JP2013252424A - X線診断システム、x線照射マスク、診断支援システム、電子カルテおよび電子カルテシステム - Google Patents

X線診断システム、x線照射マスク、診断支援システム、電子カルテおよび電子カルテシステム Download PDF

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Abstract

【課題】顎変形症判断指標や閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定指標などを容易に得ることができ、これらの指標を用いて顎変形症判断や閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定などを容易にしかも短時間で行うことが可能になるX線診断システムを提供する。
【解決手段】X線診断システムは、被検体の頭頸部X線撮影を行う撮影装置(1、20)と、頭頸部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、SとNとの間の距離(S−N)、SとXi (iは1以上4以下の整数で、X1 =B、X2 =Pog、X3 =Gn、X4 =Me)との間の距離(S−Xi )、GoとXj (jは1以上4以下の整数で、j=iまたはj≠i)との間の距離(Go−Xj )、GoとAとの間の距離(Go−A)およびCdとGoとの間の距離(Cd−Go)からなる群より選ばれた距離を用い、所定の式によりPを計算するデータ処理装置(10)とを有する。
【選択図】図2

Description

この発明は、X線診断システム、X線照射マスク、診断支援システム、電子カルテおよび電子カルテシステムに関する。より詳細には、この発明は、例えば、歯科医師が歯列矯正治療において患者の顎骨の外科手術が必要か否かを判断したり、歯科医師や医師が患者の上下顎骨の調和(スケレタルパターン(skeletal pattern))の度合いを判断したり、顎変形症であるか否かを判断したり、被験者が閉塞型睡眠時無呼吸症候群を発症するリスクを判定したりする際に用いて好適なX線診断システムおよびこのX線診断システムに用いて好適なX線照射マスクに関する。また、この発明は、これらの判断あるいは判定を歯科医師や医師が行う際に用いて好適な診断支援システムならびにこれらの判断あるいは判定の基礎となる各種の診断情報を含む患者の情報を記録する電子カルテおよびこの電子カルテを用いた電子カルテシステムに関する。
歯列矯正治療においては、患者によっては、顎骨の外科手術を行う必要があることがある。従来、この顎骨の外科手術の必要性は、患者の頭部X線規格写真(セファログラム)を撮影し、この頭部X線規格写真を元に、角度計測を中心にしたセファロ分析を行い、その結果に基づき歯科医師が診断を行うことにより判断していた(例えば、非特許文献1参照。)。
一方、閉塞型睡眠時無呼吸症候群(obstructive sleep apnea syndrome:OSAS)は、睡眠中に患者の上気道が閉塞し、呼吸が停止する疾患である。閉塞型睡眠時無呼吸症候群は、動脈血酸素飽和度(arterial oxygen saturation:SaO2 )の著しい低下などにより、血圧上昇、不整脈の合併や動脈硬化の促進などを通し、生命予後の悪化につながることが明らかになっている。また、閉塞型睡眠時無呼吸症候群は、無呼吸に伴う中途覚醒反応によって不眠や日中過眠(excessive daytime sleepiness: EDS)を生じる一方、注意、認知、記憶などが障害されて作業能率を低下させるだけでなく、交通事故や労働災害などを来す原因ともなる。このため、閉塞型睡眠時無呼吸症候群は、社会的に大きな問題となっている。
従来、閉塞型睡眠時無呼吸症候群の診断は、例えば次のように行われている(例えば、非特許文献2参照。)。すなわち、医療機関で受診した患者に、EDS、睡眠中の窒息感やあえぎ、繰り返す覚醒、起床時の爽快感欠如、日中の疲労感、集中力欠如のうちの二つ以上を認めた場合、ポリソムノグラフィー(polysomnography :PSG)を行う。その結果、無呼吸低呼吸指数(apnea hypopnea index:AHI)≧5で、かつその大多数が閉塞型無呼吸であれば、閉塞型睡眠時無呼吸症候群との診断が確定する。AHI<5である場合には経過観察を行う。一方、EDS、睡眠中の窒息感やあえぎ、繰り返す覚醒、起床時の爽快感欠如、日中の疲労感、集中力欠如のうちの二つ以上を認めない場合には、簡易診断装置による検査を行う。簡易診断装置は、鼻口気流、胸部もしくは腹部の呼吸運動、気管音、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2 )などを同時記録し、後に自動解析する検査システムである。この簡易診断装置による検査の結果、AHI≧5であれば、多回睡眠潜時検査(multiple sleep latency test:MSLT)を行う。その結果、睡眠障害が判明した場合にはPSGを行い、睡眠障害が判明しなかった場合には経過観察を行う。簡易診断装置による検査の結果、AHI<5である場合には経過観察を行う。
一方、閉塞型睡眠時無呼吸症候群では上気道の形態学的異常を伴うことが少なくない。従って、閉塞型睡眠時無呼吸症候群の診断には視診や上気道内視鏡などによる上気道の観察は不可欠であるとされており、セファロ分析などを行えば、上気道のより客観的な形態学的評価が可能であると考えられている(例えば、非特許文献2参照。)。具体的には、非特許文献2においては、閉塞型睡眠時無呼吸症候群患者の特徴として、下顎下縁平面と舌骨との距離(舌骨の高さ)の延長(舌骨の下位)、軟口蓋の長さの延長、下顎歯槽基底部の突出度の減少などが記載されている。
亀田 晃著「矯正臨床における診断法」第54頁〜第71頁(医書出版株式会社、昭和53年6月発行) 睡眠呼吸障害研究会編集「成人の睡眠時無呼吸症候群診断と治療のためのガイドライン」第15頁〜第16頁、第25頁(株式会社メディカルレビュー社、2005年7月発行)
しかしながら、角度計測を中心にしたセファロ分析に基づく上述の従来の診断方法では、歯科医師の経験に負うところが多いため、結果的に歯科医師によって診断結果にばらつきが生じやすく、客観的な診断を行うことが困難であった。このため、適切な歯列矯正治療ができなかったりするなどのおそれがあった。
一方、セファロ分析に基づいて患者の上下顎骨の不調和あるいは顎変形症であるか否かの判断を客観的に行うことができれば、それに基づいて有効な治療を行うことができる可能性があるが、これまで、上下顎骨の不調和あるいは顎変形症を客観的に判断する手法は見出されていないのが実情である。
また、閉塞型睡眠時無呼吸症候群に関しては、PSGは、病院に入院し一晩かけて検査を行う必要があり、診断に時間がかかるだけでなく、患者の精神的、肉体的な負担が大きいという欠点がある。また、簡易診断装置では正確な診断は困難である。さらに、セファロ分析による上気道の形態学的評価についても有効性は不明である。一方、被験者が閉塞型睡眠時無呼吸症候群を発症するリスクが簡単に分かれば、リスクを減らす対策を立てることができるので、閉塞型睡眠時無呼吸症候群の発症を抑えることが可能であるが、これまで、有効なリスク判定方法は提案されていない。
そこで、この発明が解決しようとする課題は、患者の歯列矯正治療において歯科医師が患者の顎骨手術が必要であるか否かを判断するための客観的材料となる顎骨手術要否判断指標、患者の歯科治療あるいは医科治療において歯科医師や医師が患者の上下顎骨不調和を判断するための客観的材料となる上下顎骨不調和判断指標、歯科医師や医師が患者が顎変形症であるか否かを判断するための客観的材料となる顎変形症判断指標、上顎劣成長/過成長判断指標、下顎劣成長/過成長判断指標、被験者が閉塞型睡眠時無呼吸症候群を発症するリスクを判定するための客観的材料となる閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定指標などを容易に得ることができ、これらの指標を用い、他の検査方法の結果を適宜併用することで、歯科医師や医師がより客観性の高い正確な顎骨手術要否判断、上下顎骨不調和判断、顎変形症判断、上顎劣成長/過成長判断、下顎劣成長/過成長判断、閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定などを容易にしかも短時間で行うことが可能になるX線診断システムを提供することである。
この発明が解決しようとする他の課題は、上記のX線診断システムに適用したときに被曝線量の低減の観点から好適なX線照射マスクを提供することである。
この発明が解決しようとするさらに他の課題は、歯科医師や医師が、上記の顎骨手術要否判断、上下顎骨不調和判断、顎変形症判断、上顎劣成長/過成長判断、下顎劣成長/過成長判断、閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定などを行うのに用いて好適な診断支援システムを提供することである。
この発明が解決しようとするさらに他の課題は、上記の顎骨手術要否判断、上下顎骨不調和判断、顎変形症判断、上顎劣成長/過成長判断、下顎劣成長/過成長判断、閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定に関する基礎的データや判断あるいは判定の結果を含む各種の情報を記録することができる電子カルテおよびこの電子カルテを用いた電子カルテシステムを提供することである。
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意研究を行う過程で、偶然に、頭部X線規格写真における特定の計測点間の距離を計測し、これらの距離を用いて特定の計算式に基づいて計算することにより求められる数値を用いることにより、患者の歯列矯正治療において歯科医師が患者の顎骨手術が必要であるか否かを客観的にしかも容易に判断することができることを見出し、実際に多数の患者について上記の数値を計算してその有効性を確認した。さらに、上記の数値は、患者の上下顎骨不調和あるいは顎変形症であるか否かを客観的にしかも容易に判断するためにも有効であることも見出した。加えて、本発明者は、偶然に、閉塞型睡眠時無呼吸症候群と診断された患者と呼吸障害のない被験者とについて頭部X線規格写真における特定の計測点間の距離を計測し、これらの距離を用いて特定の計算式に基づいて計算することにより求められる数値の分布が両者の間で明確に異なることを見出した。
この発明は、本発明者が独自に得た上記の知見に基づいて鋭意検討を行った結果、案出されたものである。
すなわち、上記課題を解決するために、この発明は、
被検体の頭頸部X線撮影を行う撮影装置と、
上記頭頸部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、SとNとの間の距離(S−N)、SとXi (iは1以上4以下の整数で、X1 =B、X2 =Pog、X3 =Gn、X4 =Me)との間の距離(S−Xi )、GoとXj (jは1以上4以下の整数で、j=iまたはj≠i)との間の距離(Go−Xj )、GoとAとの間の距離(Go−A)およびCdとGoとの間の距離(Cd−Go)からなる群より選ばれた距離を用い、下記の式(1)〜(17)のうちの少なくとも一つの式によりPを計算するデータ処理装置とを有するX線診断システムである。
P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/(S−A) (1)
P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/((S−A)+(S−N)) (2)
P=((S−B)+(Go−B)+(Go−Me))/((S−A)+(Go−A)) (3)
P=((S−A)+(Go−A))/(S−N) (4)
P=(S−A)/(S−N) (5)
P=(S−A)−(S−N) (6)
P=((S−B)+(Go−B)+(Go−Me))/((S−N)+(S−A))
(7)
P=((S−B)+(Go−B))/((S−N)+(S−A)) (8)
P=((S−B)+(Go−B))/(S−N) (9)
P=(S−B)/(S−N) (10)
P=(S−B)−(S−N) (11)
P=((S−B)+(Go−B))/((S−A)+(Go−A)) (12)
P=((S−B)+(Go−B)+(Cd−Go))/(S−A) (13)
P=((S−B)+(Go−Me)+(Cd−Go))/(S−A) (14)
P=(Go−A)−(Go−B) (15)
P=((Go−A)−(Go−B))/(Go−A) (16)
P=((Go−A)−(Go−B))/(Go−B) (17)
式(1)のP=((S−Xi )+(Go−Xj ))/(S−A)は、具体的には、次の式(18)〜(33)である。
P=((S−B)+(Go−Me))/(S−A) (18)
P=((S−Pog)+(Go−Me))/(S−A) (19)
P=((S−Gn)+(Go−Me))/(S−A) (20)
P=((S−Me)+(Go−Me))/(S−A) (21)
P=((S−B)+(Go−Gn))/(S−A) (22)
P=((S−Pog)+(Go−Gn))/(S−A) (23)
P=((S−Gn)+(Go−Gn))/(S−A) (24)
P=((S−Me)+(Go−Gn))/(S−A) (25)
P=((S−B)+(Go−Pog))/(S−A) (26)
P=((S−Pog)+(Go−Pog))/(S−A) (27)
P=((S−Gn)+(Go−Pog))/(S−A) (28)
P=((S−Me)+(Go−Pog))/(S−A) (29)
P=((S−B)+(Go−B))/(S−A) (30)
P=((S−Pog)+(Go−B))/(S−A) (31)
P=((S−Gn)+(Go−B))/(S−A) (32)
P=((S−Me)+(Go−B))/(S−A) (33)
ここで、S、 A、B、N、Go、Pog、Gn、MeおよびCdは頭頸部X線撮影により求められる計測点である。各計測点の位置を図1に示す。Sはセラ(Sella)の略号で、蝶形骨トルコ鞍の壺状形陰影像の中心点である。AはA点の略号で、ANS(前鼻棘の最先端、鼻の下の人中との合わせ目の骨の先端部である前鼻棘(anterior nasal spine)の略号)と上顎中切歯間歯槽突起最前先端点Prosthion との間の正中矢状面上の最深点である。BはB点の略号で、下顎中切歯間歯槽突起最前先端InfradentaleとPogonionとの間の最深点である。Nはナジオン(Nasion) の略号で、鼻骨前頭縫合の最前点である。Goはゴニオン(Gonion)の略号で、顎関節頭後縁平面と下顎角後縁部とを結んだ線と下顎下縁平面(mandibular plane) とが交わる角の2等分線が下顎角と交わる点である。Pogはポゴニオン(Pogonion)の略号で、フランクフルト(Frankfort) 平面に対して、下顎オトガイ隆起の最突出点である。Gnはグナチオン(Gnathion) の略号で、顔面平面(NとPogとを結んだ直線)と下顎下縁平面とのなす角の2等分線がオトガイ隆起骨縁像と交わる点である。Meはメントン(menton)の略号で、オトガイの正中断面像の最下点である。Cdは下顎頭の最上点(コンディリオン(condylion))である。ここで、頭頸部X線撮影とは、例えば、主として頭部を撮影する場合、主として頸部を撮影する場合、頭部から頸部にかけての全体あるいは主たる部分あるいは一部を撮影する場合などのいずれも含む。頸部には、例えば、舌骨、頸椎、甲状軟骨、気管などの各種の骨、軟骨、筋肉、靱帯などが含まれる。必要に応じて、頭頸部X線撮影には、頭頸部の側方からのX線撮影のほかに後前(PA)X線撮影などの異なる方向からのX線撮影も含む。被検体の頭頸部X線撮影を行う際には、撮影条件を一定にするために、例えば、被検体の頭頸部、取り分け頭部の顔面の額や顎などの少なくとも二点あるいは三点を固定するようにするのが望ましい。また、撮影時の体位は、立位、座位(椅子に座っている場合)に限定されず、診断目的などに応じて仰臥位などの他の体位としてもよい。立位、座位の場合、撮影は、一般的には、被験者の頭部のフランクフルト平面(眼窩骨縁最下点(オルビターレ(orbitale) )と外耳道上縁点(ポリオン(porion) )とを結ぶ平面)が床面に平行になるように頭部の前後方向の傾きを設定して行う。また、撮影は、一般的には、中心咬合位またはこれに準じる位置で行う。
撮影装置は、例えば、被検体の頭頸部に照射するX線を発生するX線発生部と、被検体の頭頸部を透過したX線による透過X線画像を撮像してディジタル画像信号に変換する画像収集部とを有する。画像収集部は、例えば、被検体の頭頸部を透過したX線による透過X線画像を撮像して、ディスプレイ、取り分け薄型ディスプレイ(液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなど)の画面に表示するものであってもよい。ディスプレイとしては、好適には、画面をタッチパネル構成とした薄型ディスプレイ(タッチパネルディスプレイ)が用いられる。必要に応じて、画像収集部から通信により外部の端末(例えば、パーソナルコンピュータやタブレット端末など)にディジタル画像信号を送り、端末のディスプレイに表示するようにしてもよい。
データ処理装置は、典型的には、上記の画像収集部により得られたディジタル画像信号から、S、A、N、Xi 、Xj およびCdからなる群より選ばれた点を検出し、これらの選ばれた点から、SとAとの間の距離(S−A)、SとNとの間の距離(S−N)、SとXi との間の距離(S−Xi )、GoとXj との間の距離(Go−Xj )、GoとAとの間の距離(Go−A)およびCdとGoとの間の距離(Cd−Go)からなる群より選ばれた距離を計算する。これらの点の検出は、例えば、従来公知の画像処理技術、画像認識技術、パターン認識技術などを用いて行うことができる。あるいは、データ処理装置は、被検体の頭頸部を透過したX線による透過X線画像を撮像し、例えば画面をタッチパネル構成とした薄型ディスプレイの画面に表示された透過X線画像からオペレーターによりタッチペンなどを用いて入力された、S、A、N、Xi 、Xj およびCdからなる群より選ばれた点から、距離(S−A)、(S−N)、(S−Xi )、(Go−Xj )、(Go−A)および(Cd−Go)からなる群より選ばれた距離を計算し、この距離を用いて式(1)〜(17)によりPを計算するものであってもよい。データ処理装置は、クラウドに備えられたものを用いてもよい。
式(1)〜(3)、(12)のPは、例えば、歯列矯正治療における顎骨手術要否判断指標、上下顎骨不調和判断指標および顎変形症判断指標として用いることができ、これらの指標を用いて歯列矯正治療における顎骨手術要否判断、上下顎骨不調和判断および顎変形症判断を行うことができる。式(4)〜(6)のPは、上顎劣成長/過成長判断指標として用いることができ、この上顎劣成長/過成長判断指標を用いて上顎の劣成長あるいは過成長の有無あるいはその程度の判断を行うことができる。式(7)〜(11)のPは、下顎劣成長/過成長判断指標として用いることができ、この下顎劣成長/過成長判断指標を用いて下顎の劣成長あるいは過成長の有無あるいはその程度の判断を行うことができる。式(12)は、式(4)のPに対する式(9)のPの比、すなわち〔((S−B)+(Go−B))/(S−N)〕/〔((S−A)+(Go−A))/(S−N)〕=((S−B)+(Go−B))/((S−A)+(Go−A))である。式(1)〜(3)、(13)〜(17)のPは、閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定指標として用いることができ、この指標を用いて閉塞型睡眠時無呼吸症候群を発症するリスクを判定することができる。
データ処理装置は、例えば、下記のプログラム1〜42のうちの少なくとも一つ、あるいは、これらのプログラム1〜42のうちの二つ以上を組み合わせたり複合化したものを有する。
〈プログラム1〉
患者の頭頸部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、SとXi (iは1以上4以下の整数で、X1 =B、X2 =Pog、X3 =Gn、X4 =Me)との間の距離(S−Xi )およびGoとXj (jは1以上4以下の整数で、j=iまたはj≠i)との間の距離(Go−Xj )を用い、
P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/(S−A)を計算し、
あるいは、
さらに、Pの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P−[P])×1000([]はガウス記号)(ただし、2.000≦P<3.000)
または
Q=(P−([P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、P<2.000)
を計算する、歯列矯正治療における顎骨手術要否判断指標の計算方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
〈プログラム2〉
患者の頭頸部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、SとXi (iは1以上4以下の整数で、X1 =B、X2 =Pog、X3 =Gn、X4 =Me)との間の距離(S−Xi )およびGoとXj (jは1以上4以下の整数で、j=iまたはj≠i)との間の距離(Go−Xj )を用い、
P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/(S−A)を計算し、
あるいは、
さらに、Pの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P−[P])×1000([]はガウス記号)(ただし、2.000≦P<3.000)
または
Q=(P−([P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、P<2.000)
を計算し、
上記計算されたPまたはQがそれぞれ所定の値以上であるか否かを判定することにより顎骨手術要否判断を行う、歯列矯正治療における顎骨手術要否判断方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
〈プログラム3〉
患者の頭頸部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、SとXi (iは1以上4以下の整数で、X1 =B、X2 =Pog、X3 =Gn、X4 =Me)との間の距離(S−Xi )およびGoとXj (jは1以上4以下の整数で、j=iまたはj≠i)との間の距離(Go−Xj )を用い、
P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/(S−A)を計算し、
あるいは、
さらに、Pの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P−[P])×1000([]はガウス記号)(ただし、2.000≦P<3.000)
または、
Q=(P−([P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、P<2.000)
を計算する上下顎骨不調和判断指標の計算方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
〈プログラム4〉
患者の頭頸部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、SとXi (iは1以上4以下の整数で、X1 =B、X2 =Pog、X3 =Gn、X4 =Me)との間の距離(S−Xi )およびGoとXj (jは1以上4以下の整数で、j=iまたはj≠i)との間の距離(Go−Xj )を用い、
P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/(S−A)を計算し、
あるいは、
さらに、Pの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P−[P])×1000([]はガウス記号)(ただし、2.000≦P<3.000)
または、
Q=(P−([P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、P<2.000)
を計算し、
上記計算されたPまたはQがそれぞれ所定の値以上であるか否かを判定することにより上下顎骨不調和の判断を行う上下顎骨不調和判断方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
〈プログラム5〉
患者の頭頸部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、SとXi (iは1以上4以下の整数で、X1 =B、X2 =Pog、X3 =Gn、X4 =Me)との間の距離(S−Xi )およびGoとXj (jは1以上4以下の整数で、j=iまたはj≠i)との間の距離(Go−Xj )を用い、
P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/(S−A)(ただし、Xi =BかつXj =Meの場合を除く)を計算し、
あるいは、
さらに、Pの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P−[P])×1000([]はガウス記号)(ただし、2.000≦P<3.000)
または
Q=(P−([P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、P<2.000)
を計算する顎変形症判断指標の計算方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
〈プログラム6〉
患者の頭頸部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、SとXi (iは1以上4以下の整数で、X1 =B、X2 =Pog、X3 =Gn、X4 =Me)との間の距離(S−Xi )およびGoとXj (jは1以上4以下の整数で、j=iまたはj≠i)との間の距離(Go−Xj )を用い、
P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/(S−A)を計算し、
あるいは、
さらに、Pの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P−[P])×1000([]はガウス記号)(ただし、2.000≦P<3.000)
または
Q=(P−([P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、P<2.000)
を計算し、
上記計算されたPまたはQがそれぞれ所定の値以上であるか否かを判定することにより顎変形症か否かの判断を行う顎変形症判断方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
〈プログラム7〉
患者の頭頸部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、SとXi (iは1以上4以下の整数で、X1 =B、X2 =Pog、X3 =Gn、X4 =Me)との間の距離(S−Xi )、GoとXj (jは1以上4以下の整数で、j=iまたはj≠i)との間の距離(Go−Xj )およびSとNとの間の距離(S−N)を用い、
P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/((S−A)+(S−N))を計算し、
あるいは、
さらに、Pの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P−[P])×1000([]はガウス記号)(ただし、1.000≦P<2.000)
または
Q=(P−([P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、P<1.000)
を計算する、歯列矯正治療における顎骨手術要否判断指標の計算方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
〈プログラム8〉
患者の頭頸部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、SとXi (iは1以上4以下の整数で、X1 =B、X2 =Pog、X3 =Gn、X4 =Me)との間の距離(S−Xi )、GoとXj (jは1以上4以下の整数で、j=iまたはj≠i)との間の距離(Go−Xj )およびSとNとの間の距離(S−N)を用い、
P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/((S−A)+(S−N))を計算し、
あるいは、
さらに、Pの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P−[P])×1000([]はガウス記号)(ただし、1.000≦P<2.000)
または
Q=(P−([P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、P<1.000)
を計算し、
上記計算されたPまたはQがそれぞれ所定の値以上であるか否かを判定することにより顎骨手術要否判断を行う、歯列矯正治療における顎骨手術要否判断方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
〈プログラム9〉
患者の頭頸部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、SとXi (iは1以上4以下の整数で、X1 =B、X2 =Pog、X3 =Gn、X4 =Me)との間の距離(S−Xi )、GoとXj (jは1以上4以下の整数で、j=iまたはj≠i)との間の距離(Go−Xj )およびSとNとの間の距離(S−N)を用い、
P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/((S−A)+(S−N))を計算し、
あるいは、
さらに、Pの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P−[P])×1000([]はガウス記号)(ただし、1.000≦P<2.000)
または
Q=(P−([P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、P<1.000)
を計算する上下顎骨不調和判断指標の計算方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
〈プログラム10〉
患者の頭頸部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、SとXi (iは1以上4以下の整数で、X1 =B、X2 =Pog、X3 =Gn、X4 =Me)との間の距離(S−Xi )、GoとXj (jは1以上4以下の整数で、j=iまたはj≠i)との間の距離(Go−Xj )およびSとNとの間の距離(S−N)を用い、
P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/((S−A)+(S−N))を計算し、
あるいは、
さらに、Pの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P−[P])×1000([]はガウス記号)(ただし、1.000≦P<2.000)
または
Q=(P−([P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、P<1.000)
を計算し、
上記計算されたPまたはQがそれぞれ所定の値以上であるか否かを判定することにより上下顎骨不調和の判断を行う上下顎骨不調和判断方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
〈プログラム11〉
患者の頭頸部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、SとXi (iは1以上4以下の整数で、X1 =B、X2 =Pog、X3 =Gn、X4 =Me)との間の距離(S−Xi )、GoとXj (jは1以上4以下の整数で、j=iまたはj≠i)との間の距離(Go−Xj )およびSとNとの間の距離(S−N)を用い、
P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/((S−A)+(S−N))を計算し、
あるいは、
さらに、Pの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P−[P])×1000([]はガウス記号)(ただし、1.000≦P<2.000)
または
Q=(P−([P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、P<1.000)
を計算する顎変形症判断指標の計算方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
〈プログラム12〉
患者の頭頸部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、SとXi (iは1以上4以下の整数で、X1 =B、X2 =Pog、X3 =Gn、X4 =Me)との間の距離(S−Xi )、GoとXj (jは1以上4以下の整数で、j=iまたはj≠i)との間の距離(Go−Xj )およびSとNとの間の距離(S−N)を用い、
P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/((S−A)+(S−N))を計算し、
あるいは、
さらに、Pの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P−[P])×1000([]はガウス記号)(ただし、1.000≦P<2.000)
または
Q=(P−([P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、P<1.000)
を計算し、
上記計算されたPまたはQがそれぞれ所定の値以上であるか否かを判定することにより顎変形症か否かの判断を行う顎変形症判断方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
〈プログラム13〉
患者の頭頸部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、GoとAとの間の距離(Go−A)、SとBとの間の距離(S−B)、GoとBとの間の距離(Go−B)およびGoとMeとの間の距離(Go−Me)を用い、
P=((S−B)+(Go−B)+(Go−Me))/((S−A)+(Go−A))を計算し、
あるいは、
さらに、Pの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P−[P])×1000([]はガウス記号)(ただし、1.000≦P<2.000)
または
Q=(P−([P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、P<1.000)
を計算する、歯列矯正治療における顎骨手術要否判断指標の計算方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
〈プログラム14〉
患者の頭頸部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、GoとAとの間の距離(Go−A)、SとBとの間の距離(S−B)、GoとBとの間の距離(Go−B)およびGoとMeとの間の距離(Go−Me)を用い、
P=((S−B)+(Go−B)+(Go−Me))/((S−A)+(Go−A))を計算し、
あるいは、
さらに、Pの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P−[P])×1000([]はガウス記号)(ただし、1.000≦P<2.000)
または
Q=(P−([P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、P<1.000)
を計算し、
上記計算されたPまたはQがそれぞれ所定の値以上であるか否かを判定することにより顎骨手術要否判断を行う、歯列矯正治療における顎骨手術要否判断方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
〈プログラム15〉
患者の頭頸部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、GoとAとの間の距離(Go−A)、SとBとの間の距離(S−B)、GoとBとの間の距離(Go−B)およびGoとMeとの間の距離(Go−Me)を用い、
P=((S−B)+(Go−B)+(Go−Me))/((S−A)+(Go−A))を計算し、
あるいは、
さらに、Pの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P−[P])×1000([]はガウス記号)(ただし、1.000≦P<2.000)
または
Q=(P−([P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、P<1.000)
を計算する上下顎骨不調和判断指標の計算方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
〈プログラム16〉
患者の頭頸部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、GoとAとの間の距離(Go−A)、SとBとの間の距離(S−B)、GoとBとの間の距離(Go−B)およびGoとMeとの間の距離(Go−Me)を用い、
P=((S−B)+(Go−B)+(Go−Me))/((S−A)+(Go−A))を計算し、
あるいは、
さらに、Pの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P−[P])×1000([]はガウス記号)(ただし、1.000≦P<2.000)
または
Q=(P−([P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、P<1.000)
を計算し、
上記計算されたPまたはQがそれぞれ所定の値以上であるか否かを判定することにより上下顎骨不調和の判断を行う上下顎骨不調和判断方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
〈プログラム17〉
患者の頭頸部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、GoとAとの間の距離(Go−A)、SとBとの間の距離(S−B)、GoとBとの間の距離(Go−B)およびGoとMeとの間の距離(Go−Me)を用い、
P=((S−B)+(Go−B)+(Go−Me))/((S−A)+(Go−A))を計算し、
あるいは、
さらに、Pの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P−[P])×1000([]はガウス記号)(ただし、1.000≦P<2.000)
または
Q=(P−([P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、P<1.000)
を計算する顎変形症判断指標の計算方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
〈プログラム18〉
患者の頭頸部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、GoとAとの間の距離(Go−A)、SとBとの間の距離(S−B)、GoとBとの間の距離(Go−B)およびGoとMeとの間の距離(Go−Me)を用い、
P=((S−B)+(Go−B)+(Go−Me))/((S−A)+(Go−A))を計算し、
あるいは、
さらに、Pの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P−[P])×1000([]はガウス記号)(ただし、1.000≦P<2.000)
または
Q=(P−([P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、P<1.000)
を計算し、
上記計算されたPまたはQがそれぞれ所定の値以上であるか否かを判定することにより顎変形症か否かの判断を行う顎変形症判断方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
〈プログラム19〉
患者の頭頸部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、GoとAとの間の距離(Go−A)、SとBとの間の距離(S−B)およびGoとBとの間の距離(Go−B)を用い、
P=((S−B)+(Go−B))/((S−A)+(Go−A))
あるいは、
さらに、2Pの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(2P−[2P])×1000([]はガウス記号)(ただし、2.000≦2P<3.000)
または
Q=(2P−([2P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、2P<1.000)
を計算する、歯列矯正治療における顎骨手術要否判断指標の計算方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
〈プログラム20〉
患者の頭頸部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、GoとAとの間の距離(Go−A)、SとBとの間の距離(S−B)およびGoとBとの間の距離(Go−B)を用い、
P=((S−B)+(Go−B))/((S−A)+(Go−A))
あるいは、
さらに、2Pの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(2P−[2P])×1000([]はガウス記号)(ただし、2.000≦2P<3.000)
または
Q=(2P−([2P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、2P<1.000)
を計算し、
上記計算されたPまたはQがそれぞれ所定の値以上であるか否かを判定することにより顎骨手術要否判断を行う、歯列矯正治療における顎骨手術要否判断方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
〈プログラム21〉
患者の頭頸部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、GoとAとの間の距離(Go−A)、SとBとの間の距離(S−B)およびGoとBとの間の距離(Go−B)を用い、
P=((S−B)+(Go−B))/((S−A)+(Go−A))
あるいは、
さらに、2Pの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(2P−[2P])×1000([]はガウス記号)(ただし、2.000≦2P<3.000)
または
Q=(2P−([2P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、2P<1.000)
を計算する上下顎骨不調和判断指標の計算方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
〈プログラム22〉
患者の頭頸部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、GoとAとの間の距離(Go−A)、SとBとの間の距離(S−B)およびGoとBとの間の距離(Go−B)を用い、
P=((S−B)+(Go−B))/((S−A)+(Go−A))
あるいは、
さらに、2Pの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(2P−[2P])×1000([]はガウス記号)(ただし、2.000≦2P<3.000)
または
Q=(2P−([2P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、2P<1.000)
を計算し、
上記計算されたPまたはQがそれぞれ所定の値以上であるか否かを判定することにより上下顎骨不調和の判断を行う上下顎骨不調和判断方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
〈プログラム23〉
患者の頭頸部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、GoとAとの間の距離(Go−A)、SとBとの間の距離(S−B)およびGoとBとの間の距離(Go−B)を用い、
P=((S−B)+(Go−B))/((S−A)+(Go−A))
あるいは、
さらに、2Pの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(2P−[2P])×1000([]はガウス記号)(ただし、2.000≦2P<3.000)
または
Q=(2P−([2P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、2P<1.000)
を計算する顎変形症判断指標の計算方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
〈プログラム24〉
患者の頭頸部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、GoとAとの間の距離(Go−A)、SとBとの間の距離(S−B)およびGoとBとの間の距離(Go−B)を用い、
P=((S−B)+(Go−B))/((S−A)+(Go−A))
あるいは、
さらに、2Pの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(2P−[2P])×1000([]はガウス記号)(ただし、2.000≦2P<3.000)
または
Q=(2P−([2P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、2P<1.000)
を計算し、
上記計算されたPまたはQがそれぞれ所定の値以上であるか否かを判定することにより顎変形症か否かの判断を行う顎変形症判断方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
〈プログラム25〉
患者の頭頸部X線撮影により計測された、SとNとの間の距離(S−N)、SとAとの間の距離(S−A)およびGoとAとの間の距離(Go−A)を用い、
P=((S−A)+(Go−A))/(S−N)
あるいは、
さらに、Pの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P−[P])×1000([]はガウス記号)(ただし、2.000≦P<3.000)
または
Q=(P−([P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、P<2.000)
を計算する上顎劣成長/過成長判断指標の計算方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
〈プログラム26〉
患者の頭頸部X線撮影により計測された、SとNとの間の距離(S−N)、SとAとの間の距離(S−A)およびGoとAとの間の距離(Go−A)を用い、
P=((S−A)+(Go−A))/(S−N)
あるいは、
さらに、Pの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P−[P])×1000([]はガウス記号)(ただし、2.000≦P<3.000)
または
Q=(P−([P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、P<2.000)
を計算し、
上記計算されたPまたはQをそれぞれ所定の値と比較することにより上顎劣成長/過成長の判断を行う上顎劣成長/過成長判断方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
〈プログラム27〉
患者の頭頸部X線撮影により計測された、SとNとの間の距離(S−N)およびSとAとの間の距離(S−A)を用い、
P=(S−A)/(S−N)
あるいは、
さらに、Pの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P−[P])×1000([]はガウス記号)(ただし、1.000≦P<2.000)
または
Q=(P−([P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、P<1.000)
を計算する上顎劣成長/過成長判断指標の計算方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
〈プログラム28〉
患者の頭頸部X線撮影により計測された、SとNとの間の距離(S−N)およびSとAとの間の距離(S−A)を用い、
P=(S−A)/(S−N)
あるいは、
さらに、Pの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P−[P])×1000([]はガウス記号)(ただし、1.000≦P<2.000)
または
Q=(P−([P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、P<1.000)
を計算し、
上記計算されたPまたはQをそれぞれ所定の値と比較することにより上顎劣成長/過成長の判断を行う上顎劣成長/過成長判断方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
〈プログラム29〉
患者の頭頸部X線撮影により計測された、SとNとの間の距離(S−N)およびSとAとの間の距離(S−A)を用い、
P=(S−A)−(S−N)
を計算する上顎劣成長/過成長判断指標の計算方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
〈プログラム30〉
患者の頭頸部X線撮影により計測された、SとNとの間の距離(S−N)およびSとAとの間の距離(S−A)を用い、
P=(S−A)−(S−N)
を計算し、
上記計算されたPを所定の値と比較することにより上顎劣成長/過成長の判断を行う上顎劣成長/過成長判断方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
〈プログラム31〉
患者の頭頸部X線撮影により計測された、SとNとの間の距離(S−N)、SとAとの間の距離(S−A)、SとBとの間の距離(S−B)、GoとBとの間の距離(Go−B)GoとMeとの間の距離(Go−Me)を用い、
P=((S−B)+(Go−B)+(Go−Me))/((S−N)+(S−A))
あるいは、
さらに、Pの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P−[P])×1000([]はガウス記号)(ただし、1.000≦P<2.000)
または
Q=(P−([P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、P<1.000)
を計算する下顎劣成長/過成長判断指標の計算方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
〈プログラム32〉
患者の頭頸部X線撮影により計測された、SとNとの間の距離(S−N)、SとAとの間の距離(S−A)、SとBとの間の距離(S−B)、GoとBとの間の距離(Go−B)GoとMeとの間の距離(Go−Me)を用い、
P=((S−B)+(Go−B)+(Go−Me))/((S−N)+(S−A))
あるいは、
さらに、Pの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P−[P])×1000([]はガウス記号)(ただし、1.000≦P<2.000)
または
Q=(P−([P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、P<1.000)
を計算し、
上記計算されたPまたはQをそれぞれ所定の値と比較することにより下顎劣成長/過成長の判断を行う下顎劣成長/過成長判断方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
〈プログラム33〉
患者の頭頸部X線撮影により計測された、SとNとの間の距離(S−N)、SとAとの間の距離(S−A)、SとBとの間の距離(S−B)およびGoとBとの間の距離(Go−B)を用い、
P=((S−B)+(Go−B))/((S−N)+(S−A))
あるいは、
さらに、Pの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P−[P])×1000([]はガウス記号)(ただし、1.000≦P<2.000)
または
Q=(P−([P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、P<1.000)
を計算する下顎劣成長/過成長判断指標の計算方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
〈プログラム34〉
患者の頭頸部X線撮影により計測された、SとNとの間の距離(S−N)、SとAとの間の距離(S−A)、SとBとの間の距離(S−B)およびGoとBとの間の距離(Go−B)を用い、
P=((S−B)+(Go−B))/((S−N)+(S−A))
あるいは、
さらに、Pの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P−[P])×1000([]はガウス記号)(ただし、1.000≦P<2.000)
または
Q=(P−([P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、P<1.000)
を計算し、
上記計算されたPまたはQをそれぞれ所定の値と比較することにより下顎劣成長/過成長の判断を行う下顎劣成長/過成長判断方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
〈プログラム35〉
患者の頭頸部X線撮影により計測された、SとNとの間の距離(S−N)、SとBとの間の距離(S−B)およびGoとBとの間の距離(Go−B)を用い、
P=((S−B)+(Go−B))/(S−N)
あるいは、
さらに、P/2の小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P/2−[P/2])×1000([]はガウス記号)(ただし、2.000≦P/2<3.000)
または
Q=(P/2−([P/2]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、P/2<2.000)
を計算する下顎劣成長/過成長判断指標の計算方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
〈プログラム36〉
患者の頭頸部X線撮影により計測された、SとNとの間の距離(S−N)、SとBとの間の距離(S−B)およびGoとBとの間の距離(Go−B)を用い、
P=((S−B)+(Go−B))/(S−N)
あるいは、
さらに、P/2の小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P/2−[P/2])×1000([]はガウス記号)(ただし、2.000≦P/2<3.000)
または
Q=(P/2−([P/2]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、P/2<2.000)
を計算し、
上記計算されたPまたはQをそれぞれ所定の値と比較することにより下顎劣成長/過成長の判断を行う下顎劣成長/過成長判断方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
〈プログラム37〉
患者の頭頸部X線撮影により計測された、SとNとの間の距離(S−N)およびSとBとの間の距離(S−B)を用い、
P=(S−B)/(S−N)
あるいは、
さらに、Pの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P−[P])×1000([]はガウス記号)(ただし、1.000≦P<2.000)
または
Q=(P−([P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、P<1.000)
を計算する下顎劣成長/過成長判断指標の計算方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
〈プログラム38〉
患者の頭頸部X線撮影により計測された、SとNとの間の距離(S−N)およびSとBとの間の距離(S−B)を用い、
P=(S−B)/(S−N)
あるいは、
さらに、Pの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P−[P])×1000([]はガウス記号)(ただし、1.000≦P<2.000)
または
Q=(P−([P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、P<1.000)
を計算し、
上記計算されたPまたはQをそれぞれ所定の値と比較することにより下顎劣成長/過成長の判断を行う下顎劣成長/過成長判断方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
〈プログラム39〉
患者の頭頸部X線撮影により計測された、SとNとの間の距離(S−N)およびSとBとの間の距離(S−B)を用い、
P=(S−B)−(S−N)
を計算する下顎劣成長/過成長判断指標の計算方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
〈プログラム40〉
患者の頭頸部X線撮影により計測された、SとNとの間の距離(S−N)およびSとBとの間の距離(S−B)を用い、
P=(S−B)−(S−N)
を計算し、
上記計算されたPを所定の値と比較することにより下顎劣成長/過成長の判断を行う下顎劣成長/過成長判断方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
〈プログラム41〉
被験者の頭頸部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、SとNとの間の距離(S−N)、SとXi (iは1以上4以下の整数で、X1 =B、X2 =Pog、X3 =Gn、X4 =Me)との間の距離(S−Xi )、GoとXj (jは1以上4以下の整数で、j=iまたはj≠i)との間の距離(Go−Xj )、GoとAとの間の距離(Go−A)およびCdとGoとの間の距離(Cd−Go)からなる群より選ばれた距離を用い、
式(1)〜(3)、(13)〜(17)のうちの少なくとも一つの式によりPを計算し、
あるいは、
式(1)によりPを計算する場合には、さらにPの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P−[P])×1000([]はガウス記号)(ただし、2.000≦P<3.000)
または
Q=(P−([P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、P<2.000)
を計算し、
式(2)、(3)によりPを計算する場合には、さらにPの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P−[P])×1000([]はガウス記号)(ただし、1.000≦P<2.000)
または
Q=(P−([P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、P<1.000)
を計算し、
式(13)または(14)によりPを計算する場合には、さらにP/4の小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P/4)×1000
を計算し、
式(16)または(17)によりPを計算する場合には、さらにPの小数第4位以下を切り捨て、
Q=P×1000を計算する閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定指標の計算方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
〈プログラム42〉
被験者の頭頸部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、SとNとの間の距離(S−N)、SとXi (iは1以上4以下の整数で、X1 =B、X2 =Pog、X3 =Gn、X4 =Me)との間の距離(S−Xi )、GoとXj (jは1以上4以下の整数で、j=iまたはj≠i)との間の距離(Go−Xj )、GoとAとの間の距離(Go−A)およびCdとGoとの間の距離(Cd−Go)からなる群より選ばれた距離を用い、
式(1)〜(3)、(13)〜(17)のうちの少なくとも一つの式によりPを計算し、
あるいは、
式(1)によりPを計算する場合には、さらにPの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P−[P])×1000([]はガウス記号)(ただし、2.000≦P<3.000)
または
Q=(P−([P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、P<2.000)
を計算し、
式(2)、(3)によりPを計算する場合には、さらにPの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P−[P])×1000([]はガウス記号)(ただし、1.000≦P<2.000)
または
Q=(P−([P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、P<1.000)
を計算し、
式(13)または(14)によりPを計算する場合には、さらにP/4の小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P/4)×1000
を計算し、
式(16)または(17)によりPを計算する場合には、さらにPの小数第4位以下を切り捨て、
Q=P×1000を計算し、
上記計算されたPまたはQをそれぞれ所定の値と比較することにより被験者の閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定を行う閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
上記のプログラム1〜42は、データ処理装置に内蔵または接続されたハードディスクドライブ装置に格納したり、データ処理装置に内蔵または接続された光ディスクドライブ装置に出し入れ可能な光ディスク(例えば、DVD−ROMやCD−ROMなど)に格納したり、データ処理装置に対してUSB接続可能なUSBメモリに格納したりすることができる。プログラム1〜42は、インターネットなどの電気通信回線を通じてデータ処理装置にダウンロードすることもできる。
上記のプログラム1〜42の補足説明を行うと次の通りである。
本発明者が、歯列矯正治療を行う多数の患者の頭部X線規格写真における距離(S−A)、(S−Xi )および(Go−Xj )を計測し、式(1)のP=((S−Xi )+(Go−Xj ))/(S−A)を計算した結果、大多数の患者では、
P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/(S−A)=2.XYZ
(X、Y、Zは0〜9の整数)
となることが分かった。言い換えると、大多数の患者のPは2.000≦P<3.000の範囲にあり、小数部だけが異なる。ただし、ごく少数の患者については、P<2.000になることもある。
顎骨手術要否判断指標としては、Pそのものを用いてもよいが、整数で表すと分かりやすくなる。このため、2.000≦P<3.000の場合は、典型的には、Pを計算した後、さらに、Pの小数第4位以下を切り捨てた上で、Q=(P−[P])×1000を計算する。[P]はPの小数を切り捨てることを意味するから、P−[P]はPの小数部を取り出したものを意味する。Q=(P−[P])×1000はこうして取り出された小数部を1000倍することを意味する。この場合、
P−[P]=2.XYZ−[2.XYZ]=2.XYZ−2=0.XYZ
となる。従って、Q=(P−[P])×1000=XYZとなり、0以上999以下の整数となる。一例として、P=2.512とすると、Q=(P−[P])×1000=(2.512−[2.512])×1000=(2.512−2)×1000=0.512×1000=512となる。
P−[P]あるいはこれを1000倍した数値XYZは、頭部の側貌において、上顎骨に対する下顎骨の大きさの割合を評価する数値と考えることができる。
計算されたPまたはQがそれぞれ所定の値以上である場合には、原則的には、矯正治療において、外科適応、言い換えると下顎骨切断手術を基本とした顎骨の外科手術が必要であると判断することができる。また、計算されたPまたはQがそれぞれ上記の所定の値未満あるいは上記の所定の値以上であるが、この所定の値と大きくは異なっていない場合には、ボーダーラインの症例となる。ボーダーラインの症例では、例えば、SとNとの間の距離(S−N)とWits分析(咬合平面に対してA点、B点からそれぞれ垂線を引いたとき、その垂線の足の間の距離がWits)とにより、補足的な分析を加える。距離(S−N)に問題がある場合、具体的には、例えば(S−N)の平均値より2×標準偏差(2SD)以上距離が短い場合、Wits分析の結果が例えば12mm以上であれば、外科適応、言い換えると、顎骨の外科手術が必要であると判断することができる。以下においては、必要に応じて、Qまたは整数XYZをOPE指数(オペ指数)と称する。
一方、P<2.000(通常は1.000≦P<2.000)の場合は、典型的には、Pを計算した後、さらに、Pの小数第4位以下を切り捨てた上で、Q=(P−([P]+1))×1000を計算する。この場合、
P−([P]+1)=1.XYZ−([1.XYZ]+1)=1.XYZ−2
となる。従って、Q=(P−([P]+1))×1000=(1.XYZ−2)×1000となり、−1000以上−1以下の整数となる。一例として、P=1.912とすると、Q=(P−([P]+1))×1000=(1.912−([1.912]+1))×1000=(1.912−2)×1000=−0.088×1000=−88となる。
式(1)を用いる場合には、P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/(S−A)を計算し、必要に応じて距離(S−N)の計測値により補足的な分析を行うが、最初から、距離(S−N)をPの計算式に反映させることも同様に有効である。具体的には、P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/(S−A)の代わりに、P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/((S−A)+(S−N))、すなわち式(2)を用いる。この場合には、必要に応じてさらに、Pの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P−[P])×1000([]はガウス記号)(ただし、1.000≦P<2.000)
または
Q=(P−([P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、P<1.000)
を計算する。そして、こうして計算されたPまたはQがそれぞれ所定の値以上であるか否かを判定することにより顎骨手術要否判断を行う。
式(3)を用いる場合も、Qの計算方法は式(2)を用いる場合と同様である。
上記の上下顎骨不調和判断指標の計算方法、上下顎骨不調和判断方法、顎変形症判断指標の計算方法および顎変形症判断方法においては、その性質に反しない限り、上記の歯列矯正治療における顎骨手術要否判断指標の計算方法および歯列矯正治療における顎骨手術要否判断方法に関連して説明したことが成立する。
ここで、上下顎骨不調和判断指標の計算方法および上下顎骨不調和判断方法は、上下顎骨不調和に応じて治療を行うことが有効な各種の治療において上下顎骨不調和を判断する際に有効である。この治療は歯科治療、医科治療の双方を含む。例えば、歯科治療には、上下顎骨不調和に応じて治療を行うことが有効な各種の治療が含まれ、具体的には、例えば、歯列矯正治療のほか、義歯(入れ歯)などの補綴も含まれる。
ところで、歯列矯正治療における顎骨手術要否判断方法、上下顎骨不調和判断方法および顎変形症判断方法においては、より正確かつ客観的な判断を行うために、上顎骨あるいは下顎骨の発育の程度を考慮することが有効である。それは、治療方法を決定する際の基準あるいは治療の難易度を示す基準となり得るためである。具体的には、上顎前突症であるか否か、上顎前突症である場合にはどのようなパターンか、下顎前突症であるか否か、下顎前突症である場合にはどのようなパターンかについても調べることが有効である。具体的には、上顎前突症は、
1.上顎劣成長(上顎レトロ)+下顎劣成長(下顎レトロ)
2.上顎ノーマル+下顎劣成長
3.上顎過成長+下顎ノーマル
4.上顎過成長+下顎劣成長
に分類される。また、下顎前突症は、
1.上顎劣成長+下顎ノーマル
2.上顎劣成長+下顎過成長
3.上顎ノーマル+下顎過成長
4.上顎過成長+下顎過成長
に分類される。例えば、重度の上顎劣成長であれば、歯列矯正治療や顎変形症治療において上顎骨の手術が必要になる。
本発明者は、鋭意研究の結果、上述のような上顎の劣成長あるいは過成長あるいは下顎の劣成長あるいは過成長の有無あるいはその程度を示すのに有効な指標を見出した。それが式(4)〜(6)で示される上顎劣成長/過成長判断指標、式(7)〜(11)で示される下顎劣成長/過成長判断指標である。また、式(4)の上顎劣成長/過成長判断指標に対する式(9)の下顎劣成長/過成長判断指標の比をとったものが式(12)である。
一方、本発明者が、多数の閉塞型睡眠時無呼吸症候群の患者の頭部X線規格写真における距離(S−A)、(S−B)、(Go−B)および(Cd−Go)を計測し、式(13)を計算した結果、閉塞型睡眠時無呼吸症候群の患者の少なくとも大多数のPは2.800≦P<3.200の範囲にある。距離(S−A)、(S−B)、(Go−Me)および(Cd−Go)を計測し、式(14)を計算した場合も同様である。この場合、閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定指標としては、Pそのものを用いてもよいが、整数で表すと分かりやすくなる。このため、典型的には、Pを計算した後、例えば、さらにP/4の小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P/4)×1000
を計算する。一例として、P=2.924とすると、Q=(P/4)×1000=(2.924/4)×1000=0.731×1000=731となる。
さらに、本発明者が、多数の閉塞型睡眠時無呼吸症候群の患者の頭部X線規格写真における距離(S−A)、(S−Xi )および(Go−Xj )を計測し、式(1)を計算した結果、閉塞型睡眠時無呼吸症候群の患者では、
P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/(S−A)=2.XYZ
(X、Y、Zは0〜9の整数)
となることが分かった。言い換えると、大多数の患者のPは2.000≦P<3.000の範囲、取り分け2.000≦P≦2.500の範囲にある。ただし、ごく少数の患者については、P<2.000になることもある。この場合も、閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定指標としては、Pそのものを用いてもよいが、整数で表すと分かりやすくなる。このため、2.000≦P<3.000の場合は、典型的には、Pを計算した後、さらに、Pの小数第4位以下を切り捨てた上で、Q=(P−[P])×1000を計算する。[P]はPの小数を切り捨てることを意味するから、P−[P]はPの小数部を取り出したものを意味する。Q=(P−[P])×1000はこうして取り出された小数部を1000倍することを意味する。この場合、
P−[P]=2.XYZ−[2.XYZ]=2.XYZ−2=0.XYZ
となる。従って、Q=(P−[P])×1000=XYZとなり、0以上999以下の整数となる。一例として、P=2.212とすると、Q=(P−[P])×1000=(2.212−[2.212])×1000=(2.212−2)×1000=0.212×1000=212となる。
ところで、上記のX線診断システムにおいて、SとAとの間の距離(S−A)、SとNとの間の距離(S−N)、SとXi との間の距離(S−Xi )、GoとXj との間の距離(Go−Xj )、GoとAとの間の距離(Go−A)およびCdとGoとの間の距離(Cd−Go)からなる群より選ばれた距離を求めるためには、必ずしも頭部X線規格写真のように頭部の全体および頸部の一部を撮影する必要はなく、診断の目的に応じて、S、A、N、Xi 、Xj およびCdからなる群より選ばれた点を計測することができればよい。言い換えれば、最低限、S、A、N、Xi 、Xj およびCdからなる群より選ばれた点を計測することができる限られた領域にのみX線を照射すれば足りる。こうすることで、診断の際の患者などの被検体の頭頸部の被曝線量の大幅な低減を図ることができる。
そこで、この発明は、
被検体の頭頸部X線撮影を行うX線診断システムのX線発生部と被検体の頭頸部との間に設けられ、上記X線発生部から発生されるX線の上記頭頸部への照射領域をS、A、N、Xi (iは1以上4以下の整数で、X1 =B、X2 =Pog、X3 =Gn、X4 =Me)およびCdからなる群より選ばれた点を含む所定の領域に制限するためのX線照射マスクである。
このX線照射マスクをX線診断システムのX線発生部と被検体の頭頸部との間に設けた状態で被検体の頭頸部X線撮影を行う。S、A、N、Xi およびCdからなる群より選ばれた点は、一つであっても複数であってもよい。このX線照射マスクは、典型的には、S、A、N、Xi およびCdからなる群より選ばれた点を含む所定の領域に開口(貫通孔)を有するX線遮蔽板からなる。この開口は、X線遮蔽板のS、A、N、Xi およびCdからなる群の各点だけを含む領域にそれぞれ設けられてもよいし、S、A、N、Xi およびCdからなる群より選ばれた任意の複数の点を含む領域に設けられてもよい。あるいは、このX線照射マスクは、X線遮蔽板のS、A、N、Xi およびCdからなる群より選ばれた点を含む所定の領域に開口を有するのではなく、X線遮蔽板のS、A、N、Xi およびCdからなる群より選ばれた点を含む所定の領域の厚さが他の部分より小さい、言い換えるとその領域が周りの領域に対して凹部になっているのでもよい。この場合、X線遮蔽板の凹部の厚さはX線が十分に透過することができるように選ばれ、凹部の周囲の部分はX線を十分に遮蔽することができるように選ばれる。
また、この発明は、
診断支援希望者と、上記診断支援希望者と通信可能な診断支援センターとを有し、
上記診断支援希望者が上記診断支援センターに対して頭頸部X線撮影により得られた頭頸部撮影画像を含む診断情報を送り、上記診断支援センターは受け取った診断情報をサーバーに蓄積し、
上記診断支援センターは、受け取った診断情報のうちの頭頸部撮影画像から、S、A、N、Xi (iは1以上4以下の整数で、X1 =B、X2 =Pog、X3 =Gn、X4 =Me)、Xj (jは1以上4以下の整数で、j=iまたはj≠i)およびCdからなる群より選ばれた点を検出し、これらの選ばれた点から、SとAとの間の距離(S−A)、SとNとの間の距離(S−N)、SとXi との間の距離(S−Xi )、GoとXj との間の距離(Go−Xj )、GoとAとの間の距離(Go−A)およびCdとGoとの間の距離(Cd−Go)からなる群より選ばれた距離を計算し、式(1)〜(17)のうちの少なくとも一つの式によりPを計算し、その計算結果に基づく判断または判定の結果を含む診断支援情報を上記診断支援希望者に送り、または、上記診断支援希望者が上記診断支援情報にアクセス可能な状態とする診断支援システムである。
この診断支援システムにおいては、典型的には、診断支援希望者と診断支援センターとの間の通信は電子メールで行い、診断情報は電子メールに添付ファイルとして添付して送信し、診断支援情報は電子メールに添付ファイルとして添付して送信し、または、診断支援希望者がサーバーにアクセスして取得可能とするが、これに限定されるものではない。また、例えば、診断支援センターはホームページを運用し、このホームページが診断支援希望者によって閲覧可能とされる。
また、この発明は、
被検体の頭頸部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、SとNとの間の距離(S−N)、SとXi (iは1以上4以下の整数で、X1 =B、X2 =Pog、X3 =Gn、X4 =Me)との間の距離(S−Xi )、GoとXj (jは1以上4以下の整数で、j=iまたはj≠i)との間の距離(Go−Xj )、GoとAとの間の距離(Go−A)およびCdとGoとの間の距離(Cd−Go)からなる群より選ばれた距離を用い、式(1)〜(17)のうちの少なくとも一つの式により計算されたPまたはPを用いて計算されるQを入力項目として有する電子カルテである。
この電子カルテにおいて、Pを用いて計算されるQについては既に述べた通りである。この電子カルテにおいては、典型的には、頭頸部X線撮影により得られた頭頸部撮影画像も入力項目として有する。この電子カルテにおいては、さらに、顎骨手術要否判断、上下顎骨不調和判断、顎変形症判断、上顎劣成長/過成長判断、下顎劣成長/過成長判断、閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定などの結果も入力項目として有する。
また、この発明は、
被検体の頭頸部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、SとNとの間の距離(S−N)、SとXi (iは1以上4以下の整数で、X1 =B、X2 =Pog、X3 =Gn、X4 =Me)との間の距離(S−Xi )、GoとXj (jは1以上4以下の整数で、j=iまたはj≠i)との間の距離(Go−Xj )、GoとAとの間の距離(Go−A)およびCdとGoとの間の距離(Cd−Go)からなる群より選ばれた距離を用い、式(1)〜(17)のうちの少なくとも一つの式により計算されたPまたはPを用いて計算されるQを入力項目として有する電子カルテを用いた電子カルテシステムである。
この電子カルテシステムにおける電子カルテについては、上記の通りである。
この発明によれば、頭頸部X線撮影を行い、所定の点間の距離を計測し、計測された距離を用いて簡単な計算を行うだけで、患者の歯列矯正治療において歯科医師が患者の顎骨手術が必要であるか否かを判断するための客観的材料となる顎骨手術要否判断指標、患者の歯列矯正治療などの歯科治療や医科治療において歯科医師や医師が患者の上下顎骨不調和を判断するための客観的材料となる上下顎骨不調和判断指標、歯科医師や医師が患者が顎変形症であるか否かを判断するための客観的材料となる顎変形症判断指標、患者の上顎劣成長/過成長の有無や程度を判断するための客観的材料となる上顎劣成長/過成長判断指標、患者の下顎劣成長/過成長の有無や程度を判断するための客観的材料となる下顎劣成長/過成長判断指標、被験者が閉塞型睡眠時無呼吸症候群を発症するリスクを判定するための客観的材料となる閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定指標などを容易に得ることができる。そして、これらの指標を用い、他の検査方法の結果を適宜併用することで、歯科医師や医師がより客観性の高い正確な顎骨手術要否判断、上下顎骨不調和判断、顎変形症判断、上顎劣成長/過成長判断、下顎劣成長/過成長判断、閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定などを容易にしかも短時間で行うことが可能になる。また、式(1)〜(17)のうちの少なくとも一つの式により計算されたPあるいはQを入力項目として有する電子カルテを用いることにより、例えば、頭頸部X線撮影を行う毎に得られるPあるいはQを電子カルテに入力することで、PあるいはQの経時変化を調べることができるようになり、診断および治療をより正確に行うことができるようになる。
頭部X線規格写真における計測点を説明するための略線図である。 この発明の第1の実施の形態によるX線診断システムの構成を示す略線図である。 この発明の第1の実施の形態によるX線診断システムのデータ処理装置の一例を示す略線図である。 この発明の第1の実施の形態によるX線診断システムにおいて実行されるプログラム1のフローチャートである。 患者1の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者1の下顎骨切断手術後の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者2の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者2の下顎骨切断手術後の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者3の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者4の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者5の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者6の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者6の下顎骨切断手術後の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者7の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者8の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者9の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者10の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者11の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者12の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 この発明の第1の実施の形態によるX線診断システムにおいて実行されるプログラム2のフローチャートである。 この発明の第1の実施の形態によるX線診断システムにおいて実行されるプログラム2のフローチャートである。 この発明の第1の実施の形態によるX線診断システムにおいて実行されるプログラム2のフローチャートである。 この発明の第1の実施の形態によるX線診断システムにおいて実行されるプログラム41のフローチャートである。 患者21の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者22の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者23の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者24の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者25の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者26の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者27の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者28の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者29の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者30の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者31の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者32の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者33の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者34の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者35の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者36の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者37の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者38の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者39の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者40の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者41の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者42の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 患者43の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 被験者44の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 被験者45の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 被験者46の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 被験者47の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 被験者48の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 被験者49の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 被験者50の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 被験者51の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 被験者52の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 被験者53の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 被験者54の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 被験者55の頭部X線規格写真を元に作成した透写図である。 この発明の第1の実施の形態において式(8)により計算された患者21〜43および被験者44〜55のOSAS指数Pの計算結果を示す略線図である。 この発明の第1の実施の形態によるX線診断システムにおいて実行される第1の閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法を示すフローチャートである。 この発明の第1の実施の形態によるX線診断システムにおいて実行される第2の閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定指標の計算方法を示すフローチャートである。 この発明の第1の実施の形態において式(10)により計算された患者21〜43および被験者44〜55のOSAS指数Qの計算結果を示す略線図である。 この発明の第1の実施の形態によるX線診断システムにおいて実行される第2の閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法を示すフローチャートである。 この発明の第1の実施の形態によるX線診断システムにおいて実行される第3の閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定指標の計算方法を示すフローチャートである。 この発明の第1の実施の形態において式(11)により計算された患者21〜43および被験者44〜55のOSAS指数Qの計算結果を示す略線図である。 この発明の第1の実施の形態によるX線診断システムにおいて実行される第3の閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法を示すフローチャートである。 この発明の第1の実施の形態によるX線診断システムにおいて実行される第4の閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定指標の計算方法を示すフローチャートである。 この発明の第1の実施の形態において式(7)により計算された患者21〜43および被験者44〜55のOSAS指数Qの計算結果を示す略線図である。 この発明の第1の実施の形態によるX線診断システムにおいて実行される第4の閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法を示すフローチャートである。 この発明の第1の実施の形態によるX線診断システムにおいて実行される第5の閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定指標の計算方法を示すフローチャートである。 この発明の第1の実施の形態において式(8)により計算された患者21〜43および被験者44〜55のOSAS指数Qの計算結果を示す略線図である。 この発明の第1の実施の形態によるX線診断システムにおいて実行される第5の閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法を示すフローチャートである。 この発明の第1の実施の形態によるX線診断システムにおいて実行される第6の閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定指標の計算方法を示すフローチャートである。 この発明の第1の実施の形態において式(1)により計算された患者21〜43および被験者44〜55のOSAS指数Qの計算結果を示す略線図である。 この発明の第1の実施の形態によるX線診断システムにおいて実行される第6の閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法を示すフローチャートである。 この発明の第2の実施の形態によるX線診断システムにおいて被験者の頭頸部に照射されるX線照射領域の一例を示す略線図である。 この発明の第2の実施の形態によるX線診断システムにおいて用いられるX線照射マスクの一例を示す略線図である。 この発明の第2の実施の形態によるX線診断システムのX線照射マスクを含む全体構成を示す略線図である。 この発明の第3の実施の形態によるX線診断システムにおいて被験者の頭頸部に照射されるX線照射領域の一例を示す略線図である。 この発明の第3の実施の形態によるX線診断システムにおいて用いられるX線照射マスクの一例を示す略線図である。 この発明の第4の実施の形態による診断支援システムを示す略線図である。 この発明の第5の実施の形態による電子カルテシステムを示す略線図である。 この発明の第5の実施の形態による電子カルテシステムにおける電子カルテの一つの表示画面を示す略線図である。
以下、発明を実施するための形態(以下、実施の形態という。)について説明する。
〈1.第1の実施の形態〉
図2は第1の実施の形態によるX線診断システムを示す。図2に示すように、このX線診断システムは、X線発生部1とデータ処理装置10と画像収集部20とを有する。X線発生部1はX線管1aを有し、このX線管1aからX線が発生される。X線管1aの管電圧などは、診断に必要とされるX線の属性に応じて適宜決められる。画像収集部20の前面にはX線検出面が設けられている。このX線検出面は、典型的には、X線管1aから発生するX線の中心X線に対して垂直に設定されるが、必ずしもそのようにしなくてもよい。データ処理装置10は一般的にはX線撮影室の外部に設置されるが、これに限定されるものではない。
X線管1aから発生されたX線は被検体の頭頸部に照射され、この頭頸部を透過したX線が画像収集部20のX線検出面に入射し、透過X線画像が画像収集部20で撮像される。透過X線画像は、例えば、画像収集部20でディジタル画像信号に変換された後、データ処理装置10に送られ、所定の画像処理、画像認識、パターン認識などが行われて、S、A、N、Xi およびCdからなる群より選ばれた点が計測される。そして、これらの選ばれた点から、SとAとの間の距離(S−A)、SとNとの間の距離(S−N)、SとXi との間の距離(S−Xi )、GoとXj との間の距離(Go−Xj )、GoとAとの間の距離(Go−A)およびCdとGoとの間の距離(Cd−Go)からなる群より選ばれた距離が計算され、例えば上記のプログラム1〜42から選ばれたプログラムを用い、所定の式によりPあるいはQが計算され、あるいはさらにこの計算結果に基づいて判断や判定が行われる。データ処理装置10は、コンピュータあるいはコンピュータと必要な外部接続機器(例えば、外部記憶装置、ディスプレイ、プリンタなど)とからなるコンピュータシステムなどにより構成される。コンピュータとしては、各種のものを用いることができ、必要に応じて選ばれるが、デスクトップ型またはノート型のパーソナルコンピュータなどであってもよい。データ処理装置10は、クラウドに備えられたものを用いてもよい。
図2に示すように、頭頸部X線撮影を行う際には、被検体の頭頸部がX線発生部1と画像収集部20との間に、その正中矢状面が中心X線に対して垂直になるように位置するようにし、かつ、被検体の頭部の左右の外耳孔に頭部固定装置のイヤロッド(ear rod)30を挿入することによって頭部を固定し、中心X線の照射方向がイヤロッド30の軸と一致するようにする。また、一般的には、フランクフルト平面が床面に平行になるように頭部の前後方向の傾きを設定する。
X線管1aのX線出射部と画像収集部20のX線検出面との間の距離L、X線管1aのX線出射部と被検体の頭部の正中矢状面との間の距離L1 、被検体の頭部の正中矢状面と画像収集部20のX線検出面との間の距離L2 は、必要に応じて選ばれる。従来の一般的な頭部X線規格写真ではL1 =150cm、L2 =15cm、L=150+15=165cmである。頭部の高さをx、画像収集部20のX線検出面上の頭部の透過X線画像の高さをyとすると、L1 /(L1 +L2 )=x/yである。L1 、L2 、Lが変化すると、画像収集部20のX線検出面で検出される透過X線画像の倍率が変化するが、式(1)〜(5)、(7)〜(10)、(12)〜(14)、(16)、(17)で計算されるPは距離の比であるため、倍率に依存しない。また、式(6)、(11)、(15)で計算されるPは距離であり、倍率によって絶対値が変化するが、実際の距離は計算により容易に求めることができる。従って、L1 、L2 、Lは、S、A、N、Xi およびCdからなる群より選ばれた点を計測することができる限り、任意に選ぶことができる。このため、例えば、従来の頭部X線規格写真を撮影するのに必要な一般的なセファロX線撮影装置は設置できない狭いスペースであっても、Lを十分に小さく、例えばL=100cmにすることにより、このX線診断システムを設置することができる。
画像収集部20では、透過X線画像を最終的にアナログ電気信号に変換する信号変換が行われる。画像収集部20では、必要に応じてさらに、視野を画素に分割する空間サンプリングが行われる。あるいは、これに加えて、透過X線画像の時間的変化から場面を切り取る時間サンプリングが行われる。こうして信号変換および一種類あるいは二種類の標本化が行われた後には、必要に応じてさらに、アナログ電気信号をディジタル画像信号に変換するアナログ−ディジタル変換を含む量子化と、信号変換時に混入した暗電流などのオフセット、感度の不均一性、画素欠陥などの固定的なノイズを取り除くオフセット補正、ゲイン補正、シェーディング補正、傷欠陥補正のような各種補正が行われる。量子化では、通常のアナログ・ディジタル変換器による線形量子化のほかに、場合によっては、アナログ・ディジタル変換器の前に対数アンプを置いたり、後にルックアップテーブルを置いたりして非線形信号変換を付加した非線形量子化も行われる。
透過X線画像を最終的にアナログ電気信号に変換する信号変換にはいくつかの方法があり、必要に応じて選ばれる。第1の方法では、透過X線画像を輝尽性蛍光体のイメージングプレートで受光して潜像を形成し、この潜像を赤色レーザ光で走査して励起エネルギーを開放することで青色蛍光の信号を取り出した後、例えば光電子像倍管のような光電変換器で電気信号に変換する。第2の方法では、透過X線画像をイメージインテンシファイアで受光し、その内部でCsIの一次蛍光面によるX線吸収と蛍光放出、光電面による光電変換、電子レンズ系による光電子の加速、二次蛍光面による高輝度光学像の出力という一連の信号変換を行う。イメージインテンシファイアの出力蛍光像はレンズやミラーで構成された光学系を介して撮像管やCCDのような画像センサのセンサ面上に結像されて電気信号に変換される。第3の方法では、透過X線画像を一旦、CsIなどの蛍光体で光学像に変換し、蛍光体直下に設けられた、フォトダイオードとMOS型スイッチとからなる画素がマトリックス状に配置された半導体パネルで光電変換し、順次電気信号として取り出す。第4の方法では、透過X線画像を、MOS型スイッチがマトリックス状に配置された半導体パネル上のアモルファスセレンなどの光導電体で受光してその表面に直接、電荷像を形成し、これをMOS型スイッチを介して順次取り出すことにより電気信号に変換する。
透過X線画像からS、A、N、Xi およびCdからなる群より選ばれた点を計測する方法としては、次のような方法を用いてもよい。すなわち、データ処理装置10を、コンピュータとディスプレイとプリンタとを備えたコンピュータシステムにより構成する。ディスプレイとしては、例えば、タッチパネル構成の画面を有する薄型ディスプレイ、例えば液晶ディスプレイを用いる。そして、画像収集部20で透過X線画像をアナログ電気信号に変換し、あるいはさらにディジタル画像信号に変換し、これらの信号を薄型ディスプレイに送って画面に表示する。そして、画面に表示された画像から、S、A、N、Xi およびCdからなる群より選ばれた点をタッチペンあるいは指先でタッチする。タッチの際には、必要に応じて画像を拡大する。こうしてS、A、N、Xi およびCdからなる群より選ばれた点を計測することができる。こうして計測された点を用いて、SとAとの間の距離(S−A)、SとNとの間の距離(S−N)、SとXi との間の距離(S−Xi )、GoとXj との間の距離(Go−Xj )、GoとAとの間の距離(Go−A)およびCdとGoとの間の距離(Cd−Go)からなる群より選ばれた距離を求めることができる。あるいは、例えば、データ処理装置10から外部のタブレット端末にディジタル画像信号を送ってディスプレイに表示し、表示された画像から、S、A、N、Xi およびCdからなる群より選ばれた点をタッチペンあるいは指先でタッチすることにより、距離(S−A)、距離(S−N)、距離(S−Xi )、距離(Go−Xj )、距離(Go−A)および距離(Cd−Go)からなる群より選ばれた距離を求めることもできる。画面に表示された画像あるいは計測結果は、必要に応じてプリンタによりプリントすることができる。
図3はデータ処理装置10の一例を示す。図3に示すように、このデータ処理装置10は、補助記憶装置11、メモリ12、処理部としてのCPU(Central Processing Unit)13、入力部14、出力部15および入出力インタフェース16を有する。
補助記憶装置11は、各種の情報を記憶するものであり、例えば、ハードディスク、ROM(Read Only Memory) などにより構成される。この補助記憶装置11は、プログラム111、コンパイラ112および実行モジュール113を記憶している。
プログラム111は、例えば、上記のプログラム1〜42のフローチャート上の処理が記述されているプログラム(ソースプログラム)である。コンパイラ112は、プログラム111をコンパイルおよびリンクするものである。実行モジュール113は、コンパイラ112によりコンパイルおよびリンクされたモジュールである。
メモリ12は、各種の情報を記憶する一時記憶手段であり、例えば、RAM(Random Access Memory) などにより構成される。CPU13は、加減乗除などの各種演算処理を行うものであり、メモリ12および入出力インタフェース16を介して実行モジュール13を実行する役割を果たす。入力部14は、各種の実行コマンドなどを入力する入力装置である。出力部15は、各種の実行結果などを出力する出力装置である。入出力インタフェース16は、データ処理装置10の各構成要素間の入出力を仲介する。
次に、上述のように構成されたデータ処理装置10の動作について説明する。まず、入力部14から入力されたコンパイルコマンドは、入出力インタフェース16を介して、メモリ12にストアされる。メモリ12では、補助記憶装置11のプログラム111が、コンパイラ112によりコンパイルおよびリンクされ、機械語コードである実行モジュール113が生成される。
次に、入力部14から実行コマンドが入力されると、CPU13がメモリ12に実行モジュール113をロードする。実行モジュール113がメモリ12にロードされると、CPU13によって、プログラム1〜42のフローチャート上の各処理がメモリ12からCPU13に逐次呼び出され、各処理が実行された後、その実行結果がメモリ12にストアされる。メモリ12にストアされた実行結果は、CPU13によって、入出力インタフェース16を介して、出力部15に出力される。
例えば、後述の図4に示すフローチャート上の処理を実行してOPE指数Qを計算する場合には次のようにする。まず、入力処理のステップS1を実現するための実行モジュール113がメモリ12からCPU13に呼び出される。このステップS1においては、操作者により入力部14から入力されたデータ(距離(S−A)、(S−Xi )および(Go−Xj ))をメモリ12にロードする。ステップS1の入力処理が終了すると、算出処理のステップS2を実現するための実行モジュール113がメモリ12からCPU13に呼び出される。このステップS2においては、入力されたデータによりPを計算する。ステップS2の算出処理が終了すると、ステップS3を実現するための実行モジュール113がメモリ12からCPU13に呼び出される。このステップS3においては、Pの大きさに応じてOPE指数Qを算出する。ステップS3の算出処理が終了すると、ステップS4を実現するための実行モジュール113がメモリ12からCPU13に呼び出される。このステップS4においては、Qの値を算出結果として出力部15に出力する。
上記のプログラム1〜42の具体例およびそれらの有効性の検証結果について説明すると次の通りである。
〈プログラム1〉
図4に、歯列矯正治療における顎骨手術要否判断指標の計算方法のフローチャートを示す。
図4に示すように、ステップS1において、計測された距離(S−A)、(S−Xi )および(Go−Xj )を入力する。
ステップS2においては、入力された(S−A)、(S−Xi )および(Go−Xj )から
P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/(S−A)
に従ってPを計算する。
ステップS3においては、上記のようにして計算により求めたPの小数第4位以下を切り捨て、2.000≦P<3.000の場合には、
Q=(P−[P])×1000に従ってOPE指数Qを計算し、P<2.000の場合には、
Q=(P−([P]+1))×1000
に従ってOPE指数Qを計算する。
ステップS4においては、上記のようにして計算されたOPE指数Qを例えばディスプレイに出力する。
こうして計算されたOPE指数Qが所定の値(C1 )以上の場合には、原則的には、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると診断することができる。また、OPE指数QがC2 以上C1 未満あるいはC1 以上であるが、C1 と大きく異ならないボーダーラインの症例では、距離(S−N)とWits分析とにより補足的な分析を加える。例えば、距離(S−N)が平均値より2SD以上短い場合には、Wits分析の結果が12mm以上であれば、外科適応、言い換えると、顎骨の外科手術が必要であると判断する。C1 、C2 は、上記の式(18)〜(33)のいずれを用いるかに応じて適宜決めることができるが、一般的には、C1 は例えば430以上680以下、C2 は例えばC1 より30以上100以下小さい値である。
OPE指数QがC2 未満0以上の場合は、歯列矯正治療において、顎骨の外科手術は不要であると判断することができる。
OPE指数Qが負の場合もまた、下顎骨の著しいレトロ(劣成長)傾向か上顎骨の過成長傾向を意味し、顎骨の外科手術を考慮する必要がある。
一般的には、OPE指数Qに加えて、歯科医師が、角度計測を中心とした従来のセファロ分析などの他の検査の結果などを併用して顎骨手術の要否を最終的に判断する。
[実施例1]
患者1の頭部X線規格写真を撮影した。撮影は中心咬合位またはそれに準じる位置で行った(以下の実施例2以降においても同様)。この頭部X線規格写真を元に作成した透写図を図5に示す。
図5より、距離(S−A)、(S−B)、(S−Pog)、(S−Gn)、(S−Me)、(Go−B)、(Go−Pog)、(Go−Gn)および(Go−Me)を計測した。図5に計測された距離を示す。これらのデータを用いてPを式(18)〜(33)により計算した結果は下記の通りである。なお、(S−N)=67.0mm、Wits=17.0mmであった。
式(18):P=(123.0+78.0)/78.0=2.5769、OPE指数Q=576
例えば、C1 =400に設定すると、OPE指数Qは576であるので、患者1は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(19):P=(133.0+78.0)/78.0=2.7051、OPE指数Q=705
例えば、C1 =585に設定すると、OPE指数Qは705であるので、患者1は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(20):P=(134.0+78.0)/78.0=2.7179、OPE指数Q=717
例えば、C1 =600に設定すると、OPE指数Qは717であるので、患者1は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(21):P=(132.0+78.0)/78.0=2.6923、OPE指数Q=692
例えば、C1 =585に設定すると、OPE指数Qは692であるので、患者1は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(22):P=(123.0+81.0)/78.0=2.6153、OPE指数Q=615
例えば、C1 =475に設定すると、OPE指数Qは615であるので、患者1は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(23):P=(133.0+81.0)/78.0=2.7435、OPE指数Q=743
例えば、C1 =630に設定すると、OPE指数Qは743であるので、患者1は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(24):P=(134.0+81.0)/78.0=2.7564、OPE指数Q=756
例えば、C1 =660に設定すると、OPE指数Qは756であるので、患者1は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(25):P=(132.0+81.0)/78.0=2.7307、OPE指数Q=730
例えば、C1 =650に設定すると、OPE指数Qは730であるので、患者1は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(26):P=(123.0+83.0)/78.0=2.6410、OPE指数Q=641
例えば、C1 =490に設定すると、OPE指数Qは641であるので、患者1は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(27):P=(133.0+83.0)/78.0=2.7692、OPE指数Q=769
例えば、C1 =645に設定すると、OPE指数Qは769であるので、患者1は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(28):P=(134.0+83.0)/78.0=2.7820、OPE指数Q=782
例えば、C1 =675に設定すると、OPE指数Qは782であるので、患者1は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(29):P=(132.0+83.0)/78.0=2.7564、OPE指数Q=756
例えば、C1 =665に設定すると、OPE指数Qは756であるので、患者1は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(30):P=(123.0+78.0)/78.0=2.5769、OPE指数Q=576
例えば、C1 =435に設定すると、OPE指数Qは576であるので、患者1は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(31):P=(133.0+78.0)/78.0=2.7050、OPE指数Q=705
例えば、C1 =575に設定すると、OPE指数Qは705であるので、患者1は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(32):P=(134.0+78.0)/78.0=2.7179、OPE指数Q=717
例えば、C1 =610に設定すると、OPE指数Qは717であるので、患者1は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(33):P=(132.0+78.0)/78.0=2.6923、OPE指数Q=692
例えば、C1 =600に設定すると、OPE指数Qは692であるので、患者1は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
そこで、下顎骨の所要の切断手術を行った。切断手術後に、患者1の頭部X線規格写真を撮影した。この頭部X線規格写真を元に作成した透写図を図6に示す。
図6より、距離(S−A)、(S−B)、(S−Pog)、(S−Gn)、(S−Me)、(Go−B)、(Go−Pog)、(Go−Gn)および(Go−Me)を計測した。図6に計測された距離を示す。これらのデータを用いてPを式(18)〜(33)により計算した結果は下記の通りである。なお、(S−N)=67.0mm、Wits=4.0mmであった。
式(18):P=(111.0+73.0)/78.0=2.3589、OPE指数Q=358
1 =400に対し、OPE指数Qは358であるので、患者1は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(19):P=(125.0+73.0)/78.0=2.5384、OPE指数Q=538
1 =585に対し、OPE指数Qは538であるので、患者1は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(20):P=(127.0+73.0)/78.0=2.5641、OPE指数Q=564
1 =600に対し、OPE指数Qは564であるので、患者1は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(21):P=(125.0+73.0)/78.0=2.5384、OPE指数Q=538
1 =585に対し、OPE指数Qは538であるので、患者1は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(22):P=(111.0+77.0)/78.0=2.4102、OPE指数Q=410
1 =475に対し、OPE指数Qは410であるので、患者1は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(23):P=(125.0+77.0)/78.0=2.5897、OPE指数Q=589
1 =630に対し、OPE指数Qは589であるので、患者1は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(24):P=(127.0+77.0)/78.0=2.6153、OPE指数Q=615である。
1 =660に対し、OPE指数Qは615であるので、患者1は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(25):P=(125.0+77.0)/78.0=2.5897、OPE指数Q=589
1 =650に対し、OPE指数Qは589であるので、患者1は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(26):P=(111.0+79.0)/78.0=2.4358、OPE指数Q=435
1 =490に対し、OPE指数Qは435であるので、患者1は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(27):P=(125.0+79.0)/78.0=2.6153、OPE指数Q=615
1 =645に対し、OPE指数Qは615であるので、患者1は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(28):P=(127.0+79.0)/78.0=2.6410、OPE指数Q=641
1 =675に対し、OPE指数Qは641であるので、患者1は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(29):P=(125.0+79.0)/78.0=2.6153、OPE指数Q=615
1 =665に対し、OPE指数Qは615であるので、患者1は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(30):P=(111.0+73.0)/78.0=2.3589、OPE指数Q=358
1 =435に対し、OPE指数Qは358であるので、患者1は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(31):P=(125.0+73.0)/78.0=2.5384、OPE指数Q=538
1 =575に対し、OPE指数Qは538であるので、患者1は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(32):P=(127.0+73.0)/78.0=2.5641、OPE指数Q=564
1 =610に対し、OPE指数Qは564であるので、患者1は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(33):P=(125.0+73.0)/78.0=2.5384、OPE指数Q=538
1 =600に対し、OPE指数Qは538であるので、患者1は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
[実施例2]
患者2の頭部X線規格写真を撮影した。この頭部X線規格写真を元に作成した透写図を図7に示す。
図7より、距離(S−A)、(S−B)、(S−Pog)、(S−Gn)、(S−Me)、(Go−B)、(Go−Pog)、(Go−Gn)および(Go−Me)を計測した。図7に計測された距離を示す。これらのデータを用いてPを式(18)〜(33)により計算した結果は下記の通りである。なお、(S−N)=69.0mm、Wits=16.0mmであった。
式(18):P=(123.0+81.0)/83.0=2.4578、OPE指数Q=457
1 =400に対し、OPE指数Qは457であり、Witsも16.0mmと大きいので、患者2は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(19):P=(135.0+81.0)/83.0=2.6024、OPE指数Q=602
1 =585に対し、OPE指数Qは602であり、Witsも16.0mmと大きいので、患者2は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(20):P=(138.0+81.0)/83.0=2.6385、OPE指数Q=638
1 =600に対し、OPE指数Qは638であり、Witsも16.0mmと大きいので、患者2は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(21):P=(137.0+81.0)/83.0=2.6265、OPE指数Q=626
1 =585に対し、OPE指数Qは626であり、Witsも16.0mmと大きいので、患者2は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(22):P=(123.0+84.0)/83.0=2.4939、OPE指数Q=493
1 =475に対し、OPE指数Qは493であり、Witsも16.0mmと大きいので、患者2は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(23):P=(135.0+84.0)/83.0=2.6385、OPE指数Q=638
1 =630に対し、OPE指数Qは638であり、Witsも16.0mmと大きいので、患者2は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(24):P=(138.0+84.0)/83.0=2.6746、OPE指数Q=674
1 =660に対し、OPE指数Qは674であり、Witsも16.0mmと大きいので、患者2は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(25):P=(137.0+84.0)/83.0=2.6626、OPE指数Q=662
1 =650に対し、OPE指数Qは692であり、Witsも16.0mmと大きいので、患者2は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(26):P=(123.0+85.0)/83.0=2.5060、OPE指数Q=506
1 =490に対し、OPE指数Qは506であり、Witsも16.0mmと大きいので、患者2は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(27):P=(135.0+85.0)/83.0=2.6506、OPE指数Q=650
1 =645に対し、OPE指数Qは650であり、Witsも16.0mmと大きいので、患者2は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(28):P=(138.0+85.0)/83.0=2.6867、OPE指数Q=686
1 =675に対し、OPE指数Qは686であり、Witsも16.0mmと大きいので、患者2は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(29):P=(137.0+85.0)/83.0=2.6746、OPE指数Q=674
1 =665に対し、OPE指数Qは674であり、Witsも16.0mmと大きいので、患者2は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(30):P=(123.0+80.0)/83.0=2.4457、OPE指数Q=445
1 =435に対し、OPE指数Qは445であり、Witsも16.0mmと大きいので、患者2は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(31):P=(135.0+80.0)/83.0=2.5903、OPE指数Q=590
1 =575に対し、OPE指数Qは590であり、Witsも16.0mmと大きいので、患者2は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(32):P=(138.0+80.0)/83.0=2.6265、OPE指数Q=626
1 =610に対し、OPE指数Qは626であり、Witsも16.0mmと大きいので、患者2は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(33):P=(137.0+80.0)/83.0=2.6144、OPE指数Q=614
1 =600に対し、OPE指数Qは614であり、Witsも16.0mmと大きいので、患者2は、顎変形症であり、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
そこで、下顎骨の所要の切断手術を行った。切断手術後に、患者2の頭部X線規格写真を撮影した。この頭部X線規格写真を元に作成した透写図を図8に示す。
図8より、距離(S−A)、(S−B)、(S−Pog)、(S−Gn)、(S−Me)、(Go−B)、(Go−Pog)、(Go−Gn)および(Go−Me)を計測した。図8に計測された距離を示す。これらのデータを用いてPを式(18)〜(33)により計算した結果は下記の通りである。なお、(S−N)=69.0mm、Wits=6.0mmであった。
式(18):P=(116.0+80.0)/83.0=2.3614、OPE指数Q=361
1 =400に対し、OPE指数Qは361であるので、患者2は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(19):P=(132.0+80.0)/83.0=2.5542、OPE指数Q=554
1 =585に対し、OPE指数Qは554であるので、患者2は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(20):P=(134.0+80.0)/83.0=2.5783、OPE指数Q=578
1 =600に対し、OPE指数Qは578であるので、患者2は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(21):P=(133.0+80.0)/83.0=2.5662、OPE指数Q=566
1 =585に対し、OPE指数Qは566であるので、患者2は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(22):P=(116.0+85.0)/83.0=2.4216、OPE指数Q=421
1 =475に対し、OPE指数Qは421であるので、患者2は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(23):P=(132.0+85.0)/83.0=2.6144、OPE指数Q=614
1 =630に対し、OPE指数Qは614であるので、患者2は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(24):P=(134.0+85.0)/83.0=2.6385、OPE指数Q=638
1 =660に対し、OPE指数Qは638であるので、患者2は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(25):P=(133.0+85.0)/83.0=2.6265、OPE指数Q=626
1 =650に対し、OPE指数Qは626であるので、患者2は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(26):P=(116.0+87.0)/83.0=2.4457、OPE指数Q=445
1 =490に対し、OPE指数Qは445であるので、患者2は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(27):P=(132.0+87.0)/83.0=2.6385、OPE指数Q=638
1 =645に対し、OPE指数Qは638であるので、患者2は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(28):P=(134.0+87.0)/83.0=2.6626、OPE指数Q=662
1 =675に対し、OPE指数Qは662であるので、患者2は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(29):P=(133.0+87.0)/83.0=2.6506、OPE指数Q=650
1 =665に対し、OPE指数Qは650であるので、患者2は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(30):P=(116.0+80.0)/83.0=2.3614、OPE指数Q=361
1 =435に対し、OPE指数Qは361であるので、患者2は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(31):P=(132.0+80.0)/83.0=2.5542、OPE指数Q=554
1 =575に対し、OPE指数Qは554であるので、患者2は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(32):P=(134.0+80.0)/83.0=2.5783、OPE指数Q=578
1 =610に対し、OPE指数Qは578であるので、患者2は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(33):P=(133.0+80.0)/83.0=2.5662、OPE指数Q=566
1 =600に対し、OPE指数Qは566であるので、患者2は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
[実施例3]
患者3の頭部X線規格写真を撮影した。この頭部X線規格写真を元に作成した透写図を図9に示す。
図9より、距離(S−A)、(S−B)、(S−Pog)、(S−Gn)、(S−Me)、(Go−B)、(Go−Pog)、(Go−Gn)および(Go−Me)を計測した。図9に計測された距離を示す。これらのデータを用いてPを式(18)〜(33)により計算した結果は下記の通りである。なお、(S−N)=67.0mm、Wits=7.0mmであった。
式(18):P=(126.0+78.0)/88.0=2.3181、OPE指数Q=318
若干の骨格性III 級症例であるが、C1 =400に対し、OPE指数Qは318であるので、患者3は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(19):P=(143.0+78.0)/88.0=2.5113、OPE指数Q=511
若干の骨格性III 級症例であるが、C1 =585に対し、OPE指数Qは511であるので、患者3は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(20):P=(145.0+78.0)/88.0=2.5340、OPE指数Q=534
若干の骨格性III 級症例であるが、C1 =600に対し、OPE指数Qは534であるので、患者3は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(21):P=(143.0+78.0)/88.0=2.5113、OPE指数Q=511
若干の骨格性III 級症例であるが、C1 =585に対し、OPE指数Qは511であるので、患者3は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(22):P=(126.0+83.0)/88.0=2.3750、OPE指数Q=375
若干の骨格性III 級症例であるが、C1 =475に対し、OPE指数Qは375であるので、患者3は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(23):P=(143.0+83.0)/88.0=2.5681、OPE指数Q=568
若干の骨格性III 級症例であるが、C1 =630に対し、OPE指数Qは568であるので、患者3は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(24):P=(145.0+83.0)/88.0=2.5909、OPE指数Q=590である。
若干の骨格性III 級症例であるが、C1 =660に対し、OPE指数Qは590であるので、患者3は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(25):P=(143.0+83.0)/88.0=2.5681、OPE指数Q=568
若干の骨格性III 級症例であるが、C1 =650に対し、OPE指数Qは568であるので、患者3は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(26):P=(126.0+86.0)/88.0=2.4090、OPE指数Q=409
若干の骨格性III 級症例であるが、C1 =490に対し、OPE指数Qは409であるので、患者3は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(27):P=(143.0+86.0)/88.0=2.6022、OPE指数Q=602
若干の骨格性III 級症例であるが、C1 =645に対し、OPE指数Qは602であるので、患者3は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(28):P=(145.0+86.0)/88.0=2.6250、OPE指数Q=625
若干の骨格性III 級症例であるが、C1 =675に対し、OPE指数Qは625であるので、患者3は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(29):P=(143.0+86.0)/88.0=2.6022、OPE指数Q=602
若干の骨格性III 級症例であるが、C1 =665に対し、OPE指数Qは602であるので、患者3は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(30):P=(126.0+80.0)/88.0=2.3409、OPE指数Q=340である。
若干の骨格性III 級症例であるが、C1 =435に対し、OPE指数Qは340であるので、患者3は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(31):P=(143.0+80.0)/88.0=2.5340、OPE指数Q=534
若干の骨格性III 級症例であるが、C1 =575に対し、OPE指数Qは534であるので、患者3は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(32):P=(145.0+80.0)/88.0=2.5568、OPE指数Q=556
若干の骨格性III 級症例であるが、C1 =610に対し、OPE指数Qは556であるので、患者3は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(33):P=(143.0+80.0)/88.0=2.5340、OPE指数Q=534
若干の骨格性III 級症例であるが、C1 =600に対し、OPE指数Qは534であるので、患者3は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
[実施例4]
患者4の頭部X線規格写真を撮影した。この頭部X線規格写真を元に作成した透写図を図10に示す。
図10より、距離(S−A)、(S−B)、(S−Pog)、(S−Gn)、(S−Me)、(Go−B)、(Go−Pog)、(Go−Gn)および(Go−Me)を計測した。図10に計測された距離を示す。これらのデータを用いてPを式(18)〜(33)により計算した結果は下記の通りである。なお、(S−N)=64.0mm、Wits=9.0mmであった。
式(18):P=(119.0+77.0)/85.0=2.3058、OPE指数Q=305
骨格性III 級症例であるが、C1 =400に対し、OPE指数Qは305であるので、患者4は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(19):P=(137.0+77.0)/85.0=2.5176、OPE指数Q=517
骨格性III 級症例であるが、C1 =585に対し、OPE指数Qは517であるので、患者4は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(20):P=(138.0+77.0)/85.0=2.5294、OPE指数Q=529
骨格性III 級症例であるが、C1 =600に対し、OPE指数Qは529であるので、患者4は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(21):P=(135.0+77.0)/85.0=2.4941、OPE指数Q=494
骨格性III 級症例であるが、C1 =585に対し、OPE指数Qは494であるので、患者4は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(22):P=(119.0+80.0)/85.0=2.3411、OPE指数Q=341
骨格性III 級症例であるが、C1 =475に対し、OPE指数Qは341であるので、患者4は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(23):P=(137.0+80.0)/85.0=2.5529、OPE指数Q=552
骨格性III 級症例であるが、C1 =630に対し、OPE指数Qは552であるので、患者4は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(24):P=(138.0+80.0)/85.0=2.5647、OPE指数Q=564
骨格性III 級症例であるが、C1 =660に対し、OPE指数Qは564であるので、患者4は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(25):P=(135.0+80.0)/85.0=2.5294、OPE指数Q=529
骨格性III 級症例であるが、C1 =650に対し、OPE指数Qは529であるので、患者4は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(26):P=(119.0+82.0)/85.0=2.3647、OPE指数Q=364
骨格性III 級症例であるが、C1 =490に対し、OPE指数Qは364であるので、患者4は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(27):P=(137.0+82.0)/85.0=2.5764、OPE指数Q=576
骨格性III 級症例であるが、C1 =645に対し、OPE指数Qは576であるので、患者4は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(28):P=(138.0+82.0)/85.0=2.5882、OPE指数Q=588
骨格性III 級症例であるが、C1 =675に対し、OPE指数Qは588であるので、患者4は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(29):P=(135.0+82.0)/85.0=2.5529、OPE指数Q=552
骨格性III 級症例であるが、C1 =665に対し、OPE指数Qは552であるので、患者4は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(30):P=(119.0+76.0)/85.0=2.2941、OPE指数Q=294
骨格性III 級症例であるが、C1 =435に対し、OPE指数Qは294であるので、患者4は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(31):P=(137.0+76.0)/85.0=2.5058、OPE指数Q=505
骨格性III 級症例であるが、C1 =575に対し、OPE指数Qは505であるので、患者4は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(32):P=(138.0+76.0)/85.0=2.5176、OPE指数Q=517
骨格性III 級症例であるが、C1 =610に対し、OPE指数Qは517であるので、患者4は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(33):P=(135.0+76.0)/85.0=2.4823、OPE指数Q=482
骨格性III 級症例であるが、C1 =600に対し、OPE指数Qは482であるので、患者4は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
[実施例5]
患者5の頭部X線規格写真を撮影した。この頭部X線規格写真を元に作成した透写図を図11に示す。
図11より、距離(S−A)、(S−B)、(S−Pog)、(S−Gn)、(S−Me)、(Go−B)、(Go−Pog)、(Go−Gn)および(Go−Me)を計測した。図11に計測された距離を示す。これらのデータを用いてPを式(18)〜(33)により計算した結果は下記の通りである。なお、(S−N)=65.0mm、Wits=10.0mmであった。
式(18):P=(109.0+70.0)/75.0=2.3866、OPE指数Q=386
1 =400に対し、OPE指数Qは386であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが10.0mmと極めて骨格性の強い症例であるが、(S−N)=65.0mmであるので、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(19):P=(123.0+70.0)/75.0=2.5733、OPE指数Q=573
1 =585に対し、OPE指数Qは573であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが10.0mmと極めて骨格性の強い症例であるが、(S−N)=65.0mmであるので、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(20):P=(124.0+70.0)/75.0=2.5866、OPE指数Q=586
1 =600に対し、OPE指数Qは586であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが10.0mmと極めて骨格性の強い症例であるが、(S−N)=65.0mmであるので、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(21):P=(122.0+70.0)/75.0=2.5600、OPE指数Q=560
1 =585に対し、OPE指数Qは560であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが10.0mmと極めて骨格性の強い症例であるが、(S−N)=65.0mmであるので、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(22):P=(109.0+76.0)/75.0=2.4666、OPE指数Q=466
1 =475に対し、OPE指数Qは466であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが10.0mmと極めて骨格性の強い症例であるが、(S−N)=65.0mmであるので、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(23):P=(123.0+76.0)/75.0=2.6533、OPE指数Q=653
1 =630に対し、OPE指数Qは653であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが10.0mmと極めて骨格性の強い症例であるが、(S−N)=65.0mmであるので、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(24):P=(124.0+76.0)/75.0=2.6666、OPE指数Q=666
1 =660に対し、OPE指数Qは666であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが10.0mmと極めて骨格性の強い症例であるが、(S−N)=65.0mmであるので、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(25):P=(122.0+76.0)/75.0=2.6400、OPE指数Q=640
1 =650に対し、OPE指数Qは640であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが10.0mmと極めて骨格性の強い症例であるが、(S−N)=65.0mmであるので、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(26):P=(109.0+77.0)/75.0=2.4800、OPE指数Q=480
1 =490に対し、OPE指数Qは480であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが10.0mmと極めて骨格性の強い症例であるが、(S−N)=65.0mmであるので、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(27):P=(123.0+77.0)/75.0=2.6666、OPE指数Q=666
1 =645に対し、OPE指数Qは666であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが10.0mmと極めて骨格性の強い症例であるが、(S−N)=65.0mmであるので、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(28):P=(124.0+77.0)/75.0=2.6800、OPE指数Q=680
1 =675に対し、OPE指数Qは680であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが10.0mmと極めて骨格性の強い症例であるが、(S−N)=65.0mmであるので、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(29):P=(122.0+77.0)/75.0=2.6533、OPE指数Q=653
1 =665に対し、OPE指数Qは653であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが10.0mmと極めて骨格性の強い症例であるが、(S−N)=65.0mmであるので、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(30):P=(109.0+73.0)/75.0=2.4266、OPE指数Q=426
1 =435に対し、OPE指数Qは426であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが10.0mmと極めて骨格性の強い症例であるが、(S−N)=65.0mmであるので、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(31):P=(123.0+73.0)/75.0=2.6133、OPE指数Q=613
1 =575に対し、OPE指数Qは613であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが10.0mmと極めて骨格性の強い症例であるが、(S−N)=65.0mmであるので、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(32):P=(124.0+73.0)/75.0=2.6266、OPE指数Q=626
1 =610に対し、OPE指数Qは626であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが10.0mmと極めて骨格性の強い症例であるが、(S−N)=65.0mmであるので、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(33):P=(122.0+73.0)/75.0=2.6000、OPE指数Q=600
1 =600に対し、OPE指数Qは600であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが10.0mmと極めて骨格性の強い症例であるが、(S−N)=65.0mmであるので、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
[実施例6]
患者6の頭部X線規格写真を撮影した。この頭部X線規格写真を元に作成した透写図を図12に示す。
図12より、距離(S−A)、(S−B)、(S−Pog)、(S−Gn)、(S−Me)、(Go−B)、(Go−Pog)、(Go−Gn)および(Go−Me)を計測した。図12に計測された距離を示す。これらのデータを用いてPを式(18)〜(33)により計算した結果は下記の通りである。なお、(S−N)=68.0mm、Wits=12.0mmであった。
式(18):P=(128.0+80.0)/87.0=2.3908、OPE指数Q=390
1 =400に対し、OPE指数Qは390であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが12.0mmと10.0mmより大きく、また、(S−N)=68.0mmであるので、骨格性III 級症例であり、顎変形症であると判断することができ、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(19):P=(141.0+80.0)/87.0=2.5402、OPE指数Q=540
1 =585に対し、OPE指数Qは540であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが12.0mmと10.0mmより大きく、また、(S−N)=68.0mmであるので、骨格性III 級症例であり、顎変形症であると判断することができ、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(20):P=(143.0+80.0)/87.0=2.5632、OPE指数Q=563
1 =600に対し、OPE指数Qは563であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが12.0mmと10.0mmより大きく、また、(S−N)=68.0mmであるので、骨格性III 級症例であり、顎変形症であると判断することができ、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(21):P=(142.0+80.0)/87.0=2.5517、OPE指数Q=551
1 =585に対し、OPE指数Qは551であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが12.0mmと10.0mmより大きく、また、(S−N)=68.0mmであるので、骨格性III 級症例であり、顎変形症であると判断することができ、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(22):P=(128.0+83.0)/87.0=2.4252、OPE指数Q=425
1 =475に対し、OPE指数Qは425であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが12.0mmと10.0mmより大きく、また、(S−N)=68.0mmであるので、骨格性III 級症例であり、顎変形症であると判断することができ、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(23):P=(141.0+83.0)/87.0=2.5747、OPE指数Q=574
1 =630に対し、OPE指数Qは574であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが12.0mmと10.0mmより大きく、また、(S−N)=68.0mmであるので、骨格性III 級症例であり、顎変形症であると判断することができ、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(24):P=(143.0+83.0)/87.0=2.5977、OPE指数Q=597
1 =660に対し、OPE指数Qは597であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが12.0mmと10.0mmより大きく、また、(S−N)=68.0mmであるので、骨格性III 級症例であり、顎変形症であると判断することができ、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(25):P=(142.0+83.0)/87.0=2.5862、OPE指数Q=586
1 =650に対し、OPE指数Qは586であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが12.0mmと10.0mmより大きく、また、(S−N)=68.0mmであるので、骨格性III 級症例であり、顎変形症であると判断することができ、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(26):P=(128.0+84.0)/87.0=2.4367、OPE指数Q=436
1 =490に対し、OPE指数Qは436であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが12.0mmと10.0mmより大きく、また、(S−N)=68.0mmであるので、骨格性III 級症例であり、顎変形症であると判断することができ、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(27):P=(141.0+84.0)/87.0=2.5862、OPE指数Q=586
1 =645に対し、OPE指数Qは586であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが12.0mmと10.0mmより大きく、また、(S−N)=68.0mmであるので、骨格性III 級症例であり、顎変形症であると判断することができ、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(28):P=(143.0+84.0)/87.0=2.6091、OPE指数Q=609
1 =675に対し、OPE指数Qは609であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが12.0mmと10.0mmより大きく、また、(S−N)=68.0mmであるので、骨格性III 級症例であり、顎変形症であると判断することができ、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(29):P=(142.0+84.0)/87.0=2.5977、OPE指数Q=597
1 =665に対し、OPE指数Qは597であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが12.0mmと10.0mmより大きく、また、(S−N)=68.0mmであるので、骨格性III 級症例であり、顎変形症であると判断することができ、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(30):P=(128.0+80.0)/87.0=2.3908、OPE指数Q=390
1 =435に対し、OPE指数Qは390であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが12.0mmと10.0mmより大きく、また、(S−N)=68.0mmであるので、骨格性III 級症例であり、顎変形症であると判断することができ、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(31):P=(141.0+80.0)/87.0=2.5402、OPE指数Q=540
1 =575に対し、OPE指数Qは540であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが12.0mmと10.0mmより大きく、また、(S−N)=68.0mmであるので、骨格性III 級症例であり、顎変形症であると判断することができ、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(32):P=(143.0+80.0)/87.0=2.5632、OPE指数Q=563
1 =610に対し、OPE指数Qは563であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが12.0mmと10.0mmより大きく、また、(S−N)=68.0mmであるので、骨格性III 級症例であり、顎変形症であると判断することができ、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
式(33):P=(142.0+80.0)/87.0=2.5517、OPE指数Q=551
1 =600に対し、OPE指数Qは551であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが12.0mmと10.0mmより大きく、また、(S−N)=68.0mmであるので、骨格性III 級症例であり、顎変形症であると判断することができ、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
そこで、下顎骨の所要の切断手術を行った。切断手術後に、患者6の頭部X線規格写真を撮影した。この頭部X線規格写真を元に作成した透写図を図13に示す。
図13より、距離(S−A)、(S−B)、(S−Pog)、(S−Gn)、(S−Me)、(Go−B)、(Go−Pog)、(Go−Gn)および(Go−Me)を計測した。図13に計測された距離を示す。これらのデータを用いてPを式(18)〜(33)により計算した結果は下記の通りである。なお、(S−N)=68.0mm、Wits=5.0mmであった。
式(18):P=(121.0+73.0)/87.0=2.2298、OPE指数Q=229
1 =400に対し、OPE指数Qは229であるので、患者6は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(19):P=(136.0+73.0)/87.0=2.4022、OPE指数Q=402
1 =585に対し、OPE指数Qは402であるので、患者6は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(20):P=(138.0+73.0)/87.0=2.4252、OPE指数Q=425
1 =600に対し、OPE指数Qは425であるので、患者6は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(21):P=(137.0+73.0)/87.0=2.4137、OPE指数Q=413
1 =585に対し、OPE指数Qは413であるので、患者6は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(22):P=(121.0+75.0)/87.0=2.2528、OPE指数Q=252
1 =475に対し、OPE指数Qは252であるので、患者6は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(23):P=(136.0+75.0)/87.0=2.4252、OPE指数Q=425
1 =630に対し、OPE指数Qは425であるので、患者6は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(24):P=(138.0+75.0)/87.0=2.4482、OPE指数Q=448
1 =660に対し、OPE指数Qは448であるので、患者6は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(25):P=(137.0+75.0)/87.0=2.4367、OPE指数Q=436
1 =650に対し、OPE指数Qは436であるので、患者6は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(26):P=(121.0+77.0)/87.0=2.2758、OPE指数Q=275
1 =490に対し、OPE指数Qは275であるので、患者6は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(27):P=(136.0+77.0)/87.0=2.4482、OPE指数Q=448
1 =645に対し、OPE指数Qは448であるので、患者6は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(28):P=(138.0+77.0)/87.0=2.4712、OPE指数Q=471
1 =675に対し、OPE指数Qは471であるので、患者6は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(29):P=(137.0+77.0)/87.0=2.4597、OPE指数Q=459
1 =665に対し、OPE指数Qは459であるので、患者6は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(30):P=(121.0+73.0)/87.0=2.2298、OPE指数Q=229
1 =435に対し、OPE指数Qは229であるので、患者6は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(31):P=(136.0+73.0)/87.0=2.4022、OPE指数Q=402
1 =575に対し、OPE指数Qは402であるので、患者6は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(32):P=(138.0+73.0)/87.0=2.4252、OPE指数Q=425
1 =610に対し、OPE指数Qは425であるので、患者6は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
式(33):P=(137.0+73.0)/87.0=2.4137、OPE指数Q=413
1 =600に対し、OPE指数Qは413であるので、患者6は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
[実施例7]
患者7の頭部X線規格写真を撮影した。この頭部X線規格写真を元に作成した透写図を図14に示す。
図14より、距離(S−A)、(S−B)、(S−Pog)、(S−Gn)、(S−Me)、(Go−B)、(Go−Pog)、(Go−Gn)および(Go−Me)を計測した。図14に計測された距離を示す。これらのデータを用いてPを式(18)〜(33)により計算した結果は下記の通りである。なお、(S−N)=67.0mm、Wits=0mmであった。
式(18):P=(111.0+69.0)/86.0=2.0930、OPE指数Q=93
1 =400に対し、OPE指数Qは93であり、下顎骨後退傾向があるが、患者7は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(19):P=(123.0+69.0)/86.0=2.2325、OPE指数Q=232
1 =585に対し、OPE指数Qは232であり、下顎骨後退傾向があるが、患者7は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(20):P=(124.0+69.0)/86.0=2.2441、OPE指数Q=244
1 =600に対し、OPE指数Qは244であり、下顎骨後退傾向があるが、患者7は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(21):P=(123.0+69.0)/86.0=2.2325、OPE指数Q=232
1 =585に対し、OPE指数Qは232であり、下顎骨後退傾向があるが、患者7は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(22):P=(111.0+73.0)/86.0=2.1395、OPE指数Q=139
1 =475に対し、OPE指数Qは139であり、下顎骨後退傾向があるが、患者7は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(23):P=(123.0+73.0)/86.0=2.2790、OPE指数Q=279
1 =630に対し、OPE指数Qは279であり、下顎骨後退傾向があるが、患者7は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(24):P=(124.0+73.0)/86.0=2.2906、OPE指数Q=290
1 =660に対し、OPE指数Qは290であり、下顎骨後退傾向があるが、患者7は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(25):P=(123.0+73.0)/86.0=2.2790、OPE指数Q=279
1 =650に対し、OPE指数Qは279であり、下顎骨後退傾向があるが、患者7は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(26):P=(111.0+74.0)/86.0=2.1511、OPE指数Q=151
1 =490に対し、OPE指数Qは151であり、下顎骨後退傾向があるが、患者7は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(27):P=(123.0+74.0)/86.0=2.2906、OPE指数Q=290
1 =645に対し、OPE指数Qは290であり、下顎骨後退傾向があるが、患者7は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(28):P=(124.0+74.0)/86.0=2.3023、OPE指数Q=302
1 =675に対し、OPE指数Qは302であり、下顎骨後退傾向があるが、患者7は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(29):P=(123.0+74.0)/86.0=2.2906、OPE指数Q=290
1 =665に対し、OPE指数Qは290であり、下顎骨後退傾向があるが、患者7は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(30):P=(111.0+73.0)/86.0=2.1395、OPE指数Q=139
1 =435に対し、OPE指数Qは139であり、下顎骨後退傾向があるが、患者7は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(31):P=(123.0+73.0)/86.0=2.2790、OPE指数Q=279
1 =575に対し、OPE指数Qは279であり、下顎骨後退傾向があるが、患者7は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(32):P=(124.0+73.0)/86.0=2.2906、OPE指数Q=290
1 =610に対し、OPE指数Qは290であり、下顎骨後退傾向があるが、患者7は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(33):P=(123.0+73.0)/86.0=2.2790、OPE指数Q=279
1 =600に対し、OPE指数Qは279であり、下顎骨後退傾向があるが、患者7は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
[実施例8]
患者8の頭部X線規格写真を撮影した。この頭部X線規格写真を元に作成した透写図を図15に示す。
図15より、距離(S−A)、(S−B)、(S−Pog)、(S−Gn)、(S−Me)、(Go−B)、(Go−Pog)、(Go−Gn)および(Go−Me)を計測した。図15に計測された距離を示す。これらのデータを用いてPを式(18)〜(33)により計算した結果は下記の通りである。なお、(S−N)=68.0mm、Wits=11.0mmであった。
式(18):P=(127.0+80.0)/90.0=2.3000、OPE指数Q=300
1 =400に対し、OPE指数Qは300であるので、患者8は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(19):P=(138.0+80.0)/90.0=2.4222、OPE指数Q=422
1 =585に対し、OPE指数Qは422であるので、患者8は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(20):P=(141.0+80.0)/90.0=2.4555、OPE指数Q=455
1 =600に対し、OPE指数Qは455であるので、患者8は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(21):P=(140.0+80.0)/90.0=2.4444、OPE指数Q=444
1 =585に対し、OPE指数Qは444であるので、患者8は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(22):P=(127.0+83.0)/90.0=2.3333、OPE指数Q=333
1 =475に対し、OPE指数Qは333であるので、患者8は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(23):P=(138.0+83.0)/90.0=2.4555、OPE指数Q=455
1 =630に対し、OPE指数Qは455であるので、患者8は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(24):P=(141.0+83.0)/90.0=2.4888、OPE指数Q=488
1 =660に対し、OPE指数Qは488であるので、患者8は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(25):P=(140.0+83.0)/90.0=2.4777、OPE指数Q=477
1 =650に対し、OPE指数Qは477であるので、患者8は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(26):P=(127.0+84.0)/90.0=2.3444、OPE指数Q=344
1 =490に対し、OPE指数Qは344であるので、患者8は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(27):P=(138.0+84.0)/90.0=2.4666、OPE指数Q=466
1 =645に対し、OPE指数Qは466であるので、患者8は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(28):P=(141.0+84.0)/90.0=2.5000、OPE指数Q=500
1 =675に対し、OPE指数Qは500であるので、患者8は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(29):P=(140.0+84.0)/90.0=2.4888、OPE指数Q=488
1 =665に対し、OPE指数Qは488であるので、患者8は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(30):P=(127.0+80.0)/90.0=2.3000、OPE指数Q=300
1 =435に対し、OPE指数Qは300であるので、患者8は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(31):P=(138.0+80.0)/90.0=2.4222、OPE指数Q=422
1 =575に対し、OPE指数Qは422であるので、患者8は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(32):P=(141.0+80.0)/90.0=2.4555、OPE指数Q=455
1 =610に対し、OPE指数Qは455であるので、患者8は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(33):P=(140.0+80.0)/90.0=2.4444、OPE指数Q=444
1 =600に対し、OPE指数Qは444であるので、患者8は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
[実施例9]
患者9の頭部X線規格写真を撮影した。この頭部X線規格写真を元に作成した透写図を図16に示す。
図16より、距離(S−A)、(S−B)、(S−Pog)、(S−Gn)、(S−Me)、(Go−B)、(Go−Pog)、(Go−Gn)および(Go−Me)を計測した。図16に計測された距離を示す。これらのデータを用いてPを式(18)〜(33)により計算した結果は下記の通りである。なお、(S−N)=68.0mm、Wits=3.0mmであった。
式(18):P=(105.0+73.0)/79.0=2.2531、OPE指数Q=253
1 =400に対し、OPE指数Qは253であるので、患者9は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(19):P=(116.0+73.0)/79.0=2.3924、OPE指数Q=392
1 =585に対し、OPE指数Qは392であるので、患者9は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(20):P=(117.0+73.0)/79.0=2.4050、OPE指数Q=405
1 =600に対し、OPE指数Qは405であるので、患者9は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(21):P=(116.0+73.0)/79.0=2.3924、OPE指数Q=392
1 =585に対し、OPE指数Qは392であるので、患者9は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(22):P=(105.0+76.0)/79.0=2.2911、OPE指数Q=291
1 =475に対し、OPE指数Qは291であるので、患者9は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(23):P=(116.0+76.0)/79.0=2.4303、OPE指数Q=430
1 =630に対し、OPE指数Qは430であるので、患者9は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(24):P=(117.0+76.0)/79.0=2.4430、OPE指数Q=443
1 =660に対し、OPE指数Qは443であるので、患者9は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(25):P=(116.0+76.0)/79.0=2.4303、OPE指数Q=430
1 =650に対し、OPE指数Qは430であるので、患者9は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(26):P=(105.0+78.0)/79.0=2.3164、OPE指数Q=316
1 =490に対し、OPE指数Qは316であるので、患者9は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(27):P=(116.0+78.0)/79.0=2.4556、OPE指数Q=455
1 =645に対し、OPE指数Qは455であるので、患者9は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(28):P=(117.0+78.0)/79.0=2.4683、OPE指数Q=468
1 =675に対し、OPE指数Qは468であるので、患者9は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(29):P=(116.0+78.0)/79.0=2.4556、OPE指数Q=455
1 =665に対し、OPE指数Qは455であるので、患者9は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(30):P=(105.0+74.0)/79.0=2.2658、OPE指数Q=265
1 =435に対し、OPE指数Qは265であるので、患者9は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(31):P=(116.0+74.0)/79.0=2.4050、OPE指数Q=405
1 =575に対し、OPE指数Qは405であるので、患者9は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(32):P=(117.0+74.0)/79.0=2.4177、OPE指数Q=417
1 =610に対し、OPE指数Qは417であるので、患者9は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(33):P=(116.0+74.0)/79.0=2.4050、OPE指数Q=405
1 =600に対し、OPE指数Qは405であるので、患者9は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
[実施例10]
患者10の頭部X線規格写真を撮影した。この頭部X線規格写真を元に作成した透写図を図17に示す。
図17より、距離(S−A)、(S−B)、(S−Pog)、(S−Gn)、(S−Me)、(Go−B)、(Go−Pog)、(Go−Gn)および(Go−Me)を計測した。図17に計測された距離を示す。これらのデータを用いてPを式(18)〜(33)により計算した結果は下記の通りである。なお、(S−N)=69.0mm、Wits=3.0mmであった。
式(18):P=(103.0+70.0)/81.0=2.1358、OPE指数Q=135
非骨格性症例であるが、C1 =400に対し、OPE指数Qは135であるので、患者10は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(19):P=(115.0+70.0)/81.0=2.2839、OPE指数Q=283
非骨格性症例であるが、C1 =585に対し、OPE指数Qは283であるので、患者10は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(20):P=(117.0+70.0)/81.0=2.3086、OPE指数Q=308
非骨格性症例であるが、C1 =600に対し、OPE指数Qは308であるので、患者10は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(21):P=(116.0+70.0)/81.0=2.2962、OPE指数Q=296
非骨格性症例であるが、C1 =585に対し、OPE指数Qは296であるので、患者10は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(22):P=(103.0+74.0)/81.0=2.1851、OPE指数Q=185
非骨格性症例であるが、C1 =475に対し、OPE指数Qは185であるので、患者10は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(23):P=(115.0+74.0)/81.0=2.3333、OPE指数Q=333
非骨格性症例であるが、C1 =630に対し、OPE指数Qは333であるので、患者10は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(24):P=(117.0+74.0)/81.0=2.3580、OPE指数Q=358
非骨格性症例であるが、C1 =660に対し、OPE指数Qは358であるので、患者10は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(25):P=(116.0+74.0)/81.0=2.3456、OPE指数Q=345
非骨格性症例であるが、C1 =650に対し、OPE指数Qは345であるので、患者10は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(26):P=(103.0+75.0)/81.0=2.1975、OPE指数Q=197
非骨格性症例であるが、C1 =490に対し、OPE指数Qは197であるので、患者10は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(27):P=(115.0+75.0)/81.0=2.3456、OPE指数Q=345
非骨格性症例であるが、C1 =645に対し、OPE指数Qは345であるので、患者10は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(28):P=(117.0+75.0)/81.0=2.3703、OPE指数Q=370
非骨格性症例であるが、C1 =675に対し、OPE指数Qは370であるので、患者10は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(29):P=(116.0+75.0)/81.0=2.3580、OPE指数Q=358
非骨格性症例であるが、C1 =665に対し、OPE指数Qは358であるので、患者10は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(30):P=(103.0+72.0)/81.0=2.1604、OPE指数Q=160
非骨格性症例であるが、C1 =435に対し、OPE指数Qは160であるので、患者10は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(31):P=(115.0+72.0)/81.0=2.3086、OPE指数Q=308
非骨格性症例であるが、C1 =575に対し、OPE指数Qは308であるので、患者10は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(32):P=(117.0+72.0)/81.0=2.3333、OPE指数Q=333
非骨格性症例であるが、C1 =610に対し、OPE指数Qは333であるので、患者10は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(33):P=(116.0+72.0)/81.0=2.3209、OPE指数Q=320
非骨格性症例であるが、C1 =600に対し、OPE指数Qは320であるので、患者10は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
[実施例11]
患者11の頭部X線規格写真を撮影した。この頭部X線規格写真を元に作成した透写図を図18に示す。
図18より、距離(S−A)、(S−B)、(S−Pog)、(S−Gn)、(S−Me)、(Go−B)、(Go−Pog)、(Go−Gn)および(Go−Me)を計測した。図18に計測された距離を示す。これらのデータを用いてPを式(18)〜(33)により計算した結果は下記の通りである。なお、(S−N)=63.0mm、Wits=2.0mmであった。
式(18):P=(108.0+68.0)/81.0=2.1728、OPE指数Q=172
1 =400に対し、OPE指数Qは172、Witsは2.0mmであり、非骨格性症例であるが、患者11は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(19):P=(122.0+68.0)/81.0=2.3456、OPE指数Q=345
1 =585に対し、OPE指数Qは345、Witsは2.0mmであり、非骨格性症例であるが、患者11は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(20):P=(123.0+68.0)/81.0=2.3580、OPE指数Q=358
1 =600に対し、OPE指数Qは358、Witsは2.0mmであり、非骨格性症例であるが、患者11は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(21):P=(122.0+68.0)/81.0=2.3456、OPE指数Q=345
1 =585に対し、OPE指数Qは345、Witsは2.0mmであり、非骨格性症例であるが、患者11は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(22):P=(108.0+72.0)/81.0=2.2222、OPE指数Q=222
1 =475に対し、OPE指数Qは222、Witsは2.0mmであり、非骨格性症例であるが、患者11は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(23):P=(122.0+72.0)/81.0=2.3950、OPE指数Q=395
1 =630に対し、OPE指数Qは395、Witsは2.0mmであり、非骨格性症例であるが、患者11は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(24):P=(123.0+72.0)/81.0=2.4074、OPE指数Q=407
1 =660に対し、OPE指数Qは407、Witsは2.0mmであり、非骨格性症例であるが、患者11は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(25):P=(122.0+72.0)/81.0=2.3950、OPE指数Q=395
1 =650に対し、OPE指数Qは395、Witsは2.0mmであり、非骨格性症例であるが、患者11は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(26):P=(108.0+73.0)/81.0=2.2345、OPE指数Q=234
1 =490に対し、OPE指数Qは234、Witsは2.0mmであり、非骨格性症例であるが、患者11は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(27):P=(122.0+73.0)/81.0=2.4074、OPE指数Q=407
1 =645に対し、OPE指数Qは407、Witsは2.0mmであり、非骨格性症例であるが、患者11は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(28):P=(123.0+73.0)/81.0=2.4197、OPE指数Q=419
1 =675に対し、OPE指数Qは419、Witsは2.0mmであり、非骨格性症例であるが、患者11は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(29):P=(122.0+73.0)/81.0=2.4074、OPE指数Q=407
1 =665に対し、OPE指数Qは407、Witsは2.0mmであり、非骨格性症例であるが、患者11は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(30):P=(108.0+69.0)/81.0=2.1851、OPE指数Q=185
1 =435に対し、OPE指数Qは185、Witsは2.0mmであり、非骨格性症例であるが、患者11は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(31):P=(122.0+69.0)/81.0=2.3580、OPE指数Q=358
1 =575に対し、OPE指数Qは358、Witsは2.0mmであり、非骨格性症例であるが、患者11は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(32):P=(123.0+69.0)/81.0=2.3703、OPE指数Q=370
1 =610に対し、OPE指数Qは370、Witsは2.0mmであり、非骨格性症例であるが、患者11は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
式(33):P=(122.0+69.0)/81.0=2.3580、OPE指数Q=358
1 =600に対し、OPE指数Qは358、Witsは2.0mmであり、非骨格性症例であるが、患者11は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
[実施例12]
患者12の頭部X線規格写真を撮影した。この頭部X線規格写真を元に作成した透写図を図19に示す。
図19より、距離(S−A)、(S−B)、(S−Pog)、(S−Gn)、(S−Me)、(Go−B)、(Go−Pog)、(Go−Gn)および(Go−Me)を計測した。図19に計測された距離を示す。これらのデータを用いてPを式(18)〜(33)により計算した結果は下記の通りである。なお、(S−N)=74.0mm、Wits=0mmであった。
式(18):P=(115.0+65.0)/91.0=1.9780、OPE指数Q=−44
1 =400に対し、OPE指数Qは−22である。一般に、−50≦Q<0の場合は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行う必要性が高くなるが、下顎骨レトロ傾向の強い症例であり、患者12は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(19):P=(125.0+65.0)/91.0=2.0879、OPE指数Q=87
1 =585に対し、OPE指数Qは87である。一般に、Q<100の場合は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行う必要性が高くなるが、下顎骨レトロ傾向の強い症例であり、患者12は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(20):P=(127.0+65.0)/91.0=2.1098、OPE指数Q=109
1 =600に対し、OPE指数Qは109である。一般に、Q<120の場合は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行う必要性が高くなるが、下顎骨レトロ傾向の強い症例であり、患者12は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(21):P=(126.0+65.0)/91.0=2.0989、OPE指数Q=98
1 =585に対し、OPE指数Qは98である。一般に、Q<100の場合は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行う必要性が高くなるが、下顎骨レトロ傾向の強い症例であり、患者12は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(22):P=(115.0+68.0)/91.0=2.0109、OPE指数Q=10
1 =475に対し、OPE指数Qは10である。一般に、Q<100の場合は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行う必要性が高くなるが、下顎骨レトロ傾向の強い症例であり、患者12は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(23):P=(125.0+68.0)/91.0=2.1208、OPE指数Q=120
1 =630に対し、OPE指数Qは120である。一般に、Q<130の場合は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行う必要性が高くなるが、下顎骨レトロ傾向の強い症例であり、患者12は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(24):P=(127.0+68.0)/91.0=2.1428、OPE指数Q=142
1 =660に対し、OPE指数Qは142である。一般に、Q<160の場合は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行う必要性が高くなるが、下顎骨レトロ傾向の強い症例であり、患者12は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(25):P=(126.0+68.0)/91.0=2.1318、OPE指数Q=131
1 =650に対し、OPE指数Qは131である。一般に、Q<150の場合は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行う必要性が高くなるが、下顎骨レトロ傾向の強い症例であり、患者12は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(26):P=(115.0+70.0)/91.0=2.0329、OPE指数Q=32
1 =490に対し、OPE指数Qは32である。一般に、Q<100の場合は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行う必要性が高くなるが、下顎骨レトロ傾向の強い症例であり、患者12は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(27):P=(125.0+70.0)/91.0=2.1428、OPE指数Q=142
1 =645に対し、OPE指数Qは142である。一般に、Q<150の場合は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行う必要性が高くなるが、下顎骨レトロ傾向の強い症例であり、患者12は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(28):P=(127.0+70.0)/91.0=2.1648、OPE指数Q=164
1 =675に対し、OPE指数Qは164である。一般に、Q<180の場合は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行う必要性が高くなるが、下顎骨レトロ傾向の強い症例であり、患者12は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(29):P=(126.0+70.0)/91.0=2.1538、OPE指数Q=153
1 =665に対し、OPE指数Qは153である。一般に、Q<150の場合は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行う必要性が高くなるが、下顎骨レトロ傾向の強い症例であり、患者12は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(30):P=(115.0+70.0)/91.0=2.0329、OPE指数Q=32
1 =435に対し、OPE指数Qは32である。一般に、Q<100の場合は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行う必要性が高くなるが、下顎骨レトロ傾向の強い症例であり、患者12は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(31):P=(125.0+70.0)/91.0=2.1428、OPE指数Q=142
1 =575に対し、OPE指数Qは142である。一般に、Q<160の場合は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行う必要性が高くなるが、下顎骨レトロ傾向の強い症例であり、患者12は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(32):P=(127.0+70.0)/91.0=2.1648、OPE指数Q=164
1 =610に対し、OPE指数Qは164である。一般に、Q<200の場合は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行う必要性が高くなるが、下顎骨レトロ傾向の強い症例であり、患者12は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
式(33):P=(126.0+70.0)/91.0=2.1538、OPE指数Q=153
1 =600に対し、OPE指数Qは153である。一般に、Q<190の場合は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行う必要性が高くなるが、下顎骨レトロ傾向の強い症例であり、患者12は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
〈プログラム2〉
図20に顎骨手術要否判断方法のフローチャートを示す。
図20に示すように、ステップS11において、計測された距離(S−A)、(S−Xi )および(Go−Xj )を入力する。
ステップS12においては、入力された(S−A)、(S−Xi )および(Go−Xj )から
P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/(S−A)
に従ってPを計算する。
ステップS13においては、上記のようにして計算により求めたPから、2.000≦P<3.000であるか、P<2.000であるかを判定する。判定の結果、2.000≦P<3.000の場合には、Pの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P−[P])×1000
に従ってOPE指数Qを計算し、P<2.000の場合には、
Q=(P−([P]+1))×1000
に従ってOPE指数Qを計算する。
ステップS14においては、こうして計算されたOPE指数QがC1 以上であるか否かを判定する。
ステップS15においては、OPE指数QがC1 以上である場合には、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断する。
ステップS16においては、下顎骨の切断手術が必要であるとの判断結果を例えばディスプレイに出力する。
ステップS14においてQがC1 以上でないと判定された場合には、ステップS17においてQがC2 以上C1 未満であるか否かを判定する。
OPE指数QがC2 以上C1 未満である場合には、ステップS18において、距離(S−N)が平均値より2SD以上短く、かつWitsが12mm以上であるか否かを判定する。該当すれば、ステップS19において、顎骨の外科手術が必要であると判断する。
顎骨の外科手術が必要であると判断された場合には、ステップS20において、判断結果を例えばディスプレイに出力する。
ステップS18において、距離(S−N)が平均値より2SD以上短く、かつWitsが12mm以上に該当しないと判定されたら、ステップS21において、顎骨の外科手術は不要であると判断する。
顎骨の外科手術が不要であると判断された場合には、ステップS22において、判断結果を例えばディスプレイに出力する。
ステップS17においてQがC2 以上C1 未満でないと判定された場合には、ステップS23においてQが0以上C2 未満であるか否かを判定する。
OPE指数Qが0以上C2 未満であると判定された場合には、ステップS24において顎骨の外科手術は不要であると判断する。
顎骨の外科手術は不要であると判断された場合には、ステップS25において判断結果を例えばディスプレイに出力する。
OPE指数Qが0以上C2 未満であると判定されなかった場合には、OPE指数Qは負となる。この場合は、ステップS26において、歯科医師が、顎骨の外科手術が必要か否かを判断し、ステップS27において診断結果を例えばディスプレイに出力する。
〈プログラム3〉
プログラム3は、顎骨手術要否判断指標の代わりに上下顎骨不調和判断指標を計算することを除いてプログラム1と同様である。
〈プログラム4〉
プログラム4は、顎骨手術要否判断指標の代わりに上下顎骨不調和判断指標を計算することを除いてプログラム2と同様である。
〈プログラム5〉
プログラム5は、顎骨手術要否判断指標の代わりに顎変形症判断指標を計算することを除いてプログラム2と同様である。
〈プログラム6〉
プログラム6は、顎骨手術要否判断指標の代わりに顎変形症判断指標を計算することを除いてプログラム2と同様である。
〈プログラム13〉
図21に、歯列矯正治療における顎骨手術要否判断指標の計算方法のフローチャートを示す。
図21に示すように、ステップS31において、計測された距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を入力する。
ステップS32においては、入力された(S−A)、(Go−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)から
P=((S−B)+(Go−B)+(Go−Me))/((S−A)+(Go−A))
(3)
に従ってPを計算する。
ステップS33においては、上記のようにして計算により求めたPの小数第4位以下を切り捨て、1.000≦P<2.000の場合には、
Q=(P−[P])×1000に従ってOPE指数Qを計算し、P<1.000の場合には、
Q=(P−([P]+1))×1000
に従ってOPE指数Qを計算する。
ステップS34においては、上記のようにして計算されたOPE指数Qを例えばディスプレイに出力する。
こうして計算されたOPE指数QがC3 以上の場合には、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると診断することができる。また、OPE指数QがC4 以上C3 未満のボーダーラインの症例では、Wits分析により、補足的な分析を加える。Wits分析の結果が12mm以上であれば、外科適応、言い換えると、顎骨の外科手術が必要であると判断する。C3 、C4 は適宜決めることができる。
OPE指数QがC4 未満0以上の場合は、歯列矯正治療において、顎骨の外科手術は不要であると診断することができる。
OPE指数Qが負の場合もまた、下顎骨の著しいレトロ傾向か上顎骨の過成長傾向を意味し、顎骨の外科手術を考慮する必要がある。
一般的には、OPE指数Qに加えて、歯科医師が、角度計測を中心とした従来のセファロ分析などの他の検査の結果などを併用して顎骨手術の要否を最終的に判断する。
[実施例13]
実施例1において撮影した患者1の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図5より、距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−A)=78.0mm、(Go−A)=77.0mm、(S−B)=123.0mm、(Go−B)=78.0mm、(Go−Me)=78.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(123.0+78.0+78.0)/(78.0+77.0)=1.8000であった。従って、OPE指数Qは800である。
例えば、C3 =740に設定すると、OPE指数Qは800であるので、患者1は、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
そこで、下顎骨の所要の切断手術を行った。実施例1において撮影した患者1の下顎骨切断手術後の頭部X線規格写真の透写図を示す図6より、距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−A)=78.0mm、(Go−A)=79.0mm、(S−B)=111.0mm、(Go−B)=73.0mm、(Go−Me)=73.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(111.0+73.0+73.0)/(78.0+79.0)=1.6369であった。従って、OPE指数Qは636である。
3 =740に対し、OPE指数Qは636であるので、患者1は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
[実施例14]
実施例2において撮影した患者2の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図7より、距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−A)=83.0mm、(Go−A)=78.0mm、(S−B)=123.0mm、(Go−B)=80.0mm、(Go−Me)=81.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(123.0+80.0+81.0)/(83.0+78.0)=1.7639であった。従って、OPE指数Qは763である。
3 =740に対し、OPE指数Qは763であるので、患者2は、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
そこで、下顎骨の所要の切断手術を行った。患者2の下顎骨切断手術後の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図8より、距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−A)=83.0mm、(Go−A)=83.0mm、(S−B)=116.0mm、(Go−B)=80.0mm、(Go−Me)=80.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(116.0+80.0+80.0)/(83.0+83.0)=1.6626であった。従って、OPE指数Qは662である。
3 =740に対し、OPE指数Qは662であるので、患者2は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
[実施例15]
実施例3において撮影した患者3の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図9より、距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−A)=88.0mm、(Go−A)=85.0mm、(S−B)=126.0mm、(Go−B)=80.0mm、(Go−Me)=78.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(126.0+80.0+78.0)/(88.0+85.0)=1.6416であった。従って、OPE指数Qは641である。
若干の骨格性III 級症例であるが、C3 =740に対し、OPE指数Qは641であるので、患者3は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
[実施例16]
実施例4において撮影した患者4の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図10より、距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−A)=85.0mm、(Go−A)=78.0mm、(S−B)=119.0mm、(Go−B)=76.0mm、(Go−Me)=77.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(119.0+76.0+77.0)/(85.0+78.0)=1.6687であった。従って、OPE指数Qは668である。
骨格性III 級症例であるが、C3 =740に対し、OPE指数Qは668であるので、患者4は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
[実施例17]
実施例5において撮影した患者5の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図11より、距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−A)=75.0mm、(Go−A)=74.0mm、(S−B)=109.0mm、(Go−B)=73.0mm、(Go−Me)=70.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(109.0+73.0+70.0)/(75.0+74.0)=1.6912であった。従って、OPE指数Qは691である。
3 =740に対し、OPE指数Qは691であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが10.0mmと極めて骨格性の強い症例であるが、12mm以下であり、しかも(S−N)=65.0mmであるので、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
[実施例18]
実施例6において撮影した患者6の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図12より、距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−A)=87.0mm、(Go−A)=79.0mm、(S−B)=128.0mm、(Go−B)=80.0mm、(Go−Me)=80.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(128.0+80.0+80.0)/(87.0+79.0)=1.7349であった。従って、OPE指数Qは734である。
3 =740に対し、OPE指数Qは734であるので、ボーダーラインの症例である。Witsが12.0mmであり、しかも(S−N)=68.0mmであるので、骨格性III 級症例であり、顎変形症であると判断することができ、下顎骨の切断手術が必要であると判断することができる。
そこで、下顎骨の所要の切断手術を行った。患者6の下顎骨切断手術後の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図13より、距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−A)=87.0mm、(Go−A)=77.0mm、(S−B)=121.0mm、(Go−B)=73.0mm、(Go−Me)=73.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(121.0+73.0+73.0)/(87.0+77.0)=1.6280であった。従って、OPE指数Qは628である。
3 =740に対し、OPE指数Qは628であるので、患者6は、下顎骨の切断手術の結果、歯列矯正治療を行うことが可能であると判断することができる。
[実施例19]
実施例7において撮影した患者7の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図14より、距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−A)=86.0mm、(Go−A)=86.0mm、(S−B)=111.0mm、(Go−B)=73.0mm、(Go−Me)=69.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(111.0+73.0+69.0)/(86.0+86.0)=1.4709であった。従って、OPE指数Qは470である。
3 =740に対し、OPE指数Qは470であり、下顎骨後退傾向があるが、患者7は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
[実施例20]
実施例8において撮影した患者8の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図15より、距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−A)=90.0mm、(Go−A)=79.0mm、(S−B)=127.0mm、(Go−B)=80.0mm、(Go−Me)=80.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(127.0+80.0+80.0)/(90.0+79.0)=1.6982であった。従って、OPE指数Qは698である。
3 =740に対し、OPE指数Qは698であるので、患者8は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
[実施例21]
実施例9において撮影した患者9の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図16より、距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−A)=79.0mm、(Go−A)=81.0mm、(S−B)=105.0mm、(Go−B)=74.0mm、(Go−Me)=73.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(105.0+74.0+73.0)/(79.0+81.0)=1.575であった。従って、OPE指数Qは575である。
3 =740に対し、OPE指数Qは575であるので、患者9は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
[実施例22]
実施例10において撮影した患者10の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図17より、距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−A)=81.0mm、(Go−A)=83.0mm、(S−B)=103.0mm、(Go−B)=72.0mm、(Go−Me)=70.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(103.0+72.0+70.0)/(81.0+83.0)=1.4939であった。従って、OPE指数Qは493である。
非骨格性症例であるが、C3 =740に対し、OPE指数Qは493であるので、患者10は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
[実施例23]
実施例11において撮影した患者11の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図18より、距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−A)=81.0mm、(Go−A)=78.0mm、(S−B)=108.0mm、(Go−B)=69.0mm、(Go−Me)=68.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(108.0+69.0+68.0)/(81.0+78.0)=1.5408であった。従って、OPE指数Qは540である。
3 =740に対し、OPE指数Qは540、Witsは2.0mmであり、非骨格性症例であるが、患者11は、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であり、非抜歯治療による矯正治療適応と判断することができる。
[実施例24]
実施例12において撮影した患者12の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図19より、距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−A)=91.0mm、(Go−A)=87.0mm、(S−B)=115.0mm、(Go−B)=70.0mm、(Go−Me)=65.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(115.0+70.0+65.0)/(91.0+87.0)=1.4044であった。従って、OPE指数Qは404である。
3 =740に対し、OPE指数Qは404であるので、ボーダーラインの症例である。患者12は、下顎骨レトロ傾向の強い症例であり、歯列矯正治療を行うに際し、顎骨手術を行うことは不要であると判断することができる。
〈プログラム14〉
図22に顎骨手術要否判断方法のフローチャートを示す。
図22に示すように、ステップS41において、計測された距離(S−A)、(Go−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を入力する。
ステップS42においては、入力された(S−A)、(Go−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)から
P=((S−B)+(Go−B)+(Go−Me))/((S−A)+(Go−A))
に従ってPを計算する。
ステップS43においては、上記のようにして計算により求めたPから、1.000≦P<2.000であるか、P<1.000であるかを判定する。判定の結果、1.000≦P<2.000の場合には、Pの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P−[P])×1000
に従ってOPE指数Qを計算し、P<1.000の場合には、
Q=(P−([P]+1))×1000
に従ってOPE指数Qを計算する。
ステップS44においては、こうして計算されたOPE指数QがC3 以上であるか否かを判定する。
ステップS45においては、OPE指数QがC3 以上である場合には、歯列矯正治療において、下顎骨の切断手術が必要であると判断する。
ステップS46においては、下顎骨の切断手術が必要であるとの判断結果を例えばディスプレイに出力する。
ステップS44においてQがC3 以上でないと判定された場合には、ステップS47においてQがC4 以上C3 未満であるか否かを判定する。
ステップS48において、OPE指数QがC4 以上C3 未満である場合には、Witsが12mm以上であるか否かを判定する。該当すれば、ステップS49において、顎骨の外科手術が必要であると判断する。
顎骨の外科手術が必要であると判断された場合には、ステップS50において、判断結果を例えばディスプレイに出力する。
ステップS48において、Witsが12mm以上に該当しないと判定されたら、ステップS41において、顎骨の外科手術は不要であると判断する。
顎骨の外科手術が不要であると判断された場合には、ステップS52において、判断結果を例えばディスプレイに出力する。
ステップS47においてQがC4 以上C3 未満でないと判定された場合には、ステップS53においてQが0以上C4 未満であるか否かを判定する。
OPE指数Qが0以上C4 未満であると判定された場合には、ステップS54において顎骨の外科手術は不要であると判断する。
顎骨の外科手術は不要であると判断された場合には、ステップS55において判断結果を例えばディスプレイに出力する。
OPE指数Qが0以上C4 未満であると判定されなかった場合には、OPE指数Qは負となる。この場合は、ステップS56において、歯科医師が、顎骨の外科手術が必要か否かを判断し、ステップS57において判断結果を例えばディスプレイに出力する。
〈プログラム15〉
プログラム15は、顎骨手術要否判断指標の代わりに上下顎骨不調和判断指標を計算することを除いてプログラム13と同様である。
〈プログラム16〉
プログラム16は、顎骨手術要否判断指標の代わりに上下顎骨不調和判断指標を計算することを除いてプログラム14と同様である。
〈プログラム17〉
プログラム17は、顎骨手術要否判断指標の代わりに顎変形症判断指標を計算することを除いてプログラム14と同様である。
〈プログラム18〉
プログラム18は、顎骨手術要否判断指標の代わりに顎変形症判断指標を計算することを除いてプログラム15と同様である。
〈プログラム25〉
式(4)により上顎レトロ指数を計算する。
まず、ステップS61において、計測された距離(S−N)、(S−A)および(Go−A)を入力する。
ステップS62においては、入力された(S−N)、(S−A)および(Go−A)から
P=((S−A)+(Go−A))/(S−N) (4)
に従ってPを計算する。
ステップS63においては、上記のようにして計算により求めたPの小数第4位以下を切り捨て、2.000≦P<3.000の場合には、
Q=(P−[P])×1000に従って上顎レトロ指数Qを計算し、P<2.000の場合には、
Q=(P−([P]+1))×1000
に従って上顎レトロ指数Qを計算する。
ステップS64においては、上記のようにして計算された上顎レトロ指数Qを例えばディスプレイに出力する。
こうして計算された上顎レトロ指数Qにより、上顎劣成長あるいは上顎過成長の有無あるいは程度を客観的に判断することができる。
[実施例25]
実施例1において撮影した患者1の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図5より、距離(S−N)、(S−A)および(Go−A)を計測した。その結果、(S−N)=67.0mm、(S−A)=78.0mm、(Go−A)=77.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(78.0+77.0)/67.0=2.3134であった。従って、上顎レトロ指数Qは313である。
実施例1において撮影した患者1の下顎骨切断手術後の頭部X線規格写真の透写図を示す図6より、距離(S−N)、(S−A)および(Go−A)を計測した。その結果、(S−N)=67.0mm、(S−A)=78.0mm、(Go−A)=79.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(78.0+79.0)/67.0=2.3432であった。従って、上顎レトロ指数Qは343である。
[実施例26]
実施例2において撮影した患者2の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図7より、距離(S−N)、(S−A)および(Go−A)を計測した。その結果、(S−N)=69.0mm、(S−A)=83.0mm、(Go−A)=78.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(83.0+78.0)/69.0=2.3333であった。従って、上顎レトロ指数Qは333である。
患者2の下顎骨切断手術後の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図8より、距離(S−N)、(S−A)および(Go−A)を計測した。その結果、(S−N)=69.0mm、(S−A)=83.0mm、(Go−A)=83.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(83.0+83.0)/69.0=2.4057であった。従って、上顎レトロ指数Qは405である。
[実施例27]
実施例3において撮影した患者3の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図9より、距離(S−N)、(S−A)および(Go−A)を計測した。その結果、(S−N)=67.0mm、(S−A)=88.0mm、(Go−A)=85.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(88.0+85.0)/67.0=2.5820であった。従って、上顎レトロ指数Qは582である。
[実施例28]
実施例4において撮影した患者4の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図10より、距離(S−N)、(S−A)および(Go−A)を計測した。その結果、(S−N)=64.0mm、(S−A)=85.0mm、(Go−A)=78.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(85.0+78.0)/64.0=2.5468であった。従って、上顎レトロ指数Qは546である。
[実施例29]
実施例5において撮影した患者5の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図11より、距離(S−N)、(S−A)および(Go−A)を計測した。その結果、(S−N)=65.0mm、(S−A)=75.0mm、(Go−A)=74.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(75.0+74.0)/65.0=2.2923であった。従って、上顎レトロ指数Qは292である。
[実施例30]
実施例6において撮影した患者6の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図12より、距離(S−N)、(S−A)および(Go−A)を計測した。その結果、(S−N)=68.0mm、(S−A)=87.0mm、(Go−A)=79.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(87.0+79.0)/68.0=2.4411であった。従って、上顎レトロ指数Qは441である。
患者6の下顎骨切断手術後の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図13より、距離(S−N)、(S−A)および(Go−A)を計測した。その結果、(S−N)=68.0mm、(S−A)=87.0mm、(Go−A)=77.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(87.0+77.0)/68.0=2.4117であった。従って、上顎レトロ指数Qは411である。
[実施例31]
実施例7において撮影した患者7の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図14より、距離(S−N)、(S−A)および(Go−A)を計測した。その結果、(S−N)=67.0mm、(S−A)=86.0mm、(Go−A)=86.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(86.0+86.0)/67.0=2.5671であった。従って、上顎レトロ指数Qは567である。
[実施例32]
実施例8において撮影した患者8の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図15より、距離(S−N)、(S−A)および(Go−A)を計測した。その結果、(S−N)=68.0mm、(S−A)=90.0mm、(Go−A)=79.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(90.0+79.0)/68.0=2.4852であった。従って、上顎レトロ指数Qは485である。
[実施例33]
実施例9において撮影した患者9の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図16より、距離(S−N)、(S−A)および(Go−A)を計測した。その結果、(S−N)=68.0mm、(S−A)=79.0mm、(Go−A)=81.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(79.0+81.0)/68.0=2.3529であった。従って、上顎レトロ指数Qは352である。
[実施例34]
実施例10において撮影した患者10の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図17より、距離(S−N)、(S−A)および(Go−A)を計測した。その結果、(S−N)=69.0mm、(S−A)=81.0mm、(Go−A)=83.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(81.0+83.0)/69.0=2.3768であった。従って、上顎レトロ指数Qは376である。
[実施例35]
実施例11において撮影した患者11の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図18より、距離(S−N)、(S−A)および(Go−A)を計測した。その結果、(S−N)=63.0mm、(S−A)=81.0mm、(Go−A)=78.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(81.0+78.0)/63.0=2.5238であった。従って、上顎レトロ指数Qは523である。
[実施例36]
実施例12において撮影した患者12の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図19より、距離(S−N)、(S−A)および(Go−A)を計測した。その結果、(S−N)=74.0mm、(S−A)=91.0mm、(Go−A)=87.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(91.0+87.0)/74.0=2.4054であった。従って、上顎レトロ指数Qは405である。
〈プログラム26〉
式(5)により上顎レトロ指数を計算する。
まず、ステップS71において、計測された距離(S−N)および(S−A)を入力する。
ステップS72においては、入力された(S−N)および(S−A)から
P=(S−A)/(S−N) (5)
に従ってPを計算する。
ステップS73においては、上記のようにして計算により求めたPの小数第4位以下を切り捨て、1.000≦P<2.000の場合には、
Q=(P−[P])×1000に従って上顎レトロ指数Qを計算し、P<1.000の場合には、
Q=(P−([P]+1))×1000
に従って上顎レトロ指数Qを計算する。
ステップS74においては、上記のようにして計算された上顎レトロ指数Qを例えばディスプレイに出力する。
こうして計算された上顎レトロ指数Qにより、上顎劣成長あるいは上顎過成長の有無あるいは程度を客観的に判断することができる。
[実施例37]
実施例1において撮影した患者1の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図5より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=67.0mm、(S−A)=78.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、78.0/67.0=1.1641であった。従って、上顎レトロ指数Qは164である。
実施例1において撮影した患者1の下顎骨切断手術後の頭部X線規格写真の透写図を示す図6より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=67.0mm、(S−A)=78.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、78.0/67.0=1.1641であった。従って、上顎レトロ指数Qは164である。
[実施例38]
実施例2において撮影した患者2の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図7より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=69.0mm、(S−A)=83.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、83.0/69.0=1.2028であった。従って、上顎レトロ指数Qは202である。
患者2の下顎骨切断手術後の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図8より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=69.0mm、(S−A)=83.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、83.0/69.0=1.2028であった。従って、上顎レトロ指数Qは202である。
[実施例39]
実施例3において撮影した患者3の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図9より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=67.0mm、(S−A)=88.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、88.0/67.0=1.3134であった。従って、上顎レトロ指数Qは313である。
[実施例40]
実施例4において撮影した患者4の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図10より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=64.0mm、(S−A)=85.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、85.0/64.0=1.3281であった。従って、上顎レトロ指数Qは328である。
[実施例41]
実施例5において撮影した患者5の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図11より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=65.0mm、(S−A)=75.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、75.0/65.0=1.1538であった。従って、上顎レトロ指数Qは153である。
[実施例42]
実施例6において撮影した患者6の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図12より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=68.0mm、(S−A)=87.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、87.0/68.0=1.2794であった。従って、上顎レトロ指数Qは279である。
患者6の下顎骨切断手術後の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図13より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=68.0mm、(S−A)=87.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、87.0/68.0=1.2794であった。従って、上顎レトロ指数Qは279である。
[実施例43]
実施例7において撮影した患者7の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図14より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=67.0mm、(S−A)=86.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、86.0/67.0=1.2835であった。従って、上顎レトロ指数Qは283である。
[実施例44]
実施例8において撮影した患者8の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図15より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=68.0mm、(S−A)=90.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、90.0/68.0=1.3235であった。従って、上顎レトロ指数Qは323である。
[実施例45]
実施例9において撮影した患者9の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図16より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=68.0mm、(S−A)=79.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、79.0/68.0=1.1617であった。従って、上顎レトロ指数Qは161である。
[実施例46]
実施例10において撮影した患者10の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図17より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=69.0mm、(S−A)=81.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、81.0/69.0=1.1739であった。従って、上顎レトロ指数Qは173である。
[実施例47]
実施例11において撮影した患者11の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図18より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=63.0mm、(S−A)=81.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、81.0/63.0=1.2857であった。従って、上顎レトロ指数Qは285である。
[実施例48]
実施例12において撮影した患者12の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図19より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=74.0mm、(S−A)=91.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、91.0/74.0=1.2297であった。従って、上顎レトロ指数Qは229である。
〈プログラム27〉
式(6)により上顎レトロ指数を計算する。
まず、ステップS81において、計測された距離(S−N)および(S−A)を入力する。
ステップS82においては、入力された(S−N)および(S−A)から
P=(S−A)−(S−N) (6)
に従ってPを計算する。
ステップS83においては、上記のようにして計算された上顎レトロ指数Pを例えばディスプレイに出力する。
こうして計算された上顎レトロ指数Pにより、上顎劣成長あるいは上顎過成長の有無あるいは程度を客観的に判断することができる。
[実施例49]
実施例1において撮影した患者1の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図5より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=67.0mm、(S−A)=78.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、78.0−67.0=11mmであった。従って、上顎レトロ指数Pは11mmである。
実施例1において撮影した患者1の下顎骨切断手術後の頭部X線規格写真の透写図を示す図6より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=67.0mm、(S−A)=78.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、78.0−67.0=11mmであった。従って、上顎レトロ指数Pは11mmである。
[実施例50]
実施例2において撮影した患者2の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図7より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=69.0mm、(S−A)=83.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、83.0−69.0=14mmであった。従って、上顎レトロ指数Pは14mmである。
患者2の下顎骨切断手術後の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図8より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=69.0mm、(S−A)=83.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、83.0−69.0=14mmであった。従って、上顎レトロ指数Pは14mmである。
[実施例51]
実施例3において撮影した患者3の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図9より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=67.0mm、(S−A)=88.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、88.0−67.0=21mmであった。従って、上顎レトロ指数Pは21mmである。
[実施例52]
実施例4において撮影した患者4の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図10より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=64.0mm、(S−A)=85.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、85.0−64.0=21mmであった。従って、上顎レトロ指数Pは21mmである。
[実施例53]
実施例5において撮影した患者5の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図11より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=65.0mm、(S−A)=75.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、75.0−65.0=10mmであった。従って、上顎レトロ指数Pは10mmである。
[実施例54]
実施例6において撮影した患者6の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図12より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=68.0mm、(S−A)=87.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、87.0−68.0=19mmであった。従って、上顎レトロ指数Pは19mmである。
患者6の下顎骨切断手術後の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図13より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=68.0mm、(S−A)=87.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、87.0−68.0=19mmであった。従って、上顎レトロ指数Pは19mmである。
[実施例55]
実施例7において撮影した患者7の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図14より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=67.0mm、(S−A)=86.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、86.0−67.0=19mmであった。従って、上顎レトロ指数Pは19mmである。
[実施例56]
実施例8において撮影した患者8の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図15より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=68.0mm、(S−A)=90.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、90.0−68.0=22mmであった。従って、上顎レトロ指数Pは22mmである。
[実施例57]
実施例9において撮影した患者9の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図16より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=68.0mm、(S−A)=79.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、79.0−68.0=11mmであった。従って、上顎レトロ指数Pは11mmである。
[実施例58]
実施例10において撮影した患者10の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図17より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=69.0mm、(S−A)=81.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、81.0−69.0=12mmであった。従って、上顎レトロ指数Pは12mmである。
[実施例59]
実施例11において撮影した患者11の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図18より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=63.0mm、(S−A)=81.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、81.0−63.0=18mmであった。従って、上顎レトロ指数Pは18mmである。
[実施例60]
実施例12において撮影した患者12の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図19より、距離(S−N)および(S−A)を計測した。その結果、(S−N)=74.0mm、(S−A)=91.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、91.0−74.0=17mmであった。従って、上顎レトロ指数Pは17mmである。
〈プログラム28〉
式(7)により下顎レトロ指数を計算する。
まず、ステップS91において、計測された距離(S−N)、(S−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を入力する。
ステップS92においては、入力された(S−N)、(S−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)から
P=((S−B)+(Go−B)+(Go−Me))/((S−N)+(S−A))
(7)
に従ってPを計算する。
ステップS93においては、上記のようにして計算により求めたPの小数第4位以下を切り捨て、1.000≦P<2.000の場合には、
Q=(P−[P])×1000に従って下顎レトロ指数Qを計算し、P<1.000の場合には、
Q=(P−([P]+1))×1000
に従って下顎レトロ指数Qを計算する。
ステップS94においては、上記のようにして計算された下顎レトロ指数Qを例えばディスプレイに出力する。
こうして計算された下顎レトロ指数Qにより、下顎劣成長あるいは下顎過成長の有無あるいは程度を客観的に判断することができる。
[実施例61]
実施例1において撮影した患者1の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図5より、距離(S−N)、(S−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−N)=67.0mm、(S−A)=78.0mm、(S−B)=123mm、(Go−B)=78.0mm、(Go−Me)=78.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(123.0+78.0+78.0)/(67.0+78.0)=1.9241であった。従って、下顎レトロ指数Qは924である。
実施例1において撮影した患者1の下顎骨切断手術後の頭部X線規格写真の透写図を示す図6より、距離(S−N)、(S−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−N)=67.0mm、(S−A)=78.0mm、(S−B)=111mm、(Go−B)=73.0mm、(Go−Me)=73.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(111.0+73.0+73.0)/(67.0+78.0)=1.7724であった。従って、下顎レトロ指数Qは772である。
[実施例62]
実施例2において撮影した患者2の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図7より、距離(S−N)、(S−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−N)=69.0mm、(S−A)=83.0mm、(S−B)=123mm、(Go−B)=80.0mm、(Go−Me)=81.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(123.0+80.0+81.0)/(69.0+83.0)=1.8684であった。従って、下顎レトロ指数Qは868である。
患者2の下顎骨切断手術後の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図8より、距離(S−N)、(S−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−N)=69.0mm、(S−A)=83.0mm、(S−B)=116mm、(Go−B)=80.0mm、(Go−Me)=80.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(116.0+80.0+80.0)/(69.0+83.0)=1.8157であった。従って、下顎レトロ指数Qは815である。
[実施例63]
実施例3において撮影した患者3の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図9より、距離(S−N)、(S−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−N)=67.0mm、(S−A)=88.0mm、(S−B)=126.0mm、(Go−B)=80.0mm、(Go−Me)=78.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(126.0+80.0+78.0)/(67.0+88.0)=1.8322であった。従って、下顎レトロ指数Qは832である。
[実施例64]
実施例4において撮影した患者4の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図10より、距離(S−N)、(S−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−N)=64.0mm、(S−A)=85.0mm、(S−B)=119.0mm、(Go−B)=76.0mm、(Go−Me)=77.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(119.0+76.0+77.0)/(64.0+85.0)=1.8255であった。従って、下顎レトロ指数Qは825である。
[実施例65]
実施例5において撮影した患者5の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図11より、距離(S−N)、(S−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−N)=65.0mm、(S−A)=75.0mm、(S−B)=109.0mm、(Go−B)=73.0mm、(Go−Me)=70.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(109.0+73.0+70.0)/(65.0+75.0)=1.8000であった。従って、下顎レトロ指数Qは800である。
[実施例66]
実施例6において撮影した患者6の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図12より、距離(S−N)、(S−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−N)=68.0mm、(S−A)=87.0mm、(S−B)=128.0mm、(Go−B)=80.0mm、(Go−Me)=80.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(128.0+80.0+80.0)/(68.0+87.0)=1.8580であった。従って、下顎レトロ指数Qは858である。
患者6の下顎骨切断手術後の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図13より、距離(S−N)、(S−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−N)=68.0mm、(S−A)=87.0mm、(S−B)=121.0mm、(Go−B)=73.0mm、(Go−Me)=73.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(121.0+73.0+73.0)/(68.0+87.0)=1.7225であった。従って、下顎レトロ指数Qは722である。
[実施例67]
実施例7において撮影した患者7の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図14より、距離(S−N)、(S−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−N)=67.0mm、(S−A)=86.0mm、(S−B)=111.0mm、(Go−B)=73.0mm、(Go−Me)=69.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(111.0+73.0+69.0)/(67.0+86.0)=1.6535であった。従って、下顎レトロ指数Qは653である。
[実施例68]
実施例8において撮影した患者8の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図15より、距離(S−N)、(S−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−N)=68.0mm、(S−A)=90.0mm、(S−B)=127.0mm、(Go−B)=80.0mm、(Go−Me)=80.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(127.0+80.0+80.0)/(68.0+90.0)=1.8164であった。従って、下顎レトロ指数Qは816である。
[実施例69]
実施例9において撮影した患者9の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図16より、距離(S−N)、(S−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−N)=68.0mm、(S−A)=79.0mm、(S−B)=105.0mm、(Go−B)=74.0mm、(Go−Me)=73.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(105.0+74.0+73.0)/(68.0+79.0)=1.7142であった。従って、下顎レトロ指数Qは714である。
[実施例70]
実施例10において撮影した患者10の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図17より、距離(S−N)、(S−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−N)=69.0mm、(S−A)=81.0mm、(S−B)=103.0mm、(Go−B)=72.0mm、(Go−Me)=70.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(103.0+72.0+70.0)/(69.0+81.0)=1.6333であった。従って、下顎レトロ指数Qは633である。
[実施例71]
実施例11において撮影した患者11の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図18より、距離(S−N)、(S−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−N)=63.0mm、(S−A)=81.0mm、(S−B)=108.0mm、(Go−B)=69.0mm、(Go−Me)=68.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(108.0+69.0+68.0)/(63.0+81.0)=1.7013であった。従って、下顎レトロ指数Qは701である。
[実施例72]
実施例12において撮影した患者12の頭部X線規格写真を元に作成した透写図を示す図19より、距離(S−N)、(S−A)、(S−B)、(Go−B)および(Go−Me)を計測した。その結果、(S−N)=74.0mm、(S−A)=91.0mm、(S−B)=115.0mm、(Go−B)=70.0mm、(Go−Me)=65.0mmであった。これらのデータを用いてPを計算すると、(115.0+70.0+65.0)/(74.0+91.0)=1.5151であった。従って、下顎レトロ指数Qは515である。
〈プログラム41〉
図23に閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定指標(以下、OSAS指数ともいう)の計算方法のフローチャートを示す。
図23に示すように、ステップS61において、計測された距離(Go−A)および(Go−B)を入力する。
ステップS62においては、入力された(Go−A)および(Go−B)から
P=(Go−A)−(Go−B)
に従ってPを計算する。
ステップS63においては、上記のようにして計算されたOSAS指数Pを例えばディスプレイに出力する。
こうして計算されたOSAS指数Pが所定の値C1 以上の場合には、顎骨の骨格性の観点から、OSASを発症するリスクが高いと判定することができる。C1 は、必要に応じて決めることができるが、例えば7mmとすることができる。
OSAS指数PがC1 未満の場合は、顎骨の骨格性の観点からはOSASを発症するリスクが低いと判定することができる。
一般的には、OSAS指数Pに加えて、医師が、OSASの検査に従来より用いられている他の検査の結果などを併用してOSASを発症するリスクを最終的に判定することができる。
[実施例73]
PSGによりOSASの検査を行い、重症、中等症または軽症と診断された23人の患者の頭部X線規格写真を撮影した。撮影は、中心咬合位またはそれに準じる位置で行った(以下同様)。この頭部X線規格写真を元に透写図を作成し、距離(Go−A)および(Go−B)を計測し、P=(Go−A)−(Go−B)を計算した。
患者21〜43の透写図を図24〜図46に示す。図24〜図46より計測された距離(Go−A)、(Go−B)、P=(Go−A)−(Go−B)、PSGにより得られた患者1〜23のAHI(仰臥位)およびSaO2 (最低値)は下記の通りである。なお、一部の患者についてはSaO2 (最低値)の代わりにSpO2 を測定した。
患者 (Go−A) (Go−B) P AHI SaO2
(mm) (mm) (mm) (%)
21 79 66 13 70.4 87
22 86 71 15 71.2 71
23 77 65 12 41.1 68(SpO2
24 80 66 14 53.5 71
25 82 75 7 58.4 78
26 78 67 11 36.8 87
27 72 64 8 30.2 83
28 82 74 8 36.4 90
29 87 67 20 35.5 80
30 78 70 8 23.2 73
31 96 85 11 43.1 70
32 80 65 15 25.7 79
33 84 71 13 24.8 92
34 83 68 15 9.6 90
35 81 68 13 66.0 76
36 85 70 15 6.2 90
37 72 60 12 37.9 78
38 82 70 12 62.9 73
39 82 72 10 112.5 85
40 77 67 10 29.1 87
41 86 78 8 11.9 93
42 83 73 10 59.7 80
43 87 76 11 43.9 85
対照群として、睡眠時に呼吸障害が認められない12人の被験者44〜55を採用した。これらの被験者44〜55について頭部X線規格写真を撮影し、この頭部X線規格写真を元に作成した透写図を元にして距離(Go−A)および(Go−B)を計測し、P=(Go−A)−(Go−B)を計算した。
被験者44〜55の透写図を図47〜図58に示す。図47〜図58より計測された距離(Go−A)、距離(Go−B)およびP=(Go−A)−(Go−B)は下記の通りである。
被験者 (Go−A) (Go−B) P
(mm) (mm) (mm)
44 77 78 −1
45 78 80 −2
46 85 80 5
47 78 76 2
48 74 73 1
49 79 80 −1
50 86 73 13
51 79 80 −1
52 81 74 7
53 83 72 11
54 78 69 9
55 87 70 17
図59に患者21〜43のAHIおよびPの値をプロットした結果を示す。図59には被験者44〜55のPの値をAHI=0の直線上にプロットした。図59より、被験者44〜55のPは−2mmから17mmの広い範囲に分布しているのに対し、患者21〜43のPは7mmから20mmの範囲に集中して分布しており、両者の分布は大きく異なることが分かる。従って、この分布の相違を利用して、Pの値によりOSASのリスクを判定することができる。
〈プログラム42〉
図60に閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法のフローチャートを示す。
図60に示すように、ステップS71において、計測された距離(Go−A)および(Go−B)を入力する。
ステップS72においては、入力された距離(Go−A)および(Go−B)から
P=(Go−A)−(Go−B)
に従ってPを計算する。
ステップS73においては、上記のようにして計算により求めたPから、P≧C1 であるか否かを判定する。
ステップS74においては、P≧C1 である場合には、OSASを発症するリスクが高いと判定する。例えば、P≧7mmである場合には、OSASを発症するリスクが高いと判定する。この場合、さらに、例えばP≧10mmである場合には、OSASを発症するリスクが特に高いと判定するようにしてもよい。
ステップS75においては、OSASを発症するリスクが高いとの判定結果を例えばディスプレイに出力する。
ステップS73において、P≧C1 でない、言い換えるとP<C1 であると判定された場合には、ステップS16において、OSASを発症するリスクが低いと判定する。
ステップS77においては、OSASを発症するリスクが低いとの判定結果を例えばディスプレイに出力する。
〈プログラム41〉
式(16)によりOSAS指数Qを計算する。
図61にこの計算方法のフローチャートを示す。
図61に示すように、ステップS81において、計測された距離(Go−A)および(Go−B)を入力する。
ステップS82においては、入力された(Go−A)および(Go−B)から
P=((Go−A)−(Go−B))/(Go−A)
に従ってPを計算する。
ステップS83においては、上記のようにして計算されたPの小数第4位以下を切り捨て、
Q=P×1000
を計算する。
ステップS84においては、上記のようにして計算されたOSAS指数Qを例えばディスプレイに出力する。
こうして計算されたOSAS指数Qが所定の値C2 以上の場合には、顎骨の骨格性の観点から、OSASを発症するリスクが高いと判定することができる。C2 は必要に応じて決めることができるが、例えば90である。
OSAS指数QがC2 未満の場合は、顎骨の骨格性の観点からはOSASを発症するリスクが低いと判定することができる。
一般的には、OSAS指数Qに加えて、医師が、OSASの検査に従来より用いられている他の検査の結果などを併用してOSASを発症するリスクを最終的に判定する。
[実施例74]
患者21〜43の頭部X線規格写真を元に作成された透写図である図24〜図46から距離(Go−A)および(Go−B)を計測し、P=((Go−A)−(Go−B))/(Go−A)を計算し、Q=P×1000を計算した。
図24〜図46より計測された距離(Go−A)、距離(Go−B)およびQは下記の通りである。PSGにより得られた患者1〜23のAHIおよびSaO2 (あるいはSpO2 )は実施例73と同じである。
患者 (Go−A) (Go−B) Q
(mm) (mm)
21 79 66 164
22 86 71 174
23 77 65 155
24 80 66 175
25 82 75 85
26 78 67 141
27 72 64 111
28 82 74 98
29 87 67 229
30 78 70 102
31 96 85 114
32 80 65 187
33 84 71 154
34 83 68 180
35 81 68 160
36 85 70 176
37 72 60 166
38 82 70 146
39 82 72 121
40 77 67 129
41 86 78 93
42 83 73 120
43 87 76 126
対照群として、被験者43〜55を採用した。これらの被験者44〜55の頭部X線規格写真を元に作成された透写図である図47〜図58から距離(Go−A)および(Go−B)を計測し、P=((Go−A)−(Go−B))/(Go−A)を計算し、Q=P×1000を計算した。
図47〜図58より計測された距離(Go−A)、距離(Go−B)およびQは下記の通りである。
被験者 (Go−A) (Go−B) Q
(mm) (mm)
44 77 78 −12
45 78 80 −25
46 85 80 58
47 78 76 25
48 74 73 13
49 79 80 −12
50 86 73 151
51 79 80 −12
52 81 74 86
53 83 72 132
54 78 69 115
55 87 70 195
図62に患者21〜43のAHIおよびQの値をプロットした結果を示す。図62には被験者44〜55のQの値をAHI=0の直線上にプロットした。図62より、被験者44〜55のQは−25から195の広い範囲に分布しているの対し、患者21〜43のQは85から229の範囲に集中して分布しており、両者の分布は大きく異なることが分かる。従って、この分布の相違を利用して、Qの値によりOSASのリスクを判定することができる。
〈プログラム42〉
図63に閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法のフローチャートを示す。
図64に示すように、ステップS91において、計測された距離(Go−A)および(Go−B)を入力する。
ステップS92においては、入力された距離(Go−A)および(Go−B)から
P=((Go−A)−(Go−B))/(Go−A)
に従ってPを計算する。
ステップS93においては、上記のようにして計算されたPの小数第4位以下を切り捨て、
Q=P×1000
を計算する。
ステップS94においては、上記のようにして計算により求めたQから、Q≧C2 であるか否かを判定する。
ステップS95においては、Q≧C2 である場合には、OSASを発症するリスクが高いと判定する。例えば、Q≧85である場合には、OSASを発症するリスクが高いと判定する。この場合、さらに、例えばQ≧110である場合には、OSASを発症するリスクが特に高いと判定するようにしてもよい。
ステップS96においては、OSASを発症するリスクが高いとの判定結果を例えばディスプレイに出力する。
ステップS34において、Q≧C2 でない、言い換えるとQ<C2 であると判定された場合には、ステップS97において、OSASを発症するリスクが低いと判定する。
ステップS98においては、OSASを発症するリスクが低いとの判定結果を例えばディスプレイに出力する。
〈プログラム41〉
式(17)によりOSAS指数Qを計算する。
図64にこの計算方法のフローチャートを示す。
図64に示すように、ステップS101において、計測された距離(Go−A)および(Go−B)を入力する。
ステップS102においては、入力された(Go−A)および(Go−B)から
P=((Go−A)−(Go−B))/(Go−B)
に従ってPを計算する。
ステップS103においては、上記のようにして計算されたPの小数第4位以下を切り捨て、
Q=P×1000
を計算する。
ステップS104においては、上記のようにして計算されたOSAS指数Qを例えばディスプレイに出力する。
こうして計算されたOSAS指数Qが所定の値C3 以上の場合には、顎骨の骨格性の観点から、OSASを発症するリスクが高いと判定することができる。C3 は必要に応じて決めることができるが、例えば93である。
OSAS指数QがC3 未満の場合は、顎骨の骨格性の観点からはOSASを発症するリスクが低いと判定することができる。
一般的には、OSAS指数Qに加えて、医師が、OSASの検査に従来より用いられている他の検査の結果などを併用してOSASを発症するリスクを最終的に判定する。
[実施例75]
患者21〜43の頭部X線規格写真を元に作成された透写図である図24〜図46から距離(Go−A)および(Go−B)を計測し、P=((Go−A)−(Go−B))/(Go−B)を計算し、Q=P×1000を計算した。
図24〜図46より計測された距離(Go−A)、距離(Go−B)およびQは下記の通りである。PSGにより得られた患者1〜23のAHIおよびSaO2 (あるいはSpO2 )は実施例73と同じである。
患者 (Go−A) (Go−B) Q
(mm) (mm)
21 79 66 196
22 86 71 211
23 77 65 184
24 80 66 212
25 82 75 93
26 78 67 164
27 72 64 125
28 82 74 108
29 87 67 298
30 78 70 114
31 96 85 129
32 80 65 230
33 84 71 183
34 83 68 220
35 81 68 191
36 85 70 214
37 72 60 200
38 82 70 171
39 82 72 138
40 77 67 149
41 86 78 102
42 83 73 136
43 87 76 144
対照群として、被験者44〜55を採用した。これらの被験者44〜55の頭部X線規格写真を元に作成された透写図である図47〜図58から距離(Go−A)および(Go−B)を計測し、P=((Go−A)−(Go−B))/(Go−B)を計算し、Q=P×1000を計算した。
図47〜図58より計測された距離(Go−A)、距離(Go−B)およびQは下記の通りである。
被験者 (Go−A) (Go−B) Q
(mm) (mm)
44 77 78 −12
45 78 80 −25
46 85 80 62
47 78 76 26
48 74 73 13
49 79 80 −12
50 86 73 178
51 79 80 −12
52 81 74 94
53 83 72 152
54 78 69 130
55 87 70 242
図65に患者21〜43のAHIおよびQの値をプロットした結果を示す。図65には被験者44〜55のQの値をAHI=0の直線上にプロットした。図65より、被験者44〜55のQは−25から195の広い範囲に分布しているの対し、患者21〜43のQは93から298の範囲に集中して分布しており、両者の分布は大きく異なることが分かる。従って、この分布の相違を利用して、Qの値によりOSASのリスクを判定することができる。
〈プログラム42〉
図66に閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法のフローチャートを示す。
図66に示すように、ステップS111において、計測された距離(Go−A)および(Go−B)を入力する。
ステップS112においては、入力された距離(Go−A)および(Go−B)から
P=((Go−A)−(Go−B))/(Go−B)
に従ってPを計算する。
ステップS113においては、上記のようにして計算されたPの小数第4位以下を切り捨て、
Q=P×1000
を計算する。
ステップS114においては、上記のようにして計算により求めたPから、Q≧C3 であるか否かを判定する。
ステップS115においては、Q≧C3 である場合には、OSASを発症するリスクが高いと判定する。例えば、Q≧93である場合には、OSASを発症するリスクが高いと判定する。この場合、さらに、例えばQ≧110である場合には、OSASを発症するリスクが特に高いと判定するようにしてもよい。
ステップS116においては、OSASを発症するリスクが高いとの判定結果を例えばディスプレイに出力する。
ステップS114において、Q≧C3 でない、言い換えるとQ<C3 であると判定された場合には、ステップS57において、OSASを発症するリスクが低いと判定する。
ステップS118においては、OSASを発症するリスクが低いとの判定結果を例えばディスプレイに出力する。
〈プログラム41〉
式(13)によりOSAS指数Qを計算する。
図67にこの計算方法のフローチャートを示す。
図67に示すように、ステップS121において、計測された距離(S−A)、(S−B)、(Go−B)および(Cd−Go)を入力する。
ステップS122においては、入力された(S−A)、(S−B)、(Go−B)および(Cd−Go)から
P=((S−B)+(Go−B)+(Cd−Go))/(S−A)
に従ってPを計算する。
ステップS123においては、上記のようにして計算されたPよりP/4を計算し、その小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P/4)×1000
を計算する。
ステップS124においては、上記のようにして計算されたOSAS指数Qを例えばディスプレイに出力する。
こうして計算されたOSAS指数Qが所定の値C4 以上の場合には、顎骨の骨格性の観点から、OSASを発症するリスクが高いと判定することができる。C4 は必要に応じて決めることができるが、例えば693である。
OSAS指数QがC4 未満の場合は、顎骨の骨格性の観点からはOSASを発症するリスクが低いと判定することができる。
一般的には、OSAS指数Qに加えて、医師が、OSASの検査に従来より用いられている他の検査の結果などを併用してOSASを発症するリスクを最終的に判定する。
[実施例76]
患者21〜43の頭部X線規格写真を元に作成された透写図である図24〜図46から距離(S−A)、(S−B)、(Go−B)および(Cd−Go)を計測し、P=((S−B)+(Go−B)+(Cd−Go))/(S−A)を計算し、Q=(P/4)×1000を計算した。
図23〜図46より計測された距離(S−A)、(S−B)、(Go−B)、(Cd−Go)およびQは下記の通りである。PSGにより得られた患者21〜43のAHIおよびSaO2 (あるいはSpO2 )は実施例73と同じである。
患者 (S−A) (S−B) (Go−B) (Cd−Go) Q
(mm) (mm) (mm) (mm)
21 75 106 66 68 800
22 83 111 71 67 750
23 77 104 65 63 753
24 79 103 66 60 724
25 84 117 75 64 761
26 78 108 67 60 753
27 79 102 64 60 715
28 89 121 74 71 747
29 83 111 67 68 740
30 80 111 70 59 750
31 88 115 85 65 752
32 80 105 65 68 743
33 83 109 71 64 734
34 83 111 68 60 719
35 79 103 68 66 750
36 84 108 70 61 711
37 70 108 60 61 760
38 70 97 70 56 717
39 85 115 72 59 756
40 77 101 67 60 693
41 80 107 78 48 747
42 85 113 73 63 731
43 83 111 76 59 773
対照群として、被験者44〜55を採用した。これらの被験者44〜55の頭部X線規格写真を元に作成された透写図である図47〜図58から距離(S−A)、(S−B)、(Go−B)および(Cd−Go)を計測し、P=((S−B)+(Go−B)+(Cd−Go))/(S−A))を計算し、Q=(P/4)×1000を計算した。
図47〜図58より計測された距離(S−A)、(S−B)、(Go−B)、(Cd−Go)およびQは下記の通りである。
被験者 (S−A) (S−B) (Go−B) (Cd−Go) Q
(mm) (mm) (mm) (mm)
44 78 123 78 60 836
45 83 123 80 68 816
46 88 126 80 66 772
47 85 119 76 67 770
48 75 109 73 59 803
49 87 128 80 68 793
50 86 111 73 57 700
51 90 127 80 65 755
52 79 105 74 50 724
53 81 103 72 64 737
54 81 108 69 63 740
55 91 115 70 70 670
図68に患者21〜43のAHIおよびQの値をプロットした結果を示す。図68には被験者44〜55のQの値をAHI=0の直線上にプロットした。図68より、被験者44〜55のQは670から836の広い範囲に分布しているの対し、患者21〜43のQは693から800の範囲に集中して分布しており、両者の分布は大きく異なることが分かる。従って、この分布の相違を利用して、Qの値によりOSASのリスクを判定することができる。
〈プログラム42〉
図69に閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法のフローチャートを示す。
図69に示すように、ステップS131において、計測された距離(S−A)、(S−B)、(Go−B)および(Cd−Go)を入力する。
ステップS132においては、入力された距離(S−A)、(S−B)、(Go−B)および(Cd−Go)から
P=((S−B)+(Go−B)+(Cd−Go))/(S−A)
に従ってPを計算する。
ステップS133においては、上記のようにして計算されたPよりP/4を計算し、その小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P/4)×1000
を計算する。
ステップS134においては、上記のようにして計算により求めたQから、Q≧C4 であるか否かを判定する。
ステップS135においては、Q≧C4 である場合には、OSASを発症するリスクが高いと判定する。例えば、Q≧693である場合には、OSASを発症するリスクが高いと判定する。この場合、さらに、例えばQ≧720である場合には、OSASを発症するリスクが特に高いと判定するようにしてもよい。
ステップS136においては、OSASを発症するリスクが高いとの判定結果を例えばディスプレイに出力する。
ステップS134において、Q≧C4 でない、言い換えるとQ<C4 であると判定された場合には、ステップS137において、OSASを発症するリスクが低いと判定する。
ステップS138においては、OSASを発症するリスクが低いとの判定結果を例えばディスプレイに出力する。
〈プログラム41〉
式(14)によりOSAS指数Qを計算する。
図70にこの計算方法のフローチャートを示す。
図70に示すように、ステップS141において、計測された距離(S−A)、(S−B)、(Go−Me)および(Cd−Go)を入力する。
ステップS142においては、入力された(S−A)、(S−B)、(Go−Me)および(Cd−Go)から
P=((S−B)+(Go−Me)+(Cd−Go))/(S−A)
に従ってPを計算する。
ステップS143においては、上記のようにして計算されたPよりP/4を計算し、その小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P/4)×1000
を計算する。
ステップS144においては、上記のようにして計算されたOSAS指数Qを例えばディスプレイに出力する。
こうして計算されたOSAS指数Qが所定の値C5 以上の場合には、顎骨の骨格性の観点から、OSASを発症するリスクが高いと判定することができる。C5 は必要に応じて決めることができるが、例えば703である。
OSAS指数QがC5 未満の場合は、顎骨の骨格性の観点からはOSASを発症するリスクが低いと判定することができる。
一般的には、OSAS指数Qに加えて、医師が、OSASの検査に従来より用いられている他の検査の結果などを併用してOSASを発症するリスクを最終的に判定する。
[実施例77]
患者21〜43の頭部X線規格写真を元に作成された透写図である図24〜図46から距離(S−A)、(S−B)、(Go−Me)および(Cd−Go)を計測し、P=((S−B)+(Go−Me)+(Cd−Go))/(S−A)を計算し、Q=(P/4)×1000を計算した。
図24〜図46より計測された距離(S−A)、(S−B)、(Go−Me)、(Cd−Go)およびQは下記の通りである。PSGにより得られた患者21〜43のAHIおよびSaO2 (あるいはSpO2 )は実施例73と同じである。
患者 (S−A) (S−B) (Go−Me) (Cd−Go) Q
(mm) (mm) (mm) (mm)
21 75 106 65 68 796
22 83 111 67 67 737
23 77 104 68 63 762
24 79 103 65 60 721
25 84 117 76 64 764
26 78 108 70 60 762
27 79 102 69 60 731
28 89 121 75 71 750
29 83 111 65 68 734
30 80 111 70 59 750
31 88 115 81 65 741
32 80 105 60 68 728
33 83 109 67 64 722
34 83 111 65 60 710
35 79 103 65 66 740
36 84 108 70 61 711
37 70 108 61 61 764
38 70 97 70 56 717
39 85 115 70 59 750
40 77 101 70 60 703
41 80 107 77 48 744
42 85 113 73 63 731
43 83 111 73 59 764
対照群として、被験者44〜55を採用した。これらの被験者44〜55の頭部X線規格写真を元に作成された透写図である図47〜図58から距離(S−A)、(S−B)、(Go−Me)および(Cd−Go)を計測し、P=((S−B)+(Go−Me)+(Cd−Go))/(S−A)を計算し、Q=(P/4)×1000を計算した。
図47〜図58より計測された距離(S−A)、(S−B)、(Go−Me)、(Cd−Go)およびQは下記の通りである。
被験者 (S−A) (S−B) (Go−Me) (Cd−Go) Q
(mm) (mm) (mm) (mm)
44 78 123 78 60 836
45 83 123 81 68 819
46 88 126 78 66 767
47 85 119 77 67 773
48 75 109 70 59 793
49 87 128 80 68 793
50 86 111 69 57 688
51 90 127 80 65 755
52 79 105 73 50 721
53 81 103 70 64 731
54 81 108 68 63 737
55 91 115 65 70 656
図71に患者21〜43のAHIおよびPの値をプロットした結果を示す。図71には被験者44〜55のQの値をAHI=0の直線上にプロットした。図71より、被験者44〜55のQは656から836の広い範囲に分布しているの対し、患者21〜43のQは710から796の範囲に集中して分布しており、両者の分布は大きく異なることが分かる。従って、この分布の相違を利用して、Qの値によりOSASのリスクを判定することができる。
〈プログラム42〉
図72に閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法のフローチャートを示す。
図72に示すように、ステップS151において、計測された距離(S−A)、(S−B)、(Go−Me)および(Cd−Go)を入力する。
ステップS152においては、入力された距離(S−A)、(S−B)、(Go−Me)および(Cd−Go)から
P=((S−B)+(Go−Me)+(Cd−Go))/(S−A)
に従ってPを計算する。
ステップS153においては、上記のようにして計算されたPよりP/4を計算し、その小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P/4)×1000
を計算する。
ステップS154においては、上記のようにして計算により求めたQから、Q≧C5 であるか否かを判定する。
ステップS155においては、Q≧C5 である場合には、OSASを発症するリスクが高いと判定する。例えば、Q≧703である場合には、OSASを発症するリスクが高いと判定する。この場合、さらに、例えばQ≧720である場合には、OSASを発症するリスクが特に高いと判定するようにしてもよい。
ステップS156においては、OSASを発症するリスクが高いとの判定結果を例えばディスプレイに出力する。
ステップS154において、Q≧C5 でない、言い換えるとQ<C5 であると判定された場合には、ステップS157において、OSASを発症するリスクが低いと判定する。
ステップS158においては、OSASを発症するリスクが低いとの判定結果を例えばディスプレイに出力する。
〈プログラム41〉
式(18)によりOSAS指数を計算する。
図73にこの計算方法のフローチャートを示す。
図73に示すように、ステップS161において、計測された距離(S−A)、(S−B)および(Go−Me)を入力する。
ステップS162においては、入力された(S−A)、(S−B)および(Go−Me)から
P=((S−B)+(Go−Me))/(S−A)
に従ってPを計算する。
ステップS163においては、上記のようにして計算されたPの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P−[P])×1000(ただし、2.000≦P<3.000)
または
Q=(P−([P]+1))×1000(ただし、P<2.000)
を計算する。
ステップS164においては、上記のようにして計算されたOSAS指数Qを例えばディスプレイに出力する。
こうして計算されたOSAS指数Qが所定の値C6 以上の場合には、顎骨の骨格性の観点から、OSASを発症するリスクが高いと判定することができる。C6 は必要に応じて決めることができるが、例えば62である。
OSAS指数QがC6 未満の場合は、顎骨の骨格性の観点からはOSASを発症するリスクが低いと判定することができる。
一般的には、OSAS指数Qに加えて、医師が、OSASの検査に従来より用いられている他の検査の結果などを併用してOSASを発症するリスクを最終的に判定する。
[実施例78]
患者21〜43の頭部X線規格写真を元に作成された透写図である図24〜図46から距離(S−A)、(S−B)および(Go−Me)を計測し、P=((S−B)+(Go−Me))/(S−A)を計算し、Q=(P−[P])×1000またはQ=(P−([P]+1))×1000を計算した。
図24〜図46より計測された距離(S−A)、(S−B)、(Go−Me)およびQは下記の通りである。PSGにより得られた患者21〜43のAHIおよびSaO2 (あるいはSpO2 )は実施例1と同じである。
患者 (S−A) (S−B) (Go−Me) Q
(mm) (mm) (mm)
21 75 106 65 280
22 83 111 67 144
23 77 104 68 233
24 79 103 65 126
25 84 117 76 297
26 78 108 70 282
27 79 102 69 164
28 89 121 75 202
29 83 111 65 120
30 80 111 70 262
31 88 115 81 227
32 80 105 60 62
33 83 109 67 120
34 83 111 65 120
35 79 103 65 126
36 84 108 70 119
37 70 108 61 257
38 70 97 70 176
39 85 115 70 220
40 77 101 70 212
41 80 107 77 235
42 85 113 73 216
43 83 111 73 211
対照群として、被験者44〜55を採用した。これらの被験者44〜55の頭部X線規格写真を元に作成された透写図である図47〜図58から距離(S−A)、(S−B)および(Go−Me)を計測し、P=((S−B)+(Go−Me))/(S−A))を計算し、Q=(P−[P])×1000またはQ=(P−([P]+1))×1000を計算した。
図47〜図58より計測された距離(S−A)、(S−B)、(Go−Me)およびQは下記の通りである。
被験者 (S−A) (S−B) (Go−Me) Q
(mm) (mm) (mm)
44 78 123 78 576
45 83 123 81 457
46 88 126 78 318
47 85 119 77 305
48 75 109 70 386
49 87 128 80 390
50 86 111 69 93
51 90 127 80 300
52 79 105 73 253
53 81 103 70 135
54 81 108 68 172
55 91 115 65 −22
図74に患者21〜43のAHIおよびQの値をプロットした結果を示す。図74には被験者44〜55のQの値をAHI=0の直線上にプロットした。図74より、被験者44〜55のQは−22から576の広い範囲に分布しているの対し、患者21〜43のQは62から297の範囲に集中して分布しており、両者の分布は大きく異なることが分かる。従って、この分布の相違を利用して、Qの値によりOSASのリスクを判定することができる。
ここで、Qは上下顎骨不調和を判断する指標として用いることができ、Qの大きさにより上下顎骨不調和の度合いを分類することができる。例えば、Qが0以下(分類1)、1〜150(分類2)、151〜250(分類3)、251〜300(分類4)、301〜350(分類5)、351〜400(分類6)、401以上(分類7)に分類する。分類1は重度の上下顎骨不調和であり、顎変形症に該当する。分類2は中程度から軽度の上下顎骨不調和である。分類3は、上下顎骨の不調和は認められず、スケレタル正常と判断される範囲である。分類4は軽度の上下顎骨不調和である。分類5は軽度から中程度の上下顎骨不調和である。分類6は中程度以上の上下顎骨不調和である。分類7は重度の上下顎骨不調和であり、顎変形症に該当する。上記の患者21〜43は、分類2が8人、分類3が10人、分類4が5人であり、分類1、5〜7は0人である。一方、上記の被験者44〜55は、分類1が1人、分類2が2人、分類3が1人、分類4が2人、分類5が2人、分類6が2人、分類7が2人である。被験者44〜55のQは分類1〜7にほぼ均等に分布しているのに対し、患者21〜43のQは分類2〜4に集中していることは注目に値する。
〈プログラム42〉
図75に閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定方法のフローチャートを示す。
図75に示すように、ステップS171において、計測された距離(S−A)、(S−B)および(Go−Me)を入力する。
ステップS172においては、入力された距離(S−A)、(S−B)および(Go−Me)から
P=((S−B)+(Go−Me))/(S−A)
に従ってPを計算する。
ステップS173においては、上記のようにして計算されたPの小数第4位以下を切り捨て、
Q=(P−[P])×1000(ただし、2.000≦P<3.000)
または
Q=(P−([P]+1))×1000(ただし、P<2.000)
を計算する。
ステップS174においては、上記のようにして計算により求めたQから、Q≧C6 であるか否かを判定する。
ステップS175においては、Q≧C6 である場合には、OSASを発症するリスクが高いと判定する。例えば、Q≧62である場合には、OSASを発症するリスクが高いと判定する。この場合、さらに、例えばQ≧120である場合には、OSASを発症するリスクが特に高いと判定するようにしてもよい。
ステップS176においては、OSASを発症するリスクが高いとの判定結果を例えばディスプレイに出力する。
ステップS174において、Q≧C6 でない、言い換えるとQ<C6 であると判定された場合には、テップS117において、OSASを発症するリスクが低いと判定する。
ステップS178においては、OSASを発症するリスクが低いとの判定結果を例えばディスプレイに出力する。
以上のように、この第1の実施の形態によれば、被検体の頭頸部X線撮影を行い、所定の点間の距離を計測し、計測された距離を用いて簡単な計算を行うだけで、患者の歯列矯正治療において歯科医師が患者の顎骨手術が必要であるか否かを判断するための客観的材料となる顎骨手術要否判断指標、患者の歯列矯正治療などの歯科治療や医科治療において歯科医師や医師が患者の上下顎骨不調和を判断するための客観的材料となる上下顎骨不調和判断指標、歯科医師や医師が患者が顎変形症であるか否かを判断するための客観的材料となる顎変形症判断指標、患者の上顎劣成長/過成長の有無や程度を判断するための客観的材料となる上顎劣成長/過成長判断指標、患者の下顎劣成長/過成長の有無や程度を判断するための客観的材料となる下顎劣成長/過成長判断指標、被験者が閉塞型睡眠時無呼吸症候群を発症するリスクを判定するための客観的材料となる閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定指標などを容易に得ることができる。そして、これらの指標を用い、他の検査方法の結果を適宜併用することで、歯科医師や医師がより客観性の高い正確な顎骨手術要否判断、上下顎骨不調和判断、顎変形症判断、上顎劣成長/過成長判断、下顎劣成長/過成長判断、閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定などを容易にしかも短時間で行うことが可能になる。
〈2.第2の実施の形態〉
図76に示すように、式(1)〜(17)の計算に用いるS、 A、B、N、Go、Pog、Gn、MeおよびCdの各点を計測するには、例えば、一点鎖線で示す長方形のX線照射領域にのみX線を照射すればよい。
そこで、第2の実施の形態においては、図77に示すように、X線遮蔽材料、例えば、鉛、鉄鋼、鉛ガラスなどからなる長方形のX線遮蔽板の中央のやや下寄りに、図76に示すX線照射領域と相似な長方形の開口200aを形成したX線照射マスク200を形成する。そして、図78に示すように、このX線照射マスク200をX線発生部1のX線管1aと頭頸部との間の所定の位置に中心X線に対して垂直になるように設置する。こうすることで、X線管1aから発生したX線がX線照射マスク200に到達したとき、開口200aを通ったX線だけが頭頸部に到達する。こうして、頭頸部に対して図77に示すX線照射領域の形状にX線が照射される。
この第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様な利点に加えて、従来の頭部X線規格写真を撮影する場合に比べて頭頸部に対するX線照射領域の面積の大幅な低減を図ることができることにより、頭頸部へのX線被曝線量の大幅な低減を図ることができるという利点を得ることができる。
〈3.第3の実施の形態〉
式(1)〜(17)の計算に用いるS、 A、B、N、Go、Pog、Gn、MeおよびCdの各点を計測するには、図79に示すように、一点鎖線で示す長方形あるいは円形のX線照射領域にのみX線を照射するようにしてもよい。
そこで、第3の実施の形態においては、図80に示すように、X線遮蔽材料、例えば、鉛、鉄鋼、鉛ガラスなどからなる長方形のX線遮蔽板に、図79に示すX線照射領域と相似な長方形の開口200b、200cおよび円形の開口200dを形成したX線照射マスク200を形成する。そして、図78に示すように、このX線照射マスク200をX線発生部1のX線管1aと頭頸部との間の所定の位置に中心X線に対して垂直になるように設置する。こうすることで、X線管1aから発生したX線がX線照射マスク200に到達したとき、開口200b、200c、200aを通ったX線だけが頭頸部に到達する。こうして、頭頸部に対して図79に示すX線照射領域の形状にX線が照射される。
この第3の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様な利点に加えて、従来の頭部X線規格写真を撮影する場合に比べて頭頸部に対するX線照射領域の面積の大幅な低減を図ることができることにより、頭頸部へのX線被曝線量のさらに大幅な低減を図ることができるという利点を得ることができる。
〈4.第4の実施の形態〉
第4の実施の形態においては、インターネットなどの電気通信回線を利用して構築される診断支援システムについて説明する。
この診断支援システムを図81に示す。図81に示すように、この診断支援システムは、診断支援希望者301と、診断支援希望者301と通信可能な診断支援センター302とにより構成される。診断支援希望者301と診断支援センター302との間の通信は、例えば、電子メールで行うことができ、診断情報あるいは診断支援情報は電子メールに添付ファイルとして添付することができる。診断支援希望者301は、一般的には、歯科医院(矯正歯科、一般歯科、インプラント歯科など)、病院、診療所、歯科医師、医師などであるが、これらに限定されるものではなく、およそ診断支援を希望する者であれば誰であってもよい。診断支援希望者301は、必要に応じて、予め会員登録を行うこともできる。診断支援センター302はホームページ(HP)303を運用している。診断支援希望者301はホームページ303を閲覧することができ、サービス内容、サービス料金、診断支援に要する時間、申し込み時に必要な診断情報などの情報を取得し、あるいは診断情報の入力フォームをダウンロードすることができるとともに、ホームページ303から診断支援の申し込みおよび料金の支払い(課金)をすることができる。診断支援の申し込みの際には、申し込みフォームに診断支援希望者301の住所、氏名(名称)、メールアドレスなどの必要な情報を入力し、診断支援センター302に送信する。診断支援希望者301が会員登録を行った会員である場合には、必要に応じて、例えば、一ヶ月毎に一ヶ月分の料金をまとめて請求し、支払いを受けるようにしてもよい。申し込みが完了したら、診断支援センター302から診断支援希望者301のメールアドレスに電子メールが送信される。診断支援希望者301は、受信した電子メールに診断情報を添付ファイルとして添付して診断支援センター302に送信する。診断情報には、被検体である患者の頭頸部X線撮影を行うことにより撮影した透過X線画像あるいはそれをディジタル画像信号に変換したものなどの頭頸部撮影画像(例えば、側方頭頸部撮影画像、後前頭頸部撮影画像など)に加えて、例えば、患者の性別、生年月日、年齢、身体の情報(身長、体重、胸囲、ウエスト、BMI、体脂肪率、内臓脂肪率など)、治療歴、既往症、問診により得られた情報など)などの個人情報、あるいはさらに顔面規格写真(側方顔面規格写真、正面顔面規格写真など)などが含まれる。診断支援センター302では、受信した診断情報を、この診断支援センター302に備えられているサーバー302aあるいはクラウドサーバーに蓄積する。こうして蓄積された診断情報のうちの頭頸部撮影画像からS、A、N、Xi 、Xj およびCdからなる群より選ばれた点を検出し、これらの選ばれた点から、SとAとの間の距離(S−A)、SとNとの間の距離(S−N)、SとXi との間の距離(S−Xi )、GoとXj との間の距離(Go−Xj )、GoとAとの間の距離(Go−A)およびCdとGoとの間の距離(Cd−Go)からなる群より選ばれた距離を計算する。そして、この診断支援センター302あるいはクラウドに備えられているデータ処理装置(図示せず)により、上記の式(1)〜(17)のうちの少なくとも一つの式によりPあるいはQを計算する。診断支援センター302は、こうして計算されたP、Qの値やそれに基づく判断や判定の結果、あるいはさらに、歯科医師や医師の所見などを含む診断支援情報を電子メールに添付ファイルとして添付して診断支援希望者301に送信する。あるいは、診断支援センター302は、診断支援情報を電子メールに添付ファイルとして添付するのではなく、診断支援希望者301に診断支援が完了した旨を通知する電子メールを送信し、診断支援希望者301が電子メールに示されたURLをクリックすることによりサーバー302aあるいはクラウドサーバーに予め蓄積された診断支援情報にアクセスすることができるようにしてもよい。診断支援希望者301は、こうして得た診断支援情報に基づき最終的な診断を行うことができる。
この第4の実施の形態によれば、歯科医師や医師などが診断支援センター302から診断情報に対応する診断支援情報を得ることができるので、顎骨手術要否判断、上下顎骨不調和判断、顎変形症判断、上顎劣成長/過成長判断、下顎劣成長/過成長判断、閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定などを容易にしかも正確に行うことができるようになる。
〈5.第5の実施の形態〉
第5の実施の形態においては、電子カルテシステムについて説明する。
図82はこの電子カルテシステムの構成を示す。図82に示すように、この電子カルテシステムにおいては、電子カルテサーバー401と、一つまたは複数の端末402とがネットワーク403を介して接続されている。図82においては、一例として、二台の端末402が電子カルテサーバー401と接続されている場合が示されている。この場合、例えば、一つの端末402は受付端末、他の一つの端末402は医師端末である。
電子カルテサーバー401は、電子カルテを蓄積するデータベースを有する。電子カルテサーバー401としては従来公知のものを用いることができ、クラウドサーバーを用いることもできる。
端末402は、例えば、受付や診察室などに設置される。端末402は、図示は省略するが、例えば、電子カルテサーバー401との間で通信を行い、各種の情報の授受を行うネットワーク装置、表示装置、入力装置、あるいは、CPUによる制御装置、外部記憶装置などを備えたパーソナルコンピュータなどの情報処理装置である。端末402としてはタブレット端末を用いてもよい。表示装置は、液晶ディスプレイ、有機エレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイ、CRTなどのいずれであってもよく、タッチパネルディスプレイを用いたものであってもよい。
ネットワーク403は従来公知のものを用いることができるが、例えばLANやクラウドなどである。
この電子カルテシステムにおいて用いられる電子カルテは、患者の氏名、生年月日、年齢、性別、血液型、診療履歴などの一般的な入力項目に加えて、上記の式(1)〜(17)のうちの少なくとも一つの式により計算されたPまたはQを入力項目として有するほか、頭頸部撮影画像(例えば、側方頭頸部撮影画像、後前頭頸部撮影画像など)、あるいは顔面規格写真(側方顔面規格写真、正面顔面規格写真など)も入力項目として有する。端末402の表示装置の表示画面の一例を図83に示す。図83に示すように、この例では、式(1)においてXi =B、Xj =MeとしてPを計算し、このPから既に述べた計算式により計算したQ(ここでは、電子カルテ上の名称として骨格指数という)、式(4)によりPを計算し、このPから既に述べた計算式により計算したQ(ここでは、電子カルテ上の名称として上顎成長指数という)、式(9)によりPを計算し、このPから既に述べた計算式により計算したQ(ここでは、電子カルテ上の名称として下顎成長指数という)が表示され、併せて、側方頭頸部X線撮影画像も表示されている。例えば、患者が歯列矯正治療の希望者である場合には、骨格指数、上顎成長指数および下顎成長指数の値から、歯列矯正治療において顎骨の外科手術が必要か否かを判断することができる。図83には、一例として、骨格指数が160、上顎成長指数が310、下顎成長指数が690である場合が示されている。この場合、骨格指数、上顎成長指数および下顎成長指数の各項目の下には、それらの値に応じた所見も表示されるようになっており、最終的には顎骨の外科手術が必要か否かの判断が示されるようになっている。すなわち、図83においては、骨格指数160に対して、上下顎骨不調和は軽度もしくは平均的であり、上顎成長指数310に対して、上顎の成長は平均的であり、下顎成長指数690に対して、下顎の成長は平均的であり、歯列矯正治療において顎骨の手術は不要であることが表示されている。
この第5の実施の形態によれば、上記の式(1)〜(17)のうちの少なくとも一つの式により計算されたPまたはQあるいはさらに頭頸部撮影画像なども入力項目として有する新たな電子カルテを用いた電子カルテシステムを実現することができる。この電子カルテには、顎骨手術要否判断、上下顎骨不調和判断、顎変形症判断、上顎劣成長/過成長判断、下顎劣成長/過成長判断、閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定に関する基礎的データや判断あるいは判定の結果を含む各種の情報を記録することができる。この電子カルテを用いることにより、例えば、頭頸部X線撮影を行う毎に得られるPあるいはQを電子カルテに入力することで、PあるいはQの経時変化を調べることができ、それによって顎骨の成長および発育を調べることができ、診断および治療をより正確に行うことができるようになる。
以上、この発明の実施の形態および実施例について具体的に説明したが、この発明は、上述の実施の形態および実施例に限定されるものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
例えば、上述の実施の形態および実施例において挙げた数値、フローチャートなどはあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれらと異なる数値、フローチャートなどを用いてもよい。
また、例えば、式(1)〜(17)と同等の数値の指標を得ることができる数学的に等価な他の式を用いてもよい。例えば、これらのPの計算式の右辺の分母分子の各項に任意の係数を掛けたり、別の項を加えたり、定数を足したり引いたり、あるいは右辺に定数を足したり引いたりしてもよい。具体的には、例えば、P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/(S−A)の代わりに、P=(b(S−Xi )+c(Go−Xj ))/a(S−A)+d(ただし、a、b、c、dは実数)を用いてもよい。
1…X線発生部、1a…X線管、10…データ処理装置、11…補助記憶装置、12…メモリ、13…CPU、14…入力部、15…出力部、16…入出力インタフェース、20…画像収集部、111…プログラム、112…コンパイラ、113…実行モジュール、200…X線照射マスク、200a〜200d…開口、301…診断支援希望者、302…診断支援センター、302a…サーバー、303…ホームページ、401…電子カルテサーバー、402…端末、403…ネットワーク

Claims (15)

  1. 被検体の頭頸部X線撮影を行う撮影装置と、
    上記頭頸部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、SとNとの間の距離(S−N)、SとXi (iは1以上4以下の整数で、X1 =B、X2 =Pog、X3 =Gn、X4 =Me)との間の距離(S−Xi )、GoとXj (jは1以上4以下の整数で、j=iまたはj≠i)との間の距離(Go−Xj )、GoとAとの間の距離(Go−A)およびCdとGoとの間の距離(Cd−Go)からなる群より選ばれた距離を用い、下記の式(1)〜(17)のうちの少なくとも一つの式によりPを計算するデータ処理装置とを有するX線診断システム。
    P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/(S−A) (1)
    P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/((S−A)+(S−N)) (2)
    P=((S−B)+(Go−B)+(Go−Me))/((S−A)+(Go−A)) (3)
    P=((S−A)+(Go−A))/(S−N) (4)
    P=(S−A)/(S−N) (5)
    P=(S−A)−(S−N) (6)
    P=((S−B)+(Go−B)+(Go−Me))/((S−N)+(S−A))
    (7)
    P=((S−B)+(Go−B))/((S−N)+(S−A)) (8)
    P=((S−B)+(Go−B))/(S−N) (9)
    P=(S−B)/(S−N) (10)
    P=(S−B)−(S−N) (11)
    P=((S−B)+(Go−B))/((S−A)+(Go−A)) (12)
    P=((S−B)+(Go−B)+(Cd−Go))/(S−A) (13)
    P=((S−B)+(Go−Me)+(Cd−Go))/(S−A) (14)
    P=(Go−A)−(Go−B) (15)
    P=((Go−A)−(Go−B))/(Go−A) (16)
    P=((Go−A)−(Go−B))/(Go−B) (17)
  2. 式(1)または(4)によりPを計算する場合には、さらにPの小数第4位以下を切り捨て、
    Q=(P−[P])×1000([]はガウス記号)(ただし、2.000≦P<3.000)
    または
    Q=(P−([P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、P<2.000)
    を計算し、
    式(2)、(3)、(5)、(7)、(8)または(10)によりPを計算する場合には、さらにPの小数第4位以下を切り捨て、
    Q=(P−[P])×1000([]はガウス記号)(ただし、1.000≦P<2.000)
    または
    Q=(P−([P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、P<1.000)
    を計算し、
    式(9)によりPを計算する場合には、さらにP/2の小数第4位以下を切り捨て、
    Q=(P/2−[P/2])×1000([]はガウス記号)(ただし、2.000≦P/2<3.000)
    または
    Q=(P/2−([P/2]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、P/2<2.000)
    を計算し、
    式(12)によりPを計算する場合には、さらに2Pの小数第4位以下を切り捨て、
    Q=(2P−[2P])×1000([]はガウス記号)(ただし、2.000≦2P<3.000)
    または
    Q=(2P−([2P]+1))×1000([]はガウス記号)(ただし、2P<2.000)
    を計算し、
    式(13)または(14)によりPを計算する場合には、さらにP/4の小数第4位以下を切り捨て、
    Q=(P/4)×1000
    を計算し、
    式(16)または(17)によりPを計算する場合には、さらにPの小数第4位以下を切り捨て、
    Q=P×1000を計算する
    請求項1記載のX線診断システム。
  3. 式(1)〜(17)のPは、歯列矯正治療における顎骨手術要否判断指標、上下顎骨不調和判断指標、顎変形症判断指標、上顎劣成長/過成長判断指標、下顎劣成長/過成長判断指標または閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定指標である請求項2記載のX線診断システム。
  4. 上記計算されたPまたはQをそれぞれ所定の値と比較することにより、歯列矯正治療における顎骨手術要否判断、上下顎骨不調和判断、顎変形症判断、上顎劣成長/過成長判断、下顎劣成長/過成長判断または閉塞型睡眠時無呼吸症候群リスク判定を行う請求項3記載のX線診断システム。
  5. 上記撮影装置は、上記被検体の頭頸部に照射するX線を発生するX線発生部と、上記被検体の頭頸部を透過したX線による透過X線画像を撮像してディジタル画像信号に変換する画像収集部とを有する請求項4記載のX線診断システム。
  6. 上記データ処理装置は、上記画像収集部により得られたディジタル画像信号から、S、A、N、Xi 、Xj およびCdからなる群より選ばれた点を検出し、これらの選ばれた点から、SとAとの間の距離(S−A)、SとNとの間の距離(S−N)、SとXi との間の距離(S−Xi )、GoとXj との間の距離(Go−Xj )、GoとAとの間の距離(Go−A)およびCdとGoとの間の距離(Cd−Go)からなる群より選ばれた距離を計算する請求項5記載のX線診断システム。
  7. 上記X線発生部と上記被検体の頭頸部との間に、上記X線発生部から発生するX線の上記頭頸部への照射領域をS、A、N、Xi およびCdからなる群より選ばれた点を含む所定の領域に制限するためのX線照射マスクを有する請求項6記載のX線診断システム。
  8. 上記X線照射マスクは、S、A、N、Xi およびCdからなる群より選ばれた点を含む所定の領域に開口を有するX線遮蔽板からなる請求項7記載のX線診断システム。
  9. 被検体の頭頸部X線撮影を行うX線診断システムのX線発生部と被検体の頭頸部との間に設けられ、上記X線発生部から発生されるX線の上記頭頸部への照射領域をS、A、N、Xi (iは1以上4以下の整数で、X1 =B、X2 =Pog、X3 =Gn、X4 =Me)およびCdからなる群より選ばれた点を含む所定の領域に制限するためのX線照射マスク。
  10. 診断支援希望者と、上記診断支援希望者と通信可能な診断支援センターとを有し、
    上記診断支援希望者が上記診断支援センターに対して頭頸部X線撮影により得られた頭頸部撮影画像を含む診断情報を送り、上記診断支援センターは受け取った診断情報をサーバーに蓄積し、
    上記診断支援センターは、受け取った診断情報のうちの頭頸部撮影画像から、S、A、N、Xi (iは1以上4以下の整数で、X1 =B、X2 =Pog、X3 =Gn、X4 =Me)、Xj (jは1以上4以下の整数で、j=iまたはj≠i)およびCdからなる群より選ばれた点を検出し、これらの選ばれた点から、SとAとの間の距離(S−A)、SとNとの間の距離(S−N)、SとXi との間の距離(S−Xi )、GoとXj との間の距離(Go−Xj )、GoとAとの間の距離(Go−A)およびCdとGoとの間の距離(Cd−Go)からなる群より選ばれた距離を計算し、下記の式(1)〜(17)のうちの少なくとも一つの式によりPを計算し、その計算結果に基づく判断または判定の結果を含む診断支援情報を上記診断支援希望者に送り、または、上記診断支援希望者が上記診断支援情報にアクセス可能な状態とする診断支援システム。
    P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/(S−A) (1)
    P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/((S−A)+(S−N)) (2)
    P=((S−B)+(Go−B)+(Go−Me))/((S−A)+(Go−A)) (3)
    P=((S−A)+(Go−A))/(S−N) (4)
    P=(S−A)/(S−N) (5)
    P=(S−A)−(S−N) (6)
    P=((S−B)+(Go−B)+(Go−Me))/((S−N)+(S−A))
    (7)
    P=((S−B)+(Go−B))/((S−N)+(S−A)) (8)
    P=((S−B)+(Go−B))/(S−N) (9)
    P=(S−B)/(S−N) (10)
    P=(S−B)−(S−N) (11)
    P=((S−B)+(Go−B))/((S−A)+(Go−A)) (12)
    P=((S−B)+(Go−B)+(Cd−Go))/(S−A) (13)
    P=((S−B)+(Go−Me)+(Cd−Go))/(S−A) (14)
    P=(Go−A)−(Go−B) (15)
    P=((Go−A)−(Go−B))/(Go−A) (16)
    P=((Go−A)−(Go−B))/(Go−B) (17)
  11. 上記診断支援希望者と上記診断支援センターとの間の通信は電子メールで行い、上記診断情報は電子メールに添付ファイルとして添付して送信し、上記診断支援情報は電子メールに添付ファイルとして添付して送信し、または、上記診断支援希望者が上記サーバーにアクセスして取得可能とする請求項10記載の診断支援システム。
  12. 上記診断支援センターはホームページを運用し、上記ホームページが上記診断支援希望者によって閲覧可能とされている請求項10記載の診断支援システム。
  13. 被検体の頭頸部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、SとNとの間の距離(S−N)、SとXi (iは1以上4以下の整数で、X1 =B、X2 =Pog、X3 =Gn、X4 =Me)との間の距離(S−Xi )、GoとXj (jは1以上4以下の整数で、j=iまたはj≠i)との間の距離(Go−Xj )、GoとAとの間の距離(Go−A)およびCdとGoとの間の距離(Cd−Go)からなる群より選ばれた距離を用い、下記の式(1)〜(17)のうちの少なくとも一つの式により計算されたPまたはPを用いて計算されるQを入力項目として有する電子カルテ。
    P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/(S−A) (1)
    P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/((S−A)+(S−N)) (2)
    P=((S−B)+(Go−B)+(Go−Me))/((S−A)+(Go−A)) (3)
    P=((S−A)+(Go−A))/(S−N) (4)
    P=(S−A)/(S−N) (5)
    P=(S−A)−(S−N) (6)
    P=((S−B)+(Go−B)+(Go−Me))/((S−N)+(S−A))
    (7)
    P=((S−B)+(Go−B))/((S−N)+(S−A)) (8)
    P=((S−B)+(Go−B))/(S−N) (9)
    P=(S−B)/(S−N) (10)
    P=(S−B)−(S−N) (11)
    P=((S−B)+(Go−B))/((S−A)+(Go−A)) (12)
    P=((S−B)+(Go−B)+(Cd−Go))/(S−A) (13)
    P=((S−B)+(Go−Me)+(Cd−Go))/(S−A) (14)
    P=(Go−A)−(Go−B) (15)
    P=((Go−A)−(Go−B))/(Go−A) (16)
    P=((Go−A)−(Go−B))/(Go−B) (17)
  14. 上記頭頸部X線撮影により得られた頭頸部撮影画像も入力項目として有する請求項13記載の電子カルテ。
  15. 被検体の頭頸部X線撮影により計測された、SとAとの間の距離(S−A)、SとNとの間の距離(S−N)、SとXi (iは1以上4以下の整数で、X1 =B、X2 =Pog、X3 =Gn、X4 =Me)との間の距離(S−Xi )、GoとXj (jは1以上4以下の整数で、j=iまたはj≠i)との間の距離(Go−Xj )、GoとAとの間の距離(Go−A)およびCdとGoとの間の距離(Cd−Go)からなる群より選ばれた距離を用い、下記の式(1)〜(17)のうちの少なくとも一つの式により計算されたPまたはPを用いて計算されるQを入力項目として有する電子カルテを用いた電子カルテシステム。
    P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/(S−A) (1)
    P=((S−Xi )+(Go−Xj ))/((S−A)+(S−N)) (2)
    P=((S−B)+(Go−B)+(Go−Me))/((S−A)+(Go−A)) (3)
    P=((S−A)+(Go−A))/(S−N) (4)
    P=(S−A)/(S−N) (5)
    P=(S−A)−(S−N) (6)
    P=((S−B)+(Go−B)+(Go−Me))/((S−N)+(S−A))
    (7)
    P=((S−B)+(Go−B))/((S−N)+(S−A)) (8)
    P=((S−B)+(Go−B))/(S−N) (9)
    P=(S−B)/(S−N) (10)
    P=(S−B)−(S−N) (11)
    P=((S−B)+(Go−B))/((S−A)+(Go−A)) (12)
    P=((S−B)+(Go−B)+(Cd−Go))/(S−A) (13)
    P=((S−B)+(Go−Me)+(Cd−Go))/(S−A) (14)
    P=(Go−A)−(Go−B) (15)
    P=((Go−A)−(Go−B))/(Go−A) (16)
    P=((Go−A)−(Go−B))/(Go−B) (17)
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