JP2013233417A - 閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定指標の計算方法、閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法、プログラムおよびコンピュータ - Google Patents

閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定指標の計算方法、閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法、プログラムおよびコンピュータ Download PDF

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Abstract

【課題】被験者が閉塞型睡眠時無呼吸症候群を発症するリスクを判定するための客観的材料となる閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定指標を簡単に計算することができる閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定指標の計算方法およびそのプログラムを提供する。
【解決手段】被験者の頭部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、SとBとの間の距離(S−B)、GoとBとの間の距離(Go−B)およびCdとGoとの間の距離(Cd−Go)を用い、P=((S−B)+(Go−B)+(Cd−Go))/(S−A)を計算することにより、閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定指標を計算する。この閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定指標に基づいて閉塞型睡眠時無呼吸症候群を発症するリスクを判定する。
【選択図】図1

Description

この発明は、閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定指標の計算方法、閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法、プログラムおよびコンピュータに関し、被験者が閉塞型睡眠時無呼吸症候群を発症するリスクを判定するのに用いて好適なものである。
閉塞型睡眠時無呼吸症候群(obstructive sleep apnea syndrome:OSAS)は、睡眠中に患者の上気道が閉塞し、呼吸が停止する疾患である。閉塞型睡眠時無呼吸症候群は、動脈血酸素飽和度(arterial oxygen saturation:SaO2 )の著しい低下などにより、血圧上昇、不整脈の合併や動脈硬化の促進などを通し、生命予後の悪化につながることが明らかになっている。また、閉塞型睡眠時無呼吸症候群は、無呼吸に伴う中途覚醒反応によって不眠や日中過眠(excessive daytime sleepiness: EDS)を生じる一方、注意、認知、記憶などが障害されて作業能率を低下させるだけでなく、交通事故や労働災害などを来す原因ともなる。このため、閉塞型睡眠時無呼吸症候群は、社会的に大きな問題となっている。
従来、閉塞型睡眠時無呼吸症候群の診断は、例えば次のように行われている(例えば、非特許文献1参照。)。すなわち、医療機関で受診した患者に、EDS、睡眠中の窒息感やあえぎ、繰り返す覚醒、起床時の爽快感欠如、日中の疲労感、集中力欠如のうちの二つ以上を認めた場合、ポリソムノグラフィー(polysomnography :PSG)を行う。その結果、無呼吸低呼吸指数(apnea hypopnea index:AHI)≧5で、かつその大多数が閉塞型無呼吸であれば、閉塞型睡眠時無呼吸症候群との診断が確定する。AHI<5である場合には経過観察を行う。一方、EDS、睡眠中の窒息感やあえぎ、繰り返す覚醒、起床時の爽快感欠如、日中の疲労感、集中力欠如のうちの二つ以上を認めない場合には、簡易診断装置による検査を行う。簡易診断装置は、鼻口気流、胸部もしくは腹部の呼吸運動、気管音、SaO2 などを同時記録し、後に自動解析する検査システムである。この簡易診断装置による検査の結果、AHI≧5であれば、多回睡眠潜時検査(multiple sleep latency test:MSLT)を行う。その結果、睡眠障害が判明した場合にはPSGを行い、睡眠障害が判明しなかった場合には経過観察を行う。簡易診断装置による検査の結果、AHI<5である場合には経過観察を行う。
一方、閉塞型睡眠時無呼吸症候群では上気道の形態学的異常を伴うことが少なくない。従って、閉塞型睡眠時無呼吸症候群の診断には視診や上気道内視鏡などによる上気道の観察は不可欠であるとされており、セファロメトリー(cephalometry:頭部X線規格写真分析)などを行えば上気道のより客観的な形態学的評価が可能であると考えられている(例えば、非特許文献1参照。)。具体的には、非特許文献1においては、閉塞型睡眠時無呼吸症候群患者の特徴として、下顎下縁平面と舌骨との距離(舌骨の高さ)の延長(舌骨の下位)、軟口蓋の長さの延長、下顎歯槽基底部の突出度の減少などが記載されている。
睡眠呼吸障害研究会編集「成人の睡眠時無呼吸症候群診断と治療のためのガイドライン」第15頁〜第16頁、第25頁(株式会社メディカルレビュー社、2005年7月発行)
しかしながら、PSGは、病院に入院し一晩かけて検査を行う必要があり、診断に時間がかかるだけでなく、患者の精神的、肉体的な負担が大きいという欠点がある。また、簡易診断装置では正確な診断は困難である。さらに、セファロメトリーによる上気道の形態学的評価についても有効性は不明である。一方、被験者が閉塞型睡眠時無呼吸症候群を発症するリスクが簡単に分かれば、リスクを減らす対策を立てることができるので、閉塞型睡眠時無呼吸症候群の発症を抑えることが可能であるが、これまで、有効なリスク判定方法は提案されていない。
そこで、この発明が解決しようとする課題は、被験者が閉塞型睡眠時無呼吸症候群を発症するリスクを判定するための客観的材料となる閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定指標を簡単に計算することができる閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定指標の計算方法、そのプログラムおよびそのプログラムを有するコンピュータを提供することである。
この発明が解決しようとする他の課題は、被験者が閉塞型睡眠時無呼吸症候群を発症するリスクを判定するための客観的材料となる閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定指標を用い、他の検査方法の結果を適宜併用することで、被験者が閉塞型睡眠時無呼吸症候群を発症するリスクを医師が客観的にしかも短時間で判定することが可能になる閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法、そのプログラムおよびそのプログラムを有するコンピュータを提供することである。
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意研究を行う過程で、偶然に、閉塞型睡眠時無呼吸症候群と診断された患者と呼吸障害のない被験者とについて頭部X線規格写真における特定の計測点間の距離を計測し、これらの距離を用いて特定の計算式に基づいて計算することにより求められる数値の分布が両者の間で明確に異なることを見出した。そして、こうして得た知見に基づいて鋭意検討を行った結果、この発明を案出したものである。
すなわち、上記課題を解決するために、この発明は、
被験者の頭部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、SとBとの間の距離(S−B)、GoとAとの間の距離(Go−A)、GoとBとの間の距離(Go−B)、GoとMeとの間の距離(Go−Me)およびCdとGoとの間の距離(Cd−Go)からなる群より選ばれた距離を用い、
下記の式(1)〜(6)のうちの少なくとも一つの式によりPを計算する閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定指標の計算方法である。
P=((S−B)+(Go−B)+(Cd−Go))/(S−A) (1)
P=((S−B)+(Go−Me)+(Cd−Go))/(S−A) (2)
P=((S−B)+(Go−Me))/(S−A) (3)
P=(Go−A)−(Go−B) (4)
P=((Go−A)−(Go−B))/(Go−A) (5)
P=((Go−A)−(Go−B))/(Go−B) (6)
ここで、S、 A、B、Go、MeおよびCdは頭部X線撮影により求められる計測点である。各計測点の位置を図1に示す。Sはセラ(Sella)の略号で、蝶形骨トルコ鞍の壺状形陰影像の中心点である。AはA点の略号で、ANS(前鼻棘の最先端、鼻の下の人中との合わせ目の骨の先端部である前鼻棘(anterior nasal spine)の略号)と上顎中切歯間歯槽突起最前先端点Prosthion との間の正中矢状面上の最深点である。BはB点の略号で、下顎中切歯間歯槽突起最前先端Infradentaleとpogonion(フランクフルト(Frankfort) 平面に対する下顎オトガイ隆起の最突出点)との間の最深点である。Goはゴニオン(Gonion)の略号で、顎関節頭後縁平面と下顎角後縁部とを結んだ線と下顎下縁平面(mandibular plane) とが交わる角の2等分線が下顎角と交わる点である。Meはメントン(menton)の略号で、オトガイの正中断面像の最下点である。Cdは下顎頭の最上点(コンディリオン(condylion))である。なお、詳細は後述するが、式(3)は、より一般的には、SとXi (iは1以上4以下の整数で、X1 =B、X2 =Pog、X3 =Gn、X4 =Me)との間の距離(S−Xi )およびGoとXj (jは1以上4以下の整数で、j=iまたはj≠i)との間の距離(Go−Xj )を用いた式P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/(S−A)と表すことができる。
本発明者が、多数の閉塞型睡眠時無呼吸症候群の患者の頭部X線規格写真における距離(S−A)、(S−B)、(Go−B)および(Cd−Go)を計測し、式(1)を計算した結果、閉塞型睡眠時無呼吸症候群の患者の少なくとも大多数のPは2.800≦P<3.200の範囲にある。距離(S−A)、(S−B)、(Go−Me)および(Cd−Go)を計測し、式(2)を計算した場合も同様である。この場合、閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定指標としては、Pそのものを用いてもよいが、整数で表すと分かりやすくなる。このため、典型的には、Pを計算した後、例えば、さらにP/4の小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P/4)×1000
を計算する。一例として、P=2.924とすると、Q=(P/4)×1000=(2.924/4)×1000=0.731×1000=731となる。
一方、本発明者が、多数の閉塞型睡眠時無呼吸症候群の患者の頭部X線規格写真における距離(S−A)、(S−B)および(Go−Me)を計測し、式(3)を計算した結果、閉塞型睡眠時無呼吸症候群の患者では、
P=((S−B)+(Go−Me))/(S−A)=2.XYZ
(X、Y、Zは0〜9の整数)
となることが分かった。言い換えると、大多数の患者のPは2.000≦P<3.000の範囲、取り分け2.000≦P≦2.500の範囲にある。ただし、ごく少数の患者については、P<2.000になることもある。この場合も、閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定指標としては、Pそのものを用いてもよいが、整数で表すと分かりやすくなる。このため、2.000≦P<3.000の場合は、典型的には、Pを計算した後、さらに、Pの小数第4位以下を切り捨てた上で、Q=(P−[P])×1000を計算する。[P]はPの小数を切り捨てることを意味するから、P−[P]はPの小数部を取り出したものを意味する。Q=(P−[P])×1000はこうして取り出された小数部を1000倍することを意味する。この場合、
P−[P]=2.XYZ−[2.XYZ]=2.XYZ−2=0.XYZ
となる。従って、Q=(P−[P])×1000=XYZとなり、0以上999以下の整数となる。一例として、P=2.212とすると、Q=(P−[P])×1000=(2.212−[2.212])×1000=(2.212−2)×1000=0.212×1000=212となる。P−[P]あるいはこれを1000倍した数値XYZは、頭部の側貌において、上顎骨に対する下顎骨の大きさの割合を評価する数値と考えることができる。
式(4)によりPを計算する場合には、Pは長さの単位を有するため、この長さPを直接、閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定指標として用いることができる。
式(5)または(6)によりPを計算する場合には、例えば、さらにPの小数第4位以下を切り捨て、
Q=P×1000
を計算する。
閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定指標の計算方法は、上記のP、Qの計算式を含む所定のプログラムを有するコンピュータにより容易に実行することができる。このコンピュータの種類は特に問わず、デスクトップ型、ノート型、タブレット端末などの各種の携帯端末などのいずれであってもよい。このプログラムは、例えばCD−ROMなどの各種のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納することができ、あるいは、インターネットなどの電気通信回線を通じて提供することができる。コンピュータには、計算に必要なデータとして、例えば、頭部X線規格写真における距離(S−A)、(S−B)、(Go−A)、(Go−B)、(Go−Me)および(Cd−Go)からなる群より選ばれた距離のうちの計算に用いるものを入力する。あるいは、頭部X線撮影により得られた画像データをコンピュータに取り込み、この画像データからS、 A、B、Go、CdおよびMeの座標を計測し、こうして計測された座標から距離(S−A)、(S−B)、(Go−A)、(Go−B)、(Go−Me)および(Cd−Go)を計算により求め、これらの距離を用いて上記の計算式によりP、Qを計算するようにしてもよい。典型的には、例えば、このプログラムを有するコンピュータを備えたX線診断システムを用いて被験者の側方頭部X線撮影を行い、その結果に基づいて閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定指標の計算方法を実行する。このコンピュータとX線診断システムとは有線で接続されても無線で接続されてもよい。
また、この発明は、
被験者の頭部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、SとBとの間の距離(S−B)、GoとAとの間の距離(Go−A)、GoとBとの間の距離(Go−B)、GoとMeとの間の距離(Go−Me)およびCdとGoとの間の距離(Cd−Go)からなる群より選ばれた距離を用い、
式(1)〜(6)のうちの少なくとも一つの式によりPを計算し、
あるいは、
式(1)または(2)によりPを計算する場合には、さらにP/4の小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P/4)×1000
を計算し、
式(3)によりPを計算する場合には、さらにPの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P−[P])×1000([]はガウス記号)(ただし、2.000≦P<3.000)
または
Q=(P−([P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、P<2.000)
を計算し、
式(5)または(6)によりPを計算する場合には、さらにPの小数第4位以下を切り捨て、
Q=P×1000を計算し、
上記計算されたPまたはQをそれぞれ所定の値と比較することにより被験者の閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定を行う閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法である。
閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法は、上記のP、Qの計算式あるいはP、Qの判定式を含む所定のプログラムを有するコンピュータにより容易に実行することができる。このコンピュータの種類は特に問わず、デスクトップ型、ノート型、タブレット端末などの各種の携帯端末などのいずれであってもよい。このプログラムは、例えばCD−ROMなどの各種のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納することができ、あるいは、インターネットなどの電気通信回線を通じて提供することができる。計算に必要なデータは、上記の閉塞型睡眠時無呼吸症候群判定指標の計算方法と同様にして取得することができる。
この閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法の上記以外のことは、その性質に反しない限り、上記の閉塞型睡眠時無呼吸症候群判定指標の計算方法に関連して説明したことが成立する。
この発明によれば、被験者が閉塞型睡眠時無呼吸症候群を発症するリスクを判定するための客観的材料となる閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定指標を簡単に計算することができる。また、被験者が閉塞型睡眠時無呼吸症候群を発症するリスクを判定するための客観的材料となる閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定指標を用い、他の検査方法の結果を適宜併用することで、被験者が閉塞型睡眠時無呼吸症候群を発症するリスクを医師が客観的にしかも短時間で判定することが可能になる。
頭部X線規格写真における計測点を説明するための略線図である。 この発明の第1の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定指標の計算方法を示すフローチャートである。 患者1の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者2の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者3の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者4の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者5の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者6の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者7の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者8の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者9の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者10の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者11の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者12の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者13の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者14の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者15の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者16の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者17の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者18の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者19の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者20の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者21の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者22の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者23の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 被験者24の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 被験者25の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 被験者26の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 被験者27の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 被験者28の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 被験者29の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 被験者30の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 被験者31の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 被験者32の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 被験者33の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 被験者34の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 被験者35の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 この発明の第1の実施の形態における患者1〜23および被験者24〜35のOSAS指数Pの計算結果を示す略線図である。 この発明の第2の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法を示すフローチャートである。 この発明の第3の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定指標の計算方法を示すフローチャートである。 この発明の第3の実施の形態における患者1〜23および被験者24〜35のOSAS指数Qの計算結果を示す略線図である。 この発明の第4の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法を示すフローチャートである。 この発明の第5の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定指標の計算方法を示すフローチャートである。 この発明の第5の実施の形態における患者1〜23および被験者24〜35のOSAS指数Qの計算結果を示す略線図である。 この発明の第6の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法を示すフローチャートである。 この発明の第7の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定指標の計算方法を示すフローチャートである。 この発明の第7の実施の形態における患者1〜23および被験者24〜35のOSAS指数Qの計算結果を示す略線図である。 この発明の第8の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法を示すフローチャートである。 この発明の第9の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定指標の計算方法を示すフローチャートである。 この発明の第9の実施の形態における患者1〜23および被験者24〜35のOSAS指数Qの計算結果を示す略線図である。 この発明の第10の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法を示すフローチャートである。 この発明の第11の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定指標の計算方法を示すフローチャートである。 この発明の第11の実施の形態における患者1〜23および被験者24〜35のOSAS指数Qの計算結果を示す略線図である。 この発明の第12の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法を示すフローチャートである。 この発明の第13の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定指標の計算方法において用いられる、頭部X線規格写真における計測点を説明するための略線図である。 この発明の第13の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定指標の計算方法を示すフローチャートである。 この発明の第14の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法を示すフローチャートである。 この発明の第1〜第14の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定指標の計算方法または閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法の実施に用いるデータ処理装置を示す略線図である。 側方頭頸部X線撮影の撮影画像における計測点ならびに第1の三角形および第2の三角形を説明するための略線図である。 頭蓋の左側面図である。 舌骨を示す斜視図、平面図および断面図である。 この発明の第15の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法を示すフローチャートである。 この発明の第15の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法において側方頭頸部X線撮影の撮影画像上の舌骨の体部の入力方法の一例を説明するための略線図である。 この発明の第15の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法において側方頭頸部X線撮影の撮影画像上で観察される舌骨の形状の一例を示す略線図である。 この発明の第16の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法を示すフローチャートである。 この発明の第17の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法を示すフローチャートである。 患者41の側方頭頸部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者42の側方頭頸部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者43の側方頭頸部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者44の側方頭頸部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者45の側方頭頸部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者46の側方頭頸部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者47の側方頭頸部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者48の側方頭頸部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者49の側方頭頸部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者50の側方頭頸部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者51の側方頭頸部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者52の側方頭頸部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者53の側方頭頸部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者54の側方頭頸部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者55の側方頭頸部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者56の側方頭頸部X線規格写真を元に作成した透写図である。 被験者57の側方頭頸部X線規格写真を元に作成した透写図である。 被験者58の側方頭頸部X線規格写真を元に作成した透写図である。 被験者59の側方頭頸部X線規格写真を元に作成した透写図である。 被験者60の側方頭頸部X線規格写真を元に作成した透写図である。 被験者61の側方頭頸部X線規格写真を元に作成した透写図である。 この発明の第18の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法を示すフローチャートである。 被験者62の側方頭頸部X線規格写真を元に作成した透写図である。 被験者62の後前方向頭頸部X線規格写真を示す図面代用写真である。 この発明の第1〜第18の実施の形態において側方頭部X線撮影、側方頭頸部X線撮影、後前方向頭頸部X線撮影および前後方向頭頸部X線撮影に用いて好適な第20の実施の形態によるセファロX線撮影装置を水平方向かつ中心X線に対して垂直方向から見た略線図である。 図91に示すセファロX線撮影装置のアームおよびこのアームに設置された頭部傾き設定装置を示す略線図である。 図91に示すセファロX線撮影装置の頭部傾き設定装置の下端に設けられた水平板を示す平面図である。 図91に示すセファロX線撮影装置を用いて側方頭頸部X線規格写真を撮影する方法を説明するための略線図である。 図91に示すセファロX線撮影装置を用いて側方頭頸部X線規格写真を撮影する方法を説明するための略線図である。 図91に示すセファロX線撮影装置を用いて側方頭頸部X線規格写真を撮影する方法を説明するための略線図である。 図91に示すセファロX線撮影装置を用いて頭部が前後方向に10°傾斜した顔面高位で側方頭頸部X線規格写真を撮影する方法を説明するための略線図である。 図91に示すセファロX線撮影装置を用いて後前方向頭頸部X線規格写真を撮影する方法を説明するための略線図である。 図91に示すセファロX線撮影装置を用いて後前方向頭頸部X線規格写真を撮影する方法を説明するための略線図である。 図91に示すセファロX線撮影装置を用いて撮影された被験者63の側方頭頸部X線規格写真を示す図面代用写真である。 図91に示すセファロX線撮影装置を用いて撮影された被験者63の後前方向頭頸部X線規格写真を示す図面代用写真である。 図91に示すセファロX線撮影装置を用いて撮影された被験者64の側方頭頸部X線規格写真を示す図面代用写真である。 図91に示すセファロX線撮影装置を用いて撮影された被験者64の後前方向頭部X線規格写真を示す図面代用写真である。
以下、発明を実施するための形態(以下、実施の形態という。)について説明する。
〈1.第1の実施の形態〉
第1の実施の形態においては、閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定指標(以下、OSAS指数ともいう)としてP=(Go−A)−(Go−B)を用い、このOSAS指数Pの計算方法について説明する。
図2にこの計算方法のフローチャートを示す。このフローチャートに従ったプログラムを作成し、コンピュータに実行させる。
この計算を行う前に、閉塞型睡眠時無呼吸症候群(以下、OSASともいう)を発症するリスクを判定する被験者の頭部X線撮影を行い、GoとAとの間の距離(Go−A)およびGoとBとの間の距離(Go−B)を計測する。これらの距離の計測は、例えば、ペンタブレットやデジタイザなどを用い、頭部X線規格写真上のA、BおよびGoの計測点の座標データを入力することにより、あるいは、例えば、コンピュータに接続されたディスプレイに撮影画像を表示した状態においてディスプレイ上でマウスを用いてカーソルをS、 GoおよびMe上に移動してクリックすることにより、あるいは、タッチパネルディスプレイを用いる場合には、ディスプレイ上で手の指やタッチペンなどでS、 GoおよびMeをタッチすることにより、こうして検出されたS、 GoおよびMeを用いて容易に行うことができる。あるいは、頭部X線撮影により得られた画像データをコンピュータに取り込み、この画像データからA、BおよびGoの座標を計測し、こうして計測された座標から距離(Go−A)および(Go−B)を計算により求めるようにしてもよい。
図2に示すように、ステップS1において、上記のようにして計測された距離(Go−A)および(Go−B)を入力する。
ステップS2においては、入力された(Go−A)および(Go−B)から
P=(Go−A)−(Go−B)
に従ってPを計算する。
ステップS3においては、上記のようにして計算されたOSAS指数Pを例えばディスプレイに出力する。
こうして計算されたOSAS指数Pが所定の値C1 以上の場合には、顎骨の骨格性の観点から、OSASを発症するリスクが高いと判定することができる。C1 は、必要に応じて決めることができるが、例えば7mmとすることができる。
OSAS指数PがC1 未満の場合は、顎骨の骨格性の観点からはOSASを発症するリスクが低いと判定することができる。
一般的には、OSAS指数Pに加えて、医師が、OSASの検査に従来より用いられている他の検査の結果などを併用してOSASを発症するリスクを最終的に判定することができる。
[実施例1]
PSGによりOSASの検査を行い、重症、中等症または軽症と診断された23人の患者の頭部X線規格写真を撮影した。撮影は、中心咬合位またはそれに準じる位置で行った(以下同様)。この頭部X線規格写真を元に透写図を作成し、距離(Go−A)および(Go−B)を計測し、P=(Go−A)−(Go−B)を計算した。
患者1〜23の透写図を図3〜図25に示す。図3〜図25より計測された距離(Go−A)、(Go−B)、P=(Go−A)−(Go−B)、PSGにより得られた患者1〜23のAHI(仰臥位)およびSaO2 (最低値)は下記の通りである。ただし、患者3については、SaO2 (最低値)の代わりにSpO2 (最低値)を示した。
患者 (Go−A) (Go−B) P AHI SaO2
(mm) (mm) (mm) (%)
1 79 66 13 70.4 87
2 86 71 15 71.2 71
3 77 65 12 41.1 68(SpO2
4 80 66 14 53.5 71
5 82 75 7 58.4 78
6 78 67 11 36.8 87
7 72 64 8 30.2 83
8 82 74 8 36.4 90
9 87 67 20 35.5 80
10 78 70 8 23.2 73
11 96 85 11 43.1 70
12 80 65 15 25.7 79
13 84 71 13 24.8 92
14 83 68 15 9.6 90
15 81 68 13 66.0 76
16 85 70 15 6.2 90
17 72 60 12 37.9 78
18 82 70 12 62.9 73
19 82 72 10 112.5 85
20 77 67 10 29.1 87
21 86 78 8 11.9 93
22 83 73 10 59.7 80
23 87 76 11 43.9 85
対照群として、睡眠時に呼吸障害が認められない12人の被験者24〜35を採用した。これらの被験者24〜35について頭部X線規格写真を撮影し、この頭部X線規格写真を元に作成した透写図を元にして距離(Go−A)および(Go−B)を計測し、P=(Go−A)−(Go−B)を計算した。
被験者24〜35の透写図を図26〜図37に示す。図26〜図37より計測された距離(Go−A)、距離(Go−B)およびP=(Go−A)−(Go−B)は下記の通りである。
被験者 (Go−A) (Go−B) P
(mm) (mm) (mm)
24 77 78 −1
25 78 80 −2
26 85 80 5
27 78 76 2
28 74 73 1
29 79 80 −1
30 86 73 13
31 79 80 −1
32 81 74 7
33 83 72 11
34 78 69 9
35 87 70 17
図38に患者1〜23のAHIおよびPの値をプロットした結果を示す。図38には被験者24〜35のPの値をAHI=0の直線上にプロットした。図38より、被験者24〜35のPは−2mmから17mmの広い範囲に分布しているのに対し、患者1〜23のPは7mmから20mmの範囲に集中して分布しており、両者の分布は大きく異なることが分かる。従って、この分布の相違を利用して、Pの値によりOSASのリスクを判定することができる。
以上のように、この第1の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定指標の計算方法によれば、頭部X線撮影により計測された距離(Go−A)および(Go−B)を用いてOSAS指数Pを計算することができる。そして、このOSAS指数Pに基づいて、医師の経験などに左右されずに、客観的にしかも短時間で、一定の正確さをもってOSASを発症するリスクを判定することができる。
〈2.第2の実施の形態〉
第2の実施の形態においては、閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法について説明する。
図39にこの閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法のフローチャートを示す。このフローチャートに従ったプログラムを作成し、コンピュータに実行させる。この意味で、この閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法は、このプログラムを有する閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定装置の作動方法と言い換えることもできる。
第1の実施の形態と同様に、この閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法を実行する前に、距離(Go−A)および(Go−B)を計測する。
図39に示すように、ステップS11において、上記のようにして計測された距離(Go−A)および(Go−B)を入力する。
ステップS12においては、入力された距離(Go−A)および(Go−B)から
P=(Go−A)−(Go−B)
に従ってPを計算する。
ステップS13においては、上記のようにして計算により求めたPから、P≧C1 であるか否かを判定する。
ステップS14においては、P≧C1 である場合には、OSASを発症するリスクが高いと判定する。例えば、P≧7mmである場合には、OSASを発症するリスクが高いと判定する。この場合、さらに、例えばP≧10mmである場合には、OSASを発症するリスクが特に高いと判定するようにしてもよい。
ステップS15においては、OSASを発症するリスクが高いとの判定結果を例えばディスプレイに出力する。
ステップS13において、P≧C1 でない、言い換えるとP<C1 であると判定された場合には、ステップS16において、OSASを発症するリスクが低いと判定する。
ステップS17においては、OSASを発症するリスクが低いとの判定結果を例えばディスプレイに出力する。
この第2の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法によれば、頭部X線撮影により計測された距離(Go−A)および(Go−B)に基づいて、医師の経験などに左右されずに、客観的にしかも短時間で、一定の正確さをもってOSASを発症するリスクを判定することができる。
〈3.第3の実施の形態〉
第3の実施の形態においては、P=((Go−A)−(Go−B))/(Go−A)より計算されるQ=P×1000をOSAS指数として用い、このOSAS指数Qの計算方法について説明する。
図40にこの計算方法のフローチャートを示す。このフローチャートに従ったプログラムを作成し、コンピュータに実行させる。
この計算を行う前に、OSASを発症するリスクを判定する被験者の頭部X線撮影を行い、GoとAとの間の距離(Go−A)およびGoとBとの間の距離(Go−B)を計測する。これらの距離の計測は、第1の実施の形態と同様に行うことができる。
図40に示すように、ステップS21において、上記のようにして計測された距離(Go−A)および(Go−B)を入力する。
ステップS22においては、入力された(Go−A)および(Go−B)から
P=((Go−A)−(Go−B))/(Go−A)
に従ってPを計算する。
ステップS23においては、上記のようにして計算されたPの小数第4位以下を切り捨て、
Q=P×1000
を計算する。
ステップS24においては、上記のようにして計算されたOSAS指数Qを例えばディスプレイに出力する。
こうして計算されたOSAS指数Qが所定の値C2 以上の場合には、顎骨の骨格性の観点から、OSASを発症するリスクが高いと判定することができる。C2 は必要に応じて決めることができるが、例えば90である。
OSAS指数QがC2 未満の場合は、顎骨の骨格性の観点からはOSASを発症するリスクが低いと判定することができる。
一般的には、OSAS指数Qに加えて、医師が、OSASの検査に従来より用いられている他の検査の結果などを併用してOSASを発症するリスクを最終的に判定する。
[実施例2]
患者1〜23の頭部X線規格写真を元に作成された透写図である図3〜図25から距離(Go−A)および(Go−B)を計測し、P=((Go−A)−(Go−B))/(Go−A)を計算し、Q=P×1000を計算した。
図3〜図25より計測された距離(Go−A)、距離(Go−B)およびQは下記の通りである。PSGにより得られた患者1〜23のAHIおよびSaO2 あるいはSpO2 は実施例1と同じである。
患者 (Go−A) (Go−B) Q
(mm) (mm)
1 79 66 164
2 86 71 174
3 77 65 155
4 80 66 175
5 82 75 85
6 78 67 141
7 72 64 111
8 82 74 98
9 87 67 229
10 78 70 102
11 96 85 114
12 80 65 187
13 84 71 154
14 83 68 180
15 81 68 160
16 85 70 176
17 72 60 166
18 82 70 146
19 82 72 121
20 77 67 129
21 86 78 93
22 83 73 120
23 87 76 126
対照群として、被験者24〜35を採用した。これらの被験者24〜35の頭部X線規格写真を元に作成された透写図である図26〜図37から距離(Go−A)および(Go−B)を計測し、P=((Go−A)−(Go−B))/(Go−A)を計算し、Q=P×1000を計算した。
図26〜図37より計測された距離(Go−A)、距離(Go−B)およびQは下記の通りである。
被験者 (Go−A) (Go−B) Q
(mm) (mm)
24 77 78 −12
25 78 80 −25
26 85 80 58
27 78 76 25
28 74 73 13
29 79 80 −12
30 86 73 151
31 79 80 −12
32 81 74 86
33 83 72 132
34 78 69 115
35 87 70 195
図41に患者1〜23のAHIおよびQの値をプロットした結果を示す。図41には被験者24〜35のQの値をAHI=0の直線上にプロットした。図41より、被験者24〜35のQは−25から195の広い範囲に分布しているの対し、患者1〜23のQは85から229の範囲に集中して分布しており、両者の分布は大きく異なることが分かる。従って、この分布の相違を利用して、Qの値によりOSASのリスクを判定することができる。
この第3の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定指標の計算方法によれば、頭部X線撮影により計測された距離(Go−A)および(Go−B)を用いてOSAS指数Qを計算することができる。そして、このOSAS指数Qに基づいて、医師の経験などに左右されずに、客観的にしかも短時間で、一定の正確さをもってOSASを発症するリスクを判定することができる。
〈4.第4の実施の形態〉
第4の実施の形態においては、閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法について説明する。
図42にこの閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法のフローチャートを示す。このフローチャートに従ったプログラムを作成し、コンピュータに実行させる。
第1の実施の形態と同様に、この閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法を実行する前に、距離(Go−A)および(Go−B)を計測する。
図42に示すように、ステップS31において、上記のようにして計測された距離(Go−A)および(Go−B)を入力する。
ステップS32においては、入力された距離(Go−A)および(Go−B)から
P=((Go−A)−(Go−B))/(Go−A)
に従ってPを計算する。
ステップS33においては、上記のようにして計算されたPの小数第4位以下を切り捨て、
Q=P×1000
を計算する。
ステップS34においては、上記のようにして計算により求めたQから、Q≧C2 であるか否かを判定する。
ステップS35においては、Q≧C2 である場合には、OSASを発症するリスクが高いと判定する。例えば、Q≧85である場合には、OSASを発症するリスクが高いと判定する。この場合、さらに、例えばQ≧110である場合には、OSASを発症するリスクが特に高いと判定するようにしてもよい。
ステップS36においては、OSASを発症するリスクが高いとの判定結果を例えばディスプレイに出力する。
ステップS34において、Q≧C2 でない、言い換えるとQ<C2 であると判定された場合には、ステップS37において、OSASを発症するリスクが低いと判定する。
ステップS38においては、OSASを発症するリスクが低いとの判定結果を例えばディスプレイに出力する。
この第4の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法によれば、頭部X線撮影により計測された距離(Go−A)および(Go−B)に基づいて、医師の経験などに左右されずに、客観的にしかも短時間で、一定の正確さをもってOSASを発症するリスクを判定することができる。
〈5.第5の実施の形態〉
第5の実施の形態においては、P=((Go−A)−(Go−B))/(Go−B)より計算されるQ=P×1000をOSAS指数として用い、このOSAS指数Qの計算方法について説明する。
図43にこの計算方法のフローチャートを示す。このフローチャートに従ったプログラムを作成し、コンピュータに実行させる。
この計算を行う前に、OSASを発症するリスクを判定する被験者の頭部X線撮影を行い、GoとAとの間の距離(Go−A)およびGoとBとの間の距離(Go−B)を計測する。これらの距離の計測は、第1の実施の形態と同様に行うことができる。
図43に示すように、ステップS41において、上記のようにして計測された距離(Go−A)および(Go−B)を入力する。
ステップS42においては、入力された(Go−A)および(Go−B)から
P=((Go−A)−(Go−B))/(Go−B)
に従ってPを計算する。
ステップS43においては、上記のようにして計算されたPの小数第4位以下を切り捨て、
Q=P×1000
を計算する。
ステップS44においては、上記のようにして計算されたOSAS指数Qを例えばディスプレイに出力する。
こうして計算されたOSAS指数Qが所定の値C3 以上の場合には、顎骨の骨格性の観点から、OSASを発症するリスクが高いと判定することができる。C3 は必要に応じて決めることができるが、例えば93である。
OSAS指数QがC3 未満の場合は、顎骨の骨格性の観点からはOSASを発症するリスクが低いと判定することができる。
一般的には、OSAS指数Qに加えて、医師が、OSASの検査に従来より用いられている他の検査の結果などを併用してOSASを発症するリスクを最終的に判定する。
[実施例3]
患者1〜23の頭部X線規格写真を元に作成された透写図である図3〜図25から距離(Go−A)および(Go−B)を計測し、P=((Go−A)−(Go−B))/(Go−B)を計算し、Q=P×1000を計算した。
図3〜図25より計測された距離(Go−A)、距離(Go−B)およびQは下記の通りである。PSGにより得られた患者1〜23のAHIおよびSaO2 あるいはSpO2 は実施例1と同じである。
患者 (Go−A) (Go−B) Q
(mm) (mm)
1 79 66 196
2 86 71 211
3 77 65 184
4 80 66 212
5 82 75 93
6 78 67 164
7 72 64 125
8 82 74 108
9 87 67 298
10 78 70 114
11 96 85 129
12 80 65 230
13 84 71 183
14 83 68 220
15 81 68 191
16 85 70 214
17 72 60 200
18 82 70 171
19 82 72 138
20 77 67 149
21 86 78 102
22 83 73 136
23 87 76 144
対照群として、被験者24〜35を採用した。これらの被験者24〜35の頭部X線規格写真を元に作成された透写図である図26〜図37から距離(Go−A)および(Go−B)を計測し、P=((Go−A)−(Go−B))/(Go−B)を計算し、Q=P×1000を計算した。
図26〜図37より計測された距離(Go−A)、距離(Go−B)およびQは下記の通りである。
被験者 (Go−A) (Go−B) Q
(mm) (mm)
24 77 78 −12
25 78 80 −25
26 85 80 62
27 78 76 26
28 74 73 13
29 79 80 −12
30 86 73 178
31 79 80 −12
32 81 74 94
33 83 72 152
34 78 69 130
35 87 70 242
図44に患者1〜23のAHIおよびQの値をプロットした結果を示す。図44には被験者24〜35のQの値をAHI=0の直線上にプロットした。図44より、被験者24〜35のQは−25から195の広い範囲に分布しているの対し、患者1〜23のQは93から298の範囲に集中して分布しており、両者の分布は大きく異なることが分かる。従って、この分布の相違を利用して、Qの値によりOSASのリスクを判定することができる。
この第5の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定指標の計算方法によれば、頭部X線撮影により計測された距離(Go−A)および(Go−B)を用いてOSAS指数Qを計算することができる。そして、このOSAS指数Qに基づいて、医師の経験などに左右されずに、客観的にしかも短時間で、一定の正確さをもってOSASを発症するリスクを判定することができる。
〈6.第6の実施の形態〉
第6の実施の形態においては、閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法について説明する。
図45にこの閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法のフローチャートを示す。このフローチャートに従ったプログラムを作成し、コンピュータに実行させる。
第1の実施の形態と同様に、この閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法を実行する前に、距離(Go−A)および(Go−B)を計測する。
図45に示すように、ステップS51において、上記のようにして計測された距離(Go−A)および(Go−B)を入力する。
ステップS52においては、入力された距離(Go−A)および(Go−B)から
P=((Go−A)−(Go−B))/(Go−B)
に従ってPを計算する。
ステップS53においては、上記のようにして計算されたPの小数第4位以下を切り捨て、
Q=P×1000
を計算する。
ステップS54においては、上記のようにして計算により求めたPから、Q≧C3 であるか否かを判定する。
ステップS55においては、Q≧C3 である場合には、OSASを発症するリスクが高いと判定する。例えば、Q≧93である場合には、OSASを発症するリスクが高いと判定する。この場合、さらに、例えばQ≧110である場合には、OSASを発症するリスクが特に高いと判定するようにしてもよい。
ステップS56においては、OSASを発症するリスクが高いとの判定結果を例えばディスプレイに出力する。
ステップS54において、Q≧C3 でない、言い換えるとQ<C3 であると判定された場合には、ステップS57において、OSASを発症するリスクが低いと判定する。
ステップS58においては、OSASを発症するリスクが低いとの判定結果を例えばディスプレイに出力する。
この第6の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法によれば、頭部X線撮影により計測された距離(Go−A)および(Go−B)に基づいて、医師の経験などに左右されずに、客観的にしかも短時間で、一定の正確さをもってOSASを発症するリスクを判定することができる。
〈7.第7の実施の形態〉
第7の実施の形態においては、P=((S−B)+(Go−B)+(Cd−Go))/(S−A)より計算されるQ=(P/4)×1000をOSAS指数として用い、このOSAS指数Qの計算方法について説明する。
図46にこの計算方法のフローチャートを示す。このフローチャートに従ったプログラムを作成し、コンピュータに実行させる。
この計算を行う前に、OSASを発症するリスクを判定する被験者の頭部X線撮影を行い、SとAとの間の距離(S−A)、SとBとの間の距離(S−B)、GoとBとの間の距離(Go−B)およびCdとGoとの間の距離(Cd−Go)を計測する。これらの距離の計測は、第1の実施の形態と同様に行うことができる。
図46に示すように、ステップS61において、上記のようにして計測された距離(S−A)、(S−B)、(Go−B)および(Cd−Go)を入力する。
ステップS62においては、入力された(S−A)、(S−B)、(Go−B)および(Cd−Go)から
P=((S−B)+(Go−B)+(Cd−Go))/(S−A)
に従ってPを計算する。
ステップS63においては、上記のようにして計算されたPよりP/4を計算し、その小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P/4)×1000
を計算する。
ステップS64においては、上記のようにして計算されたOSAS指数Qを例えばディスプレイに出力する。
こうして計算されたOSAS指数Qが所定の値C4 以上の場合には、顎骨の骨格性の観点から、OSASを発症するリスクが高いと判定することができる。C4 は必要に応じて決めることができるが、例えば693である。
OSAS指数QがC4 未満の場合は、顎骨の骨格性の観点からはOSASを発症するリスクが低いと判定することができる。
一般的には、OSAS指数Qに加えて、医師が、OSASの検査に従来より用いられている他の検査の結果などを併用してOSASを発症するリスクを最終的に判定する。
[実施例4]
患者1〜23の頭部X線規格写真を元に作成された透写図である図3〜図25から距離(S−A)、(S−B)、(Go−B)および(Cd−Go)を計測し、P=((S−B)+(Go−B)+(Cd−Go))/(S−A)を計算し、Q=(P/4)×1000を計算した。
図3〜図25より計測された距離(S−A)、(S−B)、(Go−B)、(Cd−Go)およびQは下記の通りである。PSGにより得られた患者1〜23のAHIおよびSaO2 あるいはSpO2 は実施例1と同じである。
患者 (S−A) (S−B) (Go−B) (Cd−Go) Q
(mm) (mm) (mm) (mm)
1 75 106 66 68 800
2 83 111 71 67 750
3 77 104 65 63 753
4 79 103 66 60 724
5 84 117 75 64 761
6 78 108 67 60 753
7 79 102 64 60 715
8 89 121 74 71 747
9 83 111 67 68 740
10 80 111 70 59 750
11 88 115 85 65 752
12 80 105 65 68 743
13 83 109 71 64 734
14 83 111 68 60 719
15 79 103 68 66 750
16 84 108 70 61 711
17 70 108 60 61 760
18 70 97 70 56 717
19 85 115 72 59 756
20 77 101 67 60 693
21 80 107 78 48 747
22 85 113 73 63 731
23 83 111 76 59 773
対照群として、被験者24〜35を採用した。これらの被験者24〜35の頭部X線規格写真を元に作成された透写図である図26〜図37から距離(S−A)、(S−B)、(Go−B)および(Cd−Go)を計測し、P=((S−B)+(Go−B)+(Cd−Go))/(S−A))を計算し、Q=(P/4)×1000を計算した。
図26〜図37より計測された距離(S−A)、(S−B)、(Go−B)、(Cd−Go)およびQは下記の通りである。
被験者 (S−A) (S−B) (Go−B) (Cd−Go) Q
(mm) (mm) (mm) (mm)
24 78 123 78 60 836
25 83 123 80 68 816
26 88 126 80 66 772
27 85 119 76 67 770
28 75 109 73 59 803
29 87 128 80 68 793
30 86 111 73 57 700
31 90 127 80 65 755
32 79 105 74 50 724
33 81 103 72 64 737
34 81 108 69 63 740
35 91 115 70 70 670
図47に患者1〜23のAHIおよびQの値をプロットした結果を示す。図47には被験者24〜35のQの値をAHI=0の直線上にプロットした。図47より、被験者24〜35のQは670から836の広い範囲に分布しているの対し、患者1〜23のQは693から800の範囲に集中して分布しており、両者の分布は大きく異なることが分かる。従って、この分布の相違を利用して、Qの値によりOSASのリスクを判定することができる。
この第7の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定指標の計算方法によれば、頭部X線撮影により計測された距離(S−A)、(S−B)、(Go−B)および(Cd−Go)を用いてOSAS指数Qを計算することができる。そして、このOSAS指数Qに基づいて、医師の経験などに左右されずに、客観的にしかも短時間で、一定の正確さをもってOSASを発症するリスクを判定することができる。
〈8.第8の実施の形態〉
第8の実施の形態においては、閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法について説明する。
図48にこの閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法のフローチャートを示す。このフローチャートに従ったプログラムを作成し、コンピュータに実行させる。
第1の実施の形態と同様に、この閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法を実行する前に、距離(S−A)、(S−B)、(Go−B)および(Cd−Go)を計測する。
図48に示すように、ステップS71において、上記のようにして計測された距離(S−A)、(S−B)、(Go−B)および(Cd−Go)を入力する。
ステップS72においては、入力された距離(S−A)、(S−B)、(Go−B)および(Cd−Go)から
P=((S−B)+(Go−B)+(Cd−Go))/(S−A)
に従ってPを計算する。
ステップS73においては、上記のようにして計算されたPよりP/4を計算し、その小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P/4)×1000
を計算する。
ステップS74においては、上記のようにして計算により求めたQから、Q≧C4 であるか否かを判定する。
ステップS75においては、Q≧C4 である場合には、OSASを発症するリスクが高いと判定する。例えば、Q≧693である場合には、OSASを発症するリスクが高いと判定する。この場合、さらに、例えばQ≧720である場合には、OSASを発症するリスクが特に高いと判定するようにしてもよい。
ステップS76においては、OSASを発症するリスクが高いとの判定結果を例えばディスプレイに出力する。
ステップS74において、Q≧C4 でない、言い換えるとQ<C4 であると判定された場合には、ステップS77において、OSASを発症するリスクが低いと判定する。
ステップS78においては、OSASを発症するリスクが低いとの判定結果を例えばディスプレイに出力する。
この第8の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法によれば、頭部X線撮影により計測された距離(S−A)、(S−B)、(Go−B)および(Cd−Go)に基づいて、医師の経験などに左右されずに、一定の正確さをもってOSASを発症するリスクを判定することができる。
〈9.第9の実施の形態〉
第9の実施の形態においては、P=((S−B)+(Go−Me)+(Cd−Go))/(S−A)より計算されるQ=(P/4)×1000をOSAS指数として用い、このOSAS指数Qの計算方法について説明する。
図49にこの計算方法のフローチャートを示す。このフローチャートに従ったプログラムを作成し、コンピュータに実行させる。
この計算を行う前に、OSASを発症するリスクを判定する被験者の頭部X線撮影を行い、SとAとの間の距離(S−A)、SとBとの間の距離(S−B)、GoとMeとの間の距離(Go−Me)およびCdとGoとの間の距離(Cd−Go)を計測する。これらの距離の計測は、第1の実施の形態と同様に行うことができる。
図49に示すように、ステップS81において、上記のようにして計測された距離(S−A)、(S−B)、(Go−Me)および(Cd−Go)を入力する。
ステップS82においては、入力された(S−A)、(S−B)、(Go−Me)および(Cd−Go)から
P=((S−B)+(Go−Me)+(Cd−Go))/(S−A)
に従ってPを計算する。
ステップS83においては、上記のようにして計算されたPよりP/4を計算し、その小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P/4)×1000
を計算する。
ステップS84においては、上記のようにして計算されたOSAS指数Qを例えばディスプレイに出力する。
こうして計算されたOSAS指数Qが所定の値C5 以上の場合には、顎骨の骨格性の観点から、OSASを発症するリスクが高いと判定することができる。C5 は必要に応じて決めることができるが、例えば703である。
OSAS指数QがC5 未満の場合は、顎骨の骨格性の観点からはOSASを発症するリスクが低いと判定することができる。
一般的には、OSAS指数Qに加えて、医師が、OSASの検査に従来より用いられている他の検査の結果などを併用してOSASを発症するリスクを最終的に判定する。
[実施例5]
患者1〜23の頭部X線規格写真を元に作成された透写図である図3〜図25から距離(S−A)、(S−B)、(Go−Me)および(Cd−Go)を計測し、P=((S−B)+(Go−Me)+(Cd−Go))/(S−A)を計算し、Q=(P/4)×1000を計算した。
図3〜図25より計測された距離(S−A)、(S−B)、(Go−Me)、(Cd−Go)およびQは下記の通りである。PSGにより得られた患者1〜23のAHIおよびSaO2 あるいはSpO2 は実施例1と同じである。
患者 (S−A) (S−B) (Go−Me) (Cd−Go) Q
(mm) (mm) (mm) (mm)
1 75 106 65 68 796
2 83 111 67 67 737
3 77 104 68 63 762
4 79 103 65 60 721
5 84 117 76 64 764
6 78 108 70 60 762
7 79 102 69 60 731
8 89 121 75 71 750
9 83 111 65 68 734
10 80 111 70 59 750
11 88 115 81 65 741
12 80 105 60 68 728
13 83 109 67 64 722
14 83 111 65 60 710
15 79 103 65 66 740
16 84 108 70 61 711
17 70 108 61 61 764
18 70 97 70 56 717
19 85 115 70 59 750
20 77 101 70 60 703
21 80 107 77 48 744
22 85 113 73 63 731
23 83 111 73 59 764
対照群として、被験者24〜35を採用した。これらの被験者24〜35の頭部X線規格写真を元に作成された透写図である図26〜図37から距離(S−A)、(S−B)、(Go−Me)および(Cd−Go)を計測し、P=((S−B)+(Go−Me)+(Cd−Go))/(S−A)を計算し、Q=(P/4)×1000を計算した。
図26〜図37より計測された距離(S−A)、(S−B)、(Go−Me)、(Cd−Go)およびQは下記の通りである。
被験者 (S−A) (S−B) (Go−Me) (Cd−Go) Q
(mm) (mm) (mm) (mm)
24 78 123 78 60 836
25 83 123 81 68 819
26 88 126 78 66 767
27 85 119 77 67 773
28 75 109 70 59 793
29 87 128 80 68 793
30 86 111 69 57 688
31 90 127 80 65 755
32 79 105 73 50 721
33 81 103 70 64 731
34 81 108 68 63 737
35 91 115 65 70 656
図50に患者1〜23のAHIおよびPの値をプロットした結果を示す。図50には被験者24〜35のQの値をAHI=0の直線上にプロットした。図50より、被験者24〜35のQは656から836の広い範囲に分布しているの対し、患者1〜23のQは710から796の範囲に集中して分布しており、両者の分布は大きく異なることが分かる。従って、この分布の相違を利用して、Qの値によりOSASのリスクを判定することができる。
この第9の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定指標の計算方法によれば、頭部X線撮影により計測された距離(S−A)、(S−B)、(Go−Me)および(Cd−Go)を用いてOSAS指数Qを計算することができる。そして、このOSAS指数Qに基づいて、医師の経験などに左右されずに、客観的にしかも短時間で、一定の正確さをもってOSASを発症するリスクを判定することができる。
〈10.第10の実施の形態〉
第10の実施の形態においては、閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法について説明する。
図51にこの閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法のフローチャートを示す。このフローチャートに従ったプログラムを作成し、コンピュータに実行させる。
第1の実施の形態と同様に、この閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法を実行する前に、距離(S−A)、(S−B)、(Go−Me)および(Cd−Go)を計測する。
図51に示すように、ステップS91において、上記のようにして計測された距離(S−A)、(S−B)、(Go−Me)および(Cd−Go)を入力する。
ステップS92においては、入力された距離(S−A)、(S−B)、(Go−Me)および(Cd−Go)から
P=((S−B)+(Go−Me)+(Cd−Go))/(S−A)
に従ってPを計算する。
ステップS93においては、上記のようにして計算されたPよりP/4を計算し、その小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P/4)×1000
を計算する。
ステップS94においては、上記のようにして計算により求めたQから、Q≧C5 であるか否かを判定する。
ステップS95においては、Q≧C5 である場合には、OSASを発症するリスクが高いと判定する。例えば、Q≧703である場合には、OSASを発症するリスクが高いと判定する。この場合、さらに、例えばQ≧720である場合には、OSASを発症するリスクが特に高いと判定するようにしてもよい。
ステップS96においては、OSASを発症するリスクが高いとの判定結果を例えばディスプレイに出力する。
ステップS94において、Q≧C5 でない、言い換えるとQ<C5 であると判定された場合には、テップS97において、OSASを発症するリスクが低いと判定する。
ステップS98においては、OSASを発症するリスクが低いとの判定結果を例えばディスプレイに出力する。
この第10の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法によれば、頭部X線撮影により計測された距離(S−A)、(S−B)、(Go−Me)および(Cd−Go)に基づいて、医師の経験などに左右されずに、一定の正確さをもってOSASを発症するリスクを判定することができる。
〈11.第11の実施の形態〉
第11の実施の形態においては、P=((S−B)+(Go−Me))/(S−A)より計算されるQ=(P−[P])×1000またはQ=(P−([P]+1))×1000をOSAS指数として用い、このOSAS指数Qの計算方法について説明する。
図52にこの計算方法のフローチャートを示す。このフローチャートに従ったプログラムを作成し、コンピュータに実行させる。
この計算を行う前に、OSASを発症するリスクを判定する被験者の頭部X線撮影を行い、SとAとの間の距離(S−A)、SとBとの間の距離(S−B)およびGoとMeとの間の距離(Go−Me)を計測する。これらの距離の計測は、第1の実施の形態と同様に行うことができる。
図52に示すように、ステップS101において、上記のようにして計測された距離(S−A)、(S−B)および(Go−Me)を入力する。
ステップS102においては、入力された(S−A)、(S−B)および(Go−Me)から
P=((S−B)+(Go−Me))/(S−A)
に従ってPを計算する。
ステップS103においては、上記のようにして計算されたPの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P−[P])×1000(ただし、2.000≦P<3.000)
または
Q=(P−([P]+1))×1000(ただし、P<2.000)
を計算する。
ステップS104においては、上記のようにして計算されたOSAS指数Qを例えばディスプレイに出力する。
こうして計算されたOSAS指数Qが所定の値C6 以上の場合には、顎骨の骨格性の観点から、OSASを発症するリスクが高いと判定することができる。C6 は必要に応じて決めることができるが、例えば62である。
OSAS指数QがC6 未満の場合は、顎骨の骨格性の観点からはOSASを発症するリスクが低いと判定することができる。
一般的には、OSAS指数Qに加えて、医師が、OSASの検査に従来より用いられている他の検査の結果などを併用してOSASを発症するリスクを最終的に判定する。
[実施例6]
患者1〜23の頭部X線規格写真を元に作成された透写図である図3〜図25から距離(S−A)、(S−B)および(Go−Me)を計測し、P=((S−B)+(Go−Me))/(S−A)を計算し、Q=(P−[P])×1000またはQ=(P−([P]+1))×1000を計算した。
図3〜図25より計測された距離(S−A)、(S−B)、(Go−Me)およびQは下記の通りである。PSGにより得られた患者1〜23のAHIおよびSaO2 あるいはSpO2 は実施例1と同じである。
患者 (S−A) (S−B) (Go−Me) Q
(mm) (mm) (mm)
1 75 106 65 280
2 83 111 67 144
3 77 104 68 233
4 79 103 65 126
5 84 117 76 297
6 78 108 70 282
7 79 102 69 164
8 89 121 75 202
9 83 111 65 120
10 80 111 70 262
11 88 115 81 227
12 80 105 60 62
13 83 109 67 120
14 83 111 65 120
15 79 103 65 126
16 84 108 70 119
17 70 108 61 257
18 70 97 70 176
19 85 115 70 220
20 77 101 70 212
21 80 107 77 235
22 85 113 73 216
23 83 111 73 211
対照群として、被験者24〜35を採用した。これらの被験者24〜35の頭部X線規格写真を元に作成された透写図である図26〜図37から距離(S−A)、(S−B)および(Go−Me)を計測し、P=((S−B)+(Go−Me))/(S−A))を計算し、Q=(P−[P])×1000またはQ=(P−([P]+1))×1000を計算した。
図26〜図37より計測された距離(S−A)、(S−B)、(Go−Me)およびQは下記の通りである。
被験者 (S−A) (S−B) (Go−Me) Q
(mm) (mm) (mm)
24 78 123 78 576
25 83 123 81 457
26 88 126 78 318
27 85 119 77 305
28 75 109 70 386
29 87 128 80 390
30 86 111 69 93
31 90 127 80 300
32 79 105 73 253
33 81 103 70 135
34 81 108 68 172
35 91 115 65 −22
図53に患者1〜23のAHIおよびQの値をプロットした結果を示す。図53には被験者24〜35のQの値をAHI=0の直線上にプロットした。図53より、被験者24〜35のQは−22から576の広い範囲に分布しているの対し、患者1〜23のQは62から297の範囲に集中して分布しており、両者の分布は大きく異なることが分かる。従って、この分布の相違を利用して、Qの値によりOSASのリスクを判定することができる。
ここで、Qは上下顎骨不調和を判断する指標として用いることができ、Qの大きさにより上下顎骨不調和の度合いを分類することができる。例えば、Qが0以下(分類1)、1〜150(分類2)、151〜250(分類3)、251〜300(分類4)、301〜350(分類5)、351〜400(分類6)、401以上(分類7)に分類する。分類1は重度の上下顎骨不調和であり、顎変形症に該当する。分類2は中程度から軽度の上下顎骨不調和である。分類3は、上下顎骨の不調和は認められず、スケレタル正常と判断される範囲である。分類4は軽度の上下顎骨不調和である。分類5は軽度から中程度の上下顎骨不調和である。分類6は中程度以上の上下顎骨不調和である。分類7は重度の上下顎骨不調和であり、顎変形症に該当する。上記の患者1〜23は、分類2が8人、分類3が10人、分類4が5人であり、分類1、5〜7は0人である。一方、上記の被験者24〜35は、分類1が1人、分類2が2人、分類3が1人、分類4が2人、分類5が2人、分類6が2人、分類7が2人である。被験者24〜35のQは分類1〜7にほぼ均等に分布しているのに対し、患者1〜23のQは分類2〜4に集中していることは注目に値する。
この第11の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定指標の計算方法によれば、頭部X線撮影により計測された距離(S−A)、(S−B)および(Go−Me)を用いてOSAS指数Qを計算することができる。そして、このOSAS指数Qに基づいて、医師の経験などに左右されずに、客観的にしかも短時間で、一定の正確さをもってOSASを発症するリスクを判定することができる。
〈12.第12の実施の形態〉
第12の実施の形態においては、閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法について説明する。
図54にこの閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法のフローチャートを示す。このフローチャートに従ったプログラムを作成し、コンピュータに実行させる。
第1の実施の形態と同様に、この閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法を実行する前に、距離(S−A)、(S−B)および(Go−Me)を計測する。
図54に示すように、ステップS111において、上記のようにして計測された距離(S−A)、(S−B)および(Go−Me)を入力する。
ステップS112においては、入力された距離(S−A)、(S−B)および(Go−Me)から
P=((S−B)+(Go−Me))/(S−A)
に従ってPを計算する。
ステップS113においては、上記のようにして計算されたPの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P−[P])×1000(ただし、2.000≦P<3.000)
または
Q=(P−([P]+1))×1000(ただし、P<2.000)
を計算する。
ステップS114においては、上記のようにして計算により求めたQから、Q≧C6 であるか否かを判定する。
ステップS115においては、Q≧C6 である場合には、OSASを発症するリスクが高いと判定する。例えば、Q≧62である場合には、OSASを発症するリスクが高いと判定する。この場合、さらに、例えばQ≧120である場合には、OSASを発症するリスクが特に高いと判定するようにしてもよい。
ステップS116においては、OSASを発症するリスクが高いとの判定結果を例えばディスプレイに出力する。
ステップS114において、Q≧C6 でない、言い換えるとQ<C6 であると判定された場合には、テップS117において、OSASを発症するリスクが低いと判定する。
ステップS118においては、OSASを発症するリスクが低いとの判定結果を例えばディスプレイに出力する。
この第12の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法によれば、頭部X線撮影により計測された距離(S−A)、(S−B)および(Go−Me)に基づいて、医師の経験などに左右されずに、一定の正確さをもってOSASを発症するリスクを判定することができる。
〈13.第13の実施の形態〉
第13の実施の形態においては、被験者の頭部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、SとXi (iは1以上4以下の整数で、X1 =B、X2 =Pog、X3 =Gn、X4 =Me)との間の距離(S−Xi )およびGoとXj (jは1以上4以下の整数で、j=iまたはj≠i)との間の距離(Go−Xj )を用い、P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/(S−A)(ただし、Xi =BかつXj =Meの場合を除く)より計算されるQ=(P−[P])×1000またはQ=(P−([P]+1))×1000をOSAS指数として用い、このOSAS指数Qの計算方法について説明する。P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/(S−A)によるこの計算方法は、P=((S−B)+(Go−Me))/(S−A)による計算方法と同様に有効である。
ここで、S、 A、B、Go、Pog、GnおよびMeは頭部X線撮影により求められる計測点である。各計測点の位置を図55に示す。Pogはポゴニオン(Pogonion)の略号で、フランクフルト(Frankfort) 平面に対して、下顎オトガイ隆起の最突出点である。Gnはグナチオン(Gnathion) の略号で、顔面平面(N(ナジオン(Nasion) の略号で、鼻骨前頭縫合の最前点)とPogとを結んだ直線)と下顎下縁平面とのなす角の2等分線がオトガイ隆起骨縁像と交わる点である。
図56にこの計算方法のフローチャートを示す。このフローチャートに従ったプログラムを作成し、コンピュータに実行させる。
この計算を行う前に、OSASを発症するリスクを判定する被験者の頭部X線撮影を行い、SとAとの間の距離(S−A)、SとXi との間の距離(S−Xi )およびGoとXj との間の距離(Go−Xj )を計測する。これらの距離の計測は、第1の実施の形態と同様に行うことができる。
図56に示すように、ステップS121において、上記のようにして計測された距離(S−A)、(S−Xi )および(Go−Xj )を入力する。
ステップS122においては、入力された(S−A)、(S−Xi )および(Go−Xj )から
P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/(S−A)
に従ってPを計算する。
ステップS123においては、上記のようにして計算されたPの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P−[P])×1000(ただし、2.000≦P<3.000)
または
Q=(P−([P]+1))×1000(ただし、P<2.000)
を計算する。
ステップS124においては、上記のようにして計算されたOSAS指数Qを例えばディスプレイに出力する。
こうして計算されたOSAS指数Qが所定の値C6 以上の場合には、顎骨の骨格性の観点から、OSASを発症するリスクが高いと判定することができる。C6 は必要に応じて決めることができるが、例えば62である。
OSAS指数QがC6 未満の場合は、顎骨の骨格性の観点からはOSASを発症するリスクが低いと判定することができる。
一般的には、OSAS指数Qに加えて、医師が、OSASの検査に従来より用いられている他の検査の結果などを併用してOSASを発症するリスクを最終的に判定する。
この第13の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定指標の計算方法によれば、頭部X線撮影により計測された距離(S−A)、(S−Xi )および(Go−Xj )を用いてOSAS指数Qを計算することができる。そして、このOSAS指数Qに基づいて、医師の経験などに左右されずに、客観的にしかも短時間で、一定の正確さをもってOSASを発症するリスクを判定することができる。
〈14.第14の実施の形態〉
第14の実施の形態においては、閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法について説明する。
図57にこの閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法のフローチャートを示す。このフローチャートに従ったプログラムを作成し、コンピュータに実行させる。
第1の実施の形態と同様に、この閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法を実行する前に、距離(S−A)、(S−Xi )および(Go−Xj )を計測する。
図57に示すように、ステップS131において、上記のようにして計測された距離(S−A)、(S−Xi )および(Go−Xj )を入力する。
ステップS132においては、入力された距離(S−A)、(S−Xi )および(Go−Xj )から
P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/(S−A)
に従ってPを計算する。
ステップS133においては、上記のようにして計算されたPの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P−[P])×1000(ただし、2.000≦P<3.000)
または
Q=(P−([P]+1))×1000(ただし、P<2.000)
を計算する。
ステップS134においては、上記のようにして計算により求めたQから、Q≧C6 であるか否かを判定する。
ステップS135においては、Q≧C6 である場合には、OSASを発症するリスクが高いと判定する。例えば、Q≧62である場合には、OSASを発症するリスクが高いと判定する。この場合、さらに、例えばQ≧120である場合には、OSASを発症するリスクが特に高いと判定するようにしてもよい。
ステップS136においては、OSASを発症するリスクが高いとの判定結果を例えばディスプレイに出力する。
ステップS134において、Q≧C6 でない、言い換えるとQ<C6 であると判定された場合には、テップS137において、OSASを発症するリスクが低いと判定する。
ステップS138においては、OSASを発症するリスクが低いとの判定結果を例えばディスプレイに出力する。
この第14の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法によれば、頭部X線撮影により計測された距離(S−A)、(S−Xi )および(Go−Xj )に基づいて、医師の経験などに左右されずに、一定の正確さをもってOSASを発症するリスクを判定することができる。
ここで、第1〜第14の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定指標の計算方法および閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法の実施に用いるデータ処理装置について説明する。
図58はこのデータ処理装置10の一例を示す。図58に示すように、このデータ処理装置10は、補助記憶装置11、メモリ12、処理部としてのCPU(Central Processing Unit)13、入力部14、出力部15および入出力インタフェース16を有する。
補助記憶装置11は、各種の情報を記憶するものであり、例えば、ハードディスク、ROM(Read Only Memory) などにより構成される。この補助記憶装置11は、プログラム111、コンパイラ112および実行モジュール113を記憶している。
プログラム111は、図2、図39、図40、図42、図43、図45、図46、図48、図49、図51、図52、図54、図56、図57に示すフローチャート上の処理が記述されているプログラム(ソースプログラム)である。コンパイラ112は、プログラム111をコンパイルおよびリンクするものである。実行モジュール113は、コンパイラ112によりコンパイルおよびリンクされたモジュールである。
メモリ12は、各種の情報を記憶する一時記憶手段であり、例えば、RAM(Random Access Memory) などにより構成される。CPU13は、加減乗除などの各種演算処理を行うものであり、メモリ12および入出力インタフェース16を介して実行モジュール13を実行する役割を果たす。入力部14は、各種の実行コマンドなどを入力する入力装置である。出力部15は、各種の実行結果などを出力する出力装置である。入出力インタフェース16は、データ処理装置10の各構成要素間の入出力を仲介する。
次に、上述のように構成されたデータ処理装置10の動作について説明する。まず、操作者により入力部14から入力されたコンパイルコマンドは、入出力インタフェース16を介して、メモリ12にストアされる。メモリ12では、補助記憶装置11のプログラム111が、コンパイラ112によりコンパイルおよびリンクされ、機械語コードである実行モジュール113が生成される。
次に、操作者により入力部14から実行コマンドが入力されると、CPU13がメモリ12に実行モジュール113をロードする。実行モジュール113がメモリ12にロードされると、CPU13によって、図2、図39、図40、図42、図43、図45、図46、図48、図49、図51、図52、図54、図56または図57に示すフローチャート上の各処理がメモリ12からCPU13に逐次呼び出され、各処理が実行された後、その実行結果がメモリ12にストアされる。メモリ12にストアされた実行結果は、CPU13によって、入出力インタフェース16を介して、出力部15に出力される。
例えば、図52に示すフローチャート上の処理を実行してOSAS指数Qを計算する場合には次のようにする。まず、入力処理のステップS1を実現するための実行モジュール113がメモリ12からCPU13に呼び出される。このステップS101においては、操作者により入力部14から入力されたデータ(距離(S−A)、(S−B)および(Go−Me))をメモリ12にロードする。ステップS101の入力処理が終了すると、算出処理のステップS102を実現するための実行モジュール113がメモリ12からCPU13に呼び出される。このステップS102においては、入力されたデータによりPを計算する。ステップS102の算出処理が終了すると、ステップS103を実現するための実行モジュール113がメモリ12からCPU13に呼び出される。このステップS103においては、Pの大きさに応じてOSAS指数Qを算出する。ステップS103の算出処理が終了すると、ステップS104を実現するための実行モジュール113がメモリ12からCPU13に呼び出される。このステップS104においては、Qの値を算出結果として出力部15に出力する。
図2、図39、図40、図42、図43、図45、図46、図48、図49、図51、図54、図56または図57に示すフローチャート上の処理を実行する場合も上述と同様である。
〈15.第15の実施の形態〉
第2、第4、第6、第8、第10、第12または第14の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法は、顎骨の骨格性の観点から、OSASを発症するリスクを判定する方法であるが、この方法を、舌骨の位置の観点から、OSASを発症するリスクを判定する閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法と組み合わせると、より有効になる。そこで、次に、舌骨の位置の観点から、OSASを発症するリスクを判定する閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法について説明する。
すなわち、本発明者は、鋭意研究を行う過程で、偶然に、閉塞型睡眠時無呼吸症候群と診断された患者と呼吸障害のない被験者とについて撮影された側方頭頸部X線規格写真において舌骨の位置、取り分け舌骨の体部の位置を分析したところ、舌骨の体部の中心の位置が両者の間で明確に異なることを見出した。さらに、閉塞型睡眠時無呼吸症候群と診断された患者の後前方向頭頸部X線規格写真あるいは前後方向頭頸部X線規格写真を撮影したところ、呼吸障害のない被験者では下顎骨などと重なって観察されない舌骨が明確に観察されることから、これに基づき、患者の後前方向頭頸部X線規格写真あるいは前後方向頭頸部X線規格写真を撮影した時に、撮影画像に舌骨が観察されるか否かにより患者の閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスクを容易に判定することができることを見出した。ここで、後前方向(posteroanterior)頭頸部X線撮影はX線が被験者の後ろから前へ透過する撮影であり、前後方向(posteroanterior)頭頸部X線撮影はX線が被験者の前から後ろへ透過する撮影である。後前方向頭頸部X線撮影または前後方向頭頸部X線撮影により得られる撮影画像に舌骨が検出されない場合は、閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスクはなく、後前方向頭頸部X線撮影または前後方向頭頸部X線撮影により得られる撮影画像に舌骨が検出される場合は、閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスクがあると判定することができる。後前方向頭頸部X線撮影または前後方向頭頸部X線撮影により得られる撮影画像に舌骨が検出されない場合は、下顎骨によって舌骨が隠されてしまうこと、言い換える下顎骨と舌骨とを区別することができなくなることに対応する。また、後前方向頭頸部X線撮影または前後方向頭頸部X線撮影により得られる撮影画像に舌骨が検出される場合は、舌骨の位置が低い結果、下顎骨によって舌骨が隠されることがなくなり、下顎骨と舌骨とを区別することができることに対応する。
この閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法は、具体的には、第2、第4、第6、第8、第10、第12または第14の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法に基づいてリスク判定を行い、さらに、被験者の側方頭頸部X線撮影により検出された少なくとも舌骨、S、GoおよびMeを用い、上記検出された上記舌骨の体部の中心が、Meから線分S−Goの延長線に下ろした垂線の上の領域に含まれるか否かを判定する。典型的には、この閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法は、被験者の側方頭頸部X線撮影により少なくとも舌骨、S、GoおよびMeを検出する第1のステップと、上記検出された上記舌骨の体部の中心が、Meから線分S−Goの延長線に下ろした垂線の上の領域に含まれるか否かを判定する第2のステップとを有する。この閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法においては、舌骨の体部の中心がMeから線分S−Goの延長線に下ろした垂線の上の領域に含まれる場合は閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスクはなく、この領域に含まれない、言い換えるとMeから線分S−Goの延長線に下ろした垂線の下の領域に含まれる場合は閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスクがあると判定することができる。好適には、第2のステップにおいて、検出された舌骨の体部の中心が、線分S−Goの延長線とMeから線分S−Goの延長線に下ろした垂線と線分Go−Meとにより形成される第1の三角形の内部に含まれるか否かを判定する。この場合、舌骨の体部の中心が第1の三角形の内部に含まれる場合は閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスクはなく、第1の三角形の下方の領域に位置する場合は閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスクがあると判定することができる。この閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法は、必要に応じて、第1のステップにおいて、被験者の側方頭頸部X線撮影によりコンディリオンCdをさらに検出し、第2のステップにおいて、検出された舌骨の体部の中心が、第1の三角形の内部、線分Cd−Goの延長線とMeから線分Cd−Goの延長線に下ろした垂線とMeから線分S−Goの延長線に下ろした垂線とにより形成される第2の三角形の内部および第2の三角形の下方の領域のうちのどの領域に含まれるかを判定する。この場合、舌骨の体部の中心が第1の三角形の内部に含まれる場合は閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスクはなく、舌骨の体部の中心が第2の三角形の内部または第2の三角形の下方の領域に位置する場合は閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスクがあると判定することができる。さらに、一般的には、舌骨の体部の中心が第2の三角形の下方の領域に位置する場合は、舌骨の体部の中心が第2の三角形の内部に位置する場合に比べて閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスクがより高いと判定することができる。第1のステップにおける舌骨の体部の中心、S、Go、MeおよびCdの検出は、典型的には、例えば、コンピュータを用いた画像処理により行うことができる。図59に、第1の三角形および第2の三角形を示す。
図60に示すように、舌骨は、一般的に前頸部の第三頸椎と同レベルの高さにあるとされている、他の頭部骨格系の骨から遊離した可動性の単骨である。舌骨は、筋や靱帯によって下顎骨、茎状突起、甲状軟骨、胸骨柄および肩甲骨に結合されている。図61A(右前外側面)および図61B(前上面)に示すように、舌骨は、体部(舌骨体)と大角と小角とからなり、全体としてU字形の形状を有する。体部は舌骨の中央部分にあり、前方に面している。大角は、体部と、体部に続く、舌骨の両端部である。小角は、大角と体部との結合部近くの上方から茎状突起に向かって突き出ている小さな突起であり、茎突舌骨靱帯を介して茎状突起と接続されている。図61Cに示すように、正中矢状面上の舌骨の体部の断面は、ほぼ角を丸めた四角形状である。舌骨は、側方頭頸部X線撮影では、体部を通るX線の透過長さが舌骨の他の部分に比べてはるかに大きいため、体部がほぼ角を丸めた四角形状の形状で明確に検出され、この体部に連なって大角が検出される。
上記の閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法、上記の第1のステップおよび第2のステップを含む所定のプログラムの少なくとも一つを有するコンピュータにより容易に実行することができる。このコンピュータの種類は特に問わず、デスクトップ型、ノート型、タブレット端末などの各種の携帯端末などのいずれであってもよい。このプログラムは、例えばCD−ROMなどの各種のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納することができ、あるいは、インターネットなどの電気通信回線を通じて提供することができる。典型的には、例えば、このプログラムを有するコンピュータを備えたX線診断システムを用いて被験者の側方頭頸部X線撮影を行い、その結果に基づいて閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法および舌骨沈下判定方法を実行する。このコンピュータとX線診断システムとは有線で接続されても無線で接続されてもよい。
被験者の側方頭頸部X線撮影に基づく、第15の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法について具体的に説明する。
図62にこの閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法のフローチャートを示す。このフローチャートに従ったプログラムを作成し、コンピュータに実行させる。
ステップS141において、被験者の側方頭頸部X線撮影により舌骨の体部の中心、S、 GoおよびMeを検出する。すなわち、被験者の側方頭頸部X線撮影を行い、撮影画像または写真から舌骨の体部の中心、S、 GoおよびMeを検出する。撮影は、中心咬合位またはこれに準じる位置で行う。また、撮影は、被験者の頭部のフランクフルト平面が床面に平行になるように頭部の前後方向の傾きを設定して行う。
舌骨の体部の中心、S、 GoおよびMeの検出は、例えば、コンピュータに接続されたディスプレイに撮影画像を表示した状態で次のようにして行うことができる。まず、S、 GoおよびMeについては、ディスプレイ上でマウスを用いてカーソルをS、 GoおよびMe上に移動し、クリックする。あるいは、タッチパネルディスプレイを用いる場合には、ディスプレイ上で手の指やタッチペンなどでS、 GoおよびMeをタッチする。こうして、S、 GoおよびMeを検出することができる。舌骨の体部は、次のようにして検出することができる。すなわち、撮影画像上の舌骨の体部(舌骨体)の輪郭線上に輪郭全体を表すような複数の点をマウスを用いてクリックし、これらの点間を直線または曲線で結び、好適にはこれらの点間を滑らかな曲線で結ぶ。これらの点間を直線または曲線で結ぶプログラムは容易に作成することができる。撮影画像上で観察される舌骨の体部(舌骨体)の輪郭は一般的には四隅が丸まった長方形状であり、比較的単純な形状であるため、これらの点の数は通常は4点から10点あれば足りるが、点の数が多いほどより正確に輪郭を描くことができる。あるいは、タッチパネルディスプレイを用いる場合には、必要に応じて舌骨の体部を拡大して表示し、ディスプレイ上で手の指やタッチペンなどで舌骨の体部の輪郭をなぞってもよい。舌骨の体部の中心は、上記のようにして検出された舌骨の体部(舌骨体)の輪郭からなる図形の中心を求めることにより検出することができる。一例を図63AおよびBに示す。図63Aに示すように、この例では、撮影画像上の舌骨の体部(舌骨体)の輪郭線上に輪郭全体を表すように点P1 〜P10をマウスを用いてクリックし、これらの点P1 〜P10間を曲線により滑らかに結ぶことにより、図63Bに示すように、舌骨の体部(舌骨体)の入力画像を得ることができる。舌骨の体部の中心は、こうして求められた舌骨の体部の入力画像から、次のようにして求めることができる。すなわち、例えば、舌骨の体部の入力画像を横方向にx軸、縦方向にy軸を取ったxy座標面に表示するとする。このxy座標面上で入力画像の最上点および最下点のy座標を求め、最上点のy座標をy1 、最下点のy座標をy2 とする。このとき、舌骨の体部の入力画像の中心のy座標は(y1 +y2 )/2となる。次に、y=(y1 +y2 )/2で表される直線(x軸に平行な直線)を引き、この直線が入力画像と交わる2点のx座標をそれぞれx1 、x2 とすると、舌骨の体部の入力画像の中心のx座標は=(x1 +x2 )/2となる。以上により、舌骨の体部の入力画像の中心の座標は((x1 +x2 )/2、(y1 +y2 )/2)と求めることができる。あるいは、舌骨の体部の中心は、舌骨の体部の輪郭からなる図形の重心を計算で求めることにより求めることもできる。この重心の位置は、舌骨の体部が特異な形状を有していない限り、座標が((x1 +x2 )/2、(y1 +y2 )/2)の上記の中心とほぼ一致する。
舌骨の体部の中心は画像認識技術を用いて次のようにして検出することもできる。すなわち、側方頭頸部X線撮影により得られた撮影画像上で観察される舌骨全体の形状は概ね一致しており、図64に示すような全体として湾曲した形状を有し、舌骨の体部(舌骨体)は舌骨の右側の部分を構成する。そこで、従来公知のパターン認識技術、具体的には、例えばテンプレートマッチング技術を用いて舌骨の体部(舌骨体)の位置を検出する。すなわち、側方頭頸部X線撮影により得られた撮影画像の画像データをコンピュータに取り込み、図64に示す舌骨の標準的な形状を標準画像、つまりテンプレートとし、撮影画像を入力画像とする。ここで、舌骨は撮影画像の最下部に存在するため、入力画像は撮影画像の最下部に限定することもでき、そうすることで入力画像のデータ量の大幅な低減を図ることができる。そして、入力画像上でテンプレートを移動することにより、撮影画像上の舌骨の位置を検出することができる。こうして舌骨の位置を検出したら、舌骨の体部(舌骨体)をこの舌骨の右側の部分として検出することができ、舌骨の体部の中心を検出することができる。
ステップS142においては、検出された舌骨の体部の中心が、Meから線分S−Goの延長線に下ろした垂線より上の領域にあるか否かを判定する。
ステップS142において、検出された舌骨の体部の中心が、Meから線分S−Goの延長線に下ろした垂線より上の領域にあると判定された場合には、ステップS143において、OSASのリスクがないと判定する。
ステップS144においては、OSASのリスクがないとの判定結果を例えばディスプレイに出力する。
ステップS142において、検出された舌骨の体部の中心が、Meから線分S−Goの延長線に下ろした垂線より上の領域にあると判定された場合には、ステップS145において、OSASのリスクがあると判定する。
ステップS146においては、OSASのリスクがあるとの判定結果を例えばディスプレイに出力する。
必要に応じて、上記の判定に加えて、医師が、OSASの検査に従来より用いられている他の検査の結果などを併用してOSASを発症するリスクを最終的に判定することができる。検出された舌骨の体部の中心が、Meから線分S−Goの延長線に下ろした垂線上あるいはそのごく近傍に位置するボーダーラインの場合も、同様である。
この第15の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法によれば、側方頭頸部X線撮影により検出された舌骨の体部の中心、S、GoおよびMeに基づいて、医師の経験などに左右されずに、客観的にしかも短時間で、一定の正確さをもってOSASを発症するリスクを判定することができ、第2、第4、第6、第8、第10、第12または第14の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法による判定結果と組み合わせることにより、より高い正確さをもってOSASを発症するリスクを判定することができる。
〈16.第16の実施の形態〉
第16の実施の形態においては、第2、第4、第6、第8、第10、第12または第14の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法と組み合わせられる、被験者の側方頭頸部X線撮影に基づく閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法について説明する。
図65にこの閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法のフローチャートを示す。このフローチャートに従ったプログラムを作成し、コンピュータに実行させる。
ステップS151において、被験者の側方頭頸部X線撮影により舌骨の体部の中心、S、 GoおよびMeを検出する。すなわち、被験者の側方頭頸部X線撮影を行い、撮影画像または写真から舌骨の体部の中心、S、 GoおよびMeを検出する。撮影は、中心咬合位またはこれに準じる位置で行う。また、撮影は、被験者の頭部のフランクフルト平面が床面に平行になるように頭部の前後方向の傾きを設定して行う。
舌骨の体部の中心、S、 GoおよびMeの検出は、例えば、コンピュータに接続されたディスプレイに撮影画像を表示した状態で次のようにして行うことができる。まず、S、 GoおよびMeについては、ディスプレイ上でマウスを用いてカーソルをS、 GoおよびMe上に移動し、クリックする。あるいは、タッチパネルディスプレイを用いる場合には、ディスプレイ上で手の指やタッチペンなどでS、 GoおよびMeをタッチする。こうして、S、 GoおよびMeを検出することができる。こうして、S、 GoおよびMeを検出することができる。舌骨の体部は、次のようにして検出することができる。すなわち、撮影画像上の舌骨の体部(舌骨体)の輪郭線上に輪郭全体を表すような複数の点をマウスを用いてクリックし、これらの点間を直線または曲線で結び、好適にはこれらの点間を滑らかな曲線で結ぶ。これらの点間を直線または曲線で結ぶプログラムは容易に作成することができる。撮影画像上で観察される舌骨の体部(舌骨体)の輪郭は一般的には四隅が丸まった長方形状であり、比較的単純な形状であるため、これらの点の数は通常は4点から10点あれば足りるが、点の数が多いほどより正確に輪郭を描くことができる。あるいは、タッチパネルディスプレイを用いる場合には、必要に応じて舌骨の体部を拡大して表示し、ディスプレイ上で手の指やタッチペンなどで舌骨の体部の輪郭をなぞってもよい。舌骨の体部の中心は、上記のようにして検出された舌骨の体部(舌骨体)の輪郭からなる図形の中心を求めることにより検出することができる。
ステップS152においては、検出された舌骨の体部の中心が、線分S−Goの延長線とMeから線分S−Goの延長線に下ろした垂線と線分Go−Meとにより形成される第1の三角形(以下「エリア1」と言う。)の内部に含まれるか否かを判定する。
ステップS152において、検出された舌骨の体部の中心がエリア1の内部に含まれると判定された場合には、ステップS153において、OSASのリスクがないと判定する。
ステップS154においては、OSASのリスクがないとの判定結果を例えばディスプレイに出力する。
ステップS152において、検出された舌骨の体部の中心がエリア1の内部に含まれない、言い換えるとエリア1の下方にあると判定された場合には、ステップS155において、OSASのリスクがあると判定する。
ステップS156においては、OSASのリスクがあるとの判定結果を例えばディスプレイに出力する。
必要に応じて、上記の判定に加えて、医師が、OSASの検査に従来より用いられている他の検査の結果などを併用してOSASを発症するリスクを最終的に判定することができる。検出された舌骨の体部の中心が、エリア1の底辺(Meから線分S−Goの延長線に下ろした垂線)または側辺(線分S−Goの延長線)上あるいはそのごく近傍に位置するボーダーラインの場合も、同様である。
この第16の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法によれば、側方頭頸部X線撮影により検出された舌骨の体部の中心、S、GoおよびMeに基づいて、医師の経験などに左右されずに、客観的にしかも短時間で、一定の正確さをもってOSASを発症するリスクを判定することができ、第2、第4、第6、第8、第10、第12または第14の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法による判定結果と組み合わせることにより、より高い正確さをもってOSASを発症するリスクを判定することができる。
〈17.第17の実施の形態〉
第17の実施の形態においては、第2、第4、第6、第8、第10、第12または第14の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法と組み合わせられる、被験者の側方頭頸部X線撮影に基づく閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法について説明する。
図66にこの閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法のフローチャートを示す。このフローチャートに従ったプログラムを作成し、コンピュータに実行させる。
ステップS161において、被験者の側方頭頸部X線撮影により舌骨の体部の中心、S、 Go、MeおよびCdを検出する。すなわち、被験者の側方頭頸部X線撮影を行い、撮影画像または写真から舌骨の体部の中心、S、 Go、MeおよびCdを検出する。撮影は、中心咬合位またはこれに準じる位置で行う。また、撮影は、被験者の頭部のフランクフルト平面が床面に平行になるように頭部の前後方向の傾きを設定して行う。
舌骨の体部の中心、S、 Go、MeおよびCdの検出は、例えば、コンピュータに接続されたディスプレイに撮影画像を表示した状態で次のようにして行うことができる。まず、S、 Go、MeおよびCdについては、ディスプレイ上でマウスを用いてカーソルをS、 Go、MeおよびCd上に移動し、クリックする。あるいは、タッチパネルディスプレイを用いる場合には、ディスプレイ上で手の指やタッチペンなどでS、 Go、MeおよびCdをタッチする。こうして、S、 Go、MeおよびCdを検出することができる。舌骨の体部は、次のようにして検出することができる。すなわち、撮影画像上の舌骨の体部(舌骨体)の輪郭線上に輪郭全体を表すような複数の点をマウスを用いてクリックし、これらの点間を直線または曲線で結び、好適にはこれらの点間を滑らかな曲線で結ぶ。これらの点間を直線または曲線で結ぶプログラムは容易に作成することができる。撮影画像上で観察される舌骨の体部(舌骨体)の輪郭は一般的には四隅が丸まった長方形状であり、比較的単純な形状であるため、これらの点の数は通常は4点から10点あれば足りるが、点の数が多いほどより正確に輪郭を描くことができる。あるいは、タッチパネルディスプレイを用いる場合には、必要に応じて舌骨の体部を拡大して表示し、ディスプレイ上で手の指やタッチペンなどで舌骨の体部の輪郭をなぞってもよい。舌骨の体部の中心は、上記のようにして検出された舌骨の体部(舌骨体)の輪郭からなる図形の中心を求めることにより検出することができる。
ステップS162においては、検出された舌骨の体部の中心が、線分S−Goの延長線とMeから線分S−Goの延長線に下ろした垂線と線分Go−Meとにより形成される第1の三角形、すなわちエリア1の内部に含まれるか否かを判定する。
ステップS162において、検出された舌骨の体部の中心がエリア1の内部に含まれると判定された場合には、ステップS163において、OSASのリスクがないと判定する。
ステップS164においては、OSASのリスクがないとの判定結果を例えばディスプレイに出力する。
ステップS162において、検出された舌骨の体部の中心がエリア1の内部に含まれない、言い換えるとエリア1の下方にあると判定された場合には、ステップS165において、検出された舌骨の体部の中心が、線分Cd−Goの延長線とMeから線分Cd−Goの延長線に下ろした垂線とMeから線分S−Goの延長線に下ろした垂線とにより形成される第2の三角形((以下「エリア2」と言う。)の内部に含まれるか否かを判定する。
ステップS165において、検出された舌骨の体部の中心がエリア2の内部に含まれると判定された場合には、ステップS166において、OSASのリスクがあると判定する。
ステップS167においては、OSASのリスクがあるとの判定結果を例えばディスプレイに出力する。
ステップS165において、検出された舌骨の体部の中心がエリア2の内部に含まれない、言い換えるとエリア2の下方、すなわちエリア3にあると判定された場合には、ステップS168において、OSASのリスクが高いと判定する。
ステップS169においては、OSASのリスクが高いとの判定結果を例えばディスプレイに出力する。
必要に応じて、上記の判定に加えて、医師が、OSASの検査に従来より用いられている他の検査の結果などを併用してOSASを発症するリスクを最終的に判定することができる。検出された舌骨の体部の中心が、エリア1の底辺(Meから線分S−Goの延長線に下ろした垂線)または側辺(線分S−Goの延長線)上あるいはそのごく近傍に位置したり、エリア2の底辺(Meから線分Cd−Goの延長線に下ろした垂線)または側辺(線分Cd−Goの延長線)上あるいはそのごく近傍に位置したりするボーダーラインの場合も、同様である。
この第17の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法によれば、側方頭頸部X線撮影により検出された舌骨の体部の中心、S、Go、MeおよびCdに基づいて、医師の経験などに左右されずに、客観的にしかも短時間で、一定の正確さをもってOSASを発症するリスクを判定することができるだけでなく、OSASを発症するリスクの高さも判定することができ、第2、第4、第6、第8、第10、第12または第14の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法による判定結果と組み合わせることにより、より高い正確さをもってOSASを発症するリスクを判定することができる。
[実施例7]
PSGによりOSASの検査を行い、重症、中等症または軽症と診断された16人の患者の頭頸部X線規格写真を撮影した。撮影は、フランクフルト平面を床面に平行に設定して中心咬合位またはそれに準じる位置で行った。
患者41〜56の透写図を図67〜図82に示す。PSGにより得られた患者41〜56のAHI(仰臥位)およびSaO2 (最低値)は下記の通りである。ただし、患者53については、SaO2 (最低値)の代わりにSpO2 (最低値)を示した。なお、患者41〜56は、それぞれ患者11、6、7、18、4、12、19、21、9、15、13、14、3、22、2、23と同一である。
患者 AHI SaO2
(%)
41 43.1 70
42 36.8 87
43 30.2 83
44 62.9 73
45 53.5 71
46 25.7 79
47 112.5 85
48 11.9 93
49 35.5 80
50 66.0 76
51 24.8 92
52 9.6 90
53 41.1 68(SpO2
54 59.7 80
55 71.2 71
56 43.9 85
対照群として、睡眠時に呼吸障害が認められない5人の被験者57〜61を採用した。これらの被験者57〜61について頭頸部X線規格写真を撮影した。
被験者57〜61の透写図を図83〜図87に示す。
患者41〜56の舌骨の体部の中心を検出した結果、舌骨の体部の中心が存在するエリアは下記の通りであった。
患者 舌骨の体部の中心が存在するエリア OSAS発症リスク
41 エリア3 あり(高い)
42 エリア3 あり(高い)
43 エリア2 あり
44 エリア2 あり
45 エリア3 あり(高い)
46 エリア2 あり
47 エリア3 あり(高い)
48 エリア2 あり
49 エリア2 あり
50 エリア3 あり(高い)
51 エリア2 あり
52 エリア2 あり
53 エリア2 あり
54 エリア3 あり(高い)
55 エリア2 あり
56 エリア2 あり
被験者57〜61の舌骨の体部の中心を検出した結果、舌骨の体部の中心が存在するエリアは下記の通りであった。
被験者 舌骨の体部の中心が存在するエリア OSAS発症リスク
57 エリア1 なし
58 エリア1 なし
59 エリア1 なし
60 エリア1 なし
61 エリア1 なし
以上の結果から分かるように、頭頸部X線規格写真を撮影し、撮影画像または撮影した写真から舌骨の体部の中心がエリア1、2、3のいずれに存在するかを検出することにより、OSASの発症リスクを判定することができる。
〈18.第18の実施の形態〉
第4の実施の形態においては、第2、第4、第6、第8、第10、第12または第14の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法と組み合わせられる、被験者の後前方向頭頸部X線撮影に基づく閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法について説明する。
図88にこの閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法のフローチャートを示す。このフローチャートに従ったプログラムを作成し、コンピュータに実行させる。
ステップS161において、被験者の後前方向頭頸部X線撮影を行い、撮影画像から舌骨を検出する。撮影は、中心咬合位またはこれに準じる位置で行う。また、撮影は、被験者の頭部のフランクフルト平面が床面に平行になるように頭部の前後方向の傾きを設定して行う。
舌骨の検出は、例えば、コンピュータに接続されたディスプレイに撮影画像を表示した状態で、画像認識技術を用いて次のようにして検出することができる。すなわち、後前方向頭頸部X線撮影により得られた撮影画像上で観察される舌骨全体の形状は概ね一致しており、全体として、中央部に対して両端部が斜め上方向に外側に折れ曲がった形状を有する(図61AおよびB参照。)。そこで、従来公知のパターン認識技術、具体的には、例えばテンプレートマッチング技術を用いて舌骨の位置を検出する。すなわち、後前方向頭頸部X線撮影により得られた撮影画像の画像データをコンピュータに取り込み、舌骨全体の標準的な形状を標準画像、つまりテンプレートとし、撮影画像を入力画像とする。ここで、舌骨は撮影画像の最下部に存在するため、入力画像は撮影画像の最下部に限定することもでき、そうすることで入力画像のデータ量の大幅な低減を図ることができる。そして、入力画像上でテンプレートを移動することにより、撮影画像上の舌骨を検出することができる。
ステップS162においては、舌骨が検出されか否かを判定する。
ステップS162において、舌骨が検出された場合には、ステップS163において、OSASのリスクがあると判定する。
ステップS164においては、OSASのリスクがあるとの判定結果を例えばディスプレイに出力する。
ステップS162において、舌骨が検出されない場合には、ステップS165において、OSASのリスクがないと判定する。
ステップS166においては、OSASのリスクがないとの判定結果を例えばディスプレイに出力する。
必要に応じて、上記の判定に加えて、医師が、OSASの検査に従来より用いられている他の検査の結果などを併用してOSASを発症するリスクを最終的に判定することができる。
この第18の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法によれば、後前方向頭頸部X線撮影により舌骨が検出されるか否かにより、医師の経験などに左右されずに、客観的にしかも短時間で、一定の正確さをもってOSASを発症するリスクを判定することができ、第2、第4、第6、第8、第10、第12または第14の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法による判定結果と組み合わせることにより、より高い正確さをもってOSASを発症するリスクを判定することができる。
[実施例8]
OSASの有無が不明の被験者62の側方頭頸部X線規格写真および後前方向頭頸部X線規格写真を撮影した。撮影は、フランクフルト平面を床面に平行に設定して中心咬合位またはそれに準じる位置で行った。
被験者62の側方頭頸部X線規格写真の透写図を図89に示す。また、被験者62の後前方向頭頸部X線規格写真を図90に示す。
図89から舌骨の体部の中心、S、Go、MeおよびCdを検出したところ、舌骨の体部の中心はエリア3の内部に存在し、OSASを発症するリスクが高いことが分かった。一方、図90から舌骨を検出したところ、下顎の下方に舌骨が検出された。すなわち、舌骨が検出されたことにより、OSASを発症するリスクがあると判定することができ、舌骨の体部の中心がエリア3の内部に存在することと考え合わせると、被験者62はOSASを発症するリスクが高いと判定することができる。
この第18の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法によれば、後前方向頭頸部X線撮影により舌骨が検出されるか否かにより、医師の経験などに左右されずに、客観的にしかも短時間で、一定の正確さをもってOSASを発症するリスクを判定することができ、第2、第4、第6、第8、第10、第12または第14の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法による判定結果と組み合わせることにより、より高い正確さをもってOSASを発症するリスクを判定することができる。
〈19.第19の実施の形態〉
第19の実施の形態においては、第2、第4、第6、第8、第10、第12、第14〜第18の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法を実施可能なX線診断システムについて説明する。
すなわち、このX線診断システムは、側方頭部X線撮影、側方頭頸部X線撮影、後前方向頭頸部X線撮影および前後方向頭頸部X線撮影により得られた撮影画像に基づいて第2、第4、第6、第8、第10、第12、第14〜第18の実施の形態のうちの一つまたは二つ以上による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法をコンピュータにより実行するためのプログラムが格納されたコンピュータを有する。
この第19の実施の形態によれば、被験者の側方頭部X線撮影、側方頭頸部X線撮影、後前方向頭頸部X線撮影および前後方向頭頸部X線撮影のいずれかを行い、得られた撮影画像に基づいて第2、第4、第6、第8、第10、第12、第14〜第18の実施の形態のうちの一つまたは二つ以上による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法を実行することにより、被験者のOSASの発症のリスクを判定することができる。
〈20.第20の実施の形態〉
第20の実施の形態においては、第2、第4、第6、第8、第10、第12、第14〜第18の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法における被験者の側方頭部X線撮影、側方頭頸部X線撮影、後前方向頭頸部X線撮影および前後方向頭頸部X線撮影に用いて好適なセファロX線撮影装置について説明する。このセファロX線撮影装置に、第2、第4、第6、第8、第10、第12、第14〜第18の実施の形態のうちの一つまたは二つ以上による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法をコンピュータにより実行するためのプログラムが格納されたコンピュータとを組み合わせることにより、閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定が可能なX線診断システムを構築することができる。
図91は第20の実施の形態によるセファロX線撮影装置を示す。図91に示すように、このセファロX線撮影装置は、X線発生部211と、アーム212、213と、アーム制御装置214と、X線検出部215とを有する。X線発生部211はX線管211aを有し、このX線管211aからX線が発生される。アーム制御装置214は、図示省略した支持部により床面に対して支持されている。
X線管211aから発生されたX線は被検体の頭頸部に照射され、この頭頸部を透過したX線がX線検出部215に入射し、透過X線画像が得られる。X線検出部215は特に限定されないが、例えば、X線フィルム、イメージングプレート、半導体検出器などが用いられる。透過X線画像は、必要に応じて、例えばディジタル画像信号に変換される。図示は省略するが、X線検出部215で得られる透過X線画像は画像収集部で撮像される。
アーム212、213は、鉛直線に平行かつ中心X線と直交する基準線216を挟んで互いに対向して設けられている。アーム212、213の上部はアーム制御装置214に取り付けられている。そして、アーム212、213は、このアーム制御装置214により、基準線216の周りに回転可能、基準線216に平行な方向に昇降可能および水平方向に互いに逆向きに並進移動可能になっている。アーム212、213の下部は下端に向かって幅が徐々に狭くなっており下端は円形になっている(図92参照)。また、アーム212、213の下端部はそれぞれ、鉛直線に対して内側に所定の角度折り曲げられた後、再び鉛直線に平行になっている。アーム212、213は、少なくとも撮影時にX線が照射される部分は透明材料により構成され、一般的にはそのほぼ全部が透明材料により構成される。アーム212、213の下端部の互いに対向する内側面にはそれぞれ先端が尖った円柱状のイヤーロッド217、218が互いに同軸に設けられている。イヤーロッド217、218は、従来公知のものを用いることができ、撮影時にその輪郭が写るようになっている。
アーム212、213の少なくとも一方の外側面には、被検体の頭部の前後方向の傾きを設定するための頭部傾き設定装置219が取り付けられている。図91には、アーム213の外側面に頭部傾き設定装置219が取り付けられている例が示されている。この場合、この頭部傾き設定装置219は、イヤーロッド218の中心軸に垂直な長方形状の透明板からなる。この透明板としては、アクリル板やPET(ポリエチレンテレフタレート)板などの透明プラスチック板、ガラス板などを用いることができる。この透明板は、必要な機械的強度が得られ、曲がりにくい厚さであればよいが、例えば、2mm以上10mm以下の厚さである。頭部傾き設定装置219の取付方法は特に限定されず、接着、ねじ止めなどのどのようなものであってもよい。
頭部傾き設定装置219の詳細を図92に示す。図92は頭部傾き設定装置219をその面に垂直な方向から見た図である。図92に示すように、頭部傾き設定装置219の下端面(底辺)は水平面に平行になっている。この頭部傾き設定装置219の下端面は、イヤーロッド218の最上点でイヤーロッド218の中心軸に垂直方向に引いた接線方向と一致している。この頭部傾き設定装置219には、イヤーロッド218の最上点を中心とした角度目盛219aが形成されており、分度器の機能を有する。図92においては、角度目盛219aは0°から90°まで10°間隔で形成されているが、角度目盛219aの付け方はこれに限定されるものではなく、例えば5°間隔あるいは1°間隔で形成してもよいし、特定の範囲内の角度だけ、例えば0°から30°まで角度目盛219aが形成されてもよい。角度目盛219aが0°の線は頭部傾き設定装置219の下端面と一致している。角度目盛219aは、典型的には、通常の分度器と同様に例えば黒色に着色された線により形成されるが、これに限定されるものではない。0°を除く角度目盛219aは、頭部傾き設定装置219の片面に設けてもよいが、好適には、両面の互いに対応する位置にそれぞれ設けられる。このように角度目盛219aを頭部傾き設定装置219の両面の互いに対応する位置に設けることにより、この角度目盛219aを水平方向から見たとき、両面の角度目盛219aが一致する方向が水平方向であり、一致しなければ水平方向からずれていると判断することができる。頭部傾き設定装置219の下端面には、この頭部傾き設定装置219に対して垂直に内側に向かって突出する水平板220が設けられている。図93に頭部傾き設定装置219および水平板220の平面図を示す。図93に示すように、水平板220は、イヤーロッド218から離れた部分に幅広の部分を有する。水平板220は、水平面を確認する際に視認を容易にするために、好適には着色され、具体的に例えば黒色に着色される。水平板220は、好適にはX線透過画像に写るようにその材質、厚さ、水平方向の幅などが選ばれる。水平板220の材質は、例えば、アクリルなどの透明プラスチック、不透明プラスチック、金属などである。水平板220の厚さは、例えば0.2mm以上2mm以下であるが、これに限定されるものではない。水平板220の水平方向の幅は、例えば1mm以上30mm以上であるが、これに限定されるものではない。
次に、このセファロX線撮影装置を用いて被検体の頭頸部X線撮影を行う方法について説明する。
(1)側方頭頸部X線規格写真を撮影する方法
図91において、アーム212、213を水平方向に外側に並進移動させて互いに十分な距離離し、かつ十分に高い位置に移動させておく。この状態で、図94に示すように、被検体の頭部221を、アーム212、213の間に、その正中矢状面がX線管211aからの中心X線に対して垂直になるように位置させる。被検体は、椅子に座った座位であっても立った状態の立位であってもよい。次に、アーム212、213を下降させることにより、イヤーロッド217、218が被検体の頭部221の左右の外耳孔の高さ位置に来るようにする。次に、アーム212、213を水平方向に内側に並進移動させ、被検体の頭部221の左右の外耳孔にイヤーロッド217、218を挿入する。そして、イヤーロッド217、218の最上点がポリオンに接触するようにすることによって頭部221を固定し、中心X線の照射方向がイヤーロッド217、218の中心軸と一致するようにする。次に、検査者が頭部221の顔面の所定の基準点(第2の基準点)、例えば、オルビターレ(Or)、瞳孔の中心の直下の眼窩縁、眼瞼裂の中心などを探す。例えば、オルビターレを基準点とする場合は、検査者が指先で眼窩下縁付近を触ることにより探すことができる。そして、図95に示すように、こうして探した基準点に円形の小さな色付きのシール222を貼る。このシール222の色は基本的にはどのようなものであってもよいが、例えば、赤色、黄色、緑色、青色、白色、黒色などであってよい。この基準点に貼られたシール222を、頭部221の側方から見ることが難しい場合には、顔面上のこのシール222から水平方向の外側に例えば5〜20mm離れた位置にもシール222を貼る。次に、図96に示すように、検査者が頭部傾き設定装置219を外側から水平方向に見る。このとき、透明板からなる頭部傾き設定装置219を透過してシール222を見ることができる。そして、頭部傾き設定装置219の角度目盛219aを用い、ポリオン(イヤーロッド218の最上点と一致する)とオルビターレとを結ぶ直線を所望の角度に設定する。図96には、一例として、ポリオンとオルビターレとを結ぶ平面、すなわちフランクフルト平面を水平に設定する場合が示されている。このようにフランクフルト平面を水平に設定する場合には、角度目盛219aが0°にある水平板220を外側から観察する。このとき、水平板220が線状に見えるときには、水平方向から観察していることになるから、ポリオンとオルビターレとを結ぶ直線がこの水平板220と一致するように頭部221の前後方向の傾きを設定する。こうして、頭部221のフランクフルト平面が水平面(床面)に平行になるように設定される。
上述のようにして頭部221の傾きを所望の傾きに設定した状態でX線撮影を行うことにより、側方頭頸部X線規格写真を撮影する。
頭部221のフランクフルト平面が水平面に対して正または負の角度傾斜した位置で側方頭頸部X線規格写真を撮影する一例として、頭部221のフランクフルト平面が水平面に対して10°傾斜した状態(顔面高位)で側方頭頸部X線規格写真を撮影する場合を図97に示す。図97に示すように、この場合には、頭部傾き設定装置219の角度目盛219aを用い、頭部221の前後方向の傾きを調整し、ポリオンとオルビターレとを結ぶ直線を10°の角度に設定する。
(2)後前方向頭頸部X線規格写真を撮影する方法
図98に示すように、アーム212、213を図91に示す位置から基準線216の周りに90°回転させる。そして、図99に示すように、側方頭頸部X線規格写真を撮影する場合と同様に、被検体の頭部221の左右の外耳孔にイヤーロッド217、218を挿入し、イヤーロッド217、218の最上点がポリオンに接触するようにすることによって頭部21を固定する。この場合、頭部221の顔面がX線検出部215に向いている。また、中心X線の照射方向はイヤーロッド217、218の中心軸と直交している。頭部221の顔面の所定の基準点、具体的には例えばオルビターレにはシール222が貼られたままとする。次に、検査者が頭部傾き設定装置219を外側から水平方向に見る。このとき、頭部傾き設定装置219を透過してシール222を見ることができる。そして、側方頭頸部X線規格写真を撮影する場合と同様にして、頭部傾き設定装置219の角度目盛219aを用い、ポリオンとオルビターレとを結ぶ直線を側方頭頸部X線規格写真を撮影した場合と同じ角度に設定する。そして、この位置でX線撮影を行うことにより、頭部221の前後方向の傾きが側方頭頸部X線規格写真撮影時と同一の状態で後前方向頭頸部X線規格写真を撮影することができる。例えば、側方頭頸部X線規格写真も後前方向頭頸部X線規格写真も、頭部221のフランクフルト平面が水平面(床面)に平行になる位置で撮影することができる。
(3)前後方向頭頸部X線規格写真を撮影する方法
前後方向頭頸部X線規格写真を撮影する方法は、頭部221の顔面がX線発生部211に向くように頭部221を位置させることを除いて、後前方向頭頸部X線規格写真を撮影する方法と同様である。
この第20の実施の形態によるセファロX線撮影装置によれば、次のような種々の利点を得ることができる。すなわち、頭部傾き設定装置219を用いて撮影時の頭部221の前後方向の傾きを所望の傾きに設定することができることにより、側方頭部X線規格写真、側方頭頸部X線規格写真、後前方向頭頸部X線規格写真、前後方向頭頸部X線規格写真、後前方向と前後方向との中間の任意の方向の頭頸部X線写真などを、被検体の頭部221の前後方向の傾きが同じ状態で簡単にかつ高い再現性で撮影することができる。このため、第2、第4、第6、第8、第10、第12、第14〜第18の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法における被験者の側方頭部X線撮影、側方頭頸部X線撮影、後前方向頭頸部X線撮影および前後方向頭頸部X線撮影に基づく舌骨の体部の中心、S、A、Xi 、GoおよびCdの位置の検出の信頼性の向上を図ることができ、ひいては閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定の信頼性の向上を図ることができる。加えて、例えば、側方頭頸部X線規格写真あるいは後前方向頭頸部X線規格写真を時間を置いて撮影する場合、例えばある時期に撮影してから1年後に撮影する場合においても、頭部221の前後方向の傾きが同一の状態で撮影することができる。このように頭部221の前後方向の傾きが常に同一の状態で撮影することができるため、側方頭頸部X線規格写真あるいは前後方向頭頸部X線規格写真の重ね合わせを容易に行うことができる。これによって、頭部221の上下顎骨の経年変化を正確に調べることが可能となり、上下顎骨の成長発育を正確に調べることが可能となる。
[実施例9]
被験者63、64の側方頭頸部X線規格写真および後前方向頭頸部X線規格写真を、頭部傾き設定装置219を用いることにより、頭部221のフランクフルト平面が床面に平行になる位置で撮影した。撮影は中心咬合位またはそれに準じる位置で行った。図100および図102はそれぞれ被験者63、64の側方頭頸部X線規格写真を示す。ここで、図100および図102に見られる横方向の白い線は、頭部傾き設定装置219の下端に取り付けられた水平板220の像であり、フランクフルト平面を示す。また、図101および図103はそれぞれ被験者63、64の後前方向頭頸部X線規格写真を示す。
図100〜図103より、被験者63、64のいずれも、側方頭頸部X線規格写真および前後方向頭頸部X線規格写真を頭部のフランクフルト平面が床面に平行になる位置で撮影できていることが分かる。
以上、この発明の実施の形態および実施例について具体的に説明したが、この発明は、上述の実施の形態および実施例に限定されるものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
例えば、上述の実施の形態および実施例において挙げた数値、フローチャートなどはあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれらと異なる数値、フローチャートなどを用いてもよい。また、必要に応じて、第2、第4、第6、第8、第10、第12、第14〜第18の実施の形態による閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法の二つ以上を組み合わせてもよい。
また、必要に応じて、被験者の側方頭頸部X線撮影により舌骨の体部の中心、セラS、ゴニオンGo、メントンMeおよびコンディリオンCdを検出し、検出された舌骨の体部の中心が、Meから線分S−Goの延長線に下ろした垂線の上の領域、Meから線分S−Goの延長線に下ろした垂線とMeから線分Cd−Goの延長線に下ろした垂線との間の領域およびMeから線分Cd−Goの延長線に下ろした垂線の下方の領域のうちのどの領域に含まれるかを判定することにより、閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定を行うようにしてもよい。
なお、式(1)において、(S−B)の代わりに(S−Pog)、(S−Gn)または(S−Me)を用いてもよく、(Go−B)の代わりに(Go−Pog)または(Go−Gn)を用いてもよい。また、式(2)において、(S−B)の代わりに(S−Pog)、(S−Gn)または(S−Me)を用いてもよく、(Go−Me)の代わりに(Go−Pog)または(Go−Gn)を用いてもよい。さらに、必要に応じて、上記の式(1)〜(3)の分母の(S−A)を((S−A)+(S−N))に置き換えてもよい。また、場合によっては、図59に示すMeの代わりに、このMeと近い位置にあるGnまたはPogを用いてもよい。
10…データ処理装置、11…補助記憶装置、12…メモリ、13…CPU、14…入力部、15…出力部、16…入出力インタフェース、111…プログラム、112…コンパイラ、113…実行モジュール、211…X線発生部、211a…X線管、212、213…アーム、214…アーム制御装置、215…X線検出部、216…基準線、217、218…イヤーロッド、219…頭部傾き設定装置、220…水平板、221…頭部、222…シール

Claims (7)

  1. 被験者の頭部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、SとXi (iは1以上4以下の整数で、X1 =B、X2 =Pog、X3 =Gn、X4 =Me)との間の距離(S−Xi )、GoとAとの間の距離(Go−A)、GoとXj (jは1以上4以下の整数で、j=iまたはj≠i)との間の距離(Go−Xj )およびCdとGoとの間の距離(Cd−Go)からなる群より選ばれた距離を用い、
    下記の式(1)〜(6)のうちの少なくとも一つの式によりPを計算する閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定指標の計算方法。
    P=((S−B)+(Go−B)+(Cd−Go))/(S−A) (1)
    P=((S−B)+(Go−Me)+(Cd−Go))/(S−A) (2)
    P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/(S−A) (3)
    P=(Go−A)−(Go−B) (4)
    P=((Go−A)−(Go−B))/(Go−A) (5)
    P=((Go−A)−(Go−B))/(Go−B) (6)
  2. 式(1)または(2)によりPを計算する場合には、さらにP/4の小数第4位以下を切り捨て、
    Q=(P/4)×1000
    を計算し、
    式(3)によりPを計算する場合には、さらにPの小数第4位以下を切り捨て、
    Q=(P−[P])×1000([]はガウス記号)(ただし、2.000≦P<3.000)
    または
    Q=(P−([P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、P<2.000)
    を計算し、
    式(5)または(6)によりPを計算する場合には、さらにPの小数第4位以下を切り捨て、
    Q=P×1000を計算する
    請求項1記載の、閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定指標の計算方法。
  3. 被験者の頭部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、SとXi (iは1以上4以下の整数で、X1 =B、X2 =Pog、X3 =Gn、X4 =Me)との間の距離(S−Xi )、GoとAとの間の距離(Go−A)、GoとXj (jは1以上4以下の整数で、j=iまたはj≠i)との間の距離(Go−Xj )およびCdとGoとの間の距離(Cd−Go)からなる群より選ばれた距離を用い、
    下記の式(1)〜(6)のうちの少なくとも一つの式によりPを計算し、
    あるいは、
    式(1)または(2)によりPを計算する場合には、さらにP/4の小数第4位以下を切り捨て、
    Q=(P/4)×1000
    を計算し、
    式(3)によりPを計算する場合には、さらにPの小数第4位以下を切り捨て、
    Q=(P−[P])×1000([]はガウス記号)(ただし、2.000≦P<3.000)
    または
    Q=(P−([P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、P<2.000)
    を計算し、
    式(5)または(6)によりPを計算する場合には、さらにPの小数第4位以下を切り捨て、
    Q=P×1000を計算し、
    上記計算されたPまたはQをそれぞれ所定の値と比較することにより被験者の閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定を行う閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法。
    P=((S−B)+(Go−B)+(Cd−Go))/(S−A) (1)
    P=((S−B)+(Go−Me)+(Cd−Go))/(S−A) (2)
    P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/(S−A) (3)
    P=(Go−A)−(Go−B) (4)
    P=((Go−A)−(Go−B))/(Go−A) (5)
    P=((Go−A)−(Go−B))/(Go−B) (6)
  4. さらに、被験者の側方頭頸部X線撮影により検出された少なくとも舌骨、S、GoおよびMeを用い、上記検出された上記舌骨の体部の中心が、Meから線分S−Goの延長線に下ろした垂線の上の領域に含まれるか否かを判定する請求項3記載の閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法。
  5. さらに、被験者の後前方向頭頸部X線撮影または前後方向頭頸部X線撮影により得られる撮影画像に舌骨が検出されるか否かを判定する請求項3または4記載の閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法。
  6. 請求項1〜5記載の閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定指標の計算方法または閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法の少なくとも一つをコンピュータに実行させるためのプログラム。
  7. 請求項6記載のプログラムを有するコンピュータ。
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