JP2013244028A - 情報処理装置、睡眠状態評価方法、睡眠状態評価プログラム及び評価システム - Google Patents

情報処理装置、睡眠状態評価方法、睡眠状態評価プログラム及び評価システム Download PDF

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Abstract

【課題】しきい値の設定ミスにより被験者の睡眠状態の評価を誤るといったことがない形で、被験者の睡眠状態を評価できる情報処理装置を提供する。
【解決手段】情報処理装置20は、就寝中に被験者が行った各寝返り挙動における体軸回りの回転角である複数の寝返り角度に基づき、複数の角度値Aのそれぞれについて、前記被験者の、寝返り角度がA度以上の寝返り挙動の実行頻度を表す頻度値Z(A)を算出し、前記複数の角度値Aについて前記頻度値算出部によって算出された複数の頻度値Z(A)に基づき、前記被験者に関する寝返り頻度因子αを算出して出力する。
【選択図】図1A

Description

本発明は、情報処理装置と、睡眠状態評価方法と、睡眠状態評価プログラムと、評価システムとに関する。
健常者は、睡眠中に適度な寝返りをうつ。寝返りは体重によって圧迫された体の痛みや血流の滞りを解消する役目がある。そのため、良好な睡眠を得るには適度な寝返りをすることが不可欠と考えられているが、運動能力の衰えた高齢者やパーキンソン病患者等は寝返りをうまくうてなくなる。また、健常者であっても寝苦しい時は寝返り回数が多くなる。
要するに、寝返りは睡眠中のみならずその人の全体的な健康状態を反映している。そのため、寝返りを定量的に評価することが、日常の健康管理という観点から非常に重要こととなっており、マット型のセンサーにより非侵襲・無拘束で寝返りを計測する方法(例えば、特許文献1参照)や、加速度センサーを体に装着することにより寝返りを計測するする方法(例えば、特許文献2参照)が提案されている。
特開2011−21858号公報 特開2010−148829号公報 国際公開第2011/040259号パンフレット
寝返りについては、厚生労働省による「平成20年度診療報酬改定関連通知の一部訂正について」の中で、「仰臥位から(左右どちらかの)側臥位になる動作である」と定義されている。従って、看護の分野では完全な側臥位にならないと自立的な寝返りとは判断されないのであるが、一般的には、きちんと横向きにならないような場合も寝返りとみなされている。
このように、寝返りの定義が曖昧なままであるという事情がある。そのため、寝返りの頻度や角度を定量化する際には、あるしきい値を設け、体が体軸周りにそのしきい値を超えて回転したら寝返りとして数える、という手法がとられている。ただし、この手法では、しきい値の設定を誤ると、被験者の睡眠状態が誤って評価されてしまうことになる。
そこで、本発明の課題は、しきい値の設定ミスにより被験者の睡眠状態の評価を誤るといったことがない形で、被験者の睡眠状態を評価できる情報処理装置、睡眠状態評価方法、睡眠状態評価プログラム及び評価システムを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の態様の一つは、情報処理装置であり、
就寝中に被験者が行った各寝返り挙動における体軸回りの回転角である複数の寝返り角度Aに基づき、複数の角度値Aのそれぞれについて、前記被験者の、寝返り角度がA度以上の寝返り挙動の実行頻度を表す頻度値Z(A)を算出する頻度値算出部と、
前記複数の角度値Aについて前記頻度値算出部によって算出された複数の頻度値Z(A
)に基づき、前記被験者に関する寝返り頻度因子αを算出して出力する算出・出力部と、
を備える。
すなわち、本発明の情報処理装置は、いわば、被験者の寝返り挙動(寝返り動作、寝返りをしようとした動作)の実行回数に相当する寝返り頻度因子αを算出して出力する機能を有している。そして、そのような寝返り頻度因子αは、被験者の睡眠状態と相関がある値であると共に、寝返りをしたか否かを判定するためのしきい値を設定することなく一意に決定できる値となる。従って、この情報処理装置を用いておけば、しきい値の設定ミスによって被験者の睡眠状態の評価を誤るといったことがない形で、被験者の睡眠状態を評価できることになる。
本発明の情報処理装置を実現するに際しては、頻度値Z(A)が、前記複数の寝返り角度の中の、その値がxとなっている寝返り角度の数P(x)を表記した場合に以下の式により表される値となるようにしておくことが出来る。
また、頻度値Z(A)として、寝返り角度がA度以上の寝返り挙動が連続してなされた各時間帯における寝返り角度の最大値の総和が算出されるようにしておくことも出来る。
また、本発明の情報処理装置の算出・出力部としては、前記頻度値算出部により算出された各Z(A)が、以下の回帰式により近似されることになるように、α及びβを算出し、算出したαを前記寝返り頻度因子αとして出力するものを採用することが出来る。
また、算出・出力部として、算出したαを前記寝返り頻度因子として出力すると共に、算出したβを寝返りエネルギーβとして出力するものを採用することも出来る。
また、本発明の情報処理装置を、前記算出・出力部により算出された寝返り頻度因子αに基づき、前記被験者の睡眠状態が予め定められている複数の睡眠状態のいずれであるかを判別し、判別結果を出力する睡眠状態評価部を、さらに備えた装置として実現しておくことも出来る。
本発明の情報処理装置を、
前記複数の寝返り角度中の、第1時間幅分の評価対象時間帯になされた寝返り挙動に関する寝返り角度から、各角度値Aについての前記頻度値Z(A)を算出する頻度値算出処理を、開始時刻を異ならせた複数の評価対象時間帯のそれぞれについて実行する第2頻度値算出部と、
前記複数の評価対象時間帯のそれぞれについて、その評価対象時間帯に関する前記頻度値算出処理により算出された複数の頻度値Z(A)から前記寝返り頻度因子αを算出し、各評価対象時間帯について算出した前記寝返り頻度因子αを評価対象時間帯との対応関係
が分かる形で出力する第2算出・出力部と、
を、さらに備えた装置として実現してことも出来る。
また、本発明の情報処理装置を、
就寝中の被験者の体軸回りの回転角を複数の時刻のそれぞれについて含む回転角情報に基づき、複数の寝返り角度を含む寝返り角度情報を生成する寝返り角度情報生成部を、さらに、備え、
前記頻度値算出部は、前記寝返り角度情報生成部により生成された前記寝返り角度情報中の前記複数の寝返り角度に基づき、各角度値Aについての前記頻度値Z(A)を算出する
装置として実現しておいても良い。
また、本発明の情報処理装置を、そのような装置として実現する場合には、
前記回転角情報に、前記複数の時刻のそれぞれについて、その時刻における前記被験者の体軸の傾斜角である転倒角が含まれ、
前記寝返り角度情報生成部は、前記回転角情報中の、転倒角が規定範囲内の角度となっている回転角のみから、前記寝返り角度情報を生成する
ようにしておくことも出来る。
また、本発明の情報処理装置を、モーションセンサにより時系列的に記録された、就寝中の被験者についての3方向の加速度情報から、複数の寝返り角度を含む寝返り角度情報を生成する寝返り角度情報生成部を、さらに、備え、
前記頻度値算出部は、前記寝返り角度情報生成部により生成された前記寝返り角度情報中の前記複数の寝返り角度に基づき、各角度値Aについての前記頻度値Z(A)を算出する
装置として構成しておくことも出来る。
また、本発明の他の態様は、情報処理装置と同様の特徴を有する睡眠状態評価方法、睡眠状態評価プログラム、評価システム及び睡眠状態評価プログラムを記録したコンピュータ可読媒体である。
本発明によれば、しきい値の設定ミスにより被験者の睡眠状態の評価を誤るといったことがない形で、被験者の睡眠状態を評価できる情報処理装置、睡眠状態評価方法、睡眠状態評価プログラム及び評価システムを提供できる。
図1Aは、本発明の一実施例に係る睡眠状態評価システムの概略構成図である。 図1Bは、実施例に係る睡眠状態評価システムが備える情報処理装置の機能ブロック図である。 図2は、実施例に係る睡眠状態評価システム内の情報処理装置が実行する解析処理の流れ図である。 図3Aは、回転角の説明図である。 図3Bは、転倒角の説明図である。 図4は、寝返り角度の算出手順の説明図である。 図5は、解析処理により情報処理装置内に用意されるデータの説明図である。 図6は、解析処理により情報処理装置内に用意されるデータ(寝返り角度群)の説明図である。 図7は、A値とlogZ(A)値との間の関係を示すグラフである。 図8は、寝返り頻度因子及び寝返りエネルギーと被験者の睡眠状態との間の関係の説明図である。 図9は、寝返り頻度因子及び寝返りエネルギーと被験者の睡眠状態との間の関係の説明図である。 図10は、実施例に係る情報処理装置が実行する第2解析処理の流れ図である。 図11は、第2解析処理による処理結果の一例の説明図である。 図12は、第2解析処理による処理結果から得られる情報の説明図である。 図13は、採用し得るZ(A)の算出方法の説明図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して具体的に説明する。
図1Aに、本発明の一実施例に係る睡眠状態評価システムの構成を示す。
本実施例に係る睡眠状態評価システムは、人間(以下、被験者と表記する)の睡眠状態を評価するために使用されるシステムである。図示してあるように、睡眠状態評価システムは、被験者挙動測定装置10と情報処理装置20とを備える。
本実施例に係る被験者挙動測定装置10は、睡眠中の被験者の体の動きを測定するために、被験者の体に固定される小型の装置(いわゆるモーションセンサ)である。尚、図1には、被験者挙動測定装置10と情報処理装置20とがケーブル18にて接続されている状態を示してあるが、本睡眠状態評価システムは、通常、『単独で(情報処理装置20と接続せずに)機能させることにより被験者挙動測定装置10に被験者の体の動きに関する情報を収集させた後、被験者挙動測定装置10を情報処理装置20に接続することにより被験者挙動測定装置10に収集させた情報を情報処理装置20で解析する』といった形で使用されるものである。
図1に示してあるように、被験者挙動測定装置10は、慣性センサ11、記憶部12、インタフェース回路(図では、IF)13及びマイクロプロセッサ14を備えている。また、被験者挙動測定装置10は、装置内の各部に電力を供給するためのバッテリ(二次電池;図示略)、マイクロプロセッサ14による記憶部12内への加速度の記録(詳細は後述)を開始/終了させるためのスライドスイッチ(図示略)も備えている。
慣性センサ11は、X、Y、Z軸方向の加速度を測定できる3軸加速度センサである。被験者挙動測定装置10は、この慣性センサ11のX、Y、Z軸方向が、それぞれ、被験者の左右方向(左がプラス方向)、上下方向(上がプラス方向)、前後方向(前がプラス方向)となるように、専用ベルト等により被験者に固定される。尚、被験者挙動測定装置10の固定位置は、通常、体幹中央部(腹部中央部あるいは背中中央部)である。以下、被験者に対して固定された被験者挙動測定装置10内の慣性センサ11のX、Y、Z軸方向のことを、それぞれ、被験者のX、Y、Z方向と表記する。
記憶部12は、慣性センサ11による加速度の測定結果を記憶しておくための記憶装置である。本実施例に係る被験者挙動測定装置10の記憶部12は、被験者挙動測定装置10から取り外すことが出来るメモリカード(フラッシュROM(Read Only Memory))となっている。
インタフェース回路13は、情報処理装置20と通信(情報交換)を行うためのユニッ
ト(本実施例では、いわゆるUSB(Universal Serial bus)インタフェース回路)である。このインタフェース回路13は、被験者挙動測定装置10のバッテリを充電するためにも用いられる。なお、被験者挙動測定装置10と情報処理装置20とが、夫々無線通信インタフェースを有し、両者間での情報(後述する被験者挙動情報を含む)の授受が無線リンクを通じて実施されるようにすることもできる。また、被験者挙動測定装置10と、情報処理装置20とが、可搬性を有する記録媒体(例えばSDカード)のドライブ装置を夫々備え、情報の授受が可搬性を有する記録媒体の一方からの離脱、他方への装着及び情報の読み出しによって実施されるようにしても良い。
マイクロプロセッサ14は、慣性センサ11による被験者のX、Y、Z方向の加速度の測定結果を周期的に記憶部12に記録する処理(以下、測定記録処理と表記する)を実行可能なプロセッサである。このマイクロプロセッサ14は、情報処理装置20から所定形式のコマンドを送信することにより、測定記録処理時の加速度の記録周期を設定(指定)できるように、構成(プログラミング)されている。
さらに、マイクロプロセッサ14は、被験者挙動測定装置10に設けられているスライドスイッチがONとなった際に、現在時刻と設定されている記録周期とを記憶部12に記録してから、設定されている記録周期での測定記録処理を開始し、スライドスイッチがOFFとなった際に、測定記録処理を終了するようにも構成されている。尚、マイクロプロセッサ14が行うこの処理(現在時刻と記録周期とを記憶部12に記録する処理+測定記録処理)は、各種データを、現在時刻から生成したファイル名を有するファイルとして記憶部12に記憶する処理である。
情報処理装置20は、入力装置21(キーボード、マウス等)、ディスプレイ22、コンピュータ本体23等からなるコンピュータの記憶部24(HDD(Hard Disk Drive)
、SSD(Solid State Drive)等)に、本システム用に開発した睡眠状態評価プログラ
ム35をインストールした装置である。尚、情報処理装置20の記憶部24(HDD、SSD等)は、コンピュータ可読媒体に相当する。また、情報処理装置20(情報処理装置20として機能するコンピュータ)は、PC(Personal Computer)、WS(Work Station)等であっても、携帯電話、スマートフォン等であっても良い。睡眠状態評価プログラム
35のコンピュータ(情報処理装置20)へのインストールは、睡眠状態評価プログラム35を記録したCD−ROM等の可搬型記録媒体からの読み出しや、サーバからのダウンロードにより行われる。
以下、情報処理装置20の機能を説明する。尚、以下の説明において、被験者挙動情報とは、被験者挙動測定装置10を動作させることにより記憶部12にファイルとして記憶される、被験者の各時刻における3方向の加速度の測定結果を含む情報のことである。
図1Bに、本実施例に係る情報処理装置20の機能ブロック図を示す。図示してあるように、本実施例に係る情報処理装置20のコンピュータ本体23(主として、CPU31)は、寝返り角度情報生成部40、頻度値算出部41、算出・出力部42、睡眠状態評価部43、第2頻度値算出部44及び第2算出・出力部45として機能する。
寝返り角度情報生成部40は、記憶部12上の被験者挙動情報、すなわち、被験者挙動測定装置10により時系列的に記録された、就寝中の被験者についての3方向の加速度情報から、複数の寝返り角度を含む寝返り角度情報を生成するユニット(機能ブロック)である。尚、寝返り角度とは、被験者が行った各寝返り挙動(寝返り動作、寝返りをしようとした動作)における被験者の体軸回りの回転角のことである。
この寝返り角度情報生成部40は、全時刻の寝返り角度(被験者挙動情報から算出可能
な全ての寝返り角度)を含む寝返り角度情報を生成するものであっても良い。ただし、本実施例に係る情報処理装置20が備える寝返り角度情報生成部40は、所定時間毎の寝返り角度の平均値を、各所定時間における寝返り角度として算出するようになっている。また、寝返り角度情報生成部40は、被験者挙動情報に基づき、就寝中の被験者の、各時刻における体軸の転倒角(傾斜角)と体軸回りの回転角とを求め、転倒角が規定範囲内の角度となっている回転角のみから、寝返り角度情報を生成するものとなっている。
尚、情報処理装置20を、他装置(被験者挙動測定装置10相当の装置)が生成した寝返り角度情報を処理する装置として構成する場合には、寝返り角度情報生成部40を情報処理装置20から除去しておくことが出来る。
頻度値算出部41は、寝返り角度情報生成部40が生成した寝返り角度情報中の複数の寝返り角度に基づき、複数の角度値Aのそれぞれについて、被験者の、寝返り角度がA度以上の寝返り挙動の実行頻度を表す頻度値Z(A)を算出するユニットである。本実施例に係る頻度値算出部41は、頻度値Z(A)として、寝返り角度情報に含まれる複数の寝返り角度の中の、その値がxとなっている寝返り角度の数P(x)を表記した場合に以下の式により表される値を算出する。
すなわち、本実施例に係る頻度値算出部41は、寝返り角度情報に含まれる、その値(角度)がA度以上となっている寝返り角度の総和を、頻度値Z(A)として算出するものとなっている。
ただし、頻度値Z(A)は、被験者の、寝返り角度がA度以上の寝返り挙動の実行頻度を表す値でありさえば良い。従って、頻度値算出部41を、(1)式とは異なる式で頻度値Z(A)を算出するものとしておくことも出来る(詳細は後述)。
算出・出力部42は、頻度値算出部41により算出された各頻度値Z(A)に基づき、被験者の寝返り頻度因子α(詳細は後述)を算出して出力するユニットである。この算出・出力部42は、図1Bに矢印で模式的に示してあるように、算出した寝返り頻度因子αを、ディスプレイ22に対して出力する。すなわち、本実施例に係る算出・出力部42は、算出した寝返り頻度因子αを表す情報をディスプレイ22の画面上に表示するユニットとなっている。ただし、算出・出力部42は、寝返り頻度因子αを算出して何らかの形で出力するものでありさえすれば良い。従って、算出・出力部42を、算出した寝返り頻度因子αをプリンタに印刷させるユニットや、算出した寝返り頻度因子αを記憶装置(記憶部24や、情報処理装置20のUSBポートに装着されたUSBメモリ等)に記憶するユニットとしておくことが出来る。
睡眠状態評価部43は、算出・出力部42により算出された寝返り頻度因子αに基づき、被験者の睡眠状態が予め定められている複数(例えば、3つ)の睡眠状態のいずれであるかを判別し、判別結果を出力するユニットである。図1Bに模式的に示してあるように、本実施例に係る睡眠状態評価部43も、判別結果をディスプレイ22に対して出力する(判別結果をディスプレイ22の画面上に表示する)ユニットである。ただし、睡眠状態評価部43は、寝返り頻度因子αに基づき、被験者の睡眠状態を判別し、判別結果を何らかの形で出力するものでありさえすれば良い。従って、睡眠状態評価部43を、判別結果
をプリンタに印刷させるユニットや、判別結果を記憶装置に記憶するユニットとしておくことが出来る。
第2頻度値算出部44は、寝返り角度情報生成部40が生成した寝返り角度情報中の複数の寝返り角度中の、第1時間幅分の評価対象時間帯になされた寝返り挙動に関する寝返り角度から、各角度値Aについての頻度値Z(A)を算出する頻度値算出処理を、開始時刻を異ならせた複数の評価対象時間帯のそれぞれについて実行するユニットである。
第2算出・出力部45は、第2頻度値算出部44によって関数算出処理が行われた複数の評価対象時間帯のそれぞれについて、その評価対象時間帯に関する頻度値算出処理により算出された複数の頻度値Z(A)から寝返り頻度因子αを算出し、各評価対象時間帯について算出した前記寝返り頻度因子αを評価対象時間帯との対応関係が分かる形で出力するユニットである。本実施例に係る第2算出・出力部45も、寝返り頻度因子αをディスプレイ22に対して出力する(寝返り頻度因子αを評価対象時間帯との対応関係が分かる形でディスプレイ22の画面上に表示する)ユニットである。ただし、この第2算出・出力部45も、睡眠状態評価部43等と同様に、寝返り頻度因子αと評価対象時間帯との間の対応関係を示す情報をプリンタに印刷させるユニットや、当該情報を記憶装置に記憶するユニットとしておくことが出来る。
以下、本実施例に係る情報処理装置20の上記した各種機能を、流れ図等を用いて、睡眠状態評価システムの利用法と共に、さらに具体的に説明する。
本睡眠状態評価システム(図1A参照)を用いて被験者の睡眠状態を評価する場合、まず、被験者挙動測定装置10を情報処理装置20に接続して、被験者挙動測定装置10に加速度の記録周期を設定する処理が行われる。尚、被験者挙動測定装置10の加速度の記録周期のデフォルト値は、10msとなっている。このデフォルト値は、一般的な被験者についての寝返り角度(被験者が行った各寝返り挙動(寝返り動作、寝返りをしようとした動作)における体軸回りの回転角)を正確に求められる値となっている。そのため、この加速度の記録周期を設定(変更)する処理は、通常、省略される。
記録周期の設定を変更した後又は記録周期を変更しないことにした後には、被験者挙動測定装置10を専用ベルト等により被験者に固定し、被験者挙動測定装置10のスライドスイッチをONとする作業が行われる。そして、その状態で被験者に睡眠を取ってもらい、被験者の起床後にスライドスイッチがOFFにされる。
その後、被験者挙動測定装置10が専用ベルト等から取り外されて情報処理装置20に接続される。
CPU31が睡眠状態評価プログラム35を実行しているコンピュータ(つまり、情報処理装置20)は、操作者からの各種指示の入力を受け付ける状態で動作している。
そして、情報処理装置20は、操作者によって、被験者挙動測定装置10の記憶部12上の或るファイル(現在時刻と記録周期と各種時刻における3方向の加速度の測定結果を保持したファイル)を処理することを指示された場合、図2に示した手順の解析処理を実行する。尚、詳細説明は省略するが、情報処理装置20は、この解析処理を、記憶部12に記憶されているファイルを他の記憶装置にコピーしたファイルに対して行う機能も有している。また、情報処理装置20の、この解析処理のステップS101〜S103の処理を行う部分/機能が、上記した寝返り角度情報生成部40に相当するCPU31の機能であり、情報処理装置20の、ステップS104の処理を行う部分/機能が、上記した頻度値算出部41に相当するCPU31の機能である。さらに、情報処理装置20の、ステッ
プS105及びS106の処理を行う部分/機能が、算出・出力部42、又は、算出・出力部42及び睡眠状態評価部43に相当するCPU31の機能である。
図2に示してあるように、この解析処理時、情報処理装置20(情報処理装置20内のCPU31)は、まず、被験者挙動測定装置10の記憶部12(又は他の記憶装置)から、操作者により指定されたファイルの内容を読み出し、読み出した加速度群、記録周期等に基づき、X方向の1秒毎の平均加速度X(T)、Y方向の1秒毎の平均加速度Y(T)、Z方向の1秒毎の平均加速度Z(T)を算出する(ステップS101)。尚、X(T)等における於けるTとは、測定開始後、n−1秒目からn秒目(n=1、2、3…)までの時間帯(1秒)のことである。
要するに、被験者挙動測定装置10による加速度の測定結果には、被験者の寝返り挙動(被験者の完全な寝返り動作又は寝返りをしようとした動作)に起因しないもの(細かく体が震えた際の加速度の検出結果やノイズ)が含まれる。そして、詳細は後述するが、本解析処理が寝返り挙動の頻度により被験者の睡眠状態を評価する処理となっているため、加速度を平均することにより、その後の処理の対象となる情報から、細かな体が震え等の寝返り動作ではない動作に関する情報を除去しているのである。
ステップS101の処理を終えた情報処理装置20は、以下の式により、各時刻における転倒角Fallと回転角Turnとを求める(ステップS102)。

ここで、arccosは、逆余弦関数であり、arctanは、逆正接関数である。
既に説明(定義)したように、X、Y、Zは、それぞれ、被験者の左右方向(左がプラス方向)、上下方向(上がプラス方向)、前後方向(前がプラス方向)である。従って、ステップS102では、図3Aに示した角度、すなわち、被験者の体軸回りの回転角(被験者の体の正面が真上を向いている場合が“0”)が、回転角Turnとして算出されることになる。また、ステップS102では、図3Bに示した角度、すなわち、被験者の仰臥角が、転倒角Fallとして算出されることになる。
ステップS102の処理が完了すると、図4に示したような内容のデータ(時系列的な回転角群と時系列的な転倒角群)が情報処理装置20内(本実施例では、情報処理装置20のRAM上)に用意されることになる。
そのようなデータを内部に用意した情報処理装置20は、各時刻について算出した回転角から、転倒角を参照して、被験者が就寝中に行った各寝返り挙動の回転角である寝返り角度を算出する処理(ステップS103)を行う。
以下、このステップS103の処理の詳細を説明する。
ステップS103の処理は、基本的には、各極小点の回転角と各極小点の1つ後の極大点の回転角の差の絶対値を各極小点の寝返り角度として算出し、各極大点の回転角と、各極大点の1つ後の極大点の回転角の差の絶対値を各極大点の寝返り角度として算出する処理である。ここで、極小点、極大点とは、図5に模式的に示してあるように、それぞれ、前後の時刻の回転角よりも小さな時刻、前後の時刻の回転角よりも大きな時刻のことである。ただし、ステップS103の処理は、同時刻の転倒角が所定角度(本実施例では、70度)以上となっている回転角のみを処理対象として、上記手順で寝返り角度を算出するものとなっている。
すなわち、ステップS103の処理は、基本的には、一般的な基準でも寝返りと言える動作、一般的な基準では寝返りと言えない僅かに体を回転させる動作の双方を“寝返り挙動”とみなして、各寝返り挙動時の被験者の体軸回りの回転角を寝返り角度として算出する処理となっている。
そして、被験者が、就寝中に一度も起きあがらなかった場合には、上記手順で各寝返り挙動時の回転角(寝返り角度)を算出できる。ただし、被験者が、就寝中に起きあがった場合(寝返り挙動ではない挙動をした場合)にも、被験者の体は体軸回りに回転する。従って、就寝中に被験者が何度か起きあがった場合、上記手順では、寝返り挙動以外の挙動時の被験者の体軸回りの回転角が寝返り角度として算出されてしまうことになる。
そして、被験者が起きあったか否かは、転倒角から判断することができる。そのため、ステップS103の処理を、上記内容の処理としているのである。
ステップS103の処理を終えた情報処理装置20は、予め定められている複数の角度値A(本実施例では、10度から45度までの1度毎の角度)のそれぞれについて、その値がA度以上となっている寝返り角度の累積和を頻度値Z(A)として算出する(ステップS104)。
すなわち、情報処理装置20は、ステップS104にて、予め定められている複数の角度値Aのそれぞれについて、上記した(1)式により頻度値Z(A)を算出する処理を行う。
次いで、情報処理装置20は、算出した各頻度値Z(A)が、以下の回帰式により近似されることになるように、係数α、βを算出する(ステップS105)。
ここで、ステップS105、S106の処理として上記のような内容の処理を採用している理由を説明しておくことにする。
本睡眠状態評価システム(主として、睡眠状態評価プログラム35)の開発時には、各種被験者(正常な睡眠が取れている被験者、不眠症の被験者等)の睡眠中の挙動に関する情報(3方向の加速度)を収集して、収集した情報と被験者の睡眠状態との関係とを解析することが行われている。そして、その結果として、以下のことが分かっている。
・上記した頻度値Z(A)の対数値を、A値に対してプロットすると、被験者によらず、図6に示したようなグラフ、すなわち、A値が10度〜45度の領域でlogZ(A)が
Aに対して直線的に変化するグラフ、が得られる(つまり、A値が10度〜45度の範囲内にある場合、上記回帰式でZ(A)で近似できる)。尚、図6に示したグラフは、図7に示したデータ(寝返り角度群)から頻度値Z(A)を算出したものである。
・頻度値Z(A)の対数値をA値に対してプロットしたグラフ(図6)の直線部分のlogZ(A)軸切片の値(以下、寝返り頻度因子αと表記する)及び傾きの逆数(以下、寝返りエネルギーβと表記する)と、被験者の睡眠状態との間に、図8に示してあるような相関がある。
図8に示した、寝返り頻度因子α及び寝返りエネルギーβと、被験者の睡眠状態との間の相関関係は、図9に一例として示したような実験結果を組み合わせることによって得られたものである。
具体的には、図9は、健常者2名およびパーキンソン病患者(以下、PD患者とも表記する)2名の総計4名の被験者に対する実験結果を示した図である。尚、この図9に示してある寝返り頻度因子は、単位時間当たりの数値へ変換した値(α/睡眠時間)である。
図9から明らかなように、健常者(*)は、2名ともに、寝返り頻度因子αが200以上、寝返りエネルギーβが60以上と、寝返り頻度因子α、寝返りエネルギーβのいずれの値も大きくなっている。1名のPD患者(○、△、□)は、寝返り頻度因子αが100以下、寝返りエネルギーβが30以下と、いずれの値も小さくなっている。また、PD患者に関する寝返り頻度因子α、寝返りエネルギーβの算出結果(○、△、□)は、計測日によらない再現性のある値を示している。
もう1名のPD患者(●)は寝返りエネルギーβは同様に小さいものの、寝返り頻度因子αは非常に大きくなっている。このように、体が動かせなくなるPD患者は寝返り頻度が少なくなり、逆に寝付けない場合は寝返り頻度が大きくなる。
以上のようなことが実験結果から判明しているため、ステップS105で上記回帰式の係数α(寝返り頻度因子)、β(寝返りエネルギー)を算出しているのである。また、10度〜45度の範囲外の頻度値Z(A)値は、α、βの算出に不要なものである。そのため、ステップS106で10度から45度までの1度毎の角度についてのみ、頻度値Z(A)を算出しているのである。
ステップS106の処理を終えた情報処理装置20は、ディスプレイ22の画面上に、寝返り頻度因子αの値を表示する(ステップS106)。良好な睡眠が取れていない被験者の寝返り頻度因子αの値は、高い値(通常、400程度)となる(図8、9参照)。そのため、操作者は、ディスプレイ22の画面上に示された寝返り頻度因子αから被験者の睡眠状態を把握することが出来る。
また、所定の指示が入力された場合、情報処理装置20は、ステップS106にて、ディスプレイ22の画面上に、α値から定めた被験者の睡眠状態(図8参照)を示す情報(メッセージ)を表示する。さらに、他の所定の指示が入力された場合、情報処理装置20は、ステップS106にて、ディスプレイ22の画面上に、α値とβ値とから定まる被験者の睡眠状態区分(図8におけるA〜F)を示す情報(メッセージ)を表示する。従って、情報処理装置20の操作者は、これの機能を用いることにより、被験者の睡眠状態がどのような状態にあるかを把握することが出来る。
そして、情報処理装置20は、この解析処理(図2の処理)を、処理の終了(又は、他のファイル内のデータに対する処理の開始)を指示された際に終了する。
また、情報処理装置20は、操作者から、記憶部12(又は他の記憶装置)上の或るファイルについての寝返り頻度因子αの時間依存性を表示することが指示された場合には、図10に示した手順の第2解析処理を実行する。尚、情報処理装置20の、この第2解析処理のステップS201〜S203の処理を行う機能が、上記した寝返り角度情報生成部40に相当するCPU31の機能である。また、情報処理装置20の、ステップS204及びS205の処理を行う機能、ステップS206の処理を行う機能が、それぞれ、第2頻度値算出部44、第2算出・出力部45に相当するCPU31の機能である。
この第2解析処理のステップS201〜S204の処理は、それぞれ、上記したステップS101〜S104の処理と同内容の処理である。
ステップS205の処理は、加速度が測定されている全時間帯を、開始時刻を所定時間ΔT(例えば10分)ずつずらした、同じ時間幅Tw(>ΔT、例えば1時間)分の複数の評価対象時間帯に仮想的に分割し、分割した評価対象時間帯毎に上記したステップS105の処理と同内容の処理を行う処理である。
そして、第2解析処理のステップS206の処理は、各評価対象時間帯について算出された寝返り頻度因子αを、図11に示したようなグラフとしてディスプレイ22の画面上に表示する処理となっている。尚、ディスプレイ22の画面上に実際に表示されるグラフは、図11に示してある矢印及び“レム睡眠”という文字列が表示されていないものである。
一般に、寝返りはノンレム睡眠とレム睡眠との切り替え時に多く見られる。従って、この第2解析処理の処理結果(図11)中の特に寝返り頻度因子αが大きい時間帯の被験者の状態がレム睡眠開始時の状態あるいはレム睡眠中である状態であると推定できることになる。また、寝返り頻度因子αの小さい時間帯において、被験者はより深い睡眠状態にあると推定できることになる。
また、図12に模式的に示したように、寝付けない場合には、寝返り頻度因子αが大きく時間変化し、深い睡眠が取れていない場合には、寝返り頻度因子αがあまり時間変化せずに500近傍の値となる。さらに、良好な睡眠が取れている場合には、寝返り頻度因子αが時間経過に伴って0〜500程度の範囲内を上下し、パーキンソン病患者の寝返り頻度因子αはあまり時間変化せずに低い値を取る。そのため、第2解析処理の処理結果(図11)から、被験者がどのような睡眠を取れているかが分かることにもなる。
以上、詳細に説明したように、本実施例に係る睡眠状態評価システムは、被験者の就寝中の挙動情報に基づき、被験者の寝返り挙動(寝返り動作、寝返りをしようとした動作)の実行回数に相当する寝返り頻度因子αを算出して出力する機能を有している。そして、寝返り頻度因子αは、被験者の睡眠状態と相関がある値であると共に、しきい値を設定することなく一意に決定できる値となっている。
従って、本実施例に係る睡眠状態評価システムを用いておけば、しきい値の設定誤りにより被験者の睡眠状態の評価を誤るといったことがない形で、被験者の睡眠状態を評価できることになる。
《変形例》
上記した実施例に係る睡眠状態評価システムについては、各種の変形を行うことが出来る。例えば、情報処理装置20を、各Z(A)として、図13に模式的に示したように、寝返り角度が角度A以上の寝返り挙動が連続してなされた時間帯内における寝返り角度の
最大値(図における●)の総和を算出する装置に変形することが出来る。
尚、そのような寝返り角度の最大値の総和は、例えば、前後の寝返り角度よりも大きく、且つ、その値がAよりも大きな寝返り角度W(t)を寝返り挙動の発生時刻tが早い(又は遅い)方から順々に特定し、その後、以下の式のように、特定した全W(ti)(i=1〜n:nは、特定した寝返り角度の総数)を加算すれば、得ることが出来る。
情報処理装置20を、上記したP(x)(xとその値が一致している寝返り角度の数)から、以下の式にて各頻度値Z(A)を算出する装置に変形することも出来る。
換言すれば、情報処理装置20を、以下の式のように、各頻度値Z(A)として、値がA以上の寝返り角度の総数nを算出する装置に変形することも出来る。
また、情報処理装置20を、寝返り頻度因子α、寝返りエネルギーβを求めるための回帰式として、以下のパレート関数を用いるものに変形することも出来る、
情報処理装置20を、寝返り頻度因子α、寝返りエネルギーβを求めるための回帰式として、以下の、切断されたパレート関数を用いるものに変形することも出来る、
また、情報処理装置20を、ステップS104(又はS204)の処理でより多くの頻度値Z(A)を算出し、ステップS105(又はS205)の処理時に、寝返り頻度因子α、寝返りエネルギーβの算出に用いる頻度値Z(A)の範囲を前後にずらして、最も差分(誤差)が少なくなる寝返り頻度因子α、寝返りエネルギーβを算出する装置に変形することも出来る。
睡眠状態評価システムを、ステップS101までの処理、ステップS102までの処理
、又は、ステップS103までの処理が、被験者挙動測定装置10側で行われ、その後の処理が情報処理装置20側で行われるシステムに変形することも出来る。
睡眠状態評価システムの情報処理装置20を、第2解析処理(図10)を行う機能を有さないもの(第2頻度値算出部44及び第2算出・出力部45を有さないもの)に変形することも出来る。情報処理装置20を、ステップS102及び又はステップS202の処理における平均時間を、操作者が設定(変更)できる装置に変形することも出来る。
また、上記した寝返り頻度因子αは、被験者の各寝返り挙動時の寝返り角度が分かりさえすれば算出できる値であり、寝返り角度は、被験者の各時刻における3方向の加速度が分からなくても、被験者の各時刻における体軸回りの回転角が分かれば、算出できる値である。従って、被験者挙動測定装置10は、上記した慣性センサ11(3軸加速度センサ)以外の慣性センサを備えた装置であっても良い。なお、被験者の体軸回りの回転角を検出できる、3軸加速度センサ以外の慣性センサ11としては、2軸の加速度センサの、ジャイロセンサ、速度センサを例示できる。また、慣性センサ11は、1〜2軸の加速度センサの組み合わせでも良い。
慣性センサ11は、慣性センサに限らず、被験者をカメラで撮影し、撮影された映像を解析して被験者の動きを動作信号として求める構成や、被験者に装着したマーカーの動きを光学式、機械式、磁気式等のトラッカー(センサ)で検出して動作信号とする装置、所謂モーションキャプチャを行う装置であっても良い。
また、睡眠状態評価システムを、被験者挙動測定装置10による加速度等の測定周期が設定できないものに変形することも出来る。なお、睡眠状態評価システムを、そのようなシステムに変形する場合には、寝返り角度を正確に算出できるようにするために、加速度等の測定周期を1ms〜1s程度の値、特に5ms〜50ms程度の値にしておく(加速度等のサンプリング周波数を1〜1000Hz程度の値、特に20〜200Hz程度の値にしておく)ことが好ましい。
また、睡眠状態評価システムを、被験者挙動測定装置10・情報処理装置20間の通信が無線で行われるものや、情報処理装置20の、図1Bに示してあるユニット(機能ブロック)群の一部又は全てを、ASIC等(application specific integrated circuit)
で実現しておいても良い事などは、当然のことである。
10・・・被験者挙動測定装置
11・・・慣性センサ
12・・・記憶部
13・・・インタフェース回路
14・・・マイクロプロセッサ
18・・・ケーブル
20・・・情報処理装置
21・・・入力装置
22・・・ディスプレイ
23・・・コンピュータ本体
24・・・記憶部
31・・・CPU
35・・・睡眠状態評価プログラム
40・・・寝返り角度情報生成部
41・・・頻度値算出部
42・・・算出・出力部
43・・・睡眠状態評価部
44・・・第2頻度値算出部
45・・・第2算出・出力部

Claims (14)

  1. 就寝中に被験者が行った各寝返り挙動における体軸回りの回転角である複数の寝返り角度に基づき、複数の角度値Aのそれぞれについて、前記被験者の、寝返り角度がA度以上の寝返り挙動の実行頻度を表す頻度値Z(A)を算出する頻度値算出部と、
    前記複数の角度値Aについて前記頻度値算出部によって算出された複数の頻度値Z(A)に基づき、前記被験者に関する寝返り頻度因子αを算出して出力する算出・出力部と、
    を備えることを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記頻度値Z(A)が、前記複数の寝返り角度の中の、その値がxとなっている寝返り角度の数P(x)を表記した場合に以下の式により表される値である
    ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記頻度値Z(A)が、寝返り角度がA度以上の寝返り挙動が連続してなされた各時間帯における寝返り角度の最大値の総和である
    ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  4. 前記算出・出力部は、前記頻度値算出部により算出された各Z(A)が、以下の回帰式により近似されることになるように、α及びβを算出し、算出したαを前記寝返り頻度因子αとして出力する
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  5. 前記算出・出力部は、算出したαを前記寝返り頻度因子αとして出力すると共に、算出したβを寝返りエネルギーβとして出力する
    ことを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
  6. 前記算出・出力部により算出された寝返り頻度因子αに基づき、前記被験者の睡眠状態が予め定められている複数の睡眠状態のいずれであるかを判別し、判別結果を出力する睡眠状態評価部を、さらに備える
    ことを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
  7. 前記複数の寝返り角度中の、第1時間幅分の評価対象時間帯になされた寝返り挙動に関する寝返り角度から、各角度値Aについての前記頻度値Z(A)を算出する頻度値算出処理を、開始時刻を異ならせた複数の評価対象時間帯のそれぞれについて実行する第2頻度値算出部と、
    前記複数の評価対象時間帯のそれぞれについて、その評価対象時間帯に関する前記頻度値算出処理により算出された複数の頻度値Z(A)から前記寝返り頻度因子αを算出し、各評価対象時間帯について算出した前記寝返り頻度因子αを評価対象時間帯との対応関係が分かる形で出力する第2算出・出力部と、
    を、さらに備える
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  8. 就寝中の被験者の体軸回りの回転角を複数の時刻のそれぞれについて含む回転角情報に基づき、複数の寝返り角度を含む寝返り角度情報を生成する寝返り角度情報生成部を、さらに、備え、
    前記頻度値算出部は、前記寝返り角度情報生成部により生成された前記寝返り角度情報中の前記複数の寝返り角度に基づき、各角度値Aについての前記頻度値Z(A)を算出する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  9. 前記回転角情報に、前記複数の時刻のそれぞれについて、その時刻における前記被験者の体軸の傾斜角である転倒角が含まれ、
    前記寝返り角度情報生成部は、前記回転角情報中の、転倒角が規定範囲内の角度となっている回転角のみから、前記寝返り角度情報を生成する
    ことを特徴とする請求項8に記載の情報処理装置。
  10. モーションセンサにより時系列的に記録された、就寝中の被験者についての3方向の加速度情報から、複数の寝返り角度を含む寝返り角度情報を生成する寝返り角度情報生成部を、さらに、備え、
    前記頻度値算出部は、前記寝返り角度情報生成部により生成された前記寝返り角度情報中の前記複数の寝返り角度に基づき、各角度値Aについての前記頻度値Z(A)を算出する
    ことを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  11. コンピュータが、
    就寝中に被験者が行った各寝返り挙動における体軸回りの回転角である複数の寝返り角度に基づき、複数の角度値Aのそれぞれについて、前記被験者の、寝返り角度がA度以上の寝返り挙動の実行頻度を表す頻度値Z(A)を算出し、
    前記複数の角度値Aについて算出した複数の頻度値Z(A)に基づき、前記被験者の寝返り頻度因子αを算出して出力する
    ことを特徴とする睡眠状態評価方法。
  12. コンピュータに、
    就寝中に被験者が行った各寝返り挙動における体軸回りの回転角である複数の寝返り角度に基づき、複数の角度値Aのそれぞれについて、前記被験者の、寝返り角度がA度以上の寝返り挙動の実行頻度を表す頻度値Z(A)を算出する処理と、
    前記複数の角度値Aについて算出した複数の頻度値Z(A)に基づき、前記被験者の寝返り頻度因子αを算出して出力する処理と
    を行わせることを特徴とする睡眠状態評価プログラム。
  13. 就寝中の被験者の挙動を測定するための被験者挙動測定装置と情報処理装置とを含む評価システムであって、
    前記情報処理装置は、
    前記被験者挙動測定装置の測定結果から求められた、就寝中に前記被験者が行った各寝返り挙動における体軸回りの回転角である複数の寝返り角度に基づき、複数の角度値Aのそれぞれについて、前記被験者の、寝返り角度がA度以上の寝返り挙動の実行頻度を表す頻度値Z(A)を算出する頻度値算出部と、
    前記複数の角度値Aについて前記頻度値算出部によって算出された複数の頻度値Z(A)に基づき、前記被験者に関する寝返り頻度因子αを算出して出力する算出・出力部と、
    を備える、
    ことを特徴とする評価システム。
  14. 前記被験者挙動測定装置が、
    前記被験者の3方向の加速度を測定する装置である
    ことを特徴とする請求項13に記載の評価システム。
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