JP2013229530A - ステージ装置およびそれを用いた荷電粒子線装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、ステージと被支持部材の相対位置の変動を相殺して、熱ドリフトの影響を抑制する試料ステージ装置、及び荷電粒子線装置の提案を目的とする。
【解決手段】本発明では、テーブルと、当該テーブルを移動させる駆動機構を備えたステージであって、テーブルと被支持部材との間に設置され、当該被支持部材を支持する支持部を含む温度補償部材と、当該温度補償部材の一部を前記テーブルに固定する固定部材を有する温度補償ユニットを複数備え、当該複数の温度補償ユニットの固定部材は、或る基準点から見て、前記それぞれの温度補償ユニットの前記支持部より、離間した位置に設けられるステージ装置、及びこれを備えた荷電粒子線装置を提案する。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明では、テーブルと、当該テーブルを移動させる駆動機構を備えたステージであって、テーブルと被支持部材との間に設置され、当該被支持部材を支持する支持部を含む温度補償部材と、当該温度補償部材の一部を前記テーブルに固定する固定部材を有する温度補償ユニットを複数備え、当該複数の温度補償ユニットの固定部材は、或る基準点から見て、前記それぞれの温度補償ユニットの前記支持部より、離間した位置に設けられるステージ装置、及びこれを備えた荷電粒子線装置を提案する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、電子顕微鏡等の荷電粒子線装置に搭載される試料ステージに係り、特に、熱ドリフトを抑制する試料ステージ装置、及び荷電粒子線装置に関する。
近年の半導体素子の微細化に伴い、製造装置のみならず、検査や評価装置にもそれに対応した高精度化が要求されている。通常、半導体ウェハ上に形成したパターンの形状寸法を評価したり、形成されたウェハの欠陥を検査するために、走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:SEM)が用いられている。
SEMの観察対象となる試料は、例えばX−Y方向への移動を可能とする試料ステージ上に配置され、更にこのような試料ステージには、その位置を特定するためのレーザ干渉計と、バーミラーが設けられている。また、このバーミラーと試料上の測定点との距離は、ウェハやウェハを保持するトップテーブルの温度変動によって大きく変動することがある。すなわち、XYステージはレーザ干渉計の計測値をもとに位置決め制御がなされるため、温度の変化によってウェハ上の測定点がバーミラーに対して移動することによって、SEM画像内で測定点の位置がずれたり、SEMの視野から外れたりすることがある。これを熱ドリフトと呼び、これをより小さくするように試料ステージを構成することが求められる。
特許文献1には、「低熱膨張性及び高熱伝導性に優れた光学装置の部品に好適なセラミックス部材」を用いることが記載されている。また、特許文献2には、「オブジェクトを実質的に均一の温度に維持するヒートパイプ」によって温度変動を抑制する方法が開示されている。
更に、特許文献3には、「温度変化に伴う基板の膨張収縮分を温度補償部材の熱収縮量によって相殺し、温度変化があっても各像担持体の中心間距離を一定に保つことができ、電子写真プロセスにおける各色間のレジストレーションズレを解消して高質なカラー画像を安定して得ることができる」と記載されている。
上述のように、SEMに内蔵される試料ステージには、熱ドリフトの抑制が求められるが、特許文献1に示された技術によれば、特殊な材料を用いる必要があるためステージ装置のコストが増加する。また、加工性が悪化することによって加工精度の向上が困難になることが考えられる。また、特許文献2に示された技術によれば、テーブルを一定温度に保つことができるものの、ヒートパイプや冷却配管などが必要になるため、装置や制御方法が複雑になる。
また、特許文献3に示された技術によれば、一方向の相対位置関係を一定に保つことが可能であるが、熱ドリフトによらず、ステージ上の被支持部材(ウェハやバーミラーなど)のテーブルに対する相対位置を高精度に維持するような構成にはなっていない。
以下に、ステージと被支持部材の相対位置の変動を相殺して、熱ドリフトの影響を抑制することを目的とする試料ステージ装置、及び荷電粒子線装置について、説明する。
上記目的を達成するための一態様として、被支持部材を搭載するためのテーブルと、当該テーブルを移動させる駆動機構を備えたステージであって、テーブルと被支持部材との間に設置され、当該被支持部材を支持する支持部を含む温度補償部材と、当該温度補償部材の一部を前記テーブルに固定する固定部材を有する温度補償ユニットを複数備え、当該複数の温度補償ユニットの固定部材は、或る基準点から見て、前記それぞれの温度補償ユニットの前記支持部より、離間した位置に設けられるステージ装置、及びこれを備えた荷電粒子線装置を提案する。
上記構成によれば、ステージと被支持部材の相対位置の変動を相殺して、熱ドリフトの影響を抑制することが可能となる。
荷電粒子線装置の一態様である走査電子顕微鏡は様々な用途に用いられている。例えば測長SEM(Critical Dimension−SEM)と呼ばれる走査電子顕微鏡は、ウェハ上に電子線を照射し、得られた二次電子信号を画像処理し、その明暗の変化からパターンのエッジを判別して寸法等を導き出す装置である。
ここで、ウェハ全域をSEMによって観察、検査するために、ウェハをXYステージと呼ばれる機構で水平面内を移動させる方法が用いられる。このXYステージは、例えば回転モータとボールねじによって駆動される方法やリニアモータを用いて駆動する方法がある。また、XY平面のみでなく、Z軸やZ軸周りの回転運動などを行うステージが用いられる場合もある。
このXYステージの位置を計測する手段としては2つのレーザ干渉計とバーミラーを用いる方法がある。XYステージはこのレーザ干渉計によって計測される位置情報をもとに位置決めを行うが、測長SEMにおいては、試料室の中央付近上部に設けられたカラムから電子線を照射しSEM画像を取得するため、ウェハ上の所望の位置(以下、測定点と称する)を電子線の照射位置である中央付近に位置決めする必要がある。ここで、正確にはレーザ干渉計によって計測されるのはバーミラーの端面の位置であるから、ウェハ上の測定点に正確に電子ビームを照射するためには、バーミラーとウェハ上の測定点との距離が一定でなければならない。
特に測長SEMにおいては、数十ナノメートル間隔で並んだパターンから正確に測定点を測長することが求められるため、現在は測定点近傍の特徴的なパターン位置へ移動した後、そのパターンからの相対距離によって測定点を特定する、いわゆるアドレッシングという処理が行われる。しかしながら、このアドレッシングを行わずに測定点へ直接移動し測長を行うことができればスループットの向上が期待できる。この測定方法を適用するためには、ウェハ上の測定点をレーザ干渉計の計測値のみで特定する必要があるため、ウェハ上のパターンとレーザ干渉計の計測値が一対一で対応するようにすること、すなわち前記した熱ドリフトを抑制することが強く求められる。
本実施例では、SEMなどの荷電粒子線装置に用いられ、例えば半導体の検査や評価を目的にした装置に適用可能なステージ装置であって、温度変動によってバーミラーとウェハとの距離が変動する、いわゆる熱ドリフトを抑制可能なステージ装置について、説明する。
以下に、少なくとも2方向に可動するテーブル部材と複数の温度補償部材とを備え、前記テーブル部材は線膨張係数がα1であって、前記温度補償部材は、線膨張係数がα2であって、前記テーブル部材と連結点Bで連結され、支持点Cとを備え、前記テーブル部材上の基準点Aからの前記連結点Bまでの距離がLaであって、前記連結点Bから前記支持点Cとの距離がLbであって、前記各温度補償部材の各パラメータは、La×α1=Lb×α2なる関係を満たすように設計され、前記温度補償部材が前記基準点Aを中心に放射状に配置される試料ステージについて説明する。
上述のような構成によれば、テーブルに温度変動が発生しても、温度補償部材上に形成された支持点の熱膨張量が相殺されるため、2つのバーミラーの交点に設定した基準点からの距離が一定に保たれる。このような支持点を、基準点を中心に放射状に形成し、この支持点によってウェハおよびバーミラー支持することにより、結果としてウェハおよびバーミラーの基準点からの距離が一定に保たれる。すなわち、バーミラーとウェハの距離を一定に保つことができる。
本実施例の説明は、特に半導体製造分野における半導体の検査や評価に用いる電子顕微鏡装置または荷電粒子線装置の試料ステージとして好適なステージ装置に関するものであるが、用途はそれに限られることはなく、他の観察対象を観察する走査電子顕微鏡にも有効なものである。しかしながら、OPC(Optical Proximity Correction)パターンを測定する場合、測定点数が数千点に及ぶこともあり、熱ドリフトの影響はより顕著なものとなるため、このような測定対象を測定する半導体測定用の走査電子顕微鏡には特に有効なものであると言える。
図1は、本実施例の移動テーブルの上面図の例である。
図1において、テーブル部材1は図中に示すX方向およびY方向に可動なXYステージ機構の移動テーブルである。テーブル部材1内の端に近い位置に基準点10が設定される。この基準点10は、設計時の基準位置を示すものであって、実際に何かしらの目印や部品を配置する必要はない。基準点10からX方向に伸ばした直線上に温度補償部材110が2つの固定ボルト112によってテーブル部材1に固定されている。なお、本実施例では固定部材の一例として固定ボルトを例示するがこれに限られることはなく、他の固定部材を用いることも可能である。ここで、基準点10から固定ボルト112までの距離をLa1とする。
温度補償部材110の上面には、同じく基準点10からX方向に伸ばした直線上に支持点111が設定される。ここで、温度補償部材110の固定ボルト112から支持点111までの距離をLb1とする。支持点は搭載される被支持部材を支持するために設けられており、被支持部材を直接的に支持する支持部であっても、被支持部材を支持する他の支持部材を支持するものであっても良い。後述するように、支持部は、テーブル部材の熱膨張による伸張を相殺すべく、固定部材に対して基準点に近い側に設けられている。基準点から見て支持部より離間した位置に固定部材を設けることによって、温度補償部材の伸張方向を、テーブル部材の熱伸びを相殺する方向とすることができる。なお、後述するようにテーブル部材1上には、被支持部材を支持するための支持部と、温度補償部材からなる温度補償ユニットが複数設けられている。
さらに、テーブル部材1の線膨張係数をα1、温度補償部材110の線膨張係数をα2とすると、α1よりα2の方が大きいように材料を選択する。このようにすれば、各部材にΔTなる温度上昇が生じた場合、基準点10と固定ボルト112の間の長さLa1は、α1×La1だけ伸長する。このとき同じく固定ボルト112から支持点111までの長さLb1は、α2×Lb1だけ伸長する。ここで、α1×La1=α2×Lb1の関係を満たすようにパラメータを設計すれば、テーブル部材1の熱膨張と温度補償部材110の熱膨張が相殺するため、基準点10から支持点111までの距離はΔTによらず一定となる。
同様に、基準点10からX方向に伸ばした直線上に温度補償部材120をα1×La2=α2×Lb2の関係を満たすように設計すれば、基準点10から支持点121までの距離がΔTによらず一定となる。
X方向と同様に、基準点10からY方向に伸ばした直線上に温度補償部材130、140を配置する。それぞれに温度補償部材110と同様に固定ボルトおよび支持点が備えられ、α1×La=α2×Lbの関係を満足するように設計する。ここで、α2は温度補償部材の線膨張係数、Laは基準点10から各固定ボルトまでの距離、Lbは固定ボルトから支持点までの距離である。これにより、基準点10からの距離が一定に保たれる支持点131、141を作ることができる。
さらに、図1において、基準点10から斜めの方向に伸ばした直線上に、α1×La6=α2×Lb6の関係を満たすように温度補償部材160および支持点161を配置する。このように斜めの方向に配置した場合でも、テーブル部材1が均一に熱膨張するとすれば基準線(基準点10から延びる斜めな直線)方向に関してのみ考慮すればよく、結果として基準点10から支持点161の距離は一定に保たれる。
同様に、基準点10からの距離が一定に保たれる支持点151および171を配置することができる。結果として、基準点10を中心に線膨張係数と支持点の位置から決定される長さの温度補償部材を用いることによって、基準点10から放射状に任意の位置に支持点を配置することが可能となる。
なお、温度補償部材は基準線方向以外の方向(特に基準線に垂直な方向)に細長い棒状又は板状の形状をするのが良い。これは、テーブル部材と温度補償部材の線膨張係数が異なるため、2つの固定ボルトの内側の部材に応力が発生したり、テーブル部材の熱膨張に不均一が生じる可能性があるためである。
以上のように構成した結果、基準点10を中心として放射状に形成された支持点(本実施例では7個)は、温度上昇が生じた場合でも基準点10に対してXY平面内での距離が一定に保たれる。ここで、基準点10は各温度補償部材を設計するために設定した点であり、熱膨張を拘束するような点ではない。すなわち、仮にテーブル部材1に拘束がなく部材の中央を中心に放射状に熱膨張が発生する場合、基準点10は図中左上方向に移動することになるが、7個形成された支持点も基準点10と同じく左上に移動し、結果として相対位置関係が保たれるということである。
なお、本実施例では、温度補償部材は全て線膨張係数がα2の材料を用いたが、線膨張係数の異なる複数の種類の材料を用いても同様の関係式を満たすことで熱ドリフトを抑制する構成が可能である。この場合、例えばより基準点10から遠い位置に支持点に対して線膨張係数の高い材料を選択することが考えられる。これにより、温度補償部材の長さを短くすることが可能になる。
図2は、本実施例における移動テーブルの断面を表す概念説明図である。図2は、図1において基準点10を通るXZ平面の断面図となっている。図3は、本実施例の移動テーブルの外観見取り図である。図3では、説明のため一部を分解した形状を示している。
図2および図3において、前記したように温度変動が生じた場合でも基準点10に対して距離が一定に保たれる支持点111、121にミラー保持部材63、64を介してYバーミラー52が固定される。このYバーミラー52は、Yレーザ干渉計32によって移動テーブルのY座標を計測するためのものである。このように構成すれば、Yバーミラー52は、温度変動が起きた場合でも基準点10に対しての相対位置が変化しない。
また、図2には示していないが同様に支持点131、141にミラー保持部材61、62を介してXバーミラー51を固定する。このXバーミラー51は、Xレーザ干渉計31によって移動テーブルのX座標を計測するためのものである。このように構成すれば、Xバーミラー51は、温度変動が起きた場合でも基準点10に対しての相対位置が変化しない。
さらに、同じく温度変動が生じても基準点10に対して距離が一定に保たれる3つの支持点151、161、171にウェハ保持部材4が固定される。このウェハ保持部材4は例えば静電チャックなどを用いて構成する。このように構成すれば、ウェハ保持部材4は、温度変動が起きた場合でも基準点10に対しての相対位置が変化しない。
以上のように構成した結果、Xバーミラー51、Yバーミラー52およびウェハ保持部材4が全て基準点10に対して一定の距離を保つことが保証される。すなわち、温度変動があった場合でも、Xバーミラー51、Yバーミラー52およびウェハ保持部材4の相対的な位置関係が変化しないことになる。
図4は本実施例における測長SEMの構成を示す図である。
図4において、XYステージ機構7は本実施例で述べた温度補償機構のテーブル部材1をリニアモータの推力によってXY平面内で駆動する機構である。ここで、XYステージ機構7は、試料室2の底面に対してX方向に移動可能な案内機構およびリニアモータと、その上にさらにY方向に移動可能な案内機構およびリニアモータとを有し、その上にテーブル部材1を配置することにより、XY平面内での駆動を実現している。なお、XYステージ機構7の駆動方法は回転モータ、ボールねじやその他の駆動機構を用いる方式でも構わなく、また、本実施例はXYステージの構造、自由度、駆動方法などを限定するものではない。
また、試料室2の上面中央付近には、電子線を照射し二次電子画像を取得するためのカラム6が搭載されている。さらにウェハ保持部材4の上にはウェハ5が保持される。
測長SEMにおいては、XYステージ機構7を用いてウェハ5をXY方向に移動させ、ウェハ上の所望のパターンをカラム6の下に位置決めした後、電子線を用いて二次電子像を取得し寸法測定などを行う。ここで、XYステージ機構7の位置決めはレーザ干渉計31、32の測定値を参照しながら行う。
図5は、本実施例における測長SEMの上面説明図である。
図5において、テーブル部材1上に温度補償部材を介して配置されたXバーミラー51およびXレーザ干渉計31によってテーブル部材1のX座標が計測される。同様にYバーミラー52およびYレーザ干渉計32によってテーブル部材1のY座標が計測される。また、試料室2の中央付近にはカラム6から電子線が照射される電子線照射位置8がある。
ここで、ウェハ5上の測定点41を測定したい場合、電子線照射位置8に測定点41を位置決めするため、XYステージによって図中右下矢印の方向に移動すればよい。このとき、ウェハ5内での測定点41の座標(ウェハ内での座標)は予め測定レシピなどによって定められている。また、各バーミラーからウェハ5の相対位置は、ウェハ5を搭載した時に行うアライメントによって予め測定される。このアライメントはウェハ5内の複数の特徴パターンによってウェハの搭載位置および角度を算出するものであり、ウェハの交換後に一度行われる処理である。ここで、前記したようにウェハ5の位置がXバーミラー51およびYバーミラー52に対して一定が保たれるため、測定中の温度変動によって測定点41とXバーミラー51の距離Lxおよび測定点41とYバーミラー52の距離Lyが不変となる。その結果、レーザ干渉計31および32の測定値を用いて位置決めを行った際に、ウェハ5上の測定点41を正確に電子線照射位置8に一致させることができるため、取得画像の精度が向上し、測長精度が向上する。
以上のように構成されたステージ機構およびそれを用いた荷電粒子線装置、特に測長SEMによれば、温度変動があった場合でも熱ドリフトを抑制し、測長精度を向上させることが可能である。
本実施例では、実施例1に示したステージ機構の異なる実施形態の例を説明する。図6は、実施例2における移動テーブルの上面図の例である。図6に示した構成のうち、既に説明した図1に示された同一の符号を付された構成と、同一の機能を有する部分については、説明を省略する。
図1においては、Xバーミラー51およびYバーミラー52を温度補償部材によって支持する構成としたが、例えばXバーミラー51はXレーザ干渉計31によってX座標を計測するためのものであるから、Xバーミラー51はY方向に移動しても実用上問題ない。同様に、Yバーミラー52はX方向に移動しても問題ない。
そこで、図6において、Xミラー保持部材71はテーブル部材1に固定されている。さらに、Xバーミラー51はXミラー保持部材71上に配置されている。ここで、Xバーミラー51はXミラー保持部材71に対して、Y方向にのみ移動可能なように支持することが望ましい。すなわち、Xミラー保持部材71とXバーミラー51の間をばね要素を用いて接続すると良い。このようにすることで、テーブル部材1に熱膨張が生じた際、テーブル部材1とXバーミラー51の線膨張係数の違いによる伸び量の差を許容できる。これにより、Xバーミラー51は基準点10に対してX座標のみ一致させることができる。
同様に、Yミラー保持部材72はテーブル部材1に固定し、Yバーミラー52をYミラー保持部材72上に配置する。ここでも、Yバーミラー52はYミラー保持部材72に対して、X方向にのみ移動可能なように支持することで、Yバーミラー52を基準点10に対してY座標のみ一致させることができる。
このように構成すれば、温度補償部材150、160、170によって支持されたウェハ保持部材およびウェハとそれぞれバーミラーとの距離を一定に保つことができる。これにより、本実施例のステージ機構およびそれを用いた荷電粒子線装置、特に測長SEMによれば、温度変動があった場合でも熱ドリフトを抑制し、測長精度を向上させることが可能である。
1 テーブル部材
2 試料室
4 ウェハ保持部材
5 ウェハ
6 カラム
7 XYステージ機構
8 電子線照射位置
31 Xレーザ干渉計
32 Yレーザ干渉計
41 測定点
51 Xバーミラー
52 Yバーミラー
61、62、63、64 ミラー保持部材
71 Xミラー保持部材
72 Yミラー保持部材
110、120、130、140、150、160、170 温度補償部材
111、121、131、141、151、161、171 支持点
112、122 固定ボルト
2 試料室
4 ウェハ保持部材
5 ウェハ
6 カラム
7 XYステージ機構
8 電子線照射位置
31 Xレーザ干渉計
32 Yレーザ干渉計
41 測定点
51 Xバーミラー
52 Yバーミラー
61、62、63、64 ミラー保持部材
71 Xミラー保持部材
72 Yミラー保持部材
110、120、130、140、150、160、170 温度補償部材
111、121、131、141、151、161、171 支持点
112、122 固定ボルト
Claims (11)
- 被支持部材を搭載するためのテーブルと、当該テーブルを移動させる駆動機構を備えたステージにおいて、
前記テーブルと被支持部材との間に設置され、当該被支持部材を支持する支持部を含む温度補償部材と、当該温度補償部材の一部を前記テーブルに固定する固定部材を有する温度補償ユニットを複数備え、当該複数の温度補償ユニットの固定部材は、或る基準点から見て、前記それぞれの温度補償ユニットの前記支持部より、離間した位置に設けられていることを特徴とするステージ装置。 - 請求項1において、
前記テーブルは線膨張係数がα1、前記温度補償部材は線膨張係数がα2、前記基準点と前記固定部材との距離がLa、及び当該第1の固定部材と前記支持部との距離がLbであって、当該α1、α2、La、及びLbが、La×α1=Lb×α2の関係を満たすことを特徴とするステージ装置。 - 請求項2において、
前記温度補償ユニットは、前記距離Lbの方向が、前記基準点と前記支持部を結ぶ直線と平行となるように配置されていることを特徴とするステージ装置。 - 請求項3において、
前記温度補償ユニットは、前記基準点と前記支持部を結ぶ直線が、前記テーブル上で放射状となるように配置されることを特徴とするステージ装置。 - 請求項3において、
前記温度補償ユニットは、前記基準点と前記支持部を結ぶ1の直線上に複数配置されることを特徴とするステージ装置。 - 請求項1において、
前記被支持部材は、半導体ウェハ、及び/又は当該テーブル位置を特定するためのレーザ干渉計に用いられるミラーであることを特徴とするステージ装置。 - テーブル部材と
当該テーブル部材に固定部材を介して連結されると共に被支持部材を支持する支持部を有する複数の温度補償部材とを備え、
前記テーブル部材は、線膨張係数がα1、前記温度補償部材は、線膨張係数がα2、前記テーブル部材上の基準点から前記固定部材までの距離がLa、及び当該連結部材から前記支持部までの距離がLbであって、前記テーブルと温度補償部材は、La×α1=Lb×α2となるように構成され、前記温度補償部材は、前記基準点を中心に複数の方向に放射状に配置されることを特徴とするステージ装置。 - 請求項7において、
前記テーブルを少なくとも2方向に移動させる駆動力を発生する駆動機構と、前記テーブルの座標を計測する位置計測装置とを備えたことを特徴とするステージ装置。 - 請求項8において、
前記位置計測装置は、2つの直交するバーミラーと、レーザ干渉計とを備え、前記テーブルの前記温度補償機構の前記基準点は、前記直交するバーミラーの仮想的な延長線の交点に一致することを特徴とするステージ装置。 - 請求項9において、
前記支持部は、前記バーミラー又はウェハ又はウェハ保持部材のうち少なくとも1つを保持する機構を有することを特徴とする荷電粒子線装置。 - 請求項7において、
前記支持部には、ウェハまたはウェハを保持するための部材が備えられることを特徴とするステージ装置。
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JP2020161437A (ja) * | 2019-03-28 | 2020-10-01 | シチズン千葉精密株式会社 | 制御装置 |
WO2021245998A1 (ja) * | 2020-06-02 | 2021-12-09 | 株式会社日立ハイテク | ステージ装置、及び荷電粒子線装置 |
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