以下、本発明の実施の形態に係るランプ及び照明装置について、図面を参照して説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、より好ましい形態を構成する任意の構成要素として説明される。また、各図において、寸法等は厳密には一致しない。また、本願において、数値範囲を示す際に用いる符号「〜」は、その両端の数値を含む。
(実施の形態1)
まず、本発明の実施の形態1に係るランプ1の概略構成について、説明する。
図1A及び図1Bは、本発明の実施の形態1に係るランプ1の外観を示す斜視図である。具体的には、図1Aは、ランプ1を斜め上方から見たときの斜視図であり、図1Bは、ランプ1を斜め下方から見たときの斜視図である。なお、ランプ1の開口はカバーで塞がれているが、当該カバーは透明な部材であるため、図1Bでは、ランプ1の内部が透けて見えている。
これらの図に示すように、ランプ1は、全体形状が円盤状または扁平状のLEDランプである。具体的には、ランプ1は、GH76p形の口金を有するLEDランプである。さらに具体的には、ランプ1は、例えば外径が50mm〜100mm、高さが30mm〜50mmであり、ランプ1が20W型のLEDランプの場合には、例えば外径は90mm、高さは45mmである。
また、ランプ1は、照明器具(図示せず)に取り付けられる支持台20と、発光素子が設けられた実装基板40と、支持台20に接続された筐体50とを備えている。
なお、図1Aでは、ランプ1から光を取り出す側(以下、光照射側という)が下側となるように、また、図1Bでは、光照射側が上側となるように図示されている。以下、本実施の形態では、図1Aのように、光照射側が下側となるようにLEDランプを配置した状態を基準として、上(上側)及び下(下側)を規定する。
筐体50の上面(照明器具側の面)には、円周上に5つの貫通孔51(同図では、貫通孔51a〜51e)が形成されている。ここで、貫通孔51は、照明器具と電気的に接続するための電気接続ピン52を挿入するために、筐体50に形成された貫通孔である。なお、貫通孔51の数は5つには限定されないが、筐体50には、挿入される可能性のある最大数の電気接続ピン52と同じ数の貫通孔51が形成されているのが好ましい。
そして、5つの貫通孔51のうちの2つの貫通孔51a及び51bに、電気接続ピン52がそれぞれ挿入されている。また、当該2つの貫通孔51a及び51b以外の3つの貫通孔51c〜51eには、電気接続ピン52とは異なる部材である挿入部材53がそれぞれ挿入されている。電気接続ピン52及び挿入部材53の詳細な説明については、後述する。
なお、電気接続ピン52は、特許請求の範囲に記載の「電気接続部」に包含される。また、貫通孔51a及び51bは、特許請求の範囲に記載の「第一貫通孔」に包含され、貫通孔51c〜51eは、特許請求の範囲に記載の「第二貫通孔」に包含される。
ここで、例えば、電気接続ピン52は給電用のピンである。なお、ランプ1が調光の機能も有する場合には、調光用の電気接続ピン52も貫通孔51に挿入する必要があるため、例えば、貫通孔51c及び51dに当該調光用の電気接続ピン52が挿入される。この場合には、貫通孔51a〜51dが、特許請求の範囲に記載の「第一貫通孔」に相当し、貫通孔51eが、特許請求の範囲に記載の「第二貫通孔」に相当する。なお、筐体50にアース用の電気接続ピン52を配置する場合には、貫通孔51eにも当該アース用の電気接続ピン52が挿入される。
次に、本発明の実施の形態1に係るランプ1の詳細構成について、説明する。
図2及び図3は、本発明の実施の形態1に係るランプ1の構成を示す図である。具体的には、図2は、ランプ1を、筐体50の貫通孔51a及び51dを通る上下方向の平面で切断した場合の断面の概略図であり、図3は、ランプ1を分解した場合の各構成要素を示す分解斜視図である。
これらの図に示すように、ランプ1は、熱伝導シート10、支持台20、熱伝導シート30、実装基板40、筐体50、固定用ネジ60、回路基板70、反射鏡80及び透光性カバー90を備えている。
熱伝導シート10は、支持台20を介して伝達される実装基板40からの熱を照明器具側に逃がす伝熱性のシートである。具体的には、熱伝導シート10は、ゴムまたは樹脂製のシートであり、例えばシリコンシートまたはアクリルシートである。
支持台20は、照明器具に接続される部材である。具体的には、支持台20の上部には例えばGH76p形の口金構造が形成され、照明器具に取り付けられ固定される。また、支持台20は、実装基板40が取り付けられる台座であって、実装基板40の光照射側とは反対側に配置されている。また、支持台20は、アルミニウムなどの熱伝導性が高い材料で構成することが好ましい。
熱伝導シート30は、実装基板40と支持台20とを熱的に接続する熱伝導シートである。つまり、熱伝導シート30は、実装基板40からの熱を支持台20へ効率よく伝達して、当該熱を照明器具側へ逃がすことができる伝熱性のシートである。なお、実装基板40が金属製の基板の場合には、熱伝導シート30は、実装基板40と支持台20とを絶縁する絶縁シートであるのが好ましい。具体的には、熱伝導シート30は、ゴムまたは樹脂製のシートであり、例えばシリコンシートまたはアクリルシートである。なお、熱伝導シート30は、グリスなど液状の部材などであってもよい。
実装基板40は、半導体発光素子等の発光素子が設けられた基板である。実装基板40は、例えば、平板状で構成されており、発光素子が搭載される一方の面と支持台20に対して熱的に接続可能な他の面とを有している。また、実装基板40は、熱伝導性が高い材料で構成することが好ましく、例えば、アルミナからなるアルミナ基板により構成される。なお、実装基板40としては、アルミナ基板以外に、窒化アルミニウム等のその他のセラミックス基板、アルミ、銅等の金属基板、あるいは、金属板と樹脂基板との積層構造を有するようなメタルコア基板等を用いても構わない。
具体的には、実装基板40には、発光部41が設けられている。発光部41は、実装基板40に実装された複数のLEDチップ(図示せず)と、封止部材(図示せず)とを備えている。LEDチップは、実装基板40の一方の面上にダイボンディング等によって実装される。なお、LEDチップとしては、例えば、中心波長が440nm〜470nmの青色光を発光する青色発光LEDチップが用いられる。また、封止部材は、LEDチップを封止してLEDチップを保護するとともにLEDチップからの光を波長変換するために、蛍光体を含む樹脂で構成された蛍光体含有樹脂である。封止部材としては、例えば、LEDチップが青色発光LEDである場合、白色光を得るために、YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)系の黄色蛍光体粒子をシリコーン樹脂に分散させた蛍光体含有樹脂を用いることができる。これにより、発光部41(封止部材)からは、蛍光体粒子によって波長変換された黄色光と青色LEDチップからの青色光とによって白色光が放出される。
また、発光部41の外径は、例えば5mm〜50mmであり、ランプ1が20W型のLEDランプの場合には、発光部41の外径は、例えば20mmである。
なお、本実施の形態では、丸型の発光部41を例示したが、本発明において、発光部41の形状または構造は丸型のものに限定されない。例えば、角型の発光部41を用いてもよい。また、複数のLEDチップの並びは特に限定されず、例えば、LEDチップをライン状に封止したり、マトリックス状に封止したり、円形状に封止したりすることができる。
筐体50は、光照射側に開口が形成された、ランプ1の光照射側を囲う平盤状で円筒形状の筐体である。具体的には、筐体50は、円環状に構成された側面部と、側面部の上部に配置され円形状の開口が形成された円盤状の上面部とを備えている。つまり、筐体50は、支持台20側に凹むように形成されている。
また、筐体50は、上部が、固定用ネジ60によって支持台20に固定されており、下部には、透光性カバー90が取り付けられている。そして、筐体50の内方には、熱伝導シート30、実装基板40、回路基板70及び反射鏡80が配置されている。筐体50は、PBT(ポリブチレンテレフタレート)などの絶縁性を有する合成樹脂からなる樹脂筐体で構成される。
また、筐体50には、図1Aに示したように、上面部に形成された貫通孔51a及び51b(図2では、貫通孔51aを図示)に、電気接続ピン52が挿入されている。電気接続ピン52は、実装基板40に実装されたLEDチップを発光するための電力を受電する受電部である。つまり、電気接続ピン52は、回路基板70の駆動回路と電気的に接続され、当該駆動回路に電力を供給するための部材である。具体的には、電気接続ピン52は、照明器具側から交流電力を受電し、受電した交流電力は、リード線(図示せず)を介して回路基板70に入力される。なお、電気接続ピン52のさらに詳細な構成については、後述する。
また、筐体50には、図1Aに示したように、上面部に形成された貫通孔51c〜51e(図2では、貫通孔51dを図示)に、挿入部材53が挿入されている。挿入部材53は、回路基板70の駆動回路と絶縁されるように配置されている。つまり、挿入部材53と当該駆動回路とは、電気的に接続されていない。このため、当該駆動回路が挿入部材53を介してランプ1の外部と導通することなどにより当該駆動回路が故障したり誤動作したりするのを防ぐことができる。なお、挿入部材53のさらに詳細な構成については、後述する。
固定用ネジ60は、筐体50を支持台20に固定するためのネジである。なお、筐体50と支持台20とは、ネジによって固定されることには限定されない。例えば、筐体50と支持台20とが互いに嵌合する部位を有しており、当該部位で嵌合することで、筐体50が支持台20に接続されることにしてもよいし、接着剤等によって筐体50が支持台20に接着されることにしてもよい。
回路基板70は、実装基板40に設けられた発光素子を駆動させる駆動回路を有する基板である。具体的には、回路基板70は、実装基板40に実装されたLEDチップを発光させるための電源回路基板である。回路基板70は、円形状の開口が形成された円盤状(ドーナツ形状)の基板であり、筐体50の内方かつ反射鏡80の外方に配置されている。そして、筐体50の内方かつ反射鏡80の外方のスペースに、回路基板70に実装された駆動回路の回路素子(電子部品)が配置されている。
また、回路基板70は、筐体50の内方の上部に配置されているため、例えば電解コンデンサやチョークコイル等のサイズが大きい回路素子は回路基板70の下面側に配置されるのが好ましい。なお、本実施の形態では、回路基板70は、筐体50の内方かつ反射鏡80の外方に配置されている形態を示したが、その配置箇所は特に限定されるものではなく、適宜設計すればよい。
なお、回路基板70は、筐体50の内方かつ反射鏡80の外方に配置されている形態においては、サイズが大きい回路素子は、回路基板70の外側に配置されるのがより好ましい。図2に示すように、反射鏡80が下に向かって拡径する形状の場合、回路基板70の内側に形成される空間よりも回路基板70の外側に形成される空間のほうが大きくなるためである。
具体的には、回路基板70には、筐体50の貫通孔51a及び51bに挿入された電気接続ピン52から受電した交流電力を直流電力に変換するための回路素子(電子部品)を有する駆動回路などが実装されている。つまり、回路基板70の入力部と電気接続ピン52とがリード線等によって電気的に接続されており、また、回路基板70の出力部と実装基板40の発光部41とがリード線等によって電気的に接続されている。回路基板70によって変換された直流電力は、給電端子を介して実装基板40の発光部41に供給される。
反射鏡80は、実装基板40の光照射側に配置され、発光部41から照射される光を反射する光学部材である。つまり、反射鏡80は、実装基板40に設けられた発光部41から出射する出射光を反射して下方に照射する。具体的には、反射鏡80は、実装基板40の下方かつ筐体50の内方に配置され、下方に向かって径が漸次拡大するように形成された円錐台筒状の部位を有している。
また、反射鏡80は、絶縁性を有する白色の合成樹脂材料によって構成されている。反射鏡80の材質は、ポリカーボネートが好ましいが、ポリカーボネートには限定されない。なお、反射率を向上させるために、反射鏡80の内面に反射膜をコーティングしても構わない。
透光性カバー90は、筐体50の内部に配置された部材を保護するために筐体50の下面に取り付けられた平盤状の有底円筒形状部材である。透光性カバー90は、筐体50の光照射側に形成された開口を塞ぐように、接着剤、複数のリベットまたはネジ等によって、筐体50の下面に固定されている。
また、透光性カバー90は、実装基板40に設けられた発光部41から出射する出射光を透光するように、ポリカーボネートなどの光透過率の高い合成樹脂材料によって構成されている。なお、透光性カバー90の内面には、光拡散性を促すための塗料が塗布されていてもよい。また、透光性カバー90には、蛍光体が含まれていてもよい。この場合、発光部41から発せられた光の色を透光性カバー90によって変換することができる。
次に、筐体50の貫通孔51a及び51bに挿入される電気接続ピン52の構成の詳細について、説明する。
図4は、本発明の実施の形態1に係る電気接続ピン52の構成を説明するための図である。具体的には、同図は、筐体50の貫通孔51aの部分の断面を拡大して示す図である。なお、筐体50の貫通孔51bについても、貫通孔51aの場合と同様であるため、貫通孔51bについての説明は省略する。
同図の(a)に示すように、電気接続ピン52は、金属などの導電性の部材であり、円柱形状の本体部52aと、本体部52aの中央下部から外方に突出する突出部52bとを有している。なお、本体部52aには、リード線を挿入するための空間が形成されている。また、筐体50の貫通孔51aには、電気接続ピン52の形状に対応して、段差状に複数の円柱または円錐形状の貫通孔が形成されている。
そして、同図の(b)に示すように、電気接続ピン52は、上方から貫通孔51aに圧入により挿入される。つまり、電気接続ピン52の本体部52aの下部の外径が、貫通孔51aの本体部52aが挿入される部分の内径よりも大きく形成されており、本体部52aの下部が貫通孔51aに圧入されることで挿入される。そして、電気接続ピン52の突出部52bと貫通孔51aの階段状の内面51pとが当接することで、貫通孔51a内での電気接続ピン52の配置位置(挿入深さ)が位置決めされる。
そして、電気接続ピン52の本体部52a内方に形成された空間にリード線52cが挿入され、かしめなどによって、本体部52aにリード線52cが固定される。なお、リード線52cは、回路基板70に接続されており、これによって、電気接続ピン52と回路基板70とが電気的に接続される。
上記のように、製造上の観点からは、電気接続ピン52が上方から貫通孔51aに挿入されるのが好ましい。しかし、電気接続ピン52及び貫通孔51aが、電気接続ピン52が下方から貫通孔51aに挿入されるような形状を有している場合には、電気接続ピン52は、下方から貫通孔51aに挿入されることにしてもよい。
なお、電気接続ピン52と貫通孔51aの形状は、電気接続ピン52が貫通孔51aに挿入され固定されるのであれば、上記の形状には限定されない。
次に、筐体50の貫通孔51c〜51eに挿入される挿入部材53の構成の詳細について、説明する。
図5は、本発明の実施の形態1に係る挿入部材53の構成を説明するための図である。具体的には、同図は、筐体50の貫通孔51dの部分の断面を拡大して示す図である。なお、筐体50の貫通孔51c及び51eについても、貫通孔51dの場合と同様であるため、貫通孔51c及び51eについての説明は省略する。
同図の(a)に示すように、挿入部材53は、円柱形状の部材である。また、貫通孔51dは、図4で示した貫通孔51aと同じ形状を有している。
そして、同図の(b)に示すように、挿入部材53は、上方から貫通孔51dに圧入により挿入される。つまり、挿入部材53の外径が、貫通孔51dの挿入部材53が挿入される部分の内径よりも大きく形成されており、挿入部材53が貫通孔51dに圧入されることで挿入される。そして、挿入部材53の底面部53aと貫通孔51dの階段状の内面51qとが当接することで、貫通孔51d内での挿入部材53の配置位置(挿入深さ)が位置決めされる。
上記のように、製造上の観点からは、挿入部材53は、電気接続ピン52が貫通孔51aに挿入されるのと同じ方向(上方)から貫通孔51dに挿入されるのが好ましい。しかし、挿入部材53及び貫通孔51dが、挿入部材53が下方から貫通孔51dに挿入されるような形状を有している場合には、挿入部材53は、下方から貫通孔51dに挿入されることにしてもよい。
このようにして、挿入部材53は、貫通孔51dから外方に突出しないように配置される。また、挿入部材53は、絶縁性の部材であるのが好ましい。これにより、回路基板70の駆動回路とランプ1の外部とが電気的に接続されるのを防ぐことができ、当該駆動回路が挿入部材53を介してランプ1の外部と導通することなどにより当該駆動回路が故障したり誤動作したりするのを防ぐことができる。
なお、回路基板70の駆動回路とランプ1の外部とが電気的に接続されるのを防ぐことができるのであれば、挿入部材53は、絶縁性の部材には限定されない。
また、挿入部材53は、貫通孔51dを塞ぐ部材である。このため、電気接続ピン52を挿入しない不要な貫通孔に挿入部材53を挿入して当該貫通孔を塞ぐことで、当該貫通孔からゴミや虫などの異物が混入するのを防止することができる。
また、挿入部材53は、筐体50よりも硬度が低い材質で形成されているのが好ましい。具体的には、挿入部材53は、樹脂やゴムなどによって形成されているのが好ましい。これにより、挿入部材53を筐体50に挿入する際に、筐体50が挿入部材53によって損傷するのを抑制することができる。
なお、挿入部材53は接着剤であり、貫通孔51dに接着剤を注入して貫通孔51d内で当該接着剤が固形化することで挿入部材53が形成されることにしてもよい。
以上のように、本発明の実施の形態1に係るランプ1によれば、筐体50に複数の貫通孔51が形成されており、複数の貫通孔51は、電気接続ピン52が挿入されている貫通孔51a及び51bと、電気接続ピン52とは異なる挿入部材53が挿入されている貫通孔51c〜51eとを有している。つまり、筐体50に、電気接続ピン52が挿入される可能性のある複数の貫通孔51を形成しておき、当該貫通孔51に必要な数の電気接続ピン52を挿入する。そして、電気接続ピン52が挿入されなかった貫通孔51には、挿入部材53を挿入することで、当該貫通孔51を塞ぐ。
これにより、電気接続ピン52の数に応じて異なる筐体50を製造する必要がなく、製造する筐体50の共通化が図れる。つまり、共通して製造した筐体50の貫通孔51に挿入部材53を挿入するだけで、挿入する電気接続ピン52の数に応じた筐体50を製造することができるため、挿入する電気接続ピン52の数が異なる場合であっても、筐体50を簡易に製造することができる。また、高価な筐体用の金型を多数準備したり、筐体50に貫通孔を加工したりする必要がないため、コスト低減を図ることができる。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2に係る照明装置100について、説明する。
図6は、本発明の実施の形態2に係る照明装置100の構成を示す断面図である。なお、本実施の形態に係る照明装置では、上記実施の形態1に係るランプ1を用いている。したがって、同図において、上記実施の形態1で示した構成要素と同じ構成要素には同じ符号を付している。
同図に示すように、照明装置100は、例えばダウンライトであり、照明器具101と、上記実施の形態1に係るランプ1とを備えている。照明器具101は、反射板102と放熱部材104とからなりランプ1を覆うように構成された器具本体と、当該器具本体に取り付けられたソケット103とを備えている。
反射板102は、上面に円形の開口が形成された略カップ形状であってランプ1の側方を囲うように構成されている。具体的には、反射板102は、上面が円形の開口が形成された円形の平板部で構成され、この平板部の周縁から下方に向かって内径が漸次拡大するように形成された円筒部を備えている。当該円筒部は、光照射側に開口を有し、また、ランプ1からの光を反射するように構成されている。例えば、反射板102は、絶縁性を有する白色の合成樹脂によって構成されている。なお、反射率を向上させるために、反射板102の内面に反射膜をコーティングしても構わない。なお、反射板102は、合成樹脂製のものに限定されず、金属板をプレス加工して形成されたような金属製の反射板を用いてもよい。
ソケット103は、GH76p形口金に対応しているものであり、ランプ1に対して交流電力を供給する円盤状の部材である。つまり、ソケット103は、ランプ1の回路基板70の駆動回路に電気接続ピン52を介して給電を行うための部材である。ソケット103は、上部が反射板102の上面の平板部に形成された開口内方に挿入されるように配置されている。ソケット103の中央には、支持台20の口金形状に対応した形状の開口部が形成されており、この開口部にランプ1を取り付けることで、ランプ1の上面と放熱部材104の下面とを熱的に接続させる。また、ソケット103の下部の筐体50の電気接続ピン52に対応した位置には、電気接続ピン52が挿入される接続孔が形成されている。
放熱部材104は、ランプ1から伝達される熱を放熱する部材である。放熱部材104は、反射板102の上面及びソケット103の上面に当接して配置されている。放熱部材104は、アルミニウムなどの熱伝導性が高い材料で構成することが好ましい。
なお、ランプ1は、ソケット103に対して着脱可能に取り付けられている。
以上のように、本発明の実施の形態2に係る照明装置100によれば、上記実施の形態1に係るランプ1を備えているため、上記実施の形態1と同様の効果を奏する。
(変形例1)
次に、上述した本発明の実施の形態に係るランプの変形例1について、説明する。
図7は、本発明の実施の形態の変形例1に係る挿入部材54の構成を示す図である。具体的には、同図は、筐体50の貫通孔51dの部分の断面を拡大して示す図である。なお、筐体50の貫通孔51c及び51eについても、貫通孔51dの場合と同様である。
同図の(a)に示すように、挿入部材54は、扁平な円柱形状の上部54aと、上部54aよりも外径が小さい円柱形状の下部54bとを備えている。
そして、同図の(b)に示すように、挿入部材54は、上方から貫通孔51dに圧入により挿入される。つまり、挿入部材54の上部54aまたは下部54bの外径が、貫通孔51dの上部54aまたは下部54bが挿入される部分の内径よりも大きく形成されており、挿入部材54が貫通孔51dに圧入されることで挿入される。そして、上部54aの底面部と貫通孔51dの階段状の内面51r、または下部54bの底面部と貫通孔51dの階段状の内面51sとが当接することで、貫通孔51d内での挿入部材54の配置位置(挿入深さ)が位置決めされる。
このようにして、挿入部材54は、貫通孔51dから外方に突出しないように配置される。なお、挿入部材54の材質については、上記実施の形態1における挿入部材53と同様であるため、詳細な説明は省略する。
以上のように、本変形例に係るランプによっても、上記実施の形態1と同様に、電気接続ピン52が挿入されなかった貫通孔51には、挿入部材54を挿入することで、当該貫通孔51を塞ぐことができるため、上記実施の形態1と同様の効果を奏する。
(変形例2)
次に、上述した本発明の実施の形態に係るランプの変形例2について、説明する。
図8は、本発明の実施の形態の変形例2に係る挿入部材55の構成を示す図である。具体的には、同図の(a)は、挿入部材55を上方(同図のZ軸プラス方向)から見た場合の図であり、同図の(b)は、挿入部材55を側方(同図のY軸マイナス方向)から見た場合の図である。
同図に示すように、挿入部材55は、円柱形状の本体部55aと、本体部55aの側面から外方に突出した4つの突出部55bとを備えている。それぞれの突出部55bは、上下方向(Z軸方向)に延び、突出する厚みが下方(Z軸マイナス方向)に向かって小さくなる形状を有している。
挿入部材55は、このような形状を有することにより、上方から貫通孔51c〜51eに圧入により挿入される。なお、挿入部材55のその他の構成については、上記実施の形態1における挿入部材53と同様であるため、詳細な説明は省略する。
ここで、挿入部材55は、4つの突出部55bを備えていることとしたが、突出部55bの数は4つには限定されない。なお、突出部55bの数は2つ以上が好ましく、3つ以上が挿入部材55を貫通孔に安定して挿入できるためより好ましい。また、4つ以上の突出部55bを前後左右対称に配置することで、挿入部材55を貫通孔の中心に配置することができるため、4つ以上がさらに好ましい。
以上のように、本変形例に係るランプによっても、上記実施の形態1と同様に、電気接続ピン52が挿入されなかった貫通孔51には、挿入部材55を挿入することで、当該貫通孔51を塞ぐことができるため、上記実施の形態1と同様の効果を奏する。
(変形例3)
次に、上述した本発明の実施の形態に係るランプの変形例3について、説明する。
図9は、本発明の実施の形態の変形例3に係る挿入部材56の構成を示す図である。具体的には、同図の(a)は、挿入部材56を上方(同図のZ軸プラス方向)から見た場合の図であり、同図の(b)は、挿入部材56を上下方向(同図のZ軸方向)に切断した場合の断面図である。
同図に示すように、挿入部材56は、下側(Z軸マイナス側)が開口した有底円筒形状の本体部56aと、本体部56aの下端部の全周から外方に突出した突出部56bとを備えている。
挿入部材56は、このような形状を有することにより、上方から貫通孔51c〜51eに圧入により挿入される。なお、挿入部材56のその他の構成については、上記実施の形態1における挿入部材53と同様であるため、詳細な説明は省略する。
また、挿入部材56は、貫通孔に圧入しやすくするために、下部に切り欠きが形成されていてもよい。この場合、挿入部材56は、貫通孔にさらに圧入しやすくするために、当該切り欠きで下部が2〜4つに分離されているのが好ましい。
以上のように、本変形例に係るランプによっても、上記実施の形態1と同様に、電気接続ピン52が挿入されなかった貫通孔51には、挿入部材56を挿入することで、当該貫通孔51を塞ぐことができるため、上記実施の形態1と同様の効果を奏する。
(変形例4)
次に、上述した本発明の実施の形態に係るランプの変形例4について、説明する。
図10は、本発明の実施の形態の変形例4に係る挿入部材57の構成を示す図である。具体的には、同図の(a)は、挿入部材57を側方(同図のY軸マイナス方向)から見た場合の図であり、同図の(b)は、挿入部材57を下方(同図のZ軸マイナス方向)から見た場合の図である。
同図に示すように、挿入部材57は、円盤状の上面部57aと、上面部57aの下方(Z軸マイナス方向)に延びる本体部57bとを備えている。本体部57bは、前後左右方向(X軸方向及びY軸方向)に突出した4つの突出部からなり、当該突出部は、突出する厚みが下方に向かって小さくなる形状を有している。
挿入部材57は、このような形状を有することにより、上方から貫通孔51c〜51eに圧入により挿入される。なお、挿入部材57のその他の構成については、上記実施の形態1における挿入部材53と同様であるため、詳細な説明は省略する。
ここで、本体部57bは、4つの突出部が四叉状に配置されていることとしたが、当該突出部の数は4つには限定されない。なお、本体部57bは、3つの突出部が三叉状に配置されているのが、挿入部材57を貫通孔に安定して挿入できるため好ましく、4つの突出部が四叉状に配置されているのが、挿入部材57を貫通孔の中心に配置しやすくなるため、より好ましい。
以上のように、本変形例に係るランプによっても、上記実施の形態1と同様に、電気接続ピン52が挿入されなかった貫通孔51には、挿入部材57を挿入することで、当該貫通孔51を塞ぐことができるため、上記実施の形態1と同様の効果を奏する。
以上、本発明の実施の形態及びその変形例に係るランプ及び照明装置について説明したが、本発明は、上記実施の形態及びその変形例に限定されるものではない。
つまり、今回開示された実施の形態及びその変形例は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。また、上記実施の形態及び上記変形例を任意に組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
例えば、上記実施の形態及びその変形例では、発光素子の一例としてLEDを用いたが、半導体レーザ及び有機EL(Electro Luminescence)等の他の発光素子を用いることも可能である。