JP2013237373A - 車両用ドアミラー - Google Patents
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Abstract
【課題】シャフト上端部におけるコイルスプリングの圧縮保持手段に、専用のばね受け部品を不要とすることが可能な車両用ドアミラーの提供を図る。
【解決手段】シャフト2の上端部周面に形成したコイルスプリング嵌合部23に、コイルスプリング22の上側の巻き終端部に設けた幅狭部25が嵌合,係着することにより、これら非円形部相互の嵌合,係着部分に、コイルスプリング22の圧縮反力が軸方向と回転方向の係着力として作用し、該コイルスプリング22の圧縮状態保持を行う。
【選択図】図4
【解決手段】シャフト2の上端部周面に形成したコイルスプリング嵌合部23に、コイルスプリング22の上側の巻き終端部に設けた幅狭部25が嵌合,係着することにより、これら非円形部相互の嵌合,係着部分に、コイルスプリング22の圧縮反力が軸方向と回転方向の係着力として作用し、該コイルスプリング22の圧縮状態保持を行う。
【選択図】図4
Description
本発明は、車両用ドアミラーに関する。
車両用ドアミラーは、車両側方(ドアサイド)に固定されるドアミラーベースにシャフトを介してドアミラーユニットを組付けてある。
このドアミラーユニットは、前記シャフトを中心にミラー面がドアサイドに向く折り畳み格納位置と、該折り畳み格納位置からほぼ90°位相を変えてミラー面が車両後方を向く展開使用位置と、に回動可能とされている。
シャフトは、その上端部とドアミラーユニットのシャフト軸受け部分との間に圧縮状態に弾装したコイルスプリングの圧縮反力を利用して組付けてある。
これにより、シャフトとシャフト軸受け部分との相互に設けられる回転節度機構の押圧力の保持と、ドアミラーユニットのガタツキの防止とを行うようにしている。
このシャフト上端部におけるコイルスプリングの圧縮状態での保持手段として、通常、特許文献1,特許文献2に示されているように、内周に複数の係止爪を備えたプッシュナット等のリング状のばね受け部品が用いられ、該プッシュナットをシャフト上端部に係着固定して、ばね受けとして機能させている。
上述のようにコイルスプリングのばね受け部品として、シャフトの上端部に専用のプッシュナットを装着するため、部品点数が嵩んでコスト的に不利となることは否めない。
また、このプッシュナットはばね鋼材が用いられるが、係止爪の加工時に熱処理が伴うことから熱影響でばね性が低下する可能性があって、品質管理面でも不利となってしまう。
更に、ドアミラーユニットを回動した際に、コイルスプリングがシャフトに対して一緒に連れ回りして、該コイルスプリングが摺擦した部分に摩耗を生じたり、摺擦異音が生じる可能性がある。
そこで、本発明はシャフト上端部におけるコイルスプリングの圧縮状態での保持手段に専用のばね受け部品を不要とすることができて、コスト面および品質面でも有利な車両用ドアミラーを提供するものである。
本発明の車両用ドアミラーは、車両側方に固定されるドアミラーベースと、該ドアミラーベースに固定されるシャフトを中心に折り畳み格納位置と展開使用位置とに回動可能なドアミラーユニットと、を備えている。
前記シャフトは、その上端部と前記ドアミラーユニットのシャフト軸受け部との間に圧縮状態に弾装したコイルスプリングの圧縮反力を利用して組付けてある。
そして、前記シャフトは、その上端部周面の対称位置にコイルスプリング嵌合部を備えている一方、
前記コイルスプリングは、その上側の巻き終端部にコイル径よりも小幅の幅狭部を備え、
前記幅狭部を前記スプリング嵌合部に嵌合,係着して取付けたことを主要な特徴としている。
本発明によれば、シャフトの上端部とコイルスプリングの上端部とは、コイルスプリング嵌合部と幅狭部との非円形部相互の嵌合,係着によって組付けてある。
これにより、コイルスプリングの圧縮反力をこの非円形部相互の嵌合,係着部分に、軸方向はもとより回転方向の係着力として作用させることができて、コイルスプリングの圧縮保持を確実に行わせることができる。
従って、従来必要とされていたプッシュナット等の専用のばね受け部品を不要とし、また、該ばね受け部品の品質管理も不要となるため、コスト的に有利に得ることができる。
また、上述のコイルスプリング嵌合部と幅狭部との非円形部相互の嵌合,係着により、コイルスプリングの回転方向の挙動を拘束するため、ドアミラーユニットの回転時におけるコイルスプリングの連れ回り現象を防止できる。
これにより、コイルスプリングの弾接部分の耐摩耗性を向上できると共に、摺擦異音の発生を無くして品質感を高めることができる。
以下、本発明の一実施形態を手動格納タイプのドアミラーを例に採って、図面と共に詳述する。
図1,図2に示す本実施形態のドアミラーは、車両側部、具体的には図外のフロントドアのドアサイドに固定されるドアミラーベース1と、該ドアミラーベース1に固定されるシャフト2と、該シャフト2によりドアミラーベース1に回動可能に支持されたドアミラーユニット3と、を備えている。
図1,図2に示す例では、ドアミラーユニット3を、ミラー本体およびその支持機構等の内部機能部品を外してハウジング31のみを示している。
ドアミラーベース1,ドアミラーユニット3のハウジング31、およびシャフト2は、何れも適宜の合成樹脂製としている。
ドアミラーベース1は、図外のドアサイドに締結固定するアタッチメント部11と、該アタッチメント部11から側方へ略水平に張り出して、シャフト2を介してドアミラーユニット3を支持するアーム部12と、を備えている。
シャフト2はドアミラーユニット3にサブアッセンブリされ、その下端がドアミラーベース1のアーム部12に固定される。
具体的には、ドアミラーユニット3のハウジング31の内部の一側寄りには、シャフト軸受け部分として、下面に開口したボックス状の軸受部32を一体成形してある。
軸受部32の上端は平坦面として形成してあり、上述のようにハウジング31の下面からこの上端面を貫通してシャフト挿入孔33を設けてある。
シャフト2は、下端に円形のフランジ21を一体成形してあり、前記軸受部32のシャフト挿通孔33にハウジング31の下面側から挿通し、後述するようにコイルスプリング22の圧縮反力を利用してこの軸受部32に組付けてある。
シャフト2は、上述のフランジ21を介してドアミラーベース1のアーム部12に例えばねじ部材等により締結固定される。
シャフト2の前記軸受部32の上端面から突出した上端部には、コイルスプリング22を圧縮した状態で弾装してある。
コイルスプリング22は、シャフト22と軸受部32との相互に設けられる回転節度機構(図示省略)の押圧力の保持と、ドアミラーユニット3のガタツキ防止として機能する。
シャフト2の上端部周面には、シャフト軸線の線対称位置にコイルスプリング嵌合部23を備え、コイルスプリング22を軸受部32の上端面に配置したワッシャー24上で圧縮した状態で、その上端部を該コイルスプリング嵌合部23に嵌合,係着して、これらワッシャー24とコイルスプリング嵌合部23との間に弾装してある。
図3,図4は、このシャフト2のコイルスプリング嵌合部23に対するコイルスプリング22の嵌合,係着状態を示している。
コイルスプリング22は、その上側の巻き終端部にコイル径よりも小幅の間隔で対向する一対の平行な直状部からなる幅狭部25を形成してある。
そして、このコイルスプリング22を、シャフト2の上端部に上方より挿入し、下端を軸受部32上のワッシャー24に当接させて圧縮させつつ幅狭部25をシャフト2の上端部に拡開変形を伴ってくぐり抜けさせる。すると、該幅狭部25は前記コイルスプリング嵌合部23に落ち込んで元の平行状態に縮径復元して該コイルスプリング嵌合部23に嵌合,係着する。
このようにして、上述のシャフト2は、コイルスプリング22の圧縮反力を利用してドアミラーユニット3にサブアッセンブリされる。
これにより、ドアミラーベース1に対してドアミラーユニット3を手動により、シャフト2を中心にしてミラー面がドアサイドに向く折り畳み格納位置と、該折り畳み格納位置からほぼ90°位相を変えてミラー面が車両後方を向く展開使用位置と、に回動可能としている。
また、上述のコイルスプリング22の圧縮反力が作用する図外の回転節度機構によって、ドアミラーユニット3の上述の回動にクリック感が得られるようになっている。
以上の構成からなる本実施形態の車両用ドアミラーによれば、シャフト2の上端部とコイルスプリング22の上端部とは、コイルスプリング嵌合部23と幅狭部25との非円形部相互の嵌合,係着によって組付けてある。
これにより、コイルスプリング22の圧縮反力をこの非円形部相互の嵌合,係着部分に、軸方向はもとより回転方向の係着力として作用させることができて、コイルスプリング22の圧縮保持を確実に行わせることができる。
従って、従来必要とされていたプッシュナット等の専用のばね受け部品を不要とし、また、該ばね受け部品の品質管理も不要となるため、コスト的に有利に得ることができる。
また、上述のコイルスプリング嵌合部23と幅狭部25との非円形部相互の嵌合,係着により、コイルスプリング22の回転方向の挙動を拘束するため、ドアミラーユニット3の回動時におけるコイルスプリング22の連れ回り現象を防止できる。
これにより、コイルスプリング22の弾接部分の耐摩耗性を向上できると共に、摺擦異音の発生を無くして品質感を高めることができる。
なお、前記実施形態ではドアミラーユニット3のハウジング31に軸受部32を形成して、ここにシャフト2を直接コイルスプリング22を圧縮状態にして組付けた手動格納タイプのものを示したが、電動格納タイプのものに適用することも可能である。
この場合、モーターおよび変速ギャ等を備えた駆動ユニットがシャフト軸受け部分となり、該駆動ユニットにシャフトおよびコイルスプリングを組付け、そして、これらシャフトとコイルスプリングに前記実施形態と同様の平行溝と直状部との嵌合,係着構造を採ることが可能となる。
1…ドアミラーベース
11…アタッチメント部
12…アーム部
2…シャフト
21…フランジ
22…コイルスプリング
23…コイルスプリング嵌合部
25…幅狭部
3…ドアミラーユニット
31…ハウジング
32…軸受部(シャフト軸受け部分)
11…アタッチメント部
12…アーム部
2…シャフト
21…フランジ
22…コイルスプリング
23…コイルスプリング嵌合部
25…幅狭部
3…ドアミラーユニット
31…ハウジング
32…軸受部(シャフト軸受け部分)
Claims (1)
- 車両側方に固定されるドアミラーベースと、該ドアミラーベースに固定されるシャフトを中心に折り畳み格納位置と展開使用位置とに回動可能なドアミラーユニットと、を備え、前記シャフトは、その上端部と前記ドアミラーユニットのシャフト軸受け部分との間に圧縮状態に弾装したコイルスプリングの圧縮反力を利用して組付けた車両用ドアミラーであって、
前記シャフトは、その上端部周面の対称位置にコイルスプリング嵌合部を備えている一方、
前記コイルスプリングは、その上側の巻き終端部にコイル径よりも小幅の幅狭部を備え、
前記幅狭部を前記コイルスプリング嵌合部に嵌合,係着して取付けたことを特徴とする車両用ドアミラー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012112046A JP2013237373A (ja) | 2012-05-16 | 2012-05-16 | 車両用ドアミラー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012112046A JP2013237373A (ja) | 2012-05-16 | 2012-05-16 | 車両用ドアミラー |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013237373A true JP2013237373A (ja) | 2013-11-28 |
Family
ID=49762801
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012112046A Pending JP2013237373A (ja) | 2012-05-16 | 2012-05-16 | 車両用ドアミラー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2013237373A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7372823B2 (ja) | 2019-11-26 | 2023-11-01 | 株式会社ペンストン | 車両用サイドミラー |
-
2012
- 2012-05-16 JP JP2012112046A patent/JP2013237373A/ja active Pending
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JP7372823B2 (ja) | 2019-11-26 | 2023-11-01 | 株式会社ペンストン | 車両用サイドミラー |
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