JP2013240500A - 靴脱水用袋 - Google Patents
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Abstract
【課題】洗浄後の靴を短時間で乾燥させること。
【解決手段】通水性のある素材5と吸水性のある素材7と通水性のない素材6とをこの順に3層に重ね、通水性のある素材5を内側にした袋体2を有する靴脱水用袋1を形成する。この靴脱水用袋1に洗浄後の水分を含んだ靴を収容して洗濯機の脱水機能を利用してある程度の水分を除去した後、靴脱水用袋1から取り出した脱水後の生乾きの靴を天日干しにする。脱水効率を高めるために吸水性のある素材7として高分子吸収体を用いるとよい。
【選択図】図1
【解決手段】通水性のある素材5と吸水性のある素材7と通水性のない素材6とをこの順に3層に重ね、通水性のある素材5を内側にした袋体2を有する靴脱水用袋1を形成する。この靴脱水用袋1に洗浄後の水分を含んだ靴を収容して洗濯機の脱水機能を利用してある程度の水分を除去した後、靴脱水用袋1から取り出した脱水後の生乾きの靴を天日干しにする。脱水効率を高めるために吸水性のある素材7として高分子吸収体を用いるとよい。
【選択図】図1
Description
水分を多量に含んだ洗浄後の靴を洗濯機で脱水する際、その靴を予め包んでおく脱水用袋に関するものである。
靴の洗濯は主婦の悩みのひとつである。誰の靴でも絶えず汚れていくものではあるが、特に子供の靴は悩みの種である。遊びや授業で靴を泥だらけにする。中高校生ともなると、部活動で靴を土だらけにして帰ってくる。つまりほとんど毎日洗濯しなければならない。洗濯は、「洗浄」と「脱水・乾燥」に分かれるが、前者はたいした作業ではない。たとえば、洗剤入りのバケツにしばし浸けておいて、後は水で洗い流せば済む。問題は後者である。洗った後の水分を吸い込んだ靴は、その材質からいっても構造からいってもなかなか乾かない。晴天の続く夏場であればともかく、気温の低い冬や湿度の高い梅雨時は前日の夜に洗浄した靴は翌朝になっても湿っているものである。毎日どころか、ぬかるんだグラウンドでの野球練習等では1日に何回も靴を履き替える場合もあり、これではスペアの靴を何足も揃えておかなくてはならない。成長が早く靴のサイズがすぐに小さくなる幼児や小学生のいる家庭では特に、このことは家計にとって悩みの種となる。以上、子供の靴について述べたが、もちろん大人の靴でも同様で、大きい靴ほど乾燥しにくくなる。
靴の内側に丸めた新聞紙を入れて乾かすことは常識である。しかしこれは、靴の乾燥作業のいわば疎工程であって、上記の問題の解決にはならない。
靴の内側に丸めた新聞紙を入れて乾かすことは常識である。しかしこれは、靴の乾燥作業のいわば疎工程であって、上記の問題の解決にはならない。
このような問題にかんがみ、汚れた靴を洗濯し短時間に乾燥させるために、特許文献1に開示のような発明が提案されている。この発明では、繊維間距離や弾性体の厚み等が所定の値を有する素材を使った袋の中に靴を入れ、袋ごと洗濯機の洗濯槽にいれて洗浄から脱水までを自動的に行うものである。さらに洗濯後の靴を袋に入れた状態で衣類乾燥機を使って乾燥させることにより、短時間で乾燥させることもねらいとしている。
特許文献1の発明は、汚れた靴を「袋」に入れて洗濯機にかけ洗浄から脱水まで自動で行わせるものであるが、この発明には次のような問題点がある。
第一に、そもそも外でどのような汚れ方をしたのか分からない靴を、家庭用の洗濯機にかけることは気分的にも衛生上の面からも適当ではない。もちろん特許文献1はその点を考慮して、細かい泥が洗濯槽内に染み出ない方法を提案している。即ち、「袋」を形成する素材の繊維間距離等を所定の数値内に収める等である。しかしこれでも雑菌等が洗濯槽に出ることを防ぐのは困難であり、その後洗濯する物によっては衛生面の不安を残すものとなる。何よりも素材として特定物性が要求されるので、素材選択の自由度がなくコストが高くなってしまう。
第二に、特許文献1の発明は乾燥時間を短くすることを特に考慮していない。洗濯機での洗浄・脱水の後は、衣類乾燥機を利用すればよいと単純に考えているようである。しかし、これには問題がある。洗浄から脱水までを同一の袋に入れたまま連続して行っているが、洗浄によって袋自体が多量の水を含んでいる。この袋をそのまま使って内部の靴の脱水をするのは効率がよくない。当然その後の乾燥にも時間がかかる。また、一般の家庭が衣類乾燥機を所有しているとは限らない。つまり特許文献1の発明は「乾燥までの時間の短縮」よりも、「靴の手洗いは労力を要するので、すべて洗濯機にさせよう」という発想のようである。そのためには、乾燥までの時間やコストを特に問題としていない。
第一に、そもそも外でどのような汚れ方をしたのか分からない靴を、家庭用の洗濯機にかけることは気分的にも衛生上の面からも適当ではない。もちろん特許文献1はその点を考慮して、細かい泥が洗濯槽内に染み出ない方法を提案している。即ち、「袋」を形成する素材の繊維間距離等を所定の数値内に収める等である。しかしこれでも雑菌等が洗濯槽に出ることを防ぐのは困難であり、その後洗濯する物によっては衛生面の不安を残すものとなる。何よりも素材として特定物性が要求されるので、素材選択の自由度がなくコストが高くなってしまう。
第二に、特許文献1の発明は乾燥時間を短くすることを特に考慮していない。洗濯機での洗浄・脱水の後は、衣類乾燥機を利用すればよいと単純に考えているようである。しかし、これには問題がある。洗浄から脱水までを同一の袋に入れたまま連続して行っているが、洗浄によって袋自体が多量の水を含んでいる。この袋をそのまま使って内部の靴の脱水をするのは効率がよくない。当然その後の乾燥にも時間がかかる。また、一般の家庭が衣類乾燥機を所有しているとは限らない。つまり特許文献1の発明は「乾燥までの時間の短縮」よりも、「靴の手洗いは労力を要するので、すべて洗濯機にさせよう」という発想のようである。そのためには、乾燥までの時間やコストを特に問題としていない。
それに対して本発明は、靴は手洗いをして洗濯機は脱水機能の利用にとどめることを前提とする。そしてその上で、洗濯槽内部に泥水が出ることを防止し、乾燥時間を削減することを目的とする。
また、子供のいる家庭では毎日のように靴を洗濯する必要が生じることもある。そのため、1回の使用後はゴミとして廃棄しても負担にならないように、安価かつ入手が容易な素材を用いた袋を提供する。
また、子供のいる家庭では毎日のように靴を洗濯する必要が生じることもある。そのため、1回の使用後はゴミとして廃棄しても負担にならないように、安価かつ入手が容易な素材を用いた袋を提供する。
第1の発明は、通水性のある素材と吸水性のある素材と通水性のない素材とをこの順に3層に重ね、通水性のある素材を内側にした袋であって、この袋に洗浄後の水分を含んだ靴を収容して脱水機にかけることを特徴とする靴脱水用袋である。
ここで、「脱水機」とは脱水専用機器に限らず、専ら洗濯機の脱水機能を利用する場合のその洗濯機も意味する。
このように靴脱水用袋を利用することにより、洗濯槽内部を汚すことなく洗浄後の靴を脱水できる。これによりかなりの分量の水が脱水できるので、後の天日干しによる乾燥時間が短縮される。
ここで、「脱水機」とは脱水専用機器に限らず、専ら洗濯機の脱水機能を利用する場合のその洗濯機も意味する。
このように靴脱水用袋を利用することにより、洗濯槽内部を汚すことなく洗浄後の靴を脱水できる。これによりかなりの分量の水が脱水できるので、後の天日干しによる乾燥時間が短縮される。
第2の発明は、第1の発明の吸水性のある素材として高分子吸収体を用いることを特徴とする。
第1の発明における吸水性のある素材にはタオル地や古紙などをリサイクル素材として加工したものも含まれるが、高分子吸収体を用いるならば脱水の効率をいっそう高めることができる。
第1の発明における吸水性のある素材にはタオル地や古紙などをリサイクル素材として加工したものも含まれるが、高分子吸収体を用いるならば脱水の効率をいっそう高めることができる。
第3の発明は、第1〜第2の発明を前提とし、靴脱水用袋の袋体内側の中央に吸水性のある素材からなる仕切りが設けられ、当該仕切りで隔てられた空間に一足の靴の片方ずつを収容することを特徴とする。
1つの袋で左右の靴を収容する際に、靴の内側同士が接するのではその部分の脱水効率が落ちる。仕切りを設ければ、靴全体が均等に脱水される。
1つの袋で左右の靴を収容する際に、靴の内側同士が接するのではその部分の脱水効率が落ちる。仕切りを設ければ、靴全体が均等に脱水される。
第4の発明は、通水性のある素材と通水性のない素材とを2層に重ね、通水性のある素材を内側にした袋であって、この袋に洗浄後の水分を含んだ靴を収容して脱水機にかけることを特徴とする。
吸水性のある素材を省略しているので、靴に再吸収される水分を低減するために第1の発明の袋よりも容積を大きくしなくてはならない。しかし、2層なので製造コストを抑えることができるという利点がある。
吸水性のある素材を省略しているので、靴に再吸収される水分を低減するために第1の発明の袋よりも容積を大きくしなくてはならない。しかし、2層なので製造コストを抑えることができるという利点がある。
第5の発明は、第1〜第4の発明を前提とし、通水性のある素材、あるいは吸水性のある素材に抗菌機能、消臭機能、芳香機能のいずれか1つ以上の機能を付加させることを特徴とする。
これにより、洗濯・乾燥後の靴がさらに衛生的で快適になる。
これにより、洗濯・乾燥後の靴がさらに衛生的で快適になる。
本発明の脱水用袋を用いるならば、洗浄した靴を短時間で乾燥させることができる。乾燥時間の短縮によって繁殖する雑菌を減少させることができる。
第1の発明の吸水層は、本来の吸水機能に加えて次のような機能も期待できる。即ち、脱水機に入れた際にクッションの役割を果たすこと、靴の型崩れを防止すること、騒音の発生を抑制すること、野球靴のように金属製スパイクを持つ場合でも脱水機の破損を防止できること、等である。
第2の発明では吸水層として高分子吸収体を用いるが、これは使い捨てオムツや生理用品に用いられている素材を利用すれば十分である。従って低コストに抑えることができるので、使い捨てを前提にディスカウント店などで数枚をセットにして販売するのに適している。
第4の発明は、2層構造であり、内側の通水シートにリサイクルされた古布などを用いることができるので、さらにコストを抑えることができる。使用後は通水シートを外側にして乾燥させることで繰り返し使用でき、利用者のコスト低減に寄与する。
第1の発明の吸水層は、本来の吸水機能に加えて次のような機能も期待できる。即ち、脱水機に入れた際にクッションの役割を果たすこと、靴の型崩れを防止すること、騒音の発生を抑制すること、野球靴のように金属製スパイクを持つ場合でも脱水機の破損を防止できること、等である。
第2の発明では吸水層として高分子吸収体を用いるが、これは使い捨てオムツや生理用品に用いられている素材を利用すれば十分である。従って低コストに抑えることができるので、使い捨てを前提にディスカウント店などで数枚をセットにして販売するのに適している。
第4の発明は、2層構造であり、内側の通水シートにリサイクルされた古布などを用いることができるので、さらにコストを抑えることができる。使用後は通水シートを外側にして乾燥させることで繰り返し使用でき、利用者のコスト低減に寄与する。
〔第1の実施形態〕
本発明の第1の実施形態について図1〜図2に従い説明する。
靴脱水用袋1は、図1に示すように袋体2と開閉手段3とからなる。開閉手段3はこの実施形態では紐材を用いている。袋体2に靴を入れた状態で脱水機にかける際、袋体2の開口部4を紐材3で封止する。
本発明の第1の実施形態について図1〜図2に従い説明する。
靴脱水用袋1は、図1に示すように袋体2と開閉手段3とからなる。開閉手段3はこの実施形態では紐材を用いている。袋体2に靴を入れた状態で脱水機にかける際、袋体2の開口部4を紐材3で封止する。
袋体2は、図2に示すように通水性のある素材からなる内側シート5、通水性のない素材からなる外側シート6、および内側シート5と外側シート6との間に吸水性のある素材からなる吸水シート7が層をなす3層構造を有する。吸水シート7には高分子吸収体を用いることが好ましい。内側シート5と吸水シート7は脱水時の遠心力によって撚れないように耐水性の接着剤で貼り付けたり、縫い合わせたりするとよい。
ここで、高分子吸収体に代表される吸水シート7を使用して3層構造とすることの意義を説明する。もし、内側に通水性のあるシート、外側に通水性のないシートからなる2層構造の袋であれば、靴から外部に飛散した水分は外側のシートに跳ね返され、内側のシートを通り抜けて再び靴に再吸収されてしまう。しかし、内側のシートと外側のシートの間に吸水性の素材を挟むことによって、この問題は解決される。即ち、靴から外部に飛散した水分は先ず吸水シートに吸収される。更にそれを通過して外側のシートに跳ね返されても再び吸水性シートに吸収される。脱水効率の低下を防ぐ所以である。また、吸水シートに高分子吸収体を使用する場合、水分を吸うと原型をとどめないほど型崩れする。内側シート5と外側シート6とが吸水シート7をガードする役割を果たすことになるから、この場合は3層構造は必須となる。
なお、脱水能力は高分子吸収体の量に依存するが、分量はコストとの兼ね合いで決めればよい。
ここで、高分子吸収体に代表される吸水シート7を使用して3層構造とすることの意義を説明する。もし、内側に通水性のあるシート、外側に通水性のないシートからなる2層構造の袋であれば、靴から外部に飛散した水分は外側のシートに跳ね返され、内側のシートを通り抜けて再び靴に再吸収されてしまう。しかし、内側のシートと外側のシートの間に吸水性の素材を挟むことによって、この問題は解決される。即ち、靴から外部に飛散した水分は先ず吸水シートに吸収される。更にそれを通過して外側のシートに跳ね返されても再び吸水性シートに吸収される。脱水効率の低下を防ぐ所以である。また、吸水シートに高分子吸収体を使用する場合、水分を吸うと原型をとどめないほど型崩れする。内側シート5と外側シート6とが吸水シート7をガードする役割を果たすことになるから、この場合は3層構造は必須となる。
なお、脱水能力は高分子吸収体の量に依存するが、分量はコストとの兼ね合いで決めればよい。
靴脱水用袋1による乾燥度実験について、その実験結果を表1に記す。
表1は1月中旬の曇天の日に計測した結果である。靴脱水用袋1を使用して11分間脱水機にかけた場合(A)と、靴脱水用袋1を使用せず(つまり脱水機にかけず)に天日干しだけで乾燥した場合(B)とを対比するものである。いずれの場合も洗浄後に付加された水の重量を100gとした。これは水絞りの少ない状態である。
計測対象物は布製でゴム底の25cmの運動靴の片方であり、重さは206gである。
洗浄前と比べた重量の増分がおおむね10g程度以下にまで減少すればほぼ履ける状態になる。
表1は1月中旬の曇天の日に計測した結果である。靴脱水用袋1を使用して11分間脱水機にかけた場合(A)と、靴脱水用袋1を使用せず(つまり脱水機にかけず)に天日干しだけで乾燥した場合(B)とを対比するものである。いずれの場合も洗浄後に付加された水の重量を100gとした。これは水絞りの少ない状態である。
計測対象物は布製でゴム底の25cmの運動靴の片方であり、重さは206gである。
洗浄前と比べた重量の増分がおおむね10g程度以下にまで減少すればほぼ履ける状態になる。
表1に示すように、靴脱水用袋1を使用して脱水機にかけた後、靴脱水用袋1から取り出した靴を天日干しにする場合(A),2時間強経過後には履ける状態になる。これならば、冬の曇天の日であっても、前日の夜に洗濯して翌朝には使うことが十分に可能である。
しかし脱水機にかけず天日干しの場合、つまり本実施形態の靴脱水用袋1を非使用の場合(B)は5時間経っても履ける状態にならなかった。5時間後にも水分が約50g(洗濯直後の半分)残っていることから、履ける状態になるには10時間近くかかると考えられる。これでは前日の夜に洗濯しても翌朝使うことはできない。
しかし脱水機にかけず天日干しの場合、つまり本実施形態の靴脱水用袋1を非使用の場合(B)は5時間経っても履ける状態にならなかった。5時間後にも水分が約50g(洗濯直後の半分)残っていることから、履ける状態になるには10時間近くかかると考えられる。これでは前日の夜に洗濯しても翌朝使うことはできない。
なお、表1には他の二つの実験結果(C)、(D)を併記する。靴の種類及び実験日と時間帯は(A)(B)と同じである。(C)は、ビニール袋(ビニールは通水性の無い素材の代表として用いた)に靴を入れて脱水機に11分間かけた後、このビニール袋から取り出した靴を天日干しした場合であり、(D)は、袋に入れず靴を直接脱水機に11分間かけた場合である。
実験(C)では通水性の無い素材1層からなるビニール袋に靴を入れて脱水機にかけると袋の底に水が溜まった状態となって靴が水を再吸収してしまい、5時間天日干しをしても履ける状態にならなかった。実験(D)では袋を使用せずに脱水機に靴を直接入れたので、袋を使用する場合(A)よりもよく脱水されたが、靴が型崩れし扁平になってしまい、履き心地が悪くなった。また、(D)のように直接脱水機に入れるのは衛生的に問題があることはいうまでもないが、一応比較用にデータを示したわけである。したがって、靴脱水用袋1を使用する場合が洗浄後の靴の乾燥方法として最良であるといえる。
実験(C)では通水性の無い素材1層からなるビニール袋に靴を入れて脱水機にかけると袋の底に水が溜まった状態となって靴が水を再吸収してしまい、5時間天日干しをしても履ける状態にならなかった。実験(D)では袋を使用せずに脱水機に靴を直接入れたので、袋を使用する場合(A)よりもよく脱水されたが、靴が型崩れし扁平になってしまい、履き心地が悪くなった。また、(D)のように直接脱水機に入れるのは衛生的に問題があることはいうまでもないが、一応比較用にデータを示したわけである。したがって、靴脱水用袋1を使用する場合が洗浄後の靴の乾燥方法として最良であるといえる。
靴脱水用袋1を使用して脱水後、天日干しを約1時間続けるとほぼ履ける状態になる。しかし、靴脱水用袋1を非使用、つまり脱水機にかけない場合(B)は履けるようになるまで5時間強を要した。
このように靴脱水用袋1を使用した場合(A)、洗浄後にきつく水を絞れば、洗浄から履ける状態になるまで約1時間半程度しか要しない。これならば、前日の夜に洗濯して翌朝から使うことが十分に可能であるばかりか、たとえば、部活動に励む中高生たちにとって朝の練習で汚れた靴を練習直後か昼休み中に洗浄し、午後からの練習で使うことも可能である。
表2にも、ビニール袋に靴を入れて脱水機にかけた場合(C)と、袋を使用せずに直接靴を脱水機にかけた場合(D)の実験結果も示すが、表1に示した実験と同様に、靴脱水用袋1を用いた場合が最適である。
このように靴脱水用袋1を使用した場合(A)、洗浄後にきつく水を絞れば、洗浄から履ける状態になるまで約1時間半程度しか要しない。これならば、前日の夜に洗濯して翌朝から使うことが十分に可能であるばかりか、たとえば、部活動に励む中高生たちにとって朝の練習で汚れた靴を練習直後か昼休み中に洗浄し、午後からの練習で使うことも可能である。
表2にも、ビニール袋に靴を入れて脱水機にかけた場合(C)と、袋を使用せずに直接靴を脱水機にかけた場合(D)の実験結果も示すが、表1に示した実験と同様に、靴脱水用袋1を用いた場合が最適である。
上記の実験結果からわかるように靴脱水用袋1を使用して脱水した場合(A)は非使用の場合(B)に比べて、洗浄後の靴が履けるようになるまでの時間が明らかに短縮された。
実験(D)のように直接靴を洗濯槽に入れるのは論外であるとしても、布やタオル地の袋に靴を入れて脱水機にかけても汚水で洗濯槽を汚してしまう。その点、靴脱水用袋1は外側シート6の素材に通水性がないものを利用しているので、泥を含んだ水が洗濯槽を汚すおそれもなく安心して洗濯槽に入れることができる。
実験(D)のように直接靴を洗濯槽に入れるのは論外であるとしても、布やタオル地の袋に靴を入れて脱水機にかけても汚水で洗濯槽を汚してしまう。その点、靴脱水用袋1は外側シート6の素材に通水性がないものを利用しているので、泥を含んだ水が洗濯槽を汚すおそれもなく安心して洗濯槽に入れることができる。
〔第2の実施形態〕
第1の実施形態は3層であったが、第2の実施形態は通水性のある素材からなる内側シート13と通水性のない素材からなる外側シート14との、2層構造とする。この形態の靴脱水用袋11を図3に示す。2層構造であること以外は、第1の実施形態の靴脱水用袋1と同様である。
第1の実施形態は3層であったが、第2の実施形態は通水性のある素材からなる内側シート13と通水性のない素材からなる外側シート14との、2層構造とする。この形態の靴脱水用袋11を図3に示す。2層構造であること以外は、第1の実施形態の靴脱水用袋1と同様である。
2層構造であるから、靴から外部に飛散した水分は外側のシートに跳ね返され、内側のシートを通り抜けて再び靴に再吸収されるという問題は起きる。
この問題の解決法としては、一つ目は、内側シート13に、タオル地など吸水性のあるものを使うことである。タオル地であれば水分を吸っても型崩れせず内側をガードする必要がない。つまり2層であっても、ある程度3層なみの効果を有するわけである。とは言っても、前述の3層構造で高分子吸収体を用いた場合よりは効果が落ちるのは避けられない。二つ目は、袋体12の容積を調節することである。つまり、袋体12の容積を大きくすることである程度解決する。もちろんこの二つを併用してもかまわない。なお、二つ目の効果を実験で確かめたので、その結果を表3に示す。
表3は、靴脱水用袋11を使用して脱水機に11分間かけた後天日干しをした場合(E)の結果である。この実験は表1の実験と同日に行ったものであり、同じ条件で行った(第1の実施形態の)靴脱水用袋1を使用した結果(A)も併記する。靴脱水用袋11のサイズは40cm×40cmであり、サイズが1/2(40cm×20cm)の第1の実施形態の靴脱水用袋1を使用の場合とほぼ同じ効果が得られた。
この問題の解決法としては、一つ目は、内側シート13に、タオル地など吸水性のあるものを使うことである。タオル地であれば水分を吸っても型崩れせず内側をガードする必要がない。つまり2層であっても、ある程度3層なみの効果を有するわけである。とは言っても、前述の3層構造で高分子吸収体を用いた場合よりは効果が落ちるのは避けられない。二つ目は、袋体12の容積を調節することである。つまり、袋体12の容積を大きくすることである程度解決する。もちろんこの二つを併用してもかまわない。なお、二つ目の効果を実験で確かめたので、その結果を表3に示す。
表3は、靴脱水用袋11を使用して脱水機に11分間かけた後天日干しをした場合(E)の結果である。この実験は表1の実験と同日に行ったものであり、同じ条件で行った(第1の実施形態の)靴脱水用袋1を使用した結果(A)も併記する。靴脱水用袋11のサイズは40cm×40cmであり、サイズが1/2(40cm×20cm)の第1の実施形態の靴脱水用袋1を使用の場合とほぼ同じ効果が得られた。
〔第3の実施形態〕
この実施形態の靴脱水用袋21は、図4に示すように1足の靴22の左右両方(22a、22b)を入れて脱水することを目的とする。
図4は開口部と並行な断面図であるが、この図4で示すように靴脱水用袋21の袋体23の内側が仕切り24によって2つのスペース25に分かれ、各スペース(25a、25b)に靴の片方(22a、22b)ずつを入れる。この仕切り24は通水性のある2枚の内側シート5で吸水シート7を挟んだ構造になっている。
この仕切り24が無ければ、左右の靴(22a、22b)が接している内側部分の脱水効率が落ちる。しかし、各靴(22a、22b)の内側の水分は仕切り24の吸水シート7が吸収するので、靴22全体がほぼ均等に脱水できる。
この実施形態の靴脱水用袋21は、図4に示すように1足の靴22の左右両方(22a、22b)を入れて脱水することを目的とする。
図4は開口部と並行な断面図であるが、この図4で示すように靴脱水用袋21の袋体23の内側が仕切り24によって2つのスペース25に分かれ、各スペース(25a、25b)に靴の片方(22a、22b)ずつを入れる。この仕切り24は通水性のある2枚の内側シート5で吸水シート7を挟んだ構造になっている。
この仕切り24が無ければ、左右の靴(22a、22b)が接している内側部分の脱水効率が落ちる。しかし、各靴(22a、22b)の内側の水分は仕切り24の吸水シート7が吸収するので、靴22全体がほぼ均等に脱水できる。
〔第4の実施形態〕
この実施形態の靴脱水用袋は、第1の実施形態の靴脱水用袋1、第2の実施形態の靴脱水用袋11、あるいは第3の実施形態の靴脱水用袋21に抗菌機能を持たせたものである。脱水機にかけることにより、洗浄から乾燥までの時間が短縮されるので雑菌の繁殖が抑制できる。しかし、履けるようにはなっても完全に乾いたわけではなく、雑菌が繁殖する余地がある。子供は素足で靴を履くことも多いので、靴脱水用袋に抗菌機能を持たせることが好ましい。そのために、たとえば靴脱水用袋の内側シートあるいは中間の吸水シートに抗菌剤を含浸させる方法がある。
なお、3層構造からなる靴脱水用袋1と靴脱水用袋21は内側シート5と中間の吸水シート7の両方ではなく、いずれか一方にのみ抗菌機能を持たせてもよい。
抗菌剤のほかに、消臭剤や芳香剤なども含浸させるとなおよい。不快な臭いの発生がなく快適さが増すからである。
この実施形態の靴脱水用袋は、第1の実施形態の靴脱水用袋1、第2の実施形態の靴脱水用袋11、あるいは第3の実施形態の靴脱水用袋21に抗菌機能を持たせたものである。脱水機にかけることにより、洗浄から乾燥までの時間が短縮されるので雑菌の繁殖が抑制できる。しかし、履けるようにはなっても完全に乾いたわけではなく、雑菌が繁殖する余地がある。子供は素足で靴を履くことも多いので、靴脱水用袋に抗菌機能を持たせることが好ましい。そのために、たとえば靴脱水用袋の内側シートあるいは中間の吸水シートに抗菌剤を含浸させる方法がある。
なお、3層構造からなる靴脱水用袋1と靴脱水用袋21は内側シート5と中間の吸水シート7の両方ではなく、いずれか一方にのみ抗菌機能を持たせてもよい。
抗菌剤のほかに、消臭剤や芳香剤なども含浸させるとなおよい。不快な臭いの発生がなく快適さが増すからである。
〔その他の実施形態〕
上記の実施形態はいずれも例示であり、他にも種々の変形が考えられる。以下にいくつかの変形例を列挙する。
上記の実施形態では、布製の運動靴を対象とみなしていた。しかし、革靴にも本発明の靴脱水用袋の使用が有効なことは言うまでもない。大雨の日に革靴の内部まで雨水が浸透したような場合、表面の汚れはタオルなどでふき取った後、この靴脱水用袋に入れて脱水機にかけ、脱水機から取り出した後に数時間天日干しすれば快適に履けるようになる。ただし、子供用の布製運動靴よりも革靴は変形しやすいので型崩れ防止のために吸水シートを厚めにしてクッションの役割を果たすことが好ましい。
上記の実施形態では、1つの靴脱水用袋に左右1足の靴を入れていた。しかし、靴の片方ずつを2つの靴脱水用袋に分けて収容し、洗濯槽の対向する位置にこれら2つの袋を配置してもよい。洗濯槽にかかる重さが均等になり、振動を抑制できる。
上記の実施形態では開口部を封止するための手段として紐材を用いていた。しかし、マジックテープ(登録商標)でもファスナーでもゴムでもボタンでも、脱水機にかけたときに靴の袋体からのとび出しが防止でき、汚れた水が袋体から漏れ出さないようにできれば何でもよい。
各層の素材は必要とされる通水性あるいは吸水性があれば何でもよい。たとえば、ペットボトルやプラスチックの惣菜用パックなどをリサイクルしてもよい。
このように様々な変形が可能であるが、要は入手が容易な素材からなる靴脱水用袋に洗浄後の靴を入れ、どこの家庭にもある洗濯機の脱水機能を利用して、短時間のうちに靴の乾燥ができることが重要なのである。
なお、本発明の脱水用袋は濡れた靴を乾かすだけの用途にも使用できることは言うまでもない。
上記の実施形態はいずれも例示であり、他にも種々の変形が考えられる。以下にいくつかの変形例を列挙する。
上記の実施形態では、布製の運動靴を対象とみなしていた。しかし、革靴にも本発明の靴脱水用袋の使用が有効なことは言うまでもない。大雨の日に革靴の内部まで雨水が浸透したような場合、表面の汚れはタオルなどでふき取った後、この靴脱水用袋に入れて脱水機にかけ、脱水機から取り出した後に数時間天日干しすれば快適に履けるようになる。ただし、子供用の布製運動靴よりも革靴は変形しやすいので型崩れ防止のために吸水シートを厚めにしてクッションの役割を果たすことが好ましい。
上記の実施形態では、1つの靴脱水用袋に左右1足の靴を入れていた。しかし、靴の片方ずつを2つの靴脱水用袋に分けて収容し、洗濯槽の対向する位置にこれら2つの袋を配置してもよい。洗濯槽にかかる重さが均等になり、振動を抑制できる。
上記の実施形態では開口部を封止するための手段として紐材を用いていた。しかし、マジックテープ(登録商標)でもファスナーでもゴムでもボタンでも、脱水機にかけたときに靴の袋体からのとび出しが防止でき、汚れた水が袋体から漏れ出さないようにできれば何でもよい。
各層の素材は必要とされる通水性あるいは吸水性があれば何でもよい。たとえば、ペットボトルやプラスチックの惣菜用パックなどをリサイクルしてもよい。
このように様々な変形が可能であるが、要は入手が容易な素材からなる靴脱水用袋に洗浄後の靴を入れ、どこの家庭にもある洗濯機の脱水機能を利用して、短時間のうちに靴の乾燥ができることが重要なのである。
なお、本発明の脱水用袋は濡れた靴を乾かすだけの用途にも使用できることは言うまでもない。
頻繁に子供の靴を洗濯しなくてはならない家庭や学校等の運動部での需要が期待できる。
1:靴脱水用袋、5:内側シート、6:外側シート、7:吸水シート、
11:靴脱水用袋、
21:靴脱水用袋、24:仕切り
11:靴脱水用袋、
21:靴脱水用袋、24:仕切り
Claims (5)
- 通水性のある素材と吸水性のある素材と通水性のない素材とをこの順に3層に重ね、通水性のある素材を内側にした袋であって、この袋に洗浄後の水分を含んだ靴を収容して脱水機にかけることを特徴とする靴脱水用袋。
- 前記吸水性のある素材として高分子吸収体を用いたことを特徴とする請求項1に記載の靴脱水用袋。
- 靴脱水用袋の袋体内側の中央に吸水性のある素材からなる仕切りが設けられ、当該仕切りで隔てられた空間に一足の靴の片方ずつを収容できることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の靴脱水用袋。
- 通水性のある素材と通水性のない素材とを2層に重ね、通水性のある素材を内側にした袋であって、この袋に洗浄後の水分を含んだ靴を収容して脱水機にかけることを特徴とする靴脱水用袋。
- 通水性のある素材、あるいは吸水性のある素材に抗菌機能、消臭機能、芳香機能のいずれか1つ以上の機能を付加させたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載の靴脱水用袋。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012116230A JP2013240500A (ja) | 2012-05-22 | 2012-05-22 | 靴脱水用袋 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012116230A JP2013240500A (ja) | 2012-05-22 | 2012-05-22 | 靴脱水用袋 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013240500A true JP2013240500A (ja) | 2013-12-05 |
Family
ID=49842011
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012116230A Pending JP2013240500A (ja) | 2012-05-22 | 2012-05-22 | 靴脱水用袋 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2013240500A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107641927A (zh) * | 2017-08-19 | 2018-01-30 | 王晓望 | 一种洗衣机用洗涤套及洗鞋用洗涤套组合 |
-
2012
- 2012-05-22 JP JP2012116230A patent/JP2013240500A/ja active Pending
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