JP2013243396A - キャリア付銅箔、キャリア付銅箔の製造方法、プリント配線板用キャリア付銅箔及びプリント配線板 - Google Patents

キャリア付銅箔、キャリア付銅箔の製造方法、プリント配線板用キャリア付銅箔及びプリント配線板 Download PDF

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Abstract

【課題】銅箔の粗化処理層を改善し、銅箔と樹脂との接着強度を高めることができるプリント配線板用銅箔及びその製造方法を提供する。
【解決手段】銅箔の少なくとも一方の面に、粒子長さの10%の位置の粒子根元の平均直径D1が0.2μm〜1.0μmであり、粒子長さL1と前記粒子根元の平均直径D1との比L1/D1が15以下の銅箔の粗化処理層を有するプリント配線用銅箔と樹脂を積層した後、銅層をエッチングにより除去した樹脂の表面において、凹凸を有する樹脂粗化面の穴の占める面積の総和が20%以上とすることで、銅箔の他の諸特性を劣化することなく、回路浸食現象を回避する半導体パッケージ基板用銅箔を開発する。
【選択図】図2

Description

本発明は、キャリア付銅箔、キャリア付銅箔の製造方法プリント配線板用キャリア付銅箔及びプリント配線板に関する。より詳細には、本発明はプリント配線板やシールド材の材料として使用されるキャリア付銅箔に関する。
プリント配線板は銅箔に絶縁基板を接着させて銅張積層板とした後に、エッチングにより銅箔面に導体パターンを形成するという工程を経て製造されるのが一般的である。近年の電子機器の小型化、高性能化ニーズの増大に伴い搭載部品の高密度実装化や信号の高周波化が進展し、プリント配線板に対して導体パターンの微細化(ファインピッチ化)や高周波対応等が求められている。
ファインピッチ化に対応して、最近では厚さ9μm以下、更には厚さ5μm以下の銅箔が要求されているが、このような極薄の銅箔は機械的強度が低くプリント配線板の製造時に破れたり、皺が発生したりし易いので、厚みのある金属箔をキャリアとして利用し、これに剥離層を介して極薄銅層を電着させたキャリア付銅箔が登場している。極薄銅層の表面を絶縁基板に貼り合わせて熱圧着後に、キャリアを、剥離層を介して剥離するというのがキャリア付銅箔の一般的な使用方法である。
ここで、樹脂との接着面となるキャリア付き銅箔の極薄銅層の面に対しては、主として、極薄銅層と樹脂基材との剥離強度が十分であること、そしてその剥離強度が高温加熱、湿式処理、半田付け、薬品処理等の後でも十分に保持されていることが要求される。
極薄銅層と樹脂基材の間の剥離強度を高める方法としては、一般的に、表面のプロファイル(凹凸、粗さ)を大きくした極薄銅層の上に多量の粗化粒子を付着させる方法が代表的である。
しかしながら、プリント配線板の中でも特に微細な回路パターンを形成する必要のある半導体パッケージ基板に、このようなプロファイル(凹凸、粗さ)の大きい極薄銅層を使用すると、回路エッチング時に不要な銅粒子が残ってしまい、回路パターン間の絶縁不良等の問題が発生する。
このため、半導体パッケージ基板をはじめとする微細回路用途のキャリア付銅箔としては、極薄銅層の表面に粗化処理を施さないキャリア付銅箔を用いることが試みられている。このような粗化処理を施さない極薄銅層と樹脂との密着性(剥離強度)は、その低いプロファイル(凹凸、粗度、粗さ)の影響で一般的なプリント配線板用銅箔と比較すると低下する傾向がある。(特許文献8参照)
そのため、キャリア付銅箔について更なる改善が求められている。
一方、半導体パッケージ基板用銅箔は、一般にプリント配線板用銅箔とも言われているが、通常、次のような工程により作製される。まず、合成樹脂等の基材に銅箔を高温高圧下で積層接着する。次に、基板上に目的とする導電性の回路を形成するために、銅箔上に耐エッチング性樹脂等の材料により回路と同等の回路を印刷する。
そして、露出している銅箔の不要部をエッチング処理により除去する。エッチング後、樹脂等の材料からなる印刷部を除去して、基板上に導電性の回路を形成する。形成された導電性の回路には、最終的に所定の素子を半田付けして、エレクトロニクスデバイス用の種々の印刷回路板を形成する。
最終的には、レジスト又はビルドアップ樹脂基板と接合する。一般に、印刷配線板用銅箔に対する品質要求は、樹脂基材と接着される接着面(所謂、粗化面)と、非接着面(所謂光沢面)とで異なり、両者を同時に満足させることが必要である。
光沢面対する要求としては、(1)外観が良好なこと及び保存時における酸化変色のないこと、(2)半田濡れ性が良好なこと、(3)高温加熱時に酸化変色がないこと、(4)レジストとの密着性が良好なこと等が要求される。
他方、粗化面に対しては、主として、(1)保存時における酸化変色のないこと、(2)基材との剥離強度が、高温加熱、湿式処理、半田付け、薬品処理等の後でも十分なこと、(3)基材との積層、エッチング後に生じる、所謂積層汚点のないこと等が挙げられる。
また、近年パターンのファイン化に伴い、銅箔のロープロファイル化が要求されてきている。その分、銅箔粗化面の剥離強度の増加が必要となっている。
更に、パソコンや移動体通信等の電子機器では、通信の高速化、大容量化に伴い、電気信号の高周波化が進んでおり、これに対応可能なプリント配線板及び銅箔が求められている。電気信号の周波数が1 GHz以上になると、電流が導体の表面にだけ流れる表皮効果の影響が顕著になり、表面の凹凸で電流伝送経路が変化してインピーダンスが増大する影響が無視できなくなる。この点からも銅箔の表面粗さが小さいことが望まれる。
こうした要求に答えるべく、印刷配線板用銅箔に対して多くの処理方法が提唱されてきた。
一般に、印刷配線板用銅箔の処理方法は、圧延銅箔又は電解銅箔を用い、まず銅箔と樹脂との接着力(ピール強度)を高めるため、一般には銅及び酸化銅からなる微粒子を銅箔表面に付与する粗化処理を行う。次に、耐熱・防錆の特性を持たせるため黄銅又は亜鉛等の耐熱処理層(障壁層)を形成する。
そして、この上に運搬中又は保管中の表面酸化等を防止するため、浸漬又は電解クロメート処理あるいは電解クロム・亜鉛処理等の防錆処理を施すことにより製品とする。
この中で、特に粗化処理層は、銅箔と樹脂との接着力(ピール強度)を高める大きな役割を担っている。従来、この粗化処理は、丸みのある(球状)突起物が良いとされてきた。この丸みのある突起物は、デンドライトの発達を抑制することにより達成されるものである。しかし、この丸みのある突起物は、エッチング時に剥離し、「粉落ち」という現象が生じた。この現象は当然と言える。それは、球状突起物と銅箔との接触面積が、丸みのある(球状)突起物の径に比べて非常に小さいからである。
この「粉落ち」現象を避けるために、上記粗化処理後に、突起物の上に薄い銅めっき層を形成して、突起物の剥離を防止することが行われた(特許文献1参照)。これは「粉落ち」を防止する効果を有するが、工程が増えるということ、その薄い銅めっきにより「粉落ち」防止効果が異なるという問題があった。
また、銅箔の上に、銅とニッケルの合金からなる針状のノジュラー被覆層を形成するという技術が知られている(特許文献2)。このノジュラー被覆層は、針状となっているので、前記特許文献1開示された丸みのある(球状)突起物に比べ樹脂との接着強度は増すと考えられるが、下地となる銅箔とは成分の異なる銅−ニッケル合金であり、銅の回路を形成するエッチングに際しては、異なるエッチング速度を有する。したがって、安定した回路設計には不向きであるという問題がある。
プリント配線板用銅箔を形成する際には、一般に耐熱・防錆処理層を形成することが行われる。耐熱処理層を形成する金属又は合金の例として、Zn、Cu−Ni、Cu−Co及びCu−Zn等の被覆層を形成した多数の銅箔が実用化されている(例えば、特許文献3参照)。
これらの中で、Cu−Zn(黄銅)から成る耐熱処理層を形成した銅箔は、エポキシ樹脂等から成る印刷回路板に積層した場合に樹脂層のしみがないこと、また高温加熱後の剥離強度の劣化が少ない等の優れた特性を有しているため、工業的に広く使用されている。
この黄銅から成る耐熱処理層を形成する方法については、特許文献4及び特許文献5に詳述されている。
銅箔の表面に粗化処理、亜鉛又は亜鉛合金の防錆処理及びクロメート処理を行った後、クロメート処理後の表面に、少量のクロムイオンを含有させたシランカップリング剤を吸着させて耐塩酸性を向上させようとする提案がなされている(特許文献7参照)。
特開平8−236930号公報 特許第3459964号公報 特公昭51−35711号公報 特公昭54−6701号公報 特許第3306404号公報 特願2002−170827号公報 特開平3−122298号公報 WO2004/005588号
本発明は、耐薬品性及び接着性に優れたキャリア付のプリント配線板用銅箔、その製造方法、プリント配線板用樹脂基板及びプリント配線板に関する。特に、BT(ビスマレイミド・トリアジン)樹脂含浸基材を代表とするパッケージ用基板に対して、ファインパターン形成時の薬品処理に対し、強い引き剥がし強さを得ることができ、ファインエッチングを可能としたキャリア付銅箔及びその製造方法並びにプリント配線板を提供する。
特に、銅箔の粗化処理と工程を改善し、銅箔と樹脂との接着強度を高めることができるキャリア付プリント配線板用銅箔、その製造方法、プリント配線板用樹脂基板及びプリント配線板を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明者が鋭意検討した結果、以下のキャリア付プリント配線板用銅箔及びその製造方法並びにプリント配線板を提供するものである。
1)キャリア、中間層、極薄銅層がこの順に積層されているキャリア付銅箔の前記極薄銅層表面に、粒子長さの10%の位置の粒子根元の平均直径D1が0.2μm〜1.0μmであり、粒子長さL1と前記粒子根元の平均直径D1との比L1/D1が15以下の粗化処理層を有することを特徴とするキャリア付銅箔。
2)前記極薄銅層表面に、粒子長さの50%の位置の粒子中央の平均直径D2と前記粒子根元の平均直径D1の比D2/D1が1〜4であることを特徴とする請求項1記載のキャリア付銅箔。
3)前記粒子中央の平均直径D2と粒子長さの90%の位置の粒子先端D3の比D2/D3が0.8〜1.0であることを特徴とする請求項2記載のキャリア付銅箔。
4)前記粒子中央D2の平均直径が0.7〜1.5μmであることを特徴とする請求項2又は3記載のキャリア付銅箔。
5)前記粒子先端の平均直径D3が0.7〜1.5μmであることを特徴とする請求項3又は4記載のキャリア付銅箔。
6)前記粗化処理層上に、亜鉛、ニッケル、銅、リン、コバルトから選択した少なくとも一種類以上の元素を含有する耐熱・防錆層、当該耐熱・防錆層上に、クロメート皮膜層及び当該クロメート皮膜層上に、シランカップリング剤層を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のキャリア付銅箔。
7)硫酸アルキルエステル塩、タングステン、砒素から選択した物質の少なくとも一種類以上を含む硫酸・硫酸銅からなる電解浴を用いて、前記請求項1〜6のいずれか一項に記載の粗化処理層を形成することを特徴とするキャリア付銅箔の製造方法。
8)前記粗化処理層上に亜鉛、ニッケル、銅、リン、コバルトから選択した少なくとも一種類以上の元素を含有する耐熱・防錆層を形成し、次に当該耐熱・防錆層上にクロメート皮膜層を形成し、さらに当該クロメート皮膜層上にシランカップリング剤層を形成することを特徴とする請求項7記載のキャリア付銅箔の製造方法。
9)キャリア、中間層、極薄銅層がこの順に積層されているキャリア付銅箔の前記極薄銅層表面に粗化処理層を有するキャリア付銅箔と樹脂層を積層した後、前記キャリアおよび前記中間層を前記極薄銅層から剥離し、その後前記極薄銅層をエッチングにより除去した樹脂の表面において、凹凸を有する樹脂粗化面の穴の占める面積の総和が20%以上であることを特徴とするプリント配線板用キャリア付銅箔。
10)前記請求項1〜8のいずれかの粗化処理層を有するキャリア付き銅箔に樹脂を積層した後、前記キャリアおよび前記中間層を前記極薄銅層から剥離し、その後前記極薄銅層をエッチングにより除去した樹脂において、前記極薄銅層の粗化面が転写された凹凸を有する樹脂粗化面の穴の占める面積の総和が20%以上であることを特徴とするプリント配線板用キャリア付銅箔。
11)キャリア、中間層、極薄銅層がこの順に積層されているキャリア付銅箔の前記極薄銅層表面に粗化処理層を有するキャリア付銅箔と樹脂層を積層した後、前記キャリアおよび前記中間層を前記極薄銅層から剥離し、その後前記極薄銅層をエッチングにより除去した樹脂の表面に、無電解銅めっき・電解めっきの順でめっきを行い、銅層を形成し、さらにエッチングにより回路を形成したプリント配線板。
12)前記請求項1〜8のいずれかの粗化処理層を有するキャリア付銅箔と樹脂層を積層した後、前記キャリアおよび前記中間層を前記極薄銅層から剥離し、その後前記極薄銅層をエッチングにより除去した樹脂の表面に、無電解銅めっき・電解めっきの順でめっきを行い、銅層を形成し、さらにエッチングにより回路を形成したプリント配線板。
13)針状粒子が、回路幅10μm中に5個以上存在することを特徴とする請求項11又は12記載のプリント配線板。
以上に示したように、本発明のキャリア付プリント配線板用銅箔は、従来良いとされてきた粗化処理の丸みのある(球状)突起物ではなく、銅箔の少なくとも一方の面に、針状又は棒状の微細な粗化粒子を形成するものである。
この銅箔は、樹脂との接着強度を高め、パッケージ用基板に対して、ファインパターン形成時の薬品処理に対しても、引き剥がし強度を大きくすることが可能となり、ファインエッチングを可能としたプリント配線板を提供することができるという、優れた効果を有する。またこのキャリア付銅箔は、銅層を一旦エッチングにより全面除去し、粗化面が樹脂層に転写されることにより、その後に樹脂面に形成される回路用の銅めっき層(無電解めっき層)との密着力を高める工法にも有用である。
近年印刷回路のファインパターン化及び高周波化が進む中で印刷回路用銅箔(半導体パッケージ基板用銅箔)及び半導体パッケージ基板用銅箔と半導体パッケージ用樹脂を張り合わせて作製した半導体パッケージ用基板として極めて有効である。
粒子寸法の概略説明図である。 実施例1の粗化処理層のFIB-SIM写真(左側)及び銅層に樹脂を積層した後、銅層をエッチングにより除去した樹脂(レプリカ)表面のSEM写真(右側)である。 比較例1の粗化処理層のFIB-SIM写真及び銅層に樹脂を積層した後、銅層をエッチングにより除去した樹脂(レプリカ)表面のSEM写真(右側)である。
次に、本発明の理解を容易にするため、本発明を具体的かつ詳細に説明する。本発明において使用する銅箔は、電解銅箔或いは圧延銅箔いずれでもよい。
上記の通り、本発明のキャリア付プリント配線板用銅箔は、従来良いとされてきた粗化処理の丸みのある(球状)突起物ではなく、銅箔の少なくとも一方の面に、針状又は棒状の微細な銅の粗化粒子を形成するものである。
その形状は、粒子長さの10%の位置の粒子根元の平均直径D1が0.2μm〜1.0μmであり、粒子長さL1と前記粒子根元の平均直径D1との比L1/D1が15以下の銅箔の粗化処理層を有することである。より望ましい形状としては、銅箔の少なくとも一方の面に、粒子長さの50%の位置の粒子中央の平均直径D2と前記粒子根元の平均直径D1の比D2/D1が1〜4であることである。
さらに、前記粒子中央の平均直径D2と粒子長さの90%の位置の粒子先端D3の比D2/D3が0.8〜1.0とすることができる。この場合、前記粒子中央D2の平均直径が0.7〜1.5μmであること、前記粒子先端の平均直径D3が0.7〜1.5μmであることが望ましい。
図1に、粒子寸法の概略説明図を示す。図1には、粒子長さの10%の位置の粒子根元の平均直径D1、粒子長さの50%の位置の粒子中央の平均直径D2、粒子長さの90%の位置の粒子先端D3を示す。これによって、粒子の形状を特定することができる。
また、前記粗化処理層上に、亜鉛、ニッケル、銅、リン、コバルトから選択した少なくとも一種類以上の元素を含有する耐熱・防錆層、当該耐熱・防錆層上に、クロメート皮膜層及び当該クロメート皮膜層上に、シランカップリング剤層を形成することができる。
これらの銅箔の粗化処理層は、硫酸アルキルエステル塩、タングステン、砒素から選択した物質の少なくとも一種類以上を含む硫酸・硫酸銅からなる電解浴を用いて形成することができるが、上記の形状になるように、電解処理条件を任意に設定することにより達成できる。さらに、前記粗化処理層上に亜鉛、ニッケル、銅、リン、コバルトから選択した少なくとも一種類以上の元素を含有する耐熱・防錆層を形成し、次に当該耐熱・防錆層上にクロメート皮膜層を形成し、さらに当該クロメート皮膜層上にシランカップリング剤層を形成することができる。
上記の粗化処理層を形成した銅箔と樹脂は、プレス法若しくはラミネート法という手段により積層体とすることができる。
さらに、このように粗化処理層を有する銅箔に樹脂を積層して、エッチングにより銅層を除去すると、銅層が除去された樹脂に、銅箔の粗化面の凹凸を転写される。この転写された樹脂の凹凸は銅箔表面の粗化粒子の形状と個数分布を示したものであり、重要である。銅箔の粗面の粒子の根元が細い場合には、穴の径が小さく、樹脂面の穴の占める面積の総和が小さくなる。
銅箔の粗面の粒子の根元が細い、いわゆる逆涙滴状の粒子は、一見銅箔と樹脂との接着強度が増加するように見えるが、銅層と粗化粒子の密着幅が狭いために、銅層と樹脂層を剥離する際、粗化粒子はその根元から切れ易く、銅層と粗化粒子の界面或いは粗化粒子の根元から切れた部分で剥離し、密着力が低下する。樹脂面の穴の占める面積の総和が20%以上であることが必要である。
また、銅箔の粗面の粒子の根元が細い場合には、エッチングにより銅層を除去した樹脂の表面の穴が小さいために、樹脂表面に無電解めっきを形成する場合でも、無電解めっき液が入り込めず、無電解めっきが不完全となる。当然ながら、めっきの剥離強度が低下するという問題を生ずる。
このように、銅箔の粗化面は、ある程度の直径と長さが必要であり、この銅箔の粗面が転写された凹凸を有する樹脂面の穴の占める面積の総和が重要となる。これを20%以上とすることにより、回路のピーリング強度を向上させることができる。
前記の通り、粗化処理層を有する銅箔に樹脂層を積層した後、銅層をエッチングにより除去した樹脂表面に、無電解銅めっき・電解銅めっきの順でめっきを行い、銅層を形成し、さらにエッチングにより回路を形成したプリント配線板を得ることができるが、無電解めっき・電解めっき層(銅層)は、樹脂基板の粗面の凹凸上に形成され、その樹脂面の凹凸を反映して針状粒子又は棒状の粒子が形成される。
この、針状粒子又は棒状の粒子は、回路幅10μm中に5個以上存在することが望ましく、これによって、樹脂と無電解めっきによるか回路層との接着強度を大きく向上させることができる。本発明は、このようにして形成されたプリント配線板を提供する。
上記の通り、針状又は棒状の微細な銅の粗化粒子からなる粗化処理層は、硫酸アルキルエステル塩、タングステン、砒素から選択した物質の少なくとも一種類以上を含む硫酸・硫酸銅からなる電解浴を用いて製造することができる。
針状の微細な銅の粗化粒子からなる粗化処理層は、粉落ち防止、ピール強度向上のため硫酸・硫酸銅からなる電解浴でかぶせメッキを行う事が望ましい。
具体的な処理条件は、次の通りである。
(液組成1)
Cu:10〜30g/L
H2SO4: 10〜150g/L
W: 0〜50mg/L
ドデシル硫酸ナトリウム: 0〜50mg
As: 0 〜2000 mg/L
(電気めっき条件1)
温度: 30〜70℃
(電流条件1)
電流密度: 25〜110A/dm2
粗化クーロン量: 50〜500As/dm2
めっき時間: 0.5〜20秒
(液組成2)
Cu:20〜80g/L
H2SO4: 50〜200g/L
(電気めっき条件2)
温度: 30〜70 ℃
(電流条件2)
電流密度: 5〜50 A/dm2
粗化クーロン量: 50〜300 As/dm2
めっき時間: 1〜60 秒
さらに、上記粗化処理層上に、さらに亜鉛、ニッケル、銅、リン、コバルトから選択した少なくとも一種類以上の元素を含有する耐熱・防錆層、当該耐熱・防錆層上に、クロメート皮膜層及び当該クロメート皮膜層上に、シランカップリング剤層を形成してプリント配線板用銅箔とすることができる。
耐熱・防錆層としては、特に制限されるものではなく、従来の耐熱・防錆層を使用することが可能である。例えば、半導体パッケージ基板用銅箔に対して、従来使用されてきた黄銅被覆層を使用することができる。
さらに、この耐熱・防錆層に、クロメート皮膜層及びシランカップリング剤層を形成して銅箔の少なくとも樹脂との接着面とする。これらのクロメート皮膜層とシランカップリング剤層からなる被覆層を持つ銅箔を樹脂に積層接着し、さらに当該銅箔上に、耐エッチング性の印刷回路を形成した後、印刷回路部分を除く銅箔の不要部分をエッチングにより除去して、導電性の回路を形成する。
耐熱・防錆層としては、既存の処理を使用できるが、具体的には例えば、次のものを使用することができる。
(液組成)
NaOH:40〜200g/L
NaCN:70〜250g/L
CuCN:50〜200g/L
Zn(CN):2〜100g/L
As2O3:0.01〜1g/L
(液温)
40〜90°C
(電流条件)
電流密度:1〜50A/dm2
めっき時間:1〜20秒
前記クロメート皮膜層は、電解クロメート皮膜層又は浸漬クロメート皮膜層を用いることができる。このクロメート皮膜層は、Cr量が25-150μg/ dm2であることが望ましい。
Cr量が25μg/ dm2未満では、防錆層効果がない。また、Cr量が150μg/ dm2を超えると効果が飽和するので、無駄となる。したがって、Cr量は25-150μg/ dm2とするのが良い。
前記クロメート皮膜層を形成するための条件の例を、以下に記載する。しかし、上記の通り、この条件に限定される必要はなく、すでに公知のクロメート処理はいずれも使用できる。この防錆処理は、耐酸性に影響を与える因子の一つであり、クロメート処理により、耐酸性はより向上する。
(a) 浸漬クロメート処理
K2Cr2O7 :1〜5g/L、pH :2.5〜4.5、温 度:40〜60°C、時間:0.5〜8秒
(b) 電解クロメート処理(クロム・亜鉛処理(アルカリ性浴))
K2Cr2O7 :0.2〜20g/L、酸:燐酸、硫酸、有機酸、pH :1.0〜3.5、温 度:20〜40°C、電流密度:0.1〜5A/dm2、時 間:0.5〜8秒
(c) 電解クロム・亜鉛処理(アルカリ性浴)
K2Cr2O7(Na2Cr2O7或いはCrO3):2〜10g/L、NaOH又はKOH :10〜50g/L、ZnOH又はZnSO4・7H2O :0.05〜10g/L、pH :7〜13、浴温:20〜80°C、電流密度:0.05〜5A/dm2、時間:5〜30秒
(d) 電解クロメート処理(クロム・亜鉛処理(酸性浴))
K2Cr2O7 :2〜10g/L、Zn :0〜0.5g/L、Na2SO4 :5〜20g/L、pH :3.5〜5.0、浴温:20〜40°C、電流密度:0.1〜3.0A/dm2、時 間:1〜30秒
本発明の半導体パッケージ基板用銅箔に使用するシランカップリング剤層としては、通常銅箔に使用されているシランカップリング剤を使用することができ、特に制限はない。例えば、シラン処理の具体的な条件を示すと、次の通りである。
0.2vol% 3‐グリシドキシプロピルトリメトキシシラン水溶液をスプレー塗布した後、100〜200℃の空気中で0.1〜10秒間乾燥・加熱する。
テトラアルコキシシランと、樹脂との反応性を有する官能基を備えたアルコキシシランを1種以上含んでいるものを使用することもできる。このシランカップリング剤層の選択も任意ではあるが、樹脂との接着性を考慮した選択が望ましいと言える。
(キャリア)
本発明のキャリア付銅箔のキャリアには銅箔、アルミ箔、アルミ合金箔または鉄合金、ステンレス、ニッケル、ニッケル合金等の箔を用いることができる。なお、キャリア上への中間層の積層し易さを考慮すると、キャリアは銅箔であることが好ましい。キャリアに用いられる銅箔は典型的には圧延銅箔や電解銅箔の形態で提供される。一般的には、電解銅箔は硫酸銅めっき浴からチタンやステンレスのドラム上に銅を電解析出して製造され、圧延銅箔は圧延ロールによる塑性加工と熱処理を繰り返して製造される。
銅箔の材料としてはタフピッチ銅や無酸素銅といった高純度の銅の他、例えばSn入り銅、Ag入り銅、Cr、Zr又はMg等を添加した銅合金、Ni及びSi等を添加したコルソン系銅合金のような銅合金も使用可能である。なお、本明細書において用語「銅箔」を単独で用いたときには銅合金箔も含むものとする。
本発明に用いることのできるキャリアの厚さについても特に制限はないが、キャリアとしての役目を果たす上で適した厚さに適宜調節すればよく、例えば12μm以上とすることができる。但し、厚すぎると生産コストが高くなるので一般には35μm以下とするのが好ましい。従って、キャリアの厚みは典型的には12〜70μmであり、より典型的には18〜35μmである。
(中間層)
キャリアの上には中間層を設ける。本発明のキャリア付銅箔の中間層はCr、Ni、Co、Fe、Mo、Ti、W、P、Cu、Al、又はこれらの合金、またはこれらの水和物、またはこれらの酸化物、あるいは有機物の何れか一種以上を含む層で形成することが好ましい。中間層は複数の層であっても良い。
例えば、中間層はキャリア側からCr、Ni、Co、Fe、Mo、Ti、W、P、Cu、Alの元素群の内何れか一種の元素からなる単一金属層、あるいはCr、Ni、Co、Fe、Mo、Ti、W、P、Cu、Alの元素群から選択された一種以上の元素からなる合金層、その次にCr、Ni、Co、Fe、Mo、Ti、W、P、Cu、Alの元素群から選択された一種以上の元素の水和物または酸化物からなる層から構成される。
また、例えば中間層はNi及びCrの2層で構成されることが可能である。Ni層は銅箔キャリアとの界面に、Cr層は極薄銅層との界面にそれぞれ接するようにして積層する。中間層のCrの付着量を10〜100μg/dm2、Niの付着量を1000〜40000μg/dm2と設定することができる。
(極薄銅層)
中間層の上には極薄銅層を設ける。本発明のキャリア付銅箔の極薄銅層は、硫酸銅、ピロリン酸銅、スルファミン酸銅、シアン化銅等の電解浴を利用した電気めっきにより形成することができ、一般的な電解銅箔で使用され、高電流密度での銅箔形成が可能であることから硫酸銅浴が好ましい。極薄銅層の厚みは特に制限はないが、一般的にはキャリアよりも薄く、例えば12μm以下である。典型的には0.1〜12μmであり、より典型的には0.5〜12μmであり、更に典型的には2〜5μmである。
(キャリア付銅箔)
このようにして、キャリアと、キャリア上に中間層が積層され、中間層の上に積層された極薄銅層とを備えたキャリア付銅箔が製造される。
キャリア付銅箔自体の使用方法は当業者に周知であるが、例えば極薄銅層の表面を紙基材フェノール樹脂、紙基材エポキシ樹脂、合成繊維布基材エポキシ樹脂、ガラス布・紙複合基材エポキシ樹脂、ガラス布・ガラス不織布複合基材エポキシ樹脂及びガラス布基材エポキシ樹脂、ポリエステルフィルム、ポリイミドフィルム等の絶縁基板に貼り合わせて熱圧着後にキャリアを剥がし、絶縁基板に接着した極薄銅層を目的とする導体パターンにエッチングし、最終的にプリント配線板を製造することができる。
本発明に係るキャリア付銅箔の場合、剥離箇所は主としてキャリアと中間層の界面または中間層と極薄銅層の界面である。また、中間層が複数の層からなる場合には、当該複数の層の界面で剥離する場合がある。
次に、実施例及び比較例について説明する。なお、本実施例は好適な一例を示すもので、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。したがって、本発明の技術思想に含まれる変形、他の実施例又は態様は、全て本発明に含まれる。
なお、本発明との対比のために、比較例を掲載した。
キャリアとして、厚さ35μmの長尺の電解銅箔(JX日鉱日石金属社製JTC)を用意した。この銅箔の光沢面(シャイニー面)に対して、以下の条件でロール・トウ・ロール型の連続めっきラインで電気めっきすることにより4000μm/dmの付着量のNi層を形成した。
(Ni層)
硫酸ニッケル:200〜300g/L
クエン酸三ナトリウム:2-10g/L
pH:2-4
浴温:40〜70℃
電流密度:1〜15A/dm2
水洗及び酸洗後、引き続き、ロール・トウ・ロール型の連続めっきライン上で、Ni層の上に11μg/dm2の付着量のCr層を以下の条件で電解クロメート処理することにより付着させた。
(電解クロメート処理)
液組成:重クロム酸カリウム1〜10g/L、亜鉛0〜5g/L
pH:3〜4
液温:50〜60℃
電流密度:0.1〜2.6A/dm2
クーロン量:0.5〜30As/dm2
引き続き、ロール・トウ・ロール型の連続めっきライン上で、Cr層の上に厚み2〜15μmの極薄銅層を、以下の実施例及び比較例に示す条件で電気めっきすることにより形成して、キャリア付銅箔を製造した。
・極薄銅層
銅濃度:30〜120g/L
2SO4濃度:20〜120g/L
電解液温度:20〜80℃
にかわ:1-20ppm
電流密度:10〜100A/dm2
(実施例1)
上記の処理によるキャリア付銅箔(極薄銅層の厚さ5μm、極薄銅層粗化形成面粗さ:Rz0.6μm)を用い、この銅箔の粗面(マット面:M面)に、下記に示す粗化めっきを行った。以下に、処理条件を示す。これらはいずれも、本願発明の銅箔への粗化処理層を形成するための工程である。粗化粒子形成時の対限界電流密度比は2.50とした。
(液組成1)
Cu:15g/L
H2SO4:100 g/L
W:3mg/L
ドデシル硫酸ナトリウム添加量:10ppm
(電気めっき温度1)50°C
本粗化処理の後、下記に示す正常めっきを行った。以下に、処理条件を示す。
(液組成2)
Cu:40g/L
H2SO4:100 g/L
(電気めっき温度1) 40°C
(電流条件1)
電流密度:30 A/dm2
粗化クーロン量:150As/dm2
次に、耐熱・防錆層の上に電解クロメート処理を行った。
電解クロメート処理(クロム・亜鉛処理(酸性浴))
CrO:1.5g/L
Zn SO4・7H2O:2.0g/L
Na2SO4 :18g/L
pH :4.6
浴温:37°C
電流密度:2.0A/dm2
時 間:1〜30秒
(PH調整は硫酸又は水酸化カリウムで実施)
次に、このクロメート皮膜層の上に、シラン処理(塗布による)を施した。
シラン処理の条件は、次の通りである。
0.2% 3‐グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
実施例1の粗化処理層のFIB-SIM写真を図2の左側に示す。この粗化処理層の表面粗さRzが1.17μmで、粒子長さの10%の位置の粒子根元の平均直径D1が0.57μm、粒子長さL1が2.68であり、前記粒子根元の平均直径D1との比L1/D1が4.74となり、前記図2から、針状又は棒状の粒子形状に形成されているのが分かる。なお、粗化粒子の直径の測定は、JIS H 0501 項目7 切断法に基づく。
本願発明の粒子長さの10%の位置の粒子根元の平均直径D1が0.2μm〜1.0μmであり、粒子長さL1と前記粒子根元の平均直径D1との比L1/D1が15以下の銅箔の粗化処理層という本願発明の条件を満たしていた。この条件は、本願発明を達成する上で、必須の要件である。この結果を、表1に示す。
なお、表1には、粗化粒子の根元の平粒直径(幅)D1:0.57のほか、中央の平均直径D2:0.83、先端の平均直径D3:0.68、さらに中央の平均直径と根元の平均直径との比:D2/D1=1.47、先端の平均直径と根元の平均直径との比:D3/D1=1.21、先端の平均直径と中央の平均直径との比:D3/D2=0.83を示すが、いずれも本願発明の好ましい要件に適合するものであった。
しかし、これらは、本願発明の第一義的要件、すなわち必須の要件とするものでないことは、容易に理解されるべきものである。あくまでも、さらに好ましい条件を示すものである。
次に、この銅箔を用い、樹脂にGHPL-830MBTを用いて、銅箔に樹脂を積層した。樹脂を積層した銅層をエッチングにより除去した樹脂(レプリカ)表面のSEM写真を図2の右側に示す。
銅箔の粗化面が転写された凹凸を有する樹脂面の穴の占める面積の総和が51%、穴の密度は2.10個/μm2であり、本願発明の穴の占める面積の総和が20%以上の条件を満たしていることが分かる。
上記のように銅箔に樹脂(GHPL-830MBT)を積層したものを、積層体の常態ピール強度と加熱後のピール強度として測定し、その結果を同様に表1に示す。ピール強度の回路幅は、10mmである。常態ピール強度は1.01kg/cm、加熱後のピール強度は0.94kg/cmであり、いずれも後述する比較例に比べて、ピール強度が向上していた。
(実施例2)
上記の処理によるキャリア付銅箔(極薄銅層の厚さ5μm、極薄銅層粗化形成面粗さ:Rz0.6μm)を用い、この銅箔の粗面(マット面:M面)に、下記に示す粗化めっきと実施例1と同様の正常めっきを行った。以下に、粗化めっき処理条件を示す。これらはいずれも、本願発明の銅箔への粗化処理層を形成するための工程である。粗化粒子形成時の対限界電流密度比は3.10とした。
(液組成1)
Cu:15g/L
H2SO4:100 g/L
W:3mg/L
ドデシル硫酸ナトリウム添加量:10ppm
(電気めっき温度1)50°C
この粗化処理層の表面粗さRzが1.51μmで、粒子長さの10%の位置の粒子根元の平均直径D1が0.51μm、粒子長さL1が2.68μmであり、前記粒子根元の平均直径D1との比L1/D1が5.21となり、前記図2から推定して、針状又は棒状の粒子形状に形成されているのが分かる。なお、粗化粒子の直径の測定は、JIS H 0501 項目7 切断法に基づく。
本願発明の粒子長さの10%の位置の粒子根元の平均直径D1が0.2μm〜1.0μmであり、粒子長さL1と前記粒子根元の平均直径D1との比L1/D1が15以下の銅箔の粗化処理層という本願発明の条件を満たしていた。この条件は、本願発明を達成する上で、必須の要件である。この結果を、表1に示す。
なお、表1には、粗化粒子の根元の平粒直径(幅)D1:0.51μmのほか、中央の平均直径D2:0.78μm、先端の平均直径D3:0.68μm、さらに中央の平均直径と根元の平均直径との比:D2/D1=1.51、先端の平均直径と根元の平均直径との比:D3/D1=1.32、先端の平均直径と中央の平均直径との比:D3/D2=0.87を示すが、いずれも本願発明の好ましい要件に適合するものであった。
しかし、これらは、本願発明の第一義的要件、すなわち必須の要件とするものでないことは、容易に理解されるべきものである。あくまでも、さらに好ましい条件を示すものである。
次に、この銅箔を用い、樹脂にGHPL-830MBT(製品名・三菱ガス化学株式会社製)を用いて、銅箔に樹脂を積層した後、エッチングにより銅層を除去した。銅箔の粗化面が転写された凹凸を有する樹脂面の穴の占める面積の総和が29%、穴の密度は1.93個/μm2であり、本願発明の穴の占める面積の総和が20%以上の条件を満たしているのが分かる。
上記のように銅箔に樹脂を積層したものを、積層体の積層体の常態ピール強度と加熱後のピール強度として測定し、その結果を同様に表1に示す。ピール強度の回路幅は、10mmである。常態ピール強度は0.81kg/cm、加熱後のピール強度は0.78kg/cmであり、いずれも後述する比較例に比べて、ピール強度が向上していた。
(実施例3)
上記の処理によるキャリア付銅箔(極薄銅層の厚さ5μm、極薄銅層粗化形成面粗さ:Rz0.6μm)を用い、この銅箔の粗面(マット面:M面)に、下記に示す粗化めっきと実施例1と同様の正常めっきを行った。以下に、粗化めっき処理条件を示す。これらはいずれも、本願発明の銅箔への粗化処理層を形成するための工程である。粗化粒子形成時の対限界電流密度比は4.30とした。
(液組成1)
Cu:15g/L
H2SO4:100 g/L
W:3mg/L
ドデシル硫酸ナトリウム添加量:10ppm
(電気めっき温度1)50°C
この粗化処理層の表面粗さRzが1.56μmで、粒子長さの10%の位置の粒子根元の平均直径D1が0.59μm、粒子長さL1が2.68μmであり、前記粒子根元の平均直径D1との比L1/D1が4.52となり、前記図2から推定して、針状又は棒状の粒子形状に形成されているのが分かる。なお、粗化粒子の直径の測定は、JIS H 0501 項目7 切断法に基づく。
本願発明の粒子長さの10%の位置の粒子根元の平均直径D1が0.2μm〜1.0μmであり、粒子長さL1と前記粒子根元の平均直径D1との比L1/D1が15以下の銅箔の粗化処理層という本願発明の条件を満たしていた。この条件は、本願発明を達成する上で、必須の要件である。この結果を、表1に示す。
なお、表1には、粗化粒子の根元の平粒直径(幅)D1:0.51μmのほか、中央の平均直径D2:0.73μm、先端の平均直径D3:0.65μm、さらに中央の平均直径と根元の平均直径との比:D2/D1=1.23、先端の平均直径と根元の平均直径との比:D3/D1=1.10、先端の平均直径と中央の平均直径との比:D3/D2=0.89を示すが、いずれも本願発明の好ましい要件に適合するものであった。
しかし、これらは、本願発明の第一義的要件、すなわち必須の要件とするものでないことは、容易に理解されるべきものである。あくまでも、さらに好ましい条件を示すものである。
次に、この銅箔を用い、樹脂にMBT-830を用いて、銅箔に樹脂を積層した後、エッチングにより銅層を除去した。
銅箔の粗化面が転写された凹凸を有する樹脂面の穴の占める面積の総和が43%、穴の密度は1.77個/μm2であり、本願発明の穴の占める面積の総和が20%以上の条件を満たしているのが分かる。
上記のように銅箔に樹脂を積層したものを、積層体の常態ピール強度と加熱後のピール強度として測定し、その結果を同様に表1に示す。ピール強度の回路幅は、10mmである。常態ピール強度は0.84kg/cm、加熱後のピール強度は0.77kg/cmであり、いずれも後述する比較例に比べて、ピール強度が向上していた。
(実施例4)
上記の処理によるキャリア付銅箔(極薄銅層の厚さ3μm、極薄銅層粗化形成面粗さ:Rz0.6μm)を用い、この銅箔の粗面(マット面:M面)に、下記に示す粗化めっきと実施例1と同様の正常めっきを行った。以下に、粗化めっき処理条件を示す。これらはいずれも、本願発明の銅箔への粗化処理層を形成するための工程である。粗化粒子形成時の対限界電流密度比は3.50とした。
(液組成1)
Cu:15g/L
H2SO4:100 g/L
W:3mg/L
ドデシル硫酸ナトリウム添加量:10ppm
(電気めっき温度1)50°C
この粗化処理層の表面粗さRzが1.62μmで、粒子長さの10%の位置の粒子根元の平均直径D1が0.89μm、粒子長さL1が2.98μmであり、前記粒子根元の平均直径D1との比L1/D1が3.33となり、前記図2から推定して、針状又は棒状の粒子形状に形成されているのが分かる。なお、粗化粒子の直径の測定は、JIS H 0501 項目7 切断法に基づく。
本願発明の粒子長さの10%の位置の粒子根元の平均直径D1が0.2μm〜1.0μmであり、粒子長さL1と前記粒子根元の平均直径D1との比L1/D1が15以下の銅箔の粗化処理層という本願発明の条件を満たしていた。この条件は、本願発明を達成する上で、必須の要件である。この結果を、表1に示す。
なお、表1には、粗化粒子の根元の平粒直径(幅)D1:0.89μmのほか、中央の平均直径D2:1.65μm、先端の平均直径D3:0.98μm、さらに中央の平均直径と根元の平均直径との比:D2/D1=1.18、先端の平均直径と根元の平均直径との比:D3/D1=1.10、先端の平均直径と中央の平均直径との比:D3/D2=0.93を示すが、いずれも本願発明の好ましい要件に適合するものであった。
しかし、これらは、本願発明の第一義的要件、すなわち必須の要件とするものでないことは、容易に理解されるべきものである。あくまでも、さらに好ましい条件を示すものである。
次に、この銅箔を用い、樹脂にGHPL-830MBTを用いて、銅箔に樹脂を積層した後、エッチングにより銅層を除去した。
銅箔の粗化面が転写された凹凸を有する樹脂面の穴の占める面積の総和が78%、穴の密度は2.02個/μm2であり、本願発明の穴の占める面積の総和が20%以上の条件を満たしているのが分かる。
上記のように銅箔に樹脂を積層したものを、積層体の常態ピール強度と加熱後のピール強度として測定し、その結果を同様に表1に示す。ピール強度の回路幅は、10mmである。常態ピール強度は0.90kg/cm、加熱後のピール強度は0.86kg/cmであり、いずれも後述する比較例に比べて、ピール強度が向上していた。
(実施例5)
上記の処理によるキャリア付銅箔(極薄銅層の厚さ2μm、極薄銅層粗化形成面粗さ:Rz0.6μm)を用い、この銅箔の粗面(マット面:M面)に、下記に示す粗化めっきと実施例1と同様の正常めっきを行った。以下に、粗化めっき処理条件を示す。これらはいずれも、本願発明の銅箔への粗化処理層を形成するための工程である。粗化粒子形成時の対限界電流密度比は4.80とした。
(液組成1)
Cu:15g/L
H2SO4:100 g/L
W:3mg/L
ドデシル硫酸ナトリウム添加量:10ppm
(電気めっき温度1)50°C
この粗化処理層の表面粗さRzが1.01μmで、粒子長さの10%の位置の粒子根元の平均直径D1が0.26μm、粒子長さL1が2.68μmであり、前記粒子根元の平均直径D1との比L1/D1が10.34となり、前記図2から推定して、針状又は棒状の粒子形状に形成されているのが分かる。なお、粗化粒子の直径の測定は、JIS H 0501 項目7 切断法に基づく。
本願発明の粒子長さの10%の位置の粒子根元の平均直径D1が0.2μm〜1.0μmであり、粒子長さL1と前記粒子根元の平均直径D1との比L1/D1が15以下の銅箔の粗化処理層という本願発明の条件を満たしていた。この条件は、本願発明を達成する上で、必須の要件である。この結果を、表1に示す。
なお、表1には、粗化粒子の根元の平粒直径(幅)D1:0.26μmのほか、中央の平均直径D2:0.84μm、先端の平均直径D3:0.79μm、さらに中央の平均直径と根元の平均直径との比:D2/D1=3.23、先端の平均直径と根元の平均直径との比:D3/D1=3.06、先端の平均直径と中央の平均直径との比:D3/D2=0.95を示すが、いずれも本願発明の好ましい要件に適合するものであった。
しかし、これらは、本願発明の第一義的要件、すなわち必須の要件とするものでないことは、容易に理解されるべきものである。あくまでも、さらに好ましい条件を示すものである。
次に、この銅箔を用い、樹脂にGHPL-830MBTを用いて、銅箔に樹脂を積層した。
銅箔の粗化面が転写された凹凸を有する樹脂面の穴の占める面積の総和が40%、穴の密度は2.65個/μm2であり、本願発明の穴の占める面積の総和が20%以上の条件を満たしているのが分かる。
上記のように銅箔に樹脂を積層したものを、積層体の常態ピール強度と加熱後のピール強度として測定し、その結果を同様に表1に示す。ピール強度の回路幅は、10mmである。常態ピール強度は0.91kg/cm、加熱後のピール強度は0.84kg/cmであり、いずれも後述する比較例に比べて、ピール強度が向上していた。
(実施例6)
上記の処理によるキャリア付銅箔(極薄銅層の厚さ12μm、極薄銅層粗化形成面粗さ:Rz0.6μm)を用い、この銅箔の粗面(マット面:M面)に、下記に示す粗化めっきと実施例1と同様の正常めっきを行った。以下に、粗化めっき処理条件を示す。これらはいずれも、本願発明の銅箔への粗化処理層を形成するための工程である。粗化粒子形成時の対限界電流密度比は3.20とした。
(液組成1)
Cu:15g/L
H2SO4:100 g/L
W:3mg/L
ドデシル硫酸ナトリウム添加量:10ppm
(電気めっき温度1)50°C
この粗化処理層の表面粗さRzが1.48μmで、粒子長さの10%の位置の粒子根元の平均直径D1が0.60μm、粒子長さL1が2.68μmであり、前記粒子根元の平均直径D1との比L1/D1が4.44となり、前記図2から推定して、針状又は棒状の粒子形状に形成されているのが分かる。なお、粗化粒子の直径の測定は、JIS H 0501 項目7 切断法に基づく。
本願発明の粒子長さの10%の位置の粒子根元の平均直径D1が0.2μm〜1.0μmであり、粒子長さL1と前記粒子根元の平均直径D1との比L1/D1が15以下の銅箔の粗化処理層という本願発明の条件を満たしていた。この条件は、本願発明を達成する上で、必須の要件である。この結果を、表1に示す。
なお、表1には、粗化粒子の根元の平粒直径(幅)D1:0.60μmのほか、中央の平均直径D2:0.84μm、先端の平均直径D3:0.78μm、さらに中央の平均直径と根元の平均直径との比:D2/D1=1.39、先端の平均直径と根元の平均直径との比:D3/D1=1.30、先端の平均直径と中央の平均直径との比:D3/D2=0.94を示すが、いずれも本願発明の好ましい要件に適合するものであった。
しかし、これらは、本願発明の第一義的要件、すなわち必須の要件とするものでないことは、容易に理解されるべきものである。あくまでも、さらに好ましい条件を示すものである。
次に、この銅箔を用い、樹脂にGHPL-830MBTを用いて、銅箔と樹脂の積層体を形成した後、エッチングにより銅層を除去した。
銅箔の粗化面が転写された凹凸を有する樹脂粗化面の穴の占める面積の総和が93%、穴の密度は2.22個/μm2であり、本願発明の穴の占める面積の総和が20%以上の条件を満たしているのが分かる。
上記のように銅箔に樹脂を積層したものを、積層体の常態ピール強度と加熱後のピール強度として測定し、その結果を同様に表1に示す。ピール強度の回路幅は、10mmである。常態ピール強度は0.91kg/cm、加熱後のピール強度は0.91kg/cmであり、いずれも後述する比較例に比べて、ピール強度が向上していた。
(比較例1)
上記の処理によるキャリア付銅箔(極薄銅層の厚さ5μm、極薄銅層粗化形成面粗さ:Rz0.6μm)を用い、この銅箔の粗面(マット面:M面)に、下記に示す粗化めっきと実施例1と同様の正常めっきを行った。以下に、粗化めっき処理条件を示す。粗化粒子形成時の対限界電流密度比は10.50とした。
(液組成1)
Cu:15g/L
H2SO4:100 g/L
W:3mg/L
ドデシル硫酸ナトリウム添加量:10ppm
(電気めっき温度1)50°C
比較例1の粗化処理層のSEM写真を図3の左側に示す。この粗化処理層の表面粗さRzが1.13μmで、粒子長さの10%の位置の粒子根元の平均直径D1が0.12μmで根元幅が小さく、粒子長さL1が3.87であり、前記粒子根元の平均直径D1との比L1/D1が30.97となり、前記図3から、本願発明に適合しない針状又はデンドライト状の粒子形状に形成されているのが分かる。なお、粗化粒子の直径の測定は、JIS H 0501 項目7 切断法に基づく。
上記の通り、本願発明の粒子長さの10%の位置の粒子根元の平均直径D1が0.2μm〜1.0μmであり、粒子長さL1と前記粒子根元の平均直径D1との比L1/D1が15以下の銅箔の粗化処理層という、本願発明の条件を満たしていなかった。この結果を、表1に示す。
なお、表1には、粗化粒子の根元の平粒直径(幅)D1:0.12μmのほか、中央の平均直径D2:0.74μm、先端の平均直径D3:0.74μm、さらに中央の平均直径と根元の平均直径との比:D2/D1=5.93、先端の平均直径と根元の平均直径との比:D3/D1=5.93、先端の平均直径と中央の平均直径との比:D3/D2=1.00を示すが、いずれも本願発明の好ましい要件に適合していなかった。
次に、この銅箔を用い、樹脂にGHPL-830MBTを用いて、銅箔に樹脂を積層した後、エッチングにより銅層を除去した。この銅層をエッチングにより除去した樹脂(レプリカ)表面のSEM写真を図3の右側に示す。銅箔の粗化面が転写された凹凸を有する樹脂面の穴の占める面積の総和が2%、穴の密度は1.06個/μm2であり、本願発明の穴の占める面積の総和が20%以上の条件を満たしていないのが分かる。
上記のように銅箔に樹脂GHPL-830MBTを積層したものを、積層体の常態ピール強度と加熱後のピール強度として測定し、その結果を同様に表1に示す。ピール強度の回路幅は、10mmである。常態ピール強度は0.54kg/cm、加熱後のピール強度は0.53kg/cmであり、いずれも前述の実施例に比べて、ピール強度が大きく劣っていた。上記のように根元が細い粗化粒子を持つ銅箔を用いた場合は、銅箔と樹脂を剥離する際、銅層と粗化粒子界面で剥離が起こるため、ピール強度の向上は期待できないものであった。
(比較例2)
上記の処理によるキャリア付銅箔(極薄銅層の厚さ5μm、極薄銅層粗化形成面粗さ:Rz0.6μm)を用い、この銅箔の粗面(マット面:M面)に、下記に示す粗化めっきと実施例1と同様の正常めっきを行った。以下に、粗化めっき処理条件を示す。粗化粒子形成時の対限界電流密度比は9.50とした。
(液組成1)
Cu:15g/L
H2SO4:100 g/L
W:3mg/L
ドデシル硫酸ナトリウム添加量:10ppm
(電気めっき温度1)50°C
比較例2の粗化処理層の表面粗さRzが1.02μmで、粒子長さの10%の位置の粒子根元の平均直径D1が0.15μmで根元幅が小さく、粒子長さL1が2.83であり、前記粒子根元の平均直径D1との比L1/D1が18.54となり、前記図3から推定して、本願発明に適合しない針状又はデンドライト状の粒子形状に形成されているのが分かる。なお、粗化粒子の直径の測定は、JIS H 0501 項目7 切断法に基づく。
上記の通り、本願発明の粒子長さの10%の位置の粒子根元の平均直径D1が0.2μm〜1.0μmであり、粒子長さL1と前記粒子根元の平均直径D1との比L1/D1が15以下の銅箔の粗化処理層という、本願発明の条件を満たしていなかった。この結果を、表1に示す。
なお、表1には、粗化粒子の根元の平粒直径(幅)D1:0.15μmのほか、中央の平均直径D2:0.65μm、先端の平均直径D3:0.65μm、さらに中央の平均直径と根元の平均直径との比:D2/D1=4.25、先端の平均直径と根元の平均直径との比:D3/D1=4.25、先端の平均直径と中央の平均直径との比:D3/D2=1.00を示すが、いずれも本願発明の好ましい要件に適合していなかった。
次に、この銅箔を用い、樹脂にGHPL-830MBTを用いて、銅箔に樹脂を積層成した後、エッチングにより銅層を除去した。
銅箔の粗化面が転写された凹凸を有する樹脂面の穴の占める面積の総和が4%、穴の密度は2.11個/μm2であり、本願発明の穴の占める面積の総和が20%以上の条件を満たしていないのが分かる。
上記のように銅箔に樹脂GHPL-830MBTを積層したものを、積層体の常態ピール強度と加熱後のピール強度として測定し、その結果を同様に表1に示す。ピール強度の回路幅は、10mmである。常態ピール強度は0.54kg/cm、加熱後のピール強度は0.53kg/cmであり、いずれも前述の実施例に比べて、ピール強度が大きく劣っていた。
上記のように根元が細い粗化粒子を持つ銅箔を用いた場合は、銅箔と樹脂を剥離する際、銅層と粗化粒子界面で剥離が起こるため、ピール強度の向上は期待できないものであった。
(比較例3)
上記の処理によるキャリア付銅箔(極薄銅層の厚さ5μm、極薄銅層粗化形成面粗さ:Rz0.6μm)を用い、この銅箔の粗面(マット面:M面)に、下記に示す粗化めっきと実施例1と同様の正常めっきを行った。以下に、粗化めっき処理条件を示す。粗化粒子形成時の対限界電流密度比は9.80とした。
(液組成1)
Cu:15g/L
H2SO4:100 g/L
W:3mg/L
ドデシル硫酸ナトリウム添加量:10ppm
(電気めっき温度1)50°C
比較例3の粗化処理層の表面粗さRzが0.88μmで、粒子長さの10%の位置の粒子根元の平均直径D1が0.14μmで根元幅が小さく、粒子長さL1が2.98であり、前記粒子根元の平均直径D1との比L1/D1が20.64となり、前記図3から推定して、本願発明に適合しない針状又はデンドライト状の粒子形状に形成されているのが分かる。なお、粗化粒子の直径の測定は、JIS H 0501 項目7 切断法に基づく。
上記の通り、本願発明の粒子長さの10%の位置の粒子根元の平均直径D1が0.2μm〜1.0μmであり、粒子長さL1と前記粒子根元の平均直径D1との比L1/D1が15以下の銅箔の粗化処理層という、本願発明の条件を満たしていなかった。この結果を、表1に示す。
なお、表1には、粗化粒子の根元の平粒直径(幅)D1:0.14μmのほか、中央の平均直径D2:0.65μm、先端の平均直径D3:0.65μm、さらに中央の平均直径と根元の平均直径との比:D2/D1=4.50、先端の平均直径と根元の平均直径との比:D3/D1=4.50、先端の平均直径と中央の平均直径との比:D3/D2=1.00を示すが、いずれも本願発明の好ましい要件に適合していなかった。
次に、この銅箔を用い、樹脂にGHPL-830MBTを用いて、銅箔と樹脂の積層体を形成した後、エッチングにより銅層を除去した。
銅箔の粗化面が転写された凹凸を有する樹脂粗化面の穴の占める面積の総和が14%、穴の密度は3.12個/μm2であり、本願発明の穴の占める面積の総和が20%以上の条件を満たしていないのが分かる。
上記のように銅箔に樹脂GHPL-830MBTを積層したものを、積層体の常態ピール強度と加熱後のピール強度として測定し、その結果を同様に表1に示す。ピール強度の回路幅は、10mmである。常態ピール強度は0.54kg/cm、加熱後のピール強度は0.53kg/cmであり、いずれも前述の実施例に比べて、ピール強度が大きく劣っていた。上記のように根元が細い粗化粒子を持つ銅箔を用いた場合は、銅箔と樹脂を剥離する際、銅層と粗化粒子界面で剥離が起こるため、ピール強度の向上は期待できないものであった。
以上から、本願発明のプリント配線板用銅箔は、従来良いとされてきた粗化処理の丸みのある(球状)突起物又はデンドライト状の結晶粒径ではなく、銅箔の少なくとも一方の面に、針状の微細な粗化粒子を形成することによって、銅箔自体の樹脂との接着強度を高め、パッケージ用基板に対して、ファインパターン形成時の薬品処理に対しても、引き剥がし強度を大きくすることが可能となり、ファインエッチングを可能とした銅箔及びその製造方法を提供することができるという大きな効果を有することが分かる。
(実施例21)
次に、キャリアと銅箔との間に、中間層としてCoMo合金を形成した以外は、実施例1と同様の条件で、銅層を形成した。この場合の、CoMo合金中間層は、以下の液組成のめっき液中でめっきすることにより作製した。
(液組成) CoSO・7HO : 0.5〜100g/L
NaMoO・2HO : 0.5〜100g/L
クエン酸ナトリウム二水和物 :20〜300g/L
(温度) 10〜70℃
(pH) 3〜5
(電流密度) 0.1〜60A/dm
そして、上記のように銅箔に樹脂(GHPL-830MBT)を積層したものを、積層体の常態ピール強度と加熱後のピール強度として測定した。この結果を表2に示す。ピール強度の回路幅は、10mmである。
常態ピール強度は1.01kg/cm、加熱後のピール強度は0.94kg/cmであり、いずれも後述する比較例に比べて、ピール強度が向上していた。
(実施例22)
次に、キャリアと銅箔との間に、中間層としてCrを形成した以外は、実施例2と同様の条件で、銅層を形成した。この場合の、Cr中間層は以下の液組成のめっき液中でめっきすることにより作製した。
(液組成)
CrO: 200〜400g/L
H2SO4: 1.5〜4g/L
(pH) 1〜4
(液温) 45〜60℃
(電流密度)10〜40A/dm2
そして、上記のように銅箔に樹脂(MBT-830)を積層したものを、積層体の常態ピール強度と加熱後のピール強度として測定した。この結果を、同様に表2に示す。
ピール強度の回路幅は、10mmである。常態ピール強度は0.81kg/cm、加熱後のピール強度は0.78kg/cmであり、いずれも後述する比較例に比べて、ピール強度が向上していた。
(実施例23)
次に、キャリアと銅箔との間に、中間層としてCr/CuPを形成した以外は、実施例3と同様の条件で、銅層を形成した。この場合の、Cr/CuP中間層は以下の液組成のめっき液中でめっきすることによりで作製した。
(液組成1)
CrO :200〜400g/L
H2SO :1.5〜4g/L
(pH) :1〜4
(液温) :45〜60℃
(電流密度) :10〜40A/dm2
(液組成2)
CuPO:3HO :5〜50g/L
KPO :50〜300g/L
(温度) :30〜60℃
(pH) :8〜10
(電流密度) :0.1〜1.0A/dm
そして、上記のように銅箔に樹脂(MBT-830)を積層したものを、積層体の常態ピール強度と加熱後のピール強度として測定した。この結果を、同様に表2に示す。
ピール強度の回路幅は、10mmである。常態ピール強度は0.84kg/cm、加熱後のピール強度は0.77kg/cmであり、いずれも後述する比較例に比べて、ピール強度が向上していた。
(実施例24)
次に、キャリアと銅箔との間に、中間層としてNi/Crを形成した以外は、実施例4と同様の条件で、銅層を形成した。この場合の、Ni/Cr中間層は以下の液組成のめっき液中でめっきすることにより作製した。
(液組成1)
NiSO・6H2O:250〜300g/L
NiCl2・6H2O:35〜45g/L
ホウ酸:10〜50g/L
(pH):2〜6
(浴温):30〜70℃
(電流密度):0.1〜50A/dm2
(液組成2)
CrO3 :200〜400g/L
H2SO4 :1.5〜4g/L
(pH) :1〜4
(液温) :45〜60℃
(電流密度):10〜40A/dm2
そして、上記のように銅箔に樹脂(MBT-830)を積層したものを、積層体の常態ピール強度と加熱後のピール強度として測定した。この結果を、同様に表2に示す。
ピール強度の回路幅は、10mmである。常態ピール強度は0.90kg/cm、加熱後のピール強度は0.86kg/cmであり、いずれも後述する比較例に比べて、ピール強度が向上していた。
(実施例25)
次に、キャリアと銅箔との間に、中間層としてCo/クロメート処理の層を形成した以外は、実施例4と同様の条件で、銅層を形成した。
この場合の、Co/クロメート処理の中間層は以下の液組成のめっき液中でめっきすることにより作製した。
(液組成1) CoSO4・7H2O : 10〜100g/L
クエン酸ナトリウム二水和物 :30〜200g/L
(温度) : 10〜70℃
(pH) : 3〜5
(電流密度): 0.1〜60A/dm
(液組成2) :CrO :1〜10g/L
(温度) ;10〜70℃
(pH) :10〜12
(電流密度) :0.1〜1.0A/dm
そして、上記のように銅箔に樹脂(MBT-830)を積層したものを、積層体の常態ピール強度と加熱後のピール強度として測定した。この結果を、同様に表2に示す。
ピール強度の回路幅は、10mmである。常態ピール強度は0.91kg/cm、加熱後のピール強度は0.84kg/cmであり、いずれも後述する比較例に比べて、ピール強度が向上していた。
(実施例26)
次に、キャリアと銅箔との間に、中間層として有機物層を形成した以外は、実施例4と同様の条件で、銅層を形成した。
この場合の、有機物層の中間層は液温40℃、pH5、濃度1〜10g/Lのカルボキシベンゾトリアゾール水溶液を、10〜60秒間噴霧という条件で作製した。
そして、上記のように銅箔に樹脂(MBT-830)を積層したものを、積層体の常態ピール強度と加熱後のピール強度として測定した。この結果を、同様に表2に示す。
ピール強度の回路幅は、10mmである。常態ピール強度は0.91kg/cm、加熱後のピール強度は0.91kg/cmであり、いずれも後述する比較例に比べて、ピール強度が向上していた。
以上に示したように、本発明は、キャリア付銅箔の少なくとも一方の面に、針状の微細な粗化粒子を形成することによって、銅箔自体の樹脂との接着強度を高め、パッケージ用基板に対して、ファインパターン形成時の薬品処理に対しても、引き剥がし強度を大きくすることが可能となり、ファインエッチングを可能としたキャリア付銅箔及びその製造方法を提供することができるという大きな効果を有する。
近年印刷回路のファインパターン化及び高周波化が進む中で印刷回路用銅箔(半導体パッケージ基板用銅箔)及び半導体パッケージ基板用銅箔と半導体パッケージ用樹脂を張り合わせて作製した半導体パッケージ用基板として極めて有効である。

Claims (13)

  1. キャリア、中間層、極薄銅層がこの順に積層されているキャリア付銅箔の前記極薄銅層表面に、粒子長さの10%の位置の粒子根元の平均直径D1が0.2μm〜1.0μmであり、粒子長さL1と前記粒子根元の平均直径D1との比L1/D1が15以下の粗化処理層を有することを特徴とするキャリア付銅箔。
  2. 前記極薄銅層表面に、粒子長さの50%の位置の粒子中央の平均直径D2と前記粒子根元の平均直径D1の比D2/D1が1〜4であることを特徴とする請求項1記載のキャリア付銅箔。
  3. 前記粒子中央の平均直径D2と粒子長さの90%の位置の粒子先端D3の比D2/D3が0.8〜1.0であることを特徴とする請求項2記載のキャリア付銅箔。
  4. 前記粒子中央D2の平均直径が0.7〜1.5μmであることを特徴とする請求項2又は3記載のキャリア付銅箔。
  5. 前記粒子先端の平均直径D3が0.7〜1.5μmであることを特徴とする請求項3又は4記載のキャリア付銅箔。
  6. 前記粗化処理層上に、亜鉛、ニッケル、銅、リン、コバルトから選択した少なくとも一種類以上の元素を含有する耐熱・防錆層、当該耐熱・防錆層上に、クロメート皮膜層及び当該クロメート皮膜層上に、シランカップリング剤層を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のキャリア付銅箔。
  7. 硫酸アルキルエステル塩、タングステン、砒素から選択した物質の少なくとも一種類以上を含む硫酸・硫酸銅からなる電解浴を用いて、前記請求項1〜6のいずれか一項に記載の粗化処理層を形成することを特徴とするキャリア付銅箔の製造方法。
  8. 前記粗化処理層上に亜鉛、ニッケル、銅、リン、コバルトから選択した少なくとも一種類以上の元素を含有する耐熱・防錆層を形成し、次に当該耐熱・防錆層上にクロメート皮膜層を形成し、さらに当該クロメート皮膜層上にシランカップリング剤層を形成することを特徴とする請求項7記載のキャリア付銅箔の製造方法。
  9. キャリア、中間層、極薄銅層がこの順に積層されているキャリア付銅箔の前記極薄銅層表面に粗化処理層を有するキャリア付銅箔と樹脂層を積層した後、前記キャリアおよび前記中間層を前記極薄銅層から剥離し、その後前記極薄銅層をエッチングにより除去した樹脂の表面において、凹凸を有する樹脂粗化面の穴の占める面積の総和が20%以上であることを特徴とするプリント配線板用キャリア付銅箔。
  10. 前記請求項1〜8のいずれかの粗化処理層を有するキャリア付き銅箔に樹脂を積層した後、前記キャリアおよび前記中間層を前記極薄銅層から剥離し、その後前記極薄銅層をエッチングにより除去した樹脂において、前記極薄銅層の粗化面が転写された凹凸を有する樹脂粗化面の穴の占める面積の総和が20%以上であることを特徴とするプリント配線板用キャリア付銅箔。
  11. キャリア、中間層、極薄銅層がこの順に積層されているキャリア付銅箔の前記極薄銅層表面に粗化処理層を有するキャリア付銅箔と樹脂層を積層した後、前記キャリアおよび前記中間層を前記極薄銅層から剥離し、その後前記極薄銅層をエッチングにより除去した樹脂の表面に、無電解銅めっき・電解めっきの順でめっきを行い、銅層を形成し、さらにエッチングにより回路を形成したプリント配線板。
  12. 前記請求項1〜8のいずれかの粗化処理層を有するキャリア付銅箔と樹脂層を積層した後、前記キャリアおよび前記中間層を前記極薄銅層から剥離し、その後前記極薄銅層をエッチングにより除去した樹脂の表面に、無電解銅めっき・電解めっきの順でめっきを行い、銅層を形成し、さらにエッチングにより回路を形成したプリント配線板。
  13. 針状粒子が、回路幅10μm中に5個以上存在することを特徴とする請求項11又は12記載のプリント配線板。
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