JP2013243475A - 量子暗号装置の偏波補償システム - Google Patents

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【課題】波長が複数存在する場合においても、すべての波長に対して同時に偏波無依存状態を実現することのできる量子暗号装置の偏波補償システムを得る。
【解決手段】光源を有する量子暗号装置における光信号の偏波を補償する量子暗号装置の偏波補償システムであって、量子暗号装置の内部に設けられた干渉計(量子暗号装置内の受信側PLC)を備える。干渉計は、干渉計の内部の光路長差を、光信号の波長に依存した値に設定するための波長依存導波路40を含む。
【選択図】図5

Description

この発明は、量子暗号装置における光信号の偏波を補償する量子暗号装置の偏波補償システムに関するものである。
一般に、通信信号において量子暗号を行うと、通信を行う2者間で秘密鍵を共有することができる。しかし、送受信装置や伝送路中で光信号にノイズが加わって、偏光状態がランダムに変化すると、光学系の干渉明瞭度が劣化し、結果として装置性能(秘密鍵の生成速度や通信距離)が低下するという問題が生じる。
そこで、従来から干渉明瞭度の劣化を防ぐために、光信号の偏波補償を行う技術が要求されている。従来の量子暗号装置の偏波補償システムの一例としては、受信側干渉計として、偏波保持ファイバを用いた非対称マッハ・ツエンダ(Mach−Zehnder)干渉計(以下、「AMZI」と略称する)を適用した技術が提案されている(たとえば、非特許文献1参照)。
上記非特許文献1に記載の従来システムにおいては、AMZIのLong−armと、Short−armとのファイバ長差が、ビート長の整数倍となるように、適切に調整する(たとえば、ファイバ温度を調整してファイバ長を変化させる)ことにより、任意の変化を受けた偏波の光が入射しても、受動的にこれを補償(偏波無依存状態を利用)することを可能にしている。
ただし、上記システムにおいて、偏波無依存状態を実現可能な光は、Long−armとShort−armとのファイバ長差が所定値となっているときに、光源の波長λ0と、複屈折率B(偏波保持ファイバの低速軸複屈折率nxと高速軸複屈折率nyとの差)とを用いて表される、以下の式(1)を満たす波長λ0(ビート長Lb)の光のみである。
Figure 2013243475
しかしながら、パルスとして光信号を送信すると、光信号のスペクトルには、原理的に波長軸上の広がりが存在し、一般にすべての波長の光が式(1)を満たすことはない。この場合、Long−armとShort−armとのファイバ長差をどのように設定しても、送信されるすべての波長が同時に偏波無依存状態となることはない。
T.Honjo,K.Inoue,H.Takahashi,OPTICS LETTERS,29,23(2004)
従来の量子暗号装置の偏波補償システムは、式(1)を満たす波長の光のみを偏波無依存状態とすることができるものの、すべての波長の光が式(1)を満たすことはないので、ファイバ長差をどのように設定しても、送信されるすべての波長の光信号を同時に偏波無依存状態とすることができないという課題があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、波長が複数存在する場合においても、すべての波長に対して同時に偏波無依存状態を実現した量子暗号装置の偏波補償システムを得ることを目的とする。
この発明に係る量子暗号装置の偏波補償システムは、光源を有する量子暗号装置における光信号の偏波を補償する量子暗号装置の偏波補償システムであって、量子暗号装置の内部に設けられた干渉計を備え、干渉計は、干渉計の内部の光路長差を、光信号の波長に依存した値に設定するための波長依存機構を含むものである。
この発明によれば、波長が複数存在する場合においても、すべての波長に対して同時に偏波無依存状態を実現ことができる。
この発明の実施の形態1に係る量子暗号装置の偏波補償システムを示すブロック図である。 図1内の受信側PLCの他の構成例を詳細に示すブロック図である。 この発明の実施の形態1による受信側PLC内の偏波保持ファイバの内部構成を示す断面図である。 この発明の実施の形態1による受信側PLCの内部構成を概略的に示す説明図である。 この発明の実施の形態1による受信側PLCに追加される波長依存機構(波長依存導波路)を示すブロック図である。
実施の形態1.
図1はこの発明に係る量子暗号装置の偏波補償システムを示すブロック図であり、偏波補償機能を含む量子暗号装置100として全体的に示している。
また、図2は図1内の受信側装置2を変形した構成例を詳細に示すブロック図であり、偏波無依存の位相変調を行う部分と受信側PLC22とを示している。なお、PLCとは、光導波路からなる平面光波回路(Planar Lightwave Circuit)の略称である。
図1において、量子暗号装置100は、大きく分けて、送信側装置1と、受信側装置2と、送信側装置1と受信側装置2との間に介在された伝送路3(光ファイバからなる通信チャネル)と、を備えている。
送信側装置1は、レーザ光源11と、レーザ光源11からのレーザ光が入射される送信側PLC12と、送信側PLC12の出力側に配置された送信側位相変調器13(以下、「送信側PM13」と略称する)と、送信側PM13の出力側に配置された光アッテネータ14と、を備えている。
受信側装置2は、伝送路3を介した光信号が入力される受信側位相変調器21(以下、「受信側PM21」と略称する)と、受信側PM21の出力側に配置された受信側PLC22と、受信側PLC22の出力側に配置された光検出器23と、を備えている。
光検出器23は、並列配置された2つの光検出器23a、23bにより構成されている。
図2において、受信側装置2内の受信側PM21は、並列配置された2つの受信側PM21a、21bにより構成されている。
また、受信側PM21の入力側および出力側には、偏光ビームスプリッタ24a、24b(以下、「PBS24a、24b」と略称する)が挿入されている。
図2のように、PBS24a、24bと受信側PM21a、21bとを組み合わせることにより、伝送路3中の偏光状態に依存することなく、入力された光信号の位相変調を行うことができる。ただし、この場合は、受信側PM21における光部品点数が増えているので、光検出器23に到達する光パルス数が減少してしまう。
以下、図1に示したこの発明の実施の形態1における各部の動作について説明する。
まず、送信側装置1の動作について説明すると、送信側装置1内のレーザ光源11は、パルス状の光を出射する。レーザ光源11からの光パルスは、送信側PLC12に入射し、送信側PLC12の内部で2つのパルスに分割される。
送信側PLC12に入射した光パルスは、送信側PLC12内のLong−armおよびShort−armを伝播した後、さらに2つずつに分割され、送信側PLC12の出力ポート12a、12bの各々から、時間的に離れた2連光パルスP1、P2が出力される。
なお、図1においては、光パルスの強度をパルス波形の高さで示している。
また、ここでは、出力ポート12aから出力された2連光パルスP1、P2のみを図示している。出力ポート12bから出力された2連光パルス(図示せず)は、以降において使用されない。
なお、送信側PLC12の内部温度は、ペルチエ素子などを用いることにより、一定値に保持しておく必要がある。なぜなら、一定温度に保持することは、2連光パルスP1、P2の間の遅延量を一定に保持することに相当するからである。もし、パルス間の遅延量が一定でない場合には、光学系の干渉明瞭度が減少することになる。
続いて、出力ポート12aから出力された2連光パルスP1、P2は、送信側PM13に入力され、送信側PM13は、2連光パルスP1、P2の間に相対的な位相差量φAを付加する。
このとき付加される位相差量φAとしては、たとえば(−π/2、0、π/2、π)のいずれかがランダムに選択される。
なお、送信側PM13としては、その内部に偏光子を含むものを使用してもよいが、送信側PM13の出力側に別に偏光子を設置してもよい。
最後に、光アッテネータ14は、送信側PM13介した2連光パルスP1、P2の1パルス当たりの光強度を、単一光子レベルにまで減光して送信側装置1から出力する。
こうして、送信側装置1から出力された2連光パルスは、伝送路3を介して受信側装置2へと入射される。
なお、光信号の強度は、送信側装置1から出力される際に、単一光子レベルになっていればよいので、光アッテネータ14による減光操作は、送信側PM13の出力側(図1)に限らず、たとえば、レーザ光源11から光が出射された直後、または、送信側PLC12の出力ポート12aの直後に行われてもよい。
次に、受信側装置2の動作について説明する。
受信側装置2において、まず、伝送路3から出力された2連光パルスが受信側PM21に入力されると、受信側PM21は、送信側PM13と同様に、2連光パルスの間に相対的な位相差量φBを付加する。
このとき付加される位相差量φBとしては、たとえば(−π/2、0、π/2、π)のいずれかがランダムに選択される。
なお、受信側PM21で付加される位相差量φBは、本来ならば(0、π/2)からランダムに選択されればよいが、後段の光検出器23の量子効率が、光検出器23aと光検出器23bとで、一般には異なるので、上記の4値からランダムに選択することにより、得られる鍵の値の偏り(「0」と「1」との比)を解消している。これは、公知文献(たとえば、特許第3821675号参照)から周知の技術である。
また、受信側PM21としては、その内部に偏光子を含むもの、または含まないもののいずれを用いてもよい。なお、偏光子を含む場合の方が光学系の干渉明瞭度は高いが、伝送路3中のノイズ影響で、光信号の偏光状態がランダムに変化していることから、偏光子が内在することによって、逆に透過成分が減少するというデメリットもある。
また、受信側PM21を図2のように構成することによって、伝送路3中の偏光状態に依存することなく、位相変調を行うことが可能となるが、光部品点数が増えるので、光検出器23に到達する光パルス数が減少してしまう。
一方、PBS24a、24bとPM21a、21bとを組み合わせない構成(図1)からなる受信側PM21の場合には、光部品点数が少ないので、光検出器23に到達する光パル数は、図2の構成例に比べて多くなる。
ただし、受信側PM21で付加する変調量(位相差量φB)が偏光依存性を有する場合には、送信側装置1や伝送路3でのノイズが大きいと、意図した位相変調量がかからないので、この結果、QBER値(量子ビットエラー率)が増加し、秘密鍵の生成速度が低下する。
したがって、受信側PM21内にPBS24a、24bおよびPM21a、21bを組み合わせる場合(図2)と、組み合わせない場合(図1)とを比較して、どちらが秘密鍵の生成速度が高いかは、量子暗号装置100の性能(各光部品の性能)や伝送路3の状態に依存するので、一概にどちらがよいとは言えない。
次に、受信側PM21から出力された2連光パルスは、受信側PLC22の入力ポートへと入射する。
以下、送信側PLC12の場合と同様に、2連光パルスの各々が2つのパルスずつに分割され、Long−armおよびShort−arm(図4とともに後述する)を伝播した後、受信側PLC22の出力ポート22a、22bから出力される。
このとき、送信側PLC12と同様に、受信側PLC22の内部温度も、一定値に保持される。このとき、受信側PLC22の内部温度は、送信側PLC12で生じた2連光パルスP1、P2の間の遅延量と同じ分の遅延量を生じさせる温度に設定される。
これより、Long−armを伝播したパルスのうちの前方のパルスと、Short−armを伝播したパルスのうちの後方のパルスとが干渉し、受信側PLC22の出力ポート22a、22bからは、それぞれ3連光パルスP1’、P2’、P3’が出力される。
なお、一般に、干渉による光パルスP2’(真ん中のパルス)は、出力ポート22a、22bの一方のみから出力される場合を有効とする。ここでは、出力ポート22aから出力された場合を示している。
このとき、3連光パルスP1’、P2’、P3’のうちの干渉した光パルスP2’(真ん中のパルス)が、出力ポート22a、22bのいずれから出力されるかは、送信側PM13で付加した位相差量φAと、受信側PM21で付加した位相差量φBとによって決定される。
さらに、受信側PLC22の内部温度を適切な一定値(後述する)に設定することにより、出力ポート22a、22bから出力される光強度の比が、入射する光パルスの偏光状態に依存しないようにすることができる。
最後に、受信側PLC22から出力された3連光パルスP1’、P2’、P3’のうちの干渉した光パルスP2’(真ん中のパルス)が光検出器23により検出される。
このとき、光検出器23は、干渉した光パルスP2’のみを検出可能なタイミングで検出動作を行う。
次に、図3〜図5を参照しながら、受信側装置2内の受信側PLC22について、さらに詳細に説明する。
図3は受信側PLC22の入出力用ファイバを示す断面図であり、入出力用ファイバとして偏波保持ファイバ30を用いた場合を示している。
図4は受信側PLC22内のLong−arm30aおよびShort−arm30bを示す説明図である。図4において、Long−arm30a(1点鎖線参照)は、Short−arm30b(破線参照)よりも長い伝播路となっている。
なお、図4においては、Long−arm30a内に、波長依存導波路40(波長依存した光路長)が介在されているが、後述するように、波長依存機構は、Short−arm30bに介在させてもよく、Long−arm30aおよびShort−arm30bの両方に介在させてもよい。
図5は受信側PLC22内の偏波保持ファイバ30に追加される波長依存導波路40(波長依存機構)を示すブロック図である。
なお、図5において、波長依存導波路40が設けられる偏波保持ファイバ30は、図4内のLong−arm30aまたはShort−arm30bのいずれであってもよい。
図3において、受信側PLC22内の偏波保持ファイバ30は、低屈折率材料からなるクラッド31と、クラッド31の中心部に引き通された高屈折率材料からなるコア32と、コア32の外周部のクラッド31内に配置された応力付与部33と、により構成されている。
受信側PLC22においては、入出力用ファイバとして偏波保持ファイバ30を用い、偏波保持ファイバ30のLong−arm30aとShort−arm30bとのファイバ長差がビート長の整数倍となるように適切に調整されている。
なお、偏波保持ファイバ30のビート長とは、入射した光の偏光状態が再び同一の偏光状態に戻るまでの距離である。
図3のように構成された偏波保持ファイバ30においては、偏波を保持するために付加されている応力付与部33の影響で、fast軸(y軸)方向に偏光した光と、slow軸(x軸)方向に偏光した光とで、感じる屈折率が異なる。
これにより、受信側PLC22においては、任意の偏光状態の光が伝播することにともなって、fast軸方向に偏光した光と、slow軸方向に偏光した光との位相差が変化する。
上記位相差の変化量が2πに達したときの偏光状態は、入射時のものと等しい。
したがって、ビート長とは、fast軸方向に偏光した光と、slow軸方向に偏光した光との位相差の変化量が2πに達するまでの距離とも言える。
ファイバ長の調整方法としては、たとえば、ファイバ温度を変化させて熱膨張または収縮を利用する方法や、ストレッチャを用いて直接ファイバ長さを調整する方法などが考えられ、任意のファイバ長調整方法を適用して、Long−arm30aとShort−arm30bとのファイバ長差をビート長の整数倍に設定することができる。
上述のように、ファイバ長をビート長の整数倍となるように調整すると、どのような偏光状態の光が受信側PLC22の入力ポートに入力されても、Long−arm30aを伝播した前方のパルスと、Short−arm30bを伝播した後方のパルスとが合波される際に、偏光状態が一致して偏波無依存状態となる。
これにより、偏光モードのミスマッチによる干渉明瞭度低下を回避することができる。
ただし、前述の式(1)から明らかなように、厳密に偏波無依存状態が実現できるのは、波長λ0の光のみである。
したがって、波長依存機構を備えていない場合には、光パルスのように周波数軸上に広がりを有する光を出射するレーザ光源11を使用すると、光パルスに含まれるすべての波長に対して、同時に偏波無依存状態にはならない。
たとえば、λ0以外の波長λ1、λ2、λ3、・・・の光においては、fast軸方向に偏光した光と、slow軸方向に偏光した光と、の位相差の変化量が、2πからずれることになる。
そこで、波長λ0のみならず、すべての波長λ1、λ2、λ3、・・・の光に対して、同時に偏波無依存状態が実現できるように、受信側PLC22内のLong−arm30aおよびShort−arm30bの少なくとも一方に対し、図5のように、波長に依存した波長依存導波路40(波長依存機構)を付加する。
このとき、波長依存導波路40は、受信側PLC22内の偏波保持ファイバ30のように、直行する偏波モード間の結合が弱く、それぞれの偏波モードに対する屈折率に差があるものとする。
図5においては、受信側PLC22内の偏波保持ファイバ30に付加される波長依存機構として、波長依存導波路40が用いられている。
波長依存導波路40は、サーキュレータ41と、チャープファイバブラッググレーティング42(CFBG:Chirped Fiber Bragg Grating)とからなり、CFBG42は、サーキュレータ41を介して偏波保持ファイバ30に接続されている。
図5において、偏波保持ファイバ30に入射された波長λ1、λ2、λ3、・・・の光(実線矢印参照)は、サーキュレータ41を介してCFBG42に入力され、波長λ1、λ2、λ3、・・・に応じた境界面で反射された光(破線矢印参照)となって戻り、偏波保持ファイバ30から出射される。
ただし、波長依存導波路40(サーキュレータ41およびCFBG42)を含む、Long−arm30aは、Short−arm30bと、上記条件(各波長の光が伝播するファイバ長を、ビート長の整数倍となるように調整)と、を満たしているものとする。
図5のような構成を採用することにより、周波数軸上の広がりを有する光に対しても、各波長λ1、λ2、λ3のそれぞれの光が、以下の式(2)を満たす長さの導波路を伝播する。
Figure 2013243475
なお、式(2)では、波長λ1、λ2、λ3のみに対応した導波路長さLb1、Lb2、Lb3を示しているが、他の波長λに対しても、同様に上記条件に対応した導波路長さLが設定され得ることは言うまでもない。
この結果、干渉明瞭度および鍵生成速度の低下を防ぐ効果が期待できる。
すなわち、従来システムでは、周波数広がりを有する光に対して、式(1)内の波長λ0の光のみに対して偏波無依存状態を実現していたが、この発明の実施の形態1によれば、複数の波長λ1、λ2、λ3、・・・に対応可能な波長依存導波路40を付加することにより、全波長の光に対して同時に偏波無依存状態を実現することができ、干渉明瞭度および鍵生成速度の低下を防ぐことができる。
仮に、この発明の実施の形態1による上記構成を用いずに、同様の作用効果を実現しようとした場合には、受信側PLC22の前段側にフィルタを設置するとともに、波長ごとに異なる一定温度に調整された複数の受信側PLCを用意して導波する必要があり、非現実的な構成となる。
以上のように、この発明の実施の形態1(図1〜図5)に係る量子暗号装置の偏波補償システムは、レーザ光源11を有する量子暗号装置100における光信号の偏波を補償するために、量子暗号装置100の内部に設けられた受信側PLC22(干渉計)を備えており、受信側PLC22は、受信側PLC22の内部の光路長差を、光信号の波長λ1、λ2、λ3、・・・に依存した値に設定するための波長依存導波路40(波長依存機構)を備えている。
受信側PLC22の光路長差は、レーザ光源11の中心波長のビート長の整数倍に調整されている。
また、受信側PLC22は、2端子入力および2端子出力を有するAMZIからなり、波長依存導波路40(波長依存機構)は、AMZIのLong−arm30aおよびShort−arm30bの少なくとも一方に付加されている。
さらに、波長依存導波路40(波長依存機構)は、サーキュレータ41およびCFBG42(チャープファイバブラッググレーティング)を用いている。
これにより、光パルスのように波長が複数存在する光信号の場合においても、すべての波長に対して同時に偏波無依存状態を実現することができる。
1 送信側装置、2 受信側装置、3 伝送路、11 レーザ光源、12 送信側PLC、12a、12b 出力ポート、13 送信側PM(送信側位相変調器)、14 光アッテネータ、21、21a、21b 受信側PM(受信側位相変調器)、22 受信側PLC、22a、22b 出力ポート、23、23a、23b 光検出器、24a、24b 偏光ビームスプリッタ、30 偏波保持ファイバ、31 クラッド、32 コア、33 応力付与部、40 波長依存導波路、41 サーキュレータ、42 CFBG(チャープファイバブラッググレーティング)、100 量子暗号装置、P1、P2 2連光パルス、P1’、P2’、P3’ 3連光パルス、P2’ 干渉した光パルス。

Claims (4)

  1. 光源を有する量子暗号装置における光信号の偏波を補償する量子暗号装置の偏波補償システムであって、
    前記量子暗号装置の内部に設けられた干渉計を備え、
    前記干渉計は、前記干渉計の内部の光路長差を、前記光信号の波長に依存した値に設定するための波長依存機構を含むことを特徴とする量子暗号装置の偏波補償システム。
  2. 前記干渉計の光路長差は、前記光源の中心波長のビート長の整数倍に調整されたことを特徴とする請求項1に記載の量子暗号装置の偏波補償システム。
  3. 前記干渉計は、AMZIからなり、
    前記波長依存機構は、前記AMZIのLong−armおよびShort−armの少なくとも一方に付加されたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の量子暗号装置の偏波補償システム。
  4. 前記波長依存機構は、サーキュレータおよびチャープファイバブラッググレーティングを用いたことを特徴とする請求項3に記載の量子暗号装置の偏波補償システム。
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