。 本発明の第3実施例に係る基準パルス信号を示す図である。 本発明の第3実施例に係る実稼働パルス信号を示す図である。 モータ制御部内に検出部が設けられている様子を示す図である。 本発明の第4実施例に係る撮像装置の概略全体ブロック図である。 図14の撮像部の内部構成図である。 本発明の第4実施例に係り、モータ負荷のレンズ位置依存性を示す図である。
以下、本発明の実施形態の例を、図面を参照して具体的に説明する。参照される各図において、同一の部分には同一の符号を付し、同一の部分に関する重複する説明を原則として省略する。尚、本明細書では、記述の簡略化上、情報、信号、物理量、状態量又は部材等を参照する記号又は符号を記すことによって該記号又は符号に対応する情報、信号、物理量、状態量又は部材等の名称を省略又は略記することがある。
図1は、本発明の実施形態に係るモータ駆動装置の概略構成図である。モータ駆動装置は、エンコーダ12、モータ制御部13、メモリ14及び電圧供給回路15を備える。ここでは、モータ11がモータ駆動装置の構成要素に含まれないと考えているが、モータ11がモータ駆動装置の構成要素に含まれると考えてもよい。
モータ11は、直流モータを含み、電圧供給回路15から供給される直流電圧を駆動源として用いて自身の回転軸を回転させることにより、レンズ等の対象物体10を駆動する。本明細書において、モータ11の回転とモータ11の回転軸の回転とは同義である。対象物体10の駆動が対象物体10の並進移動であることを想定するが、対象物体10の駆動は対象物体10の並進移動以外であっても良い。対象物体10は任意である。例えば、モータ11が正回転方向に回転することで対象物体10は第1方向に直線的に移動し、モータ11が逆回転方向に回転することで対象物体10は第2方向に直線的に移動する。逆回転方向は、正回転方向の逆の回転方向であり、第2方向は第1方向の逆方向である。電圧供給回路15からモータ11に供給される直流電圧、即ち、モータ11への印加電圧を記号VMTにて表す。電圧供給回路15からモータ11に供給される直流電圧は、直流成分を有する電圧であれば任意である。例えば、直流電圧をパルス幅変調することで得られる電圧が、モータ印加電圧VMTであってもよい。モータ印加電圧VMTの極性を反転させればモータ11の回転方向も反転するが、以下では、説明の簡略化上、モータ印加電圧VMTの極性は正であるとする。モータ印加電圧VMTが増大するにつれて、モータ11の回転速度は増大し、これに伴って対象物体10の移動速度も増大する。
エンコーダ12は、モータ11の回転量を検出する部位であり、該回転量に応じたパルス信号を出力する。図2(a)は、エンコーダ12に含まれる回転板20の平面図である。図2(b)は、回転板20の径方向から見た、エンコーダ12の側面図である。回転板20は、円盤状の物体(樹脂又は金属等)であり、その円盤状の物体には、周方向に一定角度間隔で、複数の穴である複数の透光部20aが設けられている。図2(a)の例では、回転板20の周方向に60度間隔で計6つの透光部20aが設けられている。回転板20において、隣接する2つの透光部20a間には肉部である遮光部20bが存在する。回転板20は、モータ11の回転軸に接合されてモータ11と共に回転する。モータ11の回転軸と一致する回転板20の回転軸の方向において回転板20を挟み込むように、発光素子21及び受光素子22が対向配置される。発光素子21及び受光素子22によって、フォトインタラプタが形成される。モータ11の回転時では、発光素子21及び受光素子22間に透光部20aが位置して発光素子21の出射光が受光素子22にて受光される状態と、発光素子21及び受光素子22間に遮光部20bが位置して発光素子21の出射光が受光素子22にて受光されない状態とが交互に訪れる。エンコーダ12は、受光素子22の受光状態を示すパルス信号を生成及び出力する。
図2(c)は、エンコーダ12の回路図であり、図2に示す各回路素子をエンコーダ12に設けておくことができる。図示されない電源回路から供給される電源電圧VDDが発光素子21としての発光ダイオードと抵抗素子23との直列回路に供給され、これによって発光素子21が発光する。受光素子22としてのフォトトランジスタのコレクタには電源電圧VDDが印加され、フォトトランジスタのエミッタは抵抗素子24を介して基準電位を有するグランドラインに接続される。フォトトランジスタ22のエミッタにおける電圧又は電圧信号を記号VAにて表す。電圧信号VAは、抵抗素子25〜27及びNPN型バイポーラトランジスタ28から成る波形成形回路により電圧信号VBへと成形される。電圧信号VBがエンコーダ12の出力信号としてモータ制御部13に出力される。具体的には、電源電圧VDDが印加される電源ラインが抵抗素子27を介してトランジスタ28のコレクタに接続され、トランジスタ28のエミッタはグランドラインに接続され、トランジスタ28のベースは抵抗素子25を介してフォトトランジスタ22のエミッタに接続されると共に抵抗素子26を介してグラインドラインに接続され、トランジスタ28のコレクタ電圧の信号が電圧信号VBとして出力される。
図3において、折れ線301及び302は、夫々、電圧信号VA及びVBの波形例を表している。電圧信号VBは、パルス信号、即ち、時系列で並んだ複数のパルスから成るパルス列の信号である。各パルスは、ハイレベルの信号とハイレベルよりも電位の低いローレベルの信号から成る。各パルスにおいて、信号レベルがハイレベルになっている区間をハイ区間と呼び、信号レベルがローレベルになっている区間をロー区間と呼ぶ。或るパルスに関し、パルスの全体幅に占めるハイ区間又はロー区間の割合はデューティ比と呼ばれる。
尚、図2(a)〜(c)を参照して説明したエンコーダ12の具体的構成はあくまで例示であり、エンコーダ12がモータ11の回転量に応じたパルス信号を出力できるものである限り、エンコーダ12の構成を様々に変更可能である。例えば、回転板20に設けられる透光部20と遮光部20bの組は6組以外でも良い。また例えば、エンコーダ12は、光ではなく磁気又は機械接点を用いてパルス信号を生成するものであっても良い。また、図2(c)の回路構成では、受光素子22の受光時に電圧信号VBがローレベルになるが、受光素子22の受光時に電圧信号VBがハイレベルになるように回路構成を変形しても良い。
マイクロコンピュータ等から成るモータ制御部13は、電圧信号VBに基づきモータ11の回転量及び回転速度を検出し、その検出結果に応じ、電圧供給回路15を通じてモータ印加電圧VMTを制御することによりモータ11を制御する。モータ制御部13は、エンコーダ12からのフィードバック信号(VB)を用いてモータ11の制御を行うため、この制御はサーボ制御の一種である。サーボ制御において、モータ制御部13はメモリ14の記憶内容を利用する。
メモリ14は、不揮発性メモリから成り、モータ11を所定条件下で駆動したときにエンコーダ12から出力されるパルス信号の波形情報WIを記憶する。この波形情報WIの取得及び記憶を行う工程を前工程321と呼ぶ(図4参照)。前工程321の後、実稼働322が行われる。実稼働322では、実稼働322で取得された電圧信号VBと前工程321にて記憶された波形情報WIとを用いて、モータ制御部13によるモータ11の制御。以下では、前工程321にてエンコーダ12から出力されるパルス信号を特に基準パルス信号とも呼び、実稼働322にてエンコーダ12から出力されるパルス信号を特に実稼働パルス信号とも呼ぶ。
以下、上述の構成を基本とする複数の実施例を説明する。矛盾なき限り、以下に述べる複数の実施例の内、或る実施例に記載した事項を他の実施例に適用することもできる。
<<第1実施例>>
第1実施例を説明する。図5は、回転板20による遮光及び光の回折と電圧信号VBとの関係を示すイメージ図である。図5において、斜線部分は遮光部20bを示しており、波形341は電圧VBの信号波形例を示しており、矢印は光の進行具合を示している。
透光部20aと遮光部20bとの比率が50:50(=1:1)になるように回転板20を設計及び形成することができる(他の実施例においても同様)透光部20aと遮光部20bとの比率が50:50(=1:1)になるように回転板20を設計及び形成した場合、モータ11の等速回転時において、発光素子21の出射光が受光素子22にて受光される時間と、発光素子21の出射光が受光素子22にて受光されない時間とは完全に一致する(他の実施例においても同様)。しかしながら、その場合においても、光の回折の影響により、電圧信号VBにおけるハイ区間とロー区間の比率は50:50(=1:1)にならず、透光部分に対応するロー区間がハイ区間よりも長くなる。
故に、実際には、光の回折の影響を考慮し、電圧信号VBにおけるハイ区間とロー区間の比率が50:50になるように、透光部20aを遮光部20bよりも小さめに設計する。しかしながら、ハイ区間とロー区間の比率は、発光素子21及び受光素子22における光量及び感度、発光素子21及び受光素子22間の距離などにも依存するため、その比率を正確に50:50に合わせることは難しい。
これを考慮し、第1実施例では、前工程321において、モータ11に所定の一定直流電圧を印加し、その状態でエンコーダ12から出力される電圧信号VBを基準パルス信号として取得する。図6の信号400は、基準パルス信号を表している。前工程321において、モータ制御部13は、電圧信号VBに基づき、基準パルス信号400中の何れかのパルス401のハイ区間の時間長さ(以下、ハイ区間長と呼ぶ)H401及びロー区間の時間長さ(以下、ロー区間長と呼ぶ)L401を計測する。モータ制御部13は、時間を計測するためのカウンタ(不図示)を有し、電圧信号VBがローレベルからハイレベルに切り替わるタイミングを起点として、電圧信号VBがハイレベルから再びローレベルに切り替わるまでの時間長さをカウンタの出力値として得ることで、ハイ区間の時間長さを計測する(ロー区間についても同様)。ハイ区間長H401は、基準パルス信号400中の複数のパルス401における複数のハイ区間長の平均値であってもよく、同様に、ロー区間長L401は、基準パルス信号400中の複数のパルス401における複数のロー区間長の平均値であってもよい。
前工程321において、モータ制御部13は、基準パルス信号400におけるハイレベルの信号幅とローレベルの信号幅との比率RAを特定可能な比率情報を、波形情報WIに含めてメモリ14に記憶させる。比率RAを特定可能な限り、比率情報の形態は任意である。例えば、基準パルス信号400におけるハイレベルの信号幅とローレベルの信号幅に相当するハイ区間長H401及びロー区間長L401を、比率情報としてメモリ14に記憶させてもよい。ハイ区間長H401及びロー区間長L401から上記比率RAを特定可能である。メモリ14に記憶される時間長さは、カウント値として与えられていても良いし、秒などを単位として与えられていても良い。ハイ区間長H401及びロー区間長L401間の比率(即ち比率RAそのもの)を比率情報としてメモリ14に記憶させても良いし、パルス401の全区間に占めるハイ区間長H401又はロー区間長L401の割合を比率情報としてメモリ14に記憶させても良い。今、RA=H401:L401=40:60、であったとする。
実稼働322において、モータ制御部13は、エンコーダ12の出力信号VB及び比率情報を含む波形情報WIに基づき、モータ印加電圧VMTを制御することができ、これによってモータ11の回転速度を正確に制御することができる。実稼働322におけるモータ制御について詳細に説明する。
図7の信号420は、実稼働322におけるエンコーダ12の出力電圧信号VB、即ち実稼働パルス信号を表している。実稼働322において、モータ11の回転速度の目標値である目標回転速度がモータ制御部13にて設定される又はモータ制御部13に供給される(後述の他の実施例においても同様)。目標回転速度が設定する目標回転速度設定部(不図示)は、モータ制御部13内に設けられていても良いし、モータ制御部13外に設けられていても良いし、モータ駆動装置内の任意の部位に設けられていても良い。電圧信号VB中の1パルスに相当するモータ11の回転量VR1PULSEがモータ制御部13にとって既知であり、その回転量VR1PULSEを、便宜上、100とおく。
今、目標回転速度が“50/10msec”に設定された場合を考える。この場合、10msec(ミリ秒)当たり“50”に相当する回転量だけモータ11を回転させるサーボ制御がモータ制御部13にて行われる。メモリ14には、モータ印加電圧VMTの基準電圧値が記憶されている。モータ制御部13は、まず、“50/10msec”の目標回転速度に対応するモータ印加電圧VMTの基準電圧値を初期電圧値としてメモリ14から読み出し、実際のモータ印加電圧VMTの電圧値が該初期電圧値となるように電圧供給回路15を制御する。
モータ制御部13は、実稼働パルス信号420に基づき、実稼働パルス信号420中のパルス421におけるハイ区間長H421又はロー区間長L421を計測する(H421及びL421の双方が計測されても良い)。パルス421は時刻tA1から時刻tA2までのハイ区間と時刻A2から時刻tA3までのロー区間から成る。従って、パルス421のハイ区間長H421は時刻tA1及びtA2間の時間長さであり、パルス421のロー区間長L421は時刻tA2及びtA3間の時間長さである。
ここでは、時刻tA2において、ハイ区間長H421が9msecであることが計測されたとする。この場合、モータ制御部13は、ハイ区間長H421と比率RAに基づき、パルス421のハイ区間におけるモータ11の実回転速度(モータ11の実際の回転速度)を求める。パルス421のハイ区間におけるモータ11の実回転速度は、“((VR1PULSE×H401)/(H401+L401))÷H421=((100×H401)/(H401+L401))÷H421”にて求められ、“RA=H401:L401=40:60”であって且つH421が9msecであるから、パルス421のハイ区間におけるモータ11の実回転速度は “40/9msec”として求められる。
この実回転速度(40/9msec)は目標回転速度(50/10msec)よりも小さい。従って、モータ制御部13は、時刻tA2よりも後において、モータ11の回転速度(実回転速度)が目標回転速度に近づくようにモータ印加電圧VMTを電圧VMT[tA1:tA2]から上げる。記号VMT[tx:ty]は、時刻tx及びty間におけるモータ印加電圧VMTを表している。仮に、ハイ区間長H421が7msecであったならば、パルス421のハイ区間におけるモータ11の実回転速度は “40/7msec”として求められるため、モータ制御部13は、時刻tA2よりも後において、モータ11の回転速度(実回転速度)が目標回転速度に近づくようにモータ印加電圧VMTを電圧VMT[tA1:tA2]から下げる。
ハイ区間長H421に基づき実回転速度を求める例を上述したが、モータ制御部13は、ロー区間長L421に基づき実回転速度を求めるようにしても良い。モータ制御部13は、実稼働パルス信号420におけるパルス421以降のパルスについても、ハイ区間長又はロー区間長を計測して計測結果に基づきモータ11の実回転速度を求め、実回転速度が目標回転速度に近づくように(換言すれば、実回転速度が目標回転速度に一致するように)、モータ印加電圧VMTを順次更新してゆく。
比率H401:L401を考慮して求められる実回転速度は、モータ11の瞬時回転速度を正確に表している。従って、上述したようなモータ印加電圧VMTの調整を繰り返すサーボ制御を行うことで、モータ11の実回転速度を正確に目標回転速度に追従させることができる。尚、光の回折等の影響を考慮しない構成においては(即ち、波形情報WIが無い構成においては)、ハイ区間長H421が9msecであることが計測されたとき実回転速度は目標回転速度(50/10msec)よりも高い“50/9msec”であると誤認識されてモータ印加電圧VMTが下げられ、モータ11の回転速度が目標回転速度から遠ざかってしまう。
<<第2実施例>>
第2実施例を説明する。図8(a)に、モータ11が比較的低速で回転しているときにおける電圧信号VA及びVBの波形列を示し、図8(b)に、モータ11が比較的高速で回転しているときにおける電圧信号VA及びVBの波形例を示す。受光素子22における受光及び非受光間の切り替わりにおいて、受光素子22の出力信号である電圧信号VAはなまり、このなまりが生じる区間の全体に占める割合は、モータ11の回転速度が増大するにつれて大きくなる。また、波形成形回路の特性に依存して、電圧信号VBのローレベルからハイレベルへの切り替えに必要な時間と、電圧信号VBのハイレベルからローレベルへの切り替えに必要な時間との間に差が生じる。これらの事情により、電圧信号VB中のパルスにおけるハイ及びロー区間長の比率が、モータ11の回転速度に依存して変化する。第2実施例では、この変化に対応する技術を説明する。
第2実施例では、前工程321において、第1実施例で述べた比率情報の導出処理を複数の回転速度に対して行い、各回転速度に対する比率情報を波形情報WIに含めてメモリ14に記憶する
具体的には、第2実施例における前工程321は、モータ11に所定の一定直流電圧を印加し、その状態でエンコーダ12から出力される電圧信号VBを基準パルス信号400(図6参照)として取得する第1工程と、基準パルス信号400に基づきハイ区間長H401及びロー区間長L401を計測する第2工程と、基準パルス信号400におけるハイレベルの信号幅とローレベルの信号幅との比率(即ちH401及びL401間の比率)を特定可能な比率情報を波形情報WIに含めてメモリ14に記憶させる第3工程とを有し、モータ駆動装置は、第1〜第3工程をN個の回転速度SP1〜SPNの夫々に対して実行する(Nは2以上の整数)。
図9を参照する。回転速度SP1〜SPNは、モータ1における互いに異なる回転速度である。基準電圧値VREFiは、モータ1を回転速度SPiにて回転させるためのモータ印加電圧VMTの基準値であり、第i回目の第1工程においてモータ11に印加される所定の一定直流電圧の値に相当する(iは整数)。モータ印加電圧VMTの値を基準電圧値VREFiに設定すれば、モータ1の回転速度は概ね回転速度SPiになるが、モータ11の負荷状態(例えば、対象物体10の位置や、モータ11の回転を対象物体10の並進移動に変換する機械要素の状態)に依存して、モータ1の回転速度は回転速度SPiからずれる。基準電圧値VREFiを持つ直流電圧をモータ11に印加したときに得られる基準パルス信号400を特に基準パルス信号400[i]と呼び、基準パルス信号400[i]におけるハイレベルの信号幅とローレベルの信号幅との比率(基準パルス信号400[i]におけるH401及びL401間の比率)を記号Riにて表す。
前工程321では、N個の比率R1〜RNを特定するN個の比率情報が回転速度SP1〜SPNに対応付けられてメモリ14に記憶される。また、基準電圧値VREF1〜VREFNも回転速度SP1〜SPNに対応付けられてメモリ14に記憶される。比率Riを特定可能な限り、比率情報の形態は任意である。例えば、基準パルス信号400[i]におけるハイ区間長H401及びロー区間長L401を、回転速度SPiに対応する比率情報としてメモリ14に記憶させてもよいし、基準パルス信号400[i]におけるハイ区間長H401及びロー区間長L401間の比率、即ち比率Riそのものを回転速度SPiに対応する比率情報としてメモリ14に記憶させてもよい。メモリ14は、回転速度SPiが入力されたときに基準電圧値VREFi及び比率Riを出力するルックアップテーブルを含んでいても良い。
実稼働322において、モータ制御部13は、エンコーダ12の出力信号VB及び比率情報を含む波形情報WIに基づき、モータ印加電圧VMTを制御することができ、これによってモータ11の回転速度を正確に制御することができる。
実稼働322における動作について詳細に説明する。第1実施例と同様、目標回転速度が“50/10msec”に設定された場合を考える。この場合、第1実施例と同様、10msec(ミリ秒)当たり “50”に相当する回転量だけモータ11を回転させるサーボ制御がモータ制御部13にて行われる。
まず、モータ制御部13は、“50/10msec”の目標回転速度に対応するモータ印加電圧VMTの基準電圧値をメモリ14から読み出す。仮に、回転速度SPiが“50/10msec”であるならば、基準電圧値VREFiがメモリ14から読み出されて基準電圧値VREFiが実稼働322におけるモータ印加電圧VMTの初期電圧値とされる。目標回転速度が回転速度SPi及びSPi+1間の速度である場合には、基準電圧値VREFi及びVREFi+1から、実稼働322におけるモータ印加電圧VMTの初期電圧値を定めればよい。
その後、第1実施例と同様(図7参照)、モータ制御部13は、実稼働パルス信号420に基づき、実稼働パルス信号420中のパルス421におけるハイ区間長H421又はロー区間長L421を計測し、計測結果と波形情報WIに基づきモータ11の実回転速度を求める。目標回転速度が回転速度SPiと一致するならば、モータ制御部13は、メモリ14から回転速度SPiに対応する比率Riを読み出し、比率Riを第1実施例における比率RAとして用いた上で、第1実施例で述べた方法に従い、比率RAとハイ区間長H421又はロー区間長L421とからモータ11の実回転速度を求める。目標回転速度が回転速度SPi及びSPi+1間の速度である場合、モータ制御部13は、メモリ14から回転速度SPi及びSPi+1に対応する比率Ri及びRi+1を読み出し、比率Ri及びRi+1の加重平均値を第1実施例における比率RAとして用いた上で、第1実施例で述べた方法に従い、比率RAとハイ区間長H421又はロー区間長L421とからモータ11の実回転速度を求めればよい。この際、比率Ri及びRi+1の加重平均は、目標回転速度、回転速度SPi及びSPi+1に基づいて行われる。実回転速度の導出後における動作は、第1実施例と同様である。
このように、第2実施例では、実稼働パルス信号420におけるハイ区間長H421又はロー区間長L421と、比率R1〜RNの内、目標回転速度に対応する比率とに基づき、実回転速度が導出され、その実回転速度が目標回転速度に近づくようにモータ印加電圧VMTが制御される。結果、広い速度範囲において、モータ11の実回転速度を正確に目標回転速度に追従させることができる。
<<第3実施例>>
第3実施例を説明する。モータ11では、回転周期の中で磁力や摩擦による回転むらが生じることがある。図10(a)に、回転むらの影響を受けた電圧信号VBの波形例を示す。また、回転板20では、回転周期の中で、製造ばらつきに起因してパルス形状にばらつき等が生じることもある。図10(b)に、製造ばらつきの影響を受けた電圧信号VBの波形例を示す。モータ11の1回転によって電圧信号VB中に6つのパルスが現れる。回転むらや製造ばらつきの影響により、6つのパルスの中でハイ区間長及びロー区間長間の比率が互いに相違することがあるし、1パルスの区間長が6つのパルス間で相違することもある。第3実施例では、これらの相違にも対応可能な高精度のモータ制御方法を説明する。
エンコーダ12から出力されるパルス信号中の複数のパルスは周期性を有し、本実施形態において、パルス信号の1周期には6つのパルスが含まれる。第3実施例では、前工程321において、モータ11に所定の一定直流電圧を印加し、その状態でエンコーダ12から出力される電圧信号VBを基準パルス信号として取得する。図11の信号500は、第3実施例に係る基準パルス信号を表している。基準パルス信号500は、連続する6つのパルス501〜506を含み、パルス501〜506の組が時系列に沿って並べられることで基準パルス信号500が形成される。即ち、基準パルス信号500における1周期分の信号は、連続する6つのパルス501〜506から成る。パルス501〜506は、回転板20における6つの透光部20a及び6つの遮光部20bに対応している。
前工程321において、モータ制御部13は、電圧信号VBに基づき、基準パルス信号500中のパルス501〜506の夫々におけるハイ区間長及びロー区間長を計測する。パルス501〜506のハイ区間長をそれぞれ記号H501〜H506にて表し、パルス501〜506のロー区間長をそれぞれ記号L501〜L506にて表す。ハイ区間長H501は、基準パルス信号500中の複数のパルス501における複数のハイ区間長の平均値であってもよい。ハイ区間長H502〜H506及びロー区間長L501〜L506についても同様である。
前工程321において、モータ制御部13は、基準パルス信号500の各パルスにおけるハイレベルの信号幅とローレベルの信号幅を特定可能な信号幅情報を波形情報WIに含めてメモリ14に記憶させる。典型的には例えば、ハイ区間長H501〜H506及びロー区間長L501〜L506そのものを信号幅情報としてメモリ14に記憶させることができる。ロー区間長L501をメモリ14に記憶させる代わりに、ハイ区間長H501及びロー区間長L501の合計値をメモリ14に記憶させてもよい(ハイ区間長H502〜H506及びロー区間長L502〜L506についても同様)。その合計値とハイ区間長H501からロー区間長L501を逆算することが可能だからである。
実稼働322における動作を説明する。図12に、第3実施例に係る実稼働パルス信号520を示す。電圧信号VB中の6パルスに相当するモータ11の回転量VR6PULSEがモータ制御部13にとって既知であり、その回転量VR6PULSEを、便宜上、600とおく。
実稼働322では、第1実施例で述べたように目標回転速度が設定される。モータ制御部13は、目標回転速度に対応するモータ印加電圧VMTの基準電圧値を初期電圧値としてメモリ14から読み出し、実際のモータ印加電圧VMTの電圧値が該初期電圧値となるように電圧供給回路15を制御する。
次に、モータ制御部13は、実稼働パルス信号520中の各パルスがパルス501〜506の何れに対応するのかを検出(同定)する同定処理を実行する。基準パルス信号500と同様、実稼働パルス信号520も6つのパルスの繰り返しであり、1周期分の実稼働パルス信号520に含まれる6つのパルスはパルス501〜506に対応している。同定処理において、モータ制御部13は、波形情報WI及び実稼働パルス信号520を参照し、波形情報WIにて特定される基準パルス信号500の波形と実稼働パルス信号520の波形とを対比して両波形のマッチングを行うことにより、実稼働パルス信号520中の各パルスがパルス501〜506の何れに対応するのかを検出する。この同定処理の完了後、モータ制御部13は、実稼働パルス信号520中の任意のパルスがパルス501〜506の何れに対応するのかを認識することができる。図13に示す如く、上記の同定処理を行う検出部(同定部)がモータ制御部13に含まれていると考えることができる。
同定処理の完了後、モータ制御部13は、実稼働パルス信号520中における任意のパルスに注目し、実稼働パルス信号520に基づき、注目パルスのハイ区間長又はロー区間長を計測する。ここでは、実稼働パルス信号520中のパルス521が注目され、パルス521のハイ区間長H521が計測されたことを考える。パルス521のハイ区間は、時刻tB1及びtB2間の区間であり、パルス521のロー区間は、時刻tB2及びtB3間の区間である。パルス521はパルス501に対応しているものとする。この場合、モータ制御部13は、ハイ区間長H521及び信号幅情報を含む波形情報WIに基づき、パルス521のハイ区間におけるモータ11の実回転速度(モータの実際の回転速度)を求める。パルス521のハイ区間におけるモータ11の実回転速度は、“((VR6PULSE×H501)/SUM501:506)÷H521=((600×H501)/SUM501:506)÷H521”にて求められる。SUM501:506は、H501〜H506及びL501〜L506の合計値である。
モータ制御部13は、求めた実回転速度が目標回転速度よりも小さい場合、時刻tB2よりも後においてモータ印加電圧VMTを電圧VMT[tB1:tB2]から上げ、求めた実回転速度が目標回転速度よりも大きい場合、時刻tB2よりも後においてモータ印加電圧VMTを電圧VMT[tB1:tB2]から下げる。これにより、モータ11の回転速度(実回転速度)が目標回転速度に近づく。
ハイ区間長H521に基づき実回転速度を求める例を上述したが、モータ制御部13は、パルス521のロー区間長L521に基づき実回転速度を求めるようにしても良い。モータ制御部13は、実稼働パルス信号520におけるパルス521以降のパルスについても、ハイ区間長又はロー区間長を計測して計測結果に基づきモータ11の実回転速度を求め、実回転速度が目標回転速度と近づくように(換言すれば、実回転速度が目標回転速度に一致するように)、モータ印加電圧VMTを順次更新してゆく。
波形情報WIは回転むらや製造ばらつきの影響を受けたパルス信号の情報を含んでいるため、波形情報WIを考慮して実回転速度を求めることで、モータ11の瞬時回転速度を正確に把握することができる。故に、上述したようなモータ印加電圧VMTの調整を繰り返すサーボ制御を行うことで、回転むらや製造ばらつきがあったとしても、モータ11の実回転速度を正確に目標回転速度に追従させることができる。
前工程321において、モータ制御部13は、信号幅情報の代わりに割合情報を波形情報WIに含めて記憶させても良い。これによっても、信号幅情報を利用する場合と同様の効果が得られる。割合情報を波形情報WIに含めて記憶させる方法を、便宜上、変形方法Jと呼ぶ。割合情報は、基準パルス信号500中の各パルスの信号幅が、1周期分の基準パルス信号500の全信号幅に占める割合を特定可能である。基準パルス信号500中の各パルスの信号幅は、パルス501〜506の夫々についてのパルスの信号幅を指し、1周期分の基準パルス信号500の全信号幅は、SUM501:506に相当する。故に、割合情報は、パルス501〜506についての割合R501〜R506を特定し、割合R501〜R506は、式
“R501=(H501+L501)/SUM501:506”、
“R502=(H502+L502)/SUM501:506”、
“R503=(H503+L503)/SUM501:506”、
“R504=(H504+L504)/SUM501:506”、
“R505=(H505+L505)/SUM501:506”及び
“R506=(H506+L506)/SUM501:506”にて示される。
変形方法Jを用いる場合、前工程321において、パルス501のハイ区間長及びロー区間長を個別に計測する必要は無く、パルス501の全体の信号幅“H501+L501”を計測すれば足る。パルス502〜506についても同様である。割合R501〜R506を特定可能である限り、割合情報の形態は任意である。パルス501〜506の夫々の全体の信号幅を割合情報としてメモリ14に記憶しておいても良いし、割合R501〜R506そのものを前工程321で求めてメモリ14に記憶しておいても良い。或いは、パルス501の全体の信号幅“H501+L501”の、(SUM501:506/6)からのズレ量又はズレ比率を前工程321で求めてメモリ14に記憶しておいても良い(パルス502〜506についても同様)。ズレ量又はズレ比率から割合R501を逆算可能だからである。
変形方法Jを用いた場合の実稼働322の動作は、同定処理の完了までは、上述したものと同様である。但し、変形方法Jを用いる場合、同定処理の完了後において、モータ制御部13は、実稼働パルス信号520中における任意のパルスに注目し、実稼働パルス信号520に基づき、注目パルスの信号幅(全体の信号幅)を計測する。ここでは、実稼働パルス信号520中のパルス521が注目され、パルス521の信号幅(全体の信号幅)である“H521+L521”が計測されたことを考える。この際、H521及びL521を個別に計測する必要は無い。モータ制御部13は、パルス521の信号幅“H521+L521”及び割合情報を含む波形情報WIに基づき、パルス521のハイ区間及びロー区間におけるモータ11の実回転速度(モータの実際の回転速度)を求める。パルス521のハイ区間及びロー区間におけるモータ11の実回転速度は、“(VR6PULSE×R501)÷(H521+L521)=(600×R501)÷(H521+L521)”にて求められる。
変形方法Jにおいて、モータ制御部13は、求めた実回転速度が目標回転速度よりも小さい場合、時刻tB3よりも後においてモータ印加電圧VMTを電圧VMT[tB1:tB3]から上げ、求めた実回転速度が目標回転速度よりも大きい場合、時刻tB3よりも後においてモータ印加電圧VMTを電圧VMT[tB1:tB3]から下げる。これにより、モータ11の回転速度(実回転速度)が目標回転速度に近づく。モータ制御部13は、実稼働パルス信号520におけるパルス521以降のパルスについても、パルスの信号幅を計測して計測結果に基づきモータ11の実回転速度を求め、実回転速度が目標回転速度と近づくように(換言すれば、実回転速度が目標回転速度に一致するように)、モータ印加電圧VMTを順次更新してゆく。
尚、第1実施例を第2実施例へと変形できるように、前工程321において、複数の回転速度の夫々に対して信号幅情報又は割合情報を含む波形情報WIを生成してメモリ14に記憶しておき、実稼働322において、目標回転速度に対応する波形情報WIをメモリ14から読み出して使用するようにしても良い。
<<第4実施例>>
第4実施例を説明する。上述のモータ11及びモータ駆動装置を、対象物体10を有する任意の機器に搭載することができる。第4実施例では、対象物体10を有する機器の例として、撮像装置100を説明する。図14は、撮像装置100の概略全体ブロック図である。撮像装置100に、第1、第2又は第3実施例に係るモータ駆動装置を搭載することができる。撮像装置100は、静止画像及び動画像を撮影及び記録可能なデジタルビデオカメラである。但し、撮像装置100は、静止画像のみを撮影及び記録可能なデジタルスチルカメラであっても良い。撮像装置100は符号101〜107によって参照される各部位を備える。図15は、撮像部101の内部構成図である。
撮像部101は、光学系135と、絞り132と、CCD(Charge Coupled Device)又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサなどから成る撮像素子(固体撮像素子)133と、光学系135や絞り132を駆動制御するためのドライバ134と、を有している。光学系135は、撮像部101の画角を調節するためのズームレンズ130及び焦点を合わせるためのフォーカスレンズ131を含む複数枚のレンズから形成される。ズームレンズ130及びフォーカスレンズ131は光軸方向に移動可能である。主制御部103からの制御信号に基づき、光学系135内におけるズームレンズ130及びフォーカスレンズ131の位置並びに絞り132の開度(即ち絞り値)が制御される。撮像素子133は、光学系135及び絞り132を介して入射した被写体の光学像を光電変換し、該光電変換によって得られた電気信号を、被写体の画像信号としてAFE102(Analog Front End)に出力する。AFE102は、撮像部101(撮像素子133)から出力されるアナログ信号を増幅し、増幅されたアナログ信号をデジタル信号に変換してから主制御部103に出力する。AFE102における信号増幅の増幅度は主制御部103によって制御される。
主制御部103は、MPU(Micro Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)等にて形成され、撮像装置100内の各部位の動作を統括的に制御する。内部メモリ104は、SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)等にて形成され、撮像装置100内で生成された各種データを一時的に記憶する。表示部105は、液晶ディスプレイパネル等の表示画面を有する表示装置であり、撮影画像等を表示する。マイク部106は、撮像装置100の周辺音を表す音響信号を生成する。記録媒体107は、カード状半導体メモリや磁気ディスク等の不揮発性メモリであり、撮影画像の画像信号及びマイク部106による音響信号等を記録する。
主制御部103は、AFE102の出力信号に対して所定の信号処理を実行する信号処理部の他、上述のモータ制御部13をモータ制御部110として有する。撮像装置100において、モータ11、エンコーダ12及び電圧供給回路15は、図15のドライバ134内に含まれており、メモリ14は、主制御部103又は内部メモリ104内に含まれている。ドライバ134は、撮像部101外に設けられていると考えても良い。撮像装置100における対象物体10は、ズームレンズ130である。
動画像の撮影及び記録時において、ズームレンズ130を移動させて撮影画角を変更することも一般的に行われる。この場合において、ズームレンズ130の移動速度が大きいとズームレンズ移動用のモータ11の回転音が大きくなって該回転音が動画像に対応する音響信号として記録されることになる。これを回避すべく、撮像装置100では、特に例えば動画像の撮影及び記録時において、モータ11を低速回転させる。
一方、図16に示す如く、ズームレンズ130を駆動するモータ11の負荷はズームレンズ130の位置に依存して変化することも多い。これは、撮像装置100の小型化を狙った場合などにおいて顕著である。小型化に伴い、モータ11の回転をズームレンズ130の並進移動に変換する機械要素(カム等)が複雑化し、機械要素によるモータ負荷がレンズ位置変化に対して非線形になりがちだからである。このような場合において、仮に単純な一定電圧をモータ11に印加したならば、負荷の軽い部分ではモータ11が高速回転してズームレンズ130が高速移動してしまったり、負荷の重い部分ではモータ11の回転及びズームレンズ130の移動が停止してしまうこともある。ズームレンズ130の移動速度の不均一は、動画像の画角変化の不均一を招き、望ましくない。
モータ回転音の記録を回避しつつズームレンズ130を等速移動させるためには、比較的遅い速度でモータ11を等速回転されればよいが、モータ負荷の不均一の存在下において低速且つ等速回転を維持するためには、モータ11の実回転速度の検出間隔を極力小さくしてサーボ制御を行うことが肝要であり、また、第3実施例で述べたような回転むら等の影響を考慮してサーボ制御を行うことも有益である。第1〜第3実施例から理解されるように、本実施形態に係るモータ駆動装置では、半パルスごとに実回転速度を検出することができるため、或いは、回転むら等の影響を排除して正確に実回転速度を検出することができるため、高精度のサーボ制御が可能である。
尚、回転板20に設けられる透光部20aの個数を増大させて(透光部20aの設置間隔を狭めて)回転板20の1回転当たりのパルス数を増やし、これによってサーボ制御の精度向上を図る方法もある。例えば、透光部20aの個数を2倍に増やして回転板20の1回転当たりのパルス数を2倍に増やせば、モータ11の実回転速度の検出間隔を2倍に増大させることができ、その分、サーボ制御の精度を上げることができる。しかしながら、例えば静止画像の撮影画角を決定するためにズームレンズ130を移動させる際には、ズームレンズ130を高速に移動させる必要がある。つまり、撮像装置100では、ズームレンズ130及びモータ11を広い速度範囲で運転させる必要がある。このような場合において、低速運転時のサーボ制御の高精度化を狙って透光部20aの個数を増大させすぎると(透光部20aの設置間隔を狭めすぎると)、高速運転時において、回路の応答が追い付かずパルス信号を形成又は検出できないといったことも起こりうる。本実施形態の方法によれば、透光部20aの設置間隔を狭めずともサーボ制御の精度向上が図られるため、広い速度範囲において良好なサーボ制御を実現できる。
対象物体10がズームレンズ130であることを前提として、撮像装置100に関する説明を行ったが、撮像装置100における対象物体10は、ズームレンズ130以外の任意の物体であっても良い。例えば、対象物体10は、フォーカスレンズ131又は絞り132であっても良い。焦点合わせ用に撮像素子133を光軸方向に移動させる場合においては、対象物体10は撮像素子133であっても良い。光学式手振れ補正を実現するための補正レンズ(不図示)が光学系135に含まれている場合には、対象物体10は補正レンズであっても良い。光学式手振れ補正を実現するために撮像素子133を光軸の直交方向に移動させる場合においては、対象物体10は撮像素子133であっても良い。
以上に述べたように、本実施形態では、エンコーダ12の出力パルスが不均等であっても精度の高いモータ制御が可能となる。また、製造時における部品の精度ばらつきを制御で吸収できるため、製造精度を必要以上に高める必要がない。これは、製造コストの低減にもつながる。
<<変形等>>
本発明の実施形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。以上の実施形態は、あくまでも、本発明の実施形態の例であって、本発明ないし各構成要件の用語の意義は、以上の実施形態に記載されたものに制限されるものではない。上述の説明文中に示した具体的な数値は、単なる例示であって、当然の如く、それらを様々な数値に変更することができる。上述の実施形態に適用可能な注釈事項として、以下に、注釈1及び注釈2を記す。各注釈に記載した内容は、矛盾なき限り、任意に組み合わせることが可能である。
[注釈1]
撮像装置100は、任意の機器(携帯電話機や情報端末装置)に搭載されるものであっても良い。
[注釈2]
モータ制御部13又は110を、ハードウェア、或いは、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせによって構成することができる。モータ制御部13又は110にて実現される機能の内、任意の特定の機能をプログラムとして記述して、該プログラムをモータ制御部13又は110に搭載可能なフラッシュメモリに保存しておき、該プログラムをモータ制御部13又は110内のコンピュータ(例えば、モータ制御部13又は110に搭載可能なマイクロコンピュータ)上で実行することによって、その特定の機能を実現するようにしてもよい。
10 対象物体
11 モータ
12 エンコーダ
13 モータ制御部
14 メモリ
15 電圧供給回路
20 回転板
21 発光素子
22 受光素子
100 撮像装置
101 撮像部

Claims (6)

  1. 対象物体を駆動するモータの回転量に応じたパルス信号を出力するパルス出力手段と、
    前記モータを所定条件下で駆動したときに前記パルス出力手段から出力される第1パルス信号の波形情報を記憶するメモリと、
    前記波形情報及び前記パルス出力手段から出力される第2パルス信号に基づき前記モータを制御する制御部と、を備えた
    ことを特徴とするモータ駆動装置。
  2. 前記波形情報は、前記第1パルス信号における第1パルスレベルの信号幅と第2パルスレベルの信号幅との比率を特定可能な比率情報を含む
    ことを特徴とする請求項1に記載のモータ駆動装置。
  3. 前記制御部は、前記第2パルス信号における第1パルスレベル又は第2パルスレベルの信号幅と前記比率情報とに基づき導出された前記モータの実回転速度に基づき、前記モータへの印加電圧を制御する
    ことを特徴とする請求項2に記載のモータ駆動装置。
  4. 前記第1パルス信号は複数のパルスで構成され且つ周期性を有し、
    前記メモリは、前記第1パルス信号の1周期分の波形情報を記憶し、
    前記波形情報は、1周期分の前記第1パルス信号中の各パルスにおける第1パルスレベルの信号幅と第2パルスレベルの信号幅を特定可能な信号幅情報、又は、前記第1パルス信号中の各パルスの信号幅が1周期分の前記第1パルス信号の全信号幅に占める割合を特定可能な割合情報を含む
    ことを特徴とする請求項1に記載のモータ駆動装置。
  5. 前記第2パルス信号は複数のパルスで構成され且つ周期性を有し、
    前記制御部は、前記第2パルス信号中の各パルスが1周期分の前記第1パルス信号中の何れのパルスに対応するのかを検出する検出部を有し、前記第2パルス信号中の何れかのパルスにおける第1パルスレベル又は第2パルスレベルの信号幅と前記信号幅情報とに基づき、又は、前記第2パルス信号中の何れかのパルスの信号幅と前記割合情報とに基づき導出された前記モータの実回転速度に基づき、前記モータへの印加電圧を制御する
    ことを特徴とする請求項4に記載のモータ駆動装置。
  6. 光学系及び撮像素子を有し、画像信号を生成する撮像部と、
    前記撮像部内の何れかの物体を対象物体として駆動するモータと、
    請求項1〜請求項5の何れかに記載のモータ駆動装置と、を備えた
    ことを特徴とする撮像装置。
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