JP2013234910A - 接合強度測定用補助具 - Google Patents

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直樹 山野
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博之 後藤
Naomoto Sato
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Abstract

【課題】 蝋付け、溶接、溶着、接着等の方法により接合した試験片の接合面のせん断方向の接合強度を容易かつ正確に測定するための接合強度測定用補助具を提供する。
【解決手段】 平板状試験片同士の一部を重ね合わせて接合した接合強度試験片の引張方向の荷重作用軸のズレを補正する接合強度測定用補助具であって、
少なくとも蓋部及び本体部からなり、該蓋部が下記(1)に示す構成部位であり、該本体部が下記(2)、(3)に示す構成部位を有する、接合強度測定用補助具。
(1)該接合強度試験片の引張方向以外の荷重変形を抑制するための蓋部。
(2)内部に該接合強度試験片の接合面に引張荷重を伝達するための突起部。
(3)外部に該接合強度試験片の引張荷重のズレを補正するための平板状突起部。
【選択図】 なし

Description

本発明は、接合強度を測定するための測定用補助具に関するものであり、より詳細には、二つの部材を重ね合わせ、蝋付け、溶接、溶着若しくは接着剤を用いて接合した接合面、または、インサート射出成形や二色成形などで得られた異種部材の接合面のせん断方向の接合強度を容易かつ正確に測定するための接合強度測定用補助具に関する。
平板状の二つの試験片を重ね合わせて接合した接合面のせん断方向の接合強度を測定する方法として、従来から用いられてきた方法を図3に示す。図3の(a)に示すように、試験片は、試験片21と試験片22とをその一端から一定の範囲で重ね合わされており、蝋付け、溶接、溶着若しくは接着剤などによる接合、またはインサート射出成形や二色成形などで接合されている。なお、Bは接合面、F、F’は引張荷重が作用する様子を表したものである。
図3の(i)に示すように従来から用いられている測定方法においては、平板状の二つの試験片を各他端部における面のほぼ中央に引張荷重F、F’を加え接合面にせん断力を作用させ、接合面がせん断したときの引張荷重を測定することによって、接合面の接合強度を測定していた。
また、より接合強度を正確に測定する方法として、ベース材の上面に連結材を掛け渡して接合し、接合強度を測定する方法(例えば特許文献1参照。)等が提案されている。
特開2003−130771号公報(例えば特許請求の範囲参照。)
しかしながら、二つの試験片を重ね合わせて接合したタイプの従来の接合強度測定方法では、F、F’の引張荷重が作用する作用軸が一致せず、FとF’との高さ方向のズレ(図3の(i)参照。)に比例したモーメントが生じる。そのため、せん断時の引張荷重F(=F’)の大きさを測定しただけでは、それを接合面の正確な接合強度とすることはできなかった。すなわち、引張荷重F、F’の作用軸が一致せずモーメントが試験片21、22に作用すると、試験片に図3の(i)に示すような反りが生じ、加えた引張荷重の全てがせん断方向に作用しないこととなる結果、せん断時の引張荷重の大きさを測定してもそれをそのまま接合強度とすることはできなかった。また、試験片が曲げ荷重に弱く、かつ低強度の樹脂製等である場合、試験片が強力に接合されているときには、接合面が破断する前に試験片自体が曲げや反りによって破断してしまうようなこともあった。
また、特許文献1に提案された方法においては、一見すると引張荷重の作用軸が一致しているように見られるが、接合面が作用軸からズレることに変わりはなく、モーメントの発生が見られるものであった。
その対策として、モーメントの影響をより小さなものとするために、より強固な連結材とすること、連結材にさらに補強材を設けることが提案されている。しかしながら、これらの方法には、接合強度を測定する際の試験片の材質に制限を受ける、補強材を接合する強固な接合方法に制限を受ける、連結材との接合強度しか測定できない、等の課題が見られた。
そこで、本発明は、蝋付け、溶接、溶着、接着、インサート射出成形、二色成形等の方法により接合した試験片の接合面のせん断方向の接合強度を容易かつ正確に測定するための接合強度測定用補助具を提供するものである。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、接合強度試験片を特定の補助具を用い、支持を行いながら測定を行うことにより、接合面における引張荷重の作用軸以外のモーメントを抑制し、せん断時の引張荷重をそのまま接合強度として測定することが可能となることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、平板状試験片同士の一部を重ね合わせて接合した接合強度試験片の引張方向の荷重作用軸のズレを補正する接合強度測定用補助具であって、
少なくとも蓋部及び本体部からなり、該蓋部が下記(1)に示す構成部位であり、該本体部が下記(2)、(3)に示す構成部位を有するものである、ことを特徴とする接合強度測定用補助具に関するものである。
(1)該接合強度試験片の引張方向以外の荷重変形を抑制するための蓋部。
(2)内部に該接合強度試験片の接合面に引張荷重を伝達するための突起部。
(3)外部に該接合強度試験片の引張荷重のズレを補正するための平板状突起部。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明の接合強度測定用補助具は、上記蓋部及び上記本体部よりなるものである。そして、平板状試験片同士の一部を重ね合わせて接合した接合強度試験片の一方の平板状試験片が突出するように、該蓋部及び該本体部で覆い、該接合強度試験片を支持することにより、引張荷重にて接合強度を測定する際に引張荷重の作用軸以外のモーメントの発生を抑制し、接合面に引張荷重をそのまません断力として作用させることが可能となるものである。
本発明の接合強度測定用補助具の具体的態様を図1に示す。ここで、(b)は接合強度試験片の引張方向以外の荷重変形を抑制するための蓋部;(c)は内部に接合強度試験片の接合面に引張荷重を伝達するための突起部及び外部に該接合強度試験片の引張荷重のズレを補正するための平板状突起部を有する本体部;(d)は接合強度試験片の一方の平板状試験片が突出するように支持した際の蓋部(b)及び本体部(c)を組み付けた接合強度測定用補助具;(e)は接合強度測定用補助具で支持した接合強度試験片を用いた引張荷重による接合強度測定方法;(f)、(g)、(h)は、より接合強度試験片の荷重変形抑制が効率的になるように側面に壁面部を設けた接合強度測定用補助具のそれぞれの具体的対応を示す図である。また、図2には、(a)として平板状試験片同士の一部を重ね合わせて接合した接合強度試験片を示す。
また、11、12は、それぞれ平板状試験片;13’は、接合強度試験片の接合面における引張荷重の作用軸から垂直方向に突き出した面;13は接合強度測定用補助具内部に存在する接合強度試験片の接合面に引張荷重を伝達するための突起部;14は接合強度測定用補助具に存在する、平板状試験片(12)を面支持し荷重変形を抑制するための面;15は接合強度測定用補助具外部に存在する、該接合強度試験片の引張荷重のズレを補正するための平板状突起部;Bは接合強度試験片の接合面;F、F’は、引張荷重、を示す。
本発明の接合強度測定用補助具は、平板状試験片同士(11,12)の一部を重ね合わせて接合した接合強度試験片(a)の接合面(B)のせん断方向の接合強度を測定する際に用いられるものである。該接合強度試験片(a)を構成する平板状試験片(11)を本発明の接合強度測定用補助具で覆い引張方向以外の荷重変形を抑制すると共に、該補助具内部の突起部(13)を接合強度試験片の接合面における引張荷重の作用軸から垂直方向に突き出した面(13’)に接触させた後、補助具で覆われていない試験片(12)と補助具の外部の引張荷重のズレを補正するための平板状突起部(15)とに引張荷重(F、F’)を加えることにより、接合面(B)がせん断されるときの引張強度を接合強度として測定されるものである。その際、接合面における引張荷重の作用軸から垂直方向に突き出した面(13’)に補助具の(13)によって荷重が加わることで接合面にせん断力が作用し、平板状試験片(11)と平板状試験片(12)との接合面(B)がせん断されるときの引張荷重が接合強度として測定されるものである。また、接合強度試験片(a)の一部(平板状試験片(11)部及び平板状試験片(12)部の一部)を該補助具、特に蓋部により引張方向以外の荷重変形を抑制することにより接合面(B)に引張荷重の作用軸以外のモーメントがかかることを抑制することが可能となる。本発明の接合強度測定用補助具を用いることにより、引張荷重(F、F’)の作用軸を一致させることができることから、平板状試験片(11、12)、接着面(B)に反りを生じることなく、せん断時の引張荷重の測定値をそのまま接合強度として測定することが可能となる。
ここで、接合強度試験片をそのまま引張荷重にて測定を行った際には、引張荷重と平板状試験片同士の接合面に作用するせん断力とが完全に同一平面上になく、平板状試験片に曲げモーメントが作用し、試験片に反りが生じる可能性がある。そして、平板状試験片が反ると、接合面にはせん断力と引張力とが作用することとなるため、接合面がせん断する時の引張荷重値をそのまま接合強度とすることができなくなり、正確な接合強度を測定することが困難となる。
本発明の接合強度測定用補助具は、平板状試験片同士の一部を重ね合わせて接合した接合強度試験片の引張方向の荷重作用軸のズレを補正する接合強度測定用補助具であって、
少なくとも蓋部及び本体部からなり、該蓋部が下記(1)に示す構成部位であり、該本体部が下記(2)、(3)に示す構成部位を有する、接合強度測定用補助具である。
(1)該接合強度試験片の引張方向以外の荷重変形を抑制するための蓋部。
(2)内部に該接合強度試験片の接合面に引張荷重を伝達するための突起部。
(3)外部に該接合強度試験片の引張荷重のズレを補正するための平板状突起部。
該接合強度測定用補助具は、接合強度試験片の引張方向以外の荷重変形を抑制するための蓋部(b)を構成としており、該蓋部(b)としては、該接合強度試験片の引張方向以外の荷重変形を抑制できる緻密性を有するものであれば、如何なるものであってもよい。該緻密性とは、平板状試験片(12)と該平板状試験片(12)を支持するための接合強度測定用補助具の蓋部((b)の14)との間に大きな隙間がないことであり、具体的な数値としては、平板状試験片(12)と接合強度測定用補助具の蓋部((b)の14)との間の隙間は0〜0.3mmの範囲内となることが好ましい。
ここで、引張方向以外の荷重変形が発生した場合、平板状試験片(12)と補助具との間に隙間が存在することにより、接合強度を測定する際に接合面(B)に引張荷重の作用軸以外のモーメントが加わり、引張荷重(F、F’)の作用軸を一致させることができず、せん断時の引張荷重の測定値をそのまま接合強度として採用することができなくなる。
本発明の接合強度測定用補助具は、本体部として、内部に接合強度試験片の接合面(B)に引張荷重を伝達するための突起部(13)を有するものである。該突起部(13)は、該接合強度試験片の接合面(B)における引張荷重の作用軸から垂直方向に突き出した面(13’)と接触し、該面(13’)に引張荷重が加わることで接合面(B)にせん断力が作用するものである。該突起部(13)としては、該接合強度試験片の面(13’)に引張荷重を伝達するための突起部であれば如何なる突起部であってもよい。該突起部(13)の形状としては、該接合強度試験片の接合面(B)にせん断力を作用させるために、該接合面(B)における引張荷重の作用軸から垂直方向に突き出した面(13’)と平行な面(13)を有し、該面(13)の形状は引張荷重を接合面に伝達できる形状であれば如何なる形状の面とすることができ、例えば、長方形、台形などの面とすることができる。また、該突起部(13)の長さとしては、接合強度試験片の面(13’)に確実に引張荷重を伝達するための十分な長さであり、かつ、平板状試験片(12)に接触しない長さであれば如何なるものでもよい。具体的には、該突起部(13)と該接合強度試験片の平板状試験片(12)との間に、面(13’)の長さの10%以内の隙間を有するものとすることが好ましい。また、該突起部(13)の面の大きさとしては、接合面(B)に確実に引張荷重を伝達したせん断を作用することが可能となることから、面(13’)に対して少なくとも50%以上の面積であることが好ましく、特に100%以上の面積であることが好ましい。
本発明の接合強度測定用補助具は、本体部として、外部に接合強度試験片の引張荷重のズレを補正するための平板状突起部(15)を有するものである。該平板状突起部(15)は、該平板状突起部と接合強度測定用補助具で覆われていない平板状試験片(12)とに引張荷重を加えることにより、接合面(B)がせん断されるときの引張強度を接合強度として測定する際に引張荷重の作用軸のズレを補正するものである。
該平板状突起部(15)としては、接合強度試験片(a)を測定する際の引張荷重の作用軸のズレを補正するための平板状突起部であれば如何なる平板状突起部であってもよい。該平板状突起部(15)の形状としては、例えば引張荷重の作用軸に平行な面を有する平板であり、さらには、該平板は、引張試験機のつかみ部につかむことが可能な平板であり、かつ接合面に確実に引張荷重を伝達することができる平板であれば如何なる平板であっても良く、例えば直方体などの形状を有する平板であることが好ましい。
該平板状突起部(15)における引張荷重の作用軸に平行な面の面積としては、引張試験機のつかみ部につかむことが可能な面積であり、かつ接合面に確実に引張荷重を伝達する面積であれば如何なる面積であっても良く、平板状試験片(12)の平板面と同じ面積を有する事が好ましい。該平板状突起部(15)の引張荷重の作用軸に垂直な面の断面積としては、引張試験機のつかみ部につかむことが可能であり、かつ接合面に確実に引張荷重を伝達することができる断面積であれば如何なる断面積であっても良く、平板状試験片(12)の断面積の1〜10倍の断面積を有するものである事が好ましい。
ここで、該平板状突起部(15)における引張荷重の作用軸の中心軸は、引張荷重の作用軸のズレを補正するものであることから、平板状試験片(12)の中心軸と一致するものである。ここで、中心軸がズレている場合、接合強度を測定した際に接合面(B)に引張荷重の作用軸以外のモーメントが加わり易くなり、引張荷重(F、F’)の作用軸を一致させることが難しくなり、せん断時の引張荷重の測定値をそのまま接合強度として採用することが困難となる。
本発明の接合強度測定用補助具は、例えば、内部に接合強度試験片(a)の接合面(B)に引張荷重をせん断力として伝達するための突起部(13)を有する本体部(c)と接合強度試験片の引張方向以外の荷重変形を抑制するため蓋部(b)とを別々に作製し、該部位同士((b)、(c))をクランプやボルト等で締結した補助具であっても、該部位同士((b)、(c))の側面を壁面部などで固定化し、これら部位と壁面部とをボルト、クランプ等で締結した接合強度測定用補助具((f))であっても、内部に接合強度試験片の接合面に引張荷重を伝達するための突起部を有する本体部(c)と該本体部の壁面部とを一体化し、蓋部(b)とをボルト、クランプ等で締結した補助具((g))であっても、接合強度試験片を支持するための蓋部(b)と該蓋部の壁面部とを一体化し、内部に接合強度試験片の接合面に引張荷重を伝達するための突起部を有する本体部(c)とをボルト、クランプ等で締結した補助具((h))等であってもよい。
本発明の接合強度測定用補助具の材質としては、補助具として使用可能な材質であるならば如何なる材質であってもよく、例えば、金属製補助具、ファインセラミック製補助具又はエンジニアプラスチック製補助具等の強度および剛性の高い材質よりなる補助具であることが好ましい。
本発明の接合強度測定用補助具を適応である接合強度試験片の一例を図2に示す。該接合強度試験片は、平板状試験片同士の一部を重ね合わせ、接合した試験片であり、接合する際には、例えば蝋付け、溶接、溶着若しくは接着剤を用いて接着、または、インサート射出成形法若しくは二色成形法など方法で接合を行うことができる。該接合強度試験片の平板状試験片同士(11,12)の一部を重ね合わせ、接合した試験片の接合面積(B)としては、接合強度試験片とした際の接合面がせん断する時の引張荷重値が測定できれば如何なる接合面積あってもよく、例えば、日本工業規格JIS K6850に開示された接合面積(12.5mm×25mm)などが挙げられる。また、その際の平板状試験片(11,12)としては、例えば、樹脂製平板状試験片同士、セラミックス製平板状試験片同士、金属製平板状試験片同士等、同種の材質を接合した接合強度試験片であっても、樹脂製平板状試験片と金属製平板状試験片等、異種の材質を接合した接合強度試験片であっても構わない。とりわけ、樹脂製平板状試験片同士又は樹脂製平板状試験片と金属製平板状試験片からなる接合強度試験片であることが好ましい。
該接合強度試験片(a)を構成する平板状試験片(11,12)の形状は、接合面における引張荷重の作用軸から垂直方向に突き出した面(13’)を有する平板状試験片であれば如何なる形状の試験片であってもよく、例えば、短冊形状やダンベル形状であっても構わない。また、各種形状を有する接合強度試験片を短冊形状やダンベル形状などに後加工し作製した接合強度試験片であっても構わない。
該垂直方向に突き出した面(13’)は、接合強度測定用補助具内部の突起部(13)と接触する面であり、平板状試験片(11)と接合強度測定用補助具の外部の引張荷重のズレを補正するための平板状突起部(15)とに引張荷重を加えることにより、該補助具内部の突起部(13)から該垂直方向に突き出した面(13’)に引張荷重が伝達され接合面にせん断力を作用させるものである。該垂直方向に突き出した面(13’)は、引張荷重が伝達される形状であれば、如何なる形状の面とすることができ、平板状試験片の形状により各種の面とすることが可能であり、例えば、長方形、台形などの面とすることができる。
該接合強度試験片(a)の具体的例示としては、例えば日本工業規格JIS K6850に開示された接合強度試験片(100mm×25mm×厚さ3.0mmの平板状試験片2個を接合面積12.5mm×25mmで接合)などを挙げることができる。
本発明の接合強度測定用補助具を用いた際の接合強度の測定方法においては、該補助具を用いることにより、引張荷重の作用軸以外のモーメントの発生を抑制することが可能となることから、その測定方法としては、通常の引張試験機を用いた引張測定方法を適用することが可能となる。
以上詳述したように、接合強度試験片を本発明の接合強度測定用補助具を用いて支持して測定を行うことにより、接合面における引張荷重の作用軸以外のモーメントを抑制することが可能となり、せん断時の引張荷重をそのまま接合強度として測定することが可能となる。
;本発明の接合強度測定用補助具及び該補助具を用いた接合強度測定方法の実施態様を表す図。 ;接合強度試験片。 ;従来の接合強度測定方法の実施態様を表す図。
以下に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらによりなんら制限されるものではない。
本発明の接合強度測定用補助具の実施態様を図1に示す。ここで、図1の(b)は、接合強度試験片の引張方向以外の荷重変形を抑制するための支持を行う接合測定用補助具の蓋部、(c)は、接合強度試験片の接合面に引張荷重を伝達するための突起部及び外部に接合強度試験片の引張荷重のズレを補正するための平板状突起部を有する接合強度測定用補助具の本体部、(d)は、接合強度試験片の一方の平板状試験片が突出するように接合強度測定用補助具で支持した接合強度試験片、(e)は、本発明の接合強度測定用補助具を用いた接合強度測定の実施態様、である。また、(f)、(g)、(h)は、いずれも側面に壁面部を設けた接合強度測定用補助具である。
図2には、平板状試験片同士の一部を重ね合わせて接合した接合強度試験片を示す。
図3には、従来の接合強度測定方法の実施態様を示す。
以下に実施例及び比較例において用いた平板状試験片を構成する原材料である、PPS樹脂(A)、エチレン系共重合体(B)、エポキシ樹脂(C)、ガラス繊維(D)を示す。
(PPS樹脂(A))
PPS樹脂(a−1):東ソー(株)製、(商品名)#140。
(エチレン系共重合体(B))
エチレン−α、β−不飽和カルボン酸アルキルエステル−無水マレイン酸共重合体(b−1)(以下、単にエチレン系共重合体(b−1)と記す。):アルケマ(株)製、(商品名)ボンダインAX8390。
(エポキシ樹脂(C))
エポキシ樹脂(c−1); DIC(株)製、(商品名)エピクロン3050。
(ガラス繊維(D))
ガラス繊維(d−1):日本板ガラス(株)製 チョップドストランド:RES03−TP91。
調製例1(PPS樹脂組成物の調製)
PPS樹脂(a−1)100重量部に対し、エチレン系共重合体(b−1)15重量部、エポキシ樹脂(c−1)5重量部、とを配合して、シリンダー温度320℃に加熱した二軸押出機(東芝機械製、(商品名)TEM−35−102B)のホッパーに投入した。一方、ガラス繊維(d−1)30重量部を該二軸押出機のサイドフィーダーのホッパーに投入し、スクリュー回転数200rpmにて溶融混練し、ダイより流出する溶融組成物を冷却後裁断し、ペレット状のPPS樹脂組成物を得た。
調製例2(化学処理アルミニウム部材の調製)
縦50mm×横12mm×厚さ1.5mmの短冊形状を有するアルミニウム(A5052)製平板をアセトンによる脱脂処理後、1%水酸化ナトリウム水溶液、次いで10%硫酸水溶液に浸漬し、さらに15%硫酸水溶液中で電流密度0.5A/cmで陽極酸化処理することにより、表面を化学処理したアルミニウム製平板状試験片を調製した。
実施例1
アルミニウム(A2017P)により図1の(b)に示す接合強度測定用補助具の蓋部及び(c)に示す引張荷重を伝達するための幅14mm、厚み2.9mmの突起部(13)、12mm×4mmの断面積を有する平板状突起部(15)を有する本体部を作成し、接合強度測定用補助具の作成を行った。
実施例2
図1の(h)に示すように、側面に壁面部を設けた以外は、実施例1と同様の接合強度測定用補助具を作成した。
参考例1
調製例2で得られたアルミニウム製平板状試験片を金型内にセットし、シリンダー温度310℃、金型温度150℃に設定した射出成形機(住友重機械工業(株)製、(商品名)SE75S)を用いて、調製例1により得られたPPS樹脂組成物を縦43mm×横12mm×厚さ3mmの平板状試験片に成形するインサート射出成形を行い、接合面積が60mmの接合強度試験片を作製した。
得られた接合強度試験片に、実施例1で作成した接合強度測定用補助具をボルトにて組み付け支持を行い、引張強度測定装置(島津製作所製、(商品名)オートグラフAG−5000B)により、引張速度10mm/minの条件下で引張試験を実施し、接合強度の測定を行った。その際の接合強度試験片と接合強度測定用補助具との隙間は0.1mmであった。
アルミニウム製平板状試験片とPPS樹脂製平板状試験片とがはく離した際の最大引張荷重を接合面積で除した値を接合強度として測定した。
アルミニウム製平板状試験片とPPS樹脂製平板状試験片は、接合面にて剥離しており、接合強度は40MPaであった。
参考例2
実施例1で得られた接合強度測定用補助具の代わりに、実施例2により得られた接合強度測定用補助具を用い、クランプにて組み付けた以外は、参考例1と同様の方法により、アルミニウム製平板状試験片とPPS樹脂製平板状試験片の接合強度の測定を行った。
アルミニウム製平板状試験片とPPS樹脂製平板状試験片は、接合面にて剥離しており、接合強度は40MPaであった。
参考例3
接合強度測定用補助具を用いなかった以外は、参考例1と同様の方法により、アルミニウム製平板状試験片とPPS樹脂製平板状試験片の接合強度の測定を試みた。
接合強度試験片の接合面での剥離は見られず、PPS樹脂製平板状試験片が破断しており、接合強度としての正確な測定はできなかった。
本発明の接合強度測定用補助具を用いることで、蝋付け、溶接、溶着、接着、インサート射出成形、二色成形等の方法により接合した試験片の接合面のせん断方向の接合強度を容易かつ正確に測定することが可能となり、その産業的価値は極めて高いものである。
11;平板状試験片。
12;平板状試験片。
13’;接合強度試験片の接合面における引張荷重の作用軸から垂直方向に突き出した面。
13;接合強度測定用補助具の内部に存在する接合強度試験片の接合面に引張荷重を伝達するための突起部。
14;接合強度測定用補助具に存在する、平板状試験片(12)を面支持し荷重変形を抑制するための面。
15;接合強度測定用補助具の外部に存在する、該接合強度試験片の引張荷重のズレを補正するための平板状突起部。
21;平板状試験片。
22;平板状試験片。
B;接合強度試験片の接合面。
F、F’;引張荷重。
(a);平板状試験片同士の一部を重ね合わせて接合した接合強度試験片。
(b);接合強度試験片の引張方向以外の荷重変形を抑制する蓋部。
(c);接合強度試験片の接合面に引張荷重を伝達するための突起部及び外部に該接合強度試験片の引張荷重のズレを補正するための平板状突起部を有する本体部。
(d);接合強度試験片の一方の平板状試験片が突出するように蓋部及び本体部を組み付けた接合強度測定用補助具。
(e);接合強度測定用補助具で支持した接合強度試験片を用いた引張荷重による接合強度測定方法。
(f)、(g)、(h);より接合強度試験片の荷重変形抑制が効率的になるように壁面部を設けた接合強度測定用補助具の具体的対応例。
(i)従来法による接合強度測定方法。

Claims (5)

  1. 平板状試験片同士の一部を重ね合わせて接合した接合強度試験片の引張方向の荷重作用軸のズレを補正する接合強度測定用補助具であって、
    少なくとも蓋部及び本体部からなり、該蓋部が下記(1)に示す構成部位であり、該本体部が下記(2)、(3)に示す構成部位を有するものである、ことを特徴とする接合強度測定用補助具。
    (1)該接合強度試験片の引張方向以外の荷重変形を抑制するための蓋部。
    (2)内部に該接合強度試験片の接合面に引張荷重を伝達するための突起部。
    (3)外部に該接合強度試験片の引張荷重のズレを補正するための平板状突起部。
  2. 本体部の側面部に、さらに壁面部を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の接合強度測定用補助具。
  3. 該蓋部と該本体部をボルト又はクランプで一体化してなる、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の接合強度測定用補助具。
  4. 接合強度試験片を支持する際の隙間が0〜0.3mmの範囲内である、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の接合強度測定用補助具。
  5. 金属、ファインセラミック及びエンジニアプラスチックからなる群より選択される1種以上の材質よりなる、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の接合強度測定用補助具。
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