JP2013247040A - 有機elデバイス製造装置及び有機elデバイス製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】
本発明は、マスクによるぼやけを防ぎ、高精彩に蒸着できる有機ELデバイス製造装置及び有機ELデバイス製造方法を提供することにある。
【解決手段】
本発明は、所定の蒸着パターンを有するマスクを介して、蒸着材料を基板に蒸着し、有機ELデバイスを製造する有機ELデバイス製造方法において、所定間隔で形成された前記所定の蒸着パターンの前記所定間隔の部分を押付けて前記蒸着を行なう。
【選択図】 図3
本発明は、マスクによるぼやけを防ぎ、高精彩に蒸着できる有機ELデバイス製造装置及び有機ELデバイス製造方法を提供することにある。
【解決手段】
本発明は、所定の蒸着パターンを有するマスクを介して、蒸着材料を基板に蒸着し、有機ELデバイスを製造する有機ELデバイス製造方法において、所定間隔で形成された前記所定の蒸着パターンの前記所定間隔の部分を押付けて前記蒸着を行なう。
【選択図】 図3
Description
本発明は、有機エレクトロルミネッセンス(以下有機ELという)デバイス製造装置及び有機ELデバイス方法に係り、特に、高精彩に蒸着を実現できる有機ELデバイス製造装置及び有機ELデバイス製造方法に関する。
表示デバイスとして有機ELデバイスが注目され、その製造する有力な方法として真空蒸着法がある。真空蒸着法はマスクを用いて薄膜の蒸着パターンを形成する方法である。そのために、マスクは、シート状のものに開口部を設け、被蒸着基板(以下、単に基板という)の蒸着面に密着し、蒸発源から噴射される蒸着材料を、その開口部分に蒸着膜を形成するものである。
マスクと基板とが密着していないと、隙間からの回り込み現象により、蒸着パターンがぼやけてデバイスとして使い物にならない。それ故、マスクを基板に密着させるため、基板の非蒸着面を保持している基板保持体を挟むように磁性材料で形成され、マスクを引き付ける磁性体を用いることが、従来から行われている。このようの従来技術として、特許文献1がある。
また、蒸発源と基板の蒸着面との間に、補正板と呼ばれる遮蔽物を置いて、蒸発源の特性に基づく蒸着量が多い部分を隠し、膜厚を均一にする技術が従来技術(従来技術2という)にある。
しかしながら、細長いパターンの開口部を有する、或いは短冊状のマスクでは、磁性板の磁力によって変形したり、短冊同士が接触したりして、正規のスリット幅とは異なった幅になるという課題がある。
また、昨今の基板の大型化に伴い、基板の非蒸着面に配する基板保持体が必要な加工精度を有する平面度を得るために厚さが増してしまう。その結果、磁性板のマスクに及ぼす磁力が低下し、基板とマスクとの密着性が低下することが予想されている。
更に、従来技術2に開示する技術は、厚膜の均一性には効果があるものの、ぼやけ防止の効果は期待できない。
従って、本発明の目的は、マスクによるぼやけを防ぎ、高精彩に蒸着できる有機ELデバイス製造装置及び有機ELデバイス製造方法を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために、少なくとも下記の特徴を有する。
本発明は、所定の蒸着パターンを所定間隔で有するマスク部とマスク部を固定するフレーム部に有するマスクを備え、前記マスクを介して、蒸着材料を前記基板に蒸着する真空蒸着チャンバを有する有機ELデバイス製造装置において、前記所定間隔の部分に押付けられる押付け部と、前記押付け部を前記マスクに押付ける押付け駆動部と、前記押付け部を固定する押付け部固定部とを備えるマスク押付機構を有することを第1の特徴とする。
本発明は、所定の蒸着パターンを所定間隔で有するマスク部とマスク部を固定するフレーム部に有するマスクを備え、前記マスクを介して、蒸着材料を前記基板に蒸着する真空蒸着チャンバを有する有機ELデバイス製造装置において、前記所定間隔の部分に押付けられる押付け部と、前記押付け部を前記マスクに押付ける押付け駆動部と、前記押付け部を固定する押付け部固定部とを備えるマスク押付機構を有することを第1の特徴とする。
また、本発明は、所定の蒸着パターンを有するマスクを介して、蒸着材料を基板に蒸着し、有機ELデバイスを製造する有機ELデバイス製造方法において、所定間隔で形成された前記所定の蒸着パターンの前記所定間隔の部分を押付けて前記蒸着を行なうことを第2の特徴とする。
さらに、前記押付け部は、前記所定間隔の部分に沿った細長い形状を有し、前記押付け部固定部は、前記押付け部の両端に設けられ、前記押付け駆動部を、それぞれの前記押付け部固定部と前記マスク押付機構を固定する押付機構固定部との間に設けてもよい。
さらに、前記押付け部は、前記所定間隔の部分に沿った細長い形状を有し、前記押付け部固定部は、前記押付け部の両端に設けられ、前記押付け駆動部を、それぞれの前記押付け部固定部と前記マスク押付機構を固定する押付機構固定部との間に設けてもよい。
また、前記押付け部固定部は、前記所定間隔の部分に沿った細長い形状を有し、前記押付け部は、前記押付け部固定部に1個又は列状に複数個(本)固定され、先端側が前記所定間隔の部分に接触する棒状体であり、前記マスク押付機構を、前記押付け部固定部の両端側を介して押付機構固定部に固定してもよい。
さらに、前記棒状体は、前記所定間隔の部分に接触する接触部と、一端側が前記接触部を摺動可能とし他端側が前記押付け部固定部に固定された鞘とを有し、前記押付け駆動部は、前記鞘内に在し、前記接触部を押し付ける圧縮バネと、前記接触部の移動を制限するストッパを有してもよい。
さらに、前記棒状体は、前記所定間隔の部分に接触する接触部と、一端側が前記接触部を摺動可能とし他端側が前記押付け部固定部に固定された鞘とを有し、前記押付け駆動部は、前記鞘内に在し、前記接触部を押し付ける圧縮バネと、前記接触部の移動を制限するストッパを有してもよい。
また、前記押付け駆動部を前記押付機構固定部と前記押付け部固定部との間に設けてもよい。
さらに、前記押付け駆動部は、前記押付け部固定部を直線的に移動させる直動移動機構を有してもよい。
さらに、前記押付け駆動部は、前記押付け部固定部を直線的に移動させる直動移動機構を有してもよい。
また、記押付け部又は前記押付け部固定部を、互いに直交に設け、或いは平行、直交にのうち一方又は両方に複数ライン設けてもよい。
さらに、本発明は、前記押付機構固定部は、前記マスク部又は前記真空蒸着チャンバの固定部であってもよい。
本発明によれば、マスクによるぼやけを防ぎ、高精彩に蒸着できる有機ELデバイス製造装置及び有機ELデバイス製造方法を提供できる。
以下本発明の実施形態を、図面を用いて説明する。
図1は、本発明を適用した有機ELデバイス製造装置の第1の実施形態を示す。有機ELデバイス製造装置100は、下面が蒸着面とする基板6を水平に搬送し、下から蒸着材料を基板に蒸着する真空蒸着チャンバ1を有する。有機ELデバイス製造装置100は、中心部に真空搬送ロボット5を持った多角形の真空搬送チャンバ2と、その周辺部に放射状に基板ストッカ室3や成膜室である真空蒸着チャンバ1を配置したクラスタ型の有機ELデバイス製造装置の構成を有している。各真空蒸着チャンバ1は、基板6を保持する基板保持部9と、基板保持部の下側に設けられたマスク81と、マスク81の下に蒸発源71を備える蒸着部7とを有する。また、真空蒸着チャンバ1及び基板ストッカ室3と真空搬送チャンバ2との間には互いの真空を隔離するゲート弁10が設けられている。なお、50は有機ELデバイス製造装置100の各構成要素を監視制御する制御装置である
(実施例1)
図2は、図1に示す矢印Aの方向から見た側面図で、真空蒸着チャンバ1のより詳細な構成と、本実施形態の特徴である、マスクを基板の蒸着面に押付け、マスクのぼやけを防止するマスク押付機構20の第1の実施例とを示す図である。図3は、マスク81と実施例1のマスク押付機構21との構成を示す斜視図である。
図1は、本発明を適用した有機ELデバイス製造装置の第1の実施形態を示す。有機ELデバイス製造装置100は、下面が蒸着面とする基板6を水平に搬送し、下から蒸着材料を基板に蒸着する真空蒸着チャンバ1を有する。有機ELデバイス製造装置100は、中心部に真空搬送ロボット5を持った多角形の真空搬送チャンバ2と、その周辺部に放射状に基板ストッカ室3や成膜室である真空蒸着チャンバ1を配置したクラスタ型の有機ELデバイス製造装置の構成を有している。各真空蒸着チャンバ1は、基板6を保持する基板保持部9と、基板保持部の下側に設けられたマスク81と、マスク81の下に蒸発源71を備える蒸着部7とを有する。また、真空蒸着チャンバ1及び基板ストッカ室3と真空搬送チャンバ2との間には互いの真空を隔離するゲート弁10が設けられている。なお、50は有機ELデバイス製造装置100の各構成要素を監視制御する制御装置である
(実施例1)
図2は、図1に示す矢印Aの方向から見た側面図で、真空蒸着チャンバ1のより詳細な構成と、本実施形態の特徴である、マスクを基板の蒸着面に押付け、マスクのぼやけを防止するマスク押付機構20の第1の実施例とを示す図である。図3は、マスク81と実施例1のマスク押付機構21との構成を示す斜視図である。
真空蒸着チャンバ1は、ゲート弁10から基板6を搬入させ、搬入してきた基板を保持する基板保持部9と、マスク81と、蒸発源を備える蒸着部7とを有する。基板保持部9は、図示しないフック等の基板を載置する基板載置持手段を備え、基板6を保持する基板保持台91と、磁性材料で形成され、マスクを引き付ける磁石板96とを有する。また、基板保持部9は、搬入されてきた基板を基板載置手段に載置後、或いは蒸着後に基板保持台91と磁石板96とを昇降させる基板保持部昇降部97を有する。
基板保持部昇降部97は、駆動モータ97mと、駆動モータの動力を真空蒸着チャンバに直接伝達するボール螺子97bと、駆動モータの動力をボール螺子に伝達する歯車97h1、97h2と、ボール螺子を大気側に維持し、伸縮可能なベローズ97vと、基板保持部9に固定され、ボール螺子の一端を回転可能に支持する昇降固定部97kとを有する。なお、97nは、ボール螺子97bが直動するように、即ち基板保持部9が直動して昇降できるようにボール螺子を支持する固定ナットである。
蒸着部7は、蒸発源71と、蒸発源を図面左右に移動させる蒸発源駆動部72とを有する。蒸発源71は、紙面奥行き方向にライン状に複数の蒸発口を有し、左右に移動することによって基板6の全面に亘って蒸着する。蒸発源駆動部72は、真空蒸着チャンバ1外の大気中に設けられた駆動モータ72mと、駆動モータの動力を真空チャンバ1内に伝達するための磁性流体シール72sと、真空チャンバ1内に設けられ、駆動モータの動力で回転し、両端の支持部72bdで回転可能に支持されたボール螺子72bと、ボール螺子を安定して移動させるリニアガイド72gとを有する。リニアガイド72gは、真空蒸着チャンバ1の内壁面に固定された支持台72k上に設けられたガイドレール72grと、ガイドレール上を移動するスライダ72gbとを有する。スライダ72gbには、ボール螺子72bと噛み合う図示しないナットを有する移動台72dが固定され、移動台72dには蒸発源71が固定されている。なお、磁性流体シール72sの前後に設けられたカップリング72cは、真空蒸着チャンバの壁面の変形や、駆動モータ72mの動力伝達軸間の変位や角度誤差を吸収する。
マスク81は、図2、図3に示すように、蒸着パターンを有する厚さ20μmから50μmを有するマスク部81mと、程度の有し、マスク部を固定支持するフレーム部82fとを有する。マスク部81mは、図3に示すように、例えば2000mm×1500mmの寸法を有する1枚の基板6から、寸法の小さい基板を多数個取りできるように、所定間隔Lをもって同一蒸着パターン81sを形成している。所定間隔Lは、X、Y方向に5mmから10mm程度である。
そこで、本実施形態では、この所定間隔Lの部分をマスク押付機構20で抑えることによって、マスク部81mを基板6に密着させてぼやけを防ぎ、高精彩な蒸着を行なう。
図2、図3に示す実施例1であるマスク押付機構21は、マスク部81mとの接触部が所定間隔Lより幅の狭く、細長い押付け部21pと、押付け部の両端に設けられフレーム部81fの平面部から斜面部に沿って設けられた押付け部固定部21fと、一端が押付機構固定部であるフレーム81fに、他端が押付け部固定部21fにそれぞれ固定された1対の押付け部駆動部21kとを有する。押付け部駆動部21kは、押付け部21pを直線的に移動させる直動移動機構を有し、押付け部21pを所定間隔Lの部分に押付ける。
図4は、直動移動機構を有する押付け部駆動部21kの一例を示す模式図である。押付け部駆動部21kは、大気雰囲気に維持された大気BOX35と、大気BOX35に固定されたナットハウジング36と、フレーム部81fに固定されナットハウジング36内のナット(図示せず)を回転させるモータ33と、ナットの回転により矢印Bのように上下するボールネジ軸32と、ボールネジ軸32に同軸に固定され他端を押付け部固定部21fに固定された支持棒37、支持棒37をガイドする貫通孔を有するガイド31と、大気BOX35内を真空にと隔離し、伸縮可能なベローズ34とを有する。支持棒37とガイド31はスプラインあるいはボールブッシュなどで構成することができる。
なお、上記の例では、モータ33をフレーム部81fに固定したが、押付け部固定部21fに固定し、フレーム部81f側にベローズ34を設けてもよい。
なお、上記の例では、モータ33をフレーム部81fに固定したが、押付け部固定部21fに固定し、フレーム部81f側にベローズ34を設けてもよい。
このような、構成によって基板とマスクとのアライメント後、基板がマスクに密着した後に、押付け部21pでよってマスク部81mの中央部を押付け、更に密着させることによって、ぼやけを防止し、高精彩に蒸着できる。
中央部を押付ける理由は、周辺部よりも中央部のほうが、課題で述べた悪影響を受け易く、密着性が悪くなるからである。特に、本実施形態のように、水平蒸着の場合は、大型化したマスク部の重力によって、マスク部が撓み易くなり、磁性板のマスクに及ぼす磁力が低下するからである。
(実施例2)
図5は、マスク押付機構20の第2の実施例を示す図である。実施例2のマスク押付機構22は、実施例1と異なり、マスク部81mとの接触部が所定間隔Lより狭い円形形状を備える棒状体の押付け部22pと、当該押付け部を列状に複数(図5では3本)固定した細長い押付け部固定部22fと、押付け部固定部22fを押付機構固定部であるフレーム81fに固定するフレーム固定部22cとを有する。なお、フレーム固定部22cを設けず、直接押付け部固定部22fをフレーム部81fに固定してもよい。なお、押付け部22pの先端形状は、楕円でも多角形でもよい。
図5は、マスク押付機構20の第2の実施例を示す図である。実施例2のマスク押付機構22は、実施例1と異なり、マスク部81mとの接触部が所定間隔Lより狭い円形形状を備える棒状体の押付け部22pと、当該押付け部を列状に複数(図5では3本)固定した細長い押付け部固定部22fと、押付け部固定部22fを押付機構固定部であるフレーム81fに固定するフレーム固定部22cとを有する。なお、フレーム固定部22cを設けず、直接押付け部固定部22fをフレーム部81fに固定してもよい。なお、押付け部22pの先端形状は、楕円でも多角形でもよい。
また、押付け部固定部22fの幅は、基板への蒸着に影響がないような幅とし、シミュレーション等で予め定める。また、押付け部固定部22fに従来技術2に記載されているような補正板の機能を有する形状を持たせてもよい。
図6は、押付け部22pの構成を示す図である。押付け部22pは、途中に窪み41cを有する鞘41と、鞘の先端側のマスク部81mと接触する棒状の接触部42と、一端が接触部のマスク部との接触する側と反対側に固定され、前記窪み41cと共に、接触部が所定以上に移動しないようにストッパを形成するストッパ板43と、ストッパ板を接触部42側に押し付ける圧縮バネ44とを有する。ストッパ板43は、鞘の窪み41cによって、マスク部81mが基板6と接触していないときに、接触部42が必要以上に押し上げないようにする。
実施例2によれば、基板6がマスク部81mに載置され、接触部42が押下げられときに、圧縮バネ44が縮み、接触部43がマスク81mを押付け、基板6との密着性を維持し、ぼやけを防止し、高精彩に蒸着できる。
(実施例3)
図7は、図2同様に、図1に示す矢印Aの方向から見た側面図で、真空蒸着チャンバ1の構成と、マスク押付機構20の第3の実施例とを示す図である。真空蒸着チャンバ1自体の構成は図2と同じであり、符号も大幅に省略している。
図7は、図2同様に、図1に示す矢印Aの方向から見た側面図で、真空蒸着チャンバ1の構成と、マスク押付機構20の第3の実施例とを示す図である。真空蒸着チャンバ1自体の構成は図2と同じであり、符号も大幅に省略している。
図7の図2と異なる点は、実施例3のマスク押付機構23である。実施例1のマスク押付機構21では、マスク押付機構(押付け部駆動部21k)を固定する押付機構固定部としてフレーム部81fを用いているのに対し、実施例3では、ボール螺子72bの両端を支える支持部72bdを用いている。また、押付機構固定部の移動に伴い、押付け部固定部21f、23fの形状が若干異なっている。押付け部21p、23pは同じである。
基板6とマスク81とのアライメントを行なう場合に、基板側を動かして行なう場合、マスク側は真空蒸着チャンバ1に対して固定であるから、押付け部駆動部21kをマスク付近の蒸着真空チャンバ1の固定部に設けることが可能である。図7では、ボール螺子72bの支持部72bdに設けているが、振動の少ないよりリジットな位置の方がより良い。
実施例3の実施例1に対する考え方は、フレーム固定部22cを例えばボール螺子72bの支持部72bdに設けることで、実施例2にも適用できる。
なお、マスク押付機構20をマスクのフレーム部81fに設ける実施例1、2の方法は、アライメント時に、マスク81、基板6のいずれも動かす方法にも適用可能である。
なお、マスク押付機構20をマスクのフレーム部81fに設ける実施例1、2の方法は、アライメント時に、マスク81、基板6のいずれも動かす方法にも適用可能である。
(その他実施例)
図8は、マスクの押付位置に着目したマスク押付機構20の他の実施例を示す図である。図8の各図は、押付け部21p又は押付け部固定部21fの位置を示している。実施例1、2ともマスク81の紙面上で上下の中心ラインの位置を押さえ、ぼける影響を低減していた。しかしながら、図8(a)のように、紙面上で左右の中心ラインを押付けてもよいし、図8(b)に示すように、紙面上で上下及び左右の中心ラインを押させてもよい。また、図8(c)に示すように、複数のラインで抑えてもよい。更に、図8(d)に示すように、必ずしも中心ラインを押付けなくてもよい。
図8は、マスクの押付位置に着目したマスク押付機構20の他の実施例を示す図である。図8の各図は、押付け部21p又は押付け部固定部21fの位置を示している。実施例1、2ともマスク81の紙面上で上下の中心ラインの位置を押さえ、ぼける影響を低減していた。しかしながら、図8(a)のように、紙面上で左右の中心ラインを押付けてもよいし、図8(b)に示すように、紙面上で上下及び左右の中心ラインを押させてもよい。また、図8(c)に示すように、複数のラインで抑えてもよい。更に、図8(d)に示すように、必ずしも中心ラインを押付けなくてもよい。
実施例2において、押付け部22pが押付け部固定部22f上をスライドできるようにすることにより、前回のロッドにおいてぼけが大きい位置に押付け部22pを移動させて、ぼけを解消させ、更に高精度な蒸着をすることができる。
図9は、基板に蒸着材料を蒸着する真空蒸着チャンバ1を有する本発明の有機ELデバイス製造装置の第2の実施形態を示す。実施形態2において、実施形態1と同様な機能を有するものは同一符号を記す。
実施形態2における有機ELデバイス製造装置200は、大別して処理対象の基板6を搬入するロードクラスタ15と、前記基板6を処理する4つのクラスタ(A〜D)と、各クラスタ間又はクラスタとロードクラスタ15あるいは次工程(封止工程)との間の設置された5つの受渡室4と、これらを監視制御する制御装置50とを有する。本実施形態では、基板の蒸着面を上面にして搬送し、蒸着するときに、実施形態1と異なり、基板6を立てて蒸着する。
ロードクラスタ15は、前後に真空を維持するためにゲート弁10を有するロードロック室16と前記ロードロック室から基板6を受取り、旋回して受渡室4aに基板6を搬入する真空搬送ロボット5からなる。各ロードロック室16及び各受渡室4は前後にゲート弁10を有し、当該ゲート弁10の開閉を制御し真空を維持しながらロードクラスタ15あるいは次のクラスタ等へ基板を受渡する。
各クラスタ(A〜D)は、一台の真空搬送ロボット5を有する真空搬送チャンバ2と、真空搬送ロボット5から基板を受取り、所定の処理をする図面上で上下に配置された2つの真空蒸着チャンバ1(第1の添え字a〜dはクラスタを示し、第2の添え字u、dは上側下側を示す)を有する。
真空蒸着チャンバ1は2つの処理部を有し、2つの処理部に交互の基板を搬入し、同一の蒸発源71で交互に蒸着し、処理時間の短縮及び蒸発源の蒸着材料の有効活用を図っている。また、真空搬送チャンバ2と真空蒸着チャンバ1の間にはゲート弁10が設けてある。
図10は、実施形態2の有機ELデバイス製造装置における真空搬送チャンバ2と真空蒸着チャンバ1の構成の概要を示す。但し、処理部は一つのみを示している。
真空搬送チャンバ2は、ゲート弁10を介して基板6を真空蒸着チャンバに搬入出する真空搬送ロボット5を有する。真空搬送ロボット5は、全体を上下に移動可能な自由度59と、左右に旋回可能な2リンク構造のアーム57と、その先端には基板搬送用の櫛歯状ハンド58とを有する。
真空搬送チャンバ2は、ゲート弁10を介して基板6を真空蒸着チャンバに搬入出する真空搬送ロボット5を有する。真空搬送ロボット5は、全体を上下に移動可能な自由度59と、左右に旋回可能な2リンク構造のアーム57と、その先端には基板搬送用の櫛歯状ハンド58とを有する。
一方、実施形態1と同様に真空蒸着チャンバ1は、蒸着材料である発光材料を基板6に蒸着し、EL層を形成する真空チャンバである。真空蒸着チャンバ1の基板保持部9は、真空搬送ロボット5の櫛歯状ハンド58と干渉することなく、基板6を受渡し可能で、ゲート弁10を介して搬入された基板6を保持する基板保持台91と、基板保持台91を旋回させて基板6を直立させマスク81に正対させる基板保持台旋回手段93とを有する。基板保持台91は、基板6を冷却する冷却機構を有しており、クーリングプレートとも呼ばれる。
アライメント部8は、マスク81と、マスク81を上下に左右に移動させるアライメント駆動部83と、マスク81と基板6のそれぞれに設けられたアラインメントマーク(図示せず)を撮像するアライメントカメラ86とを有する。マスク81は、図3に示すように、基板6への蒸着パターンを形成するマスク部81Mとマスク部を保持するフレーム部81Fからなる。
アライメント駆動部83は、アライメントカメラ86の撮像結果に基づいて制御装置50によって駆動され、マスク81と基板6とを共に垂直な状態でアライメントを行う。マスク81は、アライメント駆動83で上下左右に駆動される方向以外には自由度を持たないように、その下部で保持されている。蒸着部7は、蒸発源71と、蒸発源を昇降させる蒸発源昇降手段72とを有し、基板6の前面に亘って蒸着材料を蒸着する。
実施形態1の真空蒸着チャンバ1は、実施形態2の真空蒸着チャンバ1とは垂直・水平の違いがあるにしても、実施形態1の真空蒸着チャンバ1においても、マスク81又は基板6を真空蒸着チャンバ1の外部から駆動してアライメントすることができる。
実施形態2においても、マスク81を水平から垂直にしたのに不随して、実施形態1の実施例で示した各マスク押付機構20を、垂直にすることにより適用できる。例えば、実施例1の図3に対し、実施形態2では図11に示すようになる。
以上説明したように、基板を水平搬送して、垂直に立てて蒸着する実施形態2の有機ELデバイス製造装置200においても、実施例1乃至その他の実施例で示したマスク押付機構20を適用でき、高精彩に蒸着できる有機ELデバイス製造装置又はその製造方法を提供できる。
以上実施形態では、真空蒸着チャンバ1で基板6とマスク81とのアライメントを行なったが、アライメントを行なった後に、真空蒸着チャンバ1に搬入し、マスク押付機構20でマスク81に押し付けて蒸着してもよい。
1:真空蒸着チャンバ 2:真空搬送チャンバ
3:基板ストッカ室 4:受渡室
5:真空搬送ロボット 6:基板
7:蒸着部 71;蒸発源
72:蒸発源駆動部 72b:ボール螺子
72bd:ボール螺子の支持部 8:アライメント部
81:マスク 81f:マスクのフレーム部
81m:マスクのマスク部 81s:同一蒸着パターン
9:基板保持部 91:基板保持台
93:基板旋回駆動手段 96:磁石板
97:基板保持部昇降部 10:ゲート弁
20、21、22、23:マスク押付機構
21f、22f:押付け部固定部 21k:押付け部駆動部
21p、22p:押付け部 22c;フレーム固定部
41:鞘 41c:鞘の窪み
42:接触部 43:ストッパ板
44:圧縮バネ 50:制御装置
100、200:有機ELデバイス製造装置
L:同一蒸着パターンの所定間隔
3:基板ストッカ室 4:受渡室
5:真空搬送ロボット 6:基板
7:蒸着部 71;蒸発源
72:蒸発源駆動部 72b:ボール螺子
72bd:ボール螺子の支持部 8:アライメント部
81:マスク 81f:マスクのフレーム部
81m:マスクのマスク部 81s:同一蒸着パターン
9:基板保持部 91:基板保持台
93:基板旋回駆動手段 96:磁石板
97:基板保持部昇降部 10:ゲート弁
20、21、22、23:マスク押付機構
21f、22f:押付け部固定部 21k:押付け部駆動部
21p、22p:押付け部 22c;フレーム固定部
41:鞘 41c:鞘の窪み
42:接触部 43:ストッパ板
44:圧縮バネ 50:制御装置
100、200:有機ELデバイス製造装置
L:同一蒸着パターンの所定間隔
Claims (10)
- 所定の蒸着パターンを所定間隔で有するマスク部とマスク部を固定するフレーム部に有するマスクを備え、前記マスクを介して、蒸着材料を前記基板に蒸着する真空蒸着チャンバを有する有機ELデバイス製造装置において、
前記所定間隔の部分に押付けられる押付け部と、前記押付け部を前記マスクに押付ける押付け駆動部と、前記押付け部を固定する押付け部固定部とを備えるマスク押付機構を有することを特徴とする有機ELデバイス製造装置。 - 前記押付け部は、前記所定間隔の部分に沿った細長い形状を有し、
前記押付け部固定部は、前記押付け部の両端に設けられ、
前記押付け駆動部は、それぞれの前記押付け部固定部と前記マスク押付機構を固定する押付機構固定部との間に設けられた、
ことを特徴とする請求項1に記載の有機ELデバイス製造装置。 - 前記押付け部は、互いに直交に設け、或いは平行、直交にのうち一方又は両方に複数ライン設けられたことを特徴とする請求項2に記載の有機ELデバイス製造装置。
- 前記押付け部固定部は、前記所定間隔の部分に沿った細長い形状を有し、
前記押付け部は、前記押付け部固定部に1又は列状に複数個(本)固定され、先端側が前記所定間隔の部分に接触する棒状体であり、
前記マスク押付機構は、前記押付け部固定部の両端側を介して押付機構固定部に固定される、
ことを特徴とする請求項1に記載の有機ELデバイス製造装置。 - 前記棒状体は、前記所定間隔の部分に接触する接触部と、一端側が前記接触部を摺動可能とし他端側が前記押付け部固定部に固定された鞘とを有し、
前記押付け駆動部は、前記鞘内に在し、前記接触部を押し付ける圧縮バネと、前記接触部の移動を制限するストッパを有する、
ことを特徴とする請求項4に記載の有機ELデバイス製造装置。 - 前記押付け駆動部は、前記押付機構固定部と前記押付け部固定部との間に設けられていることを特徴とする請求項2又は4に記載の有機ELデバイス製造装置。
- 前記押付け駆動部は、前記押付け部固定部を直線的に移動させる直動移動機構を有する
ことを特徴とする請求項6に記載の有機ELデバイス製造装置。 - 前記押付け部固定部は、互いに直交に設け、或いは平行、直交にのうち一方又は両方に複数ライン設けられていることを特徴とする請求項4に記載の有機ELデバイス製造装置。
- 前記押付機構固定部は、前記マスク部又は前記真空蒸着チャンバの固定部であることを特徴とする請求項2又は4に記載の有機ELデバイス製造装置。
- 所定の蒸着パターンを有するマスクを介して、蒸着材料を基板に蒸着し、有機ELデバイスを製造する有機ELデバイス製造方法において、
所定間隔で形成された前記所定の蒸着パターンの前記所定間隔の部分を押付けて前記蒸着を行なうことを特徴とする有機ELデバイス製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012121433A JP2013247040A (ja) | 2012-05-29 | 2012-05-29 | 有機elデバイス製造装置及び有機elデバイス製造方法 |
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JP2012121433A JP2013247040A (ja) | 2012-05-29 | 2012-05-29 | 有機elデバイス製造装置及び有機elデバイス製造方法 |
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JP2013247040A true JP2013247040A (ja) | 2013-12-09 |
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ID=49846643
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JP2012121433A Pending JP2013247040A (ja) | 2012-05-29 | 2012-05-29 | 有機elデバイス製造装置及び有機elデバイス製造方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2013247040A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20170122830A (ko) | 2015-06-12 | 2017-11-06 | 가부시키가이샤 아루박 | 기판 보지 장치, 성막 장치 및 기판 보지 방법 |
-
2012
- 2012-05-29 JP JP2012121433A patent/JP2013247040A/ja active Pending
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