以下、本発明を適用した一実施形態の車載システムについて、図面を参照しながら説明する。図1は、一実施形態の車載システムの全体構成を示す図である。図1に示す車載システムは、互いに接続される携帯端末装置100と車載装置としてのナビゲーション装置200とを含んで構成されており、ナビゲーション装置200から送られてくる検索キーワードを携帯端末装置100で受信する。携帯端末装置100は、この受信した検索キーワードを用いて外部の検索サーバ300に対して検索処理を依頼し、検索サーバ300から送り返されてくる検索結果を受信してその内容を表示する。
携帯端末装置100は、一般にスマートフォンと称されるものであり、携帯電話機と携帯情報端末の機能を有する。この携帯端末装置100は、制御部110、操作部112、表示部114、電話処理部116、メモリ120、通信インタフェース部(通信IF)124を備えている。
制御部110は、携帯端末装置100の全体を制御するためのものであり、CPUを含んで構成されている。操作部112は、テンキーやその他のキーおよび各種のスイッチを含んでおり、利用者の操作指示や各種の入力を受け付ける。タッチパネルで構成した操作部112を用いて、画面に表示した各種キー等を利用者が指で指し示すようにしてもよい。
表示部114は、LCD(液晶表示装置)等で構成されており、操作部112を用いた操作内容や制御部110による制御内容および処理内容などが表示される。電話処理部116は、携帯電話機としての処理を行う。例えば、電話処理部116は、基地局との間で発着信処理を行って通話処理やインターネット接続処理などを行う。このインターネット接続処理により、外部の検索サーバ300との接続が可能となる。
メモリ120は、制御部110によって実行される制御プログラムや、携帯情報端末として動作する際に必要な各種のアプリケーションプログラムを格納する。本実施形態では、検索キーワードを指定して検索動作を依頼し、検索結果を取得して表示するアプリケーションプログラムである検索アプリケーション(以後、「検索アプリ」と称する)121と、ナビゲーション装置200から送られてくる検索キーワードを受信するキーワード受信アプリケーション(以後、「キーワード受信アプリ」と称する)122とが格納されている。これらの検索アプリ121やキーワード受信アプリ122を制御部110によって読み出して実行することにより、それぞれのアプリに対応する所定の動作が行われる。なお、検索アプリ121を用いた検索機能は、本実施形態の携帯端末装置100に限らず、最近の携帯端末装置には通常備わったものであり、検索動作自体は検索サーバ300において行われる。この検索サーバ300は検索処理部310を有する。検索処理部310は、不特定の利用者に検索サービスを提供する検索エンジンであり、本実施形態では、ナビゲーション装置200の製造や販売を行うメーカー等とは異なる第三者(企業やその他の団体等)によって、必要な構成や処理手順の構築および内容更新が行われることを想定している。
本実施形態では、検索アプリ121を実行することにより、検索サーバ300の検索処理部310に対して検索キーワードを用いた検索動作の開始を指示する検索指示部110Aと、この検索動作の結果得られた情報を検索サーバ300から受け取る検索結果受信部110Bとして制御部110が動作する。また、キーワード受信アプリ122を実行することにより、ナビゲーション装置200から送られてくる検索キーワードを受信する検索キーワード受信部110Cとして制御部110が動作する。
通信インタフェース部124は、ブルートゥース(Bluetooth、登録商標)によってナビゲーション装置200との間で無線接続を行って各種データの送受信を行う通信装置(ブルートゥース機器)である。なお、無線接続を行う代わりに有線接続、例えばUSB(Universal Serial Bus)ケーブルやIEEE1394ケーブルを介して接続するようにしてもよい。また、これら複数種類の通信インタフェース部124を同時に実装するようにしてもよい。
図2は、ナビゲーション装置200の詳細構成を示す図である。図2に示すように、ナビゲーション装置200は、ナビゲーションコントローラ1、地図データ記憶装置3、操作部4、車両位置検出部5、表示装置6、オーディオ部7、通信インタフェース部(通信IF)8を含んで構成されている。
ナビゲーションコントローラ1は、CPU、ROM、RAM等を用いて所定の動作プログラムを実行することにより、自車位置周辺の地図画像表示動作や施設検索動作、経路探索・誘導動作などの各種機能を実現する。ナビゲーションコントローラ1の詳細構成については後述する。
地図データ記憶装置3は、地図表示、施設検索、経路探索や検索キーワード抽出などに必要な地図データが格納されている記憶媒体およびその読み取り装置である。この地図データ記憶装置3には、経度および緯度で適当な大きさに区切られた矩形形状の図葉を単位とした地図データが格納されている。各図葉の地図データは、図葉番号を指定することにより特定され、読み出すことが可能となる。地図データ記憶装置3は、ハードディスク装置や半導体メモリによって、あるいは、DVDとその読み取り装置によって実現される。また、地図データ記憶装置3を通信装置に置き換えて、外部の地図配信サーバ(図示せず)から地図データを取得するようにしてもよい。
操作部4は、利用者の指示あるいは操作を受け付けるためのものであり、各種の操作ボタンや操作つまみ類を備えている。また、操作部4は、表示装置6の画面に取り付けられたタッチパネルを含んでおり、画面上の一部を直接利用者が指等で指し示すことにより、操作指示を行うことができるようになっている。車両位置検出部5は、例えば、GPS受信機、方位センサ、距離センサなどを備えており、所定のタイミングで車両位置(経度、緯度)の検出を行い、検出結果を出力する。
表示装置6は、例えばLCD(液晶表示装置)によって構成されており、ナビゲーションコントローラ1から出力される映像信号に基づいて自車位置周辺の地図画像や交差点案内画像、あるいは、検索キーワードの抽出から転送までに必要な各種画面(具体例については後述する)などを表示する。オーディオ部7は、ナビゲーションコントローラ1から入力される音声信号に基づいて生成した案内音声等を車室内に出力する。通信インタフェース部8は、ブルートゥースによって携帯端末装置100との間で無線接続を行って各種データの送受信を行う通信装置(ブルートゥース機器)である。なお、この通信インタフェース部8は、携帯端末装置100に備わった通信インタフェース部124と対をなすものであり、通信インタフェース部124と同様に、無線接続を行う代わりに有線接続、例えばUSBケーブルやIEEE1394ケーブルを介して接続するようにしてもよい。
次に、ナビゲーションコントローラ1の詳細構成について説明する。図2に示すナビゲーションコントローラ1は、地図バッファ10、地図読出制御部12、地図描画部14、車両位置計算部20、経路探索処理部22、経路誘導処理部24、施設検索部30、キーワード抽出部32、キーワード選択部34、キーワード送信部36、送信タイミング判定部38、入力処理部40、表示処理部60を含んで構成されている。
地図バッファ10は、地図データ記憶装置3から読み出された地図データを一時的に格納する。地図読出制御部12は、車両位置計算部20により算出される車両位置や利用者が操作部4を操作して指定した位置に応じて、所定範囲の地図データの読み出し要求を地図データ記憶装置3に出力する。地図描画部14は、地図バッファ10に格納された地図データに基づいて、表示装置6に地図画像を表示するために必要な描画処理を行って地図画像描画データを作成する。
車両位置計算部20は、車両位置検出部5から出力される検出データに基づいて自車位置を計算するとともに、計算した自車位置が地図データの道路上にない場合には、自車位置を修正するマップマッチング処理を行う。
経路探索処理部22は、出発地と目的地(あるいは経由地)との間を所定の探索条件にしたがって結ぶ走行経路(誘導経路)を探索する。経路誘導処理部24は、経路探索処理部22による探索処理によって得られた誘導経路を地図上に重ねて表示したり、右左折交差点の拡大図を表示するための誘導経路描画データを作成するとともに、誘導経路に沿って車両を誘導するために必要な交差点案内等の音声信号を生成する。
施設検索部30は、利用者によって指定される検索条件を満足する施設を検索する。例えば、利用者によって遊戯施設やレストランなどが検索条件として指定されると、自車位置あるいは利用者によって指定された位置の周辺に存在するこれらの施設を抽出する検索処理が行われる。検索結果としての施設は、経路探索処理部22による経路探索の目的地(あるいは経由地)として用いることができる。
キーワード抽出部32は、車両の走行経路に沿って特定される特定地点に関連する検索キーワードを抽出する。キーワード選択部34は、キーワード抽出部32によって複数の検索キーワードが抽出されたときに、その中から、利用者の指示に応じてその一部あるいは全部を選択する。送信タイミング判定部38は、検索キーワードの送信タイミング到来の有無を判定する。キーワード送信部36は、送信タイミング判定部38によって送信タイミングが到来した旨の判定が行われたときに、キーワード抽出部32によって抽出された検索キーワード(キーワード選択部34によってその中の一部が選択された場合には選択された検索キーワード)を通信インタフェース部8を介して携帯端末装置100に向けて送信する。
入力処理部40は、操作部4を用いて入力される各種の操作指示や操作内容を検出してナビゲーションコントローラ1内の各部に向けて出力する。表示処理部60は、地図描画部14によって作成される地図画像描画データが入力されており、この描画データに基づいて所定範囲の地図画像を表示装置6の画面に表示する。また、検索キーワード抽出から送信までに必要な各種画面の表示に必要な描画データがキーワード選択部34によって作成されると、表示処理部60は、この描画データを地図画像に重ねて表示装置6の画面に表示する。
上述したキーワード抽出部32がキーワード抽出手段に、送信タイミング判定部38が送信タイミング判定手段に、キーワード送信部36がキーワード送信手段に、キーワード選択部34がキーワード選択手段にそれぞれ対応する。また、上述した検索キーワード受信部110Cがキーワード受信手段に、検索結果受信部110Bが情報表示手段、検索結果受信手段に、検索指示部110Aが検索指示手段にそれぞれ対応する。
本実施形態の車載システムはこのような構成を有しており、次に、その動作を説明する。図3は、目的地に到着した際に検索キーワードを抽出して携帯端末装置100に送信するナビゲーション装置200の動作手順を示す流れ図である。なお、経路探索処理部22によって経路探索の目的地が予め設定されているものとする。
送信タイミング判定部38は、車両が目的地に到着したか否かを判定する(ステップ100)。この判定は、目的地の位置と車両位置計算部20によって算出された自車位置とを比較することにより行われる。目的地に到達していない場合には否定判断が行われ、この判定動作が繰り返される。また、目的地に到達した場合にはステップ100の判定において肯定判断が行われる。次に、キーワード抽出部32は、検索キーワード転送確認画面を表示する(ステップ102)。
図4は、検索キーワード転送確認画面の具体例を示す図である。図4に示す検索キーワード転送確認画面には、「目的地に到着しました。」、「携帯端末装置に検索キーワードを転送しますか?」などの文字列と、検索キーワード転送の有無を利用者が指示するためのボタン「YES」、「NO」が含まれている。キーワード抽出部32は、利用者によって検索キーワードの転送が指示されたか否かを判定する(ステップ104)。操作部4を用いて利用者によって検索キーワード転送確認画面内のボタン「NO」が選択された場合には否定判断が行われ、検索キーワード送信に関する一連の動作が終了する。
また、操作部4を用いて利用者によって検索キーワード転送確認画面内のボタン「YES」が選択された場合には、ステップ104の判定において肯定判断が行われる。次に、検索キーワード抽出部32は、目的地に対応する検索キーワードを抽出し(ステップ106)、キーワード選択部34は、検索キーワード一覧画面を表示する(ステップ108)。
図5は、検索キーワード一覧画面の具体例を示す図である。図5に示す検索キーワード一覧画面には、目的地「××××」(例えば、「××××」には目的地の住所(都府県名、市町村名が入る)と、この目的地に対応する複数の検索キーワードが含まれている。矢印a、bは、複数の検索キーワードの中から送信対象となるものを選択するためのものであり、着目している検索キーワードを切り替えるために用いられる。利用者が操作部4を用いて矢印aを指し示すことにより、着目している検索キーワードの箇所を下方に移動させることができる。反対に、矢印bを指し示すことにより、着目している検索キーワードの箇所を上方に移動させることができる。利用者は矢印a、bを用いて着目している検索キーワードを移動させながら、一部あるいは全部の検索キーワードを適宜選択することができる。
また、抽出された検索キーワードの数が多い場合には、検索キーワード一覧画面には、その一部(図5では領域Aに含まれる4つの検索キーワード)のみが含まれており、残りの部分(図5では領域Bに含まれる3つの検索キーワード)については矢印aを指し示すことで表示対象となる検索キーワードをスクロールして表示させることができる。また、一部(あるいは全部)の検索キーワードを選択すると、この検索キーワードに関連する検索キーワードが表示されて、その中から一部あるいは全部を選択することができる。例えば、図5に示す例では、検索キーワード「食べる」が選択されたときに、領域Cに含まれる4つの検索キーワードが表示されて選択可能となる。
ところで、上述した検索キーワード一覧画面を用いて表示される検索キーワードは、目的地毎に設定される。例えば、特定の施設が目的地として設定されている場合には、この施設名称や「ホームページ」が検索キーワードとして抽出される(図5では領域Bに含まれている)。また、鉄道の駅が目的地として設定されている場合には、この駅に停車する電車の時刻表を取得することを想定して、「時刻表」が検索キーワードとして抽出される(図5では領域Bに含まれている)。なお、最終的には、抽出された複数の検索キーワードの中から、利用者が転送を希望する検索キーワードを選択することができるため、上述した検索キーワード一覧画面には任意の目的地を想定して全ての検索キーワードを含めるようにしてもよい。
検索キーワード一覧画面を用いて利用者による検索キーワードの選択が行われると(ステップ110)、キーワード選択部34は、選択キーワード確認画面を表示するとともに(ステップ112)、検索キーワードの選択が終了したか否かを判定する(ステップ114)。図6は、選択キーワード確認画面の具体例を示す図である。図6に示す選択キーワード確認画面には、検索キーワード一覧画面を用いて利用者によって選択された一あるいは複数の検索キーワードが含まれている。また、選択キーワード確認画面には、選択をやりなおすためのボタン「戻る」と、選択動作を終了して検索キーワードを送信するためのボタン「送信」が含まれている。操作部4を用いて利用者によって選択キーワード確認画面内のボタン「戻る」が選択された場合にはステップ114の判定において否定判断が行われ、ステップ110に戻って検索キーワードの選択動作が繰り返される。
また、操作部4を用いて利用者によって選択キーワード確認画面内のボタン「送信」が選択された場合にはステップ114の判定において肯定判断が行われる。次に、キーワード送信部36は、目的地「××××」と選択された検索キーワードとを通信インタフェース部8を介して携帯端末装置100に向けて送信する(ステップ116)。これにより、検索キーワード送信に関する一連の動作が終了する。このようにしてナビゲーション装置200から送信される検索キーワードは、キーワード受信アプリ122を実行して動作する制御部110の検索キーワード受信部110Cによって受信される。
図7は、ナビゲーション装置200から送られてくる検索キーワードを受信してから検索結果を得るまでの携帯端末装置100の動作手順を示す流れ図である。検索キーワード受信部110Cは、ナビゲーション装置200から送られてくる検索キーワードを受信したか否かを判定する(ステップ200)。検索キーワードが送られてこない場合には否定判断が行われ、この判定が繰り返される。また、検索キーワードが送られてきて通信インタフェース部124を介して受信した場合にはステップ200の判定において肯定判断が行われる。
次に、検索キーワード受信部110Cは検索アプリ121を起動する(ステップ202)。これにより、検索指示部110Aおよび検索結果受信部110Bによる動作が開始され、表示部114に検索画面が表示される(ステップ204)。次に、検索キーワード受信部110Cは、受信した検索キーワードを、検索画面内のキーワード入力領域に入力する(ステップ206)。
図8は、検索画面の具体例を示す図である。図8に示す検索画面には、検索キーワードを入力するキーワード入力領域Sと、検索結果を表示する検索結果表示領域Rとが含まれている。一般に用いられている検索画面では、キーワード入力領域Sは空欄になっており、利用者が操作部112を操作して(あるいは、音声認識等を利用して)任意の検索キーワードを入力することができるようになっているが、本実施形態では、このキーワード入力領域Sにはナビゲーション装置200から受信した検索キーワードが既に入力された状態になっている。
次に、検索指示部110Aは、検索キーワードの変更があるか否かを判定する(ステップ208)。利用者が操作部112を操作することにより、検索画面のキーワード入力領域S内の検索キーワードの変更(検索キーワードが削除された場合や追加された場合も含む)がなされた場合には肯定判断が行われ、検索指示部110Aは、その操作内容に応じた検索キーワードの変更を行う(ステップ210)。
その後、あるいは、検索キーワードの変更がない場合にはステップ208の判定において否定判断が行われた後、検索指示部110Aは、検索実行か否かを判定する(ステップ212)。この判定は、利用者が操作部112を操作して検索画面内のボタン「検索」の選択の有無を調べることにより行われる。ボタン「検索」が選択されない場合(検索を実行しない場合)には否定判断が行われ、ステップ208に戻って検索キーワード変更の有無判定が繰り返される。また、ボタン「検索」が選択された場合(検索を実行する場合)にはステップ212の判定において肯定判断が行われる。次に、検索指示部110Aは、検索サーバ300の検索処理部310に対して、検索キーワードを指定して検索を依頼する(ステップ214)。
次に、検索結果受信部110Bは、検索サーバ300から検索結果を受信したか否かを判定する(ステップ216)。受信していない場合には否定判断が行われ、この判定が繰り返される。また、検索結果を受信した場合にはステップ216の判定において肯定判断が行われ、検索結果受信部110Bは、検索画面(図8)内の検索結果表示領域Rに検索結果を表示する(ステップ218)。なお、上述した検索依頼(ステップ214)から検索結果表示(ステップ218)までの各動作は、従来から携帯端末装置100を用いて行われる検索動作と同じである。
このように、本実施形態の車載システムでは、車載装置としてのナビゲーション装置200において特定地点である目的地に関連する検索キーワードを抽出し、抽出された検索キーワードを所定の送信タイミングで携帯端末装置100に向けて送信しているため、携帯端末装置100において検索キーワードを利用者自身が操作部112を操作して入力する必要がなく、特定地点に関する情報を検索する際の操作を簡略化することができる。特に、携帯端末装置100は、机上で操作されるパーソナルコンピュータ等に比べて表示部114の表示画面や操作部112が小さく、文字種の切り替えや日本語変換の操作も面倒であり、検索キーワードの入力を省略することによる操作性向上の効果は大きい。また、ナビゲーション装置200では検索キーワードの抽出のみを行っているため、検索キーワードを用いて検索した場合に得られる検索結果を保持する場合に比べて、広範囲な分野に対応する検索キーワードを用意しておいて抽出することが可能であり、それらを携帯端末装置100に送ることにより、携帯端末装置100側では特定地点に関連する広範囲な情報の検索を実施することが可能となる。
また、検索キーワードの送信タイミングを車両が目的地に到着したときとすることにより、目的地周辺についての情報取得を希望するタイミングで検索キーワードを携帯端末装置100に送ることが可能となる。また、特定地点として車両の走行経路の目的地を用いることにより、利用者が車両から離れる際にその周辺の情報を検索して取得することが可能となる。
また、ナビゲーション装置200において複数の検索キーワードが抽出されたときに、その中から、利用者の指示に応じてその一部あるいは全部を選択して携帯端末装置100に向けて送信することにより、予め多くの検索キーワードを抽出しておいて、必要に応じてその一部あるいは全部を携帯端末装置100に送ることができ、利用者が希望する情報を選択的に検索することが可能となる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形実施が可能である。例えば、上述した実施形態では、検索キーワードを抽出して送信する対象となる特定地点として、経路探索によって得られた走行経路の目的地を用いたが、目的地に至る途中の経由地や、経路探索の有無に関係なく実際に走行した経路の到着地を特定地点として用いるようにしてもよい。この点は、後述する各種変形例についても同様である。なお、実際に走行した経路の到着地については、例えば、以下に示すエンジン停止を判定したときに到着したものと判定する場合が考えられる。
また、上述した実施形態では、検索キーワードを抽出して送信するタイミングを特定地点(目的地、経由地、到着地など)に到着した時点としたが、この時点とともに、車両が特定地点に到着した後にエンジンが停止した時点や、利用者によって送信が指示された時点の少なくとも一つに該当したときを送信タイミングとしてもよい。この点は、後述する各種変形例についても同様である。なお、エンジンが停止したか否かは、例えば、エンジンの制御装置からエンジン状態(停止の有無)を示す信号を取得することで容易に判定することができる。
図9は、検索キーワードを抽出して携帯端末装置100に送信するナビゲーション装置200の動作手順の変形例を示す流れ図である。図9に示す動作手順は、図3に示した動作手順におけるステップ100の動作の次に(あるいはステップ100の動作と並行して)ステップ100A、100Bの動作を追加したものである。ステップ100Aでは、送信タイミング判定部38は、エンジンが切られたか否かを判定する。ステップ100Bでは、送信タイミング判定部38は、操作部4を用いて利用者によって検索キーワードの送信が指示されたか否かを判定する。ステップ100、100A、100Bのいずれかにおいて肯定判断が行われ場合には、ステップ102の動作(検索キーワード転送確認画面の表示)に移行する。また、ステップ100、100A、100Bの全てにおいて否定判断が行われ場合にはステップ100の判定動作が繰り返される。
また、上述した実施形態では、ナビゲーション装置200において複数の検索キーワードが抽出されたときに、その一部あるいは全部を利用者の指示に応じて選択可能としたが、このような選択動作を行った後に、その内容を利用者の指示に応じて適宜変更できるようにしてもよい。
図10は、利用者によって選択された検索キーワードを変更可能としたナビゲーション装置200の動作手順の変形例を示す流れ図である。図10に示す動作手順は、図3に示した動作手順に対して、ステップ114において否定判断された後の動作としてステップ300、302を追加した点が異なっている。なお、この変形例では、ステップ110において表示される選択キーワード確認画面は、図6に示した選択キーワード確認画面の代わりに図11に示した変形例の選択キーワード確認画面が用いられる。選択キーワードの選択が終了しておらずステップ114の判定において否定判断が行われると、キーワード選択部34(あるいは、キーワード変更部を新たに設けてステップ300、302の動作を行わせるようにしてもよい)は、検索キーワードの変更があるか否かを判定する(ステップ300)。利用者が操作部4を操作することにより、選択キーワード確認画面内の目的地や複数の検索キーワードの内容を直接変更した後、ボタン「変更」を選択した場合には肯定判断が行われ、キーワード選択部34は、その操作内容に応じた検索キーワードの変更を行う(ステップ302)。この変更が終了した後、あるいは、ボタン「変更」が選択されずにステップ300の判定において否定判断が行われた後、ステップ112に戻って選択キーワード確認画面表示動作が繰り返される。
また、上述した実施形態では、目的地に到着する毎に同じ手順で検索キーワードの抽出、選択などを行ったが、過去に同じ種類の目的地に行ったことがある場合には、この過去に行ったことがある目的地に対応してそのときに選択された検索キーワードを読み出して使うようにしてもよい。
図12は、過去に行ったことがある同じ種類の目的地に対応する検索キーワードを読み出すようにしたナビゲーション装置200の動作手順の変形例を示す流れ図である。図12に示した動作手順は、図3に示した動作手順に対して、ステップ104の動作の次にステップ310、312の動作を追加するとともに、ステップ114の動作の次にステップ314の動作を追加した点が異なっている。
検索キーワードの転送が指示されてステップ104の判定において肯定判断が行われると、キーワード選択部34(あるいは、キーワード保存・読出部を新たに設けてステップ310、312、314の動作を行わせるようにしてもよい)は、過去に同じ種類の目的地に行ったことがあるか否かを判定する(ステップ310)。行ったことがない場合には否定判断が行われ、ステップ106に移行して検索キーワード抽出部32による検索キーワード抽出が行われる。また、過去に同じ種類の目的地に行ったことがある場合にはステップ310の判定において肯定判断が行われる。次に、キーワード選択部34は、保存されている同じ種類の目的地に対応する検索キーワードを読み出す(ステップ312)。なお、検索キーワードの保存動作自体は後述するステップ314において行われる。ステップ106における検索キーワードの抽出、あるいは、ステップ312における検索キーワードの読み出しが行われた後、ステップ108に移行して検索キーワード一覧画面表示が行われる。なお、ステップ312において検索キーワードを読み出した後に表示される検索キーワード一覧画面では、選択対象から外された検索キーワードも表示対象に含めることが望ましい。例えば、図5に示した検索キーワード一覧画面を考えた場合に、選択された検索キーワードを領域Aに含ませ、選択対象から外された検索キーワードを領域Bに含ませ、特定の操作を行った場合に領域Bに含まれる検索キーワードを表示させる場合が考えられる。
また、検索キーワードの選択が終了してステップ114の判定において肯定判断が行われた後、キーワード選択部34は、目的地の種類と選択された検索キーワードを保存する(ステップ314)。例えば、目的地が駅の場合には目的地の種類が「駅」であることとこの駅に到着した際に送信対象として選択された検索キーワードが保存される。また、目的地が観光地の施設の場合には、目的地の種類として「観光地」や施設の種類(遊園地や博物館など)とこの施設に到着した際に送信対象として選択された検索キーワードが保存される。このようにして目的地の種類や検索キーワードを保存しておくことにより、ステップ310、312の各動作が可能となる。その後、ステップ116に移行し、目的地と検索キーワードの送信が行われる。
このように、目的地に対応して抽出、選択(あるいは変更)された検索キーワードを目的地の種類毎に保存しておいて、次に同じ種類の目的地に到着したときに読み出して送信対象として用いることにより、利用者の好み等を反映して検索キーワードの設定を行う際の操作の手間を低減することができる。
また、上述した実施形態では、携帯端末装置100から検索サーバ300に検索依頼を行い、検索処理自体は検索サーバ300内の検索処理部310において行ったが、この検索処理を携帯端末装置100において行う場合にも本発明を適用することができる。また、本実施形態ではスマートフォンと称される携帯端末装置100を用いたが、それ以外の携帯端末装置を用いるようにしてもよい。例えば、アクセスポイントとの間で無線LANによる通信が可能な携帯音楽プレーヤ等を携帯端末装置として用いることができる。