JP2013237378A - 車両用空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧縮機停止時における冷却継続時間の延長を図ることが可能な車両用空調装置を提供すること。
【解決手段】冷媒通路10に圧縮機20、凝縮器30、減圧器40、蒸発器50を備えた冷凍サイクル60と、冷媒通路10の蒸発器50の出口側に設けられて冷媒を貯留可能な貯留器70と、貯留器70に貯留された冷媒を蒸発器50に供給可能な冷媒ポンプ73と、
圧縮機20の停止時に、冷媒ポンプ73を駆動させて貯留器70に貯留した冷媒を蒸発器50に供給して蒸発器50における送風冷却を継続させる冷却継続制御を実行する冷却継続制御部110と、冷却継続制御部110による冷却継続制御時に、冷媒ポンプ73の吐出量を少なくとも制限する側に制御可能な吐出量制御部120と、を備えている車両用空調装置とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用空調装置に関する。
従来、車両用空調装置として、アイドリングストップ時のようにエンジン停止に伴って圧縮機の作動が停止しても冷房を継続可能としたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この従来の車両用空調装置は、蒸発器と圧縮機との間の冷媒通路に、蓄冷材を備えた貯留器を配置し、走行中(圧縮機の作動中)に貯留器内に液冷媒を蓄えるとともに蓄冷材に蓄冷する。そして、停車時(圧縮機の停止中)に、蓄冷材に蓄えた冷力で低圧側の冷媒圧力を低く保ちながら、貯留器の液冷媒を冷媒ポンプにより蒸発器の入口側に移送して、空調空気の冷却を行って冷房状態を継続できるというものである。
特開2003−320842号公報
しかしながら、上述の従来技術では、アイドリングストップ時などの圧縮機の停止時には、冷媒ポンプを一定駆動させていたため、蒸発機における送風との熱交換量である吸熱量によっては、冷媒ポンプによる液冷媒移送量が適正でないことがあった。
これにより、冷媒流量が過剰となり、無駄に冷力を使用して圧縮機停止状態での冷却継続時間が短縮される問題があった。
本発明は、上述の従来の問題に着目して成されたもので、空調装置の圧縮機停止時における冷却継続時間の延長を図ることが可能な車両用空調装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために請求項1に係る発明は、
冷媒通路に圧縮機、凝縮器、減圧器、蒸発器を備えた冷凍サイクルと、
前記冷媒通路の前記蒸発器の出口側に設けられて前記冷媒を貯留可能な貯留器と、
この貯留器に貯留された冷媒を前記蒸発器に供給可能な冷媒ポンプと、
前記圧縮機の停止時に、前記冷媒ポンプを駆動させて前記貯留器に貯留した前記冷媒を前記蒸発器に供給して前記蒸発器における送風冷却を継続させる冷却継続制御を実行する冷却継続制御部と、
前記冷却継続制御部による前記冷却継続制御時に、前記冷媒ポンプの吐出量を少なくとも制限する側に制御可能な吐出量制御部と、
を備えていることを特徴とする車両用空調装置とした。
本発明の車両用空調装置では、圧縮機の停止時に、冷却継続制御部が、冷媒ポンプを駆動させて、貯留器の冷媒を蒸発器に供給して蒸発器における送風冷却を継続させる。
そして、この冷却継続制御時には、吐出量制御部により、ポンプ吐出量の制限が実行可能であるため、この吐出量制限を行わないものと比較して、冷媒流量を制限した分だけ冷却継続時間の延長を図ることが可能となる。
図1は実施例1の車両用空調装置の冷凍サイクルを含む全体構成を示す全体図である。 図2は実施例1の車両用空調装置に用いた空調ユニットACを示す模式図である。 図3は実施例1の車両用空調装置に用いた貯留器70の構造の概略を示す説明図である。 図4は実施例1の車両用空調装置における吐出量制御を含む冷却継続制御の処理の流れを示すフローチャートである。 図5は実施例1の車両用空調装置における吐出量制御時の吐出量特性を示す図であって、(a)は蒸発器吸熱量Q(Xm)に応じた冷媒ポンプ73のデューティ比Dp特性を示し、(b)は目標吹出温度Xmに対する冷媒ポンプ回転数N特性を示している。 図6は実施例1の車両用空調装置における冷却継続制御中の冷媒の流れを示す冷凍サイクルの回路図である。 図7は実施例1の車両用空調装置において目標吹出温度Xmが高い場合の冷却継続制御の実行時のタイムチャートであり、(a)は吐出量制御を実行しない比較例の作動例を示し、(b)は吐出量制御を実行した実施例1の作動例を示している。 図8は実施例1の車両用空調装置において目標吹出温度Xmが低い場合の冷却継続制御の実行時のタイムチャートであり、(a)は吐出量制御を実行しない比較例の作動例を示し、(b)は吐出量制御を実行した実施例1の作動例を示している。 図9は実施例2の車両用空調装置における吐出量制御の要部の処理の流れを示すフローチャートである。 図10は実施例2の車両用空調装置における吐出量制御時の吐出量特性を示す図であって、(a)は蒸発器吸熱量Q(Xm)に応じた冷媒ポンプ73のデューティ比Dp特性を示し、(b)は目標吹出温度Xmに対する冷媒ポンプ回転数N特性を示している。 図11は実施例1の車両用空調装置において目標吹出温度Xmが高く蒸発器吸熱量Q(Xm)が低い場合の冷却継続制御の実行時のタイムチャートであり、(a)は吐出量制御を実行しない比較例の作動例を示し、(b)はエコモードにより吐出量制御を実行した実施例2の作動例を示し、(c)は快適性重視モードにより吐出量制御を実行した実施例2の作動例を示している。 図12は実施例3の車両用空調装置における吐出量制御時の吐出量特性を示す図であって、目標吹出温度Xmに対する冷媒ポンプ回転数N特性を示している。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
以下に、図1〜図8に基づいて、実施例1の車両用空調装置について説明する。
まず、実施例1の車両用空調装置の構成について説明する。
(冷凍サイクルの説明)
実施例1の車両用空調装置は、図1に示すように、冷媒通路10に、圧縮機20、凝縮器30、減圧器40、蒸発器50を順に配置した冷凍サイクル60を備えている。
さらに、冷媒通路10において前記蒸発器50の出口側に冷媒を貯留可能な貯留器70が設けられている。
圧縮機20は、車両のエンジンルーム(図示省略)に配置されてエンジン(図示省略)により駆動され、冷媒を高温高圧に圧縮して吐出する。
凝縮器30は、エンジンルーム(図示省略)に配置されて、圧縮機20により高温高圧に圧縮された冷媒を、外気との熱交換により冷却して液化する。なお、凝縮器30には、リキッドタンク30aが設けられ、内部には、冷媒を濾過するフィルタ(図示省略)が設けられている。
減圧器40は、本実施例1では、蒸発器50の出口側の冷媒温度に感応して変位するセンサ部41と、このセンサ部41の変位に基づいて蒸発器50の出口側の冷媒の過熱度を調節するように弁開度を調節する膨張弁42と、を備えている。したがって、膨張弁42では、センサ部41で検出される蒸発器50の出口側の冷媒温度に応じ、蒸発器50の出口側の冷媒の過熱度を所定値(例えば、5〜10℃)とするように、その開度が調節されて、凝縮器30から送られる高圧の液状冷媒の減圧と流量制御を行い、低温・低圧の液状冷媒とする。
蒸発器50は、車室内に配置された図2に示す空調ユニットAC内に配置され、低温・低圧の液状冷媒を蒸発させて、低温・低圧のガス冷媒とすることにより空調ユニットAC内の送風と熱交換(冷却)を行う。
図1に戻り、貯留器70は、蒸発器50の入口側とバイパス通路11により接続されており、かつ、その内部には貯留器70に貯留された冷媒をバイパス通路11に吐出する冷媒ポンプ73が設けられている。
(貯留器の説明)
ここで、貯留器70の構成を図3に基づいて簡単に説明する。
この貯留器70は、冷媒を貯留可能な筒状のタンク部71と、このタンク部71の外周に設けられ、タンク部71に貯留された冷媒と熱交換可能な蓄冷材72とを備えている。なお、蓄冷材72としては、水と高吸水性樹脂(ポリアクリル酸ナトリウム)を含むものや、パラフィンなど周知のものを用いる。
また、図示のように、蒸発器50の出口側に接続されて冷媒通路10の一部を形成する管12がタンク部71の上部に開口され、一方、圧縮機20の吸入側に接続されて冷媒通路10の一部を形成する管13が、タンク部71の上部に開口されている。なお、管13は、タンク部71の底部で湾曲されてタンク部71の上部から外部に導出され、湾曲部分には、液状の冷媒を吸い込むための吸入孔13aが穿設されている。
タンク部71の底部には、冷媒ポンプ73が設けられている。この冷媒ポンプ73に前述のバイパス通路11が接続されて、冷媒通路10の減圧器40と蒸発器50との間に接続されている。なお、バイパス通路11には、冷媒の流通方向を貯留器70から蒸発器50の方向へのみに制限する逆止弁91が設けられている。また、冷媒通路10において、管13に接続された部位にも、圧縮機20から逆流を防止する逆止弁92が設けられている。
さらに、冷媒通路10において、蒸発器50の上流のバイパス通路11との接続箇所と減圧器40との間には、冷媒通路10を開閉する電磁弁90が設けられている。
この電磁弁90の開閉および冷媒ポンプ73の駆動は、空調制御回路100の冷却継続制御部110により制御されるもので、その詳細については後述する。
(空調ユニットの説明)
次に、図2に基づいて、空調ユニットACについて簡単に説明する。
空調ユニットACは、ブロアファン81により送風を形成し、蒸発器50において送風と熱交換(冷却)を行い、さらにエアミックスドア83の開度に応じて蒸発器50を通過した送風の一部を加熱器82と熱交換(加熱)することにより、各吹出口84からの吹出温度を任意に調節することができる周知のものである。
(空調制御回路の説明)
図1に示す空調制御回路(空調制御部)100は、センサ群200から得られる車室の温度環境に関するデータおよび乗員が設定した設定車室温度を入力し、目標吹出温度Xmや目標風量を演算する。そして、空調制御回路100は、目標吹出温度Xmが得られるように、エアミックスドア83などの制御を行い、かつ、目標風量が得られるように、ブロアファン81の駆動を制御する。この制御は、周知の制御であるため、その詳細については説明を省略する。
センサ群200には、周知のように車室温度センサや外気温度センサや日射量センサが含まれるほか、空調ユニットACにおいて蒸発器50の直後の温度(直後温度Tbh)を検出する蒸発器下流温度センサ201が設けられている。
さらに、空調制御回路100には、図外のエンジンが停止して圧縮機20が停止された状態で、貯留器70に貯留した液冷媒を用いて蒸発器50における冷却を継続させる冷却継続制御を実行する冷却継続制御部110を備えている。
本実施例1では、冷却継続制御部110による冷却継続制御は、アイドリングストップ制御の実行時に行われる。なお、アイドリングストップ制御は、駐停車や信号待ちを行っている間にエンジン停止を行うものであり、一時的な停車を検知してエンジン停止を行い、発進操作を検知してエンジン(図示省略)の再始動を行う周知の制御である。また、本実施例1では、このアイドリングストップを実行する制御部は、アイドリングストップ制御を実行している間、空調制御回路100に向けてアイドリングストップ信号astを出力しているものとする。
(冷却継続制御の説明)
次に、空調制御回路100の冷却継続制御部110が実行する冷却継続制御について図4のフローチャートに基づき説明する。
この冷却継続制御は、空調ユニットの運転により空調制御回路100による空調制御を実行するのに伴って実行されるもので、初期状態では、冷媒ポンプ73は停止され、かつ、電磁弁90は開弁されている。
まず、ステップS1では、空調制御回路100において蒸発器50を運転させるエアコン信号が形成されている(A/C ON)か否か判定し、エアコン信号が形成されている場合はステップS2に進み、形成されていない場合は、ステップS1に戻る。
ステップS2では、アイドリングストップ信号astが入力されているか否か判定し、入力されている場合はステップS3に進み、入力されていない場合は、ステップS1に戻る。
アイドリングストップ信号astが入力された場合に進むステップS3では、電磁弁90を閉弁させ、ステップS4に進む。
このステップS4以降の処理が、吐出量制御部120により実行される吐出量制御に相当する。
ステップS4では、蒸発器下流温度センサ201が検出する直後温度Tbhが目標吹出温度Xm未満であるか否か判定する。そして、直後温度Tbhが目標吹出温度Xm未満であり目標吹出温度Xmに向けての蒸発器50による送風の冷却が可能な場合は、ステップS5進んで吐出量制限制御を実行する。一方、直後温度Tbhが目標吹出温度Xm以上であり、目標吹出温度Xmに向けての蒸発器50による冷却が不可能となった場合はステップS8に進んで吐出量制御および冷却継続制御を終了して、冷媒ポンプ73を停止させるとともに、電磁弁90を開弁する。なお、この冷却継続制御の終了の際には、エンジン(図示省略)を駆動させてもよいし、ブロアファン81を停止させてもよい。
直後温度Tbhが目標吹出温度Xm未満の場合に進むステップS5では、冷媒ポンプ73を駆動させるためのデューティ比Dpを演算し、ステップS6に進む。
ここで、デューティ比Dpは、冷媒ポンプ吐出量に相当するものであり、図5(a)に示すように、蒸発器吸熱量Q(Xm)に比例して設定される。
この蒸発器吸熱量Q(Xm)は、蒸発器50における吸熱量を現す目標吹出温度Xmの関数であり、本実施例1では、下記式(1)に示すように、目標吹出温度Xmと風量とを変数として演算する。
Dp=f(Q(Xm))=(α/Xm)+(Ga/β) ・・・(1)
なお、α、βは常数、Xmは目標吹出温度、Gaは風量である。
すなわち、デューティ比Dpは、蒸発器50における吸熱量に応じ、温度負荷および風量に比例する。また、目標吹出温度Xmは、温度負荷に反比例するため、デューティ比Dpは、目標吹出温度Xmに反比例する。
したがって、本実施例1では、図5(a)に示すように、デューティ比Dpは、蒸発器吸熱量Q(Xm)が高いほど大きく、蒸発器吸熱量Q(Xm)が低いほど小さな値に設定する。
そして、図5(b)は、図5(a)に示すデューティ比特性により冷媒ポンプ73を駆動させた場合の目標吹出温度Xmと冷媒ポンプ回転数Nとの関係(吐出量特性)を示しており、デューティ比Dpは、目標吹出温度Xmおよび風量Gaを変数とした蒸発器吸熱量Q(Xm)に対応するため、冷媒ポンプ回転数Nは、目標吹出温度Xmに対して、ある程度の可変幅hを有した傾きで、目標吹出温度Xmが低いほど、冷媒ポンプ回転数Nが高くなり(吐出量が増加し)、目標吹出温度Xmが高いほど、冷媒ポンプ回転数Nが低くなる(吐出量が減少する)よう設定される。
次に、ステップS6では、ステップS5にて算出されたデューティ比Dpにより冷媒ポンプ73を駆動させ、ステップS7に進む。
ステップS7では、アイドリングストップ信号astが入力されているか否か判定し、アイドリングストップ信号astが入力されている場合はステップS3に戻り、アイドリングストップ信号astが入力されていない場合は、ステップS8に進む。
ステップS8では、前述したように、吐出量制限制御を含む冷却継続制御を終了する。
(実施例1の作用)
次に、実施例1の作用を説明する。
<通常走行時(非アイドリングストップ時)>
通常走行時には、車両用空調装置では、蒸発器50による冷却を行う場合は、一般的な冷却作動が行われ、冷媒は、冷凍サイクル60において冷媒通路10を図1の矢印に示す経路で循環される。
すなわち、圧縮機20は、冷媒を高温高圧に圧縮して吐出する。この高温高圧の冷媒は、凝縮器30において外気と熱交換(冷却)されて液化して、減圧器40に送られる。減圧器40では、冷媒が減圧されて低温・低圧の液状となり、さらに、冷媒は、蒸発器50において、車室内の空気と熱交換され、車室内空気を冷却するとともに、蒸発して低温・低圧のガス冷媒となり、貯留器70を通って圧縮機20に吸引される。
また、貯留器70では、蒸発器50において蒸発して低温・低圧のガス状となった冷媒は、貯留器70を通過する際に、蓄冷材72から吸熱して蓄冷材72を冷却する。
そして、車室内の空調が安定して蒸発器50の負荷が下がり、さらに、蓄冷材72が冷却され、蓄冷材72での吸熱量が下がると、冷媒は貯留器70のタンク部71に液化して蓄えられる。
<アイドリングストップ時>
空調制御回路100による空調制御の実行により蒸発器50の駆動中に車両が停止状態となって圧縮機20が停止されるとともに、アイドリングストップ制御の実行が開始されると、アイドリングストップ信号astが出力される。このアイドリングストップ信号astが空調制御回路100に入力されると、図4に示すステップS1→S2→S3の処理に基づいて、冷却継続制御が開始されて電磁弁90が閉弁される。
また、アイドリングストップ制御の開始時点では、直後温度Tbhは、目標吹出温度Xmよりも低くなっているため、デューティ比Dpが演算されて、このデューティ比Dpにより冷媒ポンプ73が駆動される。
したがって、貯留器70に溜められた液冷媒は、図6において矢印で示すようにバイパス通路11を介して蒸発器50に移送され、貯留器70に戻る循環経路が形成され、蒸発器50における液状冷媒の蒸発による冷却が継続される。
その後、冷媒の温度上昇により、蒸発器50の直後温度Tbhが目標吹出温度Xmよりも上昇するか、あるいは、アイドリングストップ制御が終了されると、ステップS4→S8の処理、あるいは、ステップS7→S8の処理に基づいて、冷却継続制御が終了される。
次に、上述した冷却継続制御中の作動例を、図7,図8のタイムチャートに基づいて説明する。
この実施例1の作動例を説明するのにあたり、実施例1の吐出量制御を実行しない比較例と比較しながら説明する。
まず、比較例の作動を説明する。
(比較例)
この比較例は、実施例1のようにステップS5における目標吹出温度Xmに基づくデューティ比Dpにより冷媒ポンプ73を駆動させる吐出量制御を実行せずに、単に、アイドリングストップ制御の実行に伴って、冷媒ポンプ73を一定回転数で駆動させた場合であって、R00がそのポンプ吐出量を示している。
このとき目標吹出温度Xmが相対的に高い場合を図7(a)に示し、目標吹出温度Xmが相対的に低い場合を図8(a)に示している。
図7(a)では、t00の時点で、アイドリングストップ制御が開始されるのに伴い、冷媒継続制御を開始し、冷媒ポンプ73の駆動を開始している。
この冷媒ポンプの駆動開始時点では、貯留器70の蓄冷量が相対的に高くなっている。このため、高めに設定された目標吹出温度Xmに対して、蒸発器50の冷力が相対的に大きく、直後温度Tbhは、蒸発器50の上流の送風温度Tsoに対して大幅に低下される。
その後、蒸発器50における吸熱に伴って、冷媒および貯留器70の蓄冷材72の温度が上昇し、貯留器70における冷却性能が徐々に低下し、t01の時点で、上限温度Tmaxを越えて、冷却継続制御を終了している。この上限温度Tmaxは、例えば、乗員が不快に感じる温度として設定された温度であって、蒸発器50による冷却が継続不可能となる温度である。
なお、図7(a)において、送風温度Tsoと直後温度Tbhとの間の斜線領域に示す熱量Qが、貯留器70の冷媒を用いた冷却熱量(冷却性能)Qaqに相当する。
このように、比較例において相対的に目標吹出温度Xmが高い場合、冷却継続制御の開始から、一気に貯留器70の冷力が使用されるため、目標吹出温度Xmが高いにもかかわらず、冷却継続制御の実行可能時間が、相対的に短くなる。
一方、比較例において目標吹出温度Xmが相対的に低い場合を図8(a)に基づいて説明する。
この場合も、図7(a)と同様に、t00の時点で、アイドリングストップ制御が開始されるのに伴い冷媒継続制御を開始して、冷媒ポンプ73を一定駆動させている。
このように目標吹出温度Xmが低い場合は、車室の熱負荷が高く、急速に車室温度を低下させようとしている場合であり、送風温度Tsoが相対的に高く、一定のポンプ吐出量R00では、必要な冷却性能が充分に得られず、直後温度Tbhは図7(a)の例と比較して、急速に上昇する。
このため、短時間に上限温度Tmaxに達し、t02の時点で冷却継続制御を終了している。なお、図において送風温度Tsoと直後温度Tbhとの間の斜線領域に示す熱量Qは、貯留器70の冷媒を用いた冷却熱量(冷却性能)Qaqであって、図7(a)の例の熱量Qと同量である。
(実施例1の作用)
本実施例1における、目標吹出温度Xmが相対的に高い場合の動作を図7(b)に基づいて図7(a)の比較例と対比させながら説明する。
実施例1にあっても、t00の時点でアイドリングストップ制御が開始されるのに伴い、冷媒継続制御を開始し、冷媒ポンプ73の駆動を開始している。
本実施例1では、吐出量制御部120により、蒸発器50における蒸発器吸熱量Q(Xm)に応じて冷媒ポンプ73のデューティ比Dpを設定している(ステップS5)。
このため、目標吹出温度Xmが相対的に高い場合は、蒸発器吸熱量Q(Xm)は相対的に低いことからデューティ比Dpは低めに設定される。その結果、図7(b)に示すように、冷媒ポンプ73におけるポンプ吐出量R1Lは、比較例のポンプ吐出量R00に比べて低く設定される。
これにより、送風温度Tsoに対する直後温度Tbhの低下量も低く制限しながら、冷却継続制御が実行され、その結果、直後温度Tbhが上限温度Tmaxに達するのは、比較例のt01よりも遅い、t11の時点となる。よって、t00とt11との差の分だけ、冷却継続制御の延長を図ることができる。なお、本実施例1では、上限温度Tmaxに代えて、目標吹出温度Xmを用いており、吹出温度として目標吹出温度Xmが得られなくなった時点で、乗員が不快に感じるとして冷却継続制御を終了する。
また、図7(b)において、送風温度Tsoと直後温度Tbhとの間の斜線領域に示す熱量Qは、貯留器70の冷媒を用いた冷却熱量(冷却性能)Qaqであり、図7(a)に示す熱量Qと同量とする。
このように、実施例1では、比較例と同じ冷却熱量Qaqに関わらず、比較例と比べて、直後温度Tbhが上限温度Tmaxに達する時期を遅らせることができ、その分、冷却継続制御の実行可能時間を延ばすことができる。
次に、実施例1において、目標吹出温度Xmが相対的に低い場合を図8(b)に基づいて説明する。
この場合も、t00の時点で、アイドリングストップ制御が開始されるのに伴い冷媒継続制御を開始している。
そして、目標吹出温度Xmが相対的に低い場合は、蒸発器吸熱量Q(Xm)は相対的に高くなるため、冷媒ポンプ73のデューティ比Dpは、図7(b)の場合よりも高く設定される。この図8(b)の例では、ポンプ吐出量R1Hは、図8(a)の比較例の場合よりも大きな値に制御されている。
このように目標吹出温度Xmが低い場合は、車室の熱負荷が高く、急速に車室温度を低下させようとしている場合である。よって、図8(a)の比較例よりも大きなポンプ吐出量R1Hとすることにより、冷却継続制御の開始時点から、直後温度Tbhの下げ幅を大きく制御している。これにより、直後温度Tbhが上限温度Tmaxに達する時点が、比較例におけるt02の時点よりも遅いt12の時点となり、冷却継続制御の実行時間を延長することができる。
(実施例1の効果)
以上説明した実施例1の車両用空調装置は、以下に列挙する効果を奏する。
a)実施例1の車両用空調装置は、
冷媒通路10に圧縮機20、凝縮器30、減圧器40、蒸発器50を備えた冷凍サイクル60と、
冷媒通路10の蒸発器50の出口側に設けられて冷媒を貯留可能な貯留器70と、
貯留器70に貯留された冷媒を蒸発器50に供給可能な冷媒ポンプ73と、
圧縮機20の停止時に、冷媒ポンプ73を駆動させて貯留器70に貯留した冷媒を蒸発器50に供給して蒸発器50における送風冷却を継続させる冷却継続制御を実行する冷却継続制御部110と、
冷却継続制御部110による冷却継続制御時に、図7(b)に示したように、冷媒ポンプ73の吐出量を少なくとも制限する側に制御可能な吐出量制御部120と、
を備えていることを特徴とする。
したがって、実施例1では、冷媒ポンプ73の吐出量を制限した分だけ、単位時間当たりの冷媒流量を制限し、冷房継続時間の延長を図ることが可能となる。
b)実施例1の車両用空調装置は、
蒸発器50および加熱器82を備え、これら蒸発器50および加熱器82との熱交換により温度調節した送風を車室に吹き出す空調ユニットACと、
車室の温度に関するデータに基づき目標吹出温度Xmを演算し、この目標吹出温度Xmに応じて蒸発器50および加熱器82との熱交換量を制御して吹出温度を調節する空調制御回路100と、
を備え、
吐出量制御部120は、図5(b)に示すように、目標吹出温度Xmが相対的に高い場合は、目標吹出温度Xmが相対的に低い場合に比べて、吐出量(冷媒ポンプ回転数N)を減少させることを特徴とする。
したがって、実施例1では、目標吹出温度Xmが高い場合は、図7(b)に示したように、冷媒ポンプ73の吐出量を低下させて蒸発器50における熱交換量を低く抑えても必要な熱交換量を得ることが可能であり、車室温度環境を悪化させることなく、冷却継続制御の実行可能時間を延ばすことができる。
c)実施例1の車両用空調装置は、
蒸発器50および加熱器82を備え、これら蒸発器50および加熱器82にて熱交換して温度調節した送風を車室に吹き出す空調ユニットACと、
車室の温度に関するデータに基づき目標吹出温度Xmを演算し、この目標吹出温度Xmに応じて蒸発器50および加熱器82との熱交換を制御する空調制御回路100と、
を備え、
吐出量制御部120は、図5(b)に示すように、目標吹出温度Xmが相対的に低い場合は、目標吹出温度Xmが相対的に高い場合に比べて、吐出量を増加させることを特徴とする。
したがって、実施例1では、目標吹出温度Xmが低い場合は、図8(b)に示すように、冷媒ポンプ73の吐出量を増加させて蒸発器50における熱交換量を高くして必要な熱交換量を得ることが可能であり、吐出量を増加させない場合と比較して、吹出温度を低く保った状態での冷却継続制御の実行可能時間を延ばすことができる。
d)実施例1の車両用空調装置は、
吐出量制御部120は、図5に示すように、予め目標吹出温度Xmに応じた吐出量特性が設定され、この吐出量特性に基づいて冷媒ポンプ73の吐出量を、デューティ比Dpとして算出することを特徴とする。
したがって、吐出量の演算が容易である。
加えて、実施例1では、吐出量制御部120は、目標吹出温度Xmに応じた吐出量を求めるのにあたり、
目標吹出温度Xmに基づいた熱量関数を演算し、この熱量関数に応じた冷媒ポンプ73の吐出量特性に基づいて冷媒ポンプ73の吐出量を算出するようにした。
したがって、目標吹出温度Xmのみに応じて冷媒ポンプ73の吐出量を算出するものと比較して、より適切な吐出量を演算することが可能となる。
さらに、実施例1では、吐出量制御部120は、熱量関数として、蒸発器50における吸熱量である蒸発器吸熱量Q(Xm)に応じた関数であって、目標吹出温度Xmおよび風量Gaに応じた関数を用いるようにした。
したがって、単に、目標吹出温度Xmに応じて吐出量を決定するものよりも、蒸発器50における吸熱量に応じたより適切な吐出量に制御して、蒸発器50の温度上昇を的確に抑えて冷却継続時間の延長を図ることができる。しかも、アイドリングストップ中であっても、蒸発器50の温度を、デューティ比Dpに応じて任意に調節可能となり、冷却継続制御中の制御品質を向上することができる。
e)実施例1の車両用空調装置は、
蒸発器50を通過した送風の温度である直後温度Tbhが目標吹出温度Xmを越えると、冷却継続制御を終了するようにした。
したがって、冷却継続制御の終了を、一定の上限温度Tmaxにより行うものと比較して、乗員の希望する吹出温度を反映させて、乗員がより不快と感じないようにすることが可能である。
(他の実施例)
以下に、他の実施例について説明するが、これら他の実施例は、実施例1の変形例であるため、その相違点についてのみ説明し、実施例1あるいは他の実施例と共通する構成については同じ符号を付けることで説明を省略するとともに、作用効果についても実施例1と共通する説明は省略する。
実施例2は、吐出量制御部120におけるデューティ比Dpの設定の仕方、すなわち、ステップS5における処理の内容が実施例1と異なる。
図9は、実施例2における冷却継続制御での吐出量制御の部分を示すフローチャートであって、実施例1との相違部分のみを示している。
ステップS4にてYESの場合に進むステップS201では、デューティ比Dpを演算するのに使用する係数kおよび切片bを求め、ステップS202に進む。
すなわち、本実施例2では、冷却継続制御中の制御モードが設定され、この制御モードに応じてデューティ比Dpを演算するようにしている。
この制御モードとしては、本実施例2では、蒸発器50における冷却性能を最も高く設定した快適モードと、蒸発器50における冷却性能を標準的に設定したノーマルモードと、蒸発器50における冷却性能を最も低く設定したエコモードが設定されている。
これらの制御モードは、例えば、センサ群200に、モード選択スイッチを設定し、予め乗員が設定するようにすることができる。また、空調制御時の乗員の好みを算出して、自動的に設定することもできる。
ステップS202では、デューティ比Dpを下記の演算式(2)により算出し、次のステップS7に進む。
Dp=k・f(Q(Xm))+b ・・・(2)
この演算式(1)によりデューティ比Dpを演算した場合、目標吹出温度Xmに応じた蒸発器吸熱量Q(Xm)との関係は、図10(a)に示すように算出される。すなわち、同じ蒸発器吸熱量Q(Xm)であれば、デューティ比Dpは、快適モード、ノーマルモード、エコモードの順に高くなる。
また、このようなデューティ比Dpの演算を行う場合の目標吹出温度Xmと冷媒ポンプ回転数Nとの関係は、図10(b)に示すようになる。なお、ノーマルモードにおけるデューティ比Dpが、実施例1と同様程度の値となり、エコモードでは、実施例1よりもデューティ比Dpを抑え、快適性重視モードでは、実施例1よりもデューティ比Dpを高く設定するものとする。
したがって、冷媒ポンプ回転数Nも、同じ蒸発器吸熱量Q(Xm)であれば、快適モード、ノーマルモード、エコモードの順に高くなる。この場合も、ノーマルモードにおける冷媒ポンプ回転数Nが、実施例1と同様程度の値となり、エコモードでは、実施例1よりも冷媒ポンプ回転数Nを抑え、快適性重視モードでは、実施例1よりも冷媒ポンプ回転数Nを高く設定するものとする。
(実施例2の作用)
次に、実施例2の作用を図11に基づいて説明する。
図11は、目標吹出温度Xmが高い場合の作動例を示しており、(a)比較例、(b)はエコモード、(c)は快適性重視モードの作動例を示している。
なお、比較例は、図7(a)と同様であるので、説明を省略する。
図11(b)に示すエコモードの場合、冷媒ポンプ73のポンプ吐出量Recoが最も制限された状態で駆動される。このように目標吹出温度Xmが高い場合、送風温度Tsoに対する冷却量を抑え、その分、直後温度Tbhが上限温度Tmaxに達する時間t21を、図11(a)に示す比較例の場合(t01)と比較して大幅に遅らせることができる。
一方、図11(c)に示す快適性優先モードの場合、目標吹出温度Xmが高いことから、冷媒ポンプ73の吐出量は制限するものの、快適性優先のため、この制限を抑え、このときのポンプ吐出量Rcofは、エコモードにおけるポンプ吐出量Recoよりも多く制御される。
このため、冷却継続制御の開始時点から、エコモードの場合よりも送風温度Tsoに対する温度低下量を大きくして快適性を確保しつつ、吐出量の制限により、冷却継続時間の延長を図ることができる。
なお、ノーマルモードについては、図示は省略するが、この場合、実施例1と同様の作用効果が得られるものとする。
(実施例2の効果)
e)実施例2の空調制御装置は、
冷却継続制御時の吐出量制御時に用いる吐出量特性として、目標吹出温度Xmに対する吐出量が異なる2以上の複数のモードを備え、より具体的には、エコモード、ノーマルモード、快適性重視モードを備え、
吐出量制御時に、選択されたモードに応じて、目標吹出温度Xmに対する吐出量特性を設定するようにしたことを特徴とする。
これにより、モードに応じ、例えば、目標吹出温度Xmに対する吐出量を抑えたモード(具体的には、エコモード)として、冷却継続時間を相対的に長くしたり、逆に目標吹出温度Xmに対する吐出量を多くしたモード(具体的には、快適性優先モード)を用いて、蒸発器50における吸熱量を高めて吹出温度を抑えて快適性を確保しつつ、冷却継続時間の延長を図ったりすることが可能になる。
したがって、アイドリングストップ制御中における、蒸発器50の温度調節を、より細かに行い、冷却継続制御中の制御品質をいっそう向上することができる。
なお、モードとしては、2以上の複数であれば、前述のエコモード、ノーマルモード、快適性重視モードに限定されるものではない。
実施例3は、冷媒ポンプ73の吐出量(冷媒ポンプ回転数N)を直接、目標吹出温度Xmに応じて実行するようにした例であり、実施例1において示してステップS5、ステップS6の処理を以下の処理に代えた例である。
すなわち、実施例3では、ステップS5では、図12に示す冷媒ポンプ回転数N特性に基づいて、目標吹出温度Xmに応じて冷媒ポンプ回転数Nを算出し、次のステップS6において、この冷媒ポンプ回転数Nにて冷媒ポンプ73を回転させるようにした。
このように、単に目標吹出温度Xmに応じて冷媒ポンプ回転数Nを決定した場合でも、実施例1で説明したように、目標吹出温度Xmが高い場合には、図7を用いて説明したように、冷却継続制御の実行時間を延長することができる。
また、目標吹出温度Xmが低い場合には、図8を用いて説明したように、快適性を確保しつつ、冷却継続制御の実行時間の延長を図ることが可能となる。
すなわち、実施例1で述べたa)〜c)の効果を奏する。
以上、図面を参照して、本発明の実施の形態としての実施例1〜実施例3について詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態および実施例1〜実施例3に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、圧縮機の動力源は、エンジンに限らず、電動機などの他の動力源を用いてもよい。例えば、電動車両などにおいても、電動機を停止させて圧縮機を停止させた状態で冷房を行なうことができる。
また、実施例1〜3では、貯留器において、蓄冷材をタンク部の外側に設けた例を示したが、蓄冷材は、タンク部の内部に設けてもよい。さらには、貯留器には、蓄冷材を設けなくてもよい。この場合でも、貯留器に、アイドリングストップを行なっている間、冷房を行うことができる冷媒量を確保することで、冷房を維持できる。
また、実施例1〜3では、冷却継続制御を実行するか否かの判定を、アイドリングストップ信号astの有無により行うようにした例を示したが、これに限定されない。要は、圧縮機20の停止時における冷却継続制御を実行する判定であるから、例えば、圧縮機20が駆動しているか否か、あるいは、圧縮機20を駆動させる車両の動力源が駆動しているか否か、あるいは、車両が一時的な停止を行っているか否か(すなわち、アイドリングストップ制御の実行判定)により判定するようにしてもよい。
また、実施例1〜3では、減圧器として、蒸発器の出口側の温度に感応して開度を変更する膨張弁を示したが、これに限定されず、開度が一定のオリフィス状のものを用いてもよい。
また、実施例1では、吐出量としての冷媒ポンプ回転数Nを、目標吹出温度Xmに応じて設定するのにあたり、目標吹出温度に基づいた熱量関数としての蒸発器吸熱量Q(Xm)を演算し、この蒸発器吸熱量Q(Xm)が高いほど、吐出量(デューティ比Dp)を高く設定するようにした。しかし、熱量関数としては、目標吹出温度に基づいた関数であれば、この実施例1に示した目標吹出温度と風量とに基づくもの以外の熱量関数を用いてもよい。
また、実施例2では、各モードに応じた蒸発器吸熱量Q(Xm)に対応するデューティ比特性が設定されている例を示したが、実施例3のように、目標吹出温度Xmに対する冷媒ポンプ回転数特性を、図10(a)に示すように、予め設定し、各モードにより、目標吹出温度Xmに応じて異なる吐出量を設定するようにしてもよい。
AC 空調ユニット
Tbh 直後温度
Xm 目標吹出温度
10 冷媒通路
20 圧縮機
30 凝縮器
40 減圧器
50 蒸発器
60 冷凍サイクル
70 貯留器
73 冷媒ポンプ
82 加熱器
100 空調制御回路(空調制御部)
110 冷却継続制御部
120 吐出量制御部

Claims (7)

  1. 冷媒通路に圧縮機、凝縮器、減圧器、蒸発器を備えた冷凍サイクルと、
    前記冷媒通路の前記蒸発器の出口側に設けられて前記冷媒を貯留可能な貯留器と、
    この貯留器に貯留された冷媒を前記蒸発器に供給可能な冷媒ポンプと、
    前記圧縮機の停止時に、前記冷媒ポンプを駆動させて前記貯留器に貯留した前記冷媒を前記蒸発器に供給して前記蒸発器における送風冷却を継続させる冷却継続制御を実行する冷却継続制御部と、
    前記冷却継続制御部による前記冷却継続制御時に、前記冷媒ポンプの吐出量を少なくとも制限する側に制御可能な吐出量制御部と、
    を備えていることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 請求項1に記載の車両用空調装置において、
    前記蒸発器および加熱器を備え、これら蒸発器および加熱器との熱交換により温度調節した送風を車室に吹き出す空調ユニットと、
    前記車室の温度に関するデータに基づき目標吹出温度を演算し、この目標吹出温度に応じて前記蒸発器および前記加熱器との熱交換量を制御して吹出温度を調節する空調制御部と、
    を備え、
    前記吐出量制御部は、前記目標吹出温度が相対的に高い場合は、前記目標吹出温度が相対的に低い場合に比べて、前記吐出量を減少させることを特徴とする車両用空調装置。
  3. 請求項1に記載の車両用空調装置において、
    前記蒸発器および加熱器を備え、これら蒸発器および加熱器との熱交換により温度調節した送風を車室に吹き出す空調ユニットと、
    前記車室の温度に関するデータに基づき目標吹出温度を演算し、この目標吹出温度に応じて前記蒸発器および前記加熱器との熱交換量を制御して吹出温度を調節する空調制御部と、
    を備え、
    前記吐出量制御部は、前記目標吹出温度が相対的に低い場合は、前記目標吹出温度が相対的に高い場合に比べて、前記吐出量を増加させることを特徴とする車両用空調装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の車両用空調装置において、
    前記吐出量制御部は、予め前記目標吹出温度に応じた吐出量特性が設定され、この吐出量特性に基づいて前記冷媒ポンプの吐出量を算出することを特徴とする車両用空調装置。
  5. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の車両用空調装置において、
    前記吐出量制御部は、前記目標吹出温度に基づいた熱量関数を演算し、この熱量関数に応じた前記冷媒ポンプの吐出量特性に基づいて前記冷媒ポンプの吐出量を算出することを特徴とする車両用空調装置。
  6. 請求項5に記載の車両用空調装置において、
    前記吐出量制御部にて用いる前記熱量関数は、前記蒸発器における吸熱量に応じた関数であることを特徴とする車両用空調装置。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の車両用空調装置において、
    前記吐出量制御部は、前記目標吹出温度に応じた吐出量として複数のモードが設定され、前記吐出量制御における前記吐出量を、選択されたモードに応じて決定するようにした事を特徴とする車両用空調装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109562675A (zh) * 2016-07-22 2019-04-02 株式会社电装 车辆用空调装置

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