JP2013229681A - 中継装置及び中継方法 - Google Patents

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暢朗 大槻
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Abstract

【課題】ネットワークコーディングを用いた通信においてスループットの低下を軽減すること。
【解決手段】第一装置から受信した第二装置宛の信号と、第二装置から受信した第一装置宛の信号と、をネットワークコーディングによって符号化し、符号化された信号を第一装置及び第二装置に送信することによって中継処理を行う。受信された信号が送信元によって受信応答の送信が求められている信号(例えばTCPパケット)である場合、信号の送信先から受信応答を受信する前に、送信元に受信応答を送信する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ネットワークコーディング技術に関する。
ネットワークコーディング技術(Network Cording)を用いたマルチホップネットワークが提案されている(特許文献1参照)。ネットワークコーディング技術は、複数の異なる宛先局へのパケットを中継局が符号化することにより1つにまとめ、複数の宛先局へ同時にブロードキャストすることにより無線資源を節約し、システムスループットを向上させる技術である。
図7は、ネットワークコーディング技術を用いてTCP(Transmission Control Protocol)に基づいた通信を行った場合の動作の具体例を示す図である。基地局装置APは端末局装置STA宛のTCPセッションを1つ(TCPセッションA)持ち、端末局装置STAは基地局装置AP宛のTCPセッションを2つ(TCPセッションB及びD)持つ。基地局装置APは、端末局装置STA宛のTCPセッションAのデータパケット901を中継局装置Rへ送信する。中継局装置Rは、基地局装置APからデータパケット901を受信すると、タイマーをスタートし、ネットワークコーディング技術を用いてデータパケット901と共に送信できるパケットの受信まで待機する。
端末局装置STAは、基地局装置AP宛のTCPセッションBのデータパケット902を中継局装置Rへ送信する。中継局装置Rは、タイマーがタイムアウトする前に、端末局装置STAからデータパケット902を受信する。データパケット902は、先に受信したデータパケット901と共にネットワークコーディング技術を用いて送信可能なデータである。そのため、中継局装置Rは、データパケット901及びデータパケット902を用いて符号化処理を実行し、符号化パケット903を生成する。そして、中継局装置Rは、生成した符号化パケット903を、基地局装置AP及び端末局装置STAに対して送信する。
端末局装置STAは、中継局装置Rから受信した符号化パケット903と、自身が先に送信したデータパケット902と、に基づいて復号化処理を行い、基地局装置APから送信されたデータパケット901を復元する。端末局装置STAは、データパケット901に対応するACKパケット904を中継局装置Rに送信する。また、端末局装置STAは、基地局装置AP宛のTCPセッションDのデータパケット905を中継局装置Rへ送信する。
中継局装置Rは、端末局装置STAからACKパケット904を受信すると、タイマーをスタートし、ネットワークコーディング技術を用いてACKパケット904と共に送信できるパケットの受信まで待機する。中継局装置Rは、ACKパケット904を受信した後にデータパケット905を受信する。ただし、データパケット905は、ACKパケット904と共にネットワークコーディング技術を用いて送信できるパケットではない。そのため、中継局装置Rは待機を続ける。
基地局装置APは、中継局装置Rから受信した符号化パケット903と、自身が先に送信したデータパケット901と、に基づいて復号化処理を行い、端末局装置STAから送信されたデータパケット902を復元する。基地局装置APは、データパケット902に対応するACKパケット906を中継局装置Rに送信する。
中継局装置Rは、基地局装置APからACKパケット906を受信する。ACKパケット906は、ACKパケット904と共にネットワークコーディング技術を用いて送信できるパケットである。そのため、中継局装置Rは、ACKパケット904及びACKパケット906を用いて符号化処理を実行し、符号化パケット907を生成する。そして、中継局装置Rは、生成した符号化パケット907を、基地局装置AP及び端末局装置STAに対して送信する。
端末局装置STAは、中継局装置Rから受信した符号化パケット907と、自身が先に送信したACKパケット904と、に基づいて復号化処理を行い、基地局装置APから送信されたACKパケット906を復元する。
基地局装置APは、中継局装置Rから受信した符号化パケット907と、自身が先に送信したACKパケット906と、に基づいて復号化処理を行い、端末局装置STAから送信されたACKパケット904を復元する。基地局装置APは、ACKパケット904を受信したことによって、先に送信したデータパケット901が端末局装置STAによって無事に受信されたと判断する。そのため、基地局装置APは、TCPセッションAの次のデータパケット908を中継局装置Rに送信する。
中継局装置Rは、基地局装置APからデータパケット908を受信する。データパケット908は、先に受信しているデータパケット905と共にネットワークコーディング技術を用いて送信できるパケットである。そのため、中継局装置Rは、データパケット905及びデータパケット908を用いて符号化処理を実行し、符号化パケット909を生成する。そして、中継局装置Rは、生成した符号化パケット909を、基地局装置AP及び端末局装置STAに対して送信する。以上が、図6に示される処理の流れである。
上述した処理では、RTT(Round Trip Time)が長くなってしまうという問題がある。例えば、基地局装置APが送信したデータパケット901は、ネットワークコーディング技術を用いて送信できるパケット(データパケット902)が受信されるまで、中継局装置Rによって保持される。また、データパケット901に対するACKパケット904は、端末局装置STAから送信された後、ネットワークコーディング技術を用いて送信できるパケット(ACKパケット906)が受信されるまで、中継局装置Rによって保持される。そのため、データパケット901が送信された時刻(Ts9)から、ACKパケット904が受信される時刻(Te9)までの時間は、ネットワークコーディング技術を用いない場合に比べて長くなってしまうおそれがある。送信元と送信先との間のRTTが大きくなるとTCPのスループットが低下する。そのため、たとえデータリンク層及びIP層で発揮できる最大スループットがネットワークコーディング技術の適用により改善されたとしても、実効的なTCPスループットは逆に劣化してしまう問題がある。
また、TCPを用いたマルチホップネットワークに関連する技術の一つとして、非特許文献1に開示された技術がある。非特許文献1に記載の発明は、TCPを中継局装置で終端する技術である。
特開2010−141605号公報
非特許文献1:高速移動通信向けワイヤレスTCPの開発、NTT DoCoMo テクニカルジャーナル Vol.14, No.4.
しかしながら、非特許文献1に記載された発明には以下のような問題がある。例えば、基地局装置APが送信したデータパケット901と、端末局装置STAが送信したデータパケット902とを中継局装置Rがネットワークコーディングし、符号化パケット903を基地局装置AP及び端末局装置STAにブロードキャストした場合について説明する。基地局装置APは、端末局装置STAから送信されたデータパケット902を復元するため、自身が送信したデータパケット901を用い、中継局装置Rから受信した符号化パケット903を復号する。端末局装置STAも同様である。復号化するためには、過去に自装置が送信したパケットのうち、いずれのパケットが符号化パケット903内に含まれているか推定する必要がある。
中継局装置Rが中継する符号化パケットに含まれるデータパケットと、過去に基地局装置APが送信したデータパケットが同一セッションのパケットであれば、ヘッダのシーケンス番号などに基づいて推定することが可能である。しかしながら、非特許文献1に開示された技術のように中継局装置RでTCPを終端してしまうと以下のような問題が生じる。この場合、中継局装置Rが中継する符号化パケットに含まれているデータパケットと、過去に基地局装置APが送信したデータパケットとは、ペイロードは同じであるがTCPセッションが異なるためTCPヘッダが異なってしまう。そのため、TCPヘッダに基づいて符号化パケットに含まれるデータパケットを推定することができない。したがって、ネットワークコーディングによって符号化された符号化パケットを復号化することが困難となってしまう。このように、非特許文献1に開示された技術は、ネットワークコーディングに適用することができない。
上記事情に鑑み、本発明は、ネットワークコーディングを用いた通信においてTCPスループットを改善する技術の提供を目的としている。
本発明の一態様は、第一装置から受信した第二装置宛の信号(例えば、実施形態における「TCPパケット」及び「ACKパケット」)と、前記第二装置から受信した前記第一装置宛の信号(例えば、実施形態における「TCPパケット」及び「ACKパケット」)と、をネットワークコーディングによって符号化する符号化部と、前記符号化部によって符号化された信号(例えば、実施形態における「符号化パケット」)を前記第一装置及び前記第二装置に送信する中継部と、を備え、前記中継部は、受信された信号が送信元によって受信応答(例えば、実施形態における「ACKパケット」)の送信が求められている信号(例えば、実施形態における「TCPパケット」)である場合に、前記信号の送信先から前記受信応答を受信する前に、前記送信元に前記受信応答を送信する、中継装置である。
本発明の一態様は、上記の中継装置であって、前記符号化部は、前記第一装置及び前記第二装置が、前記符号化された信号を復号化する際に必要となる情報(例えば、実施形態における「NCヘッダ情報」)を、符号化することなく前記符号化された信号に付与する。
本発明の一態様は、上記の中継装置であって、前記受信応答と前記信号とを結合する結合部をさらに備え、前記符号化部は、前記結合部によって結合された信号がある場合、前記結合された信号をネットワークコーディングによって符号化する。
本発明の一態様は、第一装置から受信した第二装置宛の信号と、前記第二装置から受信した前記第一装置宛の信号と、をネットワークコーディングによって符号化する符号化ステップと、前記符号化ステップによって符号化された信号を前記第一装置及び前記第二装置に送信する中継ステップと、を有し、前記中継ステップにおいて、受信された信号が送信元によって受信応答の送信が求められている信号である場合に、前記信号の送信先から前記受信応答を受信する前に、前記送信元に前記受信応答を送信する、中継方法である。
本発明により、ネットワークコーディングを用いた通信においてTCPスループットを改善することが可能となる。
本発明の中継局装置200を含む通信システムにおけるネットワークコーディング処理の流れの例を示す図である。 中継局装置200の機能構成を表す概略ブロック図である。 中継局装置200の中継処理の流れを示すフローチャートである。 符号化パケットの構成例を示す図である。 符号化パケットの構成例を示す図である。 符号化パケットの構成例を示す図である. ネットワークコーディング技術を用いてTCPに基づいた通信を行った場合の動作の具体例を示す図である。
[概略]
図1は、本発明の中継局装置(R)200を含む通信システムにおけるネットワークコーディング処理の流れの例を示す図である。中継局装置200は、基地局装置(AP)と端末局装置(STA)との間の無線通信を中継する。中継局装置200は、ネットワークコーディング技術を用いて中継処理を行う。基地局装置は、TCPのセッション数が2つであり、Aセッション及びCセッションの通信を行う。端末局装置は、TCPのセッション数が2つであり、Bセッション及びDセッションの通信を行う。中継局装置200は、基地局装置又は端末局装置からTCPパケットを受信すると、TCPパケットの宛先からACKパケットを受信していなくとも、TCPパケットの送信元に対しACKパケットを送信する。その際、中継局装置は、TCPパケットとACKパケットとをネットワークコーディング技術により符号化し、生成した符号化パケットを送信元と宛先にブロードキャストする。そのため、TCPパケットの送信元におけるRTTが短くなり、TCPのスループットを改善することが可能となる。また、ネットワークコーディングによる無線資源の効率的活用により、MAC層・IP層で達成可能な最大システムスループットの向上が可能となる。
[詳細]
以下、図1を用いて本発明の中継局装置200を含む通信システムの処理の流れについて説明する。まず、基地局装置が、端末局装置宛のデータパケット101を中継局装置200へ送信する。データパケット101は、TCPパケットであり、セッションAのパケットである。中継局装置200は、基地局装置からデータパケット101を受信すると、受信したデータパケット101を受信バッファに記憶する。中継局装置200は、ネットワークコーディング技術を用いてデータパケット101と共に送信できるパケットが既に受信バッファに存在するか否か判定する。この時点ではそのようなパケットが受信バッファに存在しない。そのため、中継局装置200は、ACKタイマーをスタートして待機する。
次に、端末局装置が、基地局装置宛のデータパケット102を中継局装置200へ送信する。データパケット102は、TCPパケットであり、セッションBのパケットである。中継局装置200は、データパケット101のACKタイマーがタイムアウトする前に、端末局装置からデータパケット102を受信する。データパケット102は、先に受信したデータパケット101と共にネットワークコーディング技術を用いて送信可能なデータである。そのため、中継局装置200は、ネットワークコーディング技術を用いた中継処理を実行する。中継処理の内容は以下の通りである。
まず、中継局装置200は、データパケット101に対するACKパケット(ACK−A1)と、データパケット102に対するACKパケット(ACK−B1)とを生成する。次に、中継局装置200は、基地局装置に対して送信される複数のパケット(データパケット102及びACK−A1)に対し、アグリゲーションを行う。中継局装置200は、端末局装置に対して送信される複数のパケット(データパケット101及びACK−B1)に対しても、アグリゲーションを行う。
中継装置200は、アグリゲーションによって生成された二つのパケットに対して符号化処理を実行し、符号化パケット103を生成する。そして、中継局装置200は、生成した符号化パケット103を、基地局装置及び端末局装置に対して送信する。符号化パケット103の送信によって、データパケット101に対するACKパケット(ACK−A1)は送信されたこととなる。そのため、中継局装置200は、動作させていたACKタイマーをリセットする。
中継装置200は、符号化パケット103に含まれているパケットを識別するための情報(以下、「NCヘッダ情報」という。)を、符号化パケット103のヘッダに記録する。基地局装置及び端末局装置は、NCヘッダ情報を参照することによって、符号化パケット103に含まれている各パケットを識別することができる。
端末局装置は、中継局装置200から符号化パケット103を受信すると、符号化パケット103のヘッダに含まれているNCヘッダ情報に基づいて、符号化パケット103に含まれているパケットを判定する。端末局装置は、符号化パケット103に、自身が先に送信したデータパケット102と、データパケット101(TCP−A1)に対して自身が送信すべきACKパケット(ACK−A1)とが含まれていると判定する。この判定に応じて、端末局装置は、データパケット101に対して送信するACKパケット(ACK−A1)を生成する。
端末局装置は、生成したACKパケット(ACK−A1)及びデータパケット102に対してアグリゲーションを行う。端末局装置は、アグリゲーションによって生成されたパケット及び符号化パケット103に基づいて復号化処理を行い、基地局装置から送信されたデータパケット101と、自身が先に送信したデータパケット102に対するACKパケット(ACK−B1)とがアグリゲーションされたパケットを取得する。端末局装置は、取得したパケットに対してアグリゲーションを解除し、データパケット101及びACKパケット(ACK−B1)を復元する。端末局装置のTCPセッションBは、自身が先に送信したデータパケット102に対するACKパケット(ACK−B1)を受信したことによって、データパケット102が宛先(基地局装置)に到達したと判定する。
また、端末局装置は、データパケット101を受信したことに応じて、データパケット101に対応するACKパケット104を中継局装置200に送信する。中継局装置200は、端末局装置からACKパケット104を受信すると、その内容に基づいて、過去に自身が既に送信したACKパケットであるか否か判定する。この場合、ACKパケット104は、符号化パケット103に含まれているACKパケット(ACK−A1)と同じ内容のACKパケットである。そのため、中継局装置200は、受信したACKパケット104を中継せずに廃棄する。
また、端末局装置は、基地局装置宛のデータパケット105を中継局装置200へ送信する。データパケット105は、TCPパケットであり、セッションDのパケットである。中継局装置200は、基地局装置からデータパケット105を受信すると、受信したデータパケット105を受信バッファに記憶する。中継局装置200は、ネットワークコーディング技術を用いてデータパケット105と共に送信できるパケットが既に受信バッファに存在するか否か判定する。この時点ではそのようなパケットが受信バッファに存在しない。そのため、中継局装置200は、ACKタイマーをスタートして待機する。
基地局装置は、中継局装置200から符号化パケット103を受信すると、符号化パケット103のヘッダに含まれているNCヘッダ情報に基づいて、符号化パケット103に含まれているパケットを判定する。基地局装置は、符号化パケット103に、自身が先に送信したデータパケット101と、データパケット102(TCP−B1)に対して自身が送信すべきACKパケット(ACK−B1)とが含まれていると判定する。この判定に応じて、基地局装置は、データパケット102に対して送信するACKパケット(ACK−B1)を生成する。
基地局装置は、生成したACKパケット(ACK−B1)及びデータパケット101に対してアグリゲーションを行う。基地局装置は、アグリゲーションによって生成されたパケット及び符号化パケット103に基づいて復号化処理を行い、端末局装置から送信されたデータパケット102と、自身が先に送信したデータパケット101に対するACKパケット(ACK−A1)とがアグリゲーションされたパケットを取得する。基地局装置は、取得したパケットに対してアグリゲーションを解除し、データパケット102及びACKパケット(ACK−A1)を復元する。基地局装置のTCPセッションAは、自身が先に送信したデータパケット101に対するACKパケット(ACK−A1)を受信したことによって、データパケット101が宛先(端末局装置)に到達したと判定する。
また、基地局装置は、データパケット102を受信したことに応じて、データパケット102に対応するACKパケット106を中継局装置200に送信する。中継局装置200は、基地局装置からACKパケット106を受信すると、その内容に基づいて、過去に自身が既に送信したACKパケットであるか否か判定する。この場合、ACKパケット106は、符号化パケット103に含まれているACKパケット(ACK−B1)と同じ内容のACKパケットである。そのため、中継局装置200は、受信したACKパケット106を中継せずに廃棄する。
また、基地局装置は、端末局装置宛のデータパケット107を中継局装置200へ送信する。データパケット107は、TCPパケットであり、セッションAの2番目のパケットである。
中継局装置200は、ACKタイマーがタイムアウトする前に、基地局装置からデータパケット107を受信する。データパケット107は、先に受信したデータパケット105と共にネットワークコーディング技術を用いて送信可能なデータである。そのため、中継局装置200は、中継処理を実行する。中継処理の内容は以下の通りである。
まず、中継局装置200は、データパケット105に対するACKパケット(ACK−D1)と、データパケット107に対するACKパケット(ACK−A2)とを生成する。次に、中継局装置200は、基地局装置に対して送信される複数のパケット(データパケット105及びACK−A2)に対し、アグリゲーションを行う。中継局装置200は、端末局装置に対して送信される複数のパケット(データパケット107及びACK−D1)に対しても、アグリゲーションを行う。
中継装置200は、アグリゲーションによって生成された二つのパケットに対して符号化処理を実行し、符号化パケット108を生成する。そして、中継局装置200は、生成した符号化パケット108を、基地局装置及び端末局装置に対して送信する。符号化パケット108の送信によって、データパケット105に対するACKパケット(ACK−D1)は送信されたこととなる。そのため、中継局装置200は、動作させていたACKタイマーをリセットする。
端末局装置は、中継局装置200から符号化パケット108を受信すると、符号化パケット108のヘッダに含まれているNCヘッダ情報に基づいて、符号化パケット108に含まれているパケットを判定する。端末局装置は、符号化パケット108に、自身が先に送信したデータパケット105と、データパケット107(TCP−A2)に対して自身が送信すべきACKパケット(ACK−A2)とが含まれていると判定する。この判定に応じて、端末局装置は、データパケット107に対して送信するACKパケット(ACK−A2)を生成する。
端末局装置は、生成したACKパケット(ACK−A2)及びデータパケット105に対してアグリゲーションを行う。端末局装置は、アグリゲーションによって生成されたパケット及び符号化パケット108に基づいて復号化処理を行い、基地局装置から送信されたデータパケット107と、自身が先に送信したデータパケット105に対するACKパケット(ACK−D1)とがアグリゲーションされたパケットを取得する。端末局装置は、取得したパケットに対してアグリゲーションを解除し、データパケット107及びACKパケット(ACK−D1)を復元する。端末局装置のTCPセッションDは、自身が先に送信したデータパケット105に対するACKパケット(ACK−D1)を受信したことによって、データパケット105が宛先(基地局装置)に到達したと判定する。
また、端末局装置は、データパケット107を受信したことに応じて、データパケット107に対応するACKパケット109を中継局装置200に送信する。中継局装置200は、端末局装置からACKパケットを受信すると、その内容に基づいて、過去に自身が既に送信したACKパケットであるか否か判定する。この場合、受信されたACKパケットは、符号化パケット108に含まれているACKパケット(ACK−A2)と同じ内容のACKパケットである。そのため、中継局装置200は、受信したACKパケット109を中継せずに廃棄する。
基地局装置は、中継局装置200から符号化パケット108を受信すると、符号化パケット108のヘッダに含まれているNCヘッダ情報に基づいて、符号化パケット108に含まれているパケットを判定する。基地局装置は、符号化パケット108に、自身が先に送信したデータパケット107と、データパケット105(TCP−D1)に対して自身が送信すべきACKパケット(ACK−D1)とが含まれていると判定する。この判定に応じて、基地局装置は、データパケット105に対して送信するACKパケット(ACK−D1)を生成する。
基地局装置は、生成したACKパケット(ACK−D1)及びデータパケット107に対してアグリゲーションを行う。基地局装置は、アグリゲーションによって生成されたパケット及び符号化パケット108に基づいて復号化処理を行い、端末局装置から送信されたデータパケット105と、自身が先に送信したデータパケット107に対するACKパケット(ACK−A2)とがアグリゲーションされたパケットを取得する。基地局装置は、取得したパケットに対してアグリゲーションを解除し、データパケット105及びACKパケット(ACK−A2)を復元する。基地局装置のTCPセッションAは、自身が先に送信したデータパケット107に対するACKパケット(ACK−A2)を受信したことによって、データパケット107が宛先(端末局装置)に到達したと判定する。
また、基地局装置が、端末局装置宛のデータパケット110を中継局装置200へ送信する。データパケット110は、TCPパケットであり、セッションCのパケットである。中継局装置200は、基地局装置からデータパケット110を受信すると、受信したデータパケット110を受信バッファに記憶する。中継局装置200は、ネットワークコーディング技術を用いてデータパケット110と共に送信できるパケットが既に受信バッファに存在するか否か判定する。この時点ではそのようなパケットが受信バッファに存在しない。そのため、中継局装置200は、ACKタイマーをスタートして待機する。
次に、基地局装置は、データパケット105を受信したことに応じて、データパケット105に対応するACKパケット111を中継局装置200に送信する。中継局装置200は、基地局装置からACKパケット111を受信すると、その内容に基づいて、過去に自身が既に送信したACKパケットであるか否か判定する。この場合、受信されたACKパケットは、符号化パケット108に含まれているACKパケット(ACK−D1)と同じ内容のACKパケットである。そのため、中継局装置200は、受信したACKパケット111を中継せずに廃棄する。
その後、ACKタイマーがタイムアウトすると、中継局装置200は、タイムアウトしたACKタイマーに関するデータパケット110に対するACKパケット(ACK−C1)を生成する。次に、中継局装置200は、生成されたACKパケット(ACK−C1)及びデータパケット110に対して符号化処理を実行し、符号化パケット112を生成する。そして、中継局装置200は、生成した符号化パケット112を、基地局装置及び端末局装置に対して送信する。
端末局装置は、中継局装置200から符号化パケット112を受信すると、符号化パケット112のヘッダに含まれているNCヘッダ情報に基づいて、符号化パケット112に含まれているパケットを判定する。端末局装置は、符号化パケット112に、データパケット110(TCP−C1)に対して自身が送信すべきACKパケット(ACK−C1)が含まれていると判定する。端末局装置は、ACKパケット(ACK−C1)を生成し、生成したACKパケット及び符号化パケット110に基づいて復号化処理を行う。この復号化処理によって、端末局装置は、基地局装置から送信されたデータパケット110を復元する。端末局装置は、データパケット110に対応するACKパケット113を中継局装置200に送信する。中継局装置200は、端末局装置からACKパケット113を受信すると、その内容に基づいて、過去に自身が既に送信したACKパケットであるか否か判定する。この場合、受信されたACKパケットは、符号化パケット110に含まれているACKパケット(ACK−C1)と同じ内容のACKパケットである。そのため、中継局装置200は、受信したACKパケット113を中継せずに廃棄する。
基地局装置は、中継局装置200から符号化パケット112を受信すると、符号化パケット112のヘッダに含まれているNCヘッダ情報に基づいて、符号化パケット112に含まれているパケットを判定する。基地局装置は、符号化パケット112に、自身が先に送信したデータパケット110が含まれていると判定する。この判定に応じて、基地局装置は、自身が先に送信したデータパケット110と符号化パケット112に基づいて復号処理を実行し,ACKパケット(ACK−C1)を復元する。基地局装置のTCPセッションCは、自身が先に送信したデータパケット110に対するACKパケット(ACK−C1)を受信したことによって、データパケット110が宛先(端末局装置)に到達したと判定する。
以上が、図1に示される処理の流れである。
図2は、中継局装置200の機能構成を表す概略ブロック図である。中継局装置200は、バスで接続されたCPU(Central Processing Unit)やメモリや補助記憶装置などを備え、中継プログラムを実行する。中継局装置200は、中継プログラムの実行によって、通信部201、中継部202、符号化部203、結合部204及び計時部205を備える装置として機能する。なお、中継局装置200の各機能の全て又は一部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やPLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現されても良い。中継プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されても良い。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置である。中継プログラムは、電気通信回線を介して送受信されても良い。
通信部201は、基地局装置及び端末局装置と通信する。通信部201は、基地局装置及び端末局装置と無線通信する。
中継部202は、パケットを中継する。具体的には以下の通りである。中継部02は、通信部201によって受信されたパケットを一時的に保持するための受信バッファを備える。中継部202は、端末局装置から受信したパケットを受信バッファに保持し、中継処理を行うことによって基地局装置へ中継する。また、中継部202は、基地局装置から受信したパケットを受信バッファに保持し、中継処理を行うことによって端末局装置へ中継する。
符号化部203は、中継部202の制御に応じて、二つのパケットに対して符号化処理(ネットワークコーディング)を行い、符号化パケットを生成する。符号化処理は、例えばデータのビット列の排他的論理和を算出することによって行われても良い。符号化処理の対象となるパケットの一方又は双方は、アグリゲーション処理によって複数のパケットが結合されたパケットであっても良い。
結合部204は、中継部202の制御に応じて、複数のパケットに対して結合処理(アグリゲーション処理)を行い、1つの結合パケットを生成する。
計時部205は、中継部202の制御に応じて、ACKタイマー及びWNCタイマーとして動作する。ACKタイマー並びにWNCタイマーがタイムアウトするまでの時間は、そのアプリケーションに依存する。
図3は、中継局装置200の中継処理の流れを示すフローチャートである。まず、通信部201がパケットを受信する(ステップS101)。中継部202は、通信部201によって受信されたパケットを受信バッファに保持する。中継部202は、新たに受信されたパケットと共にネットワークコーディング(WNC:Wireless Network Cording)で送信できるパケット(以下、「対向パケット」という。)が既に受信バッファに存在するか否か判定する(ステップS102)。対向パケットが受信バッファに存在する場合(ステップS102−YES)、中継部202は、新たに受信されたパケット並びに受信バッファに存在する対向パケットがTCPパケット(TCPのデータパケット)であるか否か判定する(ステップS103)。ACKパケットはTCPパケットに含まれない。例えば、図1における各データパケットが、図3のフローチャートにおけるTCPパケットに相当する。一方、図1における各ACKパケットは、図3のフローチャートにおけるTCPパケットに相当しない。
双方のパケットがTCPパケットである場合(ステップS103−両方YES)、中継部202は、新たに受信されたパケットに対するACKパケットを生成する。結合部204は、新たに受信されたパケットに対するACKパケットと、対向パケットと、をアグリゲーションによって結合する(ステップS104)。また中継部202は、対向パケットのACKパケットを生成する。結合部204は対向パケットに対するACKパケットと、新たに受信されたパケットと、をアグリゲーションによって結合する(ステップS105)。符号化部203は、アグリゲーションによって生成された2つの連結パケットに対する符号化処理を行い、符号化パケットを生成する。中継部202は生成された符号化パケットを、新たに受信されたパケットの送信元及び送信先の装置に送信する(ステップS106)。
新たに受信されたパケット及び対向パケットのうち、片方のみがTCPパケットである場合(ステップS103−片方のみYES)、中継部202はTCPパケットであるパケットのACKパケットを生成する。連結部204はACKパケットと、TCPパケットではないパケット(non−TCPパケット)とをアグリゲーションによって結合する(ステップS107)。符号化部204はTCPパケットとアグリゲーションにより生成された連結パケットに対する符号化処理を行い、符号化パケットを生成する。中継部202は生成された符号化パケットを、新たに受信されたパケットの送信元及び送信先の装置に送信する(ステップS108)。
ステップS103の処理において、新たに受信されたパケット並びに対向パケットの両方がTCPパケットで無い場合(ステップS103−NO)、符号化部204は新たに受信されたパケットと、対向パケットに対する符号化処理を行い、符号化パケットを生成する。中継部202は生成された符号化パケットを、新たに受信されたパケットの送信先と、対向パケットの送信先の装置とに送信する(ステップS109)。
ステップS102の処理において、対向パケットが受信バッファに存在しない場合(ステップS102−NO)、中継部202は、新たに受信されたパケットがTCPパケット(TCPのデータパケット)であるか否か判定する(ステップS110)。新たに受信されたパケットがTCPパケットである場合(ステップS110−YES)、中継部202は、計時部205を制御してACKタイマーをスタートさせる(ステップS111)。
その後、ACKタイマーがタイムアウトする前に、ステップS101において受信されたパケットの対向パケットが受信された場合(ステップS112−NO,ステップS101)、ステップS102以降の処理に戻る。
1回目のステップS101において受信されたパケットの対向パケットが受信されることなくACKタイマーがタイムアウトした場合(ステップS112−YES)、中継部202は、ステップS101において受信されたパケットのACKパケットを生成する。中継部202は、生成したACKパケットと、ステップS101において受信されたパケットと、に対して符号化処理を行い、符号化パケットを生成する。中継部202は、生成された符号化パケットを、ステップS101において受信されたパケットの送信元及び送信先の装置に送信する(ステップS113)。
ステップS110の処理において、新たに受信されたパケットがTCPパケットでない場合(ステップS107−NO)、中継部202は、計時部205を制御してWNCタイマーをスタートさせる(ステップS114)。
ステップS114の処理の後、ステップS101において受信されたパケットの対向パケットが受信されることなくWNCタイマーがタイムアウトした場合(ステップS115−YES)、中継部202は、ステップS101において受信されたパケットを、その送信元の装置に送信する(ステップS116)。
一方、ステップS114の処理の後、WNCタイマーがタイムアウトする前に、ステップS101において受信されたパケットの対向パケットが受信された場合(ステップS115−NO,ステップS101)、ステップS102以降の処理に戻る。

以上の処理により、図3に示されるフローチャートの処理が終了する。
図4は、基地局装置から端末局装置へ送信されたTCPパケット(データパケット)と、端末局装置から基地局装置へ送信されTCPパケットと、に対して中継局装置200がネットワークコーディングを行うことによって生成する符号化パケットの構成例を示す図である。例えば、図1における符号化パケット103及び符号化パケット108、図3のステップS103において両方ともTCPパケットである場合に送信される符号化パケット、が図4の構成を有する。
ネットワークコーディングの対象となるデータは、端末局装置宛のTCPパケット(TCP-data-A to STA)と、端末局装置宛のACKパケット(TCP-ack-B to SA)と、基地局装置宛のTCPパケット(TCP-data-B to AP)と、基地局装置宛のACKパケット(TCP-ack-A to AP)と、である。端末局装置宛のACKパケット(TCP-ack-B to STA)は、基地局装置宛のTCPパケット(TCP-data-B to AP)に対するACKパケットである。基地局装置宛のACKパケット(TCP-ack-A to AP)は、端末局装置宛のTCPパケット(TCP-data-A to STA)に対するACKパケットである。
図4に示す例では、基地局装置宛のTCPパケット(TCP-data-B to AP)と、基地局装置宛のACKパケット(TCP-ack-A to AP)と、がアグリゲーションされる。同様に、端末局装置宛のTCPパケット(TCP-data-A to STA)と、端末局装置宛のACKパケット(TCP-ack-B to STA)と、がアグリゲーションされる。そして、アグリゲーション後の各データの排他的論理和を算出することによって、ネットワークコーディングが行われる。排他的論理和では、二つの引数のビット数を一致させる必要がある。そのため、ペイロードの短いパケットに対してゼロパディングを行うことによって、ビット数を調整する。図4の場合は基地局装置宛のTCPパケット(TCP-data-B to AP)に対してゼロパディングを行うことによって、ビット数が調節される。
また、図4に示される符号化パケットには、ヘッダ情報として、NCヘッダ(NC header)及びMACヘッダ(MAC header)が付与される。MACヘッダには、送信元(中継局装置200)のMACアドレスと、送信先(端末局装置又は基地局装置)のMACアドレスとが格納される。NCヘッダには、NCヘッダ情報が格納される。NCヘッダ情報は、本技術が行われているか否かの情報と、ネットワークコーディングが行われているか否かの情報と、双方向データを含むか否かの情報と、符号化パケットに含まれているパケットを表す識別情報と、が含まれる。双方向データを含むか否かの情報は、双方向のTCPパケットを含むか否かを表す。すなわち、双方向データを含むか否かの情報は、基地局装置から端末局装置へのTCPパケットと、端末局装置から基地局装置宛へのTCPパケットと、の双方を含むか否かを表す。
図4に示される符号化パケットを受信した基地局装置は、識別情報から符号化パケットに含まれる自身が送信したTCPパケット(TCP-data-A to STA)を判別できる。また基地局装置は、自身が送信したTCPパケットに対して中継局装置が生成し、符号化パケットに含まれているACKパケット(TCP-ack-A to AP)を推定できる。そのため、基地局装置は、図4に示される符号化パケットを復号化し、符号化パケットに含まれるTCPパケット(TCP-data-B to AP)を復元することができる。端末局装置も同様である。
図5は、基地局装置から端末局装置へ送信されたTCPパケットに対して中継局装置200がネットワークコーディングを行うことによって生成する符号化パケットの構成例を示す図である。例えば、図1における符号化パケット110、図3のステップS113において送信される符号化パケット、が図5の構成を有する。
ネットワークコーディングの対象となるデータは、端末局装置宛のTCPパケット(TCP-data-A to STA)と、基地局装置宛のACKパケット(TCP-ack-A to AP)と、である。基地局装置宛のACKパケット(TCP-ack-A to AP)は、端末局装置宛のTCPパケット(TCP-data-A to STA)に対するACKパケットである。
図5に示す例では、端末局装置宛のTCPパケット(TCP-data-A to STA)の全体がネットワークコーディングの対象になるのではなく、ペイロード部分(TCP-data to STA)のみがネットワークコーディングの対象となる。これは、IPヘッダ並びにTCPヘッダを符号化せずに残すことによって、符号化パケットに含まれるパケットの識別を容易にするためである。なお、図4と同様に、IPヘッダ並びにTCPヘッダを含めてネットワークコーディングの対象としてもよい。端末局装置宛のTCPパケット(TCP-data-A to STA)のペイロード部分(TCP-data to STA)と、基地局装置宛のACKパケット(TCP-ack-A to AP)との排他的論理和を算出することによって、ネットワークコーディングが行われる。排他的論理和では、二つの引数のビット数を一致させる必要がある。そのため、ペイロードの短いパケットに対してゼロパディングを行うことによって、ビット数を調整する。図5の場合は端末局装置宛のACKパケット(TCP-ack-A to AP)に対してゼロパディングを行うことによって、ビット数が調節される。
また、図5に示される符号化パケットには、ヘッダ情報として、NCヘッダ及びMACヘッダが付与される。NCヘッダ及びMACヘッダの中身については、原則として図4において説明した通りである。図5に示される符号化パケットでは、TCPデータのヘッダ部分がネットワークコーディングの対象とならない。そのため、図5に示される符号化パケットを受信した端末局装置は、符号化パケットに含まれるTCPパケット(TCP-data to STA)に対するACKパケット(TCP-ack-A to AP)を生成できる。そのため、図5に示される符号化パケットを復号化し、符号化パケットに含まれるTCPパケット(TCP-data to STA)を復元することができる。
図6は、基地局装置から端末局装置へ送信されたTCPパケット(データパケット)と、端末局装置から基地局装置へ送信されたUDPパケットと、に対して中継局装置200がネットワークコーディングを行うことによって生成する符号化パケットの構成例を示す図である。例えば、図3のステップS103において片方のみTCPパケットである場合に送信される符号化パケット、が図6の構成を有する。
図6に示す例では、基地局装置宛のUDPパケット(UDP-data-B to AP)と、基地局装置宛のACKパケット(TCP-ack-A to AP)と、がアグリゲーションされる。そして、アグリゲーションにより生成された連結パケットと、TCPデータパケットとの排他的論理和を算出することによって、ネットワークコーディングが行われる。排他的論理和では、二つの引数のビット数を一致させる必要がある。そのため、ペイロードの短いパケットに対してゼロパディングを行うことによって、ビット数を調整する。図6の場合は端末局装置宛のTCPパケット(TCP-data-A to STA)に対してゼロパディングを行うことによって、ビット数が調節される。
また、図6に示される符号化パケットには、ヘッダ情報として、NCヘッダ及びMACヘッダが付与される。NCヘッダ及びMACヘッダの中身については、原則として図4において説明した通りである。図6に示される符号化パケットを受信した基地局装置は、識別情報から符号化パケットに含まれる自身が送信したTCPパケット(TCP-data-A to STA)を判別できる。また基地局装置は、自身が送信したTCPパケットに対して中継局装置が生成し、符号化パケットに含まれているACKパケット(TCP-ack-A to AP)を推定できる。そのため、図6に示される符号化パケットを復号化し、符号化パケットに含まれるUDPパケット(UDP-data-B to AP)を復元することができる。
端末局装置は、識別情報に基づいて、符号化パケットに含まれる自身が送信したUDPパケット(UDP-data-B to AP)を判別する。そのため、端末局装置は、符号化パケットに含まれるTCPパケット(TCP-data-A to STA)のIPヘッダ及びUDPヘッダ部分を推定できる。端末局装置は、推定結果に基づいて、TCP-ack-A to APについても生成可能である。そのため、端末局装置は、図6に示される符号化パケットを符号化し、符号化パケットに含まれるTCPパケット(TCP-data-A to STA)を復元することができる。
以上のように構成された中継局装置200を含む通信システムでは、ネットワークコーディングを用いた通信においてTCPスループットを改善することが可能となる。さらに、MAC層・IP層において達成可能な最大システムスループットの向上が可能となる。以下、詳細に説明する。
中継局装置200は、中継するデータ(TCPパケット)に対してACKパケットを疑似的に作成し、ACKパケット(疑似ACK)と中継するデータに対してネットワークコーディングして送信する。そのため、TCPパケットの送信元の装置がACKパケットを受信するまでに要する時間(RTT)を短縮し、TCPのスループットを改善することが可能となる。
また、中継局装置200は、ネットワークコーディングしたデータを復号化する際に必要となる情報を、符号化しない領域(ヘッダ領域)に格納する。また、ネットワークコーディングされたデータ(符号化パケット)を復号化する際に必要となるデータを正確に判定することが可能となり、精度良く復号化しネットワークコーディングの効率を向上させることが可能となる。
<変形例>
中継局装置200の通信部201は、基地局装置及び端末局装置と有線通信しても良い。
中継局装置200の通信相手は、基地局装置及び端末装置に限定される必要は無い。また、中継局装置200の通信相手は、2台に限定される必要は無く、複数台であれば何台であっても良い。
符号化パケットに含まれているパケットを表す識別情報は、例えば各TCPパケットのTCPヘッダに含まれているシーケンス番号であっても良い。また、各UDPパケットのUDPヘッダに含まれているシーケンス番号であっても良い。また、独自の識別番号が用いられてもよい。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
200…中継局装置, 201…通信部, 202…中継部, 203…符号化部, 204…結合部, 205…計時部

Claims (4)

  1. 第一装置から受信した第二装置宛の信号と、前記第二装置から受信した前記第一装置宛の信号と、をネットワークコーディングによって符号化する符号化部と、
    前記符号化部によって符号化された信号を前記第一装置及び前記第二装置に送信する中継部と、
    を備え、前記中継部は、受信された信号が送信元によって受信応答の送信が求められている信号である場合に、前記信号の送信先から前記受信応答を受信する前に、前記送信元に前記受信応答を送信する、中継装置。
  2. 前記符号化部は、前記第一装置及び前記第二装置が、前記符号化された信号を復号化する際に必要となる情報を、符号化することなく前記符号化された信号に付与する、請求項1に記載の中継装置。
  3. 前記受信応答と前記信号とを結合する結合部をさらに備え、
    前記符号化部は、前記結合部によって結合された信号がある場合、前記結合された信号をネットワークコーディングによって符号化する、請求項1又は2に記載の中継装置。
  4. 第一装置から受信した第二装置宛の信号と、前記第二装置から受信した前記第一装置宛の信号と、をネットワークコーディングによって符号化する符号化ステップと、
    前記符号化ステップによって符号化された信号を前記第一装置及び前記第二装置に送信する中継ステップと、
    を有し、
    前記中継ステップにおいて、受信された信号が送信元によって受信応答の送信が求められている信号である場合に、前記信号の送信先から前記受信応答を受信する前に、前記送信元に前記受信応答を送信する、中継方法。
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