以下では、本発明に係る遊技機の一実施形態を示すパチスロについて、図面を参照しながら説明する。
<機能フロー>
まず、図1を参照して、パチスロの機能フローについて説明する。本実施形態のパチスロでは、遊技を行うための遊技媒体としてメダルを用いる。なお、遊技媒体としては、メダル以外にも、例えば、コイン、遊技球、遊技用のポイントデータ又はトークン等を適用することもできる。
遊技者によりパチスロにメダルが投入され、スタートレバーが操作されると、予め定められた数値の範囲(例えば、0〜65535)の乱数から1つの値(以下、乱数値)が抽出される。
内部抽籤手段は、抽出された乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役を決定する。内部当籤役の決定により、後述の入賞判定ラインに沿って表示を行うことを許可する図柄の組合せが決定される。なお、図柄の組合せの種別としては、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスゲームの作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「ハズレ」に係るものとが設けられる。
また、スタートレバーが操作されると、複数のリールの回転が行われる。その後、遊技者により所定のリールに対応するストップボタンが押されると、リール停止制御手段及び特別遊技停止制御手段は、内部当籤役とストップボタンが押されたタイミングとに基づいて、該当するリールの回転を停止する制御を行う。
パチスロでは、基本的に、ストップボタンが押されたときから規定時間(190msec又は75msec)内に、該当するリールの回転を停止する制御が行われる。本実施形態では、この規定時間内にリールの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」と呼び、規定期間が190msec(第1の最大遅延時間)である場合には、その最大数(第1の最大滑り駒数)を図柄4個分に定め、規定期間が75msec(第2の最大遅延時間)である場合には、その最大数(第2の最大滑り駒数)を図柄1個分に定める。
リール停止制御手段は、入賞に係る図柄の組合せ表示を許可する内部当籤役が決定されているときは、通常、190msec(図柄4コマ分)の規定時間内に、その図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って極力表示されるようにリールの回転を停止させる。また、リール停止制御手段は、例えば、第2種特別役物であるチャレンジボーナス(以下、「CB」という)及び「CB」を連続して作動させる「MB」(ミドルボーナス)の動作時には、1つ以上のリールに対して、規定時間75msec(図柄1コマ分)内に、その図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って極力表示されるようにリールの回転を停止させる。なお、本実施形態では、MB(CB)動作時に、最大滑り駒数を減少させるリールが後述の左リール3L(図2参照)である例を説明する。さらに、リール停止制御手段は、遊技状態に対応する各種規定時間を利用して、内部当籤役によってその表示が許可されていない図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って表示されないようにリールの回転を停止させる。
こうして、複数のリールの回転がすべて停止されると、入賞判定手段は、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せが、入賞に係るものであるか否かの判定を行う。入賞判定手段により入賞に係る図柄の組合せであるとの判定が行われると、メダルの払い出し等の特典が遊技者に与えられる。パチスロでは、以上のような一連の流れの動作が1回の遊技として行われる。
また、パチスロでは、前述した一連の動作の中で、液晶表示装置により行う映像の表示、各種ランプにより行う光の出力、スピーカにより行う音の出力、或いはこれらの組合せを利用して様々な演出が行われる。
スタートレバーが操作されると、上述した内部当籤役の決定に用いられた乱数値とは別に、演出用の乱数値(以下、演出用乱数値)が抽出される。演出用乱数値が抽出されると、演出内容決定手段は、内部当籤役に対応づけられた複数種類の演出内容の中から今回実行する演出内容を抽籤により決定する。
演出内容が決定されると、演出実行手段は、リールの回転開始時、各リールの回転停止時、入賞の有無の判定時等の各契機に連動させて対応する演出を実行する。このように、パチスロでは、内部当籤役に対応づけられた演出内容を実行することによって、決定された内部当籤役(言い換えると、狙うべき図柄の組合せ)を知る機会又は予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上を図ることができる。
<パチスロの構造>
次に、図2及び図3を参照して、本実施形態におけるパチスロの構造について説明する。なお、図2は、本実施形態のパチスロ1の外部構造を示す斜視図であり、図3は、パチスロ1の内部構造を示す図である。
[外観構造]
パチスロ1は、図2に示すように、リールや回路基板等を収容したキャビネット1aと、キャビネット1aに対して開閉可能に取り付けられたフロントドア1bとを備える。キャビネット1aの内部には、3つのリール3L,3C,3R(変動表示手段)が設けられ、該3つのリール3L,3C,3Rは横方向(リールの回転方向と直交する方向)に一列に配置される。以下、リール3L,3C,3Rを、それぞれ左リール3L、中リール3C、右リール3Rという。
各リール(表示列)は、円筒状のリール本体と、リール本体の周面(周回面)に装着された透光性のシート材とを有する。シート材の表面には、複数(例えば21個)の図柄がリール本体の周方向に沿って連続的に描かれる。
フロントドア1bの中央には、液晶表示装置10が設けられる。そして、液晶表示装置10は、3つの図柄表示領域4L,4C,4Rを含む表示画面を備える。本実施形態では、図柄表示領域4L,4C,4Rを含む表示画面の全体を使って、映像の表示が行われ、演出が実行される。
3つの図柄表示領域4L,4C,4Rは、それぞれ、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rに対応して設けられる。そして、各図柄表示領域は、図2に示すように、正面(遊技者側)から見て、対応するリールと重畳する位置に設けられ、かつ、対応するリールより手前(遊技者側)に位置するように設けられる。なお、各図柄表示領域は、表示窓としての機能を有し、その背後に設けられた対応するリールに描かれた図柄が、該表示窓を介して目視することができる。以下、図柄表示領域4L,4C,4Rを、それぞれ左表示窓4L、中表示窓4C、右表示窓4Rという。
また、本実施形態では、各表示窓は、その背後に設けられた対応するリールの回転が停止したとき、該リールに描かれた複数種類の図柄のうち、連続して配置された3つの図柄を表示できるように構成される。すなわち、各表示窓の枠内には、上段、中段及び下段の各領域が設けられ、各領域に1個の図柄を表示することができる。そえゆえ、本実施形態では、表示画面に、3×3の配列形態で図柄を表示することができる。そして、本実施形態では、3×3の配列形態で表示された図柄において、左表示窓4Lから右表示窓4Rに渡って設定された擬似的なラインを、入賞か否かの判定を行うライン(以下、入賞判定ライン又は有効ラインという)として定義する。
本実施形態では、入賞判定ライン(有効ライン)として8つのラインを設定する。具体的には、例えば、[左表示窓4Lの領域,中表示窓4Cの領域,右表示窓4Rの領域]の組合せが、[上段,上段,上段]、[上段,上段,下段]、[上段,下段,下段]、[上段,下段,上段]、[下段,下段,下段]、[下段,下段,上段]、[下段,上段,上段]、及び、[下段,上段,下段]である、8つのラインを設定することができる。なお、入賞判定ラインの設定は、この例に限定されず、任意に設定することができる。
液晶表示装置10の表示画面内の側端部付近には、7セグメントLED(Light Emitting Diode)からなる7セグ表示器6が設けられる。7セグ表示器6は、今回の遊技に投入されたメダルの枚数(以下、投入枚数という)、特典として遊技者に払い出されるメダルの枚数(以下、払出枚数という)、パチスロ1の内部に預けられているメダルの枚数(以下、クレジット枚数という)等の情報をデジタル表示する。
また、フロントドア1bには、遊技者の操作対象となる各種装置(メダル投入口11、ベットボタン12、精算ボタン14、スタートレバー16、ストップボタン17L,17C,17R)が設けられる。
メダル投入口11は、遊技者によって外部からパチスロ1に投下されるメダルを受け入れるために設けられる。メダル投入口11を介して受け入れられたメダルは、所定枚数(例えば3枚)を上限として1回の遊技に投入され、所定枚数を超えた分は、パチスロ1の内部に預けることができる(いわゆるクレジット機能)。
ベットボタン12は、パチスロ1の内部に預けられているメダルから1回の遊技に投入する枚数を決定するために設けられる。精算ボタン14は、パチスロ1の内部に預けられているメダルを外部に引き出すために設けられる。
スタートレバー16は、全てのリール(3L,3C,3R)の回転を開始するために設けられる。ストップボタン17L,17C,17Rは、それぞれ、左リール3L、中リール3C、右リール3Rに対応づけて設けられ、各ストップボタンは対応するリールの回転を停止するために設けられる。以下、ストップボタン17L,17C,17Rを、それぞれ左ストップボタン17L、中ストップボタン17C、右ストップボタン17Rという。
さらに、フロントドア1bには、図2に示すように、メダル払出口18、メダル受皿19、ランプ20、スピーカ21L,21R等が設けられる。
メダル払出口18は、後述のメダル払出装置33の駆動により排出されるメダルを外部に導く。メダル受皿19は、メダル払出口18から排出されたメダルを貯める。ランプ20(LED等)は、演出内容に対応するパターンで、光を点消灯する。また、スピーカ21L,21Rは、演出内容に対応する効果音や楽曲等の音を出力する。
[内部構造]
次に、パチスロ1の内部構造を、図3を参照しながら説明する。なお、図3は、フロントドア1bが開放された状態を示す図であり、フロントドア1bの裏面側の構造及びキャビネット1aの内部の構造を示す。
キャビネット1a内の上方部分には、後述の主制御回路41(図4参照)を構成する主基板31が設けられる。主制御回路41は、内部当籤役の決定、各リールの回転及び停止、入賞の有無の判定等の、パチスロ1における遊技の主な動作及び該動作間の流れを制御する回路である。なお、主制御回路41の具体的な構成は後述する。
キャビネット1a内の中央部分には、3つのリール(左リール3L、中リール3C及び右リール3R)が設けられる。なお、図3には示さないが、各リールは、所定の減速比を有するギアを介して対応する後述のステッピングモータ(図4中のステッピングモータ61L,61C,61Rのいずれか)に接続される。
また、キャビネット1a内において、左リール3Lの中リール3Cとは反対側の側部(図3に示す例で左側)には、後述の副制御回路42(図4及び5参照)を構成する副基板32が設けられる。副制御回路42は、映像の表示等による演出の実行を制御する回路である。なお、副制御回路42の具体的な構成は後述する。
キャビネット1a内の下方部分には、多量のメダルを収容可能であり、かつ、それらを1枚ずつ排出可能な構造を有するメダル払出装置33(以下、ホッパー33という)が設けられる。また、キャビネット1a内における、ホッパー33の一方の側部(図3に示す例では左側)には、パチスロ1が有する各装置に対して必要な電力を供給する電源装置34が設けられる。
フロントドア1bの裏側部(表示画面側とは反対側の部分)において、表示窓(左表示窓4L、中表示窓4C、右表示窓4R)の配置領域の下方部分には、セレクタ35が設けられる。セレクタ35は、メダル投入口11を介して外部から投入されたメダルの材質や形状等が適正である否かを選別する装置であり、適正であると判定されたメダルをホッパー33に案内する。さらに、図3には示さないが、セレクタ35内においてメダルが通過する経路上には、適正なメダルが通過したことを検出するメダルセンサ35S(後述の図4参照)が設けられる。
<パチスロが備える回路の構成>
次に、図4及び図5を参照して、本実施形態におけるパチスロ1が備える回路の構成について説明する。なお、図4は、パチスロ1が備える回路全体のブロック構成図であり、図5は、副制御回路の内部構成を示すブロック構成図である。
パチスロ1は、図4に示すように、主制御回路41、副制御回路42、及び、これらの回路と電気的に接続される周辺装置(アクチュエータ)を備える。
[主制御回路]
主制御回路41は、主に、回路基板(主基板31)上に設置されたマイクロコンピュータ50により構成される。それ以外の構成要素として、主制御回路41は、図4に示すように、クロックパルス発生回路54、分周器55、乱数発生器56、サンプリング回路57、表示部駆動回路64、ホッパー駆動回路65、及び、払出完了信号回路66を含む。
マイクロコンピュータ50は、メインCPU51(特別遊技制御手段、通常遊技制御手段)、メインROM(Read Only Memory)52及びメインRAM(Random Access Memory)53により構成される。
メインROM52には、メインCPU51により実行される各種処理(後述の図31〜46参照)の制御プログラム、内部抽籤テーブル等のデータテーブル(図6〜図24参照)、副制御回路42に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶される。メインRAM53には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域(図25〜図30参照)が設けられる。
メインCPU51には、図4に示すように、クロックパルス発生回路54、分周器55、乱数発生器56及びサンプリング回路57が接続される。クロックパルス発生回路54及び分周器55は、クロックパルスを発生する。なお、メインCPU51は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。また、乱数発生器56は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。そして、サンプリング回路57は、発生された乱数の中から1つの値を抽出する。
マイクロコンピュータ50の入力ポートには、各種スイッチ及びセンサ等が接続される。メインCPU51は、各種スイッチ等からの入力信号を受けて、ステッピングモータ61L,61C,61R等の周辺装置の動作を制御する。
ストップスイッチ17S(停止操作検出手段)は、左ストップボタン17L、中ストップボタン17C、右ストップボタン17Rのそれぞれが遊技者により押されたこと(停止操作)を検出する。スタートスイッチ16S(開始操作検出手段)は、スタートレバー16が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出する。精算スイッチ14Sは、精算ボタン14が遊技者により押されたことを検出する。
メダルセンサ35S(投入操作検出手段)は、メダル投入口11に投入されたメダルがセレクタ35内を通過したことを検出する。また、ベットスイッチ12Sは、ベットボタン12が遊技者により押されたことを検出する。
また、マイクロコンピュータ50により動作が制御される周辺装置としては、3つのステッピングモータ61L,61C,61R(変動表示手段)、7セグ表示器6及びホッパー33がある。また、マイクロコンピュータ50の出力ポートには、各周辺装置の動作を制御するための駆動回路が接続される。
モータ駆動回路62は、左リール3L、中リール3C、右リール3Rに対応してそれぞれ設けられた3つのステッピングモータ61L,61C,61Rの駆動を制御する。リール位置検出回路63は、発光部と受光部とを有する光センサにより、リールが一回転したことを示すリールインデックスをリール毎に検出する。
3つのステッピングモータ61L,61C,61Rのそれぞれは、その運動量がパルスの出力数に比例し、回転軸を指定された角度で停止させることが可能な構成を有する。また、各ステッピングモータの駆動力は、所定の減速比を有するギアを介して、対応するリールに伝達される。そして、各ステッピングモータに対して1回のパルスが出力されるごとに、対応するリールは一定の角度で回転する。
メインCPU51は、各リールのリールインデックスを検出してから対応するステッピングモータに対してパルスが出力された回数をカウントすることによって、各リールの回転角度(具体的には、リールが図柄何個分だけ回転したか)を管理する。
ここで、各リールの回転角度の管理を具体的に説明する。各ステッピングモータに対して出力されたパルスの数は、メインRAM53に設けられたパルスカウンタ(不図示)によって計数される。そして、図柄1個分の回転に必要な所定回数(例えば16回)のパルスの出力がパルスカウンタで計数されるごとに、メインRAM53に設けられた図柄カウンタ(不図示)の値に、「1」が加算される。なお、図柄カウンタは、リール毎に設けられる。そして、図柄カウンタの値は、リール位置検出回路63によってリールインデックスが検出されるとクリアされる。
すなわち、本実施形態では、図柄カウンタの値を管理することにより、リールインデックスが検出されてから図柄何個分の回転動作が行われたのかを管理する。それゆえ、各リールの各図柄の位置は、リールインデックスが検出される位置を基準として検出される。
本実施形態では、上述のように、通常遊技中(MB非作動中)の滑り駒数の最大数を図柄4個分に定め、MB(CB)作動中には、左リール3Lの滑り駒数の最大数を図柄1個分に定める。それゆえ、左ストップボタン17Lが押されたときには、左表示窓4L内の入賞判定ライン上の領域(例えば上段)に位置する左リール3Lの図柄と、その4個先又は1個先までの範囲に存在する図柄が、左表示窓4Lの該領域に停止可能な図柄となる。
なお、主制御回路41に含まれる、表示部駆動回路64は、7セグ表示器6の動作を制御する。ホッパー駆動回路65は、ホッパー33の動作を制御する。また、払出完了信号回路66は、ホッパー33に設けられたメダル検出部33Sが行うメダルの検出を管理し、ホッパー33から外部に排出されたメダルが所定の払出枚数に達したか否かをチェックする。
[副制御回路]
副制御回路42は、図4及び5に示すように、主制御回路41と電気的に接続され、主制御回路41から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。副制御回路42は、基本的には、図5に示すように、サブCPU81、サブROM82、サブRAM83、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85、ドライバ86、DSP(Digital Signal Processor)90、オーディオRAM91、A/D(Analog to Digital)変換器92、及び、アンプ93を含む。
サブCPU81は、主制御回路41から送信されたコマンドに応じて、サブROM82に記憶されている制御プログラムに従い、映像、音、光の出力制御を行う。なお、サブROM82は、基本的には、プログラム記憶領域及びデータ記憶領域を有する。
プログラム記憶領域には、サブCPU81が実行する各種制御プログラムが記憶される。なお、プログラム記憶領域に格納される制御プログラムには、例えば、主制御回路41との通信を制御するための主基板通信タスク、演出用乱数値を抽出して演出内容(演出データ)の決定及び登録を行うための演出登録タスク、決定した演出内容に基づいて液晶表示装置10による映像の表示を制御するための描画制御タスク、ランプ20による光の出力を制御するためのランプ制御タスク、スピーカ21L,21Rによる音の出力を制御するための音声制御タスク等のプログラムが含まれる。
データ記憶領域には、例えば、各種データテーブルを記憶する記憶領域、各種演出内容を構成する演出データを記憶する記憶領域、映像の作成に関するアニメーションデータを記憶する記憶領域、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域等の各種記憶領域が含まれる。
サブRAM83は、決定された演出内容や演出データを登録する格納領域や、主制御回路41から送信される内部当籤役等の各種データを格納する格納領域などを有する。
また、副制御回路42には、図5に示すように、液晶表示装置10、スピーカ21L,21R、及び、ランプ20等の周辺装置が接続され、これらの周辺装置の動作は、副制御回路42により制御される。
本実施形態では、サブCPU81、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85(フレームバッファを含む)及びドライバ86は、演出内容により指定されたアニメーションデータに従って映像を作成し、該作成した映像は液晶表示装置10により表示される。
また、サブCPU81、DSP90、オーディオRAM91、A/D変換器92及びアンプ93は、演出内容により指定されたサウンドデータに従ってBGM等の音をスピーカ21L,21Rにより出力する。さらに、サブCPU81は、演出内容により指定されたランプデータに従ってランプ20の点灯及び消灯を行う。
<メインROMに記憶されているデータテーブルの構成>
次に、図6〜図24を参照して、メインROM52に記憶されている各種データテーブルの構成について説明する。
[図柄配置テーブル]
まず、図6を参照して、図柄配置テーブルについて説明する。図柄配置テーブルは、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rのそれぞれの回転方向における各図柄の位置と、各位置に配された図柄の種類を特定するデータ(以下、図柄コード(図6中の図柄コード表を参照)という)との対応関係を規定する。
図柄配置テーブルでは、リールインデックスが検出されたときに、左表示窓4L、中表示窓4C及び右表示窓4Rのそれぞれにおいて、中段領域に配置される図柄の位置を「0」と規定する。そして、各リールにおいて、図柄位置「0」を基準としてリールの回転方向(図6中の矢印A方向)に進む順に、図柄カウンタに対応する「0」〜「20」が、図柄位置として、各図柄に割り当てられる。
すなわち、図柄カウンタの値(「0」〜「20」)と、図柄配置テーブルとを参照することにより、各表示窓の上段、中段及び下段の各領域に表示されている図柄の種類を特定することができる。例えば、左リール3Lに対応する図柄カウンタの値が「6」であるとき、左表示窓4Lの上段、中段及び下段の領域には、それぞれ、図柄位置「7」の「羽」、図柄位置「6」の「BAR」及び図柄位置「5」の「ブランク」に対応する図柄が表示されている。
[図柄組合せテーブル]
次に、図7を参照して、図柄組合せテーブルについて説明する。図柄組合せテーブルは、特典の種類に応じて予め定められた図柄の組合せと、表示役(格納領域)及び払出枚数との対応関係を規定する。
本実施形態では、入賞判定ラインに沿って、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rにより表示される図柄の組合せが、図柄組合せテーブルに規定された図柄の組合せと一致する場合に入賞と判定される。そして、入賞と判定されると、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスゲームの作動といった特典が遊技者に与えられる。なお、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せが、図柄組合せテーブルに規定されている図柄の組合せのいずれとも一致しない場合には、いわゆる「ハズレ」となる。すなわち、本実施形態では、「ハズレ」に対応する図柄の組合せを図柄組合せテーブルに規定しないことにより、「ハズレ」の図柄の組合せを規定する。なお、本発明はこれに限定されず、図柄組合せテーブルに、「ハズレ」の項目を設けて、直接「ハズレ」を規定してもよい。
図柄組合せテーブル中の表示役欄に記載の各種データは、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せを識別するためのデータである。この表示役欄の「データ」は、1バイトのデータで表され、該データ中の各ビットに対して固有の図柄の組合せ(表示役の内容)が割り当てられる。
また、表示役欄の「格納領域」のデータは、対応する表示役が格納される後述の表示役格納領域(図25参照)を指定するためのデータである。なお、本実施形態では、3つの表示役格納領域を設ける。そして、本実施形態では、ビットパターン(1バイトのデータパターン)が同じであり、かつ、内容の異なる表示役は、「格納領域」の違いにより別の表示役として管理される。
図柄組合せテーブル中の払出枚数欄に記載の数値は、遊技者に対して払い出すメダルの枚数を表す。「払出枚数」のデータとして1以上の数値が付与されている図柄の組合せでは、その数値と同じ枚数のメダルの払い出しが行われる。本実施形態において、表示役として「ベル1」〜「ベル10」のうちのいずれかが決定されたときには、メダルの払い出しが行われる。なお、本実施形態では、これらメダルの払い出しが行われる表示役を「小役」と総称する。
また、本実施形態において、表示役として「リプレイ」が決定されたときには、再遊技の作動が行われる。さらに、表示役として「RB」が決定されたときには、レギュラーボーナスゲームの作動が行われ、「MB」が決定されたときには、ミドルボーナスゲームの作動が行われる。
[ボーナス作動時テーブル]
次に、図8を参照して、ボーナス作動時テーブルについて説明する。ボーナス作動時テーブルは、ボーナスゲーム時に、メインRAM53に設けられた後述の遊技状態フラグ格納領域(図26参照)、ボーナス終了枚数カウンタ、遊技可能回数カウンタ及び入賞可能回数カウンタに格納するデータを規定する。
遊技状態フラグは、作動中のボーナスゲームの種類を識別するためのデータである。本実施形態では、ボーナスゲームの種類として、レギュラーボーナス(「RB」:第2の特別な内部当籤役)、及び、ミドルボーナス(「MB」:第1の特別な内部当籤役)を設ける。なお、「RB」は、いわゆる第1種特別役物と呼ばれるものである。また、「MB」は、第2種特別役物に係る役物連続作動装置と呼ばれるものであり、第2種特別役物である「CB」を連続して作動させる。
ボーナス終了枚数カウンタは、メダルの払出枚数がボーナスゲームの終了の契機となる規定枚数(払出枚数)に達したか否かを管理するためのデータである。本実施形態では、「MB」の作動は、規定枚数「90」に達するメダルの払い出しが行われた場合に終了する。
具体的には、まず、ボーナス作動時テーブルで規定されているボーナス終了枚数カウンタの数値が、実際に、ボーナス終了枚数カウンタに格納される。次いで、MB作動後、メダルの払い出しが実施される度に、ボーナス終了枚数カウンタの値が減算される。そして、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」に更新されたことを条件に、「MB」の作動が終了する。
遊技可能回数カウンタは、RB作動時における、遊技可能な残りのゲームの回数、いわゆる遊技可能回数を管理するためのデータである。入賞可能回数カウンタは、RB作動時における、入賞に係る図柄の組合せを表示することが可能な残りのゲームの回数、いわゆる入賞可能回数を管理するためのデータである。
[RT遷移テーブル]
次に、図9を参照して、RT遷移テーブルについて説明する。RT遷移テーブルは、RT遊技状態の移行条件と、移行先のRT遊技状態との対応関係を規定する。なお、本実施形態では、RT遊技状態として、RT0遊技状態(通常遊技状態)と、RT1遊技状態(リプレイ高確率遊技状態)の2種類の遊技状態を設ける。そして、RT1遊技状態では、「リプレイ」(再遊技)の当籤確率が、RT0遊技状態のそれより高くなるように、後述の内部抽籤テーブルを設定する。
本実施形態では、RT1遊技状態中に「RB」に対応する図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示された場合には、RT遊技状態が、RT1遊技状態からRT0遊技状態に移行する。また、RT0遊技状態中に「RB」が当籤し、かつ、「RB」に対応する図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示されなかった場合には、RT遊技状態が、RT0遊技状態からRT1遊技状態に移行する。なお、RT0遊技状態中に「RB」が当籤し、かつ、「RB」に対応する図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示された場合のRT遊技状態の遷移過程は次のようになる。この場合、まず、RT0遊技状態中に「RB」が当籤した際に、RT遊技状態が、RT0遊技状態からRT1遊技状態に移行する。次いで、「RB」に対応する図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示されると、RT遊技状態が、RT1遊技状態からRT0遊技状態に移行する。すなわち、この場合には、RT1遊技状態による内部抽籤処理は行われず、実質的には、RT遊技状態の移行は無いに等しい。
それゆえ、本実施形態では、「RB」の当籤から「RB」に対応する図柄の組合せが停止表示される(引き込まれる)までの期間、すなわち、「RB遊技状態」のフラグが立っている期間(以下、RBフラグ間という)には、遊技状態が、「リプレイ」の当籤確率が高くなるRT1遊技状態になる。なお、ここでは、RT遊技状態の遷移をリールの停止表示時に行う例を説明したが、本発明はこれに限定されず、「RB」の当籤によるRT遊技状態の遷移を、内部当籤役の決定時(内部抽籤処理時)に行ってもよい。
[内部抽籤テーブル決定テーブル]
次に、図10を参照して、内部抽籤テーブル決定テーブルについて説明する。内部抽籤テーブル決定テーブルは、各種遊技状態において用いる内部抽籤テーブルと、抽籤回数との対応関係を規定する。
例えば、遊技状態が一般遊技(非ボーナス遊技)状態であるときには、後述の一般遊技状態用内部抽籤テーブル(RT0:図11参照)が使用され、抽籤回数として「7」が設定される。また、遊技状態がRB遊技状態であるときには、後述のRB遊戯状態用内部抽籤テーブル(図13参照)が使用され、抽籤回数として「7」が設定される。なお、本実施形態では、遊技状態がMB遊技状態である場合には、内部抽籤テーブルとして、一般遊技状態用内部抽籤テーブル(RT0)を用いる。
[内部抽籤テーブル]
次に、図11〜図13を参照して、内部抽籤テーブルについて説明する。内部抽籤テーブルは、各種当籤番号における、データポインタと、このデータポインタが決定されるときの抽籤値との対応関係を規定する。
データポインタは、内部抽籤テーブルを参照して行う抽籤の結果として取得されるデータであり、後述の内部当籤役決定テーブル(図14及び15参照)により規定される内部当籤役を指定するためのデータである。なお、データポインタには、小役・リプレイ用データポインタと、ボーナス用データポインタとが設けられる。また、抽籤値は、予め設定された抽籤の期待値を調整するための設定(設定1〜6)毎に規定される。
本実施形態の内部抽籤処理では、まず、予め定められた数値の範囲(例えば、0〜65535)から抽出される乱数値を、各当籤番号に対応して規定された抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定(内部的な抽籤)を行う。そして、所定の当籤番号において減算の結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その当籤番号に当籤したことになり、該当籤番号に割り当てられたデータポイントが取得される。
したがって、本実施形態の内部抽籤処理では、抽籤値として規定されている数値が大きい当籤番号ほど、割り当てられたデータ(つまり、データポインタ)が決定される確率が高い。なお、各当籤番号の当籤確率は、「各当籤番号に規定された抽籤値/抽出される可能性のある全ての乱数値の個数(65536)」によって表すことができる。
図11は、一般遊技状態用内部抽籤テーブル(RT0)の構成を示す図である。この一般遊技状態用内部抽籤テーブルは、遊技状態が一般遊技状態(非ボーナス)であり、かつ、RT0遊技状態の場合に使用される。
一般遊技状態用内部抽籤テーブルは、当籤番号「1」〜「7」に対応する抽籤値とデータポインタとの関係を規定する。例えば、一般遊技状態において、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを参照したときに、当籤番号「2」が当籤して小役・リプレイ用データポインタとして「2」が取得される確率は、「10000/65536」になる。
なお、一般遊技状態用内部抽籤テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「1」は「リプレイ」に対応し、「2」は「ベル1」〜「ベル9」に対応し、そして、「3」は「ベル9」+「ベル10」に対応する。また、ボーナス用データポインタ「1」は「RB」に対応し、「2」は「MB」に対応する。
すなわち、本実施形態では、当籤番号「1」の内部当籤役は、「リプレイ」であり、当籤番号「2」の内部当籤役は「ベル1」〜「ベル9」であり、当籤番号「3」の内部当籤役は「ベル9」及び「ベル10」である。また、当籤番号「4」の内部当籤役は「RB」であり、当籤番号「5」の内部当籤役は「MB」である。さらに、当籤番号「6」の内部当籤役は「MB」及び「リプレイ」であり、当籤番号「7」の内部当籤役は「MB」、「ベル9」及び「ベル10」である。また、本実施形態では、「RB」と他の役(小役・リプレイ)とが重複して当籤しない構成とする。
図12は、遊技状態が一般遊技状態であり、かつ、RT1遊技状態である場合に参照されるRT1用内部抽籤テーブルの構成を示す図である。RT1用内部抽籤テーブルは、当籤番号「1」における抽籤値とデータポインタとの関係を規定する。
RT1用内部抽籤テーブルが選択されると、図11に示した一般遊技状態用内部抽籤テーブルの当籤番号「1」に規定されている抽籤値が、RT1用内部抽籤テーブルに規定されている抽籤値に書き換えられる。これにより、当籤可能な再遊技に係る内部当籤役(当籤番号「1」)の確率が変更される。なお、この際、一般遊技状態用内部抽籤テーブルの当籤番号「2」〜「7」の抽籤値は変更されずに同じ抽籤値が用いられる。
本実施形態では、RT1遊技状態になると、再遊技(リプレイ)に係る内部当籤役(当籤番号「1」)の確率が「53500/65536」となり、RT0遊技状態(通常遊技状態)のそれ(9000/65536:所定の確率)より非常に高くなる。また、本実施形態では、RT0遊技状態では、例えば設定1の各当籤番号の抽籤値の総和は「20406」となり、「ハズレ」の確率は、「45130/65536」となる。それに対して、RT1遊技状態では、例えば設定1の各当籤番号の抽籤値の総和は、「64906」となり、「ハズレ」の確率は、「630/65536」となり、RT0遊技状態のそれより大幅に低下する。
なお、本実施形態では、基準となる一般遊技状態用内部抽籤テーブル(RT0)において、RT遊技状態に応じて、「リプレイ(当籤番号「1」)」の抽籤値のみを規定したテーブルを用いて、「リプレイ」の抽籤値のみを変更する構成としたが、本発明はこれに限定されない。RT0用内部抽籤テーブル(一般遊技状態用内部抽籤テーブル)とは別個に、全ての当籤番号に対して抽籤値とデータポインタとの関係を規定したRT1用内部抽籤テーブルを設けてもよい。
図13は、RB遊技状態用内部抽籤テーブルの構成を示す図である。このRB遊技状態用内部抽籤テーブルは、遊技状態がRB遊技状態であるときに参照される。RB遊技状態用内部抽籤テーブルは、当籤番号「1」〜「7」に対応する、抽籤値とデータポインタとの対応関係を規定する。なお、本実施形態では、RB遊技状態用内部抽籤テーブルで規定している当籤番号1〜7の抽籤値の合計は、「20411」である。それゆえ、本実施形態において、RB遊技状態用内部抽籤テーブルを参照したときには、「45125/65536」の確率で「ハズレ」が発生する。
[内部当籤役決定テーブル]
次に、図14及び15を参照して、内部当籤役決定テーブルについて説明する。内部当籤役決定テーブルは、データポインタと、内部当籤役との対応関係を規定する。すなわち、データポインタが決定されると、内部当籤役決定テーブルにより内部当籤役のデータが一義的に取得される。
内部当籤役決定テーブル中の「内部当籤役」は、入賞判定ラインに沿って表示を許可する、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rでの図柄の組合せを識別するためのデータである。「内部当籤役」は、図7に示した図柄組合せテーブル中の「表示役」と同様に、1バイトのデータで表され、該1バイトデータ中の各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられる。なお、データポインタが「0」のとき、「内部当籤役」の内容は「ハズレ」となるが、これは、図7に示した図柄組合せテーブルにより規定されている全ての図柄の組合せの表示が許可されないことを示す。
図14は、ボーナス用内部当籤役決定テーブルの構成を示す図である。ボーナス用内部当籤役決定テーブルは、ボーナス用データポインタの「1」及び「2」について、ボーナスゲームの作動に係る内部当籤役を規定する。なお、ボーナス用内部当籤役決定テーブル中の「○」印は、取得したボーナス用データポインタにおいて、当籤する内部当籤役を示す。例えば、ボーナス用データポインタとして「1」が取得された場合は、内部当籤役として「RB」が当籤する。
図15は、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルの構成を示す図である。小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルは、小役・リプレイ用データポインタの「1」〜「3」について、小役及びリプレイ役を規定する。すなわち、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルは、小役・リプレイ用データポインタと、メダルの払い出しに係る内部当籤役又は再遊技の作動に係る内部当籤役との対応関係を規定する。
小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル中の「○」印は、取得した小役・リプレイ用データポインタにおいて、当籤する内部当籤役を示す。なお、本実施形態では、小役・リプレイ用データポインタとして「2」が取得された場合には、内部当籤役として「ベル1」〜「ベル9」が重複当籤し、小役・リプレイ用データポインタとして「3」が取得された場合には、内部当籤役として「ベル9」及び「ベル10」が重複当籤する。
[回胴停止用番号選択テーブル]
次に、図16を参照して、回胴停止用番号選択テーブルについて説明する。回胴停止用番号選択テーブルは、小役・リプレイ用データポインタと、回胴停止用番号との対応関係を規定する。なお、回胴停止用番号は、後述のリール停止初期設定処理において必要とする各種データを取得するときに用いられるデータである。
本実施形態では、回胴停止用番号選択テーブルは、小役・リプレイ用データポインタ毎に異なる回胴停止用番号を規定する。なお、本実施形態では、MB(CB)作動中で「RB」が非当籤であるときには、小役・リプレイ用データポインタ欄の「※1」に対応する回胴停止番号「4」を選択する。また、MB(CB)作動中に「RB」が当籤したときには、小役・リプレイ用データポインタ欄の「※2」に対応する回胴停止番号「5」を選択する。
なお、後述するように、本実施形態では、MB(CB)作動中は、全ての小役を当籤とする。それゆえ、回胴停止用番号選択テーブル中の回胴停止番号「4」及び「5」に対応する小役・リプレイ用データポインタの欄(「※1」及び「※2」)には、任意の小役・リプレイ用データポインタを設定することができる。
上述のように、本実施形態では、回胴停止用番号選択テーブルとしては、小役・リプレイ用データポインタ毎に異なる回胴停止番号を規定する例を示したが、本発明はこれに限定されない。異なる小役・リプレイ用データポインタに対して同一の回胴停止用番号を規定して、データの削減を図ってもよい。
[リール停止初期設定テーブル]
次に、図17を参照して、リール停止初期設定テーブルについて説明する。リール停止初期設定テーブルは、回胴停止用番号と、後述の引込優先順位テーブル選択処理及び後述の各リールの滑り駒数の決定処理に用いられる各種データとの対応関係を規定する。具体的には、リール停止初期設定テーブルは、回胴停止用番号と、引込優先順位テーブル番号、引込優先順位テーブル選択データ及び停止テーブル群番号との対応関係を規定する。
引込優先順位テーブル番号、及び、引込優先順位テーブル選択データは、引込優先順位テーブル選択処理に用いられるデータである。例えば、リール停止初期設定テーブルにおいて、回胴停止用番号に対応する引込優先順位テーブル番号が規定されていれば(例えば、回胴停止用番号「0」,「1」,「2」,「4」)、該規定された引込優先順位テーブル番号に対応する引込優先順位テーブル(図20及び21参照)が選択される。また、リール停止初期設定テーブルにおいて、回胴停止用番号に対応する引込優先順位テーブル番号が規定されていなければ(例えば、回胴停止用番号「3」,「5」)、引込優先順位テーブル選択データに対応する引込優先順位テーブル選択テーブル(図19参照)を参照して、引込優先順位テーブル番号を決定する。
さらに、停止テーブル群番号は、各リールの滑り駒数の決定処理に用いられるデータであり、停止テーブル群番号に対応する停止テーブル群(図18参照)が選択される。
[停止テーブル]
次に、図18を参照して、停止テーブル群に含まれる停止テーブルの一例について説明する。図18に示す停止テーブルは、左リール第1停止用停止テーブルであり、停止テーブル群番号が「0」のときに参照される。
左リール第1停止用停止テーブルは、左リール3Lが最初に押されたときの、左リール3Lの停止開始位置「0」〜「20」と、滑り駒数決定データとの対応関係を規定する。なお、図18に示す左リール第1停止用停止テーブルは、一般遊技状態時に滑り駒数決定データを取得する際に参照されるテーブルであるので、滑り駒数の最大値は「4」になる。
なお、停止テーブル群番号毎に設けられる停止テーブル群には、図示しないが、リール毎、及び、停止順序毎にそれぞれ対応して設けられた停止テーブルが含まれる。さらに、図18には、停止テーブルを個別に設けた例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、停止テーブル群、リールの種類、停止順序等の条件により関連づけて、複数の停止テーブルを一つのテーブルにまとめてもよい。
また、MB(CB)作動中における左リール3Lの最大滑り駒数は1コマであるので、ここでは、図示しないが、MB動作中に参照する左リール第1停止用停止テーブル中の滑り駒数決定データには、「1」又は「0」が規定される。
[引込優先順位テーブル選択テーブル]
次に、図19を参照して、引込優先順位テーブル選択テーブルについて説明する。引込優先順位テーブル選択テーブルは、ストップボタンの押下順と、各停止操作における引込優先順位テーブル番号との対応関係を規定する。なお、引込優先順位テーブル番号は、参照する引込優先順位テーブル(図20及び21参照)を指定するためのデータである。
図19に示す引込優先順位テーブル選択テーブルは、引込優先順位テーブル選択データが「1」のときに参照される。引込優先順位テーブル選択データとして「1」が決定される場合は、例えば、回胴停止用番号が「5」のときである(図17参照)。また、回胴停止用番号が「5」であるときは、小役・リプレイ用データポインタが「※2」のときである(図16参照)。すなわち、本実施形態では、MB(CB)作動中に「RB」が当籤したときには、図19に示す引込優先順位テーブル選択テーブルが参照される。
MB(CB)作動中に「RB」が当籤した場合に、左リール3Lから停止操作を行うと、図19の引込優先順位テーブル選択テーブルに示すように、引込優先順位テーブル番号として「1」が取得される。この場合、引込優先順位テーブル番号「1」に対応する後述の図21の引込優先順位テーブルが参照され、「ベル9」を「ベル9」以外の「ベル」(「ベル1」〜「ベル8」,「ベル10」)より優先して停止表示する制御が行われる。
一方、MB(CB)作動中に「RB」が当籤したときに、中リール3C又は右リール3Rから停止操作を行うと、図19の引込優先順位テーブル選択テーブルに示すように、引込優先順位テーブル番号として「0」が取得される。この場合、引込優先順位テーブル番号「0」に対応する後述の図20の引込優先順位テーブルが参照され、「ベル9」以外の「ベル」(「ベル1」〜「ベル8」,「ベル10」)を、「ベル9」より優先して停止表示する制御が行われる。
なお、ここでは図示しないが、引込優先順位テーブル選択データが「0」のとき(小役・リプレイ用データポインタが「3」のとき:内部当籤役が「ベル9」及び「ベル10」であるとき(図15及び16参照))に参照される引込優先順位テーブル選択テーブルは、図19に示す引込優先順位テーブル選択テーブルにおいて、引込優先順位テーブル番号の数値「1」を「0」に変更し、数値「0」を「1」に変更したテーブルとなる。それゆえ、引込優先順位テーブル選択データが「0」であり、左リール3Lから停止操作を行った場合には、「ベル10」を、「ベル9」より優先して停止表示する制御が行われる。また、引込優先順位テーブル選択データが「0」であり、中リール3C又は右リール3Rから停止操作を行った場合には、「ベル9」を「ベル10」より優先して停止表示する制御が行われる。
[引込優先順位テーブル]
次に、図20及び21を参照して、引込優先順位テーブルについて説明する。引込優先順位テーブルは、格納領域に種別毎の引込データと、予め定められたその優先順位との対応関係を規定する。
引込優先順位テーブルは、停止テーブルに基づいて得られた滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在するか否かを検索するために使用される。優先順位は、入賞に係る図柄の組合せの種別間で優先的に停止表示される(引き込まれる)順位を規定するデータである。また、各引込データは、図14及び15に示した内部当籤役決定テーブル中の「内部当籤役」や図7に示した図柄組合せテーブル中の「表示役」と同様に、1バイトのデータで表され、該1バイトデータ中の各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられる。
本実施形態では、まず、上述の左リール第1停止用停止テーブル(図18参照)に基づいて滑り駒数が取得される。しかしながら、この滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在する場合には、その適切な滑り駒数に変更する。すなわち、本実施形態では、停止テーブルにより取得された滑り駒数に関係なく、内部当籤役によって表示を許可する図柄の組合せの優先順位に基づいて、より適切な滑り駒数を決定する。
図20に示す引込優先順位テーブルは、引込優先順位テーブル番号が「0」のときに参照されるテーブルであり、各種内部当籤役における、優先順位(「1」〜「4」)と、引込データとの対応関係を規定する。
図20に示す引込優先順位テーブルでは、優先順位「1」に対して「リプレイ」に対応する引込データを規定し、優先順位「2」に対して「ベル1」〜「ベル8」及び「ベル10」に対応する引込データを規定する。また、優先順位「3」に対して「ベル9」に対応する引込データを規定し、優先順位「4」に対して「MB」及び「RB」に対応する引込データを規定する。それゆえ、引込優先順位テーブル番号が「0」であり、図20に示す引込優先順位テーブルが参照された場合には、「リプレイ」に対応する図柄の組合せの表示(引き込み)が、その他の図柄の組合せの表示よりも優先的に行われる。
また、図21に示す引込優先順位テーブルは、引込優先順位テーブル番号が「1」のときに参照されるテーブルであり、各種内部当籤役における、優先順位(「1」〜「4」)と、引込データとの対応関係を規定する。
図21に示す引込優先順位テーブルでは、優先順位「1」に対して「リプレイ」に対応する引込データを規定し、優先順位「2」に対して「ベル9」に対応する引込データを規定する。また、優先順位「3」に対して「ベル1」〜「ベル8」及び「ベル10」に対応する引込データを規定し、優先順位「4」に対して「MB」及び「RB」に対応する引込データを規定する。それゆえ、本実施形態では、引込優先順位テーブル番号が「1」であり、図21に示す引込優先順位テーブルが参照された場合にも、「リプレイ」に対応する図柄の組合せの表示(引き込み)が、その他の図柄の組合せの表示よりも優先的に行われる。
[検索順序テーブル]
次に、図22及び23を参照して、検索順序テーブルについて説明する。検索順序テーブルは、滑り駒数として予め定められた数値の範囲(最大滑り駒数が4コマの場合は「0」〜「4」)の中から優先的に適用する順序(以下、「検索順序」という)を規定する。なお、図22に示す検索順序テーブルは、最大滑り駒数を4コマとして停止制御を行う場合に参照するテーブルである。また、図23に示す検索順序テーブルは、最大滑り駒数を1コマとして停止制御を行う場合(MB作動時の左リール3Lの滑り駒数を決定する際)に参照するテーブルである。
検索順序テーブルは、上述した停止テーブルに基づいて得られた滑り駒数決定データと、その検索順序を規定する。すなわち、本実施形態では、滑り駒数決定データに基づいて、優先的に適用する数値の順序が決定される。また、検索順序テーブルは、優先順位が等しい滑り駒数が複数存在する場合を想定して設けられたものであり、検索順序がより上位であるものを適用する構成になっている。
なお、本実施形態では、後述の図42の優先引込制御処理で説明するように、検索順序テーブルの下位の検索順序「5」から順次、各数値の検索を行い、検索順序「1」に対応する数値から優先的に滑り駒数として適用されるようにする。
また、本実施形態では、MB(CB)作動中における左リール3Lの最大滑り駒数は1コマとするが、中リール3C及び右リール3Rに対しては、最大滑り駒数4コマで停止制御を行う。それゆえ、MB(CB)作動中において、中リール3C及び右リール3Rの滑り駒数を決定する際には、図22に示す検索順序テーブルを参照する。
[図柄対応入賞作動フラグデータテーブル]
次に、図24を参照して、図柄対応入賞作動フラグデータテーブルについて説明する。図柄対応入賞作動フラグデータテーブルは、リール種別と、入賞判定ラインに表示された各リールの図柄に応じて表示可能な内部当籤役のデータとの対応関係を規定する。すなわち、図柄対応入賞作動フラグデータテーブルを参照することにより、そのときに表示可能な内部当籤役を判別することができる。なお、図柄対応入賞作動フラグデータテーブルは、図柄組合せテーブル(図7参照)に対応して設けられる。
例えば、左リール3Lの入賞判定ライン上に図柄「BAR」が停止表示された場合には、リール種別「左」における図柄コード「00000001」(BAR)に対応する格納領域1〜3において、表示可能な内部当籤役に対応するビットに「1」が格納される。この図柄対応入賞作動フラグデータテーブルで規定されるデータは、後述の図柄コード格納領域(図29参照)に格納されるデータに論理積して格納される。
<メインRAMに設けられている格納領域の構成>
次に、図25〜図30を参照して、メインRAM53に設けられている各種格納領域の構成について説明する。
[表示役格納領域]
まず、図25を参照して、表示役格納領域の構成について説明する。本実施形態では、表示役格納領域は、それぞれ1バイトのデータにより表される表示役格納領域1〜3で構成される。
表示役格納領域1〜3のそれぞれにおいて、所定のビットに「1」が立っているとき(格納されているとき)、その所定のビットに対応する図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示されたことを示す。一方、全ビットが「0」であるとき、入賞に係る図柄の組合せやボーナスゲームの作動に係る図柄の組合せなどが入賞判定ライン上に表示されなかったことを示す。
また、メインRAM53には、内部当籤役格納領域及び持越役格納領域(不図示)が設けられる。内部当籤役格納領域は、図25に示す表示役格納領域の構成と同様の構成であり、表示役格納領域1〜3を、内部当籤役格納領域1〜3に置き換えた構成となる。内部当籤役格納領域1〜3において、複数のビットに「1」が立っているときは、各ビットにそれぞれ対応する図柄の組合せの表示が許可される。また、全ビットが「0」であるとき、内部当籤役の内容は「ハズレ」となる。
また、持越役格納領域は、図25に示す表示役格納領域の格納領域1のみで構成される。内部抽籤の結果、内部当籤役として「RB」又は「MB」が決定されたときは、その内部当籤役が持越役として持越役格納領域に格納される。具体的には、「RB」又は「MB」に対応するビットにデータ「1」が格納される。そして、持越役格納領域に格納された持越役のデータは、対応する図柄の組合せ(例えば、「羽−羽−羽」)が入賞判定ライン上に表示されるまでクリアされずに保持される。また、持越役格納領域に持越役が格納されている間(フラグが立っている間)は、内部抽籤によって決定された内部当籤役に加えて、持越役が内部当籤役格納領域に格納される。
[遊技状態フラグ格納領域]
次に、図26を参照して、遊技状態フラグ格納領域の構成について説明する。遊技状態フラグ格納領域は、1バイトからなる遊技状態フラグを格納する。遊技状態フラグにおいて、各ビットには、ボーナスゲームの種別又はRTの種別が割り当てられる。
遊技状態フラグ格納領域において、所定のビットに「1」が格納されている(立っている)とき、その所定のビットに該当するボーナスゲーム又は「RT」の作動が行われていることを示す。例えば、遊技状態フラグ格納領域のビット0に「1」が立っているときは、「MB」の作動が行われており、MB遊技状態である。なお、本実施形態では、遊技状態フラグ格納領域のビット3に「0」が立っているときは、RT0遊技状態であると判断する。
[作動ストップボタン格納領域]
次に、図27を参照して、作動ストップボタン格納領域の構成について説明する。作動ストップボタン格納領域は、1バイトからなる作動ストップボタンフラグを格納する。作動ストップボタンフラグにおいて、各ビットには、ストップボタンの操作状態が割り当てられる。
例えば、左ストップボタン17Lが今回押されたストップボタン、つまり、作動ストップボタンである場合には、作動ストップボタン格納領域のビット0に「1」が格納される。また、例えば、左ストップボタン17Lが未だに押されていないストップボタン、つまり、有効ストップボタンである場合には、ビット4に「1」が格納される。メインCPU51は、作動ストップボタン格納領域に格納されているデータに基づいて、今回押されたストップボタンと未だに押されていないストップボタンとを識別する。
[押下順序格納領域]
次に、図28を参照して、押下順序格納領域の構成について説明する。押下順序格納領域は、1バイトからなる押下順序フラグを格納する。押下順序フラグにおいて、各ビットには、ストップボタンの押下順序の種別が割り当てられる。例えば、ストップボタンの押下順序が「左中右」である場合には、押下順序格納領域のビット0に「1」が格納される。
[図柄コード格納領域]
次に、図29を参照して、図柄コード格納領域の構成について説明する。図柄コード格納領域には、入賞判定ライン毎に、直近に停止操作されたリールの図柄の図柄コード(図柄コード格納領域1)と、表示可能な役(図柄コード格納領域2〜4)とが格納される。なお、全てのリールが停止後、図柄コード格納領域2〜4には、表示役に対応する図柄コードが格納される。
本実施形態では、停止制御位置が決定されると、その停止制御位置の図柄(コード)に対応した入賞作動フラグデータを図柄対応入賞作動フラグデータテーブル(図24参照)から読み出し、該入賞作動フラグデータを、すでに図柄コード格納領域に格納されているデータと論理積する。そして、論理積されたデータが、図29に示す図柄コード格納領域に格納される。
[引込優先順位データ格納領域]
次に、図30を参照して、引込優先順位データ格納領域の構成について説明する。引込優先順位データ格納領域は、左リール用引込優先順位データ格納領域、中リール用引込優先順位データ格納領域、及び、右リール用引込優先順位データ格納領域を含む。すなわち、引込優先順位データ格納領域には、リールの種類毎に優先順位データの格納領域が設けられる。
各引込優先順位データ格納領域には、対応するリールの各図柄位置「0」〜「20」に応じて決定された優先引込順位データが格納される。本実施形態では、引込優先順位データ格納領域を参照することにより、上述の停止テーブルに基づいて決定された滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在するか否かを検索する。
引込優先順位データ格納領域に格納される優先順位引込データの内容は、優先引込順位データを決定する際に参照された引込優先順位テーブル(図20及び21参照)の種類によって異なる。図30に示す引込優先順位データ格納領域は、引込優先順位テーブル番号が「0」である場合の構成例である。この例の引込優先順位データ格納領域では、優先引込順位データのビット1が「MB」及び「RB」に対応し、ビット2が「ベル9」に対応する。また、ビット3は「ベル1」〜「ベル8」及び「ベル10」に対応し、ビット4は「リプレイ」に対応する。
なお、ビット0に対応する「停止可能」のデータは、ハズレ用のデータである。所定の図柄位置の図柄が停止表示され、内部当籤役として規定されていない当籤役(ハズレ)に対応した図柄の組合せが表示される場合には、優先引込順位データのビット0に「0」が格納される。
優先引込順位データは、その値が大きいほど優先順位が高いことを表す。例えば、図30に示す引込優先順位データ格納領域において、優先順位が最も高い優先順位引込データは、「00001111」(「MB」及び「RB」の少なくとも一方+「ベル1」〜「ベル10」のうちの1つ以上+「リプレイ」)となる。一方、優先順位が最も低い優先引込順位データは、「00000000」(停止禁止)となる。
優先引込順位データを参照することにより、リールの周面に配された各図柄間における優先順位の相対的な評価が可能となる。すなわち、優先引込順位データとして最も大きい値が決定されている図柄が最も優先順位の高い図柄となる。したがって、優先引込順位データは、リールの周面に配された各図柄間の順位を示すものともいえる。なお、優先引込順位データの値が等しい図柄が複数存在する場合は、上述の検索順序テーブル(図22及び23参照)が規定する検索順序に従って1つの図柄が決定される。
<主制御回路の動作説明>
次に、図31〜図46を参照して、主制御回路41のメインCPU51が、プログラムを用いて実行する各種処理の内容について説明する。
[メインCPUの制御によるパチスロの主要動作処理]
まず、メインCPU51の制御で行うパチスロ1の主要動作処理の手順を、図31に示すメインフローチャート(以下、メインフローという)を参照しながら説明する。
まず、パチスロ1に電源が投入されると、メインCPU51は、電源投入時の初期化処理を行う(S1)。この初期化処理では、バックアップが正常に行われたか、設定変更が適切に行われたか等が判定され、その判定結果に対応した初期化が行われる。
次いで、メインCPU51は、一遊技終了時の初期化処理を行う(S2)。この初期化処理では、メインRAM53における指定格納領域のデータをクリアする。なお、ここでいう指定格納領域は、例えば、内部当籤役格納領域や表示役格納領域などの1回の遊技ごとにデータの消去が必要な格納領域である。
次いで、メインCPU51は、メダル受付・スタートチェック処理を行う(S3)。この処理では、メダルセンサ35Sやスタートスイッチ16Sの入力のチェック等が行われる。なお、メダル受付・スタートチェック処理の詳細については、後述の図32を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、乱数値を抽出し、該抽出した乱数値をメインRAM53に設けられた乱数値格納領域に格納する(S4)。そして、抽出した乱数値が乱数値格納領域に格納されると、メインCPU51は、内部抽籤処理を行う(S5)。この処理では、乱数値に基づいた抽籤により内部当籤役の決定が行われる。なお、内部抽籤処理の詳細については、後述の図33及び34を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、リール停止初期設定処理を行う(S6)。なお、リール停止初期設定処理の詳細については、後述の図36を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、スタートコマンド送信処理を行う(S7)。具体的には、メインCPU51は、スタートコマンドを副制御回路42に送信する。なお、スタートコマンドは、内部当籤役等を特定するパラメータを含んで構成される。
次いで、メインCPU51は、ウエイト処理を行う(S8)。この処理では、メインCPU51は、前回の遊技開始から所定時間(例えば、4.1秒)を経過していない場合、該所定時間が経過するまで待ち時間を消化する。
次いで、メインCPU51は、リール回転開始処理を行う(S9)。この処理において、メインCPU51は、全リールの回転開始を要求する。そして、全リールの回転開始が要求されると、一定の周期(1.1173msec)で実行される後述の割込処理(図46参照)により、3つのステッピングモータ61L,61C,61Rの駆動が制御され、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの回転が開始される。このとき、各リールは、その回転速度が定速度に達するまで加速制御され、その後、該定速度が維持されるように制御される。
次いで、メインCPU51は、引込優先順位格納処理を行う(S10)。この処理では、メインCPU51は、引込優先順位データを取得して、引込優先順位データ格納領域に格納する。なお、引込優先順位格納処理の詳細については、後述の図37を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、リール停止制御処理を行う(S11)。この処理では、左ストップボタン17L、中ストップボタン17C及び右ストップボタン17Rがそれぞれ押されたタイミングと内部当籤役とに基づいて該当するリールの回転が停止される。なお、リール停止制御処理の詳細については、後述の図40を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、入賞検索処理を行う(S12)。この処理では、メインCPU51は、図柄コード格納領域(図29中の図柄コード格納領域2以降)のデータを表示役格納領域(図25参照)に格納する。また、この処理では、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rが全て停止した後に有効ライン(入賞判定ライン)に表示された図柄の組合せと、図柄組合せテーブル(図7参照)とを照合する。そして、メインCPU51は、有効ラインに表示役が表示されたか否かを判定し、その判定結果を表示役格納領域に格納するようにしてもよい。
次いで、メインCPU51は、メダル払出処理を行う(S13)。この処理では、S12において決定された表示役の払出枚数に基づいて、ホッパー33の駆動やクレジット枚数の更新が行われ、メダルの払い出しが行われる。
次いで、メインCPU51は、RT制御処理を行う(S14)。この処理では、メインCPU51は、RT遊技状態を管理する。なお、RT制御処理の詳細については、後述の図43を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、ボーナス終了チェック処理を行う(S15)。この処理では、メインCPU51は、ボーナスゲームの終了契機を管理するための各種カウンタを参照して、ボーナスゲームの作動を終了するか否かをチェックする。なお、ボーナス終了チェック処理の詳細については、後述の図44を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を行う(S16)。この処理では、メインCPU51は、ボーナスゲームの作動を開始するか否か、及び、再遊技を行うか否かをチェックする。なお、ボーナス作動チェック処理の詳細については、後述の図45を参照しながら後で説明する。ボーナス作動チェック処理が終了すると、メインCPU51は、処理をS2に戻し、S2以降の処理を繰り返す。
[メダル受付・スタートチェック処理]
次に、図32を参照して、メインフロー(図31参照)中のS3で行うメダル受付・スタートチェック処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、自動投入要求はあるか否かを判別する(S21)。この自動投入要求の有無は、自動投入カウンタが「0」であるか否かを判別して行われる。すなわち、メインCPU51は、自動投入カウンタが「0」であるときは、自動投入要求が無いと判別し、自動投入カウンタが「1」以上(本実施形態では「3」)であるときは、自動投入要求が有ると判別する。
なお、自動投入カウンタは、前回の単位遊技において例えば「リプレイ」等の再遊技に係る表示役が成立したか否かを識別するためのデータである。再遊技に係る表示役が成立したときには、前回の単位遊技において投入された枚数分のメダルが自動投入カウンタに自動的に投入される。
S21において、メインCPU51が、自動投入要求が有ると判別したとき(S21がYES判定の場合)、メインCPU51は、自動投入処理を行う(S22)。この処理では、自動投入カウンタの値が投入枚数カウンタに複写され、その後、自動投入カウンタの値がクリアされる。その後、メインCPU51は、後述のS29の処理を行う。
一方、S21において、メインCPU51が、自動投入要求が無いと判別したとき(S21がNO判定の場合)、メインCPU51は、メダル受付許可を行う(S23)。この処理では、セレクタ35(図3参照)のソレノイドの駆動が行われ、メダル投入口11から投入されたメダルが受け入れられる。受け入れられたメダルは計数されてからホッパー33へ案内される。
次いで、メインCPU51は、遊技状態に応じて投入枚数の最大値を設定する(S24)。本実施形態では、一般遊技状態、MB遊技状態及びRB遊技状態のいずれにおいても投入枚数の最大値を「3」に設定する。
次いで、メインCPU51は、メダル受付許可であるか否かを判別する(S25)。S25において、メインCPU51がメダル受付許可ではないと判別したとき(S25がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS29の処理を行う。
一方、S25において、メインCPU51がメダル受付許可であると判別したとき(S25がYES判定の場合)、メインCPU51は、メダル投入チェック処理を行う(S26)。この処理では、メインCPU51は、メダルが投入されたかを判別して、メダルが投入された場合に投入枚数カウンタに「1」を加算する。
次いで、メインCPU51は、メダル投入コマンドを副制御回路42に送信する(S27)。メダル投入コマンドは、投入枚数等を特定するためのパラメータを含んで構成される。
次いで、メインCPU51は、投入枚数が遊技開始可能枚数であるか否かを判別する(S28)。S28において、メインCPU51が、投入枚数が遊技開始可能枚数では無いと判別したとき(S28がNO判定の場合)、メインCPU51は、処理をS25に戻し、S25以降の処理を繰り返す。一方、S28において、メインCPU51が、投入枚数が遊技開始可能枚数であると判別したとき(S28がYES判定の場合)、メインCPU51は、後述のS29の処理を行う。
次いで、メインCPU51は、スタートスイッチはオンであるか否かを判別する(S29)。S29において、メインCPU51が、スタートスイッチはオンではないと判別したとき(S29がNO判定の場合)、メインCPU51は、処理をS25に戻し、S25以降の処理を繰り返す。
一方、S29において、メインCPU51が、スタートスイッチはオンであると判別したとき(S29がYES判定の場合)、メインCPU51は、メダル受付禁止の処理を行う(S30)。この処理により、セレクタ35(図3参照)のソレノイドの駆動が行われず、投入されたメダルがメダル払出口18から排出される。この処理が終了すると、メインCPU51は、メダル受付・スタートチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図31参照)のS4に移す。
[内部抽籤処理]
次に、図33及び図34を参照して、メインフロー(図31参照)中のS5で行う内部抽籤処理について説明する。なお、本実施形態では、以下に説明する各種内部抽籤テーブルを用いた内部抽籤処理は主制御回路41により実行される。すなわち、本実施形態では、主制御回路41は、内部抽籤処理を実行する手段(内部当籤役決定手段)も兼ねる。
はじめに、メインCPU51は、遊技状態に応じた内部抽籤テーブルをセットする(S41)。すなわち、メインCPU51は、遊技状態フラグ格納領域(図26参照)を参照して現在の遊技状態を把握し、内部抽籤テーブル決定テーブル(図10参照)に基づいて内部抽籤テーブルの種別と抽籤回数を決定する。なお、抽籤回数は、内部抽籤テーブルにより規定された各当籤番号について、抽籤値の減算及び桁かりが生じたか否かの判定を行う回数を示す。
次いで、メインCPU51は、抽籤値変更処理を行う(S42)。この処理では、遊技状態に応じてリプレイ又は/及び小役に係る当籤番号の抽籤値が変更される。なお、抽籤値変更処理の詳細については、後述の図35を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、乱数値格納領域に格納されている乱数値を取得する(S43)。そして、メインCPU51は、当籤番号の初期値として「1」をセットする。
次いで、メインCPU51は、内部抽籤テーブルを参照して当籤番号に対応する抽籤値を取得し、乱数値から抽籤値を減算する(S44)。
次いで、メインCPU51は、S44での演算結果が0以上であるか否かを判別する(S45)。
S45において、メインCPU51が、演算結果が0以上であると判別したとき(S45がYES判定の場合)、メインCPU51は、乱数値及び当籤番号を更新する(S46)。具体的には、演算結果の値を乱数値にして、当籤番号を1加算する。
次いで、メインCPU51は、全ての当籤番号をチェックしたか否かを判別する(S47)。S47において、メインCPU51が全ての当籤番号をチェックしていないと判別したとき(S47がNO判定の場合)、メインCPU51は、処理をS44に戻し、S44以降の処理を繰り返す。
一方、S47において、メインCPU51が全ての当籤番号をチェックしたと判別したとき(S47がYES判定の場合)、メインCPU51は、データポインタとして「0」をセットする(S48)。すなわち、メインCPU51は、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタとして「0」をセットする。
ここで、再度S45の処理の説明に戻って、S45において、メインCPU51が、演算結果が0未満(負の値)である判別したとき(S45がNO判定の場合)、メインCPU51は、現在の当籤番号に応じて、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタを取得する(S49)。
そして、S48及びS49の処理後、メインCPU51は、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル(図15参照)を参照し、小役・リプレイ用データポインタに基づいて内部当籤役を取得する(S50)。
次いで、メインCPU51は、遊技状態フラグ格納領域(図26参照)を参照して、CB遊技状態フラグがオンか否かを判別する(S51)。S51において、メインCPU51が、CB遊技状態フラグがオンでないと判別したとき(S51がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS53の処理を行う。
一方、S51において、メインCPU51が、CB遊技状態フラグがオンであると判別したとき(S51がYES判定の場合)、メインCPU51は、全ての小役(本実施形態では「ベル1」〜「ベル10」)に対応する内部当籤役を取得する(S52)。なお、S51及びS52の処理は、このタイミングで行う必要はなく、S50以降であれば、任意のタイミングで行うことができる。
次いで、メインCPU51は、取得した内部当籤役を内部当籤役格納領域に格納する(S53)。
次いで、メインCPU51は、持越役格納領域に格納されているデータが「00000000」であるか否かを判別する(S54)。S54において、メインCPU51が、持越役格納領域に格納されているデータが「00000000」でないと判別したとき(S54がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS58の処理を行う。
一方、S54において、メインCPU51が、持越役格納領域に格納されているデータは「00000000」であると判別したとき(S54がYES判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス用内部当籤役決定テーブル(図14参照)を参照し、ボーナス用データポインタに基づいて内部当籤役を取得する(S55)。
次いで、メインCPU51は、取得した内部当籤役を持越役格納領域に格納する(S56)。なお、S55及びS56において、MB作動中のMB当籤は無効とし、この場合には、内部当籤役(「MB」)を内部当籤役格納領域及び持越役格納領域に格納しない(「MB」のフラグを立てない)。
次いで、メインCPU51は、遊技状態フラグ格納領域(図26参照)のビット3及びRT遊技数カウンタをクリアする(S57)。すなわち、この処理により、遊技状態がRT1遊技状態からRT0遊技状態に移行する。
次いで、メインCPU51は、持越役格納領域に格納されている内部当籤役に基づいて、内部当籤役格納領域を更新する(S58)。
次いで、メインCPU51は、MB遊技状態フラグがオンであり、かつ、内部当籤役が「RB」であるか否かを判別する(S59)。S59において、メインCPU51が、MB遊技状態フラグがオンであり、かつ、内部当籤役が「RB」であるという条件が満たされないと判別したとき(S59がNO判定の場合)、メインCPU51は、内部抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図31参照)のS6に移す。
一方、S59において、メインCPU51が、MB遊技状態フラグがオンであり、かつ、内部当籤役が「RB」であると判別したとき(S59がYES判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス終了時処理を行う(S60)。この処理では、メインCPU51は、ボーナス終了枚数カウンタをクリアし、MB遊技状態フラグをオフする。すなわち、本実施形態では、MB遊技状態フラグは、内部抽籤処理でオフする。なお、後述の図44で説明するように、CB遊技状態フラグは、ボーナス終了チェック処理(S191)でオフする。
次いで、メインCPU51は、ボーナス終了コマンド送信処理を行う(S61)。この処理では、メインCPU51は、ボーナス終了コマンドを副制御回路42に送信する。ボーナス終了コマンドには、ボーナスゲームが終了したことを示す情報などが含まれる。その後、メインCPU51は、内部抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図31参照)のS6に移す。
[抽籤値変更処理]
次に、図35を参照して、内部抽籤処理のフローチャート(図33参照)中のS42で行う抽籤値変更処理について説明する。なお、本実施形態では、以下に説明する抽籤値変更処理は主制御回路41により実行される。すなわち、本実施形態では、主制御回路41は、抽籤値変更処理を実行する手段(再遊技確率変動手段)も兼ねる。
はじめに、メインCPU51は、遊技状態フラグ格納領域(図26参照)を参照し、RT1遊技状態フラグがオンであるか否かを判別する(S71)。S71において、メインCPU51が、RT1遊技状態フラグがオンでないと判別したとき(S71がNO判定の場合)、メインCPU51は、抽籤値変更処理を終了し、処理を内部抽籤処理のS43に移す。
一方、S71において、メインCPU51が、RT1遊技状態フラグがオンであると判別したとき(S71がYES判定の場合)、メインCPU51は、RT1用内部抽籤テーブル(図12参照)を用いて、一般遊技状態用内部テーブル(図11)中の「リプレイ」に係る当籤番号「1」の抽籤値を変更する(S72)。これにより、「リプレイ」に係る当籤番号「1」の当籤確率が高くなる。その後、メインCPU51は、抽籤値変更処理を終了し、処理を内部抽籤処理(図33参照)のS43に移す。
[リール停止初期設定処理]
次に、図36を参照して、メインフロー(図31参照)中のS6で行うリール停止初期設定処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、回胴停止用番号選択テーブル(図16参照)を参照して、S5の内部抽籤処理で取得した内部当籤役に基づいて、回胴停止用番号を取得する(S81)。
次いで、メインCPU51は、リール停止初期設定テーブル(図17参照)を参照し、取得した回胴停止用番号に基づいて、該回胴停止番号に対応する各種情報を取得する(S82)。具体的には、メインCPU51は、取得した回胴停止用番号に対応する引込優先順位テーブル番号、引込優先順位テーブル選択データ、及び、停止テーブル群番号を取得する。
次いで、メインCPU51は、全図柄コード格納領域(図29参照)に回転中の識別子「0FFH(11111111B)」を格納する(S83)。
次いで、メインCPU51は、メインRAM53に設けられたストップボタン未作動カウンタに「3」を格納する(S84)。その後、メインCPU51は、リール停止初期設定処理を終了し、処理をメインフロー(図31参照)のS7に移す。なお、ストップボタン未作動カウンタは、停止操作が検出されていないストップボタンの数を管理するためのカウンタである。
[引込優先順位格納処理]
次に、図37を参照して、メインフロー(図31参照)中のS10で行う引込優先順位格納処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、ストップボタン未作動カウンタを、検索回数としてメインRAM53に格納する(S91)。次いで、メインCPU51は、検索対象リール決定処理を行う(S92)。この処理では、メインCPU51は、例えば、回転中のリールから、所定のリールを選択し、該選択したリールを検索対象リールとして決定する。
例えば、S92では、全て(3つ)のリールの回転が行われているとき、最初に左リール3Lが検索対象リールとして決定される。その後、左リール3Lに対して、後述するS101までの各種処理が行われ、再度S92に戻ると、次には、中リール3Cが検索対象リールとして決定される。そして、中リール3Cに対して、後述するS101までの各種処理が行われ、再度S92に戻ると、次に、右リール3Rが検索対象リールとして決定される。
次いで、メインCPU51は、引込優先順位テーブル選択処理を行う(S93)。この処理では、内部当籤役(小役・リプレイ用データポインタ)及び作動ストップボタンに基づいて、引込優先順位テーブルが選択される。なお、引込優先順位テーブル選択処理の詳細については、後述の図38を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、図柄位置データとして「0」をセットし、図柄チェック回数として「21」をセットする(S94)。そして、メインCPU51は、図柄コード取得処理を行う(S95)。この処理では、検索対象リールの有効ライン(入賞判定ライン)上に位置する、現在の図柄位置データに対応する図柄コードが、図柄コード格納領域に格納される。この際、有効ライン数分の図柄コードが格納される。なお、図柄コード取得処理の詳細については、後述の図39を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、取得された図柄コードと図柄コード格納領域(図29参照)のデータとに基づいて、表示役格納領域(図25参照)を更新する(S96)。この時点では、内部当籤役の当籤の有無に関らず、停止図柄に基づいて、表示可能性のある図柄の組合せ(表示可能な役)が表示役格納領に格納される。
なお、本実施形態では、停止するリール毎に、図柄コード格納領域の情報(図柄コード及びそれに対応する表示可能な役)が更新される。この際、表示可能な役を、予め用意された、停止されたリールの図柄とそれに対応する表示可能な役との対応関係を規定したデータから取得してもよいし、停止されたリールの図柄と図柄組合せテーブル(図7参照)とを照合して取得してもよい。なお、前者の手法を用いた場合、リール毎に図柄と表示可能な役との対応関係が変わる。
次いで、メインCPU51は、引込優先順位取得処理を行う(S97)。この処理では、表示役格納領域(図25参照)でビットが「1」になっており、且つ、内部当籤役格納領域でビットが「1」になっている役について、選択されている引込優先順位テーブル(図20及び21参照)を参照して、引込優先順位データを取得する。
なお、一部のリールにおいて入賞が確定する役(例えば、「ベル9」)の図柄が表示されている場合に、「ANY」となるリールでは、その役の引込優先順位データを取得しない。また、入賞が確定するリールで、内部当籤していない役が確定する可能性がある場合は、優先引込順位データを「停止禁止(全ビット0)」にセットする。
次いで、メインCPU51は、取得した優先引込順位データを引込優先順位データ格納領域(図30参照)に格納する(S98)。このとき、優先引込順位データは、各優先順位の値と、格納領域のビットとが対応するように引込優先順位データ格納領域に格納される。次いで、メインCPU51は、図柄位置データを1加算し、図柄チェック回数を1減算する(S99)。
次いで、メインCPU51は、図柄チェック回数が0であるか否かを判別する(S100)。S100において、メインCPU51が、図柄チェック回数が0ではないと判別したとき(S100がNO判定の場合)、メインCPU51は、処理をS95に戻し、S95以降の処理を繰り返す。
一方、S100において、メインCPU51が、図柄チェック回数が0であると判別したとき(S100がYES判定の場合)、メインCPU51は、検索回数分検索したか否かを判別する(S101)。
S101において、メインCPU51が検索回数分検索していないと判別したとき(S101がNO判定の場合)、メインCPU51は、処理をS92に戻し、S92以降の処理を繰り返す。一方、S101において、メインCPU51が検索回数分検索したと判別したとき(S101がYES判定の場合)、メインCPU51は、引込優先順位格納処理を終了し、処理をメインフロー(図31参照)のS11に移す。
[引込優先順位テーブル選択処理]
次に、図38を参照して、引込優先順位格納処理のフローチャート(図37参照)中のS93で行う引込優先順位テーブル選択処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、引込優先順位テーブル番号がセットされているか否か、すなわち、リール停止初期設定処理(S6)において、直接、引込優先順位テーブル番号が格納されているか否かを判別する(S111)。S111において、メインCPU51が、引込優先順位テーブル番号がセットされていると判別したとき(S111がYES判定の場合)、メインCPU51は、引込優先順位テーブル選択処理を終了し、処理を引込優先順位格納処理(図37参照)のS94に移す。
一方、S111において、メインCPU51が、引込優先順位テーブル番号はセットされていないと判別したとき(S111がNO判定の場合)、メインCPU51は、押下順序格納領域(図28参照)及び作動ストップボタン格納領域(図27参照)を参照し、対応する引込優先順位テーブル番号をセットする(S112)。その後、メインCPU51は、引込優先順位テーブル選択処理を終了し、処理を引込優先順位格納処理(図37参照)のS94に移す。
なお、S112では、まず、メインCPU51は、押下順序格納領域及び作動ストップボタン格納領域を参照して、押下順序及び作動ストップボタンのデータを取得する。次いで、メインCPU51は、引込優先順位テーブル選択データに対応する引込優先順位テーブル選択テーブルを参照し、押下順序と作動ストップボタンとに基づいて引込優先順位テーブル番号を取得する。その後、メインCPU51は、取得した引込優先順位テーブル番号をセットする。
[図柄コード取得処理]
次に、図39を参照して、引込優先順位格納処理のフローチャート(図37参照)中のS95で行う図柄コード取得処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、有効ラインデータをセットする(S121)。本実施形態では、有効ライン(入賞判定ライン)は、上述のように、8つのラインを設ける。次いで、メインCPU51は、検索図柄位置と有効ラインデータとに基づいて、検索対象リールのチェック用図柄位置データをセットする(S122)。例えば、有効ラインが、[上段,上段,上段](=[左表示窓4Lの領域,中表示窓4Cの領域,右表示窓4Rの領域])であった場合は、検索対象リールの上段の情報を取得したいので、その上段を示すチェック用図柄位置データをセットする。
次いで、メインCPU51は、チェック用図柄位置データの図柄コードを取得する(S123)。その後、メインCPU51は、図柄コード格納処理を終了し、処理を引込優先順位格納処理(図37参照)のS96に移す。
[リール停止制御処理]
次に、図40を参照して、メインフロー(図31参照)中のS11で行うリール停止制御処理について説明する。なお、本実施形態では、以下に説明するリール停止制御処理は主制御回路41により実行される。すなわち、本実施形態では、主制御回路41は、リール停止制御処理を実行する手段(停止制御手段)も兼ねる。
はじめに、メインCPU51は、有効なストップボタンが押されたか否かを判別する(S131)。S131において、メインCPU51が、有効なストップボタンが押されていないと判別したとき(S131がNO判定の場合)、メインCPU51は、S131の処理を繰り返し、有効なストップボタンの押圧操作が実行されるまで待機する。
一方、S131において、メインCPU51が、有効なストップボタンが押されたと判別したとき(S131がYES判定の場合)、メインCPU51は、押下順序格納領域(図28参照)及び作動ストップボタン格納領域(図27参照)を更新する(S132)。次いで、メインCPU51は、ストップボタン未作動カウンタを1減算する(S133)。
次いで、メインCPU51は、作動ストップボタンから検索対象リールを決定する(S134)。そして、メインCPU51は、図柄カウンタに基づいて停止開始位置をメインRAM53に格納する(S135)。
次いで、メインCPU51は、滑り駒数決定処理を行う(S136)。なお、滑り駒数決定処理の詳細については、後述の図41を参照しながら後で説明する。次いで、メインCPU51は、リール停止コマンドを副制御回路42に送信する(S137)。なお、リール停止コマンドには、停止されるリールの種別やその滑り駒数等の情報が含まれる。
次いで、メインCPU51は、停止開始位置と、S136で決定された滑り駒数とに基づいて停止予定位置を決定し、該決定した停止予定位置をメインRAM53に格納する(S138)。この処理では、メインCPU51は、停止開始位置に滑り駒数を加算し、その結果を停止予定位置とする。
次いで、メインCPU51は、S138で決定された停止予定位置を検索図柄位置としてセットする(S139)。次いで、メインCPU51は、図39を参照して説明した図柄コード取得処理を行う(S140)。その後、メインCPU51は、取得した図柄コードを用いて図柄コード格納領域(図29参照)を更新する(S141)。
次いで、メインCPU51は、ストップボタン未作動カウンタは0であるか否かを判別する(S142)。
S142において、メインCPU51が、ストップボタン未作動カウンタが0ではないと判別したとき(S142がNO判定の場合)、メインCPU51は、図37を参照して説明した引込優先順位格納処理を行う(S143)。その後、メインCPU51は、処理をS131に戻し、S131以降の処理を繰り返す。
一方、S142において、メインCPU51が、ストップボタン未作動カウンタが0であると判別したとき(S142がYES判定の場合)、メインCPU51は、リール停止制御処理を終了し、処理をメインフロー(図31参照)のS12に移す。
[滑り駒数決定処理]
次に、図41を参照して、リール停止制御処理のフローチャート(図40参照)中のS136で行う滑り駒数決定処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、押下順格納領域(図28参照)、作動ストップボタン格納領域(図27参照)、及び、停止テーブル群が番号等に基づいて、停止テーブル(図18参照)をセットする(S151)。次いで、メインCPU51は、セットされた停止テーブルを参照し、S135で格納した停止開始位置に対応する滑り駒数決定データを取得する(S152)。
次いで、メインCPU51は、優先引込制御処理を行う(S153)。なお、優先引込制御処理の詳細については、後述の図42を参照しながら後で説明する。S153の後、メインCPU51は、滑り駒数決定処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図40参照)のS137に移す。
[優先引込制御処理]
次に、図42を参照して、滑り駒数決定処理のフローチャート(図41参照)中のS153で行う優先引込制御処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、遊技状態に応じて検索順序テーブル(図22及び23参照)をセットする(S161)。次いで、メインCPU51は、検索順序カウンタ及びチェック回数に初期値をセットする(S162)。具体的には、メインCPU51は、検索順序カウンタには、初期値として「1」をセットする。また、メインCPU51は、チェック回数には、検索順序テーブルのデータ長を初期値としてセットする。具体的には、遊技状態がMB(CB)遊技状態であり、かつ、検索対象リールが左リール3Lである場合には、チェック回数の初期値として「2」をセットし、その他の場合には、チェック回数の初期値として「5」をセットする。
次いで、メインCPU51は、停止順序テーブル(不図示)の先頭アドレスをセットし、滑り駒数決定データに基づいて検索順序テーブルのアドレスを加算する(S163)。
次いで、メインCPU51は、検索順序カウンタの値に対応する滑り駒数を取得する(S164)。次いで、メインCPU51は、取得した滑り駒数を停止開始時予想アドレスに加算し、優先引込順位データを取得する(S165)。
次いで、メインCPU51は、S165で取得した優先引込順位データが先に取得した優先引込順位データを超えるか否かを判別する(S166)。S166において、メインCPU51が、S165で取得した優先引込順位データが先に取得した優先引込順位データを超えないと判別したとき(S166がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS168の処理を行う。
一方、S166において、メインCPU51が、S165で取得した優先引込順位データが先に取得した優先引込順位データを超えると判別したとき(S166がYES判定の場合)、メインCPU51は、S164で取得した滑り駒数を退避させる(S167)。
次いで、メインCPU51は、チェック回数を1減算し、検索順序カウンタを1加算する(S168)。
次いで、メインCPU51は、チェック回数が「0」であるか否かを判別する(S169)。S169において、メインCPU51が、チェック回数が「0」でないと判別したとき(S169がNO判定の場合)、メインCPU51は、処理をS164に戻し、S164以降の処理を繰り返す。
一方、S169において、メインCPU51が、チェック回数が「0」であると判別したとき(S169がYES判定の場合)、メインCPU51は、退避されている滑り駒数を復帰させる(S170)。その後、メインCPU51は、優先引込制御処理を終了するとともに、滑り駒数決定処理(図41参照)も終了する。
[RT制御処理]
次に、図43を参照して、メインフロー(図31参照)中のS14で行うRT制御処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、RT遷移テーブル(図9参照)を参照し、表示役に基づいて遊技状態フラグをセットする(S181)。このとき、現在のRT遊技状態フラグをクリアして、移行先のRT遊技状態フラグをセットする。例えば、本実施形態では、RT1遊技状態中に「RB」に対応する図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示された場合には、RT0遊技状態へ移行するので、この場合には、遊技状態フラグ格納領域(図26参照)のビット3をクリアして、ビット3に「0」をセットする。一方、RT0遊技状態中に「RB」が当籤し、かつ、「RB」に対応する図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示されなかった場合には、RT1遊技状態へ移行するので、この場合には、遊技状態フラグ格納領域(図26参照)のビット3をクリアして、ビット3に「1」をセットする。
次いで、メインCPU51は、表示コマンド送信処理を行う(S182)。この処理では、メインCPU51は、表示コマンドを副制御回路42に送信する。なお、表示コマンドは、表示役や払出枚数等を特定するパラメータを含んで構成される。そして、S182の後、メインCPU51は、RT制御処理を終了し、処理をメインフロー(図31参照)のS15に移す。
[ボーナス終了チェック処理]
次に、図44を参照して、メインフロー(図31参照)中のS15で行うボーナス終了チェック処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、CB遊技状態フラグをオフする(S191)。次いで、メインCPU51は、遊技状態フラグ格納領域(図26参照)を参照して、遊技状態がMB遊技状態であるか否かを判別する(S192)。S192において、メインCPU51が、遊技状態がMB遊技状態でないと判別したとき(S192がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS197の処理を行う。
一方、S192において、メインCPU51が、遊技状態がMB遊技状態であると判別したとき(S192がYES判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス終了枚数カウンタが0未満であるか否かを判別する(S193)。
S193において、メインCPU51が、ボーナス終了枚数カウンタが0未満でないと判別したとき(S193がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS197の処理を行う。一方、S193において、メインCPU51が、ボーナス終了枚数カウンタが0未満であると判別したとき(S193がYES判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス終了時処理を行う(S194)。この処理では、メインCPU51がボーナス終了枚数カウンタをクリアし、MB遊技状態フラグをオフにする。なお、ボーナス終了枚数カウンタ0未満である場合は、MB遊技状態中にメダルの払出しが90枚を超えたことを意味する。
次いで、メインCPU51は、ボーナス終了コマンド送信処理を行う(S195)。この処理では、メインCPU51は、ボーナス終了コマンドを副制御回路42に送信する。ボーナス終了コマンドには、ボーナスゲームが終了したことを示す情報などが含まれる。
次いで、メインCPU51は、ボーナス終了時の初期化処理を行う(S196)。そして、S196の後、メインCPU51は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図31参照)のS16に移す。
また、S192又はS193がNO判定の場合、メインCPU51は、遊技状態フラグ格納領域(図26参照)を参照して、遊技状態がRB遊技状態であるか否かを判別する(S197)。S197において、メインCPU51が、遊技状態がRB遊技状態でないと判別したとき(S197がNO判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図31参照)のS16に移す。
一方、S197において、メインCPU51が、遊技状態がRB遊技状態であると判別したとき(S197がYES判定の場合)、メインCPU51は、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタを更新する(S198)。なお、入賞可能回数カウンタは、小役(メダルの払い出しがある役)が表示されると「1」減算される。また、遊技可能回数カウンタは、停止図柄に関係なく、1遊技で「1」減算される。
次いで、メインCPU51は、入手回数カウンタ又は遊技可能回数カウンタが「0」であるか否かを判別する(S199)。S199において、メインCPU51が、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタが「0」ではないと判別したとき(S199がNO判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図31参照)のS16に移す。
一方、S199において、メインCPU51が、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタが「0」ではあると判別したとき(S199がYES判定の場合)、メインCPU51は、RB終了時処理を行う(S200)。具体的には、メインCPU51は、RB遊技状態フラグをオフにする、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタをクリアするなどの処理を行う。そして、S200の後、メインCPU51は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図31参照)のS16に移す。
[ボーナス作動チェック処理]
次に、図45を参照して、メインフロー(図31参照)中のS16で行うボーナス終了チェック処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、「MB」が作動中であるか否かを判別する(S211)。S211において、メインCPU51が、「MB」が作動中でないと判別したとき(S211がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS214の処理を行う。
一方、S211において、メインCPU51が、「MB」が作動中であると判別したとき(S211がYES判定の場合)、メインCPU51は、「CB」が作動中であるか否かを判別する(S212)。S212において、メインCPU51が、「CB」が作動中であると判別したとき(S212がYES判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図31参照)のS2に移す。
一方、S212において、メインCPU51が、「CB」が作動中でないと判別したとき(S212がNO判定の場合)、メインCPU51は、CB作動時処理を行う(S213)。この処理では、遊技状態フラグ格納領域(図26参照)のCB遊技状態のビット(ビット1)にフラグを立てる(「1」を格納する)。その後、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図31参照)のS2に移す。
また、S211がNO判定の場合、メインCPU51は、ボーナスゲームが入賞であるか否かを判別する(S214)。S214において、メインCPU51が、ボーナスゲームが入賞でないと判別したとき(S214がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS218の処理を行う。
S214において、メインCPU51が、ボーナスゲームが入賞であると判別したとき(S214がYES判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス作動時テーブル(図8参照)に基づいて、入賞したボーナスゲームに対応したボーナス作動時処理を行う(S215)。
なお、S214の処理において、ボーナスが「MB」の場合には、メインCPU51は、MB作動時処理及びCB作動時処理を行う。具体的には、メインCPU51は、遊技状態フラグ格納領域(図26参照)のビット0及び1に「1」をセットし、ボーナス終了枚数カウンタの数値を「90」にセットする。一方、ボーナスが「RB」の場合には、メインCPU51は、RB作動時処理を行う。具体的には、メインCPU51は、遊技状態フラグ格納領域(図26参照)のビット2に「1」をセットし、遊技可能回数カウンタに「3」にセットし、さらに、入賞可能回数カウンタに「3」をセットする。
次いで、メインCPU51は、持越役格納領域の値をクリアする(S216)。次いで、メインCPU51は、ボーナス開始コマンド送信処理を行う(S217)。この処理では、メインCPU51は、ボーナス開始コマンドを副制御回路42に送信する。なお、ボーナス開始コマンドには、ボーナスゲームを開始したことを示す情報などが含まれる。そして、S217の後、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図31参照)のS2に移す。
また、S214がNO判定の場合、メインCPU51は、「リプレイ」が入賞であるか否かを判別する(S218)。S218において、メインCPU51が、「リプレイ」が入賞でないと判別したとき(S218がNO判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図31参照)のS2に移す。
一方、S218において、メインCPU51が、「リプレイ」が入賞であると判別したとき(S218がYES判定の場合)、メインCPU51は、メダルの自動投入を要求する(S219)。すなわち、メインCPU51は、投入枚数カウンタを自動投入枚数カウンタに複写する。そして、S219の後、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図31参照)のS2に移す。
[メインCPUの制御による割込処理(1.1173msec)]
次に、図46を参照して、メインフロー(図31参照)中のS9内で行うメインCPU51の制御による割込処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、レジスタの退避を行う(S221)。次いで、メインCPU51は、入力ポートチェック処理を行う(S222)。この処理では、ストップスイッチ17S等の各種スイッチから入力される信号がチェックされる。
次いで、メインCPU51は、リール制御処理を行う(S223)。この処理では、メインCPU51は、全リールの回転開始が要求されたときに、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの回転を開始し、その後、各リールが一定速度で回転するように、3つのステッピングモータ61L,61C,61Rを駆動制御する。また、滑り駒数が決定されたときは、メインCPU51は、該当するリールの図柄カウンタを滑り駒数分だけ更新する。そして、メインCPU51は、更新された図柄カウンタが停止予定位置に対応する値に一致する(停止予定位置の図柄が表示窓の有効ライン(入賞判定ライン)上の領域に到達する)のを待って、該当するリールの回転の減速及び停止が行われるように、対応するステッピングモータを駆動制御する。
次いで、メインCPU51は、ランプ・7セグ駆動処理を行う(S224)。この処理では、メインCPU51は、7セグ表示器6を駆動制御して、払出枚数やクレジット枚数などを表示する。次いで、メインCPU51は、レジスタの復帰処理を行う(S225)。そして、その後、メインCPU51は、割込処理を終了する。
<副制御回路の動作説明>
次に、図47〜図49を参照して、副制御回路42のサブCPU81が、プログラムを用いて実行する各種処理(タスク)の内容について説明する。
[主基板通信タスク]
まず、図47を参照して、サブCPU81により行われる主基板通信タスクについて説明する。
はじめに、サブCPU81は、主制御回路41から送信されたコマンドの受信チェックを行う(S231)。次いで、サブCPU81は、コマンドを受信した場合、受信したコマンドの種別を抽出する(S232)。
次いで、サブCPU81は、前回とは異なるコマンドを受信したか否かを判別する(S233)。S233において、サブCPU81が、前回とは異なるコマンドを受信しなかったと判別したとき(S233がNO判定の場合)、サブCPU81は、処理をS231に戻し、S231以降の処理を繰り返す。
一方、S233において、サブCPU81が、前回とは異なるコマンドを受信したと判別したとき(S233がYES判定の場合)、サブCPU81は、受信したコマンドに基づいて、メッセージキューへメッセージを格納する(S234)。なお、メッセージキューとは、プロセス間で情報を交換するための機構である。そして、S234の後、サブCPU81は、処理をS231に戻し、S231以降の処理を繰り返す。
[演出登録タスク]
次に、図48を参照して、サブCPU81により行われる演出登録タスクについて説明する。
はじめに、サブCPU81は、メッセージキューからメッセージを取り出す(S241)。次いで、サブCPU81は、メッセージキューにメッセージが有るか否かを判別する(S242)。S242において、サブCPU81が、メッセージキューにメッセージが無いと判別したとき(S242がNO判定のとき)、サブCPU81は、後述のS245の処理を行う。
一方、S242において、サブCPU81が、メッセージキューにメッセージが有ると判別したとき(S242がYES判定のとき)、サブCPU81は、サブCPU81は、メッセージから遊技情報を複写する(S243)。この処理では、例えば、パラメータによって特定される、内部当籤役、回転が停止したリールの種別、表示役、遊技状態フラグ等の各種データがサブRAM83に設けられた格納領域(不図示)に複写される。
次いで、サブCPU81は、演出内容決定処理を行う(S244)。この処理では、サブCPU81は、受信したコマンドの種別に応じて、演出内容の決定や演出データの登録等を行う。なお、演出内容決定処理の詳細については、後述の図49を参照しながら後で説明する。
次いで、サブCPU81は、アニメーションデータの登録を行う(S245)。次いで、サブCPU81は、サウンドデータの登録を行う(S246)。次いで、サブCPU81は、ランプデータの登録を行う(S247)。なお、これらの登録処理は、S244の演出内容決定処理において登録された演出データに基づいて行われる。そして、S247の後、サブCPU81は、処理をS241に戻し、S241以降の処理を繰り返す。
[演出内容決定処理]
次に、図49を参照して、演出登録タスクのフローチャート(図48参照)中のS244で行う演出内容決定処理について説明する。
はじめに、サブCPU81は、スタートコマンド受信時であるか否かを判別する(S251)。
S251において、サブCPU81が、スタートコマンド受信時であると判別したとき(S251がYES判定の場合)、サブCPU81は、スタートコマンド受信時処理を行う(S252)。この処理では、サブCPU81は、演出用乱数値を抽出し、内部当籤役等に基づいて演出番号を抽籤により決定して登録する。ここで、演出番号は、今回実行する演出内容を指定するデータである。
次いで、サブCPU81は、登録されている演出番号に応じて、スタート時の演出データを登録する(S253)。演出データは、アニメーションデータ、サウンドデータ及びランプデータを指定するデータである。それゆえ、演出データが登録されると、対応するアニメーションデータ等が決定され、映像の表示等の演出が実行される。その後、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図48参照)のS245に移す。
一方、S251において、サブCPU81が、スタートコマンド受信時でないと判別したとき(S251がNO判定の場合)、サブCPU81は、リール停止コマンド受信時であるか否かを判別する(S254)。
S254において、サブCPU81が、リール停止コマンド受信時であると判別したとき(S254がYES判定の場合)、サブCPU81は、登録されている演出番号及び作動ストップボタンの種別に応じて、停止時の演出データを登録する(S255)。その後、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図48参照)のS245に移す。
一方、S254において、サブCPU81が、リール停止コマンド受信時でないと判別したとき(S254がNO判定の場合)、サブCPU81は、表示コマンド受信時であるか否かを判別する(S256)。
S256において、サブCPU81が、表示コマンド受信時であると判別したとき(S256がYES判定の場合)、サブCPU81は、表示コマンド受信時処理を行う(S257)。この処理では、サブCPU81は、遊技状態、表示役、抽籤等に基づいて演出のモードの移行を行う。
次いで、サブCPU81は、登録されている演出番号及び表示役に応じて、表示時の演出データを登録する(S258)。その後、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図48参照)のS245に移す。
一方、S256において、サブCPU81が、表示コマンド受信時でないと判別したとき(S256がNO判定の場合)、サブCPU81は、ボーナス開始コマンド受信時であるか否かを判別する(S259)。
S259において、サブCPU81が、ボーナス開始コマンド受信時であると判別したとき(S259がYES判定の場合)、サブCPU81は、ボーナス開始コマンドに対応する所定の受信時処理(ボーナス開始コマンド受信時処理)を行う(S260)。
次いで、サブCPU81は、ボーナス開始用の演出データを登録する(S261)。その後、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図48参照)のS245に移す。
一方、S259において、サブCPU81が、ボーナス開始コマンド受信時でないと判別したとき(S259がNO判定の場合)、サブCPU81は、ボーナス終了コマンド受信時であるか否かを判別する(S262)。S262において、サブCPU81が、ボーナス終了コマンド受信時ではないと判別したとき(S262がNO判定の場合)、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図48参照)のS245に移す。
一方、S262において、サブCPU81が、ボーナス終了コマンド受信時ではあると判別したとき(S262がYES判定の場合)、サブCPU81は、ボーナス終了コマンド受信時処理を行う(S263)。
次いで、サブCPU81は、ボーナス終了時用の演出データを登録する(S264)。その後、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図48参照)のS245に移す。
本実施形態のパチスロ1では、上記図1〜図49を参照して説明した各種処理手順に従って、主要動作が行われる。
<「RB」の停止表示動作>
次に、本実施形態に係るパチスロ1における「RB」の停止表示(引き込み)動作について説明する。なお、以下に説明する本実施形態における「RB」の停止表示動作は、主制御回路41が、モータ駆動回路62を介して、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rをそれぞれ停止制御することにより実現される。
まず、MB遊技状態以外の遊技状態(最大滑り駒数4コマで停止制御を行う遊技状態)における「RB」の停止表示動作について説明する。本実施形態では、MB遊技状態以外の遊技状態(以下、非MB遊技状態という)において「RB」が当籤した場合には、リールの押下タイミングに関わらず、「RB」に対応する図柄の組合せ(「BAR」−「BAR」−「BAR」)が必ず停止表示される(引き込まれる)ようにする(引き込み率100%)。
また、本実施形態では、「RB」が当籤した場合には、図11及び図12の内部抽籤テーブルで説明したように、他の役(小役・リプレイ)と重複して当籤しないように内部抽籤テーブルが設定される。
すなわち、本実施形態では、非MB遊技状態において「RB」が当籤した場合、「RB」は単独で当籤し、かつ、「RB」に対応する図柄の組合せ(「BAR」−「BAR」−「BAR」)が必ず表示される(表示役になる)。それゆえ、本実施形態において、遊技状態が非MB遊技状態である場合には、RBフラグ間(持越役格納領域の「RB遊技状態」のフラグが立つ期間、すなわち、「RB」が実質、持越状態となる期間)は発生しない。
なお、本実施形態では、入賞判定ライン(有効ライン)を複数設けるので、非MB遊技状態において「RB」が当籤した場合には、複数の入賞判定ラインのいずれかで「RB」に対応する図柄の組合せが必ず停止表示されるように、図柄配置テーブル(図6参照)を設定する。すなわち、非MB遊技状態における上記「RB」の停止表示動作を実現するために、本実施形態では、各リールにおいて、「RB」に対応する図柄(「BAR」)を、複数の入賞判定ラインのいずれかで、最大滑り駒数4コマ(第1の最大遅延時間)の範囲内で導出可能な間隔で配置する。
次に、MB遊技状態中に「RB」が当籤した場合の「RB」の停止表示動作について説明する。本実施形態では、MB作動時に用いる内部抽籤テーブルとして、例えば図11に示すような一般遊技状態用内部抽籤テーブル(RT0)を用いるので、MB作動中に「RB」を当籤させて停止表示することができる。
しかしながら、MB作動中では、左リール3Lを最大滑り駒数1コマで停止制御するので、MB作動中に「RB」が当籤しても、左リール3Lを押すタイミングに応じて、「RB」に対応する図柄の組合せ(「BAR」−「BAR」−「BAR」)を停止表示できない場合がある(「RB」に対応する図柄の組合せとは異なる図柄の組合せが停止表示される場合がある)。すなわち、MB作動中に「RB」が当籤した場合には、RBフラグ間(「RB」が持越状態)になることがある。そして、本実施形態では、RBフラグ間(RT1遊技状態)時に「ハズレ」が発生した場合、「RB」を停止表示するようにする。なお、MB作動中に「RB」が当籤した時点で「MB」は終了するので、RBフラグ間は最大滑り駒数4コマの範囲内で全リールの停止制御が行われる。それゆえ、RBフラグ間(RT1遊技状態)時に「ハズレ」が発生した場合には、持越役である「RB」に対応する図柄の組合せが必ず停止表示される。
なお、MB遊技状態における上記「RB」の停止表示動作を実現するために、本実施形態では、左リール3Lにおいて、「RB」に対応する図柄(「BAR」)を、最大滑り駒数1コマ(第2の最大遅延時間)の範囲内で導出可能な間隔を超える間隔で配置する。
<本発明の効果>
本実施形態では、上述のように、RT1作動の条件を「RB」の当籤とするので(図9のRT遷移テーブル参照)、RBフラグ間は、「リプレイ」の当籤確率が高くなる「RT1遊技状態」となる。すなわち、本実施形態では、MB作動期間を「リプレイ」の当籤確率が高くなる「RT1」の作動可能な期間(チャンスゾーン)として機能させることができる。また、RT1作動時には「リプレイ」の当籤確率がより高くなるので、「RB」に対応する図柄の組合せの停止表示(引き込み)を高い確率で阻止することができ(「RB」を持ち越すことができ)、RBフラグ間(RT1遊技状態)をより長く継続することができる。それゆえ、本実施形態では、遊技の興趣を高めることができる。
さらに、本実施形態では、RT1作動の条件がボーナス役(「RB」)の当籤であるので、「RT1」の作動において、遊技者が不信感を抱くことを防止するとともに、遊技の公平性も確保することができる。
<各種変形例>
本発明に係る遊技機(パチスロ1)の構成及び動作は、上記実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限り、種々の変形例を含むことができる。ここでは、本発明の各種変形例について説明する。
[変形例1]
上記実施形態では、RBフラグ間(RT1遊技状態)に、「ハズレ」が非常に低い確率で発生する(「リプレイ」が非常に高い確率で当籤する)内部抽籤テーブル(図11及び12参照)を用い、RBフラグ間に「ハズレ」が発生した場合にのみ「RB」に対応する図柄の組合せを停止表示する(引き込む)例を説明したが、本発明はこれに限定されない。
例えば、RBフラグ間に参照する内部抽籤テーブルとして、「ハズレ」が発生しないように抽籤値が適宜設定された内部抽籤テーブルを用いてもよい。そして、この場合には、RBフラグ間(RT1遊技状態)に、例えばリールの停止操作順に応じて小役(上記実施形態では「ベル1」〜「ベル10」)を取りこぼした際に、「RB」に対応する図柄の組合せが停止表示されるようにしてもよい。
例えば、RBフラグ間(RT1遊技状態)時に、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rを所定の停止順序で停止させた場合(押し順正解の場合)には、特定の役(小役)が表示され、それ以外の停止順序では(押し順不正解の場合には)、停止操作のタイミングに応じて、特定の役及び「RB」の一方が選択的に表示されるようにする。
この場合、押し順正解時には特定の役が表示されるので、これにより、「RB」の表示(引き込み)を阻止することができ(「RB」を持ち越すことができ)、RBフラグ間(RT1遊技状態)を継続することができる。
一方、押し順不正解時には、停止操作のタイミングが合えば特定の役を表示することができ、「RB」の表示を阻止することができるが、停止操作のタイミングがずれた場合には「RB」に対応する図柄の組合せが停止表示される。なお、押し順不正解時における停止表示動作は、例えば、次のようにして行うことができる。まず、リールの第1停止で特定の役及び「RB」の両方を表示できるように図柄を停止する。次いで、第2停止以降の停止操作のタイミングに応じて特定の役を取りこぼしたか否かを判定する。そして、その判定結果に基づいて、特定の役及び「RB」の一方に対応する図柄の組合せを停止表示する。
このような停止制御手法を用いても、RBフラグ間に「RB」の表示を回避することができ、上記実施形態と同様に、MB作動期間を「リプレイ」の当籤確率が高くなる「RT1」の作動可能な期間(チャンスゾーン)として機能させることができ、遊技の興趣を高めることができる。また、この例においても、内部的な抽籤により「RB」の表示を回避するのではなく、RBフラグ間に当籤した特定の役を表示した結果、「RB」の表示を回避することになる。それゆえ、この例においても、「RT1」の作動に対して、遊技者に不信感を抱かせることを防止するとともに、遊技の公平性も確保することができる。
また、本発明では、上記実施形態のようにRBフラグ間(RT1遊技状態)に、「ハズレ」が非常に低い確率で発生する内部抽籤テーブルを用いた場合において、RBフラグ間に「ハズレ」が発生したときだけでなく、押し順により特定の役を取りこぼしたときにも、「RB」に対応する図柄の組合せが停止表示されるようにしてもよい。
[変形例2]
上記実施形態では、上記実施形態では、MB(CB)作動中に最大滑り駒数を減少させるリールを左リール3Lのみとしたが、本発明はこれに限定されず、他のリールに対して最大滑り駒数を減少させてもよい。また、MB(CB)作動中に、例えば、複数のリールに対して最大滑り駒数を減少させてもよい。
[変形例3]
上記実施形態では、入賞判定ライン(有効ライン)を8ライン設ける例を説明したが、本発明はこれに限定されず、入賞判定ラインの本数、及び、各ラインの形態は任意に設定することができる。また、図柄の配列及び組合せ、並びに、内部当籤役の組合せは、上記実施形態と同様にして「RB」の停止表示動作が可能となる範囲内であれば、任意に設定することができる。
[変形例4]
上記実施形態では、「RB」を1種類だけ設ける例を説明したが、本発明はこれに限定されず、複数種の「RB」を設けてもよい。
また、この場合、「RB」の種別毎に、「リプレイ」の当籤確率を変えてもよい。すなわち、通常遊技状態(例えばRT0遊技状態)時より「リプレイ」の当籤確率が高くなるRT遊技状態を複数種(例えば、RT1遊技状態、RT2遊技状態、RT3遊技状態、…)、設けてもよい。これにより、「RB」の種別毎に、「ハズレ」の発生確率を変えることができる。すなわち、「RB」に対応する図柄の組合せが表示されて「リプレイ」が高確率で当籤する遊技状態(リプレイ高確率遊技状態)が終了する確率を、「RB」の種別毎に変えることができる。
[変形例5]
上記実施形態では、「MB」を1種類だけ設ける例を説明したが、本発明はこれに限定されず、複数種の「MB」を設けてもよい。
また、この場合、「MB」の種別毎に、ボーナス終了枚数カウンタ及び/又はMB作動中における小役の払出枚数を変えて、「MB」終了までの遊技回数を変えてもよい。これにより、「MB」の種別毎に、MB作動中の「RB」の当籤への期待度を変えることができる。すなわち、MB作動中のRT1遊技状態への遷移の期待度を、「MB」の種別毎に変えることができる。
[変形例6]
上記実施形態では、RBフラグ間において、「リプレイ」の当籤確率がより高くなるRT遊技状態(RT1遊技状態)に移行する例を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、RBフラグ間において、「AT(アシストタイム)」と「RT(RT1)」とが同時に作動するようにしてもよい。すなわち、本発明では、MB作動中に「RB」が当籤したときに、「ART」が作動するようにしてもよい。
[変形例7]
上記実施形態では、MB作動時の内部抽籤テーブルとして、一般遊技状態(非ボーナス時)で参照する一般遊技状態用内部抽籤テーブル(図11及び12参照)を用いた例を説明したが、本発明は、これに限定されず、MB作動用の内部抽籤テーブルを別個用意してもよい。
[変形例8]
上記実施形態では、「RB」は、必ず単独で当籤する例を説明したが、本発明はこれに限定されず、低い確率で、「RB」と他の役とが重複当籤するようにしてもよい。