JP2013246923A - X線発生器及びx線測定装置 - Google Patents

X線発生器及びx線測定装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2013246923A
JP2013246923A JP2012118373A JP2012118373A JP2013246923A JP 2013246923 A JP2013246923 A JP 2013246923A JP 2012118373 A JP2012118373 A JP 2012118373A JP 2012118373 A JP2012118373 A JP 2012118373A JP 2013246923 A JP2013246923 A JP 2013246923A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ray
potential
target
electrode
measurement
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012118373A
Other languages
English (en)
Inventor
Takanobu Hara
孝信 原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Canon Electron Tubes and Devices Co Ltd
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba Electron Tubes and Devices Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp, Toshiba Electron Tubes and Devices Co Ltd filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2012118373A priority Critical patent/JP2013246923A/ja
Publication of JP2013246923A publication Critical patent/JP2013246923A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • X-Ray Techniques (AREA)

Abstract

【課題】簡便な手法にて独自にX線の放射を規制しつつ、安定してX線を放射することができるX線発生器及びX線測定装置を提供する。
【解決手段】X線発生器は、X線管101及び制御部120を備える。X線管101は、電子放出源、ターゲット、真空外囲器105及び規制電極を有する。規制電極は、電子放出源とターゲットとの間に位置しターゲットへの電子の入射を規制する。制御部は、ターゲットへの電子の入射を許可する許可期間に規制電極の電位を第1電位に切替え、ターゲットへの電子の入射を禁止する禁止期間に規制電極の電位を第2電位に切替える。
【選択図】図4

Description

本発明の実施形態は、X線発生器及びX線測定装置に関する。
X線測定装置としてX線骨密度測定装置(骨塩量測定装置)が知られている。X線骨密度測定装置は、X線発生器とX線検出器を有している。X線発生器は、被検体にX線を照射する。X線検出器は、被検体を透過したX線を検出する。このため、X線骨密度測定装置は、X線検出器で検出したX線を解析し、診断や測定をすることができる。
X線測定に必要なX線は、X線管に高電圧を印加することにより得ることができる。但し、X線管の動作は、立ち上がりの数秒間不安定となる。このため、X線測定の都度、X線管に一々高電圧を印加すると、X線測定に時間がかかってしまう。そこで、一旦、X線管に高電圧を印加した後は、X線管への高電圧の印加を継続(保持)している。したがって、一旦X線管に高電圧が印加されると、X線発生器からX線が出っぱなしとなる。この出っぱなしのX線が走査経路に沿って被検体に対して走査される。
ところで、被検体には、X線測定が必要な測定領域と、X線測定が不要な非測定領域とがある。このため、上記のようにX線が出っぱなしの場合、X線は非測定領域にも照射されている。
そこで、非測定領域への不要がX線の照射(非測定領域の被爆)を低減するため、X線骨密度測定装置は、X線を吸収するX線シャッタを備えている。これにより、X線が出っぱなしであっても、X線シャッタを利用することにより、非測定領域へのX線の照射を抑制することができる。
また、X線骨密度測定装置は、二重X線吸収法(Dual X-ray Absorptiometry)を用いることができる。上記X線骨密度測定装置においては、生体に対するX線ビームのスキャンに伴って、高エネルギX線と低エネルギX線とが一定周期で交互に照射される。X線のエネルギは、X線発生器の電圧を切り換えることによって可変できる(管電圧切換方式)。
上記の管電圧切換方式において、電圧の遷移期間はX線のエネルギが不安定となるため、一般にその期間は測定から除外されている。そこで、高エネルギX線の照射から低エネルギX線の照射への移行期間及び低エネルギX線の照射から高エネルギX線の照射への移行期間において、X線の経路上に遮蔽用フィルタ部材を一時的に挿入し、被検体への不要がX線の照射を低減している。
特開2004−113408号公報 特開2006−271437号公報
ところで、上記X線シャッタや遮蔽用フィルタ部材を用いた場合、例えば次に挙げる問題がある。
・X線発生器のサイズの大型化を招く。
・被検体用の空間(X線発生器とX線検出器との間の空間)が窮屈になったりしてしまう。
・X線シャッタや遮蔽用フィルタ部材を移動させるための煩雑な構造が必要になってしまう。
この発明は以上の点に鑑みなされたもので、その目的は、簡便な手法にて独自にX線の放射を規制しつつ、安定してX線を放射することができるX線発生器及びX線発生器を備えたX線測定装置を提供することにある。
また、一実施形態に係るX線発生器は、
電子を放出する電子放出源と、電子が入射されX線を放射するターゲットと、前記電子放出源及びターゲットを収容した真空外囲器と、前記電子放出源とターゲットとの間に位置し前記ターゲットへの前記電子の入射を規制する規制電極と、を有したX線管と、
前記ターゲットへの前記電子の入射を許可する許可期間に前記規制電極の電位を第1電位に切替え、前記ターゲットへの前記電子の入射を禁止する禁止期間に前記規制電極の電位を第2電位に切替える制御部と、を備えることを特徴としている。
また、一実施形態に係るX線測定装置は、
X線ビームを出力するX線発生器と、
前記X線発生器に間隔を置いて配置され、被検体を透過したX線ビームを検出するX線検出器と、を備え、
前記X線発生器は、
電子を放出する電子放出源と、電子が入射されX線を放射するターゲットと、前記電子放出源及びターゲットを収容した真空外囲器と、前記電子放出源とターゲットとの間に位置し前記ターゲットへの前記電子の入射を規制する規制電極と、を有したX線管と、
前記ターゲットへの前記電子の入射を許可する許可期間に前記規制電極の電位を第1電位に切替え、前記ターゲットへの前記電子の入射を禁止する禁止期間に前記規制電極の電位を第2電位に切替える制御部と、を備えることを特徴としている。
図1は、一実施形態に係る骨密度測定装置を示す斜視図である。 図2は、上記骨密度測定装置を用いて被検体にX線ビームを走査している様子を示す図である。 図3は、上記骨密度測定装置を用いたX線ビームの走査経路を示す図である。 図4は、上記骨密度測定装置のX線発生器を示す概略図である。 図5は、上記X線発生器を示す回路図である。 図6は、上記骨密度測定装置の動作を説明するタイミングチャートである。 図7は、上記骨密度測定装置の動作を説明する他のタイミングチャートである。 図8は、図4に示したX線管の変形例を示す断面図であり、規制電極を示す図である。
以下、図面を参照しながら一実施形態に係るX線発生器及びX線発生器を備えたX線測定装置について詳細に説明する。この実施形態において、X線測定装置として、骨密度測定装置について説明する。
以下において、骨密度測定装置の例として、X線ビームを被検体の腰椎に対しパラレルスキャンして、骨塩量を測定する場合について説明する。但し、X線測定装置は、骨密度測定装置に限定されるものではなく、種々変形可能である。X線測定の目的は骨塩量に限定されるものではない。
また、例えば、走査経路に沿ってX線ビームを走査する際、上記パラレルスキャンに限らず、ジグザグスキャン、その他のスキャンであってもよい。
さらに、骨密度測定装置は、高エネルギX線と低エネルギX線とを用いる二重X線吸収法(Dual X-ray Absorptiometry)を利用することもできる。
図1は、骨密度測定装置10の全体構成を示す斜視図である。図1に示すように、骨密度測定装置10は、被検体が載置されるベッド12と、下部ユニット14と、上部ユニット20と、連結ユニット21によって構成される。下部ユニット14と上部ユニット20とは連結ユニット21を介して一体として移動可能に構成される。そして、下部ユニット14と上部ユニット20との間にベッドが配置される(組みつけられる)。
ベッド12は、フレームと脚で構成されるテーブルと、テーブルの上部のフレームに支持されるアクリル板とで構成される。アクリル板はX線を透過する。被検体は、アクリル板の上に載置される。ここで、図1において示した方向は、ベッド12の短手方向がX方向、長手方向がY方向、垂直方向(鉛直方向)がZ方向である。
下部ユニット14には内部にX線発生器16が設けられ、上部ユニット20にはX線検出器22が設けられる。X線発生器16とX線検出器22は一体として、図示されていない移動機構により移動される。このため、X線ビームを出力した場合に仮定されるX線ビームの通過領域を、以下、仮定領域とすると、仮定領域は移動機構により移動される。そして、骨密度測定装置10は、XY平面内で、被検体に対してX線ビームを走査可能に構成されている。
移動機構は、被検体のX線測定が必要な測定区間及び被検体のX線測定が不要な非測定区間を含む走査経路に沿って前記X線発生器及びX線検出器を移動させる。これにより、測定区間において、被検体に対するX線ビームの走査を可能にしている。骨密度測定装置がパラレルスキャンを用いる場合、走査経路としていわゆるパラレルスキャン走査経路を用いることができる。パラレルスキャン走査経路は、被検体の測定領域に重なった複数の測定区間を有している。複数の測定区間は、X方向に延在し、Y方向に等間隔に並んでいる。パラレルスキャン走査経路の詳細は後述する。
図2は、骨密度測定装置10を示す断面図であり、骨密度測定装置10を用いて被検体24にX線ビーム18を走査している様子を示す図である。上記のように、上部ユニット20にはX線検出器22が設けられ、また、下部ユニット14の内部には、X線発生器16が設けられている。ベッド12の上には被検体24が載置されている。骨密度を測定するため、複数の腰椎26に対し、X線ビーム18がパラレルスキャンにより走査される。被検体24を透過したX線ビームは、X線検出器22により検出され、複数の腰椎についての撮像データが得られる。
X線発生器16は、内部にX線管を搭載しX線ビーム18を出力する装置である。X線発生器16には必要に応じビームコリメータが設けられ、X線ビーム18の指向性を設定できる。ここでは、X線発生器16から上方に向けてX線ビーム18が照射されている。X線ビーム18としてはいわゆるファンビームを用いることができる。この実施形態に置いて、X線ビーム18は、YZ平面内で扇状に広がるファンビームを用いている。なお、X線ビーム18の形状は、ペンシルビーム形状、その他の形状であってもよい。
なお、X線ビーム18を整形するため、X線発生器16は、図示しないX線ビーム整形部を備えている。このため、X線発生器16は、X線管から放射されるX線をX線ビーム整形部で整形することにより、所定の形状のX線ビーム18を出力することができる。
X線検出器22は、アレイ状に並べられ、X線に感応する複数の検出素子を有している。X線検出器22は、被検体24を透過したX線ビームを検出する装置である。例えば、X線検出器22は、Y方向に一列に並べられた複数の検出素子を有している。パラレルスキャンを実行することでX線検出器22から検出されたX線検出データは、複数の腰椎26にわたる二次元撮像データにデータ処理される。また、骨密度測定装置10は、図示しないデータ解析部を備えている。データ解析部は、二次元撮像データを基に、測定点ごとに骨密度に換算する演算を行い、全体を積算して被検体24の骨密度を算出し、二次元の骨密度分布として出力する。
図3は、骨密度測定装置10を用いたX線ビームの走査経路を示す図であり、被検体24の骨塩量を測定している様子を示す図である。なお、図3は、ベッド12を上方から見たXY平面図である。ベッド12には被検体24が載置され、骨塩量測定の被測定対象としての複数の腰椎26を含む領域が測定領域40として設定されている。例えば、測定領域40のX方向の長さは約180mm、Y方向の長さは約180乃至200mmである。なお、図3においてはX方向とY方向の縮尺を異ならせている。
測定領域40をカバーしてX線ビーム18を照射するため、X線ビーム18の走査経路にパラレルスキャン走査経路42を用いている。パラレルスキャン走査経路42は、測定領域40において、等しいピッチPでY方向に並べられ互いに平行となる複数の走査ラインに対応した複数の測定区間を有している。
ピッチPは、腰椎26の測定のために仮想される測定基準面において、隣合う走査ラインの境界でX線ビーム18(X線通過領域)が重複しない値に選定されている。ピッチPは、X線ビーム18の広がり角度や、測定基準面とX線発生器16との間の距離等から最適な値に選定することができ、例えばP=20mmに選定することができる。
パラレルスキャン走査経路42は、スタート部分60と終了部分72と、その間に配置される3個の走査ライン62、66、70と、2個のピッチ送りライン64、68から構成されている。なお、Y方向における仮定領域の中心がパラレルスキャン走査経路42上を移動する。
スタート部分60は、測定領域40の外側に置かれている。スタート部分60において、仮定領域は移動速度ゼロから移動を始め、低速である移動速度で第1のピッチ送り位置に移る。第1のピッチ送り位置において、仮定領域は、第1走査ライン62に沿って移動する。第1走査ライン62においては、まず測定領域40の外側における加速区間62aにおいて低速から一定の測定速度まで仮定領域の移動の加速が行われる。加速区間62aの長さは、例えば約2乃至3mmである。
仮定領域は、一定の測定速度に達したところで測定領域40の内部に入り、定速区間62bにおいて一定の測定速度、例えば36mm/secの移動速度(走査速度)の下で、移動する。この例では、定速区間62bが測定区間である。このため、定速区間62bにおいて、腰椎26を含む領域に対してX線ビーム18が走査される。定速区間62bが終わると、仮定領域は、再び測定領域40の外側に出て、減速区間62cでの移動が減速される。減速区間62cの長さは、例えば約2乃至3mmである。この加速区間62a、定速区間62b、減速区間62cの一組が第1走査ライン62を構成する。
第1走査ライン62の最後の位置で仮定領域の移動方向が90度変更され、低速でピッチ送りライン64に沿って第2のピッチ送り位置まで仮定領域の移動が行われる。このようにして、仮定領域が、第1走査ライン62と、これに接続するピッチ送りライン64とを移動することで、走査が1回行われる。あとは、測定領域40のY方向の長さに応じ、上記走査を単位として繰り返せば、所定のパラレルスキャンを実行することができる。
例えば、第2走査ライン66の走査は、第2ピッチ送り位置から開始される。第2走査ライン66は、加速区間66a、定速区間66b及び減速区間66cの一組で構成される。
第2走査ライン66の走査は、測定領域40の外の加速区間66aにおける仮定領域の加速移動と、測定領域40内の定速区間66bにおける仮定領域の定速移動と、測定領域40の外の減速区間66cにおける仮定領域の減速移動と、第2走査ライン66の最後の位置から移動方向を90度変更して第3のピッチ送り位置までのピッチ送りライン68に沿った仮定領域の低速移動とで行われる。この例では、定速区間66bが測定区間である。このため、定速区間66bにおいて、腰椎26を含む領域に対してX線ビーム18が走査される。
同様に、第3走査ライン70の走査は、第3ピッチ送り位置から開始される。第3走査ライン70は、加速区間70a、定速区間70b及び減速区間70cの一組で構成される。
第3走査ライン70の走査は、測定領域40の外の加速区間70aにおける仮定領域の加速移動と、測定領域40内の定速区間70bにおける仮定領域の定速移動と、測定領域40の外の減速区間70cにおける仮定領域の減速移動と、第3走査ライン70の最後の位置から移動方向を90度変更して終了部分72における仮定領域の移動とで行われる。終了部分72において、仮定領域の移動速度はゼロに落とされる。
このように、パラレルスキャン走査経路42においては、測定領域40内の定速区間62b、66b、70bにおいて一定の速度で、仮定領域の移動、すなわち電子ビームの走査が行われる。スタート部分60、加速区間62a、66a、70a、減速区間62c、66c、70c、ピッチ送りライン64、68及び終了部分72の仮定領域の移動は、測定領域40の外で行われる。
図4は、X線発生器16を示す概略図である。図4に示すように、X線発生器16は、X線管101と、X線管101を駆動する駆動電源91と、容器100と、冷却液としての絶縁油90と、を備えている。容器100は、X線管101及び駆動電源91を収納している。絶縁油90は、X線管101と、駆動電源91と、容器100との間の空間に充填されている。
駆動電源91は、X線管101に電力を供給する。駆動電源91は、高圧電源110、フィラメント加熱電源111及び収束電極(収束カップ)電源112を有している。
X線管101は、陰極、ターゲットとしての陽極ターゲット104、並びに陰極及び陽極ターゲット104を収容した真空外囲器105を備えている。陰極は、電子を放出する電子放出源としてのフィラメント103と、収束電極(収束カップ)102とを有している。収束電極102は、環状に形成され、フィラメント103から陽極ターゲット104に向かう電子の軌道を囲んでいる。収束電極102は、電子のビームを収束する。陽極ターゲット104は、電子が入射されX線を放射する。
X線管101において、高圧電源110から陽極ターゲット104に供給された電圧によって電界が形成されると、フィラメント103から放出された電子99は陽極ターゲット104に向かって加速される。この際、電子99の分布形状は収束電極102により整形される。陽極ターゲット104には、収束された電子99が入射される。これにより、陰極及び陽極ターゲット104間に管電流が流れる。そして、陽極ターゲット104は、X線を放射する。なお、上記X線ビーム整形部は、例えば容器100に形成されている。
X線管101は、陽極ターゲット104への電子99の入射を規制する規制電極をさらに備えている。規制電極は、電子99の軌道から外れてフィラメント103と陽極ターゲット104との間に位置している。規制電極は、陽極ターゲット104への電子の入射を許可する第1電位又は陽極ターゲット104への電子の入射を禁止する第2電位に切替えられている。
この実施形態において、規制電極は、収束電極102である。収束電極102が第1電位に切替えられると、収束電極102は、陽極ターゲット104に向かう電子のビームを収束する。
また、収束電極102に負の電圧が与えられ、与えた電圧の値がある一定の値よりも負の値の場合、収束電極102は第2電位に切替えられる。すると、陽極ターゲット104から電子99に働く引力より、収束電極102が電子99に働く斥力が勝るため、フィラメント103から陽極ターゲット104に電子が入射されない。この実施形態において、第2電位は、フィラメント103の電位より低い。収束電極102の電位を第2電位に切替える際、収束電極102に−3000乃至−500Vの負の電圧が与えられる。
さらに、X線発生器16は、制御部120をさらに備えている。制御部120は、陽極ターゲット104への電子99の入射を許可する許可期間に収束電極102の電位を第1電位に切替え、陽極ターゲット104への電子99の入射を禁止する禁止期間に収束電極102の電位を第2電位に切替える。制御部120は、収束電極102の電位を第1電位又は第2電位に間欠的に交互に切替え、X線(X線ビーム18)を間欠的に放射(出力)させる。
図5は、X線発生器16を示す回路図である。図5では、X線管101とX線管101を駆動するための電源が中心に記載され、詳細な記載は省略されている。図5では接地を省略して記してある。図5には説明上、測定器を記してあるが、測定器は無くてもよい。
図5に示すように、X線管101には、高圧電源110から管電圧TV(kV)が供給され、フィラメント103からの熱電子放出により管電流TC(mA)が流れる。フィラメント加熱電源111からフィラメント103にフィラメント電圧FVが供給される。収束電極電源112からフィラメント103と収束電極102の間に収束電極(収束カップ)電圧CV(V)が供給される。
収束電極102の電位が第1電位に切替えた場合であり、この実施形態では収束電極102に電圧を与えない(収束電極102とフィラメント103とが同電位である)場合、フィラメント103から放出された電子が陽極ターゲット104に入射され、管電流TCが流れ、X線(X線ビーム18)が放射(出力)される。
収束電極102の電位が第2電位に切替えた場合であり、この実施形態では収束電極102に負の電圧を与えた場合、収束電極電圧CVによって形成された電位により、フィラメント103から陽極ターゲット104に電子が放出されない。管電流TCは遮断され、X線(X線ビーム18)は放射(出力)されない。
図6は、骨密度測定装置10の動作を説明するタイミングチャートである。図6では、パラレルスキャンに連動して行われるX線発生器16及びX線管101の動作の様子を示している。図6において、横軸は時間tを表している。
(a)は仮定領域の移動速度V(m/s)を示し、一部、X線ビーム18の走査速度を示している。(a)の縦軸が移動速度を表している。(a)には図3で用いた符号を付しており、図3のパラレルスキャン走査経路42の各区間に対する仮定領域の移動速度の変化が示されている。
(b)はX線管101に印可される管電圧TV(kV)の値を示し、t=t1においてX線管101に管電圧TVが印加され、t=t2において、管電圧TVが測定用として十分に安定した状態になったことを示し、t=t9においてX線管への管電圧TVの印加が除かれたことを示すものである。
また、(c)は収束電極102に印加する収束電極電圧CV(V)の値を示し、(d)はX線管101の管電流TC(mA)の値を示し、(e)はX線発生器16からのX線ビーム18の出力(W)を示している。
図6に示すように、t=t0で収束電極102の電位が第2電位に切替えられる。t=t1でX線管101に管電圧TVが印加され、t=t2で管電圧TVが十分に安定した状態になる。なお、t2−t1は、上述のように3乃至5秒要する。t=t2の以降、X線測定のためのX線ビーム18の走査が開始する。(b)において、スタート部分60から加速区間62aが終わるまでは、収束電極102の電位は第2電位のままである。
次に、t=t3は、走査速度が一定の測定速度となり、走査が測定領域40内において第1走査ラインの定速区間62b、すなわち測定区間80に入ったときである。ここで、収束電極102の電位が第1電位(0V)に切替えられ、管電流TCが流れ、X線ビーム18が出力される。そして、測定区間80ではX線ビーム18は出力されたままで、測定領域40のうちで第1ピッチ送り位置における部分のX線測定が行われる。上記の例では、定速区間62bの長さは約180mm、測定速度は36mm/secであるので、定速区間すなわち測定区間80を通過する時間(t4−t3)は、およそ5秒である。
t=t4は、第1走査ラインの定速区間62bが終わり、再び測定領域40の外の減速区間62cに移ったときである。このとき収束電極102の電位が第2電位に切替えられ、管電流TCが遮断され、X線ビーム18の出力が止まる。そして、減速区間62cの移動、ピッチ送りライン64の移動、第2走査ラインの加速区間66aの移動が終わるt=t5までは、測定領域40の外、すなわち非測定区間82における移動であって、X線ビーム18の出力は止まった状態を保持する。この非測定区間82を通過する時間(t5−t4)は、加減速の設定によるが、およそ1秒前後とすることができる。
t=t5は、第2走査ラインの加速区間66aが終わり、仮定領域の移動速度が一定の測定速度となり、仮定領域が測定領域40内において第2走査ラインの定速区間66b、すなわち測定区間80に入ったときである。ここで収束電極102の電位が第1電位に切替えられ、管電流TCが流れ、X線ビーム18が出力される。そして、測定区間80の間X線ビーム18は出力されたままで、測定領域40のうちで第2ピッチ送り位置における部分のX線測定が行われる。
続いてt=t6において、第2走査ラインの定速区間66bが終わり、仮定領域は再び測定領域40の外の減速区間66cに移る。また、このとき収束電極102の電位が第2電位に切替えられ、管電流TCが遮断され、X線ビーム18の出力が止まる。減速区間66c、ピッチ送りライン68、第3走査ラインの加速区間70aの移動が終わるt=t7まで、非測定区間82の移動が行われ、X線ビーム18の出力は止まった状態を保持する。
t=t7において、第3走査ラインの加速区間70aが終わって移動速度が一定の測定速度となり、仮定領域が測定領域40内において第3走査ラインの定速区間70b、すなわち測定区間80に入り、ここで収束電極の電位が第1電位に切替えられ、管電流TCが流れ、X線ビーム18が出力される。そして、測定区間80ではX線ビーム18は出力されたままで、測定領域40のうちで第3ピッチ送り位置における部分のX線測定が行われる。
その後、t=t8において第3走査ラインの定速区間70bが終わると、収束電極102の電位が第2電位に切替えられ、管電流TCが遮断され、X線ビーム18の出力が止まる。そして、減速区間70c、終了部分72を経て、移動速度はゼロに戻り、所望のX線測定が終了し、X線管101への管電圧TVの印加を止める(t=t9)。
このように、X線ビーム18の走査において、収束電極102の電位を変化させ、管電流TCを制御することにより、パラレルスキャン走査経路42が測定領域40の外側部分にあるときにX線ビーム18の遮断動作を行う。すなわち、走査ライン62、66、70のうち測定領域40の外側部分62a、62c、66a、66c、70a、70c及びピッチ送りライン64、68においてX線ビーム18の遮断動作を行い、被検体24に対するX線ビーム18の照射を禁止する。
すなわち、パラレルスキャン走査経路42に沿って、収束電極102の電位を変化させ、管電流TCを制御することによりX線ビーム18を制御し、腰椎26の測定に必要な測定区間80において、腰椎26に対しX線ビーム18を照射し、非測定区間82においてはX線ビーム18の出射を禁止して、被検体24に対するX線ビーム18の照射を防ぐことができる。
次に、骨密度測定装置10が二重X線吸収法を用いる場合について説明する。この場合、制御部120は、フィラメント103(陰極)と陽極ターゲット104との間に印加される管電圧TVを、第1高電圧又は第2高電圧に交互に切替える。第1高電圧は、高エネルギX線を放射させる電圧である。第2高電圧は、第1高電圧より電圧レベルが低く、低エネルギX線を放射させる電圧である。
制御部120は、管電圧TVが第1高電圧又は第2高電圧である許可期間に、収束電極102の電位を第1電位に切替える。制御部120は、管電圧TVが第1高電圧から第2高電圧に又は第2高電圧から第1高電圧に遷移する禁止期間に、収束電極102の電位を第2電位に切替える。
図7は、骨密度測定装置10の動作を説明する他のタイミングチャートである。図7では、二重X線吸収法を用いた骨密度測定装置10のX線発生器16及びX線管101の動作の様子を示している。図7において、横軸は時間tを表している。
(A)には管電圧TVの波形が示されている。ここで、LOは第2高電圧を示し、HIは第1高電圧を示している。期間P1、P3において、管電圧TVは、遷移し、不安定である。期間P1では第2高電圧から第1高電圧に遷移している。期間P3では第1高電圧から第2高電圧に遷移している。
また、(B)は収束電極102に印加する収束電極電圧CV(V)の値を示し、(C)はX線管101の管電流TC(mA)の値を示し、(D)はX線発生器16からのX線ビーム18の出力(W)を示している。
ここで、期間P2は高エネルギX線を放射する許可期間(測定期間)であり、期間P4は低エネルギX線を放射する許可期間(測定期間)である。このため、期間P1、P3は、期間P2、P4の間に間欠的に存在する非測定期間であると言うことができる。例えば、期間P2、P4は3.3msであり、期間P1、P3は1.7msである。
上記の例において、本発明において期間P2、P4では、収束電極102の電位が第1電位に切替えられ、管電流TCが流れ、X線ビーム18が出力される。期間P1、P3では、収束電極102の電位が第2電位に切替えられ、管電流TCが遮断され、X線ビーム18の出力が止まる。
すなわち、X線管101の管電圧TVの遷移期間にあわせて、収束電極102の電位を変化させ、管電流TCを制御することによりX線ビーム18を制御し、非測定期間においてはX線ビーム18の出力を禁止させて、被検体24に対するX線照射を防ぐことができる。
上述したことから、簡便な手法にて独自にX線の放射を規制しつつ、安定してX線を放射することができるX線発生器16及びX線発生器を備えた骨密度測定装置10を得ることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
規制電極は、収束電極102に限定されるものではなく、他の部材で代用することも可能である。例えば、図8に示すように、X線管101は、収束電極102とは別に規制電極107を備えていてもよい。規制電極107は、絶縁部材106を介して収束電極102に取付けられている。
10…骨密度測定装置、16…X線発生器、18…X線ビーム、22…X線検出器、24…被検体、40…測定領域、101…X線管、102…収束電極、103…フィラメント、104…陽極ターゲット、105…真空外囲器、106…絶縁部材、107…規制電極、120…制御部、TV…管電圧、TC…管電流、P1,P2,P3,P4…期間。

Claims (8)

  1. 電子を放出する電子放出源と、電子が入射されX線を放射するターゲットと、前記電子放出源及びターゲットを収容した真空外囲器と、前記電子放出源とターゲットとの間に位置し前記ターゲットへの前記電子の入射を規制する規制電極と、を有したX線管と、
    前記ターゲットへの前記電子の入射を許可する許可期間に前記規制電極の電位を第1電位に切替え、前記ターゲットへの前記電子の入射を禁止する禁止期間に前記規制電極の電位を第2電位に切替える制御部と、を備えることを特徴とするX線発生器。
  2. 前記第2電位は、前記電子放出源の電位より低いことを特徴とする請求項1に記載のX線発生器。
  3. 前記規制電極は、環状に形成され、前記電子の軌道を囲んでいることを特徴とする請求項1に記載のX線発生器。
  4. 前記規制電極は、収束電極であり、前記第1電位に切替えられた状態で前記電子のビームを収束することを特徴とする請求項3に記載のX線発生器。
  5. 前記制御部は、前記規制電極の電位を前記第1電位又は第2電位に間欠的に交互に切替え、前記X線を間欠的に放射させることを特徴とする請求項1に記載のX線発生器。
  6. 前記制御部は、
    前記電子放出源と前記ターゲットとの間に印加される管電圧を、高エネルギX線を放射させる第1高電圧又は前記第1高電圧より電圧レベルが低く低エネルギX線を放射させる第2高電圧に交互に切替え、
    前記管電圧が前記第1高電圧又は第2高電圧である前記許可期間に、前記規制電極の電位を前記第1電位に切替え、
    前記管電圧が前記第1高電圧から前記第2高電圧に又は前記第2高電圧から前記第1高電圧に遷移する前記禁止期間に、前記規制電極の電位を前記第2電位に切替えることを特徴とする請求項1に記載のX線発生器。
  7. X線ビームを出力するX線発生器と、
    前記X線発生器に間隔を置いて配置され、被検体を透過したX線ビームを検出するX線検出器と、を備え、
    前記X線発生器は、
    電子を放出する電子放出源と、電子が入射されX線を放射するターゲットと、前記電子放出源及びターゲットを収容した真空外囲器と、前記電子放出源とターゲットとの間に位置し前記ターゲットへの前記電子の入射を規制する規制電極と、を有したX線管と、
    前記ターゲットへの前記電子の入射を許可する許可期間に前記規制電極の電位を第1電位に切替え、前記ターゲットへの前記電子の入射を禁止する禁止期間に前記規制電極の電位を第2電位に切替える制御部と、を備えることを特徴とするX線測定装置。
  8. 前記被検体のX線測定が必要な測定区間及び前記被検体のX線測定が不要な非測定区間を含む走査経路に沿って前記X線発生器及びX線検出器を移動させる移動機構をさらに備え、
    前記制御部は、前記測定区間に前記規制電極の電位を前記第1電位に切替え、前記非測定期間に前記規制電極の電位を前記第2電位に切替えることを特徴とする請求項7に記載のX線測定装置。
JP2012118373A 2012-05-24 2012-05-24 X線発生器及びx線測定装置 Pending JP2013246923A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012118373A JP2013246923A (ja) 2012-05-24 2012-05-24 X線発生器及びx線測定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012118373A JP2013246923A (ja) 2012-05-24 2012-05-24 X線発生器及びx線測定装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013246923A true JP2013246923A (ja) 2013-12-09

Family

ID=49846550

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012118373A Pending JP2013246923A (ja) 2012-05-24 2012-05-24 X線発生器及びx線測定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013246923A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9991085B2 (en) Apparatuses and methods for generating distributed x-rays in a scanning manner
US7991114B2 (en) Multi X-ray imaging apparatus and control method therefor
RU2635372C2 (ru) Многокатодный распределенный рентгеновский аппарат с управлением катодом и устройство компьютерной томографии, имеющее упомянутый аппарат
US7580500B2 (en) Computer tomography system having a ring-shaped stationary X-ray source enclosing a measuring field
JP5568413B2 (ja) X線を発生させるためのシステム及び方法
JP2009142444A (ja) X線発生装置
GB2473137A (en) An X-ray generator
JP6104526B2 (ja) X線管球及びx線ct装置
KR101247453B1 (ko) 냉각 및 차폐 기능이 있는 엑스레이 소스
JP2008084572A (ja) 円形加速装置、電磁波発生装置、及び電磁波撮像システム
KR101222224B1 (ko) 다중 배열 엑스레이 시스템
CN108811287A (zh) 一种面阵多焦点栅控射线源及其ct设备
JP5276682B2 (ja) マルチx線撮影装置及びその制御方法
EP2946809A1 (en) Neutron capture therapy apparatus and nuclear transformation apparatus
KR102278305B1 (ko) X선 발생 장치 및 x선 촬영 시스템
JP2013246923A (ja) X線発生器及びx線測定装置
US10297415B2 (en) Deep channel cathode assembly
JP5366419B2 (ja) X線装置
JP6377370B2 (ja) X線管球装置及びx線ct装置
JP5111788B2 (ja) X線発生用電源装置
JP6114122B2 (ja) X線発生装置
JP2010146992A (ja) 走査型x線管
EP3817027A1 (en) Scanning-type x-ray source and imaging system therefor
JP5142164B2 (ja) 中性子線発生装置及び中性子線発生方法
JPH11160498A (ja) X線検査装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD07 Notification of extinguishment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7427

Effective date: 20140319

RD07 Notification of extinguishment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7427

Effective date: 20140516

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20140516