JP2013239786A - 端末装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ネットワーク内の特定リンクに負荷が集中するのを回避可能な端末装置を得ること。
【解決手段】本発明は、アドホックネットワークを形成し、受信データに対してネットワークコーディング処理を実施して転送する端末装置であって、ネットワークコーディング通信の経路に関する情報および各通信で使用する符号化関数の情報を管理するNC通信管理部50と、データの送信先となる各端末装置へのリンク各々について、負荷状態を監視する高負荷リンク検出部40と、高負荷リンク検出部40により高負荷状態と判断されたリンクである高負荷リンクが存在する場合、高負荷リンクを使用しているネットワークコーディング通信の中の1つを選択し、選択した通信の経路を、高負荷リンクを候補から除外した上で再決定するリンク集合再計算部22と、を備える。
【選択図】図8

Description

本発明は、ネットワークコーディング理論を用いた情報転送を行う端末装置に関する。
ネットワークコーディング(Network Coding:以下、NCとする)理論を用いた情報伝送としてメッシュ状のリンク(リンク集合)を用いる事により、Tree通信よりもリンクを効率よく利用して複数の端末へ情報を配信できる。配信する情報としては、例えば、センサアドホックネットワークであればセンサ情報となる。中継端末は1つ以上の入力を同期して符号化して、1つ以上の端末へ出力する。この動作(符号化ルーティング)を、リンク集合を構成する中継端末が繰り返す事により、1つの送信端末から複数の受信端末へセンサ情報が配信される。しかし、複数のNC通信が同一のリンクを共有する場合、Tree通信と同様にリンク帯域を圧迫してパケット欠落を増大させる。1つのNC通信は多くの端末が中継を繰り返すため、パケット衝突が発生する機会はTree通信と比較して高く、またNC通信は符号化のためにリンク集合を構成する全端末が同期的に動作するため、リンク負荷集中によるパケット欠落や遅延は、ネットワーク全体に波及してNC通信の成立を阻害する。
このようなNC通信に関連する技術は、例えば、特許文献1および2、非特許文献1および2に記載されている。
特許文献1では、ネットワークコーディングを実装する基本技術として、ネットワーク内の各端末が連携して符号化する技術が提案されており、非特許文献1にて提案された数学的なモデルを無線ネットワークとして実装する構成が開示されている。
特許文献2では、システムスループットを向上させることを目的とした中継局装置および無線通信方法が開示されている。特許文献2の発明では、パケット同士の排他的論理和を取ったコーディングパケットを生成し、1つの無線局宛のパケットだけが送信バッファに存在する場合に、受信したパケットをそのままネイティブパケットとするパケットを生成している。また、タイムアウト制限期間後におけるネイティブパケットの送信確率は、タイムアウト制限期間内の送信確率よりも高くしている。
非特許文献1では、ネットワークコーディングに関するアイディアの基本となる技術が開示されており、数学的なモデルが述べられている。
非特許文献2では、隣接端末とのリンク確立判断に双方向通信の可否を判断する際にリンクコストを用いるルーティング手段が開示されている。
特開2006−31693号公報 特開2010−45642号公報
R. el. Al "Network Information Flow",pp.1204−1216, IEEE Trans. On Information Theory, Vol.46, No.4, July 2000 RFC3684 Topology Dissemination Based on Reverse−Path Forwarding(TBRPF)
しかしながら、上記従来の技術によれば、複数のNC通信が特定リンクを共有した場合、このリンクの負荷が増大し、パケット欠落や受信遅延を増大させる。これらはリンク集合全体に波及し、スループットの劣化を引き起こしたりNC通信の成立を阻害したりするなど、安定した情報配信を阻害するという問題があった。また、既にNC通信が行われている状態で新たに優先度の高いNC通信による情報配信を開始しても、既存のNC通信のリンク集合と共有するリンクに通信が集中して通信品質を劣化させ、優先度の高いセンサ観測情報が実現できない場合があるという問題があった。さらに、1箇所で発生した高負荷リンクによるパケットの欠落や受信遅延の影響は、符号化ルーティングにより同期的に動作する端末により形成されているアドホックネットワークの全リンクに伝播するため、短時間に多数の高負荷リンクが検出され、負荷低減のために再構成するリンクの特定が難しくなるという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ネットワーク内の特定リンクに負荷が集中するのを回避可能な端末装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、アドホックネットワークを形成し、受信データに対してネットワークコーディング処理を実施して転送する端末装置であって、アドホックネットワーク内で発生している1つ以上のネットワークコーディング通信の経路に関する情報および各通信で使用する符号化関数の情報を管理するリンク管理手段と、データの送信先となる各端末装置へのリンク各々について、負荷状態を監視するリンク負荷監視手段と、前記リンク負荷監視手段により高負荷状態と判断されたリンクである高負荷リンクが存在する場合、当該高負荷リンクを使用しているネットワークコーディング通信の中の1つを選択し、当該選択した通信の経路を、当該高負荷リンクを候補から除外した上で再決定する経路再決定手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、ネットワーク内の特定リンクに負荷が集中するのをリンクの状態に応じて回避する制御を実行し、安定したNC通信を維持することが可能なアドホックネットワークを実現できるという効果を奏する。
図1−1は、通常のパケット情報伝送システムの例を示す図である。 図1−2は、NC情報伝送システムの例を示す図である。 図2は、従来のNC情報伝送システムを構成している端末の構成例を示す図である。 図3は、従来の端末によるNC伝送動作の一例を示す図である。 図4は、符号化データメッセージの構成例を示す図である。 図5は、特定リンクの負荷が増大する場合の動作例を示す図である。 図6は、実施の形態1の端末の動作概要を示す図である。 図7は、実施の形態1の端末の動作概要を示す図である。 図8は、実施の形態1にかかる端末の構成例を示す図である。 図9は、NC通信管理テーブルの構成例を示す図である。 図10−1は、実施の形態1のNC通信の一例を示すシーケンス図である。 図10−2は、実施の形態1のNC通信の一例を示すシーケンス図である。 図10−3は、実施の形態1のNC通信の一例を示すシーケンス図である。 図11は、実施の形態2にかかる端末の構成例を示す図である。 図12は、NC通信管理テーブルの構成例を示す図である。 図13は、実施の形態3にかかる端末の構成例を示す図である。 図14は、負荷管理テーブルの一例を示す図である。 図15は、実施の形態3にかかる端末の動作例を示すシーケンス図である。
以下に、本発明にかかる端末装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
まず、各実施の形態を説明する前に、各実施の形態の前提技術となる従来のネットワークコーディング理論、およびこれを適用したアドホックネットワークにおけるパケット情報伝送動作について、図面を参照しながら説明する。
(用語の定義)
本明細書で使用する各種用語を以下のように定義する。
[ネットワークコーディング(Network Coding)]
End−to−End間(送信端末から受信端末の間)の各端末が、独立リンクを用いて、情報を符号化しながらルーティングする事により情報伝送を行う理論。ネットワークが構成するグラフ構造において、各リンクを駆使して送信可能な最大情報伝送の計算を目的とする。この理論に基づくアドホックネットワークは、各端末が受信したメッセージ情報をまとめて符号化して1つ以上の端末へ送信し、送信端末が符号化して送信した情報は受信端末で復元できるように各端末は符号化関数を実行する。この方法により、電波が届くリンクを活用して符号化しながらルーティングを行い、各リンク上を伝送する情報量を増大させないマルチルーティングが可能となる。この結果、狭帯域環境下であっても、ネットワーク全体として限られた通信資源を最大限活用した情報伝送が可能となる。
[NC(Network Coding)通信]
ネットワークコーディング理論に基づき、送信端末と受信端末間で利用可能な独立リンクを活用して情報を伝送する通信。
[符号化ルーティング]
端末が実行する、符号化しながらルーティングを行うNC特有の機能。
[リンク集合]
あるNC通信を実現する送信端末、受信端末群および中継端末群(送信端末から各受信端末に至る情報伝送経路を構成する1台以上の端末)から構成されるリンク通信路の集合。一般的なTree型通信とは異なり、各端末への入力、各端末からの出力が1つ以上になる特徴がある。トポロジィに対する送信端末および受信端末と複雑度から、リンク集合計算アルゴリズムを用いて計算する。
[複雑度]
リンク集合の冗長性を客観的に理解できるように定義した値。例えば、最適ルーティングを複数回実行した結果の排他的論理和をリンク集合とする場合には、最適ルーティングを実行した回数と定義できる。
[符号化関数]
符号化ルーティングを行う時に用いる符号化の方法。リンク集合の構成と、自身端末により異なるため、各端末が、決定したリンク集合に対応して、符号化関数計算アルゴリズムを用いて計算する。
端末T1sがデータをaとbの2つに分割し、端末T6dおよびT7dへ送信する場合について考える。なお、データaとbは同じデータサイズとする。
図1−1は、通常のパケット情報伝送システム(NCを行わずに情報伝送を行うシステム)の例を示す図である。このシステムでは、はじめに、データの送信を開始する端末(送信端末)T1sが、データaを端末T2とT3に送信する。つぎに、端末T2、T3は、それぞれデータaをデータの送り先である端末(受信端末)T6d、T7dへ送信する。つぎに、同様の手順を用いて送信端末T1sは、データbを受信端末T6dとT7dまで送信する。以上の手順により、受信端末T6d、T7dはデータa、bを受信することができる。
図1−2は、NC情報伝送システムの例を示す図である。このシステムでは、はじめに、送信端末T1sは、自端末が備える符号化関数を用いて、データaおよびbを、それぞれ同時に端末T2、T3へ送信する。データaまたはbを受信した端末T2、T3は、その情報を転送する。データa、bの両方を受信した端末T4では、符号化関数として排他的論理和を実行し、端末T5へ符号化データaXORbを送信する。端末T5は、受信したデータaXORbを受信端末T6d、T7dへ転送する。受信端末T6d、T7dは、それぞれの符号化関数を用いて、以下の計算によりデータaおよびbの両方の情報を復元する(受信データを得る)。
受信端末T6d:受信データ=(a,b)=(a,aXOR(aXORb))
受信端末T7d:受信データ=(a,b)=(bXOR(aXORb),b)
以上の動作を比較すると、通常のパケット情報伝送システム(図1−1)では、データa、bを2タイミングで送信するのに対して、NC情報伝送システム(図1−2)では、同じデータ量を1タイミングで送信することができる。
図2は、従来のNC情報伝送システム(図1−2)を構成している端末(従来のNC伝送端末)の構成例を示す図である。従来のNC伝送端末は、アプリケーション部10、ルーティング管理部20およびNC(Network Coding)情報伝送部30を備え、NC情報伝送部30は、符号化ルーティング部31、送受信部32、独立リンク管理部33および符号化関数データベース部34を備えている。
送信端末および受信端末では、双方のアプリケーション部10間で通信線(Communication Line)100を用いてNC情報伝送を行う。このNC情報伝送を実現するために、従来のNC伝送端末が備えている各部は以下のように動作する。
アプリケーション部10は、各端末間で行う符号化データの送受信の対象となるデータに関するアプリケーションを提供する。
ルーティング管理部20は、アドホックネットワーク上で無線により通信可能な端末のトポロジィ情報を保持する。この情報に基づいて、送信端末から受信端末間で利用する独立リンク集合を計算する。
NC情報伝送部30は、入力元の端末から受信した符号化データに対して符号化処理を実行し、出力先の端末へ符号化後のデータを送信する。符号化ルーティング部31は、符号化ルーティングを行う。独立リンク管理部33は、自端末において、入力となる独立リンクと、出力となる独立リンクの関係を保持する。各独立リンクの計算はルーティング管理部20が行う。送受信部32は、通信線100を介して、メッセージを送受信する。符号化関数データベース部34は、符号化ルーティングを行う際に実行する符号化関数を保持する。
次に、端末の動作例を説明する。図3は、従来の端末によるNC伝送動作の一例を示す図である。図3は、送信端末T10sが、受信端末T09d,T19d,T29dへ独立リンク集合を用いて観測データを送る場合に、中継端末T24が行う符号化ルーティング動作の概要を示している。端末T24は、ルーティング管理部20が端末T01〜T08,T11〜T18,T21〜T28,T10s,T09d,T19d,T29dを独立リンク集合とするNC情報伝送を決定する。この結果から、独立リンク管理部33は、自身の入力が端末T03,T13,T23の3端末(入力リンク数L=3)、出力が端末T15,T25(出力リンク数M=2)であると判断する。この結果、端末T24は、T03,T13,T23からの3つのパケットを入力として、符号化関数データベース部34に記録されている符号化関数E24を用いて符号化を行い、出力となるパケットを端末T15およびT25へ送信する。
図4は、符号化データメッセージの構成例を示す図である。図4では、図3に示した構成のネットワークを想定している。各端末間では、符号化データメッセージによって符号化データの送受信を行う。符号化データメッセージは、符号化ヘッダと符号化データから構成される。符号化ヘッダは、独立リンクを用いて情報を伝送する手順に関する情報を保持する。符号化データは、符号化されて伝送されるデータである。符号化ヘッダは、シーケンス番号(m0011)と、リンク送信端末ID(m0012)と、リンク受信端末ID(m0013)と、から構成される。シーケンス番号は、送信端末T10sが付与する番号であり、データを分割して符号化データメッセージを送信する順番である。リンク送信端末IDは、入力となる端末の識別子であり、当該符号化データメッセージを受信する端末の前段の端末を示す。リンク受信端末IDは、この符号化データメッセージを受信する端末の識別子である。符号化データは、符号化前のデータまたは符号化後のデータを表す。
例えば、端末T24は、入力として符号化データメッセージM001、M002およびM003を受信する。次に、符号化関数E24を用いて、受信したメッセージそれぞれから抽出した符号化データである符号化データD1、D2およびD3を符号化する。この結果、符号化データD4およびD5が得られる。次に、得られた符号化データD4,D5を、符号化データメッセージM004,M005を用いて、それぞれ端末T15,T25へ送信する。
このようにして行う、従来のアドホックネットワークにおけるパケット情報伝送(NC伝送)では、既に説明したように、複数のNC通信が特定のリンクを共有した場合にこのリンクの負荷が増大し、パケット欠落や受信遅延を増大するという問題などがある。
図5は、特定リンクの負荷が増大する場合の動作例を示す図である。この例では、以下のNC通信1とNC通信2が、端末T14と端末T15間のリンク(以降、L(T14,T15)と表現する)と、L(T13,T14)、L(T13,T17d)、L(T15,T16d)およびL(T15,T17d)とを共有している。
NC通信1:T11s→T16d,T17dへの1対2通信
NC通信2:T21s→T16d,T17d,T25dへの1対3通信
図5に示した例では、L(T14,T15)を通過する情報量が最大となる。そのため、このL(T14,T15)にて負荷が増大するにつれてパケット欠落や遅延が発生し、この影響はそれぞれのNC通信に悪影響を与え、通信品質の劣化を招く。
実施の形態1.
実施の形態1では、リンクを共有することにより当該リンクの負荷が増大する問題を解決する方法について説明する。
図6および図7は、実施の形態1の端末の動作概要を示す図であり、アドホックネットワーク内の特定のリンクに負荷が集中し、通信品質の劣化を招く問題を解決するための動作概要を示している。
ここでは以下の2つのNC通信が行われる場合を想定する。
NC通信1:T11s→T16d,T17d
NC通信2:T21s→T16d,T17d,T25d
初期状態としてNC通信1のみが実行されている状況において、新たにNC通信2が発生すると、L(T13,T14),L(T14,T15),L(T15,T16d),L(T15,T17d),L(T13,T17d)の5つのリンクが共用されるようになる(更新前:図6の左側に示された状態)。ここで、例えば、端末T14は、自身が送信元となるL(T14,T15)が高負荷であると判断すると、再構成リーダ端末としての動作を開始し、周囲の端末に対して指示を出すなどして、高負荷と判断されたリンクL(T14,T15)を除いたリンク集合を再構成する(更新後:図6の右側に示された状態)。具体的には、後から発生したNC通信2のリンク集合を、高負荷と判断されたL(T14,T15)を含まないように再構成(再計算)する。この時、以下の制御(1)〜(3)を行うことにより、NC通信2のリンク集合を更新前から更新後に変更する。
(1)L(T14,T15)を開放する(NC通信2のみの開放)。
(2)L(T13,T14)を開放する(NC通信2のみの開放)。これは、上記(1)の結果、端末T14へ情報を送る必要が無くなる(NC通信2で使用する、端末T14から他の端末へのリンクが無くなる)ためである。このようなリンクを関連リンクと呼ぶ。
(3)L(T17d,T15)を新設する。新たに設定されるリンクを新設リンクと呼ぶ。
以上の変更の結果、NC通信2はリンク集合のトポロジィ構成が変わるため、リンク集合を構成する全端末にNC通信構成情報の再計算を要求する。この結果、NC通信1とNC通信2によるL(T14,T15)の共用が無くなる。
図7を用いて、リンク集合の再計算方法および再構成方法を説明する。
(リンク集合の再計算方法)
リンク集合の計算は、トポロジィに対して特定の端末間のルートを複雑度として定義された回数にわたって最適ルーティングアルゴリズムを実行する事により計算する。各計算では、既にルートとして選定された特定のリンク(高負荷のリンク)を排除して再計算する事により、相互独立なリンクが求められる。これらの計算結果の排他的論理和をリンク集合として決定する。
(リンク集合の再構成方法)
一例として、端末T01〜T07から構成されるリンク集合に対して、端末T01から端末T06,T07へ1対2の通信を行う場合を説明する。図7において(a)が再計算前のリンク集合、(b)が再計算後のリンク集合である。(a)から(b)への変更は、上記のリンク集合の再計算、及び(a)と(b)の差分から以下を抽出する。
L(T03,T04)→高負荷リンク(再構成リーダ端末の判断により決定)
L(T01,T03)→関連リンク
L(T01,T04)→新設リンク
すなわち、端末T03から端末T04へのリンクL(T03,T04)の負荷が高い状態になると、このリンクの送信側の端末T03が、まず、L(T03,T04)の高負荷状態を検出して高負荷リンクとして抽出する。次に、L(T03,T04)へ送信していたデータが送られてくるリンク(データ送信元の他の端末とのリンク)であるL(T01,T03)を関連リンクとして抽出する。そして、抽出したこれらのL(T03,T04)およびL(T01,T03)を開放する。開放した関連リンクL(T01,T03)の送信側の端末T01は、リンク集合の再計算を行い、端末T04との間にL(T01,T04)を新設する。このとき、リンク集合の再計算では、高負荷リンクであるL(T03,T04)は除外する(リンク集合の候補から除外しておき、リンク集合として選択されないようにする)。
次に、高負荷リンクの検出、および図7の状態(a)から状態(b)へNC通信の構成を切り替える(再構成する)ために必要な、端末の構成要素および動作について詳しく説明する。
図8は、実施の形態1にかかる端末の構成例を示す図である。実施の形態1にかかる端末は、図2に示した従来の端末に対して、高負荷リンク検出部40およびNC通信管理部50を追加し、さらに、リンク再構成部21およびリンク集合再計算部22をルーティング管理部20に追加してルーティング管理部20aとした構成となっている。
リンク管理手段としてのNC通信管理部50は、センサアドホックネットワークで実行されている、全てのNC通信のNC通信構成情報と、この情報とトポロジィ情報から計算するNC通信管理情報をNC通信管理テーブルに登録して保持する。このNC通信管理テーブルについては、別途詳しく説明する。
リンク再構成部21は、特定のNC通信を、再計算されたNC通信管理情報に含まれる新たなリンク集合と符号化関数とを用いたNC通信に切り替えて再開する制御を行う。
経路再決定手段としてのリンク集合再計算部22は、リンク集合の再計算を行う。
リンク負荷監視手段としての高負荷リンク検出部40は、自端末とデータの受信側となる他の端末との間リンクの状態を監視し、負荷が高い状態にある場合、当該リンクを高負荷リンクとして検出する。
図9は、NC通信管理部50が保持しているNC通信管理テーブルの構成例を示す図である。NC通信管理テーブルは、NC通信構成情報としてのNC−ID(i0001)、送信端末(i0002)および受信端末(i0003)と、NC通信管理情報としてのリンク集合(i0004)および符号化関数(i0005)とを含んで構成されている。
NC−ID(i0001)はNC通信の識別情報、送信端末(i0002)は対応するNC通信でデータを送信する端末の識別情報、受信端末(i0003)は対応するNC通信でデータを受信する端末の識別情報、リンク集合(i0004)は対応するNC通信の送信端末から各受信端末までの経路を構成しているリンクの情報、符号化関数(i0005)は対応するNC通信で使用する符号化関数の情報である。
図9に示したNC通信管理テーブルは、図7に示した動作に対応するものであり、再構成リーダ端末として動作する端末T03が保持しているNC通信管理テーブルである。また、このテーブルは、NC−ID=1〜Nに示すN個のNC通信が実行されている事を意味している。NC−ID=2のNC通信が図7に示した動作に対応している。端末T03が高負荷リンクとしてL(T03,T04)を検出する前の状態が(a)、高負荷リンクとしてL(T03,T04)を検出してリンク集合の再計算を行った後の状態が(b)である。図9は、(a)と(b)を比較すると分かるように、端末T03がL(T03,T04)を高負荷リンクとして検出した結果、高負荷リンクのL(T03,T04)および関連リンクのL(T01,T03)が開放され、新たにL(T01,T04)が設定されていることを示している。
以降の説明では、N個のNC通信の中から、以下の2つのNC通信(NC−ID=1,2のNC通信)に注目して説明を行う。
・NC通信1(NC−ID=1):送信端末(i0002)は端末T01、受信端末(i0003)は端末T06,T07,T08
・NC通信2(NC−ID=2):送信端末(i0002)は端末T01、受信端末(i0003)は端末T06,T07
この例では、端末T03がL(T03,T04)を高負荷リンクと判断して再構成リーダ端末として動作し、NC通信2の再構成を行う例である。このため、図9(a)の「再構成前のNC通信管理テーブル」から図9(b)の「再構成後のNC通信管理テーブル」への再構成では、リンク集合(i0004)および符号化関数(i0005)について、NC通信1(NC−ID=1)では変化が無いが、NC通信2(NC−ID=2)では、それぞれが変化している。
このNC通信2(NC−ID=2)の再構成により変化する部分は以下のとおりである。
リンク集合(i0003)について:
L(T03,T04)を高負荷リンクとして開放(リンク集合(i0004)から削除)
L(T01,T04)を新設リンクとして新設(リンク集合(i0004)に追加)
L(T01,T03)を関連リンクとして開放(リンク集合(i0004)から削除)
符号化関数(i0005)について:
F2()からF2’()に変更。
符号化関数(i0005)が変更となるのは、リンク集合の構成が変わり、端末T03が行う符号化ルーティング方法を決定するネットワーク内における位置、入出力構成や数が変更されたためである。
次に、本実施の形態の端末により形成されたアドホックネットワークにおけるデータ伝送(NC通信)の具体例について説明する。ここでは、端末がセンサ情報を送受信するセンサアドホックネットワークを想定して説明を行う。
図10−1〜図10−3は、実施の形態1の端末によるNC通信の一例を示すシーケンス図である。上記のNC通信1およびNC通信2において、L(T03,T04)を高負荷リンクとして検出し、リンク集合を再構成する場合のシーケンスを示している。図10−1に示したシーケンスが終了すると、続いて図10−2に示したシーケンスが実行され、さらに、図10−3に示したシーケンスが実行される。
図10−1に示したように、NC通信1準備(t0001)とNC通信2準備(t0003)では、それぞれNC通信を開始する前に全端末にNC通信構成情報(NC−ID,送信端末,受信端末)をブロードキャストし、これを受信した各端末は、自身がリンク集合のメンバになるかどうか判断する。リンク集合のメンバになると判断した端末は、自身のNC通信管理情報を計算して、中継端末、あるいは受信端末としての準備が整った事を返信する。NC通信1準備(t0001)では、NC通信構成情報をNC通信要求メッセージ(m0001)にてブロードキャストして、この結果の返信はNC通信準備完了(m0002)で受信する。NC通信2準備(t0003)も同様の手順となる。
この結果、NC通信1(t0002)とNC通信2(t0004)による情報(センサ情報)の配信が開始される。この例ではNC通信1(t0002)がNC通信2(t0004)よりも先に通信を開始しているものとする。また図では記載の都合上、それぞれNC通信1(t0002)とNC通信2(i0004)はシーケンシャルに記述しているが、以下のように推移する。
NC通信1(t0002)は、通信開始後、常に同様の動作を継続する。一方、NC通信2(t0004)は、再構成対象であるため、NC通信2(中断)(t0005)にて一度、通信を中断して、NC通信2(再構成)(t0006)にて新たなリンク集合を用いた通信が再開される(図10−2,図10−3参照)。このためNC通信2(t0004)以降の通信シーケンスの説明は、全てNC通信2に関わる手順を説明している。
NC情報伝送手順(t0007)では、NC通信1とNC通信2が平行して動作している状態において、共有するリンクの送信端末T03がL(T03,T04)を高負荷リンクとして検出する動作を示している。
NC情報伝送手順(t0007)は、NC通信を用いて情報を配信する手順である。各リンクでは、NC情報伝送メッセージ(m0003)にてセンサ情報を送信し、これが成功した事をNC情報伝送完了メッセージ(m0004)受信にて確認する。この動作を繰り返す事により、センサ情報が定周期で配信される。ここで送信端末T03は、一定期間、NC情報伝送完了メッセージ(m0004)が受信できない場合、このリンクにて高負荷検出が行われたと判断する。この結果、端末T03は、L(T03,T04)を高負荷リンクとして検出し、再構成リーダ端末としての動作を開始する。
端末T03は、再構成リーダ端末判断(p0001)を行い、再構成リーダ端末としての動作を開始すると、NC通信2の再構成に関する以下の手順を主導する。
<処理1>NC通信2を中断させる。このため、送信端末である端末T01に対して、NC通信送信中断指示メッセージ(m0005)を送信する。次にリンク集合を構成する中継端末または受信端末である端末T02〜T07に対して、NC通信中断通知メッセージ(m0006)にて、NC通信2の中断を指示する。
<処理2>端末T03は、NC管理情報計算(p0002)にて、図7にて説明した高負荷リンクL(T03,T04)を除いたリンク集合と符号化関数を再計算する事によりNC通信管理情報を更新する。この結果、新たなリンク集合のメンバ端末を把握する。
<処理3>端末T03は、新たなリンク集合を実現するために、新設リンクとなるL(T01,T04)の送信端末となる端末T01に対して、リンク新設要求メッセージ(m0007)を送信してL(T01,T04)の確保を指示する。リンク新設要求メッセージ(m0007)を受信した端末T01は、受信端末となる端末T04に対してリンク確認メッセージ(m0008)を送信する事により受信端末T04との間のリンク確保の確認を依頼する。リンク確認メッセージ(m0008)を受信した端末T04は、リンク完了メッセージ(m0009)を返送する事により、リンクの新設を了解する。このリンク完了メッセージ(m0009)を受信した端末T01は、リンク新設完了メッセージ(m0010)にて、リンク新設の完了を端末T03へ通知する。
<処理4>端末T03は、新設リンクが全て確保できる事を確認した場合、リンク切替決定(p0004)にてリンク集合の切り替えが可能である事を最終的に決定する。
<処理5>端末T03は、新たなリンク集合を構成する全端末(ここでは、図9(b)において、NC−ID=2(i0001)のリンク集合(i0004)を構成している全端末となる)に対して、リンク集合再計算要求メッセージ(m0011)を送信する。このリンク集合再計算要求メッセージ(m0011)を受信した各端末は、NC通信管理情報計算(p0003)を実行してNC通信管理情報を更新する。この更新において、各端末は、保持しているNC通信管理テーブル(図9(a))のNC−ID=2(i0001)のリンク集合(i0004)、および符号化関数(i0005)を更新する。
<処理6>新たなリンク集合を構成する全端末は、NC管理情報計算(p0003)が完了すると、NC集合再計算完了メッセージ(m0012)を端末T03に返送する。
<処理7>端末T03は、全端末からNC集合再計算完了メッセージ(m0012)を受信すると、送信端末である端末T01に対して、NC通信送信開始指示(m0014)を送信して、NC通信2の再開を指示する。
以上の手順により、NC通信2(再構成)(t0006)が開始される。
端末T03は引き続き、リンク開放手順(t0009)にて、関連リンク(T01,T03)の送信側端末である端末T01へNCリンク開放指示メッセージ(m0014)を送信し、リンクの開放を指示する。NCリンク開放指示メッセージ(m0014)を受信した端末T01、および高負荷リンクL(T03,T04)の送信側端末である自端末(端末T03)は、それぞれのリンクにおける受信側端末である端末T03、端末T04にNCリンク集合開放メッセージ(m0015)を送信する。NCリンク集合開放メッセージ(m0015)を受信した各端末は、このメッセージの送信元端末との間のリンクを開放する。この結果、再構成されたリンク集合では利用しないリンクの開放が完了する。
以上の手順により、高負荷リンクはNC通信1のみが利用する事となり、NC通信2と共有する事による帯域圧迫により発生していたパケット遅延や欠落が解消され、安定したスループットを維持できる。また再構成されたNC通信2も、新たなリンク集合を用いて、同じく安定したスループットを維持できる。
このように、本実施の形態の端末は、転送データの送信先となる端末(下流の端末)との間のリンクにおける負荷状態を監視し、監視対象のリンクが高負荷状態となったことを検出した場合、再構成リーダ端末としての動作を開始し、高負荷状態となったリンクを使用しているNC通信のうち、最後に発生したNC通信のリンク集合を、高負荷状態を検出したリンクがリンク集合に含まれないように考慮しつつ再計算することとした。また、再計算によりリンク集合が更新された結果、リンク集合に追加されたリンクの送信側の端末、およびリンク集合から削除されたリンクの送信側の端末に対して、リンクの新設または開放を指示することとした。これにより、ネットワーク内の特定リンクに負荷が集中するのをリンクの状態に応じて回避する制御を実行し、安定したNC通信を維持することが可能なアドホックネットワークを実現できる。
実施の形態2.
図11は、実施の形態2にかかる端末の構成例を示す図である。実施の形態2にかかる端末は、図8に示した実施の形態1の端末に対してNC通信優先判定部60を追加した構成となっている。本実施の形態では、実施の形態1と異なる部分について説明を行う。
NC通信優先判定部60は、複数のNC通信による高負荷リンクが発生した場合に、複数のNC通信それぞれの優先度に基づいて、再構成するリンク集合を決定する。例えば、それぞれのNC通信毎に定義される優先度(NC通信優先度)を比較し、最も優先度の低いNC通信のリンク集合(情報伝送経路)を再構成することに決定する。
図12は、実施の形態2のNC通信管理部50が保持しているNC通信管理テーブルの構成例を示す図である。図12に示したNC通信管理テーブルは、実施の形態1のNC通信管理部50が保持しているNC通信管理テーブル(図9参照)に対して通信優先度(i0006)を追加した構成となっている。
NC通信優先度はNC通信の優先度を定義する値であり、送信端末がNC通信要求メッセージ(図10−1参照)にて送信するNC通信構成情報に追加してブロードキャストする。このNC通信要求メッセージ(m0001)を受信した各端末は、NC通信優先度をNC通信管理テーブル(図12)に記憶しておく。
送信端末からブロードキャストされたNC通信要求メッセージを受信した端末がNC優先度をNC通信管理テーブルに記憶する動作について、図10−1を参照しながら説明する。NC通信1準備(t0001)において、送信端末T01は、センサアドホックネットワークを構成する全ての端末に対して、NC通信要求メッセージ(m0001)にてNC通信構成情報を送信する。この結果、端末T01は、リンク集合を構成する中継端末または受信端末であると判断した端末からの応答として、NC通信準備完了メッセージ(m0002)を受信する。このとき、NC通信優先度は、NC通信要求メッセージ(m0001)にて、送信端末T01から全ての端末へ配信される。NC通信要求メッセージ(m0001)を受信した端末は、保持しているNC通信管理テーブルの該当するNC通信優先度(i0006)に、受信した情報(NC通信優先度)を記録する。
高負荷リンクを検出し、NC通信優先度を考慮しつつリンク集合を再構成する動作について説明する。この動作は図10−2を用いて説明した再構成リーダ判断(p0001)にて行う。高負荷リンクを検出した端末である再構成リーダ端末は、まず、自身が送信元となる高負荷リンクを使用しているNC通信をNC通信管理テーブルの全てのリンク集合(i0004)の中から検索する。次に、該当する高負荷リンクが存在するNC通信について、そのNC通信優先度(i0006)を比較して、最も優先度の低いNC通信を再構成の対象として決定する。再構成の対象とするNC通信を決定すると、決定したNC通信のリンク集合を再構成する。最も優先度の低いNC通信が複数存在する場合には、例えば、最も優先度が低いNC通信のうち、最後に開始したNC通信を再構成の対象とする。リンク集合の再構成手順は、実施の形態1と同様である。
このように、本実施の形態の端末は、各NC通信の優先度を保持しておき、高負荷リンクを検出して再構成リーダ端末として動作する場合、すなわち、高負荷リンクの負荷を軽減するためにNC通信のリンク集合を再構成する場合、再構成の対象とするNC通信を、最も優先度の低いNC通信に決定することとした。これにより、優先度の高いNC通信を維持する制御が実現でき、優先度が高いほど安定したスループット維持が可能となる。
実施の形態3.
実施の形態1,2では、各端末が、自身が送信元となるリンクの状態を監視し、高負荷リンクであると判断すると再構成リーダ端末として動作するセンサアドホックネットワークを説明したが、複数のリンクが同時に高負荷リンクとして検出される可能性もある。そのため、本実施の形態では、高負荷リンクが複数検出される場合を想定してリンク集合を再構成するセンサアドホックネットワークについて説明する。なお、実施の形態1と共通する部分については説明を省略する。
本実施の形態のセンサアドホックネットワークにおいては、ネットワーク内の端末のうち、1台の端末が各リンクの状態(負荷)を把握しておき、高負荷リンクが検出された場合には、ネットワーク内の各リンクの負荷状態に基づき、高負荷リンクを検出した端末が再構成リーダ端末として動作すべきかどうか判定する。
図13は、実施の形態3にかかる端末の構成例を示す図である。実施の形態3にかかる端末は、図8に示した実施の形態1の端末に対して負荷通知部70を追加し、さらに、リンク再構成部21、リンク集合再計算部22および負荷管理部23をルーティング管理部20に追加してルーティング管理部20cとした構成となっている。実施の形態1の端末に対して負荷通知部70の追加などを行う構成例を示したが、実施の形態2の端末(図11)に対して負荷通知部70の追加などを行うようにしても構わない。アドホックネットワーク内で各リンクの負荷状態の情報を管理する端末を固定化する場合、負荷状態の情報を管理する1台の端末が負荷管理部23を備え、残りの端末が負荷通知部70を備える構成としてもよい。
負荷通知部70は、自端末が負荷管理端末(ネットワーク内の各リンクの負荷を管理する端末)として動作していない場合に、自身が送信端末としてNC通信に関わっているリンクの負荷を、一定周期で負荷管理端末に通知する。
負荷管理部23は、図14に例示した負荷管理テーブルを保持しており、自端末が負荷管理端末として動作している場合には、他の端末からリンクの負荷の情報を収集し、保持している負荷管理テーブルを更新する。複数の端末で高負荷リンクが検出された場合には、負荷管理テーブルを参照し、再構成を行うNC通信を決定する。
図14は、負荷管理テーブルの一例を示す図である。負荷管理テーブルは、センサアドホックネットワークの全てのリンクについて、各リンク(i0101)と、各リンクの送信側の端末から定期的に通知される負荷である負荷統計(i0102)とを対応付けて記録している。図14に示した負荷管理テーブルでは、パケット到達率(%)を負荷統計として利用している。なお、パケット到達率を負荷統計として使用するのは一例であり、各リンクの負荷に関連するものであれば他の情報を使用しても構わない。負荷の計測方法や単位は特に規定しない。
図15を用いて本実施の形態の端末の動作を説明する。図15は、負荷管理端末が他の端末から負荷情報(リンクの負荷の情報)を収集する動作、および、高負荷リンクが検出された場合の動作の一例を示すシーケンス図である。端末T00が負荷管理端末として動作する場合の例を示している。
負荷通知手順(t0010)では、全端末が、自身が送信側端末となるリンクの負荷を負荷管理端末である端末T00に通知する。負荷管理端末以外の端末T01〜T08は、NC通信負荷通知(m0021)にてリンクの負荷を通知する。負荷管理端末T00は、端末T01〜T08からリンクの負荷が通知されてくると、負荷管理テーブルを更新する。この負荷通知手順(t0010)は、センサアドホックネットワークがアクティブである期間、常に定期的に実行される。従って、負荷管理端末T00は、最新の全リンクの負荷状況を把握している。
図15は、負荷管理端末T00が全リンクの負荷状況を把握している状態において、端末T02と端末T04の2つの端末が一定時間内に高負荷リンクを検出した場合の制御動作例を示している。
NC通信は符号化ルーティングを行う各端末が同期的に動作するため、1つの端末による高負荷検出は、ネットワーク全体に波及して他の端末による高負荷検出を発生させる場合があり得る。
高負荷検出を行った(高負荷リンクを検出した)端末T02とT04は、それぞれ負荷管理端末T00にNC通信負荷判断要求メッセージ(m0022)を送信する。このNC通信負荷判断要求(m0022)を受信した負荷管理端末T00は、一定時間内に到着したNC通信負荷判断要求メッセージが示している高負荷リンクについて、NC通信負荷管理テーブル(図14)を参照して負荷統計(i0102)を比較する。このNC通信負荷管理テーブルには、例えば端末T02とT04に関して、負荷統計(i0102)は以下のように記録されている。
端末T02に関して
L(T02,T05)→ 負荷統計40%
端末T04に関して
L(T04,T06)→ 負荷統計10%
負荷管理端末T00において、ルーティング管理部20cの負荷管理部23は、上記の負荷統計を比較すると端末T04を送信端末とするL(T02,T05)の負荷が高いため、このリンクの利用方法を変更する事が最も効果的であると判断する。この結果、負荷管理端末T00は、端末T02に対してNC通信負荷判断完了応答メッセージ(m0023)にて、NC通信の再構成許可を指示する。一方、端末T04に対しては、NC通信負荷判断不可応答メッセージ(m0024)にて、再構成不許可を通知する。この結果、端末T02は、実施の形態1で説明した再構成リーダ端末としての動作を開始してNC通信の再構成(リンク集合および符号化関数の更新)を行う。端末T04は、再構成リーダ端末として動作しない。
本実施の形態では、一定時間内に2台の端末からNC通信負荷判断要求(m0022)が送信される場合の例を説明したが、3台以上の端末からNC通信負荷判断要求(m0022)が送信される場合の動作も同様である。また、一定時間内にNC通信負荷判断要求(m0022)を送信する端末が1台の場合、負荷管理端末T00は、NC通信負荷管理テーブルを参照することなく、NC通信負荷判断要求(m0022)の送信元端末に対して、NC通信負荷判断完了応答メッセージ(m0023)にてNC通信の再構成許可を指示する。負荷管理端末T00が、自身が送信元のリンクが高負荷リンクとなったことを検出した場合の動作も同様である。例えば、一定時間内に他の端末からNC通信負荷判断要求(m0022)を受信した場合には、NC通信負荷管理テーブルを参照し、自身およびNC通信負荷判断要求(m0022)の送信元端末の中から再構成リーダ端末として動作する端末を決定する。なお、「一定時間」とは、例えば、負荷管理端末T00が1台目の端末よりNC通信負荷判断要求(m0022)を受信してから所定時間が経過するまでの時間とする。
負荷管理端末として動作する端末の決定方法については特に規定しない。どのような方法で決定しても構わない。
このように、本実施の形態のセンサアドホックネットワークは、負荷管理端末として動作する端末を含み、負荷管理端末は、負荷管理端末以外の端末から、各端末が送信元となっているリンクの負荷の情報を収集してネットワーク内の各リンクの負荷の状態を把握しておき、負荷管理端末以外の端末は、高負荷リンクを検出すると、その旨を負荷管理端末通知し、負荷管理端末は、同じ時期に高負荷リンクを検出した端末が複数存在する場合、各端末から収集しておいた、リンクの負荷の情報に基づいて、再構成リーダ端末として動作する端末を決定することとした。これにより、複数の高負荷リンクが検出された場合でも、安定かつ負荷改善に最も効果のあるNC通信の再構成が実現できる。
以上のように、本発明にかかる端末装置は、アドホックネットワークに有用であり、特に、ネットワークコーディングを利用して情報転送を行うアドホックネットワークを形成する端末装置に適している。
10 アプリケーション部
20,20a,20c ルーティング管理部
21 リンク再構成部
22 リンク集合再計算部
23 負荷管理部
30 NC(Network Coding)情報伝送部
31 符号化ルーティング部
32 送受信部
33 独立リンク管理部
34 符号化関数データベース部
40 高負荷リンク検出部
50 NC通信管理部
60 NC通信優先判定部
70 負荷通知部
100 通信線(Communication Line)

Claims (6)

  1. アドホックネットワークを形成し、受信データに対してネットワークコーディング処理を実施して転送する端末装置であって、
    アドホックネットワーク内で発生している1つ以上のネットワークコーディング通信の経路に関する情報および各通信で使用する符号化関数の情報を管理するリンク管理手段と、
    データの送信先となる各端末装置へのリンク各々について、負荷状態を監視するリンク負荷監視手段と、
    前記リンク負荷監視手段により高負荷状態と判断されたリンクである高負荷リンクが存在する場合、当該高負荷リンクを使用しているネットワークコーディング通信の中の1つを選択し、当該選択した通信の経路を、当該高負荷リンクを候補から除外した上で再決定する経路再決定手段と、
    を備えることを特徴とする端末装置。
  2. 前記経路再決定手段は、前記高負荷リンクを使用しているネットワークコーディング通信のうち、最後に開始した通信の経路を再決定することを特徴とする請求項1に記載の端末装置。
  3. 前記ネットワークコーディング通信に優先度が設定されている場合、
    前記経路再決定手段は、前記高負荷リンクを使用しているネットワークコーディング通信のうち、最も優先度が低い通信の経路を再決定することを特徴とする請求項1に記載の端末装置。
  4. 前記リンク負荷監視手段が高負荷リンクを検出した場合、
    前記経路再決定手段は、他の端末装置で高負荷リンクが検出されていないかどうか確認し、他の端末装置で高負荷リンクが検出されていない場合、または、他の端末装置で高負荷リンクが検出されているが当該高負荷リンクの負荷が前記リンク負荷監視手段で検出された高負荷リンクの負荷よりも低い場合に、前記選択した通信の経路を再決定することを特徴とする請求項1、2または3に記載の端末装置。
  5. 自身が送信側となっているリンクの負荷の情報を、他の端末装置の中の1つである負荷管理端末へ通知する負荷通知手段、
    をさらに備え、
    前記経路再決定手段は、前記リンク負荷監視手段で高負荷リンクが検出された場合、アドホックネットワーク内の各リンクの負荷の状況を前記負荷管理端末に問い合わせ、他の端末装置で高負荷リンクが検出されていないかどうか、および、他の端末装置で高負荷リンクが検出されているが当該検出されている高負荷リンクの負荷が前記リンク負荷監視手段で検出された高負荷リンクの負荷よりも低いかどうか、を確認することを特徴とする請求項4に記載の端末装置。
  6. 前記経路再決定手段は、前記選択した通信の経路を再決定した後、さらに、再決定前の旧経路には含まれていないが再決定後の新経路には含まれているリンクの送信側の端末に対して当該リンクの設定を指示するとともに、旧経路には含まれているが新経路には含まれていないリンクの送信側の端末に対して当該リンクの開放を指示することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の端末装置。
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