JP2013238265A - 環状部材の締結構造及び締結方法 - Google Patents

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真 谷口
Yuki KUROSAKI
祐樹 黒崎
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潤 神岳
Hiroyuki Shioiri
広行 塩入
Jo KAYAHANA
定 茅花
Shuhei Yamaguchi
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Abstract

【課題】環状部材と被締結部材とを圧入した製品の信頼性の更なる向上を図る。
【解決手段】デフケース12に対してリングギヤ14が圧入された状態で、圧入代による半径方向の反力Pがリングギヤ14の圧入面14aに作用することで、この反力Pより軸方向の摩擦力が得られ、両者の位置が固定される。しかも、リングギヤ14のデフケース12に対する圧入面14aと、圧入面に対向する面である歯底面14eとの間に設けられた有底溝16によって、連結部18を残してリングギヤ14が分断されている。このため、リングギヤ14の圧入面14aに作用する半径方向の反力Pは、リングギヤ14の歯底面14eまで作用することなく、有底溝16によって遮断されるものとなる。その結果として、反力Pに起因する引っ張り応力が、リングギヤ14の歯底面14eに生じることが無く、歯元強度の低下を回避することが可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、環状部材の締結構造及び締結方法に関するものである。
従来から、環状部材を別体の被締結部材に圧入して、一体の部品を構成する手法が広く用いられており、その一例として、自動車の駆動系の構成要素であるデファレンシャルの、デフケースアッセンブリーの組付構造が挙げられる。図4(a)に示されるデフケースアッセンブリー10は、デファレンシャルケース(デフケース)12と、リングギヤ14とを締結することにより構成されている。そして、図4(b)のごとく、デフケース12の筒状の外周面12aとリングギヤ14の内周面14aとが、相互の圧入面となり、デフケース12に対してリングギヤ14を軸方向に圧入することにより、両者は一体化されるものである。
又、デフケース12に対するリングギヤ14の軸方向の位置決めをより確実にするために、デフケース12の軸方向の基端側(図4(b)では右側)には、半径方向に環状に突出するストッパー部12bが形成されており、このストッパー部12bにリングギヤ14の一端面14bが当接している。更に、デフケース12の鍔部12cの軸方向先端部(図4では左側端部)をかしめて、リングギヤ14の他端面14cに形成されたノッチ14dに食い込ませている(例えば、特許文献1参照)。このノッチ14dは、図5に示されるように、周方向に等間隔に形成された断面V字状の凹形状部である。従って、デフケース12に圧入されたリングギヤ14は、そのストッパー部12bがデフケース12のストッパー部12bに当接することにより、かつ、他端面14cがデフケース12の鍔部12cをかしめることにより、軸方向及び周方向の位置が規制され、デフケース12とリングギヤ14との、相互の位置決めがなされている。
欧州特許出願公開第0647789号明細書
ところで、図4(b)のごとく、デフケース12に対してリングギヤ14を軸方向に圧入された状態では、デフケース12の外周面12a、及び、リングギヤ14の内周面14aは、圧入代による半径方向の反力Pが生じる。そして、反力Pにより軸方向の摩擦力F=μP(μ:摩擦係数)が得られることで、両者の位置が固定されるものである。このとき、リングギヤ14の圧入面である内周面14aに、反力Pが作用することで、図4(c)に示されるように、歯面(歯底面)14eには引っ張り応力σが発生する。図4(b)(c)の例における引っ張り応力σの分布の傾向としては、図4(d)に色の濃淡で示されるように、デフケース12のストッパー部12bと当接するリングギヤ14の一端面14b側が大きく(色が濃い)、他端面14c側が小さく(色が薄い)なっている。これは、デフケース12のストッパー部12bを有する部分の剛性が高く、ストッパー部12b近傍における反力Pが相対的に大きくなることに起因するものである。そして、このリングギヤ14の歯底面14eに生じる引っ張り応力σが、リングギヤ14の歯元強度の低下を招く一因となっている。
以上のような課題は、デフケースアッセンブリー10を一例とする、動力伝達系機械要素を、環状部材を別体の被締結部材に圧入して一体の部品として構成する場合において、環状部材の強度低下が問題となる場合には、同様の検討が必要となる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、デフケースアッセンブリーを一例とする、環状部材と被締結部材とを圧入により締結してなる一体製品において、この一体製品の信頼性の更なる向上を図ることにある。
(発明の態様)
以下の発明の態様は、本発明の構成を例示するものであり、本発明の多様な構成の理解を容易にするために、項別けして説明するものである。各項は、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、発明を実施するための最良の形態を参酌しつつ、各項の構成要素の一部を置換し、削除し、又は、更に他の構成要素を付加したものについても、本願発明の技術的範囲に含まれ得るものである。
(1)環状部材と、該環状部材を圧入する被締結部材とを含み、環状部材と、該環状部材を圧入する被締結部材とを含む締結構造であって、前記環状部材の、前記被締結部材に対する圧入面と該圧入面に対向する面との間に、前記環状部材の周方向に連続する有底溝が設けられ、該有底溝の底部を構成し前記環状部材の周方向に連続する連結部を残して、前記環状部材が分断されている環状部材の締結構造(請求項1)。
本項に記載の環状部材の締結構造は、被締結部材に対して環状部材が圧入された状態で、圧入代による半径方向の反力が環状部材の圧入面に作用することで、この反力より軸方向の摩擦力が得られ、両者の位置が固定されるものである。しかも、環状部材の被締結部材に対する圧入面と、圧入面に対向する面との間に設けられた有底溝によって、連結部を残して環状部材が分断されている。このため、環状部材の圧入面に作用する半径方向の反力は、前記環状部材の、該圧入面に対向する面まで作用することなく、有底溝によって遮断されるものとなる。
(2)上記(1)項において、前記被締結部材の前記環状部材に対する圧入面と同心状をなし、前記環状部材の有底溝と嵌合可能な相補的形状を有する環状突起部が、前記被締結部材に設けられている環状部材の締結構造(請求項2)。
本項に記載の環状部材の締結構造は、被締結部材に設けられた、被締結部材の環状部材に対する圧入面と同心状をなし、環状部材の有底溝と嵌合可能な相補的形状を有する環状突起部が、環状部材の有底溝と嵌合することで、被締結部材に対して環状部材が圧入され、両者が締結されるものである。そして、この状態で、環状部材の被締結部材に対する圧入面と、圧入面に対向する面との間に設けられた有底溝によって、連結部を残して環状部材が分断されている。このため、環状部材の圧入面に作用する半径方向の反力は、環状部材の圧入面に対向する面まで作用することなく、有底溝によって遮断されるものとなる。
(3)上記(2)項において、前記環状部材及び前記被締結部材は、何れも、軸方向に伸びる環状突起部と、相手側の環状突起部を受けるための有底溝と、該有底溝の底部を構成すると共に前記環状突起部を支持する連結部とを備える環状部材の締結構造(請求項3)。
本項に記載の環状部材の締結構造は、環状部材及び被締結部材が、何れも、軸方向に伸びる環状突起部と、相手側の環状突起部を受けるための有底溝と、有底溝の底部を構成すると共に環状突起部を支持する連結部とを備え、これらによって相補的形状が構成されることで、被締結部材に対して環状部材が圧入され、両者が締結されるものである。
(4)上記(2)(3)項において、前記被締結部材の前記環状突起部は、前記環状部材の有底溝を構成する環状の連続面のうち、半径方向外側に位置する面に対して隙間が生じるように構成されている環状部材の締結構造(請求項4)。
本項に記載の環状部材の締結構造は、被締結部材の環状突起部が、環状部材の有底溝を構成する環状の連続面のうち、半径方向外側に位置する面に対して隙間が生じるように構成されていることで、環状部材の圧入面に作用する半径方向の反力が、被締結部材の環状突起部を介して、環状部材の圧入面に対向する面まで作用することなく、有底溝によって遮断されるものとなる。
(5)上記(1)から(4)項において、前記被締結部材は、前記環状部材の圧入面を構成する鍔部と、該鍔部の軸方向の基端側で前記環状部材の軸方向の一端面を受けるストッパー部とを備える環状部材の締結構造(請求項5)。
本項に記載の環状部材の締結構造は、被締結部材の鍔部に、環状部材が圧入された状態で、環状部材の軸方向の一端面がストッパー部に当接することで、被締結部材に対する環状部材の軸方向の位置決めがなされると共に、ストッパー部が環状部材を支えることで、ストッパー部が環状部材の強度を担持するものとなる。
(6)上記(5)項において、前記ストッパー部に前記環状突起部が設けられている環状部材の締結構造(請求項6)。
本項に記載の環状部材の締結構造は、被締結部材のストッパー部に設けられた環状突起部が、環状部材の有底溝と嵌合することで、被締結部材に対して環状部材が圧入され、両者が締結されるものである。又、ストッパー部が環状突起部の保持部材として機能するものとなる。
(7)上記(1)から(6)項において、前記環状部材の、前記有底溝の底部を構成する連結部は、前記被締結部材への圧入方向の後端位置に設けられている環状部材の締結構造(請求項7)。
本項に記載の環状部材の締結構造は、環状部材の、有底溝の底部を構成する連結部が、被締結部材への圧入方向の後端位置に設けられていることで、有底溝の深さが環状部材の軸方向に最大の状態となって、連結部を残して環状部材が分断されるものである。又、軸方向に伸びる環状突起部と、相手側の環状突起部を受けるための有底溝との係合面積も最大となる。
(8)上記(1)から(7)項において、前記環状部材が、前記被締結部材に対する圧入面と半径方向に対向する端面に、はすばが形成されたリングギヤであり、該はすばのねじれ方向に応じて、前記被締結部材に対する圧入方向が決定されている環状部材の締結構造(請求項8)。
本項に記載の環状部材の締結構造は、環状部材が、被締結部材に対する圧入面と半径方向に対向する端面に、はすばが形成されたリングギヤであることから、リングギヤのはすばに噛合いトルクが付与され、それによって噛合いスラスト反力が生じるものである。このスラスト反力が生じる方向と、リングギヤを被締結部材へと圧入する方向とを一致させることで、スラスト反力により、リングギヤと被締結部材との締結状態が維持される。リングギヤのはすばのねじれ方向は、必要に応じて「右」方向と「左」方向とが選択されることから、はずばのねじれ方向の如何によって、リングギヤを被締結部材へと圧入する方向が決定されるものである。
(9)上記(1)から(8)項において、前記被締結部材がデファレンシャルケースである環状部材の締結構造。(請求項9)。
本項に記載の環状部材の締結構造は、リングギヤとデファレンシャルケースとからなるデフケースアッセンブリーを構成するものである。すなわち、デファレンシャルケースに対してリングギヤが圧入された状態で、圧入代による半径方向の反力がリングギヤの圧入面に作用することで、反力より軸方向の摩擦力が得られ、両者の位置が固定されるものである。しかも、リングギヤのデファレンシャルケースに対する圧入面と、圧入面に対向する面である歯面との間に設けられた有底溝によって、連結部を残してリングギヤが分断されている。このため、リングギヤの圧入面に作用する半径方向の反力は、前記リングギヤの歯面まで作用することなく、有底溝によって遮断されるものとなる。
又、デファレンシャルケースに設けられた、デファレンシャルケースのリングギヤに対する圧入面と同心状をなし、リングギヤの有底溝と嵌合可能な相補的形状を有する環状突起部が、リングギヤの有底溝と嵌合することで、デファレンシャルケースに対してリングギヤが圧入され、両者が締結されるものである。そして、この状態で、リングギヤのデファレンシャルケースに対する圧入面と、圧入面に対向する面との間に設けられた有底溝によって、連結部を残してリングギヤが分断されている。このため、リングギヤの圧入面に作用する半径方向の反力は、リングギヤの歯面まで作用することなく、有底溝によって遮断されるものとなる。
又、リングギヤ及びデファレンシャルケースが、何れも、軸方向に伸びる環状突起部と、相手側の環状突起部を受けるための有底溝と、有底溝の底部を構成すると共に環状突起部を支持する連結部とを備え、これらによって相補的形状が構成されることで、デファレンシャルケースに対してリングギヤが圧入され、両者が締結されるものである。
又、デファレンシャルケースの環状突起部が、リングギヤの有底溝を構成する環状の連続面のうち、半径方向外側に位置する面に対して隙間が生じるように構成されていることで、リングギヤの圧入面に作用する半径方向の反力が、デファレンシャルケースの環状突起部を介して、リングギヤの歯面まで作用することなく、有底溝によって遮断されるものとなる。
又、デファレンシャルケースの鍔部に、リングギヤが圧入された状態で、鍔部の軸方向の基端側に設けられたストッパー部にリングギヤの軸方向の一端面が当接することで、リングギヤの強度がストッパー部によっても担保されるものである。又、リングギヤの軸方向の一端面がストッパー部に当接することで、デファレンシャルケースに対するリングギヤの軸方向の位置決めがなされると共に、ストッパー部がリングギヤを支えることで、ストッパー部がリングギヤの強度を担持するものとなる。
又、デファレンシャルケースのストッパー部に設けられた環状突起部が、リングギヤの有底溝と嵌合することで、デファレンシャルケースに対してリングギヤが圧入され、両者が締結されるものである。又、ストッパー部が環状突起部の保持部材として機能するものとなる。
又、リングギヤの、有底溝の底部を構成する連結部が、デファレンシャルケースへの圧入方向の後端位置に設けられていることで、有底溝の深さがリングギヤの軸方向に最大の状態となって、連結部を残してリングギヤが分断されるものである。又、軸方向に伸びる環状突起部と、相手側の環状突起部を受けるための有底溝との係合面積も最大となる。
更に、リングギヤにはすばが形成されていることから、リングギヤのはすばに噛合いトルクが付与され、それによって噛合いスラスト反力が生じるものである。このスラスト反力が生じる方向と、リングギヤをデファレンシャルケースへと圧入する方向とを一致させることで、スラスト反力により、リングギヤとデファレンシャルケースとの締結状態が維持される。リングギヤのはすばのねじれ方向は、必要に応じて「右」方向と「左」方向とが選択されることから、はずばのねじれ方向の如何によって、リングギヤをデファレンシャルケースへと圧入する方向が決定されるものである。
(10)環状部材と、該環状部材を圧入する被締結部材との締結方法であって、前記環状部材の、前記被締結部材に対する圧入面と該圧入面に対向する面との間に、前記環状部材の周方向に連続する有底溝を設け、該有底溝の底部を構成し前記環状部材の周方向に連続する連結部を残して、前記環状部材を分断することを特徴とする環状部材の締結方法(請求項10)。
本項に記載の環状部材の締結方法は、被締結部材に対して環状部材が圧入することで、圧入代による半径方向の反力を環状部材の圧入面に作用させ、この反力より軸方向の摩擦力を得て、両者の位置を固定するものである。しかも、環状部材の被締結部材に対する圧入面と、圧入面に対向する面との間に有底溝を設けることによって、連結部を残して環状部材を分断する。このため、環状部材の圧入面に作用する半径方向の反力は、前記環状部材の、該圧入面に対向する面まで作用することなく、有底溝によって遮断されるものとなる。
(11)上記(10)項において、前記被締結部材の前記環状部材に対する圧入面と同心状をなし、前記環状部材の有底溝と嵌合可能な相補的形状を有する環状突起部を、前記被締結部材に設ける環状部材の締結方法(請求項11)。
本項に記載の環状部材の締結方法は、被締結部材に、被締結部材の環状部材に対する圧入面と同心状をなし、環状部材の有底溝と嵌合可能な相補的形状を有する環状突起部を設けて、環状部材の有底溝と嵌合させることで、被締結部材に対して環状部材を圧入し、両者を締結するものである。そして、この状態で、環状部材の被締結部材に対する圧入面と、圧入面に対向する面との間に設けた有底溝によって、連結部を残して環状部材を分断する。このため、環状部材の圧入面に作用する半径方向の反力は、環状部材の圧入面に対向する面まで作用することなく、有底溝によって遮断されるものとなる。
(12)上記(11)項において、前記環状部材及び前記被締結部材の双方に、軸方向に伸びる環状突起部と、相手側の環状突起部を受けるための有底溝と、該有底溝の底部を構成すると共に前記環状突起部を支持する連結部とを形成する環状部材の締結方法(請求項12)。
本項に記載の環状部材の締結方法は、環状部材及び被締結部材の双方に、軸方向に伸びる環状突起部と、相手側の環状突起部を受けるための有底溝と、有底溝の底部を構成すると共に環状突起部を支持する連結部とを設け、これらによって相補的形状を構成することで、被締結部材に対して環状部材を圧入し、両者を締結するものである。
(13)上記(11)又は(12)項において、前記被締結部材の前記環状突起部を、前記環状部材の有底溝を構成する環状の連続面のうち、半径方向外側に位置する面に対して隙間が生じるように構成する環状部材の締結方法(請求項13)。
本項に記載の環状部材の締結方法は、被締結部材の環状突起部を、環状部材の有底溝を構成する環状の連続面のうち、半径方向外側に位置する面に対して隙間が生じるように構成することで、環状部材の圧入面に作用する半径方向の反力が、被締結部材の環状突起部を介して、環状部材の圧入面に対向する面まで作用することなく、有底溝によって遮断されるものとなる。
(14)上記(10)から(13)項において、前記被締結部材に、前記環状部材の圧入面を構成する鍔部と、該鍔部の軸方向の基端側で前記環状部材の軸方向の一端面を受けるストッパー部とを設ける環状部材の締結方法(請求項14)。
本項に記載の環状部材の締結方法は、被締結部材の鍔部に、環状部材を圧入した状態で、鍔部の軸方向の基端側に設けられたストッパー部に環状部材の軸方向の一端面を当接させることで、環状部材の強度がストッパー部によっても担保されるものである。又、環状部材の軸方向の一端面がストッパー部に当接することで、被締結部材に対する環状部材の軸方向の位置決めを行うと共に、ストッパー部によって環状部材を支えることで、ストッパー部が環状部材の強度を担持するものとなる。
(15)上記(14)項において、前記ストッパー部に前記環状突起部を設ける環状部材の締結方法(請求項15)。
本項に記載の環状部材の締結方法は、被締結部材のストッパー部に設けた環状突起部を、環状部材の有底溝と嵌合させることで、被締結部材に対して環状部材を圧入し、両者を締結するものである。又、ストッパー部が環状突起部の保持部材として機能するものとなる。
(16)上記(10)から(15)項において、前記環状部材の、前記有底溝の底部を構成する連結部を、前記被締結部材への圧入方向の後端位置に設ける環状部材の締結方法(請求項16)。
本項に記載の環状部材の締結方法は、環状部材の、有底溝の底部を構成する連結部を、被締結部材への圧入方向の後端位置に設けることで、有底溝の深さを環状部材の軸方向に最大の状態とし、連結部を残して環状部材を分断されるものである。又、軸方向に伸びる環状突起部と、相手側の環状突起部を受けるための有底溝との係合面積を最大とするものである。
(17)上記(10)から(16)項において、前記環状部材が、前記被締結部材に対する圧入面と半径方向に対向する端面に、はすばが形成されたリングギヤであり、該はすばのねじれ方向に応じて、前記被締結部材に対する圧入方向を決定する環状部材の締結方法(請求項17)。
本項に記載の環状部材の締結方法は、環状部材が、被締結部材に対する圧入面と半径方向に対向する端面に、はすばが形成されたリングギヤであることから、リングギヤのはすばに噛合いトルクが付与され、それによって噛合いスラスト反力が生じるものである。このスラスト反力が生じる方向と、リングギヤを被締結部材へと圧入する方向とを一致させることで、スラスト反力により、リングギヤと被締結部材との締結状態が維持される。リングギヤのはすばのねじれ方向は、必要に応じて「右」方向と「左」方向とが選択されることから、はずばのねじれ方向の如何によって、リングギヤを被締結部材へと圧入する方向を決定するものである。
(18)上記(10)から(17)項において、前記環状部材がリングギヤであり、前記被締結部材がデファレンシャルケースである締結方法(請求項18)。
本項に記載の勘定部材の締結方法は、リングギヤとデファレンシャルケースとからなるデフケースアッセンブリーを構成するものである。そして、このデフケースアッセンブリーにおいて、上記(10)から(17)項記載の所定の作用効果を奏するものとなる。
本発明はこのように構成したので、デフケースアッセンブリーを一例とする、環状部材と被締結部材とを圧入により締結してなる一体製品において、この一体製品の信頼性の更なる向上を図ることが可能となる。
(a)は、本発明の実施の形態に係る、はすばのねじれ方向が右方向であるリングギヤを備えるデフケースアッセンブリーの模式図であり、(b)は、(a)の要部断面図であり、(c)〜(e)は、リングギヤとデファレンシャルケースとの締結手順を示す要部断面図である。 (a)は、本発明の実施の形態に係る、はすばのねじれ方向が左方向であるリングギヤを備えるデフケースアッセンブリーの模式図であり、(b)は、(a)の要部断面図であり、(c)〜(e)は、リングギヤとデファレンシャルケースとの締結手順を示す要部断面図である。 (a)〜(c)は、本発明の実施の形態に係るデフケースアッセンブリーの応用例を示す要部断面図である。 (a)はデフケースアッセンブリーを示す模式図であり、(b)はデファレンシャルケースとリングギヤとの圧入部分を示す断面図、(c)はリングギヤ歯面(歯底面)に引っ張り応力が発生する様子を示す模式断面図、(d)は、(c)に示される引っ張り応力の分布の傾向を色の濃淡で示したFEM解析図である。 図4に示されるリングギヤを部分的に示すものであり、(a)はノッチを示す斜視図、(b)はノッチの正面図、(c)は(b)のA−A断面図、(d)は(c)のB−B断面図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて説明する。なお、以下の説明において、従来技術と同一部分、若しくは相当する部分については、同一の符号を付して、詳しい説明を省略する。
図1には、本発明の実施の形態に係る環状部材の締結構造を、デフケースアッセンブリー10(図4(a)、(b)参照)に採用した場合を示しており、リングギヤ14は、デフケース12に対する圧入面14aと半径方向に対向する端面にはすばが形成されている。しかも、図1(a)に示されるリングギヤ14は、はすばのねじれ方向が右方向となっている。本説明では、便宜上、はすばのねじれ方向が右方向のリングギヤに符号14Rを付している。
又、図1(b)に示されるように、リングギヤ14Rのデフケース12に対する圧入面14aと圧入面14aに対向する面を構成する歯底面14eとの間に、リングギヤ14Rの周方向に連続する有底溝16が設けられている。そして、この有底溝16によって、有底溝16の底部16aを構成し環状部材の周方向に連続する連結部18を残して、リングギヤ14Rが分断されているものである。なお、リングギヤ14Rと組み合わされるデフケース12についても、便宜上、符号12Rを付している。
又、デフケース12Rには、デフケース12Rのリングギヤ14Rに対する圧入面12aと同心状をなし、リングギヤ14Rの有底溝16と嵌合可能な「相補的形状」を有する環状突起部20が設けられている。
この相補的形状としては、具体的には、図1(c)にも示されるように、デフケース12Rは、軸方向に伸びる環状突起部20と、相手側であるリングギヤ14Rの環状突起部22を受けるための有底溝24と、有底溝24の底部24aを構成すると共に環状突起部20を支持する連結部26とを備えるものである。又、リングギヤ14Rは、軸方向に伸びる環状突起部22と、相手側であるデフケース12Rの環状突起部20を受けるための有底溝16と、有底溝16の底部16aを構成すると共に環状突起部22を支持する連結部18とを備えるものである。
しかも、デフケース12Rの環状突起部20は、リングギヤ14Rの有底溝16を構成する環状の連続面のうち、半径方向外側に位置する面16b(図1(b))に対して隙間が生じるように、その厚みが設定されているものである。なお、デフケース12Rの環状突起部20と、リングギヤ14Rの有底溝16を構成する環状の連続面のうち、半径方向内側に位置する面16cとの間には隙間が生じることはなく、圧入状態となるように構成されている。
すなわち、図1(c)に示されるデフケース12Rの有底溝24の半径方向の幅d24及び環状突起部20の半径方向の厚みt20と、リングギヤ14Rの有底溝16の半径方向の幅d16及び環状突起部22の厚みt22との関係が、t22>d24(圧入)及びt20<d16(すきまばめ)となるように、各寸法設定がなされている。
更に、デフケース12Rは、リングギヤ14Rの圧入面12aを構成する鍔部12cと、鍔部12cの軸方向の基端側(図1(b)の右側)でリングギヤ14Rの軸方向の一端面14bを受けるストッパー部12bとを備えている。そして、このストッパー部12bに、環状突起部20が設けられている。
一方、図示の例では、リングギヤ14Rの、有底溝16の底部16aを構成する連結部18は、デフケース12Rへの圧入方向の後端位置(図1(b)左側)に設けられている。
そして、はすばのねじれ方向に応じて、デフケース12Rに対するリングギヤ14Rの圧入方向が決定されているものである。図1の例では、リングギヤ14Rは、はすばのねじれ方向が右方向であり、図1(a)に矢印で示されるように、はすばに噛合いトルクが付与されることに起因する噛合い反力TRの、円周方向及びスラスト方向の分力TRc、TRtが生じるものである。そして、スラスト方向の分力(スラスト反力)TRtが生じる方向と、リングギヤ14Rをデフケース12Rへと圧入する方向とを一致させるものである。
したがって、図1の例では、スラスト反力TRtは図の左から右方向に生じることから、リングギヤ14Rをデフケース12Rへと圧入する方向も、図1(b)中の矢印Rで示される左から右方向となるように、デフケース12R及びリングギヤ14Rの環状突起部20、22と、相手側の環状突起部を受けるための有底溝16、24と、有底溝の底部16a、24aを構成すると共に環状突起部20、22を支持する連結部18、26とを形成している。
なお、図1(c)〜(e)には、デフケース12Rにリングギヤ14Rを締結する手順が示されている。以下に説明すると、先ず、デフケース12Rを治具等に固定し、リングギヤ14Rの圧入面14aをデフケース12Rの圧入面12aに一致させて、プレスマシン等によってリングギヤ14の他端面14cに圧力を付与する(図1(c))。そして、リングギヤ14の一端面14bをストッパー部12bに当接させる(図1(d))。このとき、リングギヤ14Rの圧入面14a及びデフケース12Rの圧入面12aと、デフケース12Rの環状突起部20及びリングギヤ14Rの有底溝16を構成する環状の連続面のうち半径方向内側に位置する面16c(図1(b))との間には、図1(d)に示されるように、圧入代による半径方向の反力Pが生じる。一方、デフケース12Rの環状突起部20と、リングギヤ14Rの有底溝16を構成する環状の連続面のうち、半径方向内側に位置する面16cとの間には、上述のごとく隙間が生じることから、この部分には圧入代に起因する半径方向の反力Pは生じ得ないものである。そして、図1(e)に示されるように、デフケース12の鍔部12cの軸方向先端部をかしめて、ノッチ14dに食い込ませることで、組付作業を完了する。
又、図2には、リングギヤ14のはすばのねじれ方向が左方向となっている例を示している。本例では、便宜上、リングギヤに符号14Lを、デフケースに符号12Lを付している。図2の例における図1の例との相違点は、はすばのねじれ方向が逆方向になっていることに起因するものである。具体的には、図2(a)示されるように、スラスト反力TRtは図の右から左方向に生じることから、リングギヤ14Lをデフケース12Lへと圧入する方向も、図中の矢印Lで示される右から左方向となるように、デフケース12L及びリングギヤ14Lの環状突起部20、22と、相手側の環状突起部を受けるための有底溝16、24と、有底溝の底部16a、24aを構成すると共に環状突起部20、22を支持する連結部18、26とを形成したものである。
なお、その他の特徴及び作用効果は、図1の例と同様であることから、図1(a)〜(e)に相当する図を、図2(a)〜(e)に示し、各図に対応する符号を付して、詳しい説明を省略する。
上記構成をなす、本発明の実施の形態によれば、次のような作用効果を得ることが可能となる。
すなわち、本発明の実施の形態に係るデフケースアッセンブリー10は、デフケース12に対してリングギヤ14が圧入された状態で、圧入代による半径方向の反力P(図1(d)、図2(d))がリングギヤ14の圧入面14aに作用することで、この反力Pより軸方向の摩擦力Fが得られ、両者の位置が固定されるものである。しかも、リングギヤ14のデフケース12に対する圧入面14aと、圧入面に対向する面である歯底面14eとの間に設けられた有底溝16によって、連結部18を残してリングギヤ14が分断されている。このため、リングギヤ14の圧入面14aに作用する半径方向の反力Pは、リングギヤ14の歯底面14eまで作用することなく、有底溝16によって遮断されるものとなる。その結果として、反力Pに起因する引っ張り応力σ(図4(c)、(d)参照)が、リングギヤ14の歯底面14eに生じることが無く、リングギヤ14の歯元強度の低下を回避することが可能となる。
又、デフケース12に設けられた、デフケース12のリングギヤ14に対する圧入面と同心状をなし、リングギヤ14の有底溝と嵌合可能な相補的形状を有する環状突起部20が、リングギヤ14の有底溝16と嵌合することで、デフケース12に対してリングギヤ14が圧入され、両者が締結されるものである。そして、この状態で、リングギヤ14のデフケース12に対する圧入面14aと、圧入面14aに対向する歯底面14eとの間に設けられた有底溝16によって、連結部18を残してリングギヤ14が分断されている。このため、リングギヤ14の圧入面14aに作用する半径方向の反力Pは、リングギヤ14の歯底面14eまで作用することなく、有底溝16によって遮断されるものとなる。
又、リングギヤ14及びデフケース12が、何れも、軸方向に伸びる環状突起部22、20と、相手側の環状突起部を受けるための有底溝26、24と、有底溝16、24の底部16a、24aを構成すると共に環状突起部を支持する連結部18、26とを備え、これらによって相補的形状が構成されることで、デフケース12に対してリングギヤ14が圧入され、両者が締結されるものである。その結果として、反力Pに起因する引っ張り応力σ(図4(c)、(d)参照)が、リングギヤ14の歯底面14eに生じることを防ぎ、リングギヤ14の歯元強度の低下を回避することが可能となる。
又、デフケース12の環状突起部20が、リングギヤ14の有底溝16を構成する環状の連続面のうち、半径方向外側に位置する面16bに対して隙間が生じるように構成されていることで、リングギヤ14の圧入面14aに作用する半径方向の反力Pが、デフケース12の環状突起部20を介して、リングギヤ14の歯底面14eまで作用することなく、有底溝16によって遮断されるものとなる。
又、デフケース12の鍔部12cに、リングギヤ14が圧入された状態で、鍔部12cの軸方向の基端側に設けられたストッパー部12bにリングギヤ14の軸方向の一端面14bが当接することで、デフケース12に対するリングギヤ14の軸方向の位置決めがなされると共に、ストッパー部がリングギヤ14を支えることで、ストッパー部がリングギヤ14の強度を担持するものとなる。
又、デフケース12のストッパー部12bに設けられた環状突起部20が、リングギヤ14の有底溝16と嵌合することで、デフケース12に対してリングギヤ14が圧入され、両者が締結されるものである。又、ストッパー部12bが、環状突起部20の保持部材としても機能するものとなる。
又、リングギヤ14の、有底溝16の底部16aを構成する連結部18が、デフケース12への圧入方向の後端位置(図1(b)に示されるリングギヤ14Rの左端部、図2(b)に示されるリングギヤ14Lの右端部)に設けられていることで、有底溝16の深さがリングギヤ14の軸方向に最大の状態となって、連結部18を残してリングギヤ14が分断されるものである。このため、デフケース12とリングギヤ14との接触面積が最大となり、又、軸方向に伸びる環状突起部20、22と、デフケース12の有底溝24との係合面積も最大となる。よって、デフケース12とリングギヤ14との接触面における、軸方向の摩擦力F=μPが最大となって、両者の位置がより確実に固定されるものとなる。なお、軸方向の摩擦力Fが確保できる限り、有底溝16の底部16aを構成する連結部18の位置は、デフケース12への圧入方向の後端位置に限定されるものでないことは、理解されるであろう。
更に、リングギヤ14にはすばが形成されていることから、リングギヤ14のはすばに噛合いトルクが付与され、それによって噛合いスラスト反力TRt(図1(a)、図2(a))が生じるものである。このスラスト反力TRtが生じる方向と、リングギヤ14をデフケース12へと圧入する方向(図1(b)の矢印R、図2(b)の矢印L)とを一致させることで、スラスト反力TRtにより、リングギヤ14とデフケース12との締結状態が維持されることとなる。ここで、リングギヤ14のはすばのねじれ方向は、必要に応じて「右」方向と「左」方向とが選択されることから、はずばのねじれ方向の如何によって、リングギヤ14をデフケース12へと圧入する方向が決定されるものである。
さて、図3(a)〜(c)には、図1に示された本発明の実施の形態の更なる応用例を示している。以下、図1、図2の例と同一部分には同一符号を付して、詳しい説明を省略する。
まず、図3(a)の応用例は、デフケース12’及びリングギヤ14’の環状突起部20’、22’と、相手側の環状突起部を受けるための有底溝16’、24’との接触面を、圧入可能な方向の傾斜面としたものである。すなわち、デフケース12’の環状突起部20’と、リングギヤ14’の有底溝16’を構成する環状の連続面のうち、半径方向内側に位置する面16c’での、デフケース12’及びリングギヤ14’の接触を、傾斜面を介して行うものである。かかる傾斜面の傾斜角度は、圧入代による半径方向の反力Pによって、必要な軸方向の摩擦力F=μPが得られる範囲に設定される。
又、図3(b)の応用例は、リングギヤ14”のデフケース12に対する圧入面14aと圧入面14aに対向する面を構成する歯底面14eとの間に、リングギヤ14”の周方向に連続する有底溝16”が設けられている。一方、デフケース12”にはリングギヤ14”の有底溝16”と嵌合可能な「相補的形状」が形成されておらず、図4(b)に示される、従来のデフケースアッセンブリー10のデフケース12と同様の構成を有している。
本応用例の場合であっても、デフケース12”に対してリングギヤ14”が圧入された状態で、圧入代による半径方向の反力がリングギヤ14”の圧入面14aに作用することで、反力より軸方向の摩擦力が得られ、両者の位置が固定されるものである。しかも、リングギヤ14”のデフケース12”に対する圧入面14aと、圧入面14aに対向する面である歯底面14eとの間に設けられた有底溝16”によって、連結部18を残してリングギヤ14”が分断されている。このため、リングギヤ14”の圧入面14aに作用する半径方向の反力は、リングギヤ14”の歯底面14eまで作用することなく、有底溝16”によって遮断されるものとなる。
又、図3(c)の応用例は、図3(b)の応用例に対して、更にデフケース12”’のストッパー部12b”’と、リングギヤ14”の軸方向の一端面14bとの接触面積が大きくなるように、ストッパー部12b”’の直径を、リングギヤ14”の直径と同等程度まで拡大したものである。そして、リングギヤ14”’の軸方向の一端面14bが、拡大されたストッパー部12”’に当接することで、デフケー12”’スに対するリングギヤ14”の軸方向の位置決めがなされる。これと共に、ストッパー部12b”’がリングギヤ14”を支えることで、ストッパー部12b”’によりリングギヤ14”の強度を担持するものとなる。そして、リングギヤ14”に有底溝16”が設けられることに起因する、リングギヤ14”の強度低下を、ストッパー部12b”’によって補うものである。
その他、図3(a)〜(c)において得られる、図1、図2の例と同様の作用効果については、詳しい説明を省略する。
10:デフケースアッセンブリー、 12、12’、12”、12”’、12R、12L:デフケース、12a:外周面(圧入面)、12b:ストッパー部、12c:鍔部、 14、14’、14”、14R、14L:リングギヤ、14a:内周面(圧入面)、14b:一端面、14c:他端面、14d:ノッチ、14e:歯底面、16、24:有底溝、 16a、24a:底部、16b:半径方向外側に位置する面、16e:歯面、 18、26:連結部、 20、22:環状突起部

Claims (18)

  1. 環状部材と、該環状部材を圧入する被締結部材とを含む締結構造であって、
    前記環状部材の、前記被締結部材に対する圧入面と該圧入面に対向する面との間に、前記環状部材の周方向に連続する有底溝が設けられ、該有底溝の底部を構成し前記環状部材の周方向に連続する連結部を残して、前記環状部材が分断されていることを特徴とする環状部材の締結構造。
  2. 前記被締結部材の前記環状部材に対する圧入面と同心状をなし、前記環状部材の有底溝と嵌合可能な相補的形状を有する環状突起部が、前記被締結部材に設けられていることを特徴とする請求項1記載の環状部材の締結構造。
  3. 前記環状部材及び前記被締結部材は、何れも、軸方向に伸びる環状突起部と、相手側の環状突起部を受けるための有底溝と、該有底溝の底部を構成すると共に前記環状突起部を支持する連結部とを備えることを特徴とする請求項2記載の環状部材の締結構造。
  4. 前記被締結部材の前記環状突起部は、前記環状部材の有底溝を構成する環状の連続面のうち、半径方向外側に位置する面に対して隙間が生じるように構成されていることを特徴とする請求項2又は3記載の環状部材の締結構造。
  5. 前記被締結部材は、前記環状部材の圧入面を構成する鍔部と、該鍔部の軸方向の基端側で前記環状部材の軸方向の一端面を受けるストッパー部とを備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の環状部材の締結構造。
  6. 前記ストッパー部に前記環状突起部が設けられていることを特徴とする請求項5記載の環状部材の締結構造。
  7. 前記環状部材の、前記有底溝の底部を構成する連結部は、前記被締結部材への圧入方向の後端位置に設けられていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項記載の環状部材の締結構造。
  8. 前記環状部材が、前記被締結部材に対する圧入面と半径方向に対向する端面に、はすばが形成されたリングギヤであり、該はすばのねじれ方向に応じて、前記被締結部材に対する圧入方向が決定されていることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項記載の環状部材の締結構造。
  9. 前記被締結部材がデファレンシャルケースであることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項記載の環状部材の締結構造。
  10. 環状部材と、該環状部材を圧入する被締結部材との締結方法であって、
    前記環状部材の、前記被締結部材に対する圧入面と該圧入面に対向する面との間に、前記環状部材の周方向に連続する有底溝を設け、該有底溝の底部を構成し前記環状部材の周方向に連続する連結部を残して、前記環状部材を分断することを特徴とする環状部材の締結方法。
  11. 前記被締結部材の前記環状部材に対する圧入面と同心状をなし、前記環状部材の有底溝と嵌合可能な相補的形状を有する環状突起部を、前記被締結部材に設けることを特徴とする請求項10記載の環状部材の締結方法。
  12. 前記環状部材及び前記被締結部材の双方に、軸方向に伸びる環状突起部と、相手側の環状突起部を受けるための有底溝と、該有底溝の底部を構成すると共に前記環状突起部を支持する連結部とを形成することを特徴とする請求項11記載の環状部材の締結方法。
  13. 前記被締結部材の前記環状突起部を、前記環状部材の有底溝を構成する環状の連続面のうち、半径方向外側に位置する面に対して隙間が生じるように構成することを特徴とする請求項11又は12記載の環状部材の締結方法。
  14. 前記被締結部材に、前記環状部材の圧入面を構成する鍔部と、該鍔部の軸方向の基端側で前記環状部材の軸方向の一端面を受けるストッパー部とを設けることを特徴とする請求項10から13のいずれか1項記載の環状部材の締結方法。
  15. 前記ストッパー部に前記環状突起部を設けることを特徴とする請求項14記載の環状部材の締結方法。
  16. 前記環状部材の、前記有底溝の底部を構成する連結部を、前記被締結部材への圧入方向の後端位置に設けることを特徴とする請求項10から15のいずれか1項記載の環状部材の締結方法。
  17. 前記環状部材が、前記被締結部材に対する圧入面と半径方向に対向する端面に、はすばが形成されたリングギヤであり、該はすばのねじれ方向に応じて、前記被締結部材に対する圧入方向を決定することを特徴とする請求項10から16のいずれか1項記載の環状部材の締結方法。
  18. 前記環状部材がリングギヤであり、前記被締結部材がデファレンシャルケースであることを特徴とする請求項10から17のいずれか1項記載の環状部材の締結方法。
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