JP2013240260A - 無線電力伝送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成により送電効率を向上させることができる無線電力伝送装置を提供する。
【解決手段】給電モジュール202の給電共振器22のコイル面と受電モジュール203の受電共振器32のコイル面同士が対向するように配置し、給電共振器22及び受電共振器32のコイル内周面側に、給電共振器22及び受電共振器32のコイル内周面全体を覆う円筒状の磁性部材23・33を配置し、給電共振器22と受電共振器32との間で磁界を変化させて電力伝送を行うことで、給電共振器22及び受電共振器32の周辺で発生する磁界を磁性部材23・33により遮断して、電力が給電モジュール202から受電モジュール203に伝送されるときのエネルギーの送電効率を、磁性部材23・24を配置しない場合に比べて、向上させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、非接触で電力を伝送する無線電力伝送装置に関する。
近年、ノート型PC、タブレット型PC、デジタルカメラ、携帯電話など人が携帯しながら使用できる電子機器が急速に普及してきている。そして、これらの電子機器の多くには充電池が搭載されており、定期的な充電が必要とされる。この電子機器の充電池への充電作業を簡易にするために、給電装置と電子機器に搭載された受電装置との間で無線による電力伝送を利用した給電技術(磁界を変化させて電力伝送を行う無線電力伝送技術)により、充電池を充電する機器が増えつつある。
例えば、無線電力伝送技術としては、コイル間の電磁誘導を利用して電力伝送を行う技術や(例えば、特許文献1参照)、給電装置及び受電装置が備える共振器(コイル)間の共振現象を利用して磁場を結合させることにより電力伝送を行う技術が挙げられる(例えば、特許文献2参照)。
このような無線電力伝送技術では、無線による伝送をする際に、有線による電力伝送に比べて大きな伝送ロスが発生してしまうため、この伝送ロスを減らして、送電効率(給電装置が送電する電力に対する受電装置が受電する電力の比率)を向上させることが大きな課題となっている。
このような課題を解決すべく、例えば、特許文献2には、送電共振コイルと受電共振コイルとの間の距離が変動した場合でも、送電共振コイルの共振周波数及び受電共振コイルの共振周波数を変更することにより、送電共振コイルと受電共振コイルとの間の結合強度を逐次変更して共鳴状態を維持することで送電装置から受電装置への電力の送電効率を高めることができる無線電力伝送装置が開示されている。また、特許文献3には、送電コイルと受電コイルとの結合強度を変化させることによって、装置全体の送電効率を高めることができる無線電力装置が開示されている。さらに、特許文献4には、給電コイルと受電コイルの間に給電共振コイルと受電共振コイルを設け、非接触で電力を供給するに際して、給電共振コイルと受電共振コイルと間の距離cを検出し、この距離cに応じて給電効率が最大となるように給電コイルと給電共振コイルとの距離a、及び受電コイルと受電共振コイルとの距離bを可変調整する給電システムが開示されている。
特許第4624768号公報 特開2010−239769号公報 特開2010−239777号公報 特開2010−124522号公報
確かに、上記に開示された技術によって送電効率を向上させることができる。しかしながら、上記開示技術では、共振周波数を変更する制御装置や、2つの共振器間の結合強度を変化させる制御装置や、給電コイルと給電共振コイルとの距離及び受電コイルと受電共振コイルとの距離を調整する制御装置が必要となり、構成が複雑になるうえにコストが増大してしまう。
そこで、本発明の目的は、従来のように共振周波数を変更する制御装置や、2つの共振器間の結合強度を変化させる制御装置や、給電コイルと給電共振コイルとの距離及び受電コイルと受電共振コイルとの距離を調整する制御装置を使用せずに、より簡易な構成により送電効率を向上させることができる無線電力伝送装置を提供することにある。
上記課題を解決するための発明の一つは、給電モジュールと受電モジュールとの間で磁界を変化させて電力伝送を行う無線電力伝送装置であって、前記給電モジュール及び前記受電モジュールは、コイルと、前記給電モジュールにおけるコイルと前記受電モジュールにおけるコイルとが対向する面を除いた少なくとも一部を覆う磁性部材とを備えていることを特徴としている。
上記構成によれば、磁性部材が、給電モジュールにおけるコイルと受電モジュールにおけるコイルとが対向する面を除いた少なくとも一部を覆うことにより、給電モジュールと受電モジュールとの間で磁界を変化させて電力伝送を行う際に、電力が給電モジュールから受電モジュールに伝送されるときのエネルギーの送電効率を、磁性部材を配置しない場合に比べて、向上させることができる。
また、上記課題を解決するための発明の一つは、上記無線電力伝送装置において、前記磁性部材が、給電モジュールにおけるコイル及び/又は受電モジュールにおけるコイルの内周面を覆うように配置されていることを特徴としている。
上記構成によれば、磁性部材を、給電モジュールにおけるコイル及び/又は受電モジュールにおけるコイルの内周面を覆うように配置することにより、給電モジュールと受電モジュールとの間で磁界を変化させて電力伝送を行う際に、電力が給電モジュールから受電モジュールに伝送されるときのエネルギーの送電効率を、磁性部材を給電モジュールにおけるコイル及び/又は受電モジュールにおけるコイルの内周面側に配置しない場合に比べて、向上させることができる。
また、上記課題を解決するための発明の一つは、上記無線電力伝送装置において、前記磁性部材が、給電モジュールにおけるコイル及び/又は受電モジュールにおけるコイルの外周面を覆うように配置されていることを特徴としている。
上記構成によれば、磁性部材を、給電モジュールにおけるコイル及び/又は受電モジュールにおけるコイルの外周面を覆うように配置することにより、給電モジュールと受電モジュールとの間で磁界を変化させて電力伝送を行う際に、電力が給電モジュールから受電モジュールに伝送されるときのエネルギーの送電効率を、磁性部材を給電モジュールにおけるコイル及び/又は受電モジュールにおけるコイルの外周面側に配置しない場合に比べて、向上させることができる。
また、上記課題を解決するための発明の一つは、上記無線電力伝送装置において、前記磁性部材が、前記給電モジュールにおけるコイルと前記受電モジュールにおけるコイルとが対向する面とは反対側の面を覆うように配置されていることを特徴としている。
上記構成によれば、磁性部材を、給電モジュールにおけるコイルと受電モジュールにおけるコイルとが対向する面とは反対側の面を覆うように配置することにより、給電モジュールと受電モジュールとの間で磁界を変化させて電力伝送を行う際に、電力が給電モジュールから受電モジュールに伝送されるときのエネルギーの送電効率を、磁性部材を給電モジュールにおけるコイルと受電モジュールにおけるコイルとが対向する面とは反対側の面に配置しない場合に比べて、向上させることができる。
また、上記課題を解決するための発明の一つは、上記無線電力伝送装置において、前記給電モジュールにおけるコイルから前記受電モジュールにおけるコイルに共振現象による電力伝送を行うことを特徴としている。
上記構成によれば、給電モジュールにおけるコイルと受電モジュールにおけるコイルとの間の共振現象を利用した電力伝送を行う場合、電力が給電モジュールから受電モジュールに伝送されるときのエネルギーの送電効率を向上させることができる。
また、上記課題を解決するための発明の一つは、上記無線電力伝送装置において、前記給電モジュールにおけるコイルは、給電コイル及び給電共振器であり、前記受電モジュールにおけるコイルは、受電コイル及び受電共振器であり、前記給電コイルに給電された電力を前記給電共振器に対して電磁誘導により給電し、前記給電共振器に給電された電力を前記給電共振器と前記受電共振器とを共振させることによって磁界エネルギーとして前記給電共振器から前記受電共振器に伝送し、前記受電共振器に伝送された電力を電磁誘導により前記受電コイルに給電することにより前記電力伝送を行うことを特徴としている。
上記構成によれば、給電コイル及び給電共振器と、受電コイル及び受電共振器とを使用した磁界共鳴方式による電力伝送を行う場合、電力が給電モジュールから受電モジュールに伝送されるときのエネルギーの送電効率を向上させることができる。
従来のように共振周波数を変更する制御装置や、2つの共振器間の結合強度を変化させる制御装置や、給電コイルと給電共振コイルとの距離及び受電コイルと受電共振コイルとの距離を調整する制御装置を使用せずに、簡易な構成により送電効率を向上させることができる無線電力伝送装置を提供することができる。
本発明に係る無線電力伝送装置の概略説明図である。 比較例に係る無線電力伝送装置の構成図である。 比較例に係る伝送特性S21の測定結果を示したグラフである。 比較例に係る磁界強度分布図である。 実施例1に係る無線電力伝送装置の構成図である。 実施例1に係る伝送特性S21の測定結果を示したグラフである。 実施例1に係る磁界強度分布図である。 実施例2に係る無線電力伝送装置の構成図である。 実施例2に係る伝送特性S21の測定結果を示したグラフである。 実施例2に係る磁界強度分布図である。 実施例3に係る無線電力伝送装置の構成図である。 実施例3に係る伝送特性S21の測定結果を示したグラフである。 実施例3に係る磁界強度分布図である。 送電効率の測定結果を示したグラフである。 第二比較例に係る無線電力伝送装置の構成図である。 第二実施例に係る無線電力伝送装置の構成図である。 第二比較例及び第二実施例に係る伝送特性S21の測定結果を示したグラフである。 第二比較例及び第二実施例に係る送電効率の測定結果を示したグラフである。 第三比較例に係る無線電力伝送装置の構成図である。 第三実施例に係る無線電力伝送装置の構成図である。 第三比較例及び第三実施例に係る伝送特性S21の測定結果を示したグラフである。 第三比較例及び第三実施例に係る送電効率の測定結果を示したグラフである。 第四比較例に係る無線電力伝送装置の構成図である。 第四実施例に係る無線電力伝送装置の構成図である。 第四比較例及び第四実施例に係る伝送特性S21の測定結果を示したグラフである。 第四比較例及び第四実施例に係る送電効率の測定結果を示したグラフである。 第五比較例に係る無線電力伝送装置の構成図である。 第五実施例に係る無線電力伝送装置の構成図である。 第五比較例及び第五実施例に係る伝送特性S21の測定結果を示したグラフである。 第五比較例及び第五実施例に係る送電効率の測定結果を示したグラフである。
以下に本発明に係る無線電力伝送装置を実施例及び実施形態に基づいて説明する。
(概要)
本発明に係る無線電力伝送装置200は、図1に示すように、給電コイル21及び給電共振器22(コイル)を備える給電モジュール202と、受電コイル31及び受電共振器32(コイル)を備える受電モジュール203とを有しており、給電共振器22及び受電共振器32は、この給電共振器22のコイル面と受電共振器32のコイル面同士が対向するように配置されている。また、給電モジュール202及び受電モジュール203は、給電共振器22と受電共振器32とが対向する面を除いた少なくとも一部を覆う磁性部材23・33を備えている。具体的に、磁性部材23は、円筒形状をしており、給電共振器22のコイル内周面側に、コイル内周面全体を覆うように配置されている。同様に、磁性部材33も、円筒形状をしており、受電共振器32のコイル内周面側に、コイル内周面全体を覆うように配置されている。また、給電モジュール202の給電コイル21と後述するネットワークアナライザ110の出力端子111は配線により接続され、任意の周波数で交流電力を出力端子111から給電コイル21に出力可能としている。また、受電モジュール203の受電コイル31とネットワークアナライザ110の入力端子112は配線により接続され、受電コイル31から入力端子112に入力された電力を測定可能としている。そして、給電モジュール202の給電共振器22から受電モジュール203の受電共振器32に共振現象を利用して磁界を変化させて電力伝送を行うことで、給電共振器22及び受電共振器32の周辺で発生する磁界を磁性部材23・33により遮断して、電力が給電モジュール202から受電モジュール203に伝送されるときのエネルギーの送電効率を、磁性部材23・33を配置しない場合に比べて、向上させる。
ここで、給電モジュール202が備える給電共振器22及び受電モジュール203が備える受電共振器32とは、導線を巻き回して形成したコイルであり、例えば、ポリイミド基板上に銅膜を形成し、その上でエッチング等により作成したスパイラル状のコイルや導線をソレノイド状に巻き回して形成したコイルやループ状のコイルなどが挙げられる。また、共振現象とは、2つ以上のコイルが共振周波数において同調することをいう。また、コイルとコイルとを対向するように配置するとは、コイルの径方向断面をコイル面として、コイル面同士が直交しないように向かい合わせに配置することをいう。また、送電効率とは、給電モジュール202が送電する電力に対する受電モジュール203が受電する電力の比率のことである。
(第一の実施例)
次に、給電モジュールにおける給電共振器22と受電モジュールにおける受電共振器32とを対向配置し、これらの対向面を除いた少なくとも一部を覆うように磁性部材を配置した無線電力伝送装置200・300・400(実施例1〜3)と、磁性部材を配置しない無線電力伝送装置100(比較例)について、磁界強度、伝送特性『S21』及び送電効率を測定することにより説明する。
(比較例に係る無線電力伝送装置100の構成)
比較例で用いる無線電力伝送装置100は、図2に示すように、給電コイル21及び給電共振器22を備える給電モジュール102と、受電コイル31及び受電共振器32を備える受電モジュール103とを備えている。そして、給電コイル21にはネットワークアナライザ110(アジレント・テクノロジー株式会社製)の出力端子111を接続している。また、受電コイル31には、ネットワークアナライザ110の入力端子112を接続している。このように構成された無線電力伝送装置100において、給電モジュール102に電力が供給されると、給電共振器22から受電共振器32に共振現象により電力を磁界エネルギーとして供給される。
ネットワークアナライザ110は、任意の周波数で交流電力を出力端子111から給電コイル21に出力可能としている。また、ネットワークアナライザ110は、受電コイル31から入力端子112に入力された電力を測定可能としている。更に、ネットワークアナライザ110は、詳細は後述するが、図3などに示す伝送特性『S21』及び図14に示す送電効率を測定可能としている。
給電コイル21は、ネットワークアナライザ110から得られた電力を電磁誘導によって給電共振器22に供給する役割を果たす。この給電コイル21は、線径1mmφの銅線材(絶縁被膜付)を1回巻にして、コイル径100mmφに設定している。
受電コイル31は、給電共振器22から受電共振器32に磁界エネルギーとして伝送された電力を電磁誘導によってネットワークアナライザ110の入力端子112に出力する役割を果たす。この受電コイル31は、給電コイル21同様に、線径1mmφの銅線材(絶縁被膜付)を1回巻にして、コイル径100mmφに設定している。
給電共振器22及び受電共振器32は、それぞれLC共振回路であり、磁界共鳴状態を創出する役割を果たす。なお、本実施例では、LC共振回路のコンデンサ成分については素子によって実現しているが、コイルの両端を開放し、浮遊容量によって実現してもよい。このLC共振回路では、インダクタンスをL、コンデンサ容量をCとすると、(式1)によって定まるfが共振周波数となる。
f=1/(2π√(LC))・・・(式1)
また、給電共振器22及び受電共振器32は、線径1mmφの銅線材(絶縁被膜付)をソレノイド状に3回巻にした、コイル径100mmφのソレノイド型のコイルである。また、給電共振器22及び受電共振器32は、共振周波数を13.0MHzとしている。また、給電共振器22と受電共振器32とは、給電共振器22のコイル面と受電共振器32のコイル面同士が平行に対向するように配置されている。
上記のように、給電共振器22の共振周波数と受電共振器32とを共振させて、給電共振器22と受電共振器32との間に磁界共鳴状態が創出されると、給電共振器22から受電共振器32に電力を磁界エネルギーとして伝送することができる(コイル間の共振現象を利用した電力伝送)。
また、給電コイル21と給電共振器22との間の距離Aを15mmに設定し、受電コイル31と受電共振器32との間の距離Bを15mmに設定し、給電共振器22と受電共振器32との間の距離Cを30mmに設定している(図2参照)。
(比較例の測定結果)
比較例に係る無線電力伝送装置100を使用して測定した磁界強度、伝送特性『S21』及び送電効率の測定結果について説明する。なお、磁界強度の測定に関しては、電磁界解析を用いて解析し、磁界強度を色調で表示させることによって測定した。
まず、ネットワークアナライザ110を使用して、比較例に係る無線電力伝送装置100における伝送特性『S21』を、無線電力伝送装置100に供給する交流電力の周波数を変えながら測定する。この際、図3のグラフに示すように、横軸を出力端子111から出力される交流電力の周波数とし、縦軸を伝送特性『S21』として測定する。
ここで、伝送特性『S21』とは、出力端子111から信号を入力したときの入力端子112を通過する信号を表しており、デシベル表示され、数値が大きいほど送電効率が高いことを意味する。また、送電効率とは、前述したように、給電モジュール202が送電する電力に対する受電モジュール203が受電する電力の比率のことをいい、ここでは、ネットワークアナライザ110に無線電力伝送装置101を接続した状態で、出力端子111から給電モジュールに供給される電力に対する入力端子112に出力される電力の比率のことをいう。
測定の結果、図3に示すように、測定された伝送特性『S21』の測定波形141は、低周波側と高周波側とにピークが分離することが分かる。分離したピークのうち、高周波側の周波数をfH、低周波側の周波数をfLとして表す。
そして、この低周波側のピーク付近の周波数fLに、給電モジュール102に供給する交流電力の周波数を設定した場合、給電共振器22及び受電共振器32が同位相で共振状態となり、給電共振器22に流れる電流の向きと受電共振器32に流れる電流の向きとが同じ向きになる。この同相共振モードにおける磁界強度分布を図4(A)に示す。この図4(A)の磁界強度分布から、給電共振器22及び受電共振器32を中心に磁界が広がっていることが確認できる。ここで、給電モジュールにおけるコイル(給電共振器22)に流れる電流の向きと受電モジュールにおけるコイル(受電共振器32)に流れる電流の向きとが同じ向きとなる共振状態を同相共振モードと呼ぶことにする。
一方、高周波側のピーク付近の周波数fHに、給電モジュール102に供給する交流電力の周波数を設定した場合、給電共振器22及び受電共振器32が逆位相で共振状態となり、給電共振器22に流れる電流の向きと受電共振器32に流れる電流の向きとが逆向きになる。この逆相共振モードにおける磁界強度分布を図4(B)に示す。この図4(B)の磁界強度分布からも、給電共振器22及び受電共振器32を中心に、磁界が広がっていることが確認できる。また、給電共振器22及び受電共振器32の間に磁界の強度が低い空間があることも確認できる。ここで、給電モジュールにおけるコイル(給電共振器22)に流れる電流の向きと受電モジュールにおけるコイル(受電共振器32)に流れる電流の向きとが逆向きとなる共振状態を逆相共振モードと呼ぶことにする。
次に、ネットワークアナライザ110を使用して、比較例に係る無線電力伝送装置100の同相共振モード及び逆相共振モードにおける送電効率を測定する。その測定結果を図14に示す。この際、図14のグラフに、比較例・実施例1〜3を横軸に配置し、送電効率[%]を縦軸として記載した。
図14に示すように、比較例に関して、同相共振モード(fL)における送電効率は、85%(図14:■151参照)であった。また、逆相共振モード(fH)における送電効率は、69%(図14:●152参照)であった。
(実施例1に係る無線電力伝送装置200の構成)
次に、実施例1で用いる無線電力伝送装置200は、図5に示すように、給電コイル21、給電共振器22及び給電共振器22のコイル内周面全体を覆う円筒状の磁性部材23を備える給電モジュール202と、受電コイル31、受電共振器32及び受電共振器32のコイル内周面全体を覆う円筒状の磁性部材33を備える受電モジュール203とを備えている。そして、比較例同様に、給電コイル21にはネットワークアナライザ110の出力端子111が接続され、受電コイル31には、ネットワークアナライザ110の入力端子112が接続されている。
磁性部材23・33は、磁性粉末が分散された樹脂により形成されている。この磁性部材23・33で使用する樹脂は、熱硬化性樹脂でも熱可塑性樹脂でもよく、特に限定されるものではない。例えば、熱硬化性樹脂であれば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ビニルエステル樹脂、シアノエステル樹脂、マレイミド樹脂、シリコン樹脂などが挙げられる。また、熱可塑性樹脂であれば、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂などが挙げられる。なお、本実施例では、エポキシ樹脂を主成分とした樹脂を用いている。
また、樹脂中に分散する磁性粉末には、軟磁性粉末を使用している。軟磁性粉末としては、特に限定されるものではないが、純Fe、Fe-Si、Fe−Al-Si(センダスト)、Fe-Ni(パーマロイ)、ソフトフェライト、Fe基アモルファス、Co基アモルファス、Fe-Co(パーメンジュール)などを用いることができる。
上記磁性部材23・33は、厚み1mm、外径80mmφ、内径78mmの円筒形状をしており、その透磁率を100としている。なお、その他の構成は、比較例に係る無線電力伝送装置100と同様である。
(実施例1の測定結果)
実施例1に係る無線電力伝送装置200を使用して測定した磁界強度、伝送特性『S21』及び送電効率の測定結果について説明する。
まず、ネットワークアナライザ110を使用して、実施例1に係る無線電力伝送装置200における伝送特性『S21』を、無線電力伝送装置200に供給する交流電力の周波数を変えながら測定する。
測定の結果、図6に示すように、測定された伝送特性『S21』の測定波形241は、低周波側と高周波側とにピークが分離することが分かる。分離したピークのうち、高周波側の周波数をfH、低周波側の周波数をfLとして表す。
そして、この低周波側のピーク付近の周波数fLに、給電モジュール202に供給する交流電力の周波数を設定した場合(同相共振モード)、給電共振器22及び受電共振器32が同位相で共振状態となり、給電共振器22に流れる電流の向きと受電共振器32に流れる電流の向きとが同じ向きになる。この同相共振モードにおける磁界強度分布を図7(A)に示す。この図7(A)の磁界強度分布から、比較例に比べて(図4(A)参照)、給電共振器22及び受電共振器32の内周側の磁界が若干低減されていることを確認することができる。
一方、高周波側のピーク付近の周波数fHに、給電モジュール202に供給する交流電力の周波数を設定した場合(逆相共振モード)、給電共振器22及び受電共振器32が逆位相で共振状態となり、給電共振器22に流れる電流の向きと受電共振器32に流れる電流の向きとが逆向きになる。この逆相共振モードにおける磁界強度分布を図7(B)に示す。この図7(B)の磁界強度分布から、比較例に比べて(図4(B)参照)、給電共振器22及び受電共振器32の内周側の磁界が大幅に低減されていることを確認することができる。
次に、ネットワークアナライザ110を使用して、実施例1に係る無線電力伝送装置200の同相共振モード及び逆相共振モードにおける送電効率を測定する。その測定結果を図14に示す。
図14に示すように、実施例1に関して、同相共振モード(fL)における送電効率は、88%(図14:■251参照)であった。また、逆相共振モード(fH)における送電効率は、75%(図14:●252参照)であった。このように、実施例1における無線電力伝送装置200の送電効率は、比較例1に係る無線電力伝送装置100よりも向上していることが分かる。即ち、上記のように磁性部材23・33を備えた無線電力伝送装置200によれば、磁性部材23・33を給電共振器22及び受電共振器32の内周面側に配置しない無線電力伝送装置100に比べて、送電効率を向上させることができる。
(実施例2に係る無線電力伝送装置300の構成)
次に、実施例2で用いる無線電力伝送装置300は、図8に示すように、給電コイル21、給電共振器22、給電共振器22のコイル内周面全体を覆う円筒状の磁性部材23及び給電共振器22のコイル外周面全体を覆う円筒状の磁性部材24を備える給電モジュール302と、受電コイル31、受電共振器32、受電共振器32のコイル内周面全体を覆う円筒状の磁性部材33及び受電共振器32のコイル外周面全体を覆う円筒状の磁性部材34を備える受電モジュール303とを備えている。そして、実施例1同様に、給電コイル21にはネットワークアナライザ110の出力端子111が接続され、受電コイル31には、ネットワークアナライザ110の入力端子112が接続されている。
磁性部材24・34は、実施例1の磁性部材23・33と同様に、磁性粉末が分散された樹脂により形成されている。この磁性部材24・34は、厚み1mm、外径120mmφ、内径118mmφの円筒形状をしており、その透磁率を100としている。なお、その他の構成は、実施例1に係る無線電力伝送装置200と同様である。
(実施例2の測定結果)
実施例2に係る無線電力伝送装置300を使用して測定した磁界強度、伝送特性『S21』及び送電効率の測定結果について説明する。
まず、ネットワークアナライザ110を使用して、実施例2に係る無線電力伝送装置300における伝送特性『S21』を、無線電力伝送装置300に供給する交流電力の周波数を変えながら測定する。
測定の結果、図9に示すように、測定された伝送特性『S21』の測定波形341は、低周波側と高周波側とにピークが分離することが分かる。分離したピークのうち、高周波側の周波数をfH、低周波側の周波数をfLとして表す。
そして、この低周波側のピーク付近の周波数fLに、給電モジュール302に供給する交流電力の周波数を設定した場合(同相共振モード)における磁界強度分布を図10(A)に示す。この図10(A)の磁界強度分布から、比較例に比べて(図4(A)参照)、給電共振器22及び受電共振器32の内周側の磁界が若干低減されていることを確認することができる。また、実施例1に比べて(図7(A)参照)、給電共振器22及び受電共振器32の外周側に漏れ出る磁界が低減されていることを確認することができる。
一方、高周波側のピーク付近の周波数fHに、給電モジュール302に供給する交流電力の周波数を設定した場合(逆相共振モード)における磁界強度分布を図10(B)に示す。この図10(B)の磁界強度分布から、比較例に比べて(図4(B)参照)、給電共振器22及び受電共振器32の内周側の磁界が大幅に低減されていることを確認することができる。また、実施例1に比べて(図7(B)参照)、給電共振器22及び受電共振器32の外周側に漏れ出る磁界が低減されていることを確認することができる。
次に、ネットワークアナライザ110を使用して、実施例2に係る無線電力伝送装置300の同相共振モード及び逆相共振モードにおける送電効率を測定する。その測定結果を図14に示す。
図14に示すように、実施例2に関して、同相共振モード(fL)における送電効率は、90%(図14:■351参照)であった。また、逆相共振モード(fH)における送電効率は、78%(図14:●352参照)であった。このように、実施例2における無線電力伝送装置300の送電効率は、比較例1に係る無線電力伝送装置100及び実施例1に係る無線電力伝送装置200よりも向上していることが分かる。即ち、上記のように磁性部材23・33及び磁性部材24・34を備えた無線電力伝送装置300によれば、磁性部材23・33を給電共振器22及び受電共振器32の内周面側にだけ配置した無線電力伝送装置200に比べて、送電効率を向上させることができる。
(実施例3に係る無線電力伝送装置400の構成)
次に、実施例3で用いる無線電力伝送装置400は、図11に示すように、給電コイル21、給電共振器22、給電コイル21と給電共振器22のコイル内周面全体を覆う円筒状の磁性部材23、給電コイル21と給電共振器22のコイル外周面全体を覆う円筒状の磁性部材24及び給電共振器22のコイル対向面とは反対側の側面を覆うリング形状の磁性部材25を備える給電モジュール402と、受電コイル31、受電共振器32、受電コイル31と受電共振器32のコイル内周面全体を覆う円筒状の磁性部材33、受電コイル31と受電共振器32のコイル外周面全体を覆う円筒状の磁性部材34及び受電共振器32のコイル対向面とは反対側の側面を覆うリング形状の磁性部材35を備える受電モジュール403とを備えている。そして、実施例2同様に、給電コイル21にはネットワークアナライザ110の出力端子111が接続され、受電コイル31には、ネットワークアナライザ110の入力端子112が接続されている。
磁性部材25・35は、実施例1の磁性部材23・33と同様に、磁性粉末が分散された樹脂により形成されている。この磁性部材25・35は、厚み1mm、外径120mm、内径80mmのOリング形状をしており、その透磁率を100としている。なお、その他の構成は、実施例2に係る無線電力伝送装置300と同様である。
(実施例3の測定結果)
実施例3に係る無線電力伝送装置400を使用して測定した磁界強度、伝送特性『S21』及び送電効率の測定結果について説明する。
まず、ネットワークアナライザ110を使用して、実施例3に係る無線電力伝送装置400における伝送特性『S21』を、無線電力伝送装置400に供給する交流電力の周波数を変えながら測定する。
測定の結果、図12に示すように、測定された伝送特性『S21』の測定波形441は、低周波側と高周波側とにピークが分離することが分かる。分離したピークのうち、高周波側の周波数をfH、低周波側の周波数をfLとして表す。
そして、この低周波側のピーク付近の周波数fLに、給電モジュール402に供給する交流電力の周波数を設定した場合(同相共振モード)における磁界強度分布を図13(A)に示す。この図13(A)の磁界強度分布から、比較例に比べて(図4(A)参照)、給電共振器22及び受電共振器32の内周側の磁界が若干低減されていることを確認することができる。また、実施例1に比べて(図7(A)参照)、給電共振器22及び受電共振器32の外周側に漏れ出る磁界が低減されていることを確認することができる。また、実施例2に比べて(図10(A)参照)、給電共振器22及び受電共振器32の側面に漏れ出る磁界が低減されていることを確認することができる。
一方、高周波側のピーク付近の周波数fHに、給電モジュール402に供給する交流電力の周波数を設定した場合(逆相共振モード)における磁界強度分布を図13(B)に示す。この図13(B)の磁界強度分布から、比較例に比べて(図4(B)参照)、給電共振器22及び受電共振器32の内周側の磁界が大幅に低減されていることを確認することができる。また、実施例1に比べて(図7(B)参照)、給電共振器22及び受電共振器32の外周側に漏れ出る磁界が低減されていることを確認することができる。また、実施例2に比べて(図10(B)参照)、給電共振器22及び受電共振器32の側面に漏れ出る磁界が低減されていることを確認することができる。
次に、ネットワークアナライザ110を使用して、実施例3に係る無線電力伝送装置400の同相共振モード及び逆相共振モードにおける送電効率を測定する。その測定結果を図14に示す。
図14に示すように、実施例3に関して、同相共振モード(fL)における送電効率は、97%(図14:■451参照)であった。また、逆相共振モード(fH)における送電効率は、94%(図14:●452参照)であった。このように、実施例3における無線電力伝送装置400の送電効率は、比較例1に係る無線電力伝送装置100、実施例1に係る無線電力伝送装置200及び実施例2に係る無線電力伝送装置300よりも向上していることが分かる。即ち、上記のように磁性部材23・33、磁性部材24・34及び磁性部材25・35を備えた無線電力伝送装置400によれば、磁性部材23・33及び磁性部材24・34を給電共振器22及び受電共振器32の内周面側・外周面側にだけ配置した無線電力伝送装置300に比べて、送電効率を向上させることができる。
(第二の実施例)
上記第一の実施例の無線電力伝送装置200、300、400では、給電モジュールにおける給電コイル及び給電共振器、受電モジュールにおける受電コイル及び受電共振器に、円形及びソレノイド型の円筒状のコイルを使用した場合について説明したが、第二の実施例では、給電モジュールにおける給電コイル及び給電共振器、受電モジュールにおける受電コイル及び受電共振器に、四角形状及び四角柱型の筒状のコイルを使用した場合の無線電力伝送装置について説明する。具体的には、給電モジュールにおける給電共振器と受電モジュールにおける受電共振器とを対向配置し、給電共振器及び受電共振器のコイル内周面側にコイル内周面全体を覆う四角柱型の筒状の磁性部材を配置した無線電力伝送装置1200と、磁性部材を配置しない無線電力伝送装置1100(以下第二比較例と呼ぶ)について、伝送特性『S21』及び送電効率を測定することにより説明する。
(第二比較例に係る無線電力伝送装置1100の構成)
第二比較例で用いる無線電力伝送装置1100は、図15に示すように、四角形状をした給電コイル1121と、四角柱型の筒状コイル構造をした給電共振器1122とを備える給電モジュール1102、及び、四角形状をした受電コイル1131と、四角柱型の筒状コイル構造をした受電共振器1132とを備える受電モジュール1103とを備えている。そして、第一の実施例同様に、給電コイル1121にはネットワークアナライザ110の出力端子111が接続され、受電コイル1131には、ネットワークアナライザ110の入力端子112が接続されている。
給電コイル1121は、ネットワークアナライザ110から得られた電力を電磁誘導によって給電共振器1122に供給する役割を果たす。この給電コイル1121は、線径1mmφの銅線材(絶縁被膜付)を1回巻にして、一辺が100mmの正方形状にしている。
受電コイル1131は、給電共振器1122から受電共振器1132に磁界エネルギーとして伝送された電力を電磁誘導によってネットワークアナライザ110の入力端子112に出力する役割を果たす。この受電コイル1131は、給電コイル1121同様に、線径1mmφの銅線材(絶縁被膜付)を1回巻にして、一辺が100mmの正方形状にしている。
給電共振器1122及び受電共振器1132は、それぞれLC共振回路であり、磁界共鳴状態を創出する役割を果たす。給電共振器1122及び受電共振器1132は、線径1mmφの銅線材(絶縁被膜付)を3回巻にした、一辺が100mmの四角柱型の筒状コイル構造をしている。
また、給電コイル1121と給電共振器1122との間の距離は15mmに設定し、給電共振器1122と受電共振器1132との間の距離は30mmに設定し、受電共振器1132と受電コイル1131との間の距離は15mmに設定している。また、給電共振器1122及び受電共振器1132は、共振周波数を14.2MHzとしている。また、給電共振器1122と受電共振器1132とは、給電共振器1122のコイル面と受電共振器1132のコイル面同士が平行に対向するように配置されている。
(第二の実施例に係る無線電力伝送装置1200の構成)
第二実施例で用いる無線電力伝送装置1200は、図16に示すように、四角形状をした給電コイル1221と、四角柱型の筒状コイル構造をした給電共振器1222と、給電共振器1222のコイル内周面全体を覆う四角柱型の筒形状をした磁性部材1223とを備える給電モジュール1202、及び、四角形状をした受電コイル1231と、四角柱型の筒状コイル構造をした受電共振器1232と、受電共振器1232のコイル内周面全体を覆う四角柱型の筒形状をした磁性部材1233とを備える受電モジュール1203、を備えている。そして、第二比較例同様に、給電コイル1221にはネットワークアナライザ110の出力端子111が接続され、受電コイル1231には、ネットワークアナライザ110の入力端子112が接続されている。
磁性部材1223・1233は、第一の実施例同様に、磁性粉末が分散された樹脂により形成されている。この磁性部材1223・1233は、厚み1mm、一辺の外辺が82mm、内辺が80mm、高さが30mmの四角柱型の筒形状をしており、その透磁率を100としている。なお、給電コイル1221や給電共振器1222や受電コイル1231や受電共振器1232などのその他の構成は、第二比較例に係る無線電力伝送装置1100と同様である。
(第二比較例及び第二実施例の測定結果)
第二比較例に係る無線電力伝送装置1100を使用して測定した伝送特性『S21』の測定結果、及び、第二実施例に係る無線電力伝送装置1200を使用して測定した伝送特性『S21』の測定結果について説明する。
ネットワークアナライザ110を使用して、第二比較例に係る無線電力伝送装置1100における伝送特性『S21』を、無線電力伝送装置1100に供給する交流電力の周波数を変えながら測定する。同様に、第二実施例に係る無線電力伝送装置1200における伝送特性『S21』を、無線電力伝送装置1200に供給する交流電力の周波数を変えながら測定する。なお、前述したように伝送特性『S21』は、出力端子111から信号を入力したときの入力端子112を通過する信号を表しており、デシベル表示され、数値が大きいほど送電効率が高いことを意味する。また、送電効率とは、前述したように、給電モジュールが送電する電力に対する受電モジュールが受電する電力の比率のことをいい、ここでは、ネットワークアナライザ110に無線電力伝送装置101を接続した状態で、出力端子111から給電モジュールに供給される電力に対する入力端子112に出力される電力の比率のことをいう。
第二比較例の測定の結果、図17(A)に示すように、測定された伝送特性『S21』の測定波形1141は、低周波側と高周波側とにピークが分離することが分かる。分離したピークのうち、高周波側の周波数をfH、低周波側の周波数をfLとして表す。
一方、第二実施例の測定の結果、図17(B)に示すように、測定された伝送特性『S21』の測定波形1241は、低周波側と高周波側とにピークが分離することが分かる。そして、分離したピークの高周波側の周波数fHにおける伝送特性『S21』の値、及び、低周波側の周波数fLにおける伝送特性『S21』の値は、両方ともに、第二比較例における測定波形1141(図17(A)参照)よりも高い値を示している。これにより、第二実施例における無線電力伝送装置1200の送電効率は、第二比較例に係る無線電力伝送装置1100の送電効率よりも向上していることが分かる。即ち、給電モジュール1202における給電コイル1221及び給電共振器1222や、受電モジュール1203における受電コイル1231及び受電共振器1232におけるコイル形状を、四角形状及び四角柱型の筒状形状にしたとしても、上記のように磁性部材1223・1233を備えた構成にすれば、磁性部材1223・1233を給電共振器1122及び受電共振器1132の内周面側に配置しない無線電力伝送装置1100に比べて、送電効率を向上させることができることが伝送特性『S21』の測定結果から分かる。
次に、ネットワークアナライザ110を使用して、第二比較例に係る無線電力伝送装置1100の同相共振モード及び逆相共振モードにおける送電効率、並びに、第二実施例に係る無線電力伝送装置1200の同相共振モード及び逆相共振モードにおける送電効率を測定する。その測定結果を図18に示す。この際、図18のグラフに、第二比較例・第二実施例を横軸に配置し、送電効率[%]を縦軸として記載した。
測定の結果、図18に示すように、第二比較例に関して、同相共振モード(fL)における送電効率は、74.3%(図18:■1151参照)であった。また、逆相共振モード(fH)における送電効率は、51.8%(図18:●1152参照)であった。
一方、第二実施例に関して、同相共振モード(fL)における送電効率は、85.2%(図18:■1251参照)であった。また、逆相共振モード(fH)における送電効率は、67.9%(図18:●1252参照)であった。このように、第二実施例における無線電力伝送装置1200の送電効率は、第二比較例に係る無線電力伝送装置1100よりも向上していることが分かる。即ち、上記のように磁性部材1223・1233を備えた無線電力伝送装置1200によれば、磁性部材1223・1233を給電共振器1122及び受電共振器1132の内周面側に配置しない無線電力伝送装置1100に比べて、送電効率を向上させることができることが分かる。
(第三の実施例)
上記第一の実施例の無線電力伝送装置200、300、400では、給電モジュールにおける給電コイル及び給電共振器、受電モジュールにおける受電コイル及び受電共振器に、円形及びソレノイド型の円筒状のコイルを使用した場合、また、第二の実施例における無線電力伝送装置1200では、給電モジュールにおける給電コイル及び給電共振器、受電モジュールにおける受電コイル及び受電共振器に、四角形状及び四角柱型の筒状のコイルを使用した場合について説明したが、第三の実施例では、給電モジュールにおける給電コイル及び給電共振器、受電モジュールにおける受電コイル及び受電共振器に、図19に示すように三日月形状及び三日月型の筒状のコイルを使用した場合の無線電力伝送装置について説明する。具体的には、給電モジュールにおける給電共振器と受電モジュールにおける受電共振器とを対向配置し、給電共振器及び受電共振器のコイル内周面側にコイル内周面全体を覆う三日月型の筒状の磁性部材を配置した無線電力伝送装置1400と、磁性部材を配置しない無線電力伝送装置1300(以下第三比較例と呼ぶ)について、伝送特性『S21』及び送電効率を測定することにより説明する。
(第三比較例に係る無線電力伝送装置1300の構成)
第三比較例で用いる無線電力伝送装置1300は、図19に示すように、三日月形状をした給電コイル1321と、三日月型の筒状コイル構造をした給電共振器1322とを備える給電モジュール1302、及び、三日月形状をした受電コイル1331と、三日月型の筒状コイル構造をした受電共振器1332とを備える受電モジュール1303とを備えている。そして、第一の実施例同様に、給電コイル1321にはネットワークアナライザ110の出力端子111が接続され、受電コイル1331には、ネットワークアナライザ110の入力端子112が接続されている。
給電コイル1321は、ネットワークアナライザ110から得られた電力を電磁誘導によって給電共振器1322に供給する役割を果たす。この給電コイル1321は、線径1mmφの銅線材(絶縁被膜付)を1回巻にして、図19に示すように、給電コイル1321のコイルの外円の直径を60mmとし、内円の直径が30mmとなる三日月形状にしている。
受電コイル1331は、給電共振器1322から受電共振器1332に磁界エネルギーとして伝送された電力を電磁誘導によってネットワークアナライザ110の入力端子112に出力する役割を果たす。この受電コイル1331は、給電コイル1321同様に、線径1mmφの銅線材(絶縁被膜付)を1回巻にして、受電コイル1331のコイルの外円の直径を60mmとし、内円の直径が30mmとなる三日月形状にしている。
給電共振器1322及び受電共振器1332は、それぞれLC共振回路であり、磁界共鳴状態を創出する役割を果たす。給電共振器1322及び受電共振器1332は、線径1mmφの銅線材(絶縁被膜付)を3回巻にして(線間は0.1mmとしている)、コイルの外円の直径を60mmとし、内円の直径が30mmとなる三日月型の筒状コイル構造をしている。
また、給電コイル1321と給電共振器1322との間の距離は10mmに設定し、給電共振器1322と受電共振器1332との間の距離は8mmに設定し、受電共振器1332と受電コイル1331との間の距離は10mmに設定している。また、給電共振器1322及び受電共振器1332は、共振周波数を15.5MHzとしている。また、給電共振器1322と受電共振器1332とは、給電共振器1322のコイル面と受電共振器1332のコイル面同士が平行に対向するように配置されている。
(第三実施例に係る無線電力伝送装置1400の構成)
第三実施例で用いる無線電力伝送装置1400は、図20に示すように、三日月形状をした給電コイル1421と、三日月型の筒状コイル構造をした給電共振器1422と、給電共振器1422のコイル内周面全体を覆う三日月型の筒状の磁性部材1423とを備える給電モジュール1402、及び、三日月形状をした受電コイル1431と、三日月型の筒状コイル構造をした受電共振器1432と、受電共振器1432のコイル内周面全体を覆う三日月型の筒状の磁性部材1433とを備える受電モジュール1403、を備えている。そして、第三比較例同様に、給電コイル1421にはネットワークアナライザ110の出力端子111が接続され、受電コイル1431には、ネットワークアナライザ110の入力端子112が接続されている。
磁性部材1423・1433は、第一の実施例同様に、磁性粉末が分散された樹脂により形成されている。この磁性部材1423・1433は、給電共振器1422及び受電共振器1432の内周面に沿った、厚み1mmの三日月型の筒形状をしており、その透磁率を100としている。なお、給電コイル1421や給電共振器1422や受電コイル1431や受電共振器1432などのその他の構成は、第三比較例に係る無線電力伝送装置1300と同様である。
(第三比較例及び第三実施例の測定結果)
第三比較例に係る無線電力伝送装置1300を使用して測定した伝送特性『S21』の測定結果、及び、第三実施例に係る無線電力伝送装置1400を使用して測定した伝送特性『S21』の測定結果について説明する。
ネットワークアナライザ110を使用して、第三比較例に係る無線電力伝送装置1300における伝送特性『S21』を、無線電力伝送装置1300に供給する交流電力の周波数を変えながら測定する。同様に、第三実施例に係る無線電力伝送装置1400における伝送特性『S21』を、無線電力伝送装置1400に供給する交流電力の周波数を変えながら測定する。
第三比較例の測定の結果、図21(A)に示すように、測定された伝送特性『S21』の測定波形1341は、低周波側と高周波側とにピークが分離することが分かる。分離したピークのうち、高周波側の周波数をfH、低周波側の周波数をfLとして表す。
一方、第三実施例の測定の結果、図21(B)に示すように、測定された伝送特性『S21』の測定波形1441は、低周波側と高周波側とにピークが分離することが分かる。そして、分離したピークの高周波側の周波数fHにおける伝送特性『S21』の値、及び、低周波側の周波数fLにおける伝送特性『S21』の値は、両方ともに、第三比較例における測定波形1341(図21(A)参照)よりも高い値を示している。これにより、第三実施例における無線電力伝送装置1400の送電効率は、第三比較例に係る無線電力伝送装置1300の送電効率よりも向上していることが分かる。即ち、給電モジュール1402における給電コイル1421及び給電共振器1422や、受電モジュール1403における受電コイル1431及び受電共振器1432におけるコイル形状を、三日月形状及び三日月型の筒状形状にしたとしても、上記のように磁性部材1423・1433を備えた構成にすれば、磁性部材1423・1433を給電共振器1322及び受電共振器1332の内周面側に配置しない無線電力伝送装置1300に比べて、送電効率を向上させることができることが伝送特性『S21』の測定結果から分かる。
次に、ネットワークアナライザ110を使用して、第三比較例に係る無線電力伝送装置1300の同相共振モード及び逆相共振モードにおける送電効率、並びに、第三実施例に係る無線電力伝送装置1400の同相共振モード及び逆相共振モードにおける送電効率を測定する。その測定結果を図22に示す。この際、図22のグラフに、第三比較例・第三実施例を横軸に配置し、送電効率[%]を縦軸として記載した。
測定の結果、図22に示すように、第三比較例に関して、同相共振モード(fL)における送電効率は、38.7%(図22:■1351参照)であった。また、逆相共振モード(fH)における送電効率は、9.1%(図22:●1352参照)であった。
一方、第三実施例に関して、同相共振モード(fL)における送電効率は、82.3%(図22:■1451参照)であった。また、逆相共振モード(fH)における送電効率は、39.9%(図22:●1452参照)であった。このように、第三実施例における無線電力伝送装置1400の送電効率は、第三比較例に係る無線電力伝送装置1300よりも向上していることが分かる。即ち、上記のように磁性部材1423・1433を備えた無線電力伝送装置1400によれば、磁性部材1423・1433を給電共振器1322及び受電共振器1332の内周面側に配置しない無線電力伝送装置1300に比べて、送電効率を向上させることができることが分かる。
(第四の実施例)
第一の実施例の無線電力伝送装置200、300、400では、給電モジュールにおける給電コイル及び給電共振器、受電モジュールにおける受電コイル及び受電共振器に、コイル径を100mmφに設定した同径のものを使用した場合について説明したが、第四の実施例では、給電モジュールにおける給電コイル及び給電共振器、受電モジュールにおける受電コイル及び受電共振器に、図23に示すように、コイル径が異なるものを使用した場合の無線電力伝送装置について説明する。具体的には、受電モジュールにおける受電コイル及び受電共振器のコイル径が、給電モジュールにおける給電コイル及び給電共振器のコイル径よりも小さくしたものを使用する。そして、給電モジュールにおける給電共振器と受電モジュールにおける受電共振器とを対向配置し、給電共振器及び受電共振器のコイル内周面側にコイル内周面全体を覆う円筒状の磁性部材を配置した無線電力伝送装置1600と、磁性部材を配置しない無線電力伝送装置1500(以下第四比較例と呼ぶ)について、伝送特性『S21』及び送電効率を測定することにより説明する。
(第四比較例に係る無線電力伝送装置1500の構成)
第四比較例で用いる無線電力伝送装置1500は、図23に示すように、円形状をした給電コイル1521と、円筒形状をした給電共振器1522とを備える給電モジュール1502、及び、円形状をした受電コイル1531と、円筒形状をした受電共振器1532とを備える受電モジュール1503とを備えている。そして、第一の実施例同様に、給電コイル1521にはネットワークアナライザ110の出力端子111が接続され、受電コイル1531には、ネットワークアナライザ110の入力端子112が接続されている。
給電コイル1521は、ネットワークアナライザ110から得られた電力を電磁誘導によって給電共振器1522に供給する役割を果たす。この給電コイル1521は、線径1mmφの銅線材(絶縁被膜付)を1回巻にして、内径が54mmφの円形状にしている(図23の断面図参照)。
受電コイル1531は、給電共振器1522から受電共振器1532に磁界エネルギーとして伝送された電力を電磁誘導によってネットワークアナライザ110の入力端子112に出力する役割を果たす。この受電コイル1531は、線径1mmφの銅線材(絶縁被膜付)を1回巻にして、内径が36mmφの円形状にしている(図23の断面図参照)。
給電共振器1522及び受電共振器1532は、それぞれLC共振回路であり、磁界共鳴状態を創出する役割を果たす。給電共振器1522は、線径1mmφの銅線材(絶縁被膜付)を4回巻にした、コイルの内径54mmφのソレノイド型のコイルで、共振周波数を17.2MHzとしている(図23の断面図参照)。一方、受電共振器1532は、線径1mmφの銅線材(絶縁被膜付)を6回巻にした、コイルの内径36mmφのソレノイド型のコイルで、共振周波数を17.2MHzとしている(図23の断面図参照)。
また、給電コイル1521と給電共振器1522との間の距離は5mmに設定し、給電共振器1522と受電共振器1532との間の距離は18mmに設定し、受電共振器1532と受電コイル1531との間の距離は5mmに設定している。また、給電共振器1522と受電共振器1532とは、給電共振器1522のコイル面と受電共振器1532のコイル面同士が平行に対向するように配置されている。
(第四実施例に係る無線電力伝送装置1600の構成)
第四実施例で用いる無線電力伝送装置1600は、図24の断面図に示すように、円形状をした給電コイル1621と、円筒形状をした給電共振器1622と、給電共振器1622のコイル内周面全体を覆う円筒状の磁性部材1623とを備える給電モジュール1602、及び、円形状をした受電コイル1631と、円筒形状をした受電共振器1632と、受電共振器1632のコイル内周面全体を覆う円筒状の磁性部材1633とを備える受電モジュール1603とを備えている。そして、第四比較例同様に、給電コイル1621にはネットワークアナライザ110の出力端子111が接続され、受電コイル1631には、ネットワークアナライザ110の入力端子112が接続されている。なお、第四実施例では、給電共振器1622のコイル内周面全体を覆う円筒状の磁性部材1623の径を変えた3つのモデル(モデルA1、モデルA2、モデルA3:詳細は後述する)を使用して測定する。
磁性部材1623・1633は、第一の実施例同様に、磁性粉末が分散された樹脂により形成されている。そして、モデルA1では、図24に示すように、磁性部材1623の内径は、46mmφで、厚みは1mmの円筒形状をしており、その透磁率を100としている。モデルA2では、図24に示すように、磁性部材1623の内径は、37mmφで、厚みは1mmの円筒形状をしており、その透磁率を100としている。モデルA3では、図24に示すように、磁性部材1623の内径は、28mmφで、厚みは1mmの円筒形状をしており、その透磁率を100としている。なお、モデルA1、モデルA2、モデルA3における磁性部材1633の内径は、共通の28mmφで、厚みは1mmの円筒形状をしており、その透磁率を100としている。また、給電コイル1621や給電共振器1622や受電コイル1631や受電共振器1632などのその他の構成は、第四比較例に係る無線電力伝送装置1500と同様である。
(第四比較例及び第四実施例の測定結果)
第四比較例に係る無線電力伝送装置1500を使用して測定した伝送特性『S21』の測定結果、及び、第四実施例に係る無線電力伝送装置1600を使用して測定した伝送特性『S21』の測定結果について説明する。
ネットワークアナライザ110を使用して、第四比較例に係る無線電力伝送装置1300における伝送特性『S21』を、無線電力伝送装置1500に供給する交流電力の周波数を変えながら測定する。同様に、第四実施例に係る無線電力伝送装置1600における伝送特性『S21』を、無線電力伝送装置1600に供給する交流電力の周波数を変えながら測定する(モデルA1、モデルA2、モデルA3それぞれについて測定)。
第四比較例の測定の結果、図25(A)に示すように、測定された伝送特性『S21』の測定波形1541は、低周波側と高周波側とにピークが分離することが分かる。分離したピークのうち、高周波側の周波数をfH、低周波側の周波数をfLとして表す。
一方、第四実施例のモデルA1の測定の結果、図25(B)に示すように、測定された伝送特性『S21』の測定波形1641A1は、低周波側と高周波側とにピークが分離することが分かる。そして、分離したピークの高周波側の周波数fHにおける伝送特性『S21』の値、及び、低周波側の周波数fLにおける伝送特性『S21』の値は、両方ともに、第四比較例における測定波形1541(図25(A)参照)よりも高い値を示している。
また、第四実施例のモデルA2の測定の結果、図25(C)に示すように、測定された伝送特性『S21』の測定波形1641A2は、低周波側と高周波側とにピークが分離することが分かる。そして、分離したピークの高周波側の周波数fHにおける伝送特性『S21』の値、及び、低周波側の周波数fLにおける伝送特性『S21』の値は、両方ともに、第四比較例における測定波形1541(図25(A)参照)よりも高い値を示している。
また、第四実施例のモデルA3の測定の結果、図25(D)に示すように、測定された伝送特性『S21』の測定波形1641A3は、低周波側と高周波側とにピークが分離することが分かる。そして、分離したピークの高周波側の周波数fHにおける伝送特性『S21』の値、及び、低周波側の周波数fLにおける伝送特性『S21』の値は、両方ともに、第四比較例における測定波形1541(図25(A)参照)よりも高い値を示している。
これにより、第四実施例における無線電力伝送装置1600の送電効率は、第四比較例に係る無線電力伝送装置1500の送電効率よりも向上していることが分かる。即ち、給電モジュール1602における給電コイル1621及び給電共振器1622、受電モジュール1603における受電コイル1631及び受電共振器1632に、コイル径が異なるものを使用したとしても、上記のように磁性部材1623・1633を備えた構成にすれば、磁性部材1623・1633を給電共振器1522及び受電共振器1532の内周面側に配置しない無線電力伝送装置1500に比べて、送電効率を向上させることができることが伝送特性『S21』の測定結果から分かる。
次に、ネットワークアナライザ110を使用して、第四比較例に係る無線電力伝送装置1500の同相共振モード及び逆相共振モードにおける送電効率、並びに、第四実施例に係る無線電力伝送装置1600(モデルA1、モデルA2、モデルA3)の同相共振モード及び逆相共振モードにおける送電効率を測定する。その測定結果を図26に示す。この際、図26のグラフに、第四比較例・第四実施例(モデルA1)・第四実施例(モデルA2)・第四実施例(モデルA3)を横軸に配置し、送電効率[%]を縦軸として記載した。
測定の結果、図26に示すように、第四比較例に関して、同相共振モード(fL)における送電効率は、21.6%(図26:■1551参照)であった。また、逆相共振モード(fH)における送電効率は、22.3%(図26:●1552参照)であった。
一方、第四実施例(モデルA1)に関して、同相共振モード(fL)における送電効率は、88.5%(図26:■1651A1参照)であった。また、逆相共振モード(fH)における送電効率は、87.6%(図26:●1652A1参照)であった。また、第四実施例(モデルA2)に関して、同相共振モード(fL)における送電効率は、90.7%(図26:■1651A2参照)であった。また、逆相共振モード(fH)における送電効率は、87.0%(図26:●1652A2参照)であった。また、第四実施例(モデルA3)に関して、同相共振モード(fL)における送電効率は、92.9%(図26:■1651A3参照)であった。また、逆相共振モード(fH)における送電効率は、87.0%(図26:●1652A3参照)であった。このように、第四実施例における無線電力伝送装置1600の送電効率は、第四比較例に係る無線電力伝送装置1500よりも向上していることが分かる。即ち、給電モジュール1602における給電コイル1621及び給電共振器1622、受電モジュール1603における受電コイル1631及び受電共振器1632に、コイル径が異なるものを使用したとしても、上記のように磁性部材1623・1633を備えた無線電力伝送装置1600によれば、磁性部材1623・1633を給電共振器1522及び受電共振器1532の内周面側に配置しない無線電力伝送装置1500に比べて、送電効率を向上させることができることが分かる。
(第五の実施例)
上記の無線電力伝送装置200等では、給電コイル21と給電共振器22との間の距離Aを15mmに設定し、受電コイル31と受電共振器32との間の距離Bを15mmに設定し、給電共振器22と受電共振器32との間の距離Cを30mmに設定した場合について説明したが(図2参照)、第五の実施例では、給電コイルと給電共振器との間の距離A、及び、受電コイルと受電共振器との間の距離Bを0mmに設定した場合、即ち、給電共振器の内周側に給電コイルを配置し、受電共振器の内周側に受電コイルを配置した場合の無線電力伝送装置について説明する。具体的には、給電共振器の内周側に給電コイルを配置し、更に、給電コイルの内周側に円筒状の磁性部材を配置した給電モジュール、及び、受電共振器の内周側に受電コイルを配置し、更に、受電コイルの内周側に円筒状の磁性部材を配置した受電モジュールを備えた無線電力伝送装置1800と、磁性部材を配置しない無線電力伝送装置1700(以下第五比較例と呼ぶ)について、伝送特性『S21』及び送電効率を測定することにより説明する。
(第五比較例に係る無線電力伝送装置1700の構成)
第五比較例で用いる無線電力伝送装置1700は、図27に示すように、給電共振器1722の内周側に給電コイル1721を配置した給電モジュール1702、及び、受電共振器1732の内周側に受電コイル1731を配置した受電モジュール1703とを備えている。そして、第一の実施例同様に、給電コイル1721にはネットワークアナライザ110の出力端子111が接続され、受電コイル1731には、ネットワークアナライザ110の入力端子112が接続されている。
給電コイル1721は、ネットワークアナライザ110から得られた電力を電磁誘導によって給電共振器1722に供給する役割を果たす。この給電コイル1721は、線径1mmφの銅線材(絶縁被膜付)を1回巻にして、内径が70mmφの円形状にしている。
受電コイル1731は、給電共振器1722から受電共振器1732に磁界エネルギーとして伝送された電力を電磁誘導によってネットワークアナライザ110の入力端子112に出力する役割を果たす。この受電コイル1731は、線径1mmφの銅線材(絶縁被膜付)を1回巻にして、内径が70mmφの円形状にしている。
給電共振器1722及び受電共振器1732は、それぞれLC共振回路であり、磁界共鳴状態を創出する役割を果たす。給電共振器1722及び受電共振器1732は、線径1mmφの銅線材(絶縁被膜付)を3回巻にした、コイルの内径100mmφのソレノイド型のコイルで、共振周波数を12.9MHzとしている。
また、給電共振器1722と受電共振器1732との間の距離は30mmに設定している。
(第五実施例に係る無線電力伝送装置1800の構成)
第五実施例で用いる無線電力伝送装置1800は、図28に示すように、給電共振器1822の内周側に給電コイル1821を配置し、更に、給電コイル1821の内周側に円筒状の磁性部材1823を配置した給電モジュール1802、及び、受電共振器1832の内周側に受電コイル1831を配置し、更に、受電コイル1831の内周側に円筒状の磁性部材1833を配置した受電モジュール1803を備えている。そして、第五比較例同様に、給電コイル1821にはネットワークアナライザ110の出力端子111が接続され、受電コイル1831には、ネットワークアナライザ110の入力端子112が接続されている。
磁性部材1823・1833は、第一の実施例同様に、磁性粉末が分散された樹脂により形成されている。この磁性部材1823・1833は、内径が60mmφで、高さが30mmで、厚みが1mmの円筒形状をしており、その透磁率を100としている。なお、給電コイル1821や給電共振器1822や受電コイル1831や受電共振器1832などのその他の構成は、第五比較例に係る無線電力伝送装置1700と同様である。
(第五比較例及び第五実施例の測定結果)
第五比較例に係る無線電力伝送装置1700を使用して測定した伝送特性『S21』の測定結果、及び、第五実施例に係る無線電力伝送装置1800を使用して測定した伝送特性『S21』の測定結果について説明する。
ネットワークアナライザ110を使用して、第五比較例に係る無線電力伝送装置1700における伝送特性『S21』を、無線電力伝送装置1700に供給する交流電力の周波数を変えながら測定する。同様に、第五実施例に係る無線電力伝送装置1800における伝送特性『S21』を、無線電力伝送装置1800に供給する交流電力の周波数を変えながら測定する。
第五比較例の測定の結果、図29(A)に示すように、測定された伝送特性『S21』の測定波形1741は、低周波側と高周波側とにピークが分離することが分かる。分離したピークのうち、高周波側の周波数をfH、低周波側の周波数をfLとして表す。
一方、第五実施例の測定の結果、図29(B)に示すように、測定された伝送特性『S21』の測定波形1841は、低周波側と高周波側とにピークが分離することが分かる。そして、分離したピークの高周波側の周波数fHにおける伝送特性『S21』の値、及び、低周波側の周波数fLにおける伝送特性『S21』の値は、両方ともに、第五比較例における測定波形1741(図29(A)参照)よりも高い値を示している。これにより、第五実施例における無線電力伝送装置1800の送電効率は、第五比較例に係る無線電力伝送装置1700の送電効率よりも向上していることが分かる。即ち、給電共振器1822の内周側に給電コイル1821を配置し、受電共振器1832の内周側に受電コイル1831を配置したとしても、上記のように給電コイル1821の内周側に円筒状の磁性部材1823を配置し、受電コイル1831の内周側に円筒状の磁性部材1833を配置する構成にすれば、磁性部材1823・1833を給電共振器1722・給電コイル1721及び受電共振器1732・受電コイル1731の内周面側に配置しない無線電力伝送装置1700に比べて、送電効率を向上させることができることが伝送特性『S21』の測定結果から分かる。
次に、ネットワークアナライザ110を使用して、第五比較例に係る無線電力伝送装置1700の同相共振モード及び逆相共振モードにおける送電効率、並びに、第五実施例に係る無線電力伝送装置1800の同相共振モード及び逆相共振モードにおける送電効率を測定する。その測定結果を図30に示す。この際、図30のグラフに、第五比較例・第五実施例を横軸に配置し、送電効率[%]を縦軸として記載した。
測定の結果、図30に示すように、第五比較例に関して、同相共振モード(fL)における送電効率は、80.3%(図30:■1751参照)であった。また、逆相共振モード(fH)における送電効率は、49.0%(図30:●1752参照)であった。
一方、第五実施例に関して、同相共振モード(fL)における送電効率は、92.1%(図30:■1851参照)であった。また、逆相共振モード(fH)における送電効率は、72.6%(図30:●1852参照)であった。このように、第五実施例における無線電力伝送装置1800の送電効率は、第五比較例に係る無線電力伝送装置1700よりも向上していることが分かる。即ち、上記のように磁性部材1823・1833を備えた無線電力伝送装置1800によれば、磁性部材1823・1833を給電共振器1722及び受電共振器1732の内周面側に配置しない無線電力伝送装置1700に比べて、送電効率を向上させることができることが分かる。
(実施形態)
次に、上記実施例で説明した無線電力伝送装置の活用例を実施形態として簡単に説明する。
例えば、上記無線電力伝送装置200は、給電コイル21及び給電共振器22を備える給電モジュール202と、受電コイル31及び受電共振器32を備える受電モジュール203とを有しており、給電共振器22及び受電共振器32は、この給電共振器22のコイル面と受電共振器32のコイル面同士が対向するように配置されている。また、給電共振器22及び受電共振器32のコイル内周面側に、コイル内周面全体を覆う円筒状の磁性部材23・33がそれぞれ配置されている。そして、この実施形態では、給電モジュール202の給電コイル21に、ネットワークアナライザ110の出力端子111の代わりに、給電モジュール202に供給する電力の周波数を調整する発振回路を介した交流電源を接続し、受電モジュール203の受電コイル31に、ネットワークアナライザ110の入力端子112の代わりに、受電された交流電力を整流化する整流/安定化回路及び過充電を防止する充電回路を介した充電池を接続した構成としている。
そして、本実施形態に係る無線電力伝送装置200では、給電モジュール202側の給電共振器22の内周側(磁性部材23の内周側)に発振回路を収納し、受電モジュール203側の受電共振器32の内周側(磁性部材33の内周側)に整流/安定化回路を収納している。なお、充電回路及び充電池を受電モジュール203の受電共振器32の内周側に収納してもよい。
上記のように構成された無線電力伝送装置200では、交流電源から発振回路を介して給電コイル21に供給された交流電力が、給電コイル21と給電共振器22との間の電磁誘導、給電共振器22と受電共振器32との間の共振(磁界共鳴状態)を利用した無線伝送、受電共振器32と受電コイル31との間の電磁誘導を経て、整流/安定化回路及び充電回路を介して充電池に供給され、充電池に蓄電される。そして、このように給電共振器22から受電共振器32に共振を利用した電力供給が行われる際に、電力が給電モジュール202から受電モジュール203に伝送されるときの電力エネルギーの送電効率を、磁性部材23・33を配置しない場合に比べて、向上させることができる。即ち、無線電力伝送の際の伝送ロスを減らして、効率よく充電池を充電することが可能となる。
なお、上記実施形態では、磁性部材23・33を、給電共振器22及び受電共振器32の内周面側に配置しているが、実施例2の無線電力伝送装置300のように、給電共振器22及び受電共振器32の外周面側にも磁性部材24・34を配置する構成にしてもよいし、実施例3の無線電力伝送装置400のように、給電共振器22及び受電共振器32の側面にも磁性部材25・35を配置する構成にしてもよい。磁性部材の配置箇所や大きさや形は、作製される給電モジュール202や受電モジュール203の大きさやコストに合わせて便宜決定されるものである。
また、上記実施例及び実施形態では、磁性部材23・33、磁性部材24・34、磁性部材25・35を給電モジュール及び受電モジュールの両方に設けた構成としているが、給電モジュール又は受電モジュールの一方にだけ配置した構成としてもよい。
また、上記実施例及び実施形態では、給電モジュール及び受電モジュールが備える給電共振器及び受電共振器32間の共振現象を利用して磁場を結合させることにより無線電力伝送を行う技術(磁界共鳴型の無線電力伝送)を例示して説明したが、給電モジュールと受電モジュールとの間で磁界を変化させて電力伝送を行う技術には、コイル間の電磁誘導を利用して電力伝送を行う電磁誘導型の無線電力伝送技術も含まれる(例えば、特許文献1参照)。この電磁誘導型の無線電力伝送技術を採用する場合、磁性部材が、電磁誘導を導出するコイルの内周面側や、外周面側や、側面に配置される。
また、上記実施例及び実施形態では、磁性部材は、給電共振器22及び受電共振器32の内周面全体や外周面全体を覆うように配置されているが、必ずしも内周面全体や外周面全体を覆う必要はなく、磁性部材が内周面や外周面の一部を覆うような構成であってもよい。
以上の詳細な説明では、本発明をより容易に理解できるように、特徴的部分を中心に説明したが、本発明は、以上の詳細な説明に記載する実施形態・実施例に限定されず、その他の実施形態・実施例にも適用することができ、その適用範囲は可能な限り広く解釈されるべきである。また、本明細書において用いた用語及び語法は、本発明を的確に説明するために用いたものであり、本発明の解釈を制限するために用いたものではない。また、当業者であれば、本明細書に記載された発明の概念から、本発明の概念に含まれる他の構成、システム、方法等を推考することは容易であると思われる。従って、請求の範囲の記載は、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で均等な構成を含むものであるとみなされるべきである。また、本発明の目的及び本発明の効果を充分に理解するために、すでに開示されている文献等を充分に参酌することが望まれる。
21 給電コイル
22 給電共振器
23 磁性部材
31 受電コイル
32 受電共振器
33 磁性部材
110 ネットワークアナライザ
111 出力端子
112 入力端子
200 無線電力伝送装置
202 給電モジュール
203 受電モジュール

Claims (6)

  1. 給電モジュールと受電モジュールとの間で磁界を変化させて電力伝送を行う無線電力伝送装置であって、
    前記給電モジュール及び前記受電モジュールは、
    コイルと、
    前記給電モジュールにおけるコイルと前記受電モジュールにおけるコイルとが対向する面を除いた少なくとも一部を覆う磁性部材と、
    を備えていることを特徴とする無線電力伝送装置。
  2. 前記磁性部材は、給電モジュールにおけるコイル及び/又は受電モジュールにおけるコイルの内周面を覆うように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の無線電力伝送装置。
  3. 前記磁性部材は、給電モジュールにおけるコイル及び/又は受電モジュールにおけるコイルの外周面を覆うように配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の無線電力伝送装置。
  4. 前記磁性部材は、前記給電モジュールにおけるコイルと前記受電モジュールにおけるコイルとが対向する面とは反対側の面を覆うように配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の無線電力伝送装置。
  5. 前記給電モジュールにおけるコイルから前記受電モジュールにおけるコイルに共振現象による電力伝送を行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の無線電力伝送装置。
  6. 前記給電モジュールにおけるコイルは、給電コイル及び給電共振器であり、
    前記受電モジュールにおけるコイルは、受電コイル及び受電共振器であり、
    前記給電コイルに給電された電力を前記給電共振器に対して電磁誘導により給電し、前記給電共振器に給電された電力を前記給電共振器と前記受電共振器とを共振させることによって磁界エネルギーとして前記給電共振器から前記受電共振器に伝送し、前記受電共振器に伝送された電力を電磁誘導により前記受電コイルに給電することにより前記電力伝送を行うことを特徴とする請求項5に記載の無線電力伝送装置。
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