JP2013246695A - タッチセンサ、それを用いた電子機器用の入力装置等、及びこれらの検出方法或いは制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】タッチセンサ204のタッチキーは、中心位置付近に配置される内側の駆動電極部23aと、その周りに配置される検出電極部22と、更に検出電極部22の周りに配置される外側の駆動電極部23bとを有している。このような構成を有していることで、タッチセンサ204に対する操作者の指等により、タッチキーの検出領域内の広い範囲で、駆動電極部23と検出電極部22との間の静電結合に、誘電や遮断の影響を受けることになる。従って、タッチキーの駆動電極部23と検出電極部22との間の静電容量値の変化を、タッチキーの検出領域内の広い範囲で検出することができるため、操作者の入力操作を安定して検出することが可能となる。
【選択図】図3
Description
図10には、複数のタッチセンサにより構成されるセンサアレイ90の平面図、及び、平面図の直線Z−Z’での断面図を示している。センサアレイ90は、基板91の表面層91aに、例えば符号SW91〜SW99で示しているような複数のタッチキーを有しており、タッチキーSW91〜SW99の各々が、検出電極部92と駆動電極部93とを備えている。検出電極部92は略楕円状を成しており、この検出電極部92の周りを囲うように、駆動電極部93が環状に配置されている。そして、駆動電極部93の各々は、それらが含まれるタッチキーと隣接するタッチキーに含まれる駆動電極部93と、基板91の内層91bにおいて接続線95により接続されている。又、基板91の表面層91aにおけるタッチキーが配置されていない領域、及び、基板91の裏面層91cには、接地電極94が形成されている。なお、表面層91aにおいて、検出電極部92、駆動電極部93、接地電極94の夫々の間には、絶縁のためのスペース(電極の無い部分)が確保されている。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、タッチセンサのタッチキーの検出領域内において、操作者の入力操作を安定して検出することにある。
以下の発明の態様は、本発明の構成を例示するものであり、本発明の多様な構成の理解を容易にするために、項別けして説明するものである。各項は、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、発明を実施するための最良の形態を参酌しつつ、各項の構成要素の一部を置換し、削除し、又は、更に他の構成要素を付加したものについても、本願発明の技術的範囲に含まれ得るものである。
本項に記載のタッチセンサは、基板と、基板の表面層に配置される少なくとも1つのタッチキーとを含むものである。そして、タッチキーは、検出電極部と、この検出電極部の内側と外側とに配置される駆動電極部とを有している。すなわち、タッチキーの中心位置付近に内側の駆動電極部が配置され、その周りに検出電極部が配置され、更に検出電極部の周りに外側の駆動電極部が配置される態様となる。タッチセンサが複数のタッチキーを有する場合には、隣接するタッチキーの外側の駆動電極部を連続して設置し、共有するようにしてもよい。
本項に記載のタッチセンサは、タッチキーの駆動電極部が、検出電極部の内側に配置される第1の駆動電極部と、検出電極部の外側に配置される第2の駆動電極部とに、基板の表面層において分離されており、第1の駆動電極部と第2の駆動電極部とが、基板の表面層とは異なる層で接続されているものである。すなわち、第1の駆動電極部と第2の駆動電極部とが、同じ電気レベルを有しながらも、基板の表面層において、第1の駆動電極部の周りに配置される検出電極部により分離された態様となる。これにより、操作者の指等が、タッチキーの中心から基板に沿った離れた位置に接触又は近接する場合に、その離れている方向に関わらず、駆動電極部とそれを分離する検出電極部とが存在するため、駆動電極部と検出電極部との間の静電容量値が安定して変化し、操作者の入力操作を安定して検出するものとなる。
本項に記載のタッチセンサは、検出電極部の内側に配置される駆動電極部と、検出電極部の外側に配置される駆動電極部とが、基板の表面層において接続部を介して接続されており、この駆動電極部の接続部により、検出電極部が第1の検出電極部と第2の検出電極部とに分離されているものである。そして、第1の検出電極部と第2の検出電極部とは、表面層とは異なる層で接続されることで、同じ電気レベルを有している。このような構成にすることで、駆動電極部の接続部の幅を調整することにより、操作者の指等から受ける、駆動電極部と第1及び第2の検出電極部との間の静電結合に対する影響の傾向を調整するものとなる。従って、本項に記載のタッチセンサは、上記(1)項と同様の作用を奏しながらも、駆動電極部の接続部の幅を調整することで、操作者の入力操作の検出傾向を調整するものとなる。
本項に記載のタッチセンサは、第1の検出電極部と第2の検出電極部とが、タッチキーの平面視での中心位置を、基板の表面層と平行に通る直線に対して、線対称に分離されていることにより、上記(3)項と同様の作用を奏しながら、タッチキーの検出領域内で対称性に優れた、安定した入力操作の検出を行うものである。
従って、本項に記載のセンサアレイは、複数の第1タッチセンサ群の各々と、複数の第2タッチセンサ群の各々とが、交差する態様で設けられることになる。これにより、駆動線によって互いに接続されることにより第1タッチセンサ群内で夫々のタッチキーが共有している駆動電極部と、検出線によって互いに接続されることにより第2タッチセンサ群内で夫々のタッチキーが共有している検出電極部との間の、静電容量値の変化を検出することで、夫々のタッチセンサのタッチキーに対する操作者の入力操作の検出を行う。従って、複数のタッチセンサを有しながらも、複数の第1タッチセンサ群と複数の第2タッチセンサ群との組合せを利用して、効率よく操作者の入力操作を検出するものとなる。
図1に示すように、本発明の実施の形態に係る電子機器用の入力装置10において、その操作部は、基板5上に配列された静電容量方式の複数のセンサアレイA〜Dを備え、センサアレイA〜Dの夫々は、複数のタッチセンサ4を有している。また、操作部は、基板5上に積層配置される平坦な入力操作面(図示は省略する)を有しており、複数のタッチセンサ4の夫々は、入力操作面上に定義される複数の入力操作の対象となる位置(言い換えれば、キースイッチの位置)の夫々に対応して設けられる。従って、本明細書では、操作者の指等が、入力操作面上の特定の位置(特定のキースイッチ)に接触又は近接することによる入力操作を、そのキースイッチに対応するタッチセンサ4に対する入力操作ともいう。
このように、入力装置10は、入力操作面上に配列されるキースイッチ群を複数の領域に分割し、それぞれの領域に含まれるキースイッチに対する入力操作を検知するタッチセンサ4を、領域毎のセンサアレイA〜Dとして構成すると共に、各センサアレイA〜Dの入出力を夫々専用の入力情報検出回路2a〜2dで担当するものである。
これによって、各ドライブポート1〜3に接続される第1タッチセンサ群DD1〜DD3には、検出用動作信号が、駆動線DL1〜DL3を通じて、順次切換えられつつ群毎に印加される。
そして、入力情報検出回路2aは、センサアレイA内の各タッチセンサ4に対する入力操作の有無を示す検出信号情報を、制御回路部1に出力するものである。
これに対し、グラフに実線で示す本発明の第1の実施の形態に係るセンサアレイ20の検出量は、接触位置がタッチキーの中心位置(±10)から外れた場合でも、急激には低下せず、広い範囲で高い値を維持しており、ばらつきの少ない安定した検出量であることが分かる。例えば、座標が−20の位置では、従来のセンサアレイ90との検出量の差はC2−C1となり、その差は明らかである。
このように、タッチキーが検出電極部と第1及び第2の駆動電極部とを有する態様の、本発明の実施の形態に係るセンサアレイは、そのタッチキーの各電極部の形状が限定されるものではなく、様々な形状に変形可能なものである。
又、3つの行方向の群と3つの列方向の群とのうち、複数の第1タッチセンサ群DD1〜DD3を含む群ではない方のタッチセンサの群が有する第2タッチセンサの群、図2の例では3つの行方向の群が有する第2タッチセンサの群を、複数(図2の例では3つ)の第2タッチセンサ群SS1〜SS3とする。そして、上から1行目の第2タッチセンサ群SS1が含む、3個の第2タッチセンサS1、S2、S3を、検出線SL1により連結し、上から2行目の第2タッチセンサ群SS2が含む、3個の第2タッチセンサS4、S5、S6を、検出線SL2により連結し、上から3行目の第2タッチセンサ群SS3が含む、3個の第2タッチセンサS7、S8、S9を、検出線SL3により連結する。
更に、入力情報検出回路2a〜2dの各々には、複数の検出線SL1〜SL3が接続されており、センサアレイA〜Dの各々が備える複数の第2タッチセンサ群SS1〜SS3毎に、各第2タッチセンサ群SS1〜SS3に含まれる複数の検出電極部(第2タッチセンサ)S1〜S9から出力される検出信号が、複数の検出線SL1〜SL3の各々を通じて、センサーポート1〜3を介して入力情報検出回路2a〜2dに入力される。
Claims (9)
- 基板と、該基板の表面層に配置され、駆動電極部と検出電極部とを有する少なくとも1つのタッチキーとを含み、前記駆動電極部と前記検出電極部との間の静電容量値の変化を検出する静電容量方式のタッチセンサであって、
前記タッチキーの前記駆動電極部は、前記検出電極部の内側と外側とに配置されることを特徴とするタッチセンサ。 - 前記駆動電極部は、前記検出電極部の内側に配置される第1の駆動電極部と、該第1の駆動電極部と前記表面層において分離され、前記表面層とは異なる層で前記第1の駆動電極部と接続される、前記検出電極部の外側に配置される第2の駆動電極部とを含むことを特徴とする請求項1記載のタッチセンサ。
- 前記検出電極部の内側と外側とに配置される前記駆動電極部が、前記表面層において接続部を介して接続され、
前記検出電極部は、前記表面層において前記接続部により分離され、前記表面層とは異なる層で接続される、第1の検出電極部と第2の検出電極部とを含むことを特徴とする請求項1記載のタッチセンサ。 - 前記第1の検出電極部及び前記第2の検出電極部は、前記タッチキーの平面視での中心位置を前記表面層と平行に通る直線に対して、線対称に分離されていることを特徴とする請求項3記載のタッチセンサ。
- 前記基板の表面層に複数の行及び複数の列にわたって配置される、請求項1から4のいずれか1項記載の複数のタッチセンサと、複数の駆動線と、複数の検出線とを含むセンサアレイであって、
前記複数の駆動線の各々は、前記複数の行の各行に含まれる前記複数のタッチセンサの群と、前記複数の列の各列に含まれる前記複数のタッチセンサの群との、いずれか一方のタッチセンサの群が有する前記駆動電極部の群から成る、複数の第1タッチセンサ群の群毎に前記駆動電極部を互いに連結し、
前記複数の検出線の各々は、前記複数の行の各行に含まれる前記複数のタッチセンサの群と、前記複数の列の各列に含まれる前記複数のタッチセンサの群とのうち、前記複数の駆動線が前記駆動電極部を連結するタッチセンサの群とは異なる、タッチセンサの群が有する前記検出電極部の群から成る、複数の第2タッチセンサ群の群毎に前記検出電極部を互いに連結することを特徴とするセンサアレイ。 - 電子機器用の入力装置であって、
平坦な入力操作面及び該入力操作面に対する入力操作の発生位置を検知する、請求項5記載のセンサアレイを少なくとも1つ備える操作部と、
前記センサアレイ毎に配置され、前記センサアレイが有する前記複数のタッチセンサのうちの前記複数の第1タッチセンサ群の群毎に、前記複数の駆動線の各々を通じて検出用動作信号を出力し、かつ、前記センサアレイが有する前記複数のタッチセンサのうちの前記複数の第2タッチセンサ群の群毎に出力される検出信号が、前記複数の検出線の各々を通じて入力される入力情報検出回路と、
前記センサアレイが有する前記複数のタッチセンサのうちの前記複数の第1タッチセンサ群に対して前記検出用動作信号を出力するように前記入力情報検出回路に出力指令を与え、前記センサアレイが有する前記複数のタッチセンサのうちの前記複数の第2タッチセンサ群からの前記検出信号に応じた検出信号情報を前記入力情報検出回路から得ることにより、前記センサアレイ内の入力操作されたタッチセンサを特定し、該特定されたタッチセンサに対応する出力情報を前記電子機器に対して出力する制御回路部とを備えることを特徴とする入力装置。 - 基板と、該基板の表面層に配置され、駆動電極部と検出電極部とを有する少なくとも1つのタッチキーとを含む静電容量方式のタッチセンサの検出方法であって、
前記タッチキーの前記検出電極部と、該検出電極部の内側と外側とに配置した前記駆動電極部との間の、静電容量値の変化を検出することを特徴とするタッチセンサの検出方法。 - 前記基板の表面層に複数の行及び複数の列にわたって配置される、請求項1から4のいずれか1項記載の複数のタッチセンサと、複数の駆動線と、複数の検出線とを含むセンサアレイの検出方法であって、
前記複数の駆動線の各々により、前記複数の行の各行に含まれる前記複数のタッチセンサの群と、前記複数の列の各列に含まれる前記複数のタッチセンサの群との、いずれか一方のタッチセンサの群が有する前記駆動電極部の群から成る、複数の第1タッチセンサ群の群毎に前記駆動電極部を互いに連結させ、
前記複数の検出線の各々により、前記複数の行の各行に含まれる前記複数のタッチセンサの群と、前記複数の列の各列に含まれる前記複数のタッチセンサの群とのうち、前記複数の駆動線により前記駆動電極部を連結させたタッチセンサの群とは異なる、タッチセンサの群が有する前記検出電極部の群から成る、複数の第2タッチセンサ群の群毎に前記検出電極部を互いに連結させ、
前記複数の第1タッチセンサ群と前記複数の第2タッチセンサ群との組合わせにより、前記複数のタッチセンサの各々を判別することを特徴とするセンサアレイの検出方法。 - 平坦な入力操作面及び該入力操作面に対する入力操作の発生位置を検知する、請求項5記載のセンサアレイを少なくとも1つ備える操作部と、前記センサアレイ毎に配置される入力情報検出回路と、該入力情報検出回路の動作を制御する制御回路部とを備える電子機器用の入力装置の制御方法であって、
前記制御回路部により、前記センサアレイが有する前記複数のタッチセンサのうちの前記複数の第1タッチセンサ群に対して検出用動作信号を出力するように、前記入力情報検出回路に出力指令を与えるステップと、
前記入力情報検出回路により、前記センサアレイが有する前記複数のタッチセンサのうちの前記複数の第1タッチセンサ群の群毎に、前記複数の駆動線の各々を通じて前記検出用動作信号を出力し、かつ、前記センサアレイが有する前記複数のタッチセンサのうちの前記複数の第2タッチセンサ群の群毎に出力される検出信号を、前記複数の検出線の各々を通じて受け取るステップと、
前記制御回路部により、前記センサアレイが有する前記複数のタッチセンサのうちの前記複数の第2タッチセンサ群からの前記検出信号に応じた検出信号情報に基づいて、前記センサアレイ内の入力操作されたタッチセンサを特定するステップと、
前記制御回路部により、前記特定したタッチセンサに対応する出力情報を前記電子機器に対して出力するステップとを備えることを特徴とする入力装置の制御方法。
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