JP2013245909A - 冷蔵庫、その製作方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】真空断熱材が在る断熱空間内での発泡断熱材の流れを円滑にする冷蔵庫、その製作方法を提供する。
【解決手段】本発明の冷蔵庫1は、芯材19を包んだ外被材20の外周が熱溶着されて芯材19中の真空度が保持され、かつ、成形時にできる外被材20が熱溶着される溶着部21aおよびその外側の耳部21のうち溶着部21a以外の角部を切断し、耳部21を反取り付け面側に折り曲げて外被材20に重ねて固定し、耳部21の角部同志が重ならない真空断熱材16、17、17aを備えている。
【選択図】図4

Description

本発明は、冷蔵庫、その製作方法に関する。
従来、冷蔵庫に於ける断熱箱体は、筐体を成す鋼板製の外箱と貯蔵室を形成する樹脂製の内箱とで外郭が形成されている。そして、外箱、内箱間に形成される断熱空間内に外箱と内箱とを一体化するポリウレタンフォーム(以下、発泡断熱材と称す)を充填し発泡させ凝固させ、断熱箱体が構成されている。
近年、省エネ化や庫内容積効率の向上を目的として、断熱空間内に発泡断熱材と併用して断熱効果が高い真空断熱材を配置したものが、製品化されている。
この真空断熱材は、板状であり、厚さが10〜15mm前後で、幅および長さは配置する場所、例えば外箱の左右の側壁であれば、その側壁の寸法より僅かに小さい寸法に形成されている。この真空断熱材を断熱空間内に配設した場合、発泡断熱材を充填する際の空きスペースが減少することから、発泡断熱材(フォーム)の充填時の抵抗が増加し、発泡断熱材の原液の流れを阻害する。
これが、断熱空間内の最終充填部となる断熱箱体背面部(冷蔵庫の後板に相当)での空洞、或いはボイド等の発生を招来する。
発泡断熱材の流れを阻害する要因は、外箱と内箱との間の断熱空間が、年々、庫内容積の効率向上に向けて狭小化していることもあるが、主因は真空断熱材を外箱と内箱との間の断熱空間内に配置しているためである。
すなわち、外箱と内箱とで形成される断熱空間の厚さが40mm前後であるところに、厚さ10〜15mm前後の真空断熱材を例えば2枚配置すると厚さ20〜30mm前後の断熱空間を占有するため、断熱空間内を発泡断熱材が流れる通路は実質、厚さ10mm前後の空間と非常に狭くなってしまう。
発泡断熱材を形成するポリウレタンフォームの原液は断熱箱体の背面側(冷蔵庫の後板側)より注入し、原液が最終的に注入される最終充填部を断熱空間の背面部(冷蔵庫の後板部)としている。
即ち、断熱箱体の断熱空間内で発泡を開始したウレタンフォーム(以下、フォームと称す)は真空断熱材が貼られた以外の狭い空間を該フォームで充填しながら最終充填部に向かって流れるので、抵抗が大きく最終充填部に該フォームが到達しないで空洞、或いはボイド等を発生する可能性が高い。
また、真空断熱材の周囲を覆う外包材は合成樹脂とアルミニウム箔とのラミネートフイルムで作られているので、断熱空間内に配設する時には外包材を損傷しないように細心の注意を払う必要がある。しかし、真空断熱材の大型化がこの損傷を誘起していた。
また、真空断熱材は製作上、内部を密封するため外包材を熱溶着する耳部(後述)が必要となる。この耳部を外包材表面側である真空断熱材の反取り付け面側に折り返すと、折り返し部がある箇所は厚みが略5mm大きくなってしまう。
真空断熱材は耳部を略全周、例えば矩形状の場合に4辺に有していることより、2枚の真空断熱材を持つ箱体に於いては、厚さ10mmの真空断熱材であっても断熱空間が40mmとすると、真空断熱材2枚で耳部を含め厚さ30mmとってしまうため、発泡断熱材の実質通路は10mm厚の空きスペースとなってしまい、抵抗が増加し発泡断熱材がうまく流れないことがある。
なお、本願に係わる文献公知発明として、下記の特許文献1、2がある。
特開2005−147591号公報 特開2006−242439号公報
ところで、冷蔵庫の発泡断熱材の原液の注入は、冷蔵庫本体の背面側(冷蔵庫の後板側)が上になるように冷蔵庫本体を伏せて冶具に設置し、当該背面側より内箱の開口側(冷蔵庫本体の開口側)に向かって行われる。
この原液は、約10〜30秒で内箱開口側の全体に行き渡った所でフォーム化(発泡)を始め、断熱箱体の両側壁、天井壁、底壁を発泡しながら上昇し、最後に背面部に至り、発泡を約4〜6分で終了する。勿論、この発泡が最後に行き渡る背面部(最終充填部)は、予め繰り返し試験等で決めておく。
ところが、最近、省エネ化、庫内容積効率向上等の関係で、更に断熱性能を向上させた冷蔵庫がある。該冷蔵庫は、発泡断熱材より断熱性能のよい真空断熱材の使用枚数を増やし、従来、外箱、主に両側面板、背面板、底面板側にのみ配設していた真空断熱材を、内箱側にも配設するものである。
通常、真空断熱材の厚さは10〜15mmあるので、内箱と外箱との間の断熱空間の断面積の厚さが40〜60mmである隙間通路に外箱に貼り付けるようにして配設すると、先の発泡断熱材の充填時、真空断熱材がフォームの流れを阻害し、最終充填部にフォームが届かず、空洞部やボイドが生じるという課題がある。
即ち、通常の冷蔵庫は、外箱と内箱間の断熱空間に発泡断熱材を充填して真空断熱材も含め一体化している。冷蔵庫に使われる発泡断熱材は、原液注入から発泡終了までの時間が4〜6分程度と非常に短い。従って、例えば厚さ40mmの断熱空間に2枚の板厚の合計が30mmの真空断熱材が配設されたとすると、そこを流れるフォームの流れは流路抵抗が大きくなり、40mmの隙間通路を流れるスピードより大幅に遅くなる。そのため、フォームが所定の時間内に冷蔵庫背面の最終充填部に届かず、発泡を終了してしまい、背面部においてフォームが不足することで空洞やボイドを生じる。
また、真空断熱材は上下2枚の外包材で芯材を包み、該芯材を加圧成形する。その後、外包材内の真空引きを行い、外包材の周囲を熱溶着して内部を密封し、所定の板状に作られる。
このため、真空断熱材の外周には必ず溶着部を含む端部(以下、耳部と称す)が残ってしまう。耳部は通常、その根本から真空断熱材の反取り付け面側に折り曲げられ外包材に重ねて、テープ止め等して固定されているのが一般的である。
この重ねられる耳部の厚みは5mm程度となることより、当然この耳部も発泡断熱材のフォームの流れを阻害することは勿論、発泡断熱材の最終充填部に空洞、ボイド等を作る要因となっている。
特許文献1、2においては、耳部によるフォーム流れ阻害等に関しては何等記載されていない。
また、特許文献1、2の如く、発泡断熱材の最終充填部に空洞、ボイド等を作る要因をなくすために注入量を上げる等を行うことによるコスト増や冷蔵庫の重量アップ等の改善すべき課題がある。
本発明は上記実状に鑑み、真空断熱材が在る断熱空間内での発泡断熱材の流れを円滑にする冷蔵庫、その製作方法の提供を目的とする。
本発明は上記目的を解決する為になされたものであり、第1の本発明の冷蔵庫は、芯材を包んだ外被材の外周が熱溶着されて前記芯材中の真空度が保持され、かつ、成形時にできる外被材が熱溶着される溶着部およびその外側の耳部のうち前記溶着部以外の角部を切断し、当該耳部を反取り付け面側に折り曲げて外被材に重ねて固定し、当該耳部の角部同志が重ならない真空断熱材を備えている。
第2の本発明の冷蔵庫の製作方法は、第1の本発明の冷蔵庫の製作方法である。
本発明によれば、真空断熱材が在る断熱空間内での発泡断熱材の流れを円滑にする冷蔵庫、その製作方法を実現できる。
本発明に係る実施形態の冷蔵庫の正面図である。 図1のA−A線断面図である。 冷蔵庫の断熱箱体にポリウレタンフォーム(発泡断熱材)を注入して発泡する状態を矢印で示す要部縦断面図である。 (a)は外箱側・内箱側真空断熱材の平面図であり、(b)は(a)のB−B線断面図である。 (a)は図4(a)に示す耳部を折り曲げ固定した図であり、(b)は(a)のC−C線断面図である。 (a)は比較例(従来)の真空断熱材を平面の取り付け面に取り付けた状態を示す側面図であり、(b)は比較例(従来)の真空断熱材を角部の取り付け面に取り付けた状態を示す側面図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る実施形態の冷蔵庫の正面図であり、図2は図1のA−A線断面図である。
実施形態の冷蔵庫1は、内部に、上から順に冷蔵室2、冷凍室3、野菜室4を備えている。冷蔵室2、冷凍室3、野菜室4は、それぞれの扉2t、3t、4tにより前面開口縁2e、3e、4e(図2参照)が開閉自在に閉塞されている。
冷蔵庫1は、貯蔵室(2、3、4)が形成される冷蔵庫本体1Hと、冷蔵庫本体1Hに取着される扉2t、3t、4tとを具え構成されている。
冷蔵庫本体1Hは、外箱6と内箱7との間に形成される断熱空間15内に、真空断熱材(16、17)と発泡断熱材11とを配置して断熱層が形成される。なお、外箱6と内箱7とこれらの間の断熱空間15とで形成される箱体を断熱箱体1H1と称す。
図2に示すように、冷蔵庫本体1Hの後方下部には、庫内を冷却するための冷凍サイクルを構成する圧縮機5が配置されている。
冷蔵庫本体1Hの筐体を形成する外箱6は、薄い板厚の鋼板製である。
外箱6は、鋼帯からフォミングロール等を使用して、両側面板6a、6bおよび天面板6cを一体に成形したものに、底面板6dおよび背面板6eを、ビス止めやネジ止め等で組み付けられる。
断熱箱体1H1の断熱空間15内の外箱6には、外箱側真空断熱材16が貼着される(貼り付けられる)。また、断熱空間15内の内箱7には、内箱側真空断熱材17が貼着される。さらに、断熱空間15内の内箱7の角部には、角部内箱真空断熱材17aが貼着される。
冷蔵温度帯の冷蔵室2と冷凍温度帯の冷凍室3との間は断熱する必要があるため、両室(2、3)を区画して断熱する仕切り断熱壁9が設けられている。
同様に、冷凍温度帯の冷凍室3と冷蔵温度帯の野菜室4との間は断熱する必要があるため、両室(3、4)を区画して断熱する仕切り断熱壁10が設けられている。
仕切り断熱壁9、10は、発泡スチロフォーム等を用いて予め形成された部材であり、外箱6と内箱7との間の断熱空間15への発泡断熱材11の充填前に、内箱7の所定位置に固着される。
その後、以下に説明するように、断熱箱体1H1の外箱・内箱側真空断熱材16、17、角部内箱真空断熱材17aが取り付けられた断熱空間15に発泡断熱材11が充填される。
<断熱箱体1H1への発泡断熱材11の充填>
次に、断熱箱体1H1の断熱空間15への発泡断熱材11の充填について説明する。
図3は、冷蔵庫の断熱箱体にポリウレタンフォーム(発泡断熱材)を注入して発泡する状態を矢印で示す要部縦断面図である。図3では、冷蔵室2、冷凍室3、野菜室4の各前面開口縁2e、3e、4eを鉛直下方に向けている。
断熱箱体1H1の背面の後上部と後下部とには、発泡断熱材11の原液13の注入口12が複数個所、例えば4箇所設けられている。
原液13を断熱箱体1H1に注入する作業は以下のように遂行される。
断熱箱体1H1を、その背面が上になるように伏せて発泡雇(発泡治具)18内に収納してセットする。その後、発泡断熱材11の原液13を、断熱箱体1H1の背面の注入口12より、断熱空間15内に冷蔵庫1の前面開口縁2e、3e、4e側に向けて注入する(図4の矢印α1)。
注入された原液13は、流動性があり、断熱空間15内を10〜30秒位の間に断熱箱体1H1の前面開口縁2e、3e、4eまでの全域に行き渡る。
その後、断熱空間15内で原液13が発泡を開始し、断熱空間15内を予め設定された最終充填部14に向けて(図3の実・破線矢印α2)進みつつ、断熱空間15を充填しながら発泡を続ける。この間、約4〜6分位である。
<外箱側真空断熱材16、内箱側真空断熱材17>
次に、断熱空間15内の外箱6、内箱7にそれぞれ取り付けられる外箱側真空断熱材16、内箱側真空断熱材17(角部内箱真空断熱材17aを含む)について詳述する。
図4(a)は、外箱側・内箱側真空断熱材の平面図であり、図4(b)は、図4(a)のB−B線断面図である。
外箱側・内箱側真空断熱材16、17は、中央部に配置される芯材19を成す無機繊維集合体であるグラスウール層や吸着剤等を内袋材(図示せず)で内包し、アルミ箔等のガスバリヤ性を有する外被材20で真空包装されている。
内袋材(図示せず)については、ポリエチレンフィルム、或いは、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム等が使用される。つまり、内袋材は、吸湿性が低く熱溶着でき、アウトガス(ガス漏洩)が少ないものを用いる。
吸着剤には、細孔で水分やガス分子を捕捉する物理吸着タイプの合成ゼオライト等を用いる。なお、吸着剤は合成ゼオライトでなくとも、水分やガスを吸着するものであればよく、シリカゲルや酸化カルシウム、塩化カルシウム、酸化ストロンチウム等の化学反応で水分やガスを吸着する化学反応型吸着剤を用いることもできる。
外被材20については、表面層として吸湿性が低いポリプロピレンフィルムを設け、防湿層としてポリエチレンテレフタレートフィルムにアルミ蒸着層を設けている。そして、ガスバリヤ層は、エチレンビニルアルコール共重合体フィルムにアルミ蒸着層を設けて、防湿層のアルミ蒸着層と向かい合わせるように貼り合せている。
このように、外被材20のラミネート(積層)構成については、表面層のポリプロピレンフィルム、防湿層のポリエチレンテレフタレートフィルム、アルミ蒸着層、ガスバリヤ層のエチレンビニルアルコール共重合体フィルムの材質で成る4層構成としている。しかし、同等のガスバリヤ性、耐熱、突き刺し強度を有したポリアミドフィルムやポリエチレンテレフタレートフィルム等であれば前記4層の構成に限定されるものではなく、各材質は適宜選択できる。
外箱側・内箱側真空断熱材16、17の周囲には、耳部21が形成されている。耳部21は、製造工程において、開口を持つ袋状の外被材20内に該開口より芯材19を挿入した後、所定の形状に加圧成形し、更に該開口を熱溶着した際に形成される。
通常、耳部21の長さL1(図4(b)参照)は40〜60mmに形成されている。耳部21の長さL1は、L2+L3(=L1)で構成される。
L2は、外被材20の溶着前の開口より外被材20内に空気が入り真空度を落としてしまうのを抑制するのに必要な寸法、例えば10〜15mmであり、L3は、残りの寸法(=L1−L2)である。なお、耳部21の全長さL1は予め設計時に必要な長さに設定される。
図4(a)に示すように、外箱側・内箱側真空断熱材16、17の耳部21の角部は、溶着部21aを除いた耳部21が、折り返した際に重ならないように、切断される(図4(a)のP部)。または、図4(a)のQ部のように、外箱側・内箱側真空断熱材16、17の各辺または延在方向に略45度または一直線状に切断される。
図5(a)は、図4(a)に示す耳部を折り曲げ固定した図であり、図5(b)は、図5(a)のC−C線断面図である。
その後、耳部21は中央側に折り返してその反取り付け面側が外箱側・内箱側真空断熱材16、17の表面側(反取り付け面側)に折り曲げられ、その先端部がテープ22等で留められている。テープ22は、ビニールテープ、樹脂製テープでもよく、限定されない。或いは、耳部21の先端部を、外箱側・内箱側真空断熱材16、17の表面側に接着剤を用いて留めてもよい。
耳部21がテープ22により留められている箇所は、断熱空間15内に組み込んだ時、反貼着面側である発泡断熱材11側になるようにしている。これは、耳部21を通して外箱6の熱が庫内側に伝わるのを抑制するためである。また、耳部21を通して内箱7の庫内の冷熱が庫外側に伝わる、つまり庫内の冷熱が外部に漏出するのを抑制するためである。所謂、ヒートブリッジの抑制が目的である。
このように形成された外箱側・内箱側真空断熱材16、17を、前記したように、断熱空間15内の外箱6側、内箱7側にそれぞれ貼着して配置している。
以下、外箱側・内箱側真空断熱材16、17、角部内箱真空断熱材17aを総称して、ここでは単に真空断熱材16(17)として扱う。
図4(a)に示すように、耳部21は真空断熱材16(17)の外周の4辺に、破線を含めて設けられている。
前記したように、耳部21は、図4(b)にも示す如く溶着部21a(L2=10〜15mm)と固定のための辺21b(L3=30〜50mm)とで構成され、全長L1は略40〜60mmとされている。
図6(a)は、比較例(従来)の真空断熱材を平面の取り付け面に取り付けた状態を示す側面図であり、図6(b)は、比較例(従来)の真空断熱材を角部の取り付け面に取り付けた状態を示す側面図である。
図6(a)の比較例(従来)に示す真空断熱材116は、外被材120の端部を溶着した耳部121を、反取り付け面側に折り返し、折り返した箇所を固定用のテープ122で本体部分に取着する。
そして、この状態の真空断熱材116を取り付ける面である取り付け面に接着剤を塗布し、取り付け面に貼着される。
ここで、耳部121を折り曲げた場合、厚さ寸法Dの真空断熱材116の耳部121の厚さ寸法dとすると、真空断熱材116の全厚の寸法は、D+dである。
図6(b)に示すように、断熱空間15内の内箱7の角部など取り付け面が折れ曲がった箇所に真空断熱材117が貼着される場合にも、同様に、厚さDの真空断熱材117の耳部121の厚さdの真空断熱材117の全厚の寸法は、D+dである。
つまり、板厚10mmで作られた真空断熱材116、117は、耳部121の厚さ寸法dを5mmとすると、元の板厚Dを5mm程度(=d)増加させる結果となる。
そのため、真空断熱材116、117を、図2に示す断熱空間15内の外箱6、内箱7や、内箱7の角部に配置すると、発泡断熱材15のフォーム(原液13)が流れる隙間通路は、耳部121の厚さ寸法の5mm分(外箱6や内箱7の左右両側に取り付けた場合には10mm)更に狭くなる。
さらに、耳部121を、外被材120側の反取り付け面側に折り曲げて固定する場合、4隅の角部は、該耳部121が二重になるので、図6(a)、(b)に示すd寸法はさらに増加し、5mm以上になる。
図4、図5に示す本実施形態の真空断熱材16(17)は、5mm以上となるd寸法(図6参照)を小さくして、d寸法が少なくとも5mm以内に入るようにしたものである。
このための手段として、前記した如く、図4(a)に示すように、4隅角部に位置する耳部21を溶着部21aの10〜15mmを除いて予め耳部21の各辺に平行にカットする(図4(a)のP部参照)。或いは、耳部21の辺または延在方向に対して略45度の傾斜をもって、治具等を用いてカットする(図4(a)のQ部参照)。
この状態で耳部21を折り曲げ、テープ22で留めた状態を、図5に示している。
また、従来(比較例では)、耳部121に剛性があることから、冷蔵庫1に組み込んだ時、耳部121が起き上がり(立ち上がり)発泡断熱材15のフォーム(原液13)が流れる隙間通路を塞ぎ、断熱空間15を狭めてしまうことが応々にしてあった。
そこで、本実施形態においては、図4、図5(a)に示すように、真空断熱材16(17)の角部において耳部21同志が重ならないようにカット(切断)している。これにより、外箱6または内箱7に貼着した真空断熱材16(17)の耳部21が重なることにより断熱空間15を狭め、発泡断熱材11のフォーム(原液13)の流れる隙間寸法を変えるということがない。
また、溶着部21aを除いて、カットされる耳部21をその外辺または延在方向に対して略45度傾斜して一直線状にカット(切断)すると、一工程で耳部21をカットできるので生産性が高い真空断熱材16(17)が得られる。例えば、真空断熱材16(17)が正方形ならば、外辺または2つの延在方向に対して略45度傾斜して切断する。或いは、真空断熱材16(17)が長方形ならば、長辺または長辺と平行な延在方向に対して、略45度傾斜して切断する等々である。
なお、耳部21同士が重ならなければ、略45度以外の傾斜としてもよい。
また、図4(a)に示すように、耳部21の隣り合う辺の一辺端部は折り曲げられる他辺の耳部21より、耳部21同志が重ならない寸法で切断しているので、図5に示すように、耳部21が折り曲げられても折り曲げられた箇所の厚さ寸法は増加しない。そのため、断熱空間15を狭め、発泡断熱材11の流れる隙間寸法を変えることがない。
以上、まとめると、冷蔵庫1は説明したような構成を有するから、次の効果が得られる。
芯材19を包んだ外被材20の外周を熱溶着等して芯材19中の真空度を保持し、かつ、真空断熱材16(17)の成形時にできる外被材20の耳部21を反取り付け面側に折り曲げ、重ねて外被材20に固定するようにした真空断熱材16(17)を備えた冷蔵庫1において、耳部21を折り曲げ、重ねて外被材20に固定する角部は、耳部同志が重ならないように耳部21の溶着部21a以外をカットしている。
このことにより、従来、折り曲げられる耳部21が重なると、耳部21に剛性があることにより起き上がり(立ち上がり)、断熱空間15を狭めてしまうことが応々にしてあったが、本実施形態においては、角部において耳部21同志が重ならないようにしているので、断熱空間15を狭め、発泡断熱材11の流れる隙間寸法を変えることがない。
また、溶着部21aを除いて、カットされる耳部21の角部は略45度または一直線状にカット(切断)されている真空断熱材16(17)を備えた冷蔵庫1である。
これにより、直線状に一工程で耳部21をカットすることができるので生産性の良い真空断熱材16(17)が得られる。
また、隣り合う辺の一辺端部は折り曲げられる他辺の耳部21より、耳部21同志が重ならない寸法で切断されている真空断熱材16(17)を備えた冷蔵庫1である。
これにより、隣り合う耳部21を確実に除去しているので、断熱空間15を狭め、発泡断熱材11の原液13が流れる隙間寸法を変えることがない。
<<その他の実施形態>>
なお、前記実施形態では、外箱側真空断熱材16、内箱側真空断熱材17、および角部内箱真空断熱材17aの外箱6、内箱7への貼着に熱可塑性接着剤のホットメルトを使用する場合を例示したが、他の接着剤を使用してもよい。
また、前記実施形態では、冷凍室3と冷蔵室2、野菜室4とを有する冷蔵庫1を例示して説明したが、冷蔵室から成る冷蔵庫、冷凍室から成る冷凍庫にも、説明した構成は適宜適用可能である。
以上、本発明の様々な実施形態を述べたが、その説明は典型的であることを意図している。
つまり、本発明は、前記した実施形態に限定されるものでなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前記した実施形態は本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものでない。
また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換をすることが可能である。
このように、本発明の範囲内で様々な修正と変更が可能である。すなわち、本発明は発明の趣旨を変更しない範囲において適宜、任意に変更可能である。
1 冷蔵庫
1H1 断熱箱体
6 外箱
7 内箱
11 発泡断熱材
13 原液
15 断熱空間
16 外箱側真空断熱材(真空断熱材)
17 内箱側真空断熱材(真空断熱材)
17a 角部内箱真空断熱材(真空断熱材)
19 芯材
20 外被材
21 耳部
21a 溶着部
Q 略45度または一直線状に切断される耳部の角部

Claims (5)

  1. 芯材を包んだ外被材の外周が熱溶着されて前記芯材中の真空度が保持され、かつ、成形時にできる外被材が熱溶着される溶着部およびその外側の耳部のうち前記溶着部以外の角部を切断し、当該耳部を反取り付け面側に折り曲げて外被材に重ねて固定し、当該耳部の角部同志が重ならない真空断熱材を備える
    ことを特徴とする冷蔵庫。
  2. 前記真空断熱材は、前記溶着部を除いて切断される前記耳部の角部は、平面視で前記真空断熱材の各辺または延在方向に対して、略45度に切断される
    ことを特徴とする請求項1記載の冷蔵庫。
  3. 前記真空断熱材は、前記溶着部を除いて切断される前記耳部の角部は、一直線状に切断される
    ことを特徴とする請求項1記載の冷蔵庫。
  4. 前記真空断熱材は、前記耳部が折り曲げられる際に隣り合う辺の一辺端部の耳部が他辺端部の耳部と互いに重ならない寸法で切断される
    ことを特徴とする請求項1記載の冷蔵庫。
  5. 真空断熱材が、芯材を包んだ外被材の外周が熱溶着されて前記芯材中の真空度が保持され、
    成形時にできる外被材が熱溶着される溶着部およびその外側の耳部のうち前記溶着部以外の角部を切断し、
    当該耳部を反取り付け面側に折り曲げて外被材に重ねて固定し、当該耳部の角部同志が重ならないように構成され、
    冷蔵庫の断熱箱体の壁板を形成する外箱と内箱との間の断熱空間内の前記外箱または前記内箱に、前記真空断熱材が取り付けられ、
    発泡断熱材の原液が、前記断熱箱体の断熱空間に充填される
    ことを特徴とする冷蔵庫の製作方法。
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