JP2013244527A - レーザー加工装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、ビーム成形器に空間光位相変調器を利用しながら、空間光位相変調器における変換式の算出を容易にする、レーザー加工装置を提供する。
【解決手段】ウエハ9を加工するレーザー加工装置1は、1次レーザービームを出力するレーザー発振器2と、指定されたビームパターンに基づいて、1次レーザービームB1から複数の2次レーザービームB2を成形するための複数の成形工程を実行するように構成されたビーム成形器3とを備えており、ビーム成形器2は、複数の空間光位相変調器31、32を備えており、各空間光位相変調器31、32は複数の成形工程の1つを担当しており、各空間光位相変調器31、32は、出力光の位相を入力光の位相に対して変調するように構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、ウエハを加工するレーザー加工装置に関する。
特許文献1、2は、レーザー発振器から出力される1次レーザービームを複数の2次レーザービームに分割するレーザー加工装置を開示している。特許文献1は、複数枚のレンズ(6a)によって構成される光学系(6)を用いて、複数の2次レーザービームを作成している。特許文献2は、回折光学素子(12)を用いて、複数の2次レーザービームを作成している。
国際公開第2005/084874号公報 特開2010−214431号公報
レーザー発振器から出力される1次レーザービームは一定の断面積を有している。1次レーザービームのエネルギー密度は、この断面積内で均一であるとは限らない。特許文献1、2に記載の技術は、プリズムや光学素子を用いて光を分割する。プリズムや光学素子は、1次レーザービームのエネルギー密度を調整しないので、1次レーザービームの不均一さが2次レーザービームにも反映される。つまり、複数の2次レーザービームの間で、強度のバラツキが発生する。
一方、出力光の位相を入力光の位相に対して変調する空間光位相変調器が知られている。空間光位相変調器は多数の変換素子を備えており、変換素子毎に位相が変調される。したがって、1つの変換素子は1つの画素に対応している。空間光位相変調器は、出力光の位相を画素毎に変更することにより、球面波としての出力光の合成によって得られるビームのエネルギー密度を変更できる。つまり、空間光位相変調器は、ビーム成形が可能である。1つの変換素子は液晶分子群からなっており、液晶分子群の配向方向を変更することによって位相が変調される。要求される位相の変調幅に応じて、液晶分子群の配向方向が決定される。ここで、変調前の光の第1ビームパターンと変調後に合成された光の第2ビームパターンとの間には、一定の対応関係がある。この対応関係に基づいて、変換素子毎に要求される位相の変調幅が決定される。この対応関係をフーリエ変換の式を用いて表現することにより、第1ビームパターン及び第2ビームパターンに応じて変換素子毎に位相の変調幅を与える変換式を作成することができる。
ところが、第2ビームパターンが複雑になるにつれて、変換式の算出が困難になる。第2ビームパターンが複雑であるとは、第2ビームパターンの画素毎のエネルギー密度の分布が複雑化していることを指している。ここで、第2ビームパターンに含まれる画素を第2画素、第1ビームパターンに含まれる画素を第1画素とすると、1つの第2画素に一定のエネルギー密度を発生させるように第1画素毎の位相を変調することは比較的容易である。というのは、位相幅の組合せを1つの第2画素に同一のエネルギー密度を発生させる第1画素群における位相幅の組合せとすると、多数の位相幅の組合せが存在するためである。しかし、同時に多数の第2画素に異なるエネルギー密度を発生させる場合、位相幅の組合せを特定することができない場合がある。つまり、変換式の算出ができなくなってしまう。この結果、第2ビームパターンの成形ができなくなったり、第2ビームパターンの成形の精度の低下を招いてしまう。
そこで本発明は、ビーム成形器に空間光位相変調器を利用しながら、空間光位相変調器における変換式の算出を容易にする、レーザー加工装置を提供する。
本発明に係るレーザー加工装置は、ウエハを加工するレーザー加工装置であって、1次レーザービームを出力するレーザー発振器と、指定されたビームパターンに基づいて、前記1次レーザービームから複数の2次レーザービームを成形するための複数の成形工程を実行するように構成されたビーム成形器とを備えており、前記ビーム成形器は、複数の空間光位相変調器を備えており、前記各空間光位相変調器は前記複数の成形工程の1つを担当しており、前記各空間光位相変調器は、出力光の位相を入力光の位相に対して変調するように構成されている。
前記レーザー加工装置において、前記複数の成形工程は、前記1次レーザービームのエネルギー密度を均一にするように前記1次レーザービームを調整する第1工程と、前記第1工程において調整された前記1次レーザービームから前記複数の2次レーザービームを成形する第2工程とからなっており、前記複数の空間光位相変調器は、前記第1工程を担当する第1空間光位相変調器と、前記第2工程を担当する第2空間光位相変調器とからなっている。
前記レーザー加工装置は、前記レーザー発振器から出力される前記1次レーザービームの前記エネルギー密度の分布を測定する測定器を備えており、前記第1空間光位相変調器は、前記測定器によって測定された前記分布に基づいて、前記1次レーザービームを調整する。
前記レーザー加工装置は、前記ビームパターンを指定するための入力装置を備えている。
前記レーザー加工装置は、前記第2空間光位相変調器から出力される前記2次レーザービームを収束させるレンズを備えており、前記ビームパターンは、前記各2次レーザービームの断面積を、前記ビームパターンを特定するための要素として含んでおり、前記入力装置は、前記各2次レーザービームが収束する焦点位置の高さを個別に指定するための高さ入力部と、指定された焦点位置の高さに対応する前記各2次レーザービームの前記断面積を算出する断面積算出部とを備えており、入力された前記高さに基づいて前記ビームパターンが指定される。
前記レーザー加工装置において、前記ビームパターンは、前記各2次レーザービームのエネルギー密度を、前記ビームパターンを特定するための要素として含んでおり、前記入力装置は、前記各2次レーザービームのエネルギー密度を個別に指定するためのエネルギー密度入力部を備えており、入力された前記エネルギー密度に基づいて前記ビームパターンが指定される。
前記レーザー加工装置において、前記レーザー発振器から出力される前記1次レーザービームは、極短パルスのレーザービームである。
このため、本発明に係るレーザー加工装置は、1つの空間光位相変調器が全ての成形工程を担当する場合と比べて、変換式の算出を容易にできる。したがって、本発明に係るレーザー加工装置は、ビーム成形器で要求されるビームパターンの成形ができなくなったり、このビームパターンの成形の精度が低下することを防止できる。
第1実施形態に係るレーザー加工装置の概略構成図である。 図1の切断面C1における1次レーザービームの断面形状を示す図である。 図1の切断面C2における1次成形レーザービームの断面形状を示す図である。 図1の切断面C3における2次レーザービームの断面形状を示す図である。 図1の切断面C4における2次収束レーザービームの断面形状を示す図である。 空間光位相変調器の概略構成図である。 空間光位相変調器の各変換素子からの球面波が合成される様子を示す概念図である。 第2実施形態に係るレーザー加工装置の概略構成図である。 第3実施形態に係るレーザー加工装置の概略構成図である。 図9の切断面C3における2次レーザービームの断面形状を示す図である。 各2次収束レーザービームが収束する焦点位置を示すウエハの断面図である。 第4実施形態に係るレーザー加工装置の概略構成図である。 図12の切断面C3における2次レーザービームの断面形状を示す図である。 加工前における金属板を有するウエハの一部の平面図である。 加工中における金属板を有するウエハの一部の平面図である。 加工後における金属板を有するウエハの一部の平面図である。
(第1実施形態の構成)
図1−7を参照して、第1実施形態に係るレーザー加工装置1を説明する。
図1は、第1実施形態に係るレーザー加工装置1の概略構成図である。レーザー加工装置1は、レーザー発振器2、ビーム成形器3、ミラー4、レンズ5、加工ステージ6、画像処理装置7、及び入力装置8を備えている。レーザー発振器2は、1次レーザービームB1を出力する。ビーム成形器3は、指定されたビームパターンに基づいて、1次レーザービームB1から6つの2次レーザービームB2を成形する。ミラー4は、2次レーザービームB2の方向を、水平方向から鉛直方向に変更する。ここで、レーザー発振器2は1次レーザービームB1及びビーム成形器3は、2次レーザービームB2を水平方向に出力している。レンズ5は、2次レーザービームB2を収束させる。加工ステージ6は、ウエハ9を保持し且つ水平面内で移動させる装置である。ここで、ウエハ9は、レーザー加工装置1によって加工される対象物である。ウエハ9に、収束された2次レーザービームB2が照射される。画像処理装置7は、加工ステージ6とウエハ9との間の位置関係を検出する装置である。画像処理装置7は、加工ステージ6及びウエハ9の境界部分を撮影し、撮影によって得られた画像データに基づいて、上述の位置関係を検出する。入力装置8は、上述のビームパターンを指定するための装置である。オペレータは、入力装置8を用いて、ビームパターンを指定できる。
図1において、ビーム成形器3は、第1空間光位相変調器31及び第2空間光位相変調器32を備えている。
ビーム成形器3は2つの成形工程を実行するように構成されている。2つの成形工程は、第1工程及び第2工程である。第1工程は、1次レーザービームB1のエネルギー密度を均一にするように1次レーザービームB1を調整する成形工程である。図1の1次成形レーザービームB1aは、1次レーザービームB1の一形態であり、第1工程において調整された1次レーザービームB1を指している。第2工程は、第1工程において調整された1次レーザービームB1から6つの2次レーザービームB2を成形する成形工程である。第1変調器31は第1工程を担当しており、第2変調器32は第2工程を担当している。
図2−5を参照して、切断面C1、C2、C3、C4におけるレーザービームB1、B1a、B2の断面形状を説明する。図1において、切断面C1はレーザー発振器2とビーム成形器3との間に位置している。切断面C2は第1変調器31と第2変調器32との間に位置している。切断面C3はビーム成形器3とミラー4との間に位置している。切断面C4はレンズ5と加工ステージ6(ウエハ9)との間に位置している。
図2は、図1の切断面C1における1次レーザービームB1の断面形状を示す図である。1次レーザービームB1は、例えば楕円形の断面を有している。
図3は、図1の切断面C2における1次成形レーザービームB1aの断面形状を示す図である。1次成形レーザービームB1aは、円形の断面を有している。つまり、楕円形の断面が、真円形の断面に成形されている。
図4は、図1の切断面C3における2次レーザービームB2の断面形状を示す図である。図4は、6つの2次レーザービームB2の断面を示している。各2次レーザービームB2も、円形の断面を有している。
図5は、図1の切断面C4における2次収束レーザービームB2aの断面形状を示す図である。図5は、6つの2次収束レーザービームB2aの断面を示している。2次収束レーザービームB2aは、2次レーザービームB2の一形態であり、レンズ5によって収束された2次レーザービームB2を指している。レンズ5による収束が行われているため、図5の2次収束レーザービームB2aの断面積は、図4の2次レーザービームB2の断面積よりも小さい。このため、図5の2次収束レーザービームB2aのエネルギー密度は、図4の2次レーザービームB2のエネルギー密度よりも高い。
レーザー加工装置1は、ウエハ9を次のように加工する。図1において、6つの2次収束レーザービームB2aがウエハ9に照射されている。このため、ウエハ9上に6つの照射位置が存在する。レーザー加工装置1は、加工ステージ6を作動させることにより、ウエハ9を移動させる。ウエハ9の移動に伴って、6つの照射位置がウエハ9上を移動する。このため、レーザー加工装置1は、ウエハ9を6つの照射位置で同時に加工できる。ここで、加工は、ウエハ9の切断を指している。
図6、図7を参照して、ビーム成形器3の空間光位相変調器31(32)を説明する。空間光位相変調器31(32)は、出力光の位相を入力光の位相に対して変調するように構成されている。
図6は、空間光位相変調器31(32)の概略構成図である。空間光位相変調器31(32)は、透明基板41、透明電極42、第1配向層43、多数の液晶分子群44、第2配向層45、多数のアルミ画素電極46、アクティブマトリクス回路47、及び鏡面状のシリコン基板48を備えている。液晶分子群44は、一定数の液晶分子からなっている。液晶分子群44の数はアルミ画素電極46の数と同じであり、液晶分子群44及びアルミ画素電極46の1組は1つの変換素子を構成している。このため、1つの空間光位相変調器31(32)は、多数の変換素子を備えている。各変換素子は1つの画素に対応しており、1つの空間光位相変調器31(32)は、例えば128×128画素を備えている。
空間光位相変調器31(32)は、透明電極42とアルミ画素電極46との間に印加される電圧を変換素子毎に設定できる。変換素子毎に設定される電圧に応じて、変換素子毎に液晶分子群44の配向方向が決定される。この配向方向に応じて、出力光(反射光)の位相が、入力光(入射光)の位相から変更される。この結果、変換素子毎に、位相が変調された出力光が発生する。
図7は、空間光位相変調器31(32)の各変換素子P(x,y)からの球面波が合成される様子を示す概念図である。第1面S1は、空間光位相変調器31(32)の表面(透明基板41の表面)を指している。第1面S1に入力光が入射されており、第1ビームパターンが第1面上に形成される。第2面S2は、第1面S1から一定距離離れた位置にある平面を指している。空間光位相変調器31(32)は、入力光を変調して出力光を出力する。第1面S1から放射される出力光は第2面S2に入射し、第2ビームパターンが第2面上に形成される。第1変調器31を基準としたとき、第1ビームパターンは、図2の1次レーザービームB1のビームパターンであり、第2ビームパターンは、図3の1次成形レーザービームB1aのビームパターンである。第2変調器32を基準としたとき、第1ビームパターンは、図3の1次成形レーザービームB1aのビームパターンであり、第2ビームパターンは、図4の2次レーザービームB2のビームパターンである。
第1面S1は、空間光位相変調器31(32)の変換素子P(x,y)毎に区分されている。第2面S2は、一定面積の領域A(ξ,η)毎に区分されている。第1面S1の各変換素子P(x,y)から出力光L(x,y)が球面波として出力され、第2面S2の特定の領域A(ξ,η)において合成される。上述したように、空間光位相変調器31(32)は、変換素子P(x,y)毎に出力光L(x,y)の位相を入力光に対して変調する。このため、特定の領域A(ξ,η)に合成される光強度は、各変換素子P(x,y)に含まれる出力光の位相に応じて変化する。
空間光位相変調器31(32)は、各変換素子P(x,y)からの出力光L(x,y)の位相を変調することにより、第2面S2の各領域A(ξ,η)に任意の光強度を付与できる。この結果、空間光位相変調器31(32)は、第2面S2に任意の第2ビームパターンを形成できる。ここで、ビームパターンは、該ビームパターンを特定するための要素として、レーザービームの形状(断面積)及びエネルギー密度を含んでいる。
第1ビームパターンと第2ビームパターンとの間には、一定の対応関係がある。この対応関係に基づいて、各変換素子P(x,y)において要求される位相の変調幅が特定される。この対応関係をフーリエ変換の式を用いて表現することにより、第1ビームパターン及び第2ビームパターンに応じて変換素子毎に位相の変調幅を与える変換式を作成することが可能である。空間光位相変調器31(32)は、変換素子P(x,y)毎にこの変換式に基づいて出力光の位相を変調し、この結果、第2面S2上に第2ビームパターンが形成される。
ここで、各ビームパターンは、次のように特定されている。第1レーザービームB1のビームパターンは、レーザー発振器2の出力特性に基づいて特定されている。第1成形レーザービームB1aのビームパターンは、第1成形レーザービームB1aのエネルギー密度を均一に保つように設定されており、このビームパターンが特定されている。第2レーザービームB2のビームパターンは、第1成形レーザービームB1aを6つの第2レーザービームB2に分割し且つ各第2レーザービームB2のエネルギー密度を均一に保つように設定されており、このビームパターンが特定されている。
また、入力装置8を介して第2レーザービームB2のビームパターンを変更することが可能である。入力装置8を用いて、例えば、第2レーザービームB2の形成数(第1成形レーザービームB1aの分割数)や、各第2レーザービームB2の断面積を変更することが可能である。
第1実施形態に係るレーザー加工装置1の作用を説明する。まず、第1変換器31において、図2、図3に示されるように、楕円状の第1レーザービームB1が真円状の第1成形レーザービームB1aに成形される。第1成形レーザービームB1aのエネルギー密度は、第1成形レーザービームB1aの断面内で均一に保たれている。次に、第2変換器32において、図3、図4に示されるように、1つの第1成形レーザービームB1aが6つの第2レーザービームB2に成形される。各第2レーザービームB2のエネルギー密度及び断面積は、各第2レーザービームB2の断面内で均一に保たれている。このため、各第2レーザービームB2のエネルギー量も均一に保たれている。次に、6つの第2レーザービームB2は、ミラー4で反射され、更にレンズ5において収束される。この結果、6つの2次収束レーザービームB2aが作成され、6つの2次収束レーザービームB2aが加工ステージ6上のウエハ9に照射される。このようにして、ウエハ9が6箇所において同時に加工される。
本実施形態では、レーザー発振器2から出力される1次レーザービームB1は、極短パルスのレーザービームである。
(第2実施形態の構成)
図8を参照して、第2実施形態に係るレーザー加工装置1を説明する。
図8は、第2実施形態に係るレーザー加工装置1の概略構成図である。第2実施形態に係るレーザー加工装置1は、第1実施形態に係るレーザー加工装置1に備えられている構成要素に加えて、ハーフミラー10及び測定器11を備えている。
ハーフミラー10は、レーザー発振器2から第1変調器31に至る第1レーザービームB1の光経路上に配置されている。ハーフミラー10は、第1レーザービームB1の一部を、別の方向に分離する。測定器11は、分離された第1レーザービームB1の光経路上に配置されている。測定器11は、レーザー発振器2から出力される1次レーザービームB1のエネルギー密度の分布を測定するように構成されている。測定器11は、例えば波面センサである。
測定器11によって得られた検出情報に基づいて、1次レーザービームB1のビームパターンが補正される。測定器11は第1変調器31と信号線を介して接続されており、測定器11によって得られた検出情報が第1変調器31に送信される。第1変調器31は、補正された1次レーザービームB1のビームパターンに基づいて、上述の変換式を補正する。ここで、第1実施形態では、レーザー発振器2の出力特性を事前に特定することによって1次レーザービームB1のビームパターンが設定されている。一方、第2実施形態では、レーザー発振器2の作動中に1次レーザービームB1のビームパターンが随時検出されている。このため、第2実施形態に係るレーザー加工装置1は、結果として得られる2次レーザービームB2のビームパターンの精度を高めることができる。
(第3実施形態の構成)
図9−11を参照して、第3実施形態に係るレーザー加工装置1を説明する。
図9は、第3実施形態に係るレーザー加工装置1の概略構成図である。第3実施形態に係るレーザー加工装置1は、2次収束レーザービームB2aの焦点位置を変更できるように構成されている。具体的には、入力装置8の構成が、第1実施形態と第3実施形態との間で変更されている。
図10は、図9の切断面C3における2次レーザービームB21、B22、B23の断面形状を示す図である。第3実施形態に係るレーザー加工装置1は、断面積の大きさが異なる3種類の2次レーザービームB2を作成する。図10において、左から右に向けて順に、断面積の大きさが異なる2次レーザービームB21、B22、B23が配置されている。左側の2つの2次レーザービームB21の断面積が最も大きく、右側の2つの2次レーザービームB23の断面積が最も小さい。ここで、断面積の大きさの異なる2次レーザービームB2を区別するために、符号B21、B22、B23が用いられている。なお、6つの2次レーザービームB2の間で、各2次レーザービームB2のエネルギー量は均一に保たれている。このため、左側の2つの2次レーザービームB21のエネルギー密度が最も小さく、右側の2つの2次レーザービームB23のエネルギー密度が最も大きい。
図11は、各2次収束レーザービームB2aが収束する焦点位置F1、F2、F3を示すウエハ9の断面図である。2次レーザービームB2の断面積が異なる場合、レンズ5によって形成される焦点位置も異なる。焦点位置F1、F2、F3は、それぞれ、2次レーザービームB21、B22、B23が収束することによって形成される焦点位置を指している。図11に示されるように、断面積が大きくなるにつれて、焦点位置が下方に移動する。焦点位置において単位体積あたりのエネルギー密度が最も高められる。このため、例えばウエハ9を切断するときに、ウエハ9に形成される溝の深さに応じて焦点位置を下方に移動させることにより、効率的にウエハ9が切断される。また、切断方向Dは、ウエハ9が加工によって切断される方向を示している。このとき加工ステージ6は、切断方向Dと反対方向にウエハ9を移動させる。
図9において、入力装置8は、高さ入力部21及び断面積算出部22を備えている。高さ入力部21は、各2次レーザービームB2が収束する焦点位置の高さを個別に指定するように構成されている。オペレータは、高さ入力部21を用いて、各2次レーザービームB2の焦点位置の高さを指定できる。断面積算出部22は、指定された焦点位置の高さに対応する各2次レーザービームB2の断面積を算出するように構成されている。このため、高さ入力部21を介して入力された高さに基づいて、ビームパターンが指定される。図10は、入力の結果として指定されたビームパターンの一例を示している。
(第4実施形態の構成)
図12−16を参照して、第4実施形態に係るレーザー加工装置1を説明する。
図12は、第4実施形態に係るレーザー加工装置1の概略構成図である。第4実施形態に係るレーザー加工装置1は、前記各2次レーザービームB2のエネルギー密度を個別に指定できるように構成されている。具体的には、入力装置8の構成が、第1実施形態と第4実施形態との間で変更されている。
図13は、図12の切断面C3における2次レーザービームB24、B25の断面形状を示す図である。第3実施形態に係るレーザー加工装置1は、第2変調器32において4つの2次レーザービームB2を作成する。これらの4つの2次レーザービームB2は、エネルギー量が異なる2種類の2次レーザービームB24、B25からなっている。エネルギー量が異なる2次レーザービームB2を区別するために、符号B24、B25が用いられている。右側の2次レーザービームB25のエネルギー密度が、左側の2次レーザービームB24のエネルギー密度よりも大きい。ここで、両2次レーザービームB24、B25の間で、断面積の大きさは均一である。このため、右側の2次レーザービームB25のエネルギー量が、左側の2次レーザービームB24のエネルギー量よりも大きい。
図14は、加工前における金属板19を有するウエハ9の一部の平面図である。図14−16において、矩形の輪郭線はウエハ9の輪郭線を示しているわけでなく、ウエハ9の一部を示している。図示の便宜上、すなわちウエハ9を示すために、矩形の輪郭線が設けられている。図14において、ウエハ9の上面の一部に、金属板19が貼りつけられている。金属板19を切断するために必要なエネルギー密度は、ウエハ9を切断するために必要なエネルギー密度よりも大きい。図14に示される時点において、金属板19に近い側に、エネルギー密度の大きい2次レーザービームB25が配置されている。
図15は、加工中における金属板19を有するウエハ9の一部の平面図である。4つの2次レーザービームB24、B25は、切断方向Dに沿って一定の速度で移動する。右側の2次レーザービームB25は、金属板19を切断できるが、金属板19の下側に位置するウエハ9を切断できない。つまり、金属板19の切断のために2次レーザービームB25の大半のエネルギーが消費されている。金属板19が切断された箇所に、溝19aが形成されている。一方、左側のレーザービームB24は、ウエハ9を切断している。ウエハ9が切断された箇所に溝9aが形成されている。
図16は、加工後における金属板19を有するウエハ9の一部の平面図である。4つの2次レーザービームB24、B25は、切断方向Dに沿って一定の速度で移動し、金属板19を越えた位置まで移動する。左側のレーザービームB24は、溝19aに沿って移動し、右側のレーザービームB25によって切断されなかったウエハ9を切断する。この結果、金属板19がある領域のウエハ9も、4つの2次レーザービームB24、B25によって切断される。
図12において、入力装置8は、エネルギー密度入力部23を備えている。エネルギー密度入力部23は、各2次レーザービームB2のエネルギー密度を個別に指定するように構成されている。オペレータは、エネルギー密度入力部23を用いて、各2次レーザービームB2のエネルギー密度を指定できる。
(本実施形態の効果)
本実施形態に係るレーザー加工装置1は、上述した次の構成により、次の効果を有する。
(1)第1−4実施形態に係るレーザー加工装置1は、レーザー発振器2と、ビーム成形器3とを備えている。ビーム成形器2は、複数の空間光位相変調器31、32を備えており、各空間光位相変調器31、32は複数の成形工程の1つを担当している。
第1−4実施形態に係るレーザー加工装置1は、複数の成形工程を用いて、1次レーザービームから複数の2次レーザービームを成形する。つまり、1つの成形工程で要求される変調の内容が、複数の成形工程の全体で要求される変調の内容よりも単純化されている。このため、変換素子毎に位相の変調幅を与える変換式の算出が比較的容易になっている。このため、第1−4実施形態に係るレーザー加工装置1は、1つの空間光位相変調器が全ての成形工程を担当する場合と比べて、変換式の算出を容易にできる。したがって、第1−4実施形態に係るレーザー加工装置1は、ビーム成形器で要求されるビームパターンの成形ができなくなったり、このビームパターンの成形の精度が低下することを防止できる。
(2)第1−4実施形態に係るレーザー加工装置1において、複数の成形工程は第1工程と第2工程とからなっており、複数の空間光位相変調器は第1工程を担当する第1空間光位相変調器31と第2工程を担当する第2空間光位相変調器32とからなっている。
レーザー発振器2の個体差のため、異なる複数のレーザー発振器2の間で1次レーザービームB1のエネルギー密度の分布が異なっている場合がある。第1−4実施形態に係るレーザー加工装置1では、1次レーザービームB1のエネルギー密度を均一にする第1工程と、2次レーザービームB2を成形する第2工程とが分離されている。このため、第1−4実施形態に係るレーザー加工装置1は、第1工程において個体差による分布の変動を除去でき、個体差による分布の変動が第2工程に影響しない。このため、第1−4実施形態に係るレーザー加工装置1は、レーザー発振器2の個体差による変動を除去するために、比較的小さな処理で対応できる。
(3)第2実施形態に係るレーザー加工装置1は、測定器11を備えており、第1空間光位相変調器31は、測定器11によって測定された分布に基づいて、1次レーザービームB1を調整する。
レーザー発振器2の出力特性のため、1次レーザービームB1のエネルギー密度が時間的に変動する場合がある。第2実施形態に係るレーザー加工装置1は、エネルギー密度の時間的な変動に応じて第1工程を実行する。このため、第2実施形態に係るレーザー加工装置1は、エネルギー密度の時間的な変動がビームパターンの精度を低下させることを防止できる。
(4)第1−4実施形態に係るレーザー加工装置1は、ビームパターンを指定するための入力装置8を備えている。
このため、第1−4実施形態に係るレーザー加工装置1は、ビームパターンの変更に対応できる。
(5)第3実施形態に係るレーザー加工装置1は、レンズ5を備えている。入力装置8は高さ入力部21と断面積算出部22とを備えている。
第3実施形態に係るレーザー加工装置1は、ウエハ9の厚み方向で焦点位置の高さを変更できる。
(6)第4実施形態に係るレーザー加工装置1において、入力装置8はエネルギー密度入力部23を備えている。
第4実施形態に係るレーザー加工装置1は、ウエハ9の平面上で各2次レーザービームB2による加工条件を個別に変更できる。
(7)第1−4実施形態に係るレーザー加工装置1において、レーザー発振器2から出力される1次レーザービームB1は、極短パルスのレーザービームである。
このため、第1−4実施形態に係るレーザー加工装置1は、非熱加工により、ウエハ9を割ることなくウエハ9を加工できる。
1 レーザー加工装置
2 レーザー発振器
3 ビーム成形器
5 レンズ
8 入力装置
11 測定器
21 高さ入力部
22 断面積算出部
23 エネルギー密度入力部
31 第1空間光位相変調器
32 第2空間光位相変調器

Claims (7)

  1. ウエハを加工するレーザー加工装置であって、
    1次レーザービームを出力するレーザー発振器と、
    指定されたビームパターンに基づいて、前記1次レーザービームから複数の2次レーザービームを成形するための複数の成形工程を実行するように構成されたビーム成形器とを備えており、
    前記ビーム成形器は、複数の空間光位相変調器を備えており、前記各空間光位相変調器は前記複数の成形工程の1つを担当しており、前記各空間光位相変調器は、出力光の位相を入力光の位相に対して変調するように構成されている、レーザー加工装置。
  2. 前記複数の成形工程は、前記1次レーザービームのエネルギー密度を均一にするように前記1次レーザービームを調整する第1工程と、前記第1工程において調整された前記1次レーザービームから前記複数の2次レーザービームを成形する第2工程とからなっており、
    前記複数の空間光位相変調器は、前記第1工程を担当する第1空間光位相変調器と、前記第2工程を担当する第2空間光位相変調器とからなっている、請求項1に記載のレーザー加工装置。
  3. 前記レーザー発振器から出力される前記1次レーザービームの前記エネルギー密度の分布を測定する測定器を備えており、
    前記第1空間光位相変調器は、前記測定器によって測定された前記分布に基づいて、前記1次レーザービームを調整する、請求項2に記載のレーザー加工装置。
  4. 前記ビームパターンを指定するための入力装置を備えている、請求項1−3のいずれか1つに記載のレーザー加工装置。
  5. 前記第2空間光位相変調器から出力される前記2次レーザービームを収束させるレンズを備えており、
    前記ビームパターンは、前記各2次レーザービームの断面積を、前記ビームパターンを特定するための要素として含んでおり、
    前記入力装置は、前記各2次レーザービームが収束する焦点位置の高さを個別に指定するための高さ入力部と、指定された焦点位置の高さに対応する前記各2次レーザービームの前記断面積を算出する断面積算出部とを備えており、入力された前記高さに基づいて前記ビームパターンが指定される、請求項4に記載のレーザー加工装置。
  6. 前記ビームパターンは、前記各2次レーザービームのエネルギー密度を、前記ビームパターンを特定するための要素として含んでおり、
    前記入力装置は、前記各2次レーザービームのエネルギー密度を個別に指定するためのエネルギー密度入力部を備えており、入力された前記エネルギー密度に基づいて前記ビームパターンが指定される、請求項4又は5に記載のレーザー加工装置。
  7. 前記レーザー発振器から出力される前記1次レーザービームは、極短パルスのレーザービームである、請求項1−6のいずれか1つに記載のレーザー加工装置。
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