JP2013245350A - 蒸気管回転乾燥、選別、造粒が一体化になっている石炭調湿方法及びその専用設備 - Google Patents

蒸気管回転乾燥、選別、造粒が一体化になっている石炭調湿方法及びその専用設備 Download PDF

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Abstract

【課題】蒸気管回転乾燥、選別、造粒が一体化された石炭調湿乾燥方法、及び当該方法を実現するための専用設備を提供する。
【解決手段】当該方法は、蒸気管回転乾燥、選別分級、収集ろ過、押出造粒の四つの核心工程によって行われ、蒸気管回転乾燥方法によって、コークス炉の生産性能を7〜11%程度高め、コークス炉石炭ガスの産量を8%程度高め、コークス炉のエネルギー消耗を14%程度減らせ、コークス石炭の品質を著しく改善することができ、選別分級によって、粒径が0.5mm以下の微粉炭によるコークス炉の稼動作業への影響が減らされ、押出造粒によって、選別分級後の0.5mmより小さい微粉炭と粘結剤としてのタールスラグなどの廃棄物とが混合されて造粒され、よって、得られる粒炭の粒径は3〜8mmである。
【選択図】図1

Description

本発明は、コークス用原料炭の加工技術分野に属し、コークス炉用石炭の調湿、乾燥、選別分級と造粒の方法、及び前記方法に用いる設備に関するものであり、前記方法と設備は、褐炭、長炎炭などの炭種の乾燥と脱水にも適用される。
現在、中国のコークス石炭の生産能力は世界一位となっているが、コークス用原料炭に水分が多く、且つ品質に優れたコークス用原料炭が徐々に減少しつつある。そのため、従来のコークス炉とコーキングの生産プロセスを取り込んでコークス石炭の品質を高め、且つコーキングする際に生じる余熱を利用可能な新しい製造プロセス及び新しい技術の開発は、企業の発展に適応しており、企業の経済利益を向上させる有効手段となっている。
石炭乾燥と石炭調湿の基本原理は、外部からの熱エネルギーを利用して、コークス用原料炭をコークス炉外で乾燥させて水分を取り除き、コークス炉送入炭の水分を低減するか、またはコークス炉送入炭の水分を調整することによって、コーキングする際のエネルギー消耗を制御し、コークス炉の稼動操作を改良し、コークス石炭の品質を高め、または粘結炭の用量を拡大するコーキング技術である。石炭コークス化の過程において、水分はコークス化に関与しない。石炭について乾燥と調湿が行われると、コークス炉送入炭の水分が低下して安定する。コークス炉送入炭の水分が低下すると、炭化室中心の原料炭とコークスケーキ中心の温度が100℃前後で滞留する時間が短くなり、それによって、コークス化の時間を短縮させ、加熱速度を高め、コーキングする際のエネルギー消耗を減らすことができる。石炭を乾燥または調湿してからコークス炉に送入すると、流動性が改善され、石炭粒の間の隙間が充填されやすくなり、コークス炉送入炭の密度を増大することができる。コークス炉送入炭の密度増大とコークス化速度の増加は、コークス炉の製造性能を向上させるとともに、コークス石炭の品質を改善し、または高揮発分と低粘結性の石炭を多く使ってコーキングすることを可能にする。
コークス炉用原料炭の調湿方法は、コークス炉送入炭の水分を低減させ、且つ安定に制御する方法であって、石炭乾燥との区別として、コークス炉送入炭の水分を最大限度で低減させることを目的とせず、水分を比較的低い水準に安定化させ、それによって、収益増加の目的を達成するとともに、水分が低くすぎてコークス炉と回収システムの作業が難しくなることを避けることができる。また、コークス炉送入炭の密度を増大させ、コークス石炭及び化学製品を増産させ、コークス炉加熱用の石炭ガスの量を減らせ、コークス石炭の品質を高め、コークス炉稼動時の安定性を高める効果を実現することができる。
コークス石炭が調湿されると、大量の微粉が発生するので、そのままコークス炉に送入して使用する場合、コークス炉の頂部に黒鉛が沈着して正常作業に影響を与え、且つガス捕集管及び上昇管立管に詰まりが発生して廃ガスの処理性能が影響を受けたり、送入炭による粉塵が多くて環境汚染になったりしてしまうなどと言った虞がある。そこで、調湿後の微粉炭によるコークス炉への影響を避けるため、選別分級の方法を用いてコークス石炭中の0.5mmより小さい微粉炭を分離し、その後、タールスラグなどの廃棄物を粘結剤として用い、攪拌して混合した後、押出造粒を行い、造粒後の3〜8mmの微粒炭と選別分級済みの粗粒炭とを簡単に混合してコークス炉に送入してコーキングすることによって、コークス石炭の品質と歩留まりを向上させるとともに、コークス炉稼動作業への影響を低減することができる。
以上のことから、本発明は、コークス石炭の蒸気管回転乾燥、選別分級及び造粒方法を提供し、湿潤石炭の計測、蒸気管回転乾燥、排気ガス処理、蒸気凝縮液の回収、選別分級、押出造粒、安全保護、及び湿潤コークス石炭の乾燥と水分含有量の制御によりコークス炉原料炭の調湿、乾燥、選別分級、押出造粒の実現を目的とする。
本発明の他の一つの目的は、上記方法に用いる専用設備を提供することであって、その核心設備として、蒸気管回転乾燥機、分級器及び押出造粒機は、コークス乾式消火によって生じる過熱蒸気を利用して熱源とし、間接伝熱の方式で湿潤コークス石炭について乾燥を行い、分級器は、コークス炉の煙道排ガスを利用して加圧することによってコークス石炭について選別分級を行い、選別分級済みの微粉炭とタールスラグを混合して押出造粒し、造粒済みの石炭粒子を選別分級された粗粒炭と混合して併せてコークス炉に送入してコーキングに用いる。
本発明の目的は、以下の技術案により実現される。
コークス石炭の蒸気管回転乾燥、選別分級及び造粒方法であって、湿潤コークス石炭の計測、蒸気管回転乾燥、排気ガス処理、蒸気凝縮液の回収、選別分級、押出造粒、安全保護、及び湿潤コークス石炭の乾燥と水分含有量の制御によりコークス炉用原料炭の調湿、乾燥、選別分級、押出造粒の目的を実現し、その特徴として、以下の工程を含む。
a)原料炭ホッパー1の湿潤コークス石炭について、鉄分と不純物を除去し、さらにオンラインにて温度(−10〜20℃)、水分含有量(11〜16%)のパラメーターを解析記入した後に、秤量計測2を行い、所定の量を原料供給用スパイラルコンベア3で蒸気管回転乾燥機4に送入し、湿潤コークス石炭を蒸気管回転乾燥機4内の飽和蒸気または過熱蒸気で満たされる套管と十分に接触させて熱交換させ、水分を蒸発させた後、原料排出用スパイラルコンベア14でコークス炉に搬送してコーキングを用い、この過程において、循環ファン10で一部のコークス炉の煙道排ガスAを蒸気管回転乾燥機4内に送入し、内部に入った湿潤コークス石炭と並流接触させるとともに、湿潤コークス石炭から蒸発される水蒸気を蒸気管回転乾燥機4から取り出し、排気ファン6の作用下において、コークス炉の煙道排ガスAを少量の微粉炭を含む水蒸気とともに袋式の集塵機5に移行させて気体と固体に分離し、分離された微粉炭を押出造粒ユニットに送入し、コークス炉の煙道排ガスAが浄化された後の乾燥排気ガスDを全部排出し、蒸気管回転乾燥機4内において湿潤コークス石炭と熱交換を行い、凝縮液となって凝縮液フラッシュ蒸発回収システム19に移行させる蒸気管回転乾燥工程。
b)調湿乾燥済みのコークス石炭を、原料排出用スパイラルコンベア14によりベルトコンベア15に搬送し、その後に秤量チャンバー16に移行させ、秤量計測してから送料用スパイラルコンベア17の供給ポートCを経由して均一に分級器18内に送入し、送料用スパイラルコンベア17の底部において分級器18の内部に沿って溝を設け、溝幅は徐々に大きくなっており、下部にガイド板を設け、ガイド板に複数の通気孔を設け、一次コークス炉の煙道排ガスEが、第1加圧ファン13によって加圧された後に分級器18のガイド板の底部に移行して下方より上方へ向いて通気孔を通過し、それによって、調湿済みの乾燥石炭の中の大量の微粉炭を流動化状態にして一次選別分級を行い、微粉炭を、収集ろ過用の尾部誘引ファン9の作用下において一次コークス炉の煙道排ガスEとともに分級器18の頂部に移行させて粗粒炭の沈降を行い、0.5mmより小さい微粉炭を、一次コークス炉の煙道排ガスEとともに収集ろ過システムに移行させ、一次選別分級済みのコークス石炭に依然として大量の微粉炭が含まれているので、微粉炭を、ガイド板の外側に沿って引き続き分級器18の底部に落下させて二次選別分級を行い、その位置にサーキュラー分散板を設け、サーキュラー分散板に通気孔を設け、コークス石炭がサーキュラー分散板に沿って下方へ移行する際に、第2加圧ファン12によって加圧された後の二次コークス炉の煙道排ガスFと十分に接触させて順次に分離プロセスを完成し、大量の微粉炭を流動化分離した後に、二次コークス炉の煙道排ガスFとともに分級器18の頂部に移行させて二次粗粒炭の沈降を行い、0.5mmより小さい微粉炭も二次コークス炉の煙道排ガスFとともに収集ろ過システムに移行させ、二次選別分級済みのコークス石炭については、大量の微粉炭が既に分離されているので、良好な分離効果を確保し、且つ作業調整を可能にするために、さらに第3加圧ファン11によって加圧された後の三次コークス炉の煙道排ガスGと二次選別分級済みのコークス石炭を接触させて三次選別分級を行い、選別分級された微粉炭も同様に三次コークス炉の煙道排ガスGとともに分級器18の頂部に移行させて粗粒炭の沈降を行い、0.5mmより小さい微粉炭は、三次コークス炉の煙道排ガスGにつれて収集ろ過システムに移行される選別分級工程。
c)一次選別分級、二次選別分級、三次選別分級済みの微粉炭を、コークス炉の煙道排ガスAとともに収集ろ過システムに移行させ、袋式のろ過器8を利用して気体と固体に分離し、分離された微粉炭を、袋式のろ過器8の底部から排出し、コークス炉の煙道排ガスと窒素ガスによって不活化された排気ガスHを、誘引ファン9の作用下で全部排出する収集ろ過工程。
d)袋式の集塵機5及び袋式のろ過器8の底部から排出される微粉炭を、フライトコンベア7で押出造粒ユニットのバッファーリングチャンバー20内に搬送し、バッファーリングチャンバー20に窒素ガスによる不活化保護を設け、計測された94〜95%の微粉炭を、粘結剤Bとしての計測された5〜6%のタールスラグなどの廃棄物とともに高速混練器21内に搬送し、60〜80℃で均一に混合し、その後、円錐式の送料機22にて脱気処理して押出造粒機23内に押入して造粒を行い、得られる粒炭の粒径は3〜8mmであり、造粒後の粒炭の嵩密度は0.6〜0.8t/mであり、さらに分級器18の底部の排出ポートLから排出される大量のコークス石炭と混合して併せてコークス炉に搬送してコーキングする押出造粒工程。
また、前記分級器を利用して一次選別分級、二次選別分級、及び三次選別分級を行う工程は、さらに、原料供給用スパイラルコンベア3によって前記分級器18へ搬送される粉炭を均一に分布させるとともに、一部の0.5mmより小さい微粉炭を分離する一次選別分級、前記分級器へ搬送される粉炭を均一にするとともに、0.5mmより小さい微粉炭を分離して持ち出す二次選別分級と、供給ポートの気流速度を15〜30m/sにして2mmより小さい粒炭を前記分級器18の沈降ゾーンに取り入れ、風速が低下した後、0.5mmより大きい粒を沈降させ、0.5mmより小さい微粉炭を、コークス炉の煙道排ガスE、F、Gで前記分級器18から取り出す三次選別分級とを含む。
本発明において、上記方法を実現するための専用設備として、(1)蒸気管回転乾燥ユニットと、(2)選別分級ユニットと、(3)収集ろ過ユニットと、(4)押出造粒ユニットとを含んでいる。
(1)蒸気管回転乾燥ユニットは、原料炭ホッパー1と、定量供給機2と、原料供給用スパイラルコンベア3と、循環ファン10と、排気ファン6と、袋式の集塵機5と、原料排出用スパイラルコンベア14と、凝縮液フラッシュ蒸発回収システム19とによって構成されており、その内、原料炭ホッパー1は、鉄分と不純物が除かれ、さらにオンラインにて温度及び水分含有量が解析記入された湿潤コークス石炭を貯蔵し、定量供給機2は、原料炭ホッパー1の湿潤コークス石炭を秤量計測し、原料供給用スパイラルコンベア3は、秤量計測済みの湿潤コークス石炭を蒸気管回転乾燥機4に搬送し、蒸気管回転乾燥機4は、原料供給用スパイラルコンベア3によって搬送される投料(投入される材料)の乾燥と分級が一体に行われる多機能乾燥機であり、循環ファン10は、一部のコークス炉の煙道排ガスAを蒸気管回転乾燥機4内に送入し、内部に入っている湿潤コークス石炭と並流接触させるとともに、湿潤コークス石炭から蒸発される水蒸気を蒸気管回転乾燥機4から取り出し、排気ファン6は、コークス炉の煙道排ガスAによって取り出され、且つ少量の微粉炭を含む水蒸気を袋式の集塵機5に送入し、袋式の集塵機5は、蒸気管回転乾燥機4によって乾燥されたコークス炭とそれと同時に入るコークス炉の煙道排ガスAを気体と固体に分離し、原料排出用スパイラルコンベア14は、蒸気管回転乾燥機4によって乾燥されたコークス石炭をコークス炉に搬送してコーキングし、凝縮液フラッシュ蒸発回収システム19は、蒸気管回転乾燥機4内の飽和蒸気または加熱蒸気と湿潤コークス石炭とが熱交換して形成する凝縮液を回収する。
(2)選別分級ユニットは、原料排出用スパイラルコンベア14と、ベルトコンベア15と、秤量チャンバー16と、送料用スパイラルコンベア17と、分級器19と、加圧ファン13と、誘引ファン9と、加圧ファン12と、加圧ファン11とによって構成されており、その内、原料排出用スパイラルコンベア14は、蒸気管回転乾燥機4によって乾燥されたコークス石炭をベルトコンベア15に搬送し、秤量チャンバー16は、ベルトコンベア15が搬送するコークス石炭を秤量計測し、送料用スパイラルコンベア17は、秤量チャンバー16で秤量計測したコークス石炭を均一に分級器18内に送入し、分級器18は、送料用スパイラルコンベア17によって送入されるコークス石炭について選別分級を行い、第1加圧ファン13は、一次コークス炉の煙道排ガスAを加圧してガイド板に設けられる通気孔を通過させ、分級器18に搬送されるコークス石炭を一次選別分級して0.5mmより小さい微粉炭を分離し、誘引ファン9は、一次選別分級済みのコークス石炭を一次コークス炉の煙道排ガスEにつれて分級器の頂部に移行させて粗粒炭の沈降を行い、0.5mmより小さい微粉炭を、一次コークス炉の煙道排ガスEにつれて収集ろ過システムに移行させ、第2加圧ファン12は、コークス石炭を二次選別分級して0.5mmより小さい微粉炭をさらに流動化分離し、0.5mmより小さい微粉炭を、二次コークス炉の煙道排ガスFにつれて収集ろ過システムに移行させ、第3加圧ファン11は、コークス石炭を三次選別分級し、0.5mmより小さい微粉炭を、三次コークス炉の煙道排ガスGにつれて収集ろ過システムに移行させる。
(3)収集ろ過ユニットは、袋式のろ過器8と、誘引ファン9とによって構成されており、その内、袋式のろ過器8は、一次選別分級、二次選別分級、及び三次選別分級済みの微粉炭を、コークス炉の煙道排ガスE、F、Gにつれて気体と固体に分離し、分離された微粉炭を、袋式のろ過器8の底部から排出し、誘引ファン9は、袋式の集塵機8から分離される排気ガスHを全部放出し、前記収集ろ過ユニットにおいて、一次選別分級、二次選別分級、及び三次選別分級済みの微粉炭は、コークス炉の煙道排ガスE、F、Gにつれて袋式のろ過器8に搬送されて気体と液体に分離され、分離された微粉炭は、袋式のろ過器8の底部から排出され、コークス炉の煙道排ガスE、F、Gは、浄化された後に誘引ファン9によって全部排出されている。
(4)押出造粒ユニットは、袋式の集塵機5と、フライトコンベア7と、バッファーリングチャンバー20と、高速混練器21と、円錐式の送料機22と、押出造粒機23とによって構成されており、その内、袋式の集塵機5は、底部から排出される微粉炭を、フライトコンベア7にて押出造粒ユニットのバッファーリングチャンバー20内に搬送し、高速混練器21は、計測済みの微粉炭を、粘結剤として計測済みのタールスラグなどの廃棄物と均一に混合させ、円錐式の送料機22は、高速混練器21のガス抜きに用いられ、押出造粒機23は、均一に混合された微粉炭と、粘結剤としてタールスラグなどの廃棄物を用いて造粒を行い、得られる粒炭の粒径は3〜8mmである。
本発明の長所と有益な効果は、以下とおりである。
1)本発明において、中圧または低圧の余熱飽和または加熱蒸気を用いてコークス石炭について乾燥と調湿を行い、その後、コークス炉の煙道排ガスを用いて調湿後のコークス石炭を選別分級し、それによって、粒径が0.5mm以下の微粉炭によるコークス炉稼動操作への影響を減らし、さらにコークス炉の炉頂に黒鉛が沈着する現象を減らし、ガス捕集管及び上昇管立管が詰まることを避けることができる。選別分級後の0.5mmより小さい微粉炭を、粘結剤としてタールスラグなどの廃棄物を用いて混合した後、粒径が3〜8mmとなるように造粒機で押出造粒する。それによって、コークス炉の稼動要求を満たし、微粉炭の損失を減らし、且つコークス炉送入炭の粉塵による環境汚染を減らすなどの効果をもたらし、さらに、コークス石炭の品質を改善し、コークス炉のエネルギー消耗を14%減らし、原料コストを減らすことができる。また、コークス炉の生産率を7〜11%程度高め、コークス炉の石炭ガス産量を8%程度高めることができる。
2)本発明において、調湿設備として蒸気管回転乾燥機を用いており、処理能力が高く、操作が簡便で、運転が安定で、メンテナンス費用が低いと言った特徴がある。また、乾燥キャリアガスと湿潤コークス石炭を並流接触させ、キャリアガスとして180℃〜220℃の範囲のコークス炉の煙道排ガスを用いる。コークス炉の煙道排ガスを使うということは、排気ガスの余熱を利用することとなり、水蒸気を蒸気管回転乾燥機から取り出し、同時に安全保護の作用がある。分級器は、微粉炭を選別分級するとともに微粉炭について乾燥作用があり、蒸気用量を減らすことができる。
3)コークス石炭が分級器内部を移行する際に詰まりが発生する現象を避けるため、本発明の分級器に設けられるガイド板及びサーキュラー分散板は、水平面との夾角がいずれも70ºより大きくなっており、ガイド板及び分散板に通気孔を設けることにより微粉炭と粗粒炭が均一に落下し且つバラバラとなって分離できるようにし、流動化選別分級を容易にできるようにする。要求を満たした微粒は、コークス炉の煙道排ガスとともに分級器の頂部を通過して袋式のろ過器に移行し、収集された微粉炭は、タールスラグと一定の比例で混合された後、造粒機に搬送されて押出造粒され、造粒後にそのままコークス炉内に搬送されてコーキングに用いられる。
4)コークス炉の煙道排ガス及び少量の窒素ガスは、除塵と浄化されてから直接に排出され、グリーン経済と環境保護の面において国の産業政策に適合している。
蒸気管回転乾燥、選別、造粒が一体化された石炭調湿プロセスを示す流れ図。 本発明に係る蒸気管回転乾燥機の構造を示す図。 本発明に係る分級器を示す正面図。 図3に示す分級器の側面図。 本発明に係る袋式のろ過器の構成を示す正面図。 図5に示す袋式のろ過器の側面図。 本発明に係る押出造粒機の構成を示す正面図。 図7に示す押出造粒機の側面図。
以下、図面を参照しつつ本発明の技術案についてさらに詳しく説明する。本発明において、蒸気管回転乾燥、選別、造粒が一体化された石炭の調湿乾燥方法は、以下の蒸気管回転乾燥、選別分級、収集ろ過、押出造粒の四つの核心工程によって行われる。
a)蒸気管回転乾燥工程
原料炭ホッパー1の湿潤コークス石炭は、鉄分と不純物が除去され、さらにオンラインにて温度、水分含有量などのパラメーターが解析記入された後、秤量計測2が行われ、原料供給用スパイラルコンベア3により蒸気管回転乾燥機4(中国特許番号:200420041963.8、天華化工機械及び自動化研究設計院により設計)に送入される。その後、湿潤コークス石炭を蒸気管回転乾燥機4内の、圧力が0.4〜2.0MPa、温度が300℃未満の過熱蒸気または飽和蒸気と十分に接触され熱交換されて、水分が蒸発され、水分含有量が6.5%のコークス石炭が得られる。その後、原料排出用スパイラルコンベア14にてコークス炉に搬送され、コーキングに用いられる。この過程において、循環ファン10によって一部のコークス炉の煙道排ガスAが蒸気管回転乾燥機4内に送入され、蒸気管回転乾燥機4内に送入された湿潤コークス石炭と並流接触させるとともに、湿潤コークス石炭から蒸発される水蒸気を蒸気管回転乾燥機4から取り出すことによって、乾燥効率が向上する。排気ファン6の作用下において、コークス炉の煙道排ガスAから、少量の微粉炭を含む水蒸気を取り出して袋式の集塵機5に移行し、気体と固体に分離する。分離された微粉炭は、押出造粒ユニットに送入され、コークス炉の煙道排ガスAと浄化後の乾燥排気ガスDが全部排出される。熱源としての加熱蒸気または飽和蒸気は、蒸気管回転乾燥機4内において湿潤コークス石炭と熱交換され、凝縮液Kとなって凝縮液フラッシュ蒸発回収システム19に移行される。乾燥過程において、安全保護措置として、コークス炉の煙道排気ガス及び窒素ガスを用いて不活化ガスとし、また、酸素含有量を減らしてガス爆発による火災事故の発生が回避される。湿潤コークス石炭の水分制御は、湿潤コークス石炭の計測値、湿潤コークス石炭の水分値、湿潤コークス石炭の温度値、調湿後のコークス石炭の水分値、蒸気用量値などのパラメーターを制御量として調湿後のコークス石炭の水分を制御することによって行われる。
b)選別分級工程
調湿乾燥済みのコークス石炭Lは、原料排出用スパイラルコンベア14によってベルトコンベア15に搬送され、その後、秤量チャンバー16に送入される。さらに、秤量計測を経た後、送料用スパイラルコンベア17により均一に分級器18内に送入される。送料用スパイラルコンベア17の底部において、分級器18の内部に沿って溝が設けられており、溝幅は徐々に大きくなり、その下部にガイド板が設けられ、投料(投入される材料)の落下を均一、且つバラバラにして、流動化選別分級が容易に行われるように確保する。また、ガイド板25には通気孔が設けられており、その開孔率は10%〜20%である。一次コークス炉の煙道排ガスEは、第1加圧ファンによって加圧された後に、ガイド板25の底部に移行され、下方より上方へ向いて通気孔を通過される。それによって、調湿済みの乾燥石炭の中の大量の微粉炭が流動化状態にされ、一次選別分級が行われる。その時、微粉炭は、収集ろ過用の尾部誘引ファン9の作用下で、47,000〜50,000m/hの一次コークス炉の煙道排ガスとともに分級器18の頂部に移行され、粗粒炭の沈降が行われ、0.5mmより小さい微粉炭は、一次コークス炉の煙道排ガスEとともに収集ろ過システムに移行される。一次選別分級済みのコークス石炭には依然として大量の微粉炭が含まれているので、微粉炭をガイド板25の外側に沿って引き続き分級器の底部に落下させて二次選別分級を行う。その位置にはサーキュラー分散板24が設けられており、分散板24に通気孔が設けられ、その開孔率は10%〜20%である。コークス石炭が分散板24に沿って下方へ移行される際に、第2加圧ファン12によって加圧された後の48,500m/hの二次コークス炉の煙道排ガスFと十分に接触して、順次に分離プロセスが完成される。大量の微粉炭を流動化分離し、二次コークス炉の煙道排ガスFとともに分級器の頂部に移行させて二次粗粒炭の沈降を行い、0.5mmより小さい微粉炭も二次コークス炉の煙道排ガスFとともに収集ろ過システムに移行させる。二次選別分級済みのコークス石炭について、大量の微粉炭が既に分離されているので、良好な分離効果を確保し、且つ作業調整を可能にするために、さらに第3加圧ファン11によって加圧された後の三次コークス炉の煙道排ガスGと二次選別分級が行われたコークス石炭を接触させて、三次選別分級を行う。三次選別分級済みの微粉炭も同様に、三次コークス炉の煙道排ガスGとともに分級器の頂部に移行させて粗粒炭の沈降を行う。0.5mmより小さい微粉炭は、三次コークス炉の煙道排ガスGとともに収集ろ過システムに移行される。一次選別分級、二次選別分級と三次選別分級について、いずれも実際操作に合わせて分量の調整をすることができるので、操作を容易に制御することができ、且つ選別分級後の粒径の効果に基づいて分級の回数を選び、及びコークス炉の煙道排ガス量を調整して有効に利用することができる。選別分級後に残された大量の粒炭は、分級器18の底部から排出され、コークス炉に搬送されてコーキングに用いられる。
c)収集ろ過工程
一次選別分級、二次選別分級、三次選別分級済みの微粉炭は、コークス炉の煙道排ガスE、F、Gとともに収集ろ過システムに送入され、袋式のろ過器8を用いて気体と固体に分離され、分離された微粉炭は、袋式のろ過器8の底部から排出される。コークス炉の煙道排ガスE、F、Gは、浄化された後に誘引ファン9の作用下で全部排出される。微粉炭の分離過程において、微粉の濃度が高くてガス爆発が起こりやすく、そのため、コークス炉の煙道排ガスA及び窒素ガスを用いて不活化する必要があり、酸素含有量を2〜3%に制御する。図5及び図6において、Rは、分級微粉の入り口を表し、Sは、浄化排気ガスの入り口を表する。
d)押出造粒工程
袋式の集塵機5及び袋式のろ過器8の底部から排出される微粉炭は、フライトコンベア7により押出造粒ユニットのバッファーリングチャンバー20内に搬送される。また、バッファーリングチャンバー20には、窒素ガスによる不活化保護が設けられている。微粉炭は、計測された後に、粘結剤Bとして計測済みのタールスラグなどの廃棄物とともに高速混練器21内に搬送され、均一に混合された後、円錐式の送料機22にて脱気処理されて、押出造粒機23内に押入され、造粒が行われる。得られる粒炭の粒径は3〜8mmである。その後、造粒された粒炭は、さらに分級器18の底部の排出ポートLから排出される大量のコークス石炭Mと混合され、併せてコークス炉に搬送されてコーキングされる。押出造粒に必要とされるタールスラグの使用量は約5〜6%で、微粉炭とタールスラグとの混合温度は約60〜80℃である。それによって、良好な造粒効果が得られ、同時に、造粒後の粒炭の嵩密度が約0.6〜0.8t/mとなる。その結果、コークス炉の炉壁に圧力を与えず、コークス炉の炉頂に黒鉛が沈着する現象を低減させ、且つガス捕集管及び上昇管立管が詰まることを防止し、廃ガスの処理性能を高め、コークス炉送入炭の粉塵による環境汚染を低減させるといった効果が得られる。
本発明において、上記方法を実現するための専用設備は、(1)蒸気管回転乾燥ユニットと、(2)選別分級ユニットと、(3)収集ろ過ユニットと、(4)押出造粒ユニットとを含む。その内、
(1)蒸気管回転乾燥ユニットは、原料炭ホッパー1と、定量供給機2と、原料供給用スパイラルコンベア3と、循環ファン10と、排気ファン6と、袋式の集塵機5と、原料排出用スパイラルコンベア14と、凝縮液フラッシュ蒸発回収システム19とによって構成されている。その内、原料炭ホッパー1は、鉄分と不純物が除かれ、さらにオンラインにて温度、水分含有量が解析記入された湿潤コークス石炭を貯蔵する。定量供給機2は、原料炭ホッパー1の湿潤コークス石炭を秤量計測する。原料供給用スパイラルコンベア3は、秤量計測済みの湿潤コークス石炭を蒸気管回転乾燥機4に搬送する。蒸気管回転乾燥機4は、原料供給用スパイラルコンベア3によって搬送されたコークス石炭の乾燥と選別分級を一体に行う多機能乾燥機である。循環ファン10は、一部のコークス炉の煙道排ガスを前記蒸気管回転乾燥機4内に送入し、内部に入っている湿潤コークス石炭と並流接触させるとともに、湿潤コークス石炭から蒸発される水蒸気を蒸気管回転乾燥機4から取り出す。排気ファン6は、コークス炉の煙道排ガスAによって取り出され、且つ少量の微粉炭を含む水蒸気を袋式の集塵機5に送入する。袋式の集塵機5は、蒸気管回転乾燥機4によって乾燥されたコークス石炭と、それとともに同時に供給されるコークス炉の煙道排ガスAを気体と固体に分離する。原料排出用スパイラルコンベア14は、蒸気管回転乾燥機4によって乾燥されたコークス石炭を、コーキングに用いるためにコークス炉に搬送する。凝縮液フラッシュ蒸発回収システム19は、蒸気管回転乾燥機4内の加熱蒸気または飽和蒸気と湿潤石炭とが熱交換されて形成される凝縮液Kを回収する。
(2)選別分級ユニットは、原料排出用スパイラルコンベア14と、ベルトコンベア15と、秤量チャンバー16と、送料用スパイラルコンベア17と、分級器18と、加圧ファン13と、誘引ファン9と、加圧ファン12と、加圧ファン11とによって構成されている。その内、原料排出用スパイラルコンベア14は、蒸気管回転乾燥機4によって乾燥されたコークス石炭をベルトコンベア15に搬送する。秤量チャンバー16は、ベルトコンベア15が搬送するコークス石炭を秤量計測する。送料用スパイラルコンベア17は、秤量チャンバー16で秤量計測されたコークス石炭を均一に分級器18内に搬送する。分級器18は、送料用スパイラルコンベア17によって搬送されるコークス石炭について選別分級を行う。第1加圧ファン13は、一次コークス炉の煙道排ガスEを加圧した後にガイド板に設けられた通気孔を通過させ、分級器18に搬送されるコークス石炭について一次分級を行い、0.5mmより小さい微粉炭を分離する。誘引ファン9は、一次選別分級済みのコークス石炭を一次コークス炉の煙道排ガスEにつれて分級器の頂部に移行させて粗粒炭の沈降を行い、0.5mmより小さい微粉炭を、一次コークス炉の煙道排ガスEにつれて収集ろ過システムに移行さる。第2加圧ファン12は、コークス石炭について二次選別分級を行い、0.5mmより小さい微粉炭をさらに流動化分離し、0.5mmより小さい微粉炭を、二次コークス炉の煙道排ガスFにつれて収集ろ過システムに移行させる。第3加圧ファン11は、コークス石炭について三次選別分級を行い、0.5mmより小さい微粉炭を、三次コークス炉の煙道排ガスGにつれて収集ろ過システムに移行させる。
(3)収集ろ過ユニットは、袋式のろ過器8と、誘引ファン9とによって構成されている。その内、袋式のろ過器8は、一次選別分級、二次選別分級、三次選別分級済みの微粉炭を、コークス炉の煙道排ガスE、F、Gにつれて気体と固体に分離し、分離した微粉炭を、袋式のろ過器8の底部から排出する。誘引ファン9は、袋式のろ過器8によって分離された排気ガスHを全部放出させる。前記収集ろ過ユニットにおいて、一次選別分級、二次選別分級、三次選別分級済みの微粉炭は、コークス炉の煙道排ガスE、F、Gとともに袋式のろ過器8に搬送されて気体と液体に分離され、分離された微粉炭は、袋式のろ過器8の底部から排出され、コークス炉の煙道排ガスE、F、Gは、浄化された後に誘引ファン9の作用下で全部排出される。
(4)押出造粒ユニットは、袋式の集塵機5と、フライトコンベア7と、バッファーリングチャンバー20と、高速混練器21と、円錐式の送料機22と、押出造粒機23とによって構成されている。その内、袋式の集塵機5は、底部から排出される微粉炭を、フライトコンベア7を介して押出造粒ユニットのバッファーリングチャンバー20内に搬送する。高速混練器21は、計測済みの微粉炭を、粘結剤Bとして計測済みのタールスラグなどの廃棄物を用いて均一に混合する。円錐式の送料機22は、高速混練器21のガス抜きに用いられる。押出造粒機23は、均一に混合された微粉炭と、粘結剤としてタールスラグなどの廃棄物とを用いて造粒を行う。得られる粒炭の粒径は3〜8mmである。
1 原料炭ホッパー
2 秤量計測
3 原料供給用スパイラルコンベア
4 蒸気回転乾燥機
5 袋式の集塵器
6 排気ファン
7 フライトコンベア
8 袋式のろ過器
9 誘引ファン
10 循環ファン
11 加圧ファン
12 加圧ファン
13 加圧ファン
14 原料排出用スパイラルコンベア
15 ベルトコンベア
16 秤量チャンバー
17 送料用スパイラルコンベア
18 分級器
19 凝縮液フラッシュ蒸発回収システム
20 バッファーリングチャンバー
21 高速混練器
22 円錐式の送料機
23 押出造粒機

Claims (8)

  1. a)湿潤コークス石炭を、不純物を除去し、さらにオンラインにて温度、水分含有量のパラメーターを解析記入し、且つ秤量計測(2)した後に蒸気管回転乾燥機(4)に搬送し、前記湿潤コークス石炭を、前記蒸気管回転乾燥機(4)内において飽和蒸気または過熱蒸気で満たされる套管と接触させて熱交換させ、水分を蒸発させてからコークス炉へ搬送してコーキングに用い、その内、循環ファン(10)を用いて一部のコークス炉の煙道排ガス(A)を前記蒸気管回転乾燥機(4)内に送入し、排気ファン(6)の作用下において、前記コークス炉の煙道排ガス(A)が少量の微粉炭を含む水蒸気を取り出して袋式の集塵機(5)に移行し、前記水蒸気を気体と固体に分離し、分離された微粉炭を押出造粒ユニットに供給し、前記コークス炉の煙道排ガス(A)及び水蒸気を浄化して全部排出する蒸気管回転乾燥工程と、
    b)調湿乾燥済みのコークス石炭を、送料用スパイラルコンベア(17)の供給ポート(C)を介して分級器(18)内に送入し、一次コークス炉の煙道排ガス(E)が、第1加圧ファン(13)によって加圧された後に前記分級器(18)内のガイド板(25)の底部に移行し、且つ下方より上方へ向いて前記ガイド板(25)に設けられる通気孔を通過することによって、前記コークス石炭中の大量の微粉炭を流動化状態にして一次選別分級を行い、前記微粉炭を、収集ろ過用の尾部誘引ファン(9)の作用で一次コークス炉の煙道排ガス(E)とともに前記分級器(18)の頂部の沈降ゾーン(N)へ移行させて粗粒炭の沈降を行い、0.5mmより小さい微粉炭を、一次コークス炉の煙道排ガス(E)につれて収集ろ過システムへ移行させ、
    一次選別分級済みのコークス石炭を、前記ガイド板(25)の外側を沿って引き続き前記分級器(18)の底部に落下させて二次選別分級し、前記コークス石炭を、前記分級器(18)内に設けられるサーキュラー分散板(24)に沿って下方へ移動させる際において、第2加圧ファン(12)によって加圧された二次コークス炉の煙道排ガス(F)と十分に接触させて大量の微粉炭を流動化分離し、二次コークス炉の煙道排ガス(F)とともに分級器(18)の頂部の沈降ゾーン(N)に移行させて二次粗粒炭の沈降を行い、0.5mmより小さい微粉炭も二次コークス炉の煙道排ガス(F)につれて前記収集ろ過システムに移行させ、
    二次選別分級済みのコークス石炭を、第3加圧ファン(11)で加圧された三次コークス炉の煙道排ガス(G)と接触させて選別ゾーン(J)において三次選別分級を行い、選別分級された微粉炭を、三次コークス炉の煙道排ガス(G)とともに前記分級器(18)の頂部の沈降ゾーン(N)に移行させて粗粒炭の沈降をさらに行い、0.5mmより小さい微粉炭を、三次コークス炉の煙道排ガス(G)とともに前記分級器(18)の頂部の排出ポート(P)を経由して前記収集ろ過システムに移行させる選別分級工程と、
    c)前記分級器(18)によって一次選別分級、二次選別分級、三次選別分級された0.5mmより小さい微粉炭を、コークス炉の煙道排ガス(E)、(F)、(G)につれて前記収集ろ過システムに移行させ、袋式のろ過器(8)によって気体と固体に分離する収集ろ過工程と、
    d)前記袋式の集塵機(5)及び前記袋式のろ過器(8)の底部から排出される微粉炭を、前記押出造粒ユニットに配分し、且つ計測された94〜95%の微粉炭と粘結剤(B)としての計測された5〜6%のタールスラグ廃棄物とともに高速混練器(21)内に搬送し、60〜80℃で均一に混合、脱気してから押出造粒機(23)内に押入して造粒を行い、その後、前記分級器(18)の底部の排出ポート(L)から排出されるコークス石炭と混合して併せて前記コークス炉に送入してコーキングする押出造粒工程とを含む、
    ことを特徴とする蒸気管回転乾燥、選別、造粒が一体化された石炭調湿方法。
  2. 前記分級器にて選別分級を行う工程が、さらに
    原料供給用スパイラルコンベア(3)によって前記分級器(18)に送入される粉炭を均一に分布させるとともに、一部の0.5mmより小さい微粉炭を分離する一次選別分級と、前記分級器に送入される粉炭を均一にするとともに、0.5mmより小さい微粉炭を分離して持ち出す二次選別分級と、供給ポートの気流速度を15〜30m/sにして2mmより小さい粒を前記分級器(18)の沈降ゾーンに取り入れ、風速が低下した後、0.5mmより大きい粒を沈降させ、0.5mmより小さい微粉炭を、コークス炉の煙道排ガスで前記分級器(18)から取り出す三次選別分級とを含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載の蒸気管回転乾燥、選別、造粒が一体化された石炭調湿方法。
  3. 鉄分と不純物が除かれ、且つ、オンラインにて温度、水分含有量が解析記入された湿潤コークス石炭を貯蔵するための原料炭ホッパー(1)と、
    前記原料炭ホッパー(1)の湿潤コークス石炭を秤量計測するための定量供給機(2)と、
    秤量計測済みの湿潤コークス石炭を蒸気管回転乾燥機(4)に搬送するための原料供給用スパイラルコンベア(3)と、
    原料供給用スパイラルコンベア(3)によって搬送される粉炭の乾燥と選別分級が行われるための一体化した多機能乾燥機である蒸気管回転乾燥機(4)と、
    一部のコークス炉の煙道排ガス(A)を前記蒸気管回転乾燥機(4)内に送入し、内部に入っている湿潤コークス石炭と並流接触させるとともに、前記湿潤コークス石炭から蒸発される水蒸気を前記蒸気管回転乾燥機(4)から持ち出すための循環ファン(10)と、
    前記蒸気管回転乾燥機(4)によって乾燥された微粉炭と、それと同時に入るコークス炉の煙道排ガス(A)とを気体と固体に分離するための袋式の集塵機(5)と、
    コークス炉の煙道排ガスによって持ち出され、且つ少量の微粉炭を含む水蒸気を袋式の集塵機(5)に送入するための排気ファン(6)と、
    前記蒸気管回転乾燥機(4)によって乾燥されたコークス石炭をコークス炉に搬送してコーキングし、または前記蒸気管回転乾燥機(4)によって乾燥されたコークス石炭をベルトコンベア(15)に搬送するための原料排出用スパイラルコンベア(14)と、
    前記蒸気管回転乾燥機(4)内において湿潤コークス石炭と熱交換して形成される凝縮液を回収するための凝縮液フラッシュ蒸発回収システム(19)とを備える蒸気管回転乾燥ユニットと、
    前記ベルトコンベア(15)が搬送するコークス石炭を秤量計測するための秤量チャンバー(16)と、
    前記秤量チャンバー(16)で秤量計測したコークス石炭を、前記分級器(18)内に搬送するための送料用スパイラルコンベア(17)と、
    前記送料用スパイラルコンベア(17)によって搬送されるコークス石炭を粒度選別分級するための分級器(18)と、
    一次コークス炉の煙道排ガス(E)が加圧された後、ガイド板に設けられる通気孔を通過し、前記分級器(18)に送入されたコークス石炭を一次選別分級し、0.5mmより小さい微粉炭を分離するための第1加圧ファン(13)と、
    一次選別分級済みのコークス石炭を、一次コークス炉の煙道排ガス(E)につれて前記分級器の頂部に移行させて粗粒炭の沈降を行い、0.5mmより小さい微粉炭を、一次コークス炉の煙道排ガス(E)につれて前記収集ろ過システムに移行させるための誘引ファン(9)と、
    コークス石炭を二次選別分級し、0.5mmより小さい微粉炭をさらに流動化分離し、0.5mmより小さい微粉炭を、二次コークス炉の煙道排ガス(F)につれて前記収集ろ過システムに移行させるための第2加圧ファン(12)と、
    コークス石炭を三次選別分級し、0.5mmより小さい微粉炭を、三次コークス炉の煙道排ガス(G)につれて前記収集ろ過システムに移行させるための第3加圧ファン(11)とを備える選別分級ニットと、
    一次選別分級、二次選別分級、三次選別分級後の0.5mmより小さい微粉炭を、コークス炉の煙道排ガス(E)、(F)、(G)につれて気体と固体に分離し、分離された0.5mmより小さい微粉炭を、その底部から排出するための袋式のろ過器(8)と、
    前記袋式の集塵機によって分離される排気ガス(H)を放出させるための誘引ファン(9)と、
    底部から排出される微粉炭を、フライトコンベア(7)によって前記押出造粒ユニット内に配分するための袋式の集塵機(5)とを備える収集ろ過システムと、
    計測した微粉炭と計測したタールスラグなどの廃棄物とを粘結剤(B)として均一に混合するための高速混練器(21)と、
    前記高速混合器(21)と接続し、高速混練器(21)内の微粉炭ガスを抜き、且つ、微粉炭を押出造粒機(23)に押入するための円錐式の送料機(22)と、
    前記円錐式の送料機と接続し、均一に混合された微粉炭と粘結剤(B)としてのタールスラグなどの廃棄物とを用いて造粒を行うための押出造粒機(23)とを備える押出造粒ユニットとを含む、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の方法に用いる専用設備。
  4. 前記押出造粒ユニットは、前記フライトコンベア(7)または前記袋式のろ過器(8)より搬送される微粉炭を受け取り、且つ前記微粉炭を前記高速混練器(21)に搬送するためのバッファーリングチャンバー(20)をさらに含む、
    ことを特徴とする請求項3に記載の専用設備。
  5. 前記バッファーリングチャンバー(20)内に、窒素ガスによる不活化保護が設けられている、
    ことを特徴とする請求項3に記載の専用設備。
  6. 前記蒸気管回転乾燥機(4)内の過熱蒸気または飽和蒸気は、圧力が0.4〜2.0MPaであり、温度が300℃より低い、
    ことを特徴とする請求項3に記載の専用設備。
  7. 前記蒸気管回転乾燥機(4)内において、前記コークス炉の煙道排ガス(A)と前記湿潤コークス石炭を並流接触させるとともに、前記湿潤コークス石炭から蒸発される水蒸気を前記蒸気管回転乾燥機(4)から持ち出し、その内、前記飽和蒸気または過熱蒸気は、前記湿潤コークス石炭と熱交換を行い、凝縮液となって前記凝縮液フラッシュ蒸発回収システム(19)に移行する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の専用設備。
  8. 前記袋式のろ過器(8)によって分離された微粉炭は、前記袋式のろ過器(8)の底部から排出され、前記コークス炉の煙道排ガス(E)、(F)と(G)は、浄化されてから前記誘引ファン(9)によって全部排出される、
    ことを特徴とする請求項3に記載の専用設備。
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