JP2013239587A - 多段式スライドユニット、搬送装置、及び真空処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】多段式スライドユニットの搬送ストローク長を確保しながら、全高を低く抑える。
【解決手段】多段式スライドユニッは、底面24a上に所定の間隔を隔てて配置された一対の第一ガイドレール113、各第一ガイドレールに沿って夫々進退する第一可動子115、及び各第一可動子を固定する第一スライドテーブル117、を有する第一スライドユニット110と、第一スライドテーブルの底面との非対向面であって一対の第一ガイドレール間に相当する部位に固定される第二ガイドレール133、及び第二ガイドレールにより支持されて第一可動子と並行に進退する第二可動子135、を有する第二スライドユニット130と、を備え、第一スライドテーブルは、第二ガイドレールを支持した部位が、第一可動子を支持した部位と同一平面上か、又は第一可動子を支持した部位よりもベース面に近い。
【選択図】図2
【解決手段】多段式スライドユニッは、底面24a上に所定の間隔を隔てて配置された一対の第一ガイドレール113、各第一ガイドレールに沿って夫々進退する第一可動子115、及び各第一可動子を固定する第一スライドテーブル117、を有する第一スライドユニット110と、第一スライドテーブルの底面との非対向面であって一対の第一ガイドレール間に相当する部位に固定される第二ガイドレール133、及び第二ガイドレールにより支持されて第一可動子と並行に進退する第二可動子135、を有する第二スライドユニット130と、を備え、第一スライドテーブルは、第二ガイドレールを支持した部位が、第一可動子を支持した部位と同一平面上か、又は第一可動子を支持した部位よりもベース面に近い。
【選択図】図2
Description
本発明は、真空処理装置内において試料等の搬送物を搬送する際に好適に用いられる多段式スライドユニット、多段式スライドユニットを用いた搬送装置、及び搬送装置を備えた真空処理装置の改良に関する。
近年、微細パターンによる機能発現を狙った研究開発や、ビットパターンドメディア、サブ波長光学素子の作成などに、極細線描画が可能な電子線描画装置などの真空処理装置がよく用いられている。電子線描画装置は、例えば10−4Pa程度の高真空環境下で、レジスト材がコーティングされたシリコンウエハ等のワークに対し電子線を照射して、ワーク表面に微細パターンを描画するものである。
一般にこの種の電子線描画装置には、ワークに対して微細パターンの描画を行なう真空プロセス室と、大気圧環境下の外部からワークが搬入されるロードロック室と、真空プロセス室とロードロック室とに、例えばゲートバブルを介して接続されたトランスファ室とを備えた、3チャンバ1トランスファ構造が用いられている(例えば特許文献1、及び特許文献2参照)。ロードロック室に搬入されたワークは、トランスファ室に配置された例えばフロッグレッグ型の搬送アームなどにより、真空プロセス室へ搬送される。
一般にこの種の電子線描画装置には、ワークに対して微細パターンの描画を行なう真空プロセス室と、大気圧環境下の外部からワークが搬入されるロードロック室と、真空プロセス室とロードロック室とに、例えばゲートバブルを介して接続されたトランスファ室とを備えた、3チャンバ1トランスファ構造が用いられている(例えば特許文献1、及び特許文献2参照)。ロードロック室に搬入されたワークは、トランスファ室に配置された例えばフロッグレッグ型の搬送アームなどにより、真空プロセス室へ搬送される。
しかしながら、上記構造を採用すると、生産性向上の観点からワークが大型化した場合に搬送アームのストロークを確保するために、トランスファ室が大型化するという不都合があった。
そこで、コンパクト且つ長ストロークに対応した搬送装置をロードロック室に配置することによりトランスファ室を省略した、2チャンバ1トランス構造を採用した電子線描画装置が提案されている。例えば、特許文献3に記載の電子線描画装置は、搬送ストローク長を確保するため、複数のスライダからなるテレスコープ型の搬送装置を用いたものであり、搬送装置の占有面積に対し搬送ストロークを大きくとることが可能である。
しかしながら特許文献3に記載の搬送装置においては、ストローク長を確保するために複数のスライダを順次積層する必要があり、搬送装置の全高が高くなる。結果としてロードロック室の全高、言い換えればロードロック室の容積が増大し、ロードロック室の真空引きに時間を要し、製品一個を製造ために必要な時間が増大するという問題があった。
そこで、コンパクト且つ長ストロークに対応した搬送装置をロードロック室に配置することによりトランスファ室を省略した、2チャンバ1トランス構造を採用した電子線描画装置が提案されている。例えば、特許文献3に記載の電子線描画装置は、搬送ストローク長を確保するため、複数のスライダからなるテレスコープ型の搬送装置を用いたものであり、搬送装置の占有面積に対し搬送ストロークを大きくとることが可能である。
しかしながら特許文献3に記載の搬送装置においては、ストローク長を確保するために複数のスライダを順次積層する必要があり、搬送装置の全高が高くなる。結果としてロードロック室の全高、言い換えればロードロック室の容積が増大し、ロードロック室の真空引きに時間を要し、製品一個を製造ために必要な時間が増大するという問題があった。
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、搬送ストローク長を確保しながら、全高を低く抑えることが可能な多段式スライドユニット、多段式スライドユニットを用いた搬送装置、及び搬送装置を備えた真空処理装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、ベース面上に所定の間隔を隔てて配置された一対の第一ガイドレール、該各第一ガイドレールに沿って夫々進退する第一可動子、及び該各第一可動子を固定する第一スライドテーブル、を有する第一スライドユニットと、前記第一スライドテーブルの前記ベース面との非対向面であって前記一対の第一ガイドレール間に相当する部位に固定される第二ガイドレール、及び該第二ガイドレールにより支持されて前記第一可動子と並行に進退する第二可動子、を有する第二スライドユニットと、を備え、前記第一スライドテーブルは、前記第二ガイドレールを支持した部位が、前記第一可動子を支持した部位と略同一平面上か、又は前記第一可動子を支持した部位よりも前記ベース面に近いことを特徴とする。
本発明によれば、搬送ストローク長を確保しながら、多段式スライドユニットの全高を低く抑えることが可能となる。
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。なお、図面にはx軸、y軸、z軸を示しているが、以下の説明においては、x軸方向を長手方向、y軸方向を幅方向、z軸方向を厚さ方向又は上下方向と表現することがある。
本発明の実施形態に関わる真空処理装置について図1に基づいて説明する。図1は、本発明の各実施形態に関わる真空処理装置の概略構成図である。真空処理装置は、例えば真空度環境下において、レジスト材がコーティングされたシリコンウエハ等のワークWに電子ビームを照射して、ワークWの表面に微細パターンを描画する処理装置である。
真空処理装置1は、第一真空チャンバ10a(真空プロセス室)と第二真空チャンバ10b(ロードロック室)の二つのチャンバを有している。第一真空チャンバ10aと第二真空チャンバ10bとは、開閉自在なゲートバルブ21を介して接続されており、ゲートバルブ開放時には2つの空間が連通する。
第一真空チャンバ10a内には、ワークWが載置される回転テーブルユニット30と、電子ビームをワークWに照射する照射系ユニット40と、が設置されている。
回転テーブルユニット30は、水平な床面に設置された定盤22上に配置されている。回転テーブルユニット30は、ワークWが載置される回転テーブル31と、回転テーブル31を水平に支持するとともに、所定の回転数で回転軸32aを回転させるスピンドルモータ32と、スピンドルモータ32を支持するとともに、図中X軸方向に所定のストロークで駆動(スライド)するスライドユニット33を備えている。
照射系ユニット40は、回転テーブルユニット30の上方に配置されている。照射系ユニット40内には、電子ビームを鉛直下向きに照射する電子銃や、電子銃から射出された電子ビームを回転テーブル31上に載置されたワークWに照射する変調ユニット等を備えている(何れも不図示)。
真空処理装置1は、第一真空チャンバ10a(真空プロセス室)と第二真空チャンバ10b(ロードロック室)の二つのチャンバを有している。第一真空チャンバ10aと第二真空チャンバ10bとは、開閉自在なゲートバルブ21を介して接続されており、ゲートバルブ開放時には2つの空間が連通する。
第一真空チャンバ10a内には、ワークWが載置される回転テーブルユニット30と、電子ビームをワークWに照射する照射系ユニット40と、が設置されている。
回転テーブルユニット30は、水平な床面に設置された定盤22上に配置されている。回転テーブルユニット30は、ワークWが載置される回転テーブル31と、回転テーブル31を水平に支持するとともに、所定の回転数で回転軸32aを回転させるスピンドルモータ32と、スピンドルモータ32を支持するとともに、図中X軸方向に所定のストロークで駆動(スライド)するスライドユニット33を備えている。
照射系ユニット40は、回転テーブルユニット30の上方に配置されている。照射系ユニット40内には、電子ビームを鉛直下向きに照射する電子銃や、電子銃から射出された電子ビームを回転テーブル31上に載置されたワークWに照射する変調ユニット等を備えている(何れも不図示)。
第二真空チャンバ10b内には、本発明の一実施形態に係る搬送装置100が収容されている。第二真空チャンバ10bの上部適所には、第二真空チャンバ10b内と大気側とを連通させる開口を開閉自在に閉止する蓋23が設けられている。
第一真空チャンバ10aと第二真空チャンバ10bとの間でワークWを受け渡すときにはゲートバルブ21を開き、ワークWに処理を行うとき、ワークWを大気側から第二真空チャンバ10bに搬入するとき、及びワークWを第二真空チャンバ10bから大気側へ搬出するときには、ゲートバルブ21を閉じることで第一真空チャンバ10aの真空を保った状態でワークWの搬出や搬入を行うことができる。
即ち、ワークWを大気側から第二真空チャンバ10b内に搬入する場合には、ゲートバルブ21を閉止した状態にて蓋23を開放する。ワークWの搬入完了後、蓋23を閉止し、第二真空チャンバ10bを真空引きする。その後、蓋23を閉止した状態にてゲートバルブ21を開放し、搬送装置100によってワークWを第二真空チャンバ10bから第一真空チャンバ10aへと移送し、ゲートバルブ21を閉止してワークWに対して照射系ユニット40により電子ビーム照射処理を行う。ワークWを第二真空チャンバ10bから大気側に搬出する場合には、ゲートバルブ21を開放して、搬送装置100によってワークWを第一真空チャンバ10aから第二真空チャンバ10bへと移送し、ゲートバルブ21を閉止した後、蓋23を開放する。
第一真空チャンバ10aと第二真空チャンバ10bとの間でワークWを受け渡すときにはゲートバルブ21を開き、ワークWに処理を行うとき、ワークWを大気側から第二真空チャンバ10bに搬入するとき、及びワークWを第二真空チャンバ10bから大気側へ搬出するときには、ゲートバルブ21を閉じることで第一真空チャンバ10aの真空を保った状態でワークWの搬出や搬入を行うことができる。
即ち、ワークWを大気側から第二真空チャンバ10b内に搬入する場合には、ゲートバルブ21を閉止した状態にて蓋23を開放する。ワークWの搬入完了後、蓋23を閉止し、第二真空チャンバ10bを真空引きする。その後、蓋23を閉止した状態にてゲートバルブ21を開放し、搬送装置100によってワークWを第二真空チャンバ10bから第一真空チャンバ10aへと移送し、ゲートバルブ21を閉止してワークWに対して照射系ユニット40により電子ビーム照射処理を行う。ワークWを第二真空チャンバ10bから大気側に搬出する場合には、ゲートバルブ21を開放して、搬送装置100によってワークWを第一真空チャンバ10aから第二真空チャンバ10bへと移送し、ゲートバルブ21を閉止した後、蓋23を開放する。
《第一の実施形態》
本発明の第一の実施形態に係る搬送装置について図2に基づいて説明する。図2は、本発明の第一の実施形態に係る搬送装置の側面図である。本実施形態に係る搬送装置100Aは多段式のスライドユニットを備えた搬送装置であり、前段スライドユニットとしての第一スライドユニット110、及び第一スライドユニット110上に取り付けられた後段スライドユニットとしての第二スライドユニット130を有する多段式スライドユニットと、第二スライドユニット130に取り付けられてワークW(搬送物)を保持する保持機構150と、を備えている。
本発明の第一の実施形態に係る搬送装置について図2に基づいて説明する。図2は、本発明の第一の実施形態に係る搬送装置の側面図である。本実施形態に係る搬送装置100Aは多段式のスライドユニットを備えた搬送装置であり、前段スライドユニットとしての第一スライドユニット110、及び第一スライドユニット110上に取り付けられた後段スライドユニットとしての第二スライドユニット130を有する多段式スライドユニットと、第二スライドユニット130に取り付けられてワークW(搬送物)を保持する保持機構150と、を備えている。
第一スライドユニット110は、第二真空チャンバ10bの筐体24の底面24a(ベース面)上に配置された一対の第一ガイドレール113、及び第一ガイドレール113に支持されることにより、第一ガイドレール113に沿って進退する第一可動子115を有する第一ガイド手段111と、下面117a(底面24aとの対向面)において第一可動子115を固定する第一スライドテーブル117と、を備えている。
第二スライドユニット130は、第一スライドテーブル117の上面117b(底面24aとの非対向面)であって、一対の第一ガイドレール113間に相当する部位に固定される一対の第二ガイドレール133、第二ガイドレール133に支持されることにより、第二ガイドレール133に沿って第一可動子115と並行に進退する第二可動子135を有する第二ガイド手段131と、下面137a(第一スライドユニット110との対向面)において第二可動子135を固定する第二スライドテーブル137と、を備えている。
また、保持機構150は、第二スライドテーブル137の適所(第二スライドテーブル137の上面137b又は先端面137c:図4参照)に取り付けられている。
なお、本実施形態においては、第一ガイドレール113を第二真空チャンバ10bの筐体24の底面24a上に固定しているが、第一ガイドレール113を筐体24の側面24bに固定してもよい。
第二スライドユニット130は、第一スライドテーブル117の上面117b(底面24aとの非対向面)であって、一対の第一ガイドレール113間に相当する部位に固定される一対の第二ガイドレール133、第二ガイドレール133に支持されることにより、第二ガイドレール133に沿って第一可動子115と並行に進退する第二可動子135を有する第二ガイド手段131と、下面137a(第一スライドユニット110との対向面)において第二可動子135を固定する第二スライドテーブル137と、を備えている。
また、保持機構150は、第二スライドテーブル137の適所(第二スライドテーブル137の上面137b又は先端面137c:図4参照)に取り付けられている。
なお、本実施形態においては、第一ガイドレール113を第二真空チャンバ10bの筐体24の底面24a上に固定しているが、第一ガイドレール113を筐体24の側面24bに固定してもよい。
第一スライドユニットと第二スライドユニットについて、図2及び図3に基づいて説明する。図3は、第一スライドユニットと第二スライドユニットの配置関係を示す上面図である。図3では、第二スライドテーブルと保持手段の図示を省略している。
一対の第一ガイドレール113は、筐体24の底面24a上にy軸方向(幅方向)に所定の間隔を有して固定されている。また、各第一ガイドレール113には、その長手方向(x軸方向)に所定の間隔を有して夫々2つの第一可動子115が配置されている。すなわち、本実施形態においては4つの第一可動子115を有している。第一ガイドレール113の長手方向両端部には、夫々第一可動子115の移動を制限する第一ガイドストッパ113aが配置されている。また、第一スライドテーブル117は第一可動子115上に固定されている。
一対の第二ガイドレール133は、第一スライドテーブル117上にy軸方向に所定の間隔を有して固定されている。また、各第二ガイドレール133には、夫々第二可動子135が配置されている。第二ガイドレール133の長手方向両端部には、夫々第二可動子135の移動を制限する第二ガイドストッパ133aが配置されている。また、第二スライドテーブル137は、第二可動子135上に固定されている。
一対の第一ガイドレール113は、筐体24の底面24a上にy軸方向(幅方向)に所定の間隔を有して固定されている。また、各第一ガイドレール113には、その長手方向(x軸方向)に所定の間隔を有して夫々2つの第一可動子115が配置されている。すなわち、本実施形態においては4つの第一可動子115を有している。第一ガイドレール113の長手方向両端部には、夫々第一可動子115の移動を制限する第一ガイドストッパ113aが配置されている。また、第一スライドテーブル117は第一可動子115上に固定されている。
一対の第二ガイドレール133は、第一スライドテーブル117上にy軸方向に所定の間隔を有して固定されている。また、各第二ガイドレール133には、夫々第二可動子135が配置されている。第二ガイドレール133の長手方向両端部には、夫々第二可動子135の移動を制限する第二ガイドストッパ133aが配置されている。また、第二スライドテーブル137は、第二可動子135上に固定されている。
第一ガイド手段111や第二ガイド手段131には、例えばリニアガイド、具体的にはLMガイド(THK株式会社製:登録商標)等を用いることができる。
なお、各ガイド手段のレールや可動子の設置数は任意に決定することができる。例えば、本実施形態においては、第二ガイドレール133を第一スライドテーブル117上に2本設置しているが、第一スライドテーブル117の幅が狭く、複数のガイドレールを設置できない場合には、単一の第二ガイドレールを設置してもよい。この場合は、幅広のLMガイドや、クロスローラガイド又はアウターレールを採用することにより、剛性を維持することが望ましい。
なお、各ガイド手段のレールや可動子の設置数は任意に決定することができる。例えば、本実施形態においては、第二ガイドレール133を第一スライドテーブル117上に2本設置しているが、第一スライドテーブル117の幅が狭く、複数のガイドレールを設置できない場合には、単一の第二ガイドレールを設置してもよい。この場合は、幅広のLMガイドや、クロスローラガイド又はアウターレールを採用することにより、剛性を維持することが望ましい。
第一スライドテーブル117は概略板状の部材であり、下面117a側に第一可動子115を固定する第一可動子取付部119を備え、上面117b側に第二ガイドレール133を固定する第二ガイドレール取付部121を備えている(図2及び図3参照)。第一可動子取付部119と第二ガイドレール取付部121とは、第一スライドテーブル117における幅方向位置が異なっている。
第一可動子取付部119は、第一スライドテーブル117の下面117aのy軸方向両端部に上面117bに向けて段差状に形成されている。第一スライドテーブル117は、第一可動子取付部119に固定された4つの第一可動子115によって水平に支持されると共に、第一ガイドレール113に沿ってx軸方向に進退可能に構成されている。
第二ガイドレール取付部121は、第一スライドテーブル117の上面117bのy軸方向中央部に形成された凹陥部であり、凹陥部の内底面に第二ガイドレール133が固定されている。
第一可動子取付部119は、第一スライドテーブル117の下面117aのy軸方向両端部に上面117bに向けて段差状に形成されている。第一スライドテーブル117は、第一可動子取付部119に固定された4つの第一可動子115によって水平に支持されると共に、第一ガイドレール113に沿ってx軸方向に進退可能に構成されている。
第二ガイドレール取付部121は、第一スライドテーブル117の上面117bのy軸方向中央部に形成された凹陥部であり、凹陥部の内底面に第二ガイドレール133が固定されている。
ここで、第一スライドテーブル117は、第二ガイドレール133を支持した部位が、第一可動子115を支持した部位よりも、底面24aに近い。言い換えれば、第二ガイドレール取付部121における第二ガイドレール133の固定面は、第一可動子取付部119における第一可動子115の固定面よりも下方に位置している。特に本実施形態の場合、第一可動子115の固定面を延長した平面が第二スライドユニット130と交差する位置にある。
このように、第一スライドテーブル117の下面117a側に配置されるガイド手段の固定面を、第一スライドテーブル117の上面117b側に配置されるガイド手段の固定面よりも底面24aから離間した位置に設定することで、スライドユニットを多段状に構成した場合であっても、搬送装置100の全高を低く抑えることができ、真空処理装置1の第二真空チャンバ10bの容積減少に寄与する。なお、第一可動子115の固定面と第二ガイドレール133の固定面を略同等の高さ位置(略同一平面上)としても、搬送装置の低背化を図ることができる。
このように、第一スライドテーブル117の下面117a側に配置されるガイド手段の固定面を、第一スライドテーブル117の上面117b側に配置されるガイド手段の固定面よりも底面24aから離間した位置に設定することで、スライドユニットを多段状に構成した場合であっても、搬送装置100の全高を低く抑えることができ、真空処理装置1の第二真空チャンバ10bの容積減少に寄与する。なお、第一可動子115の固定面と第二ガイドレール133の固定面を略同等の高さ位置(略同一平面上)としても、搬送装置の低背化を図ることができる。
第二ガイドレール取付部121内の第二ガイドレール133固定部位を回避した位置には、第一スライドテーブル117の厚さ方向に突出すると共に、x軸方向に延びる厚肉部123(端部厚肉部123a、中間厚肉部123b)が形成されている。厚肉部123は、x軸方向に連続的に形成することが望ましいが、断続的に形成したものであってもよい。この厚肉部123は、第二ガイドレール133固定部位における第一スライドテーブル117の厚さt1よりも厚く構成されている。
このような厚肉部123を形成することにより、スライドユニットを多段状に構成した場合であっても、その剛性を確保することができる。また、第二ガイドレールを固定した部位を回避した位置に厚肉部を形成したので、多段式スライドユニットの全高に影響を与えることなく、剛性を確保することができる。本実施形態における中間厚肉部123bは、y軸方向に離間した2つの中間厚肉部123bを備えているが、例えば図5に示すように単一の中間厚肉部123bとしてもよいし、3つ以上の中間厚肉部123bを形成してもよい。
第二スライドテーブル137は概略板状の部材であり、下面137a側に第二可動子135を固定する第二可動子取付部139を備えている。第二スライドテーブル137は、第二可動子取付部139に固定された2つの第二可動子135によって水平に支持されるとともに、第二ガイドレール133に沿ってx軸方向に進退可能に構成されている。
このような厚肉部123を形成することにより、スライドユニットを多段状に構成した場合であっても、その剛性を確保することができる。また、第二ガイドレールを固定した部位を回避した位置に厚肉部を形成したので、多段式スライドユニットの全高に影響を与えることなく、剛性を確保することができる。本実施形態における中間厚肉部123bは、y軸方向に離間した2つの中間厚肉部123bを備えているが、例えば図5に示すように単一の中間厚肉部123bとしてもよいし、3つ以上の中間厚肉部123bを形成してもよい。
第二スライドテーブル137は概略板状の部材であり、下面137a側に第二可動子135を固定する第二可動子取付部139を備えている。第二スライドテーブル137は、第二可動子取付部139に固定された2つの第二可動子135によって水平に支持されるとともに、第二ガイドレール133に沿ってx軸方向に進退可能に構成されている。
図4(a)〜(c)は、保持機構の一例を示す図である。保持機構150(150A、150B)は、第一真空チャンバ10aと第二真空チャンバ10bとの間を移送しているときはワークWを保持し、移送したワークWを回転テーブル31上に載置し、又は、真空処理の終了したワークWを回転テーブル31から持ち上げる機構である。図示する保持機構150は、第二スライドテーブル137の進行方向の先端面137c(x軸方向プラス側の端面)に取り付けられているため、搬送装置100の全高を低く抑え、低背化を図ることができる。
保持機構150によるワークWの保持方式には、種々の方式を採用することができる。
例えば図4(b)に示す保持機構150Aは、ワークWの下面を支持する2本の支持アーム151と、ワークWを昇降させる(z軸方向に移動させる)昇降装置153と、を備えている。支持アーム151はx軸方向に伸びると共に、y軸方向に互いに離間配置されている。昇降装置153は、第二スライドテーブル137の先端面に取り付けられている。昇降装置153の駆動力は、例えば真空チャンバ外部に設けられたモータ等の駆動源(不図示の外部動力)の動力をボールねじやシャフトを用いて真空チャンバ内に伝達すると共に、ボールねじやシャフトの回転運動をカムにより昇降運動に変換することにより伝達される。保持機構150Aでは、昇降装置153による支持アーム151の上下動を利用してワークWを下方から持ち上げたり、ワークWを回転テーブル31(図1参照)上に載置したりすることができる。
また、例えば図4(c)に示す保持機構150Bは、ワークWの下面を支持する1本の支持アーム151と、ワークWを昇降させる昇降装置153と、を備え、更に、支持アーム151の上方に配置された押さえ板155と、押さえ板155を支持アーム151に押し付ける固定棒157と、を備えている。昇降装置153によって支持アーム151を押さえ板155側に移動させると、支持アーム151と押さえ板155との間でワークWを挟持することができる。
例えば図4(b)に示す保持機構150Aは、ワークWの下面を支持する2本の支持アーム151と、ワークWを昇降させる(z軸方向に移動させる)昇降装置153と、を備えている。支持アーム151はx軸方向に伸びると共に、y軸方向に互いに離間配置されている。昇降装置153は、第二スライドテーブル137の先端面に取り付けられている。昇降装置153の駆動力は、例えば真空チャンバ外部に設けられたモータ等の駆動源(不図示の外部動力)の動力をボールねじやシャフトを用いて真空チャンバ内に伝達すると共に、ボールねじやシャフトの回転運動をカムにより昇降運動に変換することにより伝達される。保持機構150Aでは、昇降装置153による支持アーム151の上下動を利用してワークWを下方から持ち上げたり、ワークWを回転テーブル31(図1参照)上に載置したりすることができる。
また、例えば図4(c)に示す保持機構150Bは、ワークWの下面を支持する1本の支持アーム151と、ワークWを昇降させる昇降装置153と、を備え、更に、支持アーム151の上方に配置された押さえ板155と、押さえ板155を支持アーム151に押し付ける固定棒157と、を備えている。昇降装置153によって支持アーム151を押さえ板155側に移動させると、支持アーム151と押さえ板155との間でワークWを挟持することができる。
多段式スライドユニットの駆動に際しては、例えば真空チャンバの外部に設けられたモータ等の駆動源(不図示の外部動力)の動力を、ボールねじやシャフトを用いて第二真空チャンバ10b内にx軸方向の動力として伝達する。伝達された動力は、最上段に位置する第二スライドテーブル137にのみ与えられる。
この動力により第二スライドテーブル137は第二ガイドレール133に沿って進退移動するが、第二スライドテーブル137と共に移動する第二可動子135が第二ガイドストッパ133aに接触することで、第二スライドテーブル137の第二ガイドレール133に対する移動が終了する。さらに、第一スライドテーブル117と共に移動する第一可動子115が、第一ガイドストッパ113aに接触することで、第一スライドテーブル117の第一ガイドレール113に対する移動が終了する。
このように、第二スライドテーブル137に対して外部動力をx軸方向(伸張方向又は収縮方向)に加えることで、第一スライドテーブル117と第二スライドテーブル137が順次x軸方向に移動していき、多段式スライドユニットが伸縮する。スライドユニットを多段構成とすることで、長いストロークを実現することができる。
この動力により第二スライドテーブル137は第二ガイドレール133に沿って進退移動するが、第二スライドテーブル137と共に移動する第二可動子135が第二ガイドストッパ133aに接触することで、第二スライドテーブル137の第二ガイドレール133に対する移動が終了する。さらに、第一スライドテーブル117と共に移動する第一可動子115が、第一ガイドストッパ113aに接触することで、第一スライドテーブル117の第一ガイドレール113に対する移動が終了する。
このように、第二スライドテーブル137に対して外部動力をx軸方向(伸張方向又は収縮方向)に加えることで、第一スライドテーブル117と第二スライドテーブル137が順次x軸方向に移動していき、多段式スライドユニットが伸縮する。スライドユニットを多段構成とすることで、長いストロークを実現することができる。
以上のように、本実施形態によれば、第一スライドテーブルのベース面との対向面に前段(下段)の第一可動子を固定し、第一スライドテーブルのベース面との非対向面に後段(上段)の第二ガイドレールを固定するとともに、第二ガイドレールの固定面を第一可動子の固定面よりもベース面寄りに配置したので、複数のスライドユニットを積層した場合であっても、搬送装置の全高を低く抑えることができる。従って、搬送装置を収容する真空チャンバの容積を小さくすることができ、真空引きに要する時間が減少するので、製品1個を生産するために必要な時間を減らすことができる。
また、本実施形態においては、第一スライドテーブルの凹陥部内であって、第二ガイドレールを固定した部位を回避した部分に、長手方向に連続的又は断続的に伸びる厚肉部を形成したので、多段式スライドユニットの長ストロークと低背化を実現しながら、搬送装置の剛性を保つことができる。
また、本実施形態においては、第一スライドテーブルの凹陥部内であって、第二ガイドレールを固定した部位を回避した部分に、長手方向に連続的又は断続的に伸びる厚肉部を形成したので、多段式スライドユニットの長ストロークと低背化を実現しながら、搬送装置の剛性を保つことができる。
なお、本実施形態においては、前段側の一対の第一ガイドレール113間に、後段側の第二ガイドレール133を配置する構成としたが、後段側の一対の第二ガイドレール間に前段側の第一ガイドレールを配置する構成としても良い。
この場合、第一可動子取付部を第一スライドテーブルの下面の幅方向中央部に凹陥部として形成すると共に、第二ガイドレール取付部を第一スライドテーブルの上面の幅方向両端部に下面に向けて段差状に形成する。そして、第二ガイドレールを支持した面のz軸方向位置と、第一可動子を支持した面のz軸方向位置との間に上述の関係を持たせれば良い。さらに、第一可動子取付部としての凹陥部内、且つ第一ガイドレール固定部位を回避した位置に、第一スライドテーブルの厚さ方向に突出すると共に、x軸方向に延びる厚肉部を形成して剛性を確保するようにすれば良い。
この場合、第一可動子取付部を第一スライドテーブルの下面の幅方向中央部に凹陥部として形成すると共に、第二ガイドレール取付部を第一スライドテーブルの上面の幅方向両端部に下面に向けて段差状に形成する。そして、第二ガイドレールを支持した面のz軸方向位置と、第一可動子を支持した面のz軸方向位置との間に上述の関係を持たせれば良い。さらに、第一可動子取付部としての凹陥部内、且つ第一ガイドレール固定部位を回避した位置に、第一スライドテーブルの厚さ方向に突出すると共に、x軸方向に延びる厚肉部を形成して剛性を確保するようにすれば良い。
《第二の実施形態》
本発明の第二の実施形態に係る搬送装置について図5に基づいて説明する。図5は、本発明の第二の実施形態に係る搬送装置の側面図である。本実施形態に係る搬送装置は、3段に積層された多段式スライドユニットを備えている点に特徴がある。第一の実施形態と同一又は同等の部材には同一の符号を付してその説明を省略する。
搬送装置100Bは、第一スライドユニット110、第一スライドユニット110上に取り付けられた第二スライドユニット130、及び第二スライドユニット130上に取り付けられた第三スライドユニット160を有する多段式スライドユニットと、第三スライドユニット160に取り付けられてワークW(搬送物)を保持する保持機構150と、を備えている。
本実施形態について、第一スライドユニット110と第二スライドユニット130との関係においては、前者が前段スライドユニット、後者が後段スライドユニットの例である。また、第二スライドユニット130と第三スライドユニット160との関係においては、前者が前段スライドユニット、後者が後段スライドユニットの例である。このように、本実施形態の多段式スライドユニットにおいては、前段−後段スライドユニットの組が2つ存在している。
本発明の第二の実施形態に係る搬送装置について図5に基づいて説明する。図5は、本発明の第二の実施形態に係る搬送装置の側面図である。本実施形態に係る搬送装置は、3段に積層された多段式スライドユニットを備えている点に特徴がある。第一の実施形態と同一又は同等の部材には同一の符号を付してその説明を省略する。
搬送装置100Bは、第一スライドユニット110、第一スライドユニット110上に取り付けられた第二スライドユニット130、及び第二スライドユニット130上に取り付けられた第三スライドユニット160を有する多段式スライドユニットと、第三スライドユニット160に取り付けられてワークW(搬送物)を保持する保持機構150と、を備えている。
本実施形態について、第一スライドユニット110と第二スライドユニット130との関係においては、前者が前段スライドユニット、後者が後段スライドユニットの例である。また、第二スライドユニット130と第三スライドユニット160との関係においては、前者が前段スライドユニット、後者が後段スライドユニットの例である。このように、本実施形態の多段式スライドユニットにおいては、前段−後段スライドユニットの組が2つ存在している。
以下、主として第二スライドユニット130と第三スライドユニット160の関係について説明する。
第二スライドユニット130は、第一スライドテーブル117の上面117b(ベース面)上に配置された一対の第二ガイドレール133、及び第二ガイドレール133に支持されることにより、第二ガイドレール133に沿って進退する第二可動子135を有する第二ガイド手段131と、下面137a(第一スライドテーブル117との対向面)において第二可動子135を固定する第二スライドテーブル137と、を備えている。
第三スライドユニット160は、第二スライドテーブル137の上面137b(第一スライドテーブル117との非対向面)であって、一対の第二ガイドレール133間に相当する部位に固定される第三ガイドレール163、第三ガイドレール163に支持されることにより、第三ガイドレール163に沿って第二可動子135と並行に進退する第三可動子165を有する第三ガイド手段161と、下面167a(第二スライドユニット130との対向面)において第三可動子165を固定する第三スライドテーブル167と、を備えている。
保持機構150は、第三スライドテーブル167の適所(第三スライドテーブル167の上面167b又は先端面)に取り付けられている。
第二スライドユニット130は、第一スライドテーブル117の上面117b(ベース面)上に配置された一対の第二ガイドレール133、及び第二ガイドレール133に支持されることにより、第二ガイドレール133に沿って進退する第二可動子135を有する第二ガイド手段131と、下面137a(第一スライドテーブル117との対向面)において第二可動子135を固定する第二スライドテーブル137と、を備えている。
第三スライドユニット160は、第二スライドテーブル137の上面137b(第一スライドテーブル117との非対向面)であって、一対の第二ガイドレール133間に相当する部位に固定される第三ガイドレール163、第三ガイドレール163に支持されることにより、第三ガイドレール163に沿って第二可動子135と並行に進退する第三可動子165を有する第三ガイド手段161と、下面167a(第二スライドユニット130との対向面)において第三可動子165を固定する第三スライドテーブル167と、を備えている。
保持機構150は、第三スライドテーブル167の適所(第三スライドテーブル167の上面167b又は先端面)に取り付けられている。
本実施形態に係る搬送装置100Bにおいては、特に第二スライドテーブル137の形状が第一の実施形態と異なっている。
即ち、第二スライドテーブル137は概略板状の部材であり、下面137a側に第二可動子135を固定する第二可動子取付部139を備え、上面137b側に第三ガイドレール163を固定する第三ガイドレール取付部141を備えている。第二可動子取付部139と第三ガイドレール取付部141とは、第二スライドテーブル137における幅方向位置が異なっている。
第二可動子取付部139は、第二スライドテーブル137の下面137aのy軸方向両端部に上面137bに向けて段差状に形成されている。第二スライドテーブル137は、第二可動子取付部139に固定された第二可動子135によって水平に支持されると共に、第二ガイドレール133に沿ってx軸方向に進退可能に構成されている。
第三ガイドレール取付部141は、第二スライドテーブル137の上面137bのy軸方向中央部に形成された凹陥部であり、凹陥部の内底面に第三ガイドレール163が固定される。
即ち、第二スライドテーブル137は概略板状の部材であり、下面137a側に第二可動子135を固定する第二可動子取付部139を備え、上面137b側に第三ガイドレール163を固定する第三ガイドレール取付部141を備えている。第二可動子取付部139と第三ガイドレール取付部141とは、第二スライドテーブル137における幅方向位置が異なっている。
第二可動子取付部139は、第二スライドテーブル137の下面137aのy軸方向両端部に上面137bに向けて段差状に形成されている。第二スライドテーブル137は、第二可動子取付部139に固定された第二可動子135によって水平に支持されると共に、第二ガイドレール133に沿ってx軸方向に進退可能に構成されている。
第三ガイドレール取付部141は、第二スライドテーブル137の上面137bのy軸方向中央部に形成された凹陥部であり、凹陥部の内底面に第三ガイドレール163が固定される。
ここで、第二スライドテーブル137は、第三ガイドレール163を支持した部位が、第二可動子135を支持した部位よりも、第一スライドテーブル117の上面117bに近い。言い換えれば、第三ガイドレール取付部141における第三ガイドレール163の固定面は、第二可動子取付部139における第二可動子135の固定面よりも下方に位置している。特に本実施形態の場合、第二可動子135の固定面を延長した平面が第三スライドユニット160と交差する位置にある。
このように、本実施形態においては、最下段のスライドユニットに対して積層された上段の複数のスライドユニット(第二スライドユニットと第三スライドユニット)に対しても第一の実施形態と同様の関係を持たせて低背化することができる。即ち、前段スライドテーブルの下面側に配置されるガイド手段の固定面を、前段スライドテーブルの上面側に配置されるガイド手段の固定面よりもベース面から離間した位置に設定することで、スライドユニットを多段状に構成した場合であっても、搬送装置の全高を低く抑えることができ、真空処理装置の第二真空チャンバの容積減少に寄与する。なお、本実施形態において第二可動子135の固定面と第三ガイドレール163の固定面を略同等の高さ位置(略同一平面上)としても、搬送装置の低背化を図ることができる。
このように、本実施形態においては、最下段のスライドユニットに対して積層された上段の複数のスライドユニット(第二スライドユニットと第三スライドユニット)に対しても第一の実施形態と同様の関係を持たせて低背化することができる。即ち、前段スライドテーブルの下面側に配置されるガイド手段の固定面を、前段スライドテーブルの上面側に配置されるガイド手段の固定面よりもベース面から離間した位置に設定することで、スライドユニットを多段状に構成した場合であっても、搬送装置の全高を低く抑えることができ、真空処理装置の第二真空チャンバの容積減少に寄与する。なお、本実施形態において第二可動子135の固定面と第三ガイドレール163の固定面を略同等の高さ位置(略同一平面上)としても、搬送装置の低背化を図ることができる。
第三ガイドレール取付部141内の第三ガイドレール163固定部位を回避した位置には、第二スライドテーブル137の厚さ方向に突出すると共に、x軸方向に延びる厚肉部143(端部厚肉部143a)が形成されている。厚肉部143は、x軸方向に連続的に形成することが望ましいが、断続的に形成したものであってもよい。この厚肉部143は、第三ガイドレール163固定部位における第二スライドテーブル137の厚さt2よりも厚く構成されている。
このような厚肉部143を形成することにより、スライドユニットを多段状に構成した場合であっても、その剛性を確保することができる。また、第二ガイドレールを固定した部位を回避した位置に厚肉部を形成したので、多段式スライドユニットの全高に影響を与えることなく、剛性を確保することができる。
第三スライドテーブル167は概略板状の部材であり、下面167a側に第三可動子165を固定する第三可動子取付部169を備えている。第三スライドテーブル167は、第三可動子取付部169に固定された第三可動子165によって水平に支持されるとともに、第三ガイドレール163に沿ってx軸方向に進退可能に構成されている。第三ガイドレール163の長手方向両端部には、夫々第三可動子165の長手方向移動を制限する第三ガイドストッパ(不図示)が配置されている。
このような厚肉部143を形成することにより、スライドユニットを多段状に構成した場合であっても、その剛性を確保することができる。また、第二ガイドレールを固定した部位を回避した位置に厚肉部を形成したので、多段式スライドユニットの全高に影響を与えることなく、剛性を確保することができる。
第三スライドテーブル167は概略板状の部材であり、下面167a側に第三可動子165を固定する第三可動子取付部169を備えている。第三スライドテーブル167は、第三可動子取付部169に固定された第三可動子165によって水平に支持されるとともに、第三ガイドレール163に沿ってx軸方向に進退可能に構成されている。第三ガイドレール163の長手方向両端部には、夫々第三可動子165の長手方向移動を制限する第三ガイドストッパ(不図示)が配置されている。
以上のように、本実施形態によれば、第二スライドテーブルのベース面との対向面に前段(下段)の第二可動子を固定し、第二スライドテーブルのベース面との非対向面に後段(上段)の第三ガイドレールを固定するとともに、第三ガイドレールの固定面を第二可動子の固定面よりもベース面寄りに配置したので、複数のスライドユニットを積層した場合であっても、搬送装置の全高を低く抑えることができる。従って、搬送装置を収容する真空チャンバの容積を小さくすることができ、真空引きに要する時間が減少するので、製品1個を生産するために必要な時間を減らすことができる。
また、本実施形態においては、第二スライドテーブルの凹陥部内であって、第三ガイドレールを固定した部位を回避した部分に長手方向に連続的又は断続的に伸びる厚肉部を形成したので、多段式スライドユニットの長ストロークと低背化を実現しながら、搬送装置の剛性を保つことができる。
また、本実施形態においては、第二スライドテーブルの凹陥部内であって、第三ガイドレールを固定した部位を回避した部分に長手方向に連続的又は断続的に伸びる厚肉部を形成したので、多段式スライドユニットの長ストロークと低背化を実現しながら、搬送装置の剛性を保つことができる。
《第三の実施形態》
本発明の第三の実施形態に係る搬送装置について図6に基づいて説明する。図6は、本発明の第三の実施形態に係る搬送装置の側面図である。本実施形態に係る搬送装置は、第一スライドユニットの下面に第二スライドユニットを配置した点に特徴がある。第一及び第二の実施形態と同一又は同等の部材には同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施形態に係る搬送装置100Cは多段式のスライドユニットを備えた搬送装置であり、前段スライドユニットとしての第一スライドユニット110、及び第一スライドユニット110の下方に取り付けられた後段スライドユニットとしての第二スライドユニット130を有する多段式スライドユニットと、第二スライドユニット130に取り付けられてワークW(搬送物)を保持する保持機構150と、を備えている。
本発明の第三の実施形態に係る搬送装置について図6に基づいて説明する。図6は、本発明の第三の実施形態に係る搬送装置の側面図である。本実施形態に係る搬送装置は、第一スライドユニットの下面に第二スライドユニットを配置した点に特徴がある。第一及び第二の実施形態と同一又は同等の部材には同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施形態に係る搬送装置100Cは多段式のスライドユニットを備えた搬送装置であり、前段スライドユニットとしての第一スライドユニット110、及び第一スライドユニット110の下方に取り付けられた後段スライドユニットとしての第二スライドユニット130を有する多段式スライドユニットと、第二スライドユニット130に取り付けられてワークW(搬送物)を保持する保持機構150と、を備えている。
第二スライドユニット130は、第一スライドテーブル117の下面117a(底面24aとの対向面)であって、一対の第一ガイドレール113間に固定される一対の第二ガイドレール133、第二ガイドレール133に支持されることにより、第二ガイドレール133に沿って第一可動子115と並行に進退する第二可動子135を有する第二ガイド手段131と、上面137b(第一スライドユニット110との対向面)において第二可動子135を固定する第二スライドテーブル137と、を備えている。
なお、本実施形態において、底面24aがベース面に相当する。また、底面24aには凹陥部24cが形成されており、多段式スライドユニットの一部が収容されている。
保持機構150は、第二スライドテーブル137の適所(第二スライドテーブル137の下面137a又は先端面)に取り付けられている。
なお、本実施形態において、底面24aがベース面に相当する。また、底面24aには凹陥部24cが形成されており、多段式スライドユニットの一部が収容されている。
保持機構150は、第二スライドテーブル137の適所(第二スライドテーブル137の下面137a又は先端面)に取り付けられている。
第一スライドユニット110の第一スライドテーブル117は概略板状の部材であり、下面117a側に第二ガイドレール133を固定する第二ガイドレール取付部121を備えている。第一可動子取付部119と第二ガイドレール取付部121とは、第一スライドテーブル117におけるy軸方向位置(幅方向位置)が異なっている。
第二ガイドレール取付部121は、第一スライドテーブル117のy軸方向中央部に形成された凹陥部であり、凹陥部の内底面(底面24aと対向する面)に第二ガイドレール133が固定されている。
第二スライドテーブル137は、第二可動子取付部139に固定された第二可動子135によって水平に支持されると共に、第二ガイドレール133に沿ってx軸方向に進退可能に構成されている。
第二ガイドレール取付部121は、第一スライドテーブル117のy軸方向中央部に形成された凹陥部であり、凹陥部の内底面(底面24aと対向する面)に第二ガイドレール133が固定されている。
第二スライドテーブル137は、第二可動子取付部139に固定された第二可動子135によって水平に支持されると共に、第二ガイドレール133に沿ってx軸方向に進退可能に構成されている。
ここで、第一スライドテーブル117は、第二ガイドレール133を支持した部位が、第一可動子115を支持した部位よりも底面24aから遠い。言い換えれば、第二ガイドレール取付部121における第二ガイドレール133の固定面は、第一可動子取付部119における第一可動子115の固定面よりも上方に位置している。特に本実施形態の場合、第一可動子115の固定面を延長した平面が第二スライドユニット130と交差する位置にある。
このように、本実施形態においては、前段の可動子と後段のガイドレールを前段スライドテーブルの同一面(ベース面との対向面)に配置すると共に、前段の可動子の固定面を、後段のガイドレールの固定面よりもベース面に近い位置に設定することで、スライドユニットを多段状に構成した場合であっても、搬送装置の全高を低く抑えることができ、真空処理装置の第二真空チャンバの容積減少に寄与する。なお、本実施形態において第一可動子115の固定面と第二ガイドレール133の固定面を略同等の高さ位置(略同一平面上)としても、搬送装置の低背化を図ることができる。
このように、本実施形態においては、前段の可動子と後段のガイドレールを前段スライドテーブルの同一面(ベース面との対向面)に配置すると共に、前段の可動子の固定面を、後段のガイドレールの固定面よりもベース面に近い位置に設定することで、スライドユニットを多段状に構成した場合であっても、搬送装置の全高を低く抑えることができ、真空処理装置の第二真空チャンバの容積減少に寄与する。なお、本実施形態において第一可動子115の固定面と第二ガイドレール133の固定面を略同等の高さ位置(略同一平面上)としても、搬送装置の低背化を図ることができる。
《第四の実施形態》
本発明の第四の実施形態に係る搬送装置について図7に基づいて説明する。図7は、本発明の第四の実施形態に係る搬送装置の側面図である。本実施形態に係る搬送装置は、第三の実施形態の変形例であり、前段のスライドユニットと後段のスライドユニットを互いに入れ子式に構成した多段式スライドユニットを備えている点に特徴がある。第一乃至第三の実施形態と同一又は同等の部材には同一の符号を付してその説明を省略する。
搬送装置100Dは、第一スライドユニット110、第一スライドユニット110下方に取り付けられた第二スライドユニット130、及び第二スライドユニット130上方に取り付けられた第三スライドユニット160を有する多段式スライドユニットと、第三スライドユニット160に取り付けられてワークW(搬送物)を保持する保持機構150と、を備えている。
本実施形態について、第一スライドユニット110と第二スライドユニット130との関係においては、前者が前段スライドユニット、後者が後段スライドユニットの例である。また、第二スライドユニット130と第三スライドユニット160との関係においては、前者が前段スライドユニット、後者が後段スライドユニットの例である。このように、本実施形態の多段式スライドユニットにおいては、前段−後段スライドユニットの組が2つ存在している。
本発明の第四の実施形態に係る搬送装置について図7に基づいて説明する。図7は、本発明の第四の実施形態に係る搬送装置の側面図である。本実施形態に係る搬送装置は、第三の実施形態の変形例であり、前段のスライドユニットと後段のスライドユニットを互いに入れ子式に構成した多段式スライドユニットを備えている点に特徴がある。第一乃至第三の実施形態と同一又は同等の部材には同一の符号を付してその説明を省略する。
搬送装置100Dは、第一スライドユニット110、第一スライドユニット110下方に取り付けられた第二スライドユニット130、及び第二スライドユニット130上方に取り付けられた第三スライドユニット160を有する多段式スライドユニットと、第三スライドユニット160に取り付けられてワークW(搬送物)を保持する保持機構150と、を備えている。
本実施形態について、第一スライドユニット110と第二スライドユニット130との関係においては、前者が前段スライドユニット、後者が後段スライドユニットの例である。また、第二スライドユニット130と第三スライドユニット160との関係においては、前者が前段スライドユニット、後者が後段スライドユニットの例である。このように、本実施形態の多段式スライドユニットにおいては、前段−後段スライドユニットの組が2つ存在している。
以下、主として第二スライドユニット130と第三スライドユニット160の関係について説明する。
第三スライドユニット160は、第二スライドテーブル137の上面137b(第一スライドテーブル117との対向面)であって、一対の第二ガイドレール133間に固定される第三ガイドレール163、第三ガイドレール163に支持されることにより、第二ガイドレール133に沿って第二可動子135と並行に進退する第三可動子165を有する第三ガイド手段161と、下面167a(第二スライドユニット130との対向面)において第三可動子165を固定する第三スライドテーブル167と、を備えている。
なお、本実施形態において、第二スライドユニット130と第三スライドユニット160との関係においては、第一スライドテーブル117の下面117aがベース面に相当する。
保持機構150は、第三スライドテーブル167の適所(第三スライドテーブル167の上面又は先端面)に取り付けられている。
第三スライドユニット160は、第二スライドテーブル137の上面137b(第一スライドテーブル117との対向面)であって、一対の第二ガイドレール133間に固定される第三ガイドレール163、第三ガイドレール163に支持されることにより、第二ガイドレール133に沿って第二可動子135と並行に進退する第三可動子165を有する第三ガイド手段161と、下面167a(第二スライドユニット130との対向面)において第三可動子165を固定する第三スライドテーブル167と、を備えている。
なお、本実施形態において、第二スライドユニット130と第三スライドユニット160との関係においては、第一スライドテーブル117の下面117aがベース面に相当する。
保持機構150は、第三スライドテーブル167の適所(第三スライドテーブル167の上面又は先端面)に取り付けられている。
第二スライドテーブル137は概略板状の部材であり、上面137b側に第二可動子135を固定する第二可動子取付部139と、第三ガイドレール163を固定する第三ガイドレール取付部141と、を備えている。第二可動子取付部139と第三ガイドレール取付部141とは、第二スライドテーブル137における幅方向位置が異なっている。
第三ガイドレール取付部141は、第二スライドテーブル137の上面137bのy軸方向中央部に形成された凹陥部であり、凹陥部の内底面に第三ガイドレール163が固定されている。
第三ガイドレール取付部141は、第二スライドテーブル137の上面137bのy軸方向中央部に形成された凹陥部であり、凹陥部の内底面に第三ガイドレール163が固定されている。
ここで、第二スライドテーブル137は、第三ガイドレール163を支持した部位が、第二可動子135を支持した部位よりも下面117aから遠い。言い換えれば、第三ガイドレール取付部141における第三ガイドレール163の固定面は、第二可動子取付部139における第二可動子135の固定面よりも下方に位置している。特に本実施形態の場合、第二可動子135の固定面を延長した平面が第三スライドユニット160と交差する位置にある。
このように、本実施形態においては、前段の可動子と後段のガイドレールを前段スライドテーブルの同一面(ベース面との対向面)に配置すると共に、前段の可動子の固定面を、後段のガイドレールの固定面よりもベース面に近い位置に設定することで、スライドユニットを多段状に構成した場合であっても、搬送装置の全高を低く抑えることができ、真空処理装置の第二真空チャンバの容積減少に寄与する。なお、本実施形態において第二可動子135の固定面と第三ガイドレール163の固定面を略同等の高さ位置(略同一平面上)としても、搬送装置の低背化を図ることができる。
このように、本実施形態においては、前段の可動子と後段のガイドレールを前段スライドテーブルの同一面(ベース面との対向面)に配置すると共に、前段の可動子の固定面を、後段のガイドレールの固定面よりもベース面に近い位置に設定することで、スライドユニットを多段状に構成した場合であっても、搬送装置の全高を低く抑えることができ、真空処理装置の第二真空チャンバの容積減少に寄与する。なお、本実施形態において第二可動子135の固定面と第三ガイドレール163の固定面を略同等の高さ位置(略同一平面上)としても、搬送装置の低背化を図ることができる。
《第五の実施形態》
本発明の第五の実施形態に係る搬送装置について図8に基づいて説明する。図8は、本発明の第五の実施形態に係る搬送装置を示す図であり、(a)は側面図であり、(b)はベースプレートの取り付け状態を示す上面図である。本実施形態に係る搬送装置は、第一ガイドレールと筐体との間にベースプレートを備えた点に特徴がある。以下、第一乃至第三の実施形態と同一又は同等の部材には同一の符号を付してその説明を省略する。
図8(a)に示す多段式スライドユニットは、第一の実施形態に示すユニット(図2)と同様であるためその説明を省略する。もちろん、他の実施形態に示した多段式スライドユニットに本実施形態を適用することも可能である。
本発明の第五の実施形態に係る搬送装置について図8に基づいて説明する。図8は、本発明の第五の実施形態に係る搬送装置を示す図であり、(a)は側面図であり、(b)はベースプレートの取り付け状態を示す上面図である。本実施形態に係る搬送装置は、第一ガイドレールと筐体との間にベースプレートを備えた点に特徴がある。以下、第一乃至第三の実施形態と同一又は同等の部材には同一の符号を付してその説明を省略する。
図8(a)に示す多段式スライドユニットは、第一の実施形態に示すユニット(図2)と同様であるためその説明を省略する。もちろん、他の実施形態に示した多段式スライドユニットに本実施形態を適用することも可能である。
本実施形態における真空処理装置の第二真空チャンバ10bの筐体24の底面24aには、凹陥部24cが形成されている。
搬送装置100Aは、凹陥部24c内、詳述すれば、第一ガイドレール113と凹陥部24cの内底面との間にベースプレート171を備えている。ベースプレート171は、その端部に配置された複数の固定部171aにおいて、凹陥部24cの内底面に固定されている。なお、固定部171a以外の部分は、凹陥部24cの内底面から離間している。ベースプレート171は、筐体24よりも剛性があり変形しにくい材料から形成されている。
第二真空チャンバ10b内を真空引きしたときには、筐体のある程度の変形は避けられない。そこで、本実施形態においては、ベースプレート171を介して多段式スライドユニットを第二真空チャンバ10b内に取り付けることにより、筐体24の歪みが搬送装置100Aに伝達しないようにして、搬送装置100Aの搬送精度を確保している。
なお、筐体24の側面24bに第一ガイドレールを取り付ける形式の場合は、第一ガイドレールと側面24bとの間にベースプレートを取り付ければよい。
以上のように、本実施形態によれば、搬送装置と筐体との間にベースプレートを配置したので、第二真空チャンバ内を真空引きした時の筐体の歪みが搬送装置に伝達せず、搬送精度の低下を抑制することができる。
搬送装置100Aは、凹陥部24c内、詳述すれば、第一ガイドレール113と凹陥部24cの内底面との間にベースプレート171を備えている。ベースプレート171は、その端部に配置された複数の固定部171aにおいて、凹陥部24cの内底面に固定されている。なお、固定部171a以外の部分は、凹陥部24cの内底面から離間している。ベースプレート171は、筐体24よりも剛性があり変形しにくい材料から形成されている。
第二真空チャンバ10b内を真空引きしたときには、筐体のある程度の変形は避けられない。そこで、本実施形態においては、ベースプレート171を介して多段式スライドユニットを第二真空チャンバ10b内に取り付けることにより、筐体24の歪みが搬送装置100Aに伝達しないようにして、搬送装置100Aの搬送精度を確保している。
なお、筐体24の側面24bに第一ガイドレールを取り付ける形式の場合は、第一ガイドレールと側面24bとの間にベースプレートを取り付ければよい。
以上のように、本実施形態によれば、搬送装置と筐体との間にベースプレートを配置したので、第二真空チャンバ内を真空引きした時の筐体の歪みが搬送装置に伝達せず、搬送精度の低下を抑制することができる。
1…真空処理装置、10a…第一真空チャンバ、10b…第二真空チャンバ、21…ゲートバルブ、22…定盤、23…蓋、24…筐体、24a…底面、24b…側面、24c…凹陥部、30…回転テーブルユニット、31…回転テーブル、32…スピンドルモータ、32a…回転軸、33…スライドユニット、40…照射系ユニット、100…搬送装置、110…第一スライドユニット、111…第一ガイド手段、113…第一ガイドレール、113a…第一ガイドストッパ、115…第一可動子、117…第一スライドテーブル、117a…下面、117b…上面、119…第一可動子取付部、121…第二ガイドレール取付部、123…厚肉部、130…第二スライドユニット、131…第二ガイド手段、133…第二ガイドレール、133a…第二ガイドストッパ、135…第二可動子、137…第二スライドテーブル、137a…下面、137b…上面、137c…先端面、139…第二可動子取付部、141…第三ガイドレール取付部、143…厚肉部、150…保持機構、151…支持アーム、153…昇降装置、155…押さえ板、157…固定棒、160…第三スライドユニット、161…第三ガイド手段、163…第三ガイドレール、165…第三可動子、167…第三スライドテーブル、167a…下面、169…第三可動子取付部、171…ベースプレート、171a…固定部、W…ワーク
Claims (6)
- ベース面上に所定の間隔を隔てて配置された一対の第一ガイドレール、該各第一ガイドレールに沿って夫々進退する第一可動子、及び該各第一可動子を固定する第一スライドテーブル、を有する第一スライドユニットと、
前記第一スライドテーブルの前記ベース面との非対向面であって前記一対の第一ガイドレール間に相当する部位に固定される第二ガイドレール、及び該第二ガイドレールにより支持されて前記第一可動子と並行に進退する第二可動子、を有する第二スライドユニットと、を備え、
前記第一スライドテーブルは、前記第二ガイドレールを支持した部位が、前記第一可動子を支持した部位と略同一平面上か、又は前記第一可動子を支持した部位よりも前記ベース面に近いことを特徴とする多段式スライドユニット。 - ベース面上に所定の間隔を隔てて配置された一対の第一ガイドレール、該各第一ガイドレールに沿って夫々進退する第一可動子、及び該各第一可動子を固定する第一スライドテーブル、を有する第一スライドユニットと、
前記第一スライドテーブルの前記ベース面との対向面であって前記一対の第一ガイドレール間に固定される第二ガイドレール、及び該第二ガイドレールにより支持されて前記第一可動子と並行に進退する第二可動子、を有する第二スライドユニットと、を備え、
前記第一スライドテーブルは、前記第二ガイドレールを支持した部位が、前記第一可動子を支持した部位と略同一平面上か、又は前記第一可動子を支持した部位よりも前記ベース面から遠いことを特徴とする多段式スライドユニット。 - 前記第二ガイドレールは、前記第一スライドテーブルの幅方向中間部に形成された凹陥部内に固定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の多段式スライドユニット。
- 前記凹陥部内の前記第二ガイドレールを固定した部分を回避した位置に、前記第一スライドテーブルの厚さ方向に突出する厚肉部が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の多段式スライドユニット。
- 前記第二可動子に固定された第二スライドテーブルを有する請求項1乃至4の何れか一項に記載の多段式スライドユニットと、
前記第二スライドテーブルに取り付けられて搬送物を保持する保持機構と、を備えたことを特徴とする搬送装置。 - 請求項5に記載の搬送装置をロードロック室内に備えたことを特徴とする真空処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012111750A JP2013239587A (ja) | 2012-05-15 | 2012-05-15 | 多段式スライドユニット、搬送装置、及び真空処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2012111750A JP2013239587A (ja) | 2012-05-15 | 2012-05-15 | 多段式スライドユニット、搬送装置、及び真空処理装置 |
Publications (1)
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JP2013239587A true JP2013239587A (ja) | 2013-11-28 |
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ID=49764373
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2012111750A Pending JP2013239587A (ja) | 2012-05-15 | 2012-05-15 | 多段式スライドユニット、搬送装置、及び真空処理装置 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016152721A1 (ja) * | 2015-03-25 | 2016-09-29 | 株式会社日立国際電気 | 基板処理装置および半導体装置の製造方法 |
KR102029634B1 (ko) | 2019-07-16 | 2019-10-07 | (주)에이치앤에이치 | 케미컬 자동공급장치 |
KR102075302B1 (ko) | 2019-07-16 | 2020-02-07 | (주)에이치앤에이치 | 케미컬 자동공급장치용 이동기 |
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-
2012
- 2012-05-15 JP JP2012111750A patent/JP2013239587A/ja active Pending
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CN107210258A (zh) * | 2015-03-25 | 2017-09-26 | 株式会社日立国际电气 | 基板处理装置以及半导体装置的制造方法 |
JPWO2016152721A1 (ja) * | 2015-03-25 | 2017-10-12 | 株式会社日立国際電気 | 基板処理装置および半導体装置の製造方法 |
US10403528B2 (en) | 2015-03-25 | 2019-09-03 | Kokusai Electric Corporation | Substrate-processing apparatus and method of manufacturing semiconductor device |
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