JP2013236074A - 面位置計測装置、露光装置、およびデバイス製造方法 - Google Patents

面位置計測装置、露光装置、およびデバイス製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 雰囲気揺らぎの影響を小さく抑えて、被検面の面位置を高精度に検出する。
【解決手段】 主面上または該主面の近傍に位置する被検面に第1測定ビームを斜め方向から投射し被検面で反射した第1測定ビームを受光して、第1測定ビームが照射される第1計測領域の面位置を検出する第1面位置計測系と、被検面に第2測定ビームを斜め方向から投射し被検面で反射した第2測定ビームを受光して、第2測定ビームが照射される第2計測領域の面位置を検出する第2面位置計測系とを備える。第1測定ビームが主面上で占める領域である第1領域と、第2測定ビームが主面上で占める領域である第2領域とは、主面上における第1方向に沿って位置し、主面上において第1方向と直交する方向を第2方向とするとき、第1領域の第2方向への射影の一部と、第2領域の第2方向への射影の一部とが互いに重複する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、被検面の面位置を検出する面位置計測装置、露光装置、およびデバイス製造方法に関する。
マスク上に形成されたパターンを、投影光学系を介して感光性基板上に投影露光する露光装置においては、投影光学系の焦点深度が比較的浅く、感光性基板の被露光面(表面:転写面)が平坦でない場合もある。このため、露光装置では、投影光学系の像面(結像面)に対する感光性基板の表面の位置合わせを正確に行う必要がある。
投影光学系の光軸方向に沿った感光性基板の面位置(被露光面の面位置)を検出する装置として、例えば斜入射型の面位置計測装置が知られている(特許文献1を参照)。この斜入射型の面位置計測装置では、被検面としての感光性基板の表面に対して斜め方向からスリットの像を投射し、被検面で反射された光により形成されるスリットの像の位置情報を検出し、この位置情報に基づいて感光性基板の面位置を検出する。
米国特許第6,897,462号明細書
特許文献1に記載された斜入射型の面位置計測装置を露光装置に適用した場合、感光性基板のほぼ全体に亘って一方向に細長く延びる計測領域内の複数点の面位置を一括的に検出するには、送光光学系の射出端から感光性基板の表面を経て受光光学系の入射端に至る光路長を比較的大きく確保する必要がある。その結果、感光性基板を保持するステージの移動、感光性基板の交換などに起因して感光性基板の上方の雰囲気(空気など)に「揺らぎ」が発生し、この雰囲気揺らぎの影響により感光性基板の面位置を正確に検出(ひいては感光性基板の表面の面形状を正確に計測)することが困難である。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたものであり、雰囲気揺らぎの影響を小さく抑えて、被検面の面位置を高精度に検出することのできる面位置計測装置を提供することを目的とする。また、本発明は、被検面の面位置を高精度に検出する面位置計測装置を用いて、例えば投影光学系に対して感光性基板の被露光面を高精度に位置合わせすることのできる露光装置およびデバイス製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、第1形態では、物体の表面の高さ位置を計測する面位置計測装置において、
前記物体上に設定されて第1方向に長手方向を持つ計測範囲内に、該第1方向と交差する方向または平行な方向である第2方向に長手方向を持つ複数の計測領域を形成する複数の面位置計測系を備え、
前記複数の面位置計測系のそれぞれは、前記計測領域内に設定された複数の検出点における前記表面の高さ位置を計測し、
前記計測範囲の前記第1方向の長さは、前記物体の前記第1方向の長さ以上であることを特徴とする面位置計測装置を提供する。
第2形態では、物体を第1方向に沿って移動させつつ該物体の表面の高さ位置を計測する面位置計測装置において、
前記物体の表面上の計測領域における前記物体の表面の高さ位置を検出する複数の面位置計測系を備え、
前記複数の面位置計測系の前記計測領域は、前記表面において前記第1方向を横切る第2方向に沿って配置され、
前記複数の面位置計測系は、前記計測領域内に設定された複数の検出点における前記表面の高さ位置を計測し、
前記物体を前記第1方向に沿って移動させるときに複数の前記計測領域が前記表面を掃引する領域は、前記物体の表面全体を占めることを特徴とする面位置計測装置を提供する。
第3形態では、主面上または該主面の近傍に位置する被検面に第1測定ビームを斜め方向から投射する第1投射系と、前記被検面で反射した前記第1測定ビームを受光する第1受光系と有し、該第1受光系の出力に基づいて前記第1測定ビームが照射される第1計測領域の面位置を検出する第1面位置計測系と、
前記被検面に第2測定ビームを斜め方向から投射する第2投射系と、前記被検面で反射した前記第2測定ビームを受光する第2受光系と有し、該第2受光系の出力に基づいて前記第2測定ビームが照射される第2計測領域の面位置を検出する第2面位置計測系とを備え、
前記第1測定ビームが前記主面上で占める領域である第1領域と、前記第2測定ビームが前記主面上で占める領域である第2領域とは、前記主面上における第1方向に沿って位置し、
前記主面上において前記第1方向と直交する方向を第2方向とするとき、前記第1領域の前記第2方向への射影の一部と、前記第2領域の前記第2方向への射影の一部とが互いに重複することを特徴とする面位置計測装置を提供する。
第4形態では、主面上または該主面の近傍に位置する被検面との相対的な位置関係を変更しつつ前記被検面の面位置を検出する面位置計測装置であって、
前記被検面上の第1計測領域の面位置を検出する第1面位置計測系と、
前記被検面上において前記第1計測領域とは異なる第2計測領域の面位置を検出する第2面位置計測系とを備え、
前記被検面と前記面位置計測装置との相対的な位置関係を変更することによって前記第1計測領域が前記被検面に形成する第1掃引領域の一部と、前記被検面と前記面位置計測装置との相対的な位置関係を変更することによって前記第2計測領域が前記被検面に形成する第2掃引領域の一部とは、互いに重複していることを特徴とする面位置計測装置を提供する。
第5形態では、物体の表面の高さ位置を計測する面位置計測装置において、
前記物体上に設定されて第1方向に長手方向を持つ計測範囲内に、該第1方向と交差する方向または平行な方向である第2方向に長手方向を持つ複数の計測領域を形成する複数の面位置計測系を備え、
前記複数の面位置計測系のそれぞれは、前記物体の表面上の前記計測領域に測定ビームを斜め方向から投射する投射系と、前記表面で反射した前記測定ビームを受光する受光系とを有し、前記計測領域内に設定された複数の検出点における前記表面の高さ位置を計測し、
前記複数の面位置計測系の前記投射系から前記計測領域を経由して前記受光系に至る光路の光路長は、前記計測範囲の前記第1方向の長さよりも短いことを特徴とする面位置計測装置を提供する。
第6形態では、所定のパターンを物体に露光する露光装置において、
前記物体の被露光面の面位置を計測するための第1形態、第2形態、第3形態、第4形態または第5形態の面位置計測装置と、
前記面位置計測装置の検出結果に基づいて、前記物体の前記被露光面を所定面に対して位置合わせするための位置合わせ部とを備えていることを特徴とする露光装置を提供する。
第7形態では、所定のパターンを物体に露光する露光装置において、
前記物体の被露光面の面位置を計測するための面位置計測装置と、
前記物体を載置し、前記物体を保持して移動面に沿って移動可能な移動体とを備え、
前記面位置計測装置は、前記物体上に設定されて第1方向に長手方向を持つ計測範囲内に、該第1方向と交差する方向または平行な方向である第2方向に長手方向を持つ複数の計測領域を形成する複数の面位置計測系を備え、
前記面位置計測装置は、前記物体を被露光位置へ向けて前記第1方向を横切る第3方向に沿って移動させつつ、前記物体の表面の高さ方向の位置を計測し、
前記複数の面位置計測系による前記複数の計測領域のうちの少なくとも2つは、前記第3方向で異なる位置に配置されることを特徴とする露光装置を提供する。
第8形態では、主面または該主面の近傍に位置する被検面上に測定ビームを斜め方向から投射する投射系と、前記被検面で反射された前記測定ビームを受光する受光系と有し、該受光系の出力に基づいて前記被検面の面位置を検出する面位置計測装置において、
前記測定ビームが前記主面上で占める領域である計測領域の上方における雰囲気の揺らぎを検出する雰囲気揺らぎ検出系を備え、
前記雰囲気揺らぎ検出系は、検出パターンからの光により前記計測領域の上方に前記検出パターンの空間像を形成する空間像形成系と、前記空間像からの光により前記検出パターンの二次像を形成する二次像形成光学系とを備え、前記二次像の経時的変化に関する情報に基づいて雰囲気の揺らぎを検出することを特徴とする面位置計測装置を提供する。
第9形態では、所定のパターンを基板に露光する露光装置において、
前記基板の被露光面の面位置を、前記被検面の面位置として検出するための第8形態の面位置計測装置と、
前記面位置計測装置の検出結果に基づいて、前記基板の被露光面を所定面に対して位置合わせするための位置合わせ部とを備えていることを特徴とする露光装置を提供する。
第10形態では、第6形態、第7形態または第9形態の露光装置を用いて、前記所定のパターンを基板に露光することと、
前記所定のパターンが転写された前記基板を現像し、前記所定のパターンに対応する形状のマスク層を前記基板の表面に形成することと、
前記マスク層を介して前記基板の表面を加工することと、を含むことを特徴とするデバイス製造方法を提供する。
本発明の面位置計測装置では、雰囲気揺らぎの影響を小さく抑えて、被検面の面位置を高精度に検出することができる。また、本発明の一態様にしたがう露光装置では、被検面の面位置を高精度に検出する面位置計測装置を用いて、投影光学系に対して感光性基板の被露光面を高精度に位置合わせすることができる。
第1実施形態にかかる面位置計測装置を備えた露光装置の構成を概略的に示す図である。 第1実施形態の面位置計測装置を構成する複数の面位置計測系のうちの1つの系を示す図である。 送光プリズムの射出面に設けられた複数の送光スリットを概略的に示す図である。 複数の送光スリットの中間像が被検面上に形成される様子を模式的に示す図である。 受光プリズムの入射面に設けられた複数の受光スリットを概略的に示す図である。 光検出器の検出面に設けられた複数の受光部を概略的に示す図である。 第1実施形態の面位置計測装置を構成する複数の面位置計測系の配置を概略的に示す図である。 複数の面位置計測系により送光スリット、方向弁別用スリット、トラッキング用送光スリットの中間像が被検面上に形成される様子を模式的に示す図である。 隣り合う2つの掃引領域の一部が互いに重複して重複領域を形成する様子を示す図である。 5つの掃引領域がウェハの表面の全体を占める様子を示す図である。 複数の計測領域の配置にかかる変形例を概略的に示す図である。 複数の計測領域の配置にかかるもう1つの変形例を概略的に示す図である。 各計測領域1c〜5cとウェハの表面上の掃引領域S1〜S5との関係を示す図である。 ウェハ上における複数の露光領域SAの配置を示す図である。 図14の一部を拡大した図であって、掃引領域S1、S2と露光領域との関係を示す図である。 L&Sパターンからのパターン光を用いる変形例の構成を概略的に示す図である。 図16の変形例において送光プリズムの射出面に設けられたL&Sパターンを概略的に示す図である。 計測領域に正弦波に近いピッチを持つ強度分布像が被検面上に形成される様子を示す図である。 二次元撮像センサが二次元的に配置された複数の画素を有する様子を示す図である。 被検面上の強度分布像に対して二次元撮像センサの走査線を投影して示す図である。 複数の面位置計測系によりL&Sパターンおよびトラッキング用スリットパターンの中間像が被検面上に形成される様子を模式的に示す図である。 送光パターンとして複数列の形態を有するL&Sパターンを用いる例を示す図である。 第2実施形態にかかる面位置計測装置を備えた露光装置の構成を概略的に示す図である。 第2実施形態における雰囲気揺らぎ検出系の構成を概略的に示す図である。 パターン板に設けられた検出パターンを示す図である。 ラインセンサの受光面に形成される検出パターンの二次像を示す図である。 雰囲気揺らぎ検出系と複数の面位置計測系との配置関係を示す図である。 各面位置計測系の雰囲気揺らぎによる誤差成分と揺らぎ変化特徴量との相関関係を模式的に示す図である。 合成計測領域での雰囲気揺らぎによる平均的な誤差成分と揺らぎ変化特徴量との相関関係を模式的に示す図である。 エアギャップセンサの構成を概略的に示す図である。 エアギャップセンサのセンサ本体が面位置計測系および雰囲気揺らぎ検出系に対して位置決めされた状態を示す図である。 エアギャップセンサの保持・移動機構を概略的に示す図である。 半導体デバイスの製造工程を示すフローチャートである。 液晶デバイスの製造工程を示すフローチャートである。
以下、実施形態を、添付図面に基づいて説明する。図1は、第1実施形態にかかる面位置計測装置を備えた露光装置の構成を概略的に示す図である。第1実施形態では、露光装置においてマスクのパターンが投影露光される感光性基板の面位置の計測に対して本発明の面位置計測装置を適用している。第1実施形態の面位置計測装置は、並列的に配置された複数の面位置計測系を有する。なお、図1では、理解を容易にするために、ウェハステージがローディング位置LPに位置している場合、被露光位置EPに位置している場合、アンローディング位置UPに位置している場合を、ウェハステージを一点鎖線で表示することで併せて示してある。
図1において、投影光学系PLの像面の法線方向(すなわち投影光学系の光軸の方向)にz軸を、投影光学系PLの像面内(すなわち光軸に垂直な面内)においてx軸を、投影光学系PLの像面内においてx軸に垂直にy軸を設定している。この直交座標系(x,y,z)は図示の面位置計測系に対する局所座標系であり、z座標は露光装置に対する全体座標系(X,Y,Z)のZ座標と一致している。
すなわち、xy平面はXY平面と一致し、x座標はX座標に対応し、y座標はY座標に対応している。具体的には、後述するように、+x方向は+X方向と鋭角θをなし、+y方向は+Y方向と鋭角θをなしている。図1では、局所座標系のx座標、y座標およびz座標と、全体座標系のX座標、Y座標およびZ座標とを示している。以下、説明の簡単のために、複数の面位置計測系は互いに同じ構成を有するものとする。
図1に示す露光装置は、露光用の光源(不図示)から射出された照明光(露光光)により、所定のパターンが形成されたマスク(レチクル)Mを照明する照明系ILを備えている。マスクMは、マスクステージMS上においてXY平面に平行に保持されている。マスクステージMSは、駆動系MDの作用により、XY平面に沿って二次元的に移動可能であり、その位置座標はマスクステージ位置計測部MPによって計測され且つ位置制御されるように構成されている。
マスクMを透過した光は、投影光学系PLを介して、感光性基板であるウェハWの表面(被露光面)Wa上にマスクMのパターンの像を形成する。ウェハWは、ウェハステージWSTに搭載されたウェハテーブルWTBに設けられた図示無きウェハホルダにより、ウェハステージWST上においてXY平面と平行に保持されている。ウェハステージWSTは、制御部CRからの指示に従って駆動系VHの作用により動作し、投影光学系PLの像面と平行なXY平面に沿って移動する。また、ウェハステージWSTは、制御部CRからの指示に従って駆動系VDの作用により動作し、ウェハWのフォーカス位置(Z方向の位置)および傾斜角(XY平面に対するウェハWの表面の傾き)を調整する。
ウェハテーブルWTBのX方向の位置、Y方向の位置、およびZ軸廻りの回転方向の位置、ひいては感光性基板のX方向の位置、Y方向の位置、およびZ軸廻りの回転方向の位置をリアルタイムに計測する計測部WPは、計測結果を制御部CRに出力する。
計測部WPは、ウェハテーブルWTB上に設けられて、ウェハテーブルWTBの4辺のそれぞれに沿った所定ピッチの格子線を持つスケールSCAと、当該スケールのXY平面内の位置情報(Z軸回りの回転方向(θz方向)を含む)を計測するエンコーダシステム(ENh1〜ENh6)とを備えている。このエンコーダシステムは、スケールSCAを用いてウェハステージWST(ウェハテーブルWTB)のXY軸方向の位置(XY位置)を計測する多眼エンコーダヘッドと、スケールSCAのZ軸方向の高さ位置(Z位置)計測するZセンサとを内蔵したユニットENh1〜ENh6を備えている。
ウェハステージWSTは、制御部CRからの指示にしたがって駆動系HDの作用により動作し、ウェハWのX方向の位置、Y方向の位置、およびZ軸廻りの回転方向の位置を調整する。
マスクMのパターン面上に設けられた回路パターンをウェハWの表面Wa上の各露光領域に良好に転写するには、各露光領域への露光毎に、投影光学系PLによる結像面を中心とした焦点深度の幅の範囲内に、現在の露光領域を位置合わせする必要がある。そのためには、現在の露光領域における各点のZ方向に沿った位置、つまり現在の露光領域の面形状(複数の検出点における面の高さ方向の位置)を正確に検出した後に、その検出結果に基づいて、ZステージVSのレベリング(ウェハWの傾斜角の調整;水平出し)およびZ方向の移動を、ひいてはウェハWのレベリングおよびZ方向の移動を行う必要がある。そこで、図1の露光装置は、露光領域の高さ方向(Z方向)の面位置を計測するための面位置計測装置を備えている。
図1の露光装置における面位置計測装置1〜5では、ウェハWを載置するウェハステージWSTがウェハWを載置する位置であるローディング位置LPに設定される。このローディング位置LPにおいてウェハテーブルWTB上にウェハWが載置された後、ウェハステージWSTは、移動面であるXY平面に沿ってウェハWが露光される被露光位置EPへ移動する。面位置計測装置1〜5は、ウェハWがローディング位置LPから被露光位置EPへ移動する間に、ウェハWの表面Waにおける複数の検出点の高さ方向の面位置を計測する。
ここで、計測部WPによるウェハテーブルWTBのXY位置、ひいてはウェハWのXY位置の計測結果と、面位置計測装置1〜5によるウェハWの表面Waの高さ方向の位置の計測結果とを用いて、ウェハWの表面Wa全体の高さ方向の面位置の分布の検出(以下、フォーカスマッピング)ができる。
フォーカスマッピングについて簡単に説明する。制御部CRは、計測部WPを用いてウェハステージWSTのXY平面内の位置を管理している。そして、ウェハWがローディング位置LPから被露光位置EPへ向けて移動する際、面位置計測装置1〜5の測定ビーム、ひいては計測範囲がウェハWに掛かり始めるまでの間に、面位置計測装置1〜5とZセンサとを共に作動させる。
そして、面位置計測装置1〜5とZセンサとが同時に作動している状態で、ウェハステージWSTが+Y方向へ進行している間に、所定のサンプリング間隔で、Zセンサで計測されるウェハテーブルWTBの表面のZ軸方向に関する位置情報と、面位置計測装置1〜5で計測される複数の検出点におけるウェハWの表面WaのZ軸方向に関する位置情報(面位置情報)とを取り込み、その取り込んだ各面位置情報と各サンプリング時のエンコーダヘッドによる計測値とを相互に対応づけて、不図示のメモリに逐次格納する。
面位置計測装置1〜5の計測ビームがウェハWに掛からなくなると、制御部CRは、上記のサンプリングを終了し、面位置計測装置1〜5の各検出点についての面位置情報を、同時に取り込んだZセンサによる計測結果を基準とする面位置データに換算する。
このようにして、予め換算データを取得しておくことで、例えば露光の際などには、制御部CRは、ZセンサでウェハテーブルWTB表面を計測して、ウェハテーブルWTBのZ位置と、Y軸廻りの回転(ローリング)量θyと、X軸廻りの回転(ピッチング)量θxとを用いて所定の演算を行う。この演算から、ユニットENh5,ENh6内のZセンサの検出点を結ぶ、投影光学系PLの露光中心を通過する直線を求める。この直線と換算された面位置データとを用いることで、ウェハWの表面Waの面位置情報を実際に取得することなく、ウェハW上面の面位置制御(フォーカス・レベリング制御)が可能となる。
これにより、面位置計測装置1〜5を投影光学系PLから離れた位置に配置した場合であっても、マスクMのパターン面上に設けられた回路パターンをウェハWの表面Wa上の各露光領域に良好に転写することが可能である。
上述のように、ウェハWの表面Waのフォーカス・レベリング制御を行いつつ、投影光学系PLの光軸と直交する平面(XY平面)内においてウェハWを二次元的に一括露光または走査露光を行うことにより、ウェハWの表面Waの各露光領域にはマスクMのパターンが露光される。なお、走査露光を行う場合、例えばY方向を走査方向とすることができる。以下、図2を参照して、面位置計測系の詳細な説明を行う。図2は、第1実施形態の面位置計測装置を構成する複数の面位置計測系のうちの1つの系を示す図であり、図2では面位置計測系に対する局所座標系(x,y,z)を採用している。
上述したように、面位置計測装置1〜5は、ウェハWがローディング位置LPから被露光位置EPへ移動する間に、ウェハWの表面Waにおける複数の検出点の高さ方向の面位置を計測する。しかしながら、基準となる面および軸線を導入して実施形態の構成および作用の理解を容易にするために、図2では、面位置の計測に際してウェハステージが被露光位置EPにあるものと仮想し、ひいてはウェハWの表面Waが破線で示す仮想的な投影光学系PLの像面またはその近傍に位置しているものとする。そして、この投影光学系PLの像面をXY平面に沿った主面とし、投影光学系PLの光軸をZ方向に延びる基準的な光軸AXとして、実施形態の説明を行う。実際に、被露光位置EPにおいてウェハWの表面Waの面位置を計測することも可能である。
図2を参照すると、第1実施形態の面位置計測装置を構成する各面位置計測系には、例えば共通の光源LSから、ライトガイド11を介して検出光が供給される。一般に、被検面であるウェハWの表面は、レジスト等の薄膜で覆われている。したがって、この薄膜による干渉の影響を低減するために、光源LSとして、レジストに対する感光性の弱い波長帯の光(たとえば、波長幅が600〜900nmの照明光)を供給する発光ダイオードを用いることができる。また、光源LSとして、波長幅の広い白色光源(たとえば、波長幅が600〜900nmの照明光を供給するハロゲンランプや、これと同様の帯域の広い照明光を供給するキセノン光源など)を用いることもできる。
ライトガイド11を経た光は、コンデンサーレンズ12を介して、送光プリズム13に入射する。送光プリズム13は、コンデンサーレンズ12からの光を、屈折作用により後続の第2対物レンズ14に向かって偏向させる。送光プリズム13の射出面13aには、例えば図3に示すように配列された複数の送光スリットSmと、1つの方向弁別用スリットSdと、3つのトラッキング用送光スリットStとが設けられている。
図3では、射出面13aにおいて局所座標のy軸に平行な方向にy1軸を、射出面13aにおいてy1軸と直交する方向にx1軸を設定している。送光スリットSmは、例えばy1方向に細長く延びる矩形状(スリット状)の光透過部であり、送光スリットSm、方向弁別用スリットSdおよびトラッキング用送光スリットSt以外の領域は遮光部である。複数の送光スリットSmからなる送光パターンは、y1方向に3列構成である。
各列において、複数の送光スリットSmは、x1方向に沿って所定のピッチでそれぞれ配列されている。また、各列における一群の送光スリットSmは、x1方向に沿って互いに位置ずれしている。なお、送光パターンを構成する送光スリットの形状、数、配列などについて様々な変形例が可能である。方向弁別用スリットSdおよびトラッキング用送光スリットStの作用については後述する。
複数の送光スリットSmからなる送光パターンを通過した光は、第2対物レンズ14、走査手段としての振動ミラー15、および第1対物レンズ16を介して、落射プリズム17に入射する。第2対物レンズ14と第1対物レンズ16とは、ウェハWの表面Waに、複数の送光スリットSmの中間像を形成する。振動ミラー15は、第1対物レンズ14の前側焦点位置に配置され、図2中矢印で示すようにy軸廻りに回動可能に構成されている。
落射プリズム17は、xz平面に沿って平行四辺形に近い形状の断面を有し、y方向に延びる柱状のプリズム部材である。落射プリズム17に入射した光は、2回に亘って内部反射した後に、落射プリズム17から射出され、被検面としての表面Wa上の計測領域DAに、xz平面に沿って斜め方向から入射する。表面Waへの光の入射角は、例えば80度以上90度未満の大きな角度に設定されている。
ウェハWの表面Wa上の計測領域DAには、図4に示すように、送光パターンの中間像が投射される。すなわち、計測領域DAには、送光パターンを構成する複数の送光スリットSmに対応して、y方向に細長く延びる複数のスリット状の中間像Imが形成される。計測領域DAは複数の中間像Imの集合体の外縁で作られる領域(あるいは複数の中間像Imに外接する領域)であり、各中間像Imの中心は計測領域DAにおける検出点(検出位置)に対応している。
このように、第2対物レンズ14、振動ミラー15、第1対物レンズ16、および落射プリズム17は、複数の送光スリットSmからなる送光パターンからの光をウェハWの表面Waへ導いて、表面Wa上の計測領域DAに送光パターンの中間像Imを形成する送光光学系を構成している。送光プリズム13の射出面13aから落射プリズム17の入射面までの光路は、例えば温度調整が可能で比較的堅牢な密閉構造により覆われている。
図2を参照すると、ウェハWの表面Waによって反射された光は、落射プリズム27に入射する。落射プリズム27は、例えば光軸AXを含むyz平面に関して落射プリズム17と対称な位置に配置され且つ対称的な構成を有する。したがって、落射プリズム27に入射した光は、2回に亘って内部反射した後に、落射プリズム27から射出される。
落射プリズム27から射出された光は、第1対物レンズ26、ミラー25、および第2対物レンズ24を介した後、受光プリズム23に入射する。第1対物レンズ26、ミラー25、および第2対物レンズ24は、例えば光軸AXを含むyz平面に関して、第1対物レンズ17、振動ミラー16、および第2対物レンズ15とそれぞれ対称的な構成を有する。ただし、ミラー25は、振動ミラー15とは異なり、固定的に設置されている。
受光プリズム23は、例えば光軸AXを含むyz平面に関して送光プリズム13と対称的な構成を有する。受光プリズム23の入射面23a(送光プリズム13の射出面13aに対応する面)には、図5に示すように、複数の送光スリットSmに対応して配列された複数の受光スリットSmaと、方向弁別用スリットSdに対応した1つの方向弁別用開口部Sdaと、トラッキング用送光スリットStに対応した3つのトラッキング用受光スリットStaとが設けられている。
図5では、入射面23aにおいて局所座標のy軸に平行な方向にy2軸を、入射面23aにおいてy2軸と直交する方向にx2軸を設定している。受光スリットSmaはy2方向に細長く延びる矩形状(スリット状)の光透過部であり、受光スリットSma、方向弁別用開口部Sdaおよびトラッキング用受光スリットSta以外の領域は遮光部である。各受光スリットSmaは、対応する送光スリットSmと光学的にほぼ対応する形状および大きさを有し、対応する送光スリットSmと光学的に対応する位置に配置されている。方向弁別用開口部Sdaおよびトラッキング用受光スリットStaの作用については後述する。
受光プリズム23の入射面23aには、送光パターンの観測像、すなわち複数の送光スリットSmの像が形成される。このように、落射プリズム27、第1対物レンズ26、ミラー25、および第2対物レンズ24は、ウェハWの表面Waによって反射された光を受光プリズム23の入射面23aへ導いて、入射面23aに送光パターンの観測像を形成する受光光学系を構成している。落射プリズム27の射出面から受光プリズム23の入射面23aまでの光路は、例えば温度調整が可能で比較的堅牢な密閉構造により覆われている。
受光プリズム23に入射した光は、複数の受光スリットSmaを通過し、所定の角度だけ偏向された後、受光プリズム23から射出される。受光プリズム23から射出された光は、リレー光学系22を介して、複数の受光スリットSma内にそれぞれ形成された送光パターンの観測像の共役像を、例えば二次元フォトセンサのような光検出器21の検出面21a上に形成する。すなわち、リレー光学系22は、受光プリズム23の入射面23aと光検出器21の検出面21aとを光学的に共役に配置している。
光検出器21の検出面21aには、図6に示すように、複数の受光部MSmが、複数の受光スリットSmaに対応するように、ひいては複数の送光スリットSmに対応するように設けられている。すなわち、複数の受光部MSmは、複数の送光スリットSmに対応する複数の受光スリットSmaを通過した光をそれぞれ受光する。各送光スリットSmの観測像は、ウェハWの表面WaのZ方向移動に伴って、受光プリズム23の入射面23a上でx2方向に移動する。
したがって、受光スリットSmaを通過する光の光量は表面WaのZ方向移動に応じて変化する。検出面21aには、方向弁別用スリットSdおよび方向弁別用開口部Sdaに対応した一対の方向弁別用受光部MSdと、トラッキング用送光スリットStおよびトラッキング用受光スリットStaに対応した3つのトラッキング用受光部MStとがさらに設けられている。方向弁別用受光部MSdおよびトラッキング用受光部MStの作用については後述する。
各面位置計測系では、ウェハWの表面Waが主面(すなわち仮想的な投影光学系PLの像面)と合致している状態において、送光スリットSmの観測像が対応する受光スリットSmaの位置に形成されるように構成されていることが重要である。したがって、複数の送光スリットSmは所定のピッチにしたがって配置されている必要はなく、例えばランダムに分布配置されていても良い。受光部MSmの検出信号は、振動ミラー15の振動に同期して変化し、信号処理部PRに供給される。
ウェハWの表面Waが主面と直交する基準的な光軸(すなわち仮想的な投影光学系PLの光軸)AXに沿ってZ方向に上下移動すると、受光プリズム23の入射面23aに形成される送光スリットSmの観測像は、表面Waの移動量に応じてx2方向(ピッチ方向)に位置ずれを起こす。信号処理部PRでは、たとえば本出願人による米国特許第5,633,721号明細書に開示された光電顕微鏡の原理により、光検出器21の出力に基づいて各送光スリットSmの観測像の位置ずれ量(位置情報)を検出し、検出した位置ずれ量に基づいて計測領域DA内の各検出点の面位置(Z方向位置)を求める。
各面位置計測系において、ライトガイド11、コンデンサーレンズ12、送光プリズム13、第2対物レンズ14、振動ミラー15、第1対物レンズ16、および落射プリズム17は、複数の送光スリットSmからなる送光パターンからの光、すなわちパターン光である測定ビームを、ウェハWの表面Waに斜め方向から投射する投射系を構成している。投射系は、xz平面(投射面)内における斜め方向から測定ビームを表面Waに投射する。
したがって、複数の送光スリットSmの中間像Imが形成される計測領域DAは、投射系によりウェハWの表面Waに測定ビームが照射される領域である。落射プリズム27、第1対物レンズ26、ミラー25、第2対物レンズ24、受光プリズム23、リレー光学系22、および光検出器21は、ウェハWの表面Waで反射した測定ビームを受光する受光系を構成している。
送光プリズム13は、パターン生成面としての射出面13aを有し、計測領域DA内において光特性が所定分布を持つパターン光となるように、入射する光を空間的に変調する送光パターン部材を構成している。第2対物レンズ14および第1対物レンズ16は、送光プリズム13の射出面13aと光学的に共役な面を、主面に(ひいては主面またはその近傍に位置するウェハWの表面Waに)形成する投射側結像光学系を構成している。
第1対物レンズ26および第2対物レンズ24は、主面と光学的にほぼ共役な面(ひいてはウェハWの表面Waと光学的にほぼ共役な面)を、受光プリズム23の入射面23aに形成する受光側結像光学系を構成している。受光プリズム23は、受光側結像光学系による上述のほぼ共役な面に配置されて、その入射面23aが周期的構造を有する受光パターン部材を構成している。ただし、複数の送光スリットがランダムに分布配置される場合、受光プリズムの入射面の受光パターンは周期的構造にはならない。光検出器21は、受光側結像光学系(26,24)および受光パターン部材23を介した測定ビームを光電検出する光電検出器を構成している。
前述したように、単一の面位置計測系からなる従来の装置において、感光性基板のほぼ全体に亘って細長く延びる計測領域内の複数点の面位置を一括的に検出するには、送光光学系の射出端から感光性基板の表面を経て受光光学系の入射端に至る光路(図2では落射プリズム17の射出面からウェハWの表面Waを経て落射プリズム27の入射面に至る光路に対応)の光路長を比較的大きく確保する必要がある。その結果、感光性基板を保持するステージの移動、感光性基板の交換などに起因して感光性基板の上方の雰囲気(空気など)に「揺らぎ」が発生し、この雰囲気揺らぎの影響により感光性基板の面位置を正確に検出(ひいては感光性基板の表面の面形状を正確に計測)することが困難である。
具体的に、雰囲気揺らぎの低周波成分は周期的なドリフトの発生を招き、その高周波成分は計測再現性の悪化を招く。感光性基板のサイズが大きくなると、計測領域の長手方向の寸法が大きくなり、ひいては検出精度に対する雰囲気揺らぎの影響も大きくなる。第1実施形態の面位置計測装置では、雰囲気揺らぎの影響を小さく抑えるために、比較的小さい計測領域を有する複数の面位置計測系を所要の条件にしたがって並列配置している。
図7は、第1実施形態の面位置計測装置を構成する複数の面位置計測系の配置を概略的に示す図である。図7を参照すると、第1実施形態の面位置計測装置は、互いに同じ構成を有する5つの面位置計測系1,2,3,4および5により構成されている。面位置計測系1〜5は、投射系1a,2a,3a,4a,5aと、受光系1b,2b,3b,4b,5bとをそれぞれ有し、計測領域1c,2c,3c,4c,5c(計測領域DAに対応)内の複数位置の面位置をそれぞれ計測する。
面位置計測系1〜5の計測領域1c〜5cは、全体座標系におけるX方向と角度θで交差するx方向に延びる帯状の領域であって互いに平行であり、X方向に沿って所定の間隔を隔てて位置している。さらに詳細には、面位置計測系1の計測領域1cの+X方向側の端部と、面位置計測系2の計測領域2cの−X方向側の端部とが、Y方向に沿って見たときに互いに重複している。
同様に、計測領域2cの+X方向側の端部と計測領域3cの−X方向側の端部、計測領域3cの+X方向側の端部と計測領域4cの−X方向側の端部、計測領域4cの+X方向側の端部と計測領域5cの−X方向側の端部とが、Y方向に沿って見たときに互いに重複している。すなわち、互いに隣り合う2つの計測領域のうち、−X方向側にある一方の計測領域の+X方向側の端部と、+X方向側にある他方の計測領域の−X方向側の端部とが、Y方向に沿って見たときに互いに重複している。
さらに別の表現をすれば、計測領域1cのY方向への射影の一部と計測領域2cのY方向への射影の一部とが互いに重複し、計測領域2cのY方向への射影の一部と計測領域3cのY方向への射影の一部とが互いに重複している。また、計測領域3cのY方向への射影の一部と計測領域4cのY方向への射影の一部とが互いに重複し、計測領域4cのY方向への射影の一部と計測領域5cのY方向への射影の一部とが互いに重複している。
また別の表現をすれば、面位置計測系1〜5の計測領域1c〜5cは、X方向と角度θで交差するx方向に延びる帯状の領域であって互いに平行であり、X方向に沿って互いに近接している。さらに別の表現をすれば、複数の面位置計測系1〜5の投射系1a,2a,3a,4a,5aから計測領域1c,2c,3c,4c,5cを経由して受光系1b,2b,3b,4b,5bに至る光路の光路長は、計測範囲DAのX方向の長さLよりも短い。
図8は、5つの面位置計測系1〜5により、多数の送光スリットSmの中間像、1つの方向弁別用スリットSdの中間像、3つのトラッキング用送光スリットStの中間像が、ウェハWの表面Wa上に形成される様子を模式的に示している。図8では、面位置計測系1〜5により中間像が形成される領域を、参照符号1ca,2ca,3ca,4ca,5caでそれぞれ表している。
なお、上述の説明では、被検面であるウェハWの表面Wa上の計測領域1c〜5cを基準として、面位置計測系1〜5の配置を説明している。しかしながら、主面を基準として面位置計測系1〜5の配置を考えると、面位置計測系1〜5において測定ビームが主面上で占める第1領域〜第5領域は、計測領域1c〜5cにそれぞれ対応する。
実際に、ウェハWの表面Waが主面上にある場合には、第1領域〜第5領域は計測領域1c〜5cと一致する。ウェハWの表面Waが主面の近傍に位置する場合には、第1領域〜第5領域は計測領域1c〜5cとほぼ一致する。したがって、第1実施形態では、第1領域〜第5領域において互いに隣り合う2つの領域のうち、一方の領域のY方向への射影の一部と他方の領域のY方向への射影の一部とが互いに重複している。
一例として、計測領域1cにおける複数の検出点(検出位置)のうちの少なくとも1つと、計測領域2cにおける複数の検出点のうちの少なくとも1つとがX方向に沿って互いに重なるように配置することができる。すなわち、互いに隣り合う2つの計測領域のうちの一方における複数の検出点のうちの少なくとも1つと、他方の計測領域における複数の検出点のうちの少なくとも1つとがX方向に沿って互いに重なるように(Y方向に沿って見たときに互いに重なるように)配置することができる。
面位置計測系1〜5による計測領域1c〜5c内の複数点の面位置の検出結果は、例えば露光装置の制御部CRの内部に設けられた記憶部MRに供給される。制御部CRは、駆動系HDに指令を供給し、XYステージHS(ひいてはウェハW)をY方向に(必要に応じてX方向にも)ステップ移動させる。そして、面位置計測装置は、ウェハWの表面Wa上の新たな計測領域1c〜5c内の複数点の面位置を検出し、この検出結果を記憶部MRに供給する。
こうして、面位置計測装置は、駆動系HDによるXYステージHSのY方向へのステップ移動に応じて、ウェハWの表面Waの全体に亘って分布する複数点における面位置を検出し、ひいてはウェハWの表面Waの形状を計測する。ウェハWのY方向のステップ移動は、必要に応じて、所要の回数だけ行われる。面位置計測装置の複数の検出結果、すなわち複数の検出点における面位置に関する情報は、記憶部MRにマップデータとして記憶される。
制御部CRは、信号処理部PRで得られた検出結果、ひいては記憶部MRに記憶された面位置のマップデータに基づいて、XYステージHSのXY平面に沿った位置に応じ、ZステージVSのZ方向位置を所要量だけ調整し、ウェハWの現在の露光領域を、投影光学系PLの結像面位置(ベストフォーカス位置)に位置合わせする。すなわち、制御部CRは、現在の露光領域に応じて、駆動系VDに指令を供給し、ZステージVS(ひいてはウェハW)をZ方向に沿って所要量だけ移動させる。
このように、第1実施形態の面位置計測装置では、被検面であるウェハWの表面Waとの相対的な位置関係を変更しつつ、例えば固定的に設置された面位置計測系1〜5に対してウェハWを保持するXYステージHSをY方向に沿って移動させつつ、表面Waの面位置を計測する。したがって、例えば図9に示すように、ウェハWの表面Waと面位置計測装置との相対的な位置関係を変更することによって、すなわち面位置計測系1〜5に対してウェハWをY方向(位置変更方向)に沿って移動させることによって、計測領域1cが表面Waに形成する第1掃引領域S1の一部と、計測領域2cが表面Waに形成する第2掃引領域S2の一部とは互いに重複して重複領域OL12を形成することになる。
同様に、第2掃引領域S2の一部と計測領域3cが表面Waに形成する第3掃引領域S3の一部、第3掃引領域S3の一部と計測領域4cが表面Waに形成する第4掃引領域S4の一部、第4掃引領域S4の一部と計測領域5cが表面Waに形成する第5掃引領域S5の一部とは、互いに重複し、それぞれ重複領域OL23、OL34、OL45を形成することになる。
なお、「掃引」とは、一般的には「平面上で定義した図形を空間内で移動し、その軌跡によって三次元形状を生成する動作」を指す(JIS B 4301-1993参照)が、本明細書では被検面上で定義した図形である計測領域1c〜5cを被検面に沿って移動させ、その軌跡によって生成される二次元形状を第1掃引領域S1〜第5掃引領域S5と称している。この結果、例えば図10に示すように、第1掃引領域S1〜第5掃引領域S5がウェハWの表面Wa全体を占めることになり、ウェハWの表面Wa全体の面位置の分布を計測することができる。
第1実施形態では、面位置計測系1〜5に対してウェハWをY方向に沿って移動させることによって、計測領域1c内の複数の検出点(検出位置)のうちの少なくとも1つが表面Wa上に形成する第1軌跡と、計測領域2c内の複数の検出点のうちの少なくとも1つが表面Wa上に形成する第2軌跡とが、互いに重複するように配置することができる。同様に、第2軌跡と計測領域3c内の複数の検出点のうちの少なくとも1つが表面Wa上に形成する第3軌跡、第3軌跡と計測領域4c内の複数の検出点のうちの少なくとも1つが表面Wa上に形成する第4軌跡、第4軌跡と計測領域5c内の複数の検出点のうちの少なくとも1つが表面Wa上に形成する第5軌跡とが、互いに重複するように配置することができる。
上述のように、各面位置計測系では、振動ミラー15を用いて、送光スリットSmの像を対応する受光スリットSma上でx2方向に振動させ、光電検出法により計測領域DA内の複数点の面位置を計測する。一般に、受光スリットSmaは、対応する送光スリットSmと光学的に同じ幅(x2方向の寸法)のスリットで、非計測方向であるy2方向の寸法を送光スリットSmよりも光学的に短く設定することが多い。また、光検出器21の検出面21aに設置される各受光部MSmは、対応する受光スリットSmaを通過した光を全て受光できるように、受光スリットSmaよりも光学的に大きく設定される。
方向弁別用受光部MSdは、ウェハWの表面Wa上の各点の面位置の計測に先立って、まずウェハWが所要の位置からZ方向に大きく位置ずれしている状態で、方向弁別用スリットSdから方向弁別用開口部Sdaを経た光に基づいて、ウェハWがプラス方向(+Z方向)に位置ずれしているか、マイナス方向(−Z方向)に位置ずれしているかを判断するセンサである。
ウェハWがZ方向に大きく位置ずれしている場合、送光スリットSmの像は対応する受光スリットSma上で計測方向(x2方向)に位置ずれし過ぎて、正しく計測することができなくなってしまう。この場合、ベストフォーカス面を挟んでプラスの領域に対応した受光面がある方向弁別用受光部MSdおよびマイナスの領域に対応した受光面がある方向弁別用受光部MSdの出力を処理すると、ウェハWが位置ずれしている方向を判断することができる。
また、ウェハWがZ方向に大きく位置ずれしている場合、送光スリットSmの像の光が対応する受光スリットSmaではなく近接する別の受光スリットに入射してしまうことがある。この現象は、送光スリットSmがx1方向に沿って周期的に並んでいるために発生する。その場合、トラッキング用受光部MStがトラッキング用スリットStからトラッキング用受光スリットStaを経た光に基づいて正しく位置計測できるように、ウェハWの姿勢を調整すればよい。このように、方向弁別用受光部MSdおよびトラッキング用受光部MStが正しい状態になっていることを確認した後に、二次元的に配列された複数の受光部MSmによる計測を行う。
各点の計測は、レジストの塗布されていない無地のウェハ等を用いて、X,Y,Z,θx,θyおよびθzの6自由度ステージ及びステージ制御系により規定される座標、すなわち全体座標系(X,Y,Z)で決まる基準面を基準として、各スリットのオフセット値を算出し、ステージを正確に測りソフト的に加算可能な状態で行う。6自由度で制御されたステージ上に設置されたウェハを、予め決まっている基準面に沿って駆動し、面位置計測系の中心座標を通るy軸に移動させながら、各スリット像の位置計測を行う。この結果、全体座標系(X,Y,Z)に対する、ウェハの表面のフォーカス曲面を求めることが可能となり、その情報を基にして、さらに露光を行うことができる。
以上のように、第1実施形態の面位置計測装置では、比較的小さい計測領域1c〜5cが所要の配置条件を満たすように、5つの面位置計測系1〜5を並列配置している。そして、計測領域1c〜5cが所要の配置条件を満たすように並列配置された面位置計測系1〜5の協働作用により、面位置が一括的に検出可能な領域として、計測領域1cの−X方向側の端から計測領域5cの+X方向側の端までX方向に沿って細長く延びる帯状の合成計測領域DAt(図7を参照)が確保される。すなわち、単一の面位置計測系からなる従来の装置における比較的大きい計測領域と同様に、例えばX方向に沿ってウェハWのほぼ全体に亘って細長く延びる帯状の合成計測領域DAtを確保することができる。
第1実施形態の面位置計測装置では、各面位置計測系1〜5の計測領域1c〜5cのx方向(計測方向)に沿った寸法が比較的小さく、ひいては落射プリズム17の射出面からウェハWの表面Waを経て落射プリズム27の入射面に至る光路長が比較的小さい。その結果、ウェハWを保持するステージの移動、ウェハWの交換などに起因して発生する雰囲気揺らぎが各面位置計測系1〜5の検出精度に与える影響を小さく抑えて、ウェハWの表面Waの面位置の分布を高精度に検出すること、ひいてはウェハWの表面Waの形状を高精度に計測することができる。しかも、面位置計測系1〜5の協働作用により、X方向に沿ってウェハWのほぼ全体に亘って細長く延びる合成計測領域DAt内の複数点の面位置を一括的に検出することができる。
言い換えると、第1実施形態の面位置計測装置は、ウェハW上に設定されてX方向に長手方向を持つ計測範囲DAt内に、X方向と交差するx方向または平行な方向であるX方向に長手方向を持つ複数の計測領域1c〜5cを形成する複数の面位置計測系1〜5を備え、複数の面位置計測系1〜5のそれぞれは、計測領域1c〜5c内に設定された複数の検出点におけるウェハWの表面の高さ位置を計測し、計測範囲DAtのX方向の長さがウェハWのX方向の長さ以上であることから、雰囲気揺らぎなどによる各面位置計測系1〜5の検出精度に与える影響を小さく抑えて、ウェハWの表面Waの面位置を高精度に検出することができる。
一般に、互いに同じ構成を有し且つ互いに平行に配置されたN(=2,3,・・・)個の各面位置計測系の計測領域が上述の配置要件を満たすには、次の条件式(1)を満足する必要がある。条件式(1)において、Lは合成計測領域DAtのX方向の寸法、aは各計測領域のx方向の寸法、θはX方向とx方向とがなす鋭角である。
N>L/(a×cos|θ|) (1)
なお、第1実施形態では、単純な例として、互いに同じ構成を有する面位置計測系1〜5の計測領域1c〜5cがX方向と交差するx方向に沿って延びる帯状の領域であって、互いに平行に間隔を隔てて位置している。しかしながら、これに限定されることなく、例えば図11に示すように、互いに平行に間隔を隔てた3つの計測領域1c,3c,5cと、互いに平行に間隔を隔てた2つの計測領域2c,4cとが混在するような構成も可能である。図11では、計測領域1c,3c,5cと計測領域2c,4cとがX方向に関して対称な方向に延びている。この図11の例では、面位置計測系1〜5の計測領域1c〜5cは、X方向と交差する方向に延びる帯状の領域であって、X方向に沿って互いに一部重畳している。
また、例えば図12(a)に示すように、互いに平行に間隔を隔ててX方向に延びる一対の計測領域1cと2cとを有するような構成も可能である。この図12(a)の例では、2つ(一対)の計測領域1c,2cを有する構成であるが、計測領域の数は2つ(一対)には限定されず、例えば図12(b)に示すように3つの計測領域1c,2c,3cを有する構成であっても良い。このとき、3つ目の計測領域3cを、計測領域1cの長手方向(X方向)と同じ方向に沿った長手方向を有し、且つ計測領域1cの+X方向側であってその−X方向側の端部がY方向に沿ってみたときに計測領域2cの+X方向側の端部と互いに重畳するような配置であっても良い。
また、面位置計測系1〜5の計測領域1c〜5cの長手方向(x方向)が計測範囲DAtの長手方向(X方向)と角度θnで交差する場合、
|θn|<45° (a)
を満足しても良い。この場合、面位置計測系の数を増やさずに計測範囲の幅(長手方向の長さ)を広げることができる。
また、上記(a)の条件式に代えて、
|θn|<30° (b)
を満足しても良い。この場合、面位置計測系の数に対する計測範囲の幅(長手方向の長さ)をさらに広げることができる。
また、上記(a)または(b)の条件式に加えて、
0°<|θn| (c)
を満足しても良い。
また、面位置計測系1〜5の計測領域1c〜5cの長手方向(x方向)が計測範囲DAtの長手方向(X方向)と交差する角度は、全ての面位置計測系1〜5において同じであっても良い。このように、図12の例では、複数の面位置計測系1〜2(3)による複数の計測領域1c〜2c(3c)のうちの少なくとも2つが、Y方向で異なる位置に配置されており、各計測領域のX方向の幅を超える幅でウェハWの表面Waの高さ方向の計測を可能としている。
一般に、複数の面位置計測系は互いに同じ構成を有する必要はなく、計測領域の数、形状、配置などについては様々な変形例が可能である。すなわち、面位置計測系の数、構成、配置などについては様々な変形例が可能である。たとえば、図12(b)において、計測領域2cのx方向の幅を、計測領域1c、3cの幅よりも大きく設定しても良い。
また、上述の例では、面位置計測系1〜5に対してウェハWをY方向(位置変更方向)に沿って移動させることによって、各面位置計測系1〜5の各計測領域1c〜5cがウェハWの表面Waに形成する各掃引領域S1〜S5が一部重複していた。しかしながら、複数の計測領域1c〜5cのうち、X方向に沿って隣接する2つの計測領域、例えば計測領域1c、2cが表面Waを掃引する掃引領域S1、S2を、X方向に沿って所定の間隔Gだけ隔てさせる形態も可能である。以下、この点を図13、図14および図15を参照して説明する。
図13は、各計測領域1c〜5cと、ウェハWの表面Wa上の掃引領域S1〜S5との関係を示す図である。図14は、ウェハW上における複数の露光領域(ショット領域とも称される)SAの配置を示す図である。図15は、図14の一部を拡大した図であって、掃引領域S1、S2と露光領域との関係を示す図である。
図13において、複数の面位置計測系1〜5の各計測領域1c〜5cがウェハWの表面Waを掃引することによって形成される掃引領域S1〜S5は、各計測領域1c〜5cが配列される方向であるX方向に沿って所定の間隔で隔てられている。ここで、ウェハWの表面Wa上において、各計測領域1c〜5cによって掃引されない領域であるギャップ領域GA12、GA23、GA34、GA45では、複数の面位置計測系1〜5によって表面の位置(形状)を直接計測できない。しかしながら、この領域GA12、GA23、GA34、GA45の幅(X方向の寸法)が十分に小さければ、各面位置計測系1〜5の面位置計測結果を外挿する等の手法を用いて、ウェハWの表面Waの全体の面位置の分布(面形状)を算出することができる。
ここで、図14に示すように、ウェハWの表面Waに複数の露光領域SAが形成される場合を考える。このとき、図15に示すように、各計測領域1c〜5cが配列される方向であるX方向に沿った露光領域SAの大きさ(幅)をBとすると、X方向に沿ったギャップ領域は、次の式(2)に示す条件を満足しても良い。図15では、例示的に、掃引領域S1とS2との間のギャップ領域G12の間隔Gと、露光領域SAの大きさBとの関係を示している。
G≦B/2 (2)
条件式(2)を満足する場合には、各面位置計測系1〜5の面位置計測結果を外挿する際の誤差を低減することが可能となる。また、第1実施形態では、各計測領域1c〜5cの形状が長方形状であったが、図13に示したように、例えば平行四辺形状であっても良く、台形状や六角形状などその他の多角形形状であっても良い。
図13〜図15を参照して説明した例では、ウェハ(一般には物体)WをY方向に沿って移動させつつウェハWの表面Waの面位置の分布を計測する面位置計測装置は、表面Wa上の計測領域1c〜5cにおけるウェハWの表面での高さ方向の分布を検出する複数の面位置計測系1〜5を備えている。複数の面位置計測系1〜5の計測領域1c〜5cは、表面WaにおいてX方向(一般にはY方向を横切る方向)に沿って配置されている。ウェハWをY方向に沿って移動させるときに、複数の計測領域1c〜5cが表面Waを掃引する領域S1〜S5は、表面Waの全体を占めている。ここで、ウェハWの移動方向は、Y方向のみであっても良い。
また、複数の面位置計測系1〜5の計測領域1c〜5cのそれぞれの長手方向は、ウェハWの表面WaにおいてY方向を横切るx方向である。そして、複数の計測領域1c〜5cのうち、X方向に沿って隣接する2つの計測領域が表面Waを掃引する領域は、X方向に沿って所定の間隔G、すなわち条件式(2)を満たす間隔Gで隔てられている。換言すれば、X方向に沿って隣接する2つの計測領域が表面Waを掃引する領域は、必ずしも互いに一部重畳している必要はない。
また、上述の例では、面位置計測系1〜5に対してウェハWをY方向(位置変更方向)に沿って移動させることによって、ウェハWの表面Wa全体の面位置を計測したが、ウェハWの移動方向は、計測範囲DAtの長手方向(X方向)と直交する方向(Y方向)には限定されない。例えば、計測範囲DAtの長手方向(X方向)と位置変更方向とのなす角度を、90°±5°としても良い。
また、第1実施形態では、測定ビームとして、複数のスリットからのパターン光を用いている。しかしながら、これに限定することなく、計測領域内における位置に応じて波長、振幅、位相および偏光のうちの少なくとも1つ以上の光特性が変化するパターン光を測定ビームとして用いることができる。一例として、図16に示すように、測定ビームとして、ライン・アンド・スペースパターン(以下、略して「L&Sパターン」ともいう)からのパターン光を用いる変形例も可能である。L&Sパターンとは、多数のスリット状のライン部が所定のピッチ(ひいては所定のデューティ比)にしたがって一方向に沿って間隔を隔てて配列された周期パターンである。
図16の変形例は、図2の第1実施形態と類似の構成を有する。しかしながら、図16の変形例では、振動ミラー15に代えて反射面の近傍に開口絞り15aが付設されたミラー15aを用い、光電検出機能を有する光検出器21に代えて二次元撮像センサ21bを用いている点が、第1実施形態と相違している。以下、図2の第1実施形態との相違点に着目して図16の変形例の構成および作用を説明する。
図16の変形例において、送光プリズム13の射出面13aには、例えば図17に示すような送光パターンとしてのL&Sパターン51と、3つのトラッキング用スリットパターン52とが設けられている。一方、受光プリズム23の入射面23aには、図示を省略したが、例えば単一の開口部(光透過部)が形成されている。この開口部は、L&Sパターン51およびトラッキング用スリットパターン52からの有効光を通過させ且つそれ以外の有害光を遮るように形成されている。
この場合、L&Sパターン51からの光により、図18に示すように、ウェハWの表面Wa上の計測領域53には正弦波に近いピッチPを持つ強度分布像54が形成される。図18において、計測領域53の計測方向であるx方向が全体座標のX方向となす角度θは光学系の配置により決まっているが、計測領域53内の強度分布像54のピッチ方向をz軸廻りに回転させるために、L&Sパターン51自体を射出面13a内において回転させてもよい。
送光パターンとしてL&Sパターン51を用いる場合、図19に示すように二次元的に配置された複数の画素55を有する二次元撮像センサ21bで受光する。ウェハWの表面Wa上の強度分布像54に対して、図20において破線で示すように二次元撮像センサ21bの走査線(または一続き画素列)56が配置され、複数の正弦波に近い形状の強度分布をもつ信号波形が得られる。図20では、二次元撮像センサ21bの走査線56を、ウェハWの表面Waへ投影している。信号処理の手法は、位相検出でも良いし、サンプリングピッチを満たしているのであればアップサンプリング処理や、空間周波数フィルタリングを伴うより精密なL&Sパターン毎の位置計測アルゴリズム処理を用いても良い。
送光パターンとしてL&Sパターン51を用いる変形例においても、スリットパターンを用いる第1実施形態の場合と同様に、ウェハWが所要の位置からZ方向に大きく位置ずれしている場合、正しいL&Sパターン像の受光位置がわからなくなってしまうことがある。この現象は、L&Sパターン像が周期的で1位相以上位置ずれするために発生する。その場合、二次元撮像センサ21bのトラッキングセンサ(不図示)が、図17のトラッキング用スリットパターン52からの光により正しく位置計測できるようにウェハWの姿勢を調整すればよい。
各走査線(または一続き画素列)の計測は、無地のウェハ等を用いて、X,Y,Z,θx,θyおよびθzの6自由度ステージ及びステージ制御系により規定される座標、すなわち全体座標系(X,Y,Z)で決まる基準面を基準として、予め決めた画素原点に対するオフセット値を算出し、ステージを正確に測りソフト的に加算可能な状態で行う。6自由度で制御されたステージ上に設置されたウェハを、予め決まっている基準面に沿って駆動し、面位置計測系の中心座標を通るy軸に移動させながら、各L&Sパターン像の位置計測を行う。この結果、全体座標系(X,Y,Z)に対する、ウェハの表面のフォーカス曲面を求めることが可能となり、その情報を基にして、さらに露光を行うことができる。
ここで、位置計測手法としては、信号波形にピッチPで繰り返される強度ピーク位置を、既存の位置計測アルゴリズムを用いて算出すればよい。図18に示すように、ウェハ上のXY座標軸に対して角度θをもって斜めにL&Sパターン像を投影し、ウェハ計測時のスキャン方向(位置変更方向)を例えばY方向とすると、誤差要因となるウェハ上の強度分布が複数回に亘って走査線(または一続き画素列)を通過するとともに、各計測時の二次元撮像センサ上の位置が角度θ分だけ移動するので、容易に把握可能というメリットがある。
図21は、図16の変形例において、5つの面位置計測系1〜5により、L&Sパターン51の中間像、およびトラッキング用スリットパターン52の中間像が、ウェハWの表面Wa上に形成される様子を模式的に示している。図21では、面位置計測系1〜5により中間像が形成される領域を、参照符号1cb,2cb,3cb,4cb,5cbでそれぞれ表している。
図16の変形例では、図22に示すように、送光パターンとして、複数列(図22では例示的に4列)の形態を有するL&Sパターン57を設けることもできる。この場合、各列のL&Sパターンが互いに異なるピッチを有するように構成したり、各列のL&Sパターンを互いに異なる波長特性の光で照明したり、互いに異なる偏光特性光で照明したりすることができる。また、各列のL&Sパターンを互いに異なるNAの光で照明したり、各列のL&Sパターンを互いに異なる入射角度の光で照明としたりすることもできる。
図23は、第2実施形態にかかる面位置計測装置を備えた露光装置の構成を概略的に示す図である。第2実施形態は、図2の第1実施形態と類似の構成を有する。しかしながら、第2実施形態では、面位置計測系1〜5の計測領域1c〜5cの上方における雰囲気の揺らぎを検出する雰囲気揺らぎ検出系30を付設している点が、第1実施形態と相違している。したがって、図23では、図2に示す構成要素と同様の機能を有する要素に、図2と同じ参照符号を付している。ただし、図23では、図面の明瞭化のために、面位置計測系1〜5の図示を省略している。以下、第1実施形態との相違点に着目して、第2実施形態の構成および作用を説明する。
雰囲気揺らぎ検出系30では、図24に示すように、図示を省略した光源からの光が、ライトガイド31およびコンデンサーレンズ32を介して、パターン板33を照明する。パターン板33には、図25に示すように、Y方向に細長く延びる複数の矩形状(スリット状)の光透過部33aが、Z方向(投影光学系PLの像面の法線方向)に沿って所定のピッチにしたがって設けられている。すなわち、パターン板33には、光透過部33aからなるライン部と隣り合う2つの光透過部33aの間のスペース部とにより構成されたL&Sパターン(ライン・アンド・スペースパターン)が、検出パターンとして設けられている。
パターン板33の検出パターンからの光は、リレー光学系34を経て、ウェハWの上方に検出パターンの空間像35を形成する。空間像35を形成した光は、リレー光学系36を経て、Z方向(すなわち検出パターンのピッチ方向に対応する方向)に沿った計測方向を有する高速高感度のラインセンサ37に達する。こうして、ラインセンサ37の受光面には、図26に示すように、検出パターンの二次像38が形成される。L&Sパターン状の二次像38のライン部38aは、検出パターンを構成する光透過部33aの共役像である。ラインセンサ37の出力は、信号処理部PRに供給される。
雰囲気揺らぎ検出系30は、ウェハWの表面Waに垂直入射した後に反射された光を用いて、光の入射領域(ひいては反射領域)の面位置(Z方向位置)を検出する複数のフォーカスセンサ(校正用面位置検出系)39をさらに備えている。このように、ライトガイド31、コンデンサーレンズ32、パターン板33およびリレー光学系34は、検出パターンからの光によりウェハWの表面Waの上方に検出パターンの空間像35を形成する空間像形成系30Aを構成している。リレー光学系36は、空間像35からの光により検出パターンの二次像38を形成する二次像形成光学系を構成している。
図27に示すように、空間像形成系30Aの射出側の光路と二次像形成光学系36の入射側の光路とは、面位置計測系1〜5の合成計測領域DAtと重なるように、その長手方向すなわちX方向に沿って直線状に延びている。空間像形成系30Aは、面位置計測系1〜5の計測領域1c〜5cのうちの少なくとも1つの計測領域(第2実施形態では、例えば計測領域3c)の上方に検出パターンの空間像35を形成する。一例として、雰囲気揺らぎ検出系30は、XY平面上の三角形の頂点に位置する3つの校正用のフォーカスセンサ39を有する。
フォーカスセンサ39は、計測領域1c〜5cのうちのうちの少なくとも1つの計測領域またはその近傍に垂直入射した後に反射された光を用いて、当該計測領域またはその近傍の面位置を検出する。雰囲気揺らぎ検出系30は、ラインセンサ37の受光面に形成される検出パターンの二次像38の経時的変化に関する情報、すなわち二次像38の全体的な位置の経時的変化および隣り合うライン部の二次像38aの間隔の経時的変化に関する情報に基づいて、雰囲気の揺らぎを検出する。雰囲気揺らぎ検出系30では、誤差に敏感な基準反射面を利用することなく、検出パターンの二次像の経時的変化を確認するだけであるため、雰囲気の揺らぎを正確に検出することができる。
校正用のフォーカスセンサ39として、干渉計型センサまたは共焦点型センサを用いることができる。一般に、干渉計型センサおよび共焦点型センサは、斜入射型の面位置計測系と同様に、計測速度の点で優れている。しかしながら、干渉計型センサおよび共焦点型センサでは、斜入射型の面位置計測系とは異なり、複数点の一括的な面位置計測ができない。また、干渉計型センサおよび共焦点型センサでは、被検面までの光路を十分短く設定することにより、雰囲気揺らぎの影響をほとんど受けることなく被検面の面位置を正確に検出することができる。
ただし、干渉計型センサおよび共焦点型センサでは、無地ウェハの表面(鏡面)の位置を正確に検出することができるが、プロセスウェハの表面の位置を正確に検出することが困難である。プロセスウェハの表面の位置を正確に検出することのできるセンサとして、被検物の表面を物理的に計測するエアギャップセンサ(物理センサ)が知られている。エアギャップセンサは、被検物の計測領域との間に流体の流れを形成して当該計測領域の面位置を検出する面位置計測系であるが、一般に非常に狭いギャップを計測するため雰囲気揺らぎの影響をほとんど受けない。ただし、エアギャップセンサでは、計測速度が遅く、複数点の一括的な面位置計測もできない。
干渉計型センサでは、例えば測距センサであるヘテロダイン型干渉計を用いて、鏡面状の被検面の面位置を計測する。共焦点型センサでは、レーザ光源のビームスポットを投影して共焦点顕微鏡を形成し、例えばピエゾ振動子等を用いてビームスポットの位置を微小振動させることにより、鏡面状の被検面の面位置を計測する。エアギャップセンサでは、エアを噴射したきの抵抗値に基づいて、センサと被検物との間のギャップを高精度に算出する。原理的に、エアギャップセンサでは、被検物の表面の位置を正確に計測することができる。
したがって、例えば鏡面と同等の表面を有する無地のウェハの計測が前提であれば、面位置計測系1〜5のキャリブレーション(校正)のためのセンサとして、干渉計型または共焦点型のフォーカスセンサ39を用いることができる。また、校正用の面位置検出系として、干渉計型または共焦点型のフォーカスセンサ39のように、絶対値を管理可能なセンサ、つまり計測原点が常に変化しないセンサが望ましい。以下、第2実施形態の露光装置に搭載された雰囲気揺らぎ検出系30を用いた面位置の補正方法について説明する。
露光装置では、ステージ上にウェハがない場合とある場合とで、面位置計測系1〜5のウェハ上方の光路空間における温度分布は一般に変化する。最も単純な状態として、図24においてウェハ上方の光路空間のZ方向に沿ってウェハに近づくほど温度が高くなるような温度勾配が生じ、この温度勾配がX方向に沿って一様な状態が考えられる。この場合、気体(空気など)の屈折率は温度が高くなるほど小さくなるため、雰囲気揺らぎ検出系30の空間像形成系30Aから射出された光線は、プリズム効果により下方(−Z方向)へ曲がる。
その結果、ラインセンサ37の受光面に形成される検出パターンの二次像38は、全体的にZ方向に沿って移動する。具体的に、二次像形成光学系としてのリレー光学系36が空間像の倒立共役像を形成する場合には二次像38は全体的に+Z方向へ移動し、リレー光学系36が空間像の正立共役像を形成する場合には二次像38は全体的に−Z方向へ移動する。ラインセンサ37の受光面における二次像38の全体的な位置変化は、雰囲気揺らぎによる温度勾配分布の微分値(温度勾配の傾きの1次成分)と相関がある。また、温度勾配の傾きに2次成分がある場合、ラインセンサ37の受光面において隣り合うライン部の二次像38aの間隔が変化する。
一般に、ウェハ上方の光路空間内の位置毎に、雰囲気揺らぎの状態は異なることが予想される。しかしながら、ウェハに関する同じ動作を繰り返し行う場合、繰り返し動作時の雰囲気揺らぎ状態の再現性は十分に良く、同じ動作に対応して同じ雰囲気揺らぎ状態を繰り返すことが期待される。したがって、平均的な温度勾配に起因する成分をモニターすれば、各雰囲気揺らぎ状態は異なる係数に依存する相関関係にあると予想することができる。
各面位置計測系1〜5の計測領域1c〜5cでの雰囲気揺らぎによる誤差成分は、Z方向誤差δZn(n=1,2,3,4,5)、X方向のチルト誤差(傾き誤差)δTXn、およびY方向のチルト誤差δTYnである。すべての面位置計測系1〜5による平均的フォーカス面は、合成計測領域DAtでの雰囲気揺らぎによる平均的な誤差成分δZa、δTXa、δTYaを用いて定義される。平均的な誤差成分δZa、δTXa、δTYaは、各面位置計測系1〜5の誤差を2次元面に例えば最小二乗フィッティングして算出される。
図28は、各面位置計測系の雰囲気揺らぎによる誤差成分と揺らぎ変化特徴量との相関関係を模式的に示す図である。図28において、縦軸は面位置計測系1〜5の雰囲気揺らぎによるZ方向誤差δZn(またはチルト誤差δTXn,δTYn)を、横軸は揺らぎ変化特徴量を示している。図28では、面位置計測系1〜5における誤差成分と揺らぎ変化特徴量との相関関係を、参照符号C1,C2,C3,C4,C5でそれぞれ表している。具体的に、最も単純なモデルにおける揺らぎ変化特徴量は、ラインセンサ37の受光面に形成される検出パターンの二次像38の全体的な位置の変化量である。
図示を省略したが、揺らぎ変化特徴量として、隣り合うライン部の二次像38aの間隔の変化量を採用することができる。この場合も、面位置計測系1〜5について、Z方向誤差δZn、チルト誤差δTXn、またはチルト誤差δTYnと、揺らぎ変化特徴量との相関を求めることができる。こうして、合成計測領域DAtでの雰囲気揺らぎによる平均的な誤差成分δZa、δTXa、δTYaについても、図29に示すように、揺らぎ変化特徴量との相関関係が得られることが期待される。図29では、揺らぎ変化特徴量と平均的な誤差成分との相関関係を、参照符号Caで表している。
したがって、第2実施形態では、例えば無地のウェハを用いて面位置計測系1〜5による面の高さ方向の位置の分布(面形状)の計測および雰囲気揺らぎ検出系30による雰囲気揺らぎの検出を行うことにより、雰囲気揺らぎ検出系30の検出結果である揺らぎ変化特徴量と、面位置計測系1〜5による各計測誤差との相関が得られる。実際の露光時には、雰囲気揺らぎ検出系30の検出結果に基づいて揺らぎ変化特徴量を算出し、算出した揺らぎ変化特徴量に基づいて各面位置計測系1〜5による面位置の計測結果(あるいは合成計測領域DAtに対する計測結果)を補正することができる。
一般に、プロセスウェハの表面は、半導体プロセスの複雑な3次元構造であり、その上にレジストが塗布されている。また、CCD撮像素子やCMOS撮像素子等を製造するプロセスでは、ウェハ上にカラーフィルタなどが形成されることもある。上述したように、エアギャップセンサ(物理センサ)を用いることにより、プロセスウェハの高さ基準として最も望ましい表面(レジスト表面)の位置を正確に計測することができる。
すなわち、第2実施形態では、図30に示すエアギャップセンサ60を用いて、プロセスウェハの先頭ロットの処理(同じ露光処理を行う1回目の処理)時に、あるいは先頭ロットの処理に先立って事前に計測を行うこともできる。エアギャップセンサ60は、エア噴出し口を有するセンサ本体61と、センサ本体61に一端が接続されたエアチューブ62と、エアチューブ62の他端が接続されたコントローラ63とを備えている。エアギャップセンサ60のセンサ本体61は、面位置計測系1〜5および雰囲気揺らぎ検出系30に対して、例えば図31に示すように位置決めされる。
エアギャップセンサ60を用いてプロセスウェハの先頭ロットの処理時に(あるいは先頭ロットの処理に先立って事前に)計測を行うことによって、斜入射型の面位置計測系1〜5の計測誤差を補正してから、面位置計測系1〜5を使用することが望ましい。また、プロセスウェハの表面を面位置計測系1〜5よりも正確に計測可能なエアギャップセンサ60を設置し、エアギャップセンサ60の計測原点を投影光学系PLの露光フォーカス面情報と揃えておくことにより、投影光学系PLによるフォーカス計測を行わずに、必要な時に適宜校正動作を行うことが可能となる。
具体的に、図31の変形例では、例えばプロセスウェハの先頭ロットの処理に先立って、プロセスウェハの複数点における面位置を面位置計測系1〜5により計測し、プロセスウェハの表面形状を各点の座標値として記憶する。次いで、プロセスウェハを二次元的に移動させつつエアギャップセンサ60によりプロセスウェハの複数点における面位置を計測し、エアギャップセンサ60の計測結果を真値として、面位置計測系1〜5の計測誤差に対応するオフセット値を算出する。なお、エアギャップセンサ60の計測速度は、面位置計測系1〜5の計測速度よりもかなり小さい。
各露光領域の全体に亘って分散する十分な数のオフセット値が得られるように、エアギャップセンサ60によるプロセスウェハの計測点の位置および数を決定することが望ましい。こうして、エアギャップセンサ60により得られたオフセット値を用いて面位置計測系1〜5の計測結果を補正しつつ、各露光領域の露光を行うことができる。なお、面位置計測系1〜5の初期性能の検証時には、無地のウェハを用いてプロセスウェハの場合と同様の動作を行って性能保証を実現すればよい。
エアギャップセンサ60は、非常に狭いギャップを計測する。このため、図32に示すように、エアギャップセンサ60のセンサ本体61のZ方向位置を把握可能とした状態でセンサ本体61をZ方向に退避させることが可能な保持・移動機構70を付設することが望ましい。保持・移動機構70は、ボディ構造71と、ボディ構造71に取り付けられてZ方向に往復移動可能なZ移動機構72とを備えている。Z移動機構72には、エアギャップセンサ60のセンサ本体61が固定的に取り付けられている。
なお、第2実施形態では、検出パターンとして、パターン板33に設けられたL&Sパターンを用いている。しかしながら、L&Sパターンに限定されることなく、検出パターンとして様々な形態のパターンを用いることができる。すなわち、検出パターンからの光は、空間像が形成される空間像形成領域内における位置に応じて波長、振幅、位相および偏光のうちの少なくとも1つ以上の光特性が変化していれば良い。さらに、送光プリズムに透過パターンを形成する代わりに、反射型のグレーティングを用いて、同様のL&Sパターン像をウェハに投影させてもよい。
また、第2実施形態では、5つの面位置計測系1〜5を備えた面位置計測装置に、図24に示す特定の構成を有する雰囲気揺らぎ検出系30を付設している。しかしながら、これに限定されることなく、面位置計測装置を構成する斜入射型の面位置計測系の数および配置、雰囲気揺らぎ検出系の構成および配置などについては、様々な変形例が可能である。ただし、第2実施形態では、複数の面位置計測系1〜5の計測領域1c〜5cの長手方向に対して合成計測領域DAtが斜めに延びているので、合成計測領域DAtの長手方向に合わせて雰囲気揺らぎ検出系30を配置することが容易である。
また、第2実施形態では、複数の面位置計測系1〜5による合成計測領域DAtの上方における雰囲気の揺らぎを雰囲気揺らぎ検出系30で検出する構成としたが、雰囲気揺らぎ検出系30は、複数の面位置計測系1〜5の複数の計測領域1c〜5cのうち、少なくとも1つの計測領域の上方における雰囲気の揺らぎを計測できれば良い。
また、上記実施形態では、露光装置がスキャニング・ステッパである場合について説明したが、これに限らず、ステッパなどの静止型露光装置に上記実施形態を適用しても良い。また、ショット領域とショット領域とを合成するステップ・アンド・スティッチ方式の縮小投影露光装置にも上記実施形態を適用することができる。
また、上記実施形態は、例えば米国特許第6,590,634号明細書、米国特許第5,969,441号明細書、米国特許第6,208,407号明細書などに開示されているように、複数のウェハステージを備えたマルチステージ型の露光装置にも適用できる。また、例えば米国特許第7,589,822号明細書などに開示されているように、ウェハステージとは別に、計測部材(例えば、基準マーク、及び/又はセンサなど)を含む計測ステージを備える露光装置にも上記実施形態は適用が可能である。
また、上記実施形態では、露光装置が、液体(水)を介さずにウェハWの露光を行うドライタイプの露光装置である場合について説明したが、これに限らず、例えば欧州特許出願公開第1420298号明細書、国際公開第2004/055803号、米国特許第6,952,253号明細書などに開示されているように、投影光学系とウェハとの間に照明光の光路を含む液浸空間を形成し、投影光学系及び液浸空間の液体を介して照明光でウェハを露光する露光装置にも上記実施形態を適用することができる。
また、上記実施形態の露光装置の投影光学系は縮小系のみならず等倍及び拡大系のいずれでも良いし、投影光学系は屈折系のみならず、反射系及び反射屈折系のいずれでも良いし、この投影像は倒立像及び正立像のいずれでも良い。
また、上述の実施形態において、米国公開公報第2006/0170901号及び第2007/0146676号に開示されるいわゆる偏光照明方法を適用することも可能である。ここでは、米国特許公開第2006/0170901号公報及び米国特許公開第2007/0146676号公報の教示を参照として援用する。
上述の実施形態では、感光性基板としてのウェハWの面位置の検出に対して本発明を適用しているが、これに限定されることなく、マスクのパターン面の面位置の検出に対して本発明を適用することもできる。また、上述の実施形態では、露光装置における感光性基板の面位置の検出に対して本発明を適用しているが、これに限定されることなく、露光装置以外の各種装置における一般の被検面の面位置の検出に対して本発明を適用することもできる。
上述の実施形態では、所定の電子データに基づいて所定パターンを形成する可変パターン形成装置を用いることができる。なお、可変パターン形成装置としては、たとえば所定の電子データに基づいて駆動される複数の反射素子を含む空間光変調素子を用いることができる。空間光変調素子を用いた露光装置は、たとえば米国特許公開第2007/0296936号公報に開示されている。また、上述のような非発光型の反射型空間光変調器以外に、透過型空間光変調器を用いても良く、自発光型の画像表示素子を用いても良い。
上述の実施形態の露光装置は、本願特許請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行っても良い。
次に、上述の実施形態にかかる露光装置を用いたデバイス製造方法について説明する。図33は、半導体デバイスの製造工程を示すフローチャートである。図33に示すように、半導体デバイスの製造工程では、半導体デバイスの基板となるウェハWに金属膜を蒸着し(ステップS40)、この蒸着した金属膜上に感光性材料であるフォトレジストを塗布する(ステップS42)。つづいて、上述の実施形態の投影露光装置を用い、マスク(レチクル)Mに形成されたパターンをウェハW上の各ショット領域に転写し(ステップS44:露光工程)、この転写が終了したウェハWの現像、つまりパターンが転写されたフォトレジストの現像を行う(ステップS46:現像工程)。
その後、ステップS46によってウェハWの表面に生成されたレジストパターンをマスクとし、ウェハWの表面に対してエッチング等の加工を行う(ステップS48:加工工程)。ここで、レジストパターンとは、上述の実施形態の投影露光装置によって転写されたパターンに対応する形状の凹凸が生成されたフォトレジスト層であって、その凹部がフォトレジスト層を貫通しているものである。ステップS48では、このレジストパターンを介してウェハWの表面の加工を行う。ステップS48で行われる加工には、例えばウェハWの表面のエッチングまたは金属膜等の成膜の少なくとも一方が含まれる。なお、ステップS44では、上述の実施形態の投影露光装置は、フォトレジストが塗布されたウェハWを、感光性基板としてパターンの転写を行う。
図34は、液晶表示素子等の液晶デバイスの製造工程を示すフローチャートである。図34に示すように、液晶デバイスの製造工程では、パターン形成工程(ステップS50)、カラーフィルタ形成工程(ステップS52)、セル組立工程(ステップS54)およびモジュール組立工程(ステップS56)を順次行う。ステップS50のパターン形成工程では、プレートPとしてフォトレジストが塗布されたガラス基板上に、上述の実施形態の投影露光装置を用いて回路パターンおよび電極パターン等の所定のパターンを形成する。このパターン形成工程には、上述の実施形態の投影露光装置を用いてフォトレジスト層にパターンを転写する露光工程と、パターンが転写されたプレートPの現像、つまりガラス基板上のフォトレジスト層の現像を行い、パターンに対応する形状のフォトレジスト層を生成する現像工程と、この現像されたフォトレジスト層を介してガラス基板の表面を加工する加工工程とが含まれている。
ステップS52のカラーフィルタ形成工程では、R(Red)、G(Green)、B(Blue)に対応する3つのドットの組をマトリックス状に多数配列するか、またはR、G、Bの3本のストライプのフィルタの組を水平走査方向に複数配列したカラーフィルタを形成する。ステップS54のセル組立工程では、ステップS50によって所定パターンが形成されたガラス基板と、ステップS52によって形成されたカラーフィルタとを用いて液晶パネル(液晶セル)を組み立てる。具体的には、例えばガラス基板とカラーフィルタとの間に液晶を注入することで液晶パネルを形成する。ステップS56のモジュール組立工程では、ステップS54によって組み立てられた液晶パネルに対し、この液晶パネルの表示動作を行わせる電気回路およびバックライト等の各種部品を取り付ける。
また、本発明は、半導体デバイス製造用の露光装置への適用に限定されることなく、例えば、角型のガラスプレートに形成される液晶表示素子、若しくはプラズマディスプレイ等のディスプレイ装置用の露光装置や、撮像素子(CCD等)、マイクロマシーン、薄膜磁気ヘッド、及びDNAチップ等の各種デバイスを製造するための露光装置にも広く適用できる。更に、本発明は、各種デバイスのマスクパターンが形成されたマスク(フォトマスク、レチクル等)をフォトリソグラフィ工程を用いて製造する際の、露光工程(露光装置)にも適用することができる。
LS 光源
11 ライトガイド
13 送光プリズム
14,16,24,26 対物レンズ
15 振動ミラー
17,27 落射プリズム
21 光検出器
23 受光プリズム
DA 計測領域
PR 信号処理部
CR 制御部
R マスク
MS マスクステージ
PL 投影光学系
W ウェハ
VS Zステージ
HS XYステージ

Claims (89)

  1. 物体の表面の高さ位置を計測する面位置計測装置において、
    前記物体上に設定されて第1方向に長手方向を持つ計測範囲内に、該第1方向と交差する方向または平行な方向である第2方向に長手方向を持つ複数の計測領域を形成する複数の面位置計測系を備え、
    前記複数の面位置計測系のそれぞれは、前記計測領域内に設定された複数の検出点における前記表面の高さ位置を計測し、
    前記計測範囲の前記第1方向の長さは、前記物体の前記第1方向の長さ以上であることを特徴とする面位置計測装置。
  2. 前記面位置計測装置と前記物体との相対的な位置関係を第3方向に沿って変更しつつ前記表面の高さ位置を計測することを特徴とする請求項1に記載の面位置計測装置。
  3. 前記表面の高さ位置を計測する際に前記面位置計測装置と前記物体との相対的な位置関係が変更される方向は前記第3方向のみであることを特徴とする請求項2に記載の面位置計測装置。
  4. 前記第3方向は、前記第1および前記第2方向と交差する方向であることを特徴とする請求項2または3に記載の面位置計測装置。
  5. 前記第3方向と前記第1方向とのなす角度は、90°±5°であることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の面位置計測装置。
  6. 前記面位置計測装置と前記物体との相対的な位置関係を第3方向に沿って変更しつつ前記表面の高さ位置を計測するときに、前記複数の計測領域が前記物体の表面を掃引する領域は、前記物体の表面全体を占めることを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項に記載の面位置計測装置。
  7. 前記複数の面位置計測系の前記計測領域のそれぞれの長手方向は、前記表面において前記第3方向を横切る方向であることを特徴とする請求項2乃至6のいずれか1項に記載の面位置計測装置。
  8. 前記複数の面位置計測系が形成する前記複数の計測領域は前記第1方向に沿って設定されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の面位置計測装置。
  9. 前記複数の計測領域は、前記第1方向に沿って互いに近接または一部重複していることを特徴とする請求項8に記載の面位置計測装置。
  10. 前記複数の計測領域のうち、前記第1方向に沿って隣接する2つの計測領域が前記表面を掃引する領域は、互いに一部重畳していることを特徴とする請求項8に記載の面位置計測装置。
  11. 前記複数の計測領域のうち、前記第1方向に沿って隣接する2つの計測領域が前記表面を掃引する領域は、前記第1方向に沿って所定の間隔Gで隔てられていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の面位置計測装置。
  12. 前記間隔Gは、以下の条件を満足することを特徴とする請求項11に記載の面位置計測装置。
    G≦B/2
    但し、
    B:前記物体の前記表面に複数の露光領域が形成される場合、前記第1方向に沿った前記露光領域の大きさ、
    である。
  13. 前記複数の計測領域のそれぞれの長手方向が前記第1方向に対してなす角度をθnとするとき、
    |θn|<45°
    を満足することを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の面位置計測装置。
  14. 前記複数の計測領域のそれぞれの長手方向が前記第1方向に対してなす角度をθnとするとき、
    |θn|<30°
    を満足することを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の面位置計測装置。
  15. 前記角度θnは、
    0°<|θn|
    を満足することを特徴とする請求項13または14に記載の面位置計測装置。
  16. 前記複数の計測領域のそれぞれの長手方向が前記第1方向に対してなす角度は、互いに等しい角度であることを特徴とする請求項1乃至15のいずれか1項に記載の面位置計測装置。
  17. 前記面位置計測系は、前記物体の表面上の前記計測領域に測定ビームを斜め方向から投射する投射系と、前記表面で反射した前記測定ビームを受光する受光系とを有し、該受光系の出力に基づいて前記測定ビームが照射される前記計測領域における前記表面の高さ位置を計測することを特徴とする請求項1乃至16のいずれか1項に記載の面位置計測装置。
  18. 前記複数の面位置計測系は、
    前記物体の表面に第1測定ビームを斜め方向から投射する第1投射系と、前記表面で反射した前記第1測定ビームを受光する第1受光系と有し、該第1受光系の出力に基づいて前記第1測定ビームが照射される第1計測領域における前記表面の高さ位置を計測する第1面位置計測系と、
    前記物体の表面に第2測定ビームを斜め方向から投射する第2投射系と、前記表面で反射した前記第2測定ビームを受光する第2受光系と有し、該第2受光系の出力に基づいて前記第2測定ビームが照射される第2計測領域における前記表面の高さ位置を計測する第2面位置計測系とを備え、
    前記第1測定ビームが前記表面で占める領域である第1領域と、前記第2測定ビームが前記表面上で占める領域である第2領域とは、前記表面上における前記第1方向に沿って位置し、
    前記第1領域の前記第1方向と直交する第3方向への射影の一部と、前記第2領域の前記第3方向への射影の一部とが互いに重複することを特徴とする請求項1乃至17のいずれか1項に記載の面位置計測装置。
  19. 前記第1計測領域および前記第2計測領域は、前記第1方向に延びる帯状の領域であることを特徴とする請求項18に記載の面位置計測装置。
  20. 前記第1計測領域と前記第2計測領域とは、互いに平行な方向に延びていることを特徴とする請求項19に記載の面位置計測装置。
  21. 前記第1計測領域と前記第2計測領域とは、前記第1方向に関して対称な方向に延びていることを特徴とする請求項19に記載の面位置計測装置。
  22. 前記第1計測領域および前記第2計測領域は、前記第1方向に沿って互いに平行に延びる帯状の領域であることを特徴とする請求項18に記載の面位置計測装置。
  23. 物体を第1方向に沿って移動させつつ該物体の表面の高さ位置を計測する面位置計測装置において、
    前記物体の表面上の計測領域における前記物体の表面の高さ位置を検出する複数の面位置計測系を備え、
    前記複数の面位置計測系の前記計測領域は、前記表面において前記第1方向を横切る第2方向に沿って配置され、
    前記複数の面位置計測系は、前記計測領域内に設定された複数の検出点における前記表面の高さ位置を計測し、
    前記物体を前記第1方向のみに沿って移動させるときに複数の前記計測領域が前記表面を掃引する領域は、前記物体の表面全体を占めることを特徴とする面位置計測装置。
  24. 前記複数の面位置計測系の前記計測領域のそれぞれの長手方向は、前記表面において前記第1方向を横切る方向であることを特徴とする請求項23に記載の面位置計測装置。
  25. 前記複数の計測領域のうち、前記第2方向に沿って隣接する2つの計測領域が前記表面を掃引する領域は、互いに一部重畳していることを特徴とする請求項23または24に記載の面位置計測装置。
  26. 前記複数の計測領域のうち、前記第2方向に沿って隣接する2つの計測領域が前記表面を掃引する領域は、前記第2方向に沿って所定の間隔Gで隔てられていることを特徴とする請求項23または24に記載の面位置計測装置。
  27. 前記間隔Gは、以下の条件を満足することを特徴とする請求項26に記載の面位置計測装置。
    G≦B/2
    但し、
    B:前記物体の前記表面に複数の露光領域が形成される場合、前記第2方向に沿った前記露光領域の大きさ、
    である。
  28. 前記面位置計測系は、前記物体の表面上の前記計測領域に測定ビームを斜め方向から投射する投射系と、前記表面で反射した前記測定ビームを受光する受光系とを有し、該受光系の出力に基づいて前記測定ビームが照射される前記計測領域における前記複数の検出点の前記物体の高さ方向の位置を計測することを特徴とする請求項23乃至27のいずれか1項に記載の面位置計測装置。
  29. 前記複数の面位置計測系は、
    前記物体の表面に第1測定ビームを斜め方向から投射する第1投射系と、前記表面で反射した前記第1測定ビームを受光する第1受光系と有し、該第1受光系の出力に基づいて前記第1測定ビームが照射される第1計測領域における前記複数の検出点の前記表面の高さ方向の位置を計測する第1面位置計測系と、
    前記物体の表面に第2測定ビームを斜め方向から投射する第2投射系と、前記表面で反射した前記第2測定ビームを受光する第2受光系と有し、該第2受光系の出力に基づいて前記第2測定ビームが照射される第2計測領域における前記複数の検出点の前記表面の高さ方向の位置を計測する第2面位置計測系とを備え、
    前記第1測定ビームが前記表面で占める領域である第1領域と、前記第2測定ビームが前記表面上で占める領域である第2領域とは、前記表面上において前記第1方向と直交する第2方向に沿って位置し、
    前記第1領域の前記第1方向への射影の一部と、前記第2領域の前記第1方向への射影の一部とが互いに重複することを特徴とする請求項23乃至28のいずれか1項に記載の面位置計測装置。
  30. 前記第1計測領域および前記第2計測領域は、前記第2方向と交差する方向に延びる帯状の領域であることを特徴とする請求項29に記載の面位置計測装置。
  31. 前記第1計測領域と前記第2計測領域とは、互いに平行な方向に延びていることを特徴とする請求項30に記載の面位置計測装置。
  32. 前記第1計測領域と前記第2計測領域とは、前記第2方向に関して対称な方向に延びていることを特徴とする請求項30に記載の面位置計測装置。
  33. 前記第1計測領域および前記第2計測領域は、前記第2方向に沿って互いに平行に延びる帯状の領域であることを特徴とする請求項29に記載の面位置計測装置。
  34. 前記第1面位置計測系は、前記第1計測領域内において光特性が所定分布を持つ第1パターン光を前記第1測定ビームとして前記第1計測領域へ投射し、
    前記第2面位置計測系は、前記第2計測領域内において光特性が所定分布を持つ第2パターン光を前記第2測定ビームとして前記第2計測領域へ投射することを特徴とする請求項29乃至33のいずれか1項に記載の面位置計測装置。
  35. 前記第1パターン光は、前記第1計測領域内における位置に応じて波長、振幅、位相および偏光のうちの少なくとも1つ以上の光特性が変化しており、
    前記第2パターン光は、前記第1計測領域内における位置に応じて波長、振幅、位相および偏光のうちの少なくとも1つ以上の光特性が変化していることを特徴とする請求項34に記載の面位置計測装置。
  36. 前記第1投射系は、前記第1計測領域内において光特性が所定分布を持つ第1パターン光となるように、入射する光を空間的に変調する第1の送光パターン部材と、該第1の送光パターン部材のパターン生成面と光学的に共役な面を前記表面上に形成する第1の投射側結像光学系とを備え、
    前記第1受光系は、前記表面と光学的にほぼ共役な面を形成する第1の受光側結像光学系と、該第1の受光側結像光学系による前記ほぼ共役な面に配置されて周期的構造を有する第1の受光パターン部材と、前記第1の受光側結像光学系および前記第1の受光パターン部材を介した前記第1測定ビームを光電検出する第1の光電検出器とを備え、
    前記第2投射系は、前記第2計測領域内において光特性が所定分布を持つ第2パターン光となるように、入射する光を空間的に変調する第2の送光パターン部材と、該第2の送光パターン部材のパターン生成面と光学的に共役な面を前記表面上に形成する第2の投射側結像光学系とを備え、
    前記第2受光系は、前記表面と光学的にほぼ共役な面を形成する第2の受光側結像光学系と、該第2の受光側結像光学系による前記ほぼ共役な面に配置されて周期的構造を有する第2の受光パターン部材と、前記第2の受光側結像光学系および前記第2の受光パターン部材を介した前記第2測定ビームを光電検出する第2の光電検出器とを備えることを特徴とする請求項29乃至35のいずれか1項に記載の面位置計測装置。
  37. 前記第1面位置計測系と前記第2面位置計測系とは互いに同じ構成を有することを特徴とする請求項29乃至36のいずれか1項に記載の面位置計測装置。
  38. 前記第1面位置計測系の前記複数の検出位置のうちの少なくとも1つと、前記第2面位置計測系の前記複数の検出位置のうちの少なくとも1つとは、前記第2方向に沿って互いに重なるように配置されていることを特徴とする請求項23乃至37のいずれか1項に記載の面位置計測装置。
  39. 主面上または該主面の近傍に位置する被検面に第1測定ビームを斜め方向から投射する第1投射系と、前記被検面で反射した前記第1測定ビームを受光する第1受光系と有し、該第1受光系の出力に基づいて前記第1測定ビームが照射される第1計測領域の面位置を検出する第1面位置計測系と、
    前記被検面に第2測定ビームを斜め方向から投射する第2投射系と、前記被検面で反射した前記第2測定ビームを受光する第2受光系と有し、該第2受光系の出力に基づいて前記第2測定ビームが照射される第2計測領域の面位置を検出する第2面位置計測系とを備え、
    前記第1測定ビームが前記主面上で占める領域である第1領域と、前記第2測定ビームが前記主面上で占める領域である第2領域とは、前記主面上における第1方向に沿って位置し、
    前記主面上において前記第1方向と直交する方向を第2方向とするとき、前記第1領域の前記第2方向への射影の一部と、前記第2領域の前記第2方向への射影の一部とが互いに重複することを特徴とする面位置計測装置。
  40. 前記第1計測領域および前記第2計測領域は、前記第1方向と交差する方向に延びる帯状の領域であることを特徴とする請求項39に記載の面位置計測装置。
  41. 前記第1計測領域と前記第2計測領域とは、互いに平行な方向に延びていることを特徴とする請求項40に記載の面位置計測装置。
  42. 前記第1計測領域と前記第2計測領域とは、前記第1方向に関して対称な方向に延びていることを特徴とする請求項40に記載の面位置計測装置。
  43. 前記第1計測領域および前記第2計測領域は、前記第1方向に沿って互いに平行に延びる帯状の領域であることを特徴とする請求項39に記載の面位置計測装置。
  44. 前記第1面位置計測系は前記第1計測領域内の複数位置の面位置を検出し、前記第2面位置計測系は前記第2計測領域内の複数位置の面位置を検出することを特徴とする請求項39乃至43のいずれか1項に記載の面位置計測装置。
  45. 前記第1面位置計測系の前記複数の検出位置のうちの少なくとも1つと、前記第2面位置計測系の前記複数の検出位置のうちの少なくとも1つとは、前記第1方向に沿って互いに重なるように配置されていることを特徴とする請求項44に記載の面位置計測装置。
  46. 前記第1面位置計測系は、前記第1計測領域内において光特性が所定分布を持つ第1パターン光を前記第1測定ビームとして前記第1計測領域へ投射し、
    前記第2面位置計測系は、前記第2計測領域内において光特性が所定分布を持つ第2パターン光を前記第2測定ビームとして前記第2計測領域へ投射することを特徴とする請求項39乃至45のいずれか1項に記載の面位置計測装置。
  47. 前記第1パターン光は、前記第1計測領域内における位置に応じて波長、振幅、位相および偏光のうちの少なくとも1つ以上の光特性が変化しており、
    前記第2パターン光は、前記第1計測領域内における位置に応じて波長、振幅、位相および偏光のうちの少なくとも1つ以上の光特性が変化していることを特徴とする請求項46に記載の面位置計測装置。
  48. 前記第1投射系は、前記第1計測領域内において光特性が所定分布を持つ第1パターン光となるように、入射する光を空間的に変調する第1の送光パターン部材と、該第1の送光パターン部材のパターン生成面と光学的に共役な面を前記主面上に形成する第1の投射側結像光学系とを備え、
    前記第1受光系は、前記主面と光学的にほぼ共役な面を形成する第1の受光側結像光学系と、該第1の受光側結像光学系による前記ほぼ共役な面に配置されて周期的構造を有する第1の受光パターン部材と、前記第1の受光側結像光学系および前記第1の受光パターン部材を介した前記第1測定ビームを光電検出する第1の光電検出器とを備え、
    前記第2投射系は、前記第2計測領域内において光特性が所定分布を持つ第2パターン光となるように、入射する光を空間的に変調する第2の送光パターン部材と、該第2の送光パターン部材のパターン生成面と光学的に共役な面を前記主面上に形成する第2の投射側結像光学系とを備え、
    前記第2受光系は、前記主面と光学的にほぼ共役な面を形成する第2の受光側結像光学系と、該第2の受光側結像光学系による前記ほぼ共役な面に配置されて周期的構造を有する第2の受光パターン部材と、前記第2の受光側結像光学系および前記第2の受光パターン部材を介した前記第2測定ビームを光電検出する第2の光電検出器とを備えることを特徴とする請求項39乃至47のいずれか1項に記載の面位置計測装置。
  49. 前記第1面位置計測系と前記第2面位置計測系とは互いに同じ構成を有することを特徴とする請求項39乃至48のいずれか1項に記載の面位置計測装置。
  50. 主面上または該主面の近傍に位置する被検面との相対的な位置関係を変更しつつ前記被検面の面位置を検出する面位置計測装置であって、
    前記被検面上の第1計測領域の面位置を検出する第1面位置計測系と、
    前記被検面上において前記第1計測領域とは異なる第2計測領域の面位置を検出する第2面位置計測系とを備え、
    前記被検面と前記面位置計測装置との相対的な位置関係を変更することによって前記第1計測領域が前記被検面に形成する第1掃引領域の一部と、前記被検面と前記面位置計測装置との相対的な位置関係を変更することによって前記第2計測領域が前記被検面に形成する第2掃引領域の一部とは、互いに重複していることを特徴とする面位置計測装置。
  51. 前記第1面位置計測系は、前記被検面上に第1測定ビームを斜め方向から投射する第1投射系と、前記第1計測領域で反射した前記第1測定ビームを受光する第1受光系と有し、該第1受光系の出力に基づいて前記第1測定ビームが照射される前記第1計測領域の面位置を検出し、
    前記第2面位置計測系は、前記被検面上に第2測定ビームを斜め方向から投射する第2投射系と、前記第2計測領域で反射した前記第2測定ビームを受光する第2受光系と有し、該第2受光系の出力に基づいて前記第2測定ビームが照射される第2計測領域の面位置を検出することを特徴とする請求項50に記載の面位置計測装置。
  52. 前記第1および第2計測領域は、前記被検面と前記面位置計測装置との相対的な位置関係が変更される位置変更方向を横切る方向に沿って位置していることを特徴とする請求項50または51に記載の面位置計測装置。
  53. 前記第1計測領域および前記第2計測領域は、前記位置変更方向と交差する方向に延びる帯状の領域であることを特徴とする請求項50乃至52のいずれか1項に記載の面位置計測装置。
  54. 前記第1計測領域と前記第2計測領域とは、互いに平行な方向に延びていることを特徴とする請求項53に記載の面位置計測装置。
  55. 前記第1計測領域と前記第2計測領域とは、前記位置変更方向に関して対称な方向に延びていることを特徴とする請求項53に記載の面位置計測装置。
  56. 前記第1計測領域および前記第2計測領域は、前記位置変更方向と交差する方向に沿って互いに平行に延びる帯状の領域であることを特徴とする請求項50乃至52のいずれか1項に記載の面位置計測装置。
  57. 前記第1面位置計測系は前記第1計測領域内の複数位置の面位置を検出し、前記第2面位置計測系は前記第2計測領域内の複数位置の面位置を検出することを特徴とする請求項50乃至56のいずれか1項に記載の面位置計測装置。
  58. 前記被検面と前記面位置計測装置との相対的な位置関係を変更することによって前記第1面位置計測系の前記複数の検出位置のうちの少なくとも1つが前記被検面上に形成する第1軌跡と、前記被検面と前記面位置計測装置との相対的な位置関係を変更することによって前記第2面位置計測系の前記複数の検出位置のうちの少なくとも1つとが前記被検面上に形成する第2軌跡とは、互いに重複していることを特徴とする請求項57に記載の面位置計測装置。
  59. 前記複数の計測領域のうちの少なくとも一つの計測領域の上方における雰囲気の揺らぎを検出する雰囲気揺らぎ検出系をさらに備え、
    前記雰囲気揺らぎ検出系は、検出パターンからの光により前記複数の計測領域のうちの少なくとも一つの計測領域の上方に前記検出パターンの空間像を形成する空間像形成系と、前記空間像からの光により前記検出パターンの二次像を形成する二次像形成光学系とを備え、前記二次像の経時的変化に関する情報に基づいて雰囲気の揺らぎを検出することを特徴とする請求項1乃至38のいずれか1項に記載の面位置計測装置。
  60. 前記複数の計測領域のうちの少なくとも一つまたはその近傍に垂直入射した後に反射された光を用いて、前記複数の計測領域のうちの少なくとも一つまたはその近傍の面位置を検出する校正用面位置検出系をさらに備えていることを特徴とする請求項59に記載の面位置計測装置。
  61. 前記第1計測領域および前記第2計測領域のうちの少なくとも一方の上方における雰囲気の揺らぎを検出する雰囲気揺らぎ検出系をさらに備え、
    前記雰囲気揺らぎ検出系は、検出パターンからの光により前記第1計測領域および前記第2計測領域のうちの少なくとも一方の上方に前記検出パターンの空間像を形成する空間像形成系と、前記空間像からの光により前記検出パターンの二次像を形成する二次像形成光学系とを備え、前記二次像の経時的変化に関する情報に基づいて雰囲気の揺らぎを検出することを特徴とする請求項39乃至58のいずれか1項に記載の面位置計測装置。
  62. 前記第1計測領域および前記第2計測領域のうちの少なくとも一方またはその近傍に垂直入射した後に反射された光を用いて、前記第1計測領域および前記第2計測領域のうちの少なくとも一方またはその近傍の面位置を検出する校正用面位置検出系をさらに備えていることを特徴とする請求項61に記載の面位置計測装置。
  63. 前記検出パターンからの光は、前記空間像が形成される空間像形成領域内における位置に応じて波長、振幅、位相および偏光のうちの少なくとも1つ以上の光特性が変化していることを特徴とする請求項59乃至62のいずれか1項に記載の面位置計測装置。
  64. 前記検出パターンは、ライン・アンド・スペースパターンを有し、
    前記雰囲気揺らぎ検出系は、前記二次像の形成位置に配置されて前記ライン・アンド・スペースパターンのピッチ方向に対応した計測方向を有するラインセンサをさらに備えていることを特徴とする請求項59乃至63のいずれか1項に記載の面位置計測装置。
  65. 前記雰囲気揺らぎ検出系は、前記ライン・アンド・スペースパターンの二次像の全体的な位置の経時的変化および前記ライン・アンド・スペースパターンの隣り合うライン部の二次像の間隔の経時的変化に関する情報に基づいて雰囲気の揺らぎを検出することを特徴とする請求項64に記載の面位置計測装置。
  66. 前記ライン・アンド・スペースパターンのピッチ方向は、前記主面の法線方向と一致していることを特徴とする請求項64または65に記載の面位置計測装置。
  67. 物体の表面の高さ位置を計測する面位置計測装置において、
    前記物体上に設定されて第1方向に長手方向を持つ計測範囲内に、該第1方向と交差する方向または平行な方向である第2方向に長手方向を持つ複数の計測領域を形成する複数の面位置計測系を備え、
    前記複数の面位置計測系のそれぞれは、前記物体の表面上の前記計測領域に測定ビームを斜め方向から投射する投射系と、前記表面で反射した前記測定ビームを受光する受光系とを有し、前記計測領域内に設定された複数の検出点における前記表面の高さ位置を計測し、
    前記複数の面位置計測系の前記投射系から前記計測領域を経由して前記受光系に至る光路の光路長は、前記計測範囲の前記第1方向の長さよりも短いことを特徴とする面位置計測装置。
  68. 前記物体が載置され、前記物体を保持して移動面に沿って移動可能な移動体と組み合わせて用いられ、
    前記物体と前記面位置計測装置との位置関係を変更しつつ前記物体の表面の面位置を計測することを特徴とする請求項1乃至67のいずれか1項に記載の面位置計測装置。
  69. 所定のパターンを物体に露光する露光装置において、
    前記物体の被露光面の面位置を計測するための請求項1乃至68のいずれか1項に記載の面位置計測装置と、
    前記面位置計測装置の検出結果に基づいて、前記物体の前記被露光面を所定面に対して位置合わせするための位置合わせ部とを備えていることを特徴とする露光装置。
  70. 所定のパターンを前記基板上に投影する投影光学系をさらに備え、
    前記位置合わせ部は、前記投影光学系の像面に対して前記物体の前記被露光面を位置合わせすることを特徴とする請求項69に記載の露光装置。
  71. 前記物体が載置され、前記物体を保持して移動面に沿って移動可能な移動体をさらに備え、
    前記物体と前記面位置計測装置との位置関係を変更しつつ前記物体の表面の高さ方向の位置を計測することを特徴とする請求項69または70に記載の露光装置。
  72. 前記物体を被露光位置へ向けて移動させつつ、前記物体の表面の高さ方向の位置を計測することを特徴とする請求項71に記載の露光装置。
  73. 所定のパターンを物体に露光する露光装置において、
    前記物体の被露光面の面位置を計測するための面位置計測装置と、
    前記物体を載置し、前記物体を保持して移動面に沿って移動可能な移動体とを備え、
    前記面位置計測装置は、前記物体上に設定されて第1方向に長手方向を持つ計測範囲内に、該第1方向と交差する方向または平行な方向である第2方向に長手方向を持つ複数の計測領域を形成する複数の面位置計測系を備え、
    前記面位置計測装置は、前記物体を被露光位置へ向けて前記第1方向を横切る第3方向に沿って移動させつつ、前記物体の表面の高さ方向の位置を計測し、
    前記複数の面位置計測系による前記複数の計測領域のうちの少なくとも2つは、前記第3方向で異なる位置に配置されることを特徴とする露光装置。
  74. 前記複数の面位置計測系による前記複数の計測領域のうちの前記少なくとも2つの計測領域は、前記第1方向で異なる位置に配置されていることを特徴とする請求項73に記載の露光装置。
  75. 主面または該主面の近傍に位置する被検面上に測定ビームを斜め方向から投射する投射系と、前記被検面で反射された前記測定ビームを受光する受光系と有し、該受光系の出力に基づいて前記被検面の面位置を検出する面位置計測装置において、
    前記測定ビームが前記主面上で占める領域である計測領域の上方における雰囲気の揺らぎを検出する雰囲気揺らぎ検出系を備え、
    前記雰囲気揺らぎ検出系は、検出パターンからの光により前記計測領域の上方に前記検出パターンの空間像を形成する空間像形成系と、前記空間像からの光により前記検出パターンの二次像を形成する二次像形成光学系とを備え、前記二次像の経時的変化に関する情報に基づいて雰囲気の揺らぎを検出することを特徴とする面位置計測装置。
  76. 前記検出パターンからの光は、前記空間像が形成される空間像形成領域内における位置に応じて波長、振幅、位相および偏光のうちの少なくとも1つ以上の光特性が変化していることを特徴とする請求項75に記載の面位置計測装置。
  77. 前記検出パターンは、ライン・アンド・スペースパターンを有し、
    前記雰囲気揺らぎ検出系は、前記二次像の形成位置に配置されて前記ライン・アンド・スペースパターンのピッチ方向に対応した計測方向を有するラインセンサをさらに備えていることを特徴とする請求項75または76に記載の面位置計測装置。
  78. 前記雰囲気揺らぎ検出系は、前記ライン・アンド・スペースパターンの二次像の全体的な位置の経時的変化および前記ライン・アンド・スペースパターンの隣り合うライン部の二次像の間隔の経時的変化に関する情報に基づいて雰囲気揺らぎを検出することを特徴とする請求項77に記載の面位置計測装置。
  79. 前記ライン・アンド・スペースパターンのピッチ方向は、前記主面の法線方向と一致していることを特徴とする請求項77または78に記載の面位置計測装置。
  80. 前記計測領域またはその近傍に垂直入射した後に反射された光を用いて、前記計測領域またはその近傍の面位置を検出する校正用面位置検出系をさらに備えていることを特徴とする請求項75乃至79のいずれか1項に記載の面位置計測装置。
  81. 前記計測領域との間に流体の流れを形成して、前記計測領域の面位置を検出する校正用面位置検出系をさらに備えていることを特徴とする請求項75乃至79のいずれか1項に記載の面位置計測装置。
  82. 前記投射系は、前記主面上または該主面の近傍に位置する被検面に第1測定ビームを斜め方向から投射する第1投射系と、前記被検面に第2測定ビームを斜め方向から投射する第2投射系とを備え、
    前記受光系は、前記被検面で反射した前記第1測定ビームを受光する第1受光系と、前記被検面で反射した前記第2測定ビームを受光する第2受光系と有し、
    前記第1受光系の出力に基づいて前記第1測定ビームが照射される第1計測領域の面位置を検出すると共に、前記第2受光系の出力に基づいて前記第2測定ビームが照射される第2計測領域の面位置を検出し、
    前記第1測定ビームが前記主面上で占める領域である第1領域と、前記第2測定ビームが前記主面上で占める領域である第2領域とは、前記主面上における第1方向に沿って位置していることを特徴とする請求項75乃至81のいずれか1項に記載の面位置計測装置。
  83. 前記空間像形成系の射出側の光路と前記二次像形成光学系の入射側の光路とは、前記第1方向に沿っていることを特徴とする請求項82に記載の面位置計測装置。
  84. 前記被検面を備える被検物体が載置され、前記被検物体を保持して移動面に沿って移動可能な移動体と組み合わせて用いられ、
    前記被検物体と前記面位置計測装置との位置関係を変更しつつ前記被検面の面位置を検出することを特徴とする請求項75乃至83のいずれか1項に記載の面位置計測装置。
  85. 所定のパターンを基板に露光する露光装置において、
    前記基板の被露光面の面位置を、前記被検面の面位置として検出するための請求項75乃至84のいずれか1項に記載の面位置計測装置と、
    前記面位置計測装置の検出結果に基づいて、前記基板の被露光面を所定面に対して位置合わせするための位置合わせ部とを備えていることを特徴とする露光装置。
  86. 所定のパターンを前記基板上に投影する投影光学系をさらに備え、
    前記位置合わせ部は、前記投影光学系の像面に対して前記基板の前記被露光面を位置合わせすることを特徴とする請求項85に記載の露光装置。
  87. 前記基板が載置され、前記基板を保持して移動面に沿って移動可能な移動体をさらに備え、
    前記基板と前記面位置計測装置との位置関係を変更しつつ前記被検面の面位置を検出することを特徴とする請求項85または86に記載の露光装置。
  88. 前記基板を被露光位置へ向けて移動させつつ、前記被検面の面位置を検出することを特徴とする請求項87に記載の露光装置。
  89. 請求項69乃至74および請求項85乃至88のいずれか1項に記載の露光装置を用いて、前記所定のパターンを基板に露光することと、
    前記所定のパターンが転写された前記基板を現像し、前記所定のパターンに対応する形状のマスク層を前記基板の表面に形成することと、
    前記マスク層を介して前記基板の表面を加工することと、を含むことを特徴とするデバイス製造方法。
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