JP2013238523A - 電気機器検出および電力消費量モニタリングシステム - Google Patents

電気機器検出および電力消費量モニタリングシステム Download PDF

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Abstract

【課題】推定精度を低下させずにデータ量を最適化できる電気機器検出システムおよび電力消費量モニタリングシステムを提供する。
【解決手段】電気機器に供給される電流を測定する電流測定手段と、前記測定手段により測定された電流データを所定の周波数以下の成分のみを有する低周波波形データに変換して低周波成分の特徴ベクトル401をサンプリングする手段と、前記測定手段により測定された電流データから所定の周波数以上の高周波成分を抽出して、前記高周波成分をスペクトルに変換し、前記高周波成分のピーク周波数の特徴ベクトル403を検出する手段と、前記低周波成分の特徴ベクトルおよび高周波成分のピーク周波数の特徴ベクトル404を特徴ベクトル404として入力して、データベースに格納された教師データと比較することにより、動作中の電気機器を検出および識別するパターン認識手段とを備える電気機器検出システム。
【選択図】図4

Description

本発明は、電気機器検出および電力消費モニタリングシステムに関し、詳細には、電流センサを用いて、交流電源系に流れる電流を測定し、その特徴量を抽出するとともに、データベース等に格納された教師データを用いたパターン認識により、交流電源系に接続されている電気機器の種別とその動作状態を推定する電気機器検出および電力消費モニタリングシステムに関するものである。
従来から、電気機器に供給される交流電圧、交流電流からその特徴量を抽出し、教師データとの比較によるパターン認識により、電気機器のオン/オフ状況や動作状態等を推定するモニタリングシステムが提案されている。例えば、電流の大きさ、電流波形の形状、および電流と電圧の時間差を特徴量として推定する手段を具備するシステム(非特許文献1参照)、電気機器の消費電流の平均値、ピーク値、実効値、力率、波高率、波形率、電流変化の収束時間たる時定数、周期内の通電時間、位相差、電源電圧と消費電流のピークの時間差の一つまたは複数の特徴量として推定する手段を具備するシステム(非特許文献2参照)等が提案されている。
このほか、交流電流のスペクトルやスペクトログラムから特徴量を抽出する場合には、フーリエ解析やWavelet解析等が用いる手法が提案されており、パターン認識手段としては、ニューラルネットワークやサポートベクタマシン等の学習手段を用いる手段等も提案されている。
また、推定に使用する特徴量を多くすれば推定精度は向上するが、そのために膨大な特徴量を各電気機器に対して事前に収集し、データベース等に格納するためには、多大な労力と大容量の記憶手段等のハードウェア資源が必要となる。そこで、電流の商用周波数1周期分における平均化した電流波形データを抽出し、平均化した電流波形データから、電流値の変化が増加から減少に転じる点、または減少から増加に転じる点を示す凸点に関する凸点情報を抽出する手段を具備するシステムも提案されている。このほか、電力の使用状況から、居住者の生活状況を推定するシステムへの応用(非特許文献3参照)も提案されており、さりげなく高齢者等を見守るシステムや機器の異常を検知するシステム等への応用が期待されている。
このように、電気機器に供給される電圧、電流から得られる特徴量から、その系統に接続されている電気機器の種別やその動作状態を推定し、電気機器ごとの電力消費構造を効率的にモニタリングすることの有用性が広く認められている理由は、スマートタップ等を電気機器1台に対して1個設置した場合の導入コストが、各機器の電力消費量をモニタリングすることによって得られるメリットに対して釣り合わなくなることに起因する。
由本勝久他,"建物の外から電気機器の使用実態を把握するモニタリング装置へのニューラルネットワークの応用,"電気学会論文誌C, 122(8),pp. 1351−1359 (2002). 伊藤雅仁他"消費電力波形の特徴を利用した家電機器検出手法と制御システム,"情報処理学会論文誌 44(1), 95−105 (2003). 中野幸夫他"独居高齢者見守りシステムの実用化−−狛江市における実証試験,"電力中央研究所報告, 研究報告. R (09014) (2010). http://criepi.denken.or.jp/jp/kenkikaku/cgi−bin/report_download.cgi?download_name=R09014&report_cde=R09014よりダウンロード。
従来から提案されているモニタリング手法に共通する主要な課題として、推定精度の向上や、センサの数、処理手順、データ量等のハードウェアやソフトウェアに関する導入・運用コストの削減があげられる。
おおよそ、この2つの課題はトレードオフの関係にあり、推定精度を向上させようとして、推定に必要な特徴パラメータを増やせば、処理手順やデータ量が増えることとなり、システムの導入・運用コストが増えることを許容しなければならない。そのため、推定精度を向上させながら、導入・運用コストの増加を最低限にする推定手法とシステムの最適な設計方法が重要な解決課題となる。特に、様々な電気機器が存在する中で、複数の電気機器が動作する全ての組み合わせに対して、パターン認識に必要な教師データを全て用意することは現実的ではなく、教師データ1個あたりのデータ量とその数量はシステムを構築する上で重要な制約条件となる。
また、電気機器が接続される交流電源系統には、意図しない電磁ノイズが存在することが珍しくなく、意図しない電磁ノイズは少なからず、推定精度に影響を与えると考えられる。このほか、電気機器に供給される電流の時間波形や周波数特性は、交流電源系統の伝送特性、および、その系統に接続されている電気機器の数や接続状況等によっても変動するため、この変動による推定精度の低下を最大限に抑える必要がある。
本発明は上記問題に鑑みなされたものであって、その課題は、推定精度を低下させずにデータ量を最適化できる電気機器検出システムおよび電力消費量モニタリングシステムを提供することにある。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、電気機器に供給される電流を測定する電流測定手段と、前記測定手段により測定された電流データを所定の周波数以下の成分のみを有する低周波波形データに変換して低周波成分の特徴ベクトルをサンプリングする手段と、前記測定手段により測定された電流データから所定の周波数以上の高周波成分を抽出して、前記高周波成分をスペクトルに変換し、前記高周波成分のピーク周波数の特徴ベクトルを検出する手段と、前記低周波成分の特徴ベクトルおよび前記高周波成分のピーク周波数の特徴ベクトルを特徴ベクトルとして入力して、データベースに格納された教師データと比較することにより、動作中の電気機器を検出および識別するパターン認識手段とを備え、前記教師データは、所定周波数以下の低周波成分で構成される低周波波形データの特徴ベクトルと、個々の電気機器に電流が供給された際に当該電気機器内部で発せられる高周波成分のピーク周波数の特徴ベクトルとを含み、前記高周波成分のピーク周波数の特徴ベクトルは、個々の電気機器に特有の顕著な特徴を示すことを特徴とする電気機器検出システムである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電気機器検出システムにおいて、前記低周波波形データは、電源ケーブルの自己インダクタンスによる損失や、交流電源系統の回路共振の影響を無視できる周波数以下の成分のみを有することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の電気機器検出システムにおいて、前記パターン認識手段は、電気機器単体に対する低周波波形データの時間軸上の振幅情報を足し算して求めた合成波形データの特徴ベクトルを、前記複数の電気機器が動作している際の低周波波形データの特徴ベクトルの教師データとして用いることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれかに記載の電気機器検出システムにおいて、前記ピーク周波数は、電気機器の出力状況の変化に応じて顕著な特徴を示す、高周波成分のスペクトルのピーク周波数であることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれかに記載の電気機器検出システムにおいて、前記低周波波形データをスペクトルに変換し、さらに、スペクトルを一定間隔で平均化したデータを低周波成分の特徴ベクトルとして用い、動作中の機器を検出することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1から5の電気機器検出システムと、前記電流測定手段とパターン認識手段の出力結果から動作中の電気機器に対する電力消費状況をモニタリングする手段とを備えたことを特徴とする電力消費量モニタリングシステムである。
本発明の電気機器検出および電力消費量モニタリングシステムの基本構成を示す図である。 動作中の機器の種類と、各々の機器に対応する消費電力量を出力する際のフローを示す図である。 本発明にかかるセンサの構成を示す図である。 電気機器の検出、識別に必要な識別器を作成するための学習データの流れを示す図である。 3機種の低周波成分の特徴ベクトルを合成した合成波形データの特徴ベクトルを算出した例を示す図である。 高周波成分のスペクトルに対してピーク周波数の軌跡を示す図である。 動作中の電気機器の推定精度を評価するための尺度についての概念を示す図である。 照明の教師データを示す図である。 テレビの教師データを示す図である。 冷蔵庫の教師データを示す図である。 エアコン(暖房)の教師データを示す図である。 エアコン(冷房)の教師データを示す図である。 電気カーペット(フル出力)の教師データを示す図である。 電気カーペット(ハーフ出力)の教師データを示す図である。 学習させる正解パターンの例を示す図である。 本発明の教師データの作成概念を、電気的に記述した図である。 2つの特徴ベクトルの論理和を示す図である。 照明器具の消費電力量の変動と低周波成分の波形データを測定した結果を示す図である。 エアコンの消費電力量の変動と低周波成分の波形データを測定した結果を示す図である。 エアコンの高周波成分のスペクトルのピーク周波数の軌跡を記録した図である。 照明、テレビ、冷蔵庫、エアコン(暖房)の4状態に対する低周波成分の波形データ(500kHzサンプル、1000個)をスペクトルに変換したデータ(Original)と、スペクトルを100Hzごとに平均化したデータ(mean)を示した図である。 エアコン(冷房)、電気カーペット(フル、半分)の3状態に対する低周波成分の波形データ(500kHzサンプル、1000個)をスペクトルに変換したデータ(Original)と、スペクトルを100Hzごとに平均化したデータ(mean)を示した図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
(第1の実施形態)
本実施形態の電気機器検出および電力消費量モニタリングシステム(以下、単にモニタリングシステムともいう)は、動作中の電気機器を検出および識別して、動作中の電気機器の種類と各機器に対応する消費電力量を出力する。図1は、第1の実施形態のモニタリングシステムの基本構成を示す図である。モニタリングシステムは、図1に示すように、同一の交流電源系統に接続された電気機器(検出対象)101〜106と、電源ケーブル107と、建物内に設置された分電盤108と、電源ケーブル107に流れる電流に基づいて電気機器101〜106の検出に必要な所定の特徴ベクトルを抽出するセンサ109と、センサ109が抽出した特徴ベクトルを発信するためのホームゲートウェイ(HGW)110と、ネットワーク111と、ネットワーク111上に設置され、センサ109から送信された特徴ベクトルに基づいてパターン認識することにより動作中の電気機器を検出および識別するサーバ112と、サーバ112が動作中の電気機器を検出および識別する際のパターン認識に用いる教師データ等を格納するデータベース113と、電気機器の検出結果および電力消費量のモニタリング結果を出力する表示装置114とを備えて構成される。
なお、図1においては、サーバ112およびデータベース113がネットワーク111上に存在し、様々な場所に設置される複数のセンサ109から得られる特徴ベクトルに基づいて統括的に処理できる構成としているが、この構成に限定されない。サーバ112およびデータベース113を、ネットワーク111を介さずにホームゲートウェイ110に接続することで、建物内に設置される専用サーバとして構成してもよい。
図2は、図1のモニタリングシステムが、動作中の電気機器の種類と各機器に対応する消費電力量を出力する際の処理フローを示す図である。本実施形態のモニタリングシステムにおいて、センサ109は、一定時間間隔で、あるいは、電力消費量の増減があった場合に、同一の交流電源系統に接続された電気機器(検出対象)101〜106の電流測定を行い、特徴ベクトルを抽出する(S1)。センサ109は、ホームゲートウェイ110およびネットワーク111を介して、抽出された特徴ベクトルをサーバ112に送信する(S2)。測定された特徴ベクトルを受信したサーバ112は、学習の完了した識別器を用いて、教師データと測定で得られた特徴ベクトルの突き合わせ(比較)を行い、パターン認識することで動作中の機器を検出(識別)する(S3)。サーバ112は検出(識別)結果をネットワーク111およびホームゲートウェイ110を介して、表示装置114に送信する(S4)。検出(識別)結果を受信した表示装置114は、動作中の機器の種類と、各々の機器に対応する消費電力量を出力することにより電力消費状況をモニタリングしている(S5)。以上の処理により、モニタリングシステムは、動作中の機器の種類の検出(識別)と、各々の機器に対応する消費電力量をモニタリングしている。
本実施形態のモニタリングシステムでは、パターン認識するために用いられる特徴ベクトルとして、電気機器の負荷電流を測定して、電源周波数(50Hz/60Hz)の基本波およびその高調波成分を持つ家電機器等の負荷電流から抽出される低周波成分の波形データの特徴ベクトルと、個々の電気機器に電流が供給された際に機器内部のスイッチング素子がON/OFF等することで発生する高周波電流から抽出される高周波成分のピーク周波数の特徴ベクトルとを用いている。これらの特徴ベクトルを用いることにより、パターン認識に必要な特徴量のパラメータ数を限定するとともに、推定精度を低下させずにデータ量を最適化できる。また、意図しない電磁ノイズの存在や、交流電源系統の伝送特性、および、その系統に接続されている電気機器の数の変動による推定精度の低下を最大限に抑えることができる。さらに、電気機器単体に対する教師データのみを用意するだけで、複数の電気機器が動作している場合のパターン認識にも対応できるので、推定すべき機器数の増加に対しても柔軟に対応できる。
本実施形態のモニタリングシステムではこれらの特徴ベクトルを、データベース113に格納された教師データや、センサ109で抽出されてサーバ112に送信される特徴ベクトルとして採用している。
図3は、本発明のモニタリングシステムで用いられるセンサ109の詳細な構成を示す図である。センサ109は、電流プローブ301と、この電流プローブ301の出力信号をそれぞれ処理するローパスフィルタ302およびハイパスフィルタ303と、A/D変換処理部304と、平均化処理部305と、次元削減処理部306と、スペクトル変換処理部308と、規格化処理部309と、ピーク検出処理部310と、特徴ベクトル抽出部307と、通信IF311とを備えて構成される。
センサ109において、電流プローブ301は、所定のサンプリング周波数で電源ケーブルに流れる電流を測定する。測定した電流信号は、所定周波数以下の周波数成分を抽出するためのローパスフィルタ302と、所定周波数以上の周波数成分を抽出するためのハイパスフィルタ303とにそれぞれ別々に入力される。ローパスフィルタ302は強調して抽出したい周波数成分に応じて、カットオフ周波数を低く設定することが可能である。同様に、ハイパスフィルタ303も、必要に応じて、カットオフ周波数を高く設定することが可能である。ローパスフィルタ302およびハイパスフィルタ303を通過したアナログの電流波形は、A/D変換処理部304により標本化、ディジタル化される。
平均化処理部305は、ローパスフィルタ302を通過した電流波形(交流電源周波数50/60Hzに同期)の低周波成分(例えば、10kHz以下)の複数周期分(例えば、50Hz、5周期であれば0.1msec)を平均化し、波形のばらつきや局所的な振幅変動による影響を低減させる。平均化処理部305における平均化手法には、単純に複数周期を平均化する手法、移動平均を取る手法のいずれを採用してもよい。平均化された低周波成分は次元削減処理部306に入力される。
次元削減処理部306は、平均化された低周波成分の電流波形のデータ数を電気機器の検出精度を低下させない次元数まで次元削減する。次元削減されたデータは所定周波数以下の低周波成分(例えば、10kHz以下)の特徴ベクトルとして、特徴ベクトル抽出部307に入力される。
これにより、低周波成分の特徴ベクトルは、所定周波数を10kHzとする場合、10kHz以上の周波数成分を持つ意図しない電磁ノイズ等を除去できるため、交流電源系統に意図しない電磁ノイズが存在する環境においても対応できるだけでなく、検出精度に影響を与えないで次元数を削減できるため、ネットワーク111に送信されるデータ量を削減する効果と、ホームゲートウェイ110およびサーバ112における処理を軽くする効果を合わせ持つこととなる。
一方、スペクトル変換処理部308は、ハイパスフィルタ303を通過した電流波形の高周波成分(例えば、10kHz以上)をA/D変換処理した高周波成分のディジタル信号を周波数領域のスペクトルに変換する。スペクトル変換処理部308において、高速フーリエ変換(FFT)を用いると、変換処理の高速化およびハードウェアの簡略化が実現できるので好ましい。
規格化処理部309は、スペクトル変換処理部308によりスペクトルに変換された電流の高周波成分を最大値で規格化する。ピーク検出処理部310は、スペクトルのピーク周波数を検出する。ピーク検出処理部310においてピーク周波数を検出する条件として、振幅の最小値、ピーク周波数間の最少間隔等を設定することにより、検出されるピーク周波数の数を制限することができる。検出されたピーク周波数は、高周波成分の特徴ベクトルとして、特徴ベクトル抽出部307に入力される。これにより、各電気機器で高周波成分の振幅に大きなばらつきがある場合も安定してピーク検出が可能となるだけでなく、ピーク周波数のみを特徴ベクトルとして用いるため、スペクトルの高調波成分全てを用いる場合や、スペクトル形状を用いる場合に比べてデータ量を小さくすることが可能となる。また、交流電源の電源周波数(50/60Hz)に同期していないピーク周波数も検出することが可能となるため、電気機器の検出精度も向上する。
特徴ベクトル抽出部307は、受け取った低周波成分の特徴ベクトルと高周波成分のピーク周波数の特徴ベクトルとを、通信I/F311からHGW110を経由してネットワーク111上に接続されたサーバ112に送信する。
サーバ112に接続されたデータベース113には、予め電気機器と特徴ベクトルが関連付けられている教師データが格納されている。サーバ112は、データベース113に格納されている教師データと、センサ109から送信された特徴ベクトルとを比較することによりパターン認識を行って、動作中の電気機器を検出および識別する。
図4は、サーバ112およびデータベース113において、電気機器の検出、識別に必要な識別器を作成するための学習データの流れを示す図である。本実施形態のモニタリングシステムでは、任意の数の電気機器の動作状態を検出(識別)するにもかかわらず、各機器単体に対する電流データのみに対する特徴ベクトルを用いて識別器を作成する。
因みに従来のモニタリングシステムでは、任意の数の電気機器の動作状態を検出するための識別器を作成する場合、教師データを格納するデータベースは、電気機器が単体で動作している際の電流データに対する特徴ベクトルを格納するだけでなく、複数の電気機器が同時に動作している際の電流データを測定して、測定した複数の電気機器動作時の電流データに基づいた特徴ベクトルも格納しておき、サーバは、これら全ての特徴ベクトルを用いて、最適な検出、識別結果が得られるように、識別器を学習させる。しかしながら、何万、何億種以上の電気機器が存在する今日において、全ての機器の組み合わせに対する電流データを取得することは困難である。たとえ、検出対象の機器数を絞ったとしても、対象機器を新たに増やす場合は、既存の対象機器との組み合わせによる電流データを追加測定することが必要になるので実用性が乏しくなる。
図4において、各電気機器単体に対する低周波成分の特徴ベクトル401と、高周波成分に対する特徴ベクトル(ピーク周波数)403とに基づいて学習用の特徴ベクトルが生成される。低周波成分の特徴ベクトル401は、標本化、平均化、次元削減された波形データであり、交流電源周波数(50/60Hz)に同期して測定された電流波形から求められるため、同一のサンプリング周波数、同一データ数(周期数)であれば、複数の電気機器の特徴ベクトルの時間軸上の振幅情報を単純に足し算して合成波形データを求めることができる。
図5は、3種類の電気機器(機器1、機器2、機器3)の低周波成分の特徴ベクトルから3機種合成の特徴ベクトルを算出した例を示す図である。同図に示すとおり、本実施形態のモニタリングシステムでは、低周波成分については、電気機器単体の特徴ベクトルを単純に足し合わせて全ての組み合わせに対する複数機器動作時の特徴ベクトル402を求める。サーバ112およびデータベース113では、この合成波形データの特徴ベクトルを学習して識別器405を作成することができる。
図6は、ある家電機器のハイパスフィルタ通過後の高周波成分に対するスペクトルを1時間計測し、ピーク周波数の軌跡を記録した結果を示す図である。同図に示すとおり、スペクトルの各周波数成分に対して閾値を設けた場合も、消費電力が安定した観測期間中終始(約1時間)安定して得られるピーク周波数(ピーク1〜5)が得られることがわかる。このうち、ピーク周波数1〜3は周波数の時間変動がなく、特徴ベクトルとして用いるのにふさわしい高周波スペクトルの特徴である。これに対して、ピーク周波数4、5は周波数の時間変動があるため、特徴ベクトルとしては用いない。すなわち、本実施形態のモニタリングシステムでは、ピーク周波数1〜3のように周波数の時間変動のないピーク周波数を高周波成分の特徴ベクトルとして用いることとする。
本実施形態のモニタリングシステムでは、個々の電気機器に特有の顕著な特徴を示すピーク周波数を高周波成分の特徴ベクトルとして採用している。すなわち、本実施形態のモニタリングシステムで用いる高周波成分に対する特徴ベクトルは、各機器が動作中に発する高周波信号のユニークなピーク周波数であるため、他の機器の動作の有無に関わらず、その機器が動作している場合にのみ検出される特徴量である。ピーク周波数を高周波成分の特徴ベクトルとして採用することにより、特徴ベクトルとは異なる周波数に存在するノイズや他の機器が発する高周波成分は機器の識別に影響を及ぼさなくなるため、ノイズによる判定精度の低下も防止することができる。
また、高周波成分のピーク周波数の特徴ベクトルは、その機器が動作していたとしても、その機器と同時に動作している他の機器の高周波成分との強度比によっては必ずしもセンサ109により検出できない場合もあり得る特徴量でもある。そのため、低周波成分のように、複数の機器単体の高周波成分から合成して求めた合成スペクトルのピーク周波数を特徴ベクトルとしては用いないこととしている。
複数機器動作時の低周波成分に対する特徴ベクトル403と機器単体の高周波成分に対する特徴ベクトル402を学習用の特徴ベクトル404として使用し、識別器405を作成する。識別器405については、パターン認識性能が高く、柔軟性に優れたニューラルネットワークやサポートベクタマシンを用いることを想定して以下で説明する。
図4において、構成パラメータ406は識別器405の構成を定め、ニューラルネットワークにおいては中間層の素子数、サポートベクタマシンにおいては識別関数の次数に対応する。一方、重みづけパラメータ407は、ニューラルネットワークにおける結合の重みやサポートベクタマシンにおける識別関数の重みを決定するパラメータである。全ての学習用特徴ベクトルを識別器405に入力し、構成パラメータ406および重みづけパラメータ407が最適となるまで繰り返しチューニングすることによって、各機器単体に対するデータのみで最適な識別器が作成される。また、複数の機器が同時に動作している際に測定された実波形も学習用データとして用いれば、識別器の精度がさらに向上するものと考えられる。
次に、動作中の電気機器の推定精度を低下させずに、電流データの低周波成分の特徴ベクトルを最少化する次元削減処理についてさらに詳細に述べる。
図7は、動作中の電気機器の推定精度を評価するための尺度についての概念を示す図であり、正答率は、情報検索システムの検索性能評価に用いられる、適合率と再現率の調和平均としている。また、適合率は検索結果の正確性を示す尺度であり、適合率は網羅性を示す尺度である。ここで、照明、テレビ、冷蔵庫、エアコン、電気カーペットの5種類の電気機器のうち最大3機種が同時に動作する全25通りの状態に対して、動作中の電気機器を検出した場合の適合率、再現率、正答率を検証する。ただし、エアコンと電気カーペットは、暖房および冷房、フル出力時およびハーフ出力時の2つの状態を教師データとして持つものとする。
図8〜14は各々、照明、テレビ、冷蔵庫、エアコン(暖房、冷房)、電気カーペット(フル、半分)それぞれの動作状態に対する低周波成分の生波形と次元削減した平均値サンプリング後の特徴ベクトルとを比較して示した図である。生波形は、交流電源周波数50Hzに対して十分大きいサンプリング周波数で測定した生波形(500kHz・10000個)である。次元削減した特徴ベクトルは、0.5msec毎に平均化し、次元削減した平均値サンプリング後の特徴ベクトル(2kHz・40個)である。
図15は、5種類の電気機器のうち最大3機種が同時に動作する場合の各機器の組み合わせパターンについて示す図である。図15に示す全25通りの状態に対する正解パターン51通りを識別器に学習させ、ニューラルネットワークおよびサポートベクタマシンを用いた場合の適合率、再現率、正答率を比較した。次元削減した特徴ベクトルによる動作機器の検出(識別)結果を表1に示す。
表1に示すとおり、今回の条件では、サポートベクタマシンを用いたほうが、ニューラルネットワークを用いる場合に対して多少正答率が高くなっているものの、500kHzサンプルのデータを1/250に次元削減しても推定精度に影響を与えないことがわかる。すなわち、低周波成分の特徴ベクトルとしては、交流電源周波数(50Hz)の40倍程度の高調波成分に関する情報で十分であることを示している。したがって、本発明においては、予め、いくつかの検証用データを用意し、交流電源周波数の何倍までの情報が必要かを検証し、交流電源周波数に対して必要な上限周波数を定義することで、特徴ベクトルの次元数の削減を図り、電気機器の検出(識別)に必要なデータ量を最少化している。
さらに、本実施形態のモニタリングシステムは、以下に示すとおり、電気機器に供給される電流の時間波形や周波数特性が、交流電源系統の伝送特性、および、その系統に接続されている電気機器の数等によっても変動することに対して、推定精度の低下を最大限に抑える方法であるといえる。
図16は、本発明の教師データの作成概念を、電気的に記述した図である。本発明の電気機器単体に対する教師データは、交流電源v(t)(=AC100V)に対して、電気機器単体を接続した場合、すなわち、機器動作時の電源ポートの入力インピーダンスをZxとした場合の電流ix(t)を、
ix(t)=v(t)/Zx・・・・・(1)
となると仮定して取得されている。そのため、n個の電気機器が同一電源系統に接続されている場合の合成電流i(t)は、
i(t)=i1(t)+i2(t)+i3(t)+・・・+i5(t)
=(1/Z1+1/Z2+1/Z3+・・・+1/Zn)×v(t)
・・・・・(2)
となることを仮定している。これは、機器間に存在する電源ケーブルの損失を無視していることと等しいが、厳密には、電源ケーブルの自己インダクタンスと周波数に比例して、この損失が大きくなる。これに対して、本発明では、ローパスフィルタを通過した低周波成分をさらに次元削減し、特徴ベクトルとして用いているため、インダクタンス成分における損失が小さく、影響を受けにくい手法であると言える。
また、合成電流i(t)は、周波数領域において、
I(f)=[1/Z1(f)+1/Z2(f)+1/Z3(f)+・・・+1/Zn(f)]×V(f) ・・・・・(3)
となるので、電源ケーブル等のインダクタンスをL、機器の入力容量の和をCとすると、合成されたインピーダンスZ(f)は、
Z(f)=[1/Z1(f)+1/Z2(f)+1/Z3(f)+・・・+1/Zn(f)]
=j2pfL+1/j2pfC ・・・・・(4)
と表すことができる。ここで、
f=1/(2×π×√LC) ・・・・・(5)
となる周波数fにおいては回路共振が生じ、式(2)、(3)の仮定が成り立たなくなる。
例えば、電源ケーブルの単位長さ当たりの自己インダクタンスを0.1μH/m、電気機器のAC電源ポートの入力容量を100μFと仮定すると、電源ケーブル100m、電気機器5個が接続されたときの共振周波数fは約2.25kHzとなる。
本発明では、図8〜14において、2kHzに平均値サンプリングし、40個のデータに次元削減した場合の例を示したように、電源ケーブルの自己インダクタンスと電気機器の入力容量による共振周波数以下の成分のみを使用することとなる。したがって、回路共振の影響も取り除くことができ、且つ、電気機器間に存在する電源ケーブルの損失を無視して、電気機器の検出(識別)を行うことができるという利点を持つ。
また本実施形態のモニタリングシステムにおいては、エアコンや電気カーペット等の周囲の気温や使用状況によって出力状態が変化する電気機器に対しては、ピーク周波数として、1)電源ON/OFF時で明らかな強度変動があり、電源ON後常時観測されることと、2)測定系のノイズフロアに対して十分高い値に設定するしきい値(例えばあるポイント周波数に対するノイズフロアが−100dBmなら、しきい値は−70dBm)よりも高いレベルで検出できることと、3)他の家電機器において同様のピーク周波数が観測されないこととを満たすピーク周波数を用いることが好ましい。特徴ベクトルのデータ量を大幅に増加させずに、動作中の電気機器の検出(識別)精度を向上させることができるからである。
また、本実施形態のモニタリングシステムでは、低周波成分の波形データの特徴ベクトルと高周波成分のピーク周波数の特徴ベクトルとから得られる推定結果を論理和により合成してパターン認識を行うことが好ましい。図17は、2つの特徴ベクトルの論理和を示す図である。図17に示すように、低周波成分の波形データの特徴ベクトルで推定される領域aと、高周波成分のピーク周波数の特徴ベクトルで推定される領域bの論理和(a or b)で得られる結果cを動作中の機器として検出(識別)する。負荷電流の時間波形を用いた推定結果aと個々の電気機器に特有の顕著な特徴を示す周波数を用いた推定結果bとは、全く独立した情報から得られる推定結果である。したがって、本実施形態におけるパターン認識は、図17に示すように、双方から得られる推定結果を論理和により合成して行うことが好ましい。推定結果を論理和により合成したほうが、動作中の家電機器を見逃す確率が小さくなり、推定精度が向上すると考えられるからである。
図18は照明器具の消費電力量の変動と2つの時刻における低周波成分の波形データを測定した結果であり、図19はエアコンの消費電力量の変動と2つの時刻における低周波成分の波形データを測定した結果である。図18と図19を比較すると、照明器具の電力消費量や波形データは時間変動がほとんどないのに対して、エアコンは電力消費量の変動も大きく、電力消費量の異なる時刻における波形データが異なっていることがわかる。
そのため、エアコンや電気カーペット等の周囲の気温や使用状況によって、出力状態が変化する電気機器に対しては、機器の電力消費状況と波形データの変動をトレースし、2種類以上の教師データを用意することが、電気機器の検出(識別)精度を向上させるという観点では望ましいと考えられる。しかしながら、やみ雲に教師データを増加させては、推定精度を低下させずにデータ量を最適化することができない。
図20は図19の測定に用いたエアコンの高周波成分のスペクトルのピーク周波数の軌跡を記録した図である。図20に示すように、エアコンの高周波成分のスペクトルには、出力が安定する前には観測されず、安定後観測されるピーク周波数(A)と、出力状態に依らず、常時観測されるピーク周波数(B)がある。これら2つのピーク周波数のうち、出力が安定する前には観測されず、安定後観測されるピーク周波数を特徴ベクトルとして用いることで、変化の激しい出力状態に対する低周波成分の教師データをたくさん用意するよりも効率的且つ少ないデータ量で、エアコンの検出(識別)が可能となる。
以上説明したように、本発明の第1の実施形態のモニタリングシステムによれば、パターン認識に必要な特徴量のパラメータ数を、次元削減された低周波成分のみの電流波形と高周波成分のピーク周波数に限定することで、推定精度を低下させることなく、データ量を最適化することができる。
また、低周波成分を抽出する際に用いるローパスフィルタと、次元削減により、ローパスフィルタのカットオフ周波数以上の電磁ノイズを除去することも可能となる。さらに、本発明によれば、電源ケーブルの自己インダクタンスによる損失や、交流電源系統の回路共振に対する考慮もなされているため、安定的な機器検出(識別)精度が得られる。このほか、電気機器単体に対する教師データのみを用意するだけで、複数の電気機器が動作している場合のパターン認識にも対応できる識別器の作成が可能となるため、データベースに格納するデータ量も小さくすることができる。
さらにエアコンや電気カーペット等の周囲の気温や使用状況によって、出力状態が変化する電気機器に対して、出力状況の変化に応じて顕著な特徴を示す特徴ベクトル(高周波成分のスペクトルのピーク周波数)を用いるため、教師データのデータ量を大幅に増加させることなく、電気機器の検出(識別)精度を向上させることが可能である。これにより、システムの導入・運用コストや機器検出時間を増大させることなく、電力を消費している電気機器を精度よく識別することができる。
第1の実施形態によれば、パターン認識に必要な特徴量のパラメータ数を、次元削減された低周波成分のみの電流波形と高周波成分のピーク周波数に限定することで、推定精度を低下させることなく、データ量を最適化することができるだけでなく、低周波成分を抽出する際に用いるローパスフィルタと、次元削減により、ローパスフィルタのカットオフ周波数以上の電磁ノイズを除去することも可能となる。さらに、電源ケーブルの自己インダクタンスによる損失や、交流電源系統の回路共振に対する対策も万全であるため、安定的な機器検出(識別)精度が得られる。このほか、電気機器単体に対する教師データのみを用意するだけで、複数の電気機器が動作している場合のパターン認識にも対応できる識別器の作成が可能となるため、データベースに格納するデータ量も小さくすることができる。また、第1の実施形態の好ましい態様によれば、周囲の気温や使用状況によって、出力状態が変化する電気機器に対して、出力状況の変化に応じて顕著な特徴を示す高周波成分のスペクトルのピーク周波数を特徴ベクトルとして用いることにより、教師データのデータ量を大幅に増加させることなく、電気機器の検出(識別)精度を向上させることが可能である。
(第2の実施形態)
第2の実施形態のモニタリングシステムでは、低周波成分の特徴ベクトルとして、低周波成分の波形データを平均化する前に低周波成分の波形データをスペクトルに変換し、この変換したスペクトルを一定間隔で平均化した波形データを次元削減して特徴ベクトルを得ている。その他の構成は、第1の実施形態と同様であるのでその説明を省略する。
図21および図22は、照明、テレビ、冷蔵庫、エアコン(暖房、冷房)、電気カーペット(フル、半分)の7状態に対する低周波成分の波形データ(500kHzサンプル、1000個)をスペクトルに変換したデータ(Original)と、スペクトルを100Hzごとに平均化したデータ(mean)を示した図である。100Hzごとに平均化されたデータは10個のデータとなるため、これを低周波成分の教師データとして用いれば、図8〜14のように波形データとして用いるよりもデータ量を1/4に小さくすることができる。
そこで、低周波成分の特徴ベクトルとして、100Hzごとにスペクトルを平均化したデータを用いた場合について、本発明の第1の実施形態と同様に正答率を求めたところ、ほぼ同等の正答率が得られた。
以上説明したように、第2の実施形態のモニタリングシステムによれば、低周波成分の波形データをスペクトルに変換し、さらに、スペクトルを一定間隔で平均化することで、低周波成分の特徴ベクトルのデータ量をさらに小さくする可能であるので、データ量の増加を最小限に抑えつつ、耐ノイズ性を含む判定精度の更なる向上を実現することができる。
以上のことから、本発明は、従来から提案されているモニタリング手法に共通する課題であった、センサの数、処理手順、データ量に関する課題を解決するとともに、電気機器が接続される交流電源系統に存在する電磁ノイズや交流電源系統の伝送特性の変動による推定精度の低下も抑える効果を有する。
101〜106 電気機器(検出対象)
107 電源ケーブル
108 分電盤
109 センサ
110 ホームゲートウェイ(HGW)
111 ネットワーク1
112 サーバ
113 データベース
114 表示装置
301 電流プローブ
302 ローパスフィルタ
303 ハイパスフィルタ
304 A/D変換処理部
305 平均化処理部
306 次元削減処理部
307 特徴ベクトル抽出部
308 スペクトル変換処理部
309 規格化処理部
310 ピーク検出処理部
311 通信IF

Claims (6)

  1. 電気機器に供給される電流を測定する電流測定手段と、
    前記測定手段により測定された電流データを所定の周波数以下の成分のみを有する低周波波形データに変換して低周波成分の特徴ベクトルをサンプリングする手段と、
    前記測定手段により測定された電流データから所定の周波数以上の高周波成分を抽出して、前記高周波成分をスペクトルに変換し、前記高周波成分のピーク周波数の特徴ベクトルを検出する手段と、
    前記低周波成分の特徴ベクトルおよび前記高周波成分のピーク周波数の特徴ベクトルを特徴ベクトルとして入力して、データベースに格納された教師データと比較することにより、動作中の電気機器を検出および識別するパターン認識手段とを備え、
    前記教師データは、所定周波数以下の低周波成分で構成される低周波波形データの特徴ベクトルと、個々の電気機器に電流が供給された際に当該電気機器内部で発せられる高周波成分のピーク周波数の特徴ベクトルとを含み、前記高周波成分のピーク周波数の特徴ベクトルは、個々の電気機器に特有の顕著な特徴を示すことを特徴とする電気機器検出システム。
  2. 前記低周波波形データは、電源ケーブルの自己インダクタンスによる損失や、交流電源系統の回路共振の影響を無視できる周波数以下の成分のみを有することを特徴とする請求項1に記載の電気機器検出システム。
  3. 前記パターン認識手段は、電気機器単体に対する低周波波形データの時間軸上の振幅情報を足し算して求めた合成波形データの特徴ベクトルを、前記複数の電気機器が動作している際の低周波波形データの特徴ベクトルの教師データとして用いることを特徴とする請求項1または2に記載の電気機器検出システム。
  4. 前記ピーク周波数は、電気機器の出力状況の変化に応じて顕著な特徴を示す、高周波成分のスペクトルのピーク周波数であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の電気機器検出システム。
  5. 前記低周波波形データをスペクトルに変換し、さらに、スペクトルを一定間隔で平均化したデータを低周波成分の特徴ベクトルとして用い、動作中の機器を検出することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の電気機器検出システム。
  6. 請求項1から5の電気機器検出システムと、前記電流測定手段とパターン認識手段の出力結果から動作中の電気機器に対する電力消費状況をモニタリングする手段とを備えたことを特徴とする電力消費量モニタリングシステム。
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