JP2013239967A - 無線通信システム、及び接続切替方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】無線端末側にハンドオーバの機能を備えることなく、任意の無線通信方式においてハンドオーバを実現する。
【解決手段】無線端末1と無線接続を確立した基地局装置2−1は、隣接する基地局装置2−2、2−3、…にハンドオーバ申請を行う。基地局装置2−2、2−3、…は、ハンドオーバ申請を許諾した場合、無線端末1からの送信信号の受信レベルを逐次測定して、基地局装置2−1に通知する。基地局装置2−1は無線端末1からの送信信号の受信レベルを逐次測定し、基地局装置2−2、2−3、…から通知された受信レベルと比較する。基地局装置2−1は、基地局装置2−2の受信レベルの方が大きいと判断した場合、基地局装置2−2にハンドオーバ実行指示を送信し、確立していた無線端末1との無線接続を解放する。ハンドオーバ実行指示を受信した基地局装置2−2は、無線端末1と無線接続を確立する。
【選択図】図1

Description

本発明は、無線通信システム、及び接続切替方法に関する。
近年、一般家庭やオフィス、あるいは駅や空港での公衆ホットスポットサービスなど、端末からの無線通信をアクセスとして利用し、光回線に代表されるブロードバンド接続を介して身近にインターネットを利用できる環境が普及しつつある。特に、近年のブロードバンドルータには無線LAN(Local Area Network)通信機能が内蔵されているものも多く、家庭内やオフィスにおいて簡便にLANが構築できるようになってきている。
一方、無線LANに代表される高速アクセスだけでなく、無線タグなどのRF−ID(Radio Frequency Identification)を利用した物品や人員の管理、火災感知センサや人感センサ等を用いたセキュリティ管理にも多数の小型無線デバイスが用いられるようになってきており、今後、様々な無線通信方式が家庭やオフィス内で用いられるような状況が容易に想定される。
[フレキシブルワイヤレス(ソフトウェア無線)技術]
このような状況の中、1つの共通の無線ゲートウェイ装置を用いて、複数の無線方式をサポートしたり、新しい無線方式に柔軟に対応したりする技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に示す技術では、無線ゲートウェイ装置は、無線信号の受信部、受信信号のデジタル化(アナログ−デジタル変換)部、およびデジタル信号の伝送部のみに簡略化した構成である。無線ゲートウェイ装置でデジタル化した受信信号は、ネットワークを介して強力な演算能力を持つ信号処理サーバに伝送され、信号処理サーバ側で受信信号の復調・復号等の処理を行うことができる。
さらに、例えば、信号処理の遅延が大きいと困難を伴うような無線通信、例えば無線LANやWiMAX(ワイマックス、Worldwide Interoperability for Microwave Access)に代表されるような高速無線通信では、無線ゲートウェイ装置内で信号処理を行い、無線タグやセンサ類など、処理遅延に寛容な無線通信では、信号処理サーバで信号処理を行うといったように、使用する無線通信方式に応じて、信号処理を行う装置を適応的に切り替える技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。特許文献2に示す技術では、無線ゲートウェイ装置自身が、検出した無線通信方式に基づいて自基地局装置あるいは信号処理サーバで信号処理を行うかを判定し、切り替えることができる。また、無線ゲートウェイ装置で新規に必要となるソフトウェア信号処理を、適時ネットワーク上のプログラムサーバからダウンロードして信号処理部を書き換えることができる。
なお、これらの無線ゲートウェイシステム構成は、インターネットやWAN(Wide Area Network)などの広域ネットワークを媒介するネットワークとして想定することもできるが、これに限らず、オフィス内ネットワークやホームネットワーク等に代表されるLAN環境において、信号処理サーバとしてPC(Personal Computer)を利用したり、ホームゲートウェイあるいはサービスゲートウェイといった装置を利用したりといった構成をとることもできる。
[ハンドオーバ技術]
図10は、ハードハンドオーバ(ハードハンドオフ)を行う既存の無線通信システムを示す図である。同図に示す無線通信システムのセルは、それぞれ周波数チャネルが異なる。そこで、無線端末に2つ以上の無線部(無線機)を備えておく。同図では、無線端末は第1無線部と第2無線部の2つの無線部を備えており、これらは異なるセルの基地局装置と通信する。無線端末の端末ハンドオーバ制御装置は、第1無線部、第2無線部それぞれによって受信した信号を信号処理部が処理した結果に基づいて異なるセルの通信状態を比較し、通信状態の良好な周波数チャネルを有するセルを在圏セルとして選択する。無線端末の端末ハンドオーバ制御装置が、選択した在圏セルの基地局に通信先を切り替えることによって、セル間ハンドオーバ機能を実現する。ネットワーク上の基地局ハンドオーバ制御装置は、無線端末の在圏セルの集中管理を行う。このハードハンドオーバは、PHS(Personal Handy-phone System)等のシステムに採用されている(例えば、非特許文献1、第12章参照)。
図11は、ソフトハンドオーバ(ソフトハンドオフ)を行う既存の無線通信システムを示す図である。同図に示す無線通信システムは、セル固有の符号を用いて拡散・逆拡散を行う1周波数セル繰り返しのCDMAシステムである。つまり、各セルでは、それぞれセル固有符号が異なる。そこで同図に示す無線端末の信号処理部は、無線部が受信した信号に対して、複数セルの固有符号を用いて逆拡散及び復号を行いながら異なるセルと送受信を行う。無線端末の端末ハンドオーバ制御装置は、信号処理部による信号処理結果に基づいて異なるセルの通信状態を比較し、良好な通信状態のセルを在圏セルとして選択すると、選択した在圏セルの基地局に通信先を切り替え、セル間ハンドオーバ機能を実現する。ネットワーク上の基地局ハンドオーバ制御装置は、無線端末の在圏セルの集中管理を行う。このソフトハンドオーバは、第3世代携帯電話システムに採用されている(例えば、非特許文献1、第7章参照)。
特開2007−166278号公報 特開2009−231903号公報
三瓶 政一、「ディジタルワイヤレス伝送技術」、ピアソンエデュケーション、2002年
携帯電話やPHSなどの移動通信システムでは、無線端末の移動およびマルチセル構成を前提としており、周波数チャネルや符号の違いを用いて、無線端末と複数の基地局との通信状態を比較して在圏セルを選択し、通信セルを切替えるためのハンドオーバ機能を、無線端末側に備える必要がある。
また、Zigbee(ジグビー)や特定小電力無線などの自営無線方式では、ISM(Industry-Science-Medical)帯などを用いた単一セル運用(無線端末が特定の接続先基地局を選択して接続する)を前提に設計されており、ハンドオーバの仕組みがない。無線LANの場合でも、基地局を切り替えてネットワークに再接続するには、ESS−ID(Extended Service Set Identifier)の切り替えや再認証の手続きが必要であり、場合によっては周波数チャネルの切り替えを伴う。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、無線端末側にハンドオーバの機能を備えることなく、任意の無線通信方式においてハンドオーバを実現する無線通信システム、及び接続切替方法を提供する。
上述した課題を解決するために、本発明は、無線端末と無線通信する複数の基地局装置を有する無線通信システムであって、前記基地局装置は、無線信号を送受信する無線部と、信号処理を行う信号処理部とを備え、前記無線端末と無線接続を確立しているハンドオーバ元の前記基地局装置は、ハンドオーバ申請を他の前記基地局装置に送信するハンドオーバ申請部と、前記無線端末との接続に必要な接続必要情報を前記他の基地局装置に通知する接続必要情報通知部と、当該基地局装置の前記信号処理部が前記無線端末から受信した信号の受信状態と、前記他の基地局装置から通知された受信状態とを比較する受信状態比較部と、前記受信状態比較部による比較の結果、前記他の基地局装置から通知された前記受信状態のほうが良好であると判断した場合、良好な受信状態の前記他の基地局装置にハンドオーバ実行指示を送信するハンドオーバ指示部とをさらに備え、前記他の基地局装置は、前記ハンドオーバ元の前記基地局装置から前記ハンドオーバ申請を受信し、ハンドオーバ申請の諾否を判断する諾否判断部と、前記諾否判断部が許諾と判断した場合に、前記ハンドオーバ元の基地局装置から受信した前記接続必要情報を用いて当該他の基地局装置の信号処理部が前記無線端末から受信した信号の受信状態を前記ハンドオーバ元の基地局装置に通知する受信状態通知部と、前記ハンドオーバ元の基地局装置から前記ハンドオーバ実行指示を受信し、前記無線端末との接続を前記ハンドオーバ元の基地局装置から引き継ぐ接続切替部とをさらに備える、ことを特徴とする無線通信システムである。
また本発明は、上述した無線通信システムであって、前記基地局装置は、前記無線端末と信号を送受信する機能を実行するための無線信号処理モジュールを取得し、取得した前記無線信号処理モジュールを実装して当該基地局装置の前記信号処理部に前記無線端末と信号を送受信する前記機能を追加する信号処理モジュール取得部をさらに備える、ことを特徴とする。
また本発明は、上述した無線通信システムであって、前記諾否判断部は、前記無線端末が利用する無線周波数が当該他の基地局装置において送受信可能な無線周波数範囲か否か、前記無線信号処理モジュールを取得して動作させるために必要なリソースの空きがあるか否か、現在の当該他の基地局装置における処理負荷、あるいは収容トラフィックに対して許容できない著しい通信品質劣化を生じるか否かのうち1以上に基づいて前記ハンドオーバ申請の諾否を判断する、ことを特徴とする。
また本発明は、上述した無線通信システムであって、前記他の基地局装置の信号処理部は、前記接続切替部が前記ハンドオーバ実行指示を受信したときに、前記無線端末と使用する無線周波数帯あるいは無線周波数チャネルが重複する他の無線端末と接続している場合、前記無線端末との通信と前記他の無線端末との通信を時間的に切り替える、ことを特徴とする。
また本発明は、上述した無線通信システムであって、前記受信状態比較部は、前記受信状態に基づいて前記無線端末の接続先を選択し、接続先として選択された前記他の基地局装置に前記無線端末からの受信信号を送信するよう指示し、前記他の基地局装置は、前記ハンドオーバ元の前記基地局装置から受信信号を送信するよう指示された場合、当該他の基地局装置の前記無線部が前記無線端末から受信した受信信号を前記ハンドオーバ元の基地局装置に通知する受信信号通知部をさらに備え、前記ハンドオーバ元の基地局装置の前記信号処理部は、当該基地局装置の前記無線部が前記無線端末から受信した受信信号と、前記他の基地局装置から通知された前記受信信号とに基づいて信号受信処理を行う、ことを特徴とする。
また本発明は、上述した無線通信システムであって、前記ハンドオーバ元の基地局装置は、前記信号処理部から出力された前記無線端末への送信信号を接続先として選択された前記他の基地局装置に送信する送信信号通知部をさらに備え、前記ハンドオーバ元の基地局装置の前記無線部は、当該基地局装置の前記信号処理部から出力された前記送信信号を無線により前記無線端末へ送信し、前記他の基地局装置の前記無線部は、前記ハンドオーバ元の基地局装置から受信した前記送信信号を無線により前記無線端末へ送信する、ことを特徴とする。
また本発明は、上述した無線通信システムであって、前記他の基地局装置は、前記接続切替部が前記ハンドオーバ実行指示を受信した場合、前記無線端末の通信先であるホスト端末の機能を実行するためのプログラムモジュールを取得し、取得した前記プログラムモジュールを当該他の基地局装置に実装する仮想ホスト端末モジュール取得部と、前記プログラムモジュールの実装により生成され、前記ホスト端末の機能を実行する仮想ホスト端末機能実行部とを備え、前記仮想ホスト端末機能実行部は、前記無線端末との通信結果を前記ホスト端末に通知する、ことを特徴とする。
また本発明は、無線端末と無線通信する複数の基地局装置を有する無線通信システムが実行する接続切替方法であって、前記無線端末と無線接続を確立しているハンドオーバ元の前記基地局装置のハンドオーバ申請部が、ハンドオーバ申請を他の前記基地局装置に送信するハンドオーバ申請過程と、前記他の基地局装置の諾否判断部が、前記ハンドオーバ元の前記基地局装置から前記ハンドオーバ申請を受信し、ハンドオーバ申請の諾否を判断する諾否判断過程と、前記ハンドオーバ元の基地局装置の接続必要情報通知部が、前記無線端末との接続に必要な接続必要情報を前記他の基地局装置に通知する接続必要情報通知過程と、前記ハンドオーバ元の基地局装置の信号処理部が、前記無線端末へ送信する信号及び前記無線端末から受信した信号の信号処理を行う信号処理過程と、前記他の基地局装置の信号処理部が、前記諾否判断過程においてが許諾と判断された場合に、前記ハンドオーバ元の基地局装置から受信した前記接続必要情報を用いて前記無線端末から受信した信号の信号処理を行う信号受信処理過程と、前記他の基地局装置の受信状態通知部が、前記信号受信処理過程における前記信号の受信状態を前記ハンドオーバ元の基地局装置に通知する受信状態通知過程と、前記ハンドオーバ元の基地局装置の受信状態比較部が、前記信号処理過程における前記信号の受信状態と、前記他の基地局装置から通知された前記受信状態とを比較する受信状態比較過程と、前記ハンドオーバ元の基地局装置のハンドオーバ指示部が、前記受信状態比較過程における比較の結果、前記他の基地局装置から通知された前記受信状態のほうが良好であると判断した場合、良好な受信状態の前記他の基地局装置にハンドオーバ実行指示を送信するハンドオーバ指示過程と、前記他の基地局装置の接続切替部が、前記ハンドオーバ元の基地局装置から前記ハンドオーバ実行指示を受信し、前記無線端末との接続を前記ハンドオーバ元の基地局装置から引き継ぐ接続切替過程とを有し、前記他の無線端末はさらに他の無線端末との間で、上述した前記ハンドオーバ元の無線端末と前記他の無線端末との間の処理過程を繰り返す、ことを特徴とする接続切替方法である。
本発明によれば、無線端末側にハンドオーバの機能を備えることなく、任意の無線通信方式においてハンドオーバを実現することができる。
本発明の一実施形態による無線通信システムの基本構成例を示すブロック図である。 同実施形態による基本構成例の基地局装置の構成を示すブロック図である。 同実施形態による基本構成例の無線通信システムの制御フローを示す図である。 第1の実施形態による無線通信システムの構成を示すブロック図である。 第2の実施形態による基地局装置の構成を示すブロック図である。 第3の実施形態による基地局装置の構成を示すブロック図である。 第4の実施形態による無線通信システムの構成を示すブロック図である。 第5の実施形態による無線通信システムの構成を示すブロック図である。 同実施形態による基地局装置の構成を示すブロック図である。 従来技術のハードハンドオーバを行う無線通信システムを示す図である。 従来技術のソフトハンドオーバを行う無線通信システムを示す図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。
[基本の実施形態]
図1は、本発明の一実施形態による無線通信システムの基本構成例を示すブロック図であり、本実施形態と関係する機能ブロックのみ抽出して示してある。同図に示す無線通信システムは、無線端末1と、複数の基地局装置2と、プログラムサーバ3とを備えて構成される。以下、複数の基地局装置2をそれぞれ、基地局装置2−1、2−2、2−3、…と記載し、基地局装置2−i(i=1,2,3,…)が無線通信可能な範囲であるセルをセルCiと記載する。また、同図においては、無線端末1とプログラムサーバ3を1台ずつ示しているが、それぞれ複数台を備え得る。基地局装置2間は、ネットワーク7により接続され、基地局装置2とプログラムサーバ3は、ネットワーク7及びネットワーク8を介して接続される。無線端末1は、基地局装置2との間の無線通信をアクセスとして利用してネットワーク8に接続し、ホスト端末4と通信する。
無線端末1は、無線部11及び信号処理部12を備えて構成される。無線部11は、基地局装置2から受信した無線アナログ信号をデジタル信号に変換し、信号処理部12に出力する。また、無線部11は、信号処理部12から入力されたデジタル信号を無線アナログ信号に変換し、無線信号として基地局装置2に送信する。信号処理部12は、デジタル信号処理を行う。すなわち、信号処理部12は、無線部11から入力された信号にデジタル復調処理や誤り訂正復号化処理などのデジタル信号受信処理を行い、受信データ列を得る。また、信号処理部12は、ホスト端末4へ送信する送信データ列に誤り訂正符号化処理やデジタル変調処理などのデジタル信号送信処理を行い、生成されたデジタル信号を無線部11に出力する。
基地局装置2は、ソフトウェアを書き換えることによって様々な無線規格の信号処理を実装することができるソフトウェア無線基地局装置である。
プログラムサーバ3は、様々な無線規格の無線信号処理モジュールを記憶する。無線信号処理モジュールは、基地局装置2において無線信号の通信処理を実行させるためのソフトウェア(プログラムモジュール)である。
ホスト端末4は、例えばコンピュータ装置であり、無線端末1と通信する。
図2は、基地局装置2の構成を示すブロック図であり、本実施形態と関係する機能ブロックのみ抽出して示してある。同図に示すように、基地局装置2は、無線部21、信号処理部22、信号処理モジュール取得部23、通信部24、及びハンドオーバ制御部25を備えて構成される。
無線部21は、無線端末1からから受信した無線アナログ信号をデジタル信号に変換し、信号処理部22に出力する。また、無線部21は、信号処理部22から入力されたデジタル信号を無線アナログ信号に変換し、無線信号として基地局装置2に送信する。信号処理部22は、デジタル信号処理を行う。すなわち、信号処理部22は、無線部21から入力された信号にデジタル復調処理や誤り訂正復号化処理などのデジタル信号受信処理を行い、受信データ列を得る。また、信号処理部22は、無線端末1へ送信する送信データ列に誤り訂正符号化処理やデジタル変調処理などのデジタル信号送信処理を行い、デジタル信号を生成して無線部21に出力する。
信号処理モジュール取得部23は無線信号処理モジュールをプログラムサーバ3からダウンロードする。信号処理モジュール取得部23は、信号処理部22が現在実装している無線信号処理モジュールに、ダウンロードした無線信号処理モジュールを追加し、現在は対応していない無線規格に対応できるように信号処理部22の信号処理機能を変更する。通信部24は、ネットワーク7を介して信号を送受信する。
ハンドオーバ制御部25は、ハンドオーバ(接続切替)機能を実現し、ハンドオーバ申請部251、諾否判断部252、接続必要情報通知部253、受信状態通知部254、受信状態比較部255、ハンドオーバ指示部256、及び接続切替部257を備えて構成される。
ハンドオーバ申請部251は、自基地局装置に無線端末1が接続されている場合、他の基地局装置2に基地局間ハンドオーバ申請を送信する。諾否判断部252は、他の基地局装置2から受信したハンドオーバ申請の諾否を判断する。接続必要情報通知部253は、無線端末1と通信するために信号処理部22において必要な接続条件等を示す接続必要情報を、ハンドオーバ申請を許諾した他の基地局装置2に通知する。受信状態通知部254は、無線端末1から受信した信号の受信状態を表す受信信号レベルを、基地局間ハンドオーバ申請の送信元の基地局装置2に通知する。受信状態比較部255は、自基地局装置における受信信号レベルと、他の基地局装置2から通知された受信信号レベルとを比較し、ハンドオーバが必要であるか否かを判断する。ハンドオーバ指示部256は、受信状態比較部255においてハンドオーバが必要であると判断された場合、自基地局装置よりも受信信号レベルが大きい(受信状態が良好な)他の基地局装置2にハンドオーバ実行指示を送信する。接続切替部257は、他の基地局装置2からハンドオーバ実行指示を受信すると、無線端末1の通信先であるホスト端末4への接続経路を、ハンドオーバ実行指示の送信元の基地局装置2から自基地局装置に切替える。
なお、本実施形態の無線通信システムにおいてセル間のハンドオーバを行う場合、無線端末1が通信開始時に使用した周波数チャネルやセル固有符号の切り替えは行わない。また、本実施形態の無線通信システムでは、ネットワーク7あるいはネットワーク8上で無線端末1の在圏セルの集中管理や、無線端末1側でのハンドオーバ制御は行わない。
以下、基地局装置2−i(i=1、2、…)について記載する場合には、その内部構成の符号に「−i」付与して記載する。例えば、基地局装置2−1が備える無線部21、信号処理部22、信号処理モジュール取得部23、通信部24、ハンドオーバ制御部25は、無線部21−1、信号処理部22−1、信号処理モジュール取得部23−1、通信部24−1、ハンドオーバ制御部25−1と記載する。
図3は、図1に示す基本実施例の無線通信システムの制御フローを示す図である。
セルC1に在圏する無線端末1が、例えば定期的に発信するビーコン信号や基地局探索のためのプローブ信号などの無線信号を送信すると、基地局装置2−1の無線部21−1は、無線端末1が送信した無線信号を受信する。信号処理部22−1は、ソフトウェア無線(フレキシブルワイヤレス)技術により、無線部21−1が受信した無線信号を検出する(ステップS1−1)。信号処理部22−1は、受信した無線信号から無線端末1が(データ)通信に用いる無線規格を判断する。例えば信号処理部22−1は、無線周波数、無線周波数帯域幅、シンボル速度、スペクトル形状などから無線規格を判断する。あるいは、例えば、イーサネットや専用制御線・電話回線など、有線無線の通信規格を問わず、無線端末1と基地局装置2との間で共通に別途具備していることが予め分かっている制御信号伝送手段を用いて、無線端末1がデータ通信に使用する無線規格を設定して送信してもよい。この場合、信号処理部22−1は、受信信号から無線規格を取得する。
信号処理部22−1は、判断した無線規格を実装していなければ、信号処理モジュール取得部23−1に無線規格を通知する。信号処理モジュール取得部23−1は、信号処理部22−1から通知された無線規格による信号処理を行うための無線信号処理モジュールをプログラムサーバ3から読み出し、読み出した無線信号処理モジュールを信号処理部22−1に実装する(ステップS1−2)。これにより、信号処理部22−1は、無線端末1が使用する無線規格の信号処理が可能となる。基地局装置2−1は、無線端末1との無線接続を確立する(ステップS1−3)。
続いて基地局装置2−1のハンドオーバ制御部25−1は、ネットワーク7を介して無線端末1が移動する可能性があるセルの基地局装置2にハンドオーバ申請を送信する(ステップS1−4)。無線端末1が移動する可能性があるセルの基地局装置2とは、例えば、基地局装置2−1のセルC1と隣接あるいはオーバーラップするセルの基地局装置2や、基地局装置2−1との距離が所定以内の基地局装置2などの周辺の基地局装置2、あるいは、予め移動先として登録されている基地局装置2などである。ここでは、ハンドオーバ申請の送信先の基地局装置2を、セルがオーバーラップしている周辺の基地局装置2−j(j=2,3,…)として説明する。ハンドオーバ申請には、無線端末1との接続に使用している無線周波数や無線規格などが設定される。
基地局装置2−jの諾否判断部252−jは、基地局装置2−1から受信したハンドオーバ申請の諾否を判断する(ステップS2−1、S3−1)。具体的には、諾否判断部252−jは、以下の(1)〜(3)により諾否を判断する。
(1)ハンドオーバ申請に設定されている無線周波数が、自基地局装置において送受信可能な無線周波数範囲に含まれるか。
(2)ハンドオーバ申請に設定されている無線規格を自基地局装置が実装しているか。実装していなければ、その無線規格の無線信号処理モジュールをダウンロードして動作させるために必要なハードウェアリソースの空き(余裕)が自基地局装置にあるか。
(3)自基地局装置が現在無線通信を行っている他の無線端末1による処理負荷や収容トラフィックが所定以下であり、ハンドオーバを引き受けることによって他の無線端末1(収容トラヒック)との通信品質を許容できないほど著しく低下させることがないか。
諾否判断部252−jは、(1)〜(3)の全てを満たす場合、ハンドオーバ申請を許諾すると判断し、いずれかを満たさない場合、ハンドオーバ申請を拒否すると判断する。諾否判断部252−jは、ハンドオーバ申請を拒否すると判断した場合、拒否を基地局装置2−1に通知する。
一方、諾否判断部252−jは、ハンドオーバ申請を許諾すると判断した場合、許諾を基地局装置2−1に通知する(ステップS2−2、S3−2)。さらに、ハンドオーバ申請により通知された無線規格を実装していない場合、信号処理モジュール取得部23−jは、その無線規格による信号処理を行うための無線信号処理モジュールをプログラムサーバ3から読み出す。信号処理モジュール取得部23−jは、読み出した無線信号処理モジュールを信号処理部22−jに実装する(ステップS2−3、S3−3)。
基地局装置2−1のハンドオーバ申請部251−1は、許諾を通知した基地局装置2−jに接続必要情報を通知する(ステップS1−5)。接続必要情報には、信号処理部22が無線端末1との無線通信に使用している通信チャネルや基地局固有識別情報、認証情報など、無線端末1との無線通信に必要な各種情報が設定される。
基地局装置2−1は、接続を確立した無線端末1と無線通信を行う(ステップS1−6)。具体的には、無線部21−1は、無線端末1から送信された無線アナログ信号を受信し、デジタル信号に変換して信号処理部22−1に出力し、信号処理部22−1は、無線部21−1から入力されたデジタル信号にデジタル信号受信処理を行って得られた受信データを通信部24−1に出力する。通信部24−1は、受信データを接続先のホスト端末4宛てに送信する。また、信号処理部22−1は、通信部24−1がホスト端末4から受信した送信データにデジタル信号送信処理を行って得られたデジタル信号列を無線部21−1に出力する。無線部21−1は入力されたデジタル信号をアナログ信号に変換し、無線信号として無線端末1へ送信する。
一方、基地局装置2−jの無線部21−jは、無線端末1から受信した無線アナログ信号を受信し、デジタル信号に変換して信号処理部22−jに出力し、信号処理部22−jは、基地局装置2−1から受信した接続必要情報を用いて、無線端末1が送信した無線信号のデジタル信号受信処理を行う(ステップS2−4、S3−4)。
基地局装置2−jの受信状態通知部254−jは、無線端末1から受信した信号の受信信号レベルを信号処理部22−jから取得し、通信部24−jを介して基地局装置2−1に通知する(ステップS2−5、S3−5)。基地局装置2−jは、基地局装置2からハンドオーバ実行指示を受信するか、他の基地局装置2からのハンドオーバ申請を受信するまでこの通知を随時行う。
基地局装置2−1の受信状態比較部255−1は、信号処理部22−1から随時取得した自基地局装置の受信信号レベルと、他の基地局装置2−jから通知された受信信号レベルとを比較する(ステップS1−7)。基地局装置2−1の受信状態比較部255−1は、自基地局装置の信号受信レベルが最も大きいと判断した場合(ステップS1−8:YES)、再びステップS1−6からの処理を行う。
一方、基地局装置2−1の受信状態比較部255−1が、自基地局装置の信号受信レベルよりも他の基地局装置2の受信レベルが大きいと判断した場合(ステップS1−8:NO)、ハンドオーバが必要と判断し、ハンドオーバ指示部256−1にハンドオーバの実行を指示する。ハンドオーバ指示部256−1は、自基地局装置よりも受信レベルが大きい基地局装置2をハンドオーバ先として決定し、ハンドオーバ実行指示を送信する(ステップS1−9)。ここでは、基地局装置2−2をハンドオーバ先とする。基地局装置2−1のハンドオーバ指示部256−1は、ホスト端末4への接続経路を、基地局装置2−1から基地局装置2−2に切替え、信号処理部22−1は、確立していた無線端末1との接続を解放する(ステップS1−10)。
基地局装置2−2の接続切替部257−2は、基地局装置2−1からハンドオーバ実行指示を受信すると(ステップS2−6)、ホスト端末4への接続経路を、基地局装置2−1から基地局装置2−2に切替える(ステップS2−7)。基地局装置2−2の信号処理部22−2は、基地局装置2−1における無線端末1との接続状態を引継ぎ、無線接続を確立する。
以降、基地局装置2−2は、周辺の基地局装置2−1、2−3、…にハンドオーバ申請を送信し、基地局装置2−1のステップS1−4以降と同様の処理を行う(ステップS2−8)。
上記処理により、基地局装置2間においてハンドオーバ制御(ステップS1−4〜S1−10の処理)を委譲しながら、基地局間ハンドオーバを行う。
なお、ステップS1−10、ステップS2−7における接続経路切り替えは、例えば以下のように実施する。
(ケース1)ネットワーク7がIP(インターネットプロトコル、Internet Protocol)ネットワークの場合、VPN(仮想プライベートネットワーク、virtual private network)により、基地局装置2(あるいはSGW(サービス・ゲートウェイ、Service Gateway))を同一サブネット配下に置いておく。そして、基地局装置2−1、2−2は、無線端末1のアドレス宛の信号のルーチング先を基地局装置2−1から基地局装置2−2に変更するよう、ネットワーク7に設置されているルータのルーチングテーブルを書き換える。あるいは、端末がネットワークを移動した場合でも、同じIPアドレスにより接続を継続できる既存の技術(モバイルIP)を用いて、無線端末1のIP問題を解決する。
(ケース2)独自方式(Zigbeeや特定小電力無線など)で、ハンドオーバ元とハンドオーバ先とでホームネットワークが異なるなど、ハンドオーバ前後でホームネットワークを跨ぐ場合、ハンドオーバ元の基地局装置2は、ハンドオーバ先の基地局装置2に無線端末1の通信先であるホスト端末4(またはホスト端末4の機能)の識別情報を通知する。ハンドオーバ先の基地局装置2は、通知された識別情報により特定されるホスト端末4の機能(仮想ホスト端末機能)を実現するソフトウェアである仮想ホスト端末モジュールをネットワーク上のサーバから取得し、仮想ホスト端末機能を実装する。これは、例えば、遠隔から管理できるJAVA(登録商標)ベースのサービスプラットフォームであるOSGi(Open Services Gateway initiative)フレームワークを利用して、バンドルとして実装することができる。これにより、無線端末1は、ハンドオーバ先の基地局装置2に実装された仮想ホスト端末機能と通信する。そして、ハンドオーバ先の基地局装置2に実装した仮想ホスト端末機能による無線端末1との通信結果は、元の接続先であるホスト端末4に随時送信するか、ハンドオーバ制御が発生するたびにハンドオーバ先の基地局装置2に送信し、通信の最後にホスト端末4に通知する。あるいは、移動先と移動元のSGW間において、無線信号から得られた送信データを直接トンネリングし、ハンドオーバ先の基地局装置2からホスト端末4に無線端末1との通信結果を常に送信する。
なお、ハンドオーバ申請先の基地局装置2が、ハンドオーバ対象の無線端末1(以下、「第1の無線端末」と記載する。)と使用する無線周波数帯あるいは無線周波数チャネルを同じくする別の無線端末1(以下、「第2の無線端末」と記載する。)と既に通信している場合がある。この場合でも、ハンドオーバ申請先の基地局装置2の諾否判断部252は、上記の(1)〜(3)の条件を満たしていればハンドオーバ申請を許諾すると判断し、許諾を返送する。許諾を返送した基地局装置2が、ハンドオーバ元の基地局装置2からハンドオーバ実行指示制御を受信し、ハンドオーバ制御が委譲された後は、第1の無線端末との通信と第2の無線端末との通信を時間的に切り替える。つまり、ハンドオーバ先の基地局装置2の信号処理部22は、ソフトウェア無線技術を用いて、第1の無線端末に対する接続状態(周波数チャネルや基地局識別記号等)と、第2の無線端末に対する接続状態を時間的に切り替える。周波数帯あるいは周波数チャネルを同じくする異なる無線通信規格が同時に通信することは一般的に困難であるが、これにより、スループットが低下する等のデメリットが許容の範囲内と判断できれば、2つの無線端末に対する接続を担保することができる。
続いて、上述した基本構成例に基づく実施形態を説明する。以下では、基本構成例との差分を中心に説明する。
[第1の実施形態]
図4は、本発明の第1の実施形態の無線通信システムの接続構成例を示す図である。同図に示すように、ネットワーク7には基地局装置2−1、2−2、2−3、…が接続されており、ネットワーク8にはホスト端末4が接続されている。なお、プログラムサーバ3は省略している。本実施形態では、信号受信レベルとして受信電力強度(RSSI)を用いて在圏セルを特定し、1台の基地局装置2のみが無線端末1と無線信号を送受信する完全切換え型のハンドオーバを行う。
(処理A−1)基地局装置2−1の無線部21−1が、無線端末1から送信された上りパケットを受信すると、基地局装置2−1は、図3のステップS1−1〜S1−7の処理を行う。また、基地局装置2−2は、図3のS2−1〜S2−5の処理を行い、基地局装置2−3は、S3−1〜S3−5の処理を行う。これにより、基地局装置2−1の受信状態比較部255−1は、周辺の基地局装置2−2、2−3、…から受信信号レベルとしてRSSIを受信し、自基地局装置と周辺の基地局装置2のRSSIを比較する。
(処理A−2)図3のステップS1−8において、基地局装置2−1の受信状態比較部255−1は、自基地局装置のRSSI値が他の基地局装置2を下回ると判断した場合、図3のステップS1−9以降の処理を行う。
(処理A−3)図3のステップS1−9において、基地局装置2−1のハンドオーバ指示部256−1は、RSSI値が最大である一つの基地局装置2を接続先基地局として特定し、特定した接続先基地局にハンドオーバ実行指示を送信してハンドオーバ制御を委譲する。
(処理A−4)ハンドオーバ制御を委譲された基地局装置2は、図3のステップS2−6からの処理を行って基地局装置2−1における無線端末1との無線接続状態を引き継ぎ、送受信を継続する。
[第2の実施形態]
第2の実施形態の無線通信システムの接続構成例は、図4に示す第1の実施形態の無線通信システムの基地局装置2を、図5に示す基地局装置2aに置き換えた構成である。本実施形態の無線通信システムは、無線端末1が送信した上り信号を複数の基地局装置2aにより受信し、無線端末1宛ての下り信号を1台の基地局装置2aから送信する。
図5は、基地局装置2aの構成を示すブロック図であり、本実施形態と関係する機能ブロックのみ抽出して示してある。同図において、図2に示す基本の実施形態による基地局装置2と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。同図に示す基地局装置2aが基地局装置2と異なる点は、信号処理部22、ハンドオーバ制御部25に代えて信号処理部22a、ハンドオーバ制御部25aを備える点、受信信号通知部26をさらに備える点である。
信号処理部22aは、自基地局装置の無線部21から出力されたデジタル信号と、他の基地局装置2aの無線部21から出力されたデジタル信号を用いて、デジタル信号受信処理を行う。なお、信号処理部22aは、デジタル信号送信処理については、図2の信号処理部22と同様の処理を行う。
ハンドオーバ制御部25aが、基地局装置2のハンドオーバ制御部25と異なる点は、受信状態比較部255に代えて受信状態比較部255aを備える点である。受信状態比較部255aは、信号受信レベルから無線端末1の接続先基地局となる基地局装置2aを特定し、特定した接続先基地局に自基地局装置が入っていれば、接続先基地局として特定した他の基地局装置2aに受信信号送信指示を送信する。
受信信号通知部26は、他の基地局装置2aから受信信号送信指示を受信した場合、無線部21が出力したデジタル信号を、受信信号送信指示の送信元の基地局装置2aに送信する。
以下、複数の基地局装置2aをそれぞれ、基地局装置2a−1、2a−2、…と記載する。
(処理B−1)基地局装置2a−1、2a−2、2a−3は、第1の実施形態の(処理A−1)における基地局装置2−1、2−2、2−3と同様の処理を行う。これにより、基地局装置2a−1の受信状態比較部255aは、周辺の基地局装置2a−2、2a−3、…からRSSIを受信し、自基地局装置と周辺の基地局装置2aのRSSIを比較する。
(処理B−2)図3のステップS1−7において、基地局装置2a−1の受信状態比較部255aは、RSSI値が大きい複数の周辺セルの基地局装置2aを、接続先基地局として特定する。この場合、RSSIが所定の閾値よりも大きい基地局装置2aを特定してもよく、RSSIが大きい順に所定数の基地局装置2aを特定してもよく、これらの組み合わせによって特定してもよい。
(処理B−3)図3のステップS1−8において、基地局装置2a−1の受信状態比較部255aは、(処理B−2)において特定した接続先基地局に自基地局装置が含まれるかを判断する。
(処理B−4)基地局装置2a−1の受信状態比較部255aは、(処理B−3)において、接続先基地局に自基地局装置が含まれると判断した場合、接続先基地局として特定した他の基地局装置2a−2、2a−3、…に受信信号送信指示を送信し、無線端末1から受信した上り信号を基地局装置2a−1に通知するよう指示する。基地局装置2a−1は、図3のステップS1−6からの処理を行う。
(処理B−5)図3のステップS1−6において、無線端末1からの上り信号については、ハンドオーバ制御を行っている基地局装置2a−1が取りまとめを行って、複数の基地局装置2aによるダイバーシチ受信を行う。すなわち、基地局装置2a−1の無線部21は、受信した上り信号より得たデジタル信号を信号処理部22aに出力する。さらに、受信信号送信指示を受信した他の基地局装置2a−2、2a−3、…の受信信号通知部26は、無線部21が受信した上り信号より得たデジタル信号を基地局装置2a−1に送信する。基地局装置2a−1の信号処理部22aは、無線部21が受信したデジタル信号と、他の基地局装置2a−2、2a−3、…から受信したデジタル信号を用いて、デジタル信号受信処理を行う。例えば、最も受信状態のよい単一の基地局装置2aの受信デジタル信号のみを選択してデジタル信号受信処理を行ってもよく、複数あるいは全ての基地局装置2aの受信デジタル信号を最大比合成して得られたデジタル信号にデジタル信号受信処理を行ってもよい。
なお、基地局装置2a−1は、下り信号については、基本構成例や、第1の実施形態と同様に自基地局装置のみによる単一局送信を行う。
(処理B−6)(処理B−3)において、基地局装置2a−1の受信状態比較部255aが接続先基地局に自基地局装置が含まれないと判断した場合、ハンドオーバ指示部256は、図3のステップS1−9以降の処理を行い、最もRSSIが高い他の基地局装置2aにハンドオーバ制御を委譲する。ハンドオーバ制御を委譲された他の基地局装置2aは、図3のステップS2−6からの処理を行う。
本実施形態によれば、複数基地局を用いたダイバーシチ受信を行うことにより、上り通信における符号誤り率の改善やスループットの向上といった効果が期待できる。また、マルチパス環境下において、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重)のように多重遅延波を許容できる変復調方式を適用した場合、さらなるパスダイバーシチ効果も期待できる。
[第3の実施形態]
第3の実施形態の無線通信システムの接続構成例は、図4に示す第1の実施形態の無線通信システムの基地局装置2を、図6に示す基地局装置2bに置き換えた構成である。本実施形態の無線通信システムは、複数の基地局装置2bにより上り信号の受信と下り信号の送信を行う。
図6は、基地局装置2bの構成を示すブロック図であり、本実施形態と関係する機能ブロックのみ抽出して示してある。同図において、図5に示す第2の実施形態による基地局装置2aと同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。同図に示す基地局装置2bが基地局装置2aと異なる点は、ハンドオーバ制御部25aに代えてハンドオーバ制御部25bを備える点、送信信号通知部27をさらに備える点である。
ハンドオーバ制御部25bが、基地局装置2aのハンドオーバ制御部25aと異なる点は、受信状態比較部255aに代えて受信状態比較部255bを備える点である。受信状態比較部255bは、信号受信レベルから無線端末1の接続先基地局となる基地局装置2bを特定し、特定した接続先基地局に自基地局装置が入っていれば、接続先基地局として特定した他の基地局装置2bにMIMO(Multiple Input Multiple Output)送受信指示を送信する。
送信信号通知部27は、受信状態比較部255bが他の基地局装置2bにMIMO送受信指示を送信した場合、信号処理部22aが送信データから生成したデジタル信号列を、MIMO送受信指示の送信先の基地局装置2bに送信する。
以下、複数の基地局装置2bをそれぞれ、基地局装置2b−1、2b−2、…と記載する。
本実施形態では、第2の実施形態の(処理B−4)、(処理B−5)の処理を、以下の(処理C−4)、(処理C−5)とする他は、基地局装置2b−1、2b−2、2b−3は、(処理B−1)〜(処理B−3)、(処理B−6)の基地局装置2a−1、2a−2、2a−3と同様の処理を行う。
(処理C−4)基地局装置2b−1の受信状態比較部255bは、接続先基地局に自基地局装置が含まれると判断した場合、接続先基地局として特定した他の基地局装置2b−2、2b−3、…にMIMO送受信指示を送信し、無線端末1から受信した上り信号を基地局装置2b−1に通知するとともに、基地局装置2b−1と同じ送信データの下り信号を無線端末1に送信するよう指示する。基地局装置2b−1は、図3のステップS1−6からの処理を行う。
(処理C−5)図3のステップS1−6において、ハンドオーバ制御を行っている基地局装置2b−1が取りまとめを行い、上り信号については複数の基地局装置2bによるMIMO受信、下り信号についても複数の基地局装置2bによるMIMO送信を行う。具体的には、上り通信については、(処理B−5)と同様の処理を行い、基地局装置2b−1の信号処理部22aは、無線部21が受信したデジタル信号と、MIMO送受信指示の送信先である他の基地局装置2b−2、2b−3、…から受信したデジタル信号を用いて、デジタル信号受信処理を行う。
一方、下り通信を行う場合、基地局装置2b−1の信号処理部22aは、無線端末1への送信データから生成したデジタル信号列を無線部21に出力する。送信信号通知部27は、接続先基地局として特定した(MIMO送受信指示の送信先である)他の基地局装置2b−2、2b−3、…に、信号処理部22aが生成したデジタル信号列を送信する。基地局装置2b−1の無線部21と、接続先基地局として特定した基地局装置2b−2、2b−3、…の無線部21は、基地局装置2b−1の信号処理部22aが生成したデジタル信号列を無線信号として無線端末1に送信する。
上記のように、上り、下りともMIMO伝送を行うことにより、基地局−無線端末間の伝送路容量の増大が期待できる。
[第4の実施形態]
図7は、本発明の第4の実施形態の無線通信システムの接続構成例を示す図である。同図に示すように、ネットワーク7には基地局装置2−1、2−2、…が接続されており、ネットワーク8にはプログラムサーバ3及びホスト端末4が接続されている。基本の実施形態では、セル同士がオーバーラップしている基地局装置2間でハンドオーバを行っているが、本実施形態では、セル同士がオーバーラップしていない基地局装置2でハンドオーバを行う。他のセルとオーバーラップしていないセルを「孤立セル」と記載する。
本実施形態では、セル同士がオーバーラップしていなくても、予め移動先の孤立セルを決めてハンドオーバ申請を送信しておき、図3に示す制御フローを適用する。これにより、無線端末1は、移動先でも同じ環境で無線接続して使用することができる。
例えば、同図に示すように、自宅に設置された基地局装置2−1は、予め移動先の孤立セルとして病院のセルC2を決めておく。基地局装置2−1は、図3に示すステップS1−1〜S1−3の処理を行い、セルC1に在圏する無線端末1との無線接続を確立する。
図3のステップS1−4において、基地局装置2−1のハンドオーバ制御部25−1は、移動先として予め決めておいたセルC2の基地局装置2−2にハンドオーバ申請を送信する。以降、基地局装置2−1及び基地局装置2−2は、図3と同様の処理を行う。
上述したように、本実施形態では、例えば自宅と病院など、セルがオーバーラップしていない遠隔の孤立セル同士であっても、自宅の基地局装置2において、病院で無線端末1を相互に接続したいという要求を予め把握できており、かつ、無線通信接続の途中断が許容される無線方式であれば、基本の実施形態のハンドオーバと同じ制御フローを用いて、孤立セル間での無線端末1の移動が可能になる。
[第5の実施形態]
図8は、本発明の第5の実施形態の無線通信システムの接続構成例を示す図である。
同図に示すように、本実施形態の無線通信システムは、無線端末1と、複数の基地局装置2cと、プログラムサーバ3cと、ホスト端末4とを備えて構成される。以下、複数の基地局装置2cをそれぞれ、基地局装置2c−1、2c−2、…と記載し、基地局装置2c−i(i=1,2,…)が接続されるローカルネットワークをローカルネットワーク9−iと記載する。また、基地局装置2c間は、ネットワーク7により接続され、基地局装置2cとプログラムサーバ3cは、ネットワーク7及びネットワーク8を介して接続される。また、ホスト端末4は、ローカルネットワーク9−1に接続される。プログラムサーバ3cは、無線信号処理モジュールに加え、ホスト端末4の機能を実行するためのプログラムモジュールである仮想ホスト端末モジュールを記憶している。
図9は、基地局装置2cの構成を示すブロック図であり、本実施形態と関係する機能ブロックのみ抽出して示してある。同図において、図2に示す基本の実施形態による基地局装置2と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。同図に示す基地局装置2cが基地局装置2と異なる点は、仮想ホスト端末モジュール取得部28、及び仮想ホスト端末機能実行部29をさらに備える点である。仮想ホスト端末機能実行部29は、プログラムサーバ3cから仮想ホスト端末モジュールを取得する。仮想ホスト端末機能実行部29は、仮想ホスト端末モジュールを実装し、ホスト端末4と同様の機能を実行する。
以下、基地局装置2c−i(i=1、2、…)について記載する場合には、その内部構成の符号に「−i」付与して記載する。
本実施形態では、ホスト端末4の機能自体をモジュール化(ソフトウェアプログラムとして作成)した仮想ホスト端末モジュールをプログラムサーバ3cからダウンロードできるようにしておく。そして、無線端末1が、ホスト端末4が接続されるローカルネットワークのセルから他のセルにハンドオーバしている間は、ハンドオーバ先のセルの基地局装置2cがダウンロードした仮想ホスト端末モジュールと通信を行う。そして、基地局装置2cは、セル間でハンドオーバ制御が移る度に仮想ホスト端末モジュールとの通信結果も一緒に移動させ、最終的には、一括して、本来の通信先であるホスト端末4と通信結果を共有する。なお、基地局装置2cは、ハンドオーバ制御が移るたびに通信結果を随時ホスト端末4に通知してもよい。
例えば、基地局装置2c−1が無線端末1から送信された上りパケットを受信すると、基地局装置2c−1は、図3のステップS1−1〜S1−7の処理を行う。また、基地局装置2c−2は、図3のS2−1〜S2−5の処理を行い、基地局装置2c−3は、S3−1〜S3−5の処理を行う。これにより、ローカルネットワーク9−1のセルC1に在圏する無線端末1は、基地局装置2c−1との接続を確立し、ホスト端末4との間で通信を行う。
図3のステップS1−8において、基地局装置2c−1の受信状態比較部255−1は、自基地局装置の信号受信レベルが基地局装置2c−2の受信レベルを下回ると判断すると、基地局装置2c−1は、ステップS1−9〜S1−10の処理を行い、基地局装置2c−2は、ステップS2−6〜S2−7の処理を行う。これにより、無線端末1が基地局装置2c−2のセルC2(ローカルネットワーク9−2)にハンドオーバする。
なお、ステップS1−9において、基地局装置2c−1のハンドオーバ指示部256−1は、無線端末1の通信先としてホスト端末4(またはホスト端末4のホスト端末機能)を識別する識別情報を、ハンドオーバ実行指示に設定して、あるいは、ハンドオーバ実行指示とは異なる信号に設定して基地局装置2c−2に通知する。
基地局装置2c−2の仮想ホスト端末モジュール取得部28は、基地局装置2c−1から通知された識別情報により特定されるホスト端末4のホスト端末機能を実現する仮想ホスト端末モジュールをプログラムサーバ3からダウンロードして実装する。これにより、基地局装置2c−2において仮想ホスト端末機能実行部29が生成される。なお、このとき、基地局装置2c−2の仮想ホスト端末機能実行部29は、基地局装置2c−1またはホスト端末4から、これまでのホスト端末4と無線端末1との通信結果を取得してもよい。
基地局装置2c−2が、無線端末1との通信を確立すると、仮想ホスト端末機能実行部29は無線端末1と通信し、取得した通信結果以降の処理を行う。基地局装置2c−2の仮想ホスト端末機能実行部29は、随時、あるいは無線端末1との通信を終了した場合、ホスト端末4に通信結果を通知する。
なお、さらに他の基地局装置2cへハンドオーバが行われる場合、基地局装置2c−2の仮想ホスト端末機能実行部29は、ホスト端末4にこれまでの通信結果を通知してもよく、ハンドオーバ先の基地局装置2cにこれまでの通信結果を通知してもよい。後者の場合、無線端末1が接続を終了したときに通信していた基地局装置2cの仮想ホスト端末機能実行部29が、本来の通信先であるホスト端末4に一括して通信結果を通知する。
以上説明したように、本発明の実施形態では、基地局装置間でハンドオーバ制御の委譲を自律的に繰り返すことで、無線端末を介したハンドオーバ制御を必要とすることなく、基地局装置同士が事前に自律的に交渉を行う。そして、ハンドオーバ先の基地局装置がハンドオーバ元の基地局装置の状態を模擬(ハンドオーバ元の基地局装置における無線端末と接続をそのまま引き継いで実行)し、基地局装置間で自律的にハンドオーバ制御の委譲を繰り返して通信接続を切り替えていく。これにより、ハンドオーバ機能を備えていないあらゆる無線方式のセル間ハンドオーバを、ソフトウェア無線技術を用いて実現することができる。
また、上述した実施形態では、ハンドオーバ先の基地局装置が、無線端末と通信を行っている基地局装置からハンドオーバ申請を受信した時点でハンドオーバの許諾の可否を判断する。従って、ハンドオーバ元の基地局あるいはネットワーク上の無線基地局管理装置等を用いて、ハンドオーバ先の基地局装置の能力や無線接続状態等を予め把握・管理しておく必要がなく、基地局装置間での自律的な交渉によってのみ、セル間の無線接続ハンドオーバ制御を実現する。
なお、基地局装置2を所定の無線規格の無線通信のみを行う基地局装置2としてもよい。この場合、図3のステップS2−1、S3−1において、(2)の条件を、ハンドオーバ申請に設定されている無線規格を自基地局装置が実装しているか、のみとする。
上述した基地局装置2、基地局装置2a、基地局装置2b、基地局装置2c、プログラムサーバ3、プログラムサーバ3c、及びホスト端末4は、内部にコンピュータシステムを有している。そして、基地局装置2の信号処理部22、信号処理モジュール取得部23、通信部24、及びハンドオーバ制御部25、基地局装置2aの信号処理部22a、信号処理モジュール取得部23、通信部24、ハンドオーバ制御部25a、及び受信信号通知部26、基地局装置2bの信号処理部22a、信号処理モジュール取得部23、通信部24、ハンドオーバ制御部25b、受信信号通知部26、及び送信信号通知部27、基地局装置2cの信号処理部22、信号処理モジュール取得部23、通信部24、ハンドオーバ制御部25、仮想ホスト端末モジュール取得部28、及び仮想ホスト端末機能実行部29、プログラムサーバ3、プログラムサーバ3c、及びホスト端末4の動作の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータシステムが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでいうコンピュータシステムとは、CPU及び各種メモリやOS、周辺機器等のハードウェアを含むものである。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
1 無線端末
2、2−1〜2−5、2a、2b、2c、2c−1、2c−2 基地局装置
3、3c プログラムサーバ
4 ホスト端末
11、21 無線部
12、22、22a 信号処理部
23 信号処理モジュール取得部
24 通信部
25、25a、25b ハンドオーバ制御部
251 ハンドオーバ申請部
252 諾否判断部
253 接続必要情報通知部
254 受信状態通知部
255、255a、255b 受信状態比較部
256 ハンドオーバ指示部
257 接続切替部
26 受信信号通知部
27 送信信号通知部
28 仮想ホスト端末モジュール取得部
29 仮想ホスト端末機能実行部
7、8 ネットワーク
9−1、9−2 ローカルネットワーク

Claims (8)

  1. 無線端末と無線通信する複数の基地局装置を有する無線通信システムであって、
    前記基地局装置は、
    無線信号を送受信する無線部と、
    信号処理を行う信号処理部とを備え、
    前記無線端末と無線接続を確立しているハンドオーバ元の前記基地局装置は、
    ハンドオーバ申請を他の前記基地局装置に送信するハンドオーバ申請部と、
    前記無線端末との接続に必要な接続必要情報を前記他の基地局装置に通知する接続必要情報通知部と、
    当該基地局装置の前記信号処理部が前記無線端末から受信した信号の受信状態と、前記他の基地局装置から通知された受信状態とを比較する受信状態比較部と、
    前記受信状態比較部による比較の結果、前記他の基地局装置から通知された前記受信状態のほうが良好であると判断した場合、良好な受信状態の前記他の基地局装置にハンドオーバ実行指示を送信するハンドオーバ指示部とをさらに備え、
    前記他の基地局装置は、
    前記ハンドオーバ元の前記基地局装置から前記ハンドオーバ申請を受信し、ハンドオーバ申請の諾否を判断する諾否判断部と、
    前記諾否判断部が許諾と判断した場合に、前記ハンドオーバ元の基地局装置から受信した前記接続必要情報を用いて当該他の基地局装置の信号処理部が前記無線端末から受信した信号の受信状態を前記ハンドオーバ元の基地局装置に通知する受信状態通知部と、
    前記ハンドオーバ元の基地局装置から前記ハンドオーバ実行指示を受信し、前記無線端末との接続を前記ハンドオーバ元の基地局装置から引き継ぐ接続切替部とをさらに備える、
    ことを特徴とする無線通信システム。
  2. 前記基地局装置は、前記無線端末と信号を送受信する機能を実行するための無線信号処理モジュールを取得し、取得した前記無線信号処理モジュールを実装して当該基地局装置の前記信号処理部に前記無線端末と信号を送受信する前記機能を追加する信号処理モジュール取得部をさらに備える、
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  3. 前記諾否判断部は、前記無線端末が利用する無線周波数が当該他の基地局装置において送受信可能な無線周波数範囲か否か、前記無線信号処理モジュールを取得して動作させるために必要なリソースの空きがあるか否か、現在の当該他の基地局装置における処理負荷、あるいは収容トラフィックに対して許容できない著しい通信品質劣化を生じるか否かのうち1以上に基づいて前記ハンドオーバ申請の諾否を判断する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の無線通信システム。
  4. 前記他の基地局装置の信号処理部は、前記接続切替部が前記ハンドオーバ実行指示を受信したときに、前記無線端末と使用する無線周波数帯あるいは無線周波数チャネルが重複する他の無線端末と接続している場合、前記無線端末との通信と前記他の無線端末との通信を時間的に切り替える、
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  5. 前記受信状態比較部は、前記受信状態に基づいて前記無線端末の接続先を選択し、接続先として選択された前記他の基地局装置に前記無線端末からの受信信号を送信するよう指示し、
    前記他の基地局装置は、前記ハンドオーバ元の前記基地局装置から受信信号を送信するよう指示された場合、当該他の基地局装置の前記無線部が前記無線端末から受信した受信信号を前記ハンドオーバ元の基地局装置に通知する受信信号通知部をさらに備え、
    前記ハンドオーバ元の基地局装置の前記信号処理部は、当該基地局装置の前記無線部が前記無線端末から受信した受信信号と、前記他の基地局装置から通知された前記受信信号とに基づいて信号受信処理を行う、
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  6. 前記ハンドオーバ元の基地局装置は、前記信号処理部から出力された前記無線端末への送信信号を接続先として選択された前記他の基地局装置に送信する送信信号通知部をさらに備え、
    前記ハンドオーバ元の基地局装置の前記無線部は、当該基地局装置の前記信号処理部から出力された前記送信信号を無線により前記無線端末へ送信し、
    前記他の基地局装置の前記無線部は、前記ハンドオーバ元の基地局装置から受信した前記送信信号を無線により前記無線端末へ送信する、
    ことを特徴とする請求項5に記載の無線通信システム。
  7. 前記他の基地局装置は、前記接続切替部が前記ハンドオーバ実行指示を受信した場合、前記無線端末の通信先であるホスト端末の機能を実行するためのプログラムモジュールを取得し、取得した前記プログラムモジュールを当該他の基地局装置に実装する仮想ホスト端末モジュール取得部と、
    前記プログラムモジュールの実装により生成され、前記ホスト端末の機能を実行する仮想ホスト端末機能実行部とを備え、
    前記仮想ホスト端末機能実行部は、前記無線端末との通信結果を前記ホスト端末に通知する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  8. 無線端末と無線通信する複数の基地局装置を有する無線通信システムが実行する接続切替方法であって、
    前記無線端末と無線接続を確立しているハンドオーバ元の前記基地局装置のハンドオーバ申請部が、ハンドオーバ申請を他の前記基地局装置に送信するハンドオーバ申請過程と、
    前記他の基地局装置の諾否判断部が、前記ハンドオーバ元の前記基地局装置から前記ハンドオーバ申請を受信し、ハンドオーバ申請の諾否を判断する諾否判断過程と、
    前記ハンドオーバ元の基地局装置の接続必要情報通知部が、前記無線端末との接続に必要な接続必要情報を前記他の基地局装置に通知する接続必要情報通知過程と、
    前記ハンドオーバ元の基地局装置の信号処理部が、前記無線端末へ送信する信号及び前記無線端末から受信した信号の信号処理を行う信号処理過程と、
    前記他の基地局装置の信号処理部が、前記諾否判断過程においてが許諾と判断された場合に、前記ハンドオーバ元の基地局装置から受信した前記接続必要情報を用いて前記無線端末から受信した信号の信号処理を行う信号受信処理過程と、
    前記他の基地局装置の受信状態通知部が、前記信号受信処理過程における前記信号の受信状態を前記ハンドオーバ元の基地局装置に通知する受信状態通知過程と、
    前記ハンドオーバ元の基地局装置の受信状態比較部が、前記信号処理過程における前記信号の受信状態と、前記他の基地局装置から通知された前記受信状態とを比較する受信状態比較過程と、
    前記ハンドオーバ元の基地局装置のハンドオーバ指示部が、前記受信状態比較過程における比較の結果、前記他の基地局装置から通知された前記受信状態のほうが良好であると判断した場合、良好な受信状態の前記他の基地局装置にハンドオーバ実行指示を送信するハンドオーバ指示過程と、
    前記他の基地局装置の接続切替部が、前記ハンドオーバ元の基地局装置から前記ハンドオーバ実行指示を受信し、前記無線端末との接続を前記ハンドオーバ元の基地局装置から引き継ぐ接続切替過程とを有し、
    前記他の無線端末はさらに他の無線端末との間で、上述した前記ハンドオーバ元の無線端末と前記他の無線端末との間の処理過程を繰り返す、
    ことを特徴とする接続切替方法。
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