JP2013247066A - イオン発生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】大型化させることなく、放電音を騒音としてユーザに認識させない程度の騒音レベルに抑制可能なイオン発生装置を提供すること。
【解決手段】放電電極と、前記放電電極との間でイオンを発生させるための誘導電極と、前記放電電極に交流電圧を印加する電圧印加回路と、を備え、前記交流電圧は実効値/ピーク電圧値が0.7以下であり、且つ電圧波形の立上り時間及び立下り時間が夫々30μ秒以上であることとする。
【選択図】図1

Description

本発明は、イオン発生装置に関する。
近年、電極に電圧を印加することによって生ずる放電現象を利用してイオンを生成するイオン発生装置が実用化されている。イオン発生装置により生成されたイオンは例えば空気中の浮遊細菌の不活化、有害物質の浄化、脱臭効果等を有する。
このようなイオン発生装置は、電極を有するイオン発生素子と、電極に直流又は交流の高電圧を印加する高電圧印加回路を備える。しかしながら直流の高電圧は実効値が大きく、電極に印加するとオゾンが多く発生するという問題が生ずる。オゾンはできる限り人体に晒さないようにすることが望まれる。従って直流の高電圧ではなく実効値が小さい交流の高電圧を電極に印加するのが一般的である。
交流の高電圧としては、正弦波或いは逆鋸波・矩形波等の非正弦波の交流電圧を印加するのが代表的である。ところで電極に交流の高電圧を印加すると何度も繰り返し放電が行われることにより放電音が大きくなる。
さらにイオン発生装置は上述したような空気中の浮遊細菌の活性化等を促進すべくイオンの発生量を増加させることが望まれる。イオンの発生量は電極に印加する電圧を大きくすることによって増加する。そこで、イオンの発生量を増加させるために電極に印加する電圧を大きくすると、これに伴って放電音がさらに大きくなる。
近年、イオン発生装置は公共の場のみならず一般家庭で使用されることも多く、一般家庭向けのイオン発生装置が広く普及している。一般家庭は通常、屋外に比べて周囲環境の騒音レベルが低い。そのような環境で使用されるイオン発生装置としてはそれ自身が発する騒音をいかに抑制するかが重要である。イオン発生装置はファン等の送風手段を備えており、騒音は主にファンの駆動に起因し、放電音それ自体はファンの駆動に起因する騒音に比べて聞こえにくいのが一般的である。
しかしファンの駆動に起因する騒音はファンの駆動、すなわち送風量に応じて大きく変化する。従って送風量の設定が可能なイオン発生装置では、送風量を少ない状態としたときに、放電音がファンの駆動に起因する騒音よりも大きく聞こえることがある。よって放電音は、騒音レベルが低い場所で使用されることを考慮し、放電以外の他の原因に起因して発生する騒音と同程度かそれ以下の騒音レベルにすることが切望される。
特許文献1には、10,000PPS以上又は100PPS以下の放電周波数でパルス波の高圧放電を行う放電手段を備える空気浄化装置が開示されている。このように放電周波数を調整することによって発生する放電音を人の可聴域以外の周波数とし、放電音を人の耳に騒音として聞こえない音或いは聞き取りにくい音にすることが行われている。
特開2002−345938号公報
しかしながら10,000PPS以上の放電周波数でパルス波の高圧放電を行うためには高電圧発生回路が大型化し、これに伴ってイオン発生装置全体が大型化してしまう。一方、100PPS以下の放電周波数でパルス波の高圧放電を行うと、放電回数が低下するためにイオン発生量が低下する問題があり、放電周波数を下げることのみで放電音を低下させる手法は必ずしも好ましい方式とは言えない。
本発明は、大型化させることなく、イオン濃度を維持した状態で、放電音を騒音としてユーザに認識させない程度の騒音レベルに抑制可能なイオン発生装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、放電電極と、前記放電電極との間でイオンを発生させるための誘導電極と、前記放電電極に交流電圧を印加する電圧印加回路と、を備え、前記交流電圧は実効値/ピーク電圧値が0.7以下であり、且つ電圧波形の立上り時間及び立下り時間が夫々30μ秒以上であることを特徴としている。
この構成によると、電圧波形の立上り時間及び立下り時間が夫々30μ秒以上の交流電圧であって、実行値/ピーク電圧値が0.7以下、すなわち非正弦波の交流電圧が放電電極に印加される。これによって放電音を騒音としてユーザに認識させない程度の騒音レベルに抑制することができる。
また本発明は、上記構成のイオン発生装置において、前記交流電圧の電圧波形の立上り時間及び立下り時間が夫々190μ秒以上であることが望ましい。
この構成によると、交流電圧の放電周波数において2kHz以上の周波数域の周波数成分が抑制される。これによって2kHz以上の周波数を基本周波数として放電音成分が構成されないので、騒音レベルをさらに低下させることができる。
また本発明は、上記構成のイオン発生装置において、前記交流電圧の周波数は1000Hz以下であることが望ましい。
この構成によると、1000Hz以下の周波数を基本周波数として放電音成分が構成される。人の聴覚は、1000Hz以下の周波数を基本周波数とする音に対して鈍感になる。従って、騒音レベルをさらに低下させることができる。
また本発明は、上記構成のイオン発生装置において、前記放電電極は先端が尖鋭に形成された針電極であることが望ましい。
また本発明は、上記構成のイオン発生装置において、前記放電電極に前記交流電圧が印加されることによって前記放電電極近傍に形成される電界強度を局所的に強くしてコロナ放電を発生させ、イオンを生成することが望ましい。
本発明によると、電圧波形の立上り時間及び立下り時間が夫々30μ秒以上の交流電圧であって、実行値/ピーク電圧値が0.7以下、すなわち非正弦波の交流電圧が放電電極に印加される。これによって放電音を騒音としてユーザに認識させない程度の騒音レベルに抑制することができる。
本発明の実施形態のイオン発生装置の構成を示すのブロック図 本発明の実施形態のイオン発生装置が備えるイオン発生素子と電圧印加回路の回路構成を示す第1の模式図 本発明の実施形態のイオン発生装置が備えるイオン発生素子と電圧印加回路の回路構成を示す第2の模式図 本発明の実施形態のイオン発生装置が備えるイオン発生素子と電圧印加回路の回路構成を示す第3の模式図 本発明の実施形態のイオン発生装置が備えるイオン発生素子と電圧印加回路の回路構成を示す第4の模式図 本発明の実施形態のイオン発生装置が備える電圧印加回路の構成を示す模式図 立上り時間が30μ秒の高電圧パルスの電圧波形を示す図 立上り時間が70μ秒の高電圧パルスの電圧波形を示す図 立上り時間が110μ秒の高電圧パルスの電圧波形を示す図 立上り時間が190μ秒の高電圧パルスの電圧波形を示す図 立上り時間が300μ秒の高電圧パルスの電圧波形を示す図 騒音レベルを周波数毎に示す図 立上り時間が30μ秒、110μ秒、300μ秒の波形の高電圧パルスを放電電極に印加したときに生ずる音波の周波数の強度を示す図 イオン濃度を示す図 オゾン濃度を示す図 電圧波形と実効値/ピーク電圧値との関係を示す図
以下に本発明の実施形態を図面を参照して説明する。但し、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するために本発明のイオン発生装置の一例を示すものであって、本発明をこのイオン発生装置に特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態の装置にも等しく適応し得るものである。
図1は第1実施形態のイオン発生装置のブロック図である。イオン発生装置1はイオン発生装置1全体を制御する制御部2、イオン発生素子3、電圧印加回路4、図示しないファンを駆動するファンモータ5、ファンモータ5の駆動を制御するモータ駆動回路6を備える。
図2、図3、図4、図5はイオン発生素子3と電圧印加回路4の回路構成を示す模式図である。イオン発生素子3は放電電極31と誘導電極32を備える。電圧印加回路4は放電電極31に高電圧を印加する電圧印加手段である。
電圧印加回路4によって放電電極31に電圧が印加されて電位差が与えられると、放電電極31近傍は局所的に強電界になる。すると、放電電極31付近でコロナ放電が起こりイオンが発生する。電圧印加回路4によって放電電極31に印加される電圧は、誘導電極32に対して正の電圧であってもよいし、負の電圧であってもよい。また、正負電圧を定期又は不定期に切り替えて印加することとしてもよい。
図2及び図3を参照して放電電極31及び誘導電極32(321)の形状について説明する。図2において放電電極31は針形状、誘導電極321はリング形状に形成される。放電電極31を誘導電極321の略中心部に配置することで、放電電極31と誘導電極321が一定の空間を隔てて(離間して)配置されている。
図3において放電電極31及び誘導電極32(322)は共に針形状に形成される。放電電極31及び誘導電極322は一定の空間を隔てて対向配置される。ところで、放電電極31の近傍で発生したイオンは誘導電極32に接触することによって消滅する。図3に示す誘導電極322は針形状であり、図2に示す誘導電極321に比べて表面積が小さいので誘電電極32によって捕獲されるイオンの量が減る。従って図3に示すイオン発生素子3によって発生するイオン濃度は図2に示すイオン発生素子3によって発生するイオン濃度よりも高濃度になる。
図2及び図3ではイオン発生素子3が放電電極31、誘導電極32を夫々1つずつ備えることとしたがこれに限られるものではない。例えば図4に示すように放電電極31及び誘導電極32の電極対が2つ配されていてもよい。当該構成とすることにより、一方の放電電極31に誘導電極に対して正の電圧を印加し、他方の放電電極31に誘導電極32に対して負の電圧を印加して同時に正負イオンを生成することができる。
さらに、図5に示すように放電電極31及び誘導電極32の電極対が2つ配されている場合において各電極対に電圧印加回路4が接続されていることとしてもよい。図4において誘導電極32をリング形状の誘導電極321とし、図5において誘導電極32を針形状の誘導電極322としているが当然ながらこれに限られるものではなく、図4において誘導電極32を針形状の誘導電極322とし、図5において誘導電極32をリング形状の誘導電極321としてもよい。
以下、本願発明者らが行った試験結果を示しつつ本実施形態のイオン発生装置について説明する。
<イオン発生素子及び電圧印加回路の構成>
本試験においてイオン発生素子3は図5に示す構成である。上述したように各電極対には電圧印加回路4が接続されている。放電電極31及び誘導電極32は直径1mmΦの針電極であり、一端には先端が尖鋭に形成された放電部31a、32aが形成される。また、放電電極31と誘導電極32は一定の空間を隔てて配置されており、本試験においては45mm隔てて配置されている。
電圧印加回路4の回路構成は特に限られるものではない。本実施形態においては試験の際に波形変更を容易とするために電圧印加回路4は図6に示すように信号発生器41とアンプ42を備えることとする。以下、信号発生器41として株式会社エヌエフ回路設計ブロック製のマルチファンクションジェネレータWF1973を、アンプ42として株式会社エヌエフ回路設計ブロック製のAC/DC増幅器HVA4321を用いることとするが、当然ながらこれらに限られるものではない。
<印加電圧>
本試験において信号波形は信号発生器41によって生成し、これをアンプ42で昇圧することで生成した高電圧パルスを放電電極31に印加している。より詳説すると、本試験において誘導電極32は夫々一端に接地用端子(不図示)を有し、各設置用端子は接地電位(0V)に接続される。そして、一方の放電電極31には、図7〜図11に示すように誘導電極32に対してピーク電圧が+9kVである逆鋸波の正の高電圧パルスを印加している。また、他方の放電電極31には誘導電極32に対してピーク電圧が−9kVである負の高電圧パルスを印加している。
<高電圧パルスの電圧波形>
高電圧パルスの電圧波形は上述したように信号発生器41によって生成する。本試験においては5つの高電圧パルスの電圧波形を生成している。各電圧波形の周波数は120Hzで一定である。また各電圧波形は立上り時間が異なり、立下り時間は一定としている。なお本試験において立上り時間とはピーク電圧に対して10%から90%に到達するまでの時間であり、立下り時間とはピーク電圧に対して90%から10%に到達するまでの時間である。本試験において立下り時間は約7.5m秒である。
図7、図8、図9、図10、図11において(a)は夫々立上り時間が30μ秒、70μ秒、110μ秒、190μ秒、300μ秒の場合の高電圧パルスの電圧波形を示す。また(b)は(a)に示す高電圧パルスの電圧波形のうち立上り部分の波形を拡大したものである。
<高電圧パルスの電圧波形と騒音>
本試験において騒音の計測にはリオン株式会社製の騒音計NA−28を使用した。より詳説すると騒音計の集音用マイクをイオン発生素子3から150mm離間した位置に固定し、集音用マイク及びイオン発生素子3を金属製の遮音ボックス内に収めて放電時の騒音レベルを測定した。
図12は上述した5つの波形の高電圧パルスを放電電極31に印加した場合の騒音レベルを周波数毎に示した図である。なお、図12においては上記高電圧パルスに加えて、立上り時間及び立下り時間が15μ秒の矩形波の高電圧パルスを放電電極31に印加した場合の騒音レベルも示している。
図12に示すように、立上り時間が短い場合には高周波成分の騒音レベルが高いが、立上り時間を長くするにつれて高周波成分が低下している。
図13において(a)、(b)、(c)は夫々立上り時間が30μ秒、110μ秒、300μ秒の波形の高電圧パルスを放電電極に印加したときに生ずる音波の周波数の強度を示す図である。図13に示すように放電電極31に、立上り時間が短い高電圧パルスを印加したときよりも立上り時間が長い高電圧パルスを印加したときのほうが高周波成分の強度が低下している。これら試験の結果、音波の周波数で高周波成分の強度の強弱は、印加する高電圧パルスの電圧波形の立上り時間に起因すること、印加する高電圧パルスの電圧波形において立上りを緩やかに(立上り時間を長く)することによって音波の周波数の高周波成分の強度が抑制されることが分かる。
なお、本試験によれば立上り時間が30μ秒、70μ秒、110μ秒、190μ秒、300μ秒、15μ秒(上記矩形波)の高電圧パルスを印加した場合のオールパスの騒音レベルは順に、36.4dBA、33.2dBA、32.3dBA、30.7dBA、30.4dBA、48.2dBAであった。つまり立上り時間が15μ秒と急峻な波形である矩形波に対して、立上り時間が夫々30μ秒以上の緩やかな波形とすれば騒音レベルが低下できることが分かる。
ところで人は聴覚特性として3〜4kHzの周波数域の音を敏感に感知することが知られる。従って放電音の騒音レベルを低下するにあたっては3〜4kHzの周波数成分を低減することが有効と考えられる。図12を参照すれば立上り時間が190μ秒以上の高電圧パルスを印加した場合に2kHz以上の周波数域において周波数成分が大きく抑制されていることが分かる。つまり高電圧パルスの立上り時間は人が敏感に感知する周波数域の周波数成分が抑制される190μ秒以上であることがより望ましい。
上述したように高電圧パルスの電圧波形の立上り時間を長くすることによって放電によって生ずる音波の周波数の高周波成分の強度が低下し、騒音レベルが低下するが、さらに騒音レベルを低下する方法として高電圧パルスの電圧波形の周波数を低下させることとしてもよい。印加電圧の実効値を低下させることによって音波の周波数全域の騒音レベルが低下するので、印加電圧の実効値と放電音の騒音レベルには相関関係がある。本試験では高電圧パルスの電圧波形の周波数を120Hzに固定して行っているが、同一波形のまま電圧波形の周波数を低下させれば印加電圧の実効値が低下する。従って放電音の騒音レベルが低下できる。
ここで、高電圧パルスの電圧波形の周波数は基本周波数として放電音の周波数成分を構成することになる。従って、高電圧パルスの電圧波形の周波数は人の聴覚が鈍感になる1000Hz以下に設定することが望ましい。さらに人の聴覚特性を考慮すれば、500Hz以下に設定することがより望ましい。
一方、同一波形のまま高電圧パルスの周波数を低下すると上述したように印加電圧の実効値が低下するので過度に周波数を低下するとイオンの発生量が低下、つまりイオン濃度が低下する。従って、電圧波形の周波数は維持すべきイオン濃度と外部環境(他の要素に起因する騒音状態)を勘案して適宜設定することとすればよい。使用状況に応じて使用者が適宜電圧波形の周波数を変更可能に形成するとよい。なお本願発明者らの試験によれば電圧波形の周波数を100Hz程度まで低下してもイオン濃度に顕著な低下はみられなかったが、さらに周波数を低下させたところイオン濃度の低下が認められた。従って、イオン濃度の維持を考慮すれば、電圧波形の周波数は100Hz以上であることが望ましい。
<イオン濃度及びオゾン濃度>
図14は上述した高電圧パルスの電圧波形を放電電極31に印加した場合のイオン濃度を示す図である。高電圧パルスの電圧波形が異なっても(言い換えれば立上り時間が変わっても)イオンの濃度に大きな差異は認められなかった。
図15は上述した高電圧パルスの電圧波形を放電電極31に印加した場合のオゾン濃度を示す図である。比較例として放電周波数が120Hzでピーク電圧が9kVの正弦波、及び、デューティ比90%の矩形波を高電圧パルスとして用いた場合のオゾン濃度も示している。
図15に示すように立上り時間が30μ秒〜300μ秒の高電圧パルスを印加した場合にオゾン濃度に大きな差異は認められない。一方、正弦波や矩形波の高電圧パルスを印加した場合にはオゾン濃度が、30μ秒〜300μ秒の高電圧パルスを印加した場合に比べて高いことが分かる。その理由は実効値/ピーク電圧の値が高いことが原因であると考えられる。図16は、電圧波形と実効値/ピーク電圧値との関係を示す図である。図16に示すように正弦波及びデューティ比90%の矩形波の実効値/ピーク電圧値は、30μ秒〜300μ秒の高電圧パルスの実効値/ピーク電圧の値に比べて高い。
ところで正弦波の実効値V1は、ピーク電圧値V2/√2である。従って実効値/ピーク電圧値は図16に示すように約0.71になる。言い換えれば実効値/ピーク電圧値が0・7以下であれば非正弦波である。従って、電圧波形の立上り時間が30μ秒〜300μ秒、且つ、実効値/ピーク電圧値が0・7以下である交流電圧(高電圧パルス)を印加することとすればよい。また電圧波形をや逆鋸波矩形波等の非正弦波形とするためにより望ましくは、実効値/ピーク電圧値が0・5以下であればよい。
以上の試験を勘案すれば、高電圧パルスの電圧波形と放電音との間には強い相関性があり、電圧波形を周波数分析した場合に含まれる高周波成分が、放電音の高周波成分と関係しているといえる。このため、高電圧パルスの電圧波形において急峻な部分があると当該部分に起因して高周波数の放電音が大きくなるなることが分かる。上記実施形態では、高電圧パルスの電圧波形の立上り部分(立上り時間)に着目して説明したが、立下り部分(立下り時間)も同様である。つまり、高電圧パルスの電圧波形において立上り時間と立下り時間を共に30μ秒以上とすることで、放電音の騒音レベルを抑制することができる。なおその際、高電圧パルスの実効値/ピーク電圧値は0.7以下であればよい。
また、電圧波形の立上り時間及び立下り時間を190μ秒以上とすることで、放電により生ずる音波の周波数の高周波成分が抑制される。従って放電音の騒音レベルがさらに抑制される。
また、電圧波形の周波数を1000Hz以下とすれば、放電音の周波成分の主成分を低周波数とすることができる。従って放電音の騒音レベルがさらに抑制される。
また、放電電極31を先端が尖鋭に形成された針電極とし、交流電圧が印加されることによって放電電極近傍に形成される電界強度が局所的に強くなる。これによってコロナ放電を発生させることができる。これによって放電音の騒音レベルがさらに抑制される。
なぜなら、上記の通り高電圧パルスの電圧波形と放電音との間には強い相関が存在するものの、放電音に基づく音波が印加電圧波形と完全には一致しない。言い換えれば音波波形には印加電圧波形に直接的に関係する要因以外の成分が存在する。例えば電圧波形を正弦波とした場合には、周波数分析をすれば基本周波数の成分のみとなり、音波成分は該基本周波数のみとなると考えられる。しかしながら実計測すると高周波成分が含まれる結果となる。
その要因の一つとしては印加電圧波形に対して、音波波形が歪み、高周波成分を生成することが挙げられる。より具体的に言えば、電気回路として放電部が含まれ、放電、非放電の状態により電気回路が時間的に不連続に変化する。このため音波波形は印加電圧波形から逸脱して歪み成分を有する波形になると考えられる。
コロナ放電は放電電極近傍にのみ局所的に放電する現象であるので、上記電気回路における放電部の電気特性としては小さくなるため、放電、未放電による電気回路の変化が小さくなる。この結果、放電に伴う音波において、印加電圧波形に直接的に関係する割合が強くなる。従って、コロナ放電を発生させてイオンを生成することで、イオンの濃度を維持しつつ放電音の騒音レベルが抑制される。
本発明は、イオン発生装置に利用することができる。
1 イオン発生装置
2 制御部
3 イオン発生素子
4 電圧印加回路
5 ファンモータ
6 モータ駆動回路
31 放電電極
32 誘導電極
41 信号発生器
42 アンプ

Claims (5)

  1. 放電電極と、前記放電電極との間でイオンを発生させるための誘導電極と、前記放電電極に交流電圧を印加する電圧印加回路と、を備え、前記交流電圧は実効値/ピーク電圧値が0.7以下であり、且つ電圧波形の立上り時間及び立下り時間が夫々30μ秒以上であることを特徴とするイオン発生装置。
  2. 上記構成のイオン発生装置において、前記交流電圧の電圧波形の立上り時間及び立下り時間が夫々190μ秒以上であることを特徴とする請求項1に記載のイオン発生装置。
  3. 前記交流電圧の周波数は1000Hz以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のイオン発生装置。
  4. 上記構成のイオン発生装置において、前記放電電極は先端が尖鋭に形成された針電極であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のイオン発生装置。
  5. 前記放電電極に前記交流電圧が印加されることによって前記放電電極近傍に形成される電界強度を局所的に強くしてコロナ放電を発生させ、イオンを生成することを特徴とする請求項4に記載のイオン発生装置。
JP2012121942A 2012-05-29 2012-05-29 イオン発生装置 Pending JP2013247066A (ja)

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