JP2013242168A - 異物検出装置、受電装置およびそれを備える車両、送電装置、ならびに電力伝送システム - Google Patents

異物検出装置、受電装置およびそれを備える車両、送電装置、ならびに電力伝送システム Download PDF

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Abstract

【課題】検出範囲への異物の侵入検出だけでなく、検出範囲において静止した異物も検出可能とする。
【解決手段】抵抗素子30に開閉器40が直列接続され、抵抗素子30および開閉器40から成る回路が焦電素子20の両端子間に接続される。電圧センサ50は、抵抗素子30の電圧Vを検出して制御部70へ出力する。駆動部60は、制御部70からの駆動信号に基づいて開閉器40を駆動する。そして、制御部70は、開閉器40を所定期間だけ開状態にした後に閉状態に切替えたときの焦電素子20の出力すなわち電圧Vに基づいて温度変化を検出し、その検出した温度変化に基づいて異物の有無を検出する。
【選択図】図1

Description

この発明は、異物検出装置、受電装置およびそれを備える車両、送電装置、ならびに電力伝送システムに関し、特に、焦電素子を用いた異物検出技術、ならびに送電装置から受電装置へ非接触で電力を伝送する電力伝送システムにおいて焦電素子を用いて異物を検出する技術に関する。
電気自動車やハイブリッド自動車等の電動車両に適用可能な電力伝送方法として、電源コードや電力ケーブルを用いない非接触電力伝送が注目されている。この非接触電力伝送技術として、たとえば、電磁誘導を用いた送電、マイクロ波を用いた送電、および所謂共鳴型の送電等の技術が知られている。
このような非接触電力伝送においては、送電装置と受電装置との間に異物(存在すべきでない物)が侵入することが考えられ、異物を適切に検出することが必要である。たとえば、特開2010−252498号公報(特許文献1)には、送電部と受電部との間で非接触で電力伝送を行なう無線電力伝送装置において、送電部と受電部との間への異物の侵入を、焦電センサ(赤外線センサ)等を用いて検出することが開示されている(特許文献1参照)。
特開2010−252498号公報
従来の焦電センサは、焦電素子に照射される赤外線の急激な変動を検出することによって、検出範囲に物体が侵入し、または検出範囲から物体が退出したことを検知する。しかしながら、このような従来の焦電センサでは、検出範囲に予め存在する静止した異物を検出することができない。すなわち、従来の焦電センサでは、検出範囲への異物の侵入、および検出範囲において動作する異物は検知可能であるけれども、検出範囲において静止した異物を検出することができない。
それゆえに、この発明の目的は、検出範囲への異物の侵入検出だけでなく、検出範囲において静止した異物も検出可能な異物検出装置を提供することである。
また、この発明の別の目的は、非接触で電力を伝送するための受電装置およびそれを備える車両において、送電装置との間への異物の侵入検出だけでなく、送電装置との間に存在する静止した異物も検出することである。
また、この発明の別の目的は、非接触で電力を伝送するための送電装置において、受電装置との間への異物の侵入検出だけでなく、受電装置との間に存在する静止した異物も検出することである。
また、この発明の別の目的は、非接触で電力を伝送するための電力伝送システムにおいて、送電装置と受電装置との間への異物の侵入検出だけでなく、送電装置と受電装置との間に存在する静止した異物も検出することである。
この発明によれば、異物検出装置は、焦電素子と、開閉器と、検出部とを備える。開閉器は、焦電素子に生じた電荷を取出すための電路に設けられる。検出部は、開閉器を所定期間だけ開状態にした後に閉状態に切替えたときの焦電素子の出力に基づいて異物の有無を検出する。
好ましくは、検出部は、焦電素子の出力に基づき算出される所定期間の温度変化に基づいて、異物の有無を検出する。
好ましくは、検出部は、所定期間の上記温度変化と、別途検出される所定期間の環境温度の変化との差が所定値よりも大きいとき、異物有りと判定する。
好ましくは、異物検出装置は、電路に設けられる抵抗素子をさらに備える。そして、検出部は、開閉器を閉状態に切替えたときの抵抗素子の電圧または電路に流れる電流に基づいて、所定期間の温度変化を検出する。
好ましくは、異物検出装置は、オペアンプをさらに備える。オペアンプは、焦電素子に入力端子が接続される。開閉器は、焦電素子とオペアンプとの間に設けられる。検出部は、開閉器を閉状態に切替えたときのオペアンプの出力に基づいて、所定期間の温度変化を検出する。
好ましくは、検出部は、焦電素子の出力と、異物有りと判定するための判定値との差が所定値よりも小さいとき、異物有りと判定する。
また、この発明によれば、受電装置は、送電装置から送出される電力を非接触で受電する受電装置であって、受電部と、異物検出部とを備える。受電部は、送電装置から送出される電力を非接触で受電するためのものである。異物検出部は、送電装置と受電部との間の異物の有無を検出するためのものである。異物検出部は、焦電素子と、開閉器と、検出部とを含む。開閉器は、焦電素子に生じた電荷を取出すための電路に設けられる。検出部は、受電部により送電装置から受電している場合に、開閉器を所定期間だけ開状態にした後に閉状態に切替えたときの焦電素子の出力に基づいて異物の有無を検出する。
好ましくは、検出部は、焦電素子の出力に基づき算出される所定期間の温度変化に基づいて、異物の有無を検出する。
好ましくは、検出部は、所定期間の上記温度変化と、別途検出される所定期間の環境温度の変化との差が所定値よりも大きいとき、異物有りと判定する。
好ましくは、受電部の固有周波数と送電装置の送電部の固有周波数との差は、受電部の固有周波数または送電部の固有周波数の±10%以下である。
好ましくは、受電部と送電装置の送電部との結合係数は0.1以下である。
好ましくは、受電部は、受電部と送電装置の送電部との間に形成される磁界と、受電部と送電部との間に形成される電界との少なくとも一方を通じて、送電部から受電する。磁界および電界は、受電部と送電部との間に形成され、かつ、特定の周波数で振動する。
また、この発明によれば、車両は、上述したいずれかの受電装置と、蓄電装置と、電動機とを備える。蓄電装置は、受電装置によって受電された電力を蓄える。電動機は、蓄電装置に蓄えられた電力によって走行駆動力を発生する。
また、この発明によれば、送電装置は、受電装置へ非接触で電力を送出する送電装置であって、送電部と、異物検出部とを備える。送電部は、受電装置へ非接触で電力を送出するためのものである。異物検出部は、送電部と受電装置との間の異物の有無を検出するためのものである。異物検出部は、焦電素子と、開閉器と、検出部とを含む。開閉器は、焦電素子に生じた電荷を取出すための電路に設けられる。検出部は、送電部により受電装置へ電力を送出している場合に、開閉器を所定期間だけ開状態にした後に閉状態に切替えたときの焦電素子の出力に基づいて異物の有無を検出する。
好ましくは、検出部は、焦電素子の出力に基づき算出される所定期間の温度変化に基づいて、異物の有無を検出する。
好ましくは、検出部は、所定期間の上記温度変化と、別途検出される所定期間の環境温度の変化との差が所定値よりも大きいとき、異物有りと判定する。
また、この発明によれば、電力伝送システムは、送電装置から受電装置へ非接触で電力を伝送する電力伝送システムであって、送電部と、受電部と、異物検出部とを備える。送電部は、送電装置から受電装置へ非接触で電力を送出するためのものである。受電部は、送電装置から送出される電力を非接触で受電するためのものである。異物検出部は、送電部と受電部との間の異物の有無を検出するためのものである。異物検出部は、焦電素子と、開閉器と、検出部とを含む。開閉器は、焦電素子に生じた電荷を取出すための電路に設けられる。検出部は、送電部から受電部へ電力が伝送されている場合に、開閉器を所定期間だけ開状態にした後に閉状態に切替えたときの焦電素子の出力に基づいて異物の有無を検出する。
この発明においては、焦電素子に生じた電荷を取出すための電路に開閉器が設けられ、開閉器を所定期間だけ開状態にした後に開閉器が閉状態に切替えられる。これにより、開閉器が開状態の所定期間における異物の温度変化を検出することができる。したがって、この発明によれば、異物の侵入検出だけでなく、検出範囲において静止した異物も検出することが可能となる。
この発明の実施の形態1による異物検出装置の概略構成図である。 図1に示す異物検出装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。 図1に示す異物検出装置による異物検出の様子を示すタイミングチャートである。 図1に示す制御部の機能ブロック図である。 実施の形態1の変形例による異物検出装置の概略構成図である。 実施の形態2による異物検出装置の概略構成図である。 実施の形態3による電力伝送システムの全体構成図である。 図7に示す電力伝送システムにおいて非接触電力伝送を実現する電気回路図である。 電力伝送システムのシミュレーションモデルを示す図である。 送電部および受電部の固有周波数のズレと電力伝送効率との関係を示す図である。 固有周波数を固定した状態で、エアギャップを変化させたときの電力伝送効率と、送電部に供給される電流の周波数との関係を示すグラフである。 電流源または磁流源からの距離と電磁界の強度との関係を示した図である。 図7に示す車両ECUにより実行される異物検出処理の手順を説明するためのフローチャートである。 実施の形態4による電力伝送システムの全体構成図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1による異物検出装置の概略構成図である。図1を参照して、異物検出装置10は、焦電素子20と、抵抗素子30と、開閉器40と、電圧センサ50と、駆動部60と、制御部70とを備える。
焦電素子20は、異物(図示せず)から放出される赤外線を検知することによって異物の有無を検出するためのセンサである。なお、異物とは、焦電素子20の検出範囲に本来存在しないものであり、たとえば、所定間隔を空けて非接触で電力伝送を行なう電力伝送システムの送電部と受電部との間に存在し、電力伝送時に温度上昇が見込まれる金属片等(飲料缶やお金等)が想定される。
焦電素子20は、温度変化によって分極電荷の状態が変化する焦電体によって構成され、いわゆる焦電効果によって赤外線を検知する。焦電素子20に赤外線が照射されることにより焦電素子20の温度が変化すると、焦電素子20における分極電荷の状態が変化し、それに応じて焦電素子20の出力が変化する。また、焦電素子20に照射されていた赤外線が遮断されるときも、分極電荷の状態が元の状態に戻ろうとして変化し、それに応じて焦電素子20の出力が変化する。このような焦電素子20の出力変化を検出することによって、異物の有無を検出することができる。
抵抗素子30および開閉器40は、直列に接続され、その直列接続された抵抗素子30および開閉器40から成る回路が焦電素子20の両端子間に接続される。抵抗素子30は、焦電素子20の出力を検出するために設けられる。すなわち、焦電素子20から放出される電荷量に応じて抵抗素子30に生じる電圧を検出することによって、焦電素子20の出力が検出される。
開閉器40は、たとえばリレーによって構成され、駆動部60によって駆動される。開閉器40が開状態のときは、焦電素子20に生じた分極電荷が焦電素子20に保持される。開閉器40が開状態から閉状態に切替わると、開閉器40が開状態の間に焦電素子20に蓄積された分極電荷が焦電素子20から抵抗素子30へ放出され、焦電素子20の出力を検出することができる。
電圧センサ50は、抵抗素子30の両端子間に生じる電圧Vを検出し、その検出値を制御部70へ出力する。駆動部60は、制御部70から受ける駆動信号Sに応じて、開閉器40の開閉状態を切替える。
制御部70は、開閉器40を駆動するための駆動信号Sを生成し、その生成した駆動信号Sを駆動部60へ出力する。また、制御部70は、電圧センサ50から受ける電圧Vの検出値に基づいて焦電素子20の出力を検出する。そして、制御部70は、焦電素子20の出力に基づいて異物の有無を検出する。
より詳しく説明すると、制御部70は、開閉器40を所定期間だけ開状態にした後に開閉器40を閉状態に切替えるための駆動信号Sを生成して駆動部60へ出力する。この所定期間は、焦電素子20の出力に基づいて温度変化を検出可能な時間に適宜設定される。すなわち、制御部70は、焦電素子20の出力に基づいて温度変化を検出し、その温度変化に基づいて異物の有無を検出する。
ここで、焦電素子20の出力は、焦電素子20に生じる分極電荷の状態変化に基づくものであり、分極電荷の状態変化は、検出範囲の温度変化に基づくものであるところ、温度変化に基づく分極電荷の状態変化が小さい場合には、分極電荷の状態変化を電気的に検出することができず、その結果、温度変化を検出することができない。
具体的には、焦電素子20の検出範囲に異物が侵入したとき、あるいは焦電素子20の検出範囲から異物が退出したときは、検出範囲の温度変化に基づく分極電荷の状態変化が大きいので、異物の侵入/退出を検知することができる。しかしながら、焦電素子20の検出範囲に静止した異物が予め存在する場合には、検出範囲の温度変化に基づく分極電荷の状態変化が小さいので、このままでは異物の存在を検知することができない。
そこで、この実施の形態1では、焦電素子20の検出範囲に静止した異物が存在する場合の温度変化も検知可能とするために、温度変化に応じて焦電素子20に生じる分極電荷を所定期間溜めてから放出させることとしたものである。したがって、焦電素子20に生じる分極電荷を溜めるために開閉器40を開状態にする所定期間は、短すぎると温度変化を検出できず、また、長すぎると検出周期が長くなるので、これらの点を考慮して適切な時間に設定される。
そして、制御部70は、開閉器40を所定期間だけ開状態にした後に開閉器40を閉状態に切替えたときに抵抗素子30に生じる電圧Vの検出値に基づいて、上記所定期間の温度変化を検出し、その温度変化に基づいて異物の有無を検出する。なお、温度変化の検出については、たとえば、電圧Vと温度変化量との関係を予めマップ等で準備しておく等して検出することができる。
なお、焦電素子20の出力に基づき検出される上記所定期間の温度変化には、環境温度の変化、すなわち、気温や周辺温度の上昇または低下の温度変化も含まれるので、より正確に温度変化を検出するためには、環境温度の変化を考慮することが好ましい。たとえば、環境温度を検出するための温度センサ(図示せず)を別途設けて環境温度TEを検出し、電圧センサ50からの電圧Vの検出値に基づく所定期間の温度変化と、温度センサにより検出される所定期間の環境温度TEの変化との差が所定値よりも大きいときに異物有りと判定するようにしてもよい。
図2は、図1に示した異物検出装置10の動作を説明するためのタイミングチャートである。図2を参照して、異物検出装置10の検出範囲に静止した異物が存在し、その温度が徐々に上昇しているものとする。このような状況としては、たとえば、地面に設けられた送電装置から車両の車体下部に設けられた受電装置へ電力を非接触で送電しているときに、送電装置と受電装置との間に存在する異物の温度が上昇する場合などが想定される。
時刻t1において、開閉器40が閉状態から開状態に切替えられる。開閉器40が開状態の間に、異物の温度上昇に応じて焦電素子20に分極電荷が蓄えられる。そして、所定期間Δt1経過後の時刻t2において、開閉器40が開状態から閉状態に切替えられる。そうすると、所定期間Δt1に焦電素子20に蓄えられた分極電荷が放出され、抵抗素子30における電圧VがΔVだけ変化する。この電圧変化ΔVの大きさは、所定期間Δt1における温度変化ΔTの大きさ(所定期間Δt1における温度変化の勾配に相当)に対応し、電圧変化ΔVに基づいて温度変化ΔTを検出することができる。
なお、焦電素子20から分極電荷が放出されると、抵抗素子30の電圧Vは元に戻り、時刻t2から所定期間Δt2経過後の時刻t3において、開閉器40が閉状態から開状態に再び切替えられる。なお、この所定期間Δt2の間の温度変化は、焦電素子20に蓄えられた分極電荷量に基づく温度推定の誤差となるので、所定期間Δt2は、電圧Vが復帰する範囲でできるだけ短い方がよい。
図3は、図1に示した異物検出装置10による異物検出の様子を示すタイミングチャートである。図3を参照して、時刻t1において、開閉器40が閉状態から開状態に切替えられ、所定期間Δt1後の時刻t2において、開閉器40が開状態から閉状態に切替えられる。そうすると、所定期間Δt1間に異物の温度上昇に応じて焦電素子20に蓄えられた分極電荷が放出され、このときの電圧Vの変化ΔV1に基づいて、所定期間Δt1における温度変化ΔT1が検出される。そして、この温度変化ΔT1と、所定期間Δt1における環境温度TEの変化との差が所定値よりも大きい場合に、異物が存在するものと判断される。
時刻t2から所定期間ts1経過後の時刻t3において、開閉器40が閉状態から開状態に切替えられる。この所定期間ts1は、電圧Vの復帰時間によって適宜設定されるが、所定期間ts1の温度変化は温度推定の誤差となる。したがって、所定期間ts1は、電圧Vが復帰する範囲でできるだけ短い方がよい。
時刻t3から所定期間Δt2経過後の時刻t4において、開閉器40が開状態から閉状態に切替えられる。そうすると、時刻t3からの異物の温度変化に応じて焦電素子20に蓄えられた分極電荷が放出され、このときの電圧Vの変化ΔV2に基づいて、所定期間Δt2における温度変化ΔT2が検出される。なお、ここでは、電圧変化ΔV2は負であり、したがって温度変化ΔT2は負であることがわかる。これにより、異物検出装置10の検出範囲から異物が退出したものと判断される。
なお、電圧変化ΔV2は、開閉器40が開状態となった時刻t3における焦電素子20の分極電荷量と、開閉器40が閉状態となった時刻t4における焦電素子20の分極電荷量との差によって決まり、開閉器40が開状態である所定期間Δt2の間の温度変動は無視される。
なお、開閉器40を開状態にする所定期間Δt1〜Δt3は、必ずしも一定である必要はない。また、開閉器40を閉状態にする所定期間ts1〜ts3も、必ずしも一定である必要はない。
図4は、図1に示した制御部70の機能ブロック図である。図4を参照して、制御部70は、駆動制御部72と、温度変化検出部74と、異物判定部76とを含む。駆動制御部72は、開閉器40を駆動するための駆動信号Sを生成し、その生成した駆動信号Sを駆動部60へ出力する。また、駆動制御部72は、開閉器40の開閉タイミングを温度変化検出部74および異物判定部76へ通知する。
温度変化検出部74は、電圧センサ50(図1)から電圧Vの検出値を受ける。そして、温度変化検出部74は、開閉器40が開状態から閉状態へ切替わるタイミングの通知を駆動制御部72から受けると、電圧Vの変化ΔV(図2)を検出する。さらに、温度変化検出部74は、その検出された電圧変化ΔVに基づいて、温度変化ΔT(図2)を検出する。たとえば、電圧変化ΔVと温度変化ΔTとの関係をマップ等で予め準備しておくことで、温度変化検出部74は、電圧変化ΔVに基づいて温度変化ΔTを検出することができる。そして、温度変化検出部74は、温度変化ΔTを異物判定部76へ出力する。
異物判定部76は、温度変化ΔTの検出値を温度変化検出部74から受ける。また、異物判定部76は、図示しない温度センサによって検出される環境温度TEの検出値を受ける。そして、異物判定部76は、駆動制御部72から受ける開閉器40の開閉タイミングの通知に基づいて、開閉器40が開状態の間における環境温度TEの変化ΔTEを算出する。さらに、異物判定部76は、温度変化検出部74から受ける温度変化ΔTの検出値を環境温度TEの変化ΔTEと比較する。そして、異物判定部76は、温度変化ΔTの検出値と環境温度TEの変化ΔTEとの差が所定の判定値よりも大きいとき、異物が存在するものと判定する。なお、温度変化ΔTの検出値と環境温度TEの変化ΔTEとの差が所定の判定値よりも小さいときは、異物判定部76は、異物が存在するとは判定しない。なお、上記の判定値は、温度変化ΔTが環境温度の変化ではないと判断可能な値に適宜設定される。
以上のように、この実施の形態1においては、焦電素子20に生じた電荷を取出すための電路に開閉器40が設けられ、開閉器40を所定期間だけ開状態にした後に開閉器40が閉状態に切替えられる。これにより、開閉器40が開状態の所定期間における異物の温度変化ΔTを検出することができる。したがって、この実施の形態1によれば、異物の侵入検出だけでなく、検出範囲において静止した異物も検出することが可能となる。
また、この実施の形態1によれば、開閉器40を設けることによって所定期間の温度変化ΔTを検出可能としたので、たとえば、焦電素子20に照射される赤外線を所定期間遮断するための機械的なチョッパ機構を設ける場合に比べて、低コストかつ高信頼性の異物検出装置を実現することができる。
[変形例]
焦電素子20の出力の読出しにトランジスタを用いてもよい。図5は、実施の形態1の変形例による異物検出装置の概略構成図である。図5を参照して、異物検出装置10Aは、図1に示した異物検出装置10の構成において、電圧センサ50を備えず、制御部70に代えて制御部70Aを含む。
制御部70Aは、トランジスタ82と、抵抗素子84と、電源ノード86と、電圧センサ88とを含む。トランジスタ82は、電源ノード86と抵抗素子84との間に接続され、トランジスタ82のゲート端子に焦電素子20が接続される。抵抗素子84は、トランジスタ82と接地ノードとの間に接続される。電圧センサ88は、抵抗素子84の両端子間に生じる電圧Vを検出する。
なお、制御部70Aのその他の機能は、実施の形態1における制御部70と同じである。すなわち、この変形例は、焦電素子20の出力の読出回路が上記の実施の形態1と異なるのみであり、制御部70Aのその他の機能は、図4に示した制御部70と同じである。
したがって、この変形例によっても、上記の実施の形態1と同様の効果が得られる。また、この変形例によれば、焦電素子20の出力検出にトランジスタ82を用いるので、出力ゲインを稼ぐために高抵抗を用いる場合に比べて熱雑音を小さくすることができ、その結果、S/Nを向上させることができる。
[実施の形態2]
図6は、実施の形態2による異物検出装置の概略構成図である。図6を参照して、異物検出装置10Bは、焦電素子20と、開閉器40Aと、オペアンプ90と、駆動部60と、制御部70Bとを含む。
焦電素子20の一端とオペアンプ90の入力端子の一方との間に開閉器40Aが接続され、オペアンプ90の入力端子の他方に焦電素子20の他端が接続される。そして、オペアンプ90の出力が制御部70Bへ出力される。
開閉器40Aは、たとえばリレーによって構成され、駆動部60によって駆動される。開閉器40Aが開状態のときは、焦電素子20に生じた分極電荷が焦電素子20に保持される。開閉器40Aが開状態から閉状態に切替わると、焦電素子20の両端子間の、分極電荷量に応じた電位差がオペアンプ90の入力端子に与えられる。
オペアンプ90は、開閉器40Aが閉状態のとき、焦電素子20の両端子間の電位差を増幅して制御部70Bへ出力する。すなわち、オペアンプ90は、温度変化によって焦電素子20に生じた分極電荷による電位差を検出して制御部70Bへ出力する。
制御部70Bは、オペアンプ90の出力に基づいて焦電素子20の出力を検出し、その検出結果に基づいて異物の有無を検出する。
なお、制御部70Bの機能は、実施の形態1における制御部70と基本的に同じである。すなわち、この実施の形態2は、焦電素子20の出力の読出回路が上記の実施の形態1と異なるのみであり、制御部70Bのその他の機能は、図4に示した制御部70と同じである。
この実施の形態2によっても、上記の実施の形態1と同様の効果が得られる。また、この実施の形態2によれば、焦電素子20の出力検出にオペアンプ90を用いるので、出力ゲインを稼ぐために高抵抗を用いる場合に比べて熱雑音を小さくすることができ、その結果、S/Nを向上させることができる。
[実施の形態3]
実施の形態3では、受電装置を搭載した車両へ送電装置から非接触で電力を伝送する電力伝送システムに、上記の実施の形態で示した異物検出装置10(10A,10B)が適用される。なお、以下では、実施の形態1による異物検出装置10が適用される場合について代表的に説明する。
図7は、実施の形態3による電力伝送システムの全体構成図である。図7を参照して、この電力伝送システムは、車両100と、送電装置200とを備える。車両100は、受電部110と、整流回路120と、蓄電装置130と、動力生成装置140と、焦電センサ150と、異物検出装置10と、車両ECU(Electronic Control Unit)170とを含む。送電装置200は、高周波電源220と、送電部230とを含む。
車両100の受電部110は、送電装置200の送電部230から送出される電力を非接触で受電して整流回路120へ出力する。この実施の形態3では、地中または地表に送電部230が設けられ、受電部110は、車両後方において車体下部に設けられる。なお、受電部110の配設箇所はこれに限定されるものではなく、地中または地表に送電部230が設けられる場合に、受電部110は、車両前方や中央において車体下部に設けてもよい。
なお、一例として、受電部110は、コイルおよびキャパシタを含む共振回路によって構成される。受電部110の具体的な構成については、送電装置200の送電部230とともに後ほど説明する。
整流回路120は、受電部110から受ける交流電力を直流電力に変換し、その変換された直流電力を蓄電装置130へ出力することによって蓄電装置130を充電する。蓄電装置130は、再充電可能な直流電源であり、たとえばリチウムイオンやニッケル水素などの二次電池によって構成される。蓄電装置130は、整流回路120から出力される電力を蓄えるほか、動力生成装置140によって発電される電力も蓄える。そして、蓄電装置130は、その蓄えられた電力を動力生成装置140へ供給する。なお、蓄電装置130として大容量のキャパシタも採用可能である。
動力生成装置140は、蓄電装置130に蓄えられる電力を用いて車両100の走行駆動力を発生する。特に図示しないが、動力生成装置140は、たとえば、蓄電装置130から電力を受けるインバータ、インバータによって駆動されるモータ、モータによって駆動される駆動輪等を含む。なお、動力生成装置140は、蓄電装置130を充電するための発電機と、その発電機を駆動可能なエンジンを含んでもよい。
焦電センサ150は、焦電素子によって異物の侵入/退出を検出するためのセンサである。この焦電センサ150は、従来タイプの焦電センサであり、実施の形態1による異物検出装置10のように検出範囲に存在する静止した異物を検知することはできない。なお、異物検出装置10については、実施の形態1において説明したとおりである。
そして、焦電センサ150および異物検出装置10は、この実施の形態3では、受電部110が車両後方に設けられることに対応して、車両最後方の車体下部に設置される。そして、焦電センサ150は、車両後方から車両下部へ侵入する異物を検知する。異物検出装置10は、送電部230の上部およびその近傍を少なくともその検出範囲に含み、検出範囲に存在する異物(駐車前から予め存在していた異物も含む。)を検出する。なお、図7では、焦電センサ150の方が異物検出装置10よりも車両後方側に設置されているが、必ずしもこのような配置に限定されるものではなく、たとえば焦電センサ150および異物検出装置10を車両左右方向に並設してもよい。
車両ECU170は、蓄電装置130から充電状態(SOC:State Of Charge)に関する充電情報を受け、その充電情報に基づいて送電装置200による蓄電装置130の充電を制御する。また、車両ECU170は、焦電センサ150および異物検出装置10の動作を制御し、焦電センサ150および異物検出装置10の少なくとも一方において異物が検知された場合には、その旨の通知を受ける。そして、車両ECU170は、上記の通知を受けると、送電装置200による蓄電装置130の充電を停止するとともに、異物が検知された旨を利用者へ通知する。なお、この車両ECU170の動作については、後ほどフローチャートを用いて詳しく説明する。
一方、送電装置200において、高周波電源220は、たとえば系統電源210から電力を受けて高周波の交流電力を生成する。送電部230は、高周波電源220から高周波の交流電力の供給を受け、車両100の受電部110へ非接触で電力を伝送する。一例として、送電部230は、コイルおよびキャパシタを含む共振回路によって構成される。なお、送電部230の具体的な構成についても、車両100の受電部110とともに後ほど説明する。
図8は、図7に示した電力伝送システムにおいて非接触電力伝送を実現する電気回路図である。なお、この図8に示される回路構成は一例であって、非接触電力伝送を実現するための構成が図8の構成に限定されるものではない。
図8を参照して、車両100の受電部110は、二次コイル340と、キャパシタ350とを含む。二次コイル340は、キャパシタ350とともに共振回路を形成し、送電装置200の送電部230から送出される電力を非接触で受電する。整流回路120は、二次コイル340によって受電された交流電力を整流して蓄電装置130へ出力する。なお、特に図示しないが、二次コイル340およびキャパシタ350によって閉ループを形成し、二次コイル340により受電された交流電力を電磁誘導により二次コイル340から取出して整流回路120へ出力するコイルを別途設けてもよい。
一方、送電装置200において、送電部230は、一次コイル330と、キャパシタ335とを含む。一次コイル330は、キャパシタ335とともに共振回路を形成し、高周波電源220から供給される交流電力を受電部110へ非接触で送電する。なお、特に図示しないが、一次コイル330およびキャパシタ335によって閉ループを形成し、高周波電源220から出力される交流電力を電磁誘導により一次コイル330へ供給するコイルを別途設けてもよい。
なお、キャパシタ335,350は、共振回路の固有周波数を調整するために設けられるものであり、一次コイル330および二次コイル340の浮遊容量を利用して所望の固有周波数が得られる場合には、キャパシタ335,350を設けない構成としてもよい。
なお、高周波電源220と送電部230との間に整合器240を設けてもよい(図7では図示せず)。そして、一例として、整合器240は、可変コンデンサ310,315と、コイル320とを含む。整合器240は、可変コンデンサ310,315の容量を変化させることによってインピーダンスを変更することができる。この整合器240においてインピーダンスを変更することによって、送電装置200のインピーダンスを車両100のインピーダンスと整合させることができる(インピーダンスマッチング)。なお、高周波電源220がインピーダンスの整合機能を有してもよく、その場合には、整合器240を省略することも可能である。
以下に、送電装置200の送電部230から車両100の受電部110への非接触電力伝送について説明する。この電力伝送システムにおいては、送電部230の固有周波数と、受電部110の固有周波数との差は、送電部230の固有周波数または受電部110の固有周波数の±10%以下である。このような範囲に送電部230および受電部110の固有周波数を設定することで電力伝送効率を高めることができる。一方、上記の固有周波数の差が±10%よりも大きくなると、電力伝送効率が10%よりも小さくなり、電力伝送時間が長くなるなどの弊害が生じる。
なお、送電部230(受電部110)の固有周波数とは、一次コイル330およびキャパシタ335(二次コイル340およびキャパシタ350)によって構成される電気回路(共振回路)が自由振動する場合の振動周波数を意味する。なお、送電部230(受電部110)の共振周波数とは、一次コイル330およびキャパシタ335(二次コイル340およびキャパシタ350)によって構成される電気回路(共振回路)において、制動力または電気抵抗を零としたときの固有周波数を意味する。
図9および図10を用いて、固有周波数の差と電力伝送効率との関係とを解析したシミュレーション結果について説明する。図9は、電力伝送システムのシミュレーションモデルを示す図である。また、図10は、送電部および受電部の固有周波数のズレと電力伝送効率との関係を示す図である。
図9を参照して、電力伝送システム389は、送電部390と、受電部391とを備える。送電部390は、第1コイル392と、第2コイル393とを含む。第2コイル393は、共振コイル394と、共振コイル394に設けられたキャパシタ395とを含む。受電部391は、第3コイル396と、第4コイル397とを備える。第3コイル396は、共振コイル399とこの共振コイル399に接続されたキャパシタ398とを含む。
共振コイル394のインダクタンスをインダクタンスLtとし、キャパシタ395のキャパシタンスをキャパシタンスC1とする。また、共振コイル399のインダクタンスをインダクタンスLrとし、キャパシタ398のキャパシタンスをキャパシタンスC2とする。このように各パラメータを設定すると、第2コイル393の固有周波数f1は、下記の式(1)によって示され、第3コイル396の固有周波数f2は、下記の式(2)によって示される。
f1=1/{2π(Lt×C1)1/2}・・・(1)
f2=1/{2π(Lr×C2)1/2}・・・(2)
ここで、インダクタンスLrおよびキャパシタンスC1,C2を固定して、インダクタンスLtのみを変化させた場合において、第2コイル393および第3コイル396の固有周波数のズレと電力伝送効率との関係を図10に示す。なお、このシミュレーションにおいては、共振コイル394および共振コイル399の相対的な位置関係は固定とし、さらに、第2コイル393に供給される電流の周波数は一定である。
図10に示すグラフのうち、横軸は固有周波数のズレ(%)を示し、縦軸は一定周波数での電力伝送効率(%)を示す。固有周波数のズレ(%)は、下記の式(3)によって示される。
(固有周波数のズレ)={(f1−f2)/f2}×100(%)・・・(3)
図10からも明らかなように、固有周波数のズレ(%)が0%の場合には、電力伝送効率は100%近くとなる。固有周波数のズレ(%)が±5%の場合には、電力伝送効率は40%程度となる。固有周波数のズレ(%)が±10%の場合には、電力伝送効率は10%程度となる。固有周波数のズレ(%)が±15%の場合には、電力伝送効率は5%程度となる。すなわち、固有周波数のズレ(%)の絶対値(固有周波数の差)が、第3コイル396の固有周波数の10%以下の範囲となるように第2コイル393および第3コイル396の固有周波数を設定することで、電力伝送効率を実用的なレベルに高めることができることがわかる。さらに、固有周波数のズレ(%)の絶対値が第3コイル396の固有周波数の5%以下となるように第2コイル393および第3コイル396の固有周波数を設定すると、電力伝送効率をさらに高めることができるのでより好ましい。なお、シミュレーションソフトしては、電磁界解析ソフトウェア(JMAG(登録商標):株式会社JSOL製)を採用している。
再び図8を参照して、送電装置200の送電部230および車両100の受電部110は、送電部230と受電部110との間に形成される磁界および電界の少なくとも一方を通じて、非接触で電力を授受する。送電部230と受電部110との間に形成される磁界および/または電界は、特定の周波数で振動する。そして、送電部230と受電部110とを電磁界によって共振(共鳴)させることで、送電部230から受電部110へ電力が伝送される。
ここで、送電部230の周囲に形成される特定の周波数の磁界について説明する。「特定の周波数の磁界」は、典型的には、電力伝送効率と送電部230に供給される電流の周波数と関連性を有する。そこで、まず、電力伝送効率と、送電部230に供給される電流の周波数との関係について説明する。送電部230から受電部110に電力を伝送するときの電力伝送効率は、送電部230および受電部110間の距離などの様々な要因よって変化する。たとえば、送電部230および受電部110の固有周波数(共振周波数)をf0とし、送電部230に供給される電流の周波数をf3とし、送電部230および受電部110の間のエアギャップをエアギャップAGとする。
図11は、固有周波数f0を固定した状態で、エアギャップAGを変化させたときの電力伝送効率と、送電部230に供給される電流の周波数f3との関係を示すグラフである。図11を参照して、横軸は、送電部230に供給される電流の周波数f3を示し、縦軸は、電力伝送効率(%)を示す。効率曲線L1は、エアギャップAGが小さいときの電力伝送効率と、送電部230に供給される電流の周波数f3との関係を模式的に示す。この効率曲線L1に示すように、エアギャップAGが小さい場合には、電力伝送効率のピークは周波数f4,f5(f4<f5)において生じる。エアギャップAGを大きくすると、電力伝送効率が高くなるときの2つのピークは、互いに近づくように変化する。そして、効率曲線L2に示すように、エアギャップAGを所定距離よりも大きくすると、電力伝送効率のピークは1つとなり、送電部230に供給される電流の周波数が周波数f6のときに電力伝送効率がピークとなる。エアギャップAGを効率曲線L2の状態よりもさらに大きくすると、効率曲線L3に示すように電力伝送効率のピークが小さくなる。
たとえば、電力伝送効率の向上を図るため手法として次のような手法が考えられる。第1の手法としては、エアギャップAGにあわせて、送電部230に供給される電流の周波数を一定として、キャパシタ335,350のキャパシタンスを変化させることで、送電部230と受電部110との間での電力伝送効率の特性を変化させる手法が考えられる。具体的には、送電部230に供給される電流の周波数を一定とした状態で、電力伝送効率がピークとなるように、キャパシタ335,350のキャパシタンスを調整する。この手法では、エアギャップAGの大きさに関係なく、送電部230および受電部110に流れる電流の周波数は一定である。なお、電力伝送効率の特性を変化させる手法としては、送電装置200の整合器240を利用する手法や、車両100において整流回路120と蓄電装置130との間に設けられるコンバータを利用する手法などを採用することも可能である。
また、第2の手法としては、エアギャップAGの大きさに基づいて、送電部230に供給される電流の周波数を調整する手法である。たとえば、電力伝送特性が効率曲線L1となる場合には、周波数f4またはf5の電流を送電部230に供給する。周波数特性が効率曲線L2,L3となる場合には、周波数f6の電流を送電部230に供給する。この場合においては、エアギャップAGの大きさに合わせて送電部230および受電部110に流れる電流の周波数を変化させることになる。
第1の手法では、送電部230を流れる電流の周波数は、固定された一定の周波数となり、第2の手法では、送電部230を流れる周波数は、エアギャップAGによって適宜変化する周波数となる。第1の手法や第2の手法などによって、電力伝送効率が高くなるように設定された特定の周波数の電流が送電部230に供給される。送電部230に特定の周波数の電流が流れることで、送電部230の周囲には、特定の周波数で振動する磁界(電磁界)が形成される。受電部110は、受電部110と送電部230との間に形成され、かつ特定の周波数で振動する磁界を通じて送電部230から電力を受電している。したがって、「特定の周波数で振動する磁界」とは、必ずしも固定された周波数の磁界とは限らない。なお、上記の例では、エアギャップAGに着目して、送電部230に供給される電流の周波数を設定するようにしているが、電力伝送効率は、送電部230および受電部110の水平方向のずれ等のように他の要因によっても変化するものであり、当該他の要因に基づいて、送電部230に供給される電流の周波数を調整する場合がある。
なお、上記では、送電部230および受電部110にコイル(たとえばヘリカルコイル)を採用したが、コイルに代えて、メアンダラインなどのアンテナなどを採用してもよい。メアンダラインなどのアンテナなどを採用した場合には、送電部230に特定の周波数の電流が流れることで、特定の周波数の電界が送電部230の周囲に形成される。そして、この電界を通して、送電部230と受電部110との間で電力伝送が行なわれる。
この電力伝送システムにおいては、電磁界の「静電磁界」が支配的な近接場(エバネッセント場)を利用することで、送電および受電効率の向上が図られている。
図12は、電流源または磁流源からの距離と電磁界の強度との関係を示した図である。図12を参照して、電磁界は3つの成分から成る。曲線k1は、波源からの距離に反比例した成分であり、「輻射電磁界」と称される。曲線k2は、波源からの距離の2乗に反比例した成分であり、「誘導電磁界」と称される。また、曲線k3は、波源からの距離の3乗に反比例した成分であり、「静電磁界」と称される。なお、電磁界の波長を「λ」とすると、「輻射電磁界」と「誘導電磁界」と「静電磁界」との強さが略等しくなる距離は、λ/2πと表わすことができる。
「静電磁界」は、波源からの距離とともに急激に電磁波の強度が減少する領域であり、この実施の形態に係る電力伝送システムでは、この「静電磁界」が支配的な近接場(エバネッセント場)を利用してエネルギー(電力)の伝送が行なわれる。すなわち、「静電磁界」が支配的な近接場において、近接する固有周波数を有する送電部230および受電部110(たとえば一対のコイル)を共鳴させることにより、送電部230から他方の受電部110へエネルギー(電力)を伝送する。この「静電磁界」は遠方にエネルギーを伝播しないので、遠方までエネルギーを伝播する「輻射電磁界」によってエネルギー(電力)を伝送する電磁波に比べて、共鳴法は、より少ないエネルギー損失で送電することができる。
このように、この電力伝送システムにおいては、送電部230と受電部110とを電磁界によって共振(共鳴)させることで、送電部230と受電部110との間で非接触で電力が伝送される。送電部230と受電部110との間に形成されるこのような電磁場は、たとえば、近接場共振(共鳴)結合場という場合がある。送電部230と受電部110との結合係数κは、たとえば、0.3以下程度であり、好ましくは、0.1以下である。当然のことながら、結合係数κが0.1〜0.3程度の範囲も採用することができる。結合係数κは、このような値に限定されるものでなく、電力伝送が良好となる種々の値をとり得る。
なお、電力伝送における、上記のような送電部230と受電部110との結合を、たとえば、「磁気共鳴結合」、「磁界(磁場)共鳴結合」、「磁場共振(共鳴)結合」、「近接場共振(共鳴)結合」、「電磁界(電磁場)共振結合」、「電界(電場)共振結合」等という。「電磁界(電磁場)共振結合」は、「磁気共鳴結合」、「磁界(磁場)共鳴結合」、「電界(電場)共振結合」のいずれも含む結合を意味する。
送電部230と受電部110とが上記のようにコイルによって形成される場合には、送電部230と受電部110とは、主に磁界(磁場)によって結合し、「磁気共鳴結合」または「磁界(磁場)共鳴結合」が形成される。なお、上記のように、送電部230と受電部110とにメアンダライン等のアンテナを採用することも可能であり、この場合には、送電部230と受電部110とは、主に電界(電場)によって結合し、「電界(電場)共鳴結合」が形成される。
図13は、図7に示した車両ECU170により実行される異物検出処理の手順を説明するためのフローチャートである。このフローチャートは、車両ECU170に予め格納されたプログラムを所定周期で実行することによって実現される。あるいは、一部のステップについては、専用のハードウェア(電子回路)を構築して処理を実現することも可能である。
図13とともに図7を参照して、車両100の受電部110が送電装置200の送電部230の上方に位置するように車両100の駐車が行なわれると、車両ECU170は、ユーザからの充電開始要求を受けたか否かを判定する(ステップS10)。車両ECU170が充電開始要求を受けていないときは(ステップSS10においてNO)、車両ECU170は、以降の一連の処理を実行することなくステップS140へ処理を移行する。
ステップS10において充電開始要求を受けたと判定されると(ステップS10においてYES)、車両ECU170は、焦電センサ150および異物検出装置10を起動する(ステップS20)。次いで、車両ECU170は、図示されない通信手段を用いて送電装置200へ送電開始指令を送信し、これにより送電装置200から車両100への送電が開始される(ステップS30)。
さらに、車両ECU170は、異物検出装置10を「温度推定モード」に設定する(ステップS40)。なお、「温度推定モード」とは、上記の実施の形態で説明したように開閉器40(図1等)を開閉駆動することによって、検出範囲に存在する異物の温度変化を検知して異物の有無を検知可能とする動作モードである。
なお、開閉器40を常時閉状態とすることにより、異物の侵入/退出のみを検知する従来タイプの焦電センサとして異物検出装置10を動作させることもできる。なお、開閉器40を常時閉状態にして異物検出装置10を従来タイプの焦電センサとして用いる動作モードを、以下「焦電モード」と称する。
次いで、車両ECU170は、焦電センサ150が異物の侵入を検知したか否かを判定する(ステップS50)。そして、焦電センサ150が異物の侵入を検知したと判定されると(ステップS50においてYES)、車両ECU170は、通信手段を用いて送電装置200へ送電停止指令を送信し、これにより送電装置200から車両100への送電が停止される(ステップS60)。その後、車両ECU170は、異物が検知されたことをユーザに通知する(ステップS70)。
一方、ステップS50において、焦電センサ150は異物の侵入を検知していないと判定されると(ステップS50においてNO)、車両ECU170は、異物検出装置10が異物を検知したか否かを判定する(ステップS80)。すなわち、このステップS80では、送電部230の上部に静止した異物が存在するか否かが判定される。一例として、5分間で温度上昇80℃以上の勾配を有する温度変化が検出された場合に、異物検出装置10は、異物が存在するものと判定する。そして、異物検出装置10が異物を検知したと判定されると(ステップS80においてYES)、車両ECU170は、ステップS60へ処理を移行し、送電装置200から車両100への送電が停止される。
ステップS80において異物が検出されないときは(ステップS80においてNO)、車両ECU170は、送電開始から所定時間経過したか否かを判定する(ステップS90)。送電開始から所定時間経過していないときは(ステップS90においてNO)、車両ECU170は、ステップS50へ処理を戻す。そして、送電開始から所定時間経過したと判定されると(ステップS90においてYES)、異物は存在しないものと判断され、車両ECU170は、異物検出装置10を「焦電モード」に設定する(ステップS100)。
次いで、車両ECU170は、焦電センサ150または異物検出装置10が異物の侵入を検知したか否かを判定する(ステップS110)。焦電センサ150または異物検出装置10が異物の侵入を検知したと判定されると(ステップS110においてYES)、車両ECU170は、ステップS60へ処理を移行し、送電装置200から車両100への送電が停止される。
ステップS110において異物が検出されないときは(ステップS110においてNO)、車両ECU170は、蓄電装置130の充電状態(SOC)に基づいて、蓄電装置130の充電を終了するか否かを判定する(ステップS120)。車両ECU170は、蓄電装置130の充電を継続するときは(ステップS120においてNO)、ステップS110へ処理を戻す。一方、車両ECU170は、蓄電装置130の充電を終了するときは(ステップS120においてYES)、送電装置200へ送電停止指令を送信するなどの充電終了処理を実行する(ステップS130)。
なお、上記においては、異物検出装置10に加えて焦電センサ150を設けることで二重系のシステムを構築したが、焦電センサ150を備えずに異物検出装置10のみによって異物検出システムを構築してもよい。
以上のように、この実施の形態3によれば、受電装置を搭載した車両100へ送電装置200から非接触で電力を伝送する電力伝送システムにおいて、送電装置200の送電部230と車両100の受電部110との間への異物の侵入検出だけでなく、送電前から送電部230の上部に存在する静止した異物も検出することができる。
また、この実施の形態3によれば、焦電センサ150と異物検出装置10(10A,10B)とによる二重系の検出システムとしたので、信頼性の高い異物検出を実現することができる。
[実施の形態4]
実施の形態3では、異物検出装置10(10A,10B)および焦電センサ150は、車両100が備えるものとしたが、これらの装置を地表側(送電装置側)に設置してもよい。
図14は、実施の形態4による電力伝送システムの全体構成図である。なお、以下では、実施の形態1による異物検出装置10が電力伝送システムに適用される場合について代表的に説明する。
図14を参照して、この電力伝送システムは、車両100Aと、送電装置200Aとを備える。車両100Aは、受電部110と、整流回路120と、蓄電装置130と、動力生成装置140とを備える。送電装置200Aは、高周波電源220と、送電部230と、焦電センサ250と、異物検出装置10と、電源ECU260とを含む。
焦電センサ250は、焦電素子によって異物の侵入/退出を検出するためのセンサである。この焦電センサ250は、従来タイプの焦電センサであり、異物検出装置10のように検出範囲に存在する静止した異物を検知することはできない。なお、異物検出装置10については、実施の形態1において説明したとおりである。
焦電センサ250および異物検出装置10は、この実施の形態4では、車両100Aの受電部110が車両後方に設けられることに対応して、駐車スペースに車両100Aが駐車したときに車両100Aの車両最後方の下部に位置するように地表に設置される。そして、焦電センサ250は、車両後方から車両下部へ侵入する異物を検知する。異物検出装置10は、送電部230の上部およびその近傍を少なくともその検出範囲に含み、検出範囲に存在する異物(駐車前から予め存在していた異物も含む。)を検出する。なお、この図14でも、焦電センサ250の方が異物検出装置10よりも車両100Aの後方側に設置されているが、必ずしもこのような配置に限定されるものではなく、たとえば焦電センサ250および異物検出装置10を車両100Aに対して左右方向に並設してもよい。
電源ECU260は、焦電センサ250および異物検出装置10の動作を制御し、焦電センサ250および異物検出装置10の少なくとも一方において異物が検知された場合には、その旨の通知を受ける。そして、電源ECU260は、上記の通知を受けると、高周波電源220へ停止指令を出力するとともに、異物が検出された旨を利用者へ通知する。
なお、特に図示しないが、電源ECU260も、図13に示したフローチャートと同様の異物検出処理を実行する。
また、上記においても、異物検出装置10に加えて焦電センサ250を設けることで二重系のシステムを構築したが、焦電センサ250を備えずに異物検出装置10のみによって異物検出システムを構築してもよい。
以上のように、この実施の形態4においても、実施の形態3と同様の効果が得られる。そして、この実施の形態4によれば、異物検出装置10(10A,10B)(および焦電センサ250)が送電装置側に設けられるので、車両100Aのコストを低減することができる。
なお、上記の実施の形態1およびその変形例においては、抵抗素子30,84の電圧Vに基づいて温度変化ΔTを推定するものとしたが、抵抗素子30,84の電圧Vに代えて、抵抗素子30,84に流れる電流を検出して温度変化ΔTを推定してもよい。なお、この場合も、たとえば、検出電流と温度変化量との関係をマップ等で予め準備しておくことで、検出電流に基づいて温度変化ΔTを検出することができる。
また、上記の実施の形態においては、抵抗素子30,84の電圧Vやオペアンプ90の出力に基づいて所定期間の温度変化ΔTを検出し、その温度変化ΔTに基づいて異物の有無を検出するものとしたが、異物の有無を検出するためのパラメータは温度変化に限定されるものではない。たとえば、温度変化ΔTを比熱や熱容量等に変換してその大きさに基づいて異物の有無を検出してもよい。
あるいは、抵抗素子30,84の電圧Vやオペアンプ90の出力そのものを用いて異物の有無を検出してもよい。たとえば、抵抗素子30,84の電圧Vやオペアンプ90の出力と、異物有りと判定するための所定の判定値との差が小さいときに、異物有りと判定するようにしてもよい。
また、上記の実施の形態3,4では、送電装置200の送電部230と車両100の受電部110とを電磁界によって共振(共鳴)させることで、送電部230から受電部110へ非接触で電力が伝送されるものとしたが、電磁誘導により送電部230から受電部110へ非接触で電力を伝送してもよい。なお、送電部230と受電部110との間で電磁誘導により電力が伝送される場合には、送電部230と受電部110との結合係数κは、1.0に近い値となる。
なお、上記において、抵抗素子30、オペアンプ90、ならびにトランジスタ82および抵抗素子84から成る回路は、焦電素子20の出力を検出するための出力検出手段あるいは電流−電圧変換手段を構成する。また、制御部70(70A,70B)は、この発明における「検出部」の一実施例に対応し、異物検出装置10(10A,10B)は、この発明における「異物検出部」の一実施例に対応する。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10,10A,10B 異物検出装置、20 焦電素子、30,84 抵抗素子、40,40A 開閉器、50,88 電圧センサ、60 駆動部、70,70A,70B 制御部、72 駆動制御部、74 温度変化検出部、76 異物判定部、82 トランジスタ、86 電源ノード、90 オペアンプ、100,100A 車両、110 受電部、120 整流回路、130 蓄電装置、140 動力生成装置、150,250 焦電センサ、170 車両ECU、200,200A 送電装置、210 系統電源、220 高周波電源、230 送電部、240 整合器、260 電源ECU、310,315 可変コンデンサ、320,330,340 コイル、335,350 キャパシタ。

Claims (17)

  1. 焦電素子と、
    前記焦電素子に生じた電荷を取出すための電路に設けられる開閉器と、
    前記開閉器を所定期間だけ開状態にした後に閉状態に切替えたときの前記焦電素子の出力に基づいて異物の有無を検出する検出部とを備える異物検出装置。
  2. 前記検出部は、前記焦電素子の出力に基づき算出される前記所定期間の温度変化に基づいて、異物の有無を検出する、請求項1に記載の異物検出装置。
  3. 前記検出部は、前記所定期間の前記温度変化と、別途検出される前記所定期間の環境温度の変化との差が所定値よりも大きいとき、異物有りと判定する、請求項2に記載の異物検出装置。
  4. 前記電路に設けられる抵抗素子をさらに備え、
    前記検出部は、前記開閉器を閉状態に切替えたときの前記抵抗素子の電圧または前記電路に流れる電流に基づいて、前記所定期間の温度変化を検出する、請求項2または3に記載の異物検出装置。
  5. 前記焦電素子に入力端子が接続されるオペアンプをさらに備え、
    前記開閉器は、前記焦電素子と前記オペアンプとの間に設けられ、
    前記検出部は、前記開閉器を閉状態に切替えたときの前記オペアンプの出力に基づいて、前記所定期間の温度変化を検出する、請求項2または3に記載の異物検出装置。
  6. 前記検出部は、前記焦電素子の出力と、異物有りと判定するための判定値との差が所定値よりも小さいとき、異物有りと判定する、請求項1に記載の異物検出装置。
  7. 送電装置から送出される電力を非接触で受電する受電装置であって、
    前記送電装置から送出される電力を非接触で受電するための受電部と、
    前記送電装置と前記受電部との間の異物の有無を検出するための異物検出部とを備え、
    前記異物検出部は、
    焦電素子と、
    前記焦電素子に生じた電荷を取出すための電路に設けられる開閉器と、
    前記受電部により前記送電装置から受電している場合に、前記開閉器を所定期間だけ開状態にした後に閉状態に切替えたときの前記焦電素子の出力に基づいて異物の有無を検出する検出部とを含む、受電装置。
  8. 前記検出部は、前記焦電素子の出力に基づき算出される前記所定期間の温度変化に基づいて、異物の有無を検出する、請求項7に記載の受電装置。
  9. 前記検出部は、前記所定期間の前記温度変化と、別途検出される前記所定期間の環境温度の変化との差が所定値よりも大きいとき、異物有りと判定する、請求項8に記載の受電装置。
  10. 前記受電部の固有周波数と前記送電装置の送電部の固有周波数との差は、前記受電部の固有周波数または前記送電部の固有周波数の±10%以下である、請求項7に記載の受電装置。
  11. 前記受電部と前記送電装置の送電部との結合係数は0.1以下である、請求項7に記載の受電装置。
  12. 前記受電部は、前記受電部と前記送電装置の送電部との間に形成される磁界と、前記受電部と前記送電部との間に形成される電界との少なくとも一方を通じて、前記送電部から受電し、
    前記磁界および前記電界は、前記受電部と前記送電部との間に形成され、かつ、特定の周波数で振動する、請求項7に記載の受電装置。
  13. 請求項7に記載の受電装置と、
    前記受電装置によって受電された電力を蓄える蓄電装置と、
    前記蓄電装置に蓄えられた電力によって走行駆動力を発生する電動機とを備える車両。
  14. 受電装置へ非接触で電力を送出する送電装置であって、
    前記受電装置へ非接触で電力を送出するための送電部と、
    前記送電部と前記受電装置との間の異物の有無を検出するための異物検出部とを備え、
    前記異物検出部は、
    焦電素子と、
    前記焦電素子に生じた電荷を取出すための電路に設けられる開閉器と、
    前記送電部により前記受電装置へ電力を送出している場合に、前記開閉器を所定期間だけ開状態にした後に閉状態に切替えたときの前記焦電素子の出力に基づいて異物の有無を検出する検出部とを含む、送電装置。
  15. 前記検出部は、前記焦電素子の出力に基づき算出される前記所定期間の温度変化に基づいて、異物の有無を検出する、請求項14に記載の送電装置。
  16. 前記検出部は、前記所定期間の前記温度変化と、別途検出される前記所定期間の環境温度の変化との差が所定値よりも大きいとき、異物有りと判定する、請求項15に記載の送電装置。
  17. 送電装置から受電装置へ非接触で電力を伝送する電力伝送システムであって、
    前記送電装置から前記受電装置へ非接触で電力を送出するための送電部と、
    前記送電装置から送出される電力を非接触で受電するための受電部と、
    前記送電部と前記受電部との間の異物の有無を検出するための異物検出部とを備え、
    前記異物検出部は、
    焦電素子と、
    前記焦電素子に生じた電荷を取出すための電路に設けられる開閉器と、
    前記送電部から前記受電部へ電力が伝送されている場合に、前記開閉器を所定期間だけ開状態にした後に閉状態に切替えたときの前記焦電素子の出力に基づいて異物の有無を検出する検出部とを含む、電力伝送システム。
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