JP2013227620A - 熱間プレス用Al系めっき鋼板とその熱間プレス方法及び高強度自動車部品 - Google Patents

熱間プレス用Al系めっき鋼板とその熱間プレス方法及び高強度自動車部品 Download PDF

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Abstract

【課題】Al系めっき鋼板において、(1)熱間プレス時のAl系めっき層の潤滑性を確保して、成形性及び生産性を向上させ、さらに、(2)熱間プレス後の化成処理性を改善するとともに、(3)加熱炉内での昇温特性を改善する。
【解決手段】鋼板の片面又は両面に形成され、少なくともAlを含有するAl系めっき層と、該Al系めっき層上に積層され、ZnOを含有し、さらに、Mg、Ca、Sr、Ba、P、Sn、及び、Geの1種又は2種以上の化合物を含有する表面皮膜層とを有することを特徴とする熱間プレス用Al系めっき鋼板。
【選択図】なし

Description

本発明は、Alを主成分とするAl系めっき被覆が施され、熱間プレス時の潤滑性、部品としての耐食性に優れた熱間プレス用Al系めっき鋼板と、熱間プレス用Al系めっき鋼板の熱間プレス方法、及び、該Al系めっき鋼板と熱間プレス方法を用いて製造した高強度自動車部品に関する。
近年、環境保護と地球温暖化の防止のために、化学燃料の消費を抑制する要請が高まっているが、この要請は、様々な製造業に対して影響を与えている。例えば、移動手段として日々の生活や活動に欠かせない自動車についても例外ではなく、車体の軽量化などによる燃費の向上等が求められている。しかし、自動車では、単に車体の軽量化を実現することは製品品質上許されず、適切な安全性を確保する必要がある。
自動車の構造の多くは、鉄、特に鋼板により形成されており、この鋼板の重量を低減することが、車体の軽量化にとって重要である。しかし、上述の通り、単に鋼板の重量を低減することは許されず、鋼板の機械的強度を確保することも求められる。このような鋼板に対する要請は、自動車製造業のみならず、様々な製造業でも同様に高まっている。
それ故、鋼板の機械的強度を高めることにより、以前使用していた鋼板より薄くしても、機械的強度を維持又は高めることが可能な鋼板について、研究開発が行われている。
一般に、高い機械的強度を有する材料は、曲げ加工等の成形加工において、形状凍結性が低下するので、複雑な形状に加工する場合、加工そのものが困難となる。この成形性についての問題を解決する手段の一つとして、いわゆる、「熱間プレス方法(ホットスタンプ法、ホットプレス法、ダイクエンチ法、プレスハードニングとも呼ばれる)」がある。
熱間プレス方法では、成形対象である材料を、一旦、高温に加熱して軟化させプレス加工し、その後、冷却する。この熱間プレス方法によれば、材料を、一旦、高温に加熱して軟化させるので、容易にプレス加工することができ、さらに、成形後の冷却による焼入れにより、材料の機械的強度が向上する。したがって、熱間プレスにより、良好な形状凍結性と高い機械的強度が両立した成形品を得ることができる。
しかし、熱間プレス方法を鋼板に適用した場合、例えば、800℃以上の高温に加熱するので、表面の鉄が酸化してスケール(酸化物)が発生する。したがって、熱間プレスの後に、スケールを除去する工程(デスケーリング工程)が必要となり、生産性が低下する。また、耐食性を必要とする部材の場合、加工後、部材表面へ防錆処理や金属被覆をする必要があり、表面清浄化工程や、表面処理工程が必要となり、やはり生産性が低下する。
このような生産性の低下を抑制する方法として、あらかじめ、鋼板に被覆を施す方法がある。一般に、鋼板の被覆材料として、有機系材料や無機系材料など、様々な材料が使用される。なかでも、鋼板に対し犠牲防食作用のある亜鉛系めっき鋼板が、防食性能と鋼板生産技術の観点から、自動車鋼板等に広く使われている。
しかし、熱間プレスにおける加熱温度(700〜1000℃)は、有機系材料の分解温度や、Zn系などの金属材料の沸点より高く、加熱したとき、表面のめっき層が溶融、蒸発し、表面性状が著しく劣化する場合がある。
よって、熱間プレスを施す鋼板としては、例えば、有機系材料被覆や、Zn系の金属被覆に比べて融点が高いAl系の金属被覆した鋼板、いわゆる、Al系めっき鋼板を使用することが望ましい。
鋼板にAl系の金属被覆を施すと、鋼板表面にスケールが生成することを防止でき、デスケーリング工程などの工程が不要となるので、生産性が向上する。また、Al系の金属被覆には防錆効果もあるので、塗装後の耐食性も向上する。
特許文献1には、Al系の金属被覆を、所定の成分組成の鋼に施したAl系めっき鋼板を熱間プレスに適用する方法が開示されている。
しかし、鋼板にAl系の金属被覆を施した場合、熱間プレス前の加熱条件によっては、Al系の金属被覆は溶融し、鋼板から拡散するFeと、Al−Fe化合物を形成して、鋼板の表面まで、Al−Fe化合物(以下「Al−Fe合金層」ということがある。)となる場合がある。Al−Fe合金層は、硬質であるので、プレス加工時、金型と接触して、鋼板表面に加工傷が生成する場合がある。
もともと、Al−Fe合金層は、比較的表面が滑り難く、潤滑性が悪い。さらに、Al−Fe合金層は、硬質であるので、比較的割れ易く、めっき層に割れが入り、また、めっき層がパウダリングして、成形性が低下する恐れがある。さらに、剥離したAl−Fe合金層が金型に付着したり、Al−Fe合金層の表面が強く擦過されて金型に付着したりすると、プレス成形品の品質が低下する。
そのため、補修時に金型に凝着したAl−Fe合金の粉末を除去する必要があり、生産性の低下やコストの増大の一因となる。
さらに、Al−Fe化合物は、リン酸塩との反応性が悪く、電着塗装の前処理である化成処理において皮膜(リン酸塩皮膜)が生成しない。Al−Fe合金層は、化成処理皮膜がなくても、塗料密着性は良好であり、十分な付着量のAl−Fe合金層を形成すれば、塗装後の耐食性も良好となるが、Al−Fe合金層の付着量を増大すると、前述の金型凝着を引き起こすことになる。
凝着には、前述したように、剥離したAl−Fe合金層の凝着や、Al−Fe合金層の表面が強く擦過されての凝着がある。表面皮膜の潤滑性の向上により、後者の凝着(擦過凝着)は改善されるが、前者の凝着(剥離凝着)の改善は比較的小さい。前者の凝着を改善には、Al−Fe合金層の付着量の低減が最も有効である。しかし、Al−Fe合金層の付着量を低減すると、耐食性が低下する。
ホットスタンプのための加熱装置には、通常、電気炉、雰囲気加熱炉等が用いられているが、Alめっきを用いると、Al表面の放射率が低いために、非めっき材に比べて温度の上昇が遅くなるとの欠点もある。このため、Alめっきを使用する際には炉内在炉時間を長くとる必要があり、加熱炉における生産性が低下するとの課題もある。
これに対し、特許文献2には、加工傷の発生防止などを目的として、所定の成分組成の鋼板上に、Al系の金属被覆を施し、さらに、Al系の金属被覆上に、Si、Zr、Ti、又は、Pの少なくとも1つを含有する無機化合物皮膜、有機化合物皮膜、又は、それらの複合化合物皮膜を形成することが開示されている。
このような表面皮膜が形成された鋼板では、加熱後のプレス加工時にも表面皮膜が残留して、プレス加工時の加工傷の発生を防止することができる。また、特許文献2には、表面皮膜がプレス加工時の潤滑剤として機能するので、成形性が向上すると記載されているが、実際には、十分な潤滑性が得られず、新たな潤滑剤や、代替手段が必要である。
特許文献3には、亜鉛めっき鋼板の熱間プレスにおいて、亜鉛めっき層の蒸発による表面劣化を解決する方法が開示されている。具体的には、亜鉛めっき層の表面に高融点の酸化亜鉛(ZnO)層をバリア層として生成させ、下層の亜鉛めっき層の蒸発を防止する。
しかし、特許文献3の技術は、亜鉛めっき層を前提とするものである。Alに関しては、亜鉛めっき層に0.4%までの含有を許容するが、Al濃度は低い方がよいとしており、実質的に、Al系の金属被覆を想定していない技術である。なお、特許文献3の技術の課題は、亜鉛めっき層のZnの蒸発であるから、融点の高いAl系の金属被服では、当然起こり得ない課題である。
特許文献4には、ウルツ鉱型の化合物をAl系めっき鋼板の表面に被覆し、熱間潤滑性と化成処理性を改善する技術が開示されている。この技術によれば、潤滑性が向上し、また、塗装後の耐食性も向上し、Al系めっきの成形性の課題と、化成処理性の課題は解決可能であるが、もう一つの加熱炉における昇温速度が低下するとの課題は解決できていない。
特開2000−38640号公報 特開2004−211151号公報 特開2003−129209号公報 国際公開WO2009/131233号パンフレット
前述したように、高融点のAl系めっきを施したAl系めっき鋼板は、耐食性が要求される自動車鋼板として有望視されていて、Al系めっき鋼板の熱間プレスへの適用について種々の提案がなされている。しかし、熱間プレス時、Al−Fe合金層に良好な潤滑性が得られず、プレス成形性が悪いことから、Al系めっき鋼板を、複雑形状の熱間プレスに適用できないでいるのが実態である。
また、自動車用鋼板は、成形後に塗装処理を行うものが多く、Al系めっき鋼板には、熱間プレス後の化成処理性(塗装性)、及び、塗装後の耐食性も求められている。さらに、加熱炉の在炉時間を長くする必要があることから、生産性を損ねるとの課題もある。
そこで、本発明は、上記課題に鑑み、Al系めっき鋼板において、(1)熱間プレス時のAl系めっき層の潤滑性を確保して、成形性及び生産性を向上させ、さらに、(2)熱間プレス後の化成処理性を改善するとともに、(3)加熱炉内での昇温特性を改善することを課題とし、該課題を解決するAl系めっき鋼板、及び、Al系めっき鋼板の熱間プレス方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決する手法について鋭意検討した。その結果、鋼板の片面又は両面に形成されたAl系めっき層上に、ZnOを含有し、さらに、Mg、Ca、Sr、Ba、P、Sn、及び、Geの1種又は2種以上の化合物を含有する表面皮膜層を形成すると、上記3つの課題を全て解決できることを見いだした。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、その要旨は以下の通りである。
(1)鋼板の片面又は両面に形成され、少なくともAlを含有するAl系めっき層と、該Al系めっき層上に積層され、ZnOを含有し、さらに、Mg、Ca、Sr、Ba、P、Sn、及び、Geの1種又は2種以上の化合物を含有する表面皮膜層とを有することを特徴とする熱間プレス用Al系めっき鋼板。
(2)前記表面皮膜層が、鋼板の片面で、ZnOを、Zn換算で0.3〜7g/m2含有することを特徴とする前記(1)に記載の熱間プレス用Al系めっき鋼板。
(3)前記Mg、Ca、Sr、Ba、P、Sn、及び、Geの1種又は2種以上の化合物のZnOの総量に対する質量比が5〜30%であることを特徴とする前記(2)に記載の熱間プレス用Al系めっき鋼板。
(4)前記(1)〜(3)のいずれかに記載の熱間プレス用Al系めっき鋼板を、ブランキング後加熱し、次いで、プレス成形することを特徴とする熱間プレス用Al系めっき鋼板の熱間プレス方法。
(5)前記プレス成形前の加熱において、50℃から最高到達板温度より10℃低い温度までの平均昇温速度が10〜300℃/秒であることを特徴とする前記(4)に記載の熱間プレス用Al系めっき鋼板の熱間プレス方法。
(6)前記プレス成形前の加熱が通電加熱又は誘導加熱であることを特徴とする前記(5)に記載の熱間プレス用Al系めっき鋼板の熱間プレス方法。
(7)前記(4)〜(6)のいずれかに記載の熱間プレス用Al系めっき鋼板の熱間プレス方法で製造したことを特徴とする高強度自動車部品。
本発明によれば、Al系めっき鋼板において、熱間プレス時のAl系めっき層の潤滑性を確保して、成形性及び生産性を向上させ、熱間プレス後の化成処理性を改善するとともに、加熱炉内での昇温特性を改善することができる。
その結果、従来に比べ、複雑なプレス成形が可能となり、さらに、熱間プレスの保守点検の省力化も可能となる。また、熱間プレス後の製品の化成処理性がよいので、最終製品の塗装性、及び、耐食性が向上する。
Al系めっき鋼板の熱間潤滑性を評価する装置の態様を示す図である。
本発明の熱間プレス用Al系めっき鋼板(以下「本発明鋼板」ということがある。)は、鋼板の片面又は両面に形成され、少なくともAlを含有するAl系めっき層と、該Al系めっき層上に積層され、ZnOを含有し、さらに、Mg、Ca、Sr、Ba、P、Sn、及び、Geの1種又は2種以上の化合物を含有する表面皮膜層とを有することを特徴とする。以下、本発明鋼板の特徴要件について説明する。
<めっき鋼板>
本発明鋼板は、鋼板の片面又は両面に、少なくとも2層構造の膜(Al系めっき層と表面皮膜層)を有することを特徴とする。具体的には、鋼板の片面又は両面には、少なくともAlを含有するAl系めっき層が形成され、さらに、該Al系めっき層の上に、ZnOを含有し、さらに、Mg、Ca、Sr、Ba、P、Sn、及び、Geの1種又は2種以上の化合物を含有する表面皮膜層が形成されていることを特徴とする。
(鋼板)
2層構造の膜を形成する鋼板は、所要の機械的特性(引張強さ、降伏点、伸び、絞り、硬さ、衝撃値、疲れ強さ、クリープ強度等の機械的な変形及び破壊に関する諸性質を意味する。)を有する鋼板が望ましい。上記鋼板は、例えば、質量%で、C:0.1〜0.4%、Si:0.01〜0.6%、Mn:0.5〜3%、Ti:0.01〜0.1%、及び、B:0.0001〜0.1%のうちの少なくとも1種以上を含有し、かつ、残部Fe及び不可避的不純物からなるものである。
上記成分組成について説明する。以下、%は質量%を意味する。
Cは、鋼板の機械的強度を確保する元素である。0.1%未満では、十分な機械的強度が得られず、0.4%を超えると、硬化さは上昇するが、溶融割れが生じ易くなる。したがって、Cは0.1〜0.4%が望ましい。
Siは、Cと同様に、鋼板の機械的強度を確保する元素である。0.01%未満では、強度向上効果が発現せず、十分な機械的強度が得られない。Siは、易酸化性元素でもあるので、0.6%を超えると、溶融Alめっきを行う際に濡れ性が低下し、不めっきが生じる。したがって、Siは0.01〜0.6%が望ましい。
Mnは、焼入れ性を高め、鋼板を強度化する強化元素である。また、Mnは、不可避的不純物のSをMnSとして捕捉し、Sによる熱間脆性を防止する元素である。0.5%未満では、添加効果が発現せず、3%を超えると、残留γ相が多くなり強度が低下する。したがって、Mnは、0.5〜3%が望ましい。
Tiは、強度強化元素であり、また、Al系めっき層の耐熱性を向上させる元素である。0.01%未満では、強度向上効果や耐酸化性向上効果が得られない。0.1%を超えると、炭化物や窒化物を形成して鋼が軟質化し、所要の機械的強度が得られない。したがって、Tiは0.01〜0.1%が望ましい。
Bは、焼入れ性を高め、強度を向上させる元素である。0.0001%未満では、強度向上効果が発現しない。0.1%を超えると、介在物が生成して、疲労強度が低下する。したがって、Bは0.0001〜0.1%が望ましい。
なお、鋼板は、製造工程で混入する不可避的不純物を、鋼板の機械的特性を損なわない範囲で含んでいてもよい。
上記成分組成の鋼板は、熱間プレス方法における焼入れにより、機械的強度が、約1500MPa以上に上昇する。熱間プレス方法においては、上記鋼板を、軟化した状態でプレス成形するので、成形が容易である。また、上記鋼板は、軽量化のために薄くしても、機械的強度を維持する。
(Al系めっき層)
本発明鋼板のAl系めっき層は、前述の通り、鋼板の片面又は両面に形成される。Al系めっき層は、例えば、溶融めっき法により形成するが、Al系めっき層の形成方法は、溶融めっき法に限定されない。
Al系めっき層は、Alを含有していればよい。Al以外の成分は、特に限定しないが、以下の理由でSiを添加してもよい。
Siは、溶融めっき時、Fe−Al合金層の生成を抑制する元素である。3%未満では、溶融めっき時にFe−Al合金層が厚く成長し、また、加工時には、めっき層割れを助長して、耐食性を損なう可能性がある。Siが15%を超えると、Al系めっき層の加工性や耐食性が低下する。それ故、Al系めっき層中のSiは、3〜15%が望ましい。
上記成分組成のAl系めっき層は、鋼板の腐食を防止する。また、熱間プレス前の加熱の際、鋼板表面にスケール(鉄の酸化物)が生成するのを防止する。
よって、鋼板の片面又は両面にAl系めっき層が存在することで、スケール除去工程、表面清浄化工程、表面処理工程などを省略することができ、生産性が向上する。また、Al系めっき層は、有機系材料による被覆や、他の金属系材料(例えば、Zn系材料)による被覆よりも融点が高いので、熱間プレスの際、高温での加工が可能となる。
なお、Al系めっき層に含まれるAlの一部は、溶融めっき時や、熱間プレス時、鋼板中のFeと合金化する。よって、Al系めっき層は、必ずしも成分が一定な単一の層で形成されるとは限らず、部分的に合金化した層(合金層)を含むものとなる。
(表面皮膜層)
本発明鋼板の表面皮膜層は、Al系めっき層の表面に積層される。表面皮膜層は、少なくとも、ZnOを含有する。ZnOは微粒子を懸濁させた水溶液を、ロールコーター等で、Al系めっき層の表面に塗布して、表面皮膜層を形成する。表面皮膜層は、熱間プレス時の潤滑性、及び、化成処理液との反応性を改善する作用をなす。
表面皮膜層は、加熱炉における昇温特性を高めるため、Mg、Ca、Sr、Ba、P、Sn、及び、Geの1種又は2種以上の化合物を含有する。該化合物は、酸化物が望ましく、例えば、マグネシア、カルシア等が好ましい。これらの化合物は、放射率が高く、加熱炉内の熱を効率的に吸収すると考えられる。特に、加熱炉において、遠赤外線を発する発熱体を用いると、昇温特性が顕著に向上する。この理由は、ZnOを始めとする上記酸化物は、遠赤外線領域の波長に対して高い放射率を有するからであると推定される。
ZnOと、Mg、Ca、Sr、Ba、P、Sn、及び、Geの1種又は2種以上の化合物を含む表面皮膜層は、例えば、これらを含有する塗料の塗布、塗布後の焼付け・乾燥により、Al系めっき層上に形成される。
塗布方法としては、例えば、ZnOと、Mg、Ca、Sr、Ba、P、Sn、及び、Geの1種又は2種以上の化合物を含有する懸濁液を、有機性バインダーと混合してAl系めっき層の表面に塗布する方法や、粉体塗装による塗布方法を用いることができる。
Mg、Ca、Sr、Ba、P、Sn、Geの1種又は2種以上の化合物として、例えば、マグネシア(MgO)、カルシア(CaO)、フォルステライト(Mg2SiO4)を用いることができ、また、有機性バインダーとして、例えば、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、シランカップリング剤等を用いることができる。上記化合物及び有機性バインダーは、ZnO懸濁液と混合できるように水溶性とする。こうして得た塗布液を、Al系めっき鋼板の表面に塗布する。
ZnOの粒径は特に限定しないが、直径50〜1000nm程度が望ましい。ZnOの粒径は、加熱処理を施した後の粒径である。具体的には、炉内に900℃で5〜6分保定し、金型で急冷した後の粒径をSEM等で観察して定める。
表面皮膜層中のMg、Ca、Sr、Ba、P、Sn、及び、Geの1種又は2種以上の化合物の粒径も、特に規定しないが、ZnOと同程度が望ましい。
表面皮膜層中のMg、Ca、Sr、Ba、P、Sn、及び、Geの1種又は2種以上の化合物の量は、ZnOに対する質量比で5〜30%が好ましい。5%未満であると、加熱炉内での昇温特性が向上し難く、30%を超えると、加熱後の化成処理液との反応性が損なわれ易い。
樹脂成分又はシランカップリング剤等のバインダー成分の含有量は、ZnOに対する質量比で3〜30%が望ましい。3%未満であると、バインダー効果が十分得られず、加熱前の塗膜が取れ易くなる。バインダー効果を安定して得るためには、バインダー成分を質量比で10%以上とすることがより好ましい。一方、バインダー成分の含有量が30%を超えると、加熱時の匂い発生が顕著になるので、好ましくない。
本発明者らは、特許文献2に記載のSi、Zr、Ti、及び、Pの少なくとも1つを含有する無機化合物皮膜、有機化合物皮膜、又は、それらの複合化合物皮膜と比べても、本発明鋼板の表面皮膜層は潤滑性が高いことを確認した。それ故、本発明鋼板の表面皮膜層は、成形性及び生産性をさらに高め得るものである。
ZnOと、Mg、Ca、Sr、Ba、P、Sn、及び、Geの1種又は2種以上の化合物を含有する表面皮膜層の付着量は、鋼板片面の表面皮膜層において、Zn換算で0.3〜7g/m2が好ましい。
ZnOの含有量がZn換算で0.3g/m2以上であると、潤滑性向上効果が発現する。一方、ZnOの含有量がZn換算で7g/m2を超えると、Al系めっき層及び表面皮膜層が厚くなり、溶接性や塗料密着性が低下する。
したがって、ZnOの含有量は、片面側の表面皮膜層において、Zn換算で0.3〜7g/m2が望ましい。熱間プレス時の潤滑性の確保、さらに、良好な溶接性や塗料密着性の確保の点で、0.5〜2g/m2が特に望ましい。
塗布後の焼付け・乾燥方法は、例えば、熱風炉・誘導加熱炉・近赤外線炉等を用いる方法、又は、これらの組合せ方法でよい。有機性バインダーの種類によっては、塗布後の焼付け・乾燥の代わりに、紫外線、電子線等による硬化方法を採用してもよい。なお、表面皮膜層の形成方法は、上記方法に限定されず、様々な皮膜形成方法を採用できる。
有機性バインダーを使用しない場合には、加熱前のAl系めっき層との密着性がやや低く、強い力で擦ると部分的に剥離する。このように、本発明鋼板の表面皮膜層は、熱間プレス時、良好な潤滑性を発揮するので、本発明鋼板の成形性が向上し、また、熱間プレス後の本発明鋼板の耐食性が向上する。
また、本発明鋼板の表面皮膜層は、本発明鋼板の金型への凝着を抑制する。かりに、Al系めっき層がパウダリングしても、表面のZnOを含有する表面皮膜層が、後続の金型にパウダー(Al−Fe粉等)が凝着するのを防止する。よって、金型に凝着したAl−Fe合金粉を除去する工程が不要となり、生産性が向上する。
表面皮膜層は、熱間プレス時、鋼板及び/又はAl系めっき層に傷などが発生するのを防止する保護層としての役割も担うので、本発明鋼板の成形性がより向上する。さらに、表面皮膜層は、スポット溶接性、塗料密着性等を低下させない。化成処理皮の形成により、塗装後の耐食性が大幅に向上するので、表面皮膜層の付着量を低減できる。その結果、急速プレスでのAl−Fe層の金型への凝着が低減して、生産性はさらに向上する。
<熱間プレス方法による加工>
本発明鋼板は、種々の方法で、加工・成形可能であるが、熱間プレス方法による成形に好適である。それ故、本発明鋼板を熱間プレス方法で成形する場合について説明する。
本発明鋼板の熱間プレス方法(以下「本発明方法」ということがある。)においては、まず、本発明鋼板を加熱して軟化させる。軟化した本発明鋼板を、所要の形状にプレス成形した後、冷却する。本発明鋼板を一旦軟化させるので、後続のプレス成形を容易に行うことができる。本発明鋼板は、加熱及び冷却により焼入れされて、約1500MPa以上の高い機械的強度を有することとなる。
本発明方法の加熱は、通常の電気炉、ラジアントチューブ炉による加熱、その他、赤外線加熱等の加熱を採用し得る。Alめっき鋼板をAlの融点以上に加熱すると、Alめっきが溶融し、AlとFが相互に拡散し、Al−Fe合金層、又は、Al−Fe−Si合金層が生成する。Al−Fe合金層、及び、Al−Fe−Si合金層は、融点が高く、1150℃程度である。
Al−Fe合金層、及び、Al−Fe−Si層を形成する化合物は複数あり、高温加熱、又は、長時間加熱で、Fe濃度の高い化合物へと変化する。本発明鋼板の最終製品として望ましい表面状態は、表面まで合金化された状態で、かつ、合金層中のFe濃度が高くない状態である。
未合金のAlが残存すると、この部位のみが急速に腐食し、塗装後に塗膜膨れが起こり易くなる。逆に、合金層中のFe濃度が高くなり過ぎても、合金層自体の耐食性が低下して、塗装後に塗膜膨れが起こり易くなる。これは、合金層の耐食性は、合金層中のAl濃度に依存するからである。
それ故、塗装後の耐食性を確保するうえで、望ましい合金化状態があり、この合金化状態は、めっき付着量と加熱条件で決定される。
本発明方法においては、50℃から最高到達板温度より10℃低い温度までの平均昇温速度を10〜300℃/秒に設定することができる。平均昇温速度は、本発明鋼板の生産性を左右するが、一般的な平均昇温速度は、雰囲気加熱の場合、高温下で約5℃/秒程度である。100℃/秒以上の平均昇温速度は、通電加熱又は高周波誘導加熱で達成することができる。
上記の高い平均昇温速度が実現すると、生産性が向上する。また、平均昇温速度は、合金層の組成や厚みを左右するので、製品の品質を制御する重要な要因である。本発明鋼板の場合、昇温速度を300℃/秒まで高めることができるので、生産性が向上し、かつ、製品の品質を依り広い範囲で制御できる。
熱間プレス前の加熱は、熱間プレスの原理に基づき、オーステナイト領域で加熱する必要がある。加熱で到達する温度(最高到達温度)は、通常、900〜950℃である。本発明方法において、最高到達温度は特に限定しないが、850℃未満では十分な硬度が得られないので好ましくない。また、Al系めっき層は合金層に変化する必要があり、この意味からも850℃未満は好ましくない。
加熱温度が1000℃を超えると、合金化が進行し過ぎて、合金層中のFe濃度が上昇し、塗装後の耐食性が低下する。塗装後の耐食性は、昇温速度や、Alめっき層の付着量にも依存するので、一概には言えないが、経済性をも考慮して、1100℃以上の加熱は望ましくない。
<Al系めっき鋼板及び熱間プレス方法による効果の一例>
本発明鋼板は、ZnOと、Mg、Ca、Sr、Ba、P、Sn、及び、Geの1種又は2種以上の化合物を含有する表面皮膜層を備えることにより、前述の通り、熱間プレス時におけるAl系めっき層の潤滑性が向上し、熱間プレス後のAl系めっき層の化成処理性が改善される。
ZnOにより、化成処理皮膜の付着生が向上する理由は明確でないが、化成処理反応は、酸による素材へのエッチング反応を引き金として進行す反応で、ZnO自体両性化合物であり、酸に溶解するので、化成処理液と反応すると考えられる。
次に、本発明の実施例について説明するが、実施例での条件は、本発明の実施可能性及び効果を確認するために採用した一条件例であり、本発明は、この一条件例に限定されるものではない。本発明は、本発明の要旨を逸脱せず、本発明の目的を達成する限りにおいて、種々の条件を採用し得るものである。
<実施例1>
表1に示す成分組成の冷延鋼板(板厚1.4mm)に、ゼンジマー法で、Al系めっきを施した。焼鈍温度は約800℃、Al系めっき浴は、Si:9%を含有し、他に、鋼板から溶出するFeを含有していた。
Figure 2013227620
鋼板に溶融めっきを施した後、めっきの付着量をガスワイピング法で、両面160g/m2に調整した。冷却後、表2に示す皮膜処理液をロールコーターで塗布し、約80℃で焼き付けた。表2に示す皮膜処理液は、いずれも、試薬と蒸留水を混合した懸濁液又は水溶液である。
鋼板に形成したAl系めっき層及び表面皮膜層の特性を、以下の方法で評価した。
(1)熱間潤滑性
図1に示す装置を使用して熱間潤滑性を評価した。150mm×200mmの試験片1を、ヒーター2を上部に備える炉体3の試験片台4に載置し、900℃に加熱した後、約700℃で試験片1に、荷重負荷装置5で荷重P(押付け荷重)を負荷し、炉体駆動装置6で、炉体3をボールウェイ7に沿って駆動して引抜き荷重を測定した。引抜き荷重は、荷重負荷装置5に連結したロードセル8で測定した。引抜き荷重/押し付け荷重を動摩擦係数とした。
(2)加熱時の昇温特性
900℃に設定した大気炉内に、熱電対を溶接した70mm×150mmの試験片を挿入し、50℃から890℃に達するまでの時間を計測し、平均昇温速度を算出した。
(3)スポット溶接継手の強度
試験片を炉内に装入し、900℃で6分加熱し、取り出した後、直ちに、ステンレス製金型に挟んで急冷した。冷却速度は約150℃/秒であった。次に、JIS Z3137に従い十字引張強度を測定した。この時の溶接条件は、以下の通りである。なお、試験は、N=3で行い、継手強度の平均値を算出した。
電極:クロム銅製、DR(先端8mmφが40R)
加圧:880kgf
通電時間:アップスロープ3サイクル−通電22サイクル(60Hz)
溶接電流:9.5kA
(4)塗装後の耐食性
試験片を大気炉内に装入し、900℃で6分加熱し、取り出した後、直ちに、ステンレス製金型に挟んで急冷した。冷却速度は約150℃/秒であった。次に、70mm×150mmに切断し、日本パーカライジング(株)社製の化成処理液(PB−SX35)で化成処理を施した後、日本ペイント(株)社製の電着塗料(パワーニクス110)を、20μm狙いで塗装し、170℃で焼き付けた。
塗装後の耐食性の評価は、自動車技術会制定のJASO M609に規定する方法で行った。塗膜に、予めカッターでクロスカットを入れ、腐食試験180サイクル(60日)後のクロスカットからの塗膜膨れの幅(片側最大値)を計測した。比較材として、片面45g/m2の合金化溶融亜鉛めっき鋼板を評価した。7mmの膨れ幅であった。
評価結果を表2にまとめて示す。また、比較のために、表面皮膜を付与せずに、同様に評価した。結果を表3に示す。
Figure 2013227620
Figure 2013227620
熱間潤滑性は、測定した動摩擦係数を示し、昇温速度は、昇温速度の測定値を示し、スポット溶接継手の強度は、十字引張強度を示し、塗装後の耐食性は、クロスカットからの片側最大膨れ幅を示している。表面皮膜層のない比較例(表3、参照)に比べ、ZnOを含有する表面皮膜層を有する発明例(表2、参照)は、熱間潤滑性が向上し、塗装後耐食性も向上している。
一方、昇温速度の点でもると、表面皮膜層のないもの、又は、表面皮膜層がZnOとバインダーのみの比較例(表2の番号8)に比べ、Mg、Ca、Sr、Ba、P、Sn、及び、Geの1種又は2種以上の化合物を含有する発明例(表2の番号1〜7)は、優れた昇温特性を有している。
表2の番号9〜14は、表面皮膜層の付着量を変更した発明例であり、番号15〜18は、表面皮膜層中のCa化合物の含有量を変更した発明例である。表面皮膜層が薄い場合には、熱間潤滑性がやや低く、厚い場合には、スポット溶接継手の強度がやや低下すること、また、Ca化合物の量が少ない場合には、昇温速度がやや低く、多い場合には、塗装後耐食性がやや低下することが解る。
<実施例2>
実施例1の番号1及び8の試験片を、遠赤外線で加熱した。このとき、昇温炉と保定炉を持つ炉を用い、炉間の移動は手作業で行った。昇温炉を1150℃、保定炉を900℃に設定し、70mm×150mmの試験片に熱電対を溶接し、昇温炉で850℃に達したときに保定炉に移動させた。
実施例1と同様に、50〜890℃における平均昇温速度を計算した。焼入れは、実施例1と同様に行い、その後の評価も実施例1と同様に行った。評価結果を表4に示す。昇温速度が大きい場合には、塗装後の耐食性の向上が認められた。番号8に比べて、番号1においては、より大きな昇温速度が得られた。
Figure 2013227620
<実施例3>
ZnOにウレタン樹脂を20質量%添加した水溶液に、1)MgOとCaOを、それぞれ5%添加し、2)CaOとSrOを、それぞれ5%添加し、3)SnO2とGeO2を、それぞれ5%添加して処理液を作製した。この処理液を用いて、実施例1で用いたAl系めっき鋼板に、Zn換算で2g/m2塗布し、実施例1に記載した方法で、昇温速度を測定した。その結果、全ての方法で、8〜8.5℃/秒の範囲の昇温速度が得られた。これらのことから、上記化合物は、いずれも熱間潤滑性に寄与していることが解る。
前述したように、本発明によれば、Al系めっき鋼板において、熱間プレス時のAl系めっき層の潤滑性を確保して、成形性及び生産性を向上させ、熱間プレス後の化成処理性を改善するとともに、加熱炉内での昇温特性を改善することができる。
その結果、従来に比べ、複雑なプレス成形が可能となり、さらに、熱間プレスの保守点検の省力化も可能となる。また、熱間プレス後の製品の化成処理性がよいので、最終製品の塗装性、及び、耐食性が向上する。
したがって、本発明は、Al系めっき鋼板の熱間プレスへの適用範囲を拡大するので、自動車産業や産業機械産業において利用可能性が高いものである。
1 試験片
2 ヒーター
3 炉体
4 試験片台
5 荷重負荷装置
6 炉体駆動装置
7 ボールウェイ
8 ロードセル
本発明は、Alを主成分とするめっき被覆が施され、熱間プレス時の潤滑性、部品としての耐食性に優れた熱間プレス用めっき鋼板と、熱間プレス用めっき鋼板の熱間プレス方法、及び、該めっき鋼板と熱間プレス方法を用いて製造した高強度自動車部品に関する。
しかし、特許文献3の技術は、亜鉛めっき層を前提とするものである。Alに関しては、亜鉛めっき層に0.4%までの含有を許容するが、Al濃度は低い方がよいとしており、実質的に、Al系の金属被覆を想定していない技術である。なお、特許文献3の技術の課題は、亜鉛めっき層のZnの蒸発であるから、融点の高いAl系の金属被覆では、当然起こり得ない課題である。
(1)鋼板の片面又は両面に形成され、Siを3〜15%含有し残部Al及び不可避的不純物よりなるめっき層と、該めっき層上に積層され、ZnOを含有し、さらに、Mg、Ca、Sr、Ba、P、Sn、及び、Geの1種又は2種以上の化合物を含有する表面皮膜層とを有することを特徴とする熱間プレス用めっき鋼板。
(2)前記表面皮膜層が、鋼板の片面で、ZnOを、Zn換算で0.3〜7g/m2含有することを特徴とする前記(1)に記載の熱間プレス用めっき鋼板。
(3)前記Mg、Ca、Sr、Ba、P、Sn、及び、Geの1種又は2種以上の化合物のZnOの総量に対する質量比が5〜30%であることを特徴とする前記(2)に記載の熱間プレス用めっき鋼板。
(4)前記(1)〜(3)のいずれかに記載の熱間プレス用めっき鋼板を、ブランキング後加熱し、次いで、プレス成形することを特徴とする熱間プレス用めっき鋼板の熱間プレス方法。
(5)前記プレス成形前の加熱において、50℃から最高到達板温度より10℃低い温度までの平均昇温速度が10〜300℃/秒であることを特徴とする前記(4)に記載の熱間プレス用めっき鋼板の熱間プレス方法。
(6)前記プレス成形前の加熱が通電加熱又は誘導加熱であることを特徴とする前記(5)に記載の熱間プレス用めっき鋼板の熱間プレス方法。
(7)前記(4)〜(6)のいずれかに記載の熱間プレス用めっき鋼板の熱間プレス方法で製造したことを特徴とする高強度自動車部品。
本発明によれば、Siを3〜15%含有し残部Al及び不可避的不純物よりなるめっき層を備えるめっき鋼板において、熱間プレス時のめっき層の潤滑性を確保して、成形性及び生産性を向上させ、熱間プレス後の化成処理性を改善するとともに、加熱炉内での昇温特性を改善することができる。
本発明の熱間プレス用めっき鋼板(以下「本発明鋼板」ということがある。)は、鋼板の片面又は両面に形成され、Siを3〜15%含有し残部Al及び不可避的不純物よりなるめっき層と、該めっき層上に積層され、ZnOを含有し、さらに、Mg、Ca、Sr、Ba、P、Sn、及び、Geの1種又は2種以上の化合物を含有する表面皮膜層とを有することを特徴とする。以下、本発明鋼板の特徴要件について説明する。
<めっき鋼板>
本発明鋼板は、鋼板の片面又は両面に、少なくとも2層構造の膜(Siを3〜15%含有し残部Al及び不可避的不純物よりなるめっき層と表面皮膜層)を有することを特徴とする。具体的には、鋼板の片面又は両面には、Siを3〜15%含有し残部Al及び不可避的不純物よりなるめっき層が形成され、さらに、該めっき層の上に、ZnOを含有し、さらに、Mg、Ca、Sr、Ba、P、Sn、及び、Geの1種又は2種以上の化合物を含有する表面皮膜層が形成されていることを特徴とする。
(Al系めっき層)
本発明鋼板のSiを3〜15%含有し残部Al及び不可避的不純物よりなるめっき層は、前述の通り、鋼板の片面又は両面に形成される。上記めっき層は、例えば、溶融めっき法により形成するが、上記めっき層の形成方法は、溶融めっき法に限定されない。
Siを3〜15%含有し残部Al及び不可避的不純物よりなるめっき層は、以下の理由でSiを含有する
よって、鋼板の片面又は両面にSiを3〜15%含有し残部Al及び不可避的不純物よりなるめっき層が存在することで、スケール除去工程、表面清浄化工程、表面処理工程などを省略することができ、生産性が向上する。また、上記めっき層は、有機系材料による被覆や、他の金属系材料(例えば、Zn系材料)による被覆よりも融点が高いので、熱間プレスの際、高温での加工が可能となる。
なお、Siを3〜15%含有し残部Al及び不可避的不純物よりなるめっき層に含まれるAlの一部は、溶融めっき時や、熱間プレス時、鋼板中のFeと合金化する。よって、上記めっき層は、必ずしも成分が一定な単一の層で形成されるとは限らず、部分的に合金化した層(合金層)を含むものとなる。
(表面皮膜層)
本発明鋼板の表面皮膜層は、Siを3〜15%含有し残部Al及び不可避的不純物よりなるめっき層の表面に積層される。表面皮膜層は、少なくとも、ZnOを含有する。ZnOは微粒子を懸濁させた水溶液を、ロールコーター等で、上記めっき層の表面に塗布して、表面皮膜層を形成する。表面皮膜層は、熱間プレス時の潤滑性、及び、化成処理液との反応性を改善する作用をなす。
ZnOと、Mg、Ca、Sr、Ba、P、Sn、及び、Geの1種又は2種以上の化合物を含む表面皮膜層は、例えば、これらを含有する塗料の塗布、塗布後の焼付け・乾燥により、Siを3〜15%含有し残部Al及び不可避的不純物よりなるめっき層上に形成される。
<Al系めっき鋼板及び熱間プレス方法による効果の一例>
本発明鋼板は、ZnOと、Mg、Ca、Sr、Ba、P、Sn、及び、Geの1種又は2種以上の化合物を含有する表面皮膜層を備えることにより、前述の通り、熱間プレス時におけるSiを3〜15%含有し残部Al及び不可避的不純物よりなるめっき層の潤滑性が向上し、熱間プレス後のAl系めっき層の化成処理性が改善される。
ZnOにより、化成処理皮膜の付着生が向上する理由は明確でないが、化成処理反応は、酸による素材へのエッチング反応を引き金として進行す反応で、ZnO自体両性化合物であり、酸に溶解するので、化成処理液と反応すると考えられる。
前述したように、本発明によれば、Siを3〜15%含有し残部Al及び不可避的不純物よりなるめっき層を備えるめっき鋼板において、熱間プレス時のめっき層の潤滑性を確保して、成形性及び生産性を向上させ、熱間プレス後の化成処理性を改善するとともに、加熱炉内での昇温特性を改善することができる。
したがって、本発明は、Siを3〜15%含有し残部Al及び不可避的不純物よりなるめっき層を備えるめっき鋼板の熱間プレスへの適用範囲を拡大するので、自動車産業や産業機械産業において利用可能性が高いものである。

Claims (7)

  1. 鋼板の片面又は両面に形成され、少なくともAlを含有するAl系めっき層と、該Al系めっき層上に積層され、ZnOを含有し、さらに、Mg、Ca、Sr、Ba、P、Sn、及び、Geの1種又は2種以上の化合物を含有する表面皮膜層とを有することを特徴とする熱間プレス用Al系めっき鋼板。
  2. 前記表面皮膜層が、鋼板の片面で、ZnOを、Zn換算で0.3〜7g/m2含有することを特徴とする請求項1に記載の熱間プレス用Al系めっき鋼板。
  3. 前記Mg、Ca、Sr、Ba、P、Sn、及び、Geの1種又は2種以上の化合物のZnOの総量に対する質量比が5〜30%であることを特徴とする請求項2に記載の熱間プレス用Al系めっき鋼板。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱間プレス用Al系めっき鋼板を、ブランキング後加熱し、次いで、プレス成形することを特徴とする熱間プレス用Al系めっき鋼板の熱間プレス方法。
  5. 前記プレス成形前の加熱において、50℃から最高到達板温度より10℃低い温度までの平均昇温速度が10〜300℃/秒であることを特徴とする請求項4に記載の熱間プレス用Al系めっき鋼板の熱間プレス方法。
  6. 前記プレス成形前の加熱が通電加熱又は誘導加熱であることを特徴とする請求項5に記載の熱間プレス用Al系めっき鋼板の熱間プレス方法。
  7. 請求項4〜6のいずれか1項に記載の熱間プレス用Al系めっき鋼板の熱間プレス方法で製造したことを特徴とする高強度自動車部品。
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