JP2013245295A - 導電性組成物及び前記導電性組成物を用いた導電体 - Google Patents

導電性組成物及び前記導電性組成物を用いた導電体 Download PDF

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Abstract

【課題】良好な導電性被覆用水性樹脂組成物及びそれらから形成される導電体を提供すること。
【解決手段】スルホン酸基及び/又はカルボキシ基を有する導電性高分子(A)、同一分子内に塩基性基及びヒドロキシ基を含む化合物(B‐1)、溶剤(C)並びに高分子化合物(D)を含む導電性組成物により提供される。
【選択図】なし

Description

本発明は、導電性組成物及びそれらから形成される導電体に関するものであり、さらに詳しくは、配合時、保存時の安定性に優れ、耐熱性、成膜性、導電性等の良好な塗膜を形成し得る導電性組成物に関する。
プラスチック類の静電気障害解消のための手段として、帯電防止剤等を用いてプラスチック類に導電性を付与する方法が一般的に用いられている。例えば、非導電体表面を導電化するために、樹脂中に導電性のフィラーや導電性添加剤を添加している。
上記導電性フィラーとしては、導電性カーボン、銀、ニッケル、アルミニウム等を用いるプラスチック用導電性プライマー組成物(特許文献1〜4)が提案されている。
しかしながら、これら導電性組成物は導電性フィラーを分散させているため、貯蔵中に導電性フィラーと樹脂成分とが分離、凝集する恐れがあり、保存安定性が悪いという欠点があった。また、これらの導電性フィラーを用いる導電性プライマーは一般的に高価格であり、さらに十分な導電性を得るためには膜厚を厚くする必要があり、コストの面で問題を有する。
導電性を付与する添加剤として、安価な界面活性剤を用いる方法(特許文献5)も提案されているが、環境によって導電性プライマーの導電性が変化し、特に湿度の低い環境では導電性が低下するという欠点を有する。また、現在使用されている導電性プライマーや帯電防止剤の多くは有機溶剤系であり、環境、安全性などの問題から水系への代替が求められている。
また、水溶性の導電性高分子とビニル系重合体エマルションからなる導電性組成物が提案されている。(特許文献6)
この方法では、安定性に優れ、高い導電性と透明性に優れた導電体が形成可能であるが、導電性高分子自体の耐熱性が乏しい為、耐熱性が要求される用途(例えば、コピー機、熱転写印刷、電子部品など、リフローを必要とする用途)への適用は困難であった。
また、酸性基を有する水溶性導電性高分子に特定の塩基性化合物を添加することで、耐熱性を向上さる方法が提案されている。(特許文献7)
しかしながら、この方法では、短時間の加熱による導電性の劣化を抑制することは可能だが、長時間の加熱処理を必要とする用途(例えば、コピー機、熱転写印刷、電子部品など、リフローを必要とする用途)への適用は困難であった。
特開昭58−76266号公報 特開昭61−218639号公報 特開平2−120373号公報 特開平2−194071号公報 特開平3−4970号公報 特開平11−185523号公報 特開2010−116441号公報
本発明の目的は、配合時、保存時の安定性に優れ、耐熱性、成膜性、導電性等の良好な塗膜を形成し得る導電性組成物を提供することにある。
本発明の態様は、以下のようである。
[1] スルホン酸基及び/又はカルボキシ基を有する導電性高分子(A)、同一分子内に塩基性基及びヒドロキシ基を含む化合物(B‐1)、溶剤(C)並びに高分子化合物(D)を含む導電性組成物。
[2] スルホン酸基及び/又はカルボキシ基を有する導電性高分子(A)、アルカリ金属及び/若しくはアルカリ土類金属の酢酸塩、炭酸塩、リン酸塩又はハロゲン化物より選択される少なくとも一種の化合物(B−2)、溶剤(C)並びに高分子化合物(D)を含む導電性組成物。
[3] スルホン酸基及び/又はカルボキシ基を有する導電性高分子(A)、アルカリ金属水酸化物及び/又はアルカリ土類金属水酸化物(B−3)、溶剤(C)並びに高分子化合物(D)を含む導電性組成物であり、前記化合物(B−3)の量が、前記導電性高分子(A)のモノマー繰り返し単位(モノマーユニット)1molに対して、0.2〜0.65molである導電性組成物。
[4] 前記導電性高分子(A)が、下記一般式(1)
Figure 2013245295
(式中、R〜Rは、各々独立に、水素原子、炭素数1〜24の直鎖若しくは分岐のアルキル基、炭素数1〜24の直鎖若しくは分岐のアルコキシ基、酸性基、ヒドロキシ基、ニトロ基又はハロゲン原子である。またR〜Rのうちの少なくとも一つは酸性基又はその塩である。ここで、酸性基とは、スルホン酸基及び/又はカルボキシ基である。)で表される繰り返し単位を有する導電性高分子(A−1)である、[1]〜[3]の何れか一つに記載の導電性組成物。
[5] 前記[1]〜[4]の何れか一つに記載の導電性組成物より形成される塗膜を有する導電体。
上記により、配合時、保存時の安定性に優れ、耐熱性、成膜性、導電性等の良好な塗膜を形成し得る導電性組成物、及びそれを用いた塗膜を有する導電体が提供される。
以下、本発明を詳しく説明する。本発明に用いられるスルホン酸基及び/又はカルボキシ基を有する導電性高分子(A)は、導電性組成物に導電性を付与するものである。
<スルホン酸基及び/又はカルボキシ基を有する導電性高分子(A)>
本発明の組成成分であるスルホン酸基及び/又はカルボキシ基を有する導電性高分子(A)としては、特に限定されず、公知の導電性高分子を用いることができる。
具体的には、無置換又は置換基を有するポリフェニレンビニレン、ポリアセチレン、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリン、ポリイソチアナフテン、ポリフラン、ポリカルバゾール、ポリジアミノアントラキノン及びポリインドールからなる群より選ばれた少なくとも1種以上のπ共役系高分子中の骨格中に、スルホン酸基及び/若しくはカルボキシル基、並びに/又はこれらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩若しくは置換アンモニウム塩、又はスルホン酸基及び/若しくはカルボキシル基並びに/又はこれらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩若しくは置換アンモニウム塩で置換されたアルキル基又はエーテル結合を含むアルキル基を有している導電性高分子が挙げられる。
また、該高分子中の窒素原子上に、スルホン酸基及び/若しくはカルボキシル基、並びに/又はこれらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩若しくは置換アンモニウム塩、又はスルホン酸基及び/若しくはカルボキシル基並びに/又はこれらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩若しくは置換アンモニウム塩で置換されたアルキル基又はエーテル結合を含むアルキル基を有している導電性高分子が挙げられる。
この中でもポリフェニレンビニレン、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリン、ポリイソチアナフテン骨格を含む導電性高分子が好ましい。特に、好ましい導電性高分子は、下記一般式(2)〜(4)からなる群より選ばれた少なくとも一種以上の繰り返し単位を、導電性高分子全体の繰り返し単位の総数中に20〜100mol%含有する導電性高分子である。
Figure 2013245295
Figure 2013245295
Figure 2013245295
一般式(2)〜(4)において、Xは硫黄原子又は窒素原子を表し、R〜R15は各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、−SOH、−R61SOH、−OCH、−CH、−CH、−C、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R60、−NHCOR60、−OH,−O−、−SR60、−OR60、−OCOR60、−NO、−COOH、−R61COOH、−COOR60、−COR60、−CHO及び−CNからなる群より選ばれた基を表し、ここで、R60は炭素数1〜24のアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表し、R61はアルキレン基、アリーレン基又はアラルキレン基を表す。
但し、一般式(2)のR〜R、一般式(3)のR〜R10、一般式(4)のR11〜R15はそれぞれ少なくとも一つは−SOH、−R61SOH、−COOH、−R61COOH又はこれらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩及び置換アンモニウム塩からなる群より選ばれた基である。
水溶性導電性ポリマーのうち、下記一般式(5)で示される導電性高分子が、溶解性の観点から、さらに好ましく用いられる。
Figure 2013245295
一般式(5)中、qは0又は1を表し、R16〜R33は各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、−SOH、−R63SOH、−OCH、−CH、−C、−N(R62、−NHCOR62、−OH、−O−、−SR62、−OR62、−OCOR62、−NO、−COOH、−R63COOH、−COOR62、−COR62、−CHO及び−CNからなる群より選ばれた基を表し、ここで、R62は炭素数1〜24のアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表し、R63はアルキレン基、アリーレン基又はアラルキレン基を表す。
但し、R16〜R33のうち少なくとも一つは−SOH、−R63SOH、−COOH、−R63COOH又はこれらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩及び置換アンモニウム塩からなる群より選ばれた基を表す。
導電性高分子の繰り返し単位の総数に対するスルホン酸基及び/又はカルボキシ基を有する繰り返し単位の含有量が50mol%以上の導電性高分子は、溶解性が非常に良好なため好ましく用いられ、より好ましくは70mol%以上、更に好ましくは90mol%以上、特に好ましくは100mol%の導電性高分子が用いられる。
また、芳香環の置換基は、導電性及び溶解性の観点から、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン基等が好ましく、特にアルコキシ基を有する導電性高分子が最も好ましい。これらの組み合わせの中で最も好ましい導電性高分子を一般式(6)に示す。
Figure 2013245295
一般式(6)中、R34は、スルホン酸基、カルボキシル基、及びこれらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩及び置換アンモニウム塩からなる群より選ばれた1つの基を表し、R35はメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ドデシル基、テトラコシル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ヘプトキシ基、ヘクソオキシ基、オクトキシ基、ドデコキシ基、テトラコソキシ基、フッ素原子、塩素原子及び臭素原子からなる群より選ばれた基を表し、uは0又は1を表し、zは3〜5000の数を表す。
なお、一般式(6)において、導電性の観点から、R34は、少なくともその一部が、の塩を形成していないスルホン酸基及び/又はカルボキシ基であるもの好ましい。
また、導電性高分子(A)は化学重合又は電解重合等の各種合成法によって得られる導電性ポリマーを用いることができるが、例えば、特許2959968号公報、特許3154460号公報、特許3364416号公報に記載の合成方法が適用できる。
すなわち、下記一般式(7)で表される酸性基置換アニリン、そのアルカリ金属塩、アンモニウム塩及び/又は置換アンモニウム塩を、塩基性化合物を含む溶液中、酸化剤の存在下で重合させることにより導電性高分子(A)を得ることができる。
Figure 2013245295
一般式(7)中、R36〜R41は各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、−SOH、−R65SOH、−OCH、−CH、−C、−N(R64、−NHCOR64、−OH、−O−、−SR64、−OR64、−OCOR64、−NO、−COOH、−R65COOH、−COOR64、−COR64、−CHO及び−CNからなる群より選ばれた基を表し、ここで、R64は炭素数1〜24のアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表し、R65はアルキレン基、アリーレン基又はアラルキレン基を表す。
但し、R36〜R41のうち少なくとも一つは−SOH、−R65SOH、−COOH及び−R65COOHからなる群より選ばれた基を表す。
導電性高分子(A)の、組成物中の含有量は、組成物全体で100質量%として、0.01質量%〜30質量%、溶解性の観点から、好ましくは、0.01質量%〜25質量%、さらに好ましくは0.1質量%〜20質量%である。
特に好ましい導電性高分子(A)としては、アルコキシ基置換アミノベンゼンスルホン酸、そのアルカリ金属塩、アンモニウム塩及び/又は置換アンモニウム塩を、塩基性化合物を含む溶液中で酸化剤により重合させることにより得られた導電性高分子が用いられる。
また、導電性高分子が有する酸性基は、導電性向上の観点から少なくともその一部が遊離酸型であることが望ましい。
また、導電性高分子(A)の質量平均分子量は、導電性、成膜性及び膜強度の観点から、GPCのポリスチレンスルホン酸ナトリウム換算で、2000〜300万のものが好ましく、3000〜100万のものがより好ましく、5000〜50万のものがさらに好ましく、1万〜10万のものが特に好ましい。
導電性高分子(A)の製造方法としては、既知の方法を用いればよく、特に限定されないが、例えば、チエニレン、ピロリレン、イミノフェニレン等の骨格を有する複素環化合物、アニリン化合物等の重合性単量体を化学酸化重合法、電解酸化重合法などで重合させる方法が挙げられる。
<同一分子内に塩基性基及びヒドロキシ基を含む化合物(B‐1)>
精製して得られた導電性高分子(A)に、同一分子内に塩基性基及びヒドロキシ基を含む化合物(B‐1)を添加することで加熱処理後の導電性の低下を抑制することができる。
その理由として、導電性高分子(A)の側鎖が加熱によって脱離するのを、化合物(B−1)に含まれる塩基性基が抑制し、導電性高分子(A)に対して化合物(B−1)に含まれるヒドロキシ基がドープ剤として働き導電性を向上するためと考えられる。
ここで、化合物(B−1)は、下記一般式(8)で表される化学構造を有する。
Figure 2013245295
式(8)中、Aは、ヒドロキシ基であり、Bは塩基性基であり、R42は有機基である。
ヒドロキシ基としては、ヒドロキシ基の状態であっても保護基で保護された状態であっても良い。保護基としては、例えば、アセチル基、トリメチルシリル基やt−ブチルジメチルシリル基等のシリル基、アセタール型保護基(例えば、メトキシメチル基、エトキシメチル基、メトキシエトキシメチル基等)、ベンゾイル基等が挙げられる。また、アルコキシド基であっても良い。
塩基性基としては、例えば、アレニウス塩基、ブレンステッド塩基、ルイス塩基、等で定義される塩基性基が挙げられる。
有機基としては、例えば、脂肪族、脂環式、芳香族、直鎖若しくは分岐鎖、飽和及び/又は不飽和の有機基が挙げられる。
前記化合物(B−1)としては、例えば、2−アミノエタノール、3−アミノ−1−プロパノール、2−アミノ−1,3−プロパンジオール、3−アミノ−1,2−プロパンジオール、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、2−アミノ−1−ブタノール、L−プロリノール、チラミン、L−セリン、2−(4−ヒドロキシフェニル)グリシン、L−トレオニン、L−イソセリン、N,N−ジ(2−ヒドロキシエチル)グリシン、3−[N−トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミノ]−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、N−トリス(ヒドロキシメチル)メチル−2−アミノエタンスルホン酸、L−ホモセリン、チロシン、3−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−L−アラニン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−2−アミノエタンスルホン酸、N−トリス(ヒドロキシメチル)メチル−3−アミノプロパンスルホン酸、4−アミノ−3−ヒドロキシ酪酸、3−ピロリジノール、2−ピペリジンエタノール、1,3−ジアミノ−2−プロパノール、1−アミノ−2−プロパノール、2−アミノ−1−プロパノール、2−(メチルアミノ)エタノール、3−アミノ−2,2−ジメチル−1−プロパノール、3−(メチルアミノ)−1−プロパノール、1−アミノ−2−ブタノール、4−アミノ−1−ブタノール、4−アミノ−2−メチル−1−ブタノール、バリノール、ヒドロキシピペリジン、4−アミノシクロヘキサノール、4−(2−アミノエチル)シクロヘキサノール、4−アミノシクロヘキサンエタノール、等が挙げられる。
また、一部の化合物(B−1)には、L体とD体の幾何異性体が存在するが、L体とD体のどちらか一方を用いてもよく、L体とD体の種々の比率の混合物として用いてもよい。
また、一部の化合物(B−1)には、オルト位置とメタ位置とパラ位置の置換基位置異性体が存在するが、オルト位置とメタ位置とパラ位置のどちらか一方を用いてもよく、種々の比率の混合物として用いてもよい。
中でも、導電性や耐熱性の観点から、3−アミノ−1−プロパノール、2−アミノ−1,3−プロパンジオール、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、L−プロリノール、L−セリン、3−[N−トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミノ]−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、N−トリス(ヒドロキシメチル)メチル−2−アミノエタンスルホン酸がより好ましい。これらの化合物(B−1)は、いずれか1種を単独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよい。
さらに、導電性や耐熱性の観点から、化合物(B−1)は同一分子内にヒドロキシ基が2個以上ある方がより好ましい。
さらに、導電性、耐熱性の観点から、化合物(B−1)に、さらに酸性基を含んでいても良い。
また、化合物(B−1)の含有量は、導電性高分子(A)のモノマー繰り返し単位(モノマーユニット)1molに対して、導電性や耐熱性の観点から、0.01〜0.65molが好ましく、特に、0.05〜0.45molが好ましい。
<アルカリ金属及び/若しくはアルカリ土類金属の酢酸塩、炭酸塩、リン酸塩又はハロゲン化物より選択される少なくとも一種の化合物(B−2)>
導電性高分子(A)に化合物(B−2)を添加することで加熱処理後の導電性の低下を抑制することができる。
その理由として、導電性高分子(A)の側鎖が加熱によって脱離するのを、化合物(B−2)の金属イオンが抑制するためと考えられる。
化合物(B−2)とは、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム等のアルカリ金属類及び/又はベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等のアルカリ土類金属類の酢酸塩、炭酸塩、リン酸塩又はハロゲン化物である。
これらの中でも、反応性や経済性の面からリチウム、ナトリウム、マグネシウム又はカルシウムの酢酸塩、炭酸塩、リン酸塩又はハロゲン化物が好ましい。
また、取り扱い性の観点から、化合物(B−2)は、酢酸塩、炭酸塩、ハロゲン化物が好ましい。特に、酢酸リチウム、炭酸リチウム、塩化リチウム、臭化リチウム等が好ましい。
また、化合物(B−2)の含有量は、導電性高分子(A)のモノマー繰り返し単位(モノマーユニット)1molに対して、導電性や耐熱性の観点から、0.01〜2.0molが好ましく、0.1〜1.5molがより好ましく、0.2〜1.0molが特に好ましい。
<アルカリ金属水酸化物及び/又はアルカリ土類金属水酸化物(B−3)>
導電性高分子(A)にアルカリ金属水酸化物及び/又はアルカリ土類金属水酸化物(B−3)を添加することで加熱処理後の導電性の低下を抑制する。これは、導電性高分子(A)の側鎖が加熱によって熱分解するのをアルカリ金属イオン又はアルカリ土類金属イオンが抑制するためと考えられる。
前記アルカリ金属水酸化物及び/又はアルカリ土類金属水酸化物(B−3)としては、アルカリ金属水酸化物として、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム等が、アルカリ土類金属水酸化物として、水酸化ベリリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム等が挙げられる。
これらの水酸化物は、いずれか1種を単独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよい。
アルカリ金属水酸化物及び/又はアルカリ土類金属水酸化物(B−3)の含有量は、耐熱性や導電性の観点から、導電性高分子(A)のスルホン酸基及び/又はカルボキシ基を有する繰り返し単位(モノマーユニット)1molに対して、0.2〜0.65molが好ましく、0.3〜0.6molがより好ましい。
<溶剤(C)>
溶剤(C)としては、導電性高分子(A)及び化合物(B−1)〜(B−3)、高分子化合物(D)を溶解するものであればよく、例えば、水又は水と水溶性有機溶剤(含水有機溶剤)との混合溶媒が挙げられる。
混合溶媒を用いる場合、水と水溶性有機溶剤との混合比は特に限定されないが、水:水溶性有機溶剤=1(質量部):100(質量部)〜100(質量部):1(質量部)の混合溶媒が好ましい。
水溶性有機溶剤は、水と混合するものであれば特に限定はない。水溶性有機溶剤として、具体的には、水又はメタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、n−ブタノール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、エチルイソブチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;エチレングリコール、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル等のエチレングリコール類;プロピレングリコール、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールブチルエーテル、プロピレングリコールプロピルエーテル等のプロピレングリコール類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドン等のピロリドン類;N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドン等のピロリドン類;乳酸メチル、乳酸エチル、β−メトキシイソ酪酸メチル、α−ヒドロキシイソ酪酸メチル等のヒドロキシエステル類などが挙げられる。
これらの中でも、溶解性の観点から、アルコール類、アセトン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等が好ましく、特にアルコール類が好ましい。アルコール類としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール等が好ましい。
溶剤(C)としては、溶解性及び成膜性の観点から、特に水又は水とアルコール類との混合溶媒が好ましい。また、該混合溶媒は、水以外の溶媒100質量部に対し水を100質量部以上含有することが好ましい。
溶剤(C)の含有量は、導電性高分子(A)100質量部に対し、溶解性の点から、300質量部〜10000000000質量部が好ましく、500質量部〜1000000000質量部がより好ましく、600質量部〜100000000質量部がさらに好ましい。
<高分子化合物(D)>
本発明は、高分子化合物(D)を併用することで耐熱性及び成膜性が良好な塗膜を得ることができる。
高分子化合物(D)としては、溶媒(C)に溶解又は分散する性質のものであれば特に限定されるものではなく、水溶性高分子化合物あるいは水系でエマルジョンを形成する高分子化合物が用いられる。
高分子化合物(D)の具体例としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルホルマール等のポリビニルアルコール類、ポリアクリルアミド、ポリアクリルアミドメチルプロパンスルホン酸等のポリアクリルアミド類、ポリビニルピロリドン類、水溶性アルキッド樹脂、水溶性メラミン樹脂、水溶性尿素樹脂、水溶性フェノール樹脂、水溶性エポキシ樹脂、水溶性ポリブタジエン樹脂、水溶性アクリル樹脂、水溶性ウレタン樹脂、水溶性アクリル/スチレン樹脂、水溶性酢酸ビニル/アクリル共重合樹脂、水溶性ポリエステル樹脂、水溶性スチレン/マレイン酸共重合樹脂、水溶性フッ素樹脂及びこれらの共重合体等が挙げられる。
また、水系でエマルジョンを形成する高分子化合物の具体例としては、水系アルキッド樹脂、水系メラミン樹脂、水系尿素樹脂、水系フェノール樹脂、水系エポキシ樹脂、水系ポリブタジエン樹脂、水系アクリル樹脂、水系ウレタン樹脂、水系アクリル/スチレン樹脂、水系酢酸ビニル/アクリル共重合樹脂、水系ポリエステル樹脂、水系スチレン/マレイン酸共重合樹脂、水系フッ素樹脂及びこれらの共重合体等が挙げられる。
高分子化合物(D)の含有量は、導電性高分子(A)100質量部に対して0.01〜10000質量部が好ましく、0.1〜10000質量部がより好ましい。ここで、0.01未満では成膜性、成形性、強度、耐水性が劣ることがあり、一方、10000質量部を超えると導電性高分子(A)の溶解性や導電性が低下することがある。
本発明の一態様の耐水性導電体に用いることのできる基材としては、プラスチック、木材、紙材、セラミックス、ガラス板あるいは各種材料からなるフィルム等が用いることができ、特にプラスチック基材が密着性の観点で好ましく用いることができる。プラスチック及びそのフィルムに用いられる高分子化合物としては、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS樹脂、AS樹脂、メタクリル樹脂、ポリブタジエン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリフッ化ビニリデン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリアラミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルニトリル、ポリアミドイミド、ポリエーテルサルホン、ポリサルホン、ポリエーテルイミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリウレタン等が挙げられる。これらの高分子フィルムは、透明導電性ポリマー膜を形成させる面を該高分子膜との密着性をさらに向上させる目的で、予めコロナ表面処理又はプラズマ処理を行ったものを用いることもできる。
また、コンデンサの電極等に用いられるアルミ、タンタル、ニオブ等の酸化皮膜表面に耐水性の優れた導電体を形成することも出来る。
本発明の導電性組成物は、一般の塗工に用いられる方法によって基材の表面に導電性高分子膜を形成する。
例えば、グラビアコーター、ロールコーター、カーテンフローコーター、スピンコーター、バーコーター、リバースコーター、キスコーター、ファンテンコーター、ロッドコーター、エアドクターコーター、ナイフコーター、ブレードコーター、キャストコーター、スクリーンコーター等の塗布方法、スプレーコーティング等の噴霧方法、ディップ等の浸漬方法等が用いられる。
本発明の導電性組成物には、塗膜成形性を向上させるために必要に応じて助剤を添加することができる。助剤としては、例えば、メタノール、エタノール、2−プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノn−ブチルエーテル等が挙げられる。
また、本発明の導電性組成物をポリプロピレン等のプラスチック基材に塗布する場合には、塗膜の基材への密着性向上のために、塩素化ポリオレフィン等の他の樹脂のエマルションや水溶性樹脂を混合して用いてもよい。さらに、本発明の導電性組成物には、必要に応じて、顔料、消泡剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、耐熱性向上剤、レベリング剤、たれ防止剤、艶消し剤、防腐剤等の各種添加剤を添加してもよい。
本発明の組成物は、刷毛塗装、ロール塗装、スプレー塗装、ディップ塗装等の方法でプラスチック類等の基材に塗布され、ついで常温で放置又は50〜200℃で加熱することにより硬化し、塗膜を形成し、実用に供される。
また、このような組成物は、各種帯電防止剤、コンデンサ、電池、EMIシールド、化学センサー、表示素子、非線形材料、防食剤、接着剤、繊維、帯電防止塗料、防食塗料、電着塗料、メッキプライマー、電気防食、電池の蓄電能力向上等に適用可能である。特に、架橋性の導電性被覆用水性樹脂組成物は、導電性の湿度依存性が少なく、透明性が高いため、帯電防止剤への適用が優れている。帯電防止剤の具体的用途としては、包装材料、磁気カード、磁気テープ、磁気ディスク、写真フィルム、印刷材料、離形フィルム、ヒートシールテープ・フィルム、ICトレイ、ICキャリアテープ及びカバーテープ、コンデンサ用電解質、及びその補助材などが挙げられる。
以下、実施例及び比較例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、実施例及び比較例における評価方法は以下の通りである。
導電性高分子中の塩の含有量
導電性高分子中の塩を形成している塩基性化合物の含有量は、陽イオンクロマトグラフィーにより以下の条件で測定した。濃度は、検出されたピーク面積と既知濃度のトリエチルアミン及びアンモニア溶液のピーク面積とを比較して計算された。
カラム:TSKgel IC−Cation I/IIカラム(東ソー製)
溶離液:1.0mmol/Lの硝酸溶液と10質量%のアセトニトリル溶液との混合溶液
導電性高分子濃度:1000質量ppm
流速:0.5mL/min
注入量30μL
温度40℃
導電性高分子の繰り返し単位(モノマーユニット)[mol
導電性高分子の粉末に対し、粉末の質量を高分子の繰り返し単位の分子量で除して、導電性高分子の繰り返し単位(モノマーユニット)[mol]を求めた。
導電性高分子の分散液又は溶解液の場合、溶解液又は分散液を100℃で1時間乾燥し、残存した固形分を導電性高分子の粉末として、同様に導電性高分子の繰り返し単位(モノマーユニット)[mol]を求めた。
導電率の評価
導電性組成物をマニュアルスピンナーASC−4000(Actes inc.製)によりガラス基板上に塗布し、表1に示す各温度に設置したホットプレートに、各時間静地して乾燥することで、膜厚が0.1μm程度の導電体(塗膜)を作製した。
得られた導電体の表面抵抗値を、抵抗率計ロレスタGP(三菱化学社製)に直列四探針プローブを装着して、室温で測定した。膜厚はナノスケールハイブリッド顕微鏡VN−8000(キーエンス製)を用いて測定し、これに表面抵抗値を乗じて体積抵抗率を求め、この体積抵抗率の逆数を計算し、導電率を求めた。
[製造例1]
<導電性高分子(A)の重合>
2−アミノアニソール−4−スルホン酸1molを0℃で、4mol/Lのトリエチルアミン水溶液(水:アセトニトリル=3:7)300mlに溶解し、モノマー溶液を得た。
別途、ペルオキソ二硫酸アンモニウム1molを水/アセトニトリル=3:7の溶液1Lに溶解し、酸化剤溶液を得た。
続いて、酸化剤溶液を5℃に冷却しながら、酸化剤溶液中にモノマー溶液を滴下した。滴下終了後、25℃で12時間さらに攪拌した後、反応生成物を遠心濾過器にて濾別した。
さらに、反応生成物をメタノールにて洗浄した後、乾燥させ、式(1)で表される繰り返し単位(式(1)中、Rがスルホン酸基であり、R〜Rが水素原子であり、Rがメトキシ基である。)を有する導電性高分子の粉末185gを得た。
得られた導電性高分子中に含まれる塩を形成している塩基性化合物(トリエチルアミン及びアンモニア)の含有量は16.7質量%であった。
<導電性組成物の調製>
得られた導電性高分子100質量部を水1900質量部に室温で溶解させ、導電性高分子溶液(A´)を得た。
なお、「室温」とは、25℃のことである。
得られた導電性高分子水溶液(A´)100質量部に対して、50質量部となるように酸性陽イオン交換樹脂(オルガノ株式会社製、「アンバーライト」)をカラムに充填し、該カラムに導電性高分子溶液(A´)をSV=8の流量で通過させて陽イオン交換処理を行い、精製された導電性高分子溶液(A)を得た。
得られた導電性高分子溶液(A)において、導電性高分子の割合は4.5質量%であった(導電性高分子(A)100質量部に対して、溶剤(C)2128質量部)。また導電性高分子(A)中に含まれる塩を形成している塩基性化合物(トリエチルアミン及びアンモニア)の含有量は0.1質量%以下であった。
[実施例1〜20]
導電性高分子(A)溶液を用い、導電性高分子の繰り返し単位(モノマーユニット)1molに対して、表1に示す量の前記化合物(B−1)〜(B−3)を各々添加し、さらに、表1に示す高分子化合物(D)を添加し、化合物(A):(D):溶剤(C)の質量比が100:900:19000の導電性組成物溶液を調製した。
調製した導電性組成物溶液をガラス基板上にワイヤーバーNo5用いて塗布し、ホットプレート上で、120℃で10分間乾燥した後、160℃で60分間加熱処理し、導電体を形成した。得られた導電体の導電率を表1に示す。
[比較例1]
導電性高分子(A)溶液をガラス基板上にスピンコーターを用いて塗布し、ホットプレート上で、120℃で10分間乾燥した後、160℃で60分間加熱処理し、導電体を形成した。得られた導電体の導電率を表1に示す。
[比較例2〜6]
導電性高分子(A)溶液を用い、導電性高分子の繰り返し単位(モノマーユニット)1molに対して、表1に示す量の塩基性基のみを持つ化合物としてアンモニア水、トリエチルアミン、テトラヒドロフルフリルアミン、ヒドロキシ基のみを持つ化合物として2−メトキシエタノールを添加し、さらに、表1に示す高分子化合物(D)を添加し化合物(A):(D):溶剤(C)の質量比が100:900:19000の導電性組成物溶液を調製した。
調製した導電性組成物溶液をガラス基板上にワイヤーバーNo5用いて塗布し、ホットプレート上で、120℃で10分間乾燥した後、180℃で60分間加熱処理し、導電体を形成した。得られた導電体の導電率を表1に示す。
Figure 2013245295
D−1:大日本塗料社製 水系ウレタン樹脂 ハードレンAP−40N
D−2:第一工業薬品社製ウレタン樹脂 エラストロン H−38
D−3:東洋紡社製 水溶性ポリエステル バイロナール MD−1985
D−4:ポリビニルピロリドン K−95
D−5:三菱レイヨン社製アクリル樹脂 ダイヤナール MX−1845
D−6:日信工業社製 酢酸ビニル系樹脂 ビニブラン1540K
D−7:クラレ社製 ポリビニルアルコール PVA−217
また、表1の耐熱性は、下記基準で評価した。
○:160℃×1時間 加熱後の導電性が2×10Ω/□以下
△:160℃×1時間 加熱後の導電性が2×1010Ω/□以上、5×10Ω/□以下
×:160℃×1時間 加熱後の導電性が6×10Ω/□以上
表1に示すとおり、導電性高分子(A)に、化合物(B−1)〜(B−3)、高分子化合物(D)を各々含む実施例1〜20は、化合物(B−1)〜(B−3)、高分子化合物(D)を含まない比較例1と比較して、加熱後の導電率も良好な導電体を得ることができた。
一方、前記化合物(B−1)〜(B−3)に替えて、トリエチルアミン、アンモニア、2−メトキシエタノールを含む比較例1〜3、化合物(B−3)を0.2mol未満又は0.65molより多く含む比較例5及び6は、加熱後の導電率が低かった。
上記の様に、本発明に係る導電性組成物及び前記導電性組成物を用いた導電体は、その優れた性能を有することから、静電気障害の解消、プラスチックへの導電性の付与等を含めた種々の用途において、広く使用できるものである。

Claims (5)

  1. スルホン酸基及び/又はカルボキシ基を有する導電性高分子(A)、同一分子内に塩基性基及びヒドロキシ基を含む化合物(B‐1)、溶剤(C)並びに高分子化合物(D)を含む導電性組成物。
  2. スルホン酸基及び/又はカルボキシ基を有する導電性高分子(A)、アルカリ金属及び/若しくはアルカリ土類金属の酢酸塩、炭酸塩、リン酸塩又はハロゲン化物より選択される少なくとも一種の化合物(B−2)、溶剤(C)並びに高分子化合物(D)を含む導電性組成物。
  3. スルホン酸基及び/又はカルボキシ基を有する導電性高分子(A)、アルカリ金属水酸化物及び/又はアルカリ土類金属水酸化物(B−3)、溶剤(C)並びに高分子化合物(D)を含む導電性組成物であり、前記化合物(B−3)の量が、前記導電性高分子(A)のモノマー繰り返し単位(モノマーユニット)1molに対して、0.2〜0.65molである導電性組成物。
  4. 前記導電性高分子(A)が、下記一般式(1)
    Figure 2013245295
    (式中、R〜Rは、各々独立に、水素原子、炭素数1〜24の直鎖若しくは分岐のアルキル基、炭素数1〜24の直鎖もしくは分岐のアルコキシ基、酸性基、ヒドロキシ基、ニトロ基又はハロゲン原子である。またR〜Rのうちの少なくとも一つは酸性基又はその塩である。ここで、酸性基とは、スルホン酸基及び/又はカルボキシ基である。)で表される繰り返し単位を有する導電性高分子(A−1)である、請求項1〜3の何れか一項に記載の導電性組成物。
  5. 請求項1〜4の何れか一項に記載の導電性組成物より形成される塗膜を有する導電体。
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