以下、本発明の実施の形態に係る照明用光源及び照明装置について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される、数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態などは、一例であって本発明を限定する主旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
以下の実施の形態では、照明用光源の一例としてLEDユニット(LEDランプ)について説明する。なお、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
(LEDユニット)
まず、本発明の実施の形態に係るLEDユニット1の全体構成について、図1A、図1B、図1C、図2A及び図2Bを用いて説明する。
図1Aは、本発明の実施の形態に係るLEDユニットを斜め上方から見たときの斜視図である。図1Bは、同LEDユニットを斜め下方から見たときの斜視図である。図1Cは、図1AのA−A’線における同LEDユニットの断面図である。図2Aは、同LEDユニットを斜め上方から見たときの分解斜視図である。図2Bは、同LEDユニットを斜め下方から見たときの分解斜視図である。なお、これらの図では、LEDユニット1が光を照射する側である光照射側が上側となるように図示されている。また、本明細書及び図面において、LEDユニット1を基準にして光照射側(前面側)の方向を「前方」とし、前方とは反対側(背面側)の方向を「後方」とする。
本実施の形態に係るLEDユニット1は、全体形状が扁平状であるフラット薄形構造のLEDユニットであって、筐体(ボディ)10と、支持台(カバー)20と、LED光源部(LEDモジュール)30と、端子部(給電部)40とを備える。
LEDユニット1は、筐体10と支持台20とによって本体部(外囲器)が構成されている。LED光源部30は、本体部に保持される。後述するように、LEDユニット1は、ネジ等によって照明器具等の所定の取付部に取り付けられる。LEDユニット1の寸法は、例えば、外径が50mm〜100mmで、高さが10mm〜30mmである。
以下、図1A、図1B、図1C、図2A及び図2Bに示されるLEDユニット1の各構成部材について詳細に説明する。
[筐体]
筐体10は、扁平状(平盤状)のカバー部材であって、支持台20及びLED光源部30の基板32を覆うように構成された外郭筐体である。筐体10は、例えば、PBT(ポリブチレンテレフタレート)などの絶縁性樹脂材料によって構成することができる。
筐体10は支持台20の前面側に配置されており、筐体10と支持台20とを結合することによってLEDユニット1の本体部が構成される。
また、筐体10は、平板状の前面部11と、前面部11の周囲に設けられた側面部12とを有する。前面部11の表面(光照射側の面)は平面(フラット面)である。また、側面部12は、前面部11の周囲のうち端子部40が存在する部分には設けられていない。つまり、側面部12は、筐体10の側方から端子部40を露出させるように設けられている。
前面部11には、開口部13と、前面凹凸部14と、解除孔15と、ネジ孔16とが設けられている。
開口部13は、LED光源部30から出射する光を通過させるための領域であり、前面部11の中央部に設けられている。開口部13は、例えば円形の開口13aを有する円筒形状であり、内周面はテーパ状の傾斜面となっている。つまり、開口部13は、LED光源部30から開口13aに向かって内径が漸次拡大するように形成されている。これにより、LED光源部30から出射する光は、開口部13の傾斜面(反射面)で反射して開口13aへとに導かれる。
前面凹凸部14は、第1凹凸部である背面凹凸部21と嵌合可能な形状に構成された第2凹凸部である。本実施の形態において、前面凹凸部14は、一対の凹部14a及び14bであり、他のLEDユニット1における背面凹凸部21(凸部21a及び21b)を収納するように構成されている。具体的に、一対の凹部14a及び14bは、前面部11を貫通するように形成された平面視円形の貫通孔である。なお、一対の凹部14a及び14bの平面視形状は、円形に限らず、矩形や多角形等であってもよい。
また、LEDユニット1を平面視したときに(前方側から見たときに)、前面凹凸部14は、背面凹凸部21と重なるように構成されている。つまり、前面凹凸部14は、本体部を挟んで背面凹凸部21と対向する位置に設けられている。
解除孔15は、端子部40に保持されている給電用リード線の保持状態を解除するための貫通孔である。解除孔15は、前面部11における端子部40と対向する位置に設けられており、解除孔15に解除用の突起部材を差し込むことによって給電用リード線の保持状態が解除される。これにより、給電用リード線を端子部40から抜き出すことができる。
なお、支持台20の背面凹凸部21(凸部21a及び21b)を解除用の突起部材となるように構成してもよい。この場合、凸部21a又は21bの形状を解除孔15に挿入できる形状とすればよい。これにより、LEDユニット1を交換等するための給電用リード線を端子部40から抜き出す際に、他のLEDユニット1の凸部21a又は21bを交換対象のLEDユニット1の解除用の突起部材として用いることができる。つまり、解除用の工具を別途用いることなくLEDユニット1の交換作業を行うことができる。
また、筐体10には、ネジ孔16が設けられている。本実施の形態では、3つのネジ孔16を設けられているが、ネジ孔16は、2つ又は4つであってもよい。各ネジ孔16は、ネジのネジ頭が筐体10に隠れるように前面部11の表面から後方に後退する位置に設けられている。つまり、筐体10のネジ孔16が設けられた部分には、ネジ頭を収納するザグリ部(収納部)が設けられている。
[支持台]
支持台20は、LED光源部30を支持する支持部材であり、支持台20にはLED光源部30が取り付けられる。本実施の形態における支持台20は、平面板状の支持板であり、平面視の外形が筐体10とほぼ同じである。
照明器具等の取付部にLEDユニット1を取り付ける際、支持台20は取付部の取付面に載置される。本実施の形態において、支持台20は、ネジによって照明器具の取付部に取り付けられる。
また、支持台20は、LED光源部30(LED)で発生する熱を放熱させるための放熱部材(ヒートシンク)としても機能する。したがって、支持台20は、アルミニウム等の金属を主成分とする金属材料、熱伝導率の高い樹脂材料(無機フィラー含有)、又は、セラミック材料によって構成することが好ましい。これにより、支持台20を介してLED光源部30で発生した熱を効率良く照明器具に伝導させることができる。なお、本実施の形態において、支持台20は、アルミニウム板である。
支持台20の背面側の面(取付部側の面)には、背面凹凸部21が設けられている。つまり、背面凹凸部21は、LEDユニット1の本体部の背面に設けられている。
背面凹凸部21は、第1凹凸部であり、後述するように、取付部の取付面凹凸部に嵌められるように構成されている。本実施の形態における背面凹凸部21は、一対の凸部21a及び21bであり、支持台20の背面から後方に向かって突出する円柱状の突起である。したがって、一対の凸部21a及び21bは、取付部の取付面凹凸部(一対の凹部)に嵌めることができるように構成されている。このため、支持台20の一対の凸部21a及び21bの各々の外径は、取付部の一対の各々の内径よりも小さくなっている。
また、背面凹凸部21(凸部21a及び21b)は、他のLEDユニット1における前面凹凸部14(凹部14a及び14b)にも嵌めることができるように構成されている。つまり、一方のLEDユニット1における一対の凸部21a及び21b(背面凹凸部21)は、他のLEDユニット1における一対の凹部14a及び14b(前面凹凸部14)内に収納されるように構成されている。このため、一対の凸部21a及び21bの各々の外径は、一対の凹部14a及び14bの各々の内径よりも小さくなっている。
[LED光源部]
LED光源部30は、LEDチップ等の発光素子を有する発光モジュールである。LED光源部30は、LEDユニット1の光源部であり、直流電力が供給されることによって白色等の所定の色(波長)の光を放出する。図1C及び図2Aに示すように、LED光源部30は、発光部31と、発光部31が設けられる基板32とを備える。
本実施の形態におけるLED光源部30は、COB型のLEDモジュールであるので、発光部31は、図2Aに示すように、基板32上に直接実装された複数のLEDチップ(ベアチップ)31aと、複数のLEDチップ31aを一括封止する封止部材31bとによって構成されている。なお、LEDチップ31aの実装数は、1つであってもよい。
LEDチップ31aとしては、例えば、通電されれば中心波長が440nm〜470nmの青色光を発する青色LEDチップを用いることができる。複数のLEDチップ31aの並びは、特に限定されるものではないが、例えば、全体が円形となるように配列したりライン状に配列したりマトリクス状に配列したりすることができる。
また、封止部材31bは、例えば、透明樹脂又は蛍光体含有樹脂である。蛍光体含有樹脂の場合、青色LEDチップから白色光を得ようとすると、封止部材31bとしては、YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)系の黄色蛍光体粒子が含有された透光性シリコーン樹脂を用いることができる。これにより、青色LEDチップが発した青色光の一部は封止部材31bに含まれる黄色蛍光体粒子によって黄色光に波長変換され、黄色蛍光体粒子に吸収されなかった青色光と黄色蛍光体粒子によって波長変換された黄色光とが混ざって白色光となって封止部材31bから放出される。なお、封止部材31bの形状は、特に限定されるものではないが、全てのLEDチップ31aを封止するのではなく、複数のLEDチップ31aをライン状に封止したり、個々のLEDチップ31aを個別に封止したりしてもよい。また、封止部材31bの形状は円形に限らず、四角形等であってもよい。
発光部31は、筐体10の開口部13に囲まれるように構成されており、LEDユニット1を平面視したときに、発光部31の全体が開口部13の開口13aから視認可能である。本実施の形態において、発光部31(封止部材31b)の形状は円形である。
なお、発光部31の外径は、例えば5mm〜50mmであり、LEDユニット1が20W型のLEDランプの場合は、20mmとすることができる。
基板32は、金属配線が所定形状にパターニングされたLED実装基板であり、例えば、酸化アルミニウム(アルミナ)又は窒化アルミニウム等からなるセラミック基板、ガラスエポキシ又はポリイミドからなる樹脂基板、又は、銅等の金属からなるメタルベース基板を用いることができる。なお、樹脂基板の場合、無機フィラー等を含有させた高熱伝導樹脂基板を用いるとよい。
また、基板32は、正方形又は長方形の矩形状の板状基板を用いることができるが、円形又は多角形の基板を用いてもよい。なお、基板32には、LEDチップ31a以外に、保護素子等の回路部品が実装されていてもよい。
このように構成されるLED光源部30は、筐体10と支持台20との間に配置されている。LED光源部30から出射する光は、筐体10の開口部13を通ってLEDユニット1の外部に放出される。
[端子部]
端子部40は、発光部31(LEDチップ31a)を発光させるための電力をLEDユニット1の外部から受電する外部接続端子であり、本実施の形態では、一対の第1端子部41及び第2端子部42によって構成されている。一対の第1端子部41及び第2端子部42は、例えば、LED光源部30の基板32の端部の両隅に設けられている。
第1端子部41及び第2端子部42は、給電用リード線と電気的及び物理的に接続されるように構成されている。本実施の形態において、第1端子部41及び第2端子部42の各々には、例えば、給電用リード線が差し込まれる差し込み孔が設けられている。端子部40は直流電力を受電するので、例えば、第1端子部41には高電位側の給電用リード線が接続され、第2端子部42には低電位側の給電用リード線が接続される。
また、第1端子部41及び第2端子部42の各々と発光部31(LEDチップ31a)とは、例えば、基板32上に所定形状で形成された金属配線によって電気的に接続されている。
第1端子部41及び第2端子部42の各々に給電用リード線が差し込まれることによって、第1端子部41及び第2端子部42の導電部(金属部)と給電用リード線の導電部(金属芯線)とが接触して導通する。これにより、第1端子部41及び第2端子部42を介して給電用リード線から発光部31に直流電力が供給される。
本実施の形態において、第1端子部41及び第2端子部42は、筐体10の側方から電力を受けるように構成されている。つまり、給電用リード線の差し込み孔の開口が筐体10の側方に向いている。
なお、本実施の形態において、第1端子部41及び第2端子部42の各々には、給電用リード線を差し込むための差し込み孔が2つずつ設けられている。2つの差し込み孔のうちの一方は、発光部31に直流電力を供給するための給電用リード線を差し込むための挿入孔である。また、2つの差し込み孔のうちの他方は、基板32に保護素子や調光回路等の回路部品が実装されている場合に、発光部31への給電とは別の経路で回路部品に給電を行うための給電用リード線を差し込むための挿入孔である。
ここで、端子部40と給電用リード線との接続方法について、図3を用いて説明する。図3は、LEDユニットの端子部に給電用リード線を接続するときの接続方法を説明するための図であり、(a)は接続前の状態、(b)は接続後の状態を示している。
図3(a)及び図3(b)に示すように、例えば、第1端子部41には高電位側の給電用リード線141の一端が差し込まれ、第2端子部42には低電位側の給電用リード線142の一端が差し込まれる。なお、給電用リード線141及び142の他端は、照明器具等に設けられた電源回路に接続されている。
給電用リード線141及び142は、例えば、金属芯線(単線)とこの金属芯線を被覆する絶縁性樹脂被膜とで構成されるビニル線であり、第1端子部41及び第2端子部42に接続される部分は、絶縁被覆されずに金属芯線が露出している部分である。
給電用リード線141及び142は、第1端子部41及び第2端子部42に差し込まれると同時に、第1端子部41及び第2端子部42内部の保持構造によって、第1端子部41及び第2端子部42に保持されるととともに第1端子部41及び第2端子部42と電気的に導通する。
なお、給電用リード線141及び142は、第1端子部41及び第2端子部42に着脱可能に保持されており、筐体10の解除孔15に解除用の突起部材を挿入することによって、給電用リード線141及び142と第1端子部41及び第2端子部42との保持状態が解除されて、給電用リード線141及び142を第1端子部41及び第2端子部42から取り外すことができる。
次に、LEDユニット1を照明器具等の取付部に取り付けるときの取り付け方法について、図4A及び図4Bを用いて説明する。図4Aは、本実施の形態に係るLEDユニットを取付部に取り付けるときの取付方法を説明するための図である。また、図4Bは、図4AのA−A’線における同LEDユニットを取付部に取り付けたときの状態を示す断面図である。
図4Aに示すように、取付部100は、例えば板状部材である。取付部100としては、板厚4mm程度の金属板を用いることができる。取付部100は、LEDユニット1を載置するための取付面100aを有する。取付面100aは、平面(フラット面)である。LEDユニット1は、支持台20の背面が取付面100aに接触するようにして取付面100aに配置される。
取付面100aには、LEDユニット1をネジ止めするためのネジ穴110が設けられている。取付部100のネジ穴110は、LEDユニット1のネジ孔16の位置及び数に対応するようにして設けられている。本実施の形態では、LEDユニット1には3つのネジ孔16が互いに所定の間隔をあけて設けられているので、取付部100にも3つのネジ穴110が互いに所定の間隔をあけて設けられている。
さらに、取付面100aには、取付面凹凸部120が設けられている。取付面凹凸部120は、LEDユニット1が取り付けられる際に、LEDユニット1の背面凹凸部21が嵌められるように構成されている。
本実施の形態において、取付面凹凸部120は、一対の凹部120a及び120bであり、LEDユニット1の一対の凸部21a及び21bを収納するように構成されている。具体的に、一対の凹部120a及び120bは、取付面100aの一部を窪ますように形成された平面視円形の陥凹穴である。なお、一対の凹部120a及び120bは、取付部100を貫通する貫通孔でもよい。
そして、LEDユニット1を取付部100に取り付ける際、図4A及び図4Bに示すように、取付部100の取付面凹凸部120(凹部120a及び120b)にLEDユニット1の背面凹凸部21(凸部21a及び21b)を差し込むようにしてLEDユニット1を取付部100に配置する。
このとき、取付部100の凹部120a及び120bにLEDユニット1の凸部21a及び21bに差し込まれると同時、取付面100aにおけるLEDユニット1の位置が決定される。
さらに、本実施の形態では、背面凹凸部21として2つの凸部21a及び21bが設けられているとともに、取付面凹凸部120として2つの凹部120a及び120bが設けられている。これにより、取付面100aに対するLEDユニット1の2次元上(平面上)の位置が決定されるだけではなく、取付面100a上におけるLEDユニット1の回転を規制することができる。
このように、本実施の形態では、取付部100の凹部120a及び120bにLEDユニット1の凸部21a及び21bに差し込まれると同時に、取付部100におけるLEDユニット1の取付位置が決定されてLEDユニット1が取付部100の所定の位置に配置される。つまり、取付部100の凹部120a及び120bにLEDユニット1の凸部21a及び21bに差し込まれると同時に、LEDユニット1のネジ孔16と取付部100のネジ穴110が一致する。
その後、LEDユニット1のネジ孔16の位置と取付部100のネジ穴110の位置とが一致していることを確認した後、ネジ孔16とネジ穴110とに固定用のネジを連通させて、ネジ穴110にネジ130をねじ込む。これにより、LEDユニット1と取付部100とを固定することができる。
なお、取付部100に取り付けるLEDユニット1の個数は、1つに限るものではなく、複数個のLEDユニット1を取り付けてもよい。例えば二十数個のLEDユニット1を取付部100に取り付けてもよい。
また、本実施の形態において、取付面100aにおける一対の凹部120a及び120bの各々内径は、筐体10における一対の凹部14a及び14bの各々の内径と同じにしているが、異なっていてもよい。
以上、本実施の形態に係るLEDユニット1によれば、LEDユニット1の背面には、取付部100の取付面凹凸部120(一対の凹部120a及び120b)に嵌るように構成された背面凹凸部21(一対の凸部21a及び21b)が設けられている。
これにより、LEDユニット1を取付部100に取り付ける際、取付部100におけるLEDユニット1の位置合わせを容易に行うことができる。したがって、取り付け作業に手間をかけることなく短時間でLEDユニット1を取付部100に固定することができる。
また、本実施の形態におけるLEDユニット1によれば、本体部の前面(筐体10の前面部11)に前面凹凸部14が設けられている。
これにより、図5に示すように、LEDユニット1にレンズ等の光学部材50を取り付ける場合、光学部材50に、前面凹凸部14と嵌合する凹凸部(光学部材凹凸部)51を設けておくことによって、光学部材50をLEDユニット1に容易に取り付けることができる。
なお、図5に示す光学部材50は、LED光源部30から出射する光を集光させるための集光レンズであるが、光学部材50としては、集光レンズ以外に発散レンズ等の他のレンズを用いてもよい。また、光学部材50と前面部11とはシリコーン樹脂等の接着剤によって固着することができる。
さらに、本実施の形態におけるLEDユニット1によれば、前面凹凸部14は、背面凹凸部21と嵌め合うことができる形状となっている。
これにより、LEDユニット1の本体部の背面に、後方に向かって突出する凸構造(凸部21a及び21b)が設けられていても、図6A及び図6Bに示すように、複数のLEDユニット1を容易に段積みすることができる。
つまり、下に配置されるLEDユニット1の前面凹凸部14に、上に配置されるLEDユニット1の背面凹凸部21が嵌るようにして複数のLEDユニット1を連続して積み重ねることができる。したがって、LEDユニット1を重ね合わせたときの高さが凸部21a及び21b(背面凹凸部21)を設けない場合と変わらないので、凸部21a及び21b(背面凹凸部21)を設けたとしても、輸送梱包時等におけるLEDユニット1の省梱包化を実現できる。
なお、図6A及び図6Bでは、5個のLEDユニット1を積み重ねているが、積み重ねるLEDユニット1の数は、これに限らない。
特に、本実施の形態では、LEDユニット1を平面視したときに、前面凹凸部14が背面凹凸部21と重なる位置に設けられている。これにより、側面を揃えた状態で複数のLEDユニット1を段積みすることができる。したがって、高さ方向だけではなく側方にもかさばることなく、複数のLEDユニット1を積み重ねることができる。
また、本実施の形態において、LEDユニット1を平面視したときに(背面側から見たときに)、背面凹凸部21(凸部21a及び21b)は、発光部31のLEDチップ31aと重ならない位置に設けられている。具体的には、背面凹凸部21(凸部21a及び21b)は、筐体10の開口部13及び封止部材と重ならない位置に設けられている。
これにより、支持台20の放熱性能が低下することを抑制することができる。つまり、背面凹凸部21(凸部21a及び21b)を発光部31と重なる位置に設けると、取付部100における取付面凹凸部120(凹部120a及び120b)も発光部31と重なる位置となる。この結果、発光部31(熱源)からの熱が支持台20を介して照明器具の取付部に伝導する際に、背面凹凸部21(凸部21a及び21b)及び取付面凹凸部120(凹部120a及び120b)が熱抵抗となって放熱性が低下する。特に、取付面凹凸部120(凹部120a及び120b)内の空隙が熱抵抗となって放熱性が低下する。これに対して、背面凹凸部21(凸部21a及び21b)が、発光部31のLEDチップ31aと重ならない位置に設けることによって、上記のように放熱性が低下してしまうことを抑制できる。
(照明装置)
次に、本発明の実施の形態に係る照明装置2について、図7を用いて説明する。図7は、本発明の実施の形態に係る照明装置の断面図である。なお、本実施の形態に係る照明装置2では、上記実施の形態に係るLEDユニット1を用いている。
図7に示すように、照明装置2は、例えば天井の壁に取り付けられたダウンライトであり、照明器具200と、上記実施の形態におけるLEDユニット1とを備えている。
照明器具200は、LEDユニット1が取り付けられて当該LEDユニット1に給電を行うための器具であり、LEDユニット1が取り付けられる器具本体210と、LEDユニット1に電力を供給する電源回路220とを備えている。器具本体210は、基部211と反射部212とを有する。
基部211には、LEDユニット1が固定された取付部100が取り付けられる。なお、基部211そのものが取付部であってもよく、この場合、基部211にLEDユニット1が直接ネジ止めされて固定される。また、基部211は、LEDユニット1で発生する熱を放熱する放熱部としても機能し、例えば金属材料によって構成されている。なお、基部211の形状は、特に限定されるものではないが、基部211には、例えば複数の放熱フィンが放射状に設けられていてもよい。
反射部212は、円形の開口を有する略ラッパ形状の反射板であって、基部211から開口に向かって内径が漸次拡大するように形成された円筒部材である。つまり、反射部212の内面は、テーパ面(傾斜面)となっており、LEDユニット1からの光を反射して開口に導く反射面として構成されている。反射部212は、例えば白色樹脂又は金属によって構成することができる。また、反射部212の内面には金属反射膜がコーティングされていてもよい。
電源回路220は、LEDユニット1を発光させるための直流電力を生成して、LEDユニット1に供給する。例えば、電源回路220は、商用100Vの交流電源から交流電力を受けて、当該交流電力を直流電力に変換するように構成されている。
電源回路220からは給電用リード線141及び142が引き出されており、図3に示すように、引き出された給電用リード線141及び142の先端部は、LEDユニット1の端子部40に差し込まれて接続されている。これにより、LEDユニット1には、給電用リード線141及び142を介して直流電力が供給される。
このように、本発明は、照明装置として実現することもできる。なお、照明器具としては、図7に示す構成のものに限らない。また、照明器具に取り付けるLEDユニット1の個数は、1つではなく、複数であってもよい。
(変形例1)
次に、本発明の変形例1に係るLEDユニット1Aについて、図8A及び図8Bを用いて説明する。図8Aは、本発明の変形例1に係るLEDユニットを斜め上方から見たときの斜視図である。図8Bは、同LEDユニットを斜め下方から見たときの斜視図である。
本変形例におけるLEDユニット1Aが上記実施の形態におけるLEDユニット1と異なる点は、LEDユニットの外観形状である。すなわち、上記実施の形態において、LEDユニット1の外形は概略矩形状に構成されていたが、本変形例において、LEDユニット1Aの外形は略円形に構成されている。具体的には、図8A及び図8Bに示すように、円形の筐体10A及び円形の支持台20Aを用いて、LEDユニット1Aの本体部が構成されている。
また、上記実施の形態では、支持台20Aの凸部21a及び21b(背面凹凸部21)は円柱状に構成されていたが、本変形例では、支持台20Aの凸部21Aa及び21Ab(背面凹凸部21A)は略半円柱状に構成されている。これにより、支持台20Aの凸部21Aa及び21Abが取付部100の円形の凹部120a及び120bに容易に差し込まれるので、LEDユニット1Aを素早く取付部100に配置することができる。
なお、本変形例における凸部21Aa及び21Abを、上記実施の形態のように円柱状に構成してもよい。逆に、上記実施の形態における凸部21a及び21bを、本変形例のように略半円柱状に構成してもよい。
また、本変形例では、端子部40は1つだけ設けている。したがって、端子部40の2つの差し込み孔には、高電位側及び低電位側の2本の給電用リード線が差し込まれる。
以上、本変形例に係るLEDユニット1Aによれば、上記実施の形態1と同様の効果を得ることができる。すなわち、取付部100の取付面凹凸部120(一対の凹部120a及び120b)に嵌められるように構成された背面凹凸部21A(一対の凸部21Aa及び21Ab)を有するので、取付部100におけるLEDユニット1Aの位置合わせを容易に行うことができる。したがって、取り付け作業に手間をかけることなく短時間でLEDユニット1Aを取付部100に固定することができる。
また、本変形例でもLEDユニット1Aに前面凹凸部14(凹部14a及び14b)が設けられているので、図5に示す光学部材50をLEDユニット1Aに容易に取り付けることができる。
さらに、本変形例でも前面凹凸部14(凹部14a及び14b)が背面凹凸部21A(凸部21Aa及び21Ab)と嵌め合うように構成されているので、省スペースであっても複数のLEDユニット1Aを積み重ねることができる。
(変形例2)
次に、本発明の変形例2に係るLEDユニット1Bについて、図9A、図9B及び図9Cを用いて説明する。図9Aは、本発明の変形例2に係るLEDユニットを斜め上方から見たときの斜視図である。図9Bは、同LEDユニットを斜め下方から見たときの斜視図である。図9Cは、同LEDユニットを取付部に取り付けたときの断面図である。
本変形例におけるLEDユニット1Bが上記実施の形態におけるLEDユニット1と異なる点は、前面凹凸部、背面凹凸部及び取付面凹凸部における凹凸構造の形状である。すなわち、上記実施の形態では、筐体10の前面凹凸部14を一対の凹部14a及び14bとし、支持台20の背面凹凸部21を一対の凸部21a及び21bとし、取付部100の取付面凹凸部120を一対の凹部120a及び120bとしたが、本変形例では、凹部と凸部との組み合わせを全て逆転させて、図9A〜図9Cに示すように、筐体10Bの前面凹凸部14Bを一対の凸部14Ba及び14Bbとし、支持台20Bの背面凹凸部21Bを一対の凹部21Ba及び21Bbとし、取付部100Bの取付面凹凸部120Bを一対の凸部120Ba及び120Bbとしている。
以上、本変形例に係るLEDユニット1Bにおいても、上記実施の形態1と同様の効果を得ることができる。すなわち、取付部100Bの取付面凹凸部120B(一対の凸部120Ba及び120Bb)に嵌められるように構成された背面凹凸部21B(一対の凹部21Ba及び21Bb)を有するので、取付部100BにおけるLEDユニット1Bの位置合わせを容易に行うことができる。したがって、取り付け作業に手間をかけることなく短時間でLEDユニット1Bを取付部100Bに固定することができる。
また、本変形例でもLEDユニット1Bに前面凹凸部14B(凸部14Ba及び14Bb)が設けられている。この場合、光学部材の凹凸部を凹部としておくことによって、光学部材の凹凸部とLEDユニット1Bの前面凹凸部14Bとを嵌合させることができる。これにより、光学部材をLEDユニット1Bに容易に取り付けることができる。
さらに、本変形例でも前面凹凸部14が背面凹凸部21Bと嵌め合うように構成されているので、省スペースであっても複数のLEDユニット1Bを積み重ねることができる。
(変形例3)
次に、本発明の変形例3に係るLEDユニット1Cについて、図10A及び図10Bを用いて説明する。図10Aは、本発明の変形例3に係るLEDユニットにおける支持台の構成を示す図である。図10Bは、同LEDユニットを取付部に取り付けたときの断面図である。
本変形例におけるLEDユニット1Cが上記実施の形態におけるLEDユニット1と異なる点は、背面凹凸部の形状である。すなわち、上記実施の形態において、支持台20の背面凹凸部21は、円柱状の凸部21a及び21bとしたが、図10A及び図10Bに示すように、本変形例において、支持台20Cの背面凹凸部21Cは、板状の凸部21Ca及び21Cbである。具体的には、凸部21Ca及び21Cbは、金属板である支持台20Cの一部を切り起こすことによって形成されている。
以上、本変形例に係るLEDユニット1Cにおいても、上記実施の形態1と同様の効果を得ることができる。すなわち、取付部100の取付面凹凸部120(一対の凹部120a及び120b)に嵌められるように構成された背面凹凸部21C(一対の凸部21Ca及び21Cb)を有するので、取付部100におけるLEDユニット1Cの位置合わせを容易に行うことができる。したがって、取り付け作業に手間をかけることなく短時間でLEDユニット1Cを取付部100に固定することができる。
また、本変形例でもLEDユニット1Cに前面凹凸部14(凹部14a及び14b)が設けられているので、図5に示す光学部材50をLEDユニット1Cに容易に取り付けることができる。
さらに、本変形例でも前面凹凸部14(凹部14a及び14b)が背面凹凸部21C(凸部21Ca及び21Cb)と嵌め合うように構成されているので、省スペースであっても複数のLEDユニット1Cを積み重ねることができる。
また、本変形例では、金属板の一部を切り起こして凸部21Ca及び21Cbを形成している。これにより、凸部21Ca及び21Cbを容易に形成することができる。
(変形例4)
次に、本発明の変形例4に係るLEDユニット1Dについて、図11を用いて説明する。図11は、本発明の変形例4に係るLEDユニットの構成を示す斜視図である。
本変形例におけるLEDユニット1Dが上記実施の形態におけるLEDユニット1と異なる点は、背面凹凸部が設けられる位置である。すなわち、上記実施の形態において、支持台20における背面凹凸部21(凸部21a及び21b)は、ネジ孔16と異なる位置に設けられていたが、変形例において、支持台20Dは、背面凹凸部21D(凸部21Da及び21Db)とネジ孔16とを同じ位置に設けることによって構成されている。
図11に示すように、凸部21Da及び21Dbとネジ孔16とを一体的に形成している。具体的には、凸部21Da及び21Dbは、支持台20の背面から後方に突出するような円筒状に構成されており、円筒内部がネジ孔16として機能する。
以上、本変形例に係るLEDユニット1Dにおいても、上記実施の形態1と同様の効果を得ることができる。すなわち、取付部100の取付面凹凸部120(一対の凹部120a及び120b)に嵌められるように構成された背面凹凸部21D(一対の凸部21Da及び21Db)を有するので、取付部100におけるLEDユニット1Dの位置合わせを容易に行うことができる。したがって、取り付け作業に手間をかけることなく短時間でLEDユニット1Dを取付部100に固定することができる。
また、本変形例では、凸部21Da及び21Dbとネジ孔16とが一体的に構成されているので、複数のLEDユニット1Dを積み重ねる際に、上に位置するLEDユニット1Dの凸部21Da及び21Dbを、下に位置するLEDユニット1Dのネジ孔16に設けられたザグリ部に収納させることができる。したがって、本変形例では、筐体10Dに前面凹凸部が設けられておらず、複数のLEDユニット1Dを積み重ねるためだけに筐体10Dに前面凹凸部を設ける必要はない。
ただし、本変形例においても、筐体10Dに上記実施の形態のような前面凹凸部14を設けてもよい。これにより、前面凹凸部14を利用して、図5に示す光学部材50をLEDユニット1Dに容易に取り付けることができる。
(変形例5)
次に、本発明の変形例5に係るLEDユニット1Eについて、図12を用いて説明する。図12は、本発明の変形例5に係るLEDユニットを取付部に取り付けたときの断面図である。
本変形例におけるLEDユニット1Eが上記実施の形態におけるLEDユニット1と異なる点は、背面凹凸部の形状である。すなわち、上記実施の形態において、支持台20の背面凹凸部21は、円柱状の凸部21a及び21bとしたが、図12に示すように、本変形例では、支持台20Eの背面凹凸部21Eは、金属板である支持台20Eの一部を折り曲げ変形することによって構成された凸部21Ea及び21Ebである。
具体的には、凸部21Ea及び21Ebは、金属板である支持台20Eの一部をプレス加工することで突出するように変形させている。
以上、本変形例に係るLEDユニット1Eにおいても、上記実施の形態1と同様の効果を得ることができる。すなわち、取付部100の取付面凹凸部120(一対の凹部120a及び120b)に嵌められるように構成された背面凹凸部21E(一対の凸部21Ea及び21Eb)を有するので、取付部100におけるLEDユニット1Eの位置合わせを容易に行うことができる。したがって、取り付け作業に手間をかけることなく短時間でLEDユニット1Eを取付部100に固定することができる。
また、本変形例でもLEDユニット1Eに前面凹凸部14(凹部14a及び14b)が設けられているので、図5に示す光学部材50をLEDユニット1Eに容易に取り付けることができる。
さらに、本変形例でも前面凹凸部14(凹部14a及び14b)が背面凹凸部21E(凸部21Ea及び21Eb)と嵌め合うように構成されているので、省スペースであっても複数のLEDユニット1Eを積み重ねることができる。
また、本変形例では、金属板の一部を折り曲げ変形して凸部21Ea及び21Ebを形成している。これにより、凸部21Ea及び21Ebを容易に形成することができる。
(変形例6)
次に、本発明の変形例6に係るLEDユニット1Fについて、図13を用いて説明する。図13は、本発明の変形例6に係るLEDユニットを取付部に取り付けたときの断面図である。
本変形例におけるLEDユニット1Fが上記実施の形態におけるLEDユニット1と異なる点は、背面凹凸部の形状である。すなわち、上記実施の形態において、支持台20の背面凹凸部21は、円柱状の凸部21a及び21bとしたが、図13に示すように、本変形例では、支持台20Fの背面凹凸部21Fは、取付部100Fを貫通して掛止するように構成された凸部21Fa及び21Fbである。
また、本変形例における取付部100Fでは、取付面凹凸部120Fの凹部120Fa及び120Fbは、取付部100Fの貫通する貫通孔として構成されている。
LEDユニット1Fを取付部100Fに固定する際、LEDユニット1Fの凸部21Fa及び21Fbを凹部120Fa及び120Fbに貫通させることによって、凸部21Fa及び21Fbの先端の爪部が取付部100Fの裏面に引っ掛かるようにして掛止される。
以上、本変形例に係るLEDユニット1Fにおいても、上記実施の形態1と同様の効果を得ることができる。すなわち、取付部100Fの取付面凹凸部120F(一対の凹部120Fa及び120Fb)に嵌められるように構成された背面凹凸部21F(一対の凸部21Fa及び21Fb)を有するので、取付部100FにおけるLEDユニット1Fの位置合わせを容易に行うことができる。したがって、取り付け作業に手間をかけることなく短時間でLEDユニット1Fを取付部100Fに固定することができる。
また、本変形例でもLEDユニット1Fに前面凹凸部14(凹部14a及び14b)が設けられているので、図5に示す光学部材50をLEDユニット1Fに容易に取り付けることができる。
さらに、本変形例でも前面凹凸部14(凹部14a及び14b)が背面凹凸部21F(凸部21Fa及び21Fb)と嵌め合うように構成されているので、省スペースであっても複数のLEDユニット1Fを積み重ねることができる。
また、本変形例では、支持台20の凸部21Fa及び21Fbと取付部100Fの凹部120Fa及び120Fbとが掛止するように構成されている。これにより、ネジを用いることなく、LEDユニット1Fを取付部100Fに固定することができる。
(変形例7)
次に、本発明の変形例7について、図14A〜図14Eを用いて説明する。図14Aは、図1A〜図1Cに示す本発明の実施の形態に係るLEDユニットの背面凹凸部(前面凹凸部)とネジ孔との位置関係を示す図である。図14Bは、本発明の変形例7に係るLEDユニットの背面凹凸部(前面凹凸部)とネジ孔との位置関係を示す図である。また、図14C〜図14Eは、本発明の変形例7に係るLEDユニットの背面凹凸部の平面視形状を示す図である。なお、図14A及び図14Bに示される円形は、図1Aに示される筐体10の開口部13である。
図14Aに示すように、上記実施の形態に係るLEDユニット1において、3つのネジ孔16は、三角形(図14Aでは正三角形)の頂点の場所に位置するように配置されている。
このとき、背面凹凸部21が2つの凸部21a及び21bであるので、取付面におけるLEDユニット1の向きを間違えてLEDユニット1を取付部100に配置して、LEDユニット1を誤装着してしまう場合がある。例えば、LEDユニット1の向きを180°逆向きに配置してしまう場合がある。
しかしながら、この場合、LEDユニット1のネジ孔16と取付部100のネジ穴110とが一致しない。つまり、LEDユニット1のネジ孔16から取付部100のネジ穴110が見えない。これにより、ユーザはネジ止めする前にLEDユニット1の誤装着に気付くことができる。したがって、LEDユニット1を誤装着した場合には、LEDユニット1の向きを変えてLEDユニット1を取付部100に再度配置し直せばよい。
このように、ネジ孔16を3つ以上設けることによって(つまり、LEDユニット1における取付部100との取り付け箇所が3つ以上とすることによって)、背面凹凸部21の数及びその配置によらず、LEDユニット1と取付部100とをネジ止めする前にLEDユニット1の取り付け方向の間違い(誤装着)に気付くことができる。これにより、取付部100にネジ止めした後にLEDユニット1の誤装着に気付くということが無くなるので、1回のネジ止めでLEDユニット1の取り付け及び交換を行うことができる。
特に、本実施の形態におけるLEDユニット1は、筐体10の側方から給電用リード線を端子部40に接続することによって給電を行うものであるので、LEDユニット1の端子部40が所定の方向に向くようにしてLEDユニット1を取付部100に配置しなければならい。このため、取付部100におけるLEDユニット1の向き(取り付け方向)は重要であるが、上記実施の形態によれば、LEDユニット1と取付部100とをネジ止めする前にLEDユニット1の取り付け方向の間違いに気が付くことができる。したがって、取付部100におけるLEDユニット1の向き(取り付け方向)が決まっているような場合であっても、取付部100へのLEDユニット1の取り付け作業を容易に行うことができる。
一方、LEDユニットのネジ孔16が2つの場合(つまり、LEDユニットにおける取付部100との取り付け箇所が2つである場合)、2つの凸部21a及び21bが2つのネジ孔16を結ぶ直線上に対称に配置されていると、LEDユニットの向きを間違えてもLEDユニットのネジ孔16が取付部のネジ穴に一致してしまうので、LEDユニットの誤装着に気付かない。
そこで、図14Bに示すように、LEDユニットのネジ孔16が2つの場合には、2つの凸部21a及び21bを2つのネジ孔16を結ぶ直線上以外に配置するとよい(つまり、2つの凸部21a及び21bを2つのネジ孔16を結ぶ直線上に配置しない)。あるいは、2つの凸部21a及び21bが2つのネジ孔16を結ぶ直線上に配置されていたとしても、2つの凸部21a及び21bを結ぶ線分の中点と2つのネジ孔16を結ぶ線分の中点とを一致させなければよい。これにより、LEDユニットの向きを間違えても、LEDユニットのネジ孔16と取付部100のネジ穴110とが一致しなくなるので、ユーザはネジ止めする前にLEDユニットの誤装着に気付くことができる。
また、その他の変形例として、ネジ孔16の個数にかかわらず、ネジ孔16が筐体10(本体部)の中心軸に対して対称な位置に設けられている場合には、2つの凸部21a及び21bを筐体10(本体部)の中心軸を通る任意の直線に対して非対称の位置に設ける構成が考えられる。これにより、LEDユニットのネジ孔16と取付部のネジ穴とが一致しなくなるので、ユーザはネジ止めする前にLEDユニットの誤装着に気付くことができる。
また、LEDユニットの2つの凸部21a及び21bが2つのネジ孔16を結ぶ直線上に対称に配置されていたとしても、LEDユニットにおける2つの凸部21a及び21bの形状が互いに異なっていれば、LEDユニットを配置するときの向きは一義的に定まるので、LEDユニットの誤装着は生じない。
例えば、図14C〜図14Eに示すように、2つの背面凹凸部21のうちの一方の凸部21aを平面視形状を円形とし、他方の凸部21bの平面視形状を矩形(図14C)、三角形(図14D)又は楕円(図14E)にすることができる。
なお、2つの凸部21a及び21bが差し込まれる取付部の2つの凹部については、2つの凸部21a及び21bが嵌るように上記異なる形状にそれぞれ一致する形状とすればよい。また、前面凹凸部についても、2つの凸部21a及び21bの異なる形状にそれぞれ一致する形状とすることによって、複数のLEDユニットを積み重ねることができる。
また、図14C〜図14Eでは、LEDユニットの背面凹凸部を凸部とし、取付部の取付面凹凸部を凹部とする例について説明したが、LEDユニットの背面凹凸部を凹部とし、取付部の取付面凹凸部を凸部とする場合についても適用することができる。
また、図14C〜図14Eでは、背面凹凸部が2つの凸部21a及び21bである場合について説明したが、背面凹凸部が3つ以上の複数の凸部で構成される場合にも適用することができる。この場合、3つ以上の凸部うち少なくとも2つの凸部が互いに異なる形状であればよい。
また、図14C〜図14Eの構成は、上記実施の形態及び他の変形例にも適用することができる。
このように、背面凹凸部である複数の凸部(凹部)の中に平面視形状が互いに異なる複数の凸部が含まれていることによって、LEDユニットを特定の1つの方向でしか配置することができない。これにより、LEDユニットの誤装着を防止することができる。
(変形例8)
次に、本発明の変形例8について、図15A及び図15Bを用いて説明する。図15A及び図15Bは、本発明の変形例8に係るLEDユニットの背面凹凸部の形状を示す平面図である。
本変形例におけるLEDユニットが上記実施の形態におけるLEDユニット1と異なる点は、背面凹凸部の形状である。すなわち、上記の実施の形態において、背面凹凸部21は2つの凸部21a及び21bによって構成されていたが、本変形例では、背面凹凸部は1つの凸部のみによって構成されている。この場合でも、取付部におけるLEDユニットの位置合わせを容易に行うことができる。
ただし、背面凹凸部(凸部)の平面視形状が円形であると、LEDユニットを取付面に配置したときにLEDユニットが取付面上で回転可能となり、LEDユニットの向きが1つの方向に決まらない。
そこで、背面凹凸部が1つの凸部のみによって構成されている場合であっても、図15A及び図15Bに示すように、当該凸部の平面視形状を長方形(図15A)又は二等辺三角形(図15B)等の非円形に構成することによって、LEDユニットの取付面上での回転を規制することができる。これにより、LEDユニットを取付部に配置したときに、LEDユニットの向きが1つの方向に決定される。これにより、1つの凸部が円形である場合と比べて、取付部におけるLEDユニットの位置合わせを容易に行うことができる。
(その他)
以上、本発明に係る照明用光源及び照明装置について、実施の形態及び変形例に基づいて説明したが、本発明は、上記実施の形態及び変形例に限定されるものではない。
例えば、上記の実施の形態及び変形例では、光学部材50としてレンズを例示したが、これに限らない。
例えば、図16に示すように、光学部材50Aとして、筐体10の前面に取り付けられる透光性を有する前面パネル(透光性プレート)を用いてもよい。この場合、前面パネル(光学部材50A)に、LEDユニットの前面凹凸部と嵌合する凹凸部(光学部材凹凸部)51Aを設けておくことによって、前面パネルをLEDユニットに容易に取り付けることができる。
また、図17に示すように、光学部材50Bとして、筐体10の前面に取り付けられる反射部材(反射板)を用いてもよい。反射部材としては、例えば、内径が漸次拡大するように形成された円筒部材を用いることができる。この場合、反射部材(光学部材50B)に、LEDユニットの前面凹凸部と嵌合する凹凸部(光学部材凹凸部)51Bを設けておくことによって、反射部材をLEDユニットに容易に取り付けることができる。
また、上記の実施の形態及び変形例において、LED光源部に対して直流電力を供給するための電源回路は、LEDユニットの外部に設けられているが、LEDユニットに内蔵されていてもよい。さらに、LEDユニット内に、電源回路以外の回路が内蔵されていてもよい。例えば、LED光源部の調光を行う調光回路等のLED光源部を駆動する駆動回路がLEDユニットに内蔵されていてもよい。
また、上記の実施の形態及び変形例において、端子部40は、第1端子部41及び第2端子部42として2箇所に設けられているが、1箇所のみに設けられていてもよい。この場合、例えば、第1端子部41及び第2端子部42のいずれか一方のみを配置し、1つの端子部に高電位側及び低電位側の2本の給電用リード線が差し込まれるように構成することができる。
また、上記の実施の形態及び変形例において、端子部40(第1端子部41及び第2端子部42)と給電用リード線との接続は、端子部40に給電用リード線の金属芯線を直接差し込むように構成したが、これに限らない。例えば、端子部40を樹脂製のソケットと受電用の導電ピンとで構成するとともに、給電用リード線の端子部40との接続部分を端子部40のソケットに嵌合するような形状として、給電用リード線を端子部40に嵌めることで両者を導通及び固定させるように構成してもよい。
また、上記の実施の形態及び変形例において、LEDユニットと取付部とは、ネジによって固定したが、ネジ以外の固定部材によって固定しても構わない。例えば、固定部材として、ネジ以外の締結部材又は接着剤を用いることができる。
また、上記の実施の形態及び変形例において、LED光源部30は基板32上にLEDチップを直接実装したCOB型の構成としたが、これに限らない。例えば、発光素子として、樹脂製の容器の凹部(キャビティ)の中にLEDチップを実装して当該凹部内に封止部材(蛍光体含有樹脂)を封入したパッケージ型のLED素子(SMD(Surface Mount Device)型LED素子)を用いて、このLED素子を基板32上に複数個実装することで構成されたSMD型のLEDモジュールを用いても構わない。
また、上記の実施の形態及び変形例において、LED光源部30は、青色LEDチップと黄色蛍光体とによって白色光を放出するように構成したが、これに限らない。例えば、演色性を高めるために、黄色蛍光体に加えて、さらに赤色蛍光体や緑色蛍光体を混ぜても構わない。また、黄色蛍光体を用いずに、赤色蛍光体及び緑色蛍光体を含有する蛍光体含有樹脂を用いて、これと青色LEDチップとを組み合わせることによりに白色光を放出するように構成することもできる。
また、上記の実施の形態及び変形例において、LEDチップは、青色以外の色を発光するLEDチップを用いても構わない。例えば、紫外線発光のLEDチップを用いる場合、蛍光体粒子としては、三原色(赤色、緑色、青色)に発光する各色蛍光体粒子を組み合わせたものを用いることができる。さらに、蛍光体粒子以外の波長変換材を用いてもよく、例えば、波長変換材として、半導体、金属錯体、有機染料、顔料など、ある波長の光を吸収し、吸収した光とは異なる波長の光を発する物質を含んでいる材料を用いてもよい。
また、上記の実施の形態及び変形例において、発光素子としてLEDを例示したが、半導体レーザ等の半導体発光素子、有機EL(Electro Luminescence)又は無機EL等のEL素子等、その他の固体発光素子を用いてもよい。
その他、各実施の形態及び変形例に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態及び変形例における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。